JP5476902B2 - ターボ復号装置及び通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ復号装置及び通信装置に関する。
従来、移動体端末や基地局などの通信装置がデータを送受信する場合に用いる通信方式には、様々な方式がある。例えば、通信方式には、LTE(Long Term Evolution)やHSPA+(High Speed Packet Access+)などがある。また、LTEやHSPA+を用いる通信装置は、誤り訂正符号として、ターボ符号を用いる。
ターボ符号を用いる通信装置は、ターボ符号により符号化された信号を復号する過程において、インターリーブ処理やデインターリーブ処理を実行する。ここで、インターリーブ処理は、メモリに格納された信号の順番を並び替える処理である。また、デインターリーブ処理は、インターリーブ処理により並び替えられた順番を元に戻す処理である。
ターボ符号により符号化された信号を復号するターボ復号処理の一例について、更に説明する。例えば、通信装置は、信号(A)を受信すると、受信した信号(A)に対して復号処理を実行し、メモリに格納する。そして、通信装置は、信号(A)に対してインターリーブ処理を実行し、インターリーブ処理後の信号(B)に対して復号処理を実行し、再びメモリに格納する。そして、通信装置は、信号(B)に対してデインターリーブ処理を実行し、デインターリーブ処理後の信号(C)に対して復号処理を実行し、改めてメモリに格納する。なお、信号(A)と信号(C)とは、同じ順番になる。
ここで、インターリーブ処理やデインターリーブ処理のやり方は、ターボ符号のやり方によって異なる。また、ターボ符号のやり方は、通信方式ごとに異なる。このため、例えば、LTEとHSPA+とは、それぞれ異なるインターリーブ処理やデインターリーブ処理を実行する。例えば、LTEを用いる通信装置は、「QPP(Quadratic Permutation Polynomial Interleaver)」を用いる。一方、HSPA+を用いる通信装置は、「PIL(Prunable Prime Interleaver)」を用いる。
また、ターボ復号処理を実行する場合に、複数のメモリに並行して読み書きを行うことで、復号処理を並行して実行する通信装置がある。例えば、通信装置は、信号を複数に分割し、分割後の各信号に対して並行して復号処理を実行する。ここで、復号処理を並行して実行する通信装置に搭載される各メモリの容量やメモリの数は、信号の最大サイズやインターリーブ処理やデインターリーブ処理のやり方、通信装置が並行して実行する処理数などによって異なる。
例えば、LTEとHSPA+とでは信号の最大サイズが異なる結果、LTEを用いる通信装置に搭載されたメモリ各々と、HSPA+を用いる通信装置に搭載されたメモリ各々とは、各メモリの容量やメモリの数が異なる。
特開2008−135813号公報 特開2008−219892号公報 国際公開第2006/082923号公報 特開2008−118628号公報
ここで、復号処理を並行して実行する通信装置には、複数の通信方式に対応することが望まれる。また、複数の通信方式に対応する上では、各通信方式において用いられるターボ復号処理に対応することが求められる。復号処理を並行して実行する通信装置に搭載されるメモリの容量や数は、通信方式ごとに異なることを踏まえ、通信方式ごとに別々のメモリを搭載する搭載装置が考えられる。
例えば、LTEとHSPA+との両方に対応する通信装置を実現する場合には、搭載装置は、LTEにてターボ復号処理を実行する場合に用いるメモリ各々と、HSPA+にてターボ復号処理を実行する場合に用いるメモリ各々とを別個に搭載する。
しかしながら、搭載装置では、通信方式ごとにメモリを別個に搭載することになり、メモリの搭載量が多くなるという課題があった。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、メモリの搭載量を抑えることが可能であるターボ復号装置及び通信装置を提供することを目的とする。
開示するターボ復号装置及び通信装置は、1つの態様において、ターボ符号により符号化された符号化信号を復号する過程で行われるインターリーブ処理に際してデータを記憶するメモリ部を有する。また、ターボ復号装置及び通信装置は、前記メモリ部にアクセスしてデータを読み書きするアクセス部を有する。また、前記メモリ部は、複数のメモリ回路を有し、前記複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成される。また、前記メモリ部は、前記メモリ回路の組み合わせに応じて第1の容量が各バンクに割り当てられる第1のバンク構成又は第2の容量が各バンクに割り当てられる第2のバンク構成として機能する。また、前記アクセス部は、前記符号化信号の通信方式に応じて、前記メモリ部を前記第1のバンク構成又は前記第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択し、選択したバンク構成に応じて該メモリ部にアクセスする。
開示するターボ復号装置及び通信装置の1つの態様によれば、メモリの搭載量を抑えることが可能であるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係るターボ復号装置の構成の一例について説明するブロック図である。 図2は、実施例2に係るターボ復号装置の一例について簡単に説明する図である。 図3は、実施例2に係るターボ復号装置の構成の一例について説明するブロック図である。 図4は、受信データメモリが記憶する符号化信号の一例について説明する図である。 図5は、インターリーブメモリが複数のメモリ回路を有する点について説明する図である。 図6Aは、通信方式としてHSPA+を用いる場合に形成されるメモリ空間について説明する図である。 図6Bは、通信方式としてLTEを用いる場合に形成されるメモリ空間について説明する図である。 図7Aは、HSPA+を用いた場合におけるバンク構成の一例について説明するための図である。 図7Bは、LTEを用いた場合におけるバンク構成の一例について説明するための図である。 図8Aは、HSPA+を用いた場合において、複数のメモリ回路を用いてのバンク構成の一例について説明するための図である。 図8Bは、LTEを用いた場合において、複数のメモリ回路を用いてのバンク構成の一例について説明するための図である。 図9は、各復号演算器が協働することで実行するターボ復号処理について説明する図である。 図10は、各復号演算器が協働することで実行するターボ復号処理について説明する図である。 図11は、実施例2における変換部の詳細について説明する図である。 図12Aは、HSPA+に対応づけられたバンク構成の一例について説明する図である。 図12Bは、LTEに対応づけられたバンク構成の一例について説明する図である。 図13Aは、HSPA+を用いた各バンクに設定されるADRMINIとADRMAXとの一例について説明する図である。 図13Bは、LTEを用いた場合に各バンクに設定されるADRMINIとADRMAXとの一例について説明する図である。 図14は、実施例2における物理アドレス算出部による変換処理について詳細に説明する図である。 図15は、実施例2に係るターボ復号装置の処理による流れの一例について説明するフローチャートである。 図16は、実施例2における変換部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。 図17は、実施例2における符号化信号割り当て処理の流れの一例について説明するフローチャートである。 図18は、実施例2におけるバンク構成選択処理の流れの一例について説明する図である。
以下に、開示するターボ復号装置及び通信装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
図1を用いて、実施例1に係るターボ復号装置100の構成の一例について説明する。図1は、実施例1に係るターボ復号装置の構成の一例について説明するブロック図である。ターボ復号装置100は、図1に示す例では、メモリ部101と、アクセス部102とを有する。
メモリ部101は、ターボ符号により符号化された符号化信号を復号する過程で行われるインターリーブ処理に際して、データを記憶する。また、メモリ部101は、複数のメモリ回路110を有し、複数のメモリ回路110が連結されることで1つのメモリ空間として形成される。また、メモリ部101は、メモリ回路110の組み合わせに応じて、第1の容量が各バンクに割り当てられる第1のバンク構成111又は第2の容量が各バンクに割り当てられる第2のバンク構成112として機能する。
