JP5500881B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(表示図柄ともいう)を更新表示やスクロール表示させることで可変表示を行い、その表示結果(可変表示結果)により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
可変表示ゲームの一例としては、始動入賞口に遊技球が進入することによる始動入賞の検出(始動条件が成立したこと)に基づいて表示図柄の可変表示を行い、表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様(可変表示結果)が予め定められた特定表示態様となっている場合を「大当り」とするものがある。この可変表示ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口又はアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。こうした状態を「特定遊技状態」あるいは「大当り遊技状態」という。
このような可変表示ゲームの実行中に変動短縮ボタンの操作が検出されたときに、可変表示の実行時間(変動表示時間あるいは可変表示時間)を短縮する短縮制御を行い、可変表示結果が「大当り」となるか否かに応じて異なる割合で複数種類の演出のいずれかを選択して実行するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2005−66094号公報
特許文献1に記載された技術では、実行が開始された可変表示における表示結果が「大当り」となるか否かに応じた演出を実行できるにすぎない。そのため、可変表示の実行が開始される以前に「大当り」とする判定がなされた場合には、その可変表示の実行が開始されるまでは表示結果に対する遊技者の期待感を高めることが困難であった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、未だ実行が開始されていない可変表示における表示結果に対する期待感を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項に係る遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば第1及び第2特別図柄表示装置4A、4B、画像表示装置5など)を備え、前記可変表示手段に特定表示結果(例えば大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者が操作可能な操作手段(例えば演出用ボタン28など)と、前記可変表示手段に導出表示される表示結果を前記特定表示結果とするか否かの決定を、当該表示結果が導出表示される以前に行う事前決定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU81がステップS240、S241の処理を実行する部分など)と、前記可変表示手段による識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段(例えばCPU81がステップS268の処理にて変動パターンに対応した特図変動時間を実行する部分など)と、遊技領域に設けられた始動領域(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口など)を遊技媒体が通過したときに、前記特定表示結果とするか否かを決定するための決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データなど)を抽出する抽出手段(例えばCPU81がステップS203、S215にて乱数値MR1を示す数値データを抽出する部分など)と、遊技媒体が前記始動領域を通過したにもかかわらず前記可変表示手段により開始されていない可変表示について、前記抽出手段が抽出した前記決定用数値を所定の上限記憶数(例えば「4」など)の範囲内で記憶可能な保留記憶手段(例えば第1及び第2特図保留記憶部151A、151Bにて乱数値MR1を記憶する部分など)と、前記可変表示手段による可変表示が開始されるより前に、遊技媒体が前記始動領域を通過したことにより前記抽出手段が抽出した前記決定用数値に基づいて、前記可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示されるか否かを判定する事前判定手段(例えばCPU81がステップS206、S217の処理を実行する部分など)と、前記可変表示手段により識別情報が可変表示されている所定期間(例えば操作有効期間など)にて前記操作手段の操作が検出されたときに、前記可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過するより前に識別情報を停止表示する操作時表示制御手段と、前記操作時表示制御手段により識別情報が停止表示されてから前記可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過するまでの演出実行期間を特定する期間特定手段と、前記事前判定手段による判定結果と、前記期間特定手段により特定された演出実行期間とに基づいて、演出パターンを複数種類のいずれかに決定する演出パターン決定手段と、前記期間特定手段により特定された演出実行期間にて、前記演出パターン決定手段により決定された演出パターンによる事前演出(例えばステップS805におけるYesの判定に基づく先読み予告演出など)を実行する事前演出実行手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91がステップS805におけるYesの判定に基づきステップS809の処理を実行した後、ステップS825におけるYesの判定に基づきステップS861の処理を実行する部分など)とを備え、前記操作時表示制御手段は、前記所定期間にて前記操作手段の操作が検出されたときに、前記事前決定手段の決定に基づく識別情報の表示結果とは異なる識別情報を停止表示する。
このような構成によれば、可変表示手段による可変表示が開始されるより前に、遊技媒体が始動領域を通過したことにより抽出された決定用数値に基づいて、特定表示結果が導出表示されるか否かが判定される。そして、識別情報が可変表示されている所定期間にて操作手段の操作が検出されたときに、可変表示時間が経過するより前に識別情報を停止表示して演出実行期間を特定し、事前判定手段による判定結果と演出実行期間とに基づいて決定した演出パターンによる事前演出が実行される。これにより、操作手段の操作に応じて表示結果を導出表示してから、事前演出を実行することで次回以降に実行される可変表示における表示結果に対する遊技者の期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 主基板と各種制御基板や電気部品との接続例を示すブロック図である。 各種のチャンス目を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータの構成例を示す図である。 演出制御用マイクロコンピュータの構成例を示す図である。 主基板の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。 特別図柄の変動パターンを示す図である。 特別図柄の変動パターン種別を示す図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例などを示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 普図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示す図である。 演出制御基板の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。 演出制御パターンの構成例などを示す図である。 先読み予告パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特定パターン共通範囲の一例を示す説明図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 先読み予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 予告実行判定処理の一例を示すフローチャートである。 予告実行制御処理の一例を示すフローチャートである。 先読み予告演出における演出動作例などを示す図である。 先読み予告演出の動作制御例などを示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示や回転等による更新表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更してもよい。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1特図保留表示器15Aと第2特図保留表示器15Bとが設けられている。第1特図保留表示器15Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留表示器15Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留表示器15Aと第2特図保留表示器15Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、小当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普電用ソレノイド55によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普電用ソレノイド55がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普電用ソレノイド55がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す開閉扉用ソレノイド54によって開閉駆動される大入賞口扉61を備え、その大入賞口扉61によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口60を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、開閉扉用ソレノイド54がオフ状態であるときに大入賞口扉61が大入賞口60を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、開閉扉用ソレノイド54がオン状態であるときに大入賞口扉61が大入賞口60を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口60に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口60を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口60が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口60が閉鎖状態となれば、大入賞口60に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示装置20が設けられている。一例として、普通図柄表示装置20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示装置20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示装置20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示装置20の上方には、普図保留表示器15Cが設けられている。普図保留表示器15Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。例えば、打球操作ハンドル30は、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドル30には、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な演出用ボタン28が設置されている。この演出用ボタン28は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっていてもよい。演出用ボタン28は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、演出用ボタン28に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、演出用ボタン28は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。
以下に、パチンコ遊技機1における概略的な遊技の進行について説明する。普通図柄表示装置20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示装置20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は15ラウンド大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉61が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口60を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口60を開放状態とした大入賞口扉61は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口60を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口60の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口60を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口60を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口60を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示装置20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないものが含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御される。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。また、特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第2確変状態へと移行して、確変制御のみが行われ、時短制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大2回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図3(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の特定演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回又は2回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回又は3回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば3回又は4回といった、2回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性が高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための変動中予告演出が実行されることがある。変動中予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する変動中予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。変動中予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
また、飾り図柄の可変表示が実行されたことに対応して、1回又は複数回の可変表示が実行されるうちに、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性があることや、特定の変動パターン(例えばスーパーリーチβを伴う変動パターン)による可変表示が実行される可能性があることを、遊技者に報知するための先読み予告演出が実行されることがある。先読み予告演出が実行される場合には、例えば遊技球が第1始動入賞口又は第2始動入賞口を通過(進入)したときといった、報知対象となる特図ゲームが開始されるより前に、特図ゲームの保留記憶情報に基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定や、特定の変動パターンによる可変表示が実行されるか否かの判定が行われる。この実施の形態において、先読み予告演出が実行されるときには、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により演出用ボタン28に対する所定操作(例えば押下操作など)がなされたことに応じて、特図ゲームにおける特図変動時間が経過するより前に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が導出表示される。その後、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更することなどにより、特図変動時間が経過するまでの演出実行期間にて、先読み予告演出となる演出動作が開始される。
こうした先読み予告演出のうち、次回以降に実行する可変表示にて可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性があることを報知する予告演出は、特に、事前演出ともいう。また、先読み予告演出のうち、特定の変動パターンとなる可能性がある可変表示(予告対象の可変表示)が実行される以前に、複数回の可変表示において特定の変動パターンとなる可能性があることを報知する予告演出は、特に、パターン報知演出ともいう。演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたことに基づいて先読み予告演出が実行される場合には、先読み予告演出が実行されるより前に、又は、先読み予告演出が実行された後に、時間調整演出となる所定演出を実行することにより、先読み予告演出の実行時間(演出実行期間)と特図変動時間が経過するまでの残り時間との調整を行うようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示画面にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示す振動センサ70や磁石センサ71、電波センサ72といった、不正行為や不正動作を感知する各種のセンサが、所定位置に設けられていてもよい。一例として、遊技領域の内部における所定位置に対応した遊技盤2の裏面には、振動センサ70や磁石センサ71、電波センサ72が設けられ、パチンコ遊技機1を振動させることによる不正行為や、磁石または電波を用いた不正行為を感知できるようにしてもよい。振動センサ70は、遊技機用枠3の裏面における所定位置に設けられてもよい。振動センサ70は、例えば遊技機用枠3を叩いて遊技球の動きに変化を与えるといった、不正行為により生じる振動を検出する。磁石センサ71は、例えば各種の入賞口に磁力で遊技球を誘導することといった、不正行為に用いられる磁石を検出する。電波センサ72は、例えば図2に示す第1及び第2始動口スイッチ22A、22Bやカウントスイッチ23などの各種スイッチや検出器から出力される検出信号を電波によりオン状態とすることといった、不正行為に用いられる電波を検出する。
パチンコ遊技機には、例えば図2に示すような主基板11及び演出制御基板12といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11には、遊技盤2に設けられた各スイッチ21、22A、22B、23や各センサ70、71、72からの信号が入力される。主基板11からは、遊技盤2に設けられた各ソレノイド54、55を駆動制御するための駆動信号が出力される。また、主基板11からは、遊技の進行状況に応じた画像表示制御や電飾制御、効果音出力制御といった演出制御を指示する電気信号としての演出制御コマンドが出力され、演出制御基板12へと伝送される。加えて、主基板11からは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示装置20等の表示状態を制御するための表示制御信号が出力される。さらに、主基板11からは、所定の情報端子基板などに対して、各種の遊技情報が伝送されるようにしてもよい。
主基板11は、主として、特図ゲームや普図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータ(ホール管理用コンピュータ)に対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示装置20を構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って特図ゲームにおける特別図柄の可変表示や普図ゲームにおける普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路101、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各種ソレノイドに対する駆動制御信号を出力するソレノイド回路102などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、信号中継基板13を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型等を含んだ演出用の電気部品である各種の演出装置による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDにおける点灯/消灯動作、演出用模型の駆動動作といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行するための制御内容を決定する機能を備えている。一例として、演出制御基板12には、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120や、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123などが搭載されている。なお、表示制御部121や音制御部122、ランプ制御部123の全部又は一部の機能を実現するための各種回路が、演出制御基板12とは別個に設けられた制御基板に搭載されるように構成してもよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号としての演出制御コマンドは、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
演出制御コマンドは1バイト(8ビット)の演出制御コマンドデータを単位として、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込み処理によって1バイトのデータ取込み処理を開始する。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ120では、演出制御INT信号が、演出制御コマンドデータの取込みの契機となる信号に相当する。演出制御コマンドは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目及び2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回ずつパルス状(矩形波状)に出力されることである。
図4(A)に例示した演出制御コマンドのうち、コマンド8001Hやコマンド8002Hは、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始を指定する特図変動開始コマンドである。なお、添字Hは、16進数表示であることを示す。このうち、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームとして第1特図の変動開始を指定する第1特図変動開始コマンドであり、コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームとして第2特図の変動開始を指定する第2特図変動開始コマンドである。このように、第1特図変動開始コマンドと第2特図変動開始コマンドは、MODEデータが同一でEXTデータが異なっている。
コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動パターンなどを指定する特図変動パターン指定コマンドである。なおXXHは、不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる通知内容や指定内容に応じて任意に設定される値であればよい。特図変動パターン指定コマンドでは、通知する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。特図変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対応して、特図ゲームで特別図柄の変動(可変表示)を開始してから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの特図変動時間も指定されることになる。
コマンド8CXXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる特図表示結果を通知する特図表示結果通知コマンドである。特図表示結果通知コマンドでは、通知する特図表示結果などに応じて、異なるEXTデータが設定される。図4(B)は、特図表示結果通知コマンドの設定例を示している。この設定例において、コマンド8C00Hは、特図表示結果が「ハズレ」を示す第1特図表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」を示す第2特図表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」を示す第3特図表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」を示す第4特図表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、特図表示結果が「小当り」を示す第5特図表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示(変動)を終了して特図表示結果(確定特別図柄)を導出表示(確定)させることを示す特図確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれであるかを示す遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なるEXTデータが設定されればよい。例えば、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態であることを示す遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が時短状態であることを示す遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態指定コマンドとすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば特図表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、特図表示結果や大当り種別などに応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、特図表示結果や大当り種別などと設定されるEXTデータとの対応関係を、特図表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば特図表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、特図表示結果や大当り種別などに応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、特図表示結果や大当り種別などと設定されるEXTデータとの対応関係を、特図表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせてもよい。
