JP2021162948A - 燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置、及び、燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システム - Google Patents

燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置、及び、燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】販売店及びメンテナンス会社に掛かる負担を軽減する。【解決手段】故障診断装置は、燃料電池コージェネレーションシステムの制御装置と、燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する保守管理装置とに、ネットワークを介して接続される、燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置である。故障診断装置は、燃料電池コージェネレーションシステムのエラー発生時に制御装置から送信された動作履歴に関する動作履歴データを取得する動作履歴データ取得部と、動作履歴データ取得部で過去に取得された動作履歴データと、動作履歴データに対応する燃料電池コージェネレーションシステムの故障部品に関する故障部品特定情報とを関連付けてデータベースに蓄積された蓄積データを用い、新たに取得された動作履歴データから故障部品特定情報を生成する故障部品特定情報生成部と、故障部品特定情報生成部で生成された故障部品特定情報を保守管理装置に送信する故障部品情報送信部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池コージェネレーションシステムを故障診断する、燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置、及び、燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システムに関する。
特許文献1に記載の燃料電池システムは、燃料電池と、補機と、燃料電池システムの運転状態を検知するセンサと、補機や燃料電池システムの運転状態の異常を検出する異常検出手段と、消耗部品の使用実績値を取得する使用実績検出手段と、制御器と、表示器と、を備える。制御器は、異常検出手段が異常を検出し、かつ、使用実績検出手段が取得した使用実績値が、交換が必要な第1閾値以下で、第1閾値より小さい第2閾値以上である場合は、異常状態を示す表示とともに、交換を促す旨を表示器に表示させ、異常検出手段が異常を検出し、かつ、使用実績値が第2閾値より小さい場合は、異常状態を示す表示を表示器に表示させる。
特開2016−192269号公報
しかしながら、特許技術1に記載の燃料電池システムでは、表示器に異常状態が表示された場合に、ユーザが販売店に異常状態の表示があった旨を連絡すると、メンテナンス員が現場に駆け付け、その場で故障部品を特定する必要がある。この際、故障部品を特定できない場合には、メーカにて運転データを詳細に解析する、又は、メーカのメンテナンス会社のメンテナンス員が現場に駆け付け、その場で動作履歴データに基づいて診断を行う必要がある。しかしながら、これでは、メンテナンスに時間を要し、販売店及びメンテナンス会社に負担が掛かる。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであって、販売店及びメンテナンス会社に掛かる負担を軽減できる、燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置、及び、燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システムを得ることを目的とする。
本発明の一態様に係る燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置は、燃料電池コージェネレーションシステムの制御装置と、前記燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する保守管理装置とに、ネットワークを介して接続される、燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置であって、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラー発生時に前記制御装置から送信された前記燃料電池コージェネレーションシステムの動作履歴に関する動作履歴データを取得する動作履歴データ取得部と、前記動作履歴データ取得部で過去に取得された前記動作履歴データと、前記動作履歴データに対応する前記燃料電池コージェネレーションシステムの故障部品に関する故障部品特定情報とを関連付けてデータベースに蓄積された蓄積データを用い、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で新たに取得された前記動作履歴データから前記故障部品特定情報を生成する故障部品特定情報生成部と、前記故障部品特定情報生成部で生成された前記故障部品特定情報を前記保守管理装置に送信する故障部品情報送信部と、を備える。
