JP5494185B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、ウォーターポンプにより循環された冷却水によって冷却される内燃機関の制御装置に関する。
車両等の内燃機関における燃焼室壁の温度や吸気ポートの温度は、内燃機関の運転状態に影響を及ぼすことが知られている。例えば、燃焼室壁の温度の違いは、内燃機関の燃焼状態の変化をまねき、燃費や排気エミッションに影響を及ぼす。また、吸気ポートの温度の違いは、吸気ポートに付着する燃料量の変化をまねき、燃焼室内に吸入される混合気の燃料濃度に影響を及ぼす。
このため、適正な運転状態を得るため、燃焼室壁の温度や吸気ポートの温度等が推定されることがある。例えば、従来の内燃機関の制御装置には、内燃機関内に設けられたウォータージャケット内を循環されて内燃機関を冷却する冷却水の温度を測定し、この冷却水の温度に基づいて、燃焼室壁の温度や吸気ポートの温度を推定するものがある。
上記のような内燃機関の制御装置では、水温センサにより冷却水の温度を測定しているが、この水温センサは、内燃機関の冷却水出口付近に取り付けられている。一方、暖機時の暖機促進や燃費向上のため、冷却水を循環させるウォーターポンプを停止させることがある。このようなウォーターポンプの停止時には、冷却水の流れが止まるため、内燃機関内の冷却水は、部位ごとの不均一の程度が増大する。例えば、燃焼室や排気ポートに近接するウォータージャケット内の冷却水は、他の部位に比べて、熱伝達により温度が上昇することが考えられる。
そこで、内燃機関の運転状態から燃焼室内のガス温度を推定し、燃焼ガスから燃焼室壁が受ける熱量および燃焼室壁から冷却水が受ける熱量に基づいて、燃焼室壁温度の変化量および冷却水温度の変化量を算出する内燃機関の制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−300031号公報
上記のようなウォーターポンプを備えた従来の内燃機関では、燃焼室壁温といった内燃機関の特定部位の温度は、水温センサの検出値、水停止の状況、および周囲の熱源等から推定される。ここで、同推定は主に温度の変化量の推定であるため、推定される内燃機関の特定部位の温度の初期値が正確に算出されていることが望ましい。そして、従来においては、同初期値は、外気温と略同一の値が算出されることがあった。しかしながら、内燃機関の始動前に内燃機関の特定部位に熱量が与えられると(例えばブロックヒータ)、同特定部位やその周辺およびウォータージャケット内の冷却水の温度は、外気温とは異なるため、内燃機関の始動時に同特定部位の温度推定を正確に行うことができず、内燃機関の機関制御を最適に行うことができないおそれがあった。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、内燃機関の始動前に内燃機関の特定部位に熱量が与えられた場合であっても、内燃機関の特定部位の温度を正確に推定し、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記課題を解決するため、(1)冷媒を循環させるとともに循環量を可変することができる可変ポンプによって前記冷媒が循環されることにより冷却される内燃機関の制御装置において、前記冷媒の温度を冷媒温検出値として検出する冷媒温度検出手段と、前記内燃機関の燃焼室外の温度を室外温検出値として検出する室外温度検出手段と、前記内燃機関の特定部位の温度を、前記冷媒温検出値に基づいて推定する特定部位温推定手段と、を備え、前記特定部位温推定手段は、前記冷媒が燃焼室外から与えられた熱量と、前記特定部位と前記冷媒との受熱量の比と、により前記特定部位の前記燃焼室外から与えられた熱量を算出し、前記冷媒温検出値と、前記室外温検出値とが、所定値以上乖離していることを条件に、前記冷媒温検出値と、前記室外温検出値と、前記特定部位が与えられた熱量と、に基づいて、前記特定部位の温度を推定することを特徴とした構成を有している。
この構成により、冷媒が燃焼室外から与えられた熱量と、特定部位と前記冷媒との受熱量の比と、により前記特定部位の前記燃焼室外から与えられた熱量を算出し、冷媒温検出値と、室外温検出値と、前記特定部位が与えられた熱量と、に基づいて、前記特定部位の温度を推定するので、内燃機関の特定部位が外部から熱量を与えられている場合、例えば、ブロックヒータにより内燃機関が温められている場合であっても、内燃機関の特定部位の温度を正確に推定することができ、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
また、この構成により、冷媒温検出値と、室外温検出値とが、所定値以上乖離していることを条件に、特定部位の温度を推定するので、特定部位の温度補正をブロックヒータ等により内燃機関の特定部位が外部から熱量を与えられている場合に限ることができ、不要な温度補正を防止することができ、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
さらに、本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記(1)に記載の内燃機関の制御装置において、()前記内燃機関の初期始動を検出する初期始動検出手段を備え、前記特定部位温推定手段は、前記初期始動検出手段による前記内燃機関の初期始動の検出前に、前記特定部位の温度を推定することを特徴とした構成を有している。
この構成により、内燃機関の初期始動の検出前に、特定部位の温度を推定するので、内燃機関の初期始動時から特定部位の温度を正確に推定することができ、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
