以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の一つにおける携帯電話の外観を示す斜視図である。図1は、オープンスタイルの状態にある携帯電話の外観を示す図である。図1を参照して、通信装置としての携帯電話機1は、操作側部3と、表示側部2とを含む。操作側部3は、テンキーおよび通話キー等を含む操作キー14と、マイクロフォン13とが内側面に配置される。表示側部2は、液晶表示装置(LCD)15と、レシーバを構成するスピーカ11と、カメラ24とが内側面に配置される。なお、ここでは携帯電話機1がLCD15を備える例を示すが、LCD15に代えて、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイを用いてもよい。操作側部3と表示側部2とは、ヒンジ機構で回転可能に連結され、操作側部3と表示側部2とは開閉自在である。携帯電話機1を折りたたんで、操作側部3と表示側部2とが閉状態にあるときの携帯電話機1の状態がクローズスタイルであり、携帯電話機1を開いて、操作側部3と表示側部2とが開状態にあるときの携帯電話機1の状態がオープンスタイルである。
図2は、本実施の形態における携帯電話機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、携帯電話機1は、携帯電話機1の全体を制御するためのCPU21と、アンテナ22Aと接続された無線回路22と、音声データを符号化または復号するためのコーデック部23と、音声データを処理するための音声制御部28と、カメラ24と、ユーザの操作の入力を受け付ける操作部25と、着信を報知するための振動部26と、CPU21で実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュメモリ31と、CPU21の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)32と、カードインターフェース(I/F)27と、を含む。
無線回路22は、CPU21により制御され、無線基地局と通信する。具体的には、無線回路22は、アンテナ22Aにより受信された無線信号が入力され、無線信号を復調した音声信号をコーデック部23に出力する。また、無線回路22は、コーデック部23から音声信号が入力され、音声信号を変調した無線信号をアンテナ22Aに出力する。コーデック部23は、無線回路22から入力される音声信号を復号し、復号したデジタルの音声信号をアナログに変換し、音声制御部28に出力する。また、コーデック部23は、音声制御部28からアナログの音声信号が入力され、音声信号をデジタルに変換し、符号化し、そして符号化した音声信号を無線回路22に出力する。
また、無線回路22は、無線基地局との間でデータ通信が可能である。特に、無線回路22は、無線基地局に接続された電子メールサーバと無線基地局を介して通信することが可能である。無線回路22は、電子メールサーバから送信される電子メールを受信し、CPU21に出力する。また、無線回路22は、CPU21から入力される電子メールを電子メールサーバに送信する。CPU21は、電子メールサーバとの間で送受信した電子メールをフラッシュメモリ31に記憶する。
操作部25は、操作キー14を含む。操作キー14は、複数のキーを含み、ユーザによる操作の入力を受け付け、受け付けた操作をCPU21に出力する。
音声制御部28は、マイクロフォン13と接続され、マイクロフォン13が集音して出力するアナログの音声信号が入力される。音声制御部28は、マイクロフォン13から入力される音声信号をコーデック部23に出力する。また、音声制御部28は、コーデック部23から音声信号が入力され、コーデック部23から入力された音声信号をスピーカ11に出力する。
カードI/F27には、着脱可能なメモリカード27Aが装着される。メモリカード27Aは、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有し、プログラムを記憶可能である。CPU21は、カードI/F27を介して、メモリカード27Aにアクセスが可能である。なお、ここではCPU21で実行するためのプログラムをフラッシュメモリ31に記憶しておく例を説明するが、プログラムをメモリカード27Aに記憶しておき、メモリカード27Aからプログラムを読み出して、CPU21で実行するようにしてもよい。プログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード27Aに限らず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリ等でもよい。また、CPU21が、無線回路22を介してインターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードし、そのプログラムを実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU21により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
