はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
1.画面表示可能な表示手段を備えた遊技機であって、
画面表示を個々に識別するための画面識別情報を作成する識別情報作成手段、
を備え、
前記表示手段による所定の画面表示において前記識別情報作成手段により前記所定の画面表示について作成された画面識別情報を表示するように構成されたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、識別情報作成手段が、所定の画面表示について画面識別情報を作成し、表示手段による所定の画面表示において画面識別情報が表示されるので、所定の画面表示が、その画面識別情報によって個々に識別可能である。よって、遊技機の表示手段における所定の画面表示を携帯通信端末等の撮影機能で撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、同一画像データの重複使用や他人の画像データの不正使用等を確実に防止することができ、これにより画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、大当り遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、大当り回数ランキングへの参加、サービスポイントの提供等のサービスを実現することができる。
2.前記識別情報作成手段は、前記画面識別情報を文字等の並びとして作成することを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、画面識別情報が文字等の並びとして表示されるので、表示された画面識別情報の内容を遊技者自身や遊技機メーカ等の担当者が目視により認識することができる。尚、文字等には、英字、カタカナ、ひらがな、漢字、記号、数字等が含まれる。
3.前記識別情報作成手段は、前記画面識別情報を機械読み取り可能なシンボルとして作成することを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
手段3によれば、画面識別情報が機械読み取り可能なシンボルとして表示されるので、シンボルの種類に対応した読み取り装置を用いて、所定の画面表示を撮影した画像データより簡単且つ確実に画面識別情報を読み取ることができる。よって、画像データが真正なものであるか否か等を機械的に判別して、不正使用を確実に防止することができる。
4.前記画面識別情報は、所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、画面識別情報が所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいるので、所定の画面表示を確実に個々に識別することができる。
5.外部から遊技者特定情報を入力するための遊技者特定情報入力手段を備え、
前記画面識別情報は、前記遊技者特定情報入力手段によって入力された前記遊技者特定情報を含んでいることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、画面識別情報が遊技者特定情報入力手段によって外部から入力した遊技者特定情報を含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技者による遊技において表示されたものであるかを確実に識別することができ、高いセキュリティ性を確保することができる。
6.前記画面識別情報は、前記遊技者特定情報及び所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、画面識別情報が遊技者特定情報及び所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技者による遊技において表示されたものであるかを識別可能であるのに加えて、同一遊技者による遊技において表示された各々の画面表示についても個々に識別可能である。
7.前記画面識別情報は、遊技機を識別するための遊技機識別情報を含んでいることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、画面識別情報が遊技機を識別するための遊技機識別情報を含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技機における遊技において表示されたものであるかを確実に識別することができる。
8.前記画面識別情報は、前記遊技機識別情報及び所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
手段8によれば、画面識別情報が遊技機識別情報及び所定の規則に従って付与される固有情報を含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技機における遊技において表示されたものであるかを識別可能であるのに加えて、同一遊技機において表示された各々の画面表示についても個々に識別可能である。
9.外部から遊技者特定情報を入力するための遊技者特定情報入力手段を備え、
前記画面識別情報は、前記遊技者特定情報入力手段によって入力された前記遊技者特定情報、前記遊技機識別情報及び前記固有情報を含んでいることを特徴とする手段8に記載の遊技機。
手段9によれば、画面識別情報が、遊技者特定情報入力手段によって入力された前記遊技者特定情報、遊技機識別情報及び固有情報を含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技機においてどの遊技者による遊技において表示されたものであるかを識別可能であるのに加えて、同一遊技機における同一遊技者による遊技において表示された各々の画面表示についても個々に識別可能である。
10.前記固有情報は、所定条件でカウントアップされるカウンタ値であることを特徴とする手段4,6,8又は9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、固有情報が所定条件で(例えば、所定の画面表示毎に)カウントアップされるカウンタ値であるので、重複が生じることなく容易且つ確実に固有情報を作成することができる。
11.前記固有情報は、前記所定の画面表示時点に基づく時間情報であることを特徴とする手段4,6,8又は9のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、固有情報が所定の画面表示時点に基づく時間情報であるので、重複が生じることなく容易且つ確実に固有情報を作成することができる。
12.前記遊技機識別情報は、遊技機の主制御を行うためのメイン基板の管理情報を含んでいることを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、遊技機識別情報が遊技機の主制御を行うためのメイン基板の管理情報(例えば、基板管理番号等)を含んでいるので、メイン基板のCPU等が不正に交換されていないこと、換言すれば、真正なメイン基板が遊技機に搭載されていることを確実に認識することができる。