コマンドB0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口60が開放状態となる制御の開始を通知する大入賞口開放開始コマンドである。コマンドB1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口60が開放状態となる制御の終了を通知する大入賞口開放終了コマンドである。大入賞口開放開始コマンドや大入賞口開放終了コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口60が開放状態となる制御が開始されるか、その制御が終了するかにかかわらず、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口60が開放状態となる制御が開始されたか、その制御が終了したかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。また、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンド、大入賞口開放開始コマンド、大入賞口開放終了コマンドの一部又は全部が伝送されず、特図変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドC1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件の成立を通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドC2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件の成立を通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
この実施の形態では、第1始動口入賞指定コマンドが、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドが、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図4(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に、所定の可変表示決定用数値(例えば特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ)が特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず特定の変動パターン(例えばスーパーリーチβを伴う変動パターン)とする特定パターン共通範囲の範囲内であるか範囲外であるかに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドC100HやコマンドC200Hは、特定パターン共通範囲外であることを通知する一方で、コマンドC101HやコマンドC201Hは、特定パターン共通範囲内であることを通知する。
また、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、所定の特定表示結果決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)に基づいて、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドC102HやコマンドC202Hは、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されると判定した入賞時当り判定を通知する。これに対して、コマンドC100HやコマンドC101H、コマンドC200HやコマンドC201Hでは、特図表示結果が「大当り」には決定されないと判定したことが通知される。
コマンドD0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図17に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
コマンドF0XXHは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であることなどに対応して行われる時短制御が終了するまでに実行可能な特図ゲームの残り回数を通知する時短制御残回数通知コマンドである。なお、時短制御残回数通知コマンドに代えて、時短制御が開始されてから実行済みとなった特図ゲームの回数を通知する演出制御コマンドを用いてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、例えば図5に示すように、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)81と、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)82と、CPU81のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)83と、CPU81とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路84と、入出力ポート85とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU81がROM82から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU81がROM82から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU81がRAM83に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU81がRAM83に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU81が入出力ポート85を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU81が入出力ポート85を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU81の他にRAM83が内蔵されていればよく、ROM82は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路84や入出力ポート85は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU81がROM82に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又は、CPU81)が実行する(又は、処理を行う)ということは、具体的には、CPU81がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120も、遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、例えば図6に示すように、プログラムに従って制御動作を行うCPU91と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM92と、CPU91のワークエリアを提供するRAM93と、CPU91とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路94と、入出力ポート95とを備えて構成される。一例として、演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU91がROM92から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった各種の演出装置による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、CPU91がROM92から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU91がRAM93に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU91がRAM93に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU91が入出力ポート95を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU91が入出力ポート95を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御用マイクロコンピュータ120を構成する1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU91の他にRAM93が内蔵されていればよく、ROM92は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路94や入出力ポート95は、外付けであってもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ120において乱数値を示す数値データが全てソフトウェアによって更新される場合には、乱数回路94が設けられていなくてもよい。
主基板11では、例えば図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路84などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数値は、遊技用乱数とも称する。図7は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3、特図変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
乱数回路84は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU81は、例えば図17に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路84とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1や普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データは、乱数回路84によりCPU81とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR4を示す数値データは、CPU81がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路84により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの決定などを行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特図表示結果に基づき、大入賞口60が開放状態となるラウンドが実行される大当り遊技状態に制御するか否かや、役物進入口31が開放状態となる役物開閉動作が実行される小当り遊技状態に制御するか否かなどを、決定するために用いられる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、特図表示結果を「大当り」とする決定に基づき、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「100」の範囲の値をとる。
特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄の変動パターン種別である特図変動パターン種別を予め用意された複数パターン種別のいずれとするかの決定などを行うために用いられ乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。特図変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄の変動パターンである特図変動パターンを予め用意された複数パターンのいずれとするかの決定などを行うために用いられ乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの決定などを行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図8は、この実施の形態における特別図柄の変動パターンを示している。この実施の形態では、特図表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合や「リーチ」である場合、また、特図表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、特図表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、特図表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、特図表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。特図表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。このうち、特図表示結果が「大当り」である場合のみに対応した変動パターンは、特に、大当り変動パターンと称される。
図8(A)に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−6、変動パターンPB1−1〜変動パターンPB1−6が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−8が、予め用意されている。図8(B)に示すように、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとして、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−8が、予め用意されている。特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、特図表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA6−1〜変動パターンPA6−5が、予め用意されている。
図9は、この実施の形態における特別図柄の変動パターン種別を示している。図8(A)及び(B)に示す各変動パターンは、図9に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図9に示す例では、特図表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−4が、予め用意されている。また、特図表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。特図表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や特図表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、特図表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるときに、特図ゲームの実行が開始される特別図柄(第1特図又は第2特図)に対応した特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)としての通常開始時記憶数が「0」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「通常状態短縮なし」の変動パターン種別であり、「通常状態短縮なし」と予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、通常開始時記憶数が「1」又は「2」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「通常状態保留1,2個短縮」の変動パターン種別であり、「通常状態保留1,2個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。
変動パターン種別CA1−3は、通常開始時記憶数が「3」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「通常状態保留3個短縮」の変動パターン種別であり、「通常状態保留3個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。変動パターン種別CA1−4は、通常開始時記憶数が「4」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「通常状態保留4個短縮」の変動パターン種別であり、「通常状態保留4個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPA1−4を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、「滑り、擬似連」と予め対応付けられた変動パターンPA1−5、変動パターンPA1−6を含んでいる。
変動パターン種別CB1−1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態といった特別遊技状態であるときに、特図ゲームの実行が開始される特別図柄(第1特図又は第2特図)に対応した特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)としての特別開始時記憶数が「0」であることに対応して、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「確変・時短中短縮なし」の変動パターン種別であり、「確変・時短中短縮なし」と予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CB1−2は、特別開始時記憶数が「1」又は「2」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「確変・時短中保留1,2個短縮」の変動パターン種別であり、「確変・時短中保留1,2個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。
変動パターン種別CB1−3は、特別開始時記憶数が「3」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「確変・時短中保留3個短縮」の変動パターン種別であり、「確変・時短中保留3個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPB1−3を含んでいる。変動パターン種別CB1−4は、特別開始時記憶数が「4」であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮され、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出が実行されない「確変・時短中保留4個短縮」の変動パターン種別であり、「確変・時短中保留4個短縮」と予め対応付けられた変動パターンPB1−4〜変動パターンPB1−6を含んでいるが、時短制御が行われている時短中に特図表示結果が「小当り」となった回数や、時短中に特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となった回数に応じて、使用される変動パターンが変更される。
変動パターン種別CA2−1は、特図表示結果が「ハズレ」の場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチハズレ」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、特図表示結果が「ハズレ」の場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから複数種類のスーパーリーチのうちでスーパーリーチαを伴い、リーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチαハズレ」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチαハズレ」と予め対応付けられた変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−4を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、特図表示結果が「ハズレ」の場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからスーパーリーチαとは演出態様が異なるスーパーリーチβを伴い、リーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチβハズレ」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチβハズレ」と予め対応付けられた変動パターンPA3−5〜変動パターンPA3−8を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ大当り」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ大当り」と予め対応付けられた変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからスーパーリーチαを伴い、大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチα大当り」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチα大当り」と予め対応付けられた変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−4を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからスーパーリーチβを伴い、大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチβ大当り」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチβ大当り」と予め対応付けられた変動パターンPA5−5〜変動パターンPA5−8を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別である場合や特図表示結果が「小当り」である場合に2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目」と予め対応付けられた変動パターンPA6−1〜変動パターンPA6−3を含んでいる。変動パターン種別CA4−2は、特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンPA6−4、変動パターンPA6−5を含んでいる。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM82には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM82には、CPU81が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM82には、CPU81が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、特図変動パターンを複数種類格納する特図変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ、各種の動作制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
図10は、ROM82に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。あるいは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
ただし、この実施の形態では、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「小当り」となった回数などが増加するに従って、変動パターンを決定するために選択されるテーブルの変更により、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短くなるように設定されることがある。したがって、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御された場合でも、その後に平均的な可変表示時間が短くなることで遊技者にとってより有利になるので、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を防止することができる。そこで、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が高くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合には「小当り」の特図表示結果に決定されることがない一方、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には「小当り」の特図表示結果に決定されることがあるように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図11は、ROM82に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」とする決定がなされたときに、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれとするかを、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図17に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた変動特図指定フラグの値が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」、「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定フラグの値は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となる一方、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。したがって、大当り種別決定テーブル131では、第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームが実行されるかに応じて、大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図11に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定フラグの値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定フラグの値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定フラグの値が「2」である場合に「37」〜「97」の範囲の決定値が割り当てられている。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定フラグの値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定フラグの値が「2」である場合には「98」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられている。
図11に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合に比べて、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定される割合が低下する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが開始される場合には、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合に比べて、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定される割合が増大するように、決定値が割り当てられるようにしてもよい。すなわち、第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームが実行されるかに応じて、大当り遊技状態にてラウンドが実行される回数の決定割合を異ならせるように、大当り種別決定テーブル131が設定されていればよい。
ただし、この実施の形態では、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となった回数などが増加するに従って、変動パターンを決定するために選択されるテーブルの変更により、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短くなるように設定されることがある。したがって、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御された場合でも、その後に平均的な可変表示時間が短くなることで遊技者にとってより有利になるので、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を防止することができる。
