JP5474759B2 - 宝石用原石を査定、評価及び等級付けする装置及び方法 - Google Patents

宝石用原石を査定、評価及び等級付けする装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉱物標本と同様に、オパール、真珠及びダイヤモンドのような(無機及び有機宝石用原石を含む)宝石用原石及び鉱物を査定、評価及び等級付けする装置及び方法に関する。特に、本発明は、このような宝石用原石及び鉱物のためのデジタル分析器であって、ハードウェア及びソフトウェアの両方を組み込むデジタル分析器に関する。
以後はオパールの査定、評価及び等級付けに関して発明の背景及び本発明の好適な実施形態を説明するが、本明細書に記述された本発明は、これに限定されるものではなく、すべての宝石用原石及び鉱物に幅広く適用されることが本明細書の意図であることは当業者に明らかである。本明細書の理解を容易にするため、「(一つ以上の)宝石用原石」なる用語は、本発明の範囲に含まれるすべての宝石用原石及び鉱物を意味する場合に用いられる。
現在のオパール査定及び評価実務は、オパールが動かされる時の色のフラッシュ、ボディートーン(body tone)、色、明度及びパターンを採点するような、人間により観測される要素の組み合わせに基づいて実施されるので極めて主観的である。オーストラリアが世界のオパールの95%に寄与するという事実は天恵でもあり、天罰でもある。供給者が適切なオパールを提供することができるのに、海外の買い手は、供給されるオパールの価値を査定する訓練を受けていないことが多く(買い手と売り手との間の交渉が困難になり)、特定の種類のオパールについて充分に簡潔かつ客観的に説明することもできない。
宝石用原石の査定は10倍率のルーペを用いて行われることがほとんどである。宝石用原石は、一対の宝石用原石ピンセットで宝石用原石を保持し、宝石用原石と光との相互作用と、外部及び内部特性とを観測するように(ピッチ、ロール及びヨーを用いて)宝石用原石を回転させることにより観測される。
現在のオパール査定及び評価実務の主観的な性質によって、オパール採掘業者と買い手との間の交渉が困難になり、取引に関して相当な歪みが生じる。
オパールの価値についてオパールを等級付けできる、例えば、
・ フラッシュの色(色相)及び領域
・ 明度
・ ボディートーン
・ パターン
・ 形状
・ 他の特性
である多数の重要な特性が存在する。
総合的な宝石価値に対するオパールの相対的重要性という点では、色及びボディートーンの組み合わせは約40%の重要性を持ち、その次に、それぞれ約30%の重要性を持つ明度及びパターンが続き、残りの特性は重要性をほとんど持たない。観測者による客観的な査定を求めるという点では、色は最も困難であるように考えられ、その次に、手作業で査定し定量化しやすそうに思える明度と、28つの主なタイプを有するパターンとが続く。
観測者にとって色を査定することは困難である。その理由は以下の通りである。すなわち、
(1)各色の寄与は視野角に応じて、すなわちピッチ、ロール及びヨーに応じて変化する。あらゆる方向が色評価に取り入れられることになり、このことは、人間の知覚及び主観的な記憶が限られ、視覚が変わりやすいために困難である。
(2)外の現場では、観察条件が極めて変化しやすいので、色見本図に従って濃淡を正確に割り当てることは困難である。
この問題を悪化させるのは、オパール及び他の宝石用原石の合成又は人工の模造品が向上してきていることである。場合によっては(例えばダイヤモンドの場合)、合成品から天然の宝石用原石を検出することは極めて困難である。宝石用原石の真偽の検証は別の問題であって、客観的かつ自動的な分析方法を採用することにより解決することができる。
ダイヤモンドを等級付けする客観的かつ自動的な分析方法及び画像取得装置を提供する一つのアプローチは米国特許第6239867号(「前記特許」)に開示されている。このアプローチは、オパール及び他の宝石用原石を等級付けする方法及び装置の使用にも言及しているが、オパールに不適切であり、他の宝石用原石に適しにくく、ダイヤモンドにさえも適しにくい。前記特許で開示された画像取得装置及び方法は、宝石用原石のステージが傾斜可能ではないので、宝石用原石の「遊色効果」を表示するように、画像の取得中、宝石用原石のピッチ、ロール及びヨー運動を可能にすることはできない。また、前記特許は、特性ごとに宝石用原石を等級付けする前に、色、明度、ボディートーン及び他の特性ごとに宝石用原石の表面のあらゆる部分を査定することを開示していない。これら特性の多くはオパールにとって特に重要である。むしろ、ダイヤモンドの色を査定するため、前記特許は、制御された円弧を通じてカメラを移動させることによりダイヤモンドの小領域をサンプリングし、小領域における照射データの合計を平均化する方法を開示する。
このような限られたサンプリングは、あらゆる部分についてオパールの「遊色効果」、ボディートーン及び明度を表示するとは限らないのでオパールには適さない。特に、前記特許は、ガードル及びテーブルファセットにより描出された画像画素領域内のカラー画像の赤、緑及び青(RGB)平均値を獲得することにより宝石用原石の色分析が行われると記載しており、小領域の色をサンプリングすることにより、更に予測可能かつ正確な色読取値が獲得されると記載している。これらの処理はオパールの査定に適さず、色査定を必要とするのはオパールの全表面である。
