JP2008099398A - 中性点接地装置 - Google Patents

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Koji Hashimoto
浩次 橋本
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Abstract

【課題】送配電設備、あるいは変電設備などの電力設備に設置される系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化が実現できる中性点接地装置を提供する。
【解決手段】中性点接地装置1を例えば抵抗接地系の受変電設備のうち11kV母線、6kV母線に接続する。この中性点接地装置1は、接地変圧器2と中性点接地抵抗器3を有している。この中性点接地抵抗器3は、接地変圧器2の金属体からなる放熱器3により構成するものである。即ち、接地変圧器2の放熱器3は、接地変圧器2の放熱作用を有すると共に、中性点接地抵抗器3としての機能をも有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、送配電設備、あるいは変電設備などの電力設備に設置される中性点接地装置に関するものである。
従来、送配電設備、あるいは変電設備などの電力設備においては、対地充電容量の補償、一線地絡時の異常電圧抑制等、所謂、地絡保護のために中性点接地装置が広く使用されている。そして、この中性点接地装置は、一般に変圧器巻線に中性点を備えた接地変圧器と、前記変圧器に接続される中性点接地抵抗器を備えて構成されると共に、上記接地変圧器と中性点接地抵抗器が一つのタンク内に収納され、このタンクの接地変圧器と中性点接地抵抗器との間を特殊形状の隔壁により区画して、変圧器室と抵抗器室とを形成し、更に、隔壁にて区画されたタンク内の変圧器室と抵抗器室には、それぞれ絶縁媒体として封入圧力を異にした六フッカ硫黄ガスを充填して構成している。また、接地変圧器と中性点接地抵抗器との間に設けられる断路器を上記タンクの外壁に配設して構成している(特許文献1参照)。
特開平6−181126号公報(段落0002〜0006、図1)
上記従来の中性点接地装置においては、系統接地システムを構成する接地変圧器、並びに中性点接地抵抗器は一つのタンク内に収納されているとはいえ、個別のタンク内に収納されるのと同等の設置スペースを必要とし、また、中性点接地装置として接地変圧器と中性点接地抵抗器を個別に設計する必要があり、コストがかさむことになる。
この発明は上記課題を解決し、系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化が実現できる中性点接地装置を提供するものである。
この発明は、中性点を備えた接地変圧器と、上記接地変圧器に接続される中性点接地抵抗器と、を備えた中性点接地装置において、上記接地変圧器に金属体から構成される放熱器を設け、上記放熱器を上記中性点接地抵抗器として動作させるものである。
この発明によれば、系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化が実現できる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る中性点接地装置について好適な実施の形態を説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1から図3はこの発明の実施の形態1に係る中性点接地装置を示すもので、図1は中性点接地装置の構成機器を表す概略単線図、図2は中性点接地装置の構成を示す概略側面図、図3はその概略上面図である。
図1に示すように、中性点接地装置1を例えば抵抗接地系の受変電設備のうち11kV母線、6kV母線に接続する。この中性点接地装置1は、接地変圧器2と中性点接地抵抗器3を有している。この中性点接地抵抗器3は、図2及び図3に示すように、接地変圧器2の金属体からなる放熱器3により構成するものである。即ち、図2及び図3における接地変圧器2の放熱器3は、接地変圧器2の放熱作用を有すると共に、図1における中性点接地抵抗器3としての機能をも有するものである。
接地変圧器2の高圧側接続端子4、及び中性点変流器5は耐環境性を考慮して保護カバー6内に収納されており、また、接地変圧器2の低圧側接続端子7、及び接地抵抗器3を低圧側の系統から切り離す接地抵抗器切離用開閉装置8も耐環境性を考慮して保護カバー9内に収納されている。なお、接地抵抗器切離用開閉装置8は、中性点接地抵抗器3の保守点検時に中性点接地抵抗器3を系統から切り離すものである。
