JP5486433B2 - エンジンブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪の速度低下やスリップを検出した際にエンジンブレーキを抑制するエンジンブレーキ制御装置に関する。
一般に、車両においては、低μ路等を走行中にアクセルを開放したり、ダウンシフトを行った場合に、過度のエンジンブレーキが作用すると、駆動輪がスリップしたり、ロック状態になることがある。このため、例えば、特開昭64−87844号公報(以下、特許文献1)では、車輪速の低下を検出した場合に、エンジンブレーキの際の燃料カットを中止して燃料の供給を再開し、車輪のグリップの回復を図る技術が開示されている。また、このような車輪速の低下を精度良く検出する技術として、特開平8−207724号公報(以下、特許文献2)には、車体加速度センサから得られる前後加速度と、車輪速センサから得られる前後加速度とを比較して、車輪速の低下を検出する技術が開示されている。
特開昭64−87844号公報 特開平8−207724号公報
しかしながら、上述の特許文献2に開示されるような2つの前後加速度から車輪速の低下を検出する技術では、車体加速度センサから得られる前後加速度には、例えば、変速機におけるアップシフトやダウンシフト、ロックアップクラッチの状態変化といった、加速度変化が伴う操作をした直後には誤差が多く含まれており、精度良く車輪速の低下を検出することができないという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車体加速度から得られる前後加速度と車輪速から得られる前後加速度とにより精度良く車輪速の低下を検出し、車輪の速度低下やスリップを検出した際に、的確に、エンジンブレーキの抑制を行うことができるエンジンブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、車体に作用する加速度に基づいた前後加速度を第1の加速度として検出する第1の加速度検出手段と、車輪速に基づいた前後加速度を第2の加速度として検出する第2の加速度検出手段と、上記第1の加速度と上記第2の加速度を基に車輪速の低下を判定した場合にエンジンブレーキを抑制する制御を実行させる制御手段とを備えたエンジンブレーキ制御装置において、変速機のアップシフトとダウンシフトの少なくとも一方を検出した場合、該アップシフトとダウンシフトの完了後、予め設定する時間が経過するまでは、上記制御手段によるエンジンブレーキを抑制する制御を禁止することを特徴としている。
本発明のエンジンブレーキ制御装置によれば、車体加速度から得られる前後加速度と車輪速から得られる前後加速度とにより精度良く車輪速の低下を検出し、車輪の速度低下やスリップを検出した際に、的確に、エンジンブレーキの抑制を行うことが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両全体の概略構成を示す説明図である。 本発明の実施の一形態に係る燃料カット抑制制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る主駆動輪スリップ判定フラグ設定ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る車輪速低下判定フラグ設定ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る安定性判定フラグ設定ルーチンのフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は車両前部に配置されたエンジンを示し、このエンジン1による駆動力は、エンジン1後方のマニュアルモード付き自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)2からトランスミッション出力軸2aを経てトランスファ3に伝達される。
更に、このトランスファ3に伝達された駆動力は、リヤドライブ軸4、プロペラシャフト5、ドライブピニオン軸部6を介して後輪終減速装置7に入力される一方、リダクションドライブギヤ8、リダクションドリブンギヤ9、ドライブピニオン軸部となっているフロントドライブ軸10を介して前輪終減速装置11に入力される。ここで、自動変速装置2、トランスファ3および前輪終減速装置11等は、一体にケース12内に設けられている。
また、後輪終減速装置7に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸13rlを経て左後輪14rlに、後輪右ドライブ軸13rrを経て右後輪14rrに伝達される。前輪終減速装置11に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸13flを経て左前輪14flに、前輪右ドライブ軸13frを経て右前輪14frに伝達される。
