JP5472520B2 - バイオセンサキット - Google Patents

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Description

本発明は、バイオセンサチップを有するバイオセンサキットに関する。
バイオセンサとして、電界効果トランジスタ(FET)を用いたものが提案されている(特許文献1〜3を参照)。一般に、電界効果トランジスタを利用したバイオセンサは、電界効果トランジスタと、チャネル上に形成された被検出物質の反応場とを有する。反応場には、被検出物質を結合させるための反応膜が設けられている。そして、反応膜の上からゲート電極によってゲート電圧を印加して、そのときのソース−ドレイン電流を測定することにより、反応場に提供されている被検出物質の有無、濃度などを判定する。FETを利用したバイオセンサは、非常に高感度であり、その実用化の期待が高まっている。
特開2004−85392号公報 特開2006−201178号公報 特開2007−139762号公報
前述の通り、電界効果トランジスタを利用するバイオセンサは、高感度センサとしての期待が高まっているが、使用環境によって感度のばらつきが大きいという問題がある。感度のばらつきは、バイオセンサによる測定時の環境によっても生じるが、バイオセンサの保管状況によっても生じる。
例えば、保管中のバイオセンサが湿気に晒されると、電界効果トランジスタのチャネル(特にカーボンナノチューブチャネル)が劣化して、ヒステリシスなどを生じることがある。また、保管中のバイオセンサが光に晒されると、FETの半導体基板に光が浸入して、特性を変化させることがある。あるいは、反応場に被検出物質を認識する分子が固定化されている場合には、バイオセンサの保管中にその分子が劣化して、感度が低下することもある。
そこで本発明は、電界効果トランジスタを利用するバイオセンサを保管中または輸送中に劣化させない手段を提供することを目的とする。それにより、電界効果トランジスタを利用するバイオセンサの実用化を実現する。
本発明は、以下に示すバイオセンサキットに関する。
[1]電界効果トランジスタに接続された反応場に被検出物質認識分子を固定化して前記被検出物質認識分子に被検出物質を反応させたときに、前記電界効果トランジスタに発生する電流の値を測定されるバイオセンサチップと、前記バイオセンサチップおよび乾燥剤を密封する、金属膜を含む梱包材からなる第1梱包体と、前記被検出物質認識分子と、前記被検出物質認識分子を保湿状態で密封する、金属膜を含む梱包材からなる第2梱包体と、前記第1梱包体および前記第2梱包体を密封する、金属膜を含む梱包材からなる第3梱包体と、を含むバイオセンサキットであって、前記バイオセンサチップは、実装基板と、前記実装基板に実装された前記電界効果トランジスタと、前記実装基板上に形成された、前記電界効果トランジスタにゲート電位を供給する前記反応場と、を有し、前記実装基板には、前記電界効果トランジスタのソース電極に電気接続された外部接続端子と、前記電界効果トランジスタのドレイン電極に電気接続された外部接続端子と、前記反応場に所定電位を印加するための外部接続端子と、が設けられている、バイオセンサキット。
[2]前記反応場は、前記被検出物質認識分子を固定化するための表面処理がなされている、[1]に記載のバイオセンサキット。
[3]前記反応場の前記表面処理は、シラン化処理である、[2]に記載のバイオセンサキット。
[4]前記反応場の前記表面処理は、金または白金の薄膜が形成され、該薄膜上にSAM膜が形成される処理である、[2]に記載のバイオセンサキット。
[5]前記反応場は、前記実装基板上に配置された半導体基板に形成されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のバイオセンサキット。
[6]前記実装基板は、無機材料、有機材料またはそれらの混成材料からなる、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のバイオセンサキット。
本発明のバイオセンサキットによれば、保管または輸送中に、バイオセンサチップが具備する電界効果トランジスタの特性が変化しにくいので、安定したバイオセンシングが実現される。