本発明の一態様に係る燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システムは、燃料電池コージェネレーションシステムの制御装置とネットワークを介して接続された故障診断装置と、前記ネットワークを介して前記故障診断装置と接続され、前記燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する保守管理装置と、を備える燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システムにおいて、前記故障診断装置は、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラー発生時に前記制御装置から送信された前記燃料電池コージェネレーションシステムの動作履歴に関する動作履歴データを取得する動作履歴データ取得部と、前記動作履歴データ取得部で過去に取得された前記動作履歴データと、前記動作履歴データに対応する前記燃料電池コージェネレーションシステムの故障部品に関する故障部品特定情報とを関連付けてデータベースに蓄積された蓄積データを用い、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で新たに取得された前記動作履歴データから前記故障部品特定情報を生成する故障部品特定情報生成部と、前記故障部品特定情報生成部で生成された前記故障部品特定情報を前記保守管理装置に送信する故障部品情報送信部と、を備え、前記保守管理装置は、前記故障部品情報送信部から出力された前記故障部品特定情報に基づいて前記故障部品に関するメンテナンス情報を生成するメンテナンス情報生成部と、前記メンテナンス情報生成部で生成された前記メンテナンス情報を送信するメンテナンス情報送信部と、を備える。
本発明によれば、燃料電池コージェネレーションシステムを遠隔操作して故障診断することで故障部品を特定し、故障部品特定情報を販売店及びメンテナンス会社に連絡するので、現場での故障診断を不要にして、販売店及びメンテナンス会社に係る負担を軽減できる。
第一実施形態に係る保守管理システムの全体図である。 図1の燃料電池コージェネレーションシステムの構成図である。 図1の故障診断装置の構成図である。 図1の保守管理装置の構成図である。 図1のメンテナンス用端末の構成図である。 第一実施形態に係る保守管理システムの動作を説明する第一シーケンス図である。 第一実施形態に係る保守管理システムの動作を説明する第二シーケンス図である。 第二実施形態における故障診断装置の構成図である。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
(保守管理システムSの全体構成)
図1は、第一実施形態に係る保守管理システムSの全体図である。図1に示される第一実施形態に係る保守管理システムSは、燃料電池コージェネレーションシステム10の保守管理システムであって、故障診断装置30と、保守管理装置50と、メンテナンス用端末70とを備える。
燃料電池コージェネレーションシステム10は、例えば、エネファーム(登録商標)である。燃料電池コージェネレーションシステム10は、ユーザ宅1に設置されている。故障診断装置30は、燃料電池コージェネレーションシステム10の故障を診断するための装置であり、燃料電池コージェネレーションシステム10の制御装置とネットワークNを介して接続されている。ネットワークNは、例えば、インターネットである。
販売店5A及びメンテナンス会社5Bには、保守管理装置50がそれぞれ設置されている。保守管理装置50は、燃料電池コージェネレーションシステム10を保守管理するための装置であり、ネットワークNを介して故障診断装置30と接続されている。販売店5A及びメンテナンス会社5Bにそれぞれ設置された保守管理装置50は、一例として、同様の構成である。