アクセス部102は、メモリ部101にアクセスしてデータを読み書きする。また、アクセス部102は、符号化信号の通信方式に応じて、メモリ部101を第1のバンク構成111又は第2のバンク構成112のいずれかで機能させるかを選択し、選択したバンク構成に応じてメモリ部101にアクセスする。
すなわち、復号処理を並行して実行する通信装置に搭載されるメモリの容量や数は、通信方式ごとに異なることを踏まえ、ターボ復号装置100は、細分化された複数のメモリ回路110を有する。そして、ターボ復号装置100は、通信方式に応じてメモリ回路110の組み合わせ方を変更することで、各バンクの容量やバンクの数を変更する。この結果、実施例1によれば、通信方式ごとにメモリを用意することなく、メモリの搭載量を抑えることが可能である。
次に、実施例2に係るターボ復号装置200について説明する。以下では、まず、ターボ復号装置200の全体像について簡単に説明した後に、ターボ復号装置200の構成、処理、効果について順に説明する。
[ターボ復号装置の全体像]
ターボ復号装置の全体像について簡単に説明する。まず、図2を用いて、実施例2に係るターボ復号装置200の一例について簡単に説明する。図2は、実施例2に係るターボ復号装置の一例について簡単に説明する図である。
図2について簡単に説明する。図2のUE(User Equipment)401は、移動体端末である。図2のeNB(evolutional Node B)402は、基地局である。図2のaGW(RNC)(Access Gateway(Radio Network Controller))403は、ゲートウェイ装置である。図2において、UE401とeNB402とは、無線通信を介して符号化信号を送受信する。また、aGW(RNC)403は、複数あるeNB402間におけるデータの送受信を中継する。ここで、UE401とeNB402とは、それぞれ、符号化信号を送受信するRF部411と、符号化信号を復号する処理であるターボ復号処理を行うL1部412とを有する。また、UE401とeNB402とは、それぞれ、L2レイヤにおける処理を実行するL2部413と、L3レイヤにおける処理を実行するL3部414と、各種アプリケーションを実行するアプリ415とを有する。
ここで、ターボ復号装置200は、ターボ復号処理を行う。すなわち、図2に示す例では、ターボ復号装置200は、UE401やeNB402が該当する。より詳細には、ターボ復号装置200は、UE401やeNB402が有するL1部411に適用される。なお、図2に示す例では、ターボ復号装置200は、UE401とeNB402とが該当する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、aGW(RNC)403がターボ復号処理を実行する場合には、ターボ復号装置200は、aGW(RNC)403も該当する。また、ターボ復号装置200は、ターボ復号処理を行う装置であれば、どのような装置でも良い。
また、ターボ復号装置200が実行するターボ復号処理について簡単に説明する。ターボ復号装置200は、符号化信号(A)を受信すると、受信した符号化信号(A)に対して復号処理を実行し、メモリに格納する。そして、ターボ復号装置200は、符号化信号(A)に対してインターリーブ処理を実行し、インターリーブ処理後の信号(B)に対して復号処理を実行し、再びメモリに格納する。そして、ターボ復号装置200は、信号(B)に対してデインターリーブ処理を実行し、デインターリーブ処理後の信号(C)に対して復号処理を実行し、改めてメモリに格納する。
また、ターボ復号装置200は、複数の通信方式に対応する。例えば、ターボ復号装置200は、通信方式としてLTE(Long Term Evolution)やHSPA+(High Speed Packet Access+)に対応する。また、ターボ復号装置200は、ターボ復号処理を実行する場合に、複数のメモリに並行して読み書きを行うことで、復号処理を並行して実行する。具体的には、ターボ復号装置200は、符号化信号を複数に分割し、分割後の各信号に対して並行して復号処理を実行する。以下では、特に言及しない限り、ターボ復号装置200が16個の復号処理を並列して実行する場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ターボ復号装置200は、15個以下の復号処理を並列して実行しても良く、17個以上の復号処理を並列して実行しても良く、任意の数の復号処理を並列して実行して良い。
また、ターボ復号装置200の構成について説明する際に詳述するように、ターボ復号装置200は、複数のメモリを有し、通信方式に応じてメモリの組み合わせ方を変更することで各メモリバンクの容量や数を変更する。これにより、ターボ復号装置200は、同じメモリを用いて、異なる方式のインターリーブ処理やデインターリーブ処理を実行することが可能である。
[ターボ復号装置の構成]
図3を用いて、実施例2に係るターボ復号装置200の構成の一例について説明する。図3は、実施例2に係るターボ復号装置の構成の一例について説明するブロック図である。ターボ復号装置200は、図3に示す例では、受信データメモリ201と、インターリーブメモリ202と、復号演算部211と、変換部212と、アクセス選択部213と、出力制御部214とを有する。
以下では、ターボ復号装置200は、LTEとHSPA+とに対応する場合を例に用いて、説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ターボ復号装置200は、LTEとHSPA+とに加えて、他の通信方式に対応しても良い。また、例えば、ターボ復号装置200は、LTEとHSPA+とのうちいずれか一方と、LTEやHSPA+以外の通信方式に対応しても良い。また、ターボ復号装置200は、LTEやHSPA+には対応せず、LTEやHSPA+以外の通信方式に複数対応しても良い。
図3の説明に戻る。受信データメモリ201は、復号演算部211と接続される。受信データメモリ201は、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子が該当する。受信データメモリ201は、ターボ復号装置200が受信した符号化信号を記憶する。また、受信データメモリ201によって記憶された符号化信号は、復号演算部211によって取得される。
図4を用いて、受信データメモリ201が記憶する符号化信号の一例について説明する。図4は、受信データメモリが記憶する符号化信号の一例について説明する図である。図4に示す例では、符号化信号のデータサイズが「3200ワード(word)」である場合を例に示した。なお、ワードとは、データサイズを表す単位として使われる単語である。以下では、符号化信号を形成するデータ各々を一意に識別する情報を「論理アドレス」と記載する。すなわち、図4に示す例では、「3200ワード」の符号化信号を形成するデータの論理アドレスは、「0」から「3199」になる。なお、論理アドレスは、「第1の識別情報」とも称する。
以下では、特に言及しない限り、図4に示すように、ターボ復号装置200が、3200ワードの符号化信号を受信した場合を例に説明する。すなわち、受信データメモリ201が、3200ワードの符号化信号を記憶した場合を例に説明する。なお、以下では、ターボ復号装置200が、3200ワードの符号化信号を受信した場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、3200ワードより大きなサイズの符号化信号を受信しても良く、3200ワードより小さなサイズの符号化信号を受信しても良い。
なお、ターボ復号装置200が受信する符号化信号のサイズは、送受信されるデータごとに異なる。また、符号化信号の最大サイズは、通信方式によって決定される。例えば、LTEを用いてデータの送受信を行う場合には、符号化信号の最大サイズは「6140ワード」であり、ターボ復号装置200は、「0〜6140ワード」の符号化信号を受信する。また、例えば、HSPA+を用いてデータの送受信を行う場合には、符号化信号の最大サイズは「5120ワード」であり、ターボ復号装置200は、「0〜5120ワード」の符号化信号を受信する。
図3の説明に戻る。インターリーブメモリ202は、アクセス選択部213及び出力制御部214と接続される。インターリーブメモリ202は、例えば、RAMやフラッシュメモリなどの半導体メモリ素子が該当する。
