JP5487441B2 - ボルト型歪み検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、各種の構造物で発生する歪みを測定するためのボルト形状の歪みセンサに関し、更に詳しく述べると、頭部と軸部を備えた頭部側部材と、軸部のみからなる先端側部材とが、軸方向で間隔をあけた状態で配置され、それら頭部側部材と先端側部材の頭部側端面から先端側端面に向かって形成されている軸孔にピエゾケーブルを内蔵するセンサロッドを挿通して結合し、全体がボルト形状となるように一体化された構造のボルト型歪み検出器に関するものである。このボルト型歪み検出器は、特に橋梁などの土木・建築構造物の歪み測定を長期間にわたって実施するような場合に有用である。
我が国では、高度経済成長期に建設された非常に多くの建物や橋梁・トンネルなどの各種コンクリート構造物が、今後数十年の間に耐用年数を迎えることから、それらの安全を十分に維持できるかが懸念されている。最近の調査によれば、橋の寿命の目安とされる50年に達していなくても、コンクリートの劣化や鋼材の腐食が想定外に進んでいる道路橋も数多く存在することが分かっている。また、健全な構造物であっても、地震などの災害によって大きな損傷を受けることも予想される。
このようなことから、利用者の安全を確保し、構造物を効率的に管理するためには、その損傷度や健全度を正確に診断できるようにすることが肝要である。そのため、構造物に生じる歪みを定期的に測定することが行われている。
構造物に生じる歪みの測定は、一般に歪みゲージを用いることで行われてきた。歪みゲージを構造物の適宜箇所に貼り付け、該歪みゲージに電流を流して電気抵抗を測定することで、構造物の変位や変形を求めることができる。しかし、測定対象が、特に橋梁など巨大な土木構造物のような場合には、多数の歪みゲージを、強固に且つ長期間にわたって安定的に取り付けることは困難である。しかも、測定のために各歪みゲージに電流を供給する必要があり、そのためのセンサ電源を設置しなければならない。また、歪みゲージを構造物の連結箇所に取り付けるには、そのための部材を用意したり、煩瑣な取り付け作業が必要となるなどの問題がある。
そこで近年、構造物に光ファイバを張り巡らし、その光ファイバの一端に光歪測定器を接続することで、コンクリート構造物の変位を検出する手法が開発されている(例えば特許文献1参照)。しかし、このような光ファイバによる歪み測定の手法は、システムが高価であり、光ファイバ中に光を伝搬させるので、そのためのセンサ電源が必要となる。また歪みから損傷を検出するには固有振動数の変化などを利用するが、固有振動数変化は一般に感度が悪く、そのため光ファイバから離れた位置での損傷の検出は困難である。
このように、既存の様々な構造物の有効利用を図る観点からは、補修・補強による長寿命化が大きな課題となっており、そのためには安価で、既存の構造物に対しても容易に且つ長期間にわたって安定的に取り付けることができ、構造物に生じる歪みを簡便に測定できる技術の開発が強く求められている。
特開2000−65540号公報
本発明が解決しようとする課題は、既存の構造物に対しても容易に且つ長期間にわたって安定的に取り付けることができ、安価であり、しかもセンサ電源が不要で、構造物に生じる歪みを簡便に測定できるようにすることである。
本発明は、頭部と軸部を備え軸方向に貫通する軸孔が形成されている頭部側部材と、軸部のみからなり基端から先端に向かう軸孔が形成されている先端側部材とが、軸方向で間隔をあけた状態で配置され、それら頭部側部材と先端側部材の軸孔にピエゾケーブルを内蔵するセンサロッドが挿通され、前記頭部側部材と前記先端側部材とが前記センサロッドの両端部で結合されて、全体がボルト形状に一体化されており、前記ピエゾケーブルのリード部を頭部側から外部へ引き出すようにしたボルト型歪み検出器である。
ここで前記センサロッドは、例えば中心に位置する細長状のピエゾケーブルが、柔軟性素材からなる保護チューブで取り囲まれた構造とする。あるいは更に前記保護チューブの外側が屈曲可能な素材からなる外鞘で被われた構造としてもよい。前記保護チューブは樹脂あるいはゴムなどの柔軟性素材からなり、典型的な例としてはウレタン樹脂を用いる。外鞘の材料としては、セラミックスや工業プラスチックなどを用いることができる。