カメラ24は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサに結像し、CMOSセンサは受光した光を光電変換して画像データをCPU21に出力する。カメラ24は、CPU21により制御され、CPU21からの指示により撮像を開始して、得られる静止画データまたは動画データをCPU21に出力する。CPU21は、カメラ24が出力する静止画データまたは動画データをLCD15に表示する、または、所定の圧縮符号化方式で静止画データまたは動画データを符号化して、フラッシュメモリ31またはカードI/F27に装着されたメモリカード27Aに記憶する。
図3は、本発明の実施の形態の1つにおける携帯電話機のCPUの機能の概要をフラッシュメモリに記憶する情報とともに示す機能ブロック図である。図3を参照して、CPU21は、発着信を制御する通信制御部57と、過去に発着信した通信相手の識別情報を含み、発着信の履歴を示す履歴情報を記憶する履歴記憶部51と、履歴情報を表示する履歴表示部63と、付加情報を受け付ける付加情報受付部59と、を含む。
通信制御部57は、電話の発着信および電子メールの発着信を制御する。電話の発着信において、通信相手の識別情報は通信相手の携帯電話機に割り当てられた電話番号であり、電子メールの発着信において、通信相手の識別情報は、通信相手の電話機または通信相手に割り当てられた電子メールアドレスである。なお、電話機は、PSTN(Public Switched Telephone Networks)に接続される固定電話機と、無線ネットワークに接続される携帯電話機とを含む。
通信制御部57は、無線回路22が基地局から着呼信号を受信すると、着呼信号に含まれる電話番号を着信相手の電話番号として履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。通信制御部57は、着呼信号が受信された後、ユーザにより操作キー14のオフフックキーが押下されたことを検出すれば、基地局を通じて着信相手の電話機との間の回線を接続し、通話可能な状態となる。
また、通信制御部57は、無線回路22が基地局から電子メールを受信すると、電子メールをフラッシュメモリ31に記憶するとともに、電子メールに含まれる着信相手の電子メールアドレスを着信相手の電子メールアドレスとして履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。通信制御部57は、電子メールが受信された後、ユーザにより操作キー14のうち電子メールを閲覧するための操作が割り当てられたキーが押下されたことを検出すれば、フラッシュメモリ31に記憶された電子メールをLCD15に表示する。
また、通信制御部57は、携帯電話機1のユーザが操作キー14に電話番号を直接入力すると、入力された電話番号を発信相手の電話番号として履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。さらに、後述する履歴表示部63から電話番号が入力されると、入力された電話番号を発信相手の電話番号として履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。通信制御部57は、発信相手の電話番号が入力された後、ユーザにより操作キー14のオフフックキーが押下されたことを検出すれば、基地局を通じて発信相手の電話機に発呼し、発信相手の電話機が応呼すれば、発信相手の電話機との間の回線を接続し、通話可能な状態となる。
また、通信制御部57は、携帯電話機1のユーザが操作キー14に電子メールアドレスを直接入力すると、入力された電子メールアドレスを発信相手の電子メールアドレスとして履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。さらに、後述する履歴表示部63から電子メールアドレスが入力されると、入力された電子メールアドレスを発信相手の電子メールアドレスとして履歴記憶部51および付加情報受付部59に出力する。通信制御部57は、発信相手の電子メールアドレスが入力された後、ユーザにより操作キー14のうち電子メールの発信する操作が割り当てられたキーが押下されたことを検出すれば、基地局を通じて電子メールサーバに電子メールを送信する。
通信履歴を記憶、表示等する場合に、通信相手の識別情報として電話番号または電子メールアドレスのいずれを用いるかは、通信方式が異なるのみなので、以下の説明では通信相手の識別情報として電話番号を用いる場合を例に説明する。
