JP5497113B2 - 石炭火力発電効率値の適正化支援装置および適正化支援方法 - Google Patents

石炭火力発電効率値の適正化支援装置および適正化支援方法 Download PDF

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Description

この発明は、石炭火力発電設備における発電効率値を適正化するための、石炭火力発電効率値の適正化支援装置および適正化支援方法に関する。
石炭火力発電所では、発電効率値(発電端効率)を常に演算、監視して適正な性能監視、設備運用を図っている。また、発電効率値は、運転状態や使用する石炭の種類(炭種)などによって変動し、異常・特異な発電効率値が発生した場合には、迅速に要因・原因を把握して適正に対処する必要がある。
一方、石炭火力発電プラントに供給する一定期間の石炭の平均成分を分析し、分析した平均成分から石炭の単位発熱量を補正して、石炭火力発電プラントの発電効率値を補正することで、正確な発電効率値を演算する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、蒸気動力プラント各部の運転状態値を検出し、この運転状態値からプラントの熱消費率を演算するとともに、一定時間毎に運転状態値と熱消費率とを記憶し、過去のデータと現在の運転状態値、熱消費率とを比較することでプラント性能の経年変化を診断する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006−274837号公報 特開昭62−004525号公報
ところで、発電効率値を演算するには、使用している石炭の発熱量や使用量(ボイラへの供給量)などを入力する必要があり、上記の特許文献1、2に記載された技術は、発熱量や使用量などが適正値である、ことを前提にしている。しかしながら、実際には、炭種が変わったにもかかわらず発熱量(石炭性状値)が変更されない場合や、石炭供給量を計測する計量器の故障・異常により使用量が正確でない場合が生じ得る。このような場合、異常な発電効率値が演算され、正確・適正な性能監視などが行えなくなる。
そして、従来は、発熱量や使用量などが適正であることを前提としているため、このような異常な発電効率値が演算された場合に、その要因・原因を迅速に把握して、適正に対処することが困難であった。
そこでこの発明は、異常な発電効率値などが発生した場合に、その要因を迅速に把握して、適正に対処することを可能にする、石炭火力発電効率値の適正化支援装置および適正化支援方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量を含む演算情報に基づいて、石炭火力発電の発電効率値を演算する効率値演算手段と、前記発電効率値の変動パターンごとに、該変動パターンとなる要因を記憶した要因記憶手段と、前記効率値演算手段による演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する要因検出手段と、を備え、前記効率値演算手段は、複数の発電ユニットごとに前記発電効率値を演算し、前記要因記憶手段には、複数の発電ユニットを備える場合における前記発電効率値の変動パターンごとに、前記要因が記憶され、前記要因検出手段は、前記効率値演算手段による各発電ユニットに対する演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する、ことを特徴とする石炭火力発電効率値の適正化支援装置である。
この発明によれば、石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量などに基づいて、石炭火力発電の発電効率値が効率値演算手段によって演算され、この演算結果の変動(発電効率値の上昇、低下など)となる要因が、要因検出手段によって要因記憶手段から取得され、出力される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の支援装置において、前記要因記憶手段には、前記演算情報が適正でないことが前記要因として含まれている、ことを特徴とする。
また、請求項1に記載の発明によれば、複数の各発電ユニットに対して発電効率値が効率値演算手段によって演算され、各発電ユニットの発電効率値が演算結果の変動(例えば、1つの発電ユニットの発電効率値のみが上昇)となる要因が、要因検出手段によって要因記憶手段から取得され、出力される。
請求項に記載の発明は、石炭火力発電の発電効率値の変動パターンごとに、該変動パターンとなる要因を要因記憶手段に記憶し、石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量を含む演算情報に基づいて、石炭火力発電の発電効率値を演算し、演算した発電効率値が変動した場合に、該変動に相当する変動パターンの要因を前記要因記憶手段から取得する、石炭火力発電効率値の適正化支援方法であって、前記要因記憶手段に、複数の発電ユニットを備える場合における前記発電効率値の変動パターンごとに、前記要因を記憶し、複数の発電ユニットごとに前記発電効率値を演算し、各発電ユニットに対する演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する、ことを特徴とする石炭火力発電効率値の適正化支援方法である。
