JP5474360B2 - 新規大環状ラクトン - Google Patents

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本発明は、新規大環状ラクトン化合物及び当該化合物を含有する香料組成物に関する。
現在、天然ムスク香料は動物保護の観点から入手が困難であること、また変化する流行の香気嗜好に合わせるために、これまで数多くのムスク香を有する大環状化合物の研究が行われ、成果が報告されている(例えば、非特許文献1及び2)。これら大環状化合物の中でもムスコン(3−メチルシクロペンタデカノン)は最大の合成ターゲットであると共に、類似化合物開発の構造的手本となっている。
しかしながら、大環状ムスク化合物は合成が難しく、また高価であるため、専らムスクケトン及びムスクキシロールに代表されるニトロムスク並びにガラクソリド(登録商標)及びトナリド(登録商標)に代表される多環状ムスクがムスク系香料として用いられており、大環状ムスク化合物はわずかしか上市されていない状況であった。
しかし、昨今天然志向が高まっていること及び環境重視の観点から、化合物の直接的な安全性だけでなく蓄積性及び分解性にもほとんど問題がない大環状ムスク化合物が再び注目されてきている。
ところで、大環状ムスク化合物としては、大環状ラクトン化合物が代表として挙げられるが、これまでの大環状ラクトン化合物は、香気、コスト及び原料が石油に依存する等の点で、未だ満足できるものとはいえなかった。
従って、実際の調合時における香料素材としての効果及び合成に伴う技術的、経済的問題を満足する大環状ムスク化合物の開発が望まれていた。
I.B.Bersukerら、New J.Chem.、1991年、15巻、307頁 阿部正三、香料、No.96、1970年9月、19頁
本発明は、優れたムスク様香気を有し、天然原料である脂肪酸より簡易に製造可能な新規大環状ラクトン化合物を提供することに関する。
本発明者らは、大環状ラクトン化合物について検討したところ、6位にシス型の二重結合を有する下記式(1)で表される新規大環状ラクトン化合物が、優れたムスク様香気を有することを見出した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜6の整数を示す。)
で表される大環状ラクトン化合物に係るものである。
本発明の新規大環状ラクトン化合物は、天然由来の脂肪酸より2工程で製造することができ、且つ優れたムスク様香気を有する。従って、本発明の新規大環状ラクトン化合物は、香粧品類、保健衛生材料、雑貨、食品、医薬品などの香気成分として有用である。
式(1)中、Rとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びiso−プロピル基が挙げられるが、香気の点で、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましい。
式(1)中、nとしては、香気の点で、2〜5の整数がより好ましく、Rがメチル基のときは5がより好ましく、Rがエチル基のときは4がより好ましく、Rがn−プロピル基のときは3がより好ましい。
本発明における大環状ラクトン化合物の好適な具体例としては、15−メチルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン、16−メチルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オン、17−メチルオキサシクロヘプタデク−7−エン−2−オン、18−メチルオキサシクロオクタデク−7−エン−2−オン、14−エチルオキサシクロテトラデク−7−エン−2−オン、15−エチルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン、16−エチルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オン、17−エチルオキサシクロヘプタデク−7−エン−2−オン、13−n−プロピルオキサシクロトリデク−7−エン−2−オン、14−n−プロピルオキサシクロテトラデク−7−エン−2−オン、15−n−プロピルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン、16−n−プロピルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オン等が挙げられ、16−メチルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オン、15−エチルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン、14−n−プロピルオキサシクロテトラデク−7−エン−2−オンが好ましい。
尚、式(1)で表される大環状ラクトン化合物は、ラクトン環のω位に不斉炭素を有し、S体及びR体から選ばれる異性体が存在するが、本発明においては、これらのいずれでもよく、ラセミ体であってもよい。
本発明の大環状ラクトン化合物は、次の工程(A)及び(B)に従い製造できる。
