JP5471383B2 - モータの冷却装置 - Google Patents

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Description

この発明は、オイル等の冷却用流体によってロータやステータを冷却するように構成されたモータの冷却装置に関するものである。
モータは、コイルに通電することによる不可避的な損失で発熱し、また潤滑油を使用する場合には、潤滑油を撹拌することによる動力損失で熱が生じ、また一方、温度が高くなると磁気特性が低下するなどの不都合が生じる。特にハイブリッド車や電気自動車などに使用されるモータは、大きい駆動力を得るために大電流が流され、また駆動とエネルギ回生とが繰り返されるなど使用環境が厳しいので、発熱による温度上昇を抑制することが重要になっている。
このような事情を背景として開発された装置が特許文献1に記載されている。その特許文献1には、ロータ磁極に永久磁石を用い、高速発電機やダイナモメータ等の永久磁石式同期電動機の電動機ロータで形成されるように構成された装置が記載されている。この特許文献1に記載された発明では、ロータシャフト中空部から第1の油路、第2の油路、第3の油路に冷却油を通して電動機を冷却している。
また、特許文献2には、回転電機において、ロータシャフト内の軸方向油路にある油をロータの遠心力によりステータに導きモータを冷却する冷却装置において、径方向に切欠を有する鋼板を位相をずらして積層する構成が記載されている。
さらに、特許文献3には、回転可能に設けられ、冷媒が流通可能な冷媒通路が形成されたシャフトと、永久磁石を収容可能な収容孔と、収容孔内に設けられた永久磁石とを有し、シャフトに固定された回転子と、回転子の軸方向端部に設けられたエンドプレートと、エンドプレートに形成され、永久磁石の軸方向端部を経由し、冷媒通路と連通して、冷媒が流通可能な冷媒通路と、ロータの軸方向端部に位置する収容孔の開口部と、永久磁石との間を閉塞して、収容孔内への冷媒の侵入を抑制可能な閉塞部材である樹脂とを備える回転電機が記載されている。
なお、特許文献4には、冷却用の空気を流す貫通孔をロータにおけるコアと磁界用永久磁石との境界部分に軸線方向に向けて形成したモータが記載されている。その貫通孔は周方向に傾斜もしくは湾曲して設けられている。
特開2001−16826号公報 特開2006−67777号公報 特開2009−27836号公報 特開平8−205438号公報
上述した特許文献1に記載されている装置は、第3の油路が電動機ロータの円周表面又は表面近傍の軸方向に沿って形成されている。この第3の油路はロータコアと永久磁石との間に形成されているための油路であり、ロータとステータとの間に油が入り込み、撹拌抵抗が増加するおそれがある。
また特許文献2に記載されている装置は、複数の切欠や永久磁石支持孔が形成されている鋼板を積層して冷却油路を形成する。この装置はその複数の切欠や永久磁石支持孔が形成されている複数の鋼板の位相をずらして積層されているが、冷却油路を流れるオイルがロータとステータとの間に入り込み、このロータとステータとの相対回転によりオイルに剪断力が作用しこれが要因となって撹拌抵抗が増大するおそれがある。
そして特許文献3に記載されている装置では、ロータとステータとの間に冷媒が侵入することがあり、ロータとステータとの相対回転による剪断作用が冷媒に生じ、これが原因となって撹拌抵抗や動力損失が増大する可能性がある。
さらに、特許文献4に記載されている装置では、その貫通孔は周方向に傾斜もしくは湾曲して設けられているものの、冷却用媒体に空気を使用している。
この発明は、上述した技術的課題に着目してなされたものであって、ロータの外周面とステータの内周面との間におけるオイル等の冷却用流体の撹拌抵抗を低減もしくは抑制することができ、しかも簡単な構成で冷却を行うことのできるモータの冷却装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、ロータの外周側にギャップを空けてステータが同心円状に配置され、そのロータおよびステータを冷却する冷却用流体が前記ギャップに進入するモータの冷却装置において、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との少なくともいずれか一方に、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との間に介在している前記冷却用流体に対して、該冷却用流体が前記ロータの回転によってロータの回転方向に流動することに伴ってその冷却用流体をロータの軸線方向での端部側に押し流す排出手段が設けられており、前記排出手段は、前記冷却用流体を前記ロータの軸線方向で一方の端部側に押し流す量と他方の端部側に押し流す量とを異ならせるように構成されており、前記ロータの軸線方向での両端部にそのロータを回転自在に支持する軸受が設けられ、前記排出手段は、前記軸受のうち温度が相対的に高くなる軸受が配置されている端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