JP5493146B2 - 心電異常判定支援装置及び心電異常判定支援プログラム - Google Patents

心電異常判定支援装置及び心電異常判定支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、心電異常判定支援装置及び心電異常判定支援プログラムに係り、特に迅速且つ高精度に心電異常判定を行わせるための心電異常判定支援装置及び心電異常判定支援プログラムに関する。
我が国において、例えば心不全や脳梗塞は死亡原因の上位を占める疾病である。ここで、心不全や脳梗塞を起こす原因の1つに不整脈等があげられる。なお、不整脈とは、心臓の刺激伝導系の機能障害によって脈が乱れる疾病である。
また、不整脈の中には、例えば脈が速くなる頻脈性不整脈というものがあり、この治療には低侵襲且つ根本的な治療が可能である点で有力な治療法であるアブレーション手術が行われている。なお、アブレーション手術とは、心臓内部で計測した心電図を元に医師が異常部位を判定し、異常部位に高周波電流を流して電気的に焼くことで、細胞を死滅させるというものである。
ところで、このアブレーション手術には、異常電位の判定が医師に依存しており、医師の異常電位判定の習熟度によって判定の基準、判定の精度が異なるために、均一な判定をすることが困難であるという問題があった。また、医師は多数の心電図について異常電位の判定を行わなければならないため、医師の習熟度によっては異常判定に時間がかかってしまう等といった問題がある。
これらの問題を解決するために、使用者(医師等)の習熟度によらず、判定を行い易い情報を提示して、判定を支援することが好ましい。近年では、例えば周波数解析を用いて異常部位の判定を助ける研究が進められている(例えば、非特許文献1参照。)また、心臓機能を示す信号に対して量的及び質的評価を与えたり、病巣を特定するマッピングに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開平11−313806号公報 特開2008−237882号公報
Omer Berenfeld.Quantifying activation frequency in atrial fibrillation to establish underlying mechanisms and ablation guidance.Journal of the Heart Rhythm Society 2007;4:1225−1234.
しかしながら、従来手法では、手術中の解析や判定の再現性、異常の程度の判定といった問題の解決には至っていない。つまり、例えば手術中に電位の解析を可能にし、異常電位を高精度に判定することで心電異常判定を支援する手法は存在しなかった。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、迅速且つ均一な条件で心電図の異常判定を行わせるための心電異常判定支援装置及び心電異常判定支援プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
請求項1に記載された発明は、心電図の異常判定を支援するための情報を提示する心電異常判定支援装置であって、判定対象者の心活動に伴う心電位を計測する心電位計測手段と、前記心電位計測手段により得られる心電位に基づいて心電図を生成する心電情報生成手段と、前記心電情報生成手段により得られる前記心電図に対して電位の閾値を設定し、予め設定された単位時間毎に、前記心電図における電位が前記閾値を超える回数を計数し、計数された回数を解析情報として出力する解析手段と、前記解析情報を提示する提示手段とを有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、使用者に対して心電図の異常判定を補助する情報を提示することができる。これにより、使用者は異常判定を行いやすくなり、より均一な判定を迅速に行うことができる。
請求項2に記載された発明は、前記心電位計測手段が、体内に挿入されるカテーテルの表面に設けられた複数の電極から心電位を計測し、前記心電情報生成手段は、前記電極毎の位置情報に対応する心電図を生成することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、位置毎の心電図を正確に把握することができる。これにより、使用者は異常判定を行いやすくなり、より均一な判定を迅速に行うことができる。
請求項3に記載された発明は、前記解析手段が、前記単位時間毎に計数した回数を比較し、前記回数が一定でない場合に異常と検出する異常検出手段を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、異常判定を均一な条件で迅速に行うことができる。
請求項4に記載された発明は、前記閾値が、前記心電図における電位の分散に基づいて設定されることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、計測される電位を考慮して適切な閾値を設定することができる。
請求項5に記載された発明は、前記単位時間が、前記心電図の平均的な周期より短く設定されることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、単位時間毎に計数した回数に基づいて異常判断を適切に行うことができる。
請求項6に記載された発明は、前記閾値又は前記単位時間の設定を入力する設定入力手段を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、使用者が閾値又は単位時間を容易に設定することができる。