本発明によれば、内燃機関の特定部位の温度を正確に推定することができ、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態における制御装置を備えた車両の概略ブロック構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるエンジンの概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態における冷却水温検出値と、ヘッド隔壁の温度と、の対応関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態における内燃機関の制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における内燃機関の制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、本発明の内燃機関としてエンジンを用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態における制御装置を備えた車両の構成について、図1に示す車両の概略ブロック構成図、および、図2に示すエンジンの概略断面図を参照して、説明する。
図1に示すように、本実施の形態における車両10は、内燃機関としてのエンジン20と、ウォーターポンプ31と、ラジエータ32と、サーモスタット33と、ヒータ34と、電子スロットル35と、を備えている。
また、車両10は、車両10全体を制御するための車両用電子制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)100を備えている。さらに、車両10は、クランク角センサ131と、駆動軸回転数センサ132と、アクセル開度センサ133と、フットブレーキセンサ(以下、「FBセンサ」という)134と、スロットル開度センサ135と、吸入空気量センサ136と、吸入空気温度センサ137と、冷却水温センサ138と、その他図示しない各種センサを備えている。上記車両10に備えられたそれぞれのセンサは、検出した検出信号を、ECU100に出力するようになっている。
さらに、車両10には、冷媒として冷却水を循環させるための複数の循環通路が設けられている。具体的には、ラジエータ32を循環する第1循環通路41と、ラジエータ32をバイパスする第2循環通路42と、ヒータ34および電子スロットル35の外縁を循環する第3循環通路43と、を有している。
エンジン20は、ピストン211(図2参照)が2往復する間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う、所謂4サイクルのガソリンエンジンによって構成されているものとして説明する。また、本実施の形態におけるエンジン20は、直列4気筒のガソリンエンジンを採用したものとして説明するが、これに限らず、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、V型12気筒エンジン、水平対向6気筒エンジン等の種々の型式のエンジンを採用することができる。
また、エンジン20は、シリンダブロック210と、シリンダブロック210の上部に固定されたシリンダヘッド220と、オイルパン230と、を備えている。エンジン20のシリンダブロック210とシリンダヘッド220には、冷却水を通過させるウォータージャケット21が形成されている。また、シリンダブロック210のウォータージャケット21は、後述する第2冷却水通路となり、シリンダヘッド220のウォータージャケット21は、後述する第3冷却水通路となっている。
また、冷寒地等においては、エンジン20の極端な低温化による機関始動不良を防止するために、エンジン20の停止時にヒータ、いわゆるブロックヒータによって、エンジン20の燃焼室壁および冷却水に熱エネルギーを供給することによりエンジン20の低温化を抑制することが行われている。このため、シリンダブロック210には、エンジン20を暖めるためのブロックヒータ400を取り付けるボス穴が設けられている。なお、エンジン20の詳細については、後述する。
ウォーターポンプ31は、ECU100によって制御され、冷媒として冷却水を第1循環通路41〜第3循環通路43で循環させることができるようになっている。また、ウォーターポンプ31は、ECU100によって制御され、冷却水の循環の停止、循環および循環量を可変することができるようになっている。
ラジエータ32は、ウォーターポンプ31に循環され、エンジン20を冷却して高温になった冷却水を、外気と熱交換することにより冷却するようになっている。
サーモスタット33は、冷却水を適温に保つため、冷却水の温度によって通路を自動的に切り替えるように作動するバルブである。
ヒータ34は、車両10内(以下、車内という)の空気と冷却水との熱交換を行うヒータコアを有している。ヒータ34は、車内の空気をこのヒータコアに送り込み、ヒータコアで車内の空気と高温となった冷却水との熱交換処理を行うことにより、温風を車内に送り込み、車内を暖めるとともに、高温となった冷却水の冷却も行うことができるようになっている。
電子スロットル35は、吸気管311(図2参照)に設けられたスロットルバルブ313と、このスロットルバルブ313のシャフトを回動させるスロットルバルブアクチュエータと、を備えている。電子スロットル35は、ECU100によって制御され、スロットルバルブアクチュエータがスロットルバルブ313を回動させることによって、吸気管311内の空気が流通する断面積を変更し、吸気管311における空気の流量を変更するようになっている。
