JP5480681B2 - 物理量可視化システムおよび物理量可視化方法 - Google Patents
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Description
この分野での従来のひずみ量可視化システムとしては、例えば特許文献1(特開2008−134203号)に記載の技術が有る。
図11は、この特許文献1記載の貼付位置識別機能付ひずみゲージおよびひずみ測定装置の結線例を示す説明図である。
同図に示す抵抗素子93aを有するひずみゲージ92およびひずみ測定装置97の回路では、ひずみゲージ92のゲージ面92aの端部に、手動による導通開閉手段96を操作して印加した電源95の電圧に応じて発光する発光体94を設け、このひずみゲージ92のリード線92b,92cに沿わせて、発光体94に電圧を印加する導線94b,94cを設けている。この特許文献1記載のシステムは、被測定対象個所に貼付されたひずみゲージ92の位置を識別することを意図したものであり、その意味ではひずみ量可視化システムとまでは言えないが、ひずみ貼付位置の明視化システムといえるものである。
この特許文献2は、ポリマー等を主原料として発光性化合物を取り込んだコーティング剤をアルミニウム、スチールなどの基材上に薄くコーティングし、該コーティング中の亀裂形状の変化に応じて、コーティングから発出する発光を計測することで該基材にかかるひずみを測定するものである。
なお、本願出願人は、先願として、「特願2008−329040」を特許出願しているが、この先願に係る発明では、薄暗い環境下の被測定対象物上に添着された、視認し難いひずみゲージであっても、これを明瞭に視認可能とすることを意図して、ひずみゲージの一部または全体を蛍光体が混合されたラミネート樹脂材で被覆すると共に、その際、該蛍光体にマスクパターン等を使用して文字や記号となるように予め配色し、これをブラックライトで照射することにより、該蛍光体を発光させると共に、該蛍光体で配色された前記の文字や記号を浮かび上がらせるように構成したひずみゲージを提案した。
さらに、表示器の数値情報だけでは、全てのひずみゲージを取り付けた後、複数の測定個所における測定結果を総括的に視認することができないといった問題点が有った。
また、特許文献2に記載の発明は、アルミニウム、スチール、ポリマーなどの基材上にポリマーを主原料とするコーティング剤で薄層を作り、そのコーティング剤から発出する発光の一つまたは複数の特性を、基材にかかるひずみとの関係で変化させ、特に、コーティング中の亀裂形状の変化を、コーティングから発出する発光を計測することによって、基材にかかるひずみを測定することを測定原理とするものであるため、一旦生じたコーティング中の亀裂形状(亀裂の幾何学的構造、亀裂の幅、亀裂の方向、亀裂の深さ、亀裂の開口など)は、復元することはないので、測定期間中における極大値の測定はできても、測定期間中のひずみ量の変化(増減)を測定することが困難であり、繰り返しのひずみ測定には、不向きである。
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージで検出されたひずみ量を物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴としている。
請求項3に係る発明の物理量可視化システムは、絶縁体であるゲージベースの表面に抵抗素子およびゲージタブが添着され、前記抵抗素子の全体、前記ゲージタブおよび前記ゲージベースの一部が蛍光体を含む樹脂を塗布して蛍光膜が形成され、さらに、その表面が透光性を有するラミネート樹脂材により被覆されたひずみゲージと、
前記ひずみゲージの前記樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージが出力する前記被測定箇所の物理量の大きさを電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴としている。
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージの抵抗値の変化を物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴としている。
前記変換器に添着された前記ラミネート樹脂材の表面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記物理量/電気量変換器の出力を受けて物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴としている。
請求項7に係る発明の物理量可視化システムは、前記光源は、複数の異なる波長、好ましくは、紫外線を発することを特徴としている。