図12及び図13は、ROM82に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図12(A)及び(B)、図13(A1)〜(A4)及び(B1)〜(B4)に示す変動パターン種別決定テーブル132A、132B、133A〜133D、134A〜134Dが、予め用意されている。
変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」に決定(事前決定)されたときに、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り用の決定テーブルである。変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果が「小当り」に決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照される小当り用の決定テーブルである。変動パターン種別決定テーブル132Bでは、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1に対しては、図12(A)に示す変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dは、特図表示結果が「ハズレ」に決定(事前決定)されたときに、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるハズレ用の決定テーブルである。変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dは、図13(C)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか時短状態又は確変状態であるかや、特図ゲームの実行が開始される特別図柄(第1特図又は第2特図)に対応した特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)に応じて、いずれかが使用テーブルとして選択される。なお、変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dは、特図ゲームの実行が開始される特別図柄(第1特図又は第2特図)に対応した特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)に応じて、いずれかが使用テーブルとして選択されるものに限定されず、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数に応じて、いずれかが使用テーブルとして選択されるものであってもよい。
変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dでは、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−4、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dのそれぞれでは、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、変動パターン種別CA1−5や変動パターン種別CA2−1、変動パターン種別CA2−2に対しては、各変動パターン種別決定テーブルで決定値が割り当てられている一方、決定値の割当ては各変動パターン種別決定テーブルにおいて異なっている。これにより、遊技状態や特図保留記憶数に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dのそれぞれでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、変動パターン種別決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−1に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA1−2〜変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−4に対して決定値が割り当てられていない。これに対して、変動パターン種別決定テーブル134Aでは、変動パターン種別CB1−1に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CB1−2〜変動パターン種別CB1−4に対して決定値が割り当てられていない。これにより、遊技状態や特図保留記憶数に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、特図表示結果が「ハズレ」である場合に、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「250」の範囲内であれば、遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチβを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−3に決定される。すなわち、乱数回路84又は遊技制御カウンタ設定部154から抽出された特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「250」のいずれかであるときには、遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチβを伴う飾り図柄の可変表示が実行されることになる。
変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5、変動パターン種別決定テーブルCB1−1〜変動パターン種別CB1−4、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5や変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−4は、図9に示すように、特図表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、特図表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dのいずれかを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
そして、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて高い割合で、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないことに決定され、また、確変状態や時短状態であるときには、通常状態であるときに比べて高い割合で、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないことに決定されるように、各変動パターン種別に決定値が割り当てられている。ここで、非リーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間がリーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、特図保留数が所定数(例えば「3」など)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができ、また、確変状態や時短状態であるときには、通常状態であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
図14及び図15は、ROM82に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図14(A)及び(B)、図15(A)〜(C)に示す変動パターン決定テーブル135A、135B、136A〜136Cが、予め用意されている。
変動パターン決定テーブル135Aは、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定(事前決定)されたことに基づき、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3や変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに決定されたときに、変動パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル135Bは、特図表示結果が「ハズレ」に決定(事前決定)されたことに基づき、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5や変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定されたときに、変動パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブル136A〜136Cは、特図表示結果が「ハズレ」に決定(事前決定)されたことに基づき、変動パターン種別CB1−4に決定されたときに、変動パターンを決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル136A〜136Cは、図15(D)に示すような変動パターン種別CB1−4時のテーブル選択設定に従い、変動特図指定フラグの値が「1」であるか「2」であるかや、時短中小当りカウント値又は時短中突確カウント値に応じて、いずれかが使用テーブルとして選択される。
変動パターン決定テーブル136Aでは、特図変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターンPB1−4に割り当てられている。変動パターン決定テーブル136Bでは、特図変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターンPB1−5に割り当てられている。変動パターン決定テーブル136Cでは、特図変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターンPB1−6に割り当てられている。図8(A)に示すように、変動パターンPB1−4における特図変動時間は3000msであり、変動パターンPB1−5における特図変動時間は2000msであり、変動パターンPB1−6における特図変動時間は1000msである。そして、図13(B4)及び(C)などに示すように、遊技状態が時短状態又は確変状態といった特別遊技状態であり、また、特図保留記憶数が「4」であるときに、特図表示結果が「ハズレ」に決定されたことに基づいて変動パターン種別CB1−4に決定されることがある。さらに、図15(D)に示すように、変動特図指定フラグの値が「2」であるときには、時短中小当りカウント値又は時短中突確カウント値が「0」、「1」、「2以上」のいずれであるかに応じて、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cのいずれかが使用テーブルに選択される。
時短中小当りカウント値は、例えば図17に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられた時短中小当りカウンタの格納値であり、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「小当り」となるごとに、1加算されるように更新される。時短中突確カウント値は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた時短中突確カウンタの格納値であり、特別遊技状態において時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となるごとに、1加算されるように更新される。
したがって、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「小当り」となったことに基づいて、又は、特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となったことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームにおける平均的な可変表示時間(特図変動時間)が短縮されるように、第2特図保留記憶数が「4」である場合に特図表示結果が「ハズレ」に対応した変動パターン決定テーブルの選択が変更される。
なお、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cはそれぞれ、1つの変動パターンに対して全ての決定値が割り当てられるものに限定されず、複数の変動パターンに対する決定値の割当てを異ならせたものであってもよい。一例として、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cのいずれにおいても、変動パターンPB1−4〜変動パターンPB1−6のそれぞれに対して決定値が割り当てられているものの、変動パターン決定テーブル136Aでは変動パターンPB1−4に対して割り当てられる決定値が最も多く、変動パターン決定テーブル136Bでは変動パターンPB1−5に対して割り当てられる決定値が最も多く、変動パターン決定テーブル136Cでは変動パターンPB1−6に対して割り当てられる決定値が最も多くなるように設定されていてもよい。すなわち、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cは、時短中小当りカウント値又は時短中突確カウント値が増加するに従って平均的な特図変動時間が短縮されるように、各変動パターンに決定値が割り当てられたものであればよい。
図16は、ROM82に記憶される普図表示結果決定テーブル137の構成例を示している。普図表示結果決定テーブル137は、普通図柄表示装置20による普図ゲームにおいて普図表示結果となる確定普通図柄が導出表示される以前に、その普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを、普図表示結果決定用の乱数値MR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
普図表示結果決定テーブル137では、時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて、普図表示結果決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が、「普図当り」又は「普図ハズレ」の普図表示結果に割り当てられている。ここで、時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態といった特別遊技状態であるときに、時短制御が行われることに対応してオン状態にセットされる一方、時短制御が終了することに対応してクリアされてオフ状態となる。普図表示結果決定テーブル137では、時短フラグがオンであるか否かに応じて、「普図当り」又は「普図ハズレ」の普図表示結果に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、時短制御が行われる時短中には、時短中以外であるときよりも「普図当り」の普図表示結果に決定される割合が高くなるように、各普図表示結果に決定値が割り当てられている。このような設定により、時短制御が行われる時短中には時短中以外であるときよりも、普図表示結果が「普図当り」となって第2始動入賞口を通過有利状態とする割合(頻度)が高められる。
なお、普図表示結果が「普図当り」となる割合を高める他にも、時短中には時短中以外であるときに比べて、普図ゲームにおける平均的な可変表示時間を短縮することや、普図表示結果が「普図当り」となったときに第2始動入賞口を通過有利状態とする回数(拡大開放回数)や時間(拡大開放時間)を増加させることにより、第2始動入賞口を通過有利状態とする割合(頻度)が高められるようにすればよい。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM83には、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図17に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図17に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したにもかかわらず、従前の特図ゲームを実行中であるなどの理由で未だ第1特別図柄表示装置4Aにより開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU81により乱数回路84や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを、保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したにもかかわらず、従前の特図ゲームを実行中であるなどの理由で未だ第2特別図柄表示装置4Bにより開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU81により乱数回路84や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを、保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示装置20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU81により乱数回路84又は遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、変動特図指定フラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図22のステップS15や図23に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図22のステップS16や図31に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
変動特図指定フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されるかを、特定可能に指示する。一例として、変動特図指定フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して「1」に設定される一方、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して「2」に設定される。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されたときに、確変制御が行われることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態における確変制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されたときに、時短制御が行われることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態や時短状態における時短制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1特図保留記憶数カウンタ、第2特図保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、普図保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる遊技用乱数としての乱数値を示す数値データの全部又は一部を、乱数回路84とは別個に、あるいは、乱数回路84から抽出された数値データを用いて、CPU81がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1〜MR5を示す数値データの一部又は全部が、ランダムカウント値として記憶され、CPU81によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU81がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路84における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路84から抽出された数値データにスクランブル処理や演算(加減乗除)処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1特図保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1特図保留記憶数カウンタには、第1特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第1特図保留記憶数カウント値として記憶され、第1特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2特図保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2特図保留記憶数カウンタには、第2特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第2特図保留記憶数カウント値として記憶され、第2特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
合計保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。なお、第1特図保留記憶数カウント値と第2特図保留記憶数カウント値との合計値によって合計保留記憶数を特定する場合には、合計保留記憶数カウンタを設けなくてもよい。普図保留記憶数カウンタは、普図保留記憶部における保留データの記憶数である普図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、普図保留記憶数カウンタには、普図保留記憶数に対応したカウント値データが、普図保留記憶数カウント値として記憶され、普図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残り回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であることに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、大当り種別バッファ、変動用乱数バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM82における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
大当り種別バッファには、特図表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図11に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。変動用乱数バッファには、今回の特図ゲーム(開始条件が成立した特図ゲーム)を実行するために用いられる乱数値を示す数値データが格納される。
図5に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える入出力ポート85は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示す演出制御基板12には、画像表示装置5に映像信号を伝送する配線や、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9に駆動信号を伝送する配線などが接続されている。また、演出制御基板12には、演出用ボタン28に対する遊技者の所定操作(例えば押下操作)が検出されたことを示す情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線が接続されている。
演出制御基板12では、例えば図6に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備える乱数回路94などにより、演出動作の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作の進行を制御するために用いられる乱数値は、演出用乱数とも称する。一例として、演出制御基板12の側では、図18に示すような先読み予告パターン決定用の乱数値SR1を示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これ以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91は、例えば図21に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路94とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアにより各種の数値データを更新することで、演出用乱数となる数値データの全部又は一部をカウントするようにしてもよい。あるいは、乱数回路94により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、演出用乱数の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
先読み予告パターン決定用の乱数値SR1は、先読み予告演出を実行する場合における演出内容に対応した先読み予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「200」の範囲の値をとる。
図6に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM92には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM92には、CPU91が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。制御パターンテーブルには、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光部材、さらには、演出用模型などが含まれる演出装置(演出用の電気部品)を用いた演出動作の制御を行うために、演出制御パターンを構成するパターンデータが予め複数種類格納されている。こうした演出制御パターンとしては、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン、当り時演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、特図変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。また、パチンコ遊技機1における複数種類の演出モードに対応して、互いに異なる図柄変動制御パターンが用意されてもよい。こうした複数の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、特図変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。
予告演出制御パターンは、予告演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、予告演出における演出動作の内容に応じた予告演出パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の予告演出制御パターンはそれぞれ、各種の予告演出を実行するために予め用意された複数の予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、演出用ボタン28に対する所定操作(例えば押下操作など)を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
当り時演出制御パターンは、特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」や「小当り」となった後に、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される期間などにおける演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、特図表示結果が「大当り」であるか「小当り」であるかや、大当り種別が「非確変」又は「確変」であるか「突確」であるか、さらには、大当り中昇格演出の有無などに応じて予め複数用意されたものであればよい。
