JP5499226B1 - コンタクトレンズ用ケース - Google Patents

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Abstract

収容凹所へのコンタクトレンズの収納/取出を、容易且つ安定して行うことができると共に、コンタクトレンズの収納/取出の際の衛生面や安全性の向上を図ることができる、新規な構造のコンタクトレンズ用ケースを提供すること。
コンタクトレンズ22と液剤23を収容する収容凹所12を備えた容器本体14に、ヒンジ部18を介して開閉自在に蓋体16が連結されているコンタクトレンズ用ケース10において、収容凹所12内にレンズ保持体20を変位可能に収容すると共に、蓋体16とレンズ保持体20を連結部材36を介して連結することにより、蓋体16のヒンジ部18周りの開閉動作に伴ってレンズ保持体20が昇降変位可能とする一方、レンズ保持体20の昇降変位を収容凹所14の深さ方向となる上下方向に規制する変位規制手段46,48を設けた。

Description

本発明は、コンタクトレンズ、特に常用型や定期交換型の含水性のソフトコンタクトレンズを保存液に浸漬せしめて保存したり、或いは、過酸化水素水を用いてコンタクトレンズを殺菌する際に用いられる、コンタクトレンズ用ケースに関するものである。
よく知られているように、常用型や定期交換型の含水性のソフトコンタクトレンズは、装用者の眼球から取り外されて、次に装着されるまでの間、殺菌成分等を含む生理食塩水等の保存液中に浸漬した状態で保存して、コンタクトレンズを乾燥や汚染から防御する必要がある。また、より確実な殺菌効果を望む場合には、過酸化水素水の水溶液中に数時間以上に亘ってコンタクトレンズを浸漬せしめて殺菌処理することも行われている。
ところで、このような保存液や過酸化水素水等の液剤とコンタクトレンズを簡便に収容保存できる構造体として、コンタクトレンズ用ケースが従来から広く用いられている。例えば、特開2002−6274号公報(特許文献1)に記載されているように、保存液とコンタクトレンズを収容する収容凹所を備えた容器本体と、収容凹所の上方開口部に装着されて該上方開口部を覆蓋する蓋体とを含む構造とされている。また、過酸化水素水を用いた殺菌処理を行い得るコンタクトレンズ用ケースとして、特表2002−526203号公報(特許文献2)には、浅底のレンズ収容凹所の底面と周壁内面とにプラチナ層を被着した構造のケースが提案されている。即ち、過酸化水素水は、分解後は水と酸素になって無害であるが、未分解で残留していると眼への刺激物となることから、プラチナ等の触媒を用いて過酸化水素の分解反応を促進及び調節して、コンタクトレンズの殺菌処理の終了前に、過酸化水素が完全に分解中和されるようにするためである。
ところが、このような従来構造のコンタクトレンズ用ケースでは、衛生面や安全性、操作性の観点から、様々な問題が指摘されていた。例えば、終日装用したコンタクトレンズを保存する際には、コンタクトレンズ用ケースの収容凹所に保存液や過酸化水素水等の液剤を充填し、その後、使用者が手指で摘まんで眼から取り外したコンタクトレンズを収容凹所内に収納する場合がある。この時、使用者の手指が保存液に接触する可能性が高く、収容凹所に充填された液剤が保存液の場合は、使用者の手指が保存液に接触して保存液が汚染される問題が懸念される。また、収容凹所に充填された液剤が過酸化水素水の場合は、一方のコンタクトレンズを収容凹所に収納する際に、刺激物である中和前の過酸化水素水が手指に接触し、当該手指で他方のコンタクトレンズを眼から取り外す際に、当該過酸化水素水が目に付着してしまう危険があった。
また、コンタクトレンズ用ケースに保存したコンタクトレンズを再度装用する際には、液剤が充填された収容凹所に手指を挿入してコンタクトレンズを摘まみ出す必要がある。従って、手指を挿入した収容凹所から液剤がこぼれ出すことが避けられず、液剤がこぼれても問題のない場所でしか装着作業を行えないという不具合があった。また、液剤中のコンタクトレンズを把持する際に、コンタクトレンズが液剤中を浮遊して裏返ってしまうおそれもあり、コンタクトレンズの収容凹所からの取り出しがスムーズに行えない場合もあった。
特開2002−6274号公報 特表2002−526203号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、収容凹所へのコンタクトレンズの収納/取出を、容易且つ安定して行うことができると共に、コンタクトレンズの収納/取出の際の衛生面や安全性の向上を図ることができる、新規な構造のコンタクトレンズ用ケースを提供することにある。
本発明の第1の態様は、コンタクトレンズと該コンタクトレンズを浸漬せしめる液剤とを収容する収容凹所を備えた容器本体と、該容器本体にヒンジ部を介して開閉自在に連結されて前記収容凹所の上方開口部を覆蓋する蓋体とを備えたコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記収容凹所には、前記コンタクトレンズを保持するレンズ保持体が変位可能に収容されていると共に、前記蓋体と前記レンズ保持体が連結部材を介して連結されており、該蓋体の前記ヒンジ部周りの開閉動作に伴って該レンズ保持体が昇降変位されるようになっている一方、前記レンズ保持体の昇降変位を前記収容凹所の深さ方向となる上下方向に規制する変位規制手段が設けられていることを特徴とする。
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ用ケースによれば、蓋体の開閉動作に伴ってレンズ保持体が昇降変位されると共に、かかる保持体の昇降変位が変位規制手段により収容凹所の上下方向に規制されている。従って、コンタクトレンズ用ケースの蓋体を開く方向に回動する際に、蓋体の回動が連結部材を介してレンズ保持体に伝達されることにより、レンズ保持体に対して斜め上方に変位させる外力が加わることとなる。この時、レンズ保持体の上昇変位が規制手段によって収容凹所の上下方向に規制されていることから、レンズ保持体を収容凹所の上方にまっすぐに引き上げることができるのである。