インターリーブメモリ202は、符号化信号を復号する過程で行われるインターリーブ処理に際してデータを記憶する。具体的には、インターリーブメモリ202は、複数のメモリ回路を有し、複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成される。
図5を用いて、インターリーブメモリ202が複数のメモリ回路を有する点について説明する。図5は、インターリーブメモリが複数のメモリ回路を有する点について説明する図である。図5のRAM各々は、メモリ回路を示す。以下では、「RAMnS」(nは自然数)は128ワードの容量を有し、「RAMnL」(nは自然数)は256ワードの容量を有し、「RAMnXL」(nは自然数)は384ワードの容量を有するものとして説明する。なお、以下では、同じ容量を有するメモリ回路のうち、「n」が同一の数字である場合には、同じメモリ回路を示すものとして説明する。
図5に示す例では、インターリーブメモリ202は、容量が異なる複数種類のメモリ回路を有する。例えば、インターリーブメモリ202は、「RAM0S」〜「RAM9S」や、「RAM0L」〜「RAM2L」、「RAM0XL」〜「RAM1XL」などを有する。なお、図5に示す例では、容量が異なる複数種類のメモリ回路を有する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、インターリーブメモリ202は、容量が同じメモリ回路を選択的に有しても良い。
図6Aと図6Bとを用いて、複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成される点について説明する。図6Aは、通信方式としてHSPA+を用いる場合に形成されるメモリ空間について説明する図であり、図6Bは、通信方式としてLTEを用いる場合に形成されるメモリ空間について説明する図である。図6Aや図6BのRAM各々は、インターリーブメモリ202が有するメモリ回路を示す。なお、以下では、インターリーブメモリ202に形成されるメモリ空間の位置を一意に識別する情報を「物理アドレス」と記載する。また、以下では、1つの物理アドレスが1ワードのデータに対応するものとして説明する。なお、物理アドレスは、「第2の識別情報」とも称する。
HSPA+を用いる場合には、符号化信号の最大サイズが「5120ワード」であることを踏まえ、図6Aに示すように、インターリーブメモリ202には、「5120ワード」の容量を有するメモリ空間が形成される。すなわち、後述するように、変換部212によって、「0」から「5119」までの物理アドレスがメモリ回路各々に付与されることで、インターリーブメモリ202には、「5120ワード」の容量を有するメモリ空間が形成される。例えば、図6Aに示す例では、「RAMOL」には、物理アドレス「0」〜「255」が付与され、「RAM0S」には、物理アドレス「256」〜「383」が付与された場合を例に示した。
LTEを用いる場合には、符号化信号の最大サイズが「6140ワード」であることを踏まえ、図6Bに示すように、インターリーブメモリ202には、「6140ワード」の容量を有するメモリ空間が形成される。
また、インターリーブメモリ202に形成されたメモリ空間は、複数のバンクを用いて形成される。また、各バンクは、それぞれ別のメモリ回路を用いて実現される。例えば、図6Aでは、インターリーブメモリ202に形成されたメモリ空間は、バンク「バンク♯0」〜「バンク♯19」を用いて実現された場合を例に示した。また、図6Aに示す例では、「バンク♯0」はRAM0Lを用いて実現され、「バンク♯1」はRAM0SとRAM1Sとを用いて実現された場合を例に示した。また、図6Bでは、「バンク♯0」〜「バンク♯15」を用いてメモリ空間が形成された場合を例に示した。
ここで、各バンクは別個のメモリ回路を用いて形成され、ターボ復号装置200は、各バンクに並行してアクセスしてデータを読み書きする。なお、図6Aや図6Bでは、それぞれ、バンク数が20個と16個になる場合を例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数であって良い。
また、インターリーブメモリ202は、メモリ回路の組み合わせに応じて、第1の容量が各バンクに割り当てられる第1のバンク構成として機能し、又は、第2の容量が各バンクに割り当てられる第2のバンク構成として機能する。
図7A及び図7Bを用いて、通信方式それぞれに対応するバンク構成の一例について説明する。図7Aは、HSPA+を用いた場合におけるバンク構成の一例について説明する図であり、図7Bは、LTEを用いた場合におけるバンク構成の一例について説明する図である。図7Aの500〜505や図7Bの520〜524は、バンク各々を示す。また、各バンクには、バンクの容量を併せて示した。
HSPA+を用いる場合について説明する。図7Aでは、インターリーブメモリ202には、20個のバンクが形成され、各バンクに256ワードの容量が割り当てられる場合を例に示した。HSPA+を用いる場合には、バンク数として「5」「10」「20」などの数字が用いられることが多い。ここで、実施例2では、上述したように、ターボ復号装置200は、16個の復号処理を並列して実行する場合を用いて説明することを踏まえ、図7Aに示す例では、「16」より大きいバンク数である20を用いる場合を例に示した。また、各バンクに割り当てられる容量は、通信方式において送受信される最大サイズをバンク数で除算した値が該当する。例えば、バンク数が「20」で最大サイズが「5120ワード」である場合には、「5120÷20=256」になる。
また、LTEを用いる場合について説明する。図7Bでは、インターリーブメモリ202には、16個のバンクが形成され、各バンクに384ワードの容量が割り当てられる場合を例に示した。なお、LTEの場合には、バンク数として、「5」「10」「20」などの数字が用いられることが多いということはないことを踏まえ、図7Bに示す例では、バンク数として、ターボ復号装置200が復号処理を並列して実行する数「16」を用いた。なお、図7Aや図7Bでは、それぞれ、バンク数が20個と16個になる場合を例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数であって良い。
図8A及び図8Bを用いて、複数のメモリ回路を用いてのバンク構成の一例について説明する。図8Aは、HSPA+を用いた場合において、複数のメモリ回路を用いてのバンク構成の一例について説明するための図であり、図7Aに対応する。図8Bは、LTEを用いた場合において、複数のメモリ回路を用いてのバンク構成の一例について説明するための図であり、図7Bに対応する。図8Aの540〜548や図8Bの560〜565は、バンク各々を示す。また、図8Aや図8Bの「RAMnS」「RAMnL」「RAMnXL」(nは自然数)は、それぞれインターリーブメモリ202が有するメモリ回路を示す。
HSPA+を用いる場合について説明する。つまり、複数のメモリ回路を用いて、図7Aに示したバンク構成を実現する場合について説明する。この場合、図8Aに示すように、各バンクは、例えば、128ワードの容量を有する「RAMnS」を2個用いることで実現され、あるいは、256ワードの容量を有する「RAMnL」を1つ用いることで実現される。
LTEを用いる場合について説明する。つまり、複数のメモリ回路を用いて、図7Bに示したバンク構成を実現する場合について説明する。この場合、図8Bに示すように、各バンクは、例えば、128ワードの容量を有する「RAMnS」を3個用いることで実現される。また、各バンクは、例えば、256ワードの容量を有する「RAMnL」を1つと、1つの「RAMnS」とを用いることで実現される。また、各バンクは、384ワードの容量を有する「RAMzXL」を1つ用いることで実現される。
図8Aや図8Bに示すように、HSPA+を用いる場合であっても、LTEを用いる場合であっても、インターリーブメモリ202は、同じメモリ回路を用いる。例えば、図8Aの「バンク♯0」に用いられたRAM0Lと、図8Bの「バンク♯0」に用いられたRAM0Lとは同一のメモリ回路である。