第一の態様のバイオセンサチップの第一の例である。 第一の態様のバイオセンサチップの第二の例である。 第一の態様のバイオセンサチップの第三の例である。 第一の態様のバイオセンサチップを含むバイオセンサキットの第一の例である。 第一の態様のバイオセンサチップを含むバイオセンサキットの第二の例である。 第一の態様のバイオセンサチップを含むバイオセンサキットの第三の例である。 第一の態様のバイオセンサチップを有する検出システムの例である。 第二の態様のバイオセンサチップの例である。 第二の態様のバイオセンサチップを含むバイオセンサキットの例である。 第二の態様のバイオセンサチップを有する検出システムの例である。
バイオセンサキットについて
本発明のバイオセンサキットは、バイオセンサチップと、それを密封する梱包体とを有する。バイオセンサチップを密封する梱包体は、金属膜を有する積層フィルムであることが好ましい。外部から内部への水分の透過や、光の侵入を効果的に抑制するためである。梱包体は、例えば、それを構成するフィルムの内層を熱融着可能な樹脂層として、梱包体の開口部を融着により閉じられている。
梱包体には、バイオセンサチップとともに、乾燥剤または吸湿剤が密封されていてもよい。バイオセンサチップが水分に晒されると、チップが劣化しやすいからである。また、梱包体には、センシングのための工程に用いられる要素、例えば反応場を洗浄するための洗浄手段や、洗浄後の反応場から洗浄液を除去する除去手段なども同封されうる。
本発明のバイオセンサキットに含まれるバイオセンサチップは、電界効果トランジスタ素子を含むか否かによって、2つの態様に分けられる。第一の態様のバイオセンサチップは、電界効果トランジスタと、それを実装する実装基板と、を有する。一方、第二の態様のバイオセンサチップは、実装基板と、前記実装基板上に形成された反応場と、を有するが、電界効果トランジスタ構造を有さない。
被検出物質検出システムについて
本発明の被検出物質検出システムは、バイオセンサチップと検出装置とを具備する。バイオセンサチップは、前述の第一の態様/第二の態様のバイオセンサチップのいずれでもよい。電界効果トランジスタを含まない第二の態様のバイオセンサチップを具備する被検出物質検出システムは、電界効果トランジスタを含む検出装置を用いる。検出装置は、センシングのための工程に用いられる要素、例えば反応場を洗浄するための洗浄手段や、洗浄後の反応場から洗浄液を除去する除去手段なども具備しうる。
以下において、第一の態様のバイオセンサチップと、第二の態様のバイオセンサチップとをそれぞれ説明する。
第一の態様のバイオセンサチップ
第一の態様のバイオセンサチップは、電界効果トランジスタと、実装基板とを有する。電界効果トランジスタは、絶縁膜を有する半導体基板と、前記絶縁膜上に配置されたソース電極およびドレイン電極と、前記絶縁膜上に配置され前記ソース電極及びドレイン電極に電気的に接続された半導体からなるチャネルとを有する。
電界効果トランジスタの半導体基板は、通常はシリコン基板であるが、必ずしも限定されず、SOI基板や化合物半導体基板、ガラス基板でもよい。半導体基板の表面には、ソース電極/ドレイン電極およびチャネルが配置されるが、その配置面には絶縁膜が形成されている。絶縁膜は、特に限定されず、チャネルの種類などに応じて適宜選択されるべきであるが、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜、あるいはハフニウム酸化膜でありうる。
ソース電極およびドレイン電極は金属などの導電材料や半導体材料であればよく、特に制限されない。ソース電極とドレイン電極とを接続するチャネルは、半導体であればよく、カーボンナノチューブ、またはポリシリコンまたはアモルファスシリコン膜でありうる。チャネルがカーボンナノチューブである場合には、半導体基板の表面の絶縁膜はシリコン窒化膜やハフニウム酸化膜であると好ましい場合がある。一方、チャネルがポリシリコンまたはアモルファスシリコンである場合には、半導体基板の表面の絶縁膜がシリコン酸化膜やハフニウム酸化膜であると好ましい場合がある。
ソース電極およびドレイン電極、ならびにチャネルには、湿気が接触したり、光が照射されないように、封止されていることが好ましい。チャネルに湿気が接触したり、光があたると、電界効果トランジスタの特性が著しく変化することがあり、適切な検出を行えないことがある。特に、チャネルがポリシリコンまたはアモルファスシリコンである場合には光の影響を受けやすい。封止は、水分や光の透過性の低い無機材料または有機材料で、ソース電極およびドレイン電極、ならびにチャネルを被覆すればよい。また、チャネルがカーボンナノチューブの場合は、特に湿気が特性に与える影響が大きい。そのため、少なくともチャネル上にシリコン窒化膜やハフニウム酸化膜などでパッシベーション膜を形成し、その上を無機材料または有機材料で被覆すればよい。
