JP5475923B2 - 類似症例検索装置および類似症例検索方法 - Google Patents

類似症例検索装置および類似症例検索方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5475923B2
JP5475923B2 JP2013504606A JP2013504606A JP5475923B2 JP 5475923 B2 JP5475923 B2 JP 5475923B2 JP 2013504606 A JP2013504606 A JP 2013504606A JP 2013504606 A JP2013504606 A JP 2013504606A JP 5475923 B2 JP5475923 B2 JP 5475923B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
interpretation
extracted
image feature
examination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013504606A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013018363A1 (ja
Inventor
佳州 佐藤
堅司 近藤
和豊 高田
和紀 小塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013504606A priority Critical patent/JP5475923B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5475923B2 publication Critical patent/JP5475923B2/ja
Publication of JPWO2013018363A1 publication Critical patent/JPWO2013018363A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H30/00ICT specially adapted for the handling or processing of medical images
    • G16H30/20ICT specially adapted for the handling or processing of medical images for handling medical images, e.g. DICOM, HL7 or PACS
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/10Office automation; Time management
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0012Biomedical image inspection
    • G06T7/0014Biomedical image inspection using an image reference approach
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H50/00ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics
    • G16H50/70ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics for mining of medical data, e.g. analysing previous cases of other patients

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Entrepreneurship & Innovation (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、医用画像の読影に参考となる類似症例を検索するための類似症例検索装置および類似症例検索方法に関する。
近年、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)等の医用画像装置の発達および普及によりデジタル化された高精細な医用画像が大容量で取得可能になっている。また、読影者である医師により読影済の医用画像は読影レポートと共にPACS(Picture Archiving and Communication Systems)に順次蓄積されつつある。ここで、新たな読影の参考とするため、読影対象の医用画像と類似した過去の医用画像を、蓄積済の過去症例から検索する技術が開発され始めている。
また、医師が実際に診断を行う際には、複数の検査を行い、それらの結果を総合して判断を下すのが一般的である。このような背景から、互いに異なる複数のモダリティから得られた画像または時系列変化の情報を含めた類似症例検索が要望されている。
複数の検査結果を利用して類似症例検索を行う装置が特許文献1に開示されている。特許文献1では、検索対象症例との撮影方法の同一性、類似症例情報間での検査の同一性、および検索対象との画像的特徴の類似性の3条件を満たす類似症例検索を行なっている。同文献における検査とはCT、MRIといったモダリティを指し、撮影方法とは撮像手法、撮影条件、撮影プロトコル、撮影シーケンスを指す。同文献では、複数の検索対象画像の1つのみを用いた検査では多数の症例が抽出されてしまうような場合において、より類似度の高い症例に絞り込むことができる。
特開2008−217363号公報
しかしながら、前記従来の構成では、検索に利用している情報は、検査の同一性および撮影方法の同一性である。このため、検査を行った意図、即ち、どの検査方法の画像中の、どのような点に着目して類似を判断すればよいかといった読影者の着眼点が検索に反映されないという課題を有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報または時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる類似症例検索装置を提供する。
前記従来の課題を解決するために、本発明の一態様に係る類似症例検索装置は、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像と当該医用画像を読影した結果が記載された文書データである読影レポートとを含む症例データに類似する症例データを症例データベースより検索する類似症例検索装置であって、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像である読影対象画像から複数の画像特徴量を抽出する画像特徴抽出部と、前記読影対象画像を読影者が読影することにより得られる読影レポートである対象読影レポートから、前記第1検査に関する記述と前記第1検査の被験者に対して行われた前記第1検査とは異なる第2検査に関する記述とを分割するレポート解析部と、前記レポート解析部で分割された前記第2検査に関する記述から前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる参照画像の特徴を示す文字列である参照表現を抽出する参照表現抽出部と、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各参照表現との間の関連性を予め定めた二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する重み決定部と、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した前記複数の画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、前記重み決定部で決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像に類似する医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索する類似症例検索部とを備える。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明の類似症例検索装置によれば、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報または時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる類似症例検索装置を提供することができる。
図1は、実施の形態における類似症例検索装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態における読影知識作成の手順を示すフローチャートである。 図3は、実施の形態における画像特徴量抽出の手順を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態における腹部CT検査の読影レポートの例を示す図である。 図5Aは、実施の形態における読影レポートから抽出された読影項目を示す図である。 図5Bは、実施の形態における読影レポートから抽出された参照表現を示す図である。 図5Cは、実施の形態における読影レポートから抽出された疾病名を示す図である。 図6は、実施の形態における読影レポートから抽出された読影項目、および読影項目と同時に抽出された位置と時相の情報を示す図である。 図7は、実施の形態における読影レポートから抽出された読影項目、および、文脈解釈を行って読影項目と同時に抽出された位置と時相の情報を示す図である。 図8は、実施の形態における、読影項目と画像特徴量との間の相関関係(二値)の概念図である。 図9は、実施の形態における、読影項目と画像特徴量との間の相関関係(多値)の概念図である。 図10は、実施の形態における、参照表現と画像特徴量との間の相関関係(二値)の概念図である。 図11は、実施の形態における、疾病名と画像特徴量との間の相関関係(二値)の概念図である。 図12は、実施の形態における、読影項目/参照表現と疾病名との間の相関関係(二値)の概念図である。 図13は、実施の形態における、読影知識として抽出した(画像特徴量−読影項目)間および(画像特徴量−参照表現)間の相関関係の格納形式を示す図である。 図14は、実施の形態における、読影知識として抽出した(画像特徴量−疾病名)間の相関関係の格納形式を示す図である。 図15は、実施の形態における、読影知識として抽出した(読影項目−疾病名)間および(参照表現−疾病名)間の相関関係の格納形式を示す図である。 図16は、実施の形態における類似症例検索の手順を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態における類似症例検索の概要を示す図である。 図18は、実施の形態における類似症例検索時の重み付け方法1を示す図である。 図19は、実施の形態における類似症例検索時の重み付け方法2を示す図である。 図20は、実施の形態における類似症例検索時の重み付け方法3を示す図である。 図21は、実施の形態における類似症例検索の他の概要を示す図である。 図22は、実施の形態における類似症例検索装置の他の構成を示すブロック図である。