更に、前記特許に開示された画像取得装置は宝石用原石と画像取得装置のカメラとの間で光をフィルタリングし、このことは、色分析に絶対不可欠であると記載されている。しかも、この装置は、閃光を除去し、傷又は色包有物の検出のために宝石用原石に光を透過させる手助けをする高粘性液浸油を、宝石用原石と、宝石用原石が中心に配置されたガラス板との間で用いるか、又は、宝石用原石を浸漬するように用いる。前記特許に開示された画像取得装置及び方法のこれらの特徴はオパールに不適切であり、他の宝石用原石に適しにくい。
本発明の目的は、従来技術の前述した欠点及び問題を克服するか又はかなり改善することであり、或いは、少なくとも有用な代替案を提供することである。
本発明の別の目的は、オパール及び他の宝石用原石の品質分析及び等級付けを標準化できるようにし、これによって売り手と買い手の取引の信頼を改善し、買い手が宝石用原石を受理又は支払う用意ができる価格に確実性を追加するように宝石用原石を客観的かつ自動的に査定、評価及び等級付けする装置及び方法を提供することである。
本発明によれば、宝石用原石を査定、評価及び等級付けする装置を提供する。この装置は、宝石用原石を支持することができ、光不透過のハウジングに取り囲まれたステージと、ハウジング内に配置され、宝石用原石上に入射光を投射するように構成された少なくとも一つの光源と、入射光に対する宝石用原石の方向を変化させるようにステージを回転及び傾斜する手段と、前記光源又は各光源に隣接してハウジング内に配置され、入射光の反射又は屈折或いはその両方に基づいて宝石用原石の画像を撮影するように構成されたデジタルカメラと、画像を較正し分析する情報処理手段とを備え、情報処理手段は、画像を色較正し、次に、色較正された画像をセグメンテーション及びヒストグラム測定により分析する命令セットでプログラムされている。
ステージは約360°回転可能であって、約90°傾斜可能であり、ゴニオメータの一部とすることができるのが好ましい。
人間によるオパールの等級付けを再現するように、カメラと、前記光源又は各光源とが互いに可能な限り接近して配置されることが重要であり、前記光源又は各光源はカメラ軸に可能な限り密接に一致する。
本発明の第1実施形態に従って宝石用原石を査定、評価及び等級付けする装置の側面斜視図である。 図1の装置におけるカメラ及び照明の配置を示す図である。 図1の装置における回転可能かつ傾斜可能なステージの配置を示す図である。 内部機構を示すためにハウジングが取り外された図1の装置の図である。 ハウジングの扉が開いている図1の装置の斜視図である。 図3に示されるステージの配置を傾斜位置として示す図である。 画像較正を受けるオパールの水平横断面に関する長時間露光画像Ilong及び拡張露光画像Iextのグラフィカルな比較を示す図である。 画像較正を受けるオパールに関する入力明度値(x軸)対出力明度のルックアップテーブル(LUT:Look-Up Table)伝達値の線グラフである。 画像較正を受けるオパールの水平横断面に関する規格化画像IsRGB及びLUT圧縮画像IsRGBlutのグラフィカルな比較を示す図である。 (左側における)原石の後方照明画像及び(右側における)原石マスクのセグメンテーションを示す図である。 (左側における)原石の前方照明画像及び(右側における)原石マスクを用いる原石の前方照明LUT圧縮画像IsRGBlutのセグメンテーションを示す図である。 (左側における)前方照明sHSB画像及び(右側における)閃光マスクを用いるsHSB画像IsHSB内の閃光のセグメンテーションを示す図である。 80°の傾斜角度でオパールが撮影された画像に対して、二つの異なるオパールの要約色相及び明度ヒストグラムの比較と、これら二つのオパールの要約色相及び彩度ヒストグラムの比較とを示す図である。 図13に用いられた二つのオパールの指向性色相及び明度ヒストグラムの比較を示す図である。 フラッシュの特性に従ってオパールを査定、評価及び等級付けする好適なソフトウェア制御された画像較正及び分析方法を示す論理フローチャートである。 図15aに示される論理フローチャートの続きである。 図15a及び図15bに示される論理フローチャートの更なる続きである。
図1に示された装置10に関して、オパールをゴニオメータ12のステージ11又は台上に配置することができ、ステージ11は、図6に示されるようなゴニオメータの運動により傾斜可能かつ回転可能である。ステージ11の場合、オパールは、5×5×2cmの最大寸法を有することができる。本明細書では、傾斜角度及び回転角度はそれぞれ符号φ及びθで表される。カメラ16及び一つ以上の光源14(図2参照)が真上にある場合、ステージのレベル又は水平位置は、φ=90°の読取値に対応する。レベル位置からステージ11を一つ以上の光源14とは反対側に傾斜させると、読取値は、φ=90°からφ=0°へ減少していく。
この装置は光不透過ハウジング15を含み、ハウジング内におけるカメラ16、光源14及びゴニオメータ12の相対位置は図4に示されている。光源14及びカメラ16がステージから等距離にあり、光源14がカメラ軸に(すなわち肩越しに)可能な限り密接に一致するように、回転可能に装着された光源14の位置はカメラ16と平行である。これは、人間によるオパールの等級付けに用いられる照明条件を再現するためである。