図19(A)は、こうした各種の演出制御パターンの構成例を示している。図19(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図21に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータや、飾り図柄とは異なる演出画像の表示態様を示すデータといった、画像表示装置5における表示動作の制御内容を示すデータが含まれている。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を示すデータが含まれている。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、装飾発光部材における点灯動作の制御内容を示すデータが含まれている。演出用模型制御データには、演出用模型を構成する可動部材における駆動動作の制御内容を示すデータが含まれている。
図19(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用マイクロコンピュータ120において、CPU91は演出制御パターンに含まれる各種の演出制御実行データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される制御内容に従って、飾り図柄の可変表示やキャラクタ画像及び背景画像といった演出画像の表示動作を制御する。また、音声制御データにより指定される制御内容に従って、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を制御するとともに、ランプ制御データにより指定される制御内容に従って、装飾発光部材(遊技効果ランプ9及び装飾用LEDなど)の点灯動作を制御して、演出用模型制御データにより指定される制御内容に従って、演出用模型を動作させるソレノイド等の駆動制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。また、演出用ボタン28に対する所定操作を有効に検出する操作有効期間を定めたり、操作有効期間内に演出用ボタン28に対する所定操作が検出された場合の演出動作を制御したりするために、演出用ボタン制御データが含まれていてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91は、例えば特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始されるときなどに、特図変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて各種の演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM92などからから読み出してRAM93の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM92などにおける記憶アドレスを、RAM93の所定領域に一時記憶させて、ROM92などにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。
こうして、CPU91は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、演出用模型制御データ#1〜演出用模型制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容などを示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。CPU91によってセットされた演出制御パターンに従った指令は、演出制御用マイクロコンピュータ120から表示制御部121や音制御部122、ランプ制御部123などに対して出力される。
また、ROM92に記憶される制御パターンテーブルには、例えば演出制御パターンの一種として、あるいは、演出制御パターンとは異なる制御パターンの一種などとして、先読み予告演出となる演出動作を実行するための先読み予告パターンを構成するパターンデータが予め複数種類格納されていればよい。ここで、先読み予告パターンは、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンといった他の演出制御パターンの一部に含まれるように構成されてもよいし、これらの演出制御パターンとは別個に構成され、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンによる演出動作制御中に所定条件が成立して先読み予告演出の開始タイミングとなったことに対応して、先読み予告パターンによる演出動作制御を実行するための処理が呼び出されるようにしてもよい。
加えて、ROM92には、先読み予告演出を実行するために先読み予告パターンを予め用意された複数パターンのうちから選択して使用パターンに決定するための先読み予告パターン決定テーブルが記憶されている。この実施の形態では、先読み予告パターン決定テーブルとして、図20(A)及び(B)に示す先読み予告パターン決定テーブル160A、160Bが、予め用意されている。先読み予告パターン決定テーブル160Aは、特図ゲームの保留記憶情報に基づいて特定の変動パターンに決定されるとの判定結果が得られたときに、先読み予告パターン決定用の乱数値SR1に基づいて、先読み予告演出における演出内容(演出態様)に対応した先読み予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために用いられるテーブルである。先読み予告パターン決定テーブル160Bは、特図ゲームの保留記憶情報に基づいて特図表示結果が「大当り」に決定されるとの判定結果が得られたときに、先読み予告パターン決定用の乱数値SR1に基づいて、先読み予告演出における演出内容(演出態様)に対応した先読み予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために用いられるテーブルである。
先読み予告パターン決定テーブル160A、160Bでは、予告対象カウント値に応じて、先読み予告パターン決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、先読み予告パターンに割り当てられている。予告対象カウント値は、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内であることが通知されたときに、合計保留記憶数(第1始動口入賞指定コマンドの受信時)や第2特図保留記憶数(第2始動口入賞指定コマンドの受信時)に設定される。その後、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、予告対象カウント値が1減算される。したがって、先読み予告演出における演出内容(演出態様)は、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内との判定がなされた特図ゲームの保留位置(実行順序)に応じて異なる割合で、複数種類のいずれかに決定される。
図20(B)に示す先読み予告パターン決定テーブル160Bの設定例では、図20(A)に示す先読み予告パターン決定テーブル160Aで決定値が割り当てられた先読み予告パターンにも決定値が割り当てられている一方で、その割当てが先読み予告パターン決定テーブル160Aとは異なっている。また、先読み予告パターン決定テーブル160Bでは、先読み予告パターン決定テーブル160Aにて決定値が割り当てられていない先読み予告パターンにも、決定値が割り当てられている。このような設定により、入賞時当り判定がなされたときと、特定パターン共通範囲内との判定がなされたときとで、共通の演出内容(演出態様)による先読み予告演出が実行されることもあれば、入賞時当り判定がなされたときに特有の演出内容(演出態様)による先読み予告演出が実行されることもある。また、先読み予告演出における演出内容(演出態様)に応じて、先読み予告演出による予告対象の可変表示において特定表示結果(大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出表示されて「大当り」となる期待度などを異ならせることができる。
図20(C)は、先読み予告パターンの構成例を示している。図20(C)に示す構成例において、先読み予告パターンは、飾り図柄の可変表示を実行中に演出用ボタン28に対する所定操作が検出された時点における可変表示の残り時間である可変表示残り時間に応じて、演出制御実行データを指定するパターンデータを含むように構成されている。各演出制御実行データは、可変表示残り時間に応じて異なる演出内容(演出態様)で先読み予告演出となる演出動作を実行するためのデータであり、図19(A)に示した演出制御パターンに含まれる演出制御実行データ#1〜#nなどと同様の制御データであればよい。各先読み予告パターンでは、予告対象カウント値に応じて、可変表示残り時間と演出制御実行データとが対応付けられていればよい。
図20(C)に示す構成例では、可変表示残り時間に応じて、先読み予告演出となる演出動作を実行する演出装置の種類を異ならせている。すなわち、可変表示残り時間が20秒以上であるときには、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示(画像)と、スピーカ8L、8Rからの音声出力(音声)と、遊技効果ランプ9における点灯動作(ランプ)と、演出用模型の動作(演出用模型)との組合せにより、先読み予告演出となる演出動作が実行される。これに対して、可変表示残り時間が15〜20秒であるときには、画像と、音声と、演出用模型との組合せにより、先読み予告演出となる演出動作が実行される。可変表示残り時間が10〜15秒であるときには、画像と、音声との組合せにより、先読み予告演出となる演出動作が実行される。可変表示残り時間が10秒未満であるときには、画像のみにより、先読み予告演出となる演出動作が実行される。なお、可変表示残り時間に応じて先読み予告演出となる演出動作を実行する演出装置の種類を異ならせるものに限定されず、例えば画像表示装置5の表示領域に表示される演出画像を異ならせることなどにより、演出内容(演出態様)を異ならせるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120のRAM93には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図21に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図21に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部121は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御信号などに基づき、画像表示装置5の表示領域における表示動作の制御を行うためのものである。例えば、表示制御部121では、画像表示装置5の表示領域にて演出画像の切換表示を行わせることなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載された音制御部122では、遊技制御用マイクロコンピュータ120から入力される情報信号としての効果音信号に応じて、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作の制御が行われる。音制御部122には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが含まれていればよい。一例として、音制御部122では、効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたランプ制御部123では、遊技制御用マイクロコンピュータ120から入力される情報信号としての電飾信号に応じて、遊技効果ランプ9や装飾用LEDによる点灯動作の制御が行われる。ランプ制御部123には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが含まれていればよい。一例として、ランプ制御部123では、電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU81によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU81は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、所定のクリアスイッチが押圧操作されたか否かの判定を行い、押圧操作された場合には、RAM83をクリアした後に所定の作業領域に初期値を設定するなどの初期設定処理が実行される。これに対して、クリアスイッチが押圧操作されていない場合には、RAM83のバックアップ領域における記憶内容などに基づき、チェックサムを算出した結果とチェックサムバッファの内容とが一致した場合などに、主基板11の内部状態をパチンコ遊技機1にて電源断が生じる前の状態に戻すための復旧処理が実行される。なお、チェックサムバッファは、例えば図17に示す遊技制御バッファ設定部155などに設けられ、パチンコ遊技機1の電源断が発生した場合でも、記憶内容が消滅せずに保持されるものであればよい。
また、遊技制御メイン処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば2ms[ミリ秒])ごとにCTCから割込み要求信号がCPU81へと送出され、CPU81は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定や復旧処理が終了すると、割込みを許可した後に、ループ処理に入る。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU81は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御メイン処理において初期設定の終了後に割込みを許可するより前に、例えば主基板11に設置された遊技開始スイッチから伝送されるスイッチ信号の信号状態などに基づき、遊技開始スイッチがオン操作されたか否かを判定するようにしてもよい。この場合には、遊技開始スイッチから伝送されるスイッチ信号を複数回チェックし、連続してオン状態となったときに、遊技開始スイッチがオン操作されたと判定してもよい。また、遊技開始スイッチのオン操作をチェックする処理は、前回の電力供給停止時における状態への復帰がない初期状態からのスタート時(コールドスタート時)に限り実行し、電断前の遊技状態に復帰させるスタート時(ホットスタート時)には遊技開始スイッチの操作に関わりなく、割込みを許可してループ処理に入るようにしてもよい。
図22に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU81は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路101を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU81は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口60の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU81は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示装置20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU81は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、入出力ポート85に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理として、図22に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU81は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図24及び図25は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU81は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(図24のステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。例えば、CPU81は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第1特図保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えばCPU81が、乱数回路84や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新される遊技用乱数となる数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS203)。そして、抽出した各乱数値MR1〜MR3を示す数値データが、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値MR1〜MR3を記憶する(ステップS204)。このときには、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS205)。
ステップS205の処理に続いて、ステップS203で抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS206)。例えば、ステップS206の処理では、図10に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM83の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM82におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS203にて抽出された乱数値MR1に応じた特図表示結果が「大当り」であるか否かが判定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられている特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定すればよい。
ステップS206にて乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合には(ステップS206;No)、その乱数値MR1が小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS207)。ステップS206にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合や(ステップS206;Yes)、ステップS207にて乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合には(ステップS207;Yes)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて入賞時当り判定がなされたことを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC102H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS208)。例えば、ステップS208の処理では、入賞時当り判定を通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信するために予め用意されたコマンドテーブルのROM82における記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、第1始動口入賞指定コマンドの送信設定を行う。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。このような入賞時当り判定を通知する第1始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができ、また、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されることを示すものが含まれると特定できる。
なお、第1始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」となる場合のみに通知され、特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS206にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合にはステップS208の処理に進む一方、ステップS207にて乱数値MR3が小当り判定範囲内であれば、後述するステップS211の処理などに進むようにすればよい。あるいは、第1始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別となる場合のみに通知され、「突確」の大当り種別となる場合や特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS206にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合には、さらに大当り種別決定用の乱数値MR2が「非確変」又は「確変」の判定範囲内であるか否かを判定し、この判定範囲内である場合にはステップS208の処理に進む一方、「突確」の判定範囲内である場合や、ステップS207にて乱数値MR3が小当り判定範囲内であれば、ステップS211の処理などに進むようにすればよい。
ステップS207にて乱数値MR1が小当り判定範囲内ではない場合には(ステップS207;No)、ステップS203で抽出された特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS209)。ここで、図13(A1)〜(A4)、(B1)〜(B4)に示す変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133Dや変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dの設定例では、遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「250」の範囲内であれば、少なくともスーパーリーチβを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−3に決定されることになる。したがって、例えば図26に示すように、乱数値MR3が「230」〜「250」の範囲内であれば特定パターン共通範囲の範囲内であるとして、ステップS209では、この特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されればよい。
ステップS209にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内である場合には(ステップS209;Yes)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲内であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC101H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS210)。これに対して、ステップS209にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内ではない場合には(ステップS209;No)、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲外であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC100H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。こうした特定パターン共通範囲内であるか否かを通知する第1始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができる。また、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特定の変動パターンに決定されることを示すものが含まれるか否かを特定できる。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているとき(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS208、S210、S211の処理のいずれかを実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(図25のステップS212)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオフであれば(ステップS212;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS212;Yes)、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS213)。例えば、CPU81は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第2特図保留記憶数を特定すればよい。そして、第2特図保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS213;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS213にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS213;No)、ステップS203の処理と同様にして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS214)。そして、抽出した各乱数値MR1〜MR3を示すデータが、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値MR1〜MR3を記憶する(ステップS215)。このときには、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS216)。
ステップS216の処理に続いて、ステップS214で抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS217)。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合には(ステップS217;No)、その乱数値MR1が小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS218)。ステップS217にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合や(ステップS217;Yes)、ステップS218にて乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合には(ステップS218;Yes)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて入賞時当り判定がなされたことを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC202H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS219)、始動入賞判定処理を終了する。このような入賞時当り判定を通知する第2始動口入賞指定コマンドにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第2特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができ、また、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されることを示すものが含まれると特定できる。
なお、第2始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」となる場合のみに通知され、特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS217にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合にはステップS219の処理に進む一方、ステップS218にて乱数値MR3が小当り判定範囲内であれば、後述するステップS222の処理などに進むようにすればよい。あるいは、第2始動口入賞指定コマンドに示される入賞時当り判定は、特図表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の大当り種別となる場合のみに通知され、「突確」の大当り種別となる場合や特図表示結果が「小当り」となる場合には通知されないようにしてもよい。この場合、ステップS217にて乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合には、さらに大当り種別決定用の乱数値MR2が「非確変」又は「確変」の判定範囲内であるか否かを判定し、この判定範囲内である場合にはステップS219の処理に進む一方、「突確」の判定範囲内である場合や、ステップS218にて乱数値MR3が小当り判定範囲内であれば、ステップS222の処理などに進むようにすればよい。
