JP5495941B2 - タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント - Google Patents

タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント Download PDF

Info

Publication number
JP5495941B2
JP5495941B2 JP2010117191A JP2010117191A JP5495941B2 JP 5495941 B2 JP5495941 B2 JP 5495941B2 JP 2010117191 A JP2010117191 A JP 2010117191A JP 2010117191 A JP2010117191 A JP 2010117191A JP 5495941 B2 JP5495941 B2 JP 5495941B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
gap
split ring
gas
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010117191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011241805A (ja
Inventor
峰明 松本
隆之 栗村
洋 佃
川節  望
吉紀 野中
貴洋 関川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2010117191A priority Critical patent/JP5495941B2/ja
Publication of JP2011241805A publication Critical patent/JP2011241805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5495941B2 publication Critical patent/JP5495941B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

本発明は、タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントに関し、特に、タービン分割環の構造に関するものである。
一般に、ガスタービンの入口温度を高温化させてガスタービンの効率化を図り、発電効率を向上させた発電プラントが用いられている。ガスタービンの入口温度の高温化に伴い、動翼の周囲に設けられて高温の燃焼ガスに晒されるタービン分割環等には、金属材料よりも耐熱性の優れたセラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)を用いる研究開発が進められている。
特許文献1には、タービン分割環にセラミックス複合材料(以下「CMC」という。)を用いて、タービン分割環の外周面にシール部材を設けてガスタービンのタービン分割環の内周側を通過する燃焼ガスのタービン分割環外周側への漏出や、燃焼ガスによる温度上昇を抑制するためタービン分割環の外周側に供給される冷却ガスのタービン分割環内周側への漏出を防止することが開示されている。
特許文献2には、タービン分割環をCMCを用いて製造し、板状にしたタービン分割環を交互に積層させて燃焼ガスおよび冷却ガスの漏出を防止することが開示されている。
特開2004−204839号公報 特開平10−103011号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の発明は、円周方向に分割されたタービン分割環を構成するCMC製の分割体間に形成された間隙から主流ガスである燃焼ガスが漏出することを十分に防止することが出来ないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、セラミックス複合材料を用いて、主流ガスの漏出を十分に防止することが可能なタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントは、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係るタービン分割環によれば、流体が導かれるタービン翼とタービンケーシングとの間に設けられ、該タービンケーシングに支持されて設けられる円筒状とされたタービン分割環であって、前記円筒状となるように組み合わされた複数の分割体を備え、該分割体の端部に設けられる接続部と、隣接する前記分割体の端部に設けられる接続部との間に形成される間隙が、該間隙に導かれた前記流体の流れを屈折させる形状であるであることを特徴とする。