さらに、ウォーターポンプ31とエンジン20のシリンダブロック210との間には、第1冷却水通路51が設けられている。また、シリンダブロック210には、第2冷却水通路52が設けられ、シリンダヘッド220には、第3冷却水通路53が設けられている。また、シリンダヘッド220とラジエータ32との間には、第4冷却水通路54が設けられ、ラジエータ32とサーモスタット33との間には、第5冷却水通路55が設けられている。また、サーモスタット33とウォーターポンプ31との間には、第6冷却水通路56が設けられている。
さらに、シリンダヘッド220とサーモスタット33との間には、ラジエータ32をバイパスする第7冷却水通路57が設けられている。
さらに、シリンダヘッド220とヒータ34との間には、第8冷却水通路58が設けられ、ヒータ34と第6冷却水通路56との間には、第9冷却水通路59が設けられている。また、第8冷却水通路58と電子スロットル35の外縁部との間には、第10冷却水通路60が設けられ、電子スロットル35の外縁部と第9冷却水通路59との間には、第11冷却水通路61が設けられている。
そして、第1循環通路41は、ウォーターポンプ31と、第1冷却水通路51と、第2冷却水通路52と、第3冷却水通路53と、第4冷却水通路54と、ラジエータ32と、第5冷却水通路55と、サーモスタット33と、第6冷却水通路56と、から構成されている。
したがって、第1循環通路41では、ウォーターポンプ31から吐出された冷却水が、ウォータージャケット21、ラジエータ32、サーモスタット33の順に流れる。これにより、第1循環通路41を循環する冷却水は、ウォーターポンプ31から吐出され、エンジン20を冷却するとともに、ラジエータ32によって冷却されるようになっている。
また、第2循環通路42は、ウォーターポンプ31と、第1冷却水通路51と、第2冷却水通路52と、第7冷却水通路57と、サーモスタット33と、第6冷却水通路56と、から構成されている。
したがって、第2循環通路42では、ウォーターポンプ31から吐出された冷却水が、ウォータージャケット21からラジエータ32を迂回して、第7冷却水通路57、サーモスタット33の順に流れる。これにより、第2循環通路42を循環する冷却水は、ウォーターポンプ31から吐出され、エンジン20を冷却するとともに、冷却されずにウォーターポンプ31に戻るようになっている。
また、第3循環通路43は、ウォーターポンプ31と、第1冷却水通路51と、第2冷却水通路52と、第3冷却水通路53と、第8冷却水通路58と、ヒータ34と、第9冷却水通路59と、第6冷却水通路56と、第10冷却水通路60と、第11冷却水通路61と、から構成されている。
したがって、第3循環通路43では、ウォーターポンプ31から吐出された冷却水が、ウォータージャケット21、ヒータ34および電子スロットル35の外縁部の順に流れる。これにより、第3循環通路43を循環する冷却水は、ウォーターポンプ31から吐出され、エンジン20を冷却し、ヒータ34のヒータコアで熱交換が行われるとともに、電子スロットル35を加熱するようになっている。
さらに、サーモスタット33は、冷却水の温度が所定の温度より高いときに、第5冷却水通路55から第6冷却水通路56へ冷却水を流通させ、冷却水の温度が所定の温度より低いときに、第7冷却水通路57から第6冷却水通路56へ冷却水を流通させるようになっている。すなわち、冷却水の温度が所定の温度より高いとき、冷却水が第1循環通路41で循環し、ラジエータ32で冷却されるようになり、冷却水の温度が所定の温度より低いとき、冷却水が第2循環通路42で循環し、冷却されずに循環するようになっている。
また、エンジン20のウォータージャケット21の出口付近には、第4冷却水通路内の冷却水の温度に応じて信号を出力する冷却水温センサ138が取り付けられている。冷却水温センサ138の詳細については、後述する。
ECU100は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、固定されたデータの記憶を行うROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)および入出力インターフェース回路を備え、車両10の制御を統括するようになっている。
また、後述するように、ECU100は、クランク角センサ131、駆動軸回転数センサ132、アクセル開度センサ133等と接続されている。ECU100は、これらのセンサから出力された検出信号により、エンジン回転数Ne、車速V(車両10の走行速度)、アクセル開度Acc等を検出するようになっている。
また、ECU100のROMには、車両10の諸元値、冷却水温ヘッド隔壁温マップ、エンジン20の制御を実行するためのプログラム等が記憶されている。
車両10の諸元値には、全幅・全高等の車両寸法、車両重量、エンジン総排気量、最小回転半径、車両10のタイヤ径等が含まれている。
また、ECU100のROMに記憶された冷却水温ヘッド隔壁温マップおよびエンジン20の制御を実行するためのプログラムについては、後述する。
クランク角センサ131は、ECU100によって制御されることにより、クランクシャフト213の回転数を検出して、検出した回転数に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。より詳しくは、クランク角センサ131は、クランクシャフト213に設けられたクランクセンサプレートによりクランク回転信号を検出し、クランク位置およびクランク角速度の検出を行うようになっている。また、ECU100は、クランク角センサ131から出力された検出信号からクランクシャフト213の回転数を算出し、エンジン回転数Neとして取得するようになっている。