(式中、R及びnは、前記と同じ。)
工程(A)は、式(2)で表される6位にシス型の二重結合を有する不飽和脂肪酸に、脂肪酸水酸化酵素を含む生体触媒を作用させることにより、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸を得る反応である。
式(2)で表される不飽和脂肪酸としては、具体的には、目的とする式(1)で表される化合物に対応するR及びnを有する不飽和脂肪酸、例えば、シス−6−ドデセン酸、シス−6−トリデセン酸、シス−6−テトラデセン酸、シス−6−ペンタデセン酸、シス−6−ヘキサデセン酸、シス−6−ヘプタデセン酸、シス−6−オクタデセン酸、シス−6−ノナデセン酸等が挙げられ、これらは単独もしくは組み合わせて使用できる。
上記脂肪酸水酸化酵素とは、脂肪酸のω亜末端を水酸化する酵素であればよく、具体的には、CYP102A1(P450 BM3)、CYP102A2、CYP102A3、CYP102A5、CYP505等が挙げられ、反応収率の点で、CYP102A1が好ましい。これらの酵素は、複数を組み合わせて使用してもよい。
工程(A)において、生体触媒は、上記の脂肪酸水酸化酵素を含む限り、任意の形態で用いられ得る。これらの酵素を含む生体触媒としては、例えば、本発明の酵素を産生する動物細胞若しくは植物細胞、若しくは微生物菌体(生菌体、死滅菌体、休止菌体若しくは静止菌体等)等の生体細胞又はその培養物;本発明の酵素を含むオルガネラ(細胞小器官);上記生体細胞やオルガネラのホモジネート又は抽出物;粗酵素;及び精製酵素等が挙げられる。
上記の本発明の酵素を産生する生体細胞等は、天然に存在するものであっても、遺伝子操作を初めとする種々の方法で改変された変異体であってもよい。これらの生体触媒は、単独で使用されても組み合わせて使用されてもよく、また、そのまま使用されてもよいが、溶液、懸濁液等の液体形態や、任意の固相担体に固定された形態であってもよい。
固相担体に固定された生体触媒としては、上記生体触媒を、任意の水不溶性固相担体に公知の方法に従って固定したものが挙げられる。生体触媒を固形担体に固定化することにより、バッチ反応における回収・再使用が容易で、かつ半連続、連続反応にも容易に使用可能となることから、長期且つ繰り返して使用可能な固定化生体触媒が得られる。
担体への結合法としては、例えば、特開平11−192096公報に記載されるような、物理的吸着法、イオン結合法、共有結合法、架橋法、包括法又はこれらの組み合わせが挙げられる。結合に用いられる担体としては、例えば、以下:活性炭、多孔性ガラス、酸性白土、漂白土、カオリナイト、アルミナ、シリカゲル、ベントナイト、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウム、金属酸化物のような無機物質;デンプン、グルテンのような天然高分子;多孔性の合成樹脂;セラミック;限界濾過膜や限界濾過膜でできた中空糸;疎水基をもつブチル−ヘキシルセファデックス;タンニンをリガンドとするセルロース誘導体;イオン交換基をもった多糖類(DEAE−Sephadex);イオン交換樹脂;天然又は合成高分子のゲル又はマイクロカプセル等が挙げられる。
また、工程(A)においては、必要に応じて、上記の脂肪酸水酸化酵素の他に、酵素、補酵素、その他の水酸化を促す物質を用いることができる。例えば、NAD(P)Hが必要とされる場合には、適宜、NAD(P)+、及びグルコースデヒドロゲナーゼとグルコース等を用いることができる。また必要に応じてヘム、5−アミノレブリン酸、金属イオン(Fe2+、Fe3+等)を用いることができる。上記動物細胞、植物細胞、微生物菌体、オルガネラ等は、水酸化に必要とされる酵素系や補酵素系を含有している点で、好ましい生体触媒である。
以上に示した生体触媒を用いた水酸化不飽和脂肪酸の製造は、化学的手法に比べてマイルドな条件で行うことができる。例えば、pHは通常、酵素の至適pH(pH5〜9、好ましくはpH7〜8)付近に緩衝液を用いて調整される。反応温度は20〜60℃、好ましくは25〜30℃である。反応時間は、1分〜48時間、好ましくは1〜12時間である。
反応系には、原料不飽和脂肪酸の溶解性を向上させる為に、界面活性剤又は有機溶媒を添加してもよい。界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、カチオン、両性等の界面活性剤が挙げられる。また、有機溶媒としては、酵素活性を阻害せず、原料不飽和脂肪酸を溶解するものであれば、いずれの溶媒も使用可能であり、具体的には、アルコール類、ケトン類、エーテル類等の極性溶媒、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、キノリン等の含窒素溶媒、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒、芳香族や飽和、不飽和炭化水素等の非極性溶媒等が挙げられるが、アセトンが好ましい。