円筒状となるように組み合わされた複数の分割体の端部に設けられる接続部間に形成される間隙は、間隙に導かれる流体の流れを屈折させる形状とすることとした。そのため、間隙に導かれた流体の抵抗を増加させて流体の圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の漏れ量を低減させることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、前記間隙は、各前記接続部に設けられる凸凹形状を嵌め合うことによって形成されることを特徴とする。
接続部に設けた凸凹形状を嵌め合うことによって間隙を形成するとした。これにより、間隙に導かれた流体は、凸凹形状によって屈折させられる。そのため、間隙を通過する流体の抵抗が増加する。したがって、間隙を通過する流体の圧力損失を増大させることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、各前記分割体の前記接続部には、隣接する前記分割体に対応する位置にそれぞれ凹所が形成され、隣接する前記分割体のそれぞれの対応する前記凹所によって形成される空隙に挿入される板状部材を備え、前記間隙は、前記空隙に前記板状部材を挿入することによって形成されることを特徴とする。
隣接する分割体に対応する位置には、それぞれ凹所が形成されており、隣接する分割体のそれぞれの対応する凹所によって形成される空隙に挿入される板状部材によってタービン分割環を形成することとした。そのため、板状部材と、隣接する分割体に対応する位置に設けられるそれぞれの凹所とにより形成される屈折した間隙を流体が通過することにより、間隙に導かれた流体の抵抗を更に増加させて流体の圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の漏れ量を低減させることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、各前記接続部は、外周面が陥没し、該接続部を互いに接続する接続用の分割体を備えることを特徴とする。
外周面の端部が陥没した接続部同士を接続用の分割体を用いて接続することとした。これにより、各接続部と接続用の分割体とによって形成される間隙は、屈折した形状となり、間隙に導かれた流体を屈折させることができる。そのため、屈折した形状を流体が通過することにより、流体の抵抗を増加させて流体の圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の漏れ量を低減させることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、各前記接続部は、半径方向において段違い形状であることを特徴とする。
各接続部を半径方向に段違い形状とすることによって、間隙を通過する流体を屈折させることができる。そのため、屈折した形状を流体が通過することにより、間隙に導かれた流体の抵抗を更に増加させて流体の圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の漏れ量を低減させることができる。
さらに、本発明に係るタービン分割環によれば、セラミックス複合材料から形成されることを特徴とする。
タービン分割環の材料には、セラミックス複合材料を用いることとした。そのため、耐熱性の優れたタービン分割環にすることができる。したがって、タービン翼に導かれる流体を高温化することができる。
さらに、本発明に係るガスタービンによれば、上記のいずれかに記載のタービン分割環を備えることを特徴とする。
タービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の量を低減させることが可能なタービン分割環を用いることとした。そのため、流体の漏れを防止する部材等を増やすことなく、ガスタービンの効率化を図ることができる。
また、タービン翼に導かれる流体を高温化することが可能なタービン分割環を用いることとした。そのため、ガスタービンの入口温度を高温化することができる。したがって、タービンの出力を向上させることができる。
さらに、本発明に係る発電プラントによれば、上記に記載のガスタービンを備えることを特徴とする。
出力の増加が可能、かつ、タービン効率が改善可能なガスタービンを用いることとした。そのため、発電プラントの発電効率を向上させることができる。
円筒状となるように組み合わされた複数の分割体の端部に設けられる接続部間に形成される間隙は、間隙に導かれる流体の流れを屈折させる形状とすることとした。そのため、間隙に導かれた流体の抵抗を増加させて流体の圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼からタービンケーシングへと漏れる流体の漏れ量を低減させることができる。
本発明の第1実施形態に係る発電プラントにおけるガスタービンのタービン分割環の縦断面部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るタービン分割環の縦断面部分拡大図である。 本発明の第3実施形態に係るタービン分割環の縦断面部分拡大図である。 本発明の変形例に係るタービン分割環の縦断面部分拡大図である。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係る発電プラントにおけるガスタービンのタービン分割環の縦断面部分拡大図が示されている。