ここで、各メモリ回路に付与される物理アドレスについて説明する。上述したように、インターリーブメモリ202には、複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成され、一連の物理アドレスが予め付与される。具体的には、ターボ復号装置200にて用いられるバンク構成を考慮した上で、一連の物理アドレスが予めメモリ回路各々に付与される。より詳細には、バンク構成それぞれにおける各バンクの容量を考慮した上で、一連の物理アドレスを付与する。ここで、メモリ回路各々に対して付与された物理アドレスは、バンク構成に係わらず、同一になる。なお、メモリ回路各々は、予め一連の物理アドレスが付与される。
ここで、各バンクの容量が「256ワード」になるバンク構成と、各バンクの容量が「384ワード」になるバンク構成とを用いる場合を例に説明する。ここで、各バンクは異なるメモリ回路で実現されることを踏まえ、「256ワード」ごとに異なるメモリ回路になり、「384ワード」ごとに異なるメモリ回路になるように、メモリ回路各々には、一連の物理アドレスが付与される。例えば、256ワード、384ワード、512ワード(256×2)、768ワード(256×3あるいは384×2)などの段階において、メモリ回路が変わるように、メモリ回路各々に一連の物理アドレスを付与する。
図5に示す例を用いて説明すると、インターリーブメモリ202では、図5に示したメモリ回路各々のうち上に記載されたメモリ回路から下に記載されたメモリ回路へと、順に、一連の物理アドレスが付与される。より詳細には、インターリーブメモリ202では、RAM0Lに対して物理アドレス「0〜255」が付与され、RAM0Sに対して物理アドレス「256〜383」が付与される。また、同様に、RAM1S、RAM2S、RAM3S、RAM1L、RAM4S、RAM5S、RAM6S、RAM7S、RAM2L、RAM8S、RAM9Sの順に、一連の物理アドレスがそれぞれ付与される。
つまり、図5に示す例では、一連の物理アドレスを付与されるメモリ回路は、256ワードの段階でRAM0LからRAM0Sに切り替わり、384ワードの段階でRAM0SからRAM1Sに切り替わる。このように、各バンクの容量を考慮した上で、メモリ回路各々に対して、バンク構成に関係なく用いられる一連の物理アドレスを付与する。この結果、変換部212について説明する際に詳述するように、バンク構成が変わったとしても、インターリーブメモリ202にアクセスする際の処理を同じように実行することが可能である。
図3の説明に戻る。復号演算部211は、受信データメモリ201及び変換部212と接続される。復号演算部211は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。
復号演算部211は、複数の処理部を有する。図3に示す例では、復号演算部211は、復号演算器♯0〜復号演算器♯n−1を有する。以下では、特に言及しない限り、復号演算部211が16個の復号演算器を有する場合を例に説明する。つまり、復号演算部211では、16個の復号演算器がそれぞれ並行して処理を実行することで、16個の復号処理を並行して実行する。なお、以下では、復号演算部211が16個の復号演算器を有する場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数の復号演算器を用いて良い。
復号演算部211は、受信データメモリ201に符号化信号が格納されると、符号化信号を読み出し、読み出した符号化信号に対してターボ復号処理を実行する。具体的には、復号演算部211では、各復号演算器が協働することで、ターボ復号処理を実行する。そして、復号演算部211は、ターボ復号処理により復号された符号化信号をインターリーブメモリ202に格納する。
各復号演算器が協働することで実行されるターボ復号処理について、更に説明する。図9及び図10は、各復号演算器が協働することで実行するターボ復号処理について説明する図である。図9には、受信データメモリ201と、受信データメモリ201に記憶された符号化信号と、復号演算器各々を示した。また、図9の600〜602は、符号化信号を復号演算器の数で分割した部分各々を示す。つまり、符号化信号のデータ容量が3200ワードであり、復号演算器の数が16個である場合には、各部分のサイズは「200」になる。図10には、復号演算器各々と、インターリーブメモリ202とを示した。また、インターリーブメモリ202にはバンクを明示した。図10に示す例では、図7Bや図8Bに示したように、バンク数が16であり、各バンクの容量が384ワードである場合を例に用いた。また、図10の610〜612は、各バンクのうちデータが格納された部分を示し、図10の620〜622は、各バンクのうちデータが格納されていない空きの部分を示す。
この場合、図9に示すように、各復号演算器は、受信データメモリ201から、符号化信号(1)を1/16ずつ読みだし、並行して復号処理を実行する。つまり、各復号演算器は、自回路が担当する部分の符号化信号(1)を読み出し、読み出した部分に対して復号処理を実行する。例えば、復号演算器♯0は、符号化信号(1)を1/16分割したうちの1つである600を読み出して復号処理を実行する。同様に、復号演算器♯1や♯15は、それぞれ、601や602を読み出して復号処理を実行する。
また、図10に示すように、復号演算部211は、復号処理を実行した後の符号化信号(2)を、インターリーブメモリ202に格納する。具体的には、各復号演算器は、復号処理を実行した後の符号化信号(2)を、並行して各バンクに格納する。例えば、図10の610に示すように、復号演算器♯0は、自回路が復号処理を実行した部分の符号化信号(2)をバンク♯0に格納する。同様に、図10の611や612に示すように、復号演算器♯1や♯15は、それぞれ、バンク♯1やバンク♯15に格納する。この結果、図10に示すように、各バンクには、200ワードのデータが格納される。
また、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(2)に対して、インターリーブ処理を実行する。そして、各復号演算器は、インターリーブ処理後である符号化信号(3)に対して復号処理を実行し、復号処理を実行した後の符号化信号(4)を再びインターリーブメモリ202に格納する。つまり、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号の順番を入れ替えた上で、順番が入れ替えられた符号化信号(3)をそれぞれ1/16ずつ読みだし、復号処理を並行して実行する。そして、各復号演算器は、自回路が復号処理を実行した部分の符号化信号(4)を並行して格納する。
また、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(4)に対して、デインターリーブ処理を実行する。そして、各復号演算器は、デインターリーブ処理後である符号化信号(5)に対して復号処理を実行し、復号処理を実行した後の符号化信号(6)を改めてインターリーブメモリ202に格納する。つまり、各復号演算器は、順番が元に戻された符号化信号(5)をそれぞれ1/16ずつ読みだし、復号処理を並行して実行する。そして、各復号演算器は、自回路が復号処理を実行した部分の符号化信号(6)をインターリーブメモリ202に格納する。
また、各復号演算器は、インターリーブ処理とデインターリーブ処理とを所定の回数繰り返したかを判定する。ここで、各復号演算器は、繰り返していないと判定すると、復号処理とインターリーブ処理とデインターリーブ処理とを再度実行する。一方、各復号演算器は、所定の回数繰り返したと判定すると、ターボ復号処理を終了する。ターボ復号処理が終了した時点において、ターボ復号処理が実行された後の符号化信号がインターリーブメモリ202に格納された状態になる。なお、各復号演算器は、例えば、インターリーブ処理とデインターリーブ処理とをそれぞれ8回ずつ繰り返す。なお、インターリーブ処理とデインターリーブ処理とを繰り返す回数は、8回に限定されるものではなく、例えば、7回以下でも良く、9回以上でも良く、任意の数であって良い。
復号演算部211は、図3に示すように、インターリーブメモリ202にアクセスする場合には、変換部212やアクセス選択部213を介してアクセスする。具体的には、復号演算部211がアクセスする場合には、変換部212によって、論理アドレスが物理アドレスに変換され、変換された物理アドレスによって識別される位置へとアクセスする。また、その際には、アクセス選択部213が、同じメモリ回路に対して同時にアクセスが行われないようにアクセスを制御する。
図3の説明に戻る。変換部212は、復号演算部211及びアクセス選択部213と接続される。変換部212は、例えば、ASICやFPGA、CPU、MPUなどの電子回路である。