販売店5Aのメンテナンス員7及びメンテナンス会社5Bのメンテナンス員7は、メンテナンス用端末70をそれぞれ所有している。販売店5Aのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70は、ネットワークNを介して販売店5Aの保守管理装置50と接続されている。同様に、メンテナンス会社5Bのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70は、ネットワークNを介してメンテナンス会社5Bの保守管理装置50と接続されている。販売店5Aのメンテナンス員7及びメンテナンス会社5Bのメンテナンス員7がそれぞれ所有するメンテナンス用端末70は、一例として、同様の構成である。
(燃料電池コージェネレーションシステム10の構成)
図2は、図1の燃料電池コージェネレーションシステム10の構成図である。図2に示されるように、燃料電池コージェネレーションシステム10は、コージェネレーションシステム本体11と、制御装置12と、操作パネル13と、通信器14とを備える。
コージェネレーションシステム本体11は、公知の構成である。すなわち、このコージェネレーションシステム本体11は、燃料電池ユニット及び貯湯タンク等を備える。燃料電池ユニットは、燃料電池セルスタックを備えている。燃料電池セルスタックは、都市ガスから改質された改質ガス中の水素と空気中の酸素を反応させて電気と熱を発生させるように構成されている。この燃料電池ユニットは、改質ガス及び空気の供給量を調整するための弁及びポンプ等の補機類を備える。また、燃料電池ユニットには、熱交換器が備えられている。
このコージェネレーションシステム本体11では、貯湯タンクに給水されると、貯湯タンクから燃料電池ユニットの熱交換器に水が供給され、この熱交換器で水が燃料電池セルスタックの熱で加熱される。熱交換器で水が加熱されると、水が湯となる。この湯は、貯湯タンクに供給され、この貯湯タンクに貯められる。貯湯タンクは、燃料電池ユニットとの間で水及び湯を行き来させるための弁及びポンプや、貯湯タンクに貯めた湯を排湯させるための弁及びポンプ等の補機類を備える。
制御装置12は、コージェネレーションシステム本体11に備えられた補機類を制御するコンピュータである。制御装置12からコージェネレーションシステム本体11には、補機類を制御するための制御信号がそれぞれ出力される。また、コージェネレーションシステム本体11から制御装置12には、コージェネレーションシステム本体11の運転状況を表す運転データが出力される。運転データは、補機類の動作に関するデータである。
制御装置12は、ハードウェアとして、プロセッサ15及びメモリ16を備える。プロセッサ15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する。メモリ16は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びストレージ等を有する。
ROMは、各種プログラム及び各種データを格納する。RAMは、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム及び各種データを格納する。ROM又はストレージには、コージェネレーションシステム本体11の補機類を制御するためのプログラム17が格納されている。プロセッサ15は、プログラム17を読み出し、RAMを作業領域としてプログラム17を実行する。
メモリ16には、記憶領域18が設けられている。記憶領域18には、コージェネレーションシステム本体11から出力された運転データが蓄積される。記憶領域18に蓄積された所定期間の運転データは動作履歴データに相当する。
制御装置12は、機能的な構成として、運転データ取得部21と、エラー判定部22と、動作履歴データ生成部23と、動作履歴データ送信部24とを備える。これらの機能部は、プロセッサ15がプログラム17を実行することにより実現される。
運転データ取得部21は、コージェネレーションシステム本体11から出力された運転データを取得する機能を有する。エラー判定部22は、コージェネレーションシステム本体11から出力された運転データに基づいてコージェネレーションシステム本体11の異常を判定する機能を有する。
動作履歴データ生成部23は、エラー判定部22で異常が判定された場合に、コージェネレーションシステム本体11のエラー発生時における動作履歴データを記憶領域18から抽出し生成する機能を有する。動作履歴データ送信部24は、動作履歴データ生成部23で生成された動作履歴データ(エラー発生時の動作履歴データ)を故障診断装置30に送信する機能を有する。
操作パネル13は、表示器、ランプ、及び、スイッチ等を有している。操作パネル13は、コージェネレーションシステム本体11の動作及び設定等を変更できるスイッチを有する。通信器14は、例えばモデムである。通信器14は、ネットワークNを通じて上述の保守管理装置50及び故障診断装置30(図1参照)と制御装置12とを通信可能に接続する機能を有する。