トランスファ3は、リダクションドライブギヤ8側に設けたドライブプレート15aとリヤドライブ軸4側に設けたドリブンプレート15bとを交互に重ねて構成したトルク伝達容量可変型クラッチとしての湿式多板クラッチ(トランスファクラッチ)15と、このトランスファクラッチ15の締結力(差動制限トルク)を可変自在に付与するトランスファピストン16とにより構成されている。従って、本車両は、トランスファピストン16による押圧力を制御し、トランスファクラッチ15の差動制限トルクを制御することで、トルク配分比が前輪と後輪で、例えば100:0から50:50の間で可変できるフロントエンジン・フロントドライブ車ベース(FFベース)の4輪駆動車となっている。尚、トランスファピストン16の押圧力は、複数のソレノイドバルブ等を擁した油圧回路で構成する図示しないトランスファクラッチ駆動部で与えられ、このトランスファクラッチ駆動部を駆動させる制御信号は、図示しない制御装置から出力される。
図1中、符号20は、エンジン1を制御するエンジン制御装置を示し、このエンジン制御装置1は、エンジン1に関して燃料噴射制御、点火時期制御、その他全般に亘る制御を行う主制御部21と、エンジンブレーキに際して、後述する燃料カット抑制状態では無い場合に燃料カットの実行を主制御部21に対して指示するエンジンブレーキ制御部22とを有して主要に構成されている。
エンジンブレーキ制御部22には、4輪の車輪速Vfl(左前輪車輪速)、Vfr(右前輪車輪速)、Vrl(左後輪車輪速)、Vrr(右後輪車輪速)を検出する車輪速センサ31fl、31fr、31rl、31rrと、車体に作用する加速度に基づいた前後加速度(第1の加速度)GBを検出する第1の加速度検出手段としての車体加速度センサ32と、スロットル開度θthを検出するスロットル開度センサ33と、自動変速装置2の変速位置を検出するインヒビタースイッチ34が接続されている。
そして、エンジンブレーキ制御部22は、これらの入力信号を基に、エンジンブレーキの際(例えば、スロットルバルブが全閉で、かつ、エンジン回転数が予め設定した回転数を超えている等の条件が成立する際)は、原則として、燃料カット実行の信号を主制御部21に出力する。この際、エンジンブレーキ制御部22は、以下の図2に示す燃料カット抑制制御プログラムにより、燃料カット禁止要求が出力されている場合には、燃料カット抑制状態として燃料カットの実行を禁止する。
次に、エンジンブレーキ制御部22で実行される燃料カット抑制制御プログラムを、図2のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要パラメータ、具体的には、後述する主駆動輪スリップ判定フラグ設定ルーチンで設定される主駆動輪スリップ判定フラグFL1(主駆動輪がスリップ状態に「1」にセットされるフラグ)、後述する車輪速低下判定フラグ設定ルーチンで設定される車輪速低下判定フラグFL2(車輪速低下状態に「1」にセットされるフラグ)等を読み込む。
次いで、S102に進み、燃料カット抑制制御を実行する前提条件が成立しているか否か判定される。ここで、燃料カット抑制制御を実行する前提条件とは、例えば、アクセル開放後、設定時間(例えば5秒)以内であり、エンジンブレーキが弱くなっていないかや、センサ等の異常がないか等の条件である。
S102の判定の結果、上述の前提条件が成立していない場合は、そのままプログラムを抜ける一方、前提条件が成立している場合は、S103へと進む。
上述の前提条件が成立しておりS103に進むと、主駆動輪スリップ判定フラグFL1がセット(FL1=1)されているか否か判定され、FL1=1であり、主駆動輪がスリップ状態である場合は、S104に進んで、燃料カット禁止要求を出力して燃料カット抑制状態として燃料カットの実行を禁止させる。
一方、上述のS103で、主駆動輪スリップ判定フラグFL1がクリア(FL1=0)されている場合は、S105に進んで、車輪速低下判定フラグFL2がセット(FL2=1)されているか否か判定される。この判定の結果、FL2=1であり、車輪速低下状態の場合は、S104に進んで、燃料カット禁止要求を出力して燃料カット抑制状態として燃料カットの実行を禁止させる。逆に、車輪速低下判定フラグFL2がクリア(FL2=0)されている場合は、そのままプログラムを抜ける。
次に、エンジンブレーキ制御部22で実行される主駆動輪スリップ判定フラグ設定ルーチンを、図3のフローチャートで説明する。