変換部212は、複数の変換器を有する。図3に示す例では、変換部212は、変換器♯0〜変換器♯n−1を有する。以下では、特に言及しない限り、変換部212が16個の変換器を有する場合を例に説明する。つまり、また、変換器♯0〜変換器♯15は、それぞれ、復号演算器♯0〜復号演算器♯15と接続され、接続された復号演算器についての処理を実行するものとして説明する。なお、以下では、変換部212は、16個の変換器を有する場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数の変換器を用いて良い。
なお、図3に示す例では、復号演算部211と変換部212とが別の構成部である場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、復号演算部211と変換部212とが統合されても良い。
図11を用いて、変換部212の詳細について説明する。図11は、実施例2における変換部の詳細について説明する図である。図11では、変換部212が有する各部について詳細に示した上で、説明の便宜上、復号演算器と、アクセス選択部213とを併せて示した。図11に示す例では、変換部212は、変換器301#0〜変換器301#15に加えて、アドレスオフセット算出部300を有する。
アドレスオフセット算出部300は、変換器各々のバンク選択部311及び物理アドレス算出部312と接続される。また、アドレスオフセット算出部300は、以下に説明するように、第1のバンク構成又は第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択する。また、アドレスオフセット算出部300は、符号化信号をバンク各々に割り当てる。
まず、アドレスオフセット算出部300について、第1のバンク構成又は第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択する処理について説明する。アドレスオフセット算出部300は、符号化信号の通信方式に応じて、インターリーブメモリ202を第1のバンク構成又は第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択する。
例えば、アドレスオフセット算出部300は、通信方式ごとにバンク構成を予め記憶する。その上、アドレスオフセット算出部300は、ターボ復号装置200を利用する他の装置や利用者によって通信方式が通知されると、通知された通信方式に対応するバンク構成を選択する。例えば、アドレスオフセット算出部300は、通信方式がHSPA+である場合には、HSPA+に対応するバンク構成を選択し、通信方式がLTEである場合には、LTEに対応するバンク構成を選択する。
図12Aと図12Bとを用いて、アドレスオフセット算出部300が記憶するバンク構成の一例について説明する。図12Aは、HSPA+に対応づけられたバンク構成の一例について説明する図である。また、図12Bは、LTEに対応づけられたバンク構成の一例について説明する図である。図12Aと図12Bとに示すように、アドレスオフセット算出部300は、通信方式ごとに、各バンクにおける最初の物理アドレスを示す「アドレスオフセット」を記憶する。なお、図12Aと図12Bとでは、アドレスオフセットを「ADROFS」と記載した。各バンクのADROFSは、1つ前のバンクにおける最後の物理アドレスに「1」を加えた値になる。例えば、バンク#0の物理アドレスが「0〜255」である場合に、バンク#1のADROFSが「256」になる。
例えば、図12Aに示すように、アドレスオフセット算出部300は、HSPA+に対応付けられたバンク構成の一例として、バンク#0に対応付けてADROFS「0」を記憶し、バンク#1に対応付けてADROFS「256」を記憶する。また、同様に、アドレスオフセット算出部300は、バンク#2〜バンク#19についても、ADROFSを記憶する。すなわち、図12Aに示す例では、アドレスオフセット算出部300は、通信方式が「HSPA+」である場合に、各バンクに付与された物理アドレスのうち、はじめの物理アドレスを記憶する。例えば、アドレスオフセット算出部300は、バンク#0の物理アドレスが「0」からはじめることを記憶し、バンク#1の物理アドレスが「256」からはじめることを記憶する。
また、例えば、図12Bに示す例では、アドレスオフセット算出部300は、LTEに対応付けられたバンク構成の一例として、バンク#0に対応付けてADROFS「0」を記憶し、バンク#1に対応付けてADROFS「384」を記憶する。また、同様に、アドレスオフセット算出部300は、バンク#2〜バンク#15についても、ADROFSを記憶する。すなわち、図12Bに示す例では、アドレスオフセット算出部300は、通信方式が「LTE」である場合に、各バンクに付与された物理アドレスのうちはじめの物理アドレスを記憶する。例えば、アドレスオフセット算出部300は、バンク#0の物理アドレスが「0」からはじめることを記憶し、バンク#1の物理アドレスが「384」からはじめることを記憶する。
なお、図12Aと図12Bとを用いて説明した例では、アドレスオフセット算出部300がADROFSを予め記憶する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、アドレスオフセット算出部300は、通信方式が通知されるごとに、各バンクを実現するADROFSを算出して設定しても良い。
次に、アドレスオフセット算出部300について、符号化信号をバンク各々に割り当てる処理について説明する。アドレスオフセット算出部300は、以下に説明する処理を、符号化信号のデータサイズが変更されるごとに実行する。つまり、受信データメモリ201に記憶された符号化信号のデータサイズが変わるごとに、各バンクに対して、符号化信号を改めて割り当てる。
アドレスオフセット算出部300は、受信データメモリ201に記憶された符号化信号のデータサイズとバンク数とを用いて、バンクごとに割り当てるデータサイズを算出し、算出したデータサイズごとに符号化信号をバンク各々に割り当てる。
例えば、符号化信号のデータサイズが「3200ワード」であり、バンク数が「16」である場合を例に説明する。この場合、アドレスオフセット算出部300は、データサイズ「3200」をバンク数「16」で除算することで、各バンクに割り当てるデータサイズ「200」を算出する。そして、アドレスオフセット算出部300は、16個ある各バンクに対して、それぞれ「200ワード」のデータを割り当てる。例えば、アドレスオフセット算出部300は、論理アドレス「0」から論理アドレス「199」までのデータをバンク#0に割り当て、論理アドレス「200」から論理アドレス「399」までのデータをバンク#1に割り当てる。また、アドレスオフセット算出部300は、論理アドレス「400」〜「3199」までのデータについても、同様に、各バンクに割り当てる。
以下では、各バンクに割り当てられた符号化信号のうち、最小となる論理アドレスを「ADRMINI」と記載し、最大となる論理アドレスを「ADRMAX」と記載する。例えば、アドレスオフセット算出部300は、論理アドレス「0」から論理アドレス「199」までの符号化信号をバンク#0に割り当てる場合を用いて説明する。この場合、バンク#0の「ADRMINI」は「0」になり、「ADRMAX」は「199」になる。すなわち、アドレスオフセット算出部300は、各バンクにADRMINIとADRMAXとを設定することで、符号化信号を各バンクに割り当てる。
図13Aと図13Bとを用いて、各バンクに設定されるADRMINIとADRMAXとの一例について更に説明する。図13Aは、HSPA+を用いた場合に各バンクに設定されるADRMINIとADRMAXとの一例について説明する図である。また、図13Bは、LTEを用いた場合に各バンクに設定されるADRMINIとADRMAXとの一例について説明する図である。なお、図13Aは、バンク数が20個である場合に対応し、図13Bは、バンク数が16個である場合に対応する。
図13Aと図13Bとに示すように、アドレスオフセット算出部300は、バンクごとに、ADRMINIとADRMAXとを設定する。図13Aに示す例では、アドレスオフセット算出部300は、ADRMINI「0」とADRMAX「159」とを、バンク#0に対して設定する。また、アドレスオフセット算出部300は、同様に、ADRMINI「160」とADRMAX「319」とをバンク#1に対して設定する。つまり、図13Aに示す例では、アドレスオフセット算出部300は、論理アドレス「0」から「159」までの符号化信号をバンク#0に割り当て、論理アドレス「160」から「319」までの符号化信号をバンク#1に割り当てる。また、アドレスオフセット算出部300は、同様に、論理アドレス「320〜3199」までの符号化信号についても、各バンクに割り当てる。