ハウジング15は、ステージ11の中央にオパールを載せるためのアクセス扉18を有する。ステージ11がいかなる運動も停止している時のような、開けても安全である場合のみ、扉18を開けることができるように扉18はソレノイドロック19を有する。扉が開いている場合、ステージ11を運動させることはできない。
ハウジング15の上側及び下側には、装置の対流冷却を可能にする耐光性冷却用通気孔20が設けられている。
壁22によりカメラ16、光源14及びゴニオメータ12から分離されたハウジング15の一区域内にはモータ制御ユニット21が配置されている。ユニット21はオン/オフスイッチ24及び表示ランプを有し、パーソナルコンピュータ(図示せず)に接続された主遮断器、サーボモータドライバカード、ランプの接触器及び安全回路を含む。パーソナルコンピュータでは、画像較正及び画像分析はソフトウェアにより制御される。モータ制御ユニット21により駆動される軸及び歯車組立体23はゴニオメータ12及びステージ11の回転及び傾斜を制御する。
オパールの色特性を定量化するため、フラッシュ又は「遊色効果」と、ボディートーンとの二つの特性は絶対不可欠である。
カメラ16は複数の角度で一連の画像を取得して、視野角の全レンジにわたってフラッシュを定量化する。カメラ及び光源を一定に保ちながら、オパールを保持する回転ステージ11を傾斜するか、又は、回転ステージの傾斜角度を一定に保ちながらカメラ及び光源を運動させるか、或いは、これらを組み合わせるような幾つかの画像取得幾何学的構造が可能である。
最初に、カメラ16は、オパールを含む回転ステージ11の真上に配置されており、ステージは90°の傾斜角度で配置されている。
オパールが半透明(すなわちクリスタル)であるかを決定し、オパールを含む画像内の関心領域(ROI:region of interest)をも決定するために、後方照明を用いて一つの画像が取得される。
0°から360°までの回転中、10°の間隔で36個の画像が前方照明を用いて取得される。しかし、5°の間隔の方が適するオパールもある。この一連の画像は、ステージの10°きざみの傾斜角度でオパールの側面図が獲得されるまで繰り返される。5°間隔の傾斜角度の方が適するオパールもある。図示されていないが、ステージ11よりはむしろカメラ16を傾斜させるように構成できる。
オパールは、柔軟性のあるシリコンベースの吸着カップ17によりオパールの下からの吸着力を用いてしっかりとステージ11に保持されている。吸着カップと、吸着カップから真空ポンプまでのチューブとを半透明材料から製造することにより、このシステムは前方照明図又は後方照明図のどちらにおいてもオパールを遮蔽しない。システムは、オパールを落下させずにステージ11を90°(俯瞰図)から0°(側面図)まで傾斜できる程度にしっかりとオパールを保持することができる。このことは、カメラの運動よりはむしろステージの傾斜を用いる実施形態を装置の開発者が選択できることを意味する。ステージの傾斜を用いる実施形態は、カメラを運動させる実施形態よりも設置面積が狭いという利点を有する。
ソフトウェアは、これらの画像を分析してフラッシュ及びボディートーン特性の要約を抜粋し、これらの測定値を容易に理解できるように表示するのに用いられる。ソフトウェアにより制御された分析の各工程については本明細書中に後で説明する。
本明細書に記述された装置及び方法を、(ダイヤモンド、サファイア、ルビー及びエメラルドを含む)有色のあらゆる宝石用原石の査定、評価及び等級付け用に容易に構成できることは明らかである。
カラー画像は、カメラ16(Qimaging社製Micropublisher RTV 5.0)を用いて獲得された。このカメラは、(カメラが区別できる合計約10億色に対応する、)赤、緑及び青(RGB)チャンネルごとに1024個の画素強度レベルに対応する10ビットのダイナミックレンジを有する。画素の数は2560×1920である。カメラに取り付けられたレンズはRanddエレクトロニクスマクロレンズであった。焦点距離は25mmであり、口径はf/8に設定された。
光源14として白熱電球を用いた。白熱電球の赤熱フィラメントは、スペクトルの広い光を発生させる。従って、スペクトルの広さという点では、白熱電球は、スペクトル分布中に幅狭いスパイクを有する蛍光灯又は発光ダイオード(LED:light emitting diode)のようなその他の光源よりも昼光に類似する。閃光を除去するために「拡散」的に又は傾斜的に光源を適用する可能性がある。
オパールの位置から見ると、電球は、約9.1°の角度をカバーする指向性光源である。指向性照射の欠点は、閃光とも称されるオパールの表面からの鏡面反射が電球の明るい光をカメラに直接反射することがあるという点である。閃光が生じる表面位置では、カメラセンサは飽和され、オパールの色及び明度に関する情報を獲得することができない。従って、本明細書中に後で説明するように閃光の領域を画像内で検出し、更なる分析から除外する必要がある。