頭部側部材や先端側部材とセンサロッドとの結合は、接着剤による固着や機械的結合、あるいはそれらの併用など任意の方法でよい。機械的な結合の場合、例えば頭部側部材の頭部側面に径方向に軸孔に至るネジ穴を形成し、該ネジ穴に螺合する止めネジでセンサロッドを固定する構造がある。先端側部材については、その先端側に薄肉円筒部を延設し、該薄肉円筒部をカシメることでセンサロッドを固定する構造がある。
ボルト型歪み検出器は、構造物同士が結合する境界に、中間部で露出しているセンサロッドの部分が位置するように取り付ける。例えば、前記先端側部材の外周面に、固定ナット取り付け用のネジ部を形成した構造とし、緩み止めナットなどによって取り付ける方法がある。あるいは、前記先端側部材の直径方向に、ピン挿通用の貫通孔を形成した構造とし、割りピンのような保持具によって保持する方法もある。更には、前記頭部側部材の軸部外周に、先細状の圧着用テーパ部を形成した構造とし、構造物の取り付け孔に打ち込み圧接する方法もある。
本発明に係るボルト型歪み検出器は、全体がボルト形状で内部にピエゾケーブルが収容されている構造なので、既存の構造物であっても、そのボルト挿入孔を利用して容易に且つ長期間にわたって安定的に取り付けることができる。しかも、頭部側部材と先端側部材とが離間し、中間部にはセンサロッドが存在するだけの構造なので変形しやすく、構造物の撓みや捩れなどの変形を高感度で検出することができる。更に本発明では、ピエゾケーブルを用いた簡単な構造なので、安価でありセンサ電源を必要としないことから、容易に多点に設置でき、長期間にわたって安定的に測定し続けることができることと相俟って、各種土木・建築構造物のヘルスモニタリングシステムに適したものとなる。また本発明のボルト型歪み検出器は、鉄骨構造物のみならず、木造構造物などにも適用できる。
本発明に係るボルト型歪み検出器の一実施例を示す説明図。 その組立説明図。 本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図。 その組立説明図。 本発明に係るボルト型歪み検出器の更に他の実施例を示す説明図。 ボルト型歪み検出器の使用状態の一例を示す説明図。 本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図。 そのボルト型歪み検出器の使用状態の例を示す説明図。 本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図。 そのボルト型歪み検出器の使用状態の例を示す説明図。 ボルト型歪み検出器とその使用状態の他の一例を示す説明図。
図1は、本発明に係るボルト型歪み検出器の一実施例を示す説明図である。ここで、Aは外観を、Bは縦断面を表している。また図2は、その組立説明図である。
本発明に係るボルト型歪み検出器は、頭部と軸部を備えた頭部側部材10と、軸部のみからなる先端側部材11とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化して全体がボルト形状となるように構成したものである。通常のボルトと同様、先端側部材11の外周面には、固定ナット取り付け用のネジ部13が形成されている。頭部側部材10及び先端側部材11の中心には、軸方向に貫通する軸孔14,15が形成されており、ピエゾケーブル16を内蔵する前記センサロッド12を、前記頭部側部材10と先端側部材11の両方の軸孔14,15に挿通してエポキシ系などの接着剤で固着し、前記ピエゾケーブル16のリード部18を頭部側から外部へ引き出す構造である。
前記センサロッド12は、例えばピエゾケーブル16の外側を柔軟性を有する円筒状の保護チューブ20で被った構造とし、該保護チューブ20の外径はほぼ軸孔14の内径に一致したものとする。なお、保護チューブ20の先端は閉じていてもよい。ここでは、ピエゾケーブル16を保護チューブ20よりも若干短く設定し、先端部に接着剤21を充填して接着と封止を行っている。この保護チューブ20は、ピエゾケーブル16を保護するとともに、その材質と肉厚で撓みや変形を調整する機能を果たす。本発明に係るボルト型歪み検出器は、土木・建築構造物に直接取り付ける関係上、耐候性ならびに柔軟性の観点から、保護チューブ20の材料としてはウレタン樹脂が好ましい。