(故障診断装置30の構成)
図3は、図1の故障診断装置30の構成図である。図3に示されるように、故障診断装置30は、表示装置31と、入力装置32と、コンピュータ33と、データベース38とを備える。
表示装置31は、例えば液晶表示器等の表示器であり、入力装置32は、例えばキーボードやタッチパネル等である。コンピュータ33は、ハードウェアとして、プロセッサ34と、メモリ35と、通信インターフェース55とを備える。プロセッサ34及びメモリ35の基本的な構成は、上述の制御装置12のプロセッサ15及びメモリ16(図2参照)と同様である。
メモリ35には、燃料電池コージェネレーションシステム10の故障を診断するためのプログラム37が格納されている。通信インターフェース55は、ネットワークNを通じて上述の保守管理装置50(図1参照)及び制御装置12(図2参照)とコンピュータ33とを通信可能に接続する機能を有する。また、メモリ35には、学習モデル39が格納されている。学習モデル39は、例えば、ニューラルネットワークモデルである。
コンピュータ33は、機能的な構成として、動作履歴データ取得部41と、動作履歴データ表示制御部42と、故障部品特定情報取得部43と、データ蓄積実行部44と、学習モデル更新部45と、故障部品特定情報生成部46と、故障部品特定情報送信部47とを備える。これらの機能部は、プロセッサ34がプログラム37を実行することにより実現される。
動作履歴データ取得部41は、燃料電池コージェネレーションシステム10のエラー発生時に制御装置12から送信された燃料電池コージェネレーションシステム10の動作履歴に関する動作履歴データを取得する機能を有する。動作履歴データ表示制御部42は、燃料電池コージェネレーションシステム10のエラーが発生した場合に、動作履歴データ取得部41で取得された動作履歴データを表示装置31に表示させる機能を有する。
故障部品特定情報取得部43は、入力装置32に教師データとして入力された故障部品特定情報を取得する機能を有する。故障部品特定情報は、故障部品の故障内容に関する故障内容情報を含む。データ蓄積実行部44は、動作履歴データ取得部41で取得された動作履歴データと、動作履歴データに対応して故障部品特定情報取得部43で取得された故障部品特定情報とを関連付けてデータベース38に蓄積する機能を有する。学習モデル更新部45は、データベース38に動作履歴データ及び故障部品特定情報が蓄積される毎に、蓄積データを用いて機械学習を実行し、学習モデル39を更新する機能を有する。
故障部品特定情報生成部46は、学習モデル39を用い、燃料電池コージェネレーションシステム10のエラーが発生した場合に、動作履歴データ取得部41で新たに取得された動作履歴データから故障部品特定情報を生成する機能を有する。故障部品特定情報送信部47は、故障部品特定情報生成部46で生成された故障部品特定情報を保守管理装置50に送信する機能を有する。
(保守管理装置50の構成)
図4は、図1の保守管理装置50の構成図である。上述の通り、販売店5A及びメンテナンス会社5Bには、保守管理装置50がそれぞれ設置されているが、この販売店5A及びメンテナンス会社5Bにそれぞれ設置された保守管理装置50は、一例として、同様の構成である。図4に示されるように、保守管理装置50は、コンピュータ51と、データベース52とを備える。
コンピュータ51は、ハードウェアとして、プロセッサ53と、メモリ54と、通信インターフェース55とを備える。プロセッサ53及びメモリ54の基本的な構成は、上述の制御装置12のプロセッサ15及びメモリ16(図2参照)と同様である。
メモリ54には、コージェネレーションシステム本体11の保守管理を行うためのプログラム56が格納されている。データベース52には、故障部品特定情報に対応する故障部品毎にメンテナンス情報が予め記憶されている。
通信インターフェース55は、ネットワークNを通じて上述の故障診断装置30(図1、図3参照)及びメンテナンス用端末70(図2参照)とコンピュータ51とを通信可能に接続する機能を有する。販売店5Aの保守管理装置50は、販売店5Aのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70と通信可能に接続され、メンテナンス会社5Bの保守管理装置50は、メンテナンス会社5Bのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70と通信可能に接続される。
コンピュータ51は、機能的な構成として、故障部品特定情報取得部61と、メンテナンス情報生成部62と、メンテナンス情報送信部63とを備える。これらの機能部は、プロセッサ53がプログラム56を実行することにより実現される。
