JP5470736B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明はスロットマシン等の遊技機に関する。
遊技機は、遊技内容等の制御を行う制御基板を有している。制御基板は、遊技全体を制御する重要部品であり、不正な改造を防ぐために基板ボックス内に封入された状態で遊技機の筐体内に収容されている。
基板ボックスは、例えば特許文献1、2に示されるように、制御基板の保守・管理作業が必要であることから、台座装置を介して筐体内に着脱自在に保持されており、作業時など、必要に応じて台座装置から取り外すことができるようになっている。
基板ボックスは、制御基板を視認できるように透明な樹脂材料によって構成されている。そして、台座装置から不正に取り外されて制御基板が筐体外に持ち出されたり、不正な制御基板と交換されたり、制御基板に不正改造が行われたりするなどの問題があるため、固定手段によって台座装置に固定されている。
このような問題は、上述した基板ボックスと台座装置(第1部材と第2部材)との関係に限られず、例えば基板ボックスを構成する表ケース体と裏ケース体(第1部材と第2部材)との関係等、2つの部材を結合する場合につても同様に存在する。
固定手段は、中心軸線がスライド方向に直交する方向に延在するように基板ボックスに穿設された貫通孔と、台座装置に穿設されて貫通孔と同軸上に延在し貫通孔に連通する連通孔に、基板ボックス側から台座装置側に向かって固定ピンを挿入して台座装置に対する基板ボックスのスライド移動を禁止し、基板ボックスを台座装置に固定する構成を有している。固定ピンには、係止爪が設けられており、固定ピンの先端側部分が台座装置の連通孔に挿入されかつ固定ピンの基端側部分が基板ボックスの貫通孔に挿入された状態に係止できるようになっている。
ここで例えば、係止爪が固定ピンの基端部分に設けられている場合、固定ピンの挿入により固定ピンの基端側部分は基板ボックスに係止されるが、先端側部分は連通孔に挿通されているだけであって台座装置に係止されてはいない。したがって、基板ボックスと台座装置をスライド方向に直交する方向に離間するように付勢した場合に、基板ボックスと台座装置の間に隙間を生じさせることができ、回動位置でかかる隙間から係止爪の解除操作が可能となる。
また、係止爪が固定ピンの先端部分に設けられている場合、固定ピンの挿入により固定ピンの先端部分は台座装置に係止される。かかる係止状態で、基板ボックスが収容位置にあるときは、基板ボックスと筐体の背板とが互いに対向して固定ピンの先端側部分を外部から隠すことができるが、回動位置にあるときは、基板ボックスの裏側が露出され、係止爪の解除操作が可能となる。
このように、固定ピンの基端部分と先端部分のいずれか一方に、係止爪を設けた場合、基板ボックスへの係止を不正に解除して固定ピンが抜き取られ、基板ボックスが台座装置から不正に取り外されるおそれがある。
出願人は、かかる点に鑑みて、固定ピンの先端側部分と基端側部分にそれぞれ係止爪を設けて、先端側係止爪を台座装置に係止させ、基端側係止爪を基板ボックスに係止させる構成を有する固定ピンの発明について出願している(特願2007−44950)。
この出願済みである固定ピンの発明によれば、固定ピンの先端側部分と基端側部分にそれぞれ係止爪を設けているので、先端側係止爪による台座装置への係止を解除しても、基端側係止爪による基板ボックスへの係止が維持されて、固定ピンの抜き取りが防止される。
尚、一般的に基板ボックスと台座装置には、基板ボックスと台座装置との固定と解除を複数回繰り返して行うことができるようにするために、複数の被係止部が予め設けられている。そして、固定ピンは、1個だけ用意して何回も使い回す方法と、複数個が予め用意されて順次使用し使用後は使い捨てる方法がある。
特開2005−111027号公報 特願2007−044950号公報
上述の固定ピンの発明の場合、固定ピンの基端側係止爪は、基板ボックスに係止された状態では台座装置によって外部から覆い隠されており、基端側係止爪に対して外部から直接触れて係止を解除する解除操作を行うことができない。したがって、基板ボックスの被係止部、台座装置の被係止部、固定ピンの少なくとも一つを破壊しない限り、基板ボックスの台座装置への固定を解除することができず、高いセキュリティ性を有する。
しかしながら、1個の固定ピンを使い回す方法の場合に、固定ピンを破壊してしまうと、固定ピンの再使用ができないという問題がある。また、被係止部の破壊時に固定ピンまで破壊してしまうおそれがあり、固定ピンを破壊せずに取り出す作業は煩雑であった。
また、複数個の固定ピンを予め用意しておき、順次使用して使い捨てる方法の場合、例えば、固定ピンだけを破壊して固定を解除した後に、未使用の固定ピンを、再度同じ被係止部に係止させて、基板ボックスと台座装置との固定が未だに解除されていないと偽装する不正行為がなされるおそれがある。
更に、上記固定ピンを使い捨てる方法の場合、基板ボックスと台座装置の固定を解除するときは、固定ピンが係止された状態で基板ボックスの被係止部と台座装置の被係止部が基板ボックス及び台座装置からそれぞれ切り離される。そして、固定ピンと被係止部は、被係止部に固定ピンが係止された状態で取り除かれ、廃材として廃棄される。
したがって、例えば基板ボックスがプラスチック製で固定ピンが金属製からなる等、被係止部と固定ピンの材質が異なり、分別して廃棄したり資源ゴミとしてリサイクルする場合には、固定ピンから各被係止部を取り除き、分離する作業が必要となる。このような分離作業は煩雑であり、コスト高を招来する。したがって、廃材を分別して廃棄することや、資源ゴミとしてリサイクルすることが困難であるという問題を有している。
これらの問題は、基板ボックスと台座装置との関係に限られず、例えば、基板ボックスを構成する表ケース体と裏ケース体との関係等、2つの部材を相対的にスライド移動させて互いに結合する場合についても同様に存在する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、不正を抑制しつつ第1部材と第2部材とを好適に固定し得る固定手段を有する遊技機を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に記載した遊技機の発明は、凹状の嵌合部が形成された第1部材と、該第1部材に対して結合される第2部材と、前記第1部材設けられ、第1挿入孔、及び前記嵌合部に対して弾性変形させることで着脱可能な保持爪を有する第1被挿入部材と、前記第2部材に設けられ、前記第2部材を前記第1部材に結合させた場合に前記第1挿入孔と略同軸上に設けられる第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、前記第1部材と前記第2部材が結合されて前記第1被挿入部材の前記第1挿入孔内と前記第2被挿入部材の前記第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、前記第1部材に対する前記第2部材の相対的な移動を規制する規制部材と、を備え、前記規制部材は、該規制部材の先端側部分に設けられ前記第1挿入孔に挿入された場合に前記第1被挿入部材に係止されて前記第1被挿入部材に対する規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、前記規制部材の基端側部分に設けられ前記第2挿入孔に挿入された場合に前記第2被挿入部材に係止されて前記第2被挿入部材に対する規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪と、を有し、前記第1被挿入部材の前記保持爪が前記第1部材の前記嵌合部に嵌合されるとともに、前記規制部材の前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止され且つ前記基端側係止爪が前記第2被挿入部材に係止され前記第1被挿入部材によって前記基端側係止爪を外部から覆い隠して前記基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、前記第2部材から前記第2被挿入部材を切断により分離して、前記第1部材の前記嵌合部から前記保持爪を弾性変形させて第1被挿入部材を分離することで、前記規制部材は、前記基端側係止爪が前記第2被挿入部材に係止され、前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止された状態を維持しつつ、前記第1部材及び前記第2部材から分離され、前記先端側係止爪を弾性変形させて前記第1被挿入部材から分離することで、前記基端側係止爪を露出させて前記基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、不正を抑制しつつ第1部材と第2部材とを好適に固定し得る固定手段を有する遊技機を提供することができる。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=0、1、2、3・・・)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
手段0.第1部材と、該第1部材に対して結合される第2部材と、前記第1部材に分離可能に設けられ、第1挿入孔を有する第1被挿入部材と、前記第2部材に設けられ、前記第2部材を前記第1部材に結合させた場合に前記第1挿入孔と略同軸上に設けられる第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、前記第1部材と前記第2部材が結合されて前記第1被挿入部材の前記第1挿入孔内と前記第2被挿入部材の前記第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、前記第1部材に対する前記第2部材の相対的な移動を規制する規制部材と、該規制部材の先端側部分に設けられ、前記規制部材が前記第1挿入孔に挿入された場合に前記第1被挿入部材に係止されて前記第1被挿入部材に対する前記規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、前記規制部材の基端側部分に設けられ、前記規制部材が前記第2挿入孔に挿入された場合に前記第2被挿入部材に係止されて前記第2被挿入部材に対する前記規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪と、を有し、前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止され且つ前記基端側係止爪が前記第2被挿入部材に係止された場合に、前記第1被挿入部材によって前記基端側係止爪を外部から覆い隠して前記基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、前記第1部材から前記第1被挿入部材を分離して前記第1被挿入部材を前記規制部材から取り外した場合に、前記基端側係止爪を露出させて前記基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とすることを特徴とする遊技機。
手段1.第1部材と、第1部材に対して相対的にスライド方向一方側にスライド移動させた場合に第1部材に結合され、また、スライド方向他方側にスライド移動させた場合に第1部材との結合が解除される第2部材と、第1部材に分離可能に設けられ、スライド方向に直交する方向に延在する第1挿入孔を有する第1被挿入部材と、第2部材に設けられ、第2部材を第1部材に結合させた場合に第1挿入孔に連続してスライド方向に直交する方向に延在する第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、第1部材と第2部材が結合されて第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、第1部材に対する第2部材の相対的なスライド移動を禁止し、第1部材と第2部材を互いに固定する固定部材と、固定部材に設けられ、固定部材が第1挿入孔に挿入された場合に第1被挿入部材に係止されて第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、固定部材に設けられ、固定部材が第2挿入孔に挿入された場合に第2被挿入部材に係止されて第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪とを有し、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、第1部材から第1被挿入部材を分離して第1被挿入部材を固定部材から取り外した場合に、基端側係止爪を露出させて基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とすることを特徴とする遊技機。
これによれば、固定部材を第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入した場合に、第1部材と第2部材の相対的なスライド移動を禁止して第1部材と第2部材を互いに固定することができる。
そして、固定部材の先端側係止爪を第1被挿入部材に係止させかつ基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させて、第1被挿入部材及び第2被挿入部材に対する固定部材の抜脱方向への移動を規制することができる。そして、第2被挿入部材に係止されている基端側係止爪を、第1被挿入部材によって外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材と第2部材の固定を解除する場合、第1部材から第1被挿入部材を分離して固定部材から第1被挿入部材を取り外す。これにより、基端側係止爪を外部に露出させることができ、基端側係止爪に対して係止解除操作を行い、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外すことができる。したがって、第1部材と第2部材との固定を解除でき、第1部材と第2部材を相対的にスライド移動させて分離させることができる。
このように、第1部材から第1被挿入部材を分離する前は、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を防ぐことができる。そして、第1被挿入部材を第1部材から分離した後は、固定部材からの第1被挿入部材の取り外しによって、基端側係止爪を露出させて基端側係止爪に対する係止解除操作を行うことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で第2被挿入部材から簡単に取り外すことができる。
また、固定部材を第2被挿入部材から簡単に取り外すことができるので、固定部材と第2被挿入部材が、例えばプラスチックと金属のように、互いに分別して廃棄しなければならない材質によって構成されている場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄することができる。
手段2.第1部材と、第1部材に対して相対的にスライド方向一方側にスライド移動させた場合に第1部材に結合され、また、スライド方向他方側にスライド移動させた場合に第1部材との結合が解除される第2部材と、第1部材に設けられ、スライド方向に直交する方向に延在する第1挿入孔を有する第1被挿入部材と、第2部材に分離可能に設けられ、第2部材を第1部材に結合させた場合に第1挿入孔に連続してスライド方向に直交する方向に延在する第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、第1部材と第2部材が結合されて第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、第1部材に対する第2部材の相対的なスライド移動を禁止し、第1部材と第2部材を互いに固定する固定部材と、固定部材に設けられ、固定部材が第1挿入孔に挿入された場合に第1被挿入部材に係止されて第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、固定部材に設けられ、固定部材が第2挿入孔に挿入された場合に第2被挿入部材に係止されて第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪とを有し、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、第2部材から第2被挿入部材を分離して第1被挿入部材を固定部材から取り外した場合に、基端側係止爪を露出させて基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とすることを特徴とする遊技機。
これによれば、固定部材を第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入した場合に、第1部材と第2部材の相対的なスライド移動を禁止して第1部材と第2部材を互いに固定することができる。
そして、固定部材の先端側係止爪を第1被挿入部材に係止させかつ基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させて、第1被挿入部材及び第2被挿入部材に対する固定部材の抜脱方向への移動を規制することができる。そして、第2被挿入部材に係止されている基端側係止爪を、第1被挿入部材によって外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材と第2部材の固定を解除する場合、第2部材から第2被挿入部材を分離すると共に、第1被挿入部材から固定部材を取り外す。これにより、固定部材は、基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された状態で第1部材及び第2部材から取り出される。したがって、第1部材と第2部材との固定が解除され、第1部材と第2部材を相対的にスライド移動させて分離させることができる。
そして、固定部材から第2被挿入部材を取り外すには、基端側係止爪に対して係止解除操作を行う。第1被挿入部材から固定部材が取り外されて基端側係止爪が外部に露出しているので、基端側係止爪に対する係止解除操作を容易に行うことができる。したがって、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外すことができる。
このように、第2部材から第2被挿入部材を分離する前は、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を防ぐことができる。そして、第2被挿入部材を第2部材から分離すると共に、第1被挿入部材への先端側係止爪の係止を解除して固定部材から第1被挿入部材を取り外した場合に、固定部材を第1部材及び第2部材から取り出すことができ、第1部材と第2部材との固定を解除して、第1部材と第2部材を相対的にスライド移動させて分離させることが可能な状態にできる。
そして、固定部材を第1部材及び第2部材から取り外すことによって、基端側係止爪が露出されるので、基端側係止爪に対する係止解除操作を行うことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で第2被挿入部材から簡単に取り外すことができる。
また、固定部材を第2被挿入部材から簡単に取り外すことができるので、固定部材と第2被挿入部材が、例えばプラスチックと金属のように、互いに分別して廃棄しなければならない材質によって構成されている場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄することができる。
手段3.第1部材と、第1部材に対して相対的にスライド方向一方側にスライド移動させた場合に第1部材に結合され、また、スライド方向他方側にスライド移動させた場合に第1部材との結合が解除される第2部材と、第1部材に分離可能に設けられ、スライド方向に直交する方向に延在する第1挿入孔を有する第1被挿入部材と、第2部材に分離可能に設けられ、第2部材を第1部材に結合させた場合に第1挿入孔に連続してスライド方向に直交する方向に延在する第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、第1部材と第2部材が結合されて第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、第1部材に対する第2部材の相対的なスライド移動を禁止し、第1部材と第2部材を互いに固定する固定部材と、固定部材に設けられ、固定部材が第1挿入孔に挿入された場合に第1被挿入部材に係止されて第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、固定部材に設けられ、固定部材が第2挿入孔に挿入された場合に第2被挿入部材に係止されて第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪とを有し、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、第1部材から第1被挿入部材を分離し且つ第2部材から第2被挿入部材を分離し、第1被挿入部材に対する先端側係止爪の係止を解除して第1被挿入部材を固定部材から取り外した場合に、基端側係止爪を露出させて基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とすることを特徴とする遊技機。
これによれば、固定部材を第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入した場合に、第1部材と第2部材の相対的なスライド移動を禁止して第1部材と第2部材を互いに固定することができる。
そして、固定部材の先端側係止爪を第1被挿入部材に係止させかつ基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させて、第1被挿入部材及び第2被挿入部材に対する固定部材の抜脱方向への移動を規制することができる。そして、第2被挿入部材に係止されている基端側係止爪を、第1被挿入部材によって外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材と第2部材の固定を解除する場合、第1部材から第1被挿入部材を分離し且つ第2部材から第2被挿入部材を分離して、固定部材を取り外す。これにより、固定部材は、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された状態で第1部材及び第2部材から取り出される。したがって、第1部材と第2部材との固定が解除され、第1部材と第2部材を相対的にスライド移動させて分離させることができる。