フラッシュメモリ31は、履歴情報81と、電話帳85と、を記憶する。履歴情報81は、発信相手の識別情報として電話番号を含み、発信の履歴を示す発信履歴情報82と、着信相手の電話番号を含み、着信の履歴を示す着信履歴情報83と、を含む。発信履歴情報82は、発信相手の電話番号と、発信時刻と、発信回数と、を含む。発信時刻は最後に発信した時刻が設定され、発信回数は、そのときまでに発信した回数が設定される。着信履歴情報83は、着信相手の識別情報として電話番号と、着信時刻と、着信回数とを含む。着信時刻は、最後に着信した時刻が設定され、着信回数は、そのときまでに着信した回数が設定される。なお、発信回数および着信回数を、所定の時間間隔でリセットするようにしてもよい。
したがって、発信履歴情報82および着信履歴情報83それぞれは、1つの電話番号に対して1つが記憶される。発信回数および着信回数が、所定の時間間隔でリセットされる場合には、所定の時間単位で、発信履歴情報82および着信履歴情報83それぞれが、1つの電話番号に対して1つが記憶される。なお、ここでは発信履歴情報82が発信回数を含み、着信履歴情報83が着信回数を含む例を説明するが、発信毎に電話番号と発信時刻とを含む発信履歴情報82を記憶してもよいし、着信毎に電話番号と着信時刻とを含む着信履歴情報83を記憶するようにしてもよい。つまり、発信履歴情報82および着信履歴情報83のそれぞれが、1つの電話番号に対して少なくとも1つ以上が記憶されるとしてもよい。この場合、同じ電話番号を含む発信履歴情報の数で発信回数を算出でき、同じ電話番号を含む着信履歴情報の数で着信回数を算出できる。
電話帳85は、識別情報として電話番号または電子メールアドレスと、個人情報としてその電話番号または電子メールアドレスが割り当てられた携帯電話機を所有するユーザの氏名とを関連付ける。なお、個人情報は、氏名に限らす、電話番号または電子メールアドレスが割り当てられた携帯電話機を所有するユーザを識別することが可能な情報であればよい。
履歴記憶部51は、通信制御部57から着信相手の電話番号が入力されると、入力される電話番号を含む着信履歴情報を生成し、フラッシュメモリ31に記憶する。これにより、フラッシュメモリ31に着信履歴情報83が記憶される。また、履歴記憶部51は、通信制御部57から発信相手の電話番号が入力されると、入力される電話番号を含む発信履歴情報を生成し、フラッシュメモリ31に記憶する。これにより、フラッシュメモリ31に発信履歴情報82が記憶される。
履歴記憶部51は、生成された着信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶する際に、生成された着信履歴情報に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む着信履歴情報83が記憶されている場合、生成された着信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶することなく、フラッシュメモリ31に既に記憶されており、生成された着信履歴情報に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む着信履歴情報83の着信回数を、それに1を加算した値に変更し、着信時刻をその時の時刻に変更する。同様に、履歴記憶部51は、生成された発信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶する際に、生成された発信履歴情報に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む発信履歴情報82が記憶されている場合、生成された発信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶することなく、フラッシュメモリ31に既に記憶されており、生成された発信履歴情報に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む発信履歴情報82の発信回数を、それに1を加算した値に変更し、発信時刻をその時の時刻に変更する。
付加情報受付部59は、入力画面表示部61を含む。入力画面表示部61は、通信制御部57による通話が終了すると、通信相手の電話番号を含む発信履歴情報82および着信履歴情報83のいずれにも付加情報が関連付けられていないことを条件に、付加情報を入力するための入力設定画面をLCD15に表示する。通信相手の電話番号を含む発信履歴情報82および着信履歴情報83のいずれにも付加情報が関連付けられていないことを条件に、入力画面を表示するので、付加情報を個人情報と同じ氏名とする場合に、同じ情報が重複して記憶されるのを防止することができる。また、個人情報と同じ付加情報を記憶しないようにして、フラッシュメモリ31の記憶容量を有効に利用することができる。さらに、通信制御部57による通話が終了すると、入力画面を表示するので、付加情報を入力するための入力画面を表示させるために特別な操作をする必要がないので、付加情報を容易に入力することができるとともに、付加情報を入力する適切な機会をユーザに与えることができる。