ステップS218にて乱数値MR1が小当り判定範囲内ではない場合には(ステップS218;No)、ステップS214で抽出された特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS220)。ここでの判定は、図24に示すステップS209の処理と同様に、乱数値MR3が「230」〜「250」の範囲内であれば特定パターン共通範囲の範囲内であるとされればよい。
ステップS220にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内である場合には(ステップS220;Yes)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC201H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS221)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、ステップS220にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲内ではない場合には(ステップS220;No)、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて特定パターン共通範囲外であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドC200H(図4(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS222)、始動入賞判定処理を終了する。
図24に示すステップS208、S210、S211の処理や、図25に示すステップS219、S221、S222の処理のいずれかを実行したときには、主基板11から演出制御基板12に対して合計保留記憶数通知コマンドを送信するための設定が行われればよい。このときには、例えば第1特図保留記憶数カウント値と第2特図保留記憶数カウント値との合計値として特定された合計保留記憶数に対応して、合計保留記憶数通知コマンドのEXTデータが設定されればよい。あるいは、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタとは別個に設けられた合計保留記憶数カウンタにより、合計保留記憶数がカウントされるようにしてもよい。なお、合計保留記憶数通知コマンドとなる演出制御コマンドの伝送を行わずに、演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドの受信回数に基づいて、合計保留記憶数を含めた特図保留記憶数を特定するようにしてもよい。
図24に示すステップS206〜S211の処理や、図25に示すステップS217〜S222の処理が実行されることにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された時点で、パチンコ遊技機1における遊技状態や特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数にかかわらず、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されるか否かや、スーパーリーチβを伴う特定の変動パターンに決定されるか否かを判定し、これらの判定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図23に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU81は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口60を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口60を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドの実行回数となる大入賞口60の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口60を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンドの実行回数となる大入賞口60の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口60を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口60を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口60を閉鎖状態に戻すときには、開閉扉用ソレノイド54に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口60を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口60を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口60を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口60の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口60を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口60を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口60を閉鎖状態に戻すときには、開閉扉用ソレノイド54に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図27は、図23のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す特別図柄通常処理において、CPU81は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、第2特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。このときには、変動特図指定フラグの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、第1特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このとき、第1特図保留記憶数が「0」であれば(ステップS235;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームが実行されるための第1始動条件が成立していないことから、特別図柄通常処理を終了する。このように、ステップS235の処理では、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。このときには、変動特図指定フラグの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU81は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS245)。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。なお、ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には、所定のデモ表示設定を行ってから特別図柄通常処理を終了してもよい。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドとなる演出制御コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図28は、図23のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す変動パターン設定処理において、CPU81は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。このとき、例えば遊技制御バッファ設定部155に格納されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定しておいてもよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS263;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS264)。
ステップS263にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS263;No)、図13(C)に示すようなハズレ時テーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dのいずれかを選択してセットする(ステップS265)。このときには、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かや、確変フラグがオンであるか否かに応じて、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態、時短状態、通常状態のいずれであるかが特定されればよい。また、変動特図指定フラグの値に対応して、第1特図保留記憶数カウント値又は第2特図保留記憶数カウント値から、特図保留記憶数が特定されればよい。すなわち、変動特図指定フラグの値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を特図保留記憶数として特定し、変動特図指定フラグの値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を特図保留記憶数として特定すればよい。こうして特定された遊技状態や特図保留記憶数に基づき、図13(C)に示すハズレ時テーブル選択設定により、使用テーブルを選択すればよい。
ステップS262、S264、S265の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS266)。続いて、ステップS266における変動パターン種別の決定結果などに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルを、予め用意された複数の変動パターン決定テーブルのうちから選択してセットする(ステップS267)。
例えば、ステップS267の処理では、特図表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されたことに基づき、ステップS266にて変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに決定されたときには、変動パターン決定テーブル135Aを選択して、使用テーブルにセットする。これに対して、特図表示結果が「ハズレ」に決定されたことに基づき、ステップS266にて変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−5、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定されたときには、変動パターン決定テーブル135Bを選択して、使用テーブルにセットする。また、特図表示結果が「ハズレ」に決定されたことに基づき、ステップS266にて変動パターン種別CB1−4に決定されたときには、変動特図指定フラグの値(「1」又は「2」)や、時短中小当りカウント値もしくは時短中突確カウント値に応じた図15(D)に示すようなテーブル選択設定に従って、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cのいずれかを選択し、使用テーブルにセットする。このときには、時短中小当りカウント値と時短中突確カウント値のうち、大きい方のカウント値(同一値であればその値)に応じて、使用テーブルの選択を行うようにすればよい。
ステップS267にて使用テーブルをセットした後には、この使用テーブルを参照することにより、特図変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づいて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS268)。特図変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS268の処理が実行されるときに乱数回路84又は遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたときに抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151B、変動用乱数バッファなどに記憶しておいてもよい。
ステップS268にて変動パターンを決定した後には、主基板11から演出制御基板12に対して特図変動開始時の各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS269)。例えば、変動特図指定フラグの値が「1」である場合には、第1特図変動開始コマンド、特図変動パターン指定コマンド、特図表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルを選択して、送信コマンドバッファにセットする。他方、変動特図指定フラグの値が「2」である場合には、第2特図変動開始コマンド、特図変動パターン指定コマンド、特図表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルを選択して、送信コマンドバッファにセットする。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は、任意に変更可能であり、例えば特図表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1特図変動開始コマンド又は第2特図変動開始コマンドを送信し、最後に特図変動パターン指定コマンドが送信されるようにしてもよい。また、ステップS269の処理では、遊技状態指定コマンドや特図保留記憶数通知コマンドなどを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS269の処理を実行した後には、変動特図指定フラグの値などに応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS270)。一例として、変動特図指定フラグの値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させるための特別図柄表示制御データを、ROM82から読出可能にセットする。これに対して、変動特図指定フラグの値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させるための特別図柄表示制御データを、ROM82から読出可能にセットする。その後、セットされた特別図柄表示制御データに基づき第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに駆動信号を送信することなどにより、変動特図指定フラグの値に応じて、第1特図あるいは第2特図の変動表示を開始させればよい。
また、ステップS270の処理では、ステップS268にて決定された変動パターンに対応した特図変動時間を設定するようにしてもよい。例えば、特図変動時間に応じて予め定められたタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにセットする。この場合には、図23に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、例えば特図変動タイマの値を1減算するように更新し、その値が「0」になったときに、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。あるいは、特図変動タイマをクリアすることによりタイマ初期値として「0」をセットするとともに、特図変動時間に対応する特図変動終了判定値を設定するようにしてもよい。この場合には、図23に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、例えば特図変動タイマの値を1加算するように更新し、その値が特図変動終了判定値に達したときに、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。なお、特図変動時間の設定は、ステップS268にて変動パターンの決定とともに行われるようにしてもよい。
ステップS270の処理に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS271)、変動パターン設定処理を終了する。
図29は、図23のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す特別図柄停止処理において、CPU81は、まず、大当りフラグがオンであるかオフであるかを判定する(ステップS281)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS281;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS282)。例えば、ステップS282の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS283)。
ステップS283の処理を実行した後には、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において時短制御が行われていることに対応して時短フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS284)。そして、時短フラグがオンであれば(ステップS284;Yes)、大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS285)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「突確」であるか否かを判定する(ステップS286)。
ステップS286にて「突確」の大当り種別であると判定されたときには(ステップS286;Yes)、時短制御の実行中に特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となり2ラウンド大当り状態に制御されることに対応して、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短中突確フラグをオン状態にセットする(ステップS287)。こうして時短中突確フラグをオン状態にセットしておくことにより、時短制御の実行中における「突確大当り」に対応して、2ラウンド大当り状態の終了後に時短中突確カウント値を1加算するように更新可能とする。
ステップS284にて時短フラグがオフであるときや(ステップS284;No)、ステップS286にて大当り種別が「突確」ではないとき(ステップS286;No)、あるいは、ステップS287の処理を実行した後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS288)。また、特図表示結果が「大当り」となったことに対応して、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS289)。例えば、ステップS289の処理では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする。また、時短回数カウント値が「0」以外の値であれば、時短回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化すればよい。
ステップS289の処理に続いて、時短中小当りカウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS290)。なお、時短中小当りカウンタをクリアするのは、大当り種別が「非確変」又は「確変」で15ラウンド大当り状態に制御される場合のみとし、大当り種別が「突確」で2ラウンド大当り状態に制御される場合には、時短中小当りカウント値を変更せず維持するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突確」で2ラウンド大当り状態が終了した後に、時短中小当りカウント値に基づく変動パターン決定テーブルの選択が、時短中突確カウント値に基づく変動パターン決定テーブルの選択に変更されるときには、その変更前における時短中小当りカウント値よりも時短中突確カウント値が大きくなることから、変動パターン決定テーブルの選択変更に伴う可変表示時間の変化に対する遊技者の違和感を抑制できる。その後、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS291)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS281にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS281;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS292)。そして、小当りフラグがオンであるときには(ステップS292;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、ステップS283の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS294)。
ステップS294の処理を実行した後には、時短フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS295)。このとき、時短フラグがオンであれば(ステップS295;Yes)、時短中小当りカウント値を1加算するように更新する(ステップS296)。ステップS295にて時短フラグがオフであるときや(ステップS295;No)、ステップS296の処理を実行した後には、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS297)。その後、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS298)。
ステップS292にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS292;No)、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化する(ステップS299)。ステップS298、S299の処理のいずれかを実行した後には、時短制御を終了するか否かの判定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定し、「0」以外の値であれば、時短回数カウント値を1減算するように更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が「0」となったときには、時短制御を終了する旨の判定を行うようにすればよい。ステップS300にて時短制御を終了しないと判定された場合には(ステップS300;No)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS300にて時短制御を終了すると判定された場合には(ステップS300;Yes)、例えば時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了するための設定を行う(ステップS301)。このときには、時短中小当りカウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」に初期化してから(ステップS302)、特別図柄停止処理を終了する。
図30は、図23のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す大当り終了処理において、CPU81は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図23に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過したときには(ステップS311;Yes)、大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS312)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS313)。
ステップS313にて大当り種別が「非確変」と判定された場合には(ステップS313;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。例えば、CPU81は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS313;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。例えば、CPU81は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。
ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、時短中突確フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS316)。そして、時短中突確フラグがオンであるときには(ステップS316;Yes)、時短中突確カウント値を1加算するように更新してから(ステップS317)、時短中突確フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS318)。ステップS316にて時短中突確フラグがオフであるときには(ステップS316;No)、時短中突確カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS319)。
ステップS318、S319の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS320)、大当り終了処理を終了する。
図31は、普通図柄プロセス処理として、図22のステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す普通図柄プロセス処理において、CPU81は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS130)。例えば、ステップS130のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、普図保留記憶部151Cにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で、普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路84や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR5を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR5が記憶される。この場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS130のゲート通過判定処理を実行した後、CPU81は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図51に示すステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示装置20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示結果決定処理が実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、普図保留記憶部151Cから読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づき、普図表示結果決定テーブル137を参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブル137では、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が通過有利状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が通過有利状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。さらに、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を通過有利状態とする時間である傾動制御時間や通過有利状態とする回数である傾動制御回数を設定してもよい。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が通過有利状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。なお、第2始動入賞口を通過有利状態とする設定は、ステップS142の普通図柄停止処理やステップS143の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示装置20において普通図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示装置20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定などを行う。ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通過不利状態から通過有利状態に変化させるための設定などが行われる。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU91によって図32のフローチャートに示すような演出制御メイン処理が実行される。図32に示す演出制御メイン処理を開始すると、CPU91は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、演出制御用マイクロコンピュータ120におけるRAM93のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。CPU91は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、例えば図6に示す入出力ポート95のうちで、信号中継基板13を介して主基板11から伝送された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120におけるRAM93の演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、CPU91は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。他方、ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