そして、固定部材から第1被挿入部材と第2被挿入部材を取り外す場合、まず最初に先端側係止爪に対して係止解除操作を行い、第1被挿入部材に対する先端側係止爪の係止を解除し、第1被挿入部材を取り外す。
次いで、基端側係止爪に対して係止解除操作を行う。基端側係止爪は、第1被挿入部材の取り外しによって既に外部に露出し、係止解除操作を行うことが可能な状態となっている。したがって、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外す。
このように、第1部材と第2部材を固定部材で固定している状態、換言すると、固定部材によって固定された第1部材と第2部材から第1被挿入部材と第2被挿入部材を分離する前の状態では、第1被挿入部材によって基端側係止爪を外部から覆い隠して基端側係止爪に対する係止解除操作を防ぐことができる。
そして、第1被挿入部材を第1部材から分離し且つ第2被挿入部材を第2部材から分離した場合に、固定部材を第1部材及び第2部材から取り出すことができ、第1部材と第2部材との固定を解除して、第1部材と第2部材を相対的にスライド移動させて分離させることが可能な状態にできる。
そして、第1被挿入部材に対する固定部材の先端側係止爪の係止を解除し、固定部材から第1被挿入部材を取り外すことによって、基端側係止爪を露出させることができる。したがって、基端側係止爪に対する係止解除操作を行うことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で第2被挿入部材から簡単に取り外すことができる。
また、固定部材を第2被挿入部材から簡単に取り外すことができるので、固定部材と第2被挿入部材が、例えばプラスチックと金属のように、互いに分別して廃棄しなければならない材質によって構成されている場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄することができる。
手段4.手段1〜3のいずれかにおいて、基端側係止爪は、第2被挿入部材に係止された場合に、第2被挿入部材から第1被挿入部材に向かって突出する構成を有し、第1被挿入部材は、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止された場合に、第1挿入孔の軸方向前側部分に基端側係止爪が収容される第1収容部を有することを特徴とする遊技機。
手段4は、上述の各手段に記載された発明の具体的な構成の一例を挙げたものであり、これによれば、基端側係止爪は、第2被挿入部材に係止された場合に、第2被挿入部材から第1被挿入部材に向かって突出する構成を有している。そして、第1被挿入部材は、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1挿入孔の軸方向前側部分に基端側係止爪が収容される第1収容部を有している。
したがって、第1部材と第2部材を結合して第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように固定部材を挿入し、先端側係止爪を第1被挿入部材に係止し、基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させた場合に、第2被挿入部材から第1被挿入部材に向かって突出する基端側係止爪を、第1被挿入部材が有する第1収容部に収容させることができ、外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材から第1被挿入部材を分離して固定部材から第1被挿入部材を取り外すと、基端側係止爪を外部に露出させることができる。したがって、基端側係止爪に対して係止解除操作を行い、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外すことができる。
手段5.手段1〜3のいずれかにおいて、基端側係止爪は、第2被挿入部材に係止された場合に、基端側係止爪の一部が第2被挿入部材から第1被挿入部材に向かって突出する構成を有し、第1被挿入部材は、基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、基端側係止爪の一部が収容される第1収容部を有し、第2被挿入部材は、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1被挿入部材の第1収容部と協働して基端側係止爪を収容する第2収容部を有することを特徴とする遊技機。
手段5は、上述の各手段に記載された発明の具体的な構成の一例を挙げたものであり、これによれば、基端側係止爪は、第2被挿入部材に係止された場合に、基端側係止爪の一部が第2被挿入部材から第1被挿入部材に向かって突出する構成を有している。そして、第1被挿入部材は、基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1挿入孔の軸方向前側部分に基端側係止爪が収容される第1収容部を有している。
そして、第2被挿入部材は、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第1被挿入部材の第1収容部と協働して基端側係止爪を収容する第2収容部を有している。
したがって、第1部材と第2部材を結合して第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように固定部材を挿入し、先端側係止爪を第1被挿入部材に係止し、基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させた場合に、第1収容部と第2収容部との協働によって基端側係止爪全体を収容して外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材から第1被挿入部材を分離して固定部材から第1被挿入部材を取り外すと、基端側係止爪の一部を外部に露出させることができる。したがって、基端側係止爪に対して係止解除操作を行い、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外すことができる。
手段6.手段1〜3のいずれかにおいて、第2被挿入部材は、基端側係止爪が係止された場合に、基端側係止爪が収容される第2収容部を有し、第1被挿入部材は、先端側係止爪が係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第2収容部を閉塞する構成を有することを特徴とする遊技機。
手段6は、上述の手段1〜3に記載された発明の具体的な構成の一例を挙げたものであり、これによれば、第2被挿入部材は、基端側係止爪が係止された場合に、基端側係止爪が収容される第2収容部を有している。そして、第1被挿入部材は、先端側係止爪が係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、第2収容部を閉塞する構成を有している。
したがって、第1部材と第2部材を結合して第1被挿入部材の第1挿入孔内と第2被挿入部材の第2挿入孔内との間に亘って延在するように固定部材を挿入し、先端側係止爪を第1被挿入部材に係止させ、基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させた場合に、基端側係止爪を、第2被挿入部材が有する第2収容部に収容させることができ、第1被挿入部材によって第2収容部を閉塞して外部から覆い隠すことができる。
したがって、基端側係止爪の係止が解除されて固定部材が第2被挿入部材から取り外されるのを防止でき、第1部材と第2部材が互いに固定された状態を維持することができる。
一方、第1部材から第1被挿入部材を分離して固定部材から第1被挿入部材を取り外すと、第2収容部を開放して基端側係止爪を露出させることができる。したがって、基端側係止爪に対して係止解除操作を行い、第2被挿入部材への係止を解除し、第2挿入孔から固定部材を抜脱して第2被挿入部材から固定部材を取り外すことができる。
手段7.手段1〜6のいずれかにおいて、固定部材は、固定部材の基端側部分に比較的太径の太軸部を有し、固定部材の先端側部分に同軸上に連続する比較的細径の細軸部を有する。そして、先端側係止爪は、太軸部の外周面よりも太軸部の径方向内側に位置することを特徴とする遊技機。
これによれば、先端側係止爪は、太軸部の外周面よりも太軸部の径方向内側に位置するので、固定部材の基端側部分が第2被挿入部材の第2挿入孔に挿入された状態から固定部材を相対的に抜脱方向に付勢した場合に、基端側係止爪が第2被挿入部材に引っ掛かることなく、第2挿入孔内を通過させることができ、先端側部分を第2挿入孔から抜脱することができる。したがって、固定部材を第2被挿入部材から取り外す際に、簡単に取り外すことができる。
以下、本発明の実施の形態について遊技機の一例としてスロットマシン1の場合を例に図面に基づいて説明する。図1は、スロットマシン1の正面図、図2は、スロットマシン1の前面扉3が閉じた状態を示す全体斜視図、図3は、スロットマシン1の前面扉3を開いた状態を示した全体斜視図、図4は、前面扉3の背面図、図5は、筐体2の正面図である。
スロットマシン1は、図1及び図2に示すように、筐体2と前面扉3を備えている。筐体2は、スロットマシン1の骨格をなす部材であり、図5に示すように、天板2a、底板2b、背板2c、左側板2d、右側板2eからなり、筐体2正面側が開放された箱形状を有している。
前面扉3は、図3及び図4に示すように、左端側の上下複数カ所がヒンジ5によって筐体2に取り付けられ、上下方向に延在する揺動中心軸線を中心として水平に揺動自在に支持され、横方向の揺動によって筐体2の正面側を開閉するように構成されている。
前面扉3の右端部には、筐体2に対して前面扉3を閉鎖して施錠状態とする施錠装置6と、その施錠装置6による施錠状態を解除して前面扉3を開放するためのキーシリンダ7(図1及び図2を参照)が設けられている。
前面扉3の中央部上寄り位置には、図1及び図2に示すように、遊技者に遊技状態を示す遊技パネル8が設けられている。遊技パネル8には、縦長の表示窓9が3つ横並びに形成されている。表示窓9は透明又は半透明な材質によって構成されており、各表示窓9を介してリール52を視認できるようになっている。
遊技パネル8の下方左側には、各リール52の回転を開始させるために操作されるスタートレバー11が設けられている。スタートレバー11は、揺動操作によって各リール52の回転開始を指示する信号を出力する。
スタートレバー11の右側には、回転している各リール52を個別に停止させるためのストップボタン12がそれぞれ設けられている。各ストップボタン12は、停止させるリール52が表示される表示窓9の下方位置に対応して各々配置されており、押し操作によってリール52の回転停止を指示する信号を出力する。
各ストップボタン12には、各リール52の停止操作が可能であるか否かを表示するための発光ランプが内蔵されており、リール52の回転速度が一定になって回転を停止させることが可能な状態になると点灯し、リール52の回転が停止すると消灯される。
遊技パネル8の下方右側には、コイン投入口21が設けられている。コイン投入口21から投入されたコインは、図3及び図4に示すように、前面扉3の背面に設けられたセレクタ22によって貯留用通路23か排出用通路24のいずれかに案内される。セレクタ22は、通路切替用のソレノイドを有しており、非励磁時に排出用通路24側とし、励磁時に貯留用通路23側に切り換える動作を行う。
貯留用通路23に案内されたコインは、筐体2内に収容されたホッパ装置に供給され、排出用通路24に案内されたコインは、前面扉3の前面下部に設けられたコイン排出口25(図1及び図2を参照)からコイン受け皿26に排出されて遊技者に返還される。
コイン投入口21の下方には、図1及び図2に示すように、コイン返却スイッチ13が設けられている。コイン返却スイッチ13は、コイン投入口21に投入されたコインがセレクタ22内に詰まった際に押し操作することにより、セレクタ22を機械的に動作させて、セレクタ22内のコインを強制的に排出用通路24内(図3及び図4を参照)に導き、コイン排出口25からコイン受け皿26に排出させることができる。
表示窓9の下方左側には、クレジットされた仮想コインを3枚投入するための3枚投入用のベットボタン14が設けられている。そして、3枚投入用のベットボタン14の左方には、クレジットされた仮想コインを2枚投入するための2枚投入用のベットボタン15と、1枚投入するための1枚投入用ベットボタン16が設けられている。
スタートレバー11の左側にはクレジット精算ボタン17が設けられている。クレジット精算ボタン17は、予め設定された最大枚数、例えば50枚となるまでの余剰の投入コイン数や入賞時に獲得した獲得コイン数を電子的に記憶する貯留モード(クレジット機能)と、獲得コイン数を記憶せずに払い出す払出モードとを切り替えるように構成されている。
例えば、クレジット精算ボタン17が1回操作されると、貯留モードとなり蓄積されたコインの枚数の記憶が開始され、再び操作されると貯留モードが解除されて払出モードとなり記憶させた枚数分のコインが実際に排出される。
表示窓9の下方中央には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたコイン数を表示する残数表示部31と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に、残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部32と、獲得コインの枚数を表示する獲得枚数表示部33とがそれぞれ設けられている。
前面扉3の上部には、遊技の進行に伴って点灯・点滅する上部ランプ34と、画像・映像等によって種々の情報を表示する液晶表示部35が設けられている。そして、コイン受け皿26の上方には、スロットマシン1の機種名や遊技に係わるキャラクタなどが表示された下段プレート36が装着されている。また、コイン受け皿26の左側には灰皿37が設けられている。そして、コイン排出口25の左右両側位置には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技の状態を報知する左右一対のスピーカ38が設けられている。
筐体2は、図3及び図5に示すように、仕切板2fによってその内部が上下に2分割されており、仕切板2fの上部には、リールユニット51が取り付けられている。リールユニット51は、円筒状に形成された左リール52a、中央リール52b、左リール52cを備えており、各リール52は、その中心軸線が回動中心軸線となるように、リールユニット51のベース53に回転自在に支持されている。各リール52の回転中心軸線は、筐体2の横幅方向に略水平に左右に延びる同一軸線上に配置されて、各リール52が各表示窓9に対して1対1で対応している。
各リール52の表面には、周回方向に所定間隔をおいて複数種類の図柄が表示されており、一つの表示窓11内から3つの図柄が視認できるように配置されている。そして、リール52の正転により、各表示窓9には各種図柄が上から下に向かって移動しているように映し出される。
各リール52は、個々にステッピングモータ(図示せず)に連結されており、各ステッピングモータにより別個独立して回転駆動され、リール表面の図柄が各表示窓9から視認可能な位置に停止される。
仕切板2fの下方位置には、ホッパ装置61が配設されている。ホッパ装置61は、コインを貯留する貯留タンク62と、コインを払い出す払出装置63を備えている。払出装置63は、図示していないコイン払出用回転板を回転させることによって、貯留タンク62から所定枚数のコインを排出し、排出用通路24を介してコイン受け皿26にコインを払い出す。
ホッパ装置61の右方には、貯留タンク62内に所定量以上のコインが貯留されることを回避するための予備タンク64が設けられている。ホッパ装置61の貯留タンク62には、貯留タンク62内のコインを予備タンク64へ誘導する誘導プレート(図示せず)が設けられている。誘導プレートは、その誘導プレートが設けられている高さ以上に貯留タンク62内にコインが貯留された場合に、コインを案内して貯留タンク62から予備タンク64内に導き、予備タンク64内に貯留するようになっている。
筐体2内におけるホッパ装置61の左方には、電源ボックス71が収容されている。電源ボックス71は、正面側に開閉扉72が設けられており、その開閉扉72を開くことで露出される正面部には、電源スイッチ、リセットスイッチ、設定キー挿入孔(いずれも図示せず)が設けられている。
電源スイッチは、操作することによって主制御装置を始めとする各部に電源を供給するためのものである。リセットスイッチは、スロットマシンの各種状態をリセットするためのスイッチである。リセットスイッチは、押し状態で電源スイッチをオンすることによって、スロットマシン内のバックアップデータをリセットでき、また、電源スイッチがオンされている状態でリセットスイッチを押した場合には、エラー状態をリセットできるようになっている。設定キー挿入孔は、設定キーを挿入するためのキー孔であり、ホール管理者等が設定キーを挿入して、スロットマシン1の設定状態を例えば設定1から設定6まで変更できるようになっている。
リールユニット51の上方には、中継基板(接続基板)81を間に介在させて、主基板ユニット100が設けられている。中継基板81は、リールユニット51の上面に沿って左右方向に亘って延在して配設されており、中継基板81の上面には、配線コード82が接続されている。配線コード82は、中継基板81から上方に延出し、主基板ユニット100の主制御装置101に接続されている。
主基板ユニット100は、スロットマシン1の制御を行う主制御装置101と、主制御装置101を筐体2内の背板2cに取付支持する台座装置201とを備えている。
以下、主基板ユニット100の構成について図6〜図17に基づき詳細に説明する。
図6は主基板ユニット100の正面図、図7は図6のI方向矢視図、図8は、可動ベース部203が起立姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニット100状態を示す斜視図、図9は、可動ベース部203が傾倒姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニット100の状態を示す斜視図、図10は主基板ユニット100の背面斜視図、図11は主基板ユニット100の分解斜視図、図12は台座装置201を構成する固定ベース部202と可動ベース部203とを拡大して示す分解斜視図、図13は台座装置201の正面斜視図、図14は主制御装置101を構成する主基板103と基板ボックス102とを拡大して示す分解斜視図、図15は図6のII−II線断面図、図16は図6のIII−III線断面図、図17は固定ベース部202への可動ベース部203の支持構造を説明する模式図であり、回動軸部265の右端部側を支持ピン207の軸方向に沿った断面により示すものである。
尚、特に指定しない限り、図6の状態を基準として図中の右側を主基板ユニット100の右側、図中の左側を主基板ユニット100の左側とし、図中の手前側を主基板ユニット100の前側、図中の奥側を主基板ユニット100の後側として説明する。
主基板ユニット100の台座装置201は、筐体2の背板2cに固定される固定ベース部202と、固定ベース部202に支持されて水平に延在する回動中心軸線を回動中心とした上下に回動可能な可動ベース部203とを備えている。
そして、台座装置201は、主制御装置101を回動中心軸線に直交する方向に往復移動自在に案内し、主制御装置101を、回動中心軸線に接近する方向に移動させることによって可動ベース部203に保持し、回動中心軸線から離間する方向に移動させることによって可動ベース部203から取り外し可能な保持手段204を備えている。
また、台座装置201は、図8及び図9に示すように、可動ベース部203を起立姿勢位置と傾倒姿勢位置に選択的に配置して位置決め保持する起立姿勢位置決め保持手段205と傾倒姿勢位置決め保持手段206を備えている。
主制御装置101は、例えば図11及び図14に示すように、表裏一対のケース体110、120によって構成される基板ボックス102と、これら各ケース体110、120の間に挟まれる形で基板ボックス102に収容される横長矩形の平板形状を有した主基板103とを備えている。
基板ボックス102は、主基板103の外形に合わせるように横長の矩形状を有しており、台座装置201の保持手段204によって可動ベース部203に着脱自在に装着できるようになっている。
そして、主制御装置101を保持手段204によって保持させた状態で可動ベース部203を回動させて、図7及び図8に示す起立姿勢位置に位置決め保持することにより、基板ボックス102が筐体2の背板2cに沿って平行に延在して基板ボックス102内の主基板103の表面を筐体2の正面側から視認可能とする一方、可動ベース部203を回動させて、図9に示す傾倒姿勢位置に配置することにより、基板ボックス102が筐体2の正面側に傾倒して基板ボックス102内の主基板103の裏面を筐体2の正面側から視認可能とするようになっている。
まず最初に、台座装置201の固定ベース部202の構成について説明する。
固定ベース部202は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、例えば図11に示されるように、基板ボックス102よりも一回り大きな横長矩形で上下に延在する平板状の底板部211を有している。
底板部211の左端部及び右端部には、台座装置201を筐体2内で背板2cに沿って取り付けるための取付フランジ部212が設けられている。取付フランジ部212は、図8〜図13に示されるように、底板部211の左端部及び右端部で底板部211の裏面側に折曲された脚部213と、脚部213の後端部で互いに左右に離間する方向に折曲された第1取付面部214とからなる断面が略L字形状を有している。
取付フランジ部212の第1取付面部214は、図7に示すように、底板部211から底板部211の裏面側に所定距離離間した位置で底板部211と平行に延在し、図9に示すように、底板部211の上下に亘って一定幅で帯状に延びるように形成されている。そして、第1取付面部214の上下方向略中央位置には、背板固定用の取付ネジを挿通するための底孔部214aが開口形成されている。
底板部211の上部でかつ横幅方向略中央位置には、切欠部221が設けられている。切欠部221は、図9〜図12に示されるように、底板部211の上端部から矩形状に切り欠かれて形成されており、上端部から平行に垂下する一対の対向辺部には、フランジ片222が設けられている。フランジ片222は、底板部211の裏面側に折曲されて延出し、切欠部221の上下に亘って一定幅を有して帯状に形成されている。