ここで、各バンクに割り当てられる符号化信号のサイズは、符号化信号のサイズごとに異なる。例えば、図13Bを用いた例では、符号化信号のデータサイズが「3200」である場合を例に説明した。しかしながら、符号化信号のデータサイズが「1600」である場合には、アドレスオフセット算出部300は、16個ある各バンクに対して、「100ワード」のデータを割り当てる。つまり、アドレスオフセット算出部300は、符号化信号が全バンクに割り当てられるように、各バンクに割り当てるデータサイズを決定し、ADRMINIとADRMAXとを設定する。つまり、アドレスオフセット算出部300は、符号化信号のデータサイズが変更されるごとに、各バンクに対して、ADRMINIとADRMAXとを改めて設定する。
図11の説明に戻る。変換器301#0〜変換器301#15は、それぞれ、バンク選択部311と、物理アドレス算出部312と、アドレスデコーダ部313とを有する。また、変換器301#0〜変換器301#15は、それぞれ並行して、復号演算器#0〜#15によるアクセスに対応する処理を実行する。
バンク選択部311は、アクセスの対象となる符号化信号の論理アドレスと、アドレスオフセット算出部300によって各バンクに設定されたADRMINIとADRMAXとを用いて、インターリーブメモリ202のバンクを1つ選択する。つまり、バンク選択部311は、論理アドレスによって識別されるデータが格納されるバンクを選択する。
具体的には、バンク選択部311は、アドレスオフセット算出部300によって各バンクに設定されたADRMINIとADRMAXとのうち、論理アドレスが含まれる組み合わせを識別する。言い換えると、バンク選択部311は、下記の(式1)を満たすADRMINIとADRMAXとの組を識別する。そして、バンク選択部311は、識別した組み合わせに対応するバンクを選択する。
ADRMINI#n≦(論理アドレス)≦ADRMAX#n・・・(式1)
(式1)の#nは、バンクの番号に対応する。例えば、図13Bに示す例では、(式1)の#nには、「#0〜#15」のうちいずれかが入る。すなわち、例えば、アドレスオフセット算出部300は、バンク#0〜#15それぞれについて、ADRMINIとADRMAXとの間に論理アドレスが含まれるかを判定し、含まれると判定されたバンクを識別する。
例えば、論理アドレス「240」を用いて具体的に説明する。また、図13Bに示す例を用いて説明する。この場合、バンク選択部311は、論理アドレス「240」が該当するADRMINIとADRMAXとの組み合わせは、ADRMINI「200」とADRMAX「399」との組み合わせであると識別する。そして、バンク選択部311は、識別した組み合わせに対応するバンク#1を選択する。
図11の説明に戻る。物理アドレス算出部312は、論理アドレスを物理アドレスに変換する。図14を用いて、物理アドレス算出部312による変換処理について詳細に説明する。図14は、実施例2における物理アドレス算出部による変換処理について詳細に説明する図である。図14の(1)には、符号化信号を示した。また、図14の(2)には、符号化信号のうちバンク#0に割り当てられた部分とバンク#1に割り当てられた部分とを示し、また、インターリーブメモリ202のバンク#0と#1とを示した。
また、図14の700〜702は、各バンクに割り当てられた符号化信号の部分各々を示す。例えば、図14の700は、論理アドレス「0〜199」にある符号化信号であり、バンク#0に割り当てられる。また、図14の710〜711は、図14の700〜702が各バンクに格納された場合に、空き容量となる部分を示す。例えば、図14の710は、バンク#0に図14の700が格納された場合に、バンク#0のうち空き容量になる部分を示す。また、図14の720〜721は、それぞれ、インターリーブメモリ202のバンク#0と#1とを示す。
ここで、図14の(1)に示すように、論理アドレス「240」を物理アドレスに変換する場合を例に説明する。この場合、上述したように、バンク選択部311は、論理アドレス「240」について、バンク#1を選択する。その上で、物理アドレス算出部312は、論理アドレス「240」が、バンク#1に設定されたADRMINIから何番目の論理アドレスになるかを算出する。例えば、図14の(1)に示すように、バンク#1のADRMINIが「200」である場合には、図14の(2a)に示すように、物理アドレス算出部312は、「40」を算出する。つまり、論理アドレス「240」のデータは、バンク#1の「40」番目の位置に格納されることを示す。そして、物理アドレス算出部312は、バンク#1のADROFSから「40」番目に位置する物理アドレスを算出する。例えば、バンク#1のADROFSが「384」である場合には、図14の(2b)に示すように、物理アドレス「384+40=424」を算出する。つまり、物理アドレス算出部312は、論理アドレス「240」を物理アドレス「424」に変換する。
物理アドレス算出部312による物理アドレス算出処理を式に表すと、下記の(式2)になる。(式2)において、#nは、バンク選択部311によって選択されたバンクを示す番号が入る。例えば、バンク選択部311によってバンク#1が選択された場合には、ADRMINI#1の値とADROFS#1の値とがそれぞれ代入される。より詳細には、ADRMINI#1が「200」であり、ADROFS#1が「384」である場合には、下記の(式2)は(式3)になる。
(物理アドレス)=(論理アドレス)−ADRMINI#n+ADROFS#n・・・(式2)
(物理アドレス)=(論理アドレス)−200+384・・・(式3)
図11の説明に戻る。アドレスデコーダ部313は、物理アドレス算出部312によって変換された物理アドレスから、いずれのメモリ回路かを示す情報であるRAM選択信号と、メモリ回路における位置を示すメモリ位置信号とを作成する。例えば、一般的に、物理アドレスの上位側は、いずれのメモリ回路であるかを示し、物理アドレスの下位側は、メモリ回路における位置を示す。このことを踏まえ、アドレスデコーダ部313は、物理アドレスのうち、いずれのメモリ回路かを示す上位側の部分をRAM選択信号とし、メモリ回路における位置を示す下位側の部分をメモリ位置信号とする。例えば、物理アドレスのビット数が「12」である場合には、RAM選択信号は、上位4〜5ビットが該当し、メモリ位置信号は、下位8ビットが該当する。
アクセス選択部213は、変換部212及びインターリーブメモリ202と接続される。アクセス選択部213は、例えば、ASICやFPGA、CPU、MPUなどの電子回路である。アクセス選択部213は、変換器それぞれからRAM選択信号とメモリ位置信号とを受信し、同じメモリ回路に対して同時にアクセスが行われないようにインターリーブメモリ202に対するアクセスを制御する。具体的には、アクセス選択部213は、複数の変換器から同じRAM選択信号を受信した場合には、同時に複数のメモリ回路に対してアクセスすることなく、順番にアクセスするように制御する。
また、アクセス選択部213は、バンク単位ではなく、メモリ回路単位でアクセス選択を行う。これは、実施例2では、バンクを実現するメモリ回路の組み合わせが通信方式ごとに異なることを踏まえてのことである。つまり、アクセス選択部213は、バンク単位ではなくメモリ回路単位でアクセス選択を行うことで、通信方式ごとやバンクを実現するメモリ回路の組み合わせごとにアクセス選択部213を設けることなく、共通のアクセス選択部213を用いることが可能である。
なお、実施例2では、実際には、複数の変換器が同時に同じRAM選択信号を指定することはない。具体的には、復号演算器#0〜#15は、読みだし時、書き込み時ともに、それぞれ異なるバンクをアクセス先とする。また、各バンクは異なるメモリ回路を用いて実現される。このため、複数の変換器が同時に同じRAM選択信号を指定することはない。
このように、上述したように、変換部212は、符号化信号の通信方式に応じて、インターリーブメモリ202を第1のバンク構成又は第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択する。そして、変換部212は、選択したバンク構成に応じてインターリーブメモリ202にアクセスするように制御する。