生体触媒として生体細胞培養物を利用する場合、例えば、当該培養物に原料不飽和脂肪酸を添加することができる。水酸化反応に必要な補酵素等は、細胞内のものを利用すればよいが、必要に応じて培養物中に添加してもよい。原料及び適切な物質を添加した培養物を、適切な培養条件下で一定時間保持することにより、培養物中の本発明の酵素と原料不飽和脂肪酸とが反応し、水酸化不飽和脂肪酸が生成される。上記適切な培養条件及び時間は、用いる細胞の種類によって異なるが、当業者の通常の知識に従って適宜設定すればよい。
当該基質の濃度は特に限定されないが、0.001〜20%が好ましく、0.05〜1%がより好ましい。また、不飽和脂肪酸は、反応系に一括又は連続的に加えることができる。
原料となる式(2)で表される不飽和脂肪酸は、公知の方法により得ることができる(特公平2−6516公報)。
特に、シス−6−ヘキサデセン酸の生産方法としては、ロドコッカス属微生物を用いて生産する方法(特公平4−12718号公報)、蔓性植物のやはずかずら(ツンベルギアアラータ)から抽出する方法、パルミチン酸イソプロピルからロドコッカス属微生物を用いて生産する方法(特開2005−65658公報)が挙げられるが、シス−6−ヘキサデセン酸を工業的に生産することができる点で、上記ロドコッカス属微生物を用いる生産方法が好ましい。
やはずかずらから抽出する場合は、やはずかずらの全草、茎、花、葉又は種子を適当な抽出溶剤と共に浸漬又は加熱還流した後、適宜濾過、濃縮、凍結乾燥等し、濃縮エキスや乾燥粉末等として得ることができる。抽出溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、酢酸エチル、アセトン、トルエン、ジクロロエタン、クロロホルム等の一般に用いられる有機溶媒、及び水等を挙げることができ、これらの1種以上を混合して使用することができる。抽出処理は、通常3〜100℃程度の温度で数時間〜数週間、常法によって行うことができ、更に抽出物をゲル濾過、カラムクロマトグラフィー、精密蒸留等で精製して用いることもできる。
上記工程(A)により得られた式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸は、単離して又は単離せずに工程(B)に用いてもよいが、単離して用いるのが好ましい。
反応系からの式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸の分離回収は、例えば、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸を含有する反応系に有機溶剤(例えば、n−ヘキサンなど脂肪族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、クロロホルムなど非水溶性の有機溶剤、2−プロパノールなどアルコール類等)を単独もしくは複数添加して十分に攪拌した後、水層と有機層に分液させ、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸を有機層に移行させ、有機層を水層から分離した後に、有機層の溶剤を留去するか、または蒸留、カラムクロマトグラフィーなどにより処理して、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸を単離精製する方法等が挙げられる。
工程(B)は、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸を、環化反応させることにより、式(1)で表される大環状ラクトン化合物を得る反応である。
式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸は、6位にシス型の二重結合を有する不飽和の水酸化脂肪酸である。
式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸としては、具体的には、目的とする式(1)で表される化合物に対応するR及びnを有する水酸化不飽和脂肪酸、例えば、
11−ヒドロキシ−シス−6−ドデセン酸;
11−ヒドロキシ−シス−6−トリデセン酸、12−ヒドロキシ−シス−6−トリデセン酸;
11−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸、12−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸、13−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸;
12−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸、13−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸、14−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸;
13−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、14−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、15−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸;