さらに、電界効果トランジスタは、ゲート電極としての作用を有する反応場を、半導体基板に有する。反応場は、半導体基板の表面のうち、ソース電極/ドレイン電極およびチャネルが配置される側の表面にあってもよく、その反対側の表面にあってもよい。反応場の表面にも、絶縁膜があることが好ましい。
半導体基板に形成された反応場には、所望の電位(走査電位または参照電位)を印加する必要がある。そのため、反応場の周囲の一部または全部に、ゲート電極が配置されていることが好ましい。ゲート電極の材質も特に制限されず、金、白金、チタン、アルミニウムなどの金属や、導電性プラスチックなどであればよい。
反応場には、その表面に被検出物質を認識する分子が固定されているか、または前記分子を固定できるようにされている。被検出物質を認識する分子の例には、抗体や酵素、レクチンなどのタンパク質、核酸、オリゴ糖または多糖、あるいはそれらの構造を有する物質が含まれ;対象とする被検出物質に特異的に反応するものを適宜選択する。被検出物質は、特定のタンパク質や化学物質などである。
反応場の表面に被検出物質を認識する分子が固定されている場合には、固定された分子が劣化しないように、反応場が保湿されていることが好ましい場合がある。前述した被検出物質認識分子は、一般的に乾燥により劣化しやすいからである。反応場を保湿するには、反応場を覆う保湿シールを配置すればよい。保湿シールとは、水分を透過させにくいフィルムを、剥離可能な粘着剤で反応場を覆うように貼り付ける部材である。水分を透過させにくいフィルムとは、例えば金属層を有する多層フィルムである。
一方、反応場の表面に被検出物質を認識する分子が固定されておらず、必要に応じて固定できるようにされている場合には、被検出物質を認識する分子は、バイオセンサチップとともに前記梱包体に密封されていることが好ましい。梱包体に密封された被検出物質を認識する分子は、さらに別途の梱包材にて密封されていることが好ましい。前記の通り、電界効果トランジスタは、水分に接触しないことが好ましいが、一方で、被検出物質を認識する分子は保湿環境にある方が好ましい場合が多いからである。
反応場の表面に被検出物質を認識する分子を、必要に応じて固定できるようにするには、例えば、反応場の表面をシラン化処理すればよい。シラン化処理とは、シランカップリング剤などによる表面処理などが含まれる。反応場の表面にSAM(Self-Assembly Monolayer)膜が形成されていてもよい。SAM膜を形成するには、まず、反応場の表面に金属薄膜(例えば金または白金の薄膜)を形成し、その金属箔膜上にSAM膜を配置すればよい。
第一の態様のバイオセンサチップは、電界効果トランジスタが実装された実装基板を有する。実装基板は、絶縁材料からなり、また光透過性を有しないことが好ましい。実装基板を透過した光が、電界効果トランジスタのチャネルや半導体基板にあたると、その特性が変化するからである。例えば、実装基板は色素を含有する有機樹脂成形体であってもよい。
実装基板には、電界効果トランジスタのソース電極、ドレイン電極およびゲート電極のそれぞれに電気接続した端子を有する。これらの端子を通じて、第一の態様のバイオセンサチップが検出装置(後述)に装着される。
第一の態様のバイオセンサチップは、例えば以下のプロセスにて製造されうる。
1)半導体基板の表面にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜等の絶縁膜を形成する。例えば、熱酸化法、CVD法などで絶縁膜を成膜すればよい。
2)絶縁膜上に、ソース電極とドレイン電極、および両電極を接続するチャネルを形成する。カーボンナノチューブチャネルであれば、例えばエチルアルコール等の有機材料を用いたCVD法や既製のカーボンナノチューブにより作成され、ポリシリコンまたはアモルファスシリコンチャネルであれば、CVD法やエピタキシャル成長法などで形成されうる。チャネル形成後、少なくともチャネル上にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜などの絶縁膜からなるパッシベーション膜を形成し、チャネル両端部を開口する。その後、導電材料を例えばスパッタリング法で被着させることによりチャネル端部と接合させ、不要部分をエッチング除去することでソース電極およびドレイン電極が形成される。