13.前記遊技者特定情報入力手段は、遊技者が所持する携帯通信端末から無線通信によって前記遊技者特定情報を入力するように構成されたことを特徴とする手段5,6,又は9のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、遊技者が所持する携帯通信端末から無線通信によって遊技者特定情報が入力されるので、遊技者が所持する携帯通信端末を用いて遊技者特定情報を非接触的に正確且つ確実に遊技機へ入力することができる。
14.前記遊技者特定情報入力手段は、赤外線を媒介として前記遊技者特定情報を入力するように構成されたことを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段14によれば、遊技者が所持する携帯通信端末から赤外線を媒介として遊技者特定情報が入力されるので、遊技者が所持する携帯通信端末を用いて遊技者特定情報を非接触的に正確且つ確実に遊技機へ入力することができる。また、赤外線信号を利用するため携帯通信端末における通信コストがかからないという利点がある。
15.前記遊技者特定情報入力手段は、遊技者の操作により前記遊技者特定情報を入力させるための入力操作手段を備えたことを特徴とする手段5,6,又は9のいずれかに記載の遊技機。
手段15によれば、入力操作手段を介して遊技者特定情報が確実に入力される。入力操作手段は、例えば、遊技機の枠等に設けたキーボード、タッチパネル等の入力装置により構成することが可能である。
16.前記遊技者特定情報入力手段は、玉貸しに関する機能を有する台間装置より出力される情報を入力させるためのインタフェース手段を有し、そのインタフェース手段を介して前記遊技者特定情報を入力させるように構成されたことを特徴とする手段5,6,又は9のいずれかに記載の遊技機。
手段16によれば、玉貸しに関する機能を有する台間装置より出力される情報を入力させるためのインタフェース手段を介して遊技者特定情報が確実に入力される。例えば、台間装置にタッチパネル等の入力装置又は赤外線受信装置等を設け、これらの装置によって入力された遊技者特定情報が、インタフェース手段を介して入力される構成することが可能である。或いは、台間装置によって磁気カード又はICカードから遊技者特定情報を読み取り、インタフェース手段を介して入力させる構成としてもよい。
17.前記所定の画面表示は、特定の遊技状態における演出画面表示であることを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段17によれば、特定の遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、演出画面表示を個々に識別することができる。
18.前記演出画面表示は、ストーリー性を有することを特徴とする手段17に記載の遊技機。
手段18によれば、演出画面表示がストーリー性を有するので、遊技者は遊技の進行状況をより一層確実に把握することができ、遊技者における遊技意欲を向上させることができる。また、ストーリーの各場面の演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、ストーリーの各場面における演出画面表示を個々に識別することができる。
19.前記特定の遊技状態は、大当り遊技状態であることを特徴とする手段17又は18に記載の遊技機。
手段19によれば、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、大当り遊技状態における演出画面表示を個々に識別することができる。よって、大当り遊技状態における演出画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、大当り遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、大当り回数ランキングへの参加、サービスポイントの提供等のサービスを実現することができる。
20.前記特定の遊技状態は、大当り遊技状態に先立って発生するリーチ遊技状態であることを特徴とする手段17又は18に記載の遊技機。
手段20によれば、大当り遊技状態に先立って発生するリーチ遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、リーチ遊技状態における演出画面表示を個々に識別することができる。よって、リーチ遊技状態における演出画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、リーチ遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、出現確率の低いリーチ遊技状態の出現に対してサービスポイントを提供する等のサービスを実現することができる。
21.前記演出画面表示は、特定のキャラクターを含む画面表示であることを特徴とする手段17乃至20のいずれかに記載の遊技機。
手段21によれば、特定のキャラクターを含む画面表示において画面識別情報が表示されるので、特定のキャラクターを含む画面表示を個々に識別することができる。よって、特定のキャラクターを含む画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、特定のキャラクターを含む画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、出現確率の低い特定のキャラクターの出現に対してサービスポイントを提供する等のサービスを実現することができる。
22.前記所定の画面表示において遊技者に撮影を促すためのメッセージを表示するメッセージ表示手段を備えたことを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載の遊技機。
手段22によれば、メッセージ表示手段が、所定の画面表示において遊技者に撮影を促すためのメッセージを表示するので、遊技者は、撮影機能付きの携帯通信端末等にて撮影した画像データによって利益を得ることができる所定画面が表示されていることを確実に認識することができる。
23.前記メッセージ表示手段は、前記所定画面を撮影した画像データの送信先に関する情報を更に表示することを特徴とする手段22に記載の遊技機。
手段23によれば、メッセージ表示手段が所定画面を撮影した画像データの送信先に関する情報(例えば、遊技機メーカ等の送信先のメールアドレス)を更に表示するので、遊技者は、撮影機能付きの携帯通信端末等にて撮影した所定画面の画像データを、直ちに遊技機メーカ等に送信することができる。
24.前記表示手段は、遊技盤に設けられたことを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段24によれば、表示手段が遊技盤に設けられているので、遊技者にとって分かり易く画面表示が可能であると共に、携帯通信端末の撮影機能等によって容易に画面表示の撮影を行うことができる。
25.前記表示手段は、前記遊技盤に設けられた図柄変動表示装置であることを特徴とする手段24に記載の遊技機。
手段25によれば、遊技盤に設けられた図柄変動表示装置における画面表示において画面識別情報が表示されるので、図柄変動表示装置における種々の演出画面表示を個々に識別することができる。
26.前記表示手段は、遊技盤外部の枠に設けられたことを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段26によれば、遊技盤外部の枠に設けられた表示手段における画面表示において画面識別情報が表示されるので、その表示手段における画面表示を個々に識別することができる。