フラッシュの発生を説明する簡単なモデルは、オパール内のファセットが有色の小さな鏡のような作用をすると仮定することである。従って、オパールに入射された光の角度が視野角と同じである時に観察者(又はカメラ)はフラッシュを観測する。従って、所定の光源の場合、フラッシュの観測領域は、光源によりカバーされる立体角に依存する。立体角が小さくなればなるほど(すなわち、光源の指向性が高くなればなるほど)、フラッシュの領域は一層小さくなる。広い立体角をカバーする広領域の光源の場合、フラッシュはオパールの広領域にわたって観測される。フラッシュの領域が、オパールの品質を査定する客観的基準になるためには、光源の指向性を標準化する必要があることに留意されたい。
画像の獲得中、各オパールは、ゴニオメータ12のステージ11の中央に位置する吸着カップ17上に配置され、傾斜角度の大きい時にオパールがステージから滑り落ちないようにするために吸着で固定された。
あらゆるオパールに対して、傾斜角度φは90°のレンジにわたって10°ずつ変更された。
また、回転角度θは、0°から360°まで10°ずつ変更された。
本明細書中に後で詳細に説明するように、二つの異なる露光時間で撮影された画像は、拡張ダイナミックレンジを有する単一画像に統合された。このため、32ミリ秒の長い露光時間で撮影された画像は基礎として用いられた。完全に飽和した画素は、2ミリ秒で撮影された画像からの画素と置き換えられた。
カメラ16を用いて獲得された拡張レンジ画像は、オパールの色及び明度値を計算するのに適さなかった。まず、照明の不均一性を補正する必要がある。次に、各光源及びカメラはわずかに異なる特性を有するので、装置依存性RGB画像を色の装置非依存性測定値に較正する必要がある。人が理解するという点において、色のこの測定値が、フラッシュ及びボディートーンの色特性を表現するために適切である必要がある。
画像較正
拡張露光
オパールの明度は、ボディートーンの非常に暗い範囲から、それよりも桁違いに明るいのが一般的であるフラッシュ領域までの非常に広域なダイナミックレンジをカバーする。明度のこのレンジは、標準カメラが単一画像に取得できるダイナミックレンジを上回る。オーバー露光又はアンダー露光によって情報が損失されることがなく、オパールに見られる明度の全レンジを取得するため、一対の画像は異なる露光時間で取得される。選択されたカメラは、赤(R)、緑(G)及び青(B)チャンネル画像ごとに0〜1023のレンジで画素が与えられる10ビットのダイナミックレンジを有する。画像Ishort,Ilongは二つの露光時間すなわち2ミリ秒及び32ミリ秒でそれぞれ取得され、以下の式1に示されるような拡張ダイナミックレンジの画像Iextを獲得するために結合される。これにより0〜10000未満の明度レンジが得られる。
式1
Ilong Ilong<thrのとき
Iext
Ishort*exposure.scaling Ilong≧thrのとき
ここで、標準のKodak(登録商標)ホワイトカードの場合、thrは900であり、exposure.scalingがIlong/Ishortの平均の比率により与えられる。
図7に一例を示す。左側では、撮影された水平横断面に関して、Ilongは、画像の中央を通じてフラッシュの最も明るい領域の飽和(すなわち、1023におけるG及びRのクリッピング)を示しており、右側では、水平横断面に関して、Iextは、拡張ダイナミックレンジがフラッシュの飽和を除去することを示している。
照明補正
単一光源の場合、照明はカメラの視野にわたって均一でないことが多い。照明は照明領域の中央ではより明るい傾向にある。これら照明の不均一性を補正するために、標準のKodak(登録商標)ホワイトカード及びKodak(登録商標)グレーカードの二つの照明領域画像Iwhite,Igreyがそれぞれ獲得される。Kodak(登録商標)ホワイトカードは可視スペクトルにわたって90%の反射率を有し、Kodak(登録商標)グレーカードは18%の反射率を有する。カメラ内でCCDセンサが直線状であると仮定すると、これら照明領域画像を用いて、チャンネルRext,Gext,Bextから成る拡張レンジ画像Iextを補正することができる。照明補正画像Icorは、以下の式2に示されるように導き出される。
式2
Lmax= max(mean(Rext),mean(Gext),mean(Bext))
Icor=(Iext−Igrey)*Lmax*(90−18)/90/(Iwhite−Igrey)+Lmax*18/90
ここで、Lmaxはチャンネル画像の平均の最大スカラー値である。
色較正
カラーカメラ内のCCDセンサは異なる感度を有することがあり、光源のスペクトル特性は時間と共に変化することがあるので、照明補正画像Icorは装置のハードウェア設定に固有である。言い換えれば、照明補正画像Icorは色の装置依存性相対測定値である。画像を色の装置非依存性絶対測定値に変換する処理は色較正と称される。
装置固有のRGBから装置非依存性XYZへ
CIE(Commission Internationale de l'Eclairage又はInternational Commission on Illumination:国際照明委員会)により定義されているように、装置固有のRGB値から装置非依存性XYZ値へ変換するためには、既知の装置非依存性XYZ値の幾つかの色見本を有するマンセル又はマクベスカードのような較正カラーチェッカーカードを必要とする。このカードの画像を取得し、色見本ごとに中間RGB値を抽出することにより、測定されたRGB値と、供給されたXYZ値との間の線形回帰により変換行列すなわちRGB2XYZを決定することができる。従って、この行列を用いてIcor画像のRGB値をIXYZ画像のXYZ値に変換することができる。