具体的には、変換部212は、符号化信号をバンクの数で分割した後の分割符号化信号ごとに論理アドレスをバンク各々に割り当てておく。そして、変換部212は、論理アドレスを受信した場合に、受信した論理アドレスによって識別されるデータに対応するバンクを識別し、識別したバンクについての物理アドレスに論理アドレスを変換し、物理アドレスによって識別される位置にアクセスする。
図3の説明に戻る。出力制御部214は、復号演算部211によるターボ復号処理が終了すると、インターリーブメモリ202に格納されたデータを読み出し、読み出したデータを出力する。ここで、出力制御部214によるデータの出力先は、例えば、ターボ復号装置200を利用する他の装置や、ターボ復号装置200の上位レイヤに属する処理部が該当する。
[ターボ復号装置による処理]
次に、図15を用いて、実施例2に係るターボ復号装置200による処理の流れの一例について説明する。図15は、実施例2に係るターボ復号装置の処理による流れの一例について説明するフローチャートである。
図15に示すように、受信データメモリ201に符号化信号が格納されると(ステップS101肯定)、復号演算部211では、各復号演算器が、自回路が担当する部分の符号化信号(1)を読み出す(ステップS102)。そして、各復号演算器は、読み出した部分に対して復号処理を実行する(ステップS103)。そして、各復号演算器は、復号処理を実行した後の符号化信号(2)を、インターリーブメモリ202の各バンクに並行して格納する(ステップS104)。なお、ここで、各復号演算器がインターリーブメモリ202にデータを格納したり読み込んだりする場合には、変換部212によって論理アドレスが物理アドレスに変換される。この結果、各復号演算器は、物理アドレスによって識別される位置に対して、データを書き込んだり読み込んだりする。
そして、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(2)に対して、インターリーブ処理を実行し(ステップS105)、インターリーブ処理後である符号化信号(3)に対して復号処理を実行する(ステップS106)。つまり、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(2)の順番を入れ替えた上で、順番が入れ替えられた符号化信号(3)をそれぞれ1/16ずつ読みだし、復号処理を並行して実行する。そして、各復号演算器は、復号処理を実行した後の符号化信号(4)を、再び、インターリーブメモリ202の各バンクに並行して格納する(ステップS107)。
そして、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(4)に対して、デインターリーブ処理を実行し(ステップS108)、デインターリーブ処理後である符号化信号(5)に対して復号処理を実行する(ステップS109)。つまり、各復号演算器は、インターリーブメモリ202に格納した符号化信号(4)の順番を元に戻した上で、順番が元に戻された符号化信号(5)をそれぞれ1/16ずつ読みだし、復号処理を並行して実行する。そして、各復号演算器は、復号処理を実行した後の符号化信号
(6)を、改めて、インターリーブメモリ202の各バンクに並行して格納する(ステップS110)。
ここで、各復号演算器は、所定の回数インターリーブ処理やデインターリーブ処理を繰り返したかを判定する(ステップS111)。つまり、上述したステップS104〜S109までの一連の処理を所定の回数実行したかを判定する。ここで、各復号演算器は、繰り返していないと判定すると(ステップS111否定)、ステップS105に戻り、ステップS104〜S109までの一連の処理を再度実行する。一方、各復号演算器は、実行したと判定すると(ステップS111肯定)、ターボ復号処理を終了し、その後、出力制御部214がターボ復号処理後のデータを出力する(ステップS112)。
なお、上記の処理手順は、上記の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲で適宜変更しても良い。例えば、上記のステップS103において復号処理を実行することなく、そのままインターリーブメモリ202に格納しても良い。
[変換部の処理]
次に、図16を用いて、実施例2における変換部212による処理の流れの一例について説明する。つまり、各復号演算器がインターリーブメモリ202にデータを書き込んだり読み込んだりする場合に、変換部212が論理アドレスを物理アドレスに変換する処理の流れについて説明する。図16は、実施例2における変換部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。なお、図16を用いて説明する処理は、例えば、図15におけるステップS104やS107、S110などに該当する。
図16に示すように、インターリーブメモリ202にアクセスするタイミングとなると(ステップS201肯定)、変換部212では、バンク選択部311が、論理アドレスによって識別されるデータが格納されるバンクを選択する(ステップS202)。つまり、例えば、バンク選択部311は、アドレスオフセット算出部300によって各バンクに設定されたADRMINIとADRMAXとのうち、論理アドレスが含まれる組み合わせを識別する。そして、識別した組み合わせに対応するバンクを選択する。例えば、論理アドレス「240」であり、図13Bに示す例を用いて説明すると、バンク選択部311は、バンク#1を選択する。
そして、物理アドレス算出部312は、物理アドレスを算出する(ステップS203)。つまり、例えば、物理アドレス算出部312は、論理アドレス「240」が、バンク#1に設定されたADRMINIから何番目の論理アドレスになるかを算出する。例えば、図14の(1)に示す例では、物理アドレス算出部312は、「40」を算出する。そして、物理アドレス算出部312は、バンク#1のADROFSから「40」番目に位置する物理アドレスを算出する。図14の(2b)に示す例では、物理アドレス算出部312は、物理アドレス「384+40=424」を算出する。なお、その後、物理アドレス算出部312によって算出された物理アドレスに対して、データが格納されたり読み出されたりする。
[符号化信号割り当て処理]
次に、図17を用いて、実施例2における符号化信号割り当て処理の流れの一例について説明する。図17は、実施例2における符号化信号割り当て処理の流れの一例について説明するフローチャートである。なお、図17を用いて説明する処理は、例えば、図16に示す一連の処理に先だって実行される。
図17に示すように、アドレスオフセット算出部300は、符号化信号のサイズが変わると(ステップS301肯定)、バンクごとに割り当てるデータサイズを算出する(ステップS302)。つまり、例えば、符号化信号のデータサイズが「3200ワード」であり、バンク数が「16」である場合を例に説明する。この場合、アドレスオフセット算出部300は、データサイズ「3200」をバンク数「16」で除算することで、各バンクに割り当てるデータサイズ「200」を算出する。
そして、アドレスオフセット算出部300は、算出したデータサイズごとに符号化信号をバンク各々に割り当てる(ステップS303)。つまり、例えば、アドレスオフセット算出部300は、16個ある各バンクに対して、それぞれ「200ワード」のデータを割り当てる。より詳細には、アドレスオフセット算出部300は、論理アドレス「0」から論理アドレス「199」までのデータをバンク#0に割り当て、同様に、「200」〜「3199」までのデータについても、各バンクに割り当てる。言い換えると、アドレスオフセット算出部300は、符号化信号が全バンクに割り当てられるように、各バンクに割り当てるデータサイズを算出し、ADRMINIとADRMAXとを各バンクに設定する。
なお、上記の処理手順は、図16に示す一連の処理に先だって実行される場合に限定されるものではなく、図16に示す一連の処理と並行して実行しても良い。この場合、図16に示す処理のうちS202を実行するまでに、図17に示す一連の処理を実行する。
[バンク構成選択処理]
次に、図18を用いて、実施例2におけるバンク構成選択処理の流れの一例について説明する。図18は、実施例2におけるバンク構成選択処理の流れの一例について説明する図である。なお、図18を用いて説明する処理は、例えば、図16や図17に示す一連の処理に先だって実行される。