発電プラント(図示せず)に設けられているガスタービン(図示せず)は、ガスタービン内に導かれた燃焼ガスである主流ガス(流体)の流れを動翼(タービン翼)へ導くノズル(図示せず)と、ノズルを経て主流ガスが導かれる動翼(図示せず)と、主流ガスが導かれる動翼とタービンケーシング(図示せず)との間に設けられ、タービンケーシングに支持されて設けられている円筒状とされたタービン分割環1とを有している。
タービン分割環1は、円筒形状とされている。タービン分割環1は、円筒状となるように組み合わされた複数の分割体(図1には2つのみを示す。)2、3を備えている。タービン分割環1を形成している分割体2、3には、耐熱性の優れたセラミックス複合材料(CMC : Ceramics Matrix Composite)が用いられている。各分割体2、3は、分割体支持部(図示せず)によってタービンケーシングに支持されている。これにより、タービン分割環1は、タービンケーシング内に下垂するように支持されることとなる。
分割体2、3は、長方形状とされ、円周方向に長辺を有している。各分割体2、3は、タービンケーシングに向かって緩やかな凸部をなしている。各分割体2、3の円周方向の両端部は、接続部(図1には、分割体2の1の端部である接続部2aと、分割体3の1の端部である接続部3aとを示す。)となっている。
各分割体2、3は、動翼の円周方向に並設されるようにタービンケーシング内に支持されている。並設されている分割体2と、分割体3との各接続部2a、3aの間には、間隙4が設けられている。この間隙4を形成している各接続部2a、3aの円周方向に垂直な面(以下、「接続部垂直面」という。)2b、3bは、シール面となっている。各接続部垂直面2b、3bには、各々凹凸形状(流体の流れを屈折させる形状)20が設けられている。
凹凸形状20は、図1に示すように、その断面形状が台形形状となっている。台形形状の凹凸形状20の隅部および角部は、応力集中を避けるために滑らかに加工されている。凹凸形状20は、分割体2の接続部垂直面2bに設けられている凸形状20aと、分割体3の接続部垂直面3bに設けられている凹形状20bとが対応し、分割体2の接続部垂直面2bに設けられている凹形状20bと、分割体3の接続部垂直面3bに設けられている凸形状20aとが対応して嵌め合うようになっている。各接続部垂直面2b、3bに設けられている凸形状20aと凹形状20bとは、完全に接触して組み合わさっているものではなく、所定の間隔を持って離反している。
各接続部垂直面2b、3bに設けられている凸形状20aと凹形状20bとが離反するように分割体2および分割体3がタービンケーシングに支持されることによって、間隙4は、図1に示すように凸凹形状20に複数屈折した形状とされる。
次に、主流ガスおよび冷却ガスの流れについて説明する。
ガスタービンのタービン(図示せず)に導かれた高温の主流ガスは、ノズルを経て動翼へと導かれる。動翼へと導かれた主流ガスの大部分は、タービンを回転駆動して下流側の動翼へと導かれる。一部の主流ガスは、動翼からタービン分割環1側へと導かれる。タービン分割環1側に導かれた主流ガスは、各分割体2、3の接続部2a、3a間に形成されている間隙4内へと流入する。
間隙4内に導かれた主流ガスは、間隙4内をタービン分割環1の内周面側からタービンケーシング側(タービン分割環1の外周面側)に向かって流入する。間隙4内に流入した主流ガスは、各接続部垂直面2b、3bの形状が凹凸形状20となっているため複数屈折してタービン分割環1の外周面側へと導かれる。間隙4内に導かれた主流ガスは、凹凸形状20によって複数屈折させられるに従って圧力損失が増大する。そのため、タービン分割環1の外周面側には、主流ガスが到達しない。
一方、高温になったタービン分割環1を冷却するためにタービンケーシングとタービン分割環1との間には、冷却ガスが導かれる。タービンケーシングとタービン分割環1との間に導かれた冷却ガスの一部は、各分割体2、3の接続部2a、3a間に形成されている間隙4内に流入する。
間隙4内に流入した冷却ガスは、各接続部垂直面2b、3bの形状が凹凸形状20となっているため複数屈折してタービン分割環1の外周面側からタービン分割環1の内周面側へと流入する。間隙4内に流入した冷却ガスは、凹凸形状20によって複数屈折させられるに従って圧力損失が増大する。そのため、タービン分割環1の内周面側には、冷却ガスが到達しない。
以上の通り、タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントによれば、以下の作用効果を奏する。