なお、ピエゾケーブル16は同軸ケーブルとして設計されているもので、市販品をそのまま用いることができる。図示していないが、例えば、中心に位置する芯線に、絶縁体となるVF2ピエゾフィルムテープをスパイラル状に巻き付け、その外側に銅網線を配し、更にポリエチレン外被で被覆した構造である。このようなピエゾケーブル16は、負荷を受けると伸び縮みし大きな電圧を発生する特徴がある。但し、本発明で使用可能なピエゾケーブルは、このような構造のみに限定されるものではない。伸びや撓みなどの変形に対して出力電圧を発生するケーブル状のものであればよい。
ピエゾケーブル16の基端部には保護スリーブ22を装着し、リード線18を引出しコネクタ24に接続して、外部回路と接続できるように構成する。
本発明では、センサロッドを、その両端部で保持している頭部側部材と先端側部材とを互いに離間させているため、それらの間にはセンサロッドのみが存在することになり、伸縮、撓み、捩れなどの変形に対する検出感度が格段に向上する。なお、頭部側部材と先端側部材との離間距離、センサロッドを構成する保護チューブの材質や肉厚などは、測定状況などに応じて適宜変更することができる。
なお、上記の実施例において、ピエゾケーブルの外側を被う保護チューブにウレタン樹脂を用いているのは、柔軟性と耐候性に優れているからである。使用環境によっては、他の樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂や各種ゴムなどの素材を用いてもよい。なお、前記頭部側部材及び先端側部材は、市販品のボルトに軸孔を形成した後、軸部の中央部にて軸に垂直な面で分断加工することで製作してもよいし、頭部側部材と先端側部材を当初から別々に加工して必要な形状に製作してもよいことはいうまでもない。頭部側部材及び先端側部材は、通常、金属からなるが、用途などによっては樹脂やセラミックスからなるものでもよい。また、頭部側部材と先端側部材を別々の材質の組み合わせとすることも可能である。
図3は、本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図である。この図3でも、Aは外観を、Bは縦断面を表している。基本的な構成は、頭部側部材及び先端側部材の形状・構造を除けば図1に示す構造と同様であってよい。そこで、説明を分かり易くするため、対応する部材には同一符号を付す。また図4は、その組立説明図である。
このボルト型歪み検出器も、頭部と軸部を備えた頭部側部材30と、軸部のみからなる先端側部材31とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化されて全体がボルト形状となるように構成されている。通常のボルトと同様、先端側部材31の外周面には、固定ナット取り付け用のネジ部33が形成されている。また、頭部側部材30及び先端側部材31の中心には、軸方向に貫通する軸孔34,35が形成されている。この実施例では、頭部側部材30には、その頭部の側面に径方向に軸孔34に至るネジ穴36が、1箇所もしくは複数箇所に形成されている。先端側部材31には、その先端側に薄肉円筒部37が延設されている。薄肉円筒部36には、軸方向に単一もしくは複数のスリットを設けてもよい。
そして、ピエゾケーブル16を内蔵するセンサロッド12を、前記頭部側部材30と先端側部材31の両方の軸孔34,35に挿通し、頭部側部材30については、その頭部側面に径方向に形成したネジ穴36に、止めネジ38を螺着することでセンサロッド12を機械的に固定し、先端側部材31については、その先端側に延設した薄肉円筒部37をカシメることでセンサロッド12を機械的に固定する。勿論、接着剤を併用してもよい。それによって結合強度をより一層高めることができる。前記ピエゾケーブル16のリード部18は、頭部側から外部へ引き出す。このような機械的な固定構造は、保護チューブ20にポリテトラフルオロエチレン樹脂のような接着し難い素材を用いる場合には特に有効である。