本発明の一態様に係る類似症例検索装置は、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像と当該医用画像を読影した結果が記載された文書データである読影レポートとを含む症例データに類似する症例データを症例データベースより検索する類似症例検索装置であって、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像である読影対象画像から複数の画像特徴量を抽出する画像特徴抽出部と、前記読影対象画像を読影者が読影することにより得られる読影レポートである対象読影レポートから、前記第1検査に関する記述と前記第1検査の被験者に対して行われた前記第1検査とは異なる第2検査に関する記述とを分割するレポート解析部と、前記レポート解析部で分割された前記第2検査に関する記述から前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる参照画像の特徴を示す文字列である参照表現を抽出する参照表現抽出部と、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各参照表現との間の関連性を予め定めた二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する重み決定部と、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した前記複数の画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、前記重み決定部で決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像に類似する医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索する類似症例検索部とを備える。
この構成によると、対象読影レポートから抽出された参照表現に基づいて、画像特徴量に重み付けが行われ、重み付けされた画像特徴量に基づいて類似症例検索が行われる。即ち、抽出された参照表現と関連する画像特徴量に関しては重みを相対的に大きく、関連しない画像特徴量に関しては重みを相対的に小さくする。参照表現を利用することで、同一被験者の他の検査に対する記述に基づいて重み付けを行うことができる。これにより、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報または時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる。
具体的には、前記レポート解析部は、前記対象読影レポートの中から、前記第1検査に用いた医用画像撮像装置とは異なる医用画像撮像装置に関する記述を含む記述を、前記第2検査に関する記述として分割する。
この構成によると、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報を含めて類似症例検索を行うことができる。
また、前記レポート解析部は、前記対象読影レポートの中から、過去に関する記述を含む記述を、前記第2検査に関する記述として分割しても良い。
この構成によると、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる。
また、上述の類似症例検索装置は、さらに、前記レポート解析部で分割された前記第1検査に関する記述から前記読影対象画像の特徴を示す文字列である読影項目を抽出する読影内容抽出部を備え、前記二項間関係情報は、さらに、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各読影項目との間の関連性を示し、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定しても良い。
この構成によると、対象読影レポートから抽出された読影項目または参照表現に基づいて、画像特徴量に重み付けが行われ、重み付けされた画像特徴量に基づいて類似症例検索が行われる。即ち、抽出された読影項目または参照表現と関連する画像特徴量に関しては重みを相対的に大きく、関連しない画像特徴量に関しては重みを相対的に小さくする。加えて、参照表現を利用することで、同一被験者の他の検査に対する記述に基づいて重み付けを行うことができる。これにより、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報または時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる。
また、前記読影内容抽出部は、さらに、前記第1検査に関する記述から読影者の診断結果である疾病名を抽出し、前記二項間関係情報は、さらに、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各疾病名との間の関連性を示し、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目もしくは前記疾病名または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定しても良い。
この構成によると、対象読影レポートから抽出される疾病名に基づいて、画像特徴量に重み付けを行うことができる。これにより、疾病名を加味して類似症例検索を行うことができる。
また、前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から疾病名を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定しても良い。
この構成によると、読影者が直感等で疾病名を推定したがその根拠となる読影項目の判断に迷っている状況において、適切な類似症例検索を行うことができる。読影者は、類似症例検索の結果から、診断根拠(読影項目)のヒントを得ることができる。
また、前記二項間関係情報は、さらに、読影レポートから抽出される読影項目と疾病名との間の関連性を示し、前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から疾病名を抽出し、かつ、前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から読影項目を抽出したか、または前記参照表現抽出部が前記第2検査に関する記述から参照表現を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性を示す値と、当該読影項目または当該参照表現と前記読影内容抽出部が抽出した前記疾病名との関連性を示す値との積を、当該画像特徴量に対する重みとして決定しても良い。
この構成によると、対象読影レポートに疾病名が記入されており、かつ読影項目または参照表現が記入されている場合に、画像特徴量と読影項目または参照表現との間の関連性と、読影項目または参照表現と疾病名との間の関連性とを同時に評価した類似症例検索を行うことができる。
また、前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から読影項目を抽出したか、または前記参照表現抽出部が前記第2検査に関する記述から参照表現を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性を示す値を、当該画像特徴量に対する重みとして決定しても良い。
この構成によると、読影者が着目すべき読影項目または参照表現は判断できたものの、最終的な疾病名の診断に迷っており、類似症例検索の結果で疾病名診断のヒントを得ようとしている状況において、適切な類似症例検索を行うことができる。
また、前記症例データベースに登録されている各症例データは、さらに、前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる医用画像を含み、前記画像特徴抽出部は、さらに、前記参照画像から複数の画像特徴量を抽出し、前記重み決定部は、さらに、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記参照画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定し、前記類似症例検索部は、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像および前記参照画像から抽出した画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる複数の前記医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、前記重み決定部で決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像および前記参照画像に類似する複数の前記医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索しても良い。
この構成によると、症例データベースに複数の医用画像と読影レポートとを含む症例データが登録されている場合に、複数の医用画像同士を比較することによる類似症例検索が可能となる。つまり、読影者の着眼点を反映した、他の複数の検査の医用画像を統合した類似症例検索が可能となる。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
図1は、実施の形態における類似症例検索装置のブロック図である。
類似症例検索装置は、症例データベース100と、読影知識データベース110と、検査画像取得部120と、読影対象画像表示部130と、レポート入出力部140と、レポート解析部150と、読影内容抽出部160と、参照表現抽出部170と、画像特徴抽出部180と、重み決定部190と、類似症例検索部200と、類似症例表示部210とを含む。
症例データベース100は、CT(Computed Tomography)またはMRI(Magnetic Resonance Imaging)等の少なくとも1枚の医用画像(本明細書中では「画像データ」のことを単に「画像」と言う)と、その医用画像を読影した結果である読影レポートとの対から構成される症例データ(以下、単に「症例」と言う)を複数格納したデータベースである。読影知識データベース110は、複数の症例を解析することにより得た読影知識を格納したデータベースである。詳細については後述する。症例データベース100および読影知識データベース110は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に記憶される。
検査画像取得部120は、CTやMRI等の医用画像撮影装置で撮影された読影対象の画像、および同一被験者の他の検査画像(参照画像)すべてを、医用画像撮影装置または外部接続された記憶装置などから読み込む。なお、他の検査画像は、読影対象の画像の取得元と同じ病院から取得してもよいし、ネットワークを介して、過去に検査を受けたことのある他の病院から取得してもよい。
読影対象画像表示部130は、医療用の高精細モニタ等で構成され、検査画像取得部120で読み込んだ読影対象の画像を表示する。
レポート入出力部140は、キーボードやマウスなどの入力装置と、そのような入力装置を用いて入力されたレポートを表示することにより、入力者に確認させるための表示装置とを含む。読影者は読影対象画像表示部130に表示された読影対象画像を参照しながら、レポート入出力部140を通して読影レポートを入力する。
読影対象画像表示部130、レポート入出力部140、および、後述する類似症例表示部210は、読影端末220を構成する。
レポート解析部150は、レポート入出力部140で入力された読影レポートを解析し、読影レポートに含まれる記述を、現在読影中の読影対象画像についての記述と、他の検査についての記述とに分割する。
読影内容抽出部160は、レポート解析部150から得られた読影中の画像についての記述から読影者である医師が医用画像から読み取った情報を言語化した読影項目を抽出し、テキスト特徴量とする。