そして、図10に示されるように、一対の対向辺部の下端間で水平方向に延在する水平辺部には、第2取付面部223が設けられている。第2取付面部223は、底板部211の裏面側に折曲されて後方に延出し、後端部で下方に折曲されて第1取付面部214と面一に延在し、切欠部211の左右に亘って形成されており、底板部211と対向する部分には、背面固定用の取付ネジを螺入するためのネジ孔223aが、互いに左右に離間した位置に螺設されている。
フランジ片222と第2取付面部223は、固定ベース部202を筐体2の背板2cに固定した場合に切欠部211と背板2cとの間に形成される開口部分を協働して閉塞し、底板部211と背板2cとの間隙に不正な回路基板等を隠し入れることができないようにしている。
底板部211の上部でかつ横幅方向両端位置には、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決めして保持するための起立姿勢位置決め保持手段205を構成する係止爪部231が取り付けられている(図6〜図9、図11〜図13を参照)。
各係止爪部231は、例えば図9及び図12に示されるように、基端が底板部211に固定され、底板部211の表面から前方に向かって延出する基部232と、基部232の先端で底板部211の横幅方向中央側に向かって突出して可動ベース部203を係止する爪部233を有している。
各係止爪部231は、可撓性を有する合成樹脂製材料によって構成されており、可動ベース部203を互いに対向する基部232の間に介在させて爪部233で係止し、可動ベース部203が傾倒するのを防いで起立姿勢位置に位置決め保持すると共に、互いに離間する方向に弾性変形させることによって爪部233の係止を解き、可動ベース部203の起立姿勢位置への位置決め保持を解除し、可動ベース部203を傾倒させることができるようになっている。
底板部211の下部でかつ裏面側には、図10に示すように、取付フレーム部材224が取り付けられている。取付フレーム部材224は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、第1取付面部214及び第2取付面部223と面一に延在する第3取付面部225を有している。
第3取付面部225は、固定ベース部202を筐体2の背板2cに固定した場合に、底板部211と背板2cとの間に形成される空間部分を埋めて、底板部211と背板2cとの間隙に不正な回路基板等を隠し入れることができないようにしている。
その第3取付面部225には、左右両側に離れた2カ所に背板固定用の取付ネジ(図示せず)を挿通するための底孔部225aが穿設されている。そして、底板部211には、その背板固定用の取付ネジを底板部211の表面側から挿入するための開口穴211aが、第3取付面部225の底孔部225aに対応する箇所に各々穿設されている(図12を参照)。これら底孔部225a及び開口孔211aは、固定ベース部202の下部側、すなわち、可動ベース部203の回動中心軸線の近傍位置に設けられている。
取付フレーム部材224の下端部には、下蓋部226が設けられている。下蓋部226は、底板部211の下端部で底板部211の裏面側に折曲されて底板部211の下端部と背板2cとの間に形成される開口部分を閉塞するように形成されている。
尚、本実施の形態では、底板部211の上端部を筐体2の天板2aに当接させた状態で固定ベース部202を背板2cに固定する構成を採用している(図18を参照)。したがって、固定ベース部202を背板2cに固定した場合に底板部211の上端部と背板2cとの間に形成される開口部分を天板2aによって閉塞することができる。このため、底板部211の上端部には、この開口部分を閉塞する上蓋部を特に設けていないが、上蓋部を設けて開口部分を積極的に閉塞する構成としてもよい。
また、底板部211の下端部には、支持フランジ部241が設けられている。支持フランジ部241は、特に図12に示されるように、底板部211の下端部で底板部211の表面側に向かって折曲されて突出し、底板部211の横幅方向に沿って水平に左右に延在する起立板部242と、起立板部242の左端部及び右端部で折曲されて上方に突出し、互いに対峙する一対の軸支板部243、244を有している。
起立板部242は、左右に離間した係止爪部231の間に形成される間隔とほぼ同じ横幅方向長さを有した横長の帯板形状をなし、係止爪部231の下方に対応する位置に軸支板部243、244が設けられている。
各軸支板部243、244は、可動ベース部203の回動軸部265と協働して可動ベース部203を固定ベース部202に支持するための支持部分を構成するものであり、底板部53の横幅方向に沿って左右に貫通する軸孔243a、244aが開口形成されている。軸孔243a、244aは、起立板部242の先端部側に位置しかつ軸孔243a、244aの中心が互いに同一軸線上に位置するように設けられており、例えば金属製の支持ピン207を挿入して組み付け可能な構成となっている。
底板部211の右端部側に位置する軸支板部244は、底板部211の左端部側に位置する軸支板部243よりも上方でかつ起立板部242の先端部よりも前方に延長されており、かかる延長部分には錠取付穴245が開口形成されている。錠取付穴245は、軸孔243a、244aと同方向に開口するように形成されており、例えば南京錠のU字バーなどを挿通可能な内径を有している。
起立板部242の先端部には、カバー板部251が設けられている。カバー板部251は、可動ベース部203の回動軸部265を前方から覆い隠すように設けられている。
具体的には、起立板部242の先端部で上方に向かって折曲されて突出し、起立板部242の横幅方向に沿って左右に延在し、上端部252の高さ位置が軸孔243a、244aの中心高さよりも高い位置となるように形成されている(例えば、図16を参照)。
カバー板部251は、可動ベース部203を固定ベース部202に回動自在に支持した場合に、回動軸部265の筐体正面側に対向して回動軸部265の軸方向長さに亘って延在し、そして、カバー板部251の上端部252が支持ピン207の軸中心(回動中心軸線)よりも高い位置に位置して、回動軸部265とカバー板部251との間に形成される隙間を最小限のものにするように形成されている。これにより、回動軸部265とカバー板部251との間隙に、バールやスクリュードライバーなどの工具の先端が差し込まれるのを防ぎ、てこの原理を利用して工具をこじる等の回動軸部265の破壊行為を防ぐようになっている。
カバー板部251の左端部及び右端部には、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決めして保持するための傾倒姿勢位置決め保持手段206を構成する回動ストッパ253が設けられている。
回動ストッパ253は、カバー板部251の左端部及び右端部を切り欠いて、カバー板部251の上端部252よりも一段低く形成されており、図15(b)に示すように、可動ベース部203を傾倒姿勢位置まで傾倒させた際に、可動ベース部203の当接部269に当接するように形成されている。
次に、台座装置201の可動ベース部203の構成について説明する。
可動ベース部203は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの透明な合成樹脂製材料によって構成されており、特に図12及び図13に示されるように、横長矩形の底板部261と、底板部261の長辺側である下端部で折曲されて底板部261の表面側に向かって突出する載置部262と、底板部261の短辺側である左端部及び右端部でそれぞれ底板部261の表面側に向かって折曲形成された一対の側板部263、264とを有している。
底板部261は、固定ベース部202の前方である底板部211の表面側で左右の係止爪部231の間に亘る横幅と、固定ベース部202の底板部211の上下に亘る高さ幅とからなる平板形状をなし、互いに左右に離間した2カ所に窓孔部261aが開口形成されている。窓孔部261aは、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持しかつ底板部261を固定ベース部202の底板部211の表面側に重ね合わせた状態で、固定ベース部202の底孔部211aに連通する位置に形成されている。
載置部262は、固定ベース部202の支持フランジ部241の上部に沿って、起立板部242と略同一の一定幅で底板部261の左右に亘って延在し、上面に主制御装置101の基板ボックス102が載置される横長の帯板形状を有しており、載置部262の下面には、回動軸部265が一体に形成されている。
回動軸部265は、固定ベース部202の軸支板部243、244と協働して可動ベース部203を固定ベース部202に支持するための支持部分を構成するものであり、載置部262の前端部側で載置部262の下面に沿って左右に延在する円柱形状をなし、固定ベース部202の互いに対向する軸支板部243、244の間に亘って介在される長さを有している。
回動軸部265の左端部及び右端部には、可動ベース部203を固定ベース部202に回動可能に支持するための軸孔265aが設けられている(図15〜図17を参照)。軸孔265aは、回動軸部265の左端部及び右端部から軸心に沿って穿設されており、スリット溝268よりも軸方向内側の位置まで至る軸方向深さを有している。
スリット溝268は、側板部263、264から軸孔265aの軸方向に所定距離だけ離間した位置にそれぞれ設けられ、軸孔265aの軸心に直交して載置部262から回動軸部265までスリット状に切り欠いて形成され、載置部262及び回動軸部265を軸方向両側に分断している(図6及び図17を参照)。
また、回動軸部265の左端部及び右端部には、当接部269が設けられている(図6を参照)。当接部269は、固定ベース部202の回動ストッパ253に対応する軸方向位置で、回動軸部265から径方向外側に向かって突設されており(図15を参照)、可動ベース部203を傾倒姿勢位置まで傾倒させた際に、回動ストッパ253に当接するように形成されている。
そして、載置部262の下面には、回動軸部265と載置部262との間の剛性を確保するためのリブ266と、後述する補強プレート271を固定するための固定ネジ穴部267が設けられている(図15及び図16を参照)。
リブ266は、回動軸部265の後部から載置部262の後端部までの間に亘って前後方向に延在し、回動軸部265の軸方向に所定間隔をおいて複数設けられている。固定ネジ穴部267は、底板部261の各窓孔部261aの下方位置に各々設けられており、載置部262の下面に沿って載置部262の後端部から前端部側に向かってネジ穴が螺設されている。
載置部262に取り付けられる補強プレート271は、可動ベース部203を固定ベース部202に支持する支持剛性を向上させるためのものであり、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されている。補強プレート271は、載置部262の左右のスリット溝268の間に亘る長さを有して載置部262の上面に重ね合わされる平板部272と、平板部272の左端部及び右端部でそれぞれ下方に向かって折曲されて互いに対向し、スリット溝268に差し込まれる軸支板部273と、平板部272の後端部で上方に向かって折曲されて左右方向に亘って延在し、底板部261の表面に沿って重ね合わされる起立板部274とを有している(図12を参照)。
補強プレート271の起立板部274には、互いに左右方向に離間した位置にそれぞれ窓孔部274aが開口形成されている。各窓孔部274aは、補強プレート271の載置部262への取り付けによって底板部261の窓孔部261aに連通する位置に形成されており、第3取付面部225の固定ネジを通過させることができる大きさを有している。
そして、補強プレート271の各窓孔部274aの下部には、補強プレート271を載置部262に固定するためのブラケット275(図16を参照)が設けられている。ブラケット275は、平板部272の後端部で折曲されて平板部272から下方に延出し、底板部261の窓孔部261aを通過して固定ネジ穴部267の後端部に接面するように形成されている。かかるブラケット275には、補強プレート271を固定するための固定ネジ276が挿通される挿通孔が穿設されている。
補強プレート271の軸支板部273には、回動軸部265の軸孔265aと同一の内径を有した開口孔273aが穿設されており、かかる開口孔273aは、補強プレート271の載置部262への固定により、軸支板部273がスリット溝268に差し込まれて回動軸部265の軸孔265aと同軸上に配置される位置に形成されている。
補強プレート271の載置部262への取り付けは、まず、載置部262の上面に補強プレート271の平面部272を重ね合わせると共に、底板部261の表面側に起立板部274を重ね合わせて、各軸支板部273をスリット溝268に差し込み、ブラケット275を底板部261の窓孔部261aに通過させて固定ネジ穴部267の後端部に接面させる。そして、固定ネジの先端を底板部261の裏面側からブラケット275の貫通孔275aに挿通させて固定ネジ穴部267のネジ穴に螺入する。これにより、補強プレート271は載置部262に取り付けられ、軸支板部273の軸孔273aが回動軸部265の軸孔265aと同軸上に配置される。
側板部263、264は、載置部262と略同一幅で底板部261の下端部から上端部までの間に亘って延在して形成されており、各側板部263、264の前端部には、側板部263、264の上端部から下端部までの間に所定間隔をおいて複数の返し部281が内側に折り曲げ形成されて設けられている。
これら複数の返し部281と底板部261との離間距離は、基板ボックス102の前後幅に対応して設定され、左右の側板部263、264との離間距離は、基板ボックス102の左右幅に対応して設定されている。
側板部263、264及び底板部261の上端部には、基板ボックス102を可動ベース部203に装着するための装着口が形成され、かかる装着口から挿入された基板ボックス102を底板部261に沿って載置部262に接近及び離間する方向、換言すると、可動ベース部203の回動軸部265(回動中心軸線)に直交する方向に往復移動自在に案内する構成となっている。
そして、基板ボックス102を、装着口から挿入して、底板部261に沿って予め設定された摺接方向である載置部262に接近する方向にスライド移動させて載置部262に載置することによって、可動ベース部203に保持でき、その保持された状態から、底板部261に沿って予め設定された摺接方向である載置部262から離間する方向にスライド移動させることによって、可動ベース部203から取り外すことができる。
したがって、これらの底板部261、載置部262、側板部263、264、返し部281によって、基板ボックス102を台座装置201に着脱自在に保持する保持手段204が構成される。
各側板部263、264の下端部には、ボス板部282が設けられている。このボス板部282は、側板部263、264から左右方向である筐体2の横幅方向外側に突出して、軸支板部243、244と対向する断面がL字状の板形状をなし、回動軸部265の側端面との間に固定ベース部202の軸支板部243、244を挿入して介在させることが可能な間隙を形成している。
各ボス板部282には、支持ピン207を挿入するための軸孔282aがそれぞれ穿設されている。各軸孔282aは、回動軸部265の軸孔265aと同軸上の位置に設けられており、回動軸部265の軸孔265aに先端が挿入された支持ピン207の基端を支持するように構成されている。
したがって、例えば図17に示すように、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板244を挿入して介在させ、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから、軸支板244の軸孔244aを通して、回動軸部265の軸孔265aに挿入して取り付けることにより、軸支板244を間に介して支持ピン207の軸方向両側を支持することができる。
また、側板部264の下端部には、錠取付穴283が設けられている。錠取付穴283は、例えば南京錠などの錠を取り付けることによって、可動ベース部203の傾倒を禁止し、可動ベース部203を起立姿勢位置に固定するためのものである。
錠取付穴283は、底板部261の右側に位置する側板部264の下端部及びボス板部282に互いに同軸上に穿設されており、固定ベース部202の軸支板部244に穿設された錠取付穴245と略同一の内径を有して同方向に向かって開口し、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持することによって固定ベース部202の錠取付穴245と同軸上に連通する位置に配置され、また、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持することによって固定ベース部202の軸支板部244よりも前方に傾倒した位置に配置されるように構成されている。
したがって、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持した状態で、例えば南京錠のU字バーなどを錠取付穴245、283に挿通し、南京錠をロックすることにより、可動ベース部203の傾倒を禁止し、起立姿勢位置に固定できる。そして、例えば適正に管理された鍵の所有者等が南京錠のロックを解除してU字バーを錠取付穴245、283から取り外さない限り、可動ベース部203を傾倒させることはできず、基板ボックス102を可動ベース部203から取り出すこともできない。したがって、基板ボックス102内の主基板103が基板ボックス102ごと盗まれるのを防ぐことができ、結果的に筐体2内からの主制御装置101の盗難を防止できる。
また、底板部261の下部右側には、固定用フランジ284が設けられており、保持手段204により保持された主制御装置101の基板ボックス102を可動ベース部203に固定するための貫通孔284aが穿設されている。
固定用フランジ284は、側板部264の下端部に一体に形成されており、側板部264の前端部から内方に向かって突出して底板部261と対向する平板形状をなし、底板部261との間に基板ボックス102の一部を挿入して介在させることが可能な間隔を有している。
貫通孔284aは、固定用フランジ284の中央に開口し、中心軸線が底板部261に対して垂直に延在する方向、換言すると、中心軸線が基板ボックス102の往復移動方向に直交しかつ回動中心軸線に直交する方向に沿って延在するように形成されている。尚、主制御装置101の可動ベース部203への固定方法については、後述の主制御装置101の構成を説明する際に合わせて説明する。
底板部261の上端部でかつ横幅方向中央寄り位置には、可動ベース部203に保持された主制御装置101を係止するための係止部285と、固定手段300の第1被挿入部材310が設けられている。
係止部285は、底板部261の上端縁から下方に向かって所定長さに亘って切り欠いた一対のスリット溝により形成された係止片286と、係止片286の上部に開口形成された係止孔287とを有している。そして、主制御装置101を可動ベース部203に装着した際に、基板ボックス102に突設された突起部121a(図10を参照)を係止部285の係止孔287に係入させて、基板ボックス102を可動ベース部203に係止する一方、係止片286を弾性変形させて係止孔287への係入を解くことによって、基板ボックス102の可動ベース部203への係止を解除できるようになっている。
第1被挿入部材310は、後述する固定ピン301及び第2被挿入部材330との協働によって主制御装置101を可動ベース部203に固定する固定手段300を構成するものであり、係止部285の左右両側に、複数(本実施の形態では4つ)が横一列に並ぶように設けられている。第1被挿入部材310は、底板部261から後方に突出する構成を有しており、可動ベース部203が起立姿勢位置にあるときには、図10に示すように、固定ベース部202の切欠部221によって形成された空きスペースに収容されて、固定ベース部202の底板部211との干渉を避けるようになっている。尚、第1被挿入部材310の詳細な構成については、固定手段300の構成を説明する際に合わせて説明する。
上記構成を有する可動ベース部203は、可動ベース部203の回動軸部265と固定ベース部202の軸支板部243、244とが位置合わせされ、ボス板部282の軸孔282a、軸支板部243、244の軸孔243a、244a及び回動軸部265の軸孔265aに支持ピン207が挿通されて、固定ベース部202に回動可能に支持される。
具体的には、可動ベース部203の右端部側については、例えば図17に示すように、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板244を挿入し、回動軸部265の軸孔265aと軸支板部244の軸孔244aを位置合わせし、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから軸支板244の軸孔244aを通して回動軸部265の軸孔265aに挿入して取り付けることにより、固定ベース部202に回動自在に支持される。
同様に、可動ベース部203の左端部側については、特に図示していないが、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板部243を挿入し、回動軸部265の軸孔265aと軸支板部243の軸孔243aを位置合わせし、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから軸支板部243の軸孔243aを通して回動軸部265の軸孔265aに挿通して取り付けることにより、固定ベース部202に回動自在に支持される。
軸支板部243、244の軸孔243a、244aの内径と補強プレート271の軸支板部273の軸孔273aの内径は、支持ピン207の外径よりもわずかに大きく、ボス板部282の軸孔282aと回動軸部265の軸孔265aの内径は、支持ピン207の外径よりもわずかに小さく形成されており、支持ピン207はボス板部282の軸孔282aと回動軸部265の軸孔265aに圧入される。
このとき、支持ピン207の頭部は、ボス板部282の側端面と面一、若しくは軸孔282a内に没入し、支持ピン207の抜き外しができない状態とされ、固定ベース部202に対して可動ベース部203を回動可能であるが、分離できないようになっている。
支持ピン207は、例えば可動ベース部203の右端部側では、軸支板244を間に介して、支持ピン207の軸方向両側を側板部264とボス板部282によって支持される。そして、可動ベースb203の左端部側では、軸支板部243を間に介して、支持ピン207の軸方向両側を側板部263とボス板部282によって支持される。したがって、支持ピン207を可動ベース部203に強固に支持させることができ、可動ベース部203を固定ベース部202に支持する支持剛性を強くし、可動ベース部203を固定ベース部202に安定して支持することができる。
