JP5472846B2 - タップ切換装置および気圧調整方法 - Google Patents

タップ切換装置および気圧調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、タップ切換装置および気圧調整方法に関し、特に、切換開閉器を浸す絶縁媒体に起因する問題を防ぐタップ切換装置および気圧調整方法に関する。
変圧器に負荷が接続された状態で変圧器の巻線比を無停電で切り換えるため、負荷時タップ切換装置(LTC:Load Tap-Changer)が用いられている。負荷時タップ切換装置は、変圧器のコイルに設けられたタップを選択するタップ選択器と、タップ選択の切り換え時に負荷電流経路を切り換える切換開閉器とを備える。この切換開閉器は、絶縁雰囲気下で負荷電流経路を切り換えるために、絶縁油などの絶縁媒体中に置かれる。
このようなLTCの一例として、たとえば、特開2004−79920号公報(特許文献1)には、以下のような負荷時タップ切換変圧器が開示されている。すなわち、変圧器本体と負荷時タップ切換器と、上記変圧器本体とともに上記負荷時タップ切換器が収容されて絶縁油が充填された変圧器タンクと、上記変圧器タンク内に充填された絶縁油と隔絶した絶縁油が充填された上記負荷時タップ切換器の切換開閉器収容室とを備えた負荷時タップ切換変圧器において、上記切換開閉器収容室内に収容された切換開閉器は、上記切換開閉器収容室内の絶縁油と隔絶した真空バルブを備えて、上記変圧器タンクと上記切換開閉器収容室とが、それぞれに設けられた連結管を通して共通のコンサベータに接続される。
上記の負荷時タップ切換変圧器では、変圧器タンク内の絶縁油及び切換開閉器収容室内の絶縁油の膨張および収縮に伴って、コンサベータ内の絶縁油の油面レベルが変化し、これらの油面レベルの変化に伴って、吸湿呼吸器を通して呼吸が行われる。吸湿呼吸器は、吸湿剤を通して空気を流通させるもので、大気中の水分がコンサベータ内に侵入するのを防止するために設けられている。
特開2004−79920号公報
特許文献1に記載されているような従来のLTCでは、油中で電流遮断を行なうため、その際に生ずるアーク放電によって分解ガスが発生する。この分解ガスは大気へ放出させる必要があるため、分解ガス排出のための開口部を設けなければならない。また、LTCは変圧器に取付けられているため、周囲媒体である変圧器絶縁油の温度変化により、切換開閉器容器(切換開閉器収容室)中の絶縁油が熱膨張および熱収縮して呼吸作用を伴うので、上記開口部はその呼吸作用が妨げられることを防ぐ機能も併せ持つ。
そして、従来のLTCでは、分解ガスの排気と呼吸作用の吸排気とが妨げられることを防ぐために、開口部としてブリーザ(吸湿呼吸器)が設けられている。
周囲媒体である変圧器絶縁油の温度変化による呼吸作用でタップ切換器容器内が負圧になった場合には、吸気としてブリーザを介して大気をタップ切換器容器内に吸い込むことになる。
そのため、従来のLTCでは、以下のような問題があった。すなわち、切換開閉器容器内の絶縁油は、上記呼吸作用による大気流入で酸素を取り込むため、酸化による劣化が進展していく。絶縁油が酸化劣化していくとLTCの切換開閉器における通電用接点に酸化スラッジが付着する。そうすると、接触抵抗が増大して通電性能が低下し、ついには通電用接点の過熱によって通電障害に至るという問題があった。また、この通電用接点には可とう性が必要な通電導体が接続されているため、この通電導体に酸化スラッジが付着していくことにより可とう性が低下して、ついには機械的ストレスの繰り返しを受けて断線し、通電障害に至るという問題があった。
また、切換開閉器容器内の絶縁油は切換開閉器を絶縁する役目がある。従来のLTCでは、絶縁油中の水分量が増えると絶縁油の絶縁性能が低下するので、絶縁油への水分流入を防止するために、呼吸作用で大気を吸い込むときにブリーザに設置した乾燥剤(吸湿剤)で大気中水分を吸着させ、乾燥した空気を切換開閉容器へ流入させる。これにより、絶縁油の絶縁性能が維持されている。しかしながら、乾燥剤の飽和吸水量はそれほど多くないので、吸水量が飽和する前に短期間で定期的に乾燥剤を交換しなければならないことから、メンテナンスに非常に手間がかかるという問題がある。また、乾燥剤が交換時期を過ぎて飽和吸水量になっていた場合、大気中水分が乾燥剤に吸着されないまま湿った大気が流入し、絶縁油の絶縁性能を低下させる、などの問題があった。