参照表現抽出部170は、レポート解析部150から得られた他の検査についての記述から後述する参照表現を解析し、テキスト特徴量を抽出する。
画像特徴抽出部180は、検査画像取得部120で読み込まれたすべての医用画像から複数種類の画像特徴量をそれぞれ抽出する。
重み決定部190は、読影内容抽出部160および参照表現抽出部170の少なくとも一方で抽出されたテキスト特徴量、画像特徴抽出部180で抽出された画像特徴量、ならびに、読影知識データベース110に格納された読影知識から、画像検索で使用する複数の画像特徴量に対する重みをそれぞれ決定する。
類似症例検索部200は、画像特徴抽出部180で抽出された画像特徴量、および、重み決定部190で決定された重みを利用して、症例データベース100から読影対象画像と類似する医用画像を含む症例を検索する。
類似症例表示部210は、類似症例検索部200で検索された類似症例を表示する。類似症例表示部210は、読影対象画像表示部130を構成する高精細モニタと同じ機種で別途構成されていてもよい。なお、類似症例表示部210と読影対象画像表示部130との機種は異なっていても良い。また、類似症例表示部210と読影対象画像表示部130とが同一の高精細モニタで構成されていても良く、当該高精細モニタに読影対象画像と類似症例を同時に表示してもよい。
以後、各部の動作について詳細に説明する。
<読影知識データベースの事前作成>
類似症例検索を行うに当たり、事前に読影知識を得て、読影知識データベース110に格納しておく。読影知識は、医用画像とその医用画像を読影した結果である読影レポートとの対から構成される“症例”を複数集めたものから得られる。症例として、類似症例検索時にその中から類似症例を検索するための症例データベース100に格納されたものを用いてもよいし、他のデータベースに格納されたものを用いてもよい。必要な症例数は、種種のデータマイニングアルゴリズムを用いて何らかの法則性および知識を得るために十分となる数である。通常は数百〜数万個のデータが用いられる。本実施の形態では、読影知識として、画像特徴量、読影項目、疾病名の三項のうち二項間の相関関係、および画像特徴量、参照表現、疾病名の三項のうち二項間の相関関係を用いる。
「画像特徴量」としては、医用画像における臓器もしくは病変部分の形状に関するもの、または輝度分布に関するものなどがある。画像特徴量として、例えば、非特許文献1:「根本,清水,萩原,小畑,縄野,”多数の特徴量からの特徴選択による乳房X線像上の腫瘤影判別精度の改善と高速な特徴選択法の提案”,電子情報通信学会論文誌D−II,Vol.J88−D−II,No.2,pp.416−426,2005年2月」に490種類の特徴量を用いることが記載されている。本実施の形態においても、医用画像の撮像に使用した医用画像撮影装置(モダリティ)または読影の対象臓器ごとに予め定めた数十〜数百種の画像特徴量を用いる。
「読影項目」とは、本明細書では、「読影医が、読影対象の画像の特徴を言語化した文字列」と定義する。使用する医用画像撮影装置または対象臓器等により、読影項目として使用される用語はほぼ限定される。例えば、分葉状、棘状、不整形、境界明瞭、輪郭不明瞭、低濃度、高濃度、低吸収、高吸収、スリガラス状、石灰化、モザイク状、早期濃染、低エコー、高エコー、毛羽立ち、等がある。
「参照表現」とは、本明細書では、「読影レポート中に含まれる、読影対象画像を得るために行った検査の被験者に、その検査とは異なる他の検査を行うことにより得られる医用画像(参照画像)の特徴を示す文字列」と定義する。ここで言う他の検査には、現在読影中の読影対象画像のモダリティと同一モダリティでの検査、異なるモダリティでの検査の両方を含む。前者の場合には、参照表現として「前回と比較し増大」といったキーワードが相当し、後者の場合には、参照表現として読影対象画像がCT画像である読影レポート中に現れる「MRにて高信号」、「USでは高エコー」といった記述が相当する。参照表現では、他の検査の情報のうち、主に、現在読影中の画像のみからは得られない情報が記述されている。
「疾病名」とは、読影者が医用画像やその他の検査を基に診断した疾病名のことである。読影時の診断疾病名とその他の検査を経て確定診断した疾病名とは異なることがあるが、読影知識データベース110を作成する際は、確定診断の結果を用いる。
以下、図2のフローチャートを用いて読影知識作成の手順を説明する。本実施の形態で対象とする、つまり使用する医用画像撮影装置はマルチスライスCTとし、対象臓器および疾病は、それぞれ肝臓および肝腫瘤とする。
ステップS10では、読影知識を得るための症例が格納されたデータベースから症例を1つ取得する。1つの症例は、医用画像と、その医用画像を読影した結果である読影レポートと、それまでに行ったすべての検査における医用画像との組で構成されている。医用画像がマルチスライスCT装置により取得された場合、1つの症例は多数枚のスライス画像を含むことになる。また、CT、MRIなどの検査では、造影剤を用いた検査が行われることがある。造影剤を用いた検査では、一回の検査で時間間隔を置き複数回の撮影を行うことになる。この場合には、多数枚のスライス画像のセットが撮影回数分得られることになる。通常、マルチスライスCT画像を読影者が読影する場合、重要なスライス画像1〜数枚を、キー画像として読影レポートに添付する。以後、多数枚のスライス画像集合、あるいは、数枚のキー画像を単に「医用画像」、「画像」と呼ぶこともある。
ステップS11では、取得したすべての医用画像から画像特徴量を抽出する。ステップS11の処理を、図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップS111では、症例中に含まれる複数の検査の医用画像から、1つの検査についての医用画像を選択する。
ステップS112では、ステップS111で選択された画像中から対象臓器の領域を抽出する。本実施の形態では肝臓領域を抽出する。肝臓領域抽出法として、例えば、非特許文献2:「田中,清水,小畑,“異常部位の濃度パターンを考慮した肝臓領域抽出手法の改良<第二報>”,電子情報通信学会技術研究報告,医用画像,104(580),pp.7−12,2005年1月」等の手法を用いることができる。
ステップS113では、ステップS112で抽出された臓器領域から病変領域を抽出する。本実施の形態では肝臓領域から腫瘤領域を抽出する。肝腫瘤領域抽出法として、例えば、非特許文献3:「中川,清水,一杉,小畑,“3次元腹部CT像からの肝腫瘤影の自動抽出手法の開発<第二報>”,医用画像,102(575),pp.89−94,2003年1月」等の手法を用いることができる。
ステップS114では、ステップS113で抽出された病変領域のうち、1つの領域を選択する。
ステップS115では、ステップS114で選択された病変領域から画像特徴量を抽出する。本実施の形態では、画像特徴量として、非特許文献1に記載された490種類の特徴量のうち、肝腫瘤にも適用可能な特徴量をいくつか選択して用いる。
ステップS116では、ステップS113で抽出された病変領域のうち未選択の病変があるかどうかをチェックし、未選択の病変がある場合は、ステップS114に戻り未選択の病変領域を選択した後、ステップS115を再実行する。未選択の病変がない場合、すなわち、ステップS113で抽出された全ての病変領域に対し、ステップS115の特徴量抽出を行った場合はステップS117に進む。
ステップS117では、症例中に未選択の検査の医用画像があるかどうかをチェックし、未選択の検査の医用画像がある場合には、ステップS111に戻り、未選択の検査の医用画像から1枚を選択した後、S112〜S116を再実行する。未選択の検査の医用画像がない場合、すなわち症例中のすべての医用画像について画像特徴量の抽出を行った場合は、図3のフローチャートの処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
図2のステップS12では、読影レポートの解析処理を行う。具体的には、読影レポートを現在の読影画像についての記述と他の検査画像の記述に分割する。他の検査の記述については、さらに検査毎の記述に分割する。本実施の形態では、モダリティ名および時系列変化に対応する単語を含む単語辞書を用いて、形態素解析および構文解析を行う。形態素解析技術としては、例えば、非特許文献4:MeCab(http://mecab.sourceforge.net)や非特許文献5:ChaSen(http://chasen−legacy.sourceforge.jp)等が、構文解析技術としては、非特許文献6:KNP(http://nlp.kuee.kyoto−u.ac.jp/nl−resource/knp.html)、非特許文献7:CaboCha(http://chasen.org/〜taku/software/cabocha/)等が存在する。読影レポートは読影者により読影レポート独特の表現で記述されることが多いので、読影レポートに特化した形態素解析技術、構文解析技術、各単語辞書を開発することが望ましい。文中にモダリティ名または時系列変化に対応する単語が現れた場合には、レポートの分割を行う。これらの処理により、読影レポートを、対応する検査ごとの記述に分割する。例えば、CTの読影レポート中に「MRでは」、「過去の検査では」といったような記述が現れた場合には、それぞれMRの記述、過去の(CTの)記述に分割する。
ステップS13では、ステップS12によって得られた現在読影中の画像に関する記述から、読影項目および疾病名を抽出する。本実施の形態では読影対象の撮影モダリティに関する読影項目が格納された読影項目単語辞書、および、疾病名が格納された疾病名単語辞書を用いた形態素解析および構文解析を行う。これらの処理により、各単語辞書に格納された単語と一致する単語を抽出する。
ステップS14では、ステップS12によって得られた他の検査についての記述から、参照表現を抽出する。本実施の形態では、モダリティに応じた読影項目が格納されたモダリティ別の読影項目単語辞書を用い、単語を抽出する。抽出された単語には「MR」、「US」といったモダリティ名、または「過去」といった時系列変化の属性を付加し、これを参照表現とする。以降、参照表現は「MR−T2高信号」のように、「属性−読影項目」の形で表現する。
なお、ステップS13とステップS14の結果は相互に依存しないため、実行順は逆でも構わない。
図4は腹部CT検査の読影レポートの例であり、図5A、図5Bおよび図5Cは、図4の読影レポートからそれぞれ抽出された読影項目、参照表現および疾病名を示す。通常の場合、読影項目は複数個、参照表現は0個〜複数個、疾病名は1個抽出される。
また、図5Aおよび図5Cでは、それぞれ、読影項目および疾病名の単語のみを抽出しているが、読影レポートにおける病変の位置を表す文字列、時相を表す文字列を同時に抽出してもよい。ここで、時相について補足する。肝臓の病変の鑑別には、造影剤を急速静注して経時的に撮像する造影検査が有用とされている。肝臓の造影検査では一般に、肝動脈に造影剤が流入し多血性の腫瘍が濃染する動脈相、腸管や脾臓に分布した造影剤が門脈から肝臓に流入し肝実質が最も造影される門脈相、肝臓の血管内外の造影剤が平衡に達する平衡相、肝臓の間質に造影剤が貯留する晩期相などにおいて、肝臓が撮像される。読影レポートには病変の臓器における位置や、造影検査であれば着目した時相の情報が記述されていることが多い。このため、読影項目だけでなく位置や時相の情報も合わせて抽出することで、後で説明する読影知識の抽出に有効となる。図6に、読影項目と同時に位置と時相の情報を抽出した例を示す。例えば、図4の読影レポートを解析し、「肝S3区域に早期濃染を認める。」という文節から「早期濃染」の位置属性として「肝S3区域」が抽出される。同様に、「後期相では、肝実質と等吸収になりはっきりしない。」という文節から「等吸収」の時相属性として「後期相」が抽出される。