に多くし、かつ温度が相対的に低くなる軸受が配置されている他方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に少なくするように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、ロータの外周側にギャップを空けてステータが同心円状に配置され、そのロータおよびステータを冷却する冷却用流体が前記ギャップに進入するモータの冷却装置において、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との少なくともいずれか一方に、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との間に介在している前記冷却用流体に対して、該冷却用流体が前記ロータの回転によってロータの回転方向に流動することに伴ってその冷却用流体をロータの軸線方向での端部側に押し流す排出手段が設けられており、前記排出手段は、前記冷却用流体を前記ロータの軸線方向で一方の端部側に押し流す量と他方の端部側に押し流す量とを異ならせるように構成されており、前記モータを収容しているケースを備え、前記ロータの軸線方向での一方の端部と前記ケースの内壁面との間隔が、他方の端部と前記ケースの内壁面との間隔より広くなっており、前記排出手段は、前記間隔が広くなっている前記一方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に多くし、かつ前記間隔が狭くなっている前記他方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に少なくするように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記モータを収容し、かつ前記ロータの軸線方向での少なくとも一方の端部と対向する隔壁を有するケースを備え、前記隔壁には、前記ギャップを軸線方向に延長した位置に貫通孔が設けられていることを特徴とするモータの冷却装置である。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記排出手段は、前記ロータの外周面もしくは前記ステータの内周面から前記ギャップに向けて突出した突出面を含み、その突出面は、前記ロータまたは前記ステータの軸線方向での一端部では前記ロータの回転に伴う前記冷却用流体の流動方向において後退端となり、かつ前記ロータまたはステータの軸方向での中央寄りでは前記冷却用流体の流動方向において前記後退端よりも前方に位置するように、前記ロータまたはステータの軸線方向に対して傾斜した傾斜面とされていることを特徴とするモータの冷却装置である。
この発明によれば、ロータとステータとの間に介在している冷却用流体に対して、ロータとステータとの相対回転によって軸線方向に押し流す作用が生じ、その冷却用流体は前記ギャップから、ロータの軸線方向での端部側に押し出される。その結果、前記ギャップ内の冷却用流体の量が少なくなるため、ロータとステータとの相対回転による冷却用流体の撹拌が抑制もしくは解消され、それに伴い発熱や永久磁石の減磁を防止もしくは抑制することができる。
この発明によれば、前記排出手段を、ギャップに向けて突出した面によって構成することができるので、簡単な構成とすることができる。
この発明によれば、ロータの軸線方向に押し流される冷却用流体の量をロータの左右の端部側で異ならせることができるので、ロータの軸線方向での両側における冷却要求や冷却用流体を一時貯留する容積の余裕などに適した冷却用流体のギャップからの排出を行うことができる。
そして、この発明によれば、ギャップから押し流された冷却用流体を、ケースの隔壁に形成されている貫通孔を介して外部に流出させることができるので、冷却用流体がモータを収容している空間部分に貯留することを回避もしくは抑制することができる。
この発明に係る冷却装置を備えたモータの一例を模式的に示す断面図である。 その突出面の形状の一例を説明するための模式図である。 この発明の他の例を模式的に示す断面図である。 この発明の更に他の例を模式的に示す断面図である。 突出面の配置密度を変えた、この発明の例を模式的に示す断面図である。 突出面をステータの内周面に形成した、この発明の例を模式的に示す断面図である。 ケースの隔壁に貫通孔を形成した、この発明の例を模式的に示す断面図である。
この発明を図に示す具体例に基づいて説明する。図1はこの発明に係るモータを模式的に示す断面図であり、ここに示すモータ1は、従来知られている一般的なモータと同様に、ロータ2と、その外周側に僅かなエアギャップ(以下、単にギャップと記す)3を空けて同心円状に配置されたステータ4とを備えている。そして、図1に示す例では、ロータ2に永久磁石(図示せず)が備えられ、そのロータ2はその軸線方向での両端部に設けられた軸受5A,5Bによって回転自在に支持されている。また、ステータ4には通電されることにより磁界を生じさせるコイル6が設けられおり、そのコイル6の端部は、前記ロータ2の軸線方向での端部よりも突出している。