要するに、コンタクトレンズをケースに収容保存する際には、蓋体を開方向に移動させることに伴って、レンズ保持体が収容凹所の上方に移動せしめられる。これにより、使用者が眼内から外したレンズを、レンズ収容凹所の底側から上方に引き上げられたレンズ保持体に容易に載置することができ、また、レンズを載置する際に使用者の手指が収容凹所内に収容された液剤に接触することを回避できる。それ故、従来のように、使用者の手指が保存液に接触して保存液が汚染されたり、過酸化水素水が手指や眼に接触する危険を回避することができる。
特に、本態様では、変位規制手段により、蓋体の開閉動作に伴うレンズ保持体の昇降変位が、収容凹所の上下方向に規制されている。これにより、液剤中でレンズ保持体が横方向にスライドさせられることによるレンズの位置ずれを防止でき、コンタクトレンズをレンズ保持体に安定して保持した状態で、収容凹所の上下方向に変位させることができるのである。それ故、レンズ保持体からのレンズのずれ落ちを防止する突出高さの大きな保護壁等を、コンタクトレンズの保持領域の周囲に設ける必要がなく、レンズ保持体に保持されたコンタクトレンズへのアクセスが容易となる。
なお、連結部材は蓋体の回動をレンズ保持体に伝達すべく両者を連結し得るものであれば、何れでもよく、中折れ状のリンク機構や弾性撓み片等、任意の構造が採用可能である。さらに、変位規制手段も、収容凹所内でのレンズ保持体の移動を収容凹所の深さ方向である上下方向に規制し得るものであれば何れでもよい。例えば、収容凹所とレンズ保持体との対向面間に上下方向に延びるガイド溝とガイド溝を摺動する突部を設け、レンズ保持体の変位方向を規制してもよいし、収容凹部の底面から上方に向かって突出する突起を設け、該突起をレンズ保持体に貫設された貫通孔に貫通配置して、レンズ保持体の変位をかかる突起の突出方向にガイドするようにしてもよい。
本発明の第2の態様では、前記第1の態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記蓋体を開くことにより前記収容凹所の上方位置に変位された前記レンズ保持体を、該上方位置に仮保持する仮保持手段が設けられている。
本態様によれば、蓋体の開動作により収容凹所の上方に位置されたレンズ保持体を当該上方位置に仮保持することができる。これにより、蓋体から手を放してもレンズ保持体を上方位置に保持することができ、コンタクトレンズのレンズ保持体への着脱操作を容易に行うことができる。
なお、仮保持手段は、弾性変形可能な乗り越え突起にレンズ保持体を係合させたり、レンズ保持体を横方向にスライドさせて係合部に係合させること等、任意の仮保持機構が採用可能である。
本発明の第3の態様では、前記第2の態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記変位規制手段が、前記収容凹所の内面に開口形成された上下方向に延びる案内溝と、前記レンズ保持体に突設されると共に該案内溝に嵌め入れられて摺動される摺動突部とを含んで構成されている。
本態様によれば、収容凹所とレンズ保持体の対向面間に変位規制手段を設けることができ、ケースの大型化を招くことなく、レンズ保持体の変位を規制することができる。
本発明の第4の態様では、前記第3の態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記案内溝の上端部が、前記蓋体の前記ヒンジ部側に向かって屈曲されることにより、横方向に延びる側方溝に連接されており、該側方溝に前記摺動突部が嵌め入れられることによって、前記レンズ保持体を前記収容凹所の上方位置に仮保持する前記仮保持手段が構成されている。
本態様によれば、案内溝の上端部をヒンジ部側に向かって延出させて側方溝を構成する簡単な構造で、仮保持手段を構成することができる。また、レンズ保持体の摺動突部を側方溝に嵌め入れることにより、レンズ保持体が蓋体のヒンジ部側に移動されることから、収容凹所の手前側(ヒンジ部側と反対側)に広いスペースを確保することができる。これにより、収容凹所への液剤の注入等の作業が容易となる。また、レンズ保持体を案内溝の上端部分から側方溝に移動させるために、蓋体がさらに大きく開かれることから、レンズ保持体へのコンタクトレンズの着脱作業が蓋体に邪魔されることなく容易に行うことができる。
本発明の第5の態様では、前記第1〜4の何れかの態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記収容凹所に収容される液剤が過酸化水素水の水溶液とされており、前記レンズ保持体に対して触媒が保持されている。
本態様によれば、過酸化水素水の水溶液にコンタクトレンズを浸漬せしめて殺菌処理を行う際に、好適なケースを提供することができる。即ち、コンタクトレンズをレンズ保持体に着脱する際には、レンズ保持体が収容凹所の上方に引き上げられていることから、刺激物である中和前の過酸化水素が使用者の手指や眼に接触する危険性を確実に防止することができる。さらに、触媒がレンズ保持体に保持されていることから、レンズが浸漬される前に、収容凹所に充填された過酸化水素の中和が開始されることも防止でき、より効率的な過酸化水素によるコンタクトレンズの殺菌処理を行うことができる。
本発明の第6の態様では、前記第1〜5の何れかの態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記レンズ保持体に一対のレンズ載置部が形成されている。本態様によれば、1つの蓋体の開閉操作により、両眼のレンズ載置部の昇降が可能となり、操作性の向上を図ることができる。また、両眼のレンズ載置部を1つの収容凹所に収容することができることから、ケース全体のコンパクト化、部品点数の削減等を図ることもできる。