故障部品特定情報取得部61は、故障診断装置30から送信された故障部品特定情報を取得する機能を有する。メンテナンス情報生成部62は、故障部品特定情報取得部61で取得された故障部品特定情報に基づいて故障部品に関するメンテナンス情報をデータベース52から抽出して生成する機能を有する。メンテナンス情報送信部63は、メンテナンス情報生成部62で生成されたメンテナンス情報をメンテナンス用端末70に送信する機能を有する。
(メンテナンス用端末70の構成)
図5は、図1のメンテナンス用端末70の構成図である。上述の通り、販売店5Aのメンテナンス員7及びメンテナンス会社5Bのメンテナンス員7は、メンテナンス用端末70をそれぞれ所有しているが、この販売店5Aのメンテナンス員7及びメンテナンス会社5Bのメンテナンス員7がそれぞれ所有するメンテナンス用端末70は、一例として、同様の構成である。図5に示されるように、メンテナンス用端末70は、通信器71と、コンピュータ72と、表示器73とを備える。
通信器71は、ネットワークNを通じて上述の保守管理装置50(図1、図4参照)とコンピュータ72とを通信可能に接続する機能を有する。販売店5Aのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70は、販売店5Aに設置された保守管理装置50と通信可能に接続され、メンテナンス会社5Bのメンテナンス員7が所有するメンテナンス用端末70は、メンテナンス会社5Bに設置された保守管理装置50と通信可能に接続される。表示器73は、メンテナンス情報を表示する機能を有する。
コンピュータ72は、ハードウェアとして、プロセッサ74とメモリ75とを備える。プロセッサ74及びメモリ75の基本的な構成は、上述の制御装置12のプロセッサ15及びメモリ16(図2参照)と同様である。メモリ75には、通信器71で取得されたメンテナンス情報を表示器73に表示するためのプログラム76が格納されている。
コンピュータ72は、機能的な構成として、メンテナンス情報取得部81と、メンテナンス情報表示制御部82とを備える。これらの機能部は、プロセッサ74がプログラム76を実行することにより実現される。
メンテナンス情報取得部81は、保守管理装置50のメンテナンス情報送信部63によって送信されたメンテナンス情報を取得する機能を有する。メンテナンス情報表示制御部82は、メンテナンス情報取得部81で取得されたメンテナンス情報を表示器73に表示する機能を有する。
(保守管理システムSの動作)
次に、第一実施形態に係る保守管理システムSの動作について説明する。
図6は、第一実施形態に係る保守管理システムSの動作を説明する第一シーケンス図である。以下、図6を参照しながら、ステップS1〜ステップS9について説明する。ステップS1〜ステップS9は、学習モデル39を更新する学習フェーズである。
(ステップS1)
ステップS1では、燃料電池コージェネレーションシステム10の制御装置12の運転データ取得部21が、コージェネレーションシステム本体11から出力された運転データを取得する。
(ステップS2)
ステップS2では、制御装置12のエラー判定部22が、コージェネレーションシステム本体11から出力された運転データに基づいてコージェネレーションシステム本体11の異常を判定する。例えば、運転データに通常の運転時と異なる運転データが含まれる場合には、コージェネレーションシステム本体11に異常が発生したと判定される。
(ステップS3)
ステップS3では、制御装置12の動作履歴データ生成部23が、コージェネレーションシステム本体11のエラー発生時における動作履歴データを記憶領域18から抽出し生成する。
(ステップS4)
ステップS4では、制御装置12の動作履歴データ送信部24が、動作履歴データ生成部23で生成された動作履歴データ(エラー発生時の動作履歴データ)を故障診断装置30に送信する。
(ステップS5)
ステップS5では、故障診断装置30の動作履歴データ取得部41が、燃料電池コージェネレーションシステム10のエラー発生時に制御装置12から送信された燃料電池コージェネレーションシステム10の動作履歴に関する動作履歴データを取得する。このとき取得される動作履歴データは、例えば、故障発生前のポンプの発電電力量や電圧値、ポンプの操作量や弁の開閉状態等である。
(ステップS6)
ステップS6では、故障診断装置30の動作履歴データ取得部41が、動作履歴データ取得部で取得された動作履歴データを表示装置31に表示する。表示装置31に動作履歴データが表示されると、販売店5A又はメンテナンス会社5Bの故障診断員3が動作履歴データに基づいて故障部品を特定し、故障部品特定情報(教師データ)を故障診断装置30の入力装置32に入力する。