まず、S201で、必要パラメータ、具体的には、4輪の車輪速Vfl、Vfr、Vrl、Vrrを読み込む。
次に、S202に進み、主駆動輪車輪速/被駆動輪車輪速が予め設定した比率rc1(例えば0.92)以下を設定時間(例えば0.06秒)以上継続しているか否か判定する。ここで、主駆動輪車輪速とは、本実施形態のようなFFベースの4輪駆動車や前輪駆動車の場合は、前輪の車輪速であり、すなわち、(Vfl+Vfr)/2である。逆に、被駆動輪車輪速は、後輪の車輪速であり、すなわち、(Vrl+Vrr)/2である。
S202の判定の結果、主駆動輪車輪速/被駆動輪車輪速が、予め設定した比率rc1以下を設定時間以上継続していない場合は、主駆動輪車輪速が被駆動輪車輪速と略同じか、それ以上であり、主駆動輪がスリップしているとは考えられないため、S203に進んで、主駆動輪スリップ判定フラグFL1をクリア(FL1=0)してプログラムを抜ける。
逆に、主駆動輪車輪速/被駆動輪車輪速が、予め設定した比率rc1以下を設定時間以上継続している場合は、主駆動輪車輪速が被駆動輪車輪速よりも遅くなっており、主駆動輪がスリップしていると考えられるため、S204に進む。
S204に進むと、主駆動輪車輪速が設定速(例えば10km/h)以上か否か判定され、S205に進むと、被駆動輪車輪速が設定速(例えば10km/h)以上か否か判定されて、これらS204とS205が共に設定速以上と判定された場合、十分な精度でスリップ判定を行えていると判断できるため、S206に進んで、主駆動輪はスリップ状態と判定して主駆動輪スリップ判定フラグFL1をセット(FL1=1)してプログラムを抜ける。逆に、S204とS205の何れか一方でも、設定速未満の場合は、十分な精度でスリップ判定を行えていると判断できないため、S203に進んで、主駆動輪スリップ判定フラグFL1をクリア(FL1=0)してプログラムを抜ける。
次に、エンジンブレーキ制御部22で実行される車輪速低下判定フラグ設定ルーチンを、図4のフローチャートで説明する。
まず、S301で、必要パラメータ、具体的には、スロットル開度θth、車体に作用する加速度に基づいた前後加速度GB、4輪の車輪速Vfl、Vfr、Vrl、Vrr、自動変速装置2の変速位置、後述する安定性判定フラグ設定ルーチンで設定される安定性判定フラグFL3(後述する差分値ΔGの安定性が確保されていると判定した場合に「1」にセットされるフラグ)、後述の安定性判定フラグ設定ルーチンで算出される路面勾配補正基準値CGSを読み込む。
次に、S302に進み、加速度の差分値ΔGを算出する。これは、例えば、以下の(1)式により算出する。
ΔG=GB−((dVfl/dt)+(dVfr/dt)+(dVrl/dt)+(dVrr/dt))/4 …(1)
次いで、S303に進み、FL3=1、すなわち、差分値ΔGの安定性が確保されているか否か判定する。そして、FL3=0であり、差分値ΔGの安定性が確保されていない場合は、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。逆に、FL3=1であり、差分値ΔGの安定性が確保されている場合は、S305に進む。
S305では、アクセルがONからOFFに変化したか否かの判定が行われ、ONからOFFに変化していない場合は、エンジンブレーキの際の車輪速低下の判定を行う必要がないため、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。
S305で、アクセルがONからOFFに変化したと判定されるとS306に進み、後述する安定性判定フラグ設定ルーチンで更新される基準値の更新後における、差分値ΔGが(C+CGS:Cは予め設定しておいた値)以上を設定時間継続しているか否か、すなわち、設定時間、路面勾配により発生する加速度分の誤差を取り除いた値以上となっているか否か判定される。
この判定の結果、差分値ΔGが(C+CGS)以上を設定時間継続していないと判定された場合は、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。
また、差分値ΔGが(C+CGS)以上を設定時間継続していると判定された場合は、S307に進み、アクセルOFFを設定時間継続しているか否か判定される。この判定の結果、アクセルOFFが設定時間継続されていないのであれば、アクセルOFF後の、スロットルの機械的な遅れ、スロットル制御の設定等による誤差を判定に含んでしまう可能性があるため、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。