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、絶縁媒体の酸化劣化および絶縁性能の劣化を防ぐことが可能なタップ切換装置および気圧調整方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるタップ切換装置は、複数の巻線を含む変圧器の巻線比を切り換えるためのタップ切換装置であって、絶縁媒体により満たされる筐体と、筐体外に配置され、変圧器の含む巻線における複数の位置に設けられた複数のタップの中から少なくとも1つのタップを選択するタップ選択器と、筐体内に配置され、タップ選択器によって選択されているタップと所定ノードとの間の負荷電流が流れる接点を有し、接点を開閉する切換開閉器と、筐体に連通し、絶縁媒体と気体との界面が形成されるコンサベータと、筐体およびコンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するための非酸素供給器と、コンサベータに接続され、タップ切換装置外からコンサベータへの気体流れを規制する弁とを備える。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる気圧調整方法は、複数の巻線を含む変圧器の巻線比を切り換えるためのタップ切換装置における気圧調整方法であって、タップ切換装置は、絶縁媒体により満たされる筐体と、筐体外に配置され、変圧器の含む巻線における複数の位置に設けられた複数のタップの中から少なくとも1つのタップを選択するタップ選択器と、筐体内に配置され、タップ選択器によって選択されているタップと所定ノードとの間の負荷電流が流れる接点を有し、接点を開閉する切換開閉器と、筐体に連通し、絶縁媒体と気体との界面が形成されるコンサベータと、筐体およびコンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するための非酸素供給器と、コンサベータに接続され、タップ切換装置外からコンサベータへの気体流れを規制する弁とを備え、気圧調整方法は、コンサベータ内の気圧が正圧であるときに弁を介して筐体内の気体を大気へ排出するステップと、コンサベータ内の気圧が負圧であるときに非酸素供給器から筐体およびコンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するステップとを含む。
本発明によれば、絶縁媒体の酸化劣化および絶縁性能の劣化を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置の構成を示す断面図である。図2は、図1中の負荷時タップ切換装置を構成する切換開閉器の主要部を示す断面図である。
図1および図2を参照して、まず、本実施の形態に係る負荷時タップ切換装置101の基本的な構造について説明すると、負荷時タップ切換装置101は、絶縁媒体たとえば絶縁油により満たされる筐体としての切換開閉器容器23と、切換開閉器容器23に配置される切換開閉器22とを備える。切換開閉器22は、負荷電流が流れる接点(スイッチ)60を含み、この接点60を開閉する。切換開閉器22は、接点60の開閉に伴って動作する可動部67を含む。
続いて、本実施の形態に係る負荷時タップ切換装置101の構造について詳細な説明を行なう。
図1を参照して、負荷時タップ切換装置101は、タップ選択器21と、切換開閉器22とを備える。
タップ選択器21は、切換開閉器容器23外に配置され、変圧器10の含むコイルにおける複数の位置に設けられた複数のタップの中から少なくとも1つのタップを選択する。タップ選択器21は、絶縁油により満たされる変圧器タンク13内にコイル11とともに収容されている。
切換開閉器22は、タップ選択器21と電気的に接続されている。切換開閉器22は、タップ選択器21によって選択されているタップと所定ノードたとえばコイル11の出力側端子との間の負荷電流が流れる接点60を有する。切換開閉器22は、この接点60を開閉することにより、コイル11のタップ切り換え時、タップ選択器21によって選択されている各タップとコイル11の出力側端子との間の電流経路を切り換える、すなわちタップ選択器21によって選択されている各タップとコイル11の出力側端子との間に流れる負荷電流をオン・オフする。ここで、コイル11の出力側端子は、たとえばコイル11の中性点である。