上記のロータ2やステータ4はロータ2が回転することにより発熱し、また軸受5A,5Bもロータ2の回転に伴って発熱するから、これらロータ2およびステータ4ならびに軸受5A,5Bは冷却用流体によって冷却されている。その冷却用流体はモータ用の潤滑油(オイル)やロングライフクーラント(LLC)などの液体であり、ロータ2の回転に伴う遠心力によって冷却用流体をロータ2のエンドプレート(図示せず)内を流通させた後、そのエンドプレートからコイル6の端部内周面に吹き掛けて冷却を行い、あるいは図示しないノズルやキャッチタンクなどから冷却用流体をモータ1に吹き掛けて冷却を行うようになっている。
さらに、図1に示す例では、前記ギャップ3に進入してロータ2とステータ4との間に介在している冷却用流体をギャップ3から排除するように機能する排出手段が設けられている。この発明における排出手段は、ロータ2の回転を利用して冷却用流体をロータ2の軸線方向での端部側に押し流すように構成されている。具体的には、ロータ2の外周面に、ギャップ3内の冷却用流体に対してこれを軸線方向に押すように作用する突出面7が形成されている。この突出面7は、ロータ2の回転に伴って冷却用流体中を前進することにより、冷却用流体をロータ2の軸線方向に押し流す(押し退ける)作用を生じるものであり、ロータ2の軸線方向に対して所定の角度で交差する傾斜面として形成されている。
図2にその突出面7の一例を模式的に示してあり、ここに示す例は、いわゆるV字状の突条8における一方の側面(冷却用流体中を進行する際の前面)が突出面7とされている。より具体的に説明すると、その突条8はロータ2の軸線方向での両端部を端部として形成され、これらの端部が、ロータ2の回転に伴う冷却用流体の流動方向での後退端となっている。そして、ロータ2の軸線方向での中央部に位置する部分が、ロータ2の回転に伴う冷却用流体の流動方向での先端となり、したがって突条8は全体としてV字状をなしている。突条8がこのような形状に構成されていることにより、その突条8のいわゆる前面である突出面7も同様にいわゆるV字状をなしており、軸線方向での中央部の先端に対して左右の端部が後退端となっている。
なお、上記の突条8は、ロータ2の外周面にその円周方向に一定の間隔で複数、設けられている。したがって、前記突出面7は、突条(突起部)の側面として形成されている、とも言い得るが、突条の間の部分を溝と見なすこともできるので、前記突出面7は、凹溝の一方の内壁面として形成されている、とも言い得る。
つぎに上記のように構成された冷却装置の作用について説明する。前述したコイル6に通電してその電流を制御することによりロータ2が所定の方向に回転する。図1に示す例では、上記の突条8がその前面である突出面7が図1の下方向に進むようにロータ2が回転する。ロータ2の回転に伴って生じる熱を奪うことによりモータ1を冷却するために、冷却用流体がモータ1に供給される。その冷却用流体の大半はモータ1から流れ去るが、その一部は、ロータ2とステータ4との間のギャップ3に進入する。そのギャップ3内の冷却用流体は、ロータ2の外周面とステータ4の内周面とに接触するので、ロータ2の回転によって剪断作用を受ける。これに加えて、ロータ2の外周面に形成されている前記突出面7が、ギャップ3に進入している冷却用流体の中を進行する。
その突出面7は前述したように、ロータ2の軸線方向に対して傾斜した傾斜面となっているので、冷却用流体は突出面7によって円周方向だけでなく軸線方向に向けて押される。その結果、ギャップ3内の冷却用流体は、ロータ2の軸線方向での両端部に向けて次第に押し流され、ギャップ3の冷却用流体の量が減じられる。このように、図1および図2に示すように構成されたこの発明に係る冷却装置によれば、ロータ2が回転することによりギャップ3内の冷却用流体の量が少なくなるので、ギャップ3における冷却用流体の撹拌抵抗が少なくなり、それに伴って動力損失や撹拌による発熱を回避もしくは抑制でき、ひいては温度上昇やそれに伴う永久磁石の減磁を防止もしくは抑制することができる。総じて、モータ1の効率を向上させることができる。
上述したようにこの発明に係る冷却装置は、ギャップ3の内部に進入している冷却用流体に対して相対的に回転する突出面7がロータ2の軸線方向に対して傾斜し、冷却用流体と突出面7との相対的な円周方向に向けた運動に伴って軸線方向の押し流し力を冷却用流体に作用させるように構成されている点に特徴がある。したがってその突出面7は、上述したようにV字状に屈曲した二つの面で構成されている必要は特にはなく、連続した平面であってもよい。その例を図3に示してある。
図3に示す例における突出面7は、ロータ2の図3での左端部から右斜め上の端部に向けて延びた左斜め上方を向く平面として形成されており、したがってロータ2は図3に上向きの矢印で示してある方向に回転する。このような構成であれば、ロータ2が図3の矢印方向に回転することにより、前述したギャップ3内の冷却用流体に対しては、これを図3の左方向に押し流す力が作用する。したがって、図3に示す構成では、ギャップ3内の冷却用流体を図3の左側に積極的に排出させることになる。すなわち、冷却用流体をギャップ3内から排出する方向を特定することができる。