ステップS74のコマンド解析処理内では、例えば図33のフローチャートに示すような始動入賞時コマンド処理が実行されればよい。この始動入賞時コマンド処理では、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かの判定などが行われる。
図33に示す始動入賞時コマンド処理において、CPU91は、まず、第1始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS151)。例えば演出制御基板12の側で受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、CPU91は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定できればよい。
ステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS151;Yes)、第1始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS152)。例えば、ステップS152の処理において、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで青色表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第1始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS152の処理に続いて、例えば演出制御カウンタ設定部153に設けられた予告対象カウンタの格納値である予告対象カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS153)。ここで、予告対象カウンタには、入賞時当り判定や特定パターン共通範囲内であることが通知されたときに、始動入賞後の合計保留記憶数や第2特図保留記憶数が設定され、先読み予告演出が終了するまで、特図ゲームの実行開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、1減算されるように更新される。したがって、予告対象カウント値が「0」以外であるときには、先読み予告演出となる演出動作を実行するための設定がなされている。
ステップS153にて予告対象カウント値が「0」以外であるときには(ステップS153;No)、既に先読み予告演出を実行するための設定がなされていることから、改めて先読み予告演出の実行を開始するための設定は行わずに、始動入賞時コマンド処理を終了する。ステップS153にて予告対象カウント値が「0」であるときには(ステップS153;Yes)、大当り遊技状態に制御されている大当り中であるか否かを判定する(ステップS154)。例えば、CPU91は、当り開始指定コマンドにより大当り遊技状態の開始が指定された後、未だ当り終了指定コマンドの受信がない場合には、大当り中であると判定すればよい。
ステップS154にて大当り中であると判定したときには(ステップS154;Yes)、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく先読み予告演出の実行を開始するための設定は行わずに、始動入賞時コマンド処理を終了する。ステップS154にて大当り中ではないと判定したときには(ステップS154;No)、時短制御が行われている時短制御中であるか否かを判定する(ステップS155)。例えば、CPU91は、遊技状態指定コマンドにより指定された遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御中であると判定すればよい。ステップS155にて時短制御中であると判定したときには(ステップS155;Yes)、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく先読み予告演出の実行を開始するための設定は行わずに、始動入賞時コマンド処理を終了する。
こうして、大当り中や時短制御中であるときには、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく保留記憶情報の判定結果によらずに、先読み予告演出の実行を開始するための設定は行わないようにする。この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後に確変状態や時短状態といった特別遊技状態となることに対応して時短制御が開始され、第2始動入賞口が通過有利状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。そして、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先的に実行される。そのため、大当り中や時短制御中であるときに第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく先読み予告演出の実行を開始するための設定を行うと、予告対象となる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるより前に、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームが実行されてしまう場合が多くなる。
このような場合には、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで特図表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させることにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで特図表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められてしまうおそれがある。また、第1特図を用いた特図ゲームで特図表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、特図表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、大当り中や時短制御中であるときには、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく先読み予告演出の実行が開始されないように設定して、第1特図を用いた特図ゲームで特図表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにする。さらに、予告対象となる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるより前に、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームが優先して実行されてしまい、先読み予告演出による予告対象となる特図ゲームがズレてしまう事態が頻発することを防止できる。
ステップS155にて時短制御中ではないと判定したときには(ステップS155;No)、例えば第1始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、入賞時当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップS156)。このとき、入賞時当り判定が通知されていれば(ステップS156;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた入賞時当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS157)。
ステップS156にて入賞時当り判定が通知されていない場合には(ステップS156;No)、特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かを判定する(ステップS158)。このとき、特定パターン共通範囲内であることが通知されていなければ(ステップS158;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、特定パターン共通範囲内であることが通知されていれば(ステップS158;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた入賞時特定パターンフラグをオン状態にセットする(ステップS159)。
ステップS157、S159の処理のいずれかを実行した後には、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられた予告対象カウンタの格納値である予告対象カウント値として、始動入賞後の合計保留記憶数をセットしてから(ステップS160)、始動入賞時コマンド処理を終了する。
ステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS151;No)、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS161)。このとき、第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されれば(ステップS161;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS161;Yes)、第2始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS162)。例えば、ステップS162の処理において、始動入賞記憶表示エリア5Hで黒色表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第2始動条件の成立に応じて、黄色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS162の処理に続いて、予告対象カウント値が「0」となっているか否か、すなわち、既に先読み予告演出を実行するための設定がなされているか否かを、判定する(ステップS163)。このとき、予告対象カウント値が「0」以外であれば(ステップS163;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。これに対して、予告対象カウント値が「0」であるときには(ステップS163;Yes)、例えば第2始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、入賞時当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップS164)。
ステップS164にて入賞時当り判定が通知されている場合には(ステップS164;Yes)、入賞時当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS165)。これに対して、入賞時当り判定が通知されていない場合には(ステップS164;No)、特定パターン共通範囲内であることが通知されたか否かを判定する(ステップS166)。このとき、特定パターン共通範囲内であることが通知されていなければ(ステップS166;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。その一方で、特定パターン共通範囲内であることが通知されていれば(ステップS166;Yes)、入賞時特定パターンフラグをオン状態にセットする(ステップ167)。
ステップS165、S167の処理のいずれかを実行した後には、予告対象カウント値として、始動入賞後の第2特図保留記憶数をセットしてから(ステップS168)、始動入賞時コマンド処理を終了する。この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることから、ステップS168の処理では、第2特図保留記憶数を予告対象カウント値にセットすることで、予告対象となる第2特図を用いた特図ゲームの実行順序が特定可能になる。
図34は、演出制御プロセス処理として、図32のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの特図変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、CPU91は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データといった演出制御実行データを読み出す。このとき読み出された演出制御実行データに従って、例えば表示制御部121へと伝送する表示制御信号の決定や、音制御部122へと伝送する効果音信号の決定、ランプ制御部123へと伝送する電飾信号の決定、演出用模型を駆動するソレノイドへと伝送する駆動信号の決定などが行われる。これらの決定結果に基づく各種信号の出力により、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED、演出用模型といった各種の演出装置を用いて、特図ゲームの実行中における各種の演出制御が行われる。そして、演出制御パターンから終了コードが読み出されると、所定の表示制御信号を表示制御部121に対して送信することなどにより、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を表示させたり、特図ゲームの終了に対応した演出画像を表示させたりする。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、CPU91は、主基板11から送信された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、CPU91は、所定の演出制御パターンから読み出された演出制御実行データに基づいて、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123、さらには、演出用模型を駆動するソレノイドなどに対する各種信号の出力制御を行う。これにより、各種の演出装置を用いて小当り遊技状態における各種の演出制御が行われる。また、小当り中演出処理では、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、CPU91は、所定の演出制御パターンから読み出された演出制御実行データに基づいて、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123、さらには、演出用模型を駆動するソレノイドなどに対する各種信号の出力制御を行う。これにより、各種の演出装置を用いて小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御が行われる。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、CPU91は、所定の演出制御パターンから読み出された演出制御実行データに基づいて、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123、さらには、演出用模型を駆動するソレノイドなどに対する各種信号の出力制御を行う。これにより、各種の演出装置を用いて大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。そして、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、CPU131は、所定の演出制御パターンから読み出された演出制御実行データに基づいて、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123、さらには、演出用模型を駆動するソレノイドなどに対する各種信号の出力制御を行う。これにより、各種の演出装置を用いて大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御が行われる。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図35は、図34のステップS171にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す可変表示中演出設定処理において、CPU91は、まず、先読み予告設定処理を実行する(ステップS701)。図36は、図35のステップS701にて実行される先読み予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
図36に示す先読み予告設定処理において、CPU91は、まず、予告対象カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS801)。そして、予告対象カウント値が「0」以外であれば(ステップS801;No)、予告対象カウント値を1減算するように更新する(ステップS802)。ステップS801にて予告対象カウント値が「0」であるときや(ステップS801;Yes)、ステップS802の処理を実行した後には、入賞時特定パターンフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS803)。
ステップS803にて入賞時特定パターンフラグがオンであるときには(ステップS803;Yes)、先読み予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとして、先読み予告パターン決定テーブル160Aを選択してセットする(ステップS804)。ステップS803にて入賞時特定パターンフラグがオフであるときには(ステップS803;No)、入賞時当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS805)。このとき、入賞時当り判定フラグがオフであれば(ステップS805;No)、保留記憶情報のうちに特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されるものがなく、また、特定パターン共通範囲の範囲内となるものもないことから、先読み予告演出の実行を開始するための設定を行わないものとして、先読み予告設定処理を終了する。
ステップS805にて入賞時当り判定フラグがオンであるときには(ステップS805;Yes)、主基板11から伝送された特図変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがスーパーリーチβを伴うものであるか否かを判定する(ステップS806)。そして、スーパーリーチβを伴う変動パターンである場合には(ステップS806;Yes)、先読み予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとして、先読み予告パターン決定テーブル160Bを選択してセットする(ステップS807)。このように、スーパーリーチβを伴う変動パターンであることを条件にステップS807の処理に進むことで、始動入賞時に特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されると判定したことに基づく先読み予告演出は、特定の変動パターンによる可変表示が実行されることを条件に、実行を開始することができる。
ステップS804、S807の処理のいずれかを実行した後には、例えば乱数回路94や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、先読み予告パターン決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS808)。続いて、使用テーブルとして選択された先読み予告パターン決定テーブルを参照することにより、先読み予告パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS809)。このときには、先読み予告演出を実行する準備がなされたことに対応して、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた予告準備フラグをオン状態にセットする(ステップS810)。
ステップS806にてスーパーリーチβを伴う変動パターンではない場合や(ステップS806;No)、ステップS810の処理を実行した後には、予告対象カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS811)。ここで、ステップS803にて入賞時特定パターンフラグがオンであるとき、又は、ステップS805にて入賞時当り判定フラグがオンであるときに、予告対象カウント値が「0」になれば、先読み予告演出が実行される場合の予告対象となる特図ゲームを含めた可変表示が開始されることになる。そこで、ステップS811にて予告対象カウント値が「0」であれば(ステップS811;Yes)、入賞時当り判定フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS812)、入賞時特定パターンフラグもクリアしてオフ状態としてから(ステップS813)、先読み予告設定処理を終了する。
例えば、ステップS806にてスーパーリーチβを伴う変動パターンではないと判定された場合には、予告対象カウント値が「1」以上であれば、次回以降の可変表示が開始されるときにも入賞時当り判定フラグがオンのまま維持されていることから、ステップS806の処理を再度実行して、始動入賞時に特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されると判定したことに基づく先読み予告演出の開始条件が成立したか否かを繰り返し判定することができる。そして、先読み予告演出の開始条件が成立したときには、ステップS807〜S810の処理に進んで先読み予告演出を実行するための準備を行うことができる。
図35に示すステップS701にて以上のような先読み予告設定処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示において導出表示される確定飾り図柄の組合せとなる最終停止図柄を決定する(ステップS702)。例えば、ステップS702の処理では、特図変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて導出表示される確定飾り図柄の組合せを決定する。より具体的には、特図変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであれば、ハズレ組合せのうちで非リーチ組合せを構成する最終停止図柄を決定する。また、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とする場合に対応したリーチ変動パターンであれば、ハズレ組合せのうちでリーチ組合せを構成する最終停止図柄を決定する。あるいは、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非確変」又は「確変」とする場合に対応した大当り変動パターンであれば、大当り組合せを構成する最終停止図柄を決定する。さらに、指定された変動パターンが確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする場合に対応した当り変動パターンであれば、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄を決定する。
ステップS702にて最終停止図柄を決定した後には、特図変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」であるか否かを判定する(ステップS703)。このとき、「滑りあり」と判定された場合には(ステップS703;Yes)、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される滑り前仮停止図柄となる飾り図柄を決定する(ステップS704)。一例として、ステップS704の処理では、乱数回路94又は演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどによって更新される数値データのうちから、滑り前仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM92などに予め記憶された所定の滑り前仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、滑り前仮停止図柄となる飾り図柄を決定すればよい。
ステップS703にて「滑りあり」ではないと判定されたときや(ステップS703;No)、ステップS704の処理を実行した後には、特図変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」であるか否かを判定する(ステップS705)。このとき、「擬似連あり」と判定された場合には(ステップS705;Yes)、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目を構成する飾り図柄を決定する(ステップS706)。一例として、ステップS706の処理では、乱数回路94又は演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどによって更新される数値データのうちから、擬似連チャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM92などに予め記憶された所定の擬似連チャンス目決定テーブルを参照することなどにより、擬似連変動(再変動)が実行されるごとに仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を決定すればよい。
ステップS705にて「擬似連あり」ではないと判定されたときや(ステップS705;No)、ステップS706の処理を実行した後には、可変表示中における演出動作の実行を開始するための設定を行う(ステップS707)。例えば、ステップS707の処理では、特図変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応した図柄変動制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値として、変動パターンに対応して予め定められたタイマスタート値を設定する。そして、画像表示装置5における表示動作の設定などを行うことにより、例えば飾り図柄の可変表示といった、特図ゲームの実行に対応して実行される演出動作を開始させる。ステップS707における設定の後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS708)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図37は、図34のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す可変表示中演出処理において、CPU91は、まず、主基板11から伝送される特図確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS721)。そして、特図確定コマンドを受信していないときには(ステップS721;No)、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS722)、予告実行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS723)。ここで、予告実行中フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられ、先読み予告演出が実行されることに対応して、図38に示すステップS837の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。