(ステップS7)
ステップS7では、故障診断装置30の故障部品特定情報取得部43が、故障診断員3によって入力装置32に入力された故障部品特定情報を取得する。
(ステップS8)
ステップS8では、故障診断装置30のデータ蓄積実行部44が、動作履歴データ取得部41で取得された動作履歴データと、動作履歴データに対応して故障部品特定情報取得部43で取得された故障部品特定情報とを関連付けてデータベース38に蓄積する。
(ステップS9)
ステップS9では、制御装置12の学習モデル更新部45が、ステップS8でデータベース38に動作履歴データ及び故障部品特定情報が蓄積される毎に、蓄積データを用いて機械学習を実行し、学習モデル39を更新する。
このように、保守管理システムSでは、コージェネレーションシステム本体11に異常が発生した場合には、コージェネレーションシステム本体11のエラー発生時の動作履歴データと、これに対応する故障部品特定情報がデータベース38に蓄積され、データベース38に動作履歴データ及び故障部品特定情報が蓄積される毎に、蓄積データを用いて機械学習が実行されて学習モデル39が更新される。
図7は、第一実施形態に係る保守管理システムSの動作を説明する第二シーケンス図である。以下、図7を参照しながら、ステップS11〜ステップS22について説明する。ステップS11〜ステップS22は、学習モデルを用いる運用フェーズである。
(ステップS11〜ステップS14)
ステップS11〜ステップS14は、上述のステップS1〜ステップS4と同様である。これにより、燃料電池コージェネレーションシステム10にエラーが発生した場合には、動作履歴データ(エラー発生時の動作履歴データ)が制御装置12から故障診断装置30に送信される。
(ステップS15)
ステップS15では、故障診断装置30の動作履歴データ取得部41が、制御装置12から送信された動作履歴データを取得する。
(ステップS16)
ステップS16では、故障診断装置30の故障部品特定情報生成部46が、データベース38に蓄積された蓄積データを用いて機械学習された学習モデル39を用い、ステップS15で新たに取得された動作履歴データから故障部品特定情報を生成する。データベース38に蓄積された蓄積データは、動作履歴データ取得部で過去に取得された動作履歴データと、動作履歴データに対応する故障部品特定情報とを関連付けて蓄積されたデータである。
(ステップS17)
ステップS17では、故障診断装置30の故障部品特定情報送信部47が、故障部品特定情報生成部46で生成された故障部品特定情報を保守管理装置50に送信する。
(ステップS18)
ステップS18では、保守管理装置50の故障部品特定情報取得部61が、故障診断装置30から送信された故障部品特定情報を取得する。
(ステップS19)
ステップS19では、保守管理装置50のメンテナンス情報生成部62が、故障部品特定情報取得部61で取得された故障部品特定情報に基づいて故障部品に関するメンテナンス情報をデータベース52から抽出して生成する。
(ステップS20)
ステップS20では、保守管理装置50のメンテナンス情報送信部63が、メンテナンス情報生成部62で生成されたメンテナンス情報をメンテナンス用端末70に送信する。
(ステップS21)
ステップS21では、メンテナンス用端末70のメンテナンス情報取得部81が、保守管理装置50から送信されたメンテナンス情報を取得する。
(ステップS22)
ステップS22では、メンテナンス用端末70のメンテナンス情報表示部が、メンテナンス情報取得部81で取得されたメンテナンス情報を表示器73に表示する。メンテナンス情報が表示器73に表示されると、メンテナンス員7が燃料電池コージェネレーションシステム10に対してメンテナンスを実行する。
このように、保守管理システムSでは、コージェネレーションシステム本体11に異常が発生した場合には、学習モデル39を用いて故障部品が特定される。また、故障部品が特定されると、保守管理装置50で故障部品に関するメンテナンス情報が生成され、このメンテナンス情報がメンテナンス用端末70に表示される。そして、このメンテナンス情報に基づいて燃料電池コージェネレーションシステム10に対するメンテナンスがメンテナンス員7によって実行される。
なお、学習モデル39は、更新されずに、使い続けられてもよい。
次に、第一実施形態の作用及び効果について説明する。
