JP5483488B2 - 細胞集合装置、細胞の集合方法 - Google Patents

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本発明は、細胞を集合させて細胞シートを作成するための細胞集合装置、細胞の集合方法およびこれに用いられるホルダー等に関するものである。
従来、細胞を積み上げることにより、細胞シートを形成する方法が研究されている。このようにして得られる細胞シートにおいては、細胞を所望の形状と厚みに積み上げることで、例えば臓器構造が形成される。この場合、適正細胞を高速で集合・積層させる必要がある。このような細胞シートの利用法としては、単層シート、同一細胞積層化シート、複数細胞の積層層状構造シートなどがあり、使用する組織細胞によりこれらのシートを使い分けられている。
このような細胞を積層させる方法としては、インクジェット印刷技術を利用して基板上の任意の位置に細胞を配置する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2009−131240号公報
しかし、特許文献1に記載されたようなインクジェット方式では、通常、細胞のサイズは一定ではないため、サイズの異なる細胞をノズルから噴出しようとすると、ノズル詰まりの問題がある。また、インクジェット方式では、このようなノズル詰まりを回避するため、その噴出速度には限界があり、細胞の取り出し速度が遅いという問題がある。さらに、この方式では、噴出時に適正細胞を見分けることが出来ない問題もある。
例えば、5mm角の立方体の大きさの細胞集合体を形成しようとする。この場合、細胞のサイズを20μm角、空隙率を0とすると、上記細胞集合体には、1500万個以上の細胞が含まれることになる。これに対し、インクジェット方式においては、ノズルが詰まらないような条件では、最大でも1000個/秒程度の細胞しか取り出すことができない。したがって、インクジェット方式で上述の細胞集合体を形成しようとすると、4時間以上の時間を要することとなる。また、このように長時間を要すると、細胞集合体の形成中にも、内部の細胞がダメージを受ける恐れがある。さらに、インクジェット方式では細胞を噴出する内径30μmのノズル内に適正細胞の見分けを行うセンサーを取り付けることは出来ない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、短時間で適正細胞を効率良く集合可能な細胞の集合装置等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、細胞集合装置であって、細胞を保持するホルダーと、前記ホルダーの下部に設けられるテーブルと、前記ホルダーにレーザを照射可能なレーザ源と、を具備し、前記ホルダーは、透明プレートと、前記透明プレートの下面に設けられた光吸収体と、前記光吸収体の下面に設けられ、細胞が保持されるウェルを有するプレートとを有し、前記レーザ源から前記光吸収体にレーザを照射することで生じる熱により、前記ウェル内にマイクロバブルを発生させ、前記マイクロバブルの圧力によって、前記テーブルの上、または前記テーブル上に設けられる培養床の上へ、前記ウェル内に保持された細胞を噴出させることを特徴とする細胞集合装置である。
前記ホルダーに収容された細胞を撮像する撮像装置をさらに有し、前記撮像装置によって適正細胞が保持される部位を選定して、選定された部位に対して前記レーザを照射することで、細胞を前記テーブルの上、または前記培養床の上に噴出させることが可能であることが望ましい。
前記ホルダーまたは前記テーブルの少なくとも一方に駆動部を有し、前記駆動部により、前記ホルダーまたは前記テーブルの少なくとも一方を相対的に移動させ、細胞を噴出させてもよい。
第1の発明によれば、レーザを光吸収体に照射することで、当該部位で熱が発生し、これによって細胞保持部にマイクロバブルを発生させることができる。したがって、このマイクロバブルによって、細胞をテーブル上または培養床上に噴出させることができる。このようなレーザとしては、高周波パルスレーザを用い、例えばガルバノミラー等を用いて所望の部位にレーザを照射することができる。このため、ミラーの動作とレーザ源における照射パルスとを同調制御することで、極めて高速に所望の細胞を取り出すことができる。
例えば、高周波レーザとしては、10kHz〜100kHz程度のものが使用でき、仮に10kHzのレーザ源を用いたとしても、前述した細胞集合体を数十分で形成可能となる。したがって、従来のインクジェット方式よりも高速である上にノズル詰まり等の恐れもない。