図4の読影レポートを、単純に解釈すると、図6のように「早期濃染」に関する時相、「等吸収」に関する位置の部分が空白になる。これに対して、読影項目「早期濃染」が早期相に対応した単語であるという事前知識を利用したり、「早期濃染」の状態を示す腫瘤と「後期相で等吸収」となる腫瘤が同一の腫瘤を指すという高度な文脈解釈を行ったりすることができれば、抽出される位置と時相の属性は図7のようになる。この操作は、読影項目だけではなく、参照表現に対しても有効である。
なお、ステップS11とステップS12〜S14の結果は相互に依存しないため、実行順は逆でも構わない。
ステップS15では、読影知識を得るための症例が格納されたデータベースにおいて未取得の症例があるかどうかをチェックし、未取得の症例がある場合は、ステップS10に戻り未取得の症例を取得した後、ステップS11〜S14を実行する。未取得の症例がない場合、すなわち、全ての症例に対し、画像特徴抽出処理(ステップS11)、レポート解析処理(ステップS12)、読影項目抽出処理(ステップS13)、および参照表現抽出処理(ステップS14)を実施済の場合は、ステップS16に進む。
ステップS16に到達した時点で、すべての検査画像から抽出した画像特徴量、および読影レポートから抽出した読影項目、参照表現、疾病名のセットが症例分取得できたことになる。
ステップS16では、ステップS11で得られた画像特徴量と、ステップS13で得られた読影項目および疾病名と、ステップS14から得られた参照表現とから、読影知識を抽出する。本実施の形態では、画像特徴量、読影項目、疾病名という三項のうちの二項の相関関係、および画像特徴、参照表現、疾病名という三項のうちの二項の相関関係を読影知識とする。
(1)(画像特徴量−読影項目)間の相関関係
一対の(画像特徴量−読影項目)間の相関関係の求め方について説明する。相関関係の表現形態は複数あるが、ここでは相関比を用いる。相関比は、質的データと量的データとの間の相関関係を表す指標であり、式1で表される。
Figure 0005475923
読影レポート中に、ある読影項目を含む場合および含まない場合の2カテゴリを考え、これを質的データとする。医用画像から抽出した、ある画像特徴量の値そのものを量的データとする。例えば、読影知識を抽出するための症例データベースに含まれる全症例に対し、読影レポートを、ある読影項目を含むものまたは含まないものに区分する。ここでは、読影項目「早期濃染」と画像特徴量「早期相における腫瘤内部の輝度平均値」との相関比を求める方法について説明する。式1においては、カテゴリi=1を「早期濃染」を含むもの、カテゴリi=2を「早期濃染」を含まないものとする。読影レポートに「早期濃染」を含む症例から抽出した腫瘤画像の「早期相における腫瘤内部の輝度平均値」であるj番目の観測値をx1jとする。また、読影レポートに「早期濃染」を含まない症例から抽出した腫瘤画像の「早期相における腫瘤内部の輝度平均値」であるj番目の観測値をx2jとする。「早期濃染」とは造影早期相にてCT値が上昇することを表すため、この場合、相関比が大きく(1に近く)なることが予想される。また、早期濃染は腫瘤の種類に依存し、腫瘤の大きさには依存しないため、読影項目「早期濃染」と画像特徴量「腫瘤面積」との相関比は小さく(0に近く)なることが予想される。このようにして、全ての読影項目と全ての画像特徴量との間の相関比を計算する。
図8に、読影項目と画像特徴量との間の相関関係(ここでは、相関比)の概念図を示す。左側には複数の読影項目、右側には複数の画像特徴量の名称が列挙されている。そして、相関比の大きい(相関比が閾値以上の)読影項目と画像特徴量の間が実線で結ばれている。つまり、計算した相関比を最終的に閾値で二値化すると、図8のような情報が求められることになる。その一例について補足する。肝腫瘤の造影CT検査においては、殆どの腫瘤は造影剤使用前のCT画像(単純、単純CT、単純相などと呼ぶ)で低濃度に描出され、多くの場合、読影レポートに「低濃度」、「LDA(Low Density Area)あり」などと記述される。そのため、「低濃度」といった読影項目と、造影剤使用前のCT画像における腫瘤内部の輝度平均(図8では「単純相 輝度平均」と略記載)との相関が大きくなる。
また、図9に、読影項目と画像特徴量との間の相関関係(例えば、相関比)の別の概念図を示す。この図では、相関比を多値表現しており、読影項目と画像特徴量の間の実線の太さが相関比の大きさに相当している。例えば、造影早期相にてCT値が上昇する「早期濃染」と、早期動脈相(早期相、動脈相とも略される)における腫瘤内部の輝度平均(図9では「動脈相 輝度平均」と略記載)との相関が大きくなっている。図9では、読影項目「早期濃染」と画像特徴量との間の相関関係を示しているが、他の読影項目と画像特徴量との間の相関関係も同様に存在する。
相関比の値に着目することで、ある読影項目と相関の高い画像特徴量を特定することができる。実際には1つの症例には、複数の画像や複数の病変(腫瘤)を含む場合が多く、その場合は読影レポートには複数の病変に関する記載が含まれることになる。例えば、造影CT検査では、造影剤使用前や使用後の複数時刻におけるタイミングでCT撮影を行う。そのため、スライス画像の集合が複数得られ、スライス画像の1つの集合には複数の病変(腫瘤)が含まれ、1つの病変からは複数の画像特徴量が抽出される。そのため、(スライス画像集合数)×(1人の被験者から検出された病変数)×(画像特徴量の種類数)の個数だけ画像特徴量が得られ、これら複数の画像特徴量と、1つの読影レポートから抽出された複数の読影項目や疾病名との相関関係を求める必要がある。もちろん大量の症例を用いることにより、対応が正しく得られる可能性があるが、図7のように病変位置と時相を用いる等して、読影レポートの記載と、対応する画像特徴量とをある程度事前に対応づけることができれば、より正確に相関関係を求めることができる。
先の説明では、質的データが、ある読影項目を含むものおよび含まないものの2カテゴリである場合について説明したが、ある読影項目(例えば、「境界明瞭」)と、その対義語となる読影項目(例えば、「境界不明瞭」)との2カテゴリであってもよい。また、読影項目が「低濃度」、「中濃度」、「高濃度」などの序数尺度の場合は、それらの各々をカテゴリとして(この例では3カテゴリ)、相関比を計算してもよい。
また、「低濃度」、「低輝度」、「低吸収」などの同義語については、予め同義語辞書を作成しておき、それらを同一の読影項目として扱う。
(2)(画像特徴量−参照表現)間の相関関係
一対の(画像特徴量−参照表現)間の相関関係については、(画像特徴量−読影項目)間の場合と同じく相関比を用いることができる。図10に、参照表現と画像特徴量との間の相関関係(例えば、相関比)の概念図を示す。参照表現は(検査の名称,その検査における読影項目)の形で表現している。例えば、(過去,増大)といった時系列変化を表す参照表現の場合には、その参照表現と現在の画像の面積の特徴との相関比が高くなり、その参照表現と現在の画像と同一モダリティにおける過去画像の面積の特徴との相関比が高くなる。一方、(US,高エコー)といったような他の検査法を指す参照表現の場合には、USの画像特徴量の輝度平均といったように、対象の検査に対応する画像特徴量とその参照表現との相関比が高くなる。図10では図8と同じく相関関係を二値表現しているが、図9のような多値表現を行うことも可能である。
(3)(画像特徴量−疾病名)間の相関関係
一対の(画像特徴量−疾病名)間の相関関係については、(画像特徴量−読影項目)間の場合と同じく相関比を用いることができる。図11に、疾病名と画像特徴量との間の相関関係(例えば、相関比)の概念図を示す。この図では図8と同じく相関関係を二値表現しているが、図9のような多値表現を行うことも可能である。
(4)(読影項目−疾病名)間の相関関係と(参照表現−疾病名)間の相関関係
一対の(読影項目−疾病名)間の相関関係の求め方について説明する。相関関係の表現形態は複数あるが、ここでは支持度を用いる。支持度は、質的データ間の相関ルールを表す指標であり、式2で表される。
Figure 0005475923
この支持度は、全症例において読影項目Xと疾病名Yとが同時に出現する確率(共起確率)を意味する。支持度を用いることで、関連性(相関性)の強い参照表現と疾病名との組合せを特定することができる。
なお、支持度の代わりに、式3で示される確信度や、式4で示されるリフト値を用いても良い。
Figure 0005475923
Figure 0005475923
確信度とは、条件部Xのアイテムの出現を条件としたときの結論部Yのアイテムが出現する確率である。読影項目Xが出現している読影レポートにて、疾病名Yが多く出現していれば、読影項目Xと疾病名Yの関連性が強いと見なす。リフト値とは、読影項目Xの出現を条件としないときの疾病名Yの出現確率に対して、読影項目Xの出現を条件としたときの疾病名Yの出現確率(すなわち確信度)がどの程度上昇したかを示す指標である。その他、conviction、φ係数を用いても良い。conviction、φ係数については相関ルール分析に関する文献(例えば、非特許文献8:「データマイニングとその応用」、加藤/羽室/矢田 共著、朝倉書店)に記載されている。
(参照表現−疾病名)間の相関関係も(読影項目−疾病名)と全く同様に算出可能である。図12に、読影項目と疾病名との間の相関関係(例えば、支持度)、および参照表現と疾病名の相関関係を同時に表現した概念図を示す。この図では図8と同じく相関関係を二値表現しているが、もちろん図9のような多値表現を行うことも可能である。
以上の方法にて、ステップS16の処理を行うと、図13、図14、図15のような、(画像特徴量−読影項目)間および(画像特徴量−参照表現)間の相関関係、(画像特徴量−疾病名)間の相関関係、(読影項目−疾病名)間および(参照表現−疾病名)間の相関関係が、それぞれ得られる。ここで、Mは症例に含まれる検査の総数を表し、検査1は読影対象画像の検査とする(ここでは検査1はCTに相当する。他のモダリティについても、図13、図14、図15と同様の表を作成することで、類似症例検索が可能となる。)。得られた相関関係は、図13、図14、図15の形式にて読影知識データベース110に格納される。
<類似症例検索>
以下、図16のフローチャートおよび図17の類似症例検索の概要を示す図を用いて類似症例検索の手順について説明する。
ステップS20では、検査画像取得部120は、医用画像撮影装置から読影対象画像を取得する。また、同一被験者の他の検査画像(参照画像)が存在する場合は、それらをすべて読み込む。他の検査画像は、読影者が直接指定および入力してもよいし、被験者ID等を基に症例データベースから自動的に取得しても良い。図2の読影知識作成時と同じく、本実施の形態で対象とする医用画像撮影装置はマルチスライスCTとし、対象臓器および疾病は、それぞれ肝臓および肝腫瘤とする。読み込まれた画像は、読影対象画像表示部130に表示される。例えば、ステップS20では、図17に示す読影対象画像201と、他の検査画像203とが取得される。