請求項7に記載された発明は、前記提示手段が、前記心電情報生成手段により得られた心電図と、前記計数した回数の時系列に応じた変化を表すグラフとが含まれる画面を表示する表示手段を有し、前記表示手段は、前記異常検出手段により異常と検出された検出結果を、異常を検出した心電図を取得した電極の位置情報に対応させて、前記画面上に表示することを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、位置情報に応じた検出結果が画面上に表示されるため、使用者は画面上で異常部位の位置を一見して把握し易くなると共に、心電図と計数した回数の時系列的変化を表すグラフとを見比べ易くなり、適切な異常判定を行い易くなる。
請求項8に記載された発明は、前記画面上に表示される情報に基づいて入力された前記心電図における心電異常の有無の判定結果を取得する判定結果取得手段と、前記判定結果を、前記解析情報、前記心電図、及び前記検出結果のうち、少なくとも1つと関連付けて記録する記録手段を有することを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、使用者が行った判定の結果を記録することができるため、心電図と計数した回数のグラフと入力された判定結果とを対応させた情報を得ることができる。このような情報を事後的に見直して検証することにより、使用者毎の判定のバラツキを抑えることにつながる。
請求項9に記載された発明は、前記記録手段が、前記心電異常の判定対象者の体重、身長、血圧、体脂肪率、血液データ、及び動脈硬化度を含む身体データ、年齢、並びに性別のうち、少なくとも1つを前記判定結果と共に記録することを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、判定対象者の情報を詳細且つ容易に把握することができる。
請求項10に記載された発明は、前記記録手段に記録されたデータを有線又は無線通信により管理装置に送信するための通信手段を有することを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、通信手段により情報を外部の装置等に迅速に送信することができる。
請求項11に記載された発明は、コンピュータ、請求項1乃至10の何れか1項に記載の心電異常判定支援装置が有する各手段として機能させるための心電異常判定支援プログラムである。
請求項11記載の発明によれば、使用者に対して心電図の異常判定を補助する情報を提示することができる。これにより、使用者は異常判定を行いやすくなり、より均一な判定を迅速に行うことができる。また、実行プログラムをコンピュータにインストールすることにより、容易に心電異常判定支援処理を実現することができる。
本発明によれば、使用者に対して迅速且つ高精度に心電異常判定を行わせることができる。
本実施形態における心電異常判定支援装置のシステム構成例を示す図である。 カテーテル先端の一例を示す図である。 カテーテルの先端に設けられた複数の電極より得られる心電図の一例を示す図である。 本実施形態における解析ユニットの機能構成の一例を示す図である。 本発明における心電異常判定支援処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。 計測結果で得られる正常電位の一例を示す。 計測結果で得られるリエントリーや異常自動能が存在する部位の電位の一例である。 本実施形態における解析結果の一例を示す図である。 本実施形態における異常電位検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 設定画面の一例を示す図である。 解析結果表示画面の一例を示す図である。 計測した正常電位のうち計測部位の異なる2例((a),(b))を示す図である。 計測した異常電位のうち計測部位の異なる2例((a),(b))を示す図である。 図12(a),(b)に対する異常電位判定を行った2つの結果((a),(b))を示す図である。 図13(a),(b)に対する異常電位判定を行った2つの結果((a),(b))を示す図である。 図12における正常電位の30秒の波形データに対するFFTを行った結果を示す図である。 図13における異常電位の30秒の波形データに対するFFTを行った結果を示す図である。
本発明は、心電図の異常判定を支援するための各種情報を提示する心電異常判定支援装置であって、判定対象者の心活動に伴う心電位を計測する心電位計測手段により心電位信号を計測し、この心電位信号に対して電位の閾値を設定し、予め設定された単位時間毎に、心電位信号の電位が閾値を超える回数を計数し、計数された回数等を解析情報として出力し、これを提示手段等を介して提示することで、医者等の使用者が心電異常判定支援を行う。
以下に、上述したような特徴を有する本発明における心電異常判定支援装置、心電異常判定支援方法、及び心電異常判定支援プログラムを好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態においては、本発明に係る心電異常判定支援装置をアブレーション手術に適用した例について説明する。
なお、アブレーション手術とは、頻脈性不整脈の原因となる心臓の電気伝導の異常を引き起こす部位リエントリーや異常自動脳を、カテーテルを挿入して計測した心臓の内部の心電図から医師が判定し、高周波電流を流して電気的に細胞を死滅させることで不整脈の発生部位を除去する手術である。
アブレーション手術では、専用のカテーテルを例えば脚の付け根の血管から挿入し、レントゲン撮影しながら心臓まで到達させる。そして、カテーテルの先端に設けられた電極によって心臓内部の各部位の心電位を計測する。医師は、計測された各部位の心電図を見ながら、その部位の異常/正常を判断し、異常と判断した部位を高周波電流により焼くことで、心臓全体の正常な電気伝導を阻害する部位を死滅させる。本発明に係る心電異常判定支援装置は、心電位の異常/正常の判断を支援するものであり、均一な判断を迅速に行えるようにするものである。