固定ベース部202に回動自在に支持された可動ベース部203は、図15(a)に示すように、係止爪部231により固定ベース部202の底板部211の表面側に沿って底板部211が垂直に延在する起立姿勢位置に位置決め保持される。そして、図15(b)に示すように、係止爪部231による係止を解除しかつ前方へ傾倒させることにより、起立姿勢位置から約60度だけ前方に傾倒した位置で回動軸部265の当接部269がカバー板部251の回動ストッパ253に当接し、傾倒姿勢位置に位置決め保持される。
可動ベース部203は、起立姿勢位置から傾倒されると、重力によって下方に向かって回動する力が作用し、傾倒姿勢位置まで回動して、傾倒姿勢位置で当接部269が回動ストッパ253に当接する。したがって、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に必ず位置決め保持することができる。
上述のように回動軸部265の左端部及び右端部には、図17に示すように、軸孔265aが設けられており、金属製材料からなる支持ピン207が各々挿入されている。
そして、支持ピン207の先端部側は、スリット溝268に差し込まれた補強プレート271の軸支板部273に開口する軸孔273aを通過して更に奥まで挿入されている。
それから、回動軸部265の左端部及び右端部の軸方向外側位置には、金属製材料からなる固定ベース部202の軸支板部243、244が配置されており、支持ピン207の基端部側が軸支板部243、244の軸孔243a、244aに挿入されて支持されている。したがって、回動軸部265の左端部及び右端部は、回動軸部265の軸方向中央部分よりも高い剛性を有している。
そして、その回動軸部265の左端部及び右端部には、可動ベース部203の回動ストッパ253に当接する当接部269が設けられている。したがって、回動ストッパ253を確実に受け止めることができ、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に安定して位置決め保持することができる。
可動ベース部203を固定ベース部202に回動自在に支持すると、起立板部242は、回動軸部265の下方位置を通過して先端部が回動軸部265よりも筐体2の正面側に突出する位置に配置される。そして、カバー板部251は、回動軸部265の筐体正面側に対向して回動軸部265の軸方向に沿って延在する。
したがって、可動ベース部203の回動軸部265と起立板部242との間の間隙を、図16(a)及び図16(b)に示すように、起立姿勢位置及び傾倒姿勢位置の何れにおいても、カバー板部251によって筐体2の正面側から覆い隠される。
したがって、カバー板部251によって回動軸部265を、筐体2の正面側から覆い隠すことができ、工具等を用いた回動軸部265の破壊行為を予防することができる。
また、カバー板部251の上端部252が、回動軸部265の回動中心軸線よりも若干高い位置になるように形成されている。このように、カバー板部251の上端部251の高さ位置を回動軸部265の回動中心軸線と同一若しくはそれ以上の高さ位置に設定することで、回動軸部265とカバー板部251との間の間隙を最小限のものとしている。
したがって、回動軸部265と起立板部242との間や回動軸部265とカバー板部251との間に、バールやスクリュードライバーなどの工具の先端が差し込まれるのを防ぎ、てこの原理を利用して工具をこじる等の回動軸部265の破壊行為を防ぐことができる。
更に、本実施の形態では、底板部211の上端部を筐体2の天板2aに当接させた状態で固定ベース部202を背板2cに固定する構成を採用していることから(例えば、図18を参照)、回動軸部265の回動中心軸線と天板2aとの間隔が狭く、回動軸部265とカバー板部251との間隙に上方からスクリュードライバー等の棒状の工具を挿入可能なスペースを確保することができない。
したがって、工具等を用いた回動軸部265の破壊による可動ベース部203の固定ベース部202からの切り離しを困難なものとし、主基板103が可動ベース部203と共に持ち去られるのを抑制することができる。
また、軸支板部243、244の外側、すなわち筐体2の横幅方向外側がボス板部282によって覆われてカバーされている(図7を参照)。したがって、工具等を用いて軸支板部243、244が破壊されるのを防ぐことができ、軸支板部243、244の破壊により可動ベース部203が固定ベース部202から切り離されて、主制御装置101が可動ベース部203と共に持ち去られるのを抑制することができる。
また、カバー板部251は、起立板部242の先端部で上方に向かって折曲することによって形成することができるので、簡単に設けることができ、何ら特別な部品を後付けする必要がなく、低コストで実施できるという利点も有している。
上記構成を有する台座装置201は、例えば図13に示すように、固定ベース部202に可動ベース部203を回動自在に支持した状態で、固定ベース部202の表面側から第1取付面部214の底孔部214aに取付ネジが挿通され、更に、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持した状態で、可動ベース部203の窓孔部274a、261a及び底板部211の開口穴211aを通して第3取付面部225の底孔部225aに取付ネジが挿通され、背板2c内側の各々対応する箇所に予め設けられているナット部(図示せず)に螺入されることで、背板2cに固定される。取付ネジは、筐体2の正面側から筐体内に挿入されたスクリュードライバ等の工具先端と係合し、工具をその回転中心軸線が筐体2の前後方向に延在する状態で回すことにより螺入される。
また、筐体2の背板2cに予め形成された挿通孔(図示せず)に、筐体2の後方からネジ(図示せず)を挿入し、そのネジ先端部を背板2cから筐体2内に突出させ、固定ベース部202裏面の第2取付面部223に設けられたネジ孔223aに螺入する。したがって、固定ベース部202は、背板2cに対して前方及び後方の両方から固定される。
これにより、仮に背板2cの前方からの取付ネジが取り外されたとしても、背板2cの後方からのネジも取り外さない限りは固定ベース部202を背板2cから取り外すことができないようになっており、固定ベース部202の取り外しをより困難なものとし、主基板ユニット100の盗難防止を図っている。
特に、基板ボックス102を可動ベース部203に保持した状態では、可動ベース部203の窓孔部274a、261aが基板ボックス102によって閉塞され、可動ベース部203の前方から窓孔部274a、261aにスクリュードライバの先端を差し込むことができない。
また、第3取付面部225の底孔部225a及び底板部211の開口穴211aは、回動中心軸線の近傍位置である、台座装置201の下部側に設けられていることから、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持した状態では、起立姿勢位置から約60度だけ前方に傾倒した可動ベース部203が邪魔となり、底板部211の開口穴211aにスクリュードライバの先端を差し込むことができない。
したがって、主制御装置101が可動ベース部203に取り付けられたままでは、起立姿勢位置及び傾倒姿勢位置の何れにおいても、第3取付面部225の底孔部225aに挿通された取付ネジを取り外すことはできない。したがって、主基板ユニット100の盗難を防ぐことができる。
次に、主制御装置101の構成について、図14に基づいて以下に説明する。尚、以下の説明では、一対のケース体110、120のうち、筐体2内で表側に位置するケース体110を表ケース体110とし、裏側に位置するケース体120を裏ケース体120として説明する。
主制御装置101の主基板103上には、図示しない配線パターンが施されると共に、CPUやROM等のICチップを含む各種電子部品、ソケット104等が実装されている。主基板103は、対角線上に位置する隅角部に設けられた一対の小孔103aを通過してネジ106により表ケース体110側に固定されるようになっている。
表ケース体110は、主基板103上の比較的背の高い電子部品等を収容可能とする主基板収容部111を有しており、その周縁部には、一段低い段部112が形成されている。
主基板収容部111の表面には、後述する分解封印部141等の封印履歴等が記載される封印履歴記録シートを貼付するための貼付枠111aが凹設されている。そして、段部112には、主基板103上のソケット104を挿通させるための複数のソケット挿通孔112aが形成されている。
表ケース体110の左端部及び右端部には、複数の長孔113が所定間隔をおいて上下に一列に並ぶように設けられている。表ケース体110の上部には、横長矩形の角孔部114が開口形成されており、その角孔部114内には、分解封印部141の封印部材142が左右に離間した位置にそれぞれ設けられている。封印部材142は、封印ピン130を挿入可能な内径を有する筒状体をなし、角孔部114内で上下に延在するゲート部116によって表ケース体110に連結されている。このゲート部116は、ニッパなどの工具で切断でき、切断によって封印部材142を表ケース体110から切除できるようになっている。
表ケース体110の下部右側には、固定面117が形成されており、基板ボックスを可動ベース部203に固定するためのネジ孔部117aが螺設されている。
固定面117は、表ケース体110の表側で基板ボックス102の往復移動方向に沿って延在し、基板ボックス102の可動ベース部203への保持により、可動ベース部203の固定用フランジ284の裏面に対向して重なり合う平面形状を有している。
ネジ孔部117aは、基板ボックス102を可動ベース部203に保持した際に、固定用フランジ284の貫通孔284aの位置と一致し、その中心軸線が貫通孔284aの中心軸線と同軸上に延在して貫通孔284aと連通する位置に形成されている。
そして、固定ネジ289を、互いに連通する貫通孔284aとネジ孔部117aに前方から挿着し、ネジ孔部117aに螺入することによって基板ボックス102に係止できるようになっている。
固定ネジ289は、貫通孔284a及びネジ孔部117aへの挿着によって、基板ボックス102の往復移動方向に直交しかつ回動中心軸線に直交する方向に沿って延在し、基板ボックス102の可動ベース部203から取り出す方向への移動を禁止することができ、保持手段により保持された基板ボックス102を可動ベース部203に固定することができる。
したがって、これらの貫通孔284a、ネジ孔部117a、固定ネジ289によって、基板ボックス102を可動ベース部203に固定する固定手段が構成される。
このように、固定面117が表ケース体110の下部右側に設けられ、固定ネジ289の螺入を筐体の前方側から行うことができるので、右利きの作業者にとっては、スクリュードライバなどの工具を回しやすく、簡単に固定作業を行うことができる。
また、前面扉3は、筐体2の左端部に支持されていることから、前面扉3を開くことによって、固定面117と対向する側である筐体2の左端部側、すなわち、固定面117と反対側に移動し、固定面117側が大きく開放される。したがって、固定面117周辺の作業スペースを広く確保することができ、固定ネジ289の固定作業及び取外作業を容易に行うことができる。したがって、主制御装置101の基板ボックス102を台座装置201の可動ベース部203に固定する固定作業及び固定解除作業を容易に行うことができる。
また、可動ベース部203の貫通孔284aが回動中心軸線の近傍位置に設けられ、その貫通孔284aに連通する基板ボックス102のネジ孔部117aが基板ボックス102を可動ベース部203に保持させる際の移動方向先頭側に配置されているので、基板ボックス102を回動中心軸線に接近する方向に移動させて可動ベース部203に保持させる際に固定用フランジ284に対向する基板ボックス102の固定面117の長さを、基板ボックス102の移動方向に沿って長く形成する必要がなく、より短い距離とすることができ、基板ボックス102の形状を簡単なものにすることができる。
固定面117の側方位置には、基板ボックス102の可動ベース部203への固定時に、固定用フランジ284の表面側と面一に連続して延在する平面部118が形成されている。
平面部118は、固定用フランジ284と共に、封印シール(図示せず)のシール貼付面を構成するように形成されている。封印シールは、基板ボックス102の表面側から平面部118と固定用フランジ284に跨るように貼付され、一旦剥がされると封印シールから粘着剤が剥がれ、再度貼付することができず、シール貼付面に剥がされた形跡を残すものであり、基板ボックス102の固定の封印が解かれたか否かを確認できる。
裏ケース体120は、表ケース体110に取り付けられた主基板103の裏面に対向する底板部121を有している。そして、その底板部121の左端部及び右端部には、基板高さ方向に起立して先端部がL字状に形成された複数の引掛部122が形成されており、これら複数の引掛部122と表ケース体110の長孔113との係合により、表ケース体110と裏ケース体120とが組み合わされるようになっている。
裏ケース体120の引掛部122は、表ケース体110と裏ケース体120を互いに重ね合わせることによって表ケース体110の長孔113に挿通され、表ケース体110に対して裏ケース体120を相対的に上方にスライドさせる方向(ずらす方向)に移動させることによって、表ケース体110の長孔113と係合するようになっている。引掛部122の長孔113への係合により、表ケース体110と裏ケース体120が合体して中空箱状の基板ボックス102が形成される。
そして、表ケース体110を裏ケース体120に対して相対的に上方に移動させることによって、引掛部122の長孔113への係止を解除でき、表面側と裏面側とに離反させることで基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解でき、基板ボックス102内に収容されている主基板103を取り出すことが可能となる。
表ケース体110と裏ケース体120は、合体されて基板ボックス102を形成した状態で、結合ネジ132、133によって結合され、相対的な上下の移動が規制される。
表ケース体110の上端部左側位置には、裏ケース体120とネジ結合するための結合ネジ孔部119が設けられている。結合ネジ孔部119は、表ケース体110の裏面側にネジ孔が螺設されており、裏ケース体120の対応する箇所に穿設された貫通孔に結合ネジ132を挿通し、表ケース体110の結合ネジ孔部119に螺入することによって、裏ケース体120を表ケース体110に結合し、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下の移動を規制することができる。
裏ケース体120の上端部右側位置には、表ケース体110とネジ結合するための結合ネジ孔部128が設けられている。結合ネジ孔部128は、裏ケース体120の表面側にネジ穴が螺設されており、表ケース体110の対応する箇所に穿設された貫通孔110aに結合ネジ133を挿通し、裏ケース体120の結合ネジ孔部128に螺入することによって、表ケース体110を裏ケース体120に結合することができる。
したがって、これら結合ネジ132、133の取り付けにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下の移動を防ぎ、基板ボックス120が表ケース体110と裏ケース体120に分解されるのを不可能とする一方、結合ネジ132、133の取り外しにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下の移動を許容し、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することができる。
裏ケース体120の上部には横長矩形の角孔部123が開口形成されており、その角孔部123内には、分解封印部141の封印部材143が設けられている。封印部材143は、角孔部123内で左右に離間した位置にそれぞれ設けられている。封印部材143は、封印ピン130を挿入可能な内径を有する筒状体をなし、角孔部123内を上下に延在するゲート部125によって裏ケース体120に連結されている。
このゲート部125は、ニッパなどの工具で切断でき、切断によって封印部材143を裏ケース体120から切除できるように構成されている。各封印部材143は、表ケース体110と裏ケース体120を互いに組み合わせることにより、表ケース体110の封印部材142と同軸上に連続する位置にそれぞれ設けられている。
そして、同軸上に連続する封印部材142と封印部材143に表ケース体110側から封印ピン130を装着することにより、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解できないように封印する分解封印部141を構成する。
この封印ピン130は、表ケース体110の封印部材142内に封印ピン130の基端側部分が挿入されて係止され、裏ケース体120の封印部材143内に封印ピン130の先端側部分が挿入されて係止される。そして、かかる係止状態で、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下の移動を禁止し、基板ボックス102が表ケース体110と裏ケース体120とに不正に分解されるのを防ぐことができる。そして封印ピン130は、装着後に取り外して再利用することが不可能な構成を有している。
そして、表ケース体110のゲート部116と、裏ケース体120のゲート部125をニッパなどの工具で切断し、封印部材142を表ケース体110から切除し、封印部材143を裏ケース体120から切除することによって、分解封印部141による封印を解除することができる。
尚、本実施の形態では、ゲート部116、ゲート部125の順番で切断し、封印部材142、143の両方を切除して分解封印部141の封印を解除しているが、これに限られるものではなく、封印部材142、143のいずれか一方だけを切除することでも分解封印部141による封印を解除できる。
分解封印部141による封印を解除することにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動が許容され、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することが可能になる。
上述のように、分解封印部141により封印した後に基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解するためには、封印部材142、143を切除してその封印を解除しなければならない。
封印部材142、143を切除すると、基板ボックス102には封印部材142、143を切除した形跡が明確に残される。換言すれば、基板ボックス102に封印部材142、143の切除の形跡を残さない限り、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することはできない。
したがって、封印部材142、143の切除の形跡を見ることによって、基板ボックス102の分解の事実及びその回数を容易に把握することができる。
そして、貼付枠111aに貼付された封印履歴記録シートには、分解封印部141によって封印した日時及び封印した者の氏名が記載されるように定められている。したがって、シートの記載内容と、封印部材142、143の切除の形跡を見比べることで、基板ボックス102の不正な分解がなされていないかを容易に判断することができる。尚、本実施の形態では、分解封印部141において、複数ある封印部分の何れを使用するかは予め順番が定められており、例えば左側の封印が最初に行われる。
また、角孔部123内には、固定手段300の第2被挿入部材330が設けられている。第2被挿入部材330は、角孔部123内で左右一列に並ぶように複数設けられている。各第2被挿入部材330は、基板ボックス120を可動ベース部203に取り付けた状態で、可動ベース部203の第1被挿入部材310と対向して同軸上に連続する位置に設けられている。
そして、同軸上に連続する第2被挿入部材330と第1被挿入部材310に基板ボックス102側から固定ピン301を挿入することにより、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができないように固定する固定手段300を構成する。
固定ピン301は、第2被挿入部材330に固定ピン301の基端側部分が挿入されて係止され、可動ベース部203の第1被挿入部材310に固定ピン301の先端側部分が挿入されて係止される。そして、かかる係止状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の取外方向へのスライド移動を禁止し、基板ボックス102が可動ベース部203から不正に取り外されるのを防ぐことができる。
一方、基板ボックス102を可動ベース部203から適切に取り外すためには、固定手段300による固定を解除する必要がある。固定手段300による固定の解除は、第2被挿入部材330を基板ボックス102から分離し、第1被挿入部材310を可動ベース部203から分離することによって行うことができる。
固定手段300による固定を解除することにより、基板ボックス102の可動ベース部203に対する取外方向へのスライド移動が許容され、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
上述のように、固定手段300によって固定した後に基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すためには、第2被挿入部材330を基板ボックス102から切除する必要がある。
第2被挿入部材330を切除すると、基板ボックス102には第2被挿入部材330を切除した形跡が明確に残される。換言すれば、基板ボックス102に切除の形跡を残さない限り、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことはできない。
したがって、第2被挿入部材330の切除の形跡を見ることによって、基板ボックス102の可動ベース部203からの取り外しの事実及びその回数を容易に把握することができる。