14−ヒドロキシ−シス−6−ヘプタデセン酸、15−ヒドロキシ−シス−6−ヘプタデセン酸、16−ヒドロキシ−シス−6−ヘプタデセン酸;
15−ヒドロキシ−シス−6−オクタデセン酸、16−ヒドロキシ−シス−6−オクタデセン酸、17−ヒドロキシ−シス−6−オクタデセン酸;
16−ヒドロキシ−シス−6−ノナデセン酸、17−ヒドロキシ−シス−6−ノナデセン酸、18−ヒドロキシ−シス−6−ノナデセン酸が挙げられ、
11−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸、12−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸、13−ヒドロキシ−シス−6−テトラデセン酸;12−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸、13−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸、14−ヒドロキシ−シス−6−ペンタデセン酸;13−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、14−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、15−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸が好ましく、13−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、14−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸、15−ヒドロキシ−シス−6−ヘキサデセン酸がより好ましい。これらの水酸化不飽和脂肪酸は、単独もしくは組み合わせて使用できる。
環化反応としては、1)ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCともいう)、4−ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPともいう)、4−ジメチルアミノピリジン塩酸塩(以下、DMAP・HClともいう)のクロロホルム溶液に、水酸化不飽和脂肪酸を溶解させ、加熱還流する方法(KecKマクロラクトン化法)、2)水酸化不飽和脂肪酸を180〜250℃の温度で加熱重合させ、次いでMgO、MgCl2等を触媒として用いて270℃付近の温度で加熱重合させる方法、3)水酸化不飽和脂肪酸をベンゼンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸とともに加熱する方法、4)水酸化不飽和脂肪酸をカルボン酸活性化試剤(例えば、無水トリフルオロ酢酸、N,N’−カルボニルイミダゾール、ジ(2−ピリジル)ジスルフィドとトリフェニルホスフィンとの併用)と反応させる方法、5)水酸化不飽和脂肪酸をトリフェニルホスフィン及びジエチルアゾカルボキシレートと反応させる方法、6)水酸化不飽和脂肪酸をグリセリドエステルに変換し、次いでナトリウムメトキシドと反応させる方法、7)水酸化不飽和脂肪酸エステルをナトリウムt−アミルアルコキシドと反応させる方法、8)ω−アセトキシ脂肪酸エステルを酸触媒の存在下で、200℃の温度に加熱する方法等が挙げられ、KecKマクロラクトン化法及びこれに準じた方法が好ましい。
具体的には、工程(B)は、環化反応に用いられる通常の条件下であれば、環化触媒の存在下又は非存在下いずれでも行うことができるが、環化触媒存在下で行うのが好ましい。
環化触媒としては、例えば、DCCとDMAPとの混合物(以下、DCC/DMAPともいう)、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム化合物、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カルボン酸活性化試剤(例えば、無水トリフルオロ酢酸、N,N’−カルボニルイミダゾール、ジ(2−ピリジル)ジスルフィドとトリフェニルホスフィンとの混合物)、トリフェニルホスフィンとジエチルアゾカルボキシレートとの混合物、ナトリウムt−アミルアルコキシド等が挙げられるが、DCC/DMAPが好ましい。
また、DCC/DMAPを環化触媒として用いる場合は、DCC/DMAPの他に、DMAP・HClを用いるのが好ましい。
工程(B)において、DCC/DMAPを用いる場合は、溶媒存在下で行うのが好ましい。当該溶媒としては、特に限定されないが、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンが挙げられ、クロロホルムが好ましい。
工程(B)において、DCC/DMAPを用いる場合は、DCC、DMAP、DMAP・HClの使用量は、反応時間の遅延や反応速度の低下が起こらない量を適宜選択すればよいが、式(3)で表される水酸化不飽和脂肪酸に対して、それぞれ、1.5〜10当量、1.5〜10当量、1.5〜10当量用いるのが好ましい。