このような構成は、モータ1の周囲のスペースの広さに偏りがある場合に有効である。例えばモータ1を収容しているケース9の内面とモータ1との間隔が、モータ1の左側と右側とで異なっており、図3の左側でその間隔が広い場合、ケース9との間隔の狭い箇所に冷却用流体が排出されないので、ここに冷却用流体がたまったり、その冷却用流体をロータ2が撹拌したりすることを回避もしくは抑制することができる。また、図3における左側の軸受5Aの発熱量が多く、その冷却を積極的に行う必要がある場合、冷却用流体をロータ2の軸線方向に押し流すように作用する突出面7を上述した図3に示すように構成することができる。そうすることにより、軸受5A,5Bの発熱量の偏りに対応して冷却用流体を供給でき、軸受5A,5Bの過熱を防止することができる。
なお、図3に示す構成では、ギャップ3内の冷却用流体に対して軸線方向での一方向にのみ向けた押し流し力を作用させることにより、ロータ2の左右両側に向けて冷却用流体の量を異ならせるようになっているが、この発明では、ロータ2の軸線方向での両方向に向けた押し流し力を生じさせつつ、それぞれの方向の冷却用流体の量を異ならせるように構成することもできる。その一例を図4に示してある。なお、図4において矢印で示す上方向がロータ2の回転方向であり、また突出面7は、図4の上方向に向くとともに、ロータ2の軸線方向での中央よりも右側に偏った箇所で屈曲して、変形したV字状に形成されている。したがって突出面7の屈曲部より図4での左側の長さL1 が長く、右側の長さL2 が短くなっている。
図4に示す構成において、ロータ2が図4に上向きの矢印で示す方向に回転すると、変形したV字状に屈曲して形成されている突出面7が、ギャップ3内の冷却用流体を回転方向に押すとともに左右に押し退ける。その場合、突出面7のうち、その屈曲部からロータ2の軸線方向での端部側の後退端までの長さが長い部分(図4の左側の部分)によって軸線方向に押し流される冷却用流体の量が、短い部分(図4の右側の部分)によって軸線方向に押し流される冷却用流体の量より多くなる。したがって、図4に示すように構成した場合であっても、ロータ2の軸線方向での一方の端部側と他方の端部側とのそれぞれに向けて押し流す冷却用流体の量を異ならせることができ、その結果、ケース9との間隔が左右で異なっている場合、あるいは左右の軸受5A,5Bの冷却要求量が異なっているなどの場合であっても、それらの状況に応じてギャップ3内の冷却用流体をロータ2の軸線方向での両端側に排出することができる。すなわち、モータ1とケース9との間に冷却用流体が過剰に溜まってしまったり、いずれか一方の軸受5A,5Bの冷却不足が生じたりすることを防止もしくは回避することができる。
また、冷却用流体を軸線方向に押し流す機能は、突出面7の面積だけでなくその密度によっても変えることができ、ロータ2の円周方向での単位長さ当たりの突出面7の数を多くしてその密度を大きくすれば、冷却用流体を軸線方向に押し流す機能が増大する。図5は突出面7のうち長さの短い部分の数を、長い部分の数より多くした例である。すなわち、図5において、突出面7の屈曲部より右側の部分の配置密度を高くした例である。このように構成した場合には、図5における右側に冷却用流体を排出する作用が大きくなるので、例えば図5の右側から冷却用流体が供給されるように構成されている場合、その冷却用流体がギャップ3の内部に進入することを防止もしくは抑制することができる。
ところで、ギャップ3内の冷却用流体をモータ1の軸線方向に押し流す作用は、ロータ2の回転によって冷却用流体がロータ2やステータ4に対して、円周方向に相対的に流動することによって生じる。したがって、この発明における突出面7は、ステータ4の内周面に形成してもよい。その例を図6に模式的に示してある。ステータ4に前記突出面7を形成する構成であれば、ステータ4を樹脂モールドした構成とすることができることにより、突出面7を容易に形成でき、製造性の向上や低コスト化を図ることができる。
また、この発明では、ロータ2が回転することによりロータ2に付着していた冷却用流体に遠心力が作用し、その冷却用流体がロータ2から飛散して前記コイル6の端部内周面に吹き掛けられることになる。そして、この冷却用流体は、コイル6の端部内周面の形状に従って軸線方向に向けて流れ、コイル6の端部から離脱することになる。その場合、モータ1の軸線方向に冷却用流体が飛散することがあり、これをモータ1の収容されているいわゆるモータ室から排除することが好ましい。こうすることにより、冷却用流体の循環を促すことができるとともに、モータ1で冷却用流体の撹拌が生じたり、それに伴って動力損失が生じたりすることを防止もしくは抑制することができる。