27.前記識別情報作成手段は、遊技機の主制御を行うためのメイン基板とは別個に設けられ且つメイン基板からの出力専用の通信線によって接続されたサブ基板上に設けられたことを特徴とする手段1乃至26のいずれかに記載の遊技機。
手段27によれば、遊技機の主制御を行うためのメイン基板とは別個に設けられ且つメイン基板からの出力専用の通信線によって接続されたサブ基板上に識別情報作成手段が設けられているので、遊技機の主制御に対する不正が行われることを確実に防止することができると共に、遊技盤を交換する場合等にサブ基板上に設けられた識別情報作成手段を再利用することが可能である点で利便性が高い。
以下、本発明の遊技機をパチンコ機において具体化した一実施の形態につき図面を参照しつつ説明する。本実施の形態のパチンコ機1は、遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられる。パチンコ機1は、図1に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2にガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、軸により前枠2に開閉可能に支持され、かつガラスが嵌め込まれた金属製の枠と、その枠に嵌め込まれる合成樹脂製の枠(以下「樹脂枠」という)とを備えている。ガラス扉枠3の後方には、図2に示す遊技盤7が配置されている。遊技盤7は略円形の遊技領域を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球Bの通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。
表示装置5下方には、図2に示すように、左右方向の中心を挟んで左側には遊技者が所持する携帯電話機200から出力される赤外線信号を受信するための赤外線受光部34と、遊技者の手がかざされたことを検知するための第1赤外線センサ32aとがそれぞれ設けられ、右側には、第1赤外線センサ32aと同様の第2赤外線センサ32bがそれぞれ設けられている。第1赤外線センサ32a、第2赤外線センサ32b、及び赤外線受光部34は、後述する通信制御基板30に接続され且つ制御される。
ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球Bを発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータが回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。
図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。尚、表示装置5は、サブ基板の一つである図柄表示制御基板22によって駆動制御される。表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球Bの第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、右図柄列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド(以下、単に「ソレノイド」という)15により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図2に示すように、遊技盤3には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球Bの第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球BのVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球Bの大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21、図柄表示制御基板22及び通信制御基板30が設けられている。制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とから構成されている。
図柄表示制御基板22は、サブ基板の一つであり、CPU23,ROM24,RAM26、不揮発性メモリ29を主要な構成要素として構成され(図3参照)、メイン基板や通信制御基板30から入力される信号に基づいて表示装置5を駆動制御する。また、ROM24には、図柄表示用のデータ、演出用の動画データ、各種のメッセージデータからなるメッセージテーブルが記憶される。CPU23は、画面識別情報バッファ26aに展開された画面識別情報(文字列データ)を、表示装置5の画面5aの所定位置に表示する。不揮発性メモリ29は、後述する画面識別情報カウンタ29aを不揮発的に記憶するための書き込み可能な不揮発性の記憶媒体であり、画面識別情報カウンタ29aの値はパチンコ機1の電源遮断後も記憶保持される。
本実施の形態では、サブ基板の一つとして、さらに通信制御基板30が設けられており、赤外線受光部34を介して携帯電話機200との間で行われる通信処理及び図柄表示制御基板22への遊技者特定パスワードの出力が行われる。通信制御基板30の具体的構成については後述する。各制御基板は、読出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備え、ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。また、RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板から各サブ基板への一方向のみとなっている。CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
また、CPUの出力ポートには、外部接続端子板16が接続されている。また、外部接続端子板16は、ホール管理コンピュータに接続されるホール管理コンピュータ用の出力端子16A〜Eと、通信制御基板30に接続される通信制御基板用の出力端子16a〜eとを備えている。ここで、出力端子16A及び16aは、上述した高確率モード中であることを示す「確変中信号」を出力する。また、出力端子16B及び16bは、大当りの発生中であることを示す「大当り信号」を出力する。また、出力端子16C及び16cは、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)による大当りの発生中であることを示す「確変大当り信号」を出力する。また、出力端子16D及び16dは、球発射装置によって遊技球Bの発射が行われているか否かを示す「発射スイッチ信号」を出力する。尚、「発射スイッチ信号」がオンである場合は遊技球Bが発射されている(換言すれば、遊技が行われている)ことを、オフである場合は遊技球Bの発射が中止されている(換言すれば、遊技が中止されている)ことをそれぞれ示している。また、出力端子16E及び16eは、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞することにより表示装置5における図柄変動が発生したことを示す「図柄変動信号」を出力する。