円筒状となるように組み合わされている複数の分割体2、3の端部に設けられている接続部2a、3a間に形成されている間隙4は、動翼(タービン翼)から導かれた主流ガス(流体)と、タービンケーシング(図示せず)とタービン分割環1との間に導かれた冷却ガスとの流れを屈折させる凸凹形状20とすることとした。そのため、間隙4に導かれた主流ガスおよび冷却ガスの抵抗を増加させて主流ガスおよび冷却ガスの圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙4を経て動翼からタービンケーシングへと漏れる主流ガスの漏れ量と、間隙4を経てタービンケーシングから動翼と漏れる冷却ガスの漏れ量とを低減させることができる。
間隙4の形状を凸凹形状20にすることとした。これにより、間隙4に導かれた主流ガスおよび冷却ガスは、凸凹形状20によって屈折させられる、そのため、間隙4を通過する主流ガスおよび冷却ガスの抵抗が増加する。したがって、間隙4を通過する主流ガスおよび冷却ガスの圧力損失を増大させることができる。
タービン分割環1の材料には、セラミックス複合材料を用いることとした。そのため、耐熱性の優れたタービン分割環1にすることができる。したがって、動翼に導かれる主流ガスを高温化することができる。
動翼からタービンケーシングへと漏れる主流ガスの量と、タービンケーシングから動翼へと漏れる冷却ガスの量とを低減させることが可能なタービン分割環1を用いることとした。そのため、主流ガスおよび冷却ガスの漏れを防止する部材等を増やすことなく、ガスタービンの効率化を図ることができる。
動翼に導かれる主流ガスを高温化することが可能なタービン分割環1を用いることとした。そのため、ガスタービンの入口温度を高温化することができる。したがって、タービンの出力を向上させることができる。
出力の増加が可能、かつ、タービン効率が改善可能なガスタービンを用いることとした。そのため、発電プラントの発電効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、各接続部垂直面2b、3bに設けられている凸凹形状20を断面形状が台形形状として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、長方形状、円形状などであっても良い。この場合であっても、本実施形態と同様に、鋭角な角部および隅部については、応力集中を避ける形状とすることが望ましい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントは、分割体の接続部にシール板が設けられる点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成および同一の流れについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2には、本発明の第2実施形態に係るタービン分割環の縦断面部分拡大図が示されている。
各分割体5、6の接続部5a、6aは、その外周面側(タービンケーシング側)が内周面側(動翼側)に陥没している。これにより、各接続部5a、6aの断面形状は、図2に示すように、L字形状を形成している。各接続部5a、6aの窪んだ外周面側(以下、「接続部外周面」という。)5c、6cには、それらの面5c、6cを接続しているシール板(接続用の分割体)7が設けられている。
シール板7は、円周方向に長辺を有しタービンケーシングに向かって緩やかな凸部をなす長方形状である。シール板7は、接続部外周面5cと接続部外周面6cとを接続することが可能な大きさとされている。シール板7は、分割体5、6と同様に、セラミックス複合材料によって形成されている。シール板7は、そのタービンケーシング側の面(以下、「シール板外周面」という。)7aに図示しない分割体支持部を有している。これによって、シール板7は、分割体5、6と同様にタービンケーシング内に下垂するように支持されることとなる。
各接続部5a、6aの間、および、各接続部5a、6aとシール板7との間には、間隙8が設けられている。間隙8は、接続部5aの接続部垂直面5bと接続部6aの接続部垂直面6bとの間に設けられている間隙8aと、各接続部外周面5c、6cとシール板7との間に設けられている間隙8b、8cと、接続部垂直面5b、6bとシール板7との間に設けられている間隙8d、8eとからなる。
間隙8aを形成している各接続部垂直面5b、6bは、直線形状とされている。間隙8d、8eを形成している各接続部垂直面5b、6bと、シール板7の対応する円周方向の面7b、7cとは、直線形状とされている。
間隙8b、8cを形成している各接続部外周面5c、6cと、それらに対応しているシール板7の面(以下、「シール板内周面」という。)7dとは、シール面となっており、凸凹形状(流体の流れを屈折させる形状)20が設けられている。
シール板内周面7dと、各接続部外周面5c、6cとに設けられている凹凸形状20は、シール板内周面7dの凸形状20aと各接続部外周面5c、6cの凹形状20bとが対応し、シール板内周面7dの凹形状20bと各接続部外周面5c、6cの凸形状20aとが対応するようになっている。シール板内周面7dと、各接続部外周面5c、6cとに設けられている凹凸形状20は、完全に接触して組み合わさっているものではなく、所定の間隔を持って離反している。