中性点接地装置1を構成する接地変圧器2、中性点接地抵抗器3、切離用開閉装置8の各機器間は図1〜図3に示すように、ケーブル9a〜9dにより接続されている。また、図3に示すように、放熱器3と接地変圧器2のタンク部分2aとは安全のため絶縁体10により絶縁されており、接地変圧器2のタンク部分2a下方部分には接地端子11が設けられ、中性点変流器5を通過したケーブル9aが接続されている。なお、梯子12が接地変圧器2、あるいは接地抵抗器切離用開閉装置8の操作及びメンテナンスなどを容易にするために設置されている。
実施の形態1に係る中性点接地装置1は上記のように構成されており、次にその動作について説明する。今、中性点接地装置1が接続されている系統に地絡が起きた場合、接地変圧器2の中性点Nの電圧が急上昇する。この結果、中性点接地抵抗器3にはそのインピーダンスによって決まる電流が流れる。この電流は中性点接地抵抗器3を通じて接地端子11から大地に接地され、系統の一線地絡時における健全相の電位が異常に上昇するのを抑制して系統を健全状態に維持する。
以上説明したように、実施の形態1に係る中性点接地装置1は、接地変圧器2の放熱作用を成す放熱器3を中性点接地抵抗器3として兼用させることにより、系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化を実現することができるものである。
また、接地変圧器2の放熱作用を成す放熱器3を中性点接地抵抗器3として兼用させると共に、接地変圧器3の高圧側に設けられる高圧側接続端子4と、高圧側接続端子4と接地変圧器3に設けられる接地端子12間に中性点変流器5を接続し、高圧側接続端子4と中性点変流器5を収納した保護カバー6を接地変圧器2に取り付ける構成にしたので、系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化を実現することができるものである。
更にまた、接地変圧器2の放熱作用を成す放熱器3を中性点接地抵抗器3として兼用させると共に、接地変圧器2の低圧側に設けられる低圧側接続端子7と、この低圧側接続端子7に接続される中性点接地抵抗器3を系統から切り離す接地抵抗器切離用開閉装置8を保護カバー9に収納し、接地変圧器2に取り付ける構成にしたので、系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化を実現することができるものである。
以上のように、この発明に係る中性点接地装置は、送配電設備、あるいは変電設備における系統接地システム機器全てにおいてのコストを削減し、省スペース設計の簡潔化に寄与し、産業上の利用の可能性が大きい。
この発明の実施の形態1に係る中性点接地装置の構成機器を表す概略単線図である。 この発明の実施の形態1に係る中性点接地装置の構成を示す概略側面図である。 この発明の実施の形態1に係る中性点接地装置の構成を示す概略上面図である。
符号の説明
1 中性点接地装置 2 接地変圧器
3 放熱器、中性点接地抵抗器 4 高圧側接続端子
5 中性点変流器 6,9 保護カバー
7 低圧側接続端子 8 接地抵抗器切離用開閉装置
10 絶縁体 11 接地端子
12 梯子

Claims (3)

  1. 中性点を備えた接地変圧器と、上記接地変圧器に接続される中性点接地抵抗器と、を備えた中性点接地装置において、
    上記接地変圧器に金属体から構成される放熱器を設け、上記放熱器を上記中性点接地抵抗器として動作させることを特徴とする中性点接地装置。
  2. 上記接地変圧器の高圧側に設けられる高圧側接続端子と、上記高圧側接続端子と上記接地変圧器に設けられる接地端子間に接続される変流器と、上記高圧側接続端子と上記変流器を収納し、上記接地変圧器に取り付けられる保護カバーと、を備えたことを特徴とする請求項1記載の中性点接地装置。
  3. 上記接地変圧器の低圧側に設けられる低圧側接続端子と、上記低圧側接続端子に接続され、上記中性点接地抵抗器を系統から切り離す接地抵抗器切離用開閉装置と、上記低圧側接続端子と上記接地抵抗器切離用開閉装置を収納し、上記接地変圧器に取り付けられる保護カバーと、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の中性点接地装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012002538A (ja) * 2010-06-14 2012-01-05 Tohoku Electric Power Co Inc 電力系統における対地静電容量の測定装置

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