ステップS21では、読影者は読影対象画像表示部130に表示された読影対象画像を参照しながら、レポート入出力部140を通して読影レポートを入力する。マルチスライスCT装置の場合、画像の再構成により通常、体軸に対して垂直な面(axial view)のスライス画像が複数枚得られる。読影者は、これら複数のスライス画像に対し、スライス位置を変えながら病変(本実施の形態では肝腫瘤)の有無を確認し、読影レポートを入力する。読影レポートを入力する際、読影対象画像にて検出した病変の位置(スライス番号、および、スライス画像上における座標や領域情報)を、読影者がマウスなどの入力機器により指定してもよい。座標を指定する場合は、例えば、腫瘤の中心位置をマウスでクリックする。領域を指定する場合は、領域を矩形、円または楕円で囲む方法や、病変部と正常組織間との境界を自由曲線で囲む方法がある。中心座標のみを指定する場合や、矩形、円または楕円等で囲むことにより領域を指定する場合は、読影者の負担が小さいという利点があるが、画像特徴量抽出のために、別途、前記領域から腫瘤のみの領域を画像処理アルゴリズムにより自動抽出する必要がある。腫瘤領域抽出については、ステップS113と同じ手法を用いることができる。読影者により、病変の位置、領域の指定を行わない場合は、ステップS112の対象臓器領域抽出、および、ステップS113の病変領域抽出を行えばよい。例えば、ステップS21では、図17に示す読影レポート202が入力される。
ステップS22では、読影者からの類似症例検索の要求を受け付ける。
典型的な症状を有する腫瘤の場合や読影者が熟練者の場合、通常は迷うことなく読影レポートの記入が完了する。非典型な症状を有する腫瘤の場合や読影者の熟練度が低い場合などは、読影者が読影端末220において類似症例検索要求を行う。読影対象画像に複数の病変が存在する場合は、診断に迷っている病変を指定した後、類似症例検索要求を行う。
この病変の指定について説明する。ステップS21の読影レポート記入時に、診断に迷っている病変を含めて既に病変の位置や領域が複数指定されていれば、そのうちのどれかを選択するだけでよい。ステップS21にて、診断に迷っている病変を指定していなければ、ここで新たに病変を指定する。指定の方法は、病変の中心付近の1点を指定してもよいし、病変領域を指定してもよい。中心付近の1点が指定された場合は、指定された点を基準として予め定めたサイズの領域を設定し、この領域の中からステップS113と同じ方法を用いて詳細な病変領域を設定する。病変領域を大まかに指定した場合は、この領域の中からステップS113と同じ方法を用いて詳細な病変領域を設定する。
そして、読影者からの類似症例検索要求があった場合は、ステップS23に進む。この時、読影レポートは記入完了の状態であってもよく、記入途中であってもよい。全く未記入の状態でも後のステップS27での類似症例検索は実行可能であるが、その場合は、本実施の形態の特徴である読影者の着眼点に応じた類似症例検索は実行されず、予め設定された標準的な画像特徴量集合で類似症例検索を実行することになる。
また、読影レポート記入時間が一定以上経過した場合、もしくは、読影者から読影終了に関する入力があった場合は、図16の処理を終了する。類似症例検索要求、読影終了入力を受理するための処理部は図1には図示していないが、読影端末220のキーボード内等に内蔵された物理的なスイッチでもよいし、医療用の高精細モニタ等で構成される読影対象画像表示部130に表示されたGUIメニュー等でもよい。
ステップS23では、画像特徴抽出部180は、読影対象画像に対して、ステップS22にて指定または抽出された病変領域から画像特徴量を抽出する。指定または抽出された病変領域が複数あればその全てに対して、予め定めているすべての画像特徴量を抽出する。画像特徴量の抽出方法は、ステップS115と同じである。このとき、すべての他の検査画像の対応する病変領域についても同時に画像特徴を抽出する。例えば、ステップS23では、画像特徴抽出部180は、読影対象画像201から画像特徴量206を抽出し、他の検査画像203から画像特徴量207を抽出する。
ステップS24では、レポート解析部150は、ステップS21にて記入された読影レポートの解析を行う。ここでは、読影知識データベース110の作成時におけるステップS12と同様の処理を実行することにより、読影レポートに含まれる記述を現在読影中の画像についての記述と、他の検査画像についての記述に分割する。
ステップS25では、読影内容抽出部160は、ステップS13と同様の処理により、ステップS24の処理で得られた現在読影中の読影対象画像についての記述から、読影項目および疾病名を抽出する。例えば、読影内容抽出部160は、図17に示す読影項目204を抽出する。図17では、疾病名を示していないが、疾病名が抽出されていても良い。
ステップS26では、参照表現抽出部170は、ステップS14と同様の処理により、ステップS24の処理で得られた他の検査画像についての記述から、参照表現を抽出する。例えば、参照表現抽出部170は、図17に示す参照表現205を抽出する。
ステップS25とステップS26の結果は相互に依存しないため、実行順は逆でも構わない。
ステップS27では、重み決定部190および類似症例検索部200は、画像特徴抽出部180で抽出された読影対象画像の画像特徴量と、読影内容抽出部160が抽出した読影項目および疾病名と、参照表現抽出部170が抽出した参照表現とに基づいて、症例データベース100から類似症例を検索する。検索された類似症例は類似症例表示部210に表示される。ここでは、ステップS21にて読影者が図4の読影レポートを記入済、ステップS25、S26にて図5A〜図5Cの読影項目、疾病名および参照表現が抽出済、ステップS23で読影対象画像から画像特徴量が抽出済の状況を考える。また、読影知識データベース110には、図13、図14、図15のような画像特徴量、読影項目、疾病名の三項のうち二項間の相関関係、および画像特徴量、参照表現、疾病名の三項のうち二項間の相関関係が格納済であるとする。
本実施の形態では、読影レポートから抽出された読影項目、参照表現および疾病名の少なくとも1つを基に、類似症例検索にて重み付け距離計算を行う。即ち、抽出された読影項目、参照表現および疾病名の少なくとも1つと関連する画像特徴量に関しては重みを相対的に大きく、関連しない画像特徴量に関しては重みを相対的に小さくする。これにより、読影レポートに記入された読影者の着眼点を反映した類似症例検索が可能となる。つまり、類似症例検索部200は、症例データベース100に記憶されている症例に含まれる医用画像と読影対象画像との間で重み付け距離を算出する。類似症例検索部200は、所定の閾値よりも小さい重み付け距離の算出の元となった医用画像を含む症例を類似症例として、症例データベース100から検索する。または、類似症例検索部200は、小さいものから所定個数の重み付け距離の算出の元となった医用画像を含む症例を類似症例として、症例データベース100から検索する。
例えば、重み決定部190は、図17に示す読影項目204または参照表現205と画像特徴量206との相関性を示す値に基づいて、画像特徴量206の重みを決定する。同様に、重み決定部190は、読影項目204または参照表現205と画像特徴量207との相関性を示す値に基づいて、画像特徴量207の重みを決定する。画像特徴量206および207と、症例データベース100に登録されている症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量との間の重み付け距離を算出することにより、類似症例を検索する。
重み付け距離は、例えば式5にて計算できる。
Figure 0005475923
ここで、xは、読影対象画像から抽出された複数の画像特徴量を全て連結したベクトルである。uは、症例データベース100に格納された症例のうち、i番目の症例から抽出された画像特徴量である。異なる種類の画像特徴量を連結する際は、特徴量毎のスケールの違いに影響を受けないよう正準化(平均0、分散1に正規化)を行っておく。
以下に重み付け方法の具体例を示す。重み付けの際には、抽出された読影項目と参照表現は一括りにして扱い、特に区別しない。以降、読影項目と参照表現を合わせたものを「読影項目/参照表現」と表現する。「読影項目/参照表現」と表現した場合には、読影項目、参照表現のうち一方だけが存在する場合と、ともに存在する場合との両方を含む。
(1)読影レポートから読影項目/参照表現および疾病名の両方が抽出できた場合
このケースは、読影者が読影レポートをほぼ記入終了し、類似症例検索の結果で記入内容の確信を高めようとしている状況に相当する。
ここでは、(読影項目−画像特徴量)間および(参照表現−画像特徴量)間の相関関係と、(読影項目−疾病名)間および(参照表現−疾病名)間の相関関係を用いる例について説明する。(疾病名−画像特徴量)間の相関関係も使用可能ではあるが、ここでは上記2組の相関関係のみを用いる。読影者の思考プロセスは、医用画像に着目する読影項目を判定した後、読影項目の判定結果により疾病名を最終判定していると考えられるためである。
この時点で、図4の読影レポートから図5Aのように読影項目として「早期濃染」、「等吸収」が、図5Bのように参照表現として「MR−T2高信号」が、図5Cのように疾病名として「血管腫」が抽出されている。重み決定部190は、読影知識データベース110における図15の形式で格納された(読影項目−疾病名)間および(参照表現−疾病名)の相関関係テーブルを参照し、(早期濃染−血管腫)間、(等吸収−血管腫)間、および(MR−T2高信号−血管腫)間の相関関係を取得する。ここでは取得した相関関係を表す数値をそのまま重みとして用い、それぞれw,w,wと表す。また、重み決定部190は、読影知識データベース110における図13の形式で格納された(画像特徴量−読影項目)間および(画像特徴量−参照表現)間の相関関係テーブルを参照し、「早期濃染」、「等吸収」、「MR−T2高信号」と全ての画像特徴量間の相関関係をそれぞれ取得する。ここでは取得した相関関係を表す数値をそのまま重みとして用い、それぞれwa,i,wb,i,wc,iと表す。ここで、iは画像特徴量の種類を現す添字である。重み決定部190は、これらの重みを用いて、i番目の画像特徴量に対応する重みWを式6のように計算する。
Figure 0005475923
以上の重み付け方法について、図18に概要を示した。
例えば、4番目の画像特徴量「エッジ強度」に対する重みは、wa,4と、wb,4と、wc,4との和として求められる。ここで、wa,4は、(早期濃染−エッジ強度)間の相関関係を表す値wa,4を、同じ読影項目を含む(早期濃染−血管腫)間の相関関係を表す値wで重み付けした値である。wb,4は、(等吸収−エッジ強度)間の相関関係を表す値wb,4を、同じ読影項目を含む(等吸収−血管腫)間の相関関係を表す値wで重み付けした値である。wc,4は、(MR−T2高信号−エッジ強度)間の相関関係を表す値wc,4を、同じ参照表現を含む(MR−T2高信号−血管腫)間の相関関係を表す値wで重み付けした値である。
読影項目/参照表現の個数が3以外の場合でも、(読影項目−疾病名)間の相関関係を表す値で重み付けした後の(読影項目−画像特徴量)間の相関関係を表す値と、(参照表現−疾病名)間の相関関係を表す値で重み付けした後の(参照表現−画像特徴量)間の相関関係を表す値とを加算することにより重みを算出することができる。この式により、読影者が着目した読影項目/参照表現および疾病名と、読影項目/参照表現と疾病名との関連性と、読影項目/参照表現と画像特徴量との関連性と、を同時に考慮した重みが計算でき、その結果、それらを重視した類似症例検索が可能となる。
また、図16のフローチャートでは類似症例検索要求があった場合のみ類似症例検索を実行するが、読影レポート記入中の他のタイミングで類似症例検索を実行してもよい。他のタイミングとしては、少なくとも1個以上の読影項目/参照表現または疾病名を記入後、一定時間以上、読影レポートの記入がされない場合などである。これは、読影者が読影に迷っていると解釈し、ヒントとなる類似症例を先回りして提示することにより読影を進展させることを意図した動作方法である。本実施の形態では、少なくとも1個以上の読影項目/参照表現または疾病名が記入された場合、読影者のその着眼点を基に類似症例検索を実行することができる。以降に、読影レポートから読影項目/参照表現のみが抽出できた場合、および、疾病名のみが抽出できた場合についても説明する。