また、入力画面表示部61は、後述する履歴表示部63より付加情報設定指示が入力されると、付加情報を入力するための入力画面をLCD15に表示する。付加情報は、ユーザが通信相手を特定するために必要な情報であればよく、ユーザにより操作キー14に直接入力される情報である。ここでは、付加情報を、通信相手の氏名としている。もちろん、本発明にいう付加情報としては、氏名以外にも任意の文字列、画像、記号、数字またはそれらの組み合わせ等を用いることができる。
付加情報受付部59は、通信制御部57による通話が終了した場合、ユーザが入力画面に従って、操作キー14に入力する付加情報を受け付け、受け付けられた付加情報を、履歴記憶部51によりフラッシュメモリ31に記憶された発信履歴情報82または着信履歴情報83と関連付けてフラッシュメモリ31に記憶する。具体的には、発信履歴情報82または着信履歴情報83に付加情報を追加して記憶する。
具体的には、通信制御部57が発信後に開始された通話を終了する場合、発信相手の電話番号を含む発信履歴情報82が履歴記憶部51により新たに記憶されるか更新されるが、付加情報受付部59は、新たに記憶または更新された発信履歴情報82に付加情報を関連付けて記憶する。なお、発信履歴情報82に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む着信履歴情報83が記憶されている場合、発信履歴情報82に加えて着信履歴情報83に付加情報を関連付けるようにしてもよい。また、通信制御部57が着信後に開始された通話を終了する場合、着信相手の電話番号を含む着信履歴情報83が履歴記憶部51により新たに記憶されるか更新されるが、付加情報受付部59は、新たに記憶または更新された着信履歴情報83に付加情報を関連付けて記憶する。なお、着信履歴情報83に含まれる電話番号と同じ電話番号を含む発信履歴情報82が記憶されている場合、着信履歴情報83に加えて発信履歴情報82に付加情報を関連付けるようにしてもよい。
また、付加情報受付部59は、履歴表示部63より付加情報設定指示が入力される場合、ユーザが入力画面に従って、操作キー14に入力する付加情報を受け付け、受け付けられた付加情報を、付加情報設定指示に含まれる発信履歴情報82または着信履歴情報83と関連付けてフラッシュメモリ31に記憶する。
発信または着信によって開始される通話が終了した後に、ユーザが入力する付加情報を発信履歴情報82または着信履歴情報83に追加して記憶するので、ユーザは、通話の相手に関する情報を付加情報として相手の電話番号を含む発信履歴情報82または着信履歴情報と関連付けて記憶させることができる。このため、通話の相手の電話番号を電話帳85に登録する必要がなく、通話の相手に関する付加情報を、通話の終了後直ちに電話番号と関連付けて携帯電話機1に記憶させることができる。また、通話の終了後直ちに付加情報を記憶するので、ユーザは、付加情報を電話番号と関連付ける機会を逃すことがなく、また、通話の終了後に電話番号と通話の相手との関係を忘れた場合であっても、付加情報から通話の相手を思い出すことができ、電話番号を特定することができる。
履歴表示部63は、ユーザが操作キー14に履歴表示指示を入力すると、履歴情報81を読み出して、読み出した履歴情報81をLCD15に一覧表示する。具体的には、ユーザが発信履歴の履歴表示指示を操作キー14に入力すると、発信履歴情報82を読み出して、発信時刻順に並び替えて一覧表示する。また、履歴表示部63は、ユーザが着信履歴の履歴表示指示を操作キー14に入力すると、着信履歴情報83を読み出して、着信時刻順に並び替えて一覧表示する。
履歴表示部63は、付加情報表示部65と、代替表示部67とを含む。代替表示部67は、フラッシュメモリ31から着信履歴情報83が読み出される場合、フラッシュメモリ31に記憶されている電話帳85を参照し、フラッシュメモリ31から読み出された着信履歴情報83に含まれる電話番号が電話帳85に登録されていれば、その電話番号に対応付けられた氏名を取得し、電話番号に代えて氏名を表示する。同様に、代替表示部67は、フラッシュメモリ31から発信履歴情報82が読み出される場合、フラッシュメモリ31に記憶されている電話帳85を参照し、フラッシュメモリ31から読み出された発信履歴情報82に含まれる電話番号が電話帳85に登録されていれば、その電話番号に対応付けられた氏名を取得し、電話番号に代えて氏名を表示する。
代替表示部67は、フラッシュメモリ31から読み出された着信履歴情報83または発信履歴情報82に含まれる電話番号が電話帳85に登録されていない場合、フラッシュメモリ31から読み出された着信履歴情報83または発信履歴情報82を含む付加情報表示指示を付加情報表示部65に出力する。
付加情報表示部65は、代替表示部67から付加情報表示指示が入力されると、それに含まれる着信履歴情報83または発信履歴情報82に付加情報が関連付けられていれば、着信履歴情報83または発信履歴情報82に関連付けられた付加情報を、電話番号に代えて表示する。