切換開閉器22は、絶縁油により満たされる切換開閉器容器23内に収容されている。切換開閉器22では、接点60による負荷電流経路の切り換えによってアーク放電が発生するため、絶縁油が汚染される。このため、切換開閉器容器23は、コイル11を収容する変圧器タンク13とは区画されて設けられている。
負荷時タップ切換装置101は、駆動装置24と連結され、かつ変圧器10に取付けられている。切換開閉器容器23の外側には、切換開閉器22およびタップ選択器21を駆動させるための駆動装置24が設けられている。駆動装置24は、駆動源であるモータを収容する電動操作機構部27と、電動操作機構部27から切換開閉器22およびタップ選択器21に駆動力を伝達する駆動力伝達部25とを備える。
続いて、負荷時タップ切換装置101の行なうタップ切換について詳しく説明する。
タップ選択器21は、変圧器10の含むコイル11における複数の位置に設けられた複数のタップのうち、第1のタップのみを選択している状態から第1のタップおよび第2のタップを選択している状態への切り換えを行ない、そして、第1のタップおよび第2のタップを選択している状態から第2のタップのみを選択している状態への切り換えを行なう。
切換開閉器22は、タップ選択器21が第1のタップおよび第2のタップの選択状態から第2のタップのみの選択状態への切り換えを行なう前に、接点60を介した第1のタップとコイル11の出力側端子との間の電気的接続から接点60を介したコイル11の出力側端子と第2のタップとの間の電気的接続へ切り換える。ここで、切換開閉器22は、コイル11の出力側端子と第1のタップおよび第2のタップの両方とが限流抵抗を介して接続されているブリッジ状態をつくることにより、接点60を介した第1のタップおよび第2のタップの少なくとも一方とコイル11の出力側端子との電気的接続が遮断されないように上記負荷電流経路の切り換えを行なう。
このようにして、負荷時タップ切換装置101は、変圧器10のコイル11に設けられたタップを負荷運転中に切り換えることにより、変圧器10の巻線比を無停電で切り換え、変圧器10の出力電圧を調整する。
図2を参照して、切換開閉器22は、蓄勢機構57、可動部67および接点60を含む。蓄勢機構57は、ばねから形成されている。蓄勢機構57は、駆動軸55およびギヤ53を介して図1中の駆動力伝達部25に連結されている。可動部67は、仮想軸である中心軸71を中心に回動自在に設けられている。可動部67は、出力軸58を介して蓄勢機構57に連結されている。
駆動力伝達部25からギヤ53および駆動軸55を通じて入力された動力エネルギが、ばね力として蓄勢機構57に蓄えられる。蓄勢機構57に必要な動力エネルギが蓄えられると、蓄勢機構57が、出力軸58に設けられている拘束つめを作動させ、蓄えられたエネルギを一気に出力軸58に開放する。これにより、可動部67が中心軸71を中心に回動する。
図3は、図2中のIII−III線上に沿った切換開閉器の断面図である。図2および図3を参照して、接点60は、導電性に優れた金属材料から形成されている。接点60は、たとえば、銅、銀めっきされた銅、スズめっきされた銅または黄銅から形成されている。
接点60は、切換開閉器容器23側に設けられる固定接点63(63a,63b,63c,63d)と、可動部67側に設けられる可動接点61(61a,61b,61c,61d)とを含む。固定接点63a〜63dは、中心軸71を中心とする周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。固定接点63aおよび固定接点63dは、それぞれ、図1中のタップ選択器21に電気的に接続されている。可動接点61a〜61dは、それぞれ、中心軸71を中心とする半径方向において、固定接点63a〜63dと向い合って配置されている。
切換開閉器22は、中継端子64と、フレキシブルリード66とを有する。中継端子64は、図1中のコイル11の出力側端子に電気的に接続されている。中継端子64は、固定接点61cと固定接点61bとの間に配置され、切換開閉器容器23に対して固定されている。フレキシブルリード66は、中継端子64と、可動接点61a〜61dとの間をそれぞれ連結する。フレキシブルリード66は、柔軟性を有するケーブルから形成されており、ケーブルの延伸方向に沿って湾曲自在である。