図7に示す例では、このような機能を生じさせるために、ケース9における隔壁9Aに貫通孔10が形成されている。その貫通孔10は、モータ1の軸線方向での端部に対向する隔壁9Aにおいて、前記ギャップ3を軸線方向に延長した位置に対応する箇所に形成されている。なお、この貫通孔10の開口径は、ギャップ3の幅以上であることが好ましく、より具体的にはギャップ3からその軸線方向に飛散した冷却用流体を通過させる程度の開口径であることが好ましい。また、その開口形状は、丸形状、円弧状の長円形状など適宜の形状であってよく、前記ギャップ3の径と同一径の円周上に複数形成されていてよい。
したがって、図7に示すように構成した場合には、ギャップ3から押し流された冷却用流体およびコイル6の端部内周面に当接してその軸線方向に飛散した冷却用流体の少なくとも一部が、図7に破線の矢印で示すように、隔壁9Aに形成されている前記貫通孔10を通って、いわゆるモータ室の外部に排出される。そのため、モータ室に冷却用流体が過剰に溜まったり、その冷却用流体を撹拌することになって動力損失が生じたりすることを防止もしくは抑制することができ、また冷却用流体を所定の箇所に円滑に還流させることができる。
1…モータ、 2…ロータ、 3…エアギャップ(ギャップ)、 4…ステータ、 5A,5B…軸受、 6…コイル、 7…突出面、 8…突条、 9…ケース、 9A…隔壁、 10…貫通孔。

Claims (4)

  1. ロータの外周側にギャップを空けてステータが同心円状に配置され、そのロータおよびステータを冷却する冷却用流体が前記ギャップに進入するモータの冷却装置において、
    前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との少なくともいずれか一方に、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との間に介在している前記冷却用流体に対して、該冷却用流体が前記ロータの回転によってロータの回転方向に流動することに伴ってその冷却用流体をロータの軸線方向での端部側に押し流す排出手段が設けられており、
    前記排出手段は、前記冷却用流体を前記ロータの軸線方向で一方の端部側に押し流す量と他方の端部側に押し流す量とを異ならせるように構成されており、
    前記ロータの軸線方向での両端部にそのロータを回転自在に支持する軸受が設けられ、
    前記排出手段は、前記軸受のうち温度が相対的に高くなる軸受が配置されている端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に多くし、かつ温度が相対的に低くなる軸受が配置されている他方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に少なくするように構成されている
    ことを特徴とするモータの冷却装置。
  2. ロータの外周側にギャップを空けてステータが同心円状に配置され、そのロータおよびステータを冷却する冷却用流体が前記ギャップに進入するモータの冷却装置において、
    前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との少なくともいずれか一方に、前記ロータの外周面と前記ステータの内周面との間に介在している前記冷却用流体に対して、該冷却用流体が前記ロータの回転によってロータの回転方向に流動することに伴ってその冷却用流体をロータの軸線方向での端部側に押し流す排出手段が設けられており、
    前記排出手段は、前記冷却用流体を前記ロータの軸線方向で一方の端部側に押し流す量と他方の端部側に押し流す量とを異ならせるように構成されており、
    前記モータを収容しているケースを備え、前記ロータの軸線方向での一方の端部と前記ケースの内壁面との間隔が、他方の端部と前記ケースの内壁面との間隔より広くなっており、
    前記排出手段は、前記間隔が広くなっている前記一方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に多くし、かつ前記間隔が狭くなっている前記他方の端部側へ冷却用流体を押し流す量を相対的に少なくするように構成されている
    ことを特徴とするモータの冷却装置。
  3. 前記モータを収容し、かつ前記ロータの軸線方向での少なくとも一方の端部と対向する隔壁を有するケースを備え、
    前記隔壁には、前記ギャップを軸線方向に延長した位置に貫通孔が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却装置。
  4. 前記排出手段は、前記ロータの外周面もしくは前記ステータの内周面から前記ギャップに向けて突出した突出面を含み、
    その突出面は、前記ロータまたは前記ステータの軸線方向での一端部では前記ロータの回転に伴う前記冷却用流体の流動方向において後退端となり、かつ前記ロータまたはステータの軸方向での中央寄りでは前記冷却用流体の流動方向において前記後退端よりも前方に位置するように、前記ロータまたはステータの軸線方向に対して傾斜した傾斜面とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモータの冷却装置。
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