(2)読影レポートから読影項目/参照表現のみが抽出できた場合
このケースは、読影者が着目すべき読影項目は判断できたものの、最終的な疾病名の診断に迷っており、類似症例検索の結果で疾病名診断のヒントを得ようとしている状況に相当する。ここでは、(読影項目−画像特徴量)間および(参照表現−画像特徴量)の相関関係のみを用いる。
この時点で、読影レポートから読影項目として「早期濃染」、「等吸収」、参照表現として「MR−T2高信号」が抽出されているとする。重み決定部190は、読影知識データベース110における図13の形式で格納された(画像特徴量−読影項目)間および(画像特徴量−参照表現)間の相関関係テーブルを参照し、「早期濃染」、「等吸収」、「MR−T2高信号」と全ての画像特徴量間の相関関係をそれぞれ取得する。ここでは取得した相関関係を表す数値をそのまま重みとして用い、それぞれwa,i,wb,i,wc,iと表す。ここで、iは画像特徴量の種類を現す添字である。これらの重みを用い、i番目の画像特徴量に対応する重みWを、式7のように計算する。
Figure 0005475923
以上の重み付け方法について、図19に概要を示した。
例えば、4番目の画像特徴量「エッジ強度」に対する重みは、(早期濃染−エッジ強度)間の相関関係を表す値wa,4と、(等吸収−エッジ強度)間の相関関係を表す値wb,4と、(MR−T2高信号−エッジ強度)間の相関関係を表す値wc,4とを足した値である。
読影項目/参照表現の個数が3以外の場合も、(読影項目−画像特徴量)間の相関関係を表す値および(参照表現−画像特徴量)間の相関関係を表す値を加算することにより重みを算出することができる。この式により、読影者が着目した読影項目/参照表現、および、読影項目/参照表現と画像特徴量との関連性、を同時に考慮した重みが計算でき、その結果、それらを重視した類似症例検索が可能となる。
(3)読影レポートから疾病名のみが抽出できた場合
このケースは、読影者が直感等で疾病名を推定したがその根拠となる読影項目/参照表現の判断に迷っており、類似症例検索の結果で診断根拠(読影項目/参照表現)のヒントを得ようとしている状況に相当する。ここでは、(疾病名−画像特徴量)間の相関関係のみを用いる。
この時点で、読影レポートから疾病名として「血管腫」が抽出されているとする。重み決定部190は、読影知識データベース110における図14の形式で格納された(画像特徴量−疾病名)間の相関関係テーブルを参照し、「血管腫」と全ての画像特徴量間の相関関係を取得する。ここでは取得した相関関係を表す数値をそのまま重みとして用い、wと表す。ここで、iは画像特徴量の種類を現す添字である。これらの重みwを用い、i番目の画像特徴量に対応する重みWを、式8のように計算する。
Figure 0005475923
以上の重み付け方法について、図20に概要を示した。
例えば、4番目の画像特徴量「エッジ強度」に対する重みは、(血管腫−エッジ強度)間の相関関係を表す値wである。
疾病名は通常1個であるため、上記の処理を行えばよいが、2個以上の疾病名が記入された場合などは、それらの疾病名と画像特徴量との間の相関関係を表す値の総和を重みとすればよい。総和を求めることにより、2個以上の疾病に対し、平均的な画像特徴量で類似症例検索が可能となる。この式により、読影者が着目した疾病名、および、疾病名と画像特徴量との関連性、を同時に考慮した重みが計算でき、その結果、それらを重視した類似症例検索が可能となる。
なお、本実施の形態では、式5の重み付け距離を用いて画像間の類似判定を行ったが、用いる画像特徴量の総次元数が大きくなってくると、計算された距離において、多数の相関比が小さい(または中程度)の多数の画像特徴量のために相関比の大きい画像特徴量が埋没する可能性がある。その場合は、対応する相関比が所定の閾値以上の画像特徴量のみを距離計算に使用する、あるいは、相関比の上位数個の画像特徴量のみを距離計算に使用するなどの方法を採用してもよい。その場合の画像特徴量の個数は事前に定めておけばよい。
以上説明したように、本実施の形態における類似症例の検索では、読影レポートから抽出された読影項目、参照表現、疾病名のうち1つ以上を基に、類似症例検索にて重み付け距離計算を行う。即ち、抽出された読影項目、参照表現、疾病名と関連する画像特徴量に関しては重みを相対的に大きく、関連しない画像特徴量に関しては重みを相対的に小さくする。これにより、読影レポートに記入された読影者の着眼点を反映した類似症例検索が可能となる。特に、参照表現を利用することで、同一被験者の他の検査に対する記述に基づいて画像特徴量に重み付けを行うことができる。これにより、読影者の着眼点を類似症例検索に反映し、互いに異なる複数のモダリティの検査の情報または時系列変化の情報を含めて類似症例検索を行うことができる。
以上、実施の形態に係る類似症例検索装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施の形態では、検査画像取得部120は、読影対象画像と共に他の検査の画像を取得していた。しかし、検査画像取得部120は、読影対象画像のみを取得するようにしても良い。この場合には、画像特徴量として、読影対象画像から抽出される画像特徴量のみを用いて類似症例検索が実行される。このような方法であっても、上述の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上述の実施の形態に係る類似症例検索装置は、読影項目と参照表現の両方を用いて画像特徴量への重み付けを行ったが、図21のように、参照表現のみを用いて画像特徴量への重み付けを行っても良い。この場合、類似症例検索装置には読影内容抽出部160が備えられていなくても良い。重み決定部190は、参照表現抽出部170で抽出された参照表現、画像特徴抽出部180で抽出された画像特徴量、および、読影知識データベース110に格納された読影知識から、画像検索で使用する複数の画像特徴量に対する重みをそれぞれ決定する。重み決定時に読影項目を利用しない以外は、重みの決定方法は実施の形態と同じである。このため、その詳細な説明は繰り返さない。この構成では、読影レポート中に現在読影中の検査画像以外の記述があった場合、その記述に関連する画像特徴量を特に重視した類似症例検索を行うことができる。
また、図22に示すように、読影知識データベース110および症例データベース100は、必ずしも類似症例検索装置に備えられていなくても良く、類似症例検索装置が存在する場所Aとは異なる場所Bに備えられていても良い。この場合、類似症例検索装置の重み決定部190と類似症例検索部200が、それぞれ、ネットワークを介して読影知識データベース110と症例データベース100に接続される。
また、類似症例検索装置の必須の構成要素は、画像特徴抽出部180と、レポート解析部150と、参照表現抽出部170と、重み決定部190と、類似症例検索部200とであり、その他の構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではない。
また、上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムとして構成されても良い。RAMまたはハードディスクドライブには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしても良い。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
さらにまた、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしても良い。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしても良い。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしても良い。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしても良い。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしても良いし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしても良い。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像と当該医用画像を読影した結果が記載された文書データである読影レポートとを含む症例データに類似する症例データを症例データベースより検索させる。具体的には、このプログラムは、コンピュータに、被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像である読影対象画像から複数の画像特徴量を抽出させ、前記読影対象画像を読影者が読影することにより得られる読影レポートである対象読影レポートから、前記第1検査に関する記述と前記第1検査の被験者に対して行われた前記第1検査とは異なる第2検査に関する記述とを分割させ、分割された前記第2検査に関する記述から前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる参照画像の特徴を示す文字列である参照表現を抽出させ、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各参照表現との間の関連性を予め定めた二項間関係情報に基づいて、前記読影対象画像から抽出された画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記第2検査に関する記述から抽出された前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定させ、前記読影対象画像から抽出された前記複数の画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像に類似する医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索させる。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、半導体メモリなどに記録したものとしても良い。また、これらの非一時的な記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしても良い。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしても良い。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしても良い。
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記非一時的な記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしても良い。
以上、一つまたは複数の態様に係る類似症例検索装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本発明は、読影者に参考となる類似症例を検索および提示する類似症例検索装置、および、研修読影医のための読影教育装置等に利用可能である。
100 症例データベース
110 読影知識データベース
120 検査画像取得部
130 読影対象画像表示部
140 レポート入出力部
150 レポート解析部
160 読影内容抽出部
170 参照表現抽出部
180 画像特徴抽出部
190 重み決定部
200 類似症例検索部
210 類似症例表示部
220 読影端末

Claims (11)