3)半導体基板に反応場を形成する。本態様では、反応場は、ソース電極、ドレイン電極およびチャネルが形成される側の表面上に、上記1)で形成された絶縁膜上の所望の領域に形成される。反応場には、被検出物質認識分子を固定可能なように表面処理をする。その表面処理は、液中測定と気中測定とで、その表面処理の方法が異なる。液中測定に用いられる場合は、液体サンプルによるイオン発生を抑えるため、化学的に安定した金あるいは白金等の金属の膜を、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などで形成する。その後、被検出物質認識分子の固定化を容易にするためにSAM膜を形成する。気中測定の場合は、シランカップリング剤などによる表面処理を行なう。さらに、反応場の周囲または近傍に、走査電極または参照電極を配置して、反応場に所望の電位を印加できるようにする。この走査電極または参照電極は、例えば、上記2)でソース電極、ドレイン電極を形成する際に同時に形成する。
4)電界効果トランジスタを含む半導体基板を、実装基板に実装して、バイオセンサチップとする。実装基板には、3つの外部接続端子が形成されている。実装基板の各端子を、電界効果トランジスタのソース電極、ドレイン電極、ゲート電極に、例えば、ワイヤーボンディング法あるいはバンプ接続法により接続する。
5)ソース電極、ドレイン電極、チャネル、および各端子の接続部を、水分や光の透過性の低い無機材料または有機材料で、例えば、ポッティング法、トランスファーモールド法を用いて封止する。封止前には、封止材料の剥離を防止するため、バイオセンサチップ上をプラズマクリーニング処理を施してもよい。但し、電界効果トランジスタにカーボンナノチューブを用いている場合は、プラズマによりカーボンナノチューブが破壊される可能性が高いため、例えば、カーボンナノチューブ上に金属によるシールド層を設けることにより、プラズマによる破壊を防止することができる。
上記5)を経て得られたバイオセンサチップを、乾燥剤または吸湿剤を備えた梱包体に密封することで、バイオセンサキットが得られる。バイオセンサチップに予め被検出物質認識分子を固定化する場合は、反応場を保湿シールで覆う。また、バイオセンサチップに予め被検出物質認識分子を固定化しない場合は、別に梱包された被検出物質認識分子を梱包体に同封する。なお、梱包体には、不活性ガスを充填してもよい。
図1には、第一の態様のバイオセンサチップの第一の例が示される。図1Aはバイオセンサチップ10の平面図であり、図1Bはバイオセンサチップ10のA−A’断面図である。図1に示されるバイオセンサチップ10は、実装基板11と、電界効果トランジスタを構成する半導体基板20とソース電極21とドレイン電極22とチャネル23と反応場24と走査電極または参照電極25とを有する。さらに、実装基板11の端部には、3つの外部接続端子30(30A、30B、30C)が配置されており、それぞれ、ソース電極21、ドレイン電極22、走査電極または参照電極25に電気接続されている。
バイオセンサチップ10のソース電極21とドレイン電極22とチャネル23を封止部材40で封止して、遮光することが好ましい。封止部材40は、光を透過しない部材であればよく、有機樹脂であっても無機物であってもよい。なお、バイオセンサチップ10の少なくともチャネル23上は、パッシベーション膜(図示せず)で覆われている。
図2には、第一の態様のバイオセンサチップの第二の例が示される。図2Aはバイオセンサチップ10’の平面図であり、図1Bはバイオセンサチップ10’のA−A’断面図である。図2に示されるバイオセンサチップ10’は、図1に示されるバイオセンサチップ10と同様の構成部材を含み、さらに反応場24に被検出物質認識分子26が固定されている。さらにバイオセンサチップ10’の反応場24は、保湿シール50で覆われて保湿されている。
図3には、第一の態様のバイオセンサチップの第三の例が示される。図3Aはバイオセンサチップ10”の平面図であり、図3Bはバイオセンサチップ10”のA−A’断面図である。バイオセンサチップ10”は、図2に示されるバイオセンサチップ10’と同様の構成部材を含むが、反応場24が半導体基板20の裏面(ソース電極21とドレイン電極22とチャネル23とが配置されている面の裏面)にある。バイオセンサチップ10”の反応場24には、被検出物質認識分子26が固定されており、かつ保湿シール50が配置されている。ただし、バイオセンサチップ10と同様に、被検出物質認識分子26が固定されておらず、保湿シール50が配置されていなくてもよい。