固定接点63a〜63dは、切換開閉器容器23に対して固定されている。一方、可動接点61a〜61dは、運動変換機構65を介して可動部67に連結されている。運動変換機構65は、可動部67の回動運動を直線運動として可動接点61a〜61dに伝達する。このような構成により、蓄勢機構57から出力軸58に動力エネルギが開放されると、可動部67の回動運動に伴って、可動接点61a〜61dが中心軸71を中心とする半径方向にほぼ沿った方向に直線運動する。この結果、固定接点63a〜63dと可動接点61a〜61dとが順次接触し、接触した接点60を介して負荷電流が流れる。この際、フレキシブルリード66が自在に湾曲することにより、可動接点61a〜61dの直線運動が許容される。
なお、接点60が設けられる形態は、図2および図3中に示す形態に限られるものではない。たとえば、2組の固定接点63および可動接点61が、中心軸71の軸方向に間隔を隔てて設けられてもよい。
続いて、切換開閉器22が配置される切換開閉器容器23の呼吸機構について説明する。
図1を参照して、切換開閉器22では、タップ切換が行われる度に絶縁油中で電流遮断が行なわれる。この電流遮断によってアーク放電が生じ、これによって絶縁油が加熱膨張したり、分解ガスが発生して切換開閉器容器23内の圧力が上昇したりする場合がある。また、周囲温度の低下に伴って、絶縁油の体積が縮小して切換開閉器容器23内の圧力が下降する場合もある。
このような圧力変動を解消するために、負荷時タップ切換装置101は、絶縁油と空気との界面が形成されるコンサベータ41と、コンサベータ41と切換開閉器容器23との間を連通させる油配管31とを備える。コンサベータ41内の気体空間48は、大気につながる逆止弁45に接続されている。コンサベータ41は、切換開閉器容器23に連通しており、コンサベータ41において絶縁液15と気体との界面が形成される。コンサベータ41は、切換開閉器容器23内の圧力に応じて切換開閉器容器23へ絶縁油を補給する。
窒素ボンベ39は、大気圧よりわずかに高い圧力に設定された減圧弁38を有し、コンサベータ41を介して切換開閉器容器23に窒素を供給する。また、負荷時切換装置101は、窒素ボンベの代わりに他の非酸素ガスを供給する供給器を備える構成であってもよい。
逆止弁45は、コンサベータ41に接続され、コンサベータ41から大気への気体流れを許容し、大気からコンサベータ41への気体流れを発生させないように規制する。すなわち、逆止弁45は、コンサベータ41の気体空間48と通じる第1開口部と、大気と通じる第2開口部とを有し、第1開口部から流れ込む気体を第2開口部へ通過させ、第2開口部から流れ込む気体を第1開口部へ通過させない構造を有する。
気体配管50は、コンサベータ41の気体空間48に接続された第1端と、逆止弁45の第1開口部に接続された第2端とを有し、コンサベータ41と逆止弁45との間を接続する。気体配管49は、コンサベータ41の気体空間48に接続された第1端と、窒素ボンベ39の減圧弁38に接続された第2端とを有し、コンサベータ41と窒素ボンベ39との間を接続する。
また、気体配管50および気体配管49は、コンサベータ41からの所定区間を共通にしている。このような構成により、コンサベータ41の構造の簡易化を図ることができる。
油流リレー35は、切換開閉器容器23とコンサベータ41との間の油配管31の途中に設けられ、切換開閉器22の内部異常を検出する。より詳細には、油流リレー35は、油配管31内の油流を検出することにより、切換開閉器容器23内で生ずるアーク放電の異常ならびに絶縁破壊および短絡事故等の異常を検出するために設けられている。
放圧装置36は、過大な異常圧力に対して避圧保護を行なう。すなわち、放圧装置36は、切換開閉器容器23の内部で起こった事故時の異常アークにより、大量の分解ガス発生による過大圧力から機器を避圧保護するために設けられている。
ところで、従来のLTCでは、大気流入による絶縁油の酸化劣化および絶縁性能の低下が生じるという問題点があった。
しかしながら、本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置では、窒素ボンベ39は、コンサベータ41に窒素を供給する。また、逆止弁45は、コンサベータ41から大気への気体流れを許容し、大気からコンサベータ41への気体流れを発生させないように規制する。