通信制御基板30は、遊技者が所持する携帯通信端末としての携帯電話機200から出力される赤外線信号を受信すると共に、表示装置5において画面識別情報の表示を行うために図柄表示制御基板22へ遊技者特定パスワードの送出を行う電子制御回路を搭載した回路基板である。より詳細には、通信制御基板30は、図3のブロック図に示すように、インタフェース回路(I/F)35と、CPU36と、ROM37と、RAM38とを備えて構成され、遊技者特定情報入力手段としての赤外線受光部34がそれぞれ接続されている。
第1赤外線センサ32a及び第2赤外線センサ32bは、赤外線を利用して物体の接近を検知するための公知の赤外線センサによって構成されている。表示装置5において遊技者による”はい”又は”いいえ”等の選択を求めるメッセージが表示された状態で、いずれかの赤外線センサに手がかざされると、第1赤外線センサ32a又は第2赤外線センサ32bは手がかざされたことを検知し、これにより遊技者による選択が行われる。赤外線受光部34は、携帯電話機200から送信される遊技者特定パスワードとしての赤外線信号を受信するための受光デバイスである。尚、赤外線信号は指向性を有しているため、携帯電話機200の赤外線発光部209を、パチンコ機1側の赤外線受光部34に対向させた状態で、携帯電話機200からパチンコ機1へ赤外線信号の送信が行われる。インタフェース部35は、通信線を介して外部接続端子板16の通信制御基板用の出力端子16a〜eと接続され、各端子よりそれぞれ出力される「確変中信号」、「大当り信号」、「確変大当り信号」、「発射スイッチ信号」及び「図柄変動信号」をCPU36に入力する電子回路である。
CPU36は、通信制御基板30各部を制御するための制御装置であり、ROM37から制御プログラムを読み出して実行する。ROM37は、通信制御基板30各部を制御するための制御プログラムや各種のデータ等を記憶する読み出し専用の記憶媒体である。RAM38は、CPU36によって使用されるワーク領域、遊技者特定パスワード記憶領域38aを有する書き換え可能な記憶媒体である。
次に、遊技者が所持する携帯電話機200の構成について、図4及び図5を参照しつつ説明する。携帯電話機200は、パチンコ機1へ赤外線信号を送信すると共に、表示装置5において表示される所定画面を撮影するための装置であり、図4の正面図に示すように、ケース202、キー操作部204、液晶パネル(表示部)206、赤外線受光部208、赤外線発光部209、及びCCDカメラ230から構成されている。キー操作部204は、ケース202の正面ケース部203に配設されたもので、十字キー、電源キー、ファンクションキー、オンフックキー(開始キー)、クリアキー、及び文字・数字キー(テンキー)等から構成されている。液晶パネル206は、ケース202に形成された開口部202aの内側に配置されている。赤外線受光部208は、赤外線発光部209とともに、ケース202の左側部202bに配置されている。更に、ケース202の上部には、CCDカメラ230の一部であって被写体からの光を集光するための集光レンズ230aが配置されている。
次に、携帯電話機200の電気回路構成につき図5のブロック図を参照して説明する。携帯電話機200は、液晶パネル206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209に加えて、無線部210、音声回路212、レシーバー214、マイク216、送受信アンテナ218、不揮発性メモリ220、制御部(マイクロコンピュータ)222、二次電池224、及びCCDカメラ230を有する。無線部210は、制御部222により制御されて、送受信アンテナ218を通して電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路212は、無線部210から制御部222を通して出力された受信信号をレシーバー214に出力するとともに、マイク216から出力された音声信号を送信信号として制御部222を通して無線部210に出力する。レシーバー214は、音声回路212から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク216は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路212に出力する。不揮発性メモリ220は、各種データや、各種のプログラムを不揮発的に記憶する。二次電池224は、各回路に電力を供給する。CCDカメラ230は、被写体からの光を集光レンズ230aを介してCCD(電荷結合素子)へ集光し、光電変換並びにA/D変換を経て、デジタルデータとしての画像データをメモリ220に保存する。制御部222は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータ等から構成されたもので、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理を行う。
尚、遊技機メーカ等によって運営されるインターネット・ホームページにおいて会員登録をすることにより、遊技者特定情報として遊技者の氏名情報を含む遊技者特定パスワードが与えられ、不揮発性メモリ220に記憶される。遊技者特定パスワードは、例えば、”X0012345ヤマダタロウ”のように与えられる。ここで、”X00”は、遊技者特定パスワードであることを示すヘッダ、”12345”は会員番号、”ヤマダタロウ”は遊技者の氏名をそれぞれ表している。ここで、携帯電話機200からパチンコ機1へ遊技者の特定を行う場合には、赤外線発光部209より遊技者特定パスワードが赤外線信号として送信される。
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図6乃至図8のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球Bの入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類があることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図6の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図8のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図6のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。ステップS43では、左右両図柄列8,10における図柄の組合わせがリーチの組合わせ(同一図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS45において、リーチ演出表示処理を行う。
詳しくは、図柄表示制御基板22において実行される図9に示すリーチ演出表示処理ルーチンにおいて、まず、ステップS450で、通信制御基板30より遊技者特定パスワードを取得する。ここで、遊技者特定パスワードは、遊技者によって携帯電話機200から送信された赤外線信号を赤外線受光部34において受信することにより通信制御基板30におけるRAM38の遊技者特定パスワード記憶領域38aに記憶されている。次に、ステップS451において、遊技者特定パスワードが取得されたか否かを判定し、この判定が満たされていない場合(ステップS451:No)、すなわち、遊技者が特定されていない場合は、ステップS452において遊技者未特定状態用のリーチ演出表示を行う。図12(a)は、遊技者未特定状態用のリーチ演出表示の一例を示している。一方、遊技者特定パスワードが取得できた場合(ステップS451:Yes)、ステップS453において、遊技者特定パスワードに含まれる氏名データ(文字コード列)を取得し、ステップS454において、その取得した氏名データを用いて遊技者特定状態用のリーチ演出表示を行う。尚、図柄表示制御基板22にはキャラクタジェネレータ(図示せず)が設けられており、遊技者特定パスワードより取得した遊技者氏名の文字コード列を用いて、キャラクタジェネレータを介して表示装置5において氏名表示が行われる。続いて、ステップS455において、画面識別情報作成・表示処理を行う。