<システム構成>
次に、本実施形態におけるシステム構成例について図を用いて説明する。図1は、本実施形態における心電異常判定支援装置のシステム構成例を示す図である。図1に示す心電異常判定支援装置10のシステム構成では、被験者である患者(判定対象者)の心電位を計測する心電位計測手段としての電極が先端部に形成されたカテーテル11と、その電極により計測された心電位に基づいて心電図を生成する心電情報生成手段及び心電図を解析して解析情報を出力する解析手段を内蔵した解析ユニット12と、医師等の使用者に対して解析情報を提示する提示手段としての心電図モニタ13とを有するよう構成されている。なお、カテーテル11と、解析ユニット12と、心電図モニタ13とは、それぞれデータの送受信可能な通信ネットワーク(有線でも無線でも可)等により接続されている。また、カテーテル11は、信号を一定間隔でサンプリングしてディジタル値に変換するAD変換機能を有する。
<心電位計測手段の説明>
図2は、カテーテル先端の一例を示す図である。図2に示すカテーテル11には、心電図を計測するための複数の電極(心電位計測手段)14が所定の位置に設けられており、被験者である患者の体内に挿入し、心臓内壁に接触させながら心房系の心電位を計測する。なお、図2では、一例として8個の電極14−1〜14−8が設けられているが、その数や位置については、本発明において特に限定されるものではない。
なお、本実施形態におけるカテーテル11は、心腔内心電図を測定することができると共に電極により刺激伝導系組織の興奮を測定することもできる。
<解析ユニットの説明>
図1に示す解析ユニット12は、カテーテル11が多チャンネル計測した心電位信号を取得し、医師等の使用者に心電図モニタ13を通じて提示する。
ここで、図3は、カテーテルの先端に設けられた複数の電極より得られる心電図の一例を示す図である。医師等の使用者は、図3に示すように、多チャンネルが同時に表示された心電図モニタ13から異常電位が見られる部分を探す。なお、図3に示す各チャンネルの心電位信号は、カテーテル11の先端に設けられた各電極14に対応している。
また、解析ユニット12は、後述する異常電位検出アルゴリズムとモニタリングソフトウェア等を実装している。つまり、解析ユニット12は、カテーテル11の先端に設けられた電極(心電計測手段)によって計測された心電位に基づいて心電図を生成し、オンライン又はオフラインで受け渡された心電位を用いて、異常電位検出アルゴリズム(解析ステップ)による処理で異常電位の判定を行い、モニタリングソフトウェア(提示ステップ)による処理で判定した結果を医師に提示する。なお、提示手段は、心電図モニタ13のような表示手段であってもよく、またプロッタのような印刷手段、又は音声で情報を提示するスピーカのようなものであってもよい
<解析ユニット12の機能構成例>
次に、心電異常判定支援装置10に含まれる解析ユニット12の機能構成例について図を用いて説明する。図4は、本実施形態における解析ユニットの機能構成の一例を示す図である。図4に示す解析ユニット12は、入力手段21と、出力手段22と、記録手段23と、設定入力手段24と、心電情報生成手段25と、解析手段26と、画面生成手段27と、判定結果取得手段28と、送受信手段29と、制御手段30とを有するよう構成されている。
入力手段21は、使用者等からの設定入力指示や、心電図取得指示、解析指示、心電情報生成指示、画面生成指示、判定結果取得指示、送受信指示等の心電異常判定支援処理における各入力を受け付ける。なお、入力手段21は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス、マイク等の音声入力デバイス等からなる。
出力手段22は、入力手段21により入力された指示内容や、各指示内容に基づいて生成された制御データや心電図データ、解析データ、画面生成データ等の内容を表示したり、音声を出力する。なお、出力手段22は、モニタ等の画面表示機能(表示手段)やスピーカ等の音声出力機能(音声出力手段)等を有する。
したがって、例えば、出力手段22は、後述する解析手段26が有する異常検出手段により異常と検出された検出結果を、異常を検出した心電図を取得した電極の位置情報に対応させて、画面上に表示することができる。なお、表示する画面の生成は、画面生成手段27により行う。
また、出力手段22は、心電図のリアルタイム波形を表示するモニタと、波形を取り込んでインターバル計測や波形解析、ログ入力を行ったりするための参照モニタとを有していてもよい。
更に、出力手段22は、プリンタ等の機能を有していてもよく、その場合には簡単な測定結果や解析結果等、各機能構成部における入力、出力結果を紙等の印刷媒体に印刷して、被験者(判定対象者)等に提供することもできる。
記録手段23は、取得した心電図や判定結果の内容、計測波形、計測値、解析結果、心電情報、生成した画面、レポート作成結果等の各種情報等を記録する。また、記録手段23は、送受信手段29を介して外部装置32等から受信した制御データや、判定結果データ等の各種データを記録することができる。なお、記録手段23は、上述した各種データを、送受信手段29を介して通信ネットワーク等に接続された外部装置32等から取得することもできる。
また、記録手段23は、判定結果取得手段28により取得した判定結果を、解析情報、心電図、及び検出結果のうち、少なくとも1つと関連付けて記録することもできる。また、記録手段23は、心電異常(例えば、不整脈等)の判定対象者の体重、身長、血圧、体脂肪率、血液データ、及び動脈硬化度を含む身体データ、年齢、並びに性別のうち、少なくとも1つを判定結果と共に記録することもできる。