装置非依存性XYZからガンマ化装置非依存性sRGBへ
色の装置非依存性XYZ測定値は、色表現に関して国際的に認められた規格であるが、(人間の視覚系と違って)線形であり、容易には非専門家に理解されず、これによって、sRGBと称される標準RGB表現に変更されている。この規格のD65光源は、家庭及びオフィスでの視環境の代表的なものである昼光に適合するように設計されている。非線形伝達関数(ガンマ曲線)は人間の視覚系の伝達関数に厳密に適合する。オパールのsRGB画像がsRGB較正モニタ上で見られるとすると、オパールのsRGB画像は自然昼光(D65照明状態)の下で見られた場合に実際のオパール外観に厳密に適合する。従って、IXYZ画像は、以下の式3に示されるような標準変換行列XYZ2sRGBを用いて較正されたsRGB画像IsRGBに変換される。
式3
X Y Z
R 3.240479 −1.537150 −0.498535
XYZ2sRGB= G −0.969256 1.875992 0.041556
B 0.055648 −0.204043 1.057311
ガンマ化sRGBから非線形ルックアップテーブルsRGBlutへ
sRGB規格は、オパールのボディートーンのような拡散反射物体の画像を表示するために設計されている。フラッシュはオパールの内部結晶構造からの鏡面反射であるので、オパールが桁違いに明るくなることができる。いかなる単一画像表示も、ボディートーン及びフラッシュの両方の色を正確に表すことができない。このため、ボディートーンの実際的な表示がフラッシュの近似的表現と共存できるように、ルックアップテーブル(LUT)はフラッシュのダイナミックレンジを圧縮するのに用いられている。図8に示されるように、このLUTは、ボディートーンの明度レンジすなわち0〜Bflash(ここで、Bflashは、〜700である)内で直線であるように、かつ、Bflashを上回るフラッシュ明度を圧縮するように設計されている。このLUTをIsRGBに適用することにより、図9に示されるような画像IsRGBlutが得られる。図9において、左側では、ボディートーンは比較的暗いが、IsRGBは明るいフラッシュの真の色を示しており、右側では、明るいオレンジ色のフラッシュ領域は飽和のため、より黄色く見えるが、IsRGBlutはボディートーンの真の色表現を示している。
sRGBからsHSBへの色変換
色のRGB表現は画像取得及び表示装置に一般的に用いられるが、色のRGB表現は、人間の色知覚を表現するように設計されていない。このため、HSB(又はHSV)と称される色の代替表現への変換が必要とされる。HSB(又はHSV)は色相(Hue)、彩度(Saturation)及び明度(Brightness又はValue)を表す。色相は色の波長の測定値であり、0〜360°の角度として与えられる。彩度は色の純度の測定値であるか、又は、追加された白の量の測定値である。純色は100%の彩度を有する。彩度の値が減少するにつれて、白により純色はますます弱まる。明度(Brightness又はValue)は色の強度の測定値である。最明色は100%の明度を有する。明度の値が減少するにつれて、黒により純色はますます弱まる。本明細書に示された拡張露光画像では、最明色Bmax(100%)は3000にスケール設定されている。
HSBは画像におけるRGB値の簡単な変換であるので、HSBはRGB値の規格に対して定義されている。sRGB値が変換されると、D65の白色点に対して、規格化された「sHSB」値が得られる。(以下の式4で定義される)RGB2HSB変換をIsRGB画像に適用することにより画像IsHSBが得られる。
式4
H= 0 max=minのとき
60°×(g−b)/(max−min)+0° max=r&g≧bのとき
60°×(g−b)/(max−min)+360° max=r&g<bのとき
60°×(b−r)/(max−min)+120° max=gのとき
60°×(r−g)/(max−min)+240° max=bのとき
S= 0 max=0のとき
1−min/max その他の場合
B= max*Bmax
ここで、r、g、bは、0〜1のレンジにスケール設定された画素のR値、G値及びB値であり、maxはr、g及びbの最大値であり、minは最小値である。
セグメンテーション及びヒストグラム測定による画像分析
複数の視野角で取得されたすべての画像を色較正した後、原石又は閃光のような特定の関心領域を含む各画像の部分を特定する必要がある。この処理はセグメンテーションと称される。
セグメンテーション
後方照明画像における原石のセグメンテーション
前方照明を用いて複数の画像を取得するのに要する時間量を短縮させるためには、オパールを含む画像内の関心領域すなわちROIを位置検出することが有益である。後方照明画像が背景と原石との間で大きいコントラストを有するので、前方照明画像よりはむしろ後方照明画像からROIの位置は最も容易に導き出される。従って、取得すべき最初の画像は、90°のステージ傾斜角度を用いる後方照明図である。図10に示されるように、原石は、三つのチャンネルの平均明度を簡単にしきい値化することにより容易にセグメント化される。このようにして導き出されたROIを、取得すべき画像の領域を制限するのに用い、すべての前方照明画像に対して処理することができる。これにより、各オパールを測定する時間を大幅に短縮させることができる。