具体的には、図10に示す画面識別情報作成・表示処理ルーチンにおいて、まず、ステップS4551で、当該パチンコ機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、RAM26上の画面識別情報バッファ26aの1番目の格納領域に格納される。ここで、図11(a)は、画面識別情報バッファ26aのフォーマットを、同図(b)は画面識別情報の格納例をそれぞれ示している。続いて、ステップS4552において、不揮発性メモリ29より画面識別情報カウンタ29aの値を読み出して画面識別情報バッファ26aの2番目の領域に格納する。更に、ステップS4553において、先にステップS450で取得した遊技者特定パスワードを画面識別情報バッファ26aの3番目の領域に格納する。つまり、画面識別情報は、”遊技機ID+画面識別情報カウンタ値+遊技者特定パスワード”というデータ構造を有する。従って、画面識別情報を参照することにより、遊技機IDによってどの遊技機から出力されたかが識別され、画面識別情報カウンタ値によって当該遊技機における個々の画面表示が識別され、遊技者特定パスワードによってどの遊技者による遊技においてなされた画面表示であるかが識別される。尚、画面識別情報カウンタ値が所定の規則に従って付与される固有情報に相当するものである。
そして、ステップS4554において、画面識別情報バッファ26aに格納された画面識別情報を表す文字列データに基づいて、画面5a下部へ画面識別情報の表示を行う。続いて、ステップS4555において、不揮発性メモリ29の画面識別情報カウンタ29aの値をカウントアップする。さらに、ステップS4556において、遊技者に当該画面表示の撮影を促すメッセージ及び画像データの送信先メールアドレスを画面5a下部に表示して、本ルーチンを終了する。図12(b)は、氏名データを用いた遊技者特定状態用のリーチ演出の画面表示において、画面識別情報及び撮影を促すメッセージが画面5a下部に表示された状態の一例を示している。尚、ステップS4551〜4555の処理が、本発明の識別情報作成手段として、ステップS4556の処理がメッセージ表示手段としてそれぞれ機能するものである。
ここで、図12(a)の遊技者未特定状態用のリーチ演出表示では、画面右のキャラクタからの吹き出しメッセージが、「リーチですよ!」となっており、リーチとなったことをメッセージ表示にて報知している。これに対し、図12(b)の遊技者特定状態用のリーチ演出表示では、「ヤマダタロウさん、リーチですよ!」(”ヤマダタロウ”は、遊技者特定パスワードから取得した氏名データ)となっており、リーチとなったことを示すメッセージ中に遊技者の氏名が組み込まれ、自分の氏名が表示装置5上に表示されることによって遊技者の注意をより一層引きつける演出内容となっている。また、画面5a上に表示された画面識別情報を含むリーチ演出画面表示は、携帯電話機200のCCDカメラ230を用いて撮影され、撮影された画像データは、遊技機メーカ等へ電子メールの添付ファイルとして送信される。画像データを受信した遊技機メーカ等では、撮影された画像中の画面識別情報を読み取ることにより、遊技機ID、画面識別情報カウンタ値、遊技者特定パスワードを読み取ることができる。
ステップS455の処理が終了して特別電動役物制御ルーチンへ戻ると、ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS95において、大当り演出表示処理を行う。
詳しくは、図柄表示制御基板22において実行される図13に示す大当り演出表示処理ルーチンにおいて、まず、ステップS950で、通信制御基板30より遊技者特定パスワードを取得する。ここで、遊技者特定パスワードは、遊技者によって携帯電話機200から送信された赤外線信号を赤外線受光部34において受信することにより通信制御基板30におけるRAM38の遊技者特定パスワード記憶領域38aに記憶されている。次に、ステップS951において、遊技者特定パスワードが取得できたか否かを判定し、この判定が満たされていない場合(ステップS951:No)、すなわち、遊技者が特定されていない場合は、ステップS952において遊技者未特定状態用の大当り演出表示を行う。図14(a)は、遊技者未特定状態用の大当り演出表示の一例を示している。尚、画面左下の「確変連続5回」の表示は、高確率モード(確率変動遊技)の連続回数が5回目であることを示しており、画面識別情報を含む当該画面の画像データにより確率変動遊技の連続回数を証明することができる。
一方、遊技者特定パスワードが取得された場合(ステップS951:Yes)、ステップS953において、遊技者特定パスワードに含まれる氏名データ(文字コード列)を取得し、ステップS954において、その取得した氏名データを用いて遊技者特定状態用の大当り演出表示を行う。続いて、ステップS955において、画面識別情報作成・表示処理を行う。尚、図10の画面識別情報作成・表示処理ルーチンの処理内容については、既に説明済みであるので、ここでは説明を省略する。図14(b)は、氏名データを用いた遊技者特定状態用の大当り演出の画面表示において、画面識別情報及び撮影を促すメッセージが画面5a下部に表示された状態の一例を示している。
ここで、図12(a)の遊技者未特定状態用の大当り演出表示では、メッセージが、「大当り」となっており、大当り発生をメッセージ表示にて報知している。これに対し、図12(b)の遊技者特定状態用の大当り演出表示では、「ヤマダタロウさん大当り」(”ヤマダタロウ”は、遊技者特定パスワードから取得した氏名データ)となっており、大当り発生を示すメッセージ中に遊技者の氏名が組み込まれ、自分の氏名が表示装置5上に表示されることによって遊技者の注意をより一層引きつける演出内容となっている。また、画面5a上に表示された画面識別情報を含む大当り演出画面表示は、携帯電話機200のCCDカメラ230を用いて撮影され、撮影された画像データは、遊技機メーカ等へ電子メールの添付ファイルとして送信される。画像データを受信した遊技機メーカ等では、撮影された画像中の画面識別情報を読み取ることにより、遊技機ID、画面識別情報カウンタ値、遊技者特定パスワードを読み取ることができる。