請求項1、の発明によれば、石炭火力発電の発電効率値が演算結果の変動となる要因、つまり、発電効率値が上昇したり低下したりする要因が、要因記憶手段から取得される。このため、異常・特異な発電効率値が発生した(演算された)場合などに、その要因を迅速に把握して、適正に対処することが可能となる。
請求項2の発明によれば、演算情報が適正でないことが要因として含まれているため、石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量などが適正値でないために、発電効率値の演算結果が変動した場合(異常値である場合)にも、適正かつ迅速に対処することが可能となる。すなわち、従来は、発熱量や石炭供給量などの演算情報が適正であることを前提としているため、演算情報が不適正なために演算結果が変動した場合に、その要因を把握することができなかったが、この発明によれば、このような場合にも要因を迅速、適正に把握して、適正に対処することが可能となる。
また、請求項1、3の発明によれば、複数の発電ユニットが存在し、各発電ユニットの発電効率値(演算結果)が多様な変動を示した場合(例えば、1つの発電ユニットの発電効率値のみが上昇した場合)であっても、そのような変動となる要因が要因記憶手段から取得、出力される。このため、複数の発電ユニットが運転されている場合であっても、異常・特異な発電効率値などに対して、その要因を迅速に把握して、適正に対処することが可能となる。
この発明の実施の形態に係る支援コンピュータを示す概略構成ブロック図である。 図1の支援コンピュータと発電設備との配設関係を示す図である。 図1の支援コンピュータの要因データベースに記憶されている発電効率の変動パターン例を示す図である。 図1の支援コンピュータの要因データベースに記憶されている石炭供給量の変動パターン例を示す図である。 図1の支援コンピュータの検出タスクのフローチャートである。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る支援コンピュータ(石炭火力発電効率値の適正化支援装置)1を示す概略構成ブロック図である。この支援コンピュータ1は、石炭火力発電の発電効率値の適正化を支援するための装置であり、主として、インターフェイス部11と、表示部(要因検出手段)12と、要因データベース(要因記憶手段)13と、演算タスク(効率値演算手段)14と、検出タスク(要因検出手段)15と、これらを制御などする中央処理部16とを備えている。
ここで、まず、この実施の形態における石炭火力発電所の発電設備について説明する。この火力発電所には、図2に示すように、2つの発電ユニットU1、U2が備えられ、各発電ユニットU1、U2は、概略次のような構成となっている。まず、貯炭場100から各発電ユニットU1、U2のバンカ101、201に石炭が送炭され、バンカ101、201から微粉炭機103、203に石炭が供給され、その石炭供給量が給炭計量器102、202によって測定される。ここで、各発電ユニットU1、U2は、バンカ101、201をそれぞれ複数台備え、全台数分の石炭供給量が、給炭計量器102、202で計測されるようになっている。また、1つの貯炭場100から各バンカ101、201に石炭を送炭するため、2つの発電ユニットU1、U2は同種の石炭を使用することとなる。
次に、微粉炭機103、203で微粉化された石炭がボイラ104、204に供給、投入され、ボイラ104、204で生成された蒸気がタービン105、205に送られて、発電機106、206で発電される。その際、発電機106、206による発電電力量は、電力量計(図示せず)で計測されるようになっているものである。
インターフェイス部11は、各種情報を外部と送受するためのインターフェイスであり、外部から受け取る情報には、石炭の発熱量やボイラ104、204(微粉炭機103、203)への石炭供給量などの演算情報が含まれる。すなわち、給炭計量器102、202と発電機106、206の電力量計とが、インターフェイス部11を介して接続され、給炭計量器102、202で計測された石炭供給量と、電力量計で計測された発電電力量とが、それぞれ常時、リアルタイムに受信されるようになっている。また、貯炭場100からバンカ101、201への送炭の都度、各発電ユニットU1、U2ごとにキーボードやマウスなどで入力された石炭発熱量が、インターフェイス部11を介して受信される。このようにして受信された演算情報は、メモリ(図示せず)に発電ユニットU1、U2ごとに記憶されるようになっている。
表示部12は、後述するようにして検出タスク15で取得された要因や処置などを表示(出力)するディスプレイである。
要因データベース13は、発電効率値の変動パターン(上昇パターン、低下パターン等)ごとに、この変動パターンとなる要因とその処置(対応策)を記憶したデータベースであり、演算情報が適正でないことが要因として含まれている。さらに、この実施の形態では、両発電ユニットU1、U2が同時に運転されている場合における、各発電ユニットU1、U2の発電効率値の変動パターン(一方の発電ユニットU1、U2の発電効率値のみが上昇したり、低下したりするパターン等)ごとに、この変動パターンとなる要因とその処置が記憶されている。
