JP5493387B2 - 選択培地の製造方法及びその利用 - Google Patents
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Description
選択された炭素源及び/又は抗生物質、並びに基礎培地成分を混合する工程
を含む、該微生物用選択培地の製造方法が提供される。
選択された炭素源及び抗生物質、並びに基礎培地成分を混合する工程
を含む、該微生物用選択培地の製造方法が提供される。
本発明の製造方法は、微生物の生物学的情報に基づいて微生物を優先的に増殖させるために選択された成分と基礎培地成分を混合して、微生物用選択培地を製造する方法に関する。
KEGGデータベース(http://www.genome.jp/kegg/)にアクセスする。次いで「KEGG PATHWAY」をクリックする。次いで「Search」を「MODULE」とし、対象「for」の横のカラムに任意の炭素源を入力し、検索「Go」を実行する。次いで表示されるリストの中から「Pathway map」をクリックし、Pathway mapのページへ移動する。プルダウンバーの菌名一覧から「Acidovorax avenae」を選択する。次いで選んだ代謝経路のそれぞれについて、細胞外(extracellular)の表示のある炭素源を選択する。次いで細胞外炭素源の中からGlycolysisに繋がる炭素源を選択する。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスし、「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Acidovorax avenae[ORGN]、任意の抗生物質名の順に入力し、検索「Go」を実行し、該抗生物質耐性遺伝子又は該抗生物質合成遺伝子を検索する。このとき、Acidovorax avenae subsp. avenaeが該抗生物質耐性遺伝子又は該抗生物質合成遺伝子を有さない場合は、検索結果がゼロとなる。次いでこれらの遺伝子のいずれか、又は両方ある抗生物質を、選択培地に含める抗生物質として選択する。なお、検索された遺伝子が該抗生物質耐性遺伝子又は該抗生物質合成遺伝子であることを文献等により確認することが好ましい。
(1)炭素源の選択
Acidovorax avenae subsp. avenaeはゲノム解読が終了していないため、同種であるAcidovorax avenae subsp. citrulliのゲノム情報を用いた。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Acidovorax avenae、[ORGN]、及び抗菌作用が広域である抗生物質である、アンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンを順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Acidovorax avenae subsp. avenaeに耐性のある抗生物質として、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシンを選択した。
(1)炭素源の選択
Agrobacterium tumefaciensのゲノムは未解読であるが、多くの遺伝情報がデータベースに存在している。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Agrobacterium tumefaciens、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Agrobacterium tumefaciensに耐性のある抗生物質として、ストレプトマイシン、チロスリシン、セトリマイド、及びバンコマイシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。
(1)炭素源の選択
Burkholderia caryophylliのゲノムは未解読であるが、多くの遺伝情報がデータベースに存在している。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Burkholderia caryophylli、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Burkholderia caryophylliに耐性のある抗生物質として、チロスリシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、及びポリミキシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。なお、真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。アミノ酸合成速度を高めることによりコロニー形成速度を高めるために、アルギニンを追加した。
(1)炭素源の選択
Burkholderia glumaeのゲノムは未解読であるが、多くの遺伝情報がデータベースに存在している。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Burkholderia glumae、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Burkholderia glumaeに耐性のある抗生物質として、アンピシリン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、及びポリミキシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。アミノ酸合成速度を高めることによりコロニー形成速度を高めるために、アルギニンを追加した。
(1)炭素源の選択
Erwinia carotovora subsp. carotovoraのゲノムは未解読であるが、多くの遺伝情報がデータベースに存在している。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Erwinia carotovora subsp. carotovora、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Erwinia carotovora subsp. carotovoraに耐性のある抗生物質として、ネオマイシン、ノボビオシン、セトリマイド及びバンコマイシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。
(1)炭素源の選択