そして、貼付枠111aに貼付された封印履歴記録シートには、履歴情報として、固定手段300によって固定した日時及び固定した者の氏名等が記載されるように定められている。したがって、シートの記載内容と、第2被挿入部材330の切除の形跡を見比べることで、基板ボックス102の不正な取り外しがなされていないかを容易に判断することができる。本実施の形態では、複数の第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330の何れを使用するかは予め順番が定められており、例えば左側から右側に向かって順に1つずつ使用される。
これらの分解封印部141及び固定手段300は、以下のように使用される。まず、スロットマシン1の製造時において、主基板103が基板ボックス102内に収容されて主制御装置101が組み立てられると、一対の分解封印部141のうちの一つによって、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解できないように封印される(例えば図6に示す「A」が封印される)。
そして、主制御装置101が台座装置201に装着されると、複数の固定手段300のうちの一つによって、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができないように固定される(例えば図6に示す「B」が固定される)。
そして、主制御装置101の不具合発生や検査等により、主基板103を基板ボックス102から取り外す場合、主制御装置101に対する作業が初回のときは、固定手段300による固定が最初に解かれて主制御装置101が台座装置201から取り外され、次いで分解封印部141による封印が解かれて主基板103が基板ボックス102内から取り外される(例えば図6に示す「A」の封印と「B」の固定が解除される)。
主基板103の修理や点検等が終了すると、主基板103が基板ボックス102内に収容されて、可動ベース部203に装着される。そして、取外作業により切除された第2被挿入部材330とは別の第2被挿入部材330を使用して固定される(例えば図6に示す「C」が固定される)。
この固定手段300により、基板ボックス102は、可動ベース部203に固定され、かかる固定状態では基板ボックス102を可動ベース部203から引き出して取り外すことができないので、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することもできない。したがって、結果として表ケース体110と裏ケース体120との組み立て状態が維持され、基板ボックス102内に主基板103が封印された状態で収容される。
そして、次に主基板103を基板ボックス102から取り外す場合など、主制御装置101に対する作業が2回目以降のときは、固定手段300による固定が解かれて、基板ボックス102と可動ベース部203との結合が解除され、主制御装置101を台座装置201から取り外すことができる。
主制御装置101が台座装置201から取り外され、分解封印部141による封印が解かれると、表ケース体110と裏ケース体120とを相対的に上下にスライド移動させることが可能となり、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解して、主基板103を取り外すことができる。
そして、主基板103の修理や点検等が終了すると、上述のように取外作業により切除された第2被挿入部材330とは別の第2被挿入部材330を使用して固定される(例えば図6に示す「D」が固定される)。
上記固定及び固定解除の繰り返しにより、全ての固定手段300(例えば図6に示す「B」、「C」、「D」、「E」)の第2被挿入部材330が切除された場合には、一対の分解封印部141のうちの他方の分解封印部141(例えば図6に示す「F」)が封印され、スロットマシン1の製造元等に発送される。スロットマシン1の製造元等では、分解封印部141の封印を解いて基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解し、主基板103を取り出して基板ボックス102を交換し、分解封印部141のうちの一つを封印して発送元に返送する。
次に、主基板ユニット100を筐体2の背板2cに取り付けた状態で主制御装置101を台座装置201から取り外す手順を図18に基づいて以下に説明する。
図18は主制御装置101を台座装置102から取り外す手順を示す図であり、図18(a)は、可動ベース部203が起立姿勢位置に位置決め保持された状態を示し、図18(b)は、可動ベース部203が傾倒姿勢位置に位置決め保持された状態を示し、図18(c)は、可動ベース部203から主制御装置101を取り出す状態を示している。
主基板ユニット100は、台座装置201の固定ベース部202が筐体2の背板2cに固定されて、可動ベース部203が筐体2の横幅方向に延在する回動中心軸線を中心として回動可能に支持されて回動によって起立姿勢位置と傾倒姿勢位置に選択的に配置できるように筐体2に取り付けられている。
そして、図18(a)に示す状態では、台座装置201の可動ベース部203は、起立姿勢位置決め保持手段205を構成する左右の係止爪部231によって起立姿勢位置に位置決め保持されている。
かかる状態で、各係止爪部231を互いに離間する左右方向に弾性変形させて、係止爪部231による可動ベース部203の係止を解除し、可動ベース部203の先端部側を筐体2の正面側に引き出すように回動させる。これにより、可動ベース部203は、支持ピン207を回動中心として筐体2の正面側に傾倒し、図18(b)に示すように、当接部269がカバー板部251の回動ストッパ253に当接して起立姿勢位置から約60度の回動角度だけ傾倒した傾倒姿勢位置に位置決め保持される。
そして、係止部285の係止片286を弾性変形させて突起部121aの係止孔287への係入を解き、基板ボックス102の可動ベース部203への係止を解除してから、図18(c)に示すように、主制御装置101を可動ベース部203の底板部211に沿って予め設定された摺接方向である載置部262から離間する方向、換言すると、回動軸部265の回動中心軸線に直交して離間する方向にスライド移動させ、可動ベース部203から引き出して取り外す。主制御装置101の台座装置201への取り付けは、上記取り外し手順を逆に行うことによりできる。
上述の台座装置201は、起立姿勢位置に位置決め保持された可動ベース部203を、筐体2の正面側に傾倒する方向に回動させて、傾倒姿勢位置に位置決め保持できる。
すなわち、可動ベース部203は、起立姿勢位置から筐体2の正面側に傾倒されると、重力によって下方に向かって回動する力が作用し、傾倒姿勢位置まで回動して、傾倒姿勢位置で当接部269が回動ストッパ253に当接する。したがって、可動ベース部203を予め設定された傾倒姿勢位置に必ず位置決め保持することができる。
したがって、基板ボックス102の可動ベース部203からの取外作業や可動ベース部203への取付作業を行うときに、他方の手で可動ベース部203を支持して位置決め固定する必要がない。したがって、基板ボックス102の可動ベース部203への取付作業及び取外作業を容易なものとし、取付作業においては基板ボックス102を可動ベース部203に取り付け易いという効果を得る。したがって、これらの作業時間の短縮を図ることができる。
そして、可動ベース部203を起立姿勢位置と傾倒姿勢位置とに選択的に配置できることから、起立姿勢位置では、筐体2の正面側から基板ボックス102の表ケース部110を透過して主基板103の表面を視認でき、傾倒姿勢位置では、筐体2の正面側でかつ上側から可動ベース部203の底板部211及び基板ボックス102の裏ケース部120を透過して主基板103の裏面を視認できる。
したがって、主基板103の表面と裏面の何れも筐体2の正面側から視認することができ、主基板103の裏面を視認する際に、筐体2の横方向からのぞき込む必要がなく、筐体2の正面側でかつ上方から視認できる。
特に、本実施の形態では、前面扉3が筐体2に横開き方向に回動して筐体2の正面側を閉塞するように設けられていることから、そのような前面扉3などの障害物がない、筐体2の正面側でかつ上方から視認できる。したがって、前面扉3に邪魔されることなく、主基板103の裏面を視認でき、主基板103の表面と裏面の両側の視認作業を容易に行うことができる。したがって、主基板103に対して不正な利益を得ることを目的とした改造等が行われているか否かの確認作業を容易に行うことができる。
図19は、台座装置201の平面図、図20は、図19のiv−iv線断面図である。基板ボックス102の裏ケース体120には、フランジ126が設けられている。
フランジ126は、第2被挿入部材330の上方位置に設けられており、裏ケース体120から後方に向かって突出している(図22を参照)。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、可動ベース部203の底板部261よりも上方に位置し、底板部261よりも後方の位置まで突出するように形成されている。
したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けることによって、第1被挿入部材310から第2被挿入部材330に亘る部位の上方に位置し、裏ケース体120と底板部261との間の合わせ目部分を基板ボックス102の上方から覆い隠すことができる。したがって、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できる。
また、フランジ126には係止孔127が穿設され、可動ベース部203には、係止孔127に係入する係止部288が突設されている。係止孔127は、フランジ126を上下に貫通して形成されている。本実施の形態では、合計で4個が設けられており、各第2被挿入部材330の近傍位置にそれぞれ配置されている。
係止部288は、可動ベース部203の底板部261から上方に向かって突設されている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、フランジ126の下方から係止孔127内に進入し、係止孔127内を貫通して先端がフランジ126の上方に突出する形状を有する。
したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けることにより、フランジ126の下方から係止孔127内に係止部288を進入させて、係止孔127内を貫通してフランジ126の上方に突出させることができる。
したがって、裏ケース体120に対して底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した場合であっても、係止部288を係止孔127内に係止することができ、底板部261と裏ケース体120との間に隙間が生じるのを防ぐことができる。
したがって、フランジ126の効果である、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できるという効果を更に向上させることができる。
次に、上述の固定手段300の構成について以下に詳細に説明する。図21は、固定ピン301の斜視図、図22は、第1被挿入部材310の構成を説明する図、図23は、第1被挿入部材310と嵌合部321の構成を説明する図、図24は、第2被挿入部材330の構成を説明する図、図25は、固定手段300の断面図である。
固定手段300は、主制御装置101の基板ボックス102が台座装置201の可動ベース部203から不正に取り外される行為を防ぐためのものであり、固定ピン(規制(固定)部材)301と、可動ベース部203に配設されて固定ピン301の先端側部分が挿入されて係止される第1被挿入部材310と、第1被挿入部材310に対向して基板ボックス102に配設され固定ピン301の基端側部分が挿通されて係止される第2被挿入部材330を備えている。
固定ピン301は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなり、軸部302と、先端側係止爪304と、基端側係止爪305を有する。固定ピン301の軸部302は、基本的に円柱形状をなしており、基端側部分に比較的太径の太軸部302aを有し、先端側部分に比較的細径の細軸部302bを有している。そして、太軸部302aの基端には、段差を有して拡径された円盤状の鍔部303が設けられている。
この軸部302には、中心軸線に沿って軸部302の先端から基端側に向かって延在し軸部302を径方向に二分割するようにスリット306が形成されており、軸部302の先端側を互いに接近する方向に弾性変形させることができるようになっている。
基端側係止爪305は、太軸部302aと細軸部302bとの境界部分に設けられており、スリット306を間に介して太軸部302aから互いに離間する方向に向かって突出するように対をなしている。各基端側係止爪305は、軸部302に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面305aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面305aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面305bを有している。
各基端側係止爪305の軸方向先端側は、細軸部302bの外径とほぼ同一の大きさとなるように形成されている。そして、基端側係止爪305の幅方向両端は、太軸部302aの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。
段差面305aは、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔333に挿入して第2被挿入部材330から突出させた場合に、第2被挿入部材330の後端面330aに対向させることができるように形成されている。そして、テーパ面305bは、固定ピン301の太軸部302aを第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入する際に、第2挿入孔333の内周面に当接してスリット306を間に介して互いに接近する方向に軸部302を付勢するように形成されている。太軸部302aは、スリット306を間に介して互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形して各基端側係止爪305を互いに接近する方向に移動させ、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
先端側係止爪304は、細軸部302bの先端部分に設けられており、スリット306を間に介して細軸部302bから互いに離間する方向でかつ基端側係止爪305と同一方向に向かって突出するように対をなしている。各先端側係止爪304は、軸部302に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面304aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面304aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面304bを有している。
各先端側係止爪304の軸方向先端側は、細軸部302bの外径よりも小径になるように形成されている。そして、先端側係止爪304の幅方向両端は、細軸部302bの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。
段差面304aは、固定ピン301の細軸部302bを第1挿入孔313に挿入して第1被挿入部材310から突出させた場合に、第1被挿入部材310の後端面310aに対向させることができるように形成されている。そして、傾斜面304bは、固定ピン301の細軸部302bを第1被挿入部材310の第1挿入孔313に挿入する際に、第1挿入孔313の内周面に当接して一対の細軸部302bを互いに接近する方向に付勢するように形成されている。細軸部302bは、スリット306を間に介して互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、先端側係止爪304を互いに接近する方向に移動させ、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
先端側係止爪304は、互いに接近する方向に付勢することによって互いに接近する方向に移動し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
基端側係止爪305は、一対の先端側係止爪304を外側から摘んで互いに接近する方向に付勢しても、各基端側係止爪305を第2被挿入部材330に係止された状態に維持することができ、各基端側係止爪304を径方向外側から摘んで互いに接近する方向に付勢した場合に、第2被挿入部材330に対する基端側係止爪305の係止を解除できるように弾性強度が設定されている。
一方、先端側係止爪304は、太軸部302aの外周面よりも径方向内側に位置するように形成されている。換言すると、先端側係止爪304は、細軸部302bの軸中心から先端側係止爪304の最大突出部分までの径方向距離が太軸部302aの半径以下の大きさに設定されており、太軸部302aの外周面よりも径方向外側に突出しないように形成されている。
そして、本実施の形態では、一対の先端側係止爪304の最大離間距離、すなわち、一対の先端側係止爪304のうち、軸部302の径方向の距離であって互いに最も離間した部位の離間距離(径方向最大突出部分間の距離)が、太軸部302aの直径以下となる大きさを有している。
したがって、固定ピン301の細軸部302bを第2被挿入部材330の第2挿入孔333から抜脱する方向に移動させた場合に、先端側係止爪304が第2被挿入部材330に引っ掛かることなく第2挿入孔333内を通過させて、先端側部分を第2挿入孔333から抜脱することができ、規制(固定)部材を第2被挿入部材から取り外す際に、簡単に取り外すことができる。
第1被挿入部材310は、固定ピン301と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、斜視図である図22(a)及び正面図である図22(b)に示すように、平板部312を有している。平板部312は、横長矩形で可動ベース部203の底板部261よりも板厚が厚い平板ブロック形状を有している。そして、平板部312の略中央位置には、第1挿入孔313が穿設されている。
第1挿入孔313は、一定径を有して軸方向に延在する丸穴形状を有しており、平板部312の裏面である第1被挿入部材310の後端面310aに後端が開口している。そして、固定ピン301の細軸部302bが挿入されるように、細軸部302bの外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径であって、固定ピン301の細軸部302bを挿入した場合に細軸部302bの外周面との間に若干の間隙を形成する内径と、細軸部302bの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
第1挿入孔313の軸方向前側部分には、収容部314(第1収容部)が形成されている。収容部314は、第1挿入孔313との間に段差を介して拡径されて形成されており、平板部312の表面である第1被挿入部材310の前端面310bに開口している。
収容部314は、例えば図25に示すように、固定ピン301の細軸部302bが第1挿入孔313に挿入されて先端側係止爪304が第1被挿入部材310に係止された場合に基端側係止爪305の全体を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離と同一若しくは若干大きい内径と、基端側係止爪305の軸方向長さと同一若しくは若干大きい軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の細軸部302bを第1挿入孔313に挿入して先端側係止爪304を第1被挿入部材310の後端面310aから後方に向かって突出させた場合に、先端側係止爪304に対して固定ピン301の抜脱方向側に平板部312を配置させ、先端側係止爪304の段差面304aを第1被挿入部材310の後端面310aに対向させることができる。そして、かかる状態から固定ピン301を抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304aを第1被挿入部材310の後端面310aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。
また、固定ピン301を第1被挿入部材310から抜脱するときは、第1被挿入部材310の後端面310aよりも軸方向に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔313の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、第1被挿入部材310の後端面310aに対する先端側係止爪304の対向を解除して先端側係止爪304による係止を解除し、第1被挿入部材310に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔313に通過させることができる。
平板部312の左右両側位置には、第1被挿入部材310を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるための保持爪315が設けられている。2つの保持爪315は、平板部312の後面からほぼ垂直に延出する腕部315aと、腕部315aの先端で互いに離間する方向に向かって突出する爪部315bを有する。
腕部315aは、弾性変形により爪部315bを互いに接近させる方向である左右方向中央に向かって移動させ、復元により爪部315bを元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
爪部315bは、腕部315aの基端側に向かって移行するにしたがって互いに離間する方向である左右方向外側に向かって漸次移行するように傾斜した外側面を有しており、保持爪315を嵌合部321の爪孔部321cに挿入した場合に、爪孔部321cと当接して腕部315aを弾性変形させることができるようになっている。そして、腕部315aに対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面を有しており、嵌合部321の開口孔321dから突出させて引っ掛けることができるようになっている。
上記構成を有する第1被挿入部材310は、可動ベース部203に設けられた嵌合部321に着脱自在に取り付けられる。嵌合部321は、可動ベース部203の底板部261に一体に形成されており、本実施の形態では、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている(図10及び図12を参照)。