駆動軸回転数センサ132は、ECU100によって制御されることにより、図示しないドライブシャフトの回転数を検出して、検出した回転数に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、駆動軸回転数センサ132から出力された検出信号が表すドライブシャフトの回転数を、駆動軸回転数Ndとして取得するようになっている。さらに、ECU100は、駆動軸回転数センサ132から取得した駆動軸回転数Ndに基づいて、車速Vを算出するようになっている。
アクセル開度センサ133は、ECU100によって制御されることにより、アクセルペダルが踏み込まれた踏み込み量(以下、ストロークという)を検出して、検出したストロークに応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、アクセル開度センサ133から出力された検出信号が表すアクセルペダルのストロークから、アクセル開度Accを算出するようになっている。
FBセンサ134は、ECU100によって制御されることにより、フットブレーキペダルが踏み込まれた踏み込み量(以下、ストロークという)を検出して、検出したストロークに応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、FBセンサ134から出力された検出信号が表すフットブレーキペダルのストロークから、フットブレーキ踏力Bfを算出するようになっている。
スロットル開度センサ135は、ECU100によって制御されることにより、図示しないスロットルアクチュエータにより駆動されるエンジン20のスロットルバルブ313(図2参照)の開度を検出して、検出した開度に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、スロットル開度センサ135から出力された検出信号が表すスロットルバルブ313の開度を、スロットル開度θthとして取得するようになっている。
吸入空気量センサ136は、ECU100によって制御されることにより、エンジン20の吸気バルブ223(図2参照)から吸入される空気量を検出して、検出した空気量に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、吸入空気量センサ136から出力された検出信号から、エンジン20の吸入空気量Qarを取得するようになっている。
吸入空気温度センサ137は、ECU100によって制御されることにより、エンジン20の吸気バルブ223から吸入される空気の温度を検出して、検出した温度に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、吸入空気温度センサ137から出力された検出信号から、エンジン20の吸気温検出値Tarを取得するようになっている。
冷却水温センサ138は、ECU100によって制御されることにより、エンジン20のシリンダブロック210およびシリンダヘッド220を冷却する冷却水の温度を検出して、検出した温度に応じた検出信号をECU100に出力するようになっている。また、ECU100は、冷却水温センサ138から出力された検出信号から、エンジン20の冷却水温検出値THwを取得するようになっている。
次に、エンジン20の詳細について、説明する。なお、図2においては、直列に配置された4つの気筒のうちの1つについて説明する。
前述のように、エンジン20は、シリンダブロック210と、シリンダブロック210の上部に固定されたシリンダヘッド220と、オイルパン230と、を備えている。
シリンダブロック210は、ブロック隔壁214に覆われ、ピストン211が往復動可能に設けられている。ピストン211は、コネクティングロッド212と連結されている。コネクティングロッド212は、クランクシャフト213と連結されている。そして、ピストン211の往復動は、コネクティングロッド212を介して、クランクシャフト213の回転運動に変換されるようになっている。
また、ブロック隔壁214内には、冷却水が流通するウォータージャケット21が形成されている。さらに、ブロック隔壁214には、前述のように、ブロックヒータ400が挿入されるボス穴が形成されている。
また、エンジン20においては、シリンダブロック210とシリンダヘッド220とピストン211とによって、燃焼室201が形成されている。
エンジン20は、燃焼室201において燃料と空気との混合気を所望のタイミングで燃焼させることによりピストン211を往復動させ、コネクティングロッド212を介してクランクシャフト213を回転させることにより、トランスミッションにトルクを出力するようになっている。なお、エンジン20に用いられる燃料は、ガソリンあるいは軽油等の炭化水素系の燃料や、エタノール等のアルコールとガソリンとを混合したアルコール燃料であってもよい。
シリンダヘッド220は、エアクリーナ312を通過して車外から流入した空気を燃焼室201に導入するための吸気管311と、燃焼室201における混合気の燃焼によって発生した排気ガスを触媒コンバータ322に通じさせて車外へ排出するための排気管321と、が連結されている。
なお、エアクリーナ312は、例えば、内部に収容した紙または合成繊維の不織布のフィルターにより、吸入空気中の異物を除去するようになっている。チリやホコリといった空気中の異物には硬いものもあり、このような硬い異物が燃焼室201に入り込むと、研磨剤として働いてしまい、シリンダブロック210の内壁面やピストン211を磨耗させる原因ともなり得る。したがって、エアクリーナ312は、これらの異物を除去して、吸入空気を清浄化するようになっている。