各接続部外周面5c、6cと、シール板内周面7dとに設けられている凹凸形状20の凸形状20aと凹形状20bとが離反するように各分割体5、6と、シール板7とをタービンケーシングに支持することによって、間隙5c、6cは、図2に示すように凸凹形状20に複数屈折した形状とされる。
次に、主流ガスおよび冷却ガスの流れについて説明する。
間隙8a内に流入した主流ガス(流体)は、間隙8a内をタービン分割環1の内周面側からタービンケーシング側(タービン分割環1の外周面側)に向かって流入する。主流ガスは、間隙8aから間隙8bおよび間隙8cへと導かれる。各接続部5a、6aと、シール板7とによって間隙8が屈折しているため、主流ガスが間隙8aから間隙8b、8cを流れる際に、圧力損失が増大する。
間隙8の屈折によって圧力損失が生じた主流ガスは、複数屈折して間隙8bおよび間隙8c側へと導かれる。間隙8bおよび間隙8c内に導かれた主流ガスは、各接続部外周面5c、6cの凹凸形状20によって複数屈折させられる。凹凸形状20によって流れが複数屈折させられた主流ガスは、圧力損失が増大する。そのため、間隙8bおよび間隙8cから間隙8dおよび間隙8e側には、主流ガスが到達しない。
一方、間隙8d、8e内に流入した冷却ガスは、間隙8dおよび間隙8eから間隙8bおよび間隙8cへと導かれる。各接続部5a、6aと、シール板7とによって間隙8が屈折しているため、冷却ガスが間隙8d、8eから間隙8b、8cへと流れる際に、圧力損失が増大する。
間隙8の屈折によって圧力損失が生じた冷却ガスは、間隙8b、8cへと導かれる。間隙8b、8c内に導かれた冷却ガスは、各接続部外周面5c、6cの凹凸形状20によって複数屈折させられる。凹凸形状20によって流れが複数屈折させられた冷却ガスは、圧力損失が増大する。そのため、間隙8bおよび間隙8cから間隙8a側には、冷却ガスが到達しない。
以上の通り、本実施形態に係るタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントによれば、以下の作用効果を奏する。
シール板(接続用の分割体)7を用いて、各分割体5、6の外周面の端部が陥没して設けられている接続部5a、6a同士を接続することとした。これにより、各接続部5a、6aとシール板7とによって形成されている間隙8は、屈折した形状となり、間隙に導かれた主流ガス(流体)および冷却ガスの抵抗を増加させることができる。したがって、主流ガスおよび冷却ガスの圧力損失を増大させて、間隙8を経て動翼(タービン翼)からタービンケーシングへと漏れる主流ガスと、タービンケーシングから動翼へと漏れる冷却ガスとの漏れ量を低減させることができる。
なお、本実施形態では、間隙8を通過する流体を屈折させる形状である凸凹形状20を接続部外周面5c、6cと、シール板内周面7dとに設けるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、凸凹形状20を間隙8aを形成している接続部垂直面5b、6bや、間隙8d、8eを形成している接続部垂直面5b、6bとシール板7の対応する円周方向の面7b、7cとに設けても良い。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態のタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントは、分割体の端部が段違い形状である点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成および同一の流れについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図3には、本発明の第3実施形態に係るタービン分割環の縦断面部分拡大図が示されている。
各分割体9、10、11は、一方の端部に設けられている接続部が外周面側に延在して内周面側が窪んでおり、他の端部に設けられている接続部が内周面側に延在して外周面側に窪んでいる。ここでは、分割体10を用いて説明する。分割体10は、一方の端部に設けられている接続部10aが外周面側に延在し、かつ、内周面側が窪んでいる。また、分割体10の他の端部に設けられている接続部10bは、内周面側に延在し、かつ、外周面側に窪んでいる。
分割体10の接続部10aは、分割体9の内周面側に延在して分割体9の外周面側に窪んでいる接続部9bと対向するように嵌め合っている。また、分割体10の接続部10bは、分割体11の外周面側に延在して分割体11の内周面側が窪んでいる接続部11aと対向するように嵌め合っている。すなわち、分割体10の接続部10aと分割体9の接続部9bとは、タービン分割環1の半径方向において段違い形状となっている。
各分割体9、10、11は、タービンケーシング(図示せず)に向かって緩やかな凸部をなしている。各分割体9、10、11は、接続部9bと接続部10aとが、接続部10bと接続部11aとが互いに対向しながら並設してタービンケーシング内に下垂するように支持されている。
並設されている分割体9の接続部9bと分割体10の接続部10aとの間、および、分割体10の接続部10bと分割体11の接続部11aとの間には、各々間隙12、13が設けられている。