工程(B)において、DCC/DMAPを用いる場合は、通常30〜100℃、好ましくは50〜70℃で、通常10〜24時間程度、好ましくは15〜20時間程度、振とう、撹拌することで行うことができる。
目的化合物は、ろ過、洗浄、乾燥、再結晶、遠心分離、各種溶媒による抽出、クロマトグラフィー等の通常の手段を適宜組み合わせて、反応系から、単離、精製することで分離することができる。
上記工程(A)及び(B)により得られる式(1)で表される新規な大環状ラクトン化合物は、後記実施例に示すように、優れたムスク様香気を有する。従って、当該式(1)で表される新規な大環状ラクトン化合物は、その一種以上を香料組成物として使用することができ、また、香料組成物を製造するために使用できる。
従って、式(1)で表される大環状ラクトン化合物は、配合対象物に嗜好性の高い優れた香気付与のため、或いは配合対象物の香気の改良を行なうための、香粧品類、保健衛生材料、雑貨、食品、医薬品などの香気成分として使用できる。
本発明の式(1)で表される新規な大環状ラクトン化合物を上記香気成分として用いる場合は、香水、コロン類等のフレグランス製品;シャンプー、リンス類、香水、コロン類、ヘアートニック、ヘアークリーム類、ムース、ジェル、ポマード、スプレーその他毛髪用化粧料;化粧水、美容液、クリーム、乳液、パック、ファンデーション、おしろい、口紅、各種メークアップ類等の肌用化粧料;石鹸、皿洗い洗剤、洗濯用洗剤、ソフトナー類、消毒用洗剤類、防臭洗剤類、室内芳香剤、ファーニチアケアー、ガラスクリーナー、家具クリーナー、床クリーナー、消毒剤、殺虫剤、漂白剤、その他の各種保健衛生用洗剤類;歯磨、マウスウォッシュ、入浴剤、制汗製品、パーマ液等の医薬部外品;トイレットペーパー、ティッシュペーパー等の雑貨;医薬品等;食品等の香気成分とすることができる。
また本発明の香料組成物には、式(1)で表される大環状ラクトン化合物の他に、調合香料など通常使用される調合香料を配合することができる。通常使用される香料成分としては、例えば、α−ピネン、リモネン、シス−3−ヘキセノール、フェニルエチルアルコール、スチラリルアセテート、オイゲノール、ローズオキサイド、リナロール、バンズアルデヒド、ムスコンなどが挙げられる。
香料組成物への式(1)で表される大環状ラクトン化合物の配合量は、特に限定されないが、0.001〜50重量%が好ましく、0.01〜20重量%がより好ましい。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
参考例1 P450BM3の発現
(i)P450 BM3、GDH共発現大腸菌の構築
タンパク質生産用宿主としてEscherichia coli BL21Star(DE3)(Invitrogen社製)を用いた。高発現ベクター用プラスミドとしてpET21a(Novagene社製)を用いた。遺伝子のサブクローニングに用いる大腸菌宿主としてcoli HB101株(タカラバイオ社製)を用いた。
P450 BM3(配列番号1)の遺伝子源として、Bacillus megaterium ATCC 14581株を用いた。グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)(配列番号2)の遺伝子源として、Bacillus subtilis 168株(ATCC 23857)を用いた。
P450 BM3及びGDHを高発現するベクターであるpETBM3−gdhは、BM3遺伝子をpET21aのマルチクローニングサイトに挿入した後、GDH遺伝子をBM3遺伝子の下流に挿入したプラスミドである。BM3遺伝子の増幅はmegaterium ATCC 14581株ゲノムを鋳型とし、プライマーとしてBM3/BamHI FW、BM3/EcoRI RVを使用して行った(配列番号3,4)。PCRにはPyrobest DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社製)を用いた。PCRの組成、反応条件は添付のプロトコールに従った。
増幅した約3.2kbpのDNA断片をBam HI、Eco RIで処理し、pET21aのBam HI、Eco RIサイトに挿入し、pETBM3を構築した。GDH遺伝子の増幅はsubtilis 168株ゲノムを鋳型とし、プライマーとしてBSgdh/EcoRI f1、BSgdh/XhoI r1(配列番号5,6)を使用して行った。増幅した約0.8kbpのDNA断片をEco RI、Xho Iで処理し、pETBM3のEco RI、Xho Iサイトに挿入しpETBM3−gdhを構築した。
遺伝子配列の確認にはDNA塩基配列解析装置として、ABI PRISMTM 3100 Genetic Analyzer(Applied Biosystems社製)を用い、添付のプロトコールに従って、Big DyeTM Terminator v3.1 Cycle Sequencing Ready Reaction(Applied Biosystems社製)を用いプラスミドをテンプレートとしてサンプルを調製した。