ステップS723にて予告実行中フラグがオフであるときには(ステップS723;No)、演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS724)。このとき、タイマ判定値と合致した場合には(ステップS724;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データ等の一部又は全部)又は終了コードを読み出す(ステップS725)。ここで、ステップS724の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS725の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS725にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS726)。
ステップS726にて終了コードではないと判定されたときには(ステップS726;No)、ステップS725にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行する(ステップS727)。例えば、ステップS727の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部121のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた効果音信号を音制御部122に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御部123に対して伝送させること、演出用模型制御データが指定する駆動信号を演出用模型を駆動するためのソレノイド等に対して伝送すること、あるいは、これらの一部又は全部が順次に又は並行して、行われればよい。また、ステップS727の処理による演出動作制御では、ステップS725にて読み出した操作検出制御データなどに基づいて、演出用ボタン28に対する遊技者等の所定操作を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、演出用ボタン28から伝送される検出信号に基づいて、演出用ボタン28に対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、演出用ボタン28に対する操作が検出されずに操作有効期間が終了したか、操作有効期間内にて演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたかなどに応じて、演出動作の制御や設定などが行われればよい。
ステップS724にてタイマ判定値と合致しなかった場合や(ステップS724;No)、ステップS727の処理を実行した後には、予告準備フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS728)。このとき、予告準備フラグがオフであれば(ステップS728;No)、可変表示中演出処理を終了する。これに対して、予告準備フラグがオンであるときには(ステップS728;Yes)、予告実行判定処理を実行してから(ステップS729)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS721にて特図確定コマンドを受信したと判定された場合や(ステップS721;Yes)、ステップS726にて終了コードであると判定された場合には(ステップS726;Yes)、可変表示中における演出動作を終了するための設定を行う(ステップS730)。例えば、ステップS730の処理では、所定の表示制御指令を表示制御部121のVDP等に対して伝送させることなどにより、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄を導出表示して確定させ、可変表示中における音声出力やランプ点灯動作などを終了させるための設定などが行われればよい。その後、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS731)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS732)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS723にて予告実行中フラグがオンであるときには、先読み予告演出に対応した演出動作を制御するための予告実行制御処理を実行してから(ステップS732)、可変表示中演出処理を終了する。
図38は、図37のステップS729にて実行される予告実行判定処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す予告実行判定処理において、CPU91は、まず、演出用ボタン28の操作有効期間であるか否かを判定する(ステップS821)。この操作有効期間は、例えば使用パターンとしてセットされた先読み予告パターンに含まれる演出制御実行データなどによって指定されるものであってもよいし、先読み予告演出の実行用に予め用意された図柄変動制御パターンに含まれる演出制御実行データなどによって指定されるものであってもよい。操作有効期間ではないときには(ステップS821;No)、予告実行判定処理を終了する。
ステップS821にて操作有効期間であるときには(ステップS821;Yes)、操作待機中演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS822)。ここで、操作待機中演出フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられ、演出用ボタン28に対する遊技者等による所定操作を促す操作待機中の演出動作が実行されることに対応して、オン状態にセットされる。操作待機中演出フラグがオフであれば(ステップS822;No)、演出用ボタン28に対する所定操作を促進する演出動作の実行を開始するための設定を行う(ステップS823)。このときには、操作待機中演出フラグをオン状態にセットする(ステップS824)。
ステップS822にて操作待機中演出フラグがオンであるときや(ステップS822;No)、ステップS824の処理を実行した後には、演出用ボタン28から伝送される検出信号の状態(オフ/オン)を確認することなどにより、演出用ボタン28に対する所定操作(例えば押下操作など)の検出があったか否かを判定する(ステップS825)。このとき、演出用ボタン28に対する所定操作の検出がなければ(ステップS825;No)、操作有効期間の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS826)。そして、操作有効期間の終了タイミングではない場合には(ステップS826;No)、予告実行判定処理を終了する。
ステップS826にて操作有効期間の終了タイミングである場合には(ステップS826;Yes)、演出用ボタン28に対する所定操作を促進する演出動作の実行を終了するための設定を行う(ステップS827)。また、操作待機中演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS828)。その後、予告準備フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS829)、予告実行判定処理を終了する。
ステップS825にて演出用ボタン28に対する所定操作の検出があったときには(ステップS825;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値などに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示が終了するまでの残存時間である可変表示残り時間を特定し、例えば演出制御バッファ194に設けられた可変表示残時間バッファなどに記憶する(ステップS830)。このときには、演出用ボタン28に対する所定操作を促進する演出動作の実行を終了するための設定を行う(ステップS831)。また、操作待機中演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS832)。そして、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS833)。例えば、ステップS833の処理において、CPU91は、表示制御部121に対して所定の表示制御指令を伝送させることにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の停止表示位置(例えば有効ラインなど)に最も近い位置に表示されている飾り図柄を停止表示させるようにすればよい。あるいは、予め定められた可変表示中止用の飾り図柄を停止表示させるようにしてもよい。このときには、確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示させてもよいが、先読み予告演出が実行される前に遊技者が可変表示結果を認識できてしまうことを防止するため、確定飾り図柄の組合せとは異なる飾り図柄を停止表示させることが望ましい。
ステップS833の処理を実行した後には、例えば演出制御タイマ設定部192などに設けられた予告演出プロセスタイマに所定のタイマ初期値を設定することなどにより、飾り図柄表示待ち時間を設定する(ステップS834)。このときには、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた飾り図柄表示待ちフラグをオン状態にセットする一方(ステップS835)、予告準備フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS836)。そして、予告実行中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS837)、予告実行判定処理を終了する。
図39は、図37のステップS732にて実行される予告実行制御処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す予告実行制御処理において、CPU91は、まず、飾り図柄表示待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS851)。このとき、飾り図柄表示待ちフラグがオンであれば(ステップS851;Yes)、飾り図柄表示待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS852)。例えば、ステップS852の処理において、CPU91は、予告演出プロセスタイマの格納値である予告演出プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)して、更新後のタイマ値が所定の飾り図柄表示待ち時間判定値(例えば「0」)と合致したか否かを判定すればよい。
ステップS852にて飾り図柄表示待ち時間が経過していない場合には(ステップS852;No)、予告実行制御処理を終了する。これに対して、飾り図柄表示待ち時間が経過した場合には(ステップS852;Yes)、先読み予告パターンによる先読み予告演出となる演出動作を実行するための各種設定などを行う。このときには、まず、飾り図柄表示待ちフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS853)。そして、例えば可変表示残時間バッファなどに記憶されている可変表示残り時間を読み出す(ステップS854)。続いて、ステップS854で読み出した可変表示残り時間に対応した演出制御実行データを、使用パターンとしてセットされている先読み予告パターンから読み出す(ステップS855)。ここで、先読み予告パターンには、図20(C)に示すように、可変表示残り時間に応じた演出制御実行データが含まれている。
ステップS855の処理に続いて、例えば予告演出プロセスタイマに所定のタイマ初期値を設定することなどにより、予告演出実行時間を設定する(ステップS856)。そして、例えばステップS855にて読み出した演出制御実行データで指定された表示制御指令を表示制御部121へと伝送させることなどにより、先読み予告演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS857)。その後、予告演出終了待ちフラグをオン状態にセットしてから(ステップS858)、予告実行制御処理を終了する。
ステップS851にて飾り図柄表示待ちフラグがオフであるときには(ステップS851;No)、予告演出終了待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS859)。このとき、予告演出終了待ちフラグがオンであれば(ステップS859;Yes)、予告演出実行時間が経過したか否かを判定する(ステップS860)。例えば、ステップS860の処理において、CPU91は、予告演出プロセスタイマの格納値である予告演出プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)して、更新後のタイマ値が所定の予告演出実行時間判定値(例えば「0」)と合致したか否かを判定すればよい。
ステップS860にて予告演出実行時間が経過していない場合には(ステップS860;No)、ステップS855にて読み出した演出制御実行データに従った予告演出の動作制御を行ってから(ステップS861)、予告実行制御処理を終了する。これに対して、予告演出実行時間が経過した場合には(ステップS860;Yes)、予告演出終了待ちフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS862)。
ステップS859にて予告演出終了待ちフラグがオフであるときや(ステップS859;No)、ステップS862の処理を実行した後には、予告演出の終了後に時間調整演出を実行するための制御を行ってから(ステップS863)、予告実行制御処理を終了する。例えば、ステップS863の処理において、CPU91は、所定の表示制御指令を表示制御部121へと伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を消去させ、例えば特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が経過するまで、画像表示装置5の表示領域を黒色表示(ブラックアウト)させるようにすればよい。
次に、パチンコ遊技機1において実行される各種の演出動作の具体例について説明する。パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときに、図24のステップS203にて抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどに基づき、ステップS206〜S211の処理が実行されることにより、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となるか否かの判定や、特定の変動パターンに決定されるか否かの判定が行われる。このとき、ステップS206にて特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内である旨の判定がなされたり(ステップS206;Yes)、あるいは、ステップS207にて乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内である旨の判定がなされたりすると(ステップS207;Yes)、ステップS208での送信設定に基づき、入賞時当り判定を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。その一方で、ステップS209にて特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲内である旨の判定がなされると(ステップS209;Yes)、ステップS210での送信設定に基づき、特定パターン共通範囲内を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
また、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときには、図25のステップS214にて抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどに基づき、ステップS217〜S222の処理が実行されることにより、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となるか否かの判定や、特定の変動パターンに決定されるか否かの判定が行われる。このとき、ステップS217にて特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内である旨の判定がなされたり(ステップS217;Yes)、あるいは、ステップS218にて乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内である旨の判定がなされたりすると(ステップS218;Yes)、ステップS219での送信設定に基づき、入賞時当り判定を通知する第2始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。その一方で、ステップS220にて特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲内である旨の判定がなされると(ステップS220;Yes)、ステップS221での送信設定に基づき、特定パターン共通範囲内を通知する第2始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
演出制御基板12では、図33のステップS151にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定された後(ステップS151;Yes)、ステップS156にて入賞時当り判定が通知されたと判定したときや(ステップS156;Yes)、ステップS161にて第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定された後(ステップS161;Yes)、ステップS164にて入賞時当り判定が通知されたと判定したときに(ステップS164;Yes)、入賞時当り判定フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS157、S165)、予告対象カウント値の設定を行う(ステップS160、S168)。これにより、乱数値MR1が大当り判定範囲や小当り判定範囲の範囲内となり可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可変表示の保留位置(保留番号)を特定することができる。
また、図33のステップS158にて特定パターン共通範囲内であると判定したときや(ステップS158;Yes)、ステップS166にて特定パターン共通範囲内であると判定したときに(ステップS166;Yes)、入賞時特定パターンフラグをオン状態にセットするとともに(ステップS159、S167)、予告対象カウント値の設定を行う(ステップS160、S168)。これにより、乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲内となり少なくともスーパーリーチβを伴う特定の変動パターンとなる可変表示の保留位置(保留番号)を特定することができる。
その後、図36に示すステップS802にて、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して予告対象カウント値を1減算させるように更新する。そして、入賞時特定パターンフラグがオンであること、又は、入賞時当り判定フラグがオンであることに対応して、先読み予告演出を実行するための使用パターンとなる先読み予告パターンが決定される(ステップS803〜S809)。こうして先読み予告演出の開始設定が行われてから、CPU91が図35に示すステップS707にて所定の表示制御指令を表示制御部121のVDP等へと伝送させることなどにより、飾り図柄の可変表示を開始させる。
図40は、先読み予告演出が実行される場合における表示動作の実行例を示している。この表示動作例では、まず、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて、例えば図40(A)に示すように飾り図柄が加速表示されることで、飾り図柄の可変表示が開始される。その後、例えば図40(B)に示すような全図柄の高速表示が行われているときなどに、演出用ボタン28に対する所定操作を有効に検出する操作有効期間になったものとする(図38のステップS821;Yes)。このとき、操作待機中演出フラグがオフであれば(ステップS822;No)、例えば図40(B)に示す「ボタンを押して!!」といったメッセージを報知する演出画像EV1を画像表示装置5の表示領域に表示させることといった、演出用ボタン28の操作促進演出が開始される(ステップS823)。その後、操作有効期間の終了タイミングとなるまでは(ステップS826;No)、操作促進演出が継続して実行され、ステップS825の処理がタイマ割込みの発生ごとに繰り返し実行されることにより、演出用ボタン28に対する所定操作(例えば押下操作など)が有効に検出される。
こうした操作有効期間の終了タイミングとなるより前に、ステップS825にて演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたときには(ステップS825;Yes)、例えば図40(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて、飾り図柄を導出表示する(ステップS833)。これにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が経過するより前に、演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたことに基づいて、飾り図柄を導出表示させて、遊技者に可変表示が終了したかのような認識を抱かせる。そして、所定の飾り図柄表示待ち時間が経過したことに対応して(図39のステップS852;Yes)、使用パターンとして決定された先読み予告パターンから可変表示残り時間に応じた演出制御実行データが読み出され(ステップS855)、先読み予告演出となる演出動作が開始される(ステップS857)。
例えば、図36のステップS809にて先読み予告パターンSPA4−1が使用パターンに決定された場合には、図40(D1)に示すような「・・・」(メッセージなし)を含んだ演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、先読み予告演出が実行される。これに対して、図36のステップS809にて先読み予告パターンSPA1が使用パターンに決定された場合には、図40(D2)に示すような「次回、チャンスかも?」のメッセージを含んだ演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、先読み予告演出が実行される。さらに、図36のステップS809にて先読み予告パターンSPB0が使用パターンに決定された場合には、図40(D3)に示すような「今回、激熱だよ!!」のメッセージを含んだ演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、先読み予告演出が実行される。
図20(C)に示すように、各先読み予告パターンでは、演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたタイミングにおける可変表示の残存時間である可変表示残り時間に応じて、演出内容を異ならせるように、演出制御実行データが格納されている。その一方で、図39のステップS856にて設定される予告演出実行時間は、演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたタイミングにかかわらず、一定時間となるようにすればよい。そして、図39のステップS860にて予告演出実行時間が経過したと判定された後には(ステップS860;Yes)、例えば図40(E)に示すように画像表示装置5の表示領域を黒色表示(ブラックアウト)させるといった、予告演出終了後の時間調整演出が実行される(ステップS863)。これにより、予告演出実行時間を一定時間とした場合に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了するまでの時間管理を容易に行うことができる。
こうして先読み予告演出の実行が終了した後には、例えば図37のステップS721にて特図確定コマンドを受信したと判定されたことに対応して(ステップS721;Yes)、ステップS730にて演出終了設定が行われることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合であれば図40(F1)に示すようなハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて確定し、可変表示結果が導出表示されればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる場合であれば図40(F2)に示すような演出画像を表示するなどの大当り報知演出が実行されればよい。
図41は、先読み予告演出が実行される場合における動作制御例を示すタイミングチャートである。図41(A)及び(B1)〜(B3)では、横軸が時間の経過を示している。
図41(A)は、特別図柄の可変表示動作例を示している。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、図28のステップS270における設定に基づき特別図柄の変動が開始された後、ステップS268にて決定された変動パターンに対応した特図変動時間が経過したときに、特図表示結果に対応した確定特別図柄が導出表示されて変動が終了する。
画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始され、先読み予告演出の実行準備がなされているときには、操作有効期間となって演出用ボタン28に対する所定操作が有効に検出可能となる。そして、例えば図41(B1)に示すように、操作有効期間の期間内にて演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたときには、図38のステップS833における設定などにより、飾り図柄が導出表示される。その後、図39のステップS857における設定などにより、先読み予告演出の実行が開始され、ステップS856にて設定された予告演出実行時間が経過するまで、継続して先読み予告演出が実行される(ステップS861など)。そして、予告演出実行時間が経過した後には(ステップS860;Yes)、例えば特図確定コマンドを受信するまでの期間において、予告演出終了後における時間調整演出が実行される(ステップS863など)。
この動作制御例では、演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたことに基づき飾り図柄を導出表示した後、先読み予告演出を実行してから時間調整演出を実行するようにしている。これに対して、飾り図柄を導出表示した後、時間調整演出を実行してから先読み予告演出を実行するようにしてもよい。図41(B2)は、時間調整演出を実行してから先読み予告演出を実行する場合の動作制御例を示している。図41(B2)に示すように、操作有効期間の期間内にて演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたときには、図38のステップS833における設定などにより、飾り図柄が導出表示される。このときには、可変表示残り時間と予告演出実行時間との差分などから、時間調整演出の実行時間が特定されればよい。そして、先読み予告演出を実行するより前に、予告演出開始前における時間調整演出を実行してから、先読み予告演出が実行されればよい。
また、操作有効期間は、可変表示残り時間が飾り図柄の導出表示時間及び予告演出実行時間の加算値と等しくなったときに終了するように設定されていればよい。この場合、先読み予告演出の実行準備がなされた可変表示において、操作有効期間の期間内に演出用ボタン28に対する所定操作が検出されなくても、操作有効期間の終了後に先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。図41(B3)は、操作有効期間の期間内に演出用ボタン28に対する所定操作が検出されなくても先読み予告演出を実行する場合の動作制御例を示している。図41(B3)に示すように、操作有効期間の期間内にて演出用ボタン28に対する所定操作が検出されなかったときには、操作有効期間の終了タイミングにて飾り図柄を導出表示させる。そして、飾り図柄表示待ち時間が経過すれば、先読み予告演出となる演出動作が実行されるようにすればよい。