請求項8に係る発明の物理量可視化システムは、前記光源電源回路および光源制御信号発生回路は、前記複数の光源の各々に対応した複数の構成であることを特徴としている。
請求項9に係る発明の物理量可視化システムは、前記判断回路は、前記物理量測定器からの前記電気信号により、前記被測定個所の物理量の大きさに応じて前記光源の選択および/または前記光源の発光強度を決定することを特徴としている。
請求項11に係る発明の物理量可視化システムは、ラミネート樹脂に、可視光を照射すると特定の地色を反射する着色剤と、前記第1の光源に感応して前記第1の波長よりも長い波長の光を発する第1の蛍光体と、前記第2の光源に感応して前記第2の波長よりも長い波長の光を発する第2の蛍光体とを混合して、前記蛍光体を含むラミネート樹脂材としたことを特徴としている。
請求項13に係る発明の物理量可視化方法は、蛍光体を含むラミネート樹脂材が上面に塗布され、被測定個所の物理量の大きさをひずみゲージで検出する検知ステップと、
前記ひずみゲージの抵抗値の変化を前記被測定個所の物理量の大きさに対応した電気信号に変換する測定ステップと、
前記測定ステップが出力する前記電気信号に応じて光源の駆動方法を決定する判断ステップと、
前記判断ステップの前記決定結果に基づいて1つまたは2つ以上の光源への電源供給を制御する光源制御信号発生ステップと、
前記光源制御信号発生ステップの制御を受けて、前記1つ以上の光源の各々に電力を供給する光源電源供給ステップと、
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を1つ以上の前記光源で照射する照射ステップと、
からなり、前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るようにしたことを特徴としている。
特に、前記ラミネート樹脂材、樹脂材並びにゲージベースの蛍光体として、例えば波長が異なる2つの蛍光体を混合した場合は、判断回路の構成により、被測定個所の物理量に応じて、一方の蛍光体だけが発光する場合と、他方の蛍光体だけが発光する場合と、双方の蛍光体が同時に発光する場合とに分類することも可能となり、このような2つの蛍光体が、それぞれの被測定個所の物理量に応じた発光強度に応じて発光させることにより、物理量が連続的な色彩の変化として視認可能となる効果が有る。
さらに、上記と同じ場合において、判断回路の構成により、被測定個所の物理量に応じて、前記ラミネート樹脂材の前記2つの蛍光体による発光の発光量(輝度)を変化させると共に、物理量が或る所定の値(閾値)を超えた瞬間、該ラミネート樹脂材の前記2つの蛍光体による発光色を不連続的に変化させることができる効果が有る。
また、本発明に係る前記ひずみゲージは、絶縁体であるゲージベースの表面に抵抗素子およびゲージタブが添着され、前記抵抗素子の全体、前記ゲージタブおよび前記ゲージベースの一部が、前記光源に感応して特定の発光色を発する1種以上の蛍光体を含む前記ラミネート樹脂材により被覆されているだけであるので、蛍光体を含むラミネート樹脂材を被覆したことによるひずみゲージまたは変換器の補強効果は無視し得る範囲であり、構造の複雑化、生産工程の増加を殆ど変えることがないため、生産コストの上昇をもたらすことなく、物理量の可視化を実現することができる。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る物理量可視化システムの全体構成を模式的に示す斜視図であり、本発明の原理的な実施の形態である。
同図において、本実施の形態の物理量可視化システムは、ひずみゲージ1と、ひずみゲージ1に接続された測定装置2と、測定装置2に接続された光源電源回路3と、光源電源回路3に接続された光源4と、を備える。
ひずみゲージ1は、ポリイミド樹脂などの絶縁体からなるゲージベース(以下、単に「ベース」という)11(基板)と、ベース11上にスパッタリング、蒸着または接着等により添着された抵抗素子(箔)12と、抵抗素子12の上面に塗布または接着されたラミネート樹脂材13と、を備える。
ひずみゲージ1の、抵抗素子12は、例えば、銅ニッケル合金またはニッケルクロム合金箔をパターニングされ且つエッチングによりグリッド部およびゲージタブが形成されている。
光源電源回路3には、この場合、光源A用電源回路3Aおよび光源B用電源回路3Bからなり、例えば、ボズシ工房社製の「調光ポート付蛍光灯インバーター」、「調光制御コントローラー」(電圧制御値:DC0〜5V)を、光源A,Bに対して1個づつ用いることができる。
測定装置2は、物理量測定器としてのひずみ測定器21と、ひずみ測定器21の測定結果を受ける判断回路22と、判断回路22に接続された光源A用制御信号発生回路23Aと光源B用制御信号発生回路23Bからなる光源制御信号発生回路23と、を備える。