半透明なクリスタルオパールの場合、該クリスタルを通って延びるポッチの不透明な筋を位置検出するのに追加のしきい値が用いられる。後で原石のボディートーンを決定する時に、これらの不透明な領域のマスクが必要とされる。
前方照明画像における原石のセグメンテーション
後方照明画像とは異なり、幾つかの理由により前方照明画像のセグメント化は一層困難な作業である。オパールは背景よりも(ホワイトオパールの場合)明るくも(ブラックオパールの場合)暗くもなりうる。しかも、ステージの傾斜角度に応じて、背景の明度の強度は(上から見た時の)ほぼ白から(側面から見た時の)ほぼ黒まで変化する。従って、背景からオパールを分離する簡単なしきい値を用いることができない。更に、オパールの縁部の影は、オパールをセグメント化するために背景の色及び明度の均一性の簡単な測定値を用いることができないことを意味する。
セグメンテーションはLUT圧縮画像IsRGBlut (図11参照)について実行される。その理由は、背景と原石との間の遷移を含むダイナミックレンジの部分にセグメンテーションが更なる重みを与えるためである。セグメンテーションアルゴリズムは一連の動作であって、およそ以下の通りである。すなわち、オパールの縁部、カラーテクスチャ及びフラッシュの縁部のような不均一性を高める形式に画像を変換し(変換には、R、G及びBチャンネルの局所的な画素単位の分散の最大値が用いられ)、この画像をしきい値化してオパール内のシード(高分散)を獲得し、オパールシードから経験的に決定された距離である背景シードを生成し、分散画像の勾配において二つのシードセット間の分岐境界(watershed boundary)を検出する。
前方照明画像の閃光のセグメンテーション
オパールのマスクを定義した後、閃光を含むオパールの部分を除外する必要がある。閃光が明るく(高明度)かつ白(低彩度)であるという事実を用いることにより閃光は容易にセグメント化される。IsHSB画像のS<Sglint(40%)かつB>Bglint(1200)のしきい値化した結果の論理積を獲得することは最も簡単である(図12参照)。
前方照明画像のボディートーンのセグメンテーション
上述したように、オパールだけを含む画像のマスク又はROIは、閃光領域を除外することより決定され、クリスタルオパールの場合では、内部の不透明な領域が該クリスタルのボディートーンの測定と干渉するので、内部の不透明な領域を除外することにより決定される。次に、ボディートーンの色特性を測定する前に、ボディートーンを表示する領域を決定する必要がある。原石がその表面にオパールだけを有する場合、ボディートーン領域は、フラッシュが「消えた」領域、言い換えれば、この視野角からフラッシュを見ることができない領域である。これら領域は原石の最暗部分である。しかしながら、ボディートーン領域のこの簡単な定義はあらゆる場合において有効であるとは限らない。原石が、その表面にポッチ(フラッシュを生じさせる結晶構造を持たないオパール)又はボルダー(オパールが埋め込まれた岩)のどちらかを有する場合、原石の最暗部分は、原石の表面に存在するオパールのボディートーンに属するよりはむしろ、これらの「非オパール」領域に属する可能性がある。
「非オパール」領域を異なる角度から見ると、同じ状態のままであるという事実を、原石のオパールと「非オパール」領域とを区別するために利用する。90°以外のステージ傾斜角度から画像を比較した場合、原石の幾何的歪みが存在する。このことは、90°のステージ傾斜角度に対して異なるステージ回転角度(又は、異なる照明角度)で撮影された画像を比較しなければならないことを意味する。異なるステージ回転角度で撮影された画像を比較する前に、これら画像を整列させるためにソフトウェアにおいて画像を回転し直さなければならない。この工程は、異なる照明角度が用いられた場合には必要ない。異なる照明角度が用いられる場合、各々別個の光源はそれ自体の色較正ファイルセットを持たなければならない。「非オパール」領域は、これら複数の視野画像において外観を変えない領域である。
フラッシュヒストグラム測定
視野角に依存しないボディートーンとは異なり、オパール内のフラッシュは視野角によって変化する。装置のハードウェア設定において、いかなるフラッシュ領域も見逃されないようにするため、回転角度及び傾斜角度の両方には10°のサンプリング度数が必要であることが確定されている。これには、視野角の全レンジをカバーする324個の画像の取得及び分析が必要とされる。324個の画像は測定するのが困難であり、これらの測定値の要約を伝えるように表示するのはなおさら困難である。
原石のHSB値の3Dヒストグラム