この際、ホルダーとテーブルとを相対的に移動させながら細胞を噴出させることで、細胞を所望の形態で積層することができる。
また、ホルダーに収容された細胞を撮像する撮像装置を用いることで、細胞のサイズや動作を検知することができる。したがって、適正な細胞のみを選択的に使用することができる。
また、細胞をプレートに設けたウエル内に配置することで、テーブル上または培養床上に噴出させる細胞の数や位置をより確実に制御することができる。したがって、細胞を確実に所望の形態に積み上げることができる。
第2の発明は、第1の発明にかかる細胞の集合装置を用い前記テーブルの上、または前記培養床の上に細胞を繰り返し噴出させて、細胞を積層させることを特徴とする細胞の集合方法である。
前記テーブル上の上、または前記培養床の上に平面視において略ハニカム状に細胞を積層させ、積層された細胞の略六角形の中央部近傍を培養液の保持部とすることが望ましい。なお、細胞を積層する際には、前記テーブル上に直接積層するのではなく、培養床上に積層することが望ましい。例えば、培養床(培養皿)には東京医科大学の岡野教授らにより開発された温度応答性高分子をナノメートルスケールの厚みで固体表面にグラフトした温度応答性培養床があり、これらの培養床を用いる。尚、培養床としては公知の培養床であれば、その使用目的に応じていかなるものも用いることができる。
第2の発明によれば、短時間で確実に適正細胞のみを取り出して集合することができる。また、細胞をハニカム状に積層し、略六角形中心部に、細胞が積層されない部位を設けることで、この部位を培養液の保持部として機能させることができる。したがって、厚い細胞シートを形成する場合であっても、内部の細胞に対して確実に培養液を供給することができる。
本発明によれば、短時間で適正細胞を効率良く集合可能な細胞の集合装置等を提供することができる。
細胞集合装置10を示す概略図。 プレート3を示す平面図 細胞集合装置10のD部拡大図であり、培養床16上に細胞を噴出する工程を示す図。 細胞集合装置10のD部拡大図であり、培養床16上に細胞を噴出する工程を示す図。 テーブル上15に細胞を噴出する工程を示す図。 細胞集合装置10aを示す概略図。 細胞収集装置30を示す概略図。 細胞13の集合形態を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H線断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、細胞集合装置10を示す概略断面図である。細胞集合装置10は、ホルダー1、テーブル15、培養床16、レーザ源17、ミラー19、撮像装置21等から構成される。
ホルダー1は、プレート3上に、光吸収体5および透明プレート9が順に積層されて形成される。図2は、プレート3を示す平面図である。プレート3には、多数のウエル7が設けられる。ウエル7には細胞13が入れられる。すなわち、プレート3は、細胞を保持する細胞保持部として機能する。
なお、図1に示した細胞集合装置10は、それぞれのウエル7に細胞が一つずつ保持されている例を示すものである。この場合には、ウエル7のサイズは、細胞13よりもわずかに大きければよく、例えば30μmΦ程度であればよい。なお、プレート3としては、例えば樹脂製やガラス製などのものを使用することができる。
プレート3の上面側には、光吸収体5が配置される。すなわち、ウエル7の上面側には、光吸収体5がある。光吸収体5は、光の透過率が30〜50%程度で膜厚数10nmであって、レーザを照射するとレーザの一部が吸収されて熱を発生するものである。光吸収体5としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化タンタル等の薄膜を使用することができるが、好ましくは酸化ケイ素、酸化タンタルの多層膜を被覆形成することによって、可視光は透過するが1000〜1100nmのレーザ光の透過率を小さくする。これによって、光吸収体の下にある、細胞の観測を撮像装置が常時行える。
光吸収体5の上面側には、透明プレート9が設けられる。透明プレート9は、光吸収体5およびプレート3を保持し、上方からのレーザ光を透過するものである。透明プレート9としては、例えば5mm厚さ程度の石英ガラスを用いることができる。なお、透明プレート9の上に光吸収体5は真空蒸着等によって薄膜形成する。さらに、その上にプレート3を接着剤等によって接着する。