本発明の第7の態様では、前記第6の態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記一対のレンズ載置部が上方に凸となる部分球殻形状とされている。本態様では、眼から取り外したコンタクトレンズの裏面側をレンズ載置部に当接させて保存する一方、眼に装着する際には、コンタクトレンズの表面側のみを手指で摘まんで、レンズ保持体から取り出すことができる。従って、コンタクトレンズを装着する際に、眼に直接接触するコンタクトレンズの裏面側が手指に接触して汚染されたり、異物が付着することを有利に回避することができ、装着されるコンタクトレンズの衛生面の向上や、装用感の向上を図ることができる。
本発明の第8の態様では、前記第1の態様のコンタクトレンズ用ケースにおいて、前記変位規制手段が、前記収容凹所の内面に開口形成された上下方向に延びる案内溝と、前記レンズ保持体に突設されると共に該案内溝に嵌め入れられて摺動される摺動突部とを含んで構成されている。
本発明によれば、蓋体の開閉動作に伴ってレンズ保持体が昇降変位されると共に、レンズ保持体の昇降変位が変位規制手段により収容凹所の上下方向に規制されている。従って、蓋体を開方向に移動させることに伴って、レンズ保持体が収容凹所の上方に移動せしめられることにより、使用者が眼内から外したレンズをレンズ保持体に容易に載置することができ、また、レンズを載置する際に使用者の手指が収容凹所内に収容された液剤に接触することを回避でき、衛生面および安全性の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施形態であるコンタクトレンズ用ケースの側面図。 図1に示すコンタクトレンズ用ケースの平面図。 図2におけるIII−III断面図。 図2におけるIV−IV断面図。 図1に示すコンタクトレンズ用ケースを構成するレンズ保持体の平面図。 図1に示すコンタクトレンズ用ケースの使用状態を示す側面図。 図1に示すコンタクトレンズ用ケースの別の使用状態を示す側面図。 図1に示すコンタクトレンズ用ケースのさらに別の使用状態を示す側面図。 本発明の第2の実施形態であるコンタクトレンズ用ケースの正面図。 図9に示すコンタクトレンズ用ケースの側面図。 図9に示すコンタクトレンズ用ケースの平面図。 図11におけるXII−XII断面図。 図11におけるXIII−XIII断面図。 図9に示すコンタクトレンズ用ケースを構成するレンズ保持体の平面図。 図9に示すコンタクトレンズ用ケースの使用状態を示す側面図。 図9に示すコンタクトレンズ用ケースの別の使用状態を示す側面図。 図5および図14に示すレンズ保持体におけるレンズ載置部の別の形態を示す平面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜8には、本発明の第1の実施形態としてのコンタクトレンズ用ケース10が示されている。コンタクトレンズ用ケース10は、内部に収容凹所12を備えた容器本体14に対して、かかる収容凹所12の上方開口部を覆蓋する蓋体16がヒンジ部18を介して開閉自在に連結された構造とされている。そして、収容凹所12には、コンタクトレンズ22を保持するレンズ保持体20が変位可能に収容されており、レンズ保持体20に保持されたコンタクトレンズ22が、コンタクトレンズ22を浸漬せしめる液剤としての生理食塩水等の保存液23と共に、収容凹所12に収容されるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、図1中の上下方向をいうものとする。また、理解を容易とするために、図1〜4において、コンタクトレンズ用ケース10に収容されるコンタクトレンズ22および保存液23を仮想線で示している。
より詳細には、図1に示されたコンタクトレンズ用ケース10の容器本体14は、有底の矩形筒体形状を呈しており、内部空所により上方に開口する収容凹所12が構成されている。容器本体14の側壁50dの上端部には、平面視矩形状で鍔状に延びるフランジ部24が設けられており、かかるフランジ部24の突出先端部に設けられた屈曲可能な薄肉樹脂辺によって構成されるヒンジ部18を介して、蓋体16が回動自在に一体的に連結されている。蓋体16は、平面視において容器本体14の平面形状と略同一の大きさの矩形状とされており、容器本体14の上面に重ね合された閉状態で、収容凹所12の上方開口部全体を覆蓋し得る大きさとされている。なお、容器本体14および蓋体16は、好適にはポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂材料を用いて一体成形される。また、容器本体14および蓋体16は全体が半透明とされており、容器本体14の内部に収容されるレンズ保持体20やコンタクトレンズ22等が容器本体14を通して外部から視認可能とされている。
容器本体14の収容凹所12内に収容されるレンズ保持体20は、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂材料から構成されており、容器本体14および蓋体16とは別体形成されている。レンズ保持体20は、収容凹所12よりも一回り小さな略矩形平板形状のベース部材26と、ベース部材26の略中央部分に上方に凸となる部分球殻形状で隆起するレンズ載置部28を含んで構成されている。レンズ載置部28には、中心軸回りに所定間隔を隔てた複数箇所(本実施形態では4か所)において、外周縁部から径方向内方に向かって中心部に至らない長さで延びる貫通孔30,30,30,30が上下方向に貫通して設けられている(図2および図3参照)。なお、レンズ保持体20の全体の高さ寸法は、収容凹所12の深さ寸法よりも十分に小さくされている。