このひずみ測定器21および判断回路22としては、例えば、(株)共和電業製の「ひずみ測定アンプ」を使用することができる。この場合、ひずみゲージ1で検知したひずみ量(電気抵抗の変化)をひずみ測定器21において電圧値の信号に変換し、該電圧値信号を判断回路22において増幅、反転および分岐し、各光源電源回路3に、例えば、0〜5Vの信号として入力するものとする。
以下、第1の実施の形態の物理量可視化システムの動作を説明する。
測定装置2のひずみ測定器21は、抵抗素子12の抵抗値の変化を、例えばホィートストンブリッジ回路構成により電気信号に変換すると共に、適宜増幅して該電気信号に対応したひずみ量を測定する。
この測定されたひずみ量は、従来どおり表示器(図示は省略)に表示することも可能である。
また、測定装置2の判断回路22は、光源4の駆動方法を決定するものであり、前記ひずみ測定器21の出力、即ち、ひずみゲージ1が検知し、ひずみ測定器21で測定した物理量に対応した電気信号により、測定個所の物理状態(この実施形態ではひずみ量の大きさ)を識別・分類し、該識別・分類結果を示す判定信号を出力する。
光源電源回路3は、測定装置2からの光源制御信号に基づいて、光源4のうち、光源A用光源4A(以下、「光源A」という)か光源B用光源4B(以下、「光源B」という)のいずれか一方または双方を制御するための光源用電力を出力する。この光源電源回路3は、内蔵する2次電池を使用する構成とすることが可能であり、また、外部電源を取り入れる構成とすることも可能である。
光源4は、光源用電力に応じて、自己が内蔵する1つ以上の光源を駆動する。これにより、光源Aおよび光源Bの点灯状態が、それぞれ制御される。
光源Aからは波長αの光が、また、光源Bからは波長βの光が、各々ひずみ量(物理量)に応じた強度(比例またはほぼ比例した強度)でラミネート樹脂材13の表面上に照射される。
測定装置2の判断回路22と光源制御信号発生回路23との間は、コード情報で受け渡しすることが可能である。
なお、蛍光体aおよびbは、光源4の波長がそれぞれの所定の波長(ここでは波長αおよび波長β)以外の波長域の光(即ちノイズ光)では発光しないような素材を使用して形成することが好ましい。
この第1の実施の形態では、光源4として、波長αの光源Aと、波長βの光源Bだけとし、その他の構成要素も、この光源Aと光源Bとに対応したものとして構成したが、一般に、本発明では、光源4を構成する光源の種類および個数は任意である。
この第1の実施の形態によれば、ラミネート樹脂材13の蛍光体a,bは、被測定個所のひずみ量に応じて、蛍光体aだけが発光する場合と、蛍光体bだけが発光する場合と、蛍光体aおよび蛍光体bが同時に発光する場合とに分類されることになるが、このような分類と共に、それぞれの被測定個所のひずみ量に応じた発光強度に応じて発光することにより、連続的な色彩の変化が得られる効果が有る。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る物理量可視化システムの全体構成を模式的に示すブロック図である。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る物理量可視化システムにおいて、ひずみゲージの表面を照射する第1の光源と第2の光源の点滅状態の関係を説明する図であり、(a)は、第2光源のみ点灯、(b)は、両方とも消灯、(c)は、第1光源のみ点灯している状態をそれぞれ示す斜視図であり、
図4、本発明の第2の実施の形態に係る物理量可視化システムの作用を説明するための図で、特に、物理量の負荷方向に応じてひずみゲージの色を変化させる場合のひずみゲージ出力、2つの光源の照射強度およびひずみゲージの色の変化の関係を示す説明図である。この第2の実施の形態の場合、ひずみゲージの負荷方向に応じてひずみゲージの色を変化させる場合の形態である。
同図において、この第2の実施の形態の物理量可視化システムは、第1の実施の形態同様に、ひずみゲージ1と、ひずみゲージ1に接続された物理量測定器としてのひずみ測定器21と、測定装置2と、この測定装置2に接続された光源電源回路3と、光源電源回路3に接続された光源4と、を備える。
ひずみゲージ1の抵抗素子12は、例えば、銅ニッケル合金またはニッケルクロム合金箔をパターニングおよびフォトエッチングによって、グリッド部およびゲージタブが形成されている。
ひずみゲージ1のラミネート樹脂材13は、透明度の高い樹脂でコーティングされており、この樹脂には複数の異なる波長(ここでは波長αと波長βとする)の光でそれぞれ発光する複数種類の蛍光体の他、可視光を照射すると特定の地色(この場合、青色)を反射する着色材が混合されている。ひずみゲージ1の構造は、ひずみゲージ1(図1)と同じで良いが、抵抗素子12の上面に添着されるラミネート樹脂材13に混合されている蛍光体の組成は、第1の実施の形態と同様に、例えば、シンロイヒ社製の「ルミライト・ナノR−Y202」(励起波長:α=365nm)を使用することができる。この蛍光体は、紫外線(365nm付近)を照射すると赤色に発光する。また、「CIBA(登録商標)XYMARA(登録商標)Marker GreenSF1A」(励起波長:β=254nm)を使用することができる。この蛍光体は、紫外線(254nm)を照射すると緑色に発光するが、波長が上記の365nmの光では発光しない。