図18に示すように、通信方式が通知されると(ステップS401肯定)、アドレスオフセット算出部300は、通信方式に対応するバンク構成を選択する(ステップS402)。例えば、アドレスオフセット算出部300は、通信方式ごとにバンク構成を記憶しておき、通知された通信方式に対応するバンク構成を選択する。例えば、アドレスオフセット算出部300は、通信方式がHSPA+である場合には、HSPA+に対応するバンク構成を選択し、通信方式がLTEである場合には、LTEに対応するバンク構成を選択する。
なお、上記の処理手順は、図16や図17に示す一連の処理に先だって実行される場合に限定されるものではなく、図16や図17に示す一連の処理と並行して実行しても良い。この場合、図16に示す処理のうちS202、及び図17に示すステップS302を実行するまでに、図18に示す一連の処理を実行する。
[実施例2の効果]
上述したように、実施例2によれば、ターボ復号装置200は、インターリーブメモリ202を有し、インターリーブメモリ202にアクセスしてデータを読み書きする。また、インターリーブメモリ202は、複数のメモリ回路を有し、複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成される。また、インターリーブメモリ202は、メモリ回路の組み合わせに応じて第1の容量が各バンクに割り当てられる第1のバンク構成又は第2の容量が各バンクに割り当てられる第2のバンク構成として機能する。また、ターボ復号装置200は、符号化信号の通信方式に応じて、インターリーブメモリ202を第1のバンク構成又は第2のバンク構成のいずれかで機能させるかを選択し、選択したバンク構成に応じてインターリーブメモリ202にアクセスする。この結果、実施例2によれば、複数の通信方式に対応するターボ復号装置200において、通信方式ごとにメモリを用意することなく、メモリの搭載量を抑えることが可能である。つまり、実施例2によれば、通信方式がLTEかHSPA+か、あるいは、ターボ復号処理のやり方がQPPかPILかによって、メモリを別途搭載することなく、メモリの搭載量を抑えることが可能である。
また、特にベースバンド処理部においては、ターボ復号処理を実行する部分が全体の8割程度を占める。実施例2によれば、ベースバンド処理部の大部分を占めるターボ復号処理部を異なる通信方式において共用でき、ターボ復号装置を小型化でき、部品を共有することで低コスト化を実現することが可能である。
また、ターボ復号装置200は、論理アドレスを物理アドレスへと変換し、物理アドレスによって識別される位置へとアクセスする。この結果、通信方式が変わってバンク構成が変わったとしても、同じ処理を用いてアクセス先を特定することで、バンク構成ごとに別々の変換部212を搭載することなく、同一の変換部212を共用することが可能である。
また、実施例2では、各バンクの容量を考慮した上で、メモリ回路各々に対して、バンク構成に関係なく用いられる一連の物理アドレスを付与する。この結果、バンク構成が変わったとしても、変換器が実行する処理に変更は発生せず、バンク構成に係わらず同じ変換器を用いることが可能である。
また、ターボ復号装置200は、符号化信号をバンクの数で分割した後の分割符号化信号ごとに論理アドレスをバンク各々に割り当てておく。そして、ターボ復号装置200は、アクセス対象となる符号化信号の論理アドレスによって識別されるデータに対応するバンクを識別し、識別したバンクについての物理アドレスに論理アドレスを変換する。そして、ターボ復号装置200は、物理アドレスによって識別される位置にアクセスする。この結果、一部のバンクにデータが偏在することなく、データをバンク各々に分散して配置されることができ、復号処理に際して複数あるバンク各々に並行してアクセスすることが可能である。この結果、復号処理を並行して実行でき、復号処理を迅速に実行することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されても良い。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[システム構成]
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。例えば、通信方式の通知を利用者が手動にて行っても良く、ターボ復号装置が受信した符号化信号から通信方式を解析することで通信方式を識別しても良い。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については(図1〜図18)、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示す例を用いて説明すると、受信データメモリ201をターボ復号装置200の外部装置とし、ネットワーク経由で接続するようにしても良い。
100 ターボ復号装置
101 メモリ部
102 アクセス部
200 ターボ復号装置
201 受信データメモリ
202 インターリーブメモリ
211 復号演算部
212 変換部
213 アクセス選択部
214 出力制御部
300 アドレスオフセット算出部
301 変換器
311 バンク選択部
312 物理アドレス算出部
313 アドレスデコーダ部

Claims (4)

  1. ターボ符号により符号化された符号化信号を復号する過程で行われるインターリーブ処理に際してデータを記憶するメモリ部と、
    前記メモリ部にアクセスしてデータを読み書きするアクセス部とを有し、
    前記メモリ部は、複数のメモリ回路を有し、前記複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成され、かつ、前記メモリ回路の組み合わせに応じて、PIL(Prunable Prime Interleaver)を用いてインターリーブ処理を実行する際に用いられる容量が各バンクに割り当てられるバンク構成であるPILバンク構成、又は、QPP(Quadratic Permutation Polynomial Interleaver)を用いてインターリーブ処理を実行する際に用いられる容量が各バンクに割り当てられるバンク構成であるQPPバンク構成として機能し、
    前記アクセス部は、前記符号化信号の通信方式に応じて、前記メモリ部を前記PILバンク構成又は前記QPPバンク構成のいずれかで機能させるかを選択し、選択したバンク構成に応じて前記メモリ部にアクセスすることを特徴とするターボ復号装置。
  2. 前記アクセス部は、前記符号化信号を形成するデータを一意に識別する第1の識別情報を、前記メモリ空間における位置を一意に識別する第2の識別情報へと変換し、該第2の識別情報によって識別される位置へとアクセスすることを特徴とする請求項1に記載のターボ復号装置。
  3. 前記アクセス部は、前記符号化信号を前記バンクの数で分割した後の分割符号化信号ごとに前記第1の識別情報を該バンク各々に割り当てておき、前記第1の識別情報を受信した場合に、受信した該第1の識別情報によって識別されるデータに対応するバンクを識別し、識別したバンクについての前記第2の識別情報に該第1の識別情報を変換し、該第2の識別情報によって識別される位置にアクセスすることを特徴とする請求項2に記載のターボ復号装置。
  4. ターボ符号により符号化された符号化信号を復号する過程で行われるインターリーブ処理に際してデータを記憶するメモリ部と、
    前記メモリ部にアクセスしてデータを読み書きするアクセス部とを有し、
    前記メモリ部は、複数のメモリ回路を有し、前記複数のメモリ回路が連結されることで1つのメモリ空間として形成され、かつ、前記メモリ回路の組み合わせに応じて、PIL(Prunable Prime Interleaver)を用いてインターリーブ処理を実行する際に用いられる容量が各バンクに割り当てられるバンク構成であるPILバンク構成、又は、QPP(Quadratic Permutation Polynomial Interleaver)を用いてインターリーブ処理を実行する際に用いられる容量が各バンクに割り当てられるバンク構成であるQPPバンク構成として機能し、
    前記アクセス部は、前記符号化信号の通信方式に応じて、前記メモリ部を前記PILバンク構成又は前記QPPバンク構成のいずれかで機能させるかを選択し、選択したバンク構成に応じて前記メモリ部にアクセスすることを特徴とする通信装置。
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