また、前述のように、吸気管311には、空気の流量を調整するための電子スロットル35が設けられている。
また、電子スロットル35の開度は、スロットル開度センサ135によって検出され、スロットルバルブ313の開度を表す検出信号がスロットル開度センサ135によってECU100に入力されるようになっている。なお、スロットルバルブ313の開度は、ECU100により、アクセル開度センサ133からのアクセル開度信号Accに基づいて、予め記憶されたスロットル開度制御マップにより求められたスロットル開度θthとなるように制御される。また、ECU100は、運転状態によっては、アクセル開度信号Accにかかわらず、スロットル開度θthを制御することができるようになっている。
また、触媒コンバータ322は、一般に、排気ガスに含まれる未燃炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOx)といった有害物質を効率的に除去することができる三元触媒を備えている。この三元触媒は、好ましくはNOx含有率の高い排気ガスからでも、NOxを効率的に除去する機能を有するものが用いられる。
さらに、シリンダヘッド220は、ヘッド隔壁227内に、吸気管311と燃焼室201とを連通させる吸気ポート221と、燃焼室201と排気管321とを連通させる排気ポート222と、が形成され、吸気管311から燃焼室201への燃焼用空気の導入を制御するための吸気バルブ223と、燃焼室201から排気管321への排気ガスの排出を制御するための排気バルブ224と、燃料を吸気ポート221内へ噴射するためのインジェクタ225と、燃焼室201内の混合気に点火するための点火プラグ226と、が取り付けられている。また、ヘッド隔壁227内には、冷却水が流通するウォータージャケット21が形成されている。
吸気バルブ223は、上端に吸気カムシャフトに設けられた吸気カムが当接されており、吸気カムの回転により、吸気ポート221と燃焼室201との間を開閉するようになっている。
排気バルブ224は、上端に排気カムシャフトに設けられた排気カムが当接されており、排気カムの回転により、燃焼室201と排気ポート222との間を開閉するようになっている。
インジェクタ225は、ECU100により制御されるソレノイドコイルおよびニードルバルブを有している。また、インジェクタ225には、所定の圧力で燃料が供給されている。したがって、インジェクタ225は、ECU100によってソレノイドコイルに所望のタイミングで通電されると、ニードルバルブを開いて、吸気ポート221に燃料を噴射するようになっている。
点火プラグ226は、プラチナやイリジウム合金製の電極を有する公知の点火プラグである。点火プラグ226は、ECU100によって所望のタイミングで上記電極に通電されて放電を発生させることにより、燃焼室201内の混合気に点火するようになっている。
次に、ECU100のROMに記憶された冷却水温ヘッド隔壁温マップについて、説明する。
図3に示すように、冷却水温ヘッド隔壁温マップは、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwと、ヘッド隔壁227の温度Th、すなわち、ヘッド隔壁温と、が所定の関係を満たす場合の両値の対応関係を示すものである。ここで、上記所定の関係を満たす場合とは、エンジン20の初回始動前であって、エンジン20の停止中にブロックヒータ400が使用されなかった場合のことを言う。
以下、本発明の実施の形態における制御装置を備えた車両10の特徴的な構成について、説明する。
ECU100は、シリンダヘッド220のヘッド隔壁227の温度Thを、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwに基づいて推定するようになっている。また、ECU100は、冷却水が燃焼室201外から与えられた熱量と、ヘッド隔壁227と冷却水との受熱量の比と、によりヘッド隔壁227の燃焼室201外から与えられた熱量を算出し、冷却水温検出値THwと、吸入空気温検出値と、ヘッド隔壁227が与えられた熱量と、に基づいて、ヘッド隔壁227の温度Thを補正するようになっている。
また、ECU100は、冷却水温検出値THwと、吸入空気温検出値とが、所定値以上乖離していることを条件に、ヘッド隔壁227の温度Thを補正するようになっている。また、ECU100は、エンジン20の初回始動の検出前に、ヘッド隔壁227の温度Thを推定するようになっている。すなわち、ECU100は、本発明における特定部位温推定手段を構成している。
さらに、ECU100は、エンジン20の初回始動を検出するようになっている。すなわち、ECU100は、本発明における初期始動検出手段を構成している。
ここで、ECU100によるエンジン20の始動前におけるヘッド隔壁227の温度Thの推定方法について、説明する。
まず、ECU100は、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwと、吸入空気温度センサ137が検出した吸気温検出値Tarと、の温度差が所定の温度差以内であったら、冷却水温ヘッド隔壁温マップを参照して、冷却水温検出値THwに基づいてヘッド隔壁227の温度Thを求める。これにより、ECU100は、冷却水温ヘッド隔壁温マップを参照して求めた温度を、ヘッド隔壁227の温度Thと推定する。
なお、上記所定の温度差とは、実験等により予め求めたブロックヒータ400の使用の有無を判定するための値である。