光源4の光源Aには、例えば、東芝ライテック製の「ブラックライト蛍光ランプ:FL4BLB」(ピーク波長:α=352nm)を使用することができる。また、光源Bには、例えば、東芝ライテック製の「殺菌灯ランプ:GL4−A」の前面に可視光カットフィルタを付けたもの(ピーク波長:β=254nm)を使用することができる。
測定装置2は、物理量測定装置としてのひずみ測定器21と、ひずみ測定器21の測定結果を受ける判断回路22と、判断回路22に接続された光源制御信号発生回路23と、を備える。
このひずみ測定器21および判断回路22としては、例えば、(株)共和電業製の「ひずみ測定アンプ」を使用することができる。この場合、ひずみゲージ1の検知したひずみ量(電気抵抗の変化)をひずみ測定器21において電圧値の信号に変換し、該電圧値信号を判断回路22において増幅、反転および分岐するものとする。
ひずみゲージ1は、被測定対象物の測定個所に添着されるひずみゲージである。被測定対象物の測定個所に生じたひずみ量に応じて抵抗素子12が伸長または圧縮して変形することにより、抵抗素子12の抵抗値が変化する。
測定装置2のひずみ測定器21は、抵抗素子12の抵抗値の変化を電気信号に変換すると共に、該電気信号に対応したひずみ量を測定する。このひずみ量に相当するひずみゲージ出力を表すグラフを、図4に示す。ひずみゲージ出力は、圧縮時には−(マイナス)となり、引張時には、+(プラス)として現れる。この測定されたひずみ量は、表示器(図示は省略)に表示することも可能である。
また、ひずみゲージ1に何ら負荷がかかっていない状態、即ちE=0であれば、後述する光源Aも光源Bも点灯すべき場合ではないと判断し、この判断結果を光源制御信号発生回路23に送出し、光源制御信号発生回路23は、光源制御信号を出力しない。
さらに、ひずみ測定器21で測定したひずみが引張ひずみ(即ちE>0)であれば、後述する光源AをEの絶対値に対応した強度で点灯すべき場合であると判断し、この判断結果を光源制御信号発生回路23に送出し、光源制御信号発生回路23は、光源A用の光源制御信号として図4における「光源A強度」のグラフに示すように、Eに比例した電圧値(=V(E))を出力する。
光源電源回路3は、測定装置2からの光源制御信号に基づいて、光源4を制御するための光源用電力を出力する。この光源電源回路3は、内蔵する2次電池を使用する構成とすることが可能であり、また、外部電源を取り入れる構成とすることも可能である。
光源Aからは波長αの光が、また、光源Bからは波長βの光が、前記制御量に応じて点灯され、ラミネート樹脂材13の表面上に照射される。
これにより、ラミネート樹脂材13の蛍光体aと蛍光体bのいずれかが、それぞれの励起波長の光の強度に応じて発光するか、若しくは、ひずみ量(E)が零の場合は両者とも発光せず、地色である青色が認識されることになる。このようにして、この発光は、測定個所の識別・分類された物理状態を反映したものとなる。
測定装置2の判断回路22と光源制御信号発生回路23との間は、コード情報で受け渡しすることが可能である。
なお、蛍光体aおよびbは、それぞれの所定の波長(ここでは波長αおよび波長β)以外の波長域の光(即ちノイズ光)では発光しないような素材を使用して形成することが好ましい。
この実施の形態によれば、測定個所のひずみ量に応じて、ラミネート樹脂材13の蛍光体a,bによる発光の発光量および発光色を、ひずみゲージ1の検出するひずみの性質(圧縮または引張)と強度とに応じて、2値的かつ連続的に変化させることができる効果が有る。
この第2の実施の形態の作用について、図3および図4を用いて説明する。
先ず、ひずみゲージ1に何ら荷重が作用していないときは、図4におけるひずみゲージ出力のグラフは、0レベル(E=0)となっており、判断回路22からは、光源A、Bのいずれも発光させない旨の判断をし、光源制御信号発生回路23は、駆動制御信号を出力しない指示を出すため、図3の(b)に示すように光源AもBも不点灯となる。
この状態から、ひずみゲージ1に圧縮ひずみが作用し、その圧縮ひずみが大きくなるにつれて、図4の「ひずみゲージ出力(E)」のグラフに示されるように、マイナスの値となる。圧縮ひずみが大きくなるに従って、光源Bの発光強度が次第に大きくなる。圧縮ひずみが作用しているときは、光源Aは、図3(a)の如く消灯している。