したがって、履歴表示部63は、発信履歴情報82を表示する際に、表示対象となる発信履歴情報82に含まれる電話番号が電話帳85に登録されていれば、電話番号に代えて電話帳85により電話番号と関連付けられた氏名を表示し、電話帳85に登録されておらず、かつ、表示対象となる発信履歴情報82に付加情報が関連付けられていれば、電話番号に代えて付加情報を表示し、付加情報が関連付けられていなければ電話番号を表示する。同様に、履歴表示部63は、着信履歴情報83を表示する際に、表示対象となる着信履歴情報83に含まれる電話番号が電話帳85に登録されていれば、電話番号に代えて電話帳85に電話番号と関連付けられた氏名を表示し、電話帳85に登録されておらず、かつ、表示対象となる着信履歴情報83に付加情報が関連付けられていれば、電話番号に代えて付加情報を表示し、付加情報が関連付けられていなければ電話番号を表示する。
履歴表示部63は、一覧表示した発信履歴情報82または着信履歴情報83のいずれか1つが選択され、操作キー14のうち発信する操作が割り当てられたキー(オフフックキー)が押下されると、選択された発信履歴情報82または着信履歴情報83に含まれる電話番号を、通信制御部57に出力する。また、履歴表示部63は、一覧表示した発信履歴情報82または着信履歴情報83のいずれか1つが選択され、操作キー14のうち付加情報を設定するための操作が割り当てられたキーが押下されると、発信履歴情報82または着信履歴情報83のうちから選択された1つを含む付加情報設定指示を、付加情報受付部59に出力する。
図4は、入力画面の一例を示す図である。図4を参照して、入力画面201は、履歴表示画面200の一部として表示される画面である。ここでは、着信履歴情報83を一覧表示する履歴表示画面200の一部に表示される入力画面201を示している。履歴表示画面200は、複数の着信履歴情報83を一覧表示するための領域83A,83Bと、領域83A内に重畳して表示される入力画面201と、を含む。
図4に示す履歴表示画面200および入力画面201は、電話番号「090XXXXXXXX」から着信があった場合に、その着信に基づく通話が終了した時に表示される。なお、履歴表示画面200が発信履歴情報を一覧表示する画面の場合、履歴表示画面200および入力画面201は、電話番号「090XXXXXXXX」に発信があった場合に、その発信に基づく通話が終了した時に表示される。
また、履歴表示指示が入力された場合に履歴表示画面200が表示されるが、この段階では入力画面201は表示されずに履歴表示画面200のみが表示される。その後、領域83Aが選択され、操作キー14のうち付加情報を設定するための操作が割り当てられたキーが押下されることに応じて、入力画面201が履歴表示画面200に重畳して表示される。
入力画面201は、文字を入力可能な領域を含み、最初に表示される時点においては、着信履歴情報83に含まれる電話番号が表示される。ユーザが操作キー14から文字を入力すれば、最初に表示されていた電話番号の表示に代えて、入力される文字が表示される。
図5は、付加情報が入力された後の入力画面の一例を示す図である。図5を参照して、入力画面201は、付加情報としてユーザにより操作キー14から入力された文字列「かきくけこ」が表示されている。これは、図4に示した入力画面201において、付加情報「かきくけこ」が入力されることにより、入力画面201に表示されていた電話番号「090XXXXXXXX」に代えて、付加情報「かきくけこ」が表示されることによるものである。
図6は、着信処理の流れの一例を示すフローチャートである。着信処理は、CPU21が通信履歴表示プログラムを実行することにより、CPU21により実行される処理である。図6を参照して、CPU21は、着信を検出したか否かを判断する(ステップS01)。無線回路22が基地局から着呼信号を受信すると、着信を検出する。着信を検出するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、着信を検出すると(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。すなわち、着信処理は、携帯電話機1が着信することを条件に実行される処理である。
ステップS02においては、着信相手の電話番号を取得する。無線回路22が基地局から受信する着呼信号に含まれる電話番号を着信相手の電話番号として取得する。そして、着信相手の電話番号が電話帳85に登録されているか否かを判断する(ステップS03)。着信相手の電話番号が電話帳85に登録されていれば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理をステップS10に進める。ステップS04においては、電話帳85において、ステップS02において取得された着信相手の電話番号に関連付けられた氏名を取得し、処理をステップS05に進める。そして、ステップS04において取得された氏名をLCD15に表示し(ステップS05)、処理をステップS06に進める。