図4Aには、バイオセンサチップ10(図1参照)がチップ梱包体100に密封されたバイオセンサキットが示される。チップ梱包体100には、バイオセンサチップ10とともに、吸湿剤または乾燥剤110も密封されている。図4Bには、バイオセンサチップ10と、被検出認識分子26とがキット梱包体200に密封されたバイオセンサキットが示される。バイオセンサチップは、図4Aに示されるように、梱包体100に密封されている。また、被検出認識分子26も、別途の梱包体300に密封されている。
図5には、バイオセンサチップ10’(図2)がチップ梱包体100に密封されたバイオセンサキットが示される。チップ梱包体100には、バイオセンサチップ10’とともに、吸湿剤または乾燥剤110も密封されている。
図6には、バイオセンサチップ10”(図3)がチップ梱包体100に密封されたバイオセンサキットが示される。チップ梱包体100には、バイオセンサチップ10”とともに、吸湿剤または乾燥剤110も密封されている。
図7には、第一の態様のバイオセンサチップ(例として、バイオセンサチップ10’(図2参照))と、検出装置400とを具備する検出システムが示される。検出装置400には、3つの入力端子410(410A〜410C)と、入力端子410Aに接続された電流検出手段420と、該電流検出手段420に接続された電源470と、入力端子410Bに接続されたグラウンドと、入力端子410Cに接続された電源430とを含む検出回路440を含む。さらに、検出された電流に基づいて検出結果を判定する判定手段450と、結果を表示する表示手段460と、結果を記録する図示しない記憶手段とを備える。判定手段450は、検出された電流値を基に演算し、被検出物質の有無、濃度を判定するために必要な、プロセッサ、ROM、RAM等から構成される。表示手段460は、液晶、有機EL、プラズマディスプレイ等が用いられる。簡易な表示手段として、LEDによるランプ表示としてもよい。記憶手段は、書き換え可能な不揮発性メモリ、例えばフラッシュメモリからなる。
検出装置400にバイオセンサチップ10’を装着して、検出装置の入力端子410A〜410Cを、それぞれ、バイオセンサチップ10’の外部接続端子30A〜30Cに接続させる。これにより、電源430は、走査電極または参照電極25に所望の電位を印加することができ;電流検出手段420は、チャネル23に流れる電流を検出することができる。
判定手段450には、例えば、検出される電流と被検出物質の量との関係(検量線など)が記憶されている。
第二の態様のバイオセンサチップ
第二の態様のバイオセンサチップは、実装基板と、前記実装基板上に形成された反応場と、を有する。実装基板には半導体基板が配置されていてもよく、反応場は半導体基板に形成されていることが好ましい。第二の態様のバイオセンサチップの反応場には、所望の電位を印加する必要がある。そのため、反応場の周囲の一部または全部に、参照電極が配置されている。
反応場は、第一の態様のバイオセンサチップと同様に、その表面に被検出物質を認識する分子が固定されているか、または前記分子を固定できるようにされている。また、保湿シールなどによって保湿されていてもよい。
実装基板は、第一の態様における実装基板と同様である。実装基板には、反応場の参照電極に電位を印加するための外部接続端子と、反応場で発生する電位を取り出すための外部接続端子とが、配置されている。これらの端子を通じて、第二の態様のバイオセンサチップが検出装置(後述)に装着される。
第二の態様のバイオセンサチップは、例えば以下のプロセスにて製造されうる。
1)半導体基板の表面にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜等の絶縁膜を形成する。例えば、熱酸化法、CVD法などで絶縁膜を成膜すればよい。
2)上記1)で絶縁膜が形成された半導体基板の所望の領域に反応場を形成する。次に、絶縁膜の一部を反応場の電位を引き出すための電極予定部として開口する。次にこの反応場の周囲または近傍の絶縁膜上に、アルミニウム等の導電膜を形成し、ゲート電極または参照電極とそこから引き出された配線、後述する実装基板上の配線と接続するための接続端子、および反応場の電位を引き出すための電極をエッチングにより形成する。このように形成された反応場に、第一の態様と同様に被検出物質認識分子を固定可能なように表面処理をする。さらに、反応場に被検出物質認識分子を固定してもよい。
3)反応場を有する半導体基板を、実装基板に実装して、バイオセンサチップとする。実装基板には、2つの外部接続端子が形成されている。一方は外部の電界効果トランジスタのゲート電極へ接続される端子へ、他方は走査電極または参照電極用の端子に例えば、ワイヤーボンディング法あるいはバンプ接続法によりそれぞれ接続する。これらの接続部は、水分の透過性の低い無機材料または有機材料で、例えば、ポッティング法、トランスファーモールド法を用いて封止する。