例えば、図4の最上段の「ゲージ写真」に示されるように、ひずみゲージ1に大きな圧縮ひずみが作用しているときは、「グリーン」、中程度の圧縮ひずみが作用しているときは、「コバルトグリーン」、無負荷状態のときは、「ブルー」、中程度の引張りひずみが作用しているときは「ピンクブルー」、大きな引張りひずみが作用しているときは「レッド」、というように色相が変化する。この色相を視覚によって観察することによって、ひずみゲージ1に生じているひずみ量、延いては被測定対象物の物理量の挙動を常時、把握、認識することができる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る物理量可視化システムの全体構成を示すブロック図であり、
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る物理量可視化システムにおいて、ひずみゲージの表面を照射する第1の光源と第2の光源の点滅の関係を説明する図で、このうち、(a)は、第1の光源と第2の光源を両方共に点灯し、(b)は、第1の光源のみを点灯し、(c)は、第1の光源のみを点灯した状態をそれぞれ模式的に示す斜視図であり、
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る物理量可視化システムの作用を説明するための図で、特に、物理量がある値(閾値)を超えたときに色を変化させて注意を喚起させる場合のひずみゲージ出力、2つの光源のオン/オフおよびひずみゲージの発光色の変化との関係を示す説明図である。
図5〜図7に示す、第3の実施の形態の物理量可視化システムは、ひずみゲージ1と、ひずみゲージ1に接続された測定装置2と、測定装置2に接続された光源電源回路3と、この光源電源回路3に接続された光源4と、を備える。
ひずみゲージ1の抵抗素子12は、上述した第1の実施の形態のものと同様に形成されている。
ひずみゲージ1のラミネート樹脂材13は、透明度の高い樹脂でコーティングされており、この樹脂には複数の異なる波長(ここでは波長αと波長βとする)の光でそれぞれ発光する複数種類の蛍光体が混合されている。ひずみゲージ1の構造は、第1の実施の形態におけるひずみゲージ1(図1)と同じで良いが、抵抗素子12の上面に塗布または接着されるラミネート樹脂材に混合されている蛍光体の組成は、ひずみゲージ1とは異なるものでもよいし、同じでも良い。この蛍光体としては、例えば、シンロイヒ社製の「ルミライト・ナノR−Y202」(励起波長:α=365nm)を使用することができる。この蛍光体は、紫外線(365nm付近)を照射すると赤色に発光する。
光源電源回路3には、例えば、ボズシ工房社製の「調光ポート付蛍光灯インバーター」、「調光制御コントローラー」(電圧制御値:DC0〜5V)を、光源A,Bに対して1個ずつ用いることができる。
光源4の光源Aには、例えば、東芝ライテック製の「ブラックライト蛍光ランプ:FL4BLB」(ピーク波長:α=352nm)を使用することができる。また、光源Bには、例えば、東芝ライテック製の「殺菌灯ランプ:GL4−A」の前面に可視光カットフィルタ(ピーク波長:β=254nm)を付けたものを使用することができる。
測定装置2は、ひずみ測定器21(図1参照)と、このひずみ測定器21の測定結果を受ける判断回路22と、判断回路22に接続された光源制御信号発生回路23(図示は省略)と、を備える。
以下、この第3の本実施の形態の物理量可視化システムの動作を図5〜図7を参照して説明する。
ひずみゲージ1は、被測定対象物の測定個所に取り付けられるひずみゲージである。被測定対象物の測定個所に生じたひずみ応力として抵抗素子12が変形することにより、抵抗素子12の抵抗値が変化する。
測定装置2のひずみ測定器21は、抵抗素子12の抵抗値の変化を電気信号に変換すると共に、該電気信号に対応したひずみ量を測定する。この測定されたひずみ量は、表示器(図示は省略)に表示することも可能である。
光源電源回路3は、測定装置2からの光源制御信号に基づいて、光源4を制御するための光源用電力を出力する。この光源電源回路3は、内蔵する2次電池を使用する構成とすることが可能であり、また、外部電源を取り入れる構成とすることも可能である。
光源Aからは波長αの光が、また、光源Bからは波長βの光が、前記制御量に応じて点灯され、ラミネート樹脂材13の表面上に照射される。
これにより、ラミネート樹脂材13の蛍光体aと蛍光体bの双方が、それぞれの励起波長の光の強度に応じて発光するか、若しくは、ひずみ量(E)が所定の閾値(設定値S)以上の場合は蛍光体aのみが発光し、蛍光体bは発光しないため、ラミネート樹脂材13は、赤色を呈することになる。このような発光は、測定個所の識別・分類された物理状態を反映したものとなる。
測定装置2の判断回路22と光源制御信号発生回路23との間は、コード情報で受け渡しすることが可能である。