一方、ECU100は、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwと、吸入空気温度センサ137が検出した吸気温検出値Tarと、の温度差が上記所定の温度差より大きかったら、冷却水温検出値THwと、吸気温検出値Tarと、ヘッド隔壁227が与えられた熱量と、に基づいて、ヘッド隔壁227の温度Thを推定する。
具体的には、ECU100は、以下のようにヘッド隔壁227の温度Thを推定する。
ブロックヒータ400から与えられた熱量Qは、ヘッド隔壁227に与えられた熱量Q1と、冷却水に与えられた熱量Q2と、の合計であるので、以下の式が成立する。
Q=Q1+Q2
また、ヘッド隔壁227に与えられた熱量Q1は、ヘッド隔壁227の上昇温度ΔT1と、ヘッド隔壁227の熱容量C1との積であるので、以下の式が成立する。
Q1=ΔT1*C1
さらに、ヘッド隔壁227の上昇温度ΔT1は、現在のヘッド隔壁227の温度Thと、ブロックヒータ400が使用前の外気温と、の温度差である。また、ブロックヒータ400が使用前の外気温と、現在の外気温とは、略同一と考えられ、さらに、現在の外気温と、吸入空気温、すなわち、吸入空気温度センサ137が検出した吸気温検出値Tarとは、略同一と考えられる。したがって、以下の式が成立する。
ΔT1=Th−Tar
また、冷却水に与えられた熱量Q2は、冷却水の上昇温度ΔT2と、冷却水の熱容量C2との積であるので、以下の式が成立する。
Q2=ΔT2*C2
さらに、冷却水の上昇温度ΔT2は、現在の冷却水の温度と、ブロックヒータ400が使用前の外気温と、の温度差である。ここで、上記のように、ブロックヒータ400が使用前の外気温と、吸気温検出値Tarとは、略同一と考えられる。また、現在の冷却水の温度は、エンジン20が使用されていないので、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwと、略同一と考えられる。したがって、以下の式が成立する。
ΔT2=THw−Tar
ここで、ブロックヒータ400から、ヘッド隔壁227が受ける熱量Q1と、冷却水が受ける熱量Q2と、の比は、予め実験等によって求めておくことができる。例えば、ヘッド隔壁227が受ける熱量Q1と、冷却水が受ける熱量Q2と、の比を、2:1とすると、以下の式が成立する。
(Th−Tar)*C1 = 2*(THw−Tar)*C2
ここで、ヘッド隔壁227の熱容量C1および冷却水の熱容量C2は分かっているので、ECU100は、冷却水温センサ138が検出した冷却水温検出値THwと、吸入空気温度センサ137が検出した吸気温検出値Tarと、に基づいて、現在のヘッド隔壁227の温度Thを、推定することができる。
次に、本実施の形態における内燃機関の制御処理の動作について、図4に示すフローチャートを参照して、説明する。
なお、図4に示すフローチャートは、ECU100のCPUによって、RAMを作業領域として実行される内燃機関の制御処理のプログラムの実行内容を表す。この内燃機関の制御処理のプログラムは、ECU100のROMに記憶されている。
図4に示すように、まず、ECU100は、エンジン20が初回始動前か否かの判定を行う(ステップS11)。具体的には、ECU100は、エンジン初回始動フラグを確認し、エンジン初回始動フラグがオンであるかオフであるかを判定する。ここで、エンジン初回始動フラグとは、イグニッションのオンとともにオフとされ、イグニッションがオンとされ、初めてエンジン20が始動されたときに、オンとなるフラグである。すなわち、エンジン初回始動フラグは、オンのときエンジン20の初回始動後を示し、オフのときエンジン20の初回始動前を示すものである。
ECU100は、エンジン20が初回始動前でない、すなわち、エンジン初回始動フラグがオンであり、エンジン20がすでに始動後である場合には(ステップS11でNOと判定)、壁温推定初期値はすでに算出済みであるので、本内燃機関の制御処理を終了する。
一方、ECU100は、エンジン20が初回始動前である、すなわち、エンジン初回始動フラグがオフであり、エンジン20がまだ始動前である場合には(ステップS11でYESと判定)、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されたか否かを推定する(ステップS12)。具体的には、ECU100は、冷却水温センサ138に検出された冷却水検出値と、吸入空気温度センサ137に検出された吸気温検出値Tarと、を比較して、温度差が所定の温度より大きければ、ブロックヒータ400が使用されたものと推定し、温度差が所定の温度以下であれば、ブロックヒータ400が使用されなかったものと推定する。
ECU100は、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されなかったと推定した場合、すなわち、冷却水検出値と吸気温検出値Tarとの温度差が所定の温度以下であった場合(ステップS12でNOと判定)、壁温推定初期値に、冷却水温センサ138に検出された冷却水検出値を代入して(ステップS13)、本内燃機関の制御処理を終了する。
一方、ECU100は、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されたと推定した場合、すなわち、冷却水検出値と吸気温検出値Tarとの温度差が所定の温度より大きかった場合(ステップS12でYESと判定)、壁温推定初期値に、冷却水温センサ138に検出された冷却水検出値と、以下の補正値を加算した値を代入して(ステップS14)、本内燃機関の制御処理を終了する。
具体的には、ECU100は、ヘッド隔壁227の熱容量C1と、冷却水の熱容量C2と、冷却水温検出値THwと、吸気温検出値Tarと、に基づいて、前述の式