背景及び閃光領域を除外する原石マスクが画像ごとに特定されている。「非オパール」領域又はボディートーン領域は一つの傾斜角度のみで確定されるので、「非オパール」領域又はボディートーン領域を除外する試みは行われていない。原石の色特性の要約は、マスク内に存在するsHSB値のヒストグラムを獲得することにより生成される。各ヒストグラムは、色相値、彩度値及び明度値のビンに含まれる画素数の3D配列体である。色相は、0〜360°のレンジ内に直線状に配置された30個のビンを有する。彩度は0〜100%の間に10個のビンを有する。明度は、ボディートーンを含むレンジ(0〜Bflash)内に10〜15個のビンを示し、フラッシュを含むレンジ(Bflash〜Bmax)内に5〜10個のビンを示すように、区画単位に直線状に配置された20個のビンを有する。
各ビンの画素数が、(閃光領域を含む)原石の画素の数で除算される場合、ビン値は、ビンのHSB値を有する原石の割合を示す。
これは色情報の非常にコンパクトな要約である。例えば、オパール画像を800×800画素とすることができる。これには、色情報を記憶し表示するために640000個のHSB値が必要とされる。空間的な状況を除くことにより、3Dヒストグラムは、この情報を記憶するのに6000個のビン(Hにおける30個のビン×Sにおける10個のビン×Bにおける20個のビン)のみで足りる。しかも、空間的な状況が除かれたので、多視点からのヒストグラムを追加して、特定のHSB値を有する原石の平均割合を得ることができる。
(全3Dヒストグラムとも称する)要約3D原石ヒストグラム(図15参照)は原石のフラッシュ領域及びボディートーン領域の両方に対するビン数を含む。フラッシュが、Bflash(700)を上回る明るいBでもあり、Sflash(50%)を上回る極めて高彩度のSでもあるという知識を用いることによりフラッシュ領域及びボディートーン領域を分離することができる。(ボディートーン領域及び「非オパール」領域の彩度値が既知であるならば、これらフラッシュ明度及び彩度のしきい値を下げることができることに留意されたい。)この結果としてフラッシュHSB値の3Dヒストグラムが得られる。
フラッシュH&B値及びH&S値の要約ヒストグラム
3Dフラッシュヒストグラムを記憶することはできるが、人間が解釈しやすいように表示することは困難である。従って、最初に彩度のビンのすべてが結合され、色相値及び明度値の2D要約ヒストグラムが生成される(「要約H&Bヒストグラム」)。更に、明度のビンのすべてが結合され、色相値及び彩度値の2D要約ヒストグラムが生成される(「要約H&Sヒストグラム」)。
図13には、二つのオパールすなわち「ゴールデングレイス」及び「フラットスポット」に関する要約H&Bヒストグラム及び要約H&Sヒストグラムを示す。
H&Bヒストグラムは以下の通りに解釈される。すなわち、色相はx軸上にプロットされており、各ヒストグラムバーの高さはこの色相の範囲割合であり、各バー内では、この色相に対する様々な明度のビンに属する範囲の割合を表示するのに明度の階調が用いられている。同様に、H&Sヒストグラムは以下の通りに解釈される。すなわち、色相はx軸上にプロットされており、各ヒストグラムバーの高さはこの色相の範囲割合であり、各バー内では、この色相に対する様々な彩度のビンに属する範囲の割合を表示するのに彩度の階調が用いられている。フラッシュの彩度は変化する傾向にないので、これら階調はあまり参考にならないことに留意されたい。
図13の要約H&Bヒストグラムによれば、「ゴールデングレイス」の単一色相の最大範囲割合は「フラットスポット」の単一色相の最大範囲割合の約2倍しかないことに留意されたい。しかしながら、80°の傾斜角度で撮影された画像が検査されるならば、「フラットスポット」の原石がどこから名付けられたかは明らかである。上から見た場合、フラッシュ内にはフラットスポットが存在する。この情報は要約ヒトスグラムでは全く明らかにされていない。従って、この指向性情報を要約するため、9個の追加のH&Bヒストグラムが生成された。
フラッシュH&B値の指向性ヒストグラム
図14には、「ゴールデングレイス」及び「フラットスポット」に関する指向性H&Bヒストグラムを示す。以下の表1は、ヒストグラムごとに組み合わされた視野角のレンジを定義する。
「フラットスポット」に関する指向性ヒストグラムは、上から見るとフラッシュがほんのわずかであるが、左上(TL)方向からのフラッシュは緑色で強く閃光することをはっきりと示している。これとは対照的に、「ゴールデングレイス」に関する指向性ヒストグラムは、上から見ると「ゴールデングレイス」がフラッシュの最大範囲を表示し、しかも、(オレンジ、黄及び緑色を閃光して)最も色彩豊かであることを示している。多方向から容易に見ることができるリングの場合よりはむしろ、ペンダント又はブローチのような、特定の指向性の制約があるセッティングの場合に、この指向性情報は、買い手にとってオパールを選ぶ時に重要になる。
Figure 0005474759
表1‐指向性ヒストグラムに対する視野角レンジの定義、ここで、tiltはステージ傾斜角度であり、rotはステージ回転角度である。
図15a〜図15cには、上述のソフトウェア制御された画像較正及び画像分析方法が要約されている。画像較正は、(i)オパールに行う拡張露光、(ii)照明補正、(iii)色較正、及び(iv)sRGBからsHSBへの色変換の工程を含む。その後、画像分析は、オパールのフラッシュ特性を客観的に査定するために、較正された画像に行う(v)セグメンテーション及び(vi)ヒストグラム測定を含む。ボディートーン測定を含めるように画像分析を拡張することができる。