ステップS06においては、着信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶し、処理をステップS07に進める。具体的には、ステップS02において取得された電話番号を含む着信履歴情報83がフラッシュメモリ31に記憶されていなければ、新たな着信履歴情報を生成し、記憶する。ステップS02において取得された電話番号を含む着信履歴情報83がフラッシュメモリ31に記憶されていれば、その着信履歴情報83を更新する。更新は、着信履歴情報83の着信回数の値を、それに1を加算した値に変更し、着信時刻に着信した時刻を設定する。
ステップS07においては、操作キー14のオフフックキーが押下されたか否かを判断する。オフフックキーが押下されたことを検出したならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS08においては、無線回路22に回線を接続させ、通話可能な状態にする。そして、通話が終了したか否かを判断する(ステップS09)。具体的には、操作キー14のオンフックキーが押下されたか否か、または、無線回路22が接続した回線が切断されたか否かを判断する。操作キー14のオンフックキーが押下を検出した場合、または、無線回路22が接続した回線の切断を検出した場合、処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS08に戻し、通話を継続する。
一方、ステップS10においては、着信履歴情報83を検索し、ステップS02において取得された着信相手の電話番号を含む着信履歴情報83を抽出したか否かを判断する。そのような着信履歴情報83を抽出したならば処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。ステップS11においては、抽出された着信履歴情報83に付加情報が関連付けられているか否かを判断する。付加情報が関連付けられていれば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。
ステップS13においては、発信履歴情報82を検索し、ステップS02において取得された着信相手の電話番号を含む発信履歴情報82を抽出したか否かを判断する。そのような発信履歴情報82を抽出したならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければステップS14をスキップして処理をステップS15に進める。ステップS14においては、抽出された発信履歴情報82に付加情報が関連付けられているか否かを判断する。付加情報が関連付けられていれば処理をステップS12に進めるが、そうでなければステップS15に進める。
ステップS12においては、処理がステップS11から進む場合、ステップS11において取得された付加情報をLCD15に表示し、処理をステップS06に進め、処理がステップS14から進む場合、ステップS14において取得された付加情報をLCD15に表示し、処理をステップS06に進める。
ステップS15においては、ステップS02において取得された電話番号をLCD15に表示し、処理をステップS16に進める。ステップS16〜ステップS19の処理は、ステップS06〜ステップS09の処理と同じなのでここでは説明を繰返さない。
そして、ステップS19において通話が終了すると判断される場合、処理をステップS20に進める。ステップS20においては、入力画面を表示する。着信履歴情報83を一覧表示する履歴表示画面をLCD15に表示するとともに、ステップS02において取得された電話番号を含む着信履歴情報83を表示する領域に、文字を入力可能な入力画面を表示する。例えば、図4に示した履歴表示画面200および入力画面201が表示される。
そして、付加情報が設定されたか否かを判断する(ステップS21)。ステップS20において表示された入力画面に、付加情報が入力されると、付加情報が設定されたと判断する。付加情報が入力されたならば着信履歴情報83に入力された付加情報を関連付けて、フラッシュメモリ31に記憶し(ステップS22)、処理を終了する。
図7は、発信処理の流れの一例を示すフローチャートである。発信処理は、CPU21が通信履歴表示プログラムを実行することにより、CPU21により実行される処理である。図7を参照して、CPU21は、履歴一覧表示指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS31)。ユーザが操作キー14に履歴表示指示を入力すると、履歴一覧表示指示を受け付ける。履歴一覧表示指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS31でNO)、履歴一覧表示指示を受け付けたならば処理をステップS32に進める。履歴一覧表示指示は、着信履歴情報83を一覧表示させるための指示と、発信履歴情報82を一覧表示させるための指示と、を含む。着信履歴情報83と発信履歴情報82とのいずれを表示するかが異なるのみなので、ここでは、履歴一覧表示指示を、着信履歴情報83を一覧表示させるための指示とする場合を例に説明する。