設定入力手段24は、計測する単位時間や心電異常を判定するために各電極に対して同一又は複数の異なる閾値の設定を入力する。なお、設定入力手段24は、計測する単位時間又は閾値の何れかを設定してもよく、また両方を同時に設定してもよい。また、設定入力手段24は、閾値を設定する際、例えば複数の電極から得られる各心電図における電位の分散等に基づいて設定するのが好ましく、更には機器の性能や患者(被験者)の状態等に基づいて設定するのが好ましい。また、設定入力手段24は、単位時間を設定する際、例えば心電図の平均的な周期より短く設定するのが好ましい。これにより、より正確に異常部位を検出することができる。
心電情報生成手段25は、複数の電極により計測された心電位に基づいて心電図を生成する。なお、心電情報生成手段25は、例えば、上述したカテーテル11等に設けられた複数の電極(心電位計測手段)等を用い、各電極により計測された心電位を心電位取得情報31として、リアルタイム或いは一定の時間間隔、又はある纏まったデータ量毎に取得する。
また、心電情報生成手段25は、取得した心電位からカテーテル11の先端等に設けられている電極毎の位置情報に対応する心電図を生成する。この心電情報生成手段25は、例えば、カテーテル11の先端に設けられた複数の電極から、順次1つ又は2つの電極を選択し、この選択された電極により計測される電位又は2つの電極間の電位差の経時変化を記録する。この電位又は電位差の経時変化が心電図であり、これをグラフに表すと、例えば後述する図12,13等のような波形が得られる。
なお、心電情報生成手段25は、予め設定される検査レベルによりチャンネル数が異なる。心電情報生成手段25は、例えば簡単な診断EPS(電気生理学的検査)向けの8〜16チャンネル(双極誘導の場合、16〜32極)程度のものから高度な高周波カテーテルアブレーションに対応した112チャンネル(双極誘導の場合、224極)の多チャンネルまで、多くの種類に対応することができる。
なお、心電情報生成手段25は、心腔内心電図の導出の場合には、通常双極誘導を用いるが、経皮的カテーテル心筋焼灼術の際には、焼く部位の同定を行いやすくするためにアブレーションカテーテルの先端で単極導出を行う場合もある。また、心腔内心電図を記録するためのフィルタセッティングは、例えば「高域通過フィルタ:30Hz(双極)、0.05Hz(単極)」であり、「低域通過フィルタ:300〜500Hz(双極、単極)」であるが、測定環境や検査目的等に応じて最適なフィルタ設定を選択することができる。
解析手段26は、心電情報生成手段25により得られる心電図に対して、上述した設定入力手段24により予め設定された単位時間毎に、心電図における電位が予め設定された閾値を超える回数を計数し、計数された回数を電極毎の位置情報と関連付けて解析情報として出力する。また、解析手段26は、単位時間毎に計数した回数を比較し、回数が一定でない場合に異常と検出する異常検出手段を有する。
画面生成手段27は、設定入力手段24により設定するための入力画面を生成する。また、画面生成手段27は、例えば心電情報生成手段25により得られた心電図と、計数した回数の時系列に応じた変化を表すグラフとが含まれる画面を表示する画面等を生成する。また、画面生成手段27は、異常検出手段により異常と検出された検出結果を、異常を検出した心電図を取得した電極の位置情報に対応させて表示したり、リストを作成して表示する画面を生成する。なお、画面生成手段27において、生成される画面例については後述する。また、画面生成手段27により生成される各種画面は、モニタ(表示画面)等の出力手段22により表示出力される。
判定結果取得手段28は、出力手段22等におけるモニタに表示される情報に基づいて、医師等の使用者が入力手段21等により入力された心電図における心電異常(例えば、洞性不整脈、洞性徐脈、洞性瀕脈、上室性期外収縮、上室性頻脈、心房粗動、心房細動、心室性期外収縮等の各種の不整脈に由来した心電の周期の乱れ)の有無の判定結果を取得する。なお、判定結果取得手段28は、入力された判定結果をモニタに表示された情報と日時情報に関連付けて記録手段23に記録させる。これにより、患者(被験者)に対する心電異常の有無を経時的に管理することができる。
送受信手段29は、通信ネットワークを介して制御データ、設定入力データ、心電図データ取得等の各種データを、他の装置(外部装置32)等に送信したり、他の装置から各種データを受信するための通信インタフェースである。つまり、送受信手段29は、記録手段23に記録されたデータを有線又は無線通信により外部装置32の1つである管理装置等に送信する通信手段の機能を有する。
なお、上述した管理装置としては、例えばデータサーバのような構成からなる。また、送受信手段29により送信する内容としては、例えば年齢、体重等の被験者(判定対象者)情報と心電図データ、解析データ、及び、提示された情報に基づいて医師が最終的に判定した異常/正常等の結果等がある。更に、送信する内容として、判定を下した医師に関する情報も含まれているのが好ましい。外部の管理装置は、これらの情報を分類して記録することができる。また、外部の管理装置は、得られた情報を統計的に分析することで、より均一な異常/正常の判定を行わせることができる。
制御手段30は、解析ユニット12における各機能構成全体の制御を行う。具体的には、制御手段30は、入力手段21により入力された使用者等からの指示情報等に基づいて、上述した各機能構成部に対して本実施形態における心電異常判定支援処理における各種制御を行う。