続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。続いて、図7のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax 以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax 個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値Rmax 以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図6のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax 回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmax が「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmax が「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図15の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(ステップS227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax 回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。
次に、通信制御基板30において実行される遊技者特定処理について、図16に示す遊技者特定処理ルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。本ルーチンは、ROM37に記憶されており、CPU36がROM37より所定周期で繰り返し当該ルーチンを読み出して実行する。尚、携帯電話機200からの遊技者特定パスワードの送信は、携帯電話機200においてボタン204を操作することにより行われるものとする。最初に、ステップ400において、赤外線受光部34によって遊技者特定パスワードが受信されたか否かを判定する。遊技者特定パスワードが受信されなかった場合は(ステップS400:No)、本ルーチンを終了する。遊技者特定パスワードが受信された場合は(ステップS400:Yes)、ステップS401において、受信したパスワードをパスワード記憶領域38aに記憶する。続いて、ステップS402において、遊技者が特定されたことを表示装置5へメッセージ表示を行うことにより遊技者に報知し、本ルーチンの処理を終了してメインルーチンへリターンする。このとき、受信した遊技者特定パスワード中に含まれる遊技者の氏名を表す文字列を読み出して、例えば、「ヤマダタロウ様が遊技者として特定されました。」のように遊技者の氏名やニックネーム等を表す文字列を含むメッセージを表示する(図18(a)参照)。これにより、遊技者は、自分が遊技者として特定されたことを表示装置5によるメッセージ表示を見ることにより確認することができる。
次に、通信制御基板30において実行される遊技終了処理について、図17に示す遊技終了処理ルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。本ルーチンは、ROM37に記憶されており、CPU36がROM37より所定周期で繰り返し当該ルーチンを読み出して実行する。最初に、ステップS600において、出力端子16dより出力される発射スイッチ信号がONからOFFになったか否かが判定される。発射スイッチ信号がONからOFFになった場合以外は(ステップS600:No)、本ルーチンの処理を終了する。すなわち、発射スイッチ信号がOFFからONになった場合は遊技開始を、ON状態が継続している場合は遊技継続中を、OFF状態が継続している場合は遊技中止状態が継続していることをそれぞれ意味する。一方、発射スイッチ信号がONからOFFになった場合は、遊技操作が停止された場合であり、当該遊技者による遊技が終了した可能性が高い状態である。発射スイッチ信号がONからOFFになった場合は、ステップS601において、所定時間(例えば、5分間)経過しているか否かが判定される。発射スイッチ信号がONからOFFになってから所定時間以内である場合は(ステップS601:No)、当該遊技者が遊技を再開する場合も想定されるため、ステップS601以降の処理を実行しない。
所定時間が経過した場合は(ステップS601:Yes)、ステップS602において、遊技者特定パスワードの消去を行うことを表示装置5におけるメッセージ表示により予告的に報知する。例えば、図18(b)に示すように、「パスワードを消去します。よろしいですか?はい/いいえ」と表示される。そして、ステップS603において、第1赤外線センサ32aに手がかざされたことが検出された場合は又はいずれの赤外線センサによっても手のかざしが検出されなかった場合は、「はい」が入力されたと認識して、ステップS604において、遊技者特定パスワード記憶領域38aの記憶内容(すなわち、遊技者特定パスワード)の消去を実行する。続いて、ステップS605において、遊技者特定パスワードが消去された旨のメッセージを表示装置5に表示する。例えば、「パスワードが消去されました。」のようにメッセージ表示を行い(図18(c)参照)、本ルーチンの処理を終了する。一方、ステップS603において、第2赤外線センサ32bに手がかざされたことが検出された場合、「いいえ」が入力されたと認識して、遊技者特定パスワードの消去を実行することなく、ステップS600へ戻る。従って、”いいえ”を選択してから所定時間以内に遊技球の発射を再開すれば、遊技者特定パスワードが保持され、再開しない場合は、所定時間後に再び消去確認メッセージ(図18(b)参照)が表示される。
以上詳述したことから明らかなように、本実施の形態によれば、画面識別情報作成・表示処理ルーチンにおけるステップS4551〜4555の処理(識別情報作成手段)においてリーチ演出表示又は大当り演出表示(所定の画面表示)について画面識別情報が作成され、表示装置5による各演出画面表示において画面識別情報としての文字列が表示されるので、各演出画面表示が画面識別情報によって個々に識別可能である。よって、リーチ演出画面表示又は大当り演出画面表示を携帯電話機200の撮影機能で撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、同一画像データの重複使用や他人の画像データの不正使用等を確実に防止することができ、これにより画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、大当り遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データを携帯電話機200よりインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、大当り回数ランキングや確率変動遊技の連続回数ランキングへの参加、サービスポイントの提供等を実現することができる。
また、本実施の形態によれば、画面識別情報が文字列として表示されるので、画面識別情報の内容を遊技者が目視確認できると共に、所定画面を撮影した画像データが送信された遊技機メーカ等の担当者においても画面識別情報の内容を目視により確実に認識することができる。さらに、文字認識装置を用いて、所定の画面表示を撮影した画像データより機械的に画面識別情報を読み取ることも可能である。よって、画像データが真正なものであるか否か等を判別して、不正使用を確実に防止することができる。尚、二次元バーコード等で画面識別情報を表示する構成とすることも考えられるが、二次元バーコード生成プログラムを搭載する必要が生じパチンコ機のコストアップに繋がるだけでなく、携帯通信端末に内蔵されたCCDカメラの解像度によっては、画面識別情報の解読が困難となることも想定される。一方、本実施の形態では、画面識別情報が文字列によって表示される構成であるため、パチンコ機の製造コストが上昇することがなく、さらに、低解像度のCCDカメラを搭載した携帯通信端末で撮影した場合でも確実に画面識別情報の内容を認識することができるという利点がある。