ステップS32においては、着信履歴情報83のうちから着信時刻が前の順に1つを処理対象として選択する。そして、選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号を取得する(ステップS33)。
次のステップS34においては、選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号が電話帳85に登録されているか否かを判断する。電話帳85に登録されていれば処理をステップS35に進め、そうでなければ処理をステップS37に進める。ステップS35においては、電話帳85において、ステップS32において選択された着信履歴情報に含まれる電話番号に関連付けられた氏名を取得し、処理をステップS36に進める。ステップS36においては、ステップS32において選択された着信履歴情報83をLCD15に表示するが、着信履歴情報83に含まれる電話番号に代えて、ステップS35において電話帳85から取得された氏名を表示し、処理をステップS40に進める。
一方、ステップS37においては、ステップS32において選択された着信履歴情報に付加情報が関連付けられているか否かを判断する。付加情報が関連付けられていれば処理をステップS38に進めるが、そうでなければ処理をステップS39に進める。ステップS38においては、ステップS32において選択された着信履歴情報83をLCD15に表示するが、着信履歴情報83に含まれる電話番号に代えて、着信履歴情報83に関連付けられた付加情報を表示し、処理をステップS40に進める。ステップS39においては、ステップS32において選択された着信履歴情報83を表示し、処理をステップS40に進める。
ステップS40においては、未だ処理対象に選択されていない着信履歴情報が存在するか否かを判断する。未処理の着信履歴情報が存在するならば処理をステップS32に戻すが、そうでなければ処理をステップS41に進める。
ステップS41においては、LCD15に表示された着信履歴情報のうちから1つが選択されたか否かを判断する。1つの着信履歴情報が選択されたならば処理をステップS42に進め、そうでなければ処理を終了する。
ステップS42においては、操作キー14のオフフックキーが押下されたか否かを判断する。オフフックキーが押下を検出したならば処理をステップS43に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS43においては、無線回路22に回線を接続させ、通話可能な状態にする。そして、通話が終了したか否かを判断する(ステップS44)。通話が終了したと判断する場合、処理をステップS45に進めるが、そうでなければ処理をステップS43に戻し、通話を継続する。
ステップS45においては、発信履歴情報をフラッシュメモリ31に記憶し、処理をステップS46に進める。具体的には、ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号を含む発信履歴情報82がフラッシュメモリ31に記憶されていなければ、新たな発信履歴情報を生成し、フラッシュメモリ31に記憶する。ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号を含む発信履歴情報82がフラッシュメモリ31に記憶されていれば、その発信履歴情報82を更新する。更新は、発信履歴情報82の着信回数の値を、それに1を加算した値に変更し、発信時刻に発信した時刻を設定する。
ステップS46においては、ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号が電話帳85に登録されているか否かを判断する。電話帳85に登録されていれば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS47に進める。電話帳85に登録されている電話番号に、付加情報を関連付けないようにするためである。
ステップS47にいては、ステップS41において選択された着信履歴情報83に付加情報が関連付けられているか否かを判断する。付加情報が関連付けられていれば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS48に進める。
ステップS48においては、入力画面を表示する。発信履歴情報82を一覧表示する履歴表示画面をLCD15に表示するとともに、ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号を含む発信履歴情報82を表示する領域に、文字を入力可能な入力画面を表示する。