第一実施形態では、コージェネレーションシステム本体11に異常が発生した場合には、燃料電池コージェネレーションシステム10の制御装置12から故障診断装置30に動作履歴データが送信され、この動作履歴データに基づいて学習モデル39により特定された故障部品に関する故障部品特定情報が販売店5A及びメンテナンス会社5Bの保守管理装置50に送信される。したがって、燃料電池コージェネレーションシステム10の動作履歴データを遠隔で抽出して分析し、故障部品を特定した状態で販売店5Aやメンテナンス会社5B等に設置された保守管理装置50に連絡するので、現場(ユーザ宅1)での故障診断を不要にして、メンテナンスに要する時間を短縮し、ユーザ、販売店5A及びメンテナンス会社5B等に係る負担を軽減できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図8は、第二実施形態における故障診断装置30の構成図である。第二実施形態では、上述の第一実施形態に対し、故障診断装置30の構成が次のように変更されている。
すなわち、第二実施形態において、故障診断装置30は、故障部品特定情報送信先選定部101を有する。故障部品特定情報送信先選定部101は、故障部品特定情報生成部46で生成された故障部品特定情報に基づいて、販売店5Aの保守管理装置50及びメンテナンス会社5Bの保守管理装置50のうち故障部品特定情報を送信する一の保守管理装置50を選定する機能を有する。このとき、例えば、故障の発生した燃料電池コージェネレーションシステム10の位置情報や型式等に基づいて故障部品特定情報の送信先が選定される。
この第二実施形態では、故障部品特定情報生成部46で故障部品特定情報が生成されると、故障部品特定情報送信先選定部101で故障部品特定情報の送信先が選定される。このとき、例えば、販売店5A及びメンテナンス会社5Bのうち故障部品の修理や交換に適した方が選定される。そして、この選定された方の保守管理装置50に故障部品特定情報が送信される。
このようにすると、販売店5A及びメンテナンス会社5Bに余分な故障部品特定情報が送信されることを防止できるので、故障部品を特定する際の作業効率を向上させることができる。
以上、本発明の第一及び第二実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
1 ユーザ宅
3 故障診断員
5A 販売店
5B メンテナンス会社
7 メンテナンス員
10 燃料電池コージェネレーションシステム
11 コージェネレーションシステム本体
12 制御装置
21 運転データ取得部
22 エラー判定部
23 動作履歴データ生成部
23 動作履歴データ送信部
24 動作履歴データ送信部
30 故障診断装置
41 動作履歴データ取得部
42 動作履歴データ表示制御部
43 故障部品特定情報取得部
44 データ蓄積実行部
45 学習モデル更新部
46 故障部品特定情報生成部
47 故障部品特定情報送信部
50 保守管理装置
61 故障部品特定情報取得部
62 メンテナンス情報生成部
63 メンテナンス情報送信部
70 メンテナンス用端末
81 メンテナンス情報取得部
82 メンテナンス情報表示制御部
101 故障部品特定情報送信先選定部

Claims (7)

  1. 燃料電池コージェネレーションシステムの制御装置と、前記燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する保守管理装置とに、ネットワークを介して接続される、燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置であって、
    前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラー発生時に前記制御装置から送信された前記燃料電池コージェネレーションシステムの動作履歴に関する動作履歴データを取得する動作履歴データ取得部と、
    前記動作履歴データ取得部で過去に取得された前記動作履歴データと、前記動作履歴データに対応する前記燃料電池コージェネレーションシステムの故障部品に関する故障部品特定情報とを関連付けてデータベースに蓄積された蓄積データを用い、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で新たに取得された前記動作履歴データから前記故障部品特定情報を生成する故障部品特定情報生成部と、
    前記故障部品特定情報生成部で生成された前記故障部品特定情報を前記保守管理装置に送信する故障部品情報送信部と、
    を備える燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置。
  2. 前記故障部品特定情報生成部は、前記蓄積データを用いて機械学習された学習モデルを用い、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で新たに取得された前記動作履歴データから前記故障部品特定情報を生成する、