図5は、本発明に係るボルト型歪み検出器の更に他の実施例を示す説明図である。基本的な構成は、センサロッドを除けば、図1に示す構造と同様であってよい。そこで、ここでも説明を分かり易くするため、対応する部材には同一符号を付す。
ボルト型歪み検出器は、頭部と軸部を備えた頭部側部材10と、軸部のみからなる先端側部材11とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化されて全体がボルト形状となるように構成されている。通常のボルトと同様、先端側部材11の外周面には、固定ナット取り付け用のネジ部13が形成されている。頭部側部材10及び先端側部材11の中心には、軸方向に貫通する軸孔14,15が形成されている。そして、ピエゾケーブル16を内蔵するセンサロッド40を、前記頭部側部材10と先端側部材11の両方の軸孔14,15に挿通して接着剤で固着し、前記ピエゾケーブル16のリード部18を頭部側から外部へ引き出す構造である。この実施例では、前記センサロッド40は、ピエゾケーブル16の外側を、ウレタン樹脂からなる保護チューブ42で取り囲み、更にその保護チューブ42の外側をセラミックスや工業プラスチックからなる外鞘44で被った構造としている。この構造は、設定値以上の荷重が加わり外鞘44が大きく屈曲変形したときに大きな出力電圧が生じるので、設定値以上の過大な荷重の検出測定に有効である。
本発明に係るボルト型歪み検出器の使用状態の一例を図6に示す。鉄骨や木材などからなる2体の構造物50,51間の相対的な変位を検出する場合である。ここでは、図1に示されている構造のボルト型歪み検出器を用いている。互いに接合されている2体の構造物50,51の連通するボルト挿入孔に、本発明に係るボルト型歪み検出器を挿通する。使用するボルト型歪み検出器は、2体の構造物50,51の境界に、中間部で露出しているセンサロッドの部分が位置するような寸法とする。挿通したボルト型歪み検出器は、ワッシャ52を介して緩み止めナット54を螺合し締め付けることで取り付ける。ダブルナットとすることで緩み止めを行う構造でもよい。従って、本発明に係るボルト型歪み検出器は、既存の構造物であっても、既に形成されているボルト挿入孔を利用して、簡単に且つ長期間にわたって安定的に取り付けることができる。このようにすると、2体の構造物間で、ずれや離間などの変位が発生すれば、ボルト型歪み検出器の撓みや伸びとして大きな電圧が発生し、それが外部回路で検出されることになる。しかも本発明においては、前述のように、センサロッドの構造、使用する材質、肉厚などの形状等を適宜選択することにより、歪みの検出感度などを調整することができる。
図7は、本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図である。この図7でも、Aは外観を、Bは縦断面を表している。基本的な構成は、先端側部材の形状・構造を除けば図1に示す構造と同様であってよい。そこで、説明を分かり易くするため、センサロッドなどの対応する部材には同一符号を付す。
ボルト型歪み検出器は、頭部と軸部を備えた頭部側部材60と、軸部のみからなる先端側部材61とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化されて全体がボルト形状となるように構成されている。この実施例では、先端側部材61の外周面にはネジ部は不要である。頭部側部材60の中心には、軸方向に貫通する軸孔62が形成されているが、先端側部材61の軸孔63は非貫通(先端部は閉じている)となっている。従って、センサロッド12は、先端側部材61の途中までしか挿入されておらず、接着剤64で固着されている。また、前記先端側部材61の先端面寄りの位置(軸孔が非貫通の部分)で、直径方向に、ピン挿通用の貫通孔66が形成されている。この貫通孔66は、ボルト型歪み検出器を取り付ける際の固定用の割りピン68を挿入するためのものである。