ベース部材26において、容器本体14のヒンジ部18から離隔する3つの側縁部32a,32b,32cの長さ方向略中央部分には、それぞれ、上方に向かって矩形板状に突出する保護壁34a,34b,34cが一体的に突設されている。なお、保護壁34a,34b,34cは、コンタクトレンズ22のレンズ保持体20からの離脱を阻止する機能を発揮し得るが、その突出高さは、レンズ載置部28の突出高さよりも十分に小さくされており、レンズ載置部28にコンタクトレンズ22を載置する際に、操作の妨げにならないようになっている。
ベース部材26のヒンジ部18に隣接する側縁部32dには、長さ方向略中央部分において、蓋体16とレンズ保持体20を連結する連結部材36が固着されている。連結部材36は、ポリプロピレン等の合成樹脂材料を用いて形成されており、略帯板状にベース部材26と蓋体16の間に延在されている。基端部38から上方に向かってストレートに突出する中間部40の上方側がヒンジ部18に向かって屈曲された上端部42とされている。上端部42の長さ方向中間部分には、屈曲変形可能に薄肉化された屈曲部44a,44bが、長さ方向に離隔した2箇所に設けられている。そして、屈曲部44a,44bにより側面視略コ字状に屈曲された上端部42の上端面が、蓋体16の裏面に対して接着や溶着により強固に固着されている。
さらに、レンズ保持体20のベース部材26には、側縁部32a,32cのヒンジ部18から離隔する側の端部において、一対の摺動突部46,46が外方に向かって一体的に突設されている。各摺動突部46は、略一定の円形断面で延びる円柱形状とされており、後述する収容凹所12の内面に開口形成された案内溝48に嵌め入れられて摺動されるようになっている。
図4には、容器本体14において、レンズ保持体20のベース部材26の側縁部32aに対向配置された側壁50aに形成されて、収容凹所12の内面に開口する案内溝48が示されている。なお、ベース部材26の側縁部32cに対向配置された容器本体14の側壁50cにも同様の案内溝48が形成されているが、いずれも同一形状であることから、以下、側壁50aに設けられた案内溝48に基づいて詳述する。
案内溝48は、収容凹所12の深さ方向となる上下方向(図1,3,4参照)に延出しており、収容凹所12の底部から上方開口部に向かってストレートに延出している。案内溝48の上端部は、収容凹所12の深さ方向で上方開口部に至らない中間部分において、ヒンジ部18側に向かって屈曲されており、横方向に延びる側方溝52に連接されている。なお、側方溝52のヒンジ部18側の端部は、収容凹所12の上方開口部に向かってストレートに延び出しており、容器本体14の側壁50aの上端面に開口された開口部54に連接されている。なお、案内溝48および側方溝52は、レンズ保持体20に設けられた摺動突部46が嵌め入れられて摺動し得る深さ寸法および幅寸法で形成されている。
そして、連結部材36を介して蓋体16に連結されたレンズ保持体20は、以下のようにして、容器本体14の収容凹所12に組み付けられる。先ず、レンズ保持体20のベース部材26に突設された摺動突部46,46を、容器本体14の側壁50a,50cの上端面に開口する開口部54,54に嵌め入れる。摺動突部46,46が側方溝52,52に当接するまでベース部材26を押し入れた後、蓋体16を閉じる方向(図7中左方向)にヒンジ部18周りに回動させる。この時、蓋体16のヒンジ部18周りの閉動作は、連結部材36の上端部42を介して中間部40をヒンジ部18から離隔する横方向(図7中左方向)にスライドさせる外力として伝達される。これにより、ベース部材26の摺動突部46,46が側方溝52の左側端部に至るまで摺動される。さらに蓋体16を閉じる方向に回動させると、側方溝52の左側端部に至った摺動突部46,46が鉛直下方に延びる案内溝48に沿って案内されて、収容凹所12の底部に向かって摺動される。この時、蓋体16のヒンジ部18周りの閉動作により、連結部材36の上端部42が屈曲部44a,44bで徐々に屈曲されて略コ字状とされる。これにより、蓋体16のヒンジ部18周りの閉動作が、連結部材36の上端部42を介して、中間部40を下方に押し下げる外力として伝達される。それ故、ベース部材26の摺動突部46,46が案内溝48に沿って下端まで押し下げられることとなる。最終的に、蓋体16は、容器本体14の上端面に重ね合されて収容凹所12の上方開口部が蓋体16によって覆蓋されると共に、レンズ保持体20が収容凹所12の底部側に収容配置されることとなる(図1,3参照)。
なお、本実施形態では、蓋体16の裏面の中央部分に下方に向かって略漏斗形状で突出する押え突起56が一体形成されている。この押え突起56は、レンズ保持体20に設けられたレンズ載置部28と略同軸状に形成されており、蓋体16を閉じた状態で、押え突起56の頂部が、レンズ載置部28の頂部に載置されたコンタクトレンズ22に対して隙間を隔てて対向配置されるようになっている。これにより、保存液の流動や振動等によりコンタクトレンズ22がレンズ載置部28から上方に浮き上がっても、コンタクトレンズ22がレンズ押え突起56に当接されることによりレンズ載置部28側に戻される。これにより、コンタクトレンズ22がレンズ載置部28から離脱して収容凹所12内で浮遊したり表裏反転したりすることが未然に防止されている。なお、理解を容易とするために、図2において、押え突起56を図示していない。
このような構造とされた本実施形態のコンタクトレンズ用ケース10の使用方法について、図6〜8を用いて説明する。使用者が装着したコンタクトレンズ22をコンタクトレンズ用ケース10に保存する際には、図6に示すように、先ず、蓋体16をヒンジ部18周りに開方向(図6中右方向)に回動させる。この時、蓋体16のヒンジ部18周りの開動作は、連結部材36の上端部42が屈曲部44a,44bで徐々に延ばされることにより、連結部材36の上端部42を介して、中間部40を斜め上方に引き上げる外力として伝達される。かかる外力が連結部材36の基端部38に固着されたレンズ保持体20のベース部材26にも伝達され、レンズ保持体20全体に対して、斜め上方に引き上げる外力が加えられるのである。