プレート3のそれぞれのウエル7には、細胞13が培養液とともに充填される。プレート3の下面側(光吸収体5とは反対側)には、ゲル状部材11が塗布される。例えば、ゲル状部材11は、生体適合性を有する有機酸塩が用いられる。ゲル状部材11は、ある程度の粘度(例えば数百〜数千cp程度)を有し、ウエル7内の細胞13が、テーブル15または培養床16上に重力によって落下しないように、細胞13をウエル7内に保持するものである。ゲル状部材11は、細胞13に対して影響を与えないものであればよく、好ましくは細胞13の栄養としても機能するものであり、例えばアルギン酸ナトリウム等を用いることができる。ここで、アルギン酸ナトリウムにCaイオン(カルシウム水溶液)を加えると容易に硬くすることができる。たとえば、細胞をウエルに入れる時は、Caを加えずにアルギン酸ナトリム水溶液のままの粘度が低い状態にして、ウエルに細胞を注入後にCaイオン(カルシウム水溶液)を吹き付けることで、カルシウムのアルギン酸の陰イオン間を繋げる作用いわゆるイオン架橋が起こることから、アルギン酸ナトリウムにカルシウムを加えると粘度を高くできる。なお、本発明においては、ホルダー1に対し、細胞13がウエル7内に充填され、ゲル状部材11が塗布されたものを「細胞ホルダー」と称する。
ホルダー1の下方には、隙間をあけてテーブル15が配置される。テーブル15上には必要に応じて培養床16が設けられる。テーブル15または培養床16は細胞集合体(細胞シート)が形成される部位である。ここで、ホルダー1およびテーブル15は、図示を省略する駆動部によって、互いに相対的に水平方向に移動が可能である。テーブル15としては、ガラス製や樹脂製のものを使用することができる。なお、テーブル15または培養床16上に細胞13を集合させた後、形成された細胞シート等をテーブル15から剥離するためには、テーブル15の表面に、例えばフィブリン糊等を予めコーティングしておいてもよい。また、培養床を用いる場合には、その目的に応じて公知の培養床を適宜選択して用いることができるが、例えば、前述の温度応答性培養床を用いても良い。
ホルダー1の上部には、レーザ源17およびミラー19が設けられる。レーザ源17の下部にはミラー19が配置される。ミラー19を動作することで、レーザ源17から発振されるレーザを、任意のウエル7に向けて照射することができる(図中矢印C方向)。レーザ源17としては例えば波長が1060〜1100nmであり、周波数が10kHz〜100kHzのパルスレーザを用いればよい。ミラー19は、レーザが発振されていない間に駆動される。この場合には、1秒間に1万〜10万の対象方向にレーザを発振することが可能である。このパルスの間にミラーを所望の方向に回転駆動制御することによって、高速かつ確実に所望の位置のウエル7にレーザを照射することができる。なお、ミラー19は、図示を省略した制御装置で、レーザ源17のレーザパルスと同様に制御される。
なお、ミラー19は、高速かつ精度良く動作可能であればよく、例えば、ガルバノミラーやポリゴンミラー等を使用することができる。
ホルダー1の上部には、必要に応じて撮像装置21が設けられる。撮像装置21は、ウエル7に収められる細胞の性状を計測するものである(図中矢印B方向)。撮像装置21としては、例えば、ウエル7内部に収められた細胞を500〜1000倍程度に拡大撮影し、その画像解析を行い細胞の形状等を計測するものである。また、撮像装置21直下の細胞の位置と形状を計測し、これを記憶してレーザ源17の照射を協調制御することによって、適正細胞を選択できる。さらに、同一の細胞の計測を、時間をおいて複数回行い、この際の細胞の変化を把握して、細胞の動作が活発であるかどうかを計測することもできる。
次に、細胞集合装置10を用いて細胞を収集する方法について説明する。図3(a)は、図1のD部拡大図であり、細胞集合装置10のウエル7近傍の拡大図である。まず、撮像装置21により各細胞13の大きさや動作(活発度)を測定し、計測結果により、一定以上の適正度の細胞13を選択する。
次に、選択された細胞13が入れられるウエル7に対して、レーザ源17からレーザを照射する(図中矢印C方向)。なお、レーザの照射方向はミラー19によって調整される。レーザ源17を用い、透明プレート9の上方からレーザを照射すると(図中矢印C方向)、当該レーザは透明プレート9を透過し、光吸収体5を照射する。光吸収体5では、レーザ光が吸収されて熱が発生する。したがって、この熱によってウエル7内部の培養液23が加熱されてマイクロバブルが発生する(図中E)。
ウエル7内部でマイクロバブルが発生すると、図3(b)に示すように、その圧力によってゲル状部材11を突き破り、ウエル7内部の細胞13(および培養液23)がテーブル15上の培養床16方向に噴出する(図中矢印F方向)。以上によって任意のウエルの細胞13をテーブル15上に取り出すことができる。