そして、付加情報が設定されたか否かを判断する(ステップS49)。ステップS47において表示された入力画面に、付加情報が入力されると、ステップS45において更新された発信履歴情報82に入力された付加情報を関連付けて、フラッシュメモリ31に記憶し(ステップS50)、処理を終了する。このステップS48〜ステップS50における付加情報の入力処理は、前述の図6におけるステップS20〜ステップS22の処理と同様である。付加情報が関連付けられる発信履歴情報82は、ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号を含む。
一方、ステップS51においては、付加情報設定指示を受け付けたか否かを判断する。操作キー14のうち付加情報を設定するための操作が割り当てられたキーの押下を検出すると、付加情報設定指示を受け付ける。付加情報設定指示を受け付けたならば処理をステップS52に進めるが、そうでなければ処理をステップS41に戻す。ステップS52においては、ステップS41において選択された着信履歴情報83に含まれる電話番号が電話帳85に登録されているか否かを判断する。電話帳85に登録されていれば処理をステップS41に戻すが、そうでなければ処理をステップS53に進める。電話帳85に登録されている電話番号に、付加情報を関連付けないようにするためである。
ステップS53においては、入力画面をLCD15に表示する。ステップS32〜ステップS40において表示された着信履歴情報83を一覧表示する履歴表示画面において、ステップS41において選択された着信履歴情報83が表示されている領域に、文字を入力可能な入力画面を表示する。
そして、付加情報が設定されたか否かを判断する(ステップS54)。ステップS53において表示された入力画面に付加情報が入力されると、付加情報が設定されたと判断する。付加情報が入力されたならば、ステップS41において選択された着信履歴情報83に入力された付加情報を関連付けて、フラッシュメモリ31に記憶し(ステップS55)、処理をステップS41に戻す。
以上説明したように本実施の形態における通信装置としての携帯電話機1は、過去の通信相手の電話番号を含み、通信の履歴を示す発信履歴情報82および着信履歴情報83と、通信相手の電話番号に対応した氏名を記憶する電話帳85とをフラッシュメモリ31に記憶しており、発信履歴情報82または着信履歴情報83に含まれる電話番号に対応する付加情報(氏名等)を受け付け、記憶し、発信履歴情報82または着信履歴情報83を表示する際に、それらに含まれる電話番号に対応する氏名が電話帳83に記憶されている場合、電話番号に代えて、氏名を表示し、電話番号に対応する氏名が電話帳83に記憶されておらず、かつ、電話番号に対応する付加情報が記憶されている場合、電話番号に代えて付加情報を表示する。このため、発信履歴情報82または着信履歴情報83を表示する際に電話番号に代えて、電話帳85に登録された氏名、または付加情報が表示されるので、通話の相手を電話番号とは別の氏名または付加情報で判断することができる。その結果、発信履歴情報82または着信履歴情報83から通話の相手の特定を容易にすることができる。また、電話帳85とは別に付加情報を記憶するので、付加情報と電話帳85とを別々に記憶することができ、電話帳85を記憶するフラッシュメモリ31の記憶容量を浪費することがなく、フラッシュメモリ31を効率的に使用することができる。
また、電話番号が電話帳85に登録されていない場合に付加情報を表示するので、付加情報が電話帳に登録された氏名と同じ場合に重複して氏名が表示されるのを防止することができる。
また、電話番号が電話帳に登録されている場合、付加情報を受け付けないので、付加情報を氏名とする場合に重複して同じ氏名が記憶されるのを防止することができる。
また、通信相手との通信が終了すること応じて、付加情報を入力するための入力画面を表示するので、付加情報を入力するための操作が容易となり、付加情報を入力する適切な機会をユーザに与えることができる。
なお、上述した実施の形態においては、通信装置の一例として携帯電話機1を例に説明したが、図6および図7に示した処理を実行するための通信履歴表示方法または通信履歴表示方法を携帯電話機1を制御するCPU21に実行させるための通信履歴表示プログラムとして発明を捉えることができるのは、言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 携帯電話機、2 表示側部、3 操作側部、11 スピーカ、13 マイクロフォン、14 操作キー、21 制御部、22 無線回路、22A アンテナ、23 コーデック部、24 カメラ、25 操作部、26 振動部、27 カードI/F、27A メモリカード、28 音声制御部、31 フラッシュメモリ、51 履歴記憶部、57 通信制御部、59 付加情報受付部、61 入力画面表示部、63 履歴表示部、65 付加情報表示部、67 代替表示部、81 履歴情報、82 発信履歴情報、83 着信履歴情報、85 電話帳、201 入力画面。