(Th−Tar)*C1 = 2*(THw−Tar)*C2
から、ヘッド隔壁227の初期温度Thを推定することができる。
なお、エンジン20の始動後は、例えば、エンジン20の運転状態から燃焼室201内のガス温度を推定し、燃焼ガスからヘッド隔壁227が受ける熱量およびヘッド隔壁227から冷却水が受ける熱量に基づいて、ヘッド隔壁227の温度Thの変化量を算出し、上記推定したヘッド隔壁227の初期温度Thに、この算出した変化量を加算することにより、ヘッド隔壁227の温度Thを算出することができる。
以上のように、本実施の形態における内燃機関の制御装置は、冷却水がブロックヒータ400から与えられた熱量と、ヘッド隔壁227と冷却水との受熱量の比と、によりヘッド隔壁227のブロックヒータ400から与えられた熱量を算出し、冷却水温検出値THwと、吸気温検出値Tarと、ヘッド隔壁227が与えられた熱量と、に基づいて、ヘッド隔壁227の温度Thを補正するので、ブロックヒータ400によりエンジン20が温められている場合であっても、エンジン20のヘッド隔壁227の温度Thを正確に推定することができ、エンジン20の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
また、本実施の形態における内燃機関の制御装置は、冷却水温検出値THwと、吸気温検出値Tarとが、所定値以上乖離していることを条件に、ヘッド隔壁227の温度Thを補正するので、ヘッド隔壁227の温度Thの補正をブロックヒータ400によりエンジン20のヘッド隔壁227が熱量を与えられている場合に限ることができ、不要な温度補正を防止することができ、エンジン20の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
さらに、本実施の形態における内燃機関の制御装置は、エンジン20の初期始動の検出前に、ヘッド隔壁227の温度Thを推定するので、エンジン20の初期始動時からヘッド隔壁227の温度Thを正確に推定することができ、エンジン20の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態における内燃機関の制御装置について、説明する。なお、本実施の形態における車両の構成については、第1の実施の形態における車両10と同様の構成であるので、同一の構成部は同一の符号を付して、説明を省略する。
ここで、本発明の実施の形態における内燃機関の制御装置を備えた車両10の特徴的な構成について、説明する。
ECU100は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環を制御することができるようになっている。また、ECU100は、上記冷却水の循環量を可変することができるようになっている。さらに、ECU100は、上記冷却水の循環量を、2つの値で切り替える、また、所定の条件に応じて所定量増減させる、あるいは、所定の割合で増減させることができるようになっている。
さらに、ECU100は、冷却水温検出値THwと、吸入空気温検出値との乖離が大きいときには、小さいときに比べて、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量を増大させるようになっている。また、ECU100は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量の可変を、エンジン20の始動前に行うようになっている。なお、このECU100による冷却水の循環量の増大とは、冷却水の循環量が無い状態(循環オフ状態)から循環量が有る状態(循環オン状態)に移行させることも含むものである。すなわち、ECU100は、本発明における可変ポンプ制御手段を構成している。
次に、本実施の形態における車両の制御処理の動作について、図5に示すフローチャートを参照して、説明する。
なお、図5に示すフローチャートは、ECU100のCPUによって、RAMを作業領域として実行される内燃機関の制御処理のプログラムの実行内容を表す。この内燃機関の制御処理のプログラムは、ECU100のROMに記憶されている。
また、各処理において、第1の実施の形態における処理と同様の処理については、詳細な説明は省略する。
図5に示すように、まず、ECU100は、エンジン20が初回始動前か否かの判定を行う(ステップS21)。
ECU100は、エンジン20が初回始動前でない場合には(ステップS21でNOと判定)、壁温推定初期値はすでに算出済みであるので、本内燃機関の制御処理を終了する。
一方、ECU100は、エンジン20が初回始動前である場合には(ステップS21でYESと判定)、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されたか否かを推定する(ステップS22)。
ECU100は、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されなかったと推定した場合(ステップS22でNOと判定)、壁温推定初期値に、冷却水温センサ138に検出された冷却水検出値を代入して(ステップS23)、本内燃機関の制御処理を終了する。
一方、ECU100は、車両10が停車中にブロックヒータ400が使用されたと推定した場合(ステップS22でYESと判定)、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量を、予め与えられた循環量に増大補正する(ステップS24)。