なお、蛍光体a,bは、所定の波長(ここでは波長αと波長β)以外の波長域の光(即ちノイズ光)では発光しないような素材を使用して形成することが好ましい。
この第3の実施の形態によれば、測定個所のひずみ量に応じて、ラミネート樹脂材13の蛍光体a,bによる発光の発光量(発光輝度)は変化させずに、ひずみ量が或る所定の値を超えた瞬間、ラミネート樹脂材13の蛍光体a,bによる発光色を白色から赤色へと不連続的に変化させることができる効果が有る。
図8は、被測定対象物上における負荷方向を視覚的に表示し得るように構成した本発明の第4の実施の形態に係る説明図である。
複数のひずみゲージ、この場合2つのひずみゲージ1aと1bを、互いに直交する方向に配設し、それらの表面をラミネート樹脂材13を添着し、そのラミネート樹脂材13の上に、励起波長の異なる複数の蛍光体を混合させた樹脂材で、マスクパターンを用いて、当該ひずみゲージ1a、1bの受感軸方向を示す矢印13a、13bを個別に形成して、受感軸方向を視覚的に確認できるようにしたものである。
因に、図8(a)に示す場合は、無負荷状態であるため、光源A、B共に、点灯せず、発光しないため、矢印13a、13b共に、表示はされない。
ところが、ひずみゲージ1aの方向に負荷がかかり、ひずみが生じている場合は、図8(b)に示すように、上下方向に沿って形成された矢印13aのみが発光し、左右方向に沿って形成された矢印13bは、表示されない。
このように、被測定物に添着されたひずみゲージ1a、1bおよび矢印によって作用する負荷の方向を視覚をもって認識することができる。
第1〜第4の実施の形態においては、被測定個所から受けるひずみゲージのひずみ量(物理量)を、ひずみゲージに配設した蛍光体の発光により認識し得るように構成したものであるが、本発明は、ひずみゲージの表面ではなく、圧力変換器、加速度変換器、変位変換器、荷重変換器、トルク変換器、傾斜計など、圧力、加速度、変位、荷重、トルク、傾斜などの物理量(あるいは機械量と称されるものを含む)をひずみゲージによって、電気信号に変換し、当該物理量を検出する、物理量/電気量変換器の表面に蛍光体を含むラミネート樹脂材を添着する構成としたものである。
そこで、本発明を物理量/電気量変換器(以下、単に「変換器」と略称する)の一例として加速度変換器への適用例につき図9、図10を用いて説明する。
図9は、本発明の第5の実施の形態に係る加速度変換器の断面構成を示す断面図であり、図10は、図9のX−X線矢視方向断面図である。
図9において、加速度変換器のケーシング31は、四角柱状の筒体に形成され、そのケーシング31の一面側(図9においては下端面側)に取付フランジ部31b,31cが形成され、その中間部には、取付ねじ用のU字溝31d,31eが形成されており、そのU字溝31d,31eに挿通される取付ねじ(図示せず)によって、ケーシング31は、被測定対象32に取付けられることになる。
片持梁33の中間部に形成された一対のスリット33b,33cを跨ぐ(橋絡する)ようにして従動部33aと重錘部33eの上記両側周面にばね材でなる薄膜状の補強膜34および35が強固に接合されている。
つまり、これら補強膜34,35は、その板面が可撓部33dの板面と、無負荷時(加速度が印加されない状態のとき)においては平行な状態に設定してある。
これら1対の補強膜34および35のスリット33bおよび33cとは反対側の表面(以下「反スリット側表面」という)、すなわち可撓部33dを間に挟んで相対向して配設された補強膜34および35の各外側(上面側および下面側)の表面には、絶縁膜36および37が接着剤により添着されている。
このひずみゲージSG1,SG2がおよびSG3,SG4は、片持梁33の長手方向に沿うようにして受感軸が向けられて各2枚、並列状に且つその受感部がスリット33b,33cに対応する部位における絶縁膜36,37の外表面に添着されている。
これらのひずみゲージSG1〜SG4の各ゲージタブには、リード線38の一端がそれぞれ半田付けにより接続され、そのリード線38の他端側は、片持梁33の側面部に形成された配線溝33fを介してケーシング31の外部に導出され、そのリード線38の各他端は、例えば、図示は省略したが、端子箱を介して加速度を計測する物理量測定装置としての計測機器に導かれるが、加速度変換器の内部またはその近傍において、補強膜34の上表面上に添着されたひずみゲージSG1とSG2は、相対向する対辺に、また補強膜35の下表面上に添着されたひずみゲージSG3とSG4は、これと隣り合う対辺にそれぞれ接続されてホイートストンブリッジ回路が構成される。
加速度変換器は、そのケーシング31が被測定対象32にねじ止め、その他の手段により強固に固定されているものとする。
この状態で被測定対象32の振動、衝撃等によって、加速度Gがケーシング31の底部、右側部を介して従動部33aに加わり、例えば図9に示すように慣性力Fが片持梁33に作用すると、重錘部33eがケーシング31に対し相対的に変位し、可撓部33dを撓ませると共に、上、下一対の補強膜34および35を撓ませる。