間隙12を形成している分割体9の接続部外周面9eと、分割体10の内周面側の窪んだ面(以下、「接続部内周面」という。)10dとには、凹凸形状(流体の流れを屈折させる形状)が設けられている。また、間隙13を形成している分割体10の接続部外周面10eと、分割体11の接続部内周面11dとには、凸凹形状(図示せず)が設けられている。
分割体10の接続部10aと分割体9の接続部9bとの間、および、分割体10の接続部10bと分割体11の接続部11aには、間隙12、13が設けられている。ここでは、間隙12について説明する。間隙12は、分割体9の接続部垂直面9cと分割体10の接続部垂直面10cとの間に設けられている間隙12aと、接続部外周面9eと接続部内周面10dとの間に設けられている間隙12bと、接続部10aの接続部垂直面10cと分割体9の接続部垂直面9cとの間に設けられている間隙12cとからなる。
間隙12a、12cを形成している各接続部外周面9c、10cは、直線形状とされている。間隙12bを形成している接続部外周面9eと接続部内周面10dとは、シール面となっており、凸凹形状が設けられている。
接続部外周面9eと接続部内周面10dに設けられている凹凸形状は、接続部外周面9eの凸形状と接続部内周面10dの凹形状とが対応し、接続部外周面9eの凹形状と接続部内周面10dの凸形状aとが対応するようになっている。接続部外周面9eと、接続部内周面10dとに設けられている凹凸形状は、完全に接触して組み合わさっているものではなく、所定の間隔を持って離反している。
接続部外周面9eと、接続部内周面10dとに設けられている凹凸形状の凸形状と凹形状とが離反するように各分割体9、10をタービンケーシングに支持することによって、間隙12bは、凸凹形状に複数屈折した形状とされる。
次に、主流ガスおよび冷却ガスの流れについて説明する。
間隙12a内に流入した主流ガスは、間隙12a内をタービン分割環1の内周面側からタービンケーシング側(タービン分割環1の外周面側)に向かって流入する。主流ガスは、間隙12aから間隙12bへと導かれる。各接続部9b、10aによって間隙12が屈折しているため、主流ガスが間隙12aから間隙12bを流れる際に、圧力損失が増大する。
間隙12の屈折によって圧力損失が生じた主流ガスは、間隙12b側へと導かれる。間隙12b内に導かれた主流ガスは、接続部外周面9eと接続部内周面10dとの凹凸形状によって複数屈折させられる。凹凸形状によって流れが複数屈折させられた主流ガスは、圧力損失が増大する。そのため、間隙12bから間隙12c側には、主流ガスが到達しない。
一方、間隙12c内に流入した冷却ガスは、間隙12cから間隙12bへと導かれる。接続部9bと接続部10aとによって間隙12が屈折しているため、冷却ガスが間隙12cから間隙12bを流れる際に、圧力損失が増大する。
間隙12の屈折によって圧力損失が生じた冷却ガスは、間隙12b側へと導かれる。間隙12b内に導かれた冷却ガスは、接続部外周面9eと接続部内周面10dとの凹凸形状によって複数屈折させられる。凹凸形状によって流れが複数屈折させられた冷却ガスは、圧力損失が増大する。そのため、間隙12bから間隙12a側には、冷却ガスが到達しない。
以上の通り、本実施形態に係るタービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラントによれば、以下の作用効果を奏する。
各接続部10a、9bを半径方向に段違い形状とすることによって、間隙12を通過する主流ガス(流体)および冷却ガスを屈折させることができる。そのため、接続部10a、9bによる屈折した形状を主流ガスおよび冷却ガスが通過することにより、間隙12に導かれた主流ガスおよび冷却ガスの抵抗を更に増加させて主流ガスおよび冷却ガスの圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙12を経て動翼(タービン翼)からタービンケーシングへと漏れる主流ガスおよび冷却ガスの漏れ量を低減させることができる。
なお、本実施形態では、間隙12を通過する主流ガスおよび冷却ガスを屈折させる形状である凸凹形状を接続部外周面9eと接続部内周面10dとに設けるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、凸凹形状を間隙12a、12cを形成している接続部外周面9c、10cに設けても良い。
また、第1から第3に示した実施形態の変形例として、凹凸形状に変えて、図4に示すように、隣接している分割体31、32に対応している位置にそれぞれ形成されている凹所によって形成されている空隙に板状部材30を挿入するものとしてもよい。
図4には、変形例として空隙に板状部材を挿入することが示されている。
分割体31の端部に設けられている接続部31aと、分割体32の端部に設けられている接続部32aとには、隣接している分割体31、32に対応している位置にそれぞれ凹所(図示せず)が形成されている。また、隣接している分割体31、32のそれぞれの対応している凹所によって形成されている空隙には、板状部材30が挿入されている。