嵌合部321は、底板部261の表面から裏面側に向かって凹設されており、第1被挿入部材310を取り付けたときに、平板部312の表面が可動ベース部203の底板部261の表面から突出しないように保持する構成を有する。このように、第1被挿入部材310の平板部312の表面が可動ベース部203の底板部261の表面に突出しないように構成することで、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させた際に、基板ボックス102が第1被挿入部材310に引っ掛かってしまうことを防止できる。
嵌合部321は、図23に示すように、平板部312が嵌め込まれて収容される矩形凹部321aと、矩形凹部321aの略中央位置に凹設される丸穴部321bと、矩形凹部321a内でかつ丸穴部321bの左右両側に沿って穿設されて保持爪315が挿入される爪孔部321cとを有する。
矩形凹部321aは、平板部312の板厚と略同一の深さ寸法を有し、丸穴部321bは、固定ピン301によって基板ボックスと台座装置が互いに固定された状態で先端側係止爪304を収容可能な大きさを有する(例えば、図25を参照)。爪孔部321cは、丸穴部321bの軸方向に沿って延在し、保持爪315の腕部315aよりも若干短い長さ寸法を有し、その底部には開口孔321dが形成されている。
開口孔321dは、爪孔部321cに保持爪315が挿入され、矩形凹部321aに平板部312が嵌め込まれて平板部312の表面が可動ベース部203の底板部261の表面と面一とされた状態で、保持爪315の爪部315bが開口孔321dから突出する位置に形成されている。そして更に、一対の爪孔部321cの最大離間距離が、第1被挿入部材310の一対の腕部315aの最大離間距離と同一若しくは若干短くなるように形成されている。
そして、保持爪315の腕部315aを弾性変形させて爪孔部321cに挿通し、爪部315bを開口孔321dから突出させることによって、腕部315aを復元させ、爪部315bを引っ掛けることができ、第1被挿入部材310を嵌合部321に取り付けた状態に保持できるようになっている。
また、第1被挿入部材310を嵌合部321から取り外すときは、開口孔321dから突出している一対の爪部315bを互いに接近する方向に付勢して、各腕部315aを弾性変形させ、爪部315bの引っ掛かりを外すことによって、第1被挿入部材310の保持を解除し、第1被挿入部材310を嵌合部321から取り外すことができる。第1被挿入部材310の取外作業は、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持させた状態で、底板部261の後方から行うことができるようになっている。
矩形凹部321aと丸穴部321bは、図23及び図25に示すように、後側が閉塞されており、底板部261の後方から第1被挿入部材310の平板部312や固定ピン301の先端側係止爪に触れることはできない構造となっている。尚、嵌合部321の矩形凹部321a、丸穴部321b、爪孔部321cは、いずれも底板部261に対して直交する方向に沿って凹設又は穿設されているので、底板部261の表面側と裏面側から挟み込む金型によって形成することができ、可動ベース部203を容易に製造することができる。
一方、第2被挿入部材330は、例えば図24に示すように、基板ボックス102の裏ケース体120(第2部材)に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材310に対して基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向側にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材330は、図24に示すように、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心には、第2挿入孔333が穿設されている。第2被挿入部材330は、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331によって支持されている。
ゲート部331は、角孔部123内を上下に亘って架け渡すように設けられており、角孔部123内の高さ方向略中央位置に第2被挿入部材330を支持する。そして、第2被挿入部材330の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所をそれぞれニッパなどの工具で切断することによって、第2被挿入部材330を裏ケース体120から切り離すことができるように構成されている。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の中心軸線が裏ケース体120の底板部121に直交する方向に沿って延在し、第2被挿入部材330の後端面330aが底板部121の後面と面一に位置するように第2被挿入部材330を支持する。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の左右両側位置でそれぞれ一定厚さ及び一定幅を有して上下に延在し、ゲート部331の幅方向後端縁部が第2被挿入部材330の後端面330aよりも前側(表ケース体110側)の位置に位置し、かつ基板ボックス102を可動ベース部203に保持させた状態でゲート部331の幅方向後端縁部と可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を有して離間するように設けられている。
このように、ゲート部331の幅方向後端縁部と可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を設けることによって、例えば表ケース体110側から工具を差し入れてゲート部331を切断するときに工具をゲート部331の幅方向全幅に亘って確実に当接させることができ、ゲート部331の切断作業を容易に行うことができる。
ゲート部331は、本実施の形態では、第2被挿入部材330の軸方向長さの約半分の横幅を有しており、ゲート部331の幅方向前端縁部が第2被挿入部材330の前端面と面一となり、ゲート部331の幅方向後端縁部が第2被挿入部材330の軸方向略中央位置に位置するように形成されている。
第2被挿入部材330は、固定ピン301の基端から太軸部302aの先端までの長さとほぼ同一の軸方向長さを有しており、第2挿入孔333が第2被挿入部材330内を同軸上に貫通して形成されている。第2挿入孔333は、固定ピン301の太軸部302aを挿入した場合に太軸部302aの外周面との間に若干の間隙を形成できるように太軸部302aの外径よりも若干大きくかつ一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、基端側係止爪305が第2挿入孔333から突出して基端側係止爪305の段差面305aが第2被挿入部材330の後端面330aに対向するように太軸部302aの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
第2挿入孔333の軸方向前側部分には、拡径部334が形成されている。拡径部334は、第2挿入孔333との間に段差面334aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材330の前端面330aに開口している。
拡径部334は、固定ピン301の太軸部302aが第2挿入孔333に挿入されて基端側係止爪305が第2被挿入部材330に係止された場合に鍔部303を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔333に挿入した場合に、基端側係止爪305を第2被挿入部材330の後端面330aから突出させることができ、基端側係止爪305に対して固定ピン301の抜脱方向側に第2被挿入部材330の後端面330aを対向して配置することができる。そして、かかる状態から固定ピン301を抜脱方向に向かって付勢した場合に基端側係止爪305の段差面305aを第2被挿入部材330の後端面330aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。また、鍔部303が拡径部334内に収容されて、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができる。
固定ピン301を第2被挿入部材330から抜脱するときは、第2被挿入部材330の後端面330aよりも突出している一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔333の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、第2挿入孔333の後端面330aと基端側係止爪305の段差面305aとの対向を解除し、第2被挿入部材330に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、基端側係止爪305を第2挿入孔333に通過させることにより、固定ピン301を第2被挿入部材330から抜脱することができる。
尚、一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔333内をそのまま通過させることができ、第2被挿入部材330から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301を第2被挿入部材330から取り外すことができる。
次に、上記固定手段300の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段300により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、第1被挿入部材310の嵌合部321に第1被挿入部材310を取り付け、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入する。
固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが第2挿入孔333の内周面に当接した状態とされ、かかる状態から、固定ピン301を更に押し込むことで、基端側係止爪305が互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔333の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔333内を通過し、図25に示すように、第2被挿入部材330の後端面330aよりも軸方向に突出する。
基端側係止爪305は、第2挿入孔333内を通過して後端面330aよりも軸方向に突出すると、第2挿入孔333による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面が第2被挿入部材330の後端面330aと対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン301の押し込みによって、先端側係止爪304は、第1被挿入部材310の第1挿入孔313の内周面に傾斜面304bが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔313の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔313内を通過し、図25に示すように、第1被挿入部材310の後端面310aよりも軸方向に突出する。
先端側係止爪304は、第1挿入孔313内を通過して第1被挿入部材310の後端面310aよりも軸方向に突出すると、第1挿入孔313による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304aが第1被挿入部材310の後端面310aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン301の鍔部303は、第2被挿入部材330の拡径部334内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材330の前端面と略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2挿入孔333と拡径部334との段差面334aに当接して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
ここで、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304aが第1被挿入部材310の後端面310aに当接すると共に、基端側係止爪305の段差面305aが第2被挿入部材330の後端面330aに当接して、固定ピン301の引き抜き方向への移動が制止される。
すなわち、固定ピン301の細軸部302bが第1被挿入部材310の第1挿入孔313に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿通されて係止され、固定ピン301を第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から取り外すことができない状態とすることができる。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
そして、上述の固定手段300による固定を解除するには、まず、固定ピン301が係止されている第2被挿入部材330を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材330を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所がそれぞれ切断される。ゲート部331の切断により、第2被挿入部材330は、裏ケース体120から分離された状態とされる。ゲート部331は、可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を有して離間する位置に設けられているので、表ケース体110側から工具を差し入れてゲート部331を切断するときに工具をゲート部331の幅方向全幅に亘って確実に当接させることができ、ゲート部331の切断作業を容易に行うことができる。
次いで、第1被挿入部材310が可動ベース部203から分離される。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させて、可動ベース部203の底板部261を露出させる。そして、開口孔321dから底板部261の裏面側に突出して爪孔部321cの外端面に引っ掛けられている一対の爪部315bを底板部261の裏面側から操作して互いに接近する方向に付勢し、爪部315bの引っ掛かりを外し、第1被挿入部材310を底板部261の表面側に押し出して、嵌合部321から取り外す。
これにより、固定ピン301は、基端側部分が第2被挿入部材330に係止されかつ先端側部分が第1被挿入部材310に係止されたままの状態で、可動ベース部203と裏ケース体120から取り出される。したがって、基板ボックス102の台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対して基板ボックス102をスライド方向にスライド移動させることが可能になり、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができる。
使用済みの固定ピン301を再使用する場合、例えば隣に位置する他の第1被挿入部材310と第2被挿入部材330に挿入して基板ボックス102を台座装置201に固定する場合は、固定ピン301から第1被挿入部材310と第2被挿入部材330が取り外される。
固定ピン301から第1被挿入部材310を取り外すには、第1被挿入部材310の第1挿入孔313から突出している先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して、先端側係止爪304の段差面304aと第1被挿入部材310の後端面310aとの対向を解除し、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢する。これにより、先端側係止爪304を互いに接近する方向に撓めた状態で第1挿入孔313内を通過させることができ、固定ピン301から第1被挿入部材310を取り外すことができる。
固定ピン301から第1被挿入部材310を取り外すと、基端側係止爪305が露出される。したがって、固定ピン301から第2被挿入部材330を取り外すには、第2被挿入部材330の後端面330aから突出している基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢する。これにより、基端側係止爪305を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔333内を通過させることができる。
また、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔333内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材330から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、第2被挿入部材330から簡単に取り外すことができる。
上記固定手段300によれば、固定ピン301は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、嵌合部321によって先端側係止爪304が覆い隠され、基端側係止爪305が第1被挿入部材310と第2被挿入部材330との間に覆い隠されている。
したがって、例えば固定ピン301によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定された状態で、嵌合部321を破壊して先端側係止爪304を露出させ、第1被挿入部材310への係止を解除しても、基端側係止爪305が第1被挿入部材310と第2被挿入部材330との間に覆い隠された状態で第2被挿入部材330に係止されているので、基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン301の不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、第2被挿入部材330が基板ボックス102から分離されかつ第1被挿入部材310が可動ベース部203から分離されて、第1被挿入部材310と第2被挿入部材330が主基板ユニット100から取り出されると、固定ピン301の先端側係止爪304は露出され、先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して第1被挿入部材310への係止を解除する先端側係止爪解除操作が可能となる。したがって、先端側係止爪304に対して先端側係止爪解除操作を行って第1被挿入部材310への係止を解除し、第1被挿入部材310を固定ピン301から取り外すことができる。
第1被挿入部材310が固定ピン301から取り外されると、固定ピン301の基端側係止爪305は露出され、基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して第2被挿入部材330への係止を解除する基端側係止爪解除操作が可能となる。したがって、基端側係止爪305に対して基端側係止爪解除操作を行って第2被挿入部材330への係止を解除し、第2被挿入部材330を固定ピン301から取り外すことができる。これにより、固定ピン301を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から取り外すことができる。
すなわち、上記固定手段300によれば、固定ピン301から第1被挿入部材310を取り外した場合に基端側係止爪305を露出させることができるので、基端側係止爪305による第2被挿入部材330への係止を簡単に解除することができる。
したがって、第2被挿入部材330の第2挿入孔333から固定ピン301の基端側部分を引き抜くことができ、固定ピン301から第2被挿入部材330を簡単に取り外すことができ、固定ピン301を破壊するおそれもない。
また、固定ピン301を再使用が可能な状態で取り出すことができるので、1台のスロットマシン1に対して、1個の固定ピン301を用意するだけでよく、予備の固定ピン301を付与する必要がない。したがって、例えば、固定ピン301を破壊して可動ベース部203と基板ボックス102との結合を解除した後に、未使用の固定ピン301を、再び同じ第1被挿入部材310と第2被挿入部材330に挿入して可動ベース部203と基板ボックス102との結合が未だ解除されていないと偽装する不正行為を防ぐことができる。
また、例えば可動ベース部203又は基板ボックス102と、固定ピン301とのいずれか一方がプラスチック製材料によって構成され、他方が金属製材料によって構成されており、これらを廃棄する場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄できる。したがって、それぞれ資源ゴミとしてリサイクルすることができ、資源の有効活用を図ることができる。
(第2実施の形態)
図26は、第2実施の形態における固定手段400の構成を模式的に示す図である。尚、上述の第1実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
上述の第1実施の形態では、第1被挿入部材310を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に取り付ける構成としたが、本実施の形態では、第1被挿入部材401を可動ベース部203の底板部261に一体に形成した構成を有する。
本実施の形態における固定手段400は、固定ピン301と、第1被挿入部材401と、第2被挿入部材330を有する。第1被挿入部材401は、可動ベース部203の底板部261に一体に形成されており、本実施の形態では、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。
第1被挿入部材401は、底板部261の裏面から後方に突出する凸部402を有している。凸部402は、一定径を有して軸方向に延在する円柱形状を有している。凸部402の略中央位置には、軸方向に沿って第1挿入孔403が穿設されている。