具体的には、次のような情報が記憶されている。ここで、この実施の形態では、通常時においては、第2の発電ユニットU2の発電効率値が第1の発電ユニットU1の発電効率値よりもやや高く、第1の発電ユニットU1の石炭供給量が第2の発電ユニットU2の石炭供給量よりもやや多くなっているものとする。
「パターン1」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、両発電ユニットU1、U2ともに発電効率値が通常時よりも上昇している変動パターンであり(図3のパターン1)、この変動パターン1に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因1−1:石炭の性状が変わったため。すなわち、石炭は種類・銘柄によって性状(発熱量、水分など)が異なり、そのため石炭消費量が増減することにより発電効率値が変動する場合があるためである。
処置1−1:ボイラ104、204で消費する石炭の種類・銘柄が変更されていないか否かを、プラントデータ管理システム(発電ユニットU1、U2の各種データ、情報を収集、管理するシステム)の情報などに基づいて確認する。なお、変更されていれば、発電効率値の変動は正常である。
要因1−2:石炭発熱量の設定値が低いため。すなわち、後述するように発電効率値は、発電電力量、石炭発熱量および石炭供給量(石炭消費量)などから算出され、石炭発熱量が低いと発電効率値が高くなるためである。ここで、石炭発熱量の設定値が低い原因として、ボイラ104、204で消費する石炭の種類・銘柄を変更した際に、石炭発熱量の設定値を変更し忘れたことなどが考えられる。
処置1−2:支援コンピュータ1に設定(メモリに記憶)されている石炭発熱量が、石炭発熱量元データと一致しているか否かを確認し、一致していない場合には、正しい石炭発熱量を支援コンピュータ1に設定する。ここで、石炭発熱量元データとは、石炭の種類・銘柄ごとに記憶された石炭発熱量の元データであり、元データを管理するコンピュータに記憶されている。
「パターン2」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、両発電ユニットU1、U2ともに発電効率値が通常時よりも低下している変動パターンであり(図3のパターン2)、この変動パターン2に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因2−1:要因1−1と同じ要因。
処置2−1:処置1−1と同じ処置。
要因2−2:石炭発熱量の設定値が高いため。すなわち、後述するように発電効率値は、発電電力量、石炭発熱量および石炭供給量などから算出され、石炭発熱量が高いと発電効率値が低くなるためである。ここで、石炭発熱量の設定値が低い原因として、ボイラ104、204で消費する石炭の種類・銘柄を変更した際に、石炭発熱量の設定値を変更し忘れたことなどが考えられる。
処置2−2:支援コンピュータ1に設定(メモリに記憶)されている石炭発熱量が、石炭発熱量元データと一致しているか否かを確認し、一致していない場合には、正しい石炭発熱量を支援コンピュータ1に設定する。
「パターン3」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、第1の発電ユニットU1の発電効率値のみが通常時よりも低下している変動パターンであり(図3のパターン3)、この変動パターン3に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因3−1:第1の発電ユニットU1に対して要因2−2と同じ要因。
処置3−1:第1の発電ユニットU1に対して処置2−2と同じ処置。
要因3−2:第1の給炭計量器102の誤動作・誤計量により、実際の石炭量よりも多く計測・指示されているため(図4のパターン3)。
処置3−2:両給炭計量器102、202の計測データをプラントデータ管理システムから取り込み、グラフ化してその変動から第1の給炭計量器102が誤動作・故障しているか否かを確認する。つまり、グラフ化したデータに異常な変化や異常値などが存在しないか否かを確認する。そして、第1の給炭計量器102が誤動作していると認められる場合には、第1の給炭計量器102の点検修理を依頼する。
「パターン4」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、第2の発電ユニットU2の発電効率値のみが通常時よりも低下している変動パターンであり(図3のパターン4)、この変動パターン4に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因4−1:第2の発電ユニットU2に対して要因2−2と同じ要因。
処置4−1:第2の発電ユニットU2に対して処置2−2と同じ処置。
要因4−2:第2の給炭計量器202の誤動作・誤計量により、実際の石炭量よりも多く計測・指示されているため(図4のパターン4)。
処置4−2:第2の給炭計量器202に対して、処置3−2と同じ処置。
「パターン5」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、第1の発電ユニットU1の発電効率値のみが通常時よりも上昇している変動パターンであり(図3のパターン5)、この変動パターン5に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因5−1:第1の発電ユニットU1に対して要因1−2と同じ要因。