構築した発現ベクターの大腸菌への導入は、コンピテントセル法により行った。氷上で融解させたcoli HB101コンピテントセル40μLもしくはcoli BL21 Star (DE3)コンピテントセル40μLに適量のプラスミドDNAを加え、氷上で30分間静置した。42℃で45秒間熱ショックを加え、すぐに氷上で2分間静置した。あらかじめ37℃にインキュベートした360μLのSOC培地(タカラバイオ社製)を加え、37℃、150rpmで60分間振盪した。振盪した液を100ppmのアンピシリンナトリウム塩を含むLB寒天培地上に塗布し、37℃で16時間培養し生育した菌を形質転換体として分離した。
分離した形質転換体はLB寒天培地上に画線植菌した後、30℃で16時間培養した。生育した菌を滅菌した20%グリセロール0.5mL中に懸濁した後−80℃で凍結保存し、凍結保存菌体として用いた。
(ii)大腸菌を宿主とした目的タンパク質の誘導発現、及び酵素溶液の調製
大腸菌の培養、タンパク質の誘導発現は以下のように行った。φ24mm×200mm大型試験管(LB培地4mL仕込み)にて37℃、300rpmで8時間振盪培養した種培養液を、500mL容坂口フラスコ(LB培地100mL仕込み)に1%(v/v)植菌し、37℃、120rpmでOD600=約0.4になるまで(約2.5時間)振盪培養した。次に終濃度として、IPTGを0.5mM、5−アミノレブリン酸を1mM、FeCl3・6H2Oを0.001%となるよう添加し、25℃、120rpmで、16時間振盪した。試薬は全てフィルターろ過して用いた。培養液を8000rpmで10分間遠心して集菌し、50mM Tris−HClバッファー(pH8.0)で1回洗菌を行った。
100mLの培養液から回収した菌体を、コンプリートEDTAフリー(ロシュ社製)を1錠/50mLとなるよう溶解させた50mM Tris−HCl(pH8.0)2mL溶液に懸濁した。菌懸濁液をFastPrep(Q−Bio gene社製)に供し、破砕ビーズにはLysing Matrix B(Q−Bio gene社製)を使用し、添付のプロトコールに従い菌体を破砕した。培養液が1Lを越える際には、上記と同様の比率で菌体懸濁液を調製し、FRENCH PRESS(Thermo Spectronic社製)を用いて15000psiで100滴/分となるよう、1回通過させ菌体破砕液を得た。破砕液を15000rpmで10分間遠心し、上清を取得した。上清に等量のグリセロールを加え、−30℃で保存した。この保存液を菌体抽出液とした。
実施例1 シス−6−ヘキサデセン酸の水酸化反応
参考例1記載のように調製した酵素液を用いて、シス−6−ヘキサデセン酸の水酸化を行った。シス−6−ヘキサデセン酸は、先行文献(非特許文献:Biosci. Biotechnol. Biochem.(2000)64,1064)に記載の方法により、Rhodococcus sp. KSM−T645株(P−18182)を用いて醗酵生産及び精製し調製したものを用いた。当該精製シス−6−ヘキサデセン酸(純度93.3%/GCピーク比で算出)を用い、酵素反応を以下のように行った。
終濃度として、100mM リン酸カリウムバッファー(pH8.0)、0.5g/Lシス−6−ヘキサデセン酸、 5mMグルコース、菌体抽出液50mL/Lになるよう、200mLの反応液を500mL坂口フラスコに15本調製し、25℃で2分間インキュベートした。インキュベートした溶液にNADP+を終濃度0.05mMとなるよう添加し、25℃、120rpmで14時間インキュベートした。反応液に濃塩酸を2%(v/v)添加した後、ヘキサン50%(v/v)で抽出した。抽出後減圧乾固し、ヘキサン抽出物1.02gを得た。ヘキサン抽出物中に含まれる水酸化物量は、メチルエステル化、トリメチルシリル化した後、GC−MSにて分析した。
装置はHP 6890/5973 GC−MS(Agilent社製)、カラムはDB−1 MS 30m×200μm×0.25μm(J&W scientific社製)、移動相に高純度ヘリウムを用い、流量1mL/分、昇温プログラムは、100℃(1分)、20℃/分、300℃(5分)で行った。水酸化脂肪酸のコントロールとして、16−ヒドロキシパルミチン酸を用いた。
反応により得た15−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸、14−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸及び13−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸の総量は460mgであり、その割合は15−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸:51.3%、14−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸:35.5%、13−ヒドロキシ−6−ヘキサデセン酸:13.2%であった。
実施例2 水酸化脂肪酸の分子内環化
ジシクロヘキシルカルボジイミド 1.58g、4−ジメチルアミノピリジン 1.40g、 4−ジメチルアミノピリジン塩酸塩 1.21g のクロロホルム 170.91g 溶液に、加熱還流条件下、実施例1で得られた生成物 1.00g の THF 23.0mL溶液を、シリンジポンプを用いて15時間かけて滴下した。滴下終了後、加熱還流下、30分間撹拌した後、室温まで冷却した。溶媒を減圧留去後、ジエチルエーテルで希釈し不溶物を濾別した。得られた濾液の溶媒を減圧留去することで、粗生成物 3.07g を得た。