ここで、上述した解析ユニット12は、上述した機能を有する専用の装置構成により制御を行うこともできるが、各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラムを生成し、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ等にその実行プログラム(異常電位検出アルゴリズム、モニタリングソフトウェア等の心電異常判定支援プログラム)をインストールすることにより、本発明における心電異常判定支援処理を実現することができる。
<ハードウェア構成>
ここで、本発明における心電異常判定支援が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図5は、本発明における心電異常判定支援処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
図5におけるコンピュータ本体には、入力装置41と、出力装置42と、ドライブ装置43と、補助記憶装置44と、メモリ装置45と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)46と、ネットワーク接続装置47とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置41は、ユーザが操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、ユーザからのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。出力装置42は、本発明における各処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するモニタを有し、CPU46が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。
ここで、本発明において、コンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体48等により提供される。プログラムを記録した記録媒体48は、ドライブ装置43にセット可能であり、記録媒体48に含まれる実行プログラムが、記録媒体48からドライブ装置43を介して補助記憶装置44にインストールされる。
補助記憶装置44は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム等を記録し必要に応じて入出力を行うことができる。
CPU46は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置45により読み出され格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、心電異常判定支援等における各処理を実現することができる。プログラムの実行中に必要な心電位等の各種情報等は、補助記憶装置44から取得することができ、またプログラム実行結果等のデータを格納することもできる。
ネットワーク接続装置47は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。また、つまり、ネットワーク接続装置47は、記録手段である補助記憶装置44に記録された各種データを有線又は無線通信により上述した外部の管理装置等に送信する通信手段の機能を有する。
上述したようなハードウェア構成により、本発明における心電異常判定支援処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における心電異常判定支援処理を容易に実現することができる。次に、心電異常判定支援処理の具体的な内容について説明する。
<解析手段26における異常電位検出アルゴリズム>
次に、上述した解析手段26における異常電位検出アルゴリズムについて、具体的に説明する。本実施形態においては、例えば頻脈性不整脈の原因であるリエントリーや異常自動能が存在する部位では無秩序に振動した電位が計測されるため、この電位を異常電位検出アルゴリズムにより判定する。
まずは、心電図の波形データに対して次の(1)式による計算を行う。
F(t)=(f(t)−f ・・・(1)
f(t):波形データ
:波形データの平均値
ここで、計測される電位は、計測部位等により大きく変動する。そのため、計測する各電極に対して、例えば分散等を用いて各波形に対する閾値を生成する。なお、正常電位では、収縮時以外の電位も計測される。また、収縮時の電位のみを検出する場合の閾値は、例えば分散を3倍にした値とする。
ここで、図6は、計測結果で得られる正常電位の一例を示す。また、図7は、計測結果で得られるリエントリーや異常自動能が存在する部位の電位の一例である。ここで、図6及び図7において、縦軸は電位(Voltage[V])を示し、横軸は時間(Time[sec])を示している。図6に示すように、正常部位では収縮時の電位が一定の間隔で計測されている。これに対して、リエントリーや異常自動能が存在する部位は、図7に示すように無秩序に電位が計測される。医師等の使用者は、この心電図から計測している部分にリエントリーや異常自動能が存在しているかどうかを判定する。
ここで、図8は、本実施形態における解析結果の一例を示す図である。なお、図8は、上述した図6,7に対して、(1)式のアルゴリズムを適用した結果と閾値を示している。図8(a)は、正常電位における閾値との関係を示し、図8(b)は、異常電位における閾値との関係を示している。なお、図8(a),(b)において、縦軸は電位(Voltage[V])を示し、横軸は時間(Time[sec])を示している。