このとき上側の補強膜34は、スリット33bの開口端(上端)が開くように変形するために引張力を受けて伸張し、引張ひずみを生じることになる。
また、下側の補強膜35は、スリット33cの開口端が閉じるように変形するために圧縮力を受けて圧縮されて、圧縮ひずみを生じることになる。
従って、補強膜34のスリット33bとは反対側の表層部に添着された2枚のひずみゲージSG1とSG2は、重錘部33eに作用する加速度で片持梁33がスリット33bの開口端(上端)の広がりによる引張ひずみを検出して、その抵抗値を大きく増大する。
以上述べてきた動作説明は、ケーシング31上方向に加速度が印加された場合のものであるが、反対に下方向に加速度が印加された場合には、重錘部33eが慣性力により可撓部33dをヒンジとして上方に相対的に変位するため、補強膜34のスリット33bとは反対側表層面に添着されたひずみゲージSG1,SG2の抵抗値は、上述したとは逆に大きく減少し、補強膜35のスリット33cとは反対側の表層面に添着されたひずみゲージSG3,SG4の抵抗値は、大きく増大することは容易に理解されるところである。
このように作用する加速度変換器のケーシング31の表面に添着された、上述した蛍光体を含むラミネート樹脂材39に対し、上述した物理量可視化システムに含まれる上述した光源4から加速度値の大きさに応じた発光量と波長の光源A、Bが照射されるように構成することにより、ひずみゲージ1に添着されたラミネート樹脂材13と同様に、加速度を視覚的に認識することができるようになる。
即ち、上述した物理量/電気量変換器としては、加速度変換器のみならず、圧力変換器、変位変換器、荷重変換器、トルク変換器、傾斜変換器などひずみゲージを用いた物理量/電気量変換器のすべてにおいても、本発明を適用することができる。
また、ひずみゲージとしては、上述した箔ゲージ式のものに限らず、線ゲージ、半導体ひずみゲージ、スパッタリング式ひずみゲージ、光ファイバ式ひずみゲージその他の方式であっても被測定個所の物理量をひずみ量として検出し得るものであれば、本発明を適用することができる。
2 測定装置
3 光源電源回路
3A 光源A用電源回路
3B 光源B用電源回路
4 光源
4A 光源A用電源
4B 光源B用電源
11 ベース(基板)
12 抵抗素子(箔)
13 ラミネート樹脂材
21 ひずみ測定器
22 判断回路
23 光源制御信号発生回路
31 ケーシング
32 被測定対象物
33 片持梁
34、35 補強膜
36、37 絶縁膜
38 リード線
39 ラミネート樹脂材
Claims (13)
- 蛍光体を含むラミネート樹脂材が上面に添着され、被測定個所の物理量をひずみ量として検出するひずみゲージと、
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージで検出されたひずみ量を物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴とする物理量可視化システム。 - 前記ひずみゲージは、絶縁体であるゲージベースの表面に抵抗素子およびゲージタブが添着され、前記抵抗素子の全体、前記ゲージタブおよび前記ゲージベースの一部が、特定の波長の光を発する前記光源に感応して特定の発光色を発する1種以上の蛍光体を含む前記ラミネート樹脂材により被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の物理量可視化システム。
- 絶縁体であるゲージベースの表面に抵抗素子およびゲージタブが添着され、前記抵抗素子の全体、前記ゲージタブおよび前記ゲージベースの一部が蛍光体を含む樹脂を塗布して蛍光膜が形成され、さらに、その表面が透光性を有するラミネート樹脂材により被覆されたひずみゲージと、
前記ひずみゲージの前記樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージが出力する前記被測定箇所の物理量の大きさを電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴とする物理量可視化装置。 - 絶縁体であって蛍光体を混合してなるゲージベースの表面に抵抗素子およびゲージタブが添着され、前記抵抗素子の全体、前記ゲージタブおよび前記ゲージベースの一部が透光性を有するラミネート樹脂材により被覆されたひずみゲージと、
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記ひずみゲージの抵抗値の変化を物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴とする物理量可視化システム。 - 被測定対象から伝播される圧力、変位、加速度、荷重からなる物理量をひずみゲージにより電気量に変換する変換器の外表面に蛍光体を含むラミネート樹脂材を添着してなる物理量/電気量変換器と、