すなわち、本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置では、従来分解ガスを排出していたブリーザの代わりに、大気側へのみ気体を排出可能な逆止弁45を設ける。そして、窒素ボンベ39から気体配管49を介してコンサベータ41に窒素を補給できるようにする。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置が気圧調整を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。
図4を参照して、負荷時タップ切換装置101は、切換開閉器容器23内の圧力すなわちコンサベータ41の気体空間48の気圧が正圧である場合には(ステップS1でYES)、逆止弁45を介してコンサベータ41内の気体を大気へ排出する。すなわち、切換開閉器容器23内が正圧条件になれば逆止弁45が開放されて分解ガスを大気側へ放出し、設定圧力に維持する(ステップS2)。
一方、負荷時タップ切換装置101は、切換開閉器容器23内の圧力すなわちコンサベータ41の気体空間48の気圧が負圧である場合には(ステップS1でNO)、窒素ボンベ39からコンサベータ41へ非酸素気体を供給する。すなわち、切換開閉器容器23内の温度変化で生ずる呼吸作用において、切換開閉器容器23内が負圧条件になれば、逆止弁45で大気流入を止めながら窒素ボンベ39から窒素を供給して設定圧力に維持する(ステップS3)。
このように、タップ切換ごとに発生して蓄積する分解ガスを、切換開閉器容器23内が設定圧力に下がるまでその都度逆止弁45を介して排気することができる。また、大気側からの空気の流入を遮断することにより、大気から供給される酸素および水分の流入を遮断して絶縁油の酸化劣化および絶縁性能低下を防ぐことができる。
すなわち、負荷時切換装置101の内部異常検出のための油流リレー35を備え、コンサベータ41による絶縁油補給方法を採用した構成を維持したまま絶縁油の酸化劣化を防止することができる。これにより、絶縁油の酸化劣化に起因する接点60の過熱、および可とう性通電導体すなわちフレキシブルリード66の可とう性低下による断線から生じる通電障害を防止することができる。また、絶縁油への水分侵入による絶縁性能低下から生じる絶縁破壊による短絡事故を防止することができる。したがって、装置の信頼性を高めることができる。
また、従来のLTCにおいて短期間で行っていたブリーザの乾燥剤を交換する作業を無くすことができるので、保守性を向上させることができる。
また、窒素ボンベ39は負圧条件になった場合のみ窒素を供給するため、窒素の供給量は極わずかであり、長期間交換する必要がない。したがって、乾燥剤を交換する従来のLTCよりも人手およびコストを大幅に低減することができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置と比べて配管を変更した負荷時タップ切換装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置と同様である。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置の構成を示す図である。
図5を参照して、負荷時タップ切換装置102は、本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置101と比べて、気体配管49および50の代わりに気体配管79および80を備える。
窒素ボンベ39は、切換開閉器容器23に直接窒素を供給する構成であってもよい。すなわち、気体配管79は、切換開閉器容器23に接続された第1端と、窒素ボンベ39に接続された第2端とを有し、切換開閉器容器23と窒素ボンベ39との間を接続する。この場合、減圧弁38は、負荷時タップ切換装置101における設定圧力に対して、たとえばコンサベータ41および油配管31における絶縁油が切換開閉器容器23内の絶縁油に与える圧力分を加えた値に設定される。このような構成により、コンサベータ41の構造の簡易化を図ることができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置の構成を示す断面図である。 図1中の負荷時タップ切換装置を構成する切換開閉器の主要部を示す断面図である。 