得られたバイオセンサチップを、梱包体に密封することで、バイオセンサキットが得られる。
なお、本態様のバイオセンサチップは、半導体基板に限らず、絶縁基板を用いることも可能である。例えば、ガラス基板を用いる場合は、実装基板を別に用意せずにバイオセンサチップを作成することができる。まずガラス基板上にアルミニウム等の導電膜を形成し、反応場と、反応場から引き出された配線および外部接続端子をエッチングにより形成する。次に反応場を覆うように、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜等の絶縁膜をCVD法により形成する。次に、反応場の周囲または近傍の絶縁膜上に、アルミニウム等の導電膜を形成し、走査電極または参照電極とそこから引き出された配線および外部接続端子をエッチングにより形成する。このようにして得られた反応場に、上記と同様の表面処理を施し、梱包体に密封することで、バイオセンサキットが得られる。
図8Aは、第二の態様のバイオセンサチップの例を示す。バイオセンサチップ60は、実装基板61と、その上に配置された半導体基板70を有する。半導体基板70には、参照電極71と反応場72とが配置される。実装基板61上には、2つの外部接続端子80(ゲート電位印加用外部接続端子80Aと参照電位印加用外部接続端子80B)が配置される。封止部材90を配置してコネクタ部分を封止してもよい。
図8Bは第二の態様のガラス基板を用いたバイオセンサチップの他の例を示す。バイオセンサチップ60-1は、ガラス基板65と、その上に形成された反応場72及び反応場電位引出し配線75と、その上に形成された絶縁膜66と、絶縁膜上に形成された参照電極71および参照電位印加用配線を有する。さらに、ガラス基板65上には、2つの外部接続端子(ゲート電位引出し用外部接続端子80Aと参照電位印加用外部接続端子80B)が配置される。
図9Aは、チップ梱包体100に密封されたバイオセンサチップ60と、梱包体300に密封された被検出物質認識分子73と、を同封しているキット梱包体200を含むバイオセンサキットが示される。チップ梱包体100には、バイオセンサチップ60とともに、吸湿剤110も密封されている。
図9Bは、図8に示されるバイオセンサチップ60の反応場72に被検出物質認識分子73を固定し、保湿シール(不図示)で反応場を覆っているバイオセンサチップ60’を、チップ梱包体100に密封したバイオセンサキットが示される。チップ梱包体100には、バイオセンサチップ60’とともに、吸湿剤110も密封されている。
図10は、第二の態様のバイオセンサチップ60’(図9B参照)を、検出装置500に装着した被検出物質検出システムである。検出装置500には、2つの入力端子510(510Aと510B)と、電界効果トランジスタ540と、電流検出手段520と、電源580と、電源530と、を含む検出回路550を有する。入力端子510Aは、電界効果トランジスタ540のゲートに接続している。入力端子510Bは、電源530に接続している。さらに、検出された電流に基づいて検出結果を判定する判定手段560と、結果を表示する表示手段570と、結果を記録する図示しない記憶手段とを備える。判定手段560は、検出された電流値を基に演算し、被検出物質の有無、濃度を判定するために必要な、プロセッサ、ROM、RAM、等から構成される。表示手段570は、液晶、有機EL、プラズマディスプレイ等が用いられる。簡易な表示手段として、LEDによるランプ表示としてもよい。記憶手段は、書き換え可能な不揮発性メモリ、例えばフラッシュメモリからなる。電界効果トランジスタ540は、例えばカーボンナノチューブやポリシリコン、アモルファスシリコンからなるチャネルとソース電極、ドレイン電極から構成され、これらは、水分や光の透過性の低い無機材料または有機材料で封止されている。この検出装置500に電界効果トランジスタ540を設ける構成にすることにより、検出装置の数だけ高感度の電界効果トランジスタを用意するだけで良く、歩留の影響を軽減することができる。また、バイオセンサチップ自体を安価に作成することができる。
検出装置500にバイオセンサチップ60’を装着して、検出装置の入力端子510A〜510Bを、それぞれ、バイオセンサチップ60’の外部接続端子80A〜80Bに接続する。これにより、反応場72で発生した電位を、電界効果トランジスタ540のゲート電位とすることができ;電源530は、参照電極71に所望の参照電位を印加することができる。