ここで、レンズ保持体20のベース部材26に突設された摺動突部46,46が、収容凹所12の内面に開口する案内溝48,48に嵌め入れられていることから、蓋体16を開方向に回動させるにつれて、摺動突部46,46が案内溝48,48を摺動しつつ上方向のみに変位するように案内されて、横方向或いは斜め上方への変位が阻止されるようになっている。
案内溝48,48の上端部にまで摺動突部46,46が到達した後、さらに蓋体16を開方向に回動させると、連結部材36を介してレンズ保持体20をヒンジ部18側に接近させる横方向にスライドさせる外力が伝達される。これにより、図7に示すように、レンズ保持体20の摺動突部46,46が案内溝48,48の上端部から側方溝52,52の内部に嵌め入れられる。かかる状態では、摺動突部46,46が側方溝52,52に当接保持されることにより、レンズ保持体20の下方への変位が阻止されており、案内溝48,48の上端部と同じ収容凹所12の上方位置に、レンズ保持体20を仮保持することができる。このことから明らかなように、本実施形態では、側方溝52に摺動突部46,46が嵌め入れられることによって、仮保持手段が構成されている。なお、摺動突部46,46が側方溝52,52に嵌め入れられた状態で、蓋体16から手を離しても、摺動突部46と側方溝52の摺動抵抗により、蓋体16が同位置に保持されて、摺動突部46,46が側方溝52,52から離脱したり、蓋体16が閉方向に回動されることが阻止されている。
このように、収容凹所12の上方位置にレンズ保持体20を仮保持手段により仮保持した状態では、レンズ保持体20のレンズ載置部28の全体が、収容凹所12の上方開口部から上方に突出することとなる。これにより、使用者がレンズ載置部28へコンタクトレンズ22を載置する動作が、収容凹所12の側壁等に邪魔されることなく広いスペースで容易に行うことができる。また、レンズ保持体20のレンズ載置部28が、収容凹所12から完全に上方に突出する位置に仮保持されることから、仮に、この時点で収容凹所12に保存液23が充填されていても、保存液23と使用者の手指の接触を回避することができて、保存液23の汚染を未然に防止することができる。なお、本実施形態では、レンズ載置部28が上方に凸となる部分球殻形状とされていることから、眼球に装着されるコンタクトレンズ22の裏面側がレンズ載置部28の表面に載置されることとなる。
また、レンズ保持体20の摺動突部46,46を側方溝52に嵌め入れるために、蓋体16を開方向に大きく回動させていることから、コンタクトレンズ22をレンズ載置部28に載置する動作が蓋体16により阻害されることも巧く防止されている。また、レンズ保持体20の摺動突部46,46を側方溝52に嵌め入れるために、レンズ保持体20が全体としてヒンジ部18側に変位されていることから、ヒンジ部18の対辺となる容器本体14の側壁50bとレンズ保持体20との間にスペースが確保されており、かかるスペースから、容器58に収容された保存液23の充填作業を容易に行い得るようになっている。
上記のように、コンタクトレンズ22をレンズ載置部28に載置すると共に、保存液23を収容凹所12に充填した後に、蓋体16を閉じる方向(図7中左方向)にヒンジ部18周りに回動させる。上述のとおり、蓋体16の閉動作が連結部材36を介してベース部材26に伝達されて、摺動突部46,46が側方溝52の左側端部に至るまで摺動せしめられる。さらに蓋体16を閉じる方向に回動させると、側方溝52の左側端部に至った摺動突部46,46が鉛直下方に延びる案内溝48に沿って案内されて、収容凹所12の底部に向かって摺動される。
そうして、図3に示すように、蓋体16は、容器本体14の上端面に重ね合されて収容凹所12の上方開口部が蓋体16によって覆蓋されると共に、レンズ保持体20が収容凹所12の底部側に収容配置された状態となる。かかる覆蓋状態において、レンズ載置部28に載置されたコンタクトレンズ22は、収容凹所12に収容された保存液23に浸漬されることとなる。なお、レンズ載置部28には、複数の貫通孔30が貫設されていることから、かかる貫通孔30を介して、保存液23がレンズ載置部28の表面に載置されたコンタクトレンズ22の裏面側にも接触されるようになっている。
このようにコンタクトレンズ用ケース10に保存したコンタクトレンズ22を、再度使用者が装着する際には、図6〜7に示したように、単に蓋体16を開方向に回動させることのみにより、レンズ保持体20を収容凹所12の上方にまっすぐに変位させることができる。使用者は、収容凹所12の上方に変位されたレンズ保持体20のレンズ載置部28に容易にアクセス可能となり、広い作業スペースをもって、レンズ載置部28からコンタクトレンズ22を取り外すことができる。
また、コンタクトレンズ22をレンズ載置部28から取り外す際にも、収容凹所12に手指を挿し入れる必要がなく、保存液23が収容凹所12から溢れ出る問題もない。また、保存液23中に浸漬された状態のコンタクトレンズ22を手指で摘まむ必要もないことから、コンタクトレンズ22を一層確実にレンズ載置部28から取り外すことができる。なお、レンズ載置部28からコンタクトレンズ22を取り外す際には、コンタクトレンズ22の表面側を手指で摘まむこととなり、レンズ載置部28の表面に載置されたコンタクトレンズ22の裏面側に手指が接触することが回避されている。これにより、眼に直接触れるコンタクトレンズ22の裏面に手指が触れて汚染されることを有利に回避することができる。