    請求項1に記載の燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置。
  3. 表示装置と、
    入力装置と、
    前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で取得された前記動作履歴データを前記表示装置に表示させる動作履歴データ表示制御部と、
    前記入力装置に教師データとして入力された前記故障部品特定情報を取得する故障部品特定情報取得部と、
    前記動作履歴データ取得部で取得された前記動作履歴データと、前記動作履歴データに対応して前記故障部品特定情報取得部で取得された前記故障部品特定情報とを関連付けて前記データベースに蓄積するデータ蓄積実行部と、
    前記データベースに前記動作履歴データ及び前記故障部品特定情報が蓄積される毎に、前記蓄積データを用いて機械学習を実行し、前記学習モデルを更新する学習モデル更新部と、
    をさらに備える、
    請求項2に記載の燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置。
  4. 前記故障部品特定情報は、前記故障部品の故障内容に関する故障内容情報を含む、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置。
  5. 前記燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する複数の前記保守管理装置に、前記ネットワークを介して接続される燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置であって、
    前記故障部品特定情報生成部で生成された前記故障部品特定情報に基づいて、前記複数の保守管理装置のうち前記故障部品特定情報を送信する一の保守管理装置を選定する故障部品特定情報送信先選定部をさらに備える、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池コージェネレーションシステムの故障診断装置。
  6. 燃料電池コージェネレーションシステムの制御装置とネットワークを介して接続された故障診断装置と、
    前記ネットワークを介して前記故障診断装置と接続され、前記燃料電池コージェネレーションシステムを保守管理する保守管理装置と、
    を備える燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システムにおいて、
    前記故障診断装置は、
    前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラー発生時に前記制御装置から送信された前記燃料電池コージェネレーションシステムの動作履歴に関する動作履歴データを取得する動作履歴データ取得部と、
    前記動作履歴データ取得部で過去に取得された前記動作履歴データと、前記動作履歴データに対応する前記燃料電池コージェネレーションシステムの故障部品に関する故障部品特定情報とを関連付けてデータベースに蓄積された蓄積データを用い、前記燃料電池コージェネレーションシステムのエラーが発生した場合に、前記動作履歴データ取得部で新たに取得された前記動作履歴データから前記故障部品特定情報を生成する故障部品特定情報生成部と、
    前記故障部品特定情報生成部で生成された前記故障部品特定情報を前記保守管理装置に送信する故障部品情報送信部と、
    を備え、
    前記保守管理装置は、
    前記故障部品情報送信部から出力された前記故障部品特定情報に基づいて前記故障部品に関するメンテナンス情報を生成するメンテナンス情報生成部と、
    前記メンテナンス情報生成部で生成された前記メンテナンス情報を送信するメンテナンス情報送信部と、
    を備える、
    燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システム。
  7. 前記ネットワークを介して前記保守管理装置と接続されたメンテナンス用端末をさらに備え、
    前記メンテナンス用端末は、
    表示器と、
    前記メンテナンス情報送信部から出力された前記メンテナンス情報を取得するメンテナンス情報取得部と、
    前記メンテナンス情報取得部で取得された前記メンテナンス情報を前記表示器に表示するメンテナンス情報表示制御部と、
    を備える、
    請求項6に記載の燃料電池コージェネレーションシステムの保守管理システム。
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