また、本実施の形態によれば、遊技機の主制御を行うためのメイン基板とは別個に設けられ且つメイン基板からの出力専用の通信線によって接続されたサブ基板である図柄表示制御基板22上に識別情報作成手段として機能するプログラムが設けられているので、遊技機の主制御に対する不正が行われることを確実に防止することができると共に、遊技盤を交換する場合等にサブ基板である図柄表示制御基板22上に設けられた識別情報作成手段として機能するプログラムを再利用することが可能である点で利便性が高い。
また、本実施の形態によれば、画面識別情報が所定の規則に従って付与される固有情報としての画面識別情報カウンタ値を含んでいるので、所定の画面表示を確実に個々に識別することができる。また、固有情報が所定条件で(例えば、所定の画面表示毎に)カウントアップされるカウンタ値であるので、重複が生じることなく容易且つ確実に固有情報を作成することができる。
また、本実施の形態によれば、画面識別情報が遊技者特定情報入力手段としての赤外線受光部34によって携帯電話機200より入力した遊技者特定情報としての遊技者特定パスワードを含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技者による遊技において表示されたものであるかを確実に識別することができ、高いセキュリティ性を確保することができる。また、遊技者が所持する携帯電話機200から無線通信によって遊技者特定パスワードが入力されるので、遊技者特定パスワードを非接触的に正確且つ確実にパチンコ機1へ入力することができる。また、赤外線信号を利用するため携帯電話機200における通信コストがかからないという利点がある。
また、本実施の形態によれば、画面識別情報が遊技機を識別するための遊技機識別情報としての遊技機IDを含んでいるので、所定の画面表示がどの遊技機における遊技において表示されたものであるかを確実に識別することができる。
また、本実施の形態によれば、ステップS4556の処理(メッセージ表示手段)が、所定の画面表示において遊技者に撮影を促すためのメッセージを表示するので、遊技者は、撮影機能付きの携帯通信端末等にて撮影した画像データによって利益を得ることができる所定画面が表示されていることを確実に認識することができる。さらに、所定画面を撮影した画像データの送信先に関する情報(遊技機メーカ等の送信先のメールアドレス)を更に表示するので、遊技者は、撮影機能付きの携帯通信端末等にて撮影した所定画面の画像データを、直ちに遊技機メーカ等に送信することができる。
また、本実施の形態によれば、特定の遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、演出画面表示を個々に識別することができる。具体的には、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、大当り遊技状態における演出画面表示を個々に識別することができる。よって、大当り遊技状態における演出画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、大当り遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、大当り回数ランキングへの参加、サービスポイントの提供等のサービスを実現することができる。また、大当り遊技状態に先立って発生するリーチ遊技状態における演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、リーチ遊技状態における演出画面表示を個々に識別することができる。よって、リーチ遊技状態における演出画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、リーチ遊技状態における演出画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、出現確率の低いリーチ遊技状態の出現に対してサービスポイントを提供する等のサービスを実現することができる。
そして、携帯電話機200にて撮影した画像データが遊技機メーカ等にインターネット等を介して送信されることにより、遊技者に対して多様なサービスの提供が実現可能となる。例えば、通常大当り回数、確変大当り回数、又は確変連続回数等の遊技成績に関して、全国レベルでのランキングを実施することが考えられる。すなわち、遊技機メーカに、遊技情報集計用コンピュータを設置する。遊技者は、遊技ホールに設置された遊技機の所定の画面表示を撮影し、その後、遊技者は、撮影した画像データを携帯通信端末より遊技機メーカへ電子メールとして送信する。遊技機メーカの遊技情報集計用コンピュータは、画像データ中の画面識別情報と受信履歴とを照合し、過去に受信済みの画像データと同一情報が重複して送信されたものであるか否かをチェックする。このとき、画面識別情報は、上述したとおりそれぞれ固有であるため、上記チェックを確実に行うことができる。そして、受信した画像データが新規である場合、画像データ集計用コンピュータは、受信した画像データを集計して、通常大当り回数、確変大当り回数及び確変連続回数のそれぞれについてランキングを作成し、例えば、上位10番目までの遊技者名や遊技店情報と共に自社のインターネットホームページ等へランキング結果を掲載する。これにより、遊技者は、ホームページに自分の成績や名前が掲載されることを励みにして、遊技機における遊技をより一層楽しむことができる。また、遊技ホールで遊技を楽しもうと考えている一般の人々は、ホームページに掲載されたランキング結果を参照して遊技店を選ぶ際の参考にすることができる。さらに、遊技機メーカは、大規模で高価なネットワーク設備を新たに構築することなく、遊技者が所持する携帯通信端末を利用して全国から画像データを収集し、マーケティング活動を展開する際の重要な情報源とすることが可能となる。
また、遊技成績に応じて、サービスポイントを付与するサービスを実施することが考えられる。遊技機メーカがサービスポイントの付与を実施する場合には、例えば、遊技機メーカに、遊技者(会員)毎のサービスポイントを記憶管理するサービスポイント管理用コンピュータを設置する。遊技者は、遊技機の画面表示を撮影した画像データを遊技機メーカへ電子メールとして送信する。サービスポイント管理用コンピュータは、受信した画像データに基づいて、通常大当り回数、確変大当り回数、又は確変連続回数を求め、それぞれの成績に応じて算出したサービスポイントを、当該遊技者が過去に蓄積したサービスポイントに加算する。サービスポイントが一定の点数に到達した場合には、遊技機メーカから、当該遊技者に対して景品等が贈られる。従って、遊技者は、従来の遊技ホールにおける賞球数に応じた景品交換とは別の機会において、遊技機メーカからも景品等の獲得が可能となり、遊技に対する意欲をより一層向上させることができる。
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