処置5−1:第1の発電ユニットU1に対して処置1−2と同じ処置。
要因5−2:第1の給炭計量器102の誤動作・誤計量により、実際の石炭量よりも少なく計測・指示されているため(図4のパターン5)。
処置5−2:第1の給炭計量器102に対して、処置3−2と同じ処置。
「パターン6」
両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、第2の発電ユニットU2の発電効率値のみが通常時よりも上昇している変動パターンであり(図3のパターン6)、この変動パターン6に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因6−1:第2の発電ユニットU2に対して要因1−2と同じ要因。
処置6−1:第2の発電ユニットU2に対して処置1−2と同じ処置。
要因6−2:第2の給炭計量器202の誤動作・誤計量により、実際の石炭量よりも少なく計測・指示されているため(図4のパターン6)。
処置6−2:第2の給炭計量器202に対して、処置3−2と同じ処置。
「パターン7」
第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも上昇しているパターンであり(図3のパターン7)、この変動パターン7に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因7−1:要因1−1と同じ要因。
処置7−1:処置1−1と同じ処置。
要因7−2:要因5−1と同じ要因。
処置7−2:処置5−1と同じ処置。
要因7−3:要因5−2と同じ要因(図4のパターン7)。
処置7−3:処置5−2と同じ処置。
「パターン8」
第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも低下しているパターンであり(図3のパターン8)、この変動パターン8に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因8−1:要因1−1と同じ要因。
処置8−1:処置1−1と同じ処置。
要因8−2:要因3−1と同じ要因。
処置8−2:処置3−1と同じ処置。
要因8−3:要因3−2と同じ要因(図4のパターン8)。
処置8−3:処置3−2と同じ処置。
「パターン9」
第2の発電ユニットU2のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも上昇しているパターンであり(図3のパターン9)、この変動パターン9に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因9−1:要因1−1と同じ要因。
処置9−1:処置1−1と同じ処置。
要因9−2:要因6−1と同じ要因。
処置9−2:処置6−1と同じ処置。
要因9−3:要因6−2と同じ要因(図4のパターン9)。
処置9−3:処置6−2と同じ処置。
「パターン10」
第2の発電ユニットU2のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも低下しているパターンであり(図3のパターン10)、この変動パターン10に対して、次のような要因とその処置が記憶されている。
要因10−1:要因1−1と同じ要因。
処置10−1:処置1−1と同じ処置。
要因10−2:要因4−1と同じ要因。
処置10−2:処置4−1と同じ処置。
要因10−3:要因4−2と同じ要因(図4のパターン10)。
処置10−3:処置4−2と同じ処置。
演算タスク14は、演算情報に基づいて、石炭火力発電の発電効率値を演算するタスク・プログラムであり、各発電ユニットU1、U2ごとに発電効率値を演算する。すなわち、上記のようにして受信し、メモリに記憶された石炭発熱量や石炭供給量、発電電力量などに基づいて、各発電ユニットU1、U2に対して常時(定期的)、リアルタイムに発電効率値を演算する。
ここで、発電効率値(発電端効率)は、概略次の計算式に従って算出する。また、発電ユニットU1、U2の一方しか運転されていない場合には、その一方に対してのみ演算を行う。
発電効率値(%)=発電電力量/(石炭発熱量×石炭供給量)×100
検出タスク15は、演算タスク14による演算結果の変動(事象)に相当する変動パターンの要因とその処置を、要因データベース13から取得・検出するタスク・プログラムであり、図5に示すフローチャートに基づいている。
まず、演算結果である発電効率値が変動・変化しているか否かを判断する(ステップS1)。すなわち、過去の発電効率値(通常時の発電効率値)に対して発電効率値が変動しているか否かを、運転されている(演算された)発電ユニットU1、U2に対して判断する。ここで、発電効率値の変化が所定時間継続している場合に、変動していると判断してもよいし、検出タスク15が起動された時点で発電効率値が変化している場合に、変動していると判断してもよい。