以上の説明から明らかなとおり、本実施形態では、蓋体16のヒンジ部18周りの開閉操作に伴って、レンズ保持体20が昇降変位されるようになっている。また、レンズ保持体20の昇降変位は、レンズ保持体20に突設された摺動突部46が、収容凹所12の内面に開口形成されて上下方向に延びる案内溝48に嵌め入れられて摺動されることにより、収容凹所12の深さ方向となる上下方向に規制されている。本実施形態では、案内溝48と摺動突部46を含んで、レンズ保持体20の昇降変位を収容凹所12の上下方向に規制する変位規制手段が構成されているのである。このように、収容凹所12とレンズ保持体20の対向面間に案内溝48と摺動突部46による変位規制手段が設けられていることから、コンタクトレンズ用ケース10を大型化することなく、レンズ保持体20の変位を規制することができるのである。
また、本実施形態では、案内溝48と摺動突部46を含んで構成される変位規制手段により、蓋体16のヒンジ部18周りの開閉動作に伴うレンズ保持体20の昇降変位が収容凹所12の上下方向に規制されていることから、収容凹所12に充填された保存液23内でのレンズ保持体20の横方向又は斜め上方への変位が防止されている。これにより、レンズ保持体20の昇降移動に伴うコンタクトレンズ22のレンズ載置部28からのずれ落ちも有利に防止することができる。それ故、万が一レンズ載置部28からのコンタクトレンズ22がずれ落ちた場合に、レンズ載置部からの離脱を防止する高さの低い保護壁34a〜cを設けるのみでよく、レンズ載置部28へコンタクトレンズ22を載置する際に、保護壁34a〜cが邪魔になることがない。
次に、図9〜16を用いて、本発明の第2の実施形態に従うコンタクトレンズ用ケース60について説明する。コンタクトレンズ用ケース60は、過酸化水素水61を用いた殺菌処理を行い得る構造とされている。なお、以下の説明において、前記第1の実施形態と同様の構造とされた部材および部位については、図中に前記第1の実施形態と同一の符号を付すことにより、その説明を適宜に省略する。また、理解を容易とするために、図9〜13において、コンタクトレンズ用ケース60に収容されるコンタクトレンズ22および液剤としての過酸化水素水61を仮想線で示していると共に、図9においては防御壁79を、図11においては押え突起56を図示していない。
コンタクトレンズ用ケース60では、レンズ保持体20および容器本体14の形状が、第1の実施形態のコンタクトレンズ用ケース10と異ならされている。より詳細には、レンズ保持体20は、平面視で略長手矩形状とされており、長手方向の両端部に一対のレンズ載置部62a,62bが設けられている。また、レンズ保持体20の長手方向中央部分には、一対のレンズ載置部の間に一対の触媒保持壁64,64が形成されており、かかる触媒保持壁64,64の間にプラチナ等からなる金属触媒66が嵌め入れられることにより、レンズ保持体20に金属触媒66が位置決め保持されるようになっている。なお、容器本体14の蓋体16においても、一対のレンズ載置部62a,62bに対応する位置に、一対の押え突起68,68が設けられている。
具体的には、レンズ保持体20の略中央部分に保持された金属触媒66は、略矩形ブロック体形状を呈しており、触媒保持壁64,64に対向する側面には、一対の係合突起65,65が突設されている(図14参照)。この係合突起65,65が触媒保持壁64,64に設けられた収容凹溝67,67に上方から嵌め入れられることにより、金属触媒66が、触媒保持壁64,64の間に位置決め保持されている。
そして、レンズ保持体20に設けられた一対のレンズ載置部62a,62bは、前記実施形態と同様、ベース部材26から上方に凸となる部分球殻形状で隆起されている。また、レンズ載置部62a,62bの径方向で対向する2か所において、外周縁部から径方向内方に向かって中心部に至らない長さで延びる貫通孔30,30が上下方向に貫通して設けられている。さらに、レンズ保持体20には、ベース部材26の側縁部32bにおいて、レンズ載置部62a,62bの中心部に対向する位置にそれぞれ保護壁34b,34bが設けられている。
また、ベース部材26の側縁部32dには、長さ方向中央部分に蓋体16とレンズ保持体20を連結する連結部材36の基端部38が固着されている。さらに、基端部38の両側縁部から長さ方向両側に向かって延び出す一対の保護壁69,69が延設されている。このような構造とされたレンズ保持体20が、前記実施形態と同様に、容器本体14の蓋体16に対して連結部材36を介して連結されている。
一方、容器本体14の収容凹所12は、一対のレンズ載置部62a,62bを備えた略長手矩形状のレンズ保持体20を収容し得る大きさの有底の長手矩形筒体形状とされている。容器本体14の側壁50dの上端部には、フランジ部24が突設されており、フランジ部24の長手方向両端部分に、蓋体16の側縁部に設けられた軸部70がピン74を介して軸支される軸受72が設けられている。これら軸部70,軸受72およびピン74の協働により、蓋体16を容器本体14に開閉自在に連結するヒンジ部76が構成されている。
容器本体14の側壁50a〜dの外周側には、上端部が各側壁50a〜dに連結されて下方に向かって延出する補強壁78a〜dがそれぞれ一体的に設けられている。ここで、側壁50bは、斜め外方に傾斜するように延び出しており、収容凹所12の側壁50b側には、拡張領域77が画成されている。そして、拡張領域77とレンズ保持体20の間には、4つの防御壁79a,79a,79b,79bが所定高さで上方に向かって突設されている。図11に示すように、防御壁79a,79aは、容器本体14の側壁50a,50cに連接されており、レンズ保持体20の側縁部32bに沿って平行に且つ容器本体14の内部に所定長さで延び出している。また、防御壁79b,79bは、防御壁79a,79aに挟まれた中間領域において、金属触媒66の両側に位置して、側縁部32bに直交する方向で延び出している。なお、隣接する防御壁79a,79b,79b,79aの間の隙間は、コンタクトレンズ22の直径よりも小さくされている。これにより、後述する拡張領域77から過酸化水素水61を充填する際に、過酸化水素水61が、防御壁79a,79b,79b,79aの間の各隙間から、収容凹所12内に流入されるようになっており、仮にコンタクトレンズ22が拡張領域77に落ちてしまった場合にもコンタクトレンズ22が防御壁79a,79a,79b,79bのいずれかに当接して、収容凹所12内に流れてしまうことを防御することができる。