板状部材30は、長方形状の板状である。板状部材30は、隣接している分割体31、32のそれぞれの対応する凹所によって形成されている空隙に挿入される。
この場合には、隣接している分割体31、32に対応している位置にそれぞれ凹所が形成されており、隣接している分割体31、32のそれぞれの対応している凹所によって形成されている空隙に挿入される板状部材30によってタービン分割環(図示せず)を形成することとした。そのため、板状部材30と、隣接している分割体31、32に対応している位置に設けられているそれぞれの凹所とにより形成されている屈折した間隙を主流ガス(流体)が通過することにより、間隙に導かれた主流ガスの抵抗を更に増加させて主流ガスの圧力損失を増大させることができる。したがって、間隙を経てタービン翼(図示せず)からタービンケーシング(図示せず)へと漏れる主流ガスの漏れ量を低減させることができる。
1 タービン分割環
2、3 分割体
2a、3a 接続部
4 間隙
20 凸凹形状(流体の流れを屈折させる形状)

Claims (5)

  1. 流体が導かれるタービン翼とタービンケーシングとの間に設けられ、該タービンケーシングに支持されて設けられる円筒状とされたタービン分割環であって、
    前記円筒状となるように組み合わされた複数の分割体と、
    複数の接続用の分割体とを備え、
    前記複数の分割体の各々の端部に設けられる接続部外周面が陥没し、
    前記複数の接続用の分割体は、前記接続部の陥没した領域に配置され、前記接続部を互いに接続し、
    前記複数の接続用の分割体と前記接続部との間に形成される間隙は、前記複数の分割体のうちの前記間隙を形成している面に形成されている凸凹形状前記複数の接続用の分割体のうちの前記間隙を形成している面に形成されている凸凹形状に嵌め合わされることにより、該間隙に導かれた前記流体の流れを屈折させるように形成されるタービン分割環。
  2. 流体が導かれるタービン翼とタービンケーシングとの間に設けられ、該タービンケーシングに支持されて設けられる円筒状とされたタービン分割環であって、
    前記円筒状となるように組み合わされた複数の分割体を備え、
    前記複数の分割体の各々の端部に設けられる接続部は、半径方向において段違い形状に形成され、
    前記複数の分割体のうちの隣接する第1分割体と第2分割体との間に形成される間隙は、前記第1分割体のうちの前記間隙を形成している面に形成されている凸凹形状が前記第2分割体のうちの前記間隙を形成している面に形成されている凸凹形状に嵌め合わされることにより、該間隙に導かれた前記流体の流れを屈折させるように形成されるタービン分割環
  3. セラミックス複合材料から形成される請求項1または請求項に記載のタービン分割環。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載のタービン分割環を備えるガスタービン。
  5. 請求項に記載のガスタービンを備える発電プラント。
JP2010117191A 2010-05-21 2010-05-21 タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント Active JP5495941B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010117191A JP5495941B2 (ja) 2010-05-21 2010-05-21 タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010117191A JP5495941B2 (ja) 2010-05-21 2010-05-21 タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011241805A JP2011241805A (ja) 2011-12-01
JP5495941B2 true JP5495941B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=45408707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010117191A Active JP5495941B2 (ja) 2010-05-21 2010-05-21 タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5495941B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5920856B2 (ja) * 2012-01-26 2016-05-18 ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングGeneral Electric Technology GmbH ターボ機械用のセグメント化された内環を備えるステータ構成部材