上述したように、図8(a)に示す正常電位では、収縮時の電位が周期的に現れる。これに対して、図8(b)に示す異常電位では、無秩序に振動した電位が現れる。したがって,異常電位の場合、正常電位と比べて閾値を超える回数は多くなると考えられる。つまり、異常電位検出アルゴリズムでは、図8(a),(b)に示すように設定された閾値を超えた回数を求める。
図9は、本実施形態における異常電位検出処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図9の例では、所定時間間隔毎に行う処理のフローチャートを示しているが、本発明における処理タイミングについてはこれに限定されるものではない。なお、以下に説明する処理を全ての電極から計測して得られた心電図に対して行う。
まず、心電図の波形データを読み込み(S11)、波形データから閾値を計算する(S12)。なお、S12の処理における閾値の計算方法としては、例えば、その波形データの分散を計算し、その値を基準として閾値を生成する。
ここで、上述した(1)式により得られるF(t)と閾値とを比較する。具体的には、例えば計算により得られたデータ閾値より大きいか否かを判断し(S13)、データが閾値より大きかった場合(S13において、YES)、その数をカウントし(S14)、カウントした結果を出力する。更に、予め設定された一定時間分のデータを飛ばして次のデータを読み込む(S15)。なお、S15の処理における一定時間とは、例えば0.01〜0.1秒等であり、特に0.03秒が好ましい。
ここで、上述したS15の処理では、S14の処理でカウントされた場合、その後、一定時間(例えば、0.03秒等)の間に閾値を超えたとしても1つの収縮時の電位と考えられるため、その一定時間分の波形データを飛ばす。
また、S13の処理において、データ閾値より大きくなかった場合(S13において、NO)、次のデータを読み込む(S16)。
次に、上述したS15又はS16の処理が終了後、予め設定された所定時間分のデータが検証済みか否かを判断し(S17)、検証済みでない場合(S17において、NO)、S13の処理に戻り処理を継続して行う。また、S17の処理において、検証済みである場合(S17において、YES)、処理を終了する。ここで、S17の処理における所定時間とは、例えば0.1〜2秒等であり、上述したS15の処理における一定時間よりも長い時間、特に0.2秒が好ましい。
<画面生成手段27における画面生成例>
次に、上述した画面生成手段27における画面生成例について図を用いて説明する。なお、画面生成手段27における生成処理は、例えば上述したモニタリングソフトウェア等により提供される。
ここで、本実施形態におけるモニタリングソフトウェアの一例として、設定画面と解析結果表示画面の2つの画面を提示する。図10は、設定画面の一例を示す図である。また、図11は、解析結果表示画面の一例を示す図である。
図10に示す設定画面51は、チャンネル数設定領域52と、表示色設定領域53とを有するよう構成されている。ここで、チャンネル数設定領域52で設定されるチャンネル数は、手術等で計測する心電図の数に対応しておき、その数は手術等によって異なる。また、表示色設定領域53は、医師等の使用者が手術中に見る心電図の部位毎、すなわちカテーテル11に設けられた複数の電極14毎に色分けさせるために、色を設定する領域である。なお、色の他にも実線、波線、点線等の線種の設定や、線の太さ等の各種設定を行うことができる。なお、これらの設定は入力手段等により使用者等が行う。
つまり、本実施形態におけるモニタリングソフトウェアでは、心電図を計測するチャンネル数と、波形の表示色等の変更が可能である。設定画面51では、心電図のチャンネル設定と各波形を表示する色等の設定を医師等の使用者に提示する。
また、図11に示す解析結果表示画面61は、チャンネル選択領域62と、タイムレンジ(Time Range)設定領域63と、心電図表示領域64と、解析結果表示領域65と、位置情報表示領域66とを有するよう構成されている。
図11に示す解析結果表示画面61は、異常電位検出アルゴリズムの結果を医師等の使用者に提示する。解析結果表示画面61は、例えばチャンネル選択領域62で選択されるチャンネル数やタイムレンジ設定領域63で設定された時間情報に基づき、心電図表示領域64及び解析結果表示領域65を用いて、一度に複数チャンネルの結果を表示することができ、例えば一度に心電図10チャンネルと対応する解析結果10チャンネルを並べて表示することができる。
このように、心電図と解析結果とを並べて表示することにより、医師等の使用者は、解析結果に基づいて、より注意力を払って診断を行うべき部位を見つけ易くなる。
例えば、図11に示した例では、位置情報の1番、2番、6番、7番の解析結果は、いずれも略一定の値を示しているので、当該心電図は正常である可能性が高いことが容易に判別できる。
一方、位置情報の3番から5番の解析結果は、値が一定になっておらず、ばらついているので、心電図は異常である可能性が高い。そのため、使用者は、特に位置情報3番から5番の心電図により多くの注意力を払って異常/正常の判断を行うことができるので、より正確な異常判定が可能となる。
このように、例えば多数の心電図の異常判定を迅速に行なう必要がある場合等に、本発明による解析結果を提示することで、使用者はより異常の可能性の高い心電図の異常判定に注力することが可能となり、全体としてより迅速な異常判定が可能となり、精度の高い異常判定を行うことが可能となる。
なお、解析結果表示画面61には、どの電極で取得した結果が表示されているかを識別するために、位置情報表示領域66に識別情報が表示される。なお、図11の例では、一例として数字により識別されているが、本発明においてはこれに限定されず、例えばその部位名が示されていてもよい。