このような構造とされた本実施形態のコンタクトレンズ用ケース60の使用方法について、図15〜16を用いて説明する。使用者が装着したコンタクトレンズ22をコンタクトレンズ用ケース60に保存する際には、図15に示すように、先ず、蓋体16をヒンジ部76周りに開方向(図15中右方向)に回動させる。この時、蓋体16のヒンジ部76周りの開動作は、連結部材36の上端部42が屈曲部44a,44bで徐々に延ばされることにより、連結部材36の上端部42を介して、中間部40を斜め上方に引き上げる外力として伝達される。かかる外力が連結部材36の基端部38が固着されたレンズ保持体20のベース部材26にも伝達され、レンズ保持体20全体に対して、斜め上方に引き上げる外力が加えられるのである。
ここで、第1の実施形態と同様、コンタクトレンズ用ケース60においても前記レンズ保持体20のベース部材26に突設された摺動突部46,46が、収容凹所12の内面に開口する案内溝48,48に嵌め入れられていることから、蓋体16を開方向に回動させるにつれて、摺動突部46,46が案内溝48,48を摺動しつつ上方向のみに変位するように案内されて、横方向或いは斜め上方への変位が阻止されるようになっている。
案内溝48,48の上端部にまで摺動突部46,46が到達した後、さらに蓋体16を開方向に回動させると、連結部材36を介してレンズ保持体20をヒンジ部側に接近させる横方向にスライドさせる外力が伝達される。これにより、図15に示すように、レンズ保持体20の摺動突部46,46が案内溝48,48の上端部から側方溝52,52の内部に嵌め入れられて、レンズ保持体20の下方への変位が阻止されている。要するに、第1の実施形態と同様、側方溝52に摺動突部46を嵌め入れることにより、レンズ保持体20を案内溝48,48の上端部と同じ収容凹所12の上方位置に仮保持する仮保持手段が構成されているのである。
従って、第1の実施形態の場合と同様、レンズ保持体20のレンズ載置部62a,62bが、収容凹所12から完全に上方に突出する位置に仮保持されることから、レンズ載置部62a,62bへのコンタクトレンズ22の取り付け作業を容易に行うことができる。また、仮にこの時点で収容凹所12に過酸化水素水61が充填されていても、過酸化水素水61と使用者の手指の接触を回避することができて、刺激物である中和前の過酸化水素水61が使用者の手指に接触したり、さらに当該手指でコンタクトレンズ22を眼内から取り外す際に過酸化水素水61が眼に接触する危険を未然に防止することができる。
特に、本実施形態では、レンズ保持体20に一対のレンズ載置部62a,62bが設けられていることから、1つの蓋体16の開閉操作により、両眼用のレンズ載置部62a,62bの昇降が可能となり、一層の操作性の向上を図ることができる。また、コンタクトレンズ用ケース60全体のコンパクト化や部品点数の削減も図ることができる。
図15に示すように、レンズ保持体20の一対のレンズ載置部62a,62bにコンタクトレンズ22,22を載置した後、或いは前に、収容凹所12に過酸化水素水61を充填する作業を行う。図16に示すように、本実施形態では、容器本体14の側壁50bが斜め外方に傾斜せしめられて、拡張領域77が形成されている。従って、レンズ保持体20の摺動突部46,46を側方溝52に嵌め入れるために、レンズ保持体20が全体としてヒンジ部76側に変位されていることと相まって、容器本体14の側壁50bとレンズ保持体20との間に大きなスペースが確保されている。これにより、かかるスペースから、容器80に収容された過酸化水素水61の充填作業を一層容易に行い得るようになっている。
そして、コンタクトレンズ22をレンズ載置部62a,62bに載置すると共に、過酸化水素水61を収容凹所12に充填した後に、蓋体16を閉じる方向(図15中左方向)にヒンジ部76周りに回動させる。上述のとおり、蓋体16の閉動作が連結部材36を介してベース部材26に伝達されて、摺動突部46,46が側方溝52から案内溝48に沿って案内されて、収容凹所12の底部に向かって摺動される。
そうして、図12に示すように、蓋体16は、容器本体14の上端面に重ね合されて収容凹所12の上方開口部が蓋体16によって覆蓋されると共に、レンズ保持体20が収容凹所12の底部側に収容配置された状態となる。かかる覆蓋状態において、レンズ保持体20のレンズ載置部62a,62bに載置されたコンタクトレンズ22と、金属触媒66が、収容凹所12に収容された過酸化水素水61に浸漬されることとなる。ここで、金属触媒66がレンズ保持体20に保持されていることにより、コンタクトレンズ22が過酸化水素水61に浸漬される前に、収容凹所12に収容された過酸化水素水61の中和が開始されることが確実に防止されており、過酸化水素水61によるコンタクトレンズ22の殺菌処理を効率的に行うことができる。
なお、レンズ載置部62a,62bには、複数の貫通孔30が貫設されていることから、かかる貫通孔30を介して、過酸化水素水61がレンズ載置部28の表面に載置されたコンタクトレンズ22の裏面側にも接触されるようになっており、コンタクトレンズ22の全面が安定して殺菌される。また、レンズ載置部62a,62bの上方には押え突起68,68がそれぞれ隙間を隔てて対向配置されていることから、過酸化水素水61の中和処理による発泡により、コンタクトレンズ22,22がレンズ載置部62a,62bから浮き上がっても、コンタクトレンズ22,22が押え突起68,68に当接することにより、レンズ載置部62a,62b側に変位されて、コンタクトレンズ22,22のレンズ載置部62a,62bからの離脱が有利に防止されるようになっている。