ボディートーンの測定
本明細書において前述したように生成された原石内の色相値、彩度値及び明度値の全レンジに関する3Dヒストグラムビンと、本明細書において前述した画像内のボディートーン領域を検出する方法とは、この領域内で中間又は平均sRGB値を計算し、HSB値に変換し、HSB値を3Dヒストグラムビンの一つに割り当てしてボディートーンを測定するためにソフトウェアにより考慮される。その後、ボディートーンのH値、S値及びB値を報告することができる。
要約すれば、
・ 高ダイナミックレンジ画像形成(露光合成)は、異なるオパール間の明度の全レンジをカバーするために必要とされ、
・ デジタルカメラを用いてオパールの異なる明度を客観的に査定することができ、
・ 制御された照明状態下、適切な較正技術を用いて、各色の色相値、彩度値及び明度値を特定することにより色のレンジを客観的に測定することができ、
・ 画像に含まれる大量のデータを減らす手段として、幾つかのビン生成及び可視化方法を続けて実行することができ、
・ ボディートーンを決定することができ、
・ オパールのような無機宝石用原石及び鉱物、又は、オパール以外の無機宝石用原石及び鉱物を含むすべての宝石用原石を査定、等級付け及び評価するのに更にこの装置を用いることができる
ということは、前述した本発明の好適な実施形態から明らかである。
本発明の範囲から逸脱することなく、設計の細部及び装置の構造において、及び、前述した方法の工程において様々な変形を行うことができることは当業者に明らかである。
例えば、有用な画像取得方法は、(宝石用原石のいかなる潜在的な移動問題も排除するように)静止ステージ上に宝石用原石を固定することであり、一連の画像取得が、必要とされるピッチ運動、ロール運動及びヨー運動をシミュレートできるように少なくとも一つの光源及びカメラを体系的に運動させることである。
更に、この装置は、複数のデジタルカメラと、位置決めされた光源とを含むことができ、ステージの回転中、すべてのカメラは所定の漸増の角度で宝石用原石の画像を同時に又は順々に撮影することができる。

Claims (5)

  1. オパールを査定、評価及び等級付けする装置であって、
    前記装置は、
    オパールを支持することができ、光不透過のハウジングに取り囲まれたステージと、
    前記ハウジング内に配置され、前記オパール上に入射光を投射するように構成された少なくとも一つの光源と、
    前記入射光に対する前記オパールの方向を変化させるように前記ステージを回転及び傾斜する手段と、
    前記光源又は各光源に隣接して前記ハウジング内に配置され、前記オパールの前記方向に応じた複数の視野角からの前記入射光の反射又は屈折或いはその両方に基づいて前記オパールの画像を撮影するように構成され、前記オパールの画像が複数の画素の形式であるデジタルカメラと
    複数の視野角から見える色のレンジを定量化するために、前記画像を色較正し、次に、前記色較正された画像をセグメンテーション及びヒストグラム測定により分析する命令セットでプログラムされた情報処理手段と、
    を備え、
    前記定量化は、すべての視野角から前記オパールに含まれるすべての色及び該色それぞれの量を特定する三次元要約ヒストグラムの形式であり、
    各色は、色相、彩度及び明度の固有のビン値を有し、
    前記要約ヒストグラムは、各視野角の色相、彩度及び明度の同一のビン値を有する画素数を計測し、色相、彩度及び明度の各ビン値に含まれる画素数を色相、彩度及び明度の軸の三次元配列に表すことによって生成される装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記ステージはゴニオメータの運動により約360°回転可能であって、約90°傾斜可能である装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、前記ステージは、前記オパールの下からの吸着力を用いて前記オパールをしっかりと保持する吸着カップを含む装置。
  4. 請求項1に記載の装置において、前記デジタルカメラは、0°から360°までの回転中に10°ずつの角度で、及び、90°から0°の傾斜中に10°ずつの角度で一連の画像を取得するように制御される装置。
  5. オパールを査定、評価及び等級付けする方法であって、
    (a)請求項1に記載の装置を準備する工程と;
    (b)前記デジタルカメラによって撮影された前記オパールの画像を色較正するために前記情報処理手段を利用する工程と;
    (c)前記色較正された画像をセグメンテーション及びヒストグラム測定により分析して前記複数の視野角から見える色のレンジを定量化するために前記情報処理手段を利用する工程と、を含み、前記定量化は:
    (i)各色が色相、彩度及び明度の固有のビン値を有するものとして定義する工程と、
    ii)各視野角の色相、彩度及び明度の同一のビン値を有する画素数を計測する工程と、
    iii)色相、彩度及び明度の各ビン値に含まれる画素数を色相、彩度及び明度の軸の三次元配列に表す工程と、
    を含む方法。
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