その結果、発電効率値が変動していない場合には、タスクを終了し、発電効率値が変動している場合には、両発電ユニットU1、U2が同時運転中であるか、あるいは一方の発電ユニットU1、U2のみが運転中であるかを判断する(ステップS2)。この判断は、プラントデータ管理システムからの運転情報や、給炭計量器102、202や発電機106、206の電力量計からのデータの有無などに基づいて判断する。
そして、両発電ユニットU1、U2が運転中の場合には、発電効率値の変動内容を割り出す(ステップS3)。すなわち、演算タスク14による演算結果の履歴・推移に基づいて、どの発電ユニットU1、U2の発電効率値が、どのような変動をしているかを割り出す。例えば、両発電ユニットU1、U2ともに発電効率値が通常時よりも上昇している、という変動内容や、第1の発電ユニットU1の発電効率値のみが通常時よりも低下している、という変動内容を割り出す。
次に、割り出した変動内容(事象)に相当する変動パターン1〜6の要因とその処置を、要因データベース13から取得する(ステップS4)。すなわち、割り出した変動内容と同一、類似の変動パターンを変動パターン1〜6から割り出し、そのパターン1〜6に対する要因とその処置を要因データベース13から抽出する。例えば、両発電ユニットU1、U2ともに発電効率値が通常時よりも上昇している、という変動内容の場合、上記の変動パターン1を割り出し、その要因と処置として、上記の要因1−1と処置1−1、および要因1−2と処置1−2を取得する。また、第1の発電ユニットU1の発電効率値のみが通常時よりも低下している、という変動内容の場合、上記の変動パターン3を割り出し、その要因と処置として、上記の要因3−1と処置3−1、および要因3−2と処置3−2を取得する。
一方、一方の発電ユニットU1、U2のみが運転中である場合(ステップS2で「N」の場合)には、発電効率値の変動内容を割り出す(ステップS5)。すなわち、上記ステップS3と同様に、演算タスク14による演算結果の履歴・推移に基づいて、どちらの発電ユニットU1、U2の発電効率値が、どのような変動をしているかを割り出す。例えば、第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも上昇している、という変動内容や、第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも低下している、という変動内容を割り出す。
次に、割り出した変動内容に相当する変動パターン7〜10の要因とその処置を、要因データベース13から取得する(ステップS6)。すなわち、上記ステップS4と同様に、割り出した変動内容と同一、類似の変動パターンを変動パターン7〜10から割り出し、そのパターン7〜10に対する要因とその処置を要因データベース13から抽出する。例えば、第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも上昇している、という変動内容の場合、上記の変動パターン7を割り出し、その要因と処置として、上記の要因7−1と処置7−1、要因7−2と処置7−2、および要因7−3と処置7−3を取得する。また、第1の発電ユニットU1のみが運転中で、その発電効率値が通常時よりも低下している、という変動内容の場合、上記の変動パターン8を割り出し、その要因と処置として、上記の要因8−1と処置8−1、要因8−2と処置8−2、および要因8−3と処置8−3を取得する。
このように、検出タスク15は、両発電ユニットU1、U2が同時運転中である場合、および一方の発電ユニットU1、U2のみが運転中である場合における、発電効率値の演算結果の変動に対する要因とその処置とを割り出すものである。また、この検出タスク15は、定期的あるいは演算タスク14によって発電効率値が演算される度に、起動されるようになっている。
次に、このような構成の支援コンピュータ1の作用および、石炭火力発電効率値の適正化支援方法などについて説明する。
まず、発電ユニットU1、U2が運転されて発電が行われると、給炭計量器102、202で計測された石炭供給量と、発電機106、206の電力量計で計測された発電電力量とが、常時、リアルタイムに支援コンピュータ1に送信される。また、石炭の種類・銘柄が変更されると、新たな石炭発熱量が支援コンピュータ1に入力、設定される。
そして、これらの演算情報に基づいて、上記のように演算タスク14によって、運転されている各発電ユニットU1、U2に対して常時、リアルタイムに発電効率値が演算される。続いて、検出タスク15が起動され、発電効率値が変動している場合には、上記のようにして、その変動の要因と処置が取得され、その結果が表示部12に表示される。例えば、両発電ユニットU1、U2が同時運転中で、両発電ユニットU1、U2ともに発電効率値が通常時よりも上昇している場合には、上記のような要因1−1と処置1−1、および要因1−2と処置1−2が表示部12に表示される。これを見て処置1−1、処置1−2を行うことで、発電効率値の変動が正常であることが確認されたり、発電効率値が適正化されたりするものである。