前記変換器と、変換器に添着された前記ラミネート樹脂材の表面を特定の波長をもって照射する1つ以上の光源と、
前記光源の各々に電力を供給する光源電源回路と、
前記物理量/電気量変換器の出力を受けて物理量の大きさに対応する電気信号に変換する物理量測定器と、
前記物理量測定器が出力する電気信号に応じて前記光源の駆動方法を決定する判断回路と、
前記判断回路の前記決定結果に基づいて前記光源電源回路を制御して、特定の前記光源を駆動制御する光源制御信号発生回路と、
を備え、
前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るように構成したことを特徴とする物理量可視化システム。 - 複数のひずみゲージをそれぞれ被覆する複数の前記ラミネート樹脂材の上に、マスクパターンを用いて、当該ひずみゲージの受感軸方向を示す矢印を励起波長の異なる蛍光体を混合させた樹脂材で個別に形成して、前記受感軸方向を視覚的に明瞭に確認し得るように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の物理量可視化システム。
- 前記光源は、複数の異なる波長、好ましくは、紫外線を発することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- 前記光源電源回路および光源制御信号発生回路は、前記複数の光源の各々に対応した複数の構成であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- 前記判断回路は、前記物理量測定器からの前記電気信号により、前記被測定個所の物理量の大きさに応じて前記光源の選択および/または前記光源の発光強度を決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- 前記判断回路は、前記物理量測定器からの前記電気信号により、前記被測定個所の物理量の大きさが零より小さい場合は、前記光源の内、第2の特定波長を有する第2の光源のみを前記物理量の大きさに応じて発光させる駆動方法を選択し、また、前記被測定個所の物理量の大きさが零の場合は、前記光源を全て消灯させる駆動方法を選択し、さらに、前記被測定個所の物理量の大きさが零より大きい場合は、前記光源の内、前記第2の波長とは異なる所定の第1の特定波長を有する第1の光源のみを前記物理量の大きさに応じて発光させる駆動方法を選択することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- ラミネート樹脂に、可視光を照射すると特定の地色を反射する着色剤と、前記第1の光源に感応して前記第1の波長よりも長い波長の光を発する第1の蛍光体と、前記第2の光源に感応して前記第2の波長よりも長い波長の光を発する第2の蛍光体とを混合して、前記蛍光体を含むラミネート樹脂材としたことを特徴とする請求項1、7〜10のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- 前記判断回路は、前記電気信号により、前記被測定個所の物理量の大きさが所定の閾値より小さい場合は、前記第1の光源および前記第2の光源の全てを発光させる駆動方法を選択し、また、前記被測定個所の物理量の大きさが前記所定の閾値以上の場合は、所定の特定波長を有する前記第1の光源のみを点灯させる駆動方法を選択し、物理量が所定の閾値を越えたことを特定の蛍光体の発光色により警告し得るように構成したことを特徴とする請求項1、7〜9のいずれか1項に記載の物理量可視化システム。
- 蛍光体を含むラミネート樹脂材が上面に塗布され、被測定個所の物理量の大きさをひずみゲージで検出する検知ステップと、
前記ひずみゲージの抵抗値の変化を前記被測定個所の物理量の大きさに対応した電気信号に変換する測定ステップと、
前記測定ステップが出力する前記電気信号に応じて光源の駆動方法を決定する判断ステップと、
前記判断ステップの前記決定結果に基づいて1つまたは2つ以上の光源への電源供給を制御する光源制御信号発生ステップと、
前記光源制御信号発生ステップの制御を受けて、前記1つ以上の光源の各々に電力を供給する光源電源供給ステップと、
前記ひずみゲージの前記ラミネート樹脂材の上面を1つ以上の前記光源で照射する照射ステップと、
からなり、前記ひずみゲージが被測定個所から受ける物理量に応じて前記光源を駆動制御し、前記光源の発する波長に感応する前記蛍光体を発光させて物理量を視覚により認識し得るようにしたことを特徴とする物理量可視化方法。
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