判定手段570には、例えば、検出される電流と被検出物質の量との関係(検量線など)が記憶されている。
被検出物質の検出方法
本発明のバイオセンサキットを用いて、例えば以下の方法で被検出物質を検出することができる。
まず、本発明のバイオセンサキットの梱包体から、バイオセンサチップを取り出す。取り出したバイオセンサチップの反応場に、被検出物質認識物質が固定されていない場合には、被検出物質認識物質を固定化する。
次に、被検出物質を含むサンプルを反応場に添加する。サンプルは通常、水溶液である。サンプル添加後、インキュベートする。その後、反応場を洗浄する。洗浄は、例えば水で行えばよい。洗浄後、好ましくは反応場における洗浄液(水)をできるだけ除去する。洗浄液の除去は、例えば減圧下で乾燥させたり、ガスを吹き付けて乾燥させたりすることができる。
その後、バイオセンサチップを、前述の検出装置に装着する。装着後、電界効果トランジスタ(バイオセンサチップにあっても、検出装置にあってもよい)のチャネルに流れる電流を測定する。その測定結果に基づいて、サンプル中の被検出物質の有無、濃度を検出する。
電界効果トランジスタを利用するバイオセンサを保管中または輸送中に劣化させないことで、実用的な高感度バイオセンシングを実現する。
10,10’,10” バイオセンサチップ
11 実装基板
20 半導体基板
21 ソース電極
22 ドレイン電極
23 チャネル
24 反応場
25 走査電極または参照電極
26 被検出物質認識分子
30A,30B,30C 外部接続端子
40 封止部材
50 保湿シール
60,60’,60−1 バイオセンサチップ
61 実装基板
65 ガラス基板
66 絶縁膜
70 半導体基板
71 参照電極
72 反応場
73 被検出物質認識分子
75 反応場電位引出し配線
80A,80B 外部接続端子
90 封止部材
91 保湿シール
100 チップ梱包体
110 吸湿剤または乾燥剤
200 キット梱包体
300 梱包体
400 検出装置
410A,410B,410C 入力端子
420 電流検出手段
430 電源
440 検出回路
450 判定手段
460 表示手段
470 電源
500 検出装置
510A,510B 入力端子
520 電流検出手段
530 電源
540 電界効果トランジスタ
550 検出回路
560 判定手段
570 表示手段
580 電源

Claims (6)

  1. 電界効果トランジスタに接続された反応場に被検出物質認識分子を固定化して前記被検出物質認識分子に被検出物質を反応させたときに、前記電界効果トランジスタに発生する電流の値を測定されるバイオセンサチップと、前記バイオセンサチップおよび乾燥剤を密封する、金属膜を含む梱包材からなる第1梱包体と、前記被検出物質認識分子と、前記被検出物質認識分子を保湿状態で密封する、金属膜を含む不透水性の梱包材からなる第2梱包体と、前記第1梱包体および前記第2梱包体を密封する、金属膜を含む梱包材からなる第3梱包体と、を含むバイオセンサキットであって、
    前記バイオセンサチップは、実装基板と、前記実装基板に実装された前記電界効果トランジスタと、前記実装基板上に形成された、前記電界効果トランジスタにゲート電位を供給する前記反応場と、を有し、
    前記実装基板には、前記電界効果トランジスタのソース電極に電気接続された外部接続端子と、前記電界効果トランジスタのドレイン電極に電気接続された外部接続端子と、前記反応場に所定電位を印加するための外部接続端子と、が設けられている、
    バイオセンサキット。
  2. 前記反応場は、前記被検出物質認識分子を固定化するための表面処理がなされている、請求項1に記載のバイオセンサキット。
  3. 前記反応場の前記表面処理は、シラン化処理である、請求項2に記載のバイオセンサキット。
  4. 前記反応場の前記表面処理は、金または白金の薄膜が形成され、該薄膜上にSAM膜が形成される処理である、請求項2に記載のバイオセンサキット。
  5. 前記反応場は、前記実装基板上に配置された半導体基板に形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサキット。
  6. 前記実装基板は、無機材料、有機材料またはそれらの混成材料からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサキット。
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