次いで、ECU100は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量を増大補正してから、所定の時間経過したか否かを判定する(ステップS25)。ECU100は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量を増大補正してから、所定の時間経過していなければ(ステップS25でNOと判定)、所定の時間経過するまで待つ。
一方、ECU100は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量を増大補正してから、所定の時間経過したと判定した場合には(ステップS25でYESと判定)、壁温推定初期値に、冷却水温センサ138に検出された冷却水検出値を代入して(ステップS26)、本内燃機関の制御処理を終了する。
以上のように、本実施の形態における内燃機関の制御装置は、冷却水温検出値THwと、吸気温検出値Tarとの乖離が大きいとき、エンジン20のウォータージャケット21内の温度やエンジン20の特定部位の温度は不均一になっていると考えられるが、このような場合でも、早急に冷却水温を均一化させることができ、冷媒温検出値に基づくエンジン20のヘッド隔壁227の温度の推定が可能となることで、エンジン20の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
また、本実施の形態における内燃機関の制御装置は、ウォーターポンプ31による冷却水の循環量の可変が、エンジン20の始動前に行われるので、エンジン20の始動前に冷却水の均一化が図られ、冷却水温検出値THwに基づいてヘッド隔壁227の温度の推定を行うことができ、エンジン20の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態においては、温度推定を行う内燃機関の特定部位として、ヘッド隔壁227を例に説明したが、これに限らず、吸気ポート221の壁温であってもよい。また、温度推定を行う内燃機関の特定部位として、シリンダブロック210のブロック隔壁214とすることもできる。これらの場合も、上述した内燃機関の制御装置と同様の効果が得られる。
また、上述した実施の形態においては、内燃機関の特定部位に熱量が与えられる構成として、ブロックヒータ400を用いる場合について例示したが、これに限られず、ヒートポンプやバーナー等による暖機手段や、熱交換手段、内燃機関およびその収容構造上の理由により自然状態で熱量が与えられる場合等であってもよい。
また、上述した実施の形態においては、1つのECUを有するものとして説明したが、これに限らず、複数のECUによって構成されるものであってもよい。例えば、エンジン20の燃焼制御を実行するE−ECU、トランスミッションの変速制御を実行するT−ECU等の複数のECUによって、本実施の形態のECU100が構成されるものであってもよい。この場合、各ECUは、必要な情報を相互に入出力する。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の特定部位の温度を正確に推定することができ、内燃機関の機関制御を適切に行い、燃費や排気エミッションの制御精度を向上させることができるという効果を有し、ウォーターポンプにより循環された冷却水によって冷却される内燃機関の制御装置等として有用である。
10 車両
20 エンジン(内燃機関)
21 ウォータージャケット
31 ウォーターポンプ(可変ポンプ)
32 ラジエータ
33 サーモスタット
34 ヒータ
35 電子スロットル
41 第1循環通路
42 第2循環通路
43 第3循環通路
100 ECU(特定部位温推定手段、初期始動検出手段、可変ポンプ制御手段)
131 クランク角センサ
132 駆動軸回転数センサ
133 アクセル開度センサ
135 スロットル開度センサ
136 吸入空気量センサ
137 吸入空気温度センサ(室外温度検出手段)
138 冷却水温センサ(冷媒温度検出手段)
201 燃焼室
210 シリンダブロック
211 ピストン
213 クランクシャフト
214 ブロック隔壁
220 シリンダヘッド
221 吸気ポート
222 排気ポート
223 吸気バルブ
224 排気バルブ
227 ヘッド隔壁
311 吸気管
321 排気管
400 ブロックヒータ

Claims (2)

  1. 冷媒を循環させるとともに循環量を可変することができる可変ポンプによって前記冷媒が循環されることにより冷却される内燃機関の制御装置において、
    前記冷媒の温度を冷媒温検出値として検出する冷媒温度検出手段と、
    前記内燃機関の燃焼室外の温度を室外温検出値として検出する室外温度検出手段と、
    前記内燃機関の特定部位の温度を、前記冷媒温検出値に基づいて推定する特定部位温推定手段と、を備え、
    前記特定部位温推定手段は、前記冷媒が燃焼室外から与えられた熱量と、前記特定部位と前記冷媒との受熱量の比と、により前記特定部位の前記燃焼室外から与えられた熱量を算出し、前記冷媒温検出値と、前記室外温検出値とが、所定値以上乖離していることを条件に、前記冷媒温検出値と、前記室外温検出値と、前記特定部位が与えられた熱量と、に基づいて、前記特定部位の温度を推定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の初期始動を検出する初期始動検出手段を備え、
    前記特定部位温推定手段は、前記初期始動検出手段による前記内燃機関の初期始動の検出前に、前記特定部位の温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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