S307で、アクセルOFFが設定時間継続されているのであれば、S308に進み、アップシフト完了後、設定時間経過したか否か判定する。すなわち、アップシフト中やアップシフト完了直後では、加速度の大きな変動を伴って、この変動が車輪速の低下を判定する上で誤差となってしまう可能性があるため、アップシフト完了後、設定時間経過していないのであれば、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。
また、S308で、アップシフト完了後、設定時間経過しているのであれば、S309に進んで、ダウンシフト完了後、設定時間経過したか否か判定する。このS309も、S308と同様に、ダウンシフト中やダウンシフト完了直後では、加速度の大きな変動を伴って、この変動が車輪速の低下を判定する上で誤差となってしまう可能性があるため、ダウンシフト完了後、設定時間経過していないのであれば、S304に進んで、車輪速低下判定フラグFL2をクリア(FL2=0)してプログラムを抜ける。
また、S309で、ダウンシフト完了後、設定時間経過しているのであれば、S310に進んで、車輪速が低下していると判定して、車輪速低下判定フラグFL2をセット(FL2=1)してプログラムを抜ける。
次に、エンジンブレーキ制御部22で実行される安定性判定フラグ設定ルーチンを、図5のフローチャートで説明する。
まず、S401で、必要パラメータ、具体的には、スロットル開度θth、車体に作用する加速度に基づいた前後加速度GB、4輪の車輪速Vfl、Vfr、Vrl、Vrrを読み込む。
次に、S402に進み、加速度の差分値ΔGを、前述の(1)式により算出する。
次いで、S403に進み、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|を算出する。
次に、S404に進んで、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|が、設定時間、予め設定した閾値以内か否か判定する。そして、この判定の結果、予め設定した閾値以内ではない場合は、不安定な状態と判定し、S405に進んで、安定性判定フラグFL3をクリア(FL3=0)してプログラムを抜ける。
逆に、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|が、設定時間、予め設定した閾値以内の場合は、S406に進んで、アクセルONからOFFに変化する直前の設定時間、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|は、閾値以内か否か判定する。この判定の結果、閾値以内ではない場合は、不安定な状態と判定し、S405に進んで、安定性判定フラグFL3をクリア(FL3=0)してプログラムを抜ける。
逆に、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|が、アクセルONからOFFに変化する直前の設定時間、加速度差分値変化率の絶対値|dΔG/dt|が、閾値以内と判定した場合は、S407に進んで、アクセルONからOFFに変化した時の車体に作用する加速度に基づいた前後加速度(車体加速度)GB、4輪車輪速に基づいた前後加速度(車輪加速度)Gwを基準値(それぞれ第1の基準値と第2の基準値)として更新する。
そして、S408に進み、安定性判定フラグFL3をセット(FL3=1)し、S409に進んで、基準値として設定した、第1の基準値GBからの第2の基準値Gwの差分値を路面勾配補正基準値CGSとして設定してプログラムを抜ける。以上のように、エンジンブレーキ制御部22は、第2の加速度検出手段、主駆動輪スリップ判定手段、制御手段としての機能を有している。
このように本発明の実施の形態によれば、車体に作用する前後加速度GBと車輪速に基づいた前後加速度Gwとの差分値ΔGを算出し、アクセルがONからOFFに変化する直前の所定時間、差分値の変化率の絶対値|dΔG/dt|が、予め設定した閾値を超えない状態のときに差分値ΔGの安定性が確保されていると判定され、アクセルがONからOFFに変化した時に、前後加速度GBと前後加速度Gwが第1の基準値と第2の基準値として更新され、第1の基準値と第2の基準値が更新されている場合、かつ、アクセルがOFF状態である時に、第1の基準値と第2の基準値の更新後の差分値ΔGが、第1の基準値GBからの第2の基準値Gwの差分値で補正した設定値以上の差を設定時間継続し、かつ、アクセルOFFを設定時間継続し、更に、アップ/ダウンシフト完了後設定時間経過した場合に車輪速が低下していると判断して燃料カットを禁止するようになっている。従って、適切な車両状態の際に、第1の基準値GBからの第2の基準値Gwの差分値で路面勾配により発生する加速度の誤差分等が精度良く除去される。また、第1の基準値GBと第2の基準値Gwは、差分値ΔGの安定性が確保され、かつ、アクセルONからOFFに変化した時に、適宜更新され、これら基準値GB、Gwが更新されていない場合や、アクセルOFFを設定時間継続していない場合や、アップ/ダウンシフト完了後設定時間経過していない場合等の加速度の変動が誤差分として含まれる可能性のある場合には、車輪速低下の判定をせず、誤判定が抑制されるようになっている。このため、車体加速度から得られる前後加速度GBと車輪速から得られる前後加速度Gwとにより精度良く車輪速の低下を検出し、車輪の速度低下やスリップを検出した際に、的確に、エンジンブレーキの抑制を行うことが可能となる。