図8は、そのボルト型歪み検出器の使用状態を示している。説明を簡略化するために、図6と同様の取り付け状態を想定して描いてある。互いに接合されている2体の構造物50,51の連通するボルト挿入孔に、ボルト型歪み検出器を挿通する。使用するボルト型歪み検出器は、2体の構造物50,51の境界に、中間部で露出しているセンサロッドの部分が位置するような寸法とする。挿通したボルト型歪み検出器は、その先端側部材61に形成されているピン挿通用の貫通孔66に割りピン68を挿入して、該割りピン68の先端部を折り曲げることで保持される。この取り付け構造では、軸方向に多少のガタが生じるが、2体の構造物間の相対的なずれは検出できるし、離間もガタの範囲を超えて大きくなれば検出できる。
図9は、本発明に係るボルト型歪み検出器の他の実施例を示す説明図である。この図9でも、Aは外観を、Bは縦断面を表している。基本的な構成は、頭部側部材及び先端側部材の形状・構造を除けば図1に示す構造と同様であってよい。そこで、説明を分かり易くするため、対応する部材には同一符号を付す。
ボルト型歪み検出器は、頭部と軸部を備えた頭部側部材70と、軸部のみからなる先端側部材71とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化されて全体がボルト形状となるように構成されている。この実施例では、頭部側部材70の頭部は六角形でなくてもよく(ここでは円形としてある)、先端側部材71の外周面にはネジ部は形成されていない。頭部側部材70の中心には、軸方向に貫通する軸孔72が形成されているが、先端側部材71の軸孔73は非貫通(先端部は閉じている)となっている。従って、センサロッド12は、先端側部材71の途中までしか挿入されておらず、接着剤74で固着されている。この実施例では、頭部側部材70の軸部外周に、先細状の圧着用テーパ部76が形成されている。この圧着用テーパ部76は、頭部側部材と一体に成形したものでもよいし、別体として成形し固着したものでもよい。その場合、頭部側部材と材質の異なるものでもよく、従って樹脂などでもよい。テーパ面にはローレット加工など、適度な凹凸形状にして滑り止め効果を持たせるのが好ましい。また、ここでは、前記先端側部材71の先端部は、取り付け時に構造物のボルト挿入孔に挿入し易くするために先細形状にしている。
図10は、そのボルト型歪み検出器の使用状態を示している。このボルト型歪み検出器は、少なくとも表側(挿入する際の手前側)は木造構造物など比較的柔らかい構造物で、裏側(奥側)に工具が入らないような箇所に取り付ける場合に有効である。ここでは、表側と裏側の構造物80,81は共に木造であり、表側の構造物80ではボルト挿入孔は貫通しているが、裏側の構造物81ではボルト挿入孔は非貫通で袋孔という想定で取り付け状態を描いてある。表側の構造物80のボルト挿入孔の孔径は、ボルト型歪み検出器の圧着用テーパ部76の大径部と小径部の中間の大きさとする。ボルト型歪み検出器は、2体の構造物80,81の境界に、中間部で露出しているセンサロッドの部分が位置するような寸法とする。互いに接合されている構造物80,81の連通するボルト挿入孔に、ボルト型歪み検出器を差し入れ、保護スリーブ22やリード線18などを痛めないように治具を介して打ち込む。すると、頭部側部材70の軸部外周に形成されている先細状の圧着用テーパ部76が、表側の構造物80の孔壁に食い込み固定される。必要に応じて、裏側の構造物81のボルト挿入孔にコーキング剤などを塗布しておけば、ボルト型歪み検出器の先端側部材71とのガタも解消できる。
図11は、ボルト型歪み検出器とその使用状態の他の例であり、Aはボルト型歪み検出器を、Bはその使用状態を示している。ボルト型歪み検出器は、図9に示すものに類似しているが、圧着用テーパ部は備えていない点が異なる。ボルト型歪み検出器は、頭部と軸部を備えた頭部側部材90と、軸部のみからなる先端側部材91とが、軸方向で間隔をあけて配置されており、それらの内部にセンサロッド12を挿通し、結合一体化されて全体がボルト形状となるように構成されている。この実施例では、頭部側部材90の頭部は円形であり、先端側部材91の外周面にネジ部はない。図示されていないが、図9と同様、頭部側部材90の中心には、軸方向に貫通する軸孔が形成されているが、先端側部材91の軸孔は非貫通(先端部は閉じている)となっている。従って、センサロッド12は、先端側部材91の途中まで挿入され、接着剤で固着されている。ここでも、前記先端側部材91の先端部は、取り付け時に構造物のボルト挿入孔に挿入し易くするために先細形状にしている。