Ralstonia solanacearumのゲノムはすでに解読されている。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Ralstonia solanacearum、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Ralstonia solanacearumに耐性のある抗生物質として、ポリミキシン、クロラムフェニコール、チカルシリン、カルベニシリン、及びバンコマイシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。
(1)炭素源の選択
Xanthomonas campestris pv. campestrisの近縁のXanthomonas campestris pv. vesicatoriaのゲノムはすでに解読されている。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Xanthomonas campestris pv. campestris、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Xanthomonas campestris pv. campestrisに耐性のある抗生物質として、ノボビオシン、バンコマイシン、及びネオマイシンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。マンニトールの代謝経路からマンニトールの代謝には鉄およびモリブデンが要求されることを見出したことから、Fe-EDTAおよびNa2MoO4・2H2Oを追加した。真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。
(1)種子
基礎培地成分900 ulに種子を入れ、超音波処理10分で種子中の微生物を含む懸濁液を作製した。懸濁液から種子を取り除き、又は種子を取り除かずに、実施例1又は4の基礎培地成分を水に置き換えた選択培地100 ulを添加し、37℃、2000 rpm/minで24時間震盪培養し、試料溶液を得た。試料溶液100 ulをとり、蛍光試薬ChemChrome V23 1 ulを添加し、1 mlにメスアップした後、Flow cytometerで解析した。
基礎培地成分 10 (lに土壌1 gを入れ、vortexを10分して種子中の微生物を含む懸濁液を作製した。10分間静置し、上清100 ul を10000 rpm 10分間遠心し、上清を捨てた。基礎培地成分900 μlと、実施例3又は6の基礎培地成分を水に置き換えた選択培地100 (lを添加し、37℃、180 rpm/minで24時間震盪培養し、試料溶液を得た。試料溶液100 μlをとり、蛍光試薬ChemChrome V23 1 ulを添加し、1 mlにメスアップし、Flow cytometerで解析した。本方法によれば、実際には土壌0.01 gを検査していることになる。例えば、103 cfu/1 gの汚染土壌なら、10 cfuが液体選択培地に持ち込まれ選択培養される。
検出感度は、種子の場合は病原菌1 cfu/1種子であり、土壌の場合は病原菌10000 cfu/1 g土壌である。ただし、栄養培地を使用すれば1000 cfu/1g土壌も検出可能である。
検査サンプルは、感染が疑われる検査種子10粒とした。(1)の方法によるFlow cytometerでの解析の結果、検査種子2、7、10でCyFlowの値が100を越え、これらの種子を感染種子と判断した(表21)。本同定はglu-FW(配列表の配列番号1)とglu-RV(配列表の配列番号2)のプライマーセットを用いたPCR法で確認した。本法で検査しても、種子は発芽に影響なかった。
検査サンプルは、感染が疑われる検査種子10粒とした。(1)の方法によるFlow cytometerでの解析の結果、すべての種子でCyFlowの値が100を越え、これらの種子を感染種子と判断した(表22)。本同定はAaaf3(配列表の配列番号3)とAaar2(配列表の配列番号4)のプライマーセットを用いたPCR法で確認した。
検査サンプルとして、0.01gの土壌を使用した。(2)の方法により作製した試料溶液とこの試料溶液を10倍に薄めた溶液をFlow cytometerで解析した(表23)。土壌伝染菌は一般に103 cfu/1g土壌を超えると発病すると言われている。今回、 4.56 x 104 cfu/1g以上の汚染土壌でCyFlowの値が大きくなり、汚染土壌と診断できたが4.56 x 103 cfu/1gの土壌と健全土壌のCyFlowの値に大きな差がなかった。この24時間選択培養した液体培地をCyFlowで計測するのではなく、栄養培地に塗抹すると、健全土壌ではコロニーは形成されず、4.56 x 103 cfu/1gの土壌では200 cfu程度のコロニーが形成された。
検査サンプルとして、0.01gの土壌を使用した。(2)の方法により作製した試料溶液とこの試料溶液を10倍に薄めた溶液をFlow cytometerで解析した(表24)。
土壌1 gを蒸留水 10 mlに懸濁し、上清100 μlを使用する(土壌は100倍希釈されたことになる)。上清100μl、0.5% BTB溶液 100μl、基礎培地成分 800 ul、実施例3の基礎培地成分を水に置き換えた選択培100 μlを混和し、24時間培養した。培養後の試料溶液の色の変化によりBurkholderia caryophylliの増殖の有無を確認した(図21)。並行して、土壌1gに含まれていたBurkholderia caryophylliの数を実施例3に記載の選択培地で確認した。結果、土壌1gに含まれていた細菌数が1600以上である場合に、色が変色した。なお、土壌は100倍希釈されて液体選択培地に入るので、16cfuの菌体が存在すると色が変色することを示す。
(1)炭素源の選択
Burkholderia cepaciaはゲノム解読がほぼ終了しており、代謝に関する情報をKEGGおよびNCBIデータベースから蒐集することが可能である。炭素源の絞込みを行い(表5)、その結果から、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸を1次スクリーニングした。
NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にアクセスした。「Search」を「Nucleotide」とし、対象「for」の横のカラムに、Burkholderia cepacia、[ORGN]、及びアンピシリン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、又はバンコマイシンの順に入力し、検索「Go」を実行し、各抗生物質に対する抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子を検索した。その結果、Burkholderia cepaciaに耐性のある抗生物質として、ストレプトマイシン、及びアンピシリンを選択した。