第1挿入孔403は、一定径を有して軸方向に延在する丸穴形状を有し、凸部402の後端面402aに後端が開口している。第1挿入孔403は、固定ピン301の細軸部302bを挿入した場合に細軸部302bの外周面との間に若干の間隙を形成するように細軸部302bの外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、先端側係止爪304が第1挿入孔403から突出して先端側係止爪304の段差面304aが凸部402の後端面に対向するように細軸部302bの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の細軸部302bを第1挿入孔403に挿入した場合に、先端側係止爪304に対して固定ピン301の抜脱方向側に凸部402の後端面402aを対向して配置することができ、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪304の段差面304aを凸部402の後端面402aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。
第1挿入孔403の軸方向前側部分には、収容部404が形成されている。収容部404は、第1挿入孔403との間に段差を介して拡径されて形成されており、底板部261の表面261aと面一である第1被挿入部材401の前端面401aに開口している。
収容部404は、例えば図26に示すように、固定ピン301の細軸部302bが第1挿入孔403に挿入されて先端側係止爪304が第1被挿入部材401に係止された場合に基端側係止爪305の全体を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離と同一若しくは若干広い内径と、基端側係止爪305の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱するときは、凸部402の後端面402aよりも軸方向に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、凸部402の後端面402aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除し、第1被挿入部材401に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔403に通過させることにより、固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱することができる。
尚、第1被挿入部材401は、底板部261に対して直交する方向に沿って凹設されているので、底板部261の表面側と裏面側から挟み込む金型によって形成することができ、可動ベース部203を容易に製造することができる。
次に、上記固定手段400の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段400により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入する。
固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが第2挿入孔333の前端面に当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン301を更に押し込むことで、基端側係止爪305は、第2挿入孔333の前端面に傾斜面305aが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔333の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔333内を通過し、第2被挿入部材330の後端面330aよりも軸方向に突出する。
基端側係止爪305は、第2挿入孔333内を通過して第2被挿入部材330の後端面330aよりも軸方向に突出すると、第2挿入孔333による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材330の後端面330aに対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン301の押し込みによって、先端側係止爪304は、第1挿入孔403の前端面に傾斜面304aが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔403内を通過し、凸部402の後端面402aよりも軸方向に突出する。
先端側係止爪304は、第1挿入孔403内を通過して凸部402の後端面402aよりも軸方向に突出すると、第1挿入孔403による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304bが凸部402の後端面402aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン301の鍔部303は、第2挿入孔333の拡径部334内に収容されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材330の前端面と略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が拡径部334の段差面334aと対向して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
ここで、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304bが凸部402の後端面402aに当接すると共に、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材330の後端面330aに当接して、固定ピン301の引き抜き方向への移動が制止される。
すなわち、固定ピン301の細軸部302bが第1被挿入部材401の第1挿入孔403に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿通されて係止され、固定ピン301を第1被挿入部材401及び第2被挿入部材330から取り外すことができない状態とすることができる。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段300による固定を解除するには、まず、固定ピン301が係止されている第2被挿入部材330を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材330を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。そして、第1挿入孔403から底板部261の裏面側に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで狭め、凸部402の後端面402aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除する。そして、第1被挿入部材401に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔403に通過させ、固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱する。
これにより、固定ピン301は、太軸部302aに第2被挿入部材330が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
使用済みの固定ピン301を再使用する場合、固定ピン301から第2被挿入部材330を取り外す。固定ピン301から第2被挿入部材330を取り外すには、第2被挿入部材330の第2挿入孔333から突出して露出している基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢する。これにより、基端側係止爪305を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔333内を通過させることができる。
そして、一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔333内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材330から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301から第2被挿入部材330を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段400によれば、固定ピン301は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、基端側係止爪305が第1被挿入部材401によって覆い隠されている。したがって、例えば固定ピン301によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材401への係止を解除する解除操作を行ったとしても、基端側係止爪305が第1被挿入部材401内に覆い隠された状態で第2被挿入部材330に係止されているので、基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン301の不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、第2被挿入部材330が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材401への係止が解除されて固定ピン301が主基板ユニット100から取り出されると、固定ピン301の基端側係止爪305は、第2被挿入部材330に係止されたままの状態で露出される。そして、基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して第2被挿入部材330への係止を解除する基端側係止爪解除操作が可能となる。
したがって、基端側係止爪305に対して基端側係止爪解除操作を行って第2被挿入部材330への係止を解除し、第2被挿入部材330を固定ピン301から取り外すことができ、固定ピン301を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
(第3実施の形態)
図27は、第3実施の形態における固定手段410の構成を模式的に示す図である。尚、上述の各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
上述の第2実施の形態では、固定ピン301から第1被挿入部材401を取り外した場合に、基端側係止爪305全体が第2被挿入部材330から突出して露出する構成を例に説明したが、本実施の形態では、基端側係止爪305の一部が第2被挿入部材330から突出して露出する構成を例に説明する。
本実施の形態における固定手段410は、固定ピン301と、第1被挿入部材411と、第2被挿入部材421を有する。第1被挿入部材411は、可動ベース部203の底板部261に一体に形成されており、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。
第1被挿入部材411は、底板部261の裏面から後方に突出する凸部412を有している。凸部412は、一定径を有して軸方向に延在する円柱形状を有している。凸部412の略中央位置には、軸方向に沿って第1挿入孔413が穿設されている。
第1挿入孔413は、凸部412の後端面412aに第1挿入孔413の後端が開口している。第1挿入孔413は、固定ピン301の細軸部302bを挿入した場合に細軸部302bの外周面との間に若干の間隙を形成するように細軸部302bの外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、先端側係止爪304が第1挿入孔413から突出して先端側係止爪304の段差面304aが凸部412の後端面412aに対向するように細軸部302bの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
そして、固定ピン301の細軸部302bを第1挿入孔413に挿入した場合に、先端側係止爪304に対して固定ピン301の抜脱方向側に凸部412の後端面412aを対向させることができ、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪304の段差面304aを凸部412の後端面412aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができるようになっている。
第1挿入孔413の軸方向前側部分には、収容部414が形成されている。収容部414は、第1挿入孔413との間に段差を介して拡径されて形成されており、底板部261の表面と面一である第1被挿入部材411の前端面411aに開口している。
収容部414は、固定ピン301の細軸部302bが第1挿入孔403に挿入されて先端側係止爪304が第1被挿入部材411に係止された場合に基端側係止爪305の一部である先端側部分を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離と同一若しくは若干広い内径と、基端側係止爪305の軸方向長さよりも短い軸方向長さを有している。
固定ピン301を第1被挿入部材411から抜脱するときは、凸部412の後端面412aよりも軸方向に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔413の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、凸部412の後端面412aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除し、第1被挿入部材411に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔413に通過させることにより、固定ピン301を第1被挿入部材411から抜脱することができる。
尚、第1被挿入部材411は、底板部261に対して直交する方向に沿って凹設されているので、底板部261の表面側と裏面側から挟み込む金型によって形成することができ、可動ベース部203を容易に製造することができる。
第2被挿入部材421は、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材411に対して軸方向前側にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材421は、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心軸線が台座装置201に対する基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向に沿って延在するように、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331(例えば、図24を参照)によって支持されている。
第2被挿入部材421は、固定ピン301の基端から基端側係止爪305の傾斜面305bの途中位置までの軸方向長さと同一の軸方向長さを有している。そして、第2被挿入部材421の中心には、第2挿入孔423が穿設されている。
第2挿入孔423は、一定径を有して軸方向に延在する丸穴形状を有しており、固定ピン301の太軸部302aを挿入した場合に太軸部302aの外周面との間に若干の間隙を形成できるように太軸部302aの外径よりも若干大きくかつ一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも小さな内径を有している。
そして、基端側係止爪305が第2挿入孔423から突出して基端側係止爪305の段差面305aが第2挿入孔423と収容部(第2収容部)425との後側段差面425aに対向するように太軸部302aの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
第2挿入孔423の軸方向前側部分には、拡径部424が形成されている。拡径部424は、第2挿入孔423との間に前側段差面424aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材421の前端面421bに開口している。
拡径部424は、固定ピン301の太軸部302aが第2挿入孔333に挿入されて基端側係止爪305が第2被挿入部材330に係止された場合に鍔部303全体を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
第2挿入孔423の軸方向後側部分には、収容部425が形成されている。収容部425は、第2挿入孔423との間に後側段差面425aを介して拡径されて形成されており、第1被挿入部材421の前端面421bに開口している。
収容部425は、固定ピン301の細軸部302bが第1挿入孔413に挿入されて先端側係止爪304が第1被挿入部材411に係止され、かつ、固定ピン301の太軸部302aが第2挿入孔333に挿入されて基端側係止爪305が第2被挿入部材330に係止された場合に、第1被挿入部材411の収容部414と協働して固定ピン301の基端側係止爪305全体を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも若干大きい内径と、基端側係止爪305の軸方向長さよりも短い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔333に挿入した場合に、基端側係止爪305の段差面305aに対して、第2被挿入部材421の後側段差面425aを対向して配置することができ、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪305の段差面305aを第2被挿入部材421の後側段差面425aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。また、鍔部303が拡径部424内に収容されて前側段差面424aに当接し、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができる。
固定ピン301を第2被挿入部材421から抜脱するときは、第2被挿入部材421の後端面421aよりも突出している一対の基端側係止爪305の先端側部分を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔423の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、第2被挿入部材421の後側段差面425aと基端側係止爪305の段差面305aとの対向を解除し、第2被挿入部材421に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、基端側係止爪305を第2挿入孔423に通過させることにより、固定ピン301を第2被挿入部材421から抜脱することができる。
尚、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔423内をそのまま通過させることができ、第2被挿入部材421から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301を第2被挿入部材421から取り外すことができる。
次に、上記固定手段410の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段410により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材421の第2挿入孔423内に挿入する。
固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材421の第2挿入孔423内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが前側段差面424aに当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン301を更に押し込むことで、基端側係止爪305は、互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔423の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔423内を通過し、第2被挿入部材421の後側段差面425aよりも軸方向に突出する。
基端側係止爪305は、第2挿入孔423内を通過して第2被挿入部材421の後側段差面425aよりも軸方向に突出すると、第2挿入孔423による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材421の後側段差面425aに対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン301の押し込みによって、先端側係止爪304は、第1挿入孔413の前端面に傾斜面304aが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔413の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔413内を通過し、凸部412の後端面412aよりも軸方向に突出する。
先端側係止爪304は、第1挿入孔413内を通過して凸部412の後端面412aよりも軸方向に突出すると、第1挿入孔413による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304bが凸部412の後端面412aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン301の鍔部303は、第2挿入孔423内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材421の前端面と略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2被挿入部材421の前側段差面424aと対向して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