図2中のIII−III線上に沿った切換開閉器の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置が気圧調整を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る負荷時タップ切換装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 変圧器、11 コイル、13 変圧器タンク、15 絶縁液、21 タップ選択器、22 切換開閉器、23 切換開閉器容器、24 駆動装置、25 駆動力伝達部、27 電動操作機構部、31 油配管、35 油流リレー、36 放圧装置、38 減圧弁、39 窒素ボンベ、41 コンサベータ、45 逆止弁、48 気体空間、49,50,79,80 気体配管、53 ギヤ、55 駆動軸、57 蓄勢機構、58 出力軸、60 接点、61,61a,61b,61c,61d 可動接点、63,63a,63b,63c,63d 固定接点、64 中継端子、65 運動変換機構、66 フレキシブルリード、67 可動部、71 中心軸、101,102 負荷時タップ切換装置。

Claims (5)

  1. 複数の巻線を含む変圧器の巻線比を切り換えるためのタップ切換装置であって、
    絶縁媒体により満たされる筐体と、
    前記筐体外に配置され、前記変圧器の含む巻線における複数の位置に設けられた複数のタップの中から少なくとも1つのタップを選択するタップ選択器と、
    前記筐体内に配置され、前記タップ選択器によって選択されている前記タップと所定ノードとの間の負荷電流が流れる接点を有し、前記接点を開閉する切換開閉器と、
    前記筐体に連通し、前記絶縁媒体と気体との界面が形成されるコンサベータと、
    前記筐体および前記コンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するための非酸素供給器と、
    前記コンサベータに接続され、前記切換開閉器が前記接点を開閉する際に発生する前記絶縁媒体の分解ガスを前記タップ切換装置外に排出する一方で、前記タップ切換装置外から前記コンサベータへの気体流れを規制する弁とを備えるタップ切換装置。
  2. 前記タップ切換装置は、さらに、
    前記コンサベータと前記弁との間を接続する第1の配管と、
    前記コンサベータと前記非酸素供給器との間を接続する第2の配管とを備える請求項1に記載のタップ切換装置。
  3. 前記第1の配管および前記第2の配管は、前記コンサベータからの所定区間を共通にしている請求項2に記載のタップ切換装置。
  4. 前記タップ切換装置は、さらに、
    前記コンサベータと前記弁との間を接続する第1の配管と、
    前記筐体と前記非酸素供給器との間を接続する第2の配管とを備える請求項1に記載のタップ切換装置。
  5. 複数の巻線を含む変圧器の巻線比を切り換えるためのタップ切換装置における気圧調整方法であって、
    前記タップ切換装置は、
    絶縁媒体により満たされる筐体と、
    前記筐体外に配置され、前記変圧器の含む巻線における複数の位置に設けられた複数のタップの中から少なくとも1つのタップを選択するタップ選択器と、
    前記筐体内に配置され、前記タップ選択器によって選択されている前記タップと所定ノードとの間の負荷電流が流れる接点を有し、前記接点を開閉する切換開閉器と、
    前記筐体に連通し、前記絶縁媒体と気体との界面が形成されるコンサベータと、
    前記筐体および前記コンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するための非酸素供給器と、
    前記コンサベータに接続され、前記タップ切換装置外から前記コンサベータへの気体流れを規制する弁とを備え、
    前記切換開閉器は、前記接点を開閉する際に前記絶縁媒体の分解ガスを前記筐体内に発生させ、
    前記気圧調整方法は、
    前記コンサベータ内の気圧が正圧であるときに前記弁を介して前記筐体内の気体を大気へ排出するステップと、
    前記コンサベータ内の気圧が負圧であるときに前記非酸素供給器から前記筐体および前記コンサベータの少なくとも一方に非酸素気体を供給するステップとを含む気圧調整方法。
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