次に、図4(a)に示すように、ホルダー1がテーブル15に対して相対的に移動する(図中矢印G方向)ことによって、細胞が供給されて積層することができる。なお、この相対的な移動は、連続して行われ、レーザの照射は、ホルダー1を移動させながら行えばよい。ホルダー1の相対的な移動が、ウエル7の1ピッチ分となると、培養床16上の細胞13の上方には、細胞13が保持されたウエル7が配置される。当該ウエル7に充填されている細胞13が適正細胞である場合には、このウエル7に対してレーザが照射される。
このようにすることで、図4(b)に示すように、培養床16上に取り出された細胞13上にさらに細胞13を積み上げることができる。以上を繰り返すことで、細胞13を所望のパターンで3次元的に積み上げることができる。すなわち、培養床16上には、ミラー19等によって平面状に任意のパターンで細胞13を配置することができるとともに、3次元的に所望の細胞を積み上げて細胞シートを形成することができる。
なお、培養床16を用いない場合には、図5(a)に示すように、細胞13を直接テーブル15上に噴出させてもよい。この場合にも、ホルダー1は同様の構成である。また、図5(b)に示すように、テーブル15を移動させながら細胞13を噴出させることで、細胞13を積層させることができる。すなわち、細胞13を、培養床16またはテーブル15上に噴出して、積層することができる。
以上、本実施の形態によれば、適切な性状の細胞のみを選択的にテーブル15上または培養床16に取り出すことができる。この際、ホルダー1を連続的に移動しながら細胞を供給することによってテーブル15または培養床16上に適正細胞を噴出し、細胞13を所望の形態に積み上げることが可能である。
また、細胞13は、パルスレーザの照射によってテーブル15または培養床16上に噴出されるため、当該レーザの周波数に対応する数だけ、細胞13を取り出すことができる。この際、パルスレーザの照射頻度及びミラー19の回転制御によって、極めて高速なパターン照射が可能である。したがって、短時間で所望の細胞シートを形成することができる。この際、速度を上げても、ノズル詰まり等の恐れがない。
次に、第2の実施形態について説明する。図6は第2の実施の形態にかかる細胞集合装置10aを示す図である。なお、以下の説明において、細胞集合装置10と同一の機能を奏する構成には、図1と同様の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、図6では、培養床16を設けた例を示すが、前述のように、細胞を直接テーブル15上に積層することもできる。
細胞集合装置10aは、細胞集合装置10と略同様の構成であるが、ウエル7に複数の細胞13保持される点で異なる。すなわち、複数の細胞13が保持可能なように、細胞集合装置10aにおけるホルダー1aのウエル7は、ホルダー1におけるウエル7の大きさよりもが大きい。ウエル7の大きさは、例えば100μmΦ程度である。なお、ウエル7に保持される細胞13の個数は、図示した例に限られないが、例えば4〜10個程度とすることができる。
細胞集合装置10aでは、一つのウエル7にレーザを照射すると、当該ウエル7に入っていた細胞13が、全てテーブル15または培養床16上に噴出する。したがって、複数の細胞13を同時にテーブル15または培養床16上に配置することができる。なお、ウエル7に対する複数の細胞13のそれぞれの位置は、必ずしも一定にはならないが、概ねウエル7の下部にそれぞれの細胞13を配置できるため、概ね所望のパターンで細胞を配置することができる。なお、この場合にも、同一位置で細胞13を噴出することで、細胞13を積み上げることが可能である。
細胞集合装置10aによれば、一度のレーザ照射によって複数の細胞13を取り出すことができるため、より高速に、所望の細胞シートを形成することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。図7は第3の実施の形態にかかる細胞集合装置30を示す図である。細胞集合装置30は、細胞集合装置10と略同様の構成であるが、プレート3が用いられない点で異なる。すなわち、複数の細胞13は、光吸収体5の下面にゲル状部材11によって直接保持される。したがって、細胞13はウエル7ではなく、光吸収体5の下面全体に略均一に分散して保持される。すなわち、ゲル状部材11が、細胞を保持する細胞保持部として機能する。