  1. 被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像と当該医用画像を読影した結果が記載された文書データである読影レポートとを含む症例データに類似する症例データを症例データベースより検索する類似症例検索装置であって、
    被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像である読影対象画像から複数の画像特徴量を抽出する画像特徴抽出部と、
    前記読影対象画像を読影者が読影することにより得られる読影レポートである対象読影レポートから、前記第1検査に関する記述と前記第1検査の被験者に対して行われた前記第1検査とは異なる第2検査に関する記述とを分割するレポート解析部と、
    前記レポート解析部で分割された前記第2検査に関する記述から前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる参照画像の特徴を示す文字列である参照表現を抽出する参照表現抽出部と、
    医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各参照表現との間の関連性を予め定めた二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する重み決定部と、
    前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した前記複数の画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、前記重み決定部で決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像に類似する医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索する類似症例検索部と
    を備える類似症例検索装置。
  2. 前記レポート解析部は、前記対象読影レポートの中から、前記第1検査に用いた医用画像撮像装置とは異なる医用画像撮像装置に関する記述を含む記述を、前記第2検査に関する記述として分割する
    請求項1に記載の類似症例検索装置。
  3. 前記レポート解析部は、前記対象読影レポートの中から、過去に関する記述を含む記述を、前記第2検査に関する記述として分割する
    請求項1に記載の類似症例検索装置。
  4. さらに、前記レポート解析部で分割された前記第1検査に関する記述から前記読影対象画像の特徴を示す文字列である読影項目を抽出する読影内容抽出部を備え、
    前記二項間関係情報は、さらに、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各読影項目との間の関連性を示し、
    前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の類似症例検索装置。
  5. 前記読影内容抽出部は、さらに、前記第1検査に関する記述から読影者の診断結果である疾病名を抽出し、
    前記二項間関係情報は、さらに、医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各疾病名との間の関連性を示し、
    前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目もしくは前記疾病名または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する
    請求項4に記載の類似症例検索装置。
  6. 前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から疾病名を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定する
    請求項5に記載の類似症例検索装置。
  7. 前記二項間関係情報は、さらに、読影レポートから抽出される読影項目と疾病名との間の関連性を示し、
    前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から疾病名を抽出し、かつ、前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から読影項目を抽出したか、または前記参照表現抽出部が前記第2検査に関する記述から参照表現を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性を示す値と、当該読影項目または当該参照表現と前記読影内容抽出部が抽出した前記疾病名との関連性を示す値との積を、当該画像特徴量に対する重みとして決定する
    請求項4に記載の類似症例検索装置。
  8. 前記読影内容抽出部が前記第1検査に関する記述から読影項目を抽出したか、または前記参照表現抽出部が前記第2検査に関する記述から参照表現を抽出した場合、前記重み決定部は、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性を示す値を、当該画像特徴量に対する重みとして決定する
    請求項4に記載の類似症例検索装置。
  9. 前記症例データベースに登録されている各症例データは、さらに、前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる医用画像を含み、
    前記画像特徴抽出部は、さらに、前記参照画像から複数の画像特徴量を抽出し、
    前記重み決定部は、さらに、前記二項間関係情報に基づいて、前記画像特徴抽出部が前記参照画像から抽出した画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記読影内容抽出部が抽出した前記読影項目または前記参照表現抽出部が抽出した前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定し、
    前記類似症例検索部は、前記画像特徴抽出部が前記読影対象画像および前記参照画像から抽出した画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる複数の前記医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、前記重み決定部で決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像および前記参照画像に類似する複数の前記医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索する
    請求項4〜8のいずれか1項に記載の類似症例検索装置。
  10. 被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像と当該医用画像を読影した結果が記載された文書データである読影レポートとを含む症例データに類似する症例データを症例データベースより検索する類似症例検索方法であって、
    被験者に対して第1検査を行うことにより得られる医用画像である読影対象画像から複数の画像特徴量を抽出し、
    前記読影対象画像を読影者が読影することにより得られる読影レポートである対象読影レポートから、前記第1検査に関する記述と前記第1検査の被験者に対して行われた前記第1検査とは異なる第2検査に関する記述とを分割し、
    分割された前記第2検査に関する記述から前記第2検査を前記第1検査の被験者に対して行うことにより得られる参照画像の特徴を示す文字列である参照表現を抽出し、
    医用画像から抽出される各画像特徴量と、前記医用画像に対する読影レポートから抽出される各参照表現との間の関連性を予め定めた二項間関係情報に基づいて、前記読影対象画像から抽出された画像特徴量ごとに、当該画像特徴量と前記第2検査に関する記述から抽出された前記参照表現との間の関連性が高いほど大きな値の重みを決定し、
    前記読影対象画像から抽出された前記複数の画像特徴量と、前記症例データベースに登録されている前記症例データに含まれる医用画像から抽出される複数の画像特徴量とを、決定された画像特徴量毎の重みで重み付けして比較することにより、前記読影対象画像に類似する医用画像を含む症例データを前記症例データベースより検索する
    類似症例検索方法。
  11. 請求項10に記載の類似症例検索方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2013504606A 2011-08-04 2012-08-01 類似症例検索装置および類似症例検索方法 Active JP5475923B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013504606A JP5475923B2 (ja) 2011-08-04 2012-08-01 類似症例検索装置および類似症例検索方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011171317 2011-08-04
JP2011171317 2011-08-04
JP2013504606A JP5475923B2 (ja) 2011-08-04 2012-08-01 類似症例検索装置および類似症例検索方法
PCT/JP2012/004886 WO2013018363A1 (ja) 2011-08-04 2012-08-01 類似症例検索装置および類似症例検索方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5475923B2 true JP5475923B2 (ja) 2014-04-16
JPWO2013018363A1 JPWO2013018363A1 (ja) 2015-03-05

Family

ID=47628911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013504606A Active JP5475923B2 (ja) 2011-08-04 2012-08-01 類似症例検索装置および類似症例検索方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8934695B2 (ja)
JP (1) JP5475923B2 (ja)
WO (1) WO2013018363A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9032360B1 (en) * 2011-05-08 2015-05-12 Panaya Ltd. Selecting a test scenario template based on similarity of testing profiles belonging to different organizations
EP2904589B1 (en) * 2012-10-01 2020-12-09 Koninklijke Philips N.V. Medical image navigation
JP6461909B2 (ja) * 2013-03-29 2019-01-30 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 放射線所見のコンテキスト駆動型概要ビュー
JP6469658B2 (ja) * 2013-06-17 2019-02-13 マックスキュー・エイアイ・リミテッド 医用画像の実時間分析システム及び方法
JP6109778B2 (ja) * 2014-03-27 2017-04-05 富士フイルム株式会社 類似症例検索装置、類似症例検索方法、及び類似症例検索プログラム