尚、本発明の実施の形態では、FFベースの4輪駆動車の例で説明したが、他の形式の車両であっても本発明が適用できることは言うまでもない。また、本発明の実施の形態では、エンジンブレーキを抑制する制御として、燃料カット禁止要求を出力する制御を例として説明したが、他に、自動変速装置の変速位置をアップシフトしてエンジンブレーキを抑制するようにしても良く、或いは、ダウンシフトを禁止するようにしても良い。
1 エンジン
2 自動変速装置
3 トランスファ
14fl、14fr、14rl、14rr 車輪
20 エンジン制御装置
21 主制御部
22 エンジンブレーキ制御部(第2の加速度検出手段、主駆動輪スリップ判定手段、制御手段)
31fl,31fr,31rl,31rr 車輪速センサ
32 車体加速度センサ(第1の加速度検出手段)
33 スロットル開度センサ
34 インヒビタースイッチ

Claims (7)

  1. 車体に作用する加速度に基づいた前後加速度を第1の加速度として検出する第1の加速度検出手段と、
    車輪速に基づいた前後加速度を第2の加速度として検出する第2の加速度検出手段と、
    上記第1の加速度と上記第2の加速度を基に車輪速の低下を判定した場合にエンジンブレーキを抑制する制御を実行させる制御手段と、
    を備えたエンジンブレーキ制御装置において、
    変速機のアップシフトとダウンシフトの少なくとも一方を検出した場合、該アップシフトとダウンシフトの完了後、予め設定する時間が経過するまでは、上記制御手段によるエンジンブレーキを抑制する制御を禁止することを特徴とするエンジンブレーキ制御装置。
  2. 上記制御手段は、上記第1の加速度と、上記第2の加速度と、これら上記第1の加速度と上記第2の加速度との差分値を基に車輪速の低下を判定することを特徴とする請求項1記載のエンジンブレーキ制御装置。
  3. 上記制御手段は、上記差分値の変化率を基に車両の上記差分値の安定性を判定し、上記差分値の安定性が確保されていると判定した場合に、予め設定する車両の運転状態の際に上記差分値と所定の閾値とを比較して車輪速の低下を判定することを特徴とする請求項2記載のエンジンブレーキ制御装置。
  4. 上記差分値は、上記第1の加速度から上記第2の加速度を減算して算出するものであって、
    上記制御手段は、上記差分値の安定性が確保されていると判定した場合に、アクセルがオンからオフに変化した際に上記差分値が上記所定の閾値を超える状態が設定時間継続し、アクセルオフが所定時間継続した際に車輪速が低下したと判定することを特徴とする請求項3記載のエンジンブレーキ制御装置。
  5. 上記制御手段で比較に用いる上記所定の閾値は、予め設定する車両の運転状態における第1の加速度と第2の加速度を、それぞれ第1の基準値と第2の基準値とし、該第1の基準値と第2の基準値との差分値を補正値として該補正値に予め設定する値を加えた値であることを特徴とする請求項3又は請求項4記載のエンジンブレーキ制御装置。
  6. 上記第1の基準値と上記第2の基準値は、アクセルがオンからオフに変化する直前の所定時間、上記差分値の変化率の絶対値が、予め設定した閾値を超えない状態で上記差分値の安定性が確保されていると判定されている状態の場合に、アクセルがオンからオフに変化した時に新たな値に更新することを特徴とする請求項5記載のエンジンブレーキ制御装置。
  7. 主駆動輪車輪速と被駆動輪車輪速とを比較して主駆動輪のスリップを判定する主駆動輪スリップ判定手段を有し、
    上記制御手段は、上記車輪速の低下を判定した場合と上記主駆動輪スリップ判定手段で主駆動輪のスリップを判定した場合の少なくとも一方の場合にエンジンブレーキを抑制する制御を実行させることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載のエンジンブレーキ制御装置。
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