演出用ボタン28に対する所定操作の検出に基づいて飾り図柄が導出表示された状態から、先読み予告演出や予告開始前時間調整演出、さらには、予告終了後時間調整演出へと移行する際の切替演出における演出内容(演出態様)は、例えば可変表示残り時間などに応じて、異なる演出内容(演出態様)となるようにしてもよい。例えば、可変表示残り時間が所定時間(20秒など)以上である場合には、切替演出としてフェードアウト表示やフェードイン表示を行い、飾り図柄の導出表示から先読み予告演出や予告開始前時間調整演出などへと、演出画像の表示を複数段階で変化させてもよい。その一方で、例えば、可変表示残り時間が所定時間未満である場合には、切替演出としてフラッシュ表示(画像表示装置5の表示領域全体をフラッシュ発光させる表示動作)を行い、飾り図柄の導出表示から先読み予告演出や予告開始前時間調整演出などへと、演出画像の表示を瞬時に変化させてもよい。
あるいは、切替演出における演出内容(演出態様)は、可変表示残り時間によらず、飾り図柄の可変表示における進行状況に応じて、異なる演出内容(演出態様)となるようにしてもよい。例えば、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が一定速度で高速変動しているときに演出用ボタン28に対する所定操作が検出された場合には、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の減速停止表示を同時に実行して飾り図柄を導出表示した後、切替演出として導出表示された飾り図柄に亀裂が入って壊れるような演出画像を表示してから、先読み予告演出や予告開始前時間調整演出などへと移行させればよい。これに対して、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに同一の飾り図柄が導出表示されてリーチ演出が開始された後に演出用ボタン28に対する所定操作が検出された場合には、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて導出表示される飾り図柄を拡大して表示した後、切替演出として所定のキャラクタが導出表示された飾り図柄を再度加速変動させるような演出画像を表示してから、先読み予告演出や予告開始前時間調整演出などへと移行させればよい。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技状態が確変状態や時短状態といった特別遊技状態に制御された後、時短制御が行われる時短中であるときに特図表示結果が「小当り」となることに対応して、図29に示すステップS296にて時短中小当りカウント値を1加算させるように更新する。その後、図28に示すステップ266にて変動パターン種別CB1ー4に決定されたときには、ステップS267にて図15(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、時短中小当りカウント値に応じて、使用テーブルとなる変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択を変更することにより、特図表示結果が「ハズレ」となる特別図柄などの変動パターンとして可変表示時間(特図変動時間)が短い変動パターンに決定される割合を増加させる。これにより、確変状態や時短状態に制御された後には特図表示結果が「小当り」となることで可変表示時間が短い変動パターンに決定されやすくなって遊技者にとってより有利になり、特図ゲームにて特図表示結果が「小当り」となることに対する遊技者の注目を集めて遊技興趣を向上させることができる。また、確変状態や時短状態であるときに特図表示結果が「小当り」となったときに、賞球を得ることが困難でも以後に可変表示時間が短縮されて遊技者にとってより有利になるから、遊技の間延びによる遊技興趣減退を防止できる。
また、時短中であるときに特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となることに対応して、図30に示すステップS317にて時短中突確カウント値を1加算させるように更新する。その後、図28に示すステップS266にて変動パターン種別CB1−4に決定されたときには、ステップS267にて図15(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、時短中突確カウント値に応じて、使用テーブルとなる変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択を変更することにより、特図表示結果が「ハズレ」となる特別図柄などの変動パターンとして可変表示時間(特図変動時間)が短い変動パターンに決定される割合を増加させる。これにより、確変状態や時短状態に制御された後には特図表示結果が「大当り」で「突確」の大当り種別となることで可変表示時間が短い変動パターンに決定されやすくなって遊技者にとってより有利になり、特別遊技状態に制御された後に可変表示態様が「突確」となって2ラウンド大当り状態に制御されても遊技に間延びが生じることがなく、遊技興趣を向上させることができる。
図13(A1)〜(A4)、(B1)〜(B4)及び(C)に示す変動パターン種別決定テーブルなどの設定例において、変動パターン種別CB1−4に決定されることがあるのは、遊技状態が時短状態又は確変状態であり、なおかつ、特図保留記憶数が「4」である場合に、変動パターン種別決定テーブル134Dが選択されたときとなっている。そして、変動パターン種別CB1−4に決定されたことに基づいて、図28に示すステップS267では変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cのいずれかが使用テーブルとして選択される。したがって、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択が変更されるのは、特図保留記憶数が「4」である場合のみに限定されている。また、図15(D)に示すように、変動特図指定フラグの値が「2」で第2特図を用いた特図ゲームを実行するときに変動パターンを決定するために変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択が変更される一方、変動特図指定フラグの値が「1」で第1特図を用いた特図ゲームを実行するときには、変動パターン決定テーブル136Aに決定されて選択の変更が行われない。これにより、変動パターンを決定するために変更されるテーブルのデータ容量が増大することを防止しつつ、特図ゲームにて特図表示結果が「小当り」となることに対する遊技者の注目を集めて遊技興趣を向上させることができる。また、特図表示結果が「小当り」となることで遊技者が得られる利益を適度に抑制して、射幸心が著しく煽られることを防止できる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときには、図24に示すステップS203の処理により乱数値MR1〜MR3を示す数値データが抽出された後、ステップS209〜S211の処理などを実行して、特図ゲームの保留データに含まれる特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特定パターン共通範囲の範囲内となるか否かを、その保留データに基づく特図ゲームの開始よりも前に判定する。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときには、図25に示すステップS214の処理により乱数値MR1〜MR3を示す数値データが抽出された後、ステップS220〜S222の処理などを実行して、特図ゲームの保留データに含まれる特図変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特定パターン共通範囲の範囲内となるか否かを、その保留データに基づく特図ゲームの開始よりも前に判定する。そして、演出制御基板12の側では、図33に示すステップS158の処理にて特定パターン共通範囲の範囲内であると判定されたときにステップS159の処理にて入賞時特定パターンフラグがオン状態にセットされたことや、ステップS166の処理にて特定パターン共通範囲の範囲内であると判定されたときにステップS167の処理にて入賞時特定パターンフラグがオン状態にセットされたことに基づいて、図36に示すステップS804、S808、S809の処理を実行して先読み予告パターンを決定することで、特定パターン共通範囲の範囲内であると判定された数値データに基づく特図ゲームが実行される以前に、スーパーリーチβを伴う特定の変動パターンとなる可能性を報知するための先読み予告演出が実行される。これにより、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したことに対応した可変表示が実行される以前に、特定の変動パターンによる可変表示が実行される可能性を報知することができ、遊技興趣を向上させることができる。
図13(A1)〜(A4)及び(B1)〜(B4)に示す変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dの設定例において、スーパーリーチβを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−3に対しては、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値が割り当てられている。そして、変動パターン種別決定テーブル134Dが選択されて使用パターンに決定されたときには、変動パターン種別CB1−4の決定に基づいて変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択が変更されることがあるものの、変動パターン種別CA2−3に決定される割合は、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択が変更されるか否かによっては変化しない。これにより、特図保留記憶数が変化した場合や、変動パターン決定テーブル136A〜変動パターン決定テーブル136Cの選択が変更される場合でも、先読み予告演出における特定の変動パターンとなる可能性の報知内容と、実際に特定の変動パターンによる可変表示が実行されるか否かとに不整合が生じることを防止して、先読み予告演出による報知内容に対する遊技者の不信感を抑止できる。その一方で、変動パターン種別CA2−3以外の変動パターンに対しては、特図保留記憶数に応じて異なる決定値が割り当てられている。これにより、例えば特図保留記憶数が所定数未満であるときには、平均的な可変表示時間(特図変動時間)が長くなるように変動パターン種別を決定することができ、特図ゲームの実行が途切れて稼働率が低下することを防止できる。
図24に示すステップS203の処理により乱数値MR1を示す数値データが抽出された後には、ステップS206〜S208の処理などを実行して、特図ゲームの保留データに含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となるか否かを、その保留データに基づく特図ゲームの開始よりも前に判定する。また、図25に示すステップS214の処理により乱数値MR1を示す数値データが抽出された後には、ステップS217〜S219の処理などを実行して、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となるか否かを、その保留データに基づく特図ゲームの開始よりも前に判定する。そして、演出制御基板12の側では、図33に示すステップS156の処理にて入賞時当り判定が通知されたときにステップS157の処理にて入賞時当り判定フラグがオン状態にセットされたことや、ステップS164の処理にて入賞時当り判定が通知されたときにステップS165の処理にて入賞時当り判定フラグがオン状態にセットされたことに基づいて、図36に示すステップS806〜S809の処理を実行して先読み予告パターンを決定することで、入賞時当り判定がなされた数値データに基づく特図ゲームが実行される以前に、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性を報知するための先読み予告演出が実行される。この先読み予告演出を実行する際には、図38に示すステップS821の処理にて操作有効期間であると判定された後、ステップS826の処理にて操作有効期間の終了タイミングであると判定されるより前に、ステップS825の処理にて演出用ボタン28に対する所定操作(例えば押下操作など)が検出されたときに、特図ゲームにおける特図変動時間が経過するより前にステップS833の処理などを実行することにより飾り図柄の導出表示を行い、図39に示すステップS860にて予告実行時間が経過したと判定されるまで、ステップS861の処理などにより次回以降の可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性を報知するための先読み予告演出が実行される。こうして、演出用ボタン28に対する所定操作に応じて飾り図柄を導出表示してから、先読み予告演出により次回以降に実行される可変表示における表示結果に対する遊技者の期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図36に示すステップS805の処理にて入賞時当り判定フラグがオンであると判定されたときには、ステップS806の処理にてスーパーリーチβを伴う変動パターンであると判定されたことに基づいてステップS807〜S809の処理を実行して先読み予告パターンの決定を行い、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となる可能性を報知するための先読み予告演出が実行可能となる。これにより、特図ゲームにおける特図変動時間が経過するより前に演出用ボタン28に対する所定操作に応じて飾り図柄を導出表示して先読み予告演出が実行される場合の希少性を高めて、可変表示の短縮や先読み予告演出の実行に対する遊技者の期待感や喜悦感による遊技興趣を向上させることができる。
図33に示すステップS157、S165の処理のいずれかにより入賞時当り判定フラグがオン状態にセットされた後には、図36に示すステップS811にて予告対象カウント値が「0」の判定に基づきステップS812の処理が実行されるまでは、入賞時当り判定フラグがオン状態で維持されるので、入賞時当り判定がなされた数値データに基づく特図ゲームが実行される以前に、複数回の可変表示において演出用ボタン28に対する所定操作に基づく可変表示の短縮や先読み予告演出の実行が可能になる。これにより、可変表示結果が「大当り」などになることへの遊技者の期待感を継続的に高めて遊技興趣を向上させることができる。
図20(C)に示す先読み予告パターンの設定例では、可変表示残り時間に応じて演出内容(演出態様)を異ならせるように演出制御実行データが用意されている。したがって、演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたときに、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が経過するまでの残り時間に応じて異なる演出態様で先読み予告演出が実行される。これにより、先読み予告演出として多様な演出動作が可能になるとともに、残り時間にあわせた適切な演出態様で先読み予告演出を実行して遊技興趣を向上させることができる。
図41(B1)〜(B3)などに示したように、先読み予告演出は、操作有効期間内に演出用ボタン28に対する所定操作が検出されたか否かにかかわらず、一定の予告演出実行時間が経過するまで、図39に示すステップS861の処理を実行することなどにより先読み予告演出となる演出動作を実行する。そして、演出用ボタン28に対する所定操作が検出された場合には、例えば図41(B1)に示すように予告演出終了後の時間調整演出を実行することにより、あるいは、図41(B2)に示すように予告演出開始前の時間調整演出を実行することにより、特図ゲームにおける特図変動時間が経過するまでの時間調整が行われる。これにより、先読み予告演出が実行される場合の時間管理を容易に行うことができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、入賞時特定パターンフラグがオンであるときや、入賞時当り判定フラグがオンでスーパーリーチβを伴う変動パターンが指定されたときであれば、常に先読み予告パターンを決定して先読み予告演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、入賞時特定パターンフラグがオンであるときや、入賞時当り判定フラグがオンでスーパーリーチβを伴う変動パターンが指定されたときでも、先読み予告演出を実行しない旨の決定がなされることがあるようにしてもよい。
この場合、例えば図36に示すステップS804の処理やステップS807の処理を実行するより前に、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告実行決定処理を実行すればよい。この先読み予告実行決定処理では、例えば乱数回路94又は演出制御カウンタ設定部153のランダムカウンタなどにより更新される数値データのうちから、先読み予告実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM82に予め記憶された先読み予告実行決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出を実行するか否かが決定されればよい。先読み予告実行決定テーブルでは、入賞時当り判定フラグがオンである場合か、入賞時特定パターンフラグがオンである場合かに応じて異なる割合で、先読み予告演出を実行する旨の決定がなされるように、先読み予告実行決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が先読み予告演出を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。一例として、入賞時当り判定フラグがオンである場合には、入賞時特定パターンフラグがオンであるときよりも高い割合で、先読み予告演出を実行すると決定されるようにすればよい。これにより、先読み予告演出が頻繁に実行されることを防止して演出効果を高め、可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感などを高めることができる。
その一方で、入賞時当り判定フラグと入賞時特定パターンフラグがオフであるときでも、先読み予告演出の実行が開始されることがあるようにしてもよい。この場合、例えば図36のステップS805にて入賞時当り判定フラグがオフであると判定されたときに、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告実行決定処理を実行すればよい。このときには、入賞時当り判定フラグや入賞時特定パターンフラグがオンであるときに比べて低い割合で、先読み予告演出を実行する旨の決定がなされるようにすればよい。これにより、先読み予告演出が頻繁に実行されることを防止して演出効果を高め、可変表示結果が「大当り」となることや特定の変動パターンによる可変表示が実行されることに対する期待感を高めることができる。
第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのEXTデータなどにより通知される保留記憶情報の内容は、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となる旨の入賞時当り判定や、スーパーリーチβを伴う特定の変動パターンとなる特定パターン共通範囲の他にも、様々な内容を通知できるようにしてもよい。
一例として、特図表示結果が「大当り」となる場合に「確変」の大当り種別に決定されるか否かの判定結果を通知するようにしてもよい。そして、「確変」の大当り種別に決定されるとの判定結果に基づく先読み予告演出では、その他の先読み予告演出における演出内容(演出態様)とは異なる演出動作が行われるようにしてもよい。あるいは、「確変」の大当り種別に決定されるか否かの判定結果に応じて異なる割合で、先読み予告演出における演出内容(演出態様)に対応した先読み予告パターンが決定されるようにしてもよい。
他の一例として、可変表示態様が「非リーチ」に決定されるか否かの判定結果を通知するようにしてもよい。例えば、図24のステップS209や図25のステップS220にて乱数値MR3が特定パターン共通範囲の範囲外であると判定されたときには、その乱数値MR3が特図保留記憶数にかかわらず「非リーチ」の可変表示態様となる共通範囲の範囲内であるか否かを判定する。ここで、図13(A1)〜(A4)及び(B1)〜(B4)に示す変動パターン種別決定テーブル133A〜変動パターン種別決定テーブル133D及び変動パターン種別決定テーブル134A〜変動パターン種別決定テーブル134Dの設定例では、図26に示すように、乱数値MR3が「0」〜「119」の範囲内であれば、特図保留記憶数にかかわらず「非リーチ」の可変表示態様に決定されるので、この範囲内を「非リーチ」の可変表示態様となる共通範囲の範囲内とすればよい。そして、演出制御基板12の側では、先読み予告演出の実行を開始する際に、予告対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示が全て「非リーチ」の可変表示態様となる場合に、各回の可変表示において、演出制御基板12の側における決定に基づき、所定のチャンス目を構成する確定飾り図柄を導出表示する連続チャンス目表示や、「滑り」の可変表示演出を実行する連続滑り演出、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて確定飾り図柄を導出表示する順序を通常時とは異ならせる連続停止順変更(例えば通常時は「左」→「右」→「中」の停止順序を「右」→「中」→「左」の停止順序とすること)などを実行することにより、複数回の可変表示にわたり連続して所定の演出表示が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図33に示すステップS154、S155の処理を、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU91が実行することにより、大当り中や時短制御中であるときには、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく保留記憶情報の判定結果によらずに、先読み予告演出の実行を開始するための設定を行わないようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU81が所定の処理を実行することにより、大当り中や時短制御中に遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことに基づく先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。この場合、例えば図24に示すステップS205の処理を実行した後、CPU81は、特図プロセスフラグの値が“4”〜“7”のいずれかであるか否かを判定することなどにより、大当り中であるか否かを判定する。また、CPU81は、時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、時短制御中であるか否かを判定する。そして、大当り中であると判定されたときや、時短制御中であると判定されたときには、図24に示すステップS211の処理に進んで特定パターン共通範囲の範囲外であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信することにより、あるいは、先読み予告演出の実行制限を指定する第1始動口入賞指定コマンドを送信することなどにより、先読み予告演出の実行が開始されないように指示すればよい。
上記実施の形態では、図36に示すステップS805の処理にて入賞時当り判定フラグがオンであるときに、ステップS806にてスーパーリーチβを伴う変動パターンである場合に限り、ステップS807〜S809の処理を実行して先読み予告パターンを実行して、先読み予告演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばノーマルリーチといった他のリーチ演出を伴う変動パターンが指定されたことや、「滑り」又は「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたこと、所定の予告演出を実行すると決定されたこと、これらの一部又は全部を組み合わせた所定条件が成立したこと、あるいは、その他の予め定められた任意の先読み予告実行条件が成立したことを条件に、先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。また、入賞時当り判定フラグがオンであることに基づく先読み予告演出が実行された後には、予告対象となる可変表示が実行されるまで(予告対象カウント値が「0」となるまで)、各回の可変表示において先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、時短制御が行われる時短中に特図表示結果が「小当り」となった回数が増加するに従って、変動パターンを決定するために選択するテーブルの変更により、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるものとして説明した。これに加えて、特図表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別を複数種類設けて、いずれの小当り種別に決定されたかに応じて可変表示時間が短縮される度合いを異ならせるようにしてもよい。一例として、特図表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別として、小当りAと小当りBとを設け、小当りAに決定された場合には、小当りBに決定された場合よりも、可変表示時間が短い時間に決定される割合を増加させることなどにより、平均的な可変表示時間が短縮されるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
20 … 普通図柄表示装置
21 … ゲートスイッチ
22A … 第1始動口スイッチ
22B … 第2始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
28 … 演出用ボタン
54 … 開閉扉用ソレノイド
55 … 普電用ソレノイド
60 … 大入賞口
61 … 大入賞口扉
81、91 … CPU
82、92 … ROM
83、93 … RAM
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 … 演出制御用マイクロコンピュータ
121 … 表示制御部
122 … 音制御部
123 … ランプ制御部

Claims (1)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、前記可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記可変表示手段に導出表示される表示結果を前記特定表示結果とするか否かの決定を、当該表示結果が導出表示される以前に行う事前決定手段と、
    前記可変表示手段による識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段と、
    遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したときに、前記特定表示結果とするか否かを決定するための決定用数値を抽出する抽出手段と、
    遊技媒体が前記始動領域を通過したにもかかわらず前記可変表示手段により開始されていない可変表示について、前記抽出手段が抽出した前記決定用数値を所定の上限記憶数の範囲内で記憶可能な保留記憶手段と、
    前記可変表示手段による可変表示が開始されるより前に、遊技媒体が前記始動領域を通過したことにより前記抽出手段が抽出した前記決定用数値に基づいて、前記可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示されるか否かを判定する事前判定手段と、
    前記可変表示手段により識別情報が可変表示されている所定期間にて前記操作手段の操作が検出されたときに、前記可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過するより前に識別情報を停止表示する操作時表示制御手段と、
    前記操作時表示制御手段により識別情報が停止表示されてから前記可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過するまでの演出実行期間を特定する期間特定手段と、
    前記事前判定手段による判定結果と、前記期間特定手段により特定された演出実行期間とに基づいて、演出パターンを複数種類のいずれかに決定する演出パターン決定手段と、
    前記期間特定手段により特定された演出実行期間にて、前記演出パターン決定手段により決定された演出パターンによる事前演出を実行する事前演出実行手段とを備え
    前記操作時表示制御手段は、前記所定期間にて前記操作手段の操作が検出されたときに、前記事前決定手段の決定に基づく識別情報の表示結果とは異なる識別情報を停止表示する、
    ことを特徴とする遊技機。
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