得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;1.6%−THF−ヘキサン)により精製し、ラクトン化物 0.89g(異性体合計純度 47.6%) を得た。
実施例3 新規大環状ラクトン化合物の構造確認及び官能評価
得られた生成物はジシクロヘキシルカルボジイミドなどの不純物を含むため、大環状ラクトン化合物を、分取ガスクロマトグラフィーにより単離した。
まず、実施例2で得られた生成物0.08gをエタノールで10%濃度に調製し、スプリットレス測定で5μL注入しクロマトグラムを得た。注入後、主生成物の保持時間だけ冷却濃縮装置(Gerstel社製Preparative Fraction Collector)に導入し、この操作を約80回繰り返すことで主成分の濃縮物を得た。これを0.1mLのエタノールで流し出し、通常のガスクロマトグラフィーから保持時間の短い順に48%(2成分の重なり)、52%の3成分の混合物として得た。そして、マスフラグメントから、上記3成分が、14−n−プロピルオキサシクロテトラデク−7−エン−2−オン、15−エチルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン及び16−メチルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オンであると同定した。さらに上記3成分の混合物は、評価よりシクロペンタデセノライドを想起させる甘さのあるムスク香を有することを確認した。
また、におい嗅ぎガスクロマトグラフィー(GC−Olfactometry)により、3成分それぞれがムスク香を有することを確認した。当該3成分は新規化合物であった。
得られた新規大環状ラクトン化合物のマスフラグメント・データを以下に示す。
16−メチルオキサシクロヘキサデク−7−エン−2−オン
MS; 252(45, M+), 237(4), 234(2), 96(71), 95(78), 94(44), 82(88), 81(100), 80(75), 67(88), 55(70), 41(62)
15−エチルオキサシクロペンタデク−7−エン−2−オン
MS; 252(38, M+), 234(2), 223(9), 96(66), 95(78), 94(46), 82(85), 81(100), 80(69), 79(41), 67(90), 55(71), 41(61)
14−n−プロピルオキサシクロテトラデク−7−エン−2−オン
MS; 252(28, M+), 234(2), 209(8), 96(64), 95(78), 94(50), 82(86), 81(100), 80(69), 79(42), 67(95), 55(69), 41(62)
実施例4 新規大環状ラクトンの分離
実施例3と同様の方法でメチル分岐を主成分とするムスクとエチル分岐を主成分とするものとに分け、NMRの測定をおこなった。まず、環化剤を含むムスク混合物をエタノールで希釈し、サンプル濃度を5%(w/w)とした。これをスプリットレスモードで5μL注入し、プロピル分岐とエチル分岐のムスク混合物とメチル分岐のムスクに2分画し、この操作を74回繰り返した。計算上、前者のプロピル・エチル分岐体混合物が9mg、後者のメチル体が10mgとなる。それぞれについて、重クロロホルムを溶媒としてH-NMR測定をおこなった。得られたデータを以下に示す。
プロピルおよびエチル分岐のムスク(主成分はエチル分岐15‐エチルオキサシクロペンタデク‐7‐エン‐2‐オン);
NMR(1H, 400MHz, CDCl3): 0.90(m,3H); 1.25〜1.64(m,12H), 1.95(m,2H); 2.05(m,2H); 2.13(t,2H); 2.36(m,4H); 4.11, 4.23(m,1H); 4.94(m,1H); 5.01(m,1H)
16‐メチルオキサシクロヘキサデク‐7‐エン‐2‐オン
NMR(1H, 400MHz, CDCl3): 0.92(m,3H); 1.23〜1.95(m,14H); 1.95(m,2H); 2.12(t,2H); 2.42(m,2H); 2.35(m,2H); 4.14, 4.08(m,1H); 4.93(m,1H); 5.01(m,1H)

Claims (3)

  1. 下記式(1)
    (式中、Rは、メチル基、エチル基又はn−プロピル基を示し、Rがメチル基のときnは5であり、Rがエチル基のときnは4であり、Rがn−プロピル基のときnは3である。)
    で表される大環状ラクトン化合物。
  2. がエチル基であり且つnが4であるか又がn−プロピル基であり且つnが3である請求項1記載の大環状ラクトン化合物。
  3. 請求項1又は2記載の大環状ラクトン化合物を含有する香料組成物。
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