また、解析結果表示画面61は、画面を切り替えて、例えば最大72チャンネルの判定結果を提示することができる。なお、表示されるチャンネル数については本発明においては特に限定されるものではない。医師等の使用者は、図11に示すように、多チャンネルが同時に表示されたモニタから異常電位が見られる部分を探す。なお、各チャンネルは、カテーテル11の先端に設けられた各電極14に対応している。
<アルゴリズムの適用対象>
ここで、上述したアルゴリズムの適用対象について説明する。図12は、計測した正常電位のうち計測部位の異なる2例((a),(b))を示す図である。また、図13は、計測した異常電位のうち計測部位の異なる2例((a),(b))を示す図である。なお、図12及び図13において、縦軸は電位(Voltage[V])を示し、横軸は時間(Time[sec])を示している。
図12及び図13に示す心電位を上述したアルゴリズムを適用して解析した結果は、上述した図6〜図8である。つまり、本実施形態では、医師等の使用者は、この心電図から計測している部分にリエントリーや異常自動能が存在しているかどうかを判定する。また、計測された電位に対して周波数解析を行い、既存の判定方法と比較して、上述した本手法の有用性を検証する。
<解析結果>
ここで、図14は、図12(a),(b)に対する異常電位判定を行った2つの結果((a),(b))を示す図である。また、図15は、図13(a),(b)に対する異常電位判定を行った2つの結果((a),(b))を示す図である。なお、図14及び図15において、縦軸は予め設定された閾値を超えた回数(count[回])を示し、横軸は時間(Time[sec])を示している。
また、図14及び図15は、30秒の波形データに対して異常電位判定を行ったそれぞれの結果を示している。図14及び図15を比較すると、正常電位を解析した結果、閾値を超えた回数が一定であるに対して、異常電位を解析した結果、閾値を超える回数が一定ではなく、更に正常電位のときより多いことがわかる。したがって、解析手段26は、単位時間毎に計数した回数を比較し、回数が一定でない場合に異常と検出する。
また、図16は、図12における正常電位の30秒の波形データに対するFFT(Fast Fourier Transform)を行った結果を示す図である。また、図17は、図13における異常電位の30秒の波形データに対するFFTを行った結果を示す図である。なお、図16及び図17において、縦軸はパワー(Power[V])を示し、横軸は周波数(Frequency[Hz])を示している。
ここで、図16及び図17によれば、パワースペクトルのピークは、図16(a)では約17Hzであり、図16(b)では約9Hzである。また、図17(a)では約8Hzであり、図17(b)では約8Hzであった。
このように、上述した本実施形態によれば、上述した図14及び図15に示すような閾値を超える回数の違いから、異常電位を判定することができる。また、上述した図12のような正常電位は、収縮時の電位が一定の周期で発生し、それ以外の電位が小さい。したがって、上述した図8(a)に示すように収縮時の電位のみが閾値を超える。
これに対して、上述した図13に示すような異常電位は、収縮時の電位とそれ以外の電位が区別できず、無秩序に電位の変化が現れる。したがって、上述した図8(b)に示すように収縮時の電位以外の電位も閾値を超える。この結果、上述した図14と比べて図15は、閾値を超える回数が高くなった。
また、上述した図12及び図13に示すように正常電位に比べて、異常電位は電位が揺らぐ。このため、正常電位の解析結果に比べて異常電位の解析結果は標準偏差が大きくなった。
更に、本実施形態における周波数解析では、0〜20Hzのパワースペクトルに着目する。一般に、8〜20Hzにパワースペクトルのピークが現れると異常であり、それ以下の周波数にパワースペクトルのピークが現れると正常と考えられている。しかしながら、上述した図16と図17とを比較しても、パワースペクトルのピークが現れる周波数から正常か異常かを判定することができない。よって、FFTを用いた既存の異常電位解析と比較して、本実施形態の手法は、有用性が高いことがわかる。
上述したように、図11に示す解析結果表示画面61では、心電図表示領域64に図12、13に示したような心電図のデータが並んで表示され、解析結果表示領域65には隣に表示された心電図の解析結果(例えば、図14、15に示したようなデータ等)が表示される。
図12、13を見比べてもわかるように、異常のある部位の心電図と正常な部位の心電図を一見して見分けるのは困難である場合が多い。しかしながら、上述のアルゴリズムによる解析を適用すれば、図14と図15に示すように異常部位の解析結果と正常部位の解析結果とはその違いが一見して明らかであり、この解析結果に基づいて異常判定を行えば、均一な判断基準で迅速に異常判定を行うことができる。これにより、本発明は、例えば手術中等に解析可能な異常電位を判定するシステムを提供することができる。
本実施形態では、波形データの分散から閾値を設定し、波形データから波形データの平均値を引いて2乗じたものが閾値を超える回数を数えることによって異常電位判定を行った。具体的には、例えば3人の不整脈患者から計測した計27の正常電位及び異常電位を解析し、本システムの評価を行った。その結果,3人の全てのデータに関して異常電位を判定することができた。また、本実施形態は、手術中に異常電位判定が可能であるため、手術中等に定量的な異常電位判定ができない問題の解決に有用である。
なお、上述にて、不整脈と判定された場合には、上述したようにその異常部位について、順次焼いていく等処理が行われ、その処理後、また心電異常判定等が行われる。