以上のように、この支援コンピュータ1および適正化支援方法によれば、発電効率値の演算結果が変動した場合に、その要因と処置とが表示部12に表示されるため、異常・特異な発電効率値が発生した場合などに、迅速かつ適正に要因を把握して、処置・対処することが可能となる。しかも、演算情報が適正でないことが要因として含まれ、その処置も表示部12に表示されるため、石炭発熱量や石炭供給量などが適正値でないために、発電効率値の演算結果が変動した場合(異常値である場合)にも、適正かつ迅速に対処することが可能となる。すなわち、従来は、石炭発熱量や石炭供給量などの演算情報が適正であることを前提としているため、演算情報が不適正なために演算結果が変動した場合に、その要因の把握、適正な対処ができなかったが、このような場合にも迅速かつ適正に要因を把握して、処置・対処することが可能となる。
さらに、両発電ユニットU1、U2が同時運転中に、各発電ユニットU1、U2の発電効率値(演算結果)が多様な変動を示した場合であっても、そのような変動に対する要因と処置とが表示部12に表示される。このため、各発電ユニットU1、U2が同時運転されている場合であっても、異常・特異な発電効率値などに対して、迅速かつ適正に要因を把握して、処置・対処することが可能となる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、発電効率値の演算と、要因および処置の取得とを支援コンピュータ1によって自動で行っているが、その両方あるいは要因および処置の取得のみを監視員などが手動で行うようにしてもよい。例えば、演算された発電効率値が変動した場合に、この変動に同一、類似する変動パターンの要因とその処置とを、要因データベース13やその他の記憶媒体から、監視員などが検索、取得するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、取得した要因と処置とをすべて一度に表示部12に表示しているが、監視員の確認操作などに従って順次表示するようにしてもよい。例えば、上記のように、要因1−1と処置1−1および要因1−2と処置1−2が取得された場合に、まず、要因1−1と処置1−1を表示し、監視員が処置1−1を行って石炭の種類・銘柄が変更されていないことを確認し、次の要因と処置を求める入力が行われた後に、要因1−2と処置1−2を表示するようにしてもよい。
さらに、発電効率値の変動に対する処置・対処を、支援コンピュータ1によって自動で行うようにしてもよい。例えば、上記のように、要因1−1と処置1−1および要因1−2と処置1−2が取得された場合に、支援コンピュータ1によって処置1−1(石炭の種類・銘柄が変更されていないか否かの確認)を行い、変更されていない場合には、処置1−2(支援コンピュータ1に設定されている石炭発熱量が、石炭発熱量元データと一致しているか否かの確認等)を行うようにしてもよい。
1 支援コンピュータ(石炭火力発電効率値の適正化支援装置)
11 インターフェイス部
12 表示部(要因検出手段)
13 要因データベース(要因記憶手段)
14 演算タスク(効率値演算手段)
15 検出タスク(要因検出手段)
16 中央処理部
U1、U2 発電ユニット
100 貯炭場
101、201 バンカ
102、202 給炭計量器
103、203 微粉炭機
104、204 ボイラ
105、205 タービン
106、206 発電機

Claims (3)

  1. 石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量を含む演算情報に基づいて、石炭火力発電の発電効率値を演算する効率値演算手段と、
    前記発電効率値の変動パターンごとに、該変動パターンとなる要因を記憶した要因記憶手段と、
    前記効率値演算手段による演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する要因検出手段と、
    を備え、
    前記効率値演算手段は、複数の発電ユニットごとに前記発電効率値を演算し、
    前記要因記憶手段には、複数の発電ユニットを備える場合における前記発電効率値の変動パターンごとに、前記要因が記憶され、
    前記要因検出手段は、前記効率値演算手段による各発電ユニットに対する演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する、
    ことを特徴とする石炭火力発電効率値の適正化支援装置。
  2. 前記要因記憶手段には、前記演算情報が適正でないことが前記要因として含まれている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の石炭火力発電効率値の適正化支援装置。
  3. 石炭火力発電の発電効率値の変動パターンごとに、該変動パターンとなる要因を要因記憶手段に記憶し、
    石炭の発熱量やボイラへの石炭供給量を含む演算情報に基づいて、石炭火力発電の発電効率値を演算し、
    演算した発電効率値が変動した場合に、該変動に相当する変動パターンの要因を前記要因記憶手段から取得する、石炭火力発電効率値の適正化支援方法であって、
    前記要因記憶手段に、複数の発電ユニットを備える場合における前記発電効率値の変動パターンごとに、前記要因を記憶し、
    複数の発電ユニットごとに前記発電効率値を演算し、
    各発電ユニットに対する演算結果の変動に相当する変動パターンの要因を、前記要因記憶手段から取得して出力する、
    ことを特徴とする石炭火力発電効率値の適正化支援方法。
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