以上、本発明のいくつかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、これら実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
例えば、レンズ保持体20に設けられるレンズ載置部28,62a,62bの形状は、上方に凸となる部分球殻形状以外にも、下方に凸となる半球状の窪み部により構成してもよい。また、レンズ載置部28,62a,62bに設ける貫通孔30の形状や数、位置は任意に設定可能である。例えば、図17(a)に示すように、単一の貫通孔30を外周縁部から中央部分に至らない長さで設けてもよいし、図17(b),(c)に示すように、貫通孔30を設ける位置を、ヒンジ部18,76の延出方向に対して斜交させてもよい。また、図17(d)に示すように、レンズ載置部28,62a,62bの中央部分に単一の円形貫通孔30を設けてもよい。さらに、図17(e)に示すように、意匠性を考慮した貫通孔30の形状,配置を行ってもよい。
また、レンズ保持体20と蓋体16を連結する連結部材36の形状は、蓋体16の回動をレンズ保持体20に伝達できるものであれば何れでもよく、中折れ状のリンク機構や、全体が撓み変形可能なロッド状の弾性部材等、任意の構造が採用され得る。なお、連結部材36は、レンズ保持体20から上方が立ち上がる基端部38および中間部40を備えていることが好ましいが、上端部42は、屈曲部44a,44bにより屈曲可能とする構造の他、上端部42全体を撓み変形可能な可撓片により構成してもよい。
さらに、変位規制手段も、案内溝48と摺動突部46の組み合わせの他、容器本体14の底部から上方に突出するガイドロッドをレンズ保持体20に設けた貫通孔に挿通させることにより、レンズ保持体20の昇降変位を上下方向に規制するもの等であってもよい。
加えて、レンズ保持体20を収容凹所12の上方位置に仮保持する仮保持手段も例示のものに限定されず、例えば、案内溝48,48の上端部分に外方に撓み変形可能な係合突起を設け、蓋体16を大きく回動することにより摺動突部46が係合突起を乗り越えて、係合突起の上面に摺動突部46を仮保持する機構等によっても構成することができる。
10,60:コンタクトレンズ用ケース、12:収容凹所、14:容器本体、16:蓋体、18,76:ヒンジ部、20:レンズ保持体、22:コンタクトレンズ、23:保存液(液剤)、28,62a,b:レンズ載置部、36:連結部材、46:摺動突部(変位規制手段,仮保持手段)、48:案内溝(変位規制手段)、52:側方溝(仮保持手段)、61:過酸化水素水(液剤)、66:金属触媒(触媒)

Claims (8)

  1. コンタクトレンズと該コンタクトレンズを浸漬せしめる液剤とを収容する収容凹所を備えた容器本体と、該容器本体にヒンジ部を介して開閉自在に連結されて前記収容凹所の上方開口部を覆蓋する蓋体とを備えたコンタクトレンズ用ケースにおいて、
    前記収容凹所には、前記コンタクトレンズを保持するレンズ保持体が変位可能に収容されていると共に、
    前記蓋体と前記レンズ保持体が連結部材を介して連結されており、該蓋体の前記ヒンジ部周りの開閉動作に伴って該レンズ保持体が昇降変位されるようになっている一方、
    前記レンズ保持体の昇降変位を前記収容凹所の深さ方向となる上下方向に規制する変位規制手段が設けられている、
    ことを特徴とするコンタクトレンズ用ケース。
  2. 前記蓋体を開くことにより前記収容凹所の上方位置に変位された前記レンズ保持体を、該上方位置に仮保持する仮保持手段が設けられている請求項1に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  3. 前記変位規制手段が、前記収容凹所の内面に開口形成された上下方向に延びる案内溝と、前記レンズ保持体に突設されると共に該案内溝に嵌め入れられて摺動される摺動突部と、を含んで構成されている請求項2に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  4. 前記案内溝の上端部が、前記蓋体の前記ヒンジ部側に向かって屈曲されることにより、横方向に延びる側方溝に連接されており、該側方溝に前記摺動突部が嵌め入れられることによって、前記レンズ保持体を前記収容凹所の上方位置に仮保持する前記仮保持手段が構成されている請求項3に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  5. 前記収容凹所に収容される液剤が過酸化水素水とされており、前記レンズ保持体に対して触媒が保持されている請求項1〜4の何れか1項に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  6. 前記レンズ保持体に一対のレンズ載置部が形成されている請求項1〜5の何れか1項に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  7. 前記一対のレンズ載置部が上方に凸となる部分球殻形状とされている請求項6に記載のコンタクトレンズ用ケース。
  8. 前記変位規制手段が、前記収容凹所の内面に開口形成された上下方向に延びる案内溝と、前記レンズ保持体に突設されると共に該案内溝に嵌め入れられて摺動される摺動突部と、を含んで構成されている請求項1に記載のコンタクトレンズ用ケース。
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