基礎培地成分は、M9最小培地を参照して表6の通りとした。真核生物のタンパク質合成阻害剤であり、真菌の生育を抑制するシクロヘキシミドを追加した。染色剤であり、かつグラム陽性菌を殺菌し得るクリスタルバイオレットを追加した。また、Burkholderia cepaciaは、ゲンタマイシン耐性複合タンパク質L6構成因子rpIFをコードする遺伝子を有することから、ゲンタマイシンを追加した。
表25の組成の選択培地(図23)と、表26の組成の市販培地(バーコホルデリアセパシア寒天基礎培地;OXOID社;商品コードCM0995)(図22)を用いて、Burkholderia cepaciaの増殖の選択性について評価した。
Claims (22)
- 微生物の生物学的情報に基づいて、該微生物によって資化される少なくとも一種の炭素源、及び/又は、該微生物に耐性のある少なくとも一種の抗生物質を選択する工程;並びに
選択された炭素源及び/又は抗生物質、並びに基礎培地成分を混合する工程
を含む、該微生物用選択培地の製造方法であって、抗生物質を選択するための生物学的情報が、微生物の遺伝子情報である、前記方法。 - 微生物の生物学的情報に基づいて、該微生物によって資化される少なくとも一種の炭素源、及び、該微生物に耐性のある少なくとも一種の抗生物質を選択する工程;並びに
選択された炭素源及び抗生物質、並びに基礎培地成分を混合する工程
を含む、該微生物用選択培地の製造方法であって、抗生物質を選択するための生物学的情報が、微生物の遺伝子情報である、前記方法。 - 基礎培地成分が、窒素源、緩衝物質、及びミネラル物質を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 微生物が、細菌又は真菌である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 細菌が、Acidovorax avenaesubsp. avenae、Agrobacterium tumefaciens、Burkholderia caryophylli、Burkholderia glumae、Erwinia carotovora subsp. carotovora、Ralstonia solanacearum、Xanthomonas campestris pv. campestris、又はBurkholderia cepaciaである、請求項4に記載の製造方法。
- 炭素源を選択するための生物学的情報が、微生物の炭素代謝情報である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
- 遺伝子が、抗生物質耐性遺伝子又は抗生物質合成遺伝子である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
- 微生物によって資化される少なくとも一種の炭素源が、アラビノース、マンニトール、トレハロース、イノシトール、アルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、グルタミン酸、チロシン、バリン、及びポリガラクツロン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の炭素源である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
- 微生物に耐性のある少なくとも一種の抗生物質が、アンピシリン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマイド、ポリミキシン、カルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン、ネオマイシン、チロスリシン、ストレプトマイシン及びバンコマイシンからなる群から選ばれる少なくとも一種の抗生物質である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 微生物用選択培地が、完全合成培地である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法によって製造される、微生物用選択培地。
- 微生物がBurkholderia glumaeであり、炭素源としてアラビノースを含み、かつ抗生物質としてアンピシリン、クロラムフェニコール、ノボビオシン、セトリマリド及びポリミキシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がAcidovorax avenaesubp. avenaeであり、炭素源としてマンニトールを含み、かつ抗生物質としてカルベニシリン、チカルシリン、ペニシリン及びネオマイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がAgrobacterium tumefaciensであり、炭素源としてマンニトールを含み、かつ抗生物質としてチロスリシン、セトリマイド、及びバンコマイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がBurkholderia caryophylliであり、炭素源としてソルビトールを含み、かつ抗生物質としてチロスリシン、アンピシリン、クロラムフェニコール、及びポリミキシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がErwinia carotovarasubsp. carotovoraであり、炭素源としてペクチン酸を含み、かつ抗生物質としてネオマイシン、ノボビオシン、セトリマイド、及びバンコマイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がRalstonia solanacearumであり、炭素源としてL−グルタミン酸を含み、かつ抗生物質としてポリミキシン、クロラムフェニコール、チカルシリン、カルベニシリン、及びバンコマイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がXamthomonas campestrispv. campestrisであり、炭素源としてマンニトールを含み、かつ抗生物質としてノボビオシン、ネオマイシン、及びバンコマイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 微生物がBurkholderia cepaciaであり、炭素源としてアラビノースを含み、かつ抗生物質としてストレプトマイシン及びアンピシリンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗生物質を含む、請求項11に記載の選択培地。
- 形状が、液体状、固体状、又は保持体に浸漬させた形状である、請求項11〜19のいずれか1項に記載の選択培地。
- 請求項11〜20のいずれか1項に記載の選択培地を含む、微生物を検出するためのキット。
- 形状が、スティック状又は液体状である、請求項21に記載のキット。
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