US9863264B2 (en) 2012-12-10 2018-01-09 General Electric Company Turbine shroud engagement arrangement and method
US20170276000A1 (en) * 2016-03-24 2017-09-28 General Electric Company Apparatus and method for forming apparatus

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114101A (ja) * 1994-10-19 1996-05-07 Hitachi Ltd ガスタービンのシュラウド装置
JPH10103011A (ja) * 1996-09-30 1998-04-21 Toshiba Corp ガスタービンシュラウド装置
JPH10103014A (ja) * 1996-09-30 1998-04-21 Toshiba Corp ガスタービンシュラウド構造
JPH10331602A (ja) * 1997-05-29 1998-12-15 Toshiba Corp ガスタービン
US6910854B2 (en) * 2002-10-08 2005-06-28 United Technologies Corporation Leak resistant vane cluster
US6893214B2 (en) * 2002-12-20 2005-05-17 General Electric Company Shroud segment and assembly with surface recessed seal bridging adjacent members
JP5039657B2 (ja) * 2008-07-29 2012-10-03 三菱重工業株式会社 タービン分割環およびその冷却方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011241805A (ja) 2011-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5038789B2 (ja) セグメント間の「l」字形突合せギャップシールを備えるシール組立体及び回転機械
US10544685B2 (en) Turbine vane, turbine, and turbine vane modification method
US20150211377A1 (en) Sealing device for providing a seal in a turbomachine
JP6105942B2 (ja) エアーフォイル
JP6186133B2 (ja) タービンシステムの移行ダクト用の重畳シール
JP2010261449A (ja) ガスタービン
JP2018112184A (ja) 冷却構造体のための織り合わされた表面近傍冷却チャネル
US20100196139A1 (en) Leakage flow minimization system for a turbine engine
US8152462B1 (en) Card seal with conical flexible seal
JP2010242748A (ja) ガス・タービン内のシール間間隙の低減
JP5738650B2 (ja) タービンシュラウド用の軸方向に配向されたセル状シール構造体及び関連方法
JP2009287559A5 (ja)
US8393859B1 (en) Card seal for a turbine
KR101812402B1 (ko) 터빈의 복합 실링 구조
JP2013189976A (ja) タービン段間シールシステム
JP5495941B2 (ja) タービン分割環、これを備えたガスタービンおよびこれを備えた発電プラント
JP2014218999A (ja) 結合されたガスタービン界面シール
KR20180075665A (ko) 시일 구조 및 터빈
JP5732246B2 (ja) ブラシシール
JP2013231425A (ja) タービンシステムにおけるトランジッションダクト用の可撓性シール
KR102272728B1 (ko) 증기 터빈 및 증기 터빈 조립 방법
JP2010106778A (ja) 蒸気タービンのシール構造および蒸気タービン
JP2015152190A (ja) ガスタービン用熱交換器
US20160290511A1 (en) Shaft seal and method for producing same
JP7433740B2 (ja) ガスタービンにおける角漏れ防止シール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5495941

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151