例えば、前記実施の形態では、画面識別情報をそれぞれ固有の値とするために画面識別情報カウンタ値を用いる構成としたが、図柄表示制御基板22に時計を内蔵させ、個々の所定画面の表示時点を表す時間情報としての時点データを、画面識別情報の構成要素として用いる構成としてもよい。図19は、画面識別情報バッファのフォーマット及び記憶例を示す図である。この変形例によれば、画面表示時点を表す時点データによって、重複が生じない固有情報を簡単且つ確実に作成することができる。さらに、時点データを用いることにより、どのようなタイミングで各所定の画面が表示されたかを、画面を撮影した画像データに基づいて解析することができる。
前記実施の形態では、出力情報を個々に識別するために遊技機ID、カウンタ値、遊技者特定パスワードの全てを含む例を示したが、出力情報の特質や目的に応じてこれらのいずれか若しくは任意の組合わせを識別情報として用いるようにしてもよい。
前記実施の形態では、遊技盤7に設けられた図柄変動表示装置としての表示装置5における画面表示において画面識別情報を表示する構成としたが、遊技盤7の他の位置、或いは遊技盤7外部の前枠2又はガラス扉枠3上に設けられた表示装置において画面識別情報を表示する構成としてもよい。また、パチンコ機に玉貸しに関する機能を有する台間装置が接続され且つ台間装置が表示装置を備えている場合には、台間装置にて画面識別情報を表示するように構成してもよい。
また、大当り遊技状態又はリーチ遊技状態における演出画面表示を、図柄変動回数や大当り回数等に応じてストーリー性を有するように構成してもよい。例えば、図20は、変動回数(又は大当り回数)によってストーリーが展開する様子を表している。本変形例によれば、遊技者は遊技の進行状況をより一層確実に把握することができ、遊技者における遊技意欲を向上させることができる。また、ストーリーの各場面の演出画面表示において画面識別情報が表示されるので、ストーリーの各場面における演出画面表示を個々に識別することができる。
また、リーチ演出画面等における特定のキャラクターを含む画面表示において画面識別情報を表示するように構成してもよい。例えば、図21は、特定のキャラクターを含むリーチ演出画面において画面識別情報が表示された一例を示す図である。本変形例によれば、特定のキャラクターを含む画面表示を携帯通信端末等の撮影機能を用いて撮影した場合に、撮影された画像データを個々に識別可能であるため、画像データの不正使用を確実に防止することができると共に、画像データを多様な方法で活用することが可能となる。例えば、特定のキャラクターを含む画面表示を撮影した画像データをインターネット等を介して遊技機メーカに送信することにより、出現確率の低い特定のキャラクターが出現した場合にサービスポイントを提供する等のサービスを実現することができる。
前記実施の形態では、遊技者の操作によって携帯電話機200から赤外線信号として送信される遊技者特定パスワードを入力させる構成としたが、携帯電話機200に設けられた端子を介して携帯電話機200内のメモリの記憶内容を読み出し可能な装置を設ける構成としてもよい。また、遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段、例えば、パチンコ機の枠等に設けたキーボード、タッチパネル等の入力装置を介して遊技者特定パスワードを入力する構成としてもよい。
また、玉貸しに関する機能を有する台間装置より出力される情報を入力させるためのインタフェース基板(インタフェース手段)を介して遊技者特定パスワードを入力させる構成としてもよい。この場合、例えば、台間装置にタッチパネル等の入力装置又は赤外線受信装置等を設け、これらの装置によって入力された遊技者特定パスワードが、インタフェース基板を介して入力される構成としてもよい。或いは、カード型記憶媒体から情報を読み取るカード読み取り装置が台間装置に設けられている場合は、カード読み取り装置によって会員カードや貯玉カード等としての磁気カード又はICカードから遊技者特定パスワードを読み取り、インタフェース基板を介して入力させる構成としてもよい。
前記実施の形態では、赤外線受光部34を常に赤外線信号の受信待機状態とする構成としたが、携帯電話機200の赤外線受光部34への接近を検知するセンサ手段を設け、そのセンサ手段が携帯電話機200の接近を検出したときに、受信待機状態となるように構成してもよい。尚、センサ手段としては、種々の方式による公知の接近物検知用センサ(例えば、赤外線センサ等)を採用することが可能である。
前記実施の形態では、第1赤外線センサ32a又は第2赤外線センサ32bに手をかざすことにより遊技者の特定を行うか否かの選択や遊技者特定状況の確認結果を入力する構成としたがこれには限られない。例えば、押しボタン、タッチパネル、遊技者の身体部位のいずれかの動作を検出するセンサ、携帯電話機200から送信される情報の受信装置、又は音声認識装置のいずれかによって構成された確認入力手段を介して、遊技者特定状況の確認結果を入力するように構成してもよい。
前記実施の形態では、遊技機識別情報として遊技機IDを用いた例を示したが、遊技機識別情報が遊技機の主制御を行うためのメイン基板の管理情報(例えば、基板管理番号等)を含むことにより、メイン基板のCPU等が不正に交換されていないこと、換言すれば、真正なメイン基板が遊技機に搭載されていることを確実に認識することができる。
前記実施の形態では、携帯通信端末として携帯電話機200を用いた例を示したが、携帯電話機以外にPHS(簡易型携帯電話、Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の各種の携帯通信端末を利用することが可能である。
前記実施の形態では、高確率モード中に通常大当りが2回連続して発生したことに起因して低確率モードへ遷移する構成としたが、通常大当たりが1回発生したことに起因して低確率モードへ遷移する構成としてもよい。
本発明は、前記実施の形態とは異なる種々の遊技機にも適用可能である。例えば、本発明に適用される遊技機は、パチンコ遊技機であって、基本構成としては発射ハンドルを備え、その発射ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
また、本発明に適用される他の遊技機は、スロットマシンであって、基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。図22は、本発明をスロットマシンに適用した一実施の形態であるスロットマシン301の外観を示す正面図である。図22に示されるように、スロットマシン301には、可変表示手段305下方の左側に赤外線受光部334と、第1赤外線センサ332aとが、右側に第2赤外線センサ332bがそれぞれ設けられている。
また、本発明に適用されるさらに別の遊技機は、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であって、基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。図23は、本発明をパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機に適用した一実施の形態である遊技機401の外観を示す正面図である。図23に示されるように、遊技機401には、可変表示手段405下方の左側に赤外線受光部434と、第1赤外線センサ432aとが、右側に第2赤外線センサ432bがそれぞれ設けられている。