上述したように、本発明によれば使用者に対して迅速且つ高精度に異常電位判定を行わせることができる。また、本実施形態によれば、例えば動作補助動作装置(パワードスーツ等)において、その制御に使用される生体電位信号(筋電位信号と神経伝達信号)等を使用して、筋肉の異常な動き(痙攣等)の際の信号を判定することができる。
なお、本発明を適用して解析情報を医師が見て、不整脈を判定するが、このような医師による判定の結果を収集することで、不整脈(異常)判定の傾向が統計的に判断して判定精度(確実性)を向上させることができる。また、その収集した情報の統計的な傾向から、例えば年齢毎、性別毎、体形毎の心電異常判定の基準を作成することができる。このような基準を生成することで、装置で自動的に不整脈を検出し、医師は確認するだけ済むことになる。
また、本発明により取得したデータは、通信ネットワークを介して医師間、施設間でのデータの共有を行うことができる。また、各種情報から医師がどんな判定をしたか、又はその判定結果に対して医師がどのような治療をしたかについての情報もデータベースとして記録し、管理装置でデータを共有することもできる。
なお、本発明における心電異常判定は、不整脈の判定だけでなく、他の体内の症状の判定にも広く用いられる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
10 心臓
11 カテーテル
12 解析ユニット
13 心電図モニタ
14 電極
21 入力手段
22 出力手段
23 記録手段
24 設定入力手段
25 心電情報生成手段
26 解析手段
27 画面生成手段
28 判定結果取得手段
29 送受信手段
30 制御手段
31 心電位取得情報
32 外部装置
41 入力装置
42 出力装置
43 ドライブ装置
44 補助記憶装置
45 メモリ装置
46 CPU
47 ネットワーク接続装置
48 記録媒体
51 設定画面
52 チャンネル数設定領域
53 表示色設定領域
61 解析結果表示画面
62 チャンネル選択領域
63 タイムレンジ(Time Range)設定領域
64 心電図表示領域
65 解析結果表示領域
66 位置情報表示領域

Claims (11)

  1. 心電図の異常判定を支援するための情報を提示する心電異常判定支援装置であって、
    判定対象者の心活動に伴う心電位を計測する心電位計測手段と、
    前記心電位計測手段により得られる心電位に基づいて心電図を生成する心電情報生成手段と、
    前記心電情報生成手段により得られる前記心電図に対して電位の閾値を設定し、予め設定された単位時間毎に、前記心電図における電位が前記閾値を超える回数を計数し、計数された回数を解析情報として出力する解析手段と、
    前記解析情報を提示する提示手段とを有することを特徴とする心電異常判定支援装置。
  2. 前記心電位計測手段は、体内に挿入されるカテーテルの表面に設けられた複数の電極から心電位を計測し、
    前記心電情報生成手段は、前記電極毎の位置情報に対応する心電図を生成することを特徴とする請求項1に記載の心電異常判定支援装置。
  3. 前記解析手段は、
    前記単位時間毎に計数した回数を比較し、前記回数が一定でない場合に異常と検出する異常検出手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の心電異常判定支援装置。
  4. 前記閾値は、
    前記心電図における電位の分散に基づいて設定されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の心電異常判定支援装置。
  5. 前記単位時間は、
    前記心電図の平均的な周期より短く設定されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の心電異常判定支援装置。
  6. 前記閾値又は前記単位時間の設定を入力する設定入力手段を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の心電異常判定支援装置。
  7. 前記提示手段は、前記心電情報生成手段により得られた心電図と、前記計数した回数の時系列に応じた変化を表すグラフとが含まれる画面を表示する表示手段を有し、
    前記表示手段は、前記異常検出手段により異常と検出された検出結果を、異常を検出した心電図を取得した電極の位置情報に対応させて、前記画面上に表示することを特徴とする請求項に記載の心電異常判定支援装置。
  8. 前記画面上に表示される情報に基づいて入力された前記心電図における心電異常の有無の判定結果を取得する判定結果取得手段と、
    前記判定結果を、前記解析情報、前記心電図、及び前記検出結果のうち、少なくとも1つと関連付けて記録する記録手段を有することを特徴とする請求項7に記載の心電異常判定支援装置。
  9. 前記記録手段は、
    前記心電異常の判定対象者の体重、身長、血圧、体脂肪率、血液データ、及び動脈硬化度を含む身体データ、年齢、並びに性別のうち、少なくとも1つを前記判定結果と共に記録することを特徴とする請求項8に記載の心電異常判定支援装置。
  10. 前記記録手段に記録されたデータを有線又は無線通信により管理装置に送信するための通信手段を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の心電異常判定支援装置。
  11. コンピュータ、請求項1乃至10の何れか1項に記載の心電異常判定支援装置が有する各手段として機能させるための心電異常判定支援プログラム。
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