細胞集合装置30でも、細胞集合装置10と同様に、レーザ源17から所望の部位にレーザを照射すると、当該部位の光吸収体5が熱を発生し、対応する部位のゲル状部材11内部にマイクロバブルが発生する。したがって、マイクロバブルの圧力によって、近傍の細胞13およびゲル状部材11がテーブル15または培養床16に噴出する。
なお、細胞集合装置30では、一度のレーザ照射によって、噴出する細胞13の個数およびそれぞれの位置は、必ずしも一定にはならないが、概ねレーザ照射部の下部に細胞13を配置できる。このため、概ね所望のパターンで細胞を配置することができる。なお、この場合にも、同一位置で細胞13を噴出することで、細胞13を積み上げることが可能である。
細胞集合装置30によれば、極めて簡易な構造によって、高速に、所望の細胞シートを形成することができる。
次に、上述した細胞集合装置を用いてテーブル15または培養床16上に形成した細胞13のパターンについて説明する。図8(a)は、テーブル15上における細胞13のパターンを示す平面図、図8(b)は図8(a)のH−H線断面図である。なお、図8は、細胞13を培養床16上に積層した例を示すが、前述のように、細胞を直接テーブル15上に積層することもできる。
本発明では、上述の細胞集合装置を用いることで、平面方向にも任意のパターンで細胞13を配置することができる。したがって、図示したように、細胞13をハニカム形状に略六角形に配置し、積層することができる。なお、細胞13の配置は、図示したように、略六角形の各辺上に完全に配置されなくてもよい。また、各辺に配置される細胞13の個数や、積層数は図示した例に限られない。また、細胞13は、必ずしも一列に並ぶ必要はなく、複数個の細胞13が併設してもよい。
細胞13をハニカム状に配置することで、略六角形の中央部に、細胞13が配置されない培養液保持部33が形成される。培養液保持部33には、細胞13の培養液が入れられる。したがって、細胞13を積層した際に、中央部に位置する細胞13にも、確実に培養液を供給することができる。したがって、例えば、数十〜数百個の細胞が積層するような厚さの厚い細胞シートであっても、内部の細胞に栄養がいきわたらずに、細胞がダメージを受けることを防止することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、31………ホルダー
3………プレート
5………光吸収体
7………ウエル
9………透明プレート
10、10a、30………細胞集合装置
11………ゲル状部材
13………細胞
15………テーブル
16………培養床
17………レーザ源
19………ミラー
21………撮像装置
23………培養液
33………培養液保持部

Claims (5)

  1. 細胞集合装置であって、
    細胞を保持するホルダーと、
    前記ホルダーの下部に設けられるテーブルと、
    前記ホルダーにレーザを照射可能なレーザ源と、
    を具備し、
    前記ホルダーは、透明プレートと、前記透明プレートの下面に設けられた光吸収体と、前記光吸収体の下面に設けられ、細胞が保持されるウェルを有するプレートとを有し、
    前記レーザ源から前記光吸収体にレーザを照射することで生じる熱により、前記ウェル内にマイクロバブルを発生させ、前記マイクロバブルの圧力によって、前記テーブルの上、または前記テーブル上に設けられる培養床の上へ、前記ウェル内に保持された細胞を噴出させることを特徴とする細胞集合装置。
  2. 前記ホルダーに収容された細胞を撮像する撮像装置をさらに有し、
    前記撮像装置によって適正細胞が保持される部位を選定して、選定された部位に対して前記レーザを照射することで、細胞を前記テーブルの上、または前記培養床の上に噴出させることが可能であることを特徴とする請求項1記載の細胞集合装置。
  3. 前記ホルダーまたは前記テーブルの少なくとも一方に駆動部を有し、前記駆動部により、前記ホルダーまたは前記テーブルの少なくとも一方を相対的に移動させ、細胞を噴出させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の細胞集合装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の細胞集合装置を用い、
    前記テーブルの上、または前記培養床の上に細胞を繰り返し噴出させて、細胞を積層させることを特徴とする細胞の集合方法。
  5. 前記テーブル上の上、または前記培養床の上に平面視において略ハニカム状に細胞を積層させ、積層された細胞の略六角形の中央部近傍を培養液の保持部とすることを特徴とする請求項4記載の細胞の集合方法。
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