JP6099593B2 (ja) * 2014-03-27 2017-03-22 富士フイルム株式会社 類似症例検索装置、類似症例検索方法、及び類似症例検索プログラム
JP6099592B2 (ja) * 2014-03-27 2017-03-22 富士フイルム株式会社 類似症例検索装置及び類似症例検索プログラム
US20160078352A1 (en) * 2014-09-11 2016-03-17 Paul Pallath Automated generation of insights for events of interest
US10248759B2 (en) 2015-03-13 2019-04-02 Konica Minolta Laboratory U.S.A., Inc. Medical imaging reference retrieval and report generation
US10282516B2 (en) 2015-03-13 2019-05-07 Konica Minolta Laboratory U.S.A., Inc. Medical imaging reference retrieval
WO2017067673A1 (en) * 2015-10-19 2017-04-27 Leaptest A/S Method, apparatus and system for task automation of computer operations based on ui control and image/text recognition
JP6706345B2 (ja) * 2016-12-19 2020-06-03 富士フイルム株式会社 類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システム
US11139080B2 (en) 2017-12-20 2021-10-05 OrthoScience, Inc. System for decision management
US10685172B2 (en) * 2018-05-24 2020-06-16 International Business Machines Corporation Generating a textual description of an image using domain-independent anomaly analysis
JP6914233B2 (ja) * 2018-08-31 2021-08-04 富士フイルム株式会社 類似度決定装置、方法およびプログラム
CN110555730A (zh) * 2019-08-28 2019-12-10 上海明品医学数据科技有限公司 一种产品上市后研究的数据统计分析方法
CN112116028B (zh) * 2020-09-29 2024-04-26 联想(北京)有限公司 模型决策解释实现方法、装置及计算机设备
WO2024133367A1 (en) * 2022-12-22 2024-06-27 Koninklijke Philips N.V. Methods and systems for image-based querying for similar radiographic features

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007275408A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Fujifilm Corp 類似画像検索装置および方法並びにプログラム
JP2009082442A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Canon Inc 診断支援装置、診断支援装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体
JP2009093563A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Fuji Xerox Co Ltd 類似画像検索装置、及び類似画像検索プログラム
JP2011048672A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Fujifilm Corp 症例画像登録装置、方法およびプログラム
JP2011118543A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Shizuoka Prefecture 症例画像検索装置、方法およびプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004005364A (ja) * 2002-04-03 2004-01-08 Fuji Photo Film Co Ltd 類似画像検索システム
JP2007275440A (ja) 2006-04-11 2007-10-25 Fujifilm Corp 類似画像検索装置および方法並びにプログラム
JP4874701B2 (ja) 2006-04-18 2012-02-15 富士フイルム株式会社 類似画像検索装置および方法並びにプログラム
JP4976164B2 (ja) 2007-03-02 2012-07-18 富士フイルム株式会社 類似症例検索装置、方法、およびプログラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007275408A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Fujifilm Corp 類似画像検索装置および方法並びにプログラム
JP2009082442A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Canon Inc 診断支援装置、診断支援装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体
JP2009093563A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Fuji Xerox Co Ltd 類似画像検索装置、及び類似画像検索プログラム
JP2011048672A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Fujifilm Corp 症例画像登録装置、方法およびプログラム
JP2011118543A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Shizuoka Prefecture 症例画像検索装置、方法およびプログラム

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSNG200500992020; 根本 充貴: '多数の特徴量からの特徴選択による乳房X線像上の腫瘤影判別精度の改善と高速な特徴選択法の提案' 電子情報通信学会論文誌 (J88-D-II) 第2号 , 20050201, P.416〜426, 社団法人電子情報通信学会 *
CSNG200600006002; 田村 みさと: '異常部位の濃度パターンを考慮した肝臓領域抽出手法の改良 Improvement of an extraction method of liver' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.580 , 20050115, P.7〜12, 社団法人電子情報通信学会 *
JPN6014002166; 根本 充貴: '多数の特徴量からの特徴選択による乳房X線像上の腫瘤影判別精度の改善と高速な特徴選択法の提案' 電子情報通信学会論文誌 (J88-D-II) 第2号 , 20050201, P.416〜426, 社団法人電子情報通信学会 *
JPN6014002169; 田村 みさと: '異常部位の濃度パターンを考慮した肝臓領域抽出手法の改良 Improvement of an extraction method of liver' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.580 , 20050115, P.7〜12, 社団法人電子情報通信学会 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013018363A1 (ja) 2013-02-07
US20130259350A1 (en) 2013-10-03
US8934695B2 (en) 2015-01-13
JPWO2013018363A1 (ja) 2015-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5475923B2 (ja) 類似症例検索装置および類似症例検索方法
JP4979842B1 (ja) 類似症例検索装置および類似症例検索方法
JP5054252B1 (ja) 類似症例検索装置、類似症例検索方法、類似症例検索装置の作動方法およびプログラム
JP5462414B2 (ja) 類似症例検索装置および関連度データベース作成装置並びに類似症例検索方法および関連度データベース作成方法
WO2013001584A1 (ja) 類似症例検索装置および類似症例検索方法
US9111027B2 (en) Similar case search apparatus and similar case search method
JP5852970B2 (ja) 症例検索装置および症例検索方法
JP4945705B2 (ja) 誤診原因検出装置及び誤診原因検出方法
US8306960B2 (en) Medical image retrieval system
JP2014029644A (ja) 類似症例検索装置および類似症例検索方法
KR20200077852A (ko) 복수의 의료 영상 판독 알고리듬들에 대한 평가 스코어를 생성하는 의료 영상 판독 지원 장치 및 방법
JP2010172559A (ja) 医療診断支援システム及び医療診断支援装置
JP5789791B2 (ja) 類似症例検索装置および読影知識抽出装置
JP2007275440A (ja) 類似画像検索装置および方法並びにプログラム
KR102360615B1 (ko) 내시경 영상에 대한 복수의 의료 영상 판독 알고리듬들을 이용하는 의료 영상 판독 지원 장치 및 방법
KR20200114228A (ko) 순환 신경망을 이용한 이소시트르산 탈수소효소 유전형 변이 예측 방법 및 시스템
JP5871104B2 (ja) 病変判定装置、類似症例検索装置、病変判定装置の駆動方法、類似症例検索装置の駆動方法、およびプログラム
Zhou et al. Computer‐aided detection of pulmonary embolism in computed tomographic pulmonary angiography (CTPA): Performance evaluation with independent data sets
JP5642054B2 (ja) 医用画像検索システム
JP2013105465A (ja) 医用同義語辞書作成装置および医用同義語辞書作成方法
CN118429665B (zh) 基于ai模型识别冠状cta粥样斑块及易损斑块的方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5475923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150