このボルト型歪み検出器も、図10と同様、裏側に工具が入らないような箇所に取り付ける場合に有効である。この場合、表側は鉄骨など硬い構造物でもよい。表側の構造物ではボルト挿入孔は貫通しているが、裏側の構造物ではボルト挿入孔は非貫通で袋孔となっているという想定で取り付け状態を描いてある。表側の構造物のボルト挿入孔の孔径は、頭部側部材90の軸部径よりもかなり大きめである。ボルト型歪み検出器は、2体の構造物80,81の境界に、中間部で露出しているセンサロッドの部分が位置するような寸法とする。
ボルト型歪み検出器の頭部側部材90の軸部に、板バネ92を添えて、互いに接合されている2体の構造物80,81の連通するボルト挿入孔に差し入れる。板バネ92は、端面が弧状の細長形状であり、その凹面がボルト型歪み検出器の軸部に対向するように沿わせる。ボルト挿入孔に差し入れる際、板バネ92を潰して高さを下げた状態とする。そして、保護スリーブ22やリード線18などを痛めないように治具を介して打ち込む。すると、ボルト挿入孔内で板バネ92は元の形状に戻ろうと膨らみ、それによって頭部側部材90の軸部が孔壁に圧着される。必要に応じて、裏側の構造物80のボルト挿入孔にコーキング剤などを塗布しておけば、ボルト型歪み検出器の先端側部材91とのガタも解消できる
本発明に係るボルト型歪み検出器は、上記のような機械的な固定方法のみならず、接着剤によって構造物に固定することも可能である。
10 頭部側部材
11 先端側部材
12 センサロッド
14,15 軸孔
16 ピエゾケーブル
18 リード線
20 保護チューブ

Claims (8)

  1. 頭部と軸部を備え軸方向に貫通する軸孔が形成されている頭部側部材と、軸部のみからなり基端から先端に向かう軸孔が形成されている先端側部材とが、軸方向で間隔をあけた状態で配置され、それら頭部側部材と先端側部材の軸孔にピエゾケーブルを内蔵するセンサロッドが挿通され、前記頭部側部材と前記先端側部材とが前記センサロッドの両端部で結合されて、全体がボルト形状に一体化されており、前記ピエゾケーブルのリード部を頭部側から外部へ引き出すようにしたことを特徴とするボルト型歪み検出器。
  2. 前記センサロッドは、中心に位置する細長状のピエゾケーブルが、柔軟性素材からなる保護チューブで取り囲まれた構造をなしている請求項1記載のボルト型歪み検出器。
  3. 前記センサロッドは、中心に位置する細長状のピエゾケーブルが、柔軟性素材からなる保護チューブで取り囲まれ、更に該保護チューブの外側が屈曲可能な素材からなる外鞘で被われた構造をなしている請求項1記載のボルト型歪み検出器。
  4. 前記頭部側部材は、その頭部の側面に径方向に軸孔に至るネジ穴が形成され、該ネジ穴に螺合する止めネジで前記センサロッドが固定されている請求項1乃至3のいずれかに記載のボルト型歪み検出器。
  5. 前記先端側部材は、その先端側に薄肉円筒部が延設され、該薄肉円筒部のカシメによって前記センサロッドが固定されている請求項1乃至4のいずれかに記載のボルト型歪み検出器。
  6. 前記先端側部材の外周面に、固定ナット取り付け用のネジ部が形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載のボルト型歪み検出器。
  7. 前記先端側部材の先端寄りの位置に、ピン挿通用の貫通孔が直径方向に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載のボルト型歪み検出器。
  8. 前記頭部側部材の軸部外周に、先細状の圧着用テーパ部が形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載のボルト型歪み検出器。
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