ここで、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304bが凸部412の後端面412aに当接すると共に、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材421の後側段差面425aに当接して、固定ピン301の引き抜き方向への移動が制止される。
すなわち、固定ピン301の細軸部302bが第1被挿入部材411の第1挿入孔413に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材421の第2挿入孔423に挿通されて係止され、固定ピン301を第1被挿入部材411及び第2被挿入部材421から取り外すことができない状態とすることができる。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段410による固定を解除するには、まず、固定ピン301が係止されている第2被挿入部材421を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材421を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材421を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン301を第1被挿入部材411から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。そして、第1挿入孔413から底板部261の裏面側に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔413の内径よりも小さくなる位置まで狭め、凸部412の後端面412aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除する。そして、第1被挿入部材411に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔413に通過させ、固定ピン301を第1被挿入部材411から抜脱する。
これにより、固定ピン301は、太軸部302aに第2被挿入部材421が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
使用済みの固定ピン301を再使用する場合、固定ピン301から第2被挿入部材421を取り外す。固定ピン301から第2被挿入部材421を取り外すには、第2被挿入部材421の後端面421aから突出して露出している基端側係止爪305の先端側部分を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材421への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢する。これにより、基端側係止爪305を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔423内を通過させることができる。
そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔423内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材421から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301から第2被挿入部材421を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段400によれば、固定ピン301は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、基端側係止爪305が第1被挿入部材411と第2被挿入部材421との協働によって外部から覆い隠されている。したがって、例えば固定ピン301によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材411への係止を解除する解除操作を行ったとしても、基端側係止爪305が外部から覆い隠された状態で第2被挿入部材421に係止されているので、基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン301の不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、第2被挿入部材421が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材401への係止が解除されて固定ピン301が主基板ユニット100から取り出されると、固定ピン301の基端側係止爪305は、第2被挿入部材421に係止されたままの状態で、基端側係止爪305の先端側部分が第2被挿入部材421の後端面421aから突出して露出される。したがって、基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して第2被挿入部材421への係止を解除する基端側係止爪解除操作が可能となる。
したがって、基端側係止爪305に対して基端側係止爪解除操作を行って第2被挿入部材421への係止を解除し、第2被挿入部材421を固定ピン301から取り外すことができ、固定ピン301を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
(第4実施の形態)
図28は、第4実施の形態における固定手段430の構成を模式的に示す図である。尚、上述の各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
上述の各実施の形態では、固定ピン301から第1被挿入部材410を取り外した場合に、基端側係止爪305全体若しくは一部が第2被挿入部材330から突出して露出する構成を例に説明したが、本実施の形態では、基端側係止爪305が第2被挿入部材441内に収容された状態で外部から係止解除操作が可能な構成を例に説明する。
本実施の形態における固定手段410は、固定ピン301と、第1被挿入部材431と、第2被挿入部材441を有する。第1被挿入部材431は、可動ベース部203の底板部261に形成されており、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。
第1被挿入部材431には、第1挿入孔432が穿設されている。第1挿入孔432は、一定径を有して底板部261に直交する方向に延在する丸穴形状を有しており、第1被挿入部材431の前端面431bから後端面431aまで貫通している。
第1挿入孔432は、固定ピン301の細軸部302bを挿入した場合に細軸部302bの外周面との間に若干の間隙を形成するように細軸部302bの外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、先端側係止爪304が第1挿入孔432から突出して、先端側係止爪304の段差面304aが、底板部261の後面と面一である第1被挿入部材431の後端面431aに対向するように細軸部302bの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の細軸部302bを第1挿入孔432に挿入した場合に、先端側係止爪304に対して固定ピン301の抜脱方向側に第1被挿入部材431の後端面431aを対向させることができる。そして、かかる状態から固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪304の段差面304aを第1被挿入部材431の後端面431aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。
固定ピン301を第1被挿入部材431から抜脱するときは、第1被挿入部材431の後端面431aよりも軸方向に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔432の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、第1被挿入部材431の後端面431aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除し、第1被挿入部材431に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔432に通過させることにより、固定ピン301を第1被挿入部材431から抜脱することができる。
第2被挿入部材441は、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材431に対して軸方向前側にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材441は、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心軸線が台座装置201に対する基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向に沿って延在するように、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331(例えば、図24を参照)によって支持されている。
第2被挿入部材441は、固定ピン301の基端から基端側係止爪305の先端までの軸方向長さとほぼ同一の軸方向長さを有している。そして、第2被挿入部材441の中心には、第2挿入孔443が穿設されている。
第2挿入孔443は、固定ピン301の太軸部302aを挿入した場合に太軸部302aの外周面との間に若干の間隙を形成できるように太軸部302aの外径よりも若干大きくかつ一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、基端側係止爪305が第2挿入孔443から突出して基端側係止爪305の段差面305aが第2挿入孔443と収容部445との間の後側段差面445aに対向するように太軸部302aの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
第2挿入孔443の軸方向前側部分には、拡径部444が形成されている。拡径部444は、第2挿入孔443との間に前側段差面444aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材441の前端面441bに開口している。拡径部444は、固定ピン301の太軸部302aが第2挿入孔443に挿入されて基端側係止爪305が第2被挿入部材441に係止された場合に鍔部303全体を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
第2挿入孔443の軸方向後側部分には、収容部445が形成されている。収容部445は、第2挿入孔443との間に後側段差面445aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材441の後端面441aに開口している。
そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、第1被挿入部材310によって閉塞されるように構成されている。収容部445は、固定ピン301の基端側係止爪305全体を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも若干大きい内径と、基端側係止爪305の軸方向長さとほぼ同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔443に挿入した場合に、基端側係止爪305の段差面305aに対して、第2被挿入部材441の後側段差面445aを対向して配置することができ、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪305の段差面305aを第2被挿入部材441の後側段差面445aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。また、鍔部303が拡径部444内に収容されて前側段差面444aに当接し、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができる。
固定ピン301を第2被挿入部材441から抜脱するときは、第2被挿入部材441の軸方向後側から収容部445内に工具等(図示せず)を挿入し、収容部445の内周面と基端側係止爪305の傾斜面305bとの間に工具の先端を介在させて、第2挿入孔443から突出している一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔443の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、第2被挿入部材441の後側段差面445aと基端側係止爪305の段差面305aとの対向を解除し、第2被挿入部材441に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、基端側係止爪305を第2挿入孔443に通過させることにより、固定ピン301を第2被挿入部材441から抜脱することができる。
尚、一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔443内をそのまま通過させることができ、第2被挿入部材441から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301を第2被挿入部材441から取り外すことができる。
次に、上記固定手段430の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段430により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材441の第2挿入孔443内に挿入する。
固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材441の第2挿入孔443内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが前側段差面444aに当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン301を更に押し込むことで、基端側係止爪305は、互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔443の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔443内を通過し、第2被挿入部材441の後側段差面445aよりも軸方向後側に突出する。
基端側係止爪305は、第2挿入孔443内を通過して第2被挿入部材441の後側段差面445aよりも軸方向後側に突出すると、第2挿入孔443による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材441の後側段差面445aに対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン301の押し込みによって、先端側係止爪304は、第1挿入孔432の内周面に傾斜面304aが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔432の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔432内を通過し、第1被挿入部材431の後端面431aよりも軸方向後側に突出する。
先端側係止爪304は、第1挿入孔432内を通過して第1被挿入部材431の後端面431aよりも軸方向後側に突出すると、第1挿入孔432による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304bが第1被挿入部材431の後端面431aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン301の鍔部303は、第2挿入孔443内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材441の前端面441bと略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2被挿入部材441の前側段差面444aに当接して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
ここで、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304bが第1被挿入部材431の後端面431aに当接すると共に、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材441の後側段差面445aに当接して、固定ピン301の引き抜き方向への移動が制止される。
そして、基端側係止爪305は、収容部445内部に収容された状態で収容部445の軸方向後側の開口部分が第1被挿入部材431によって閉塞されているので、外部から触れることができない。
したがって、固定ピン301の細軸部302bが第1被挿入部材431の第1挿入孔432に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材441の第2挿入孔443に挿通されて係止され、固定ピン301を第1被挿入部材431及び第2被挿入部材441から取り外すことができない状態となっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段410による固定を解除するには、まず、固定ピン301が係止されている第2被挿入部材441を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材441を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材441を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン301を第1被挿入部材431から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。そして、第1挿入孔432から底板部261の裏面側に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔432の内径よりも小さくなる位置まで狭め、第1被挿入部材431の後端面431aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して先端側係止爪304の係止を解除する。そして、第1被挿入部材431に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔432に通過させ、固定ピン301を第1被挿入部材431から抜脱する。
これにより、固定ピン301は、太軸部302aに第2被挿入部材441が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
使用済みの固定ピン301を再使用する場合、固定ピン301から第2被挿入部材441を取り外す。固定ピン301から第2被挿入部材441を取り外すには、基端側係止爪305による係止を解除する。
第2被挿入部材441の収容部445は、既に第1被挿入部材431から固定ピン301が抜脱して分離されているので、軸方向後側の開口部分が開放されている。
したがって、第2被挿入部材441の軸方向後側から収容部445内に工具等を挿入し、基端側係止爪305の傾斜面305bと収容部445の内周面との間に工具の先端を介在させて、一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材441への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢する。これにより、基端側係止爪305を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔443内を通過させることができる。
そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔443内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材441から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301から第2被挿入部材441を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段430によれば、固定ピン301は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、基端側係止爪305が第1被挿入部材431と第2被挿入部材441との協働によって外部から覆い隠されている。したがって、例えば固定ピン301によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材410への係止を解除する解除操作を行ったとしても、基端側係止爪305が外部から覆い隠された状態で第2被挿入部材441に係止されているので、基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン301の不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、第2被挿入部材441が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材431への係止が解除されて、固定ピン301が主基板ユニット100から取り出されると、第2被挿入部材441の収容部445は、軸方向後側が開放される。
したがって、基端側係止爪305の傾斜面305bと収容部445の内周面との間に工具等を挿入し、第2挿入孔443から突出した状態で収容部445内に収容されている一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材441への引っ掛かりを外すことができる。
そして、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢することによって、第2被挿入部材441を固定ピン301から取り外すことができ、固定ピン301を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
(第5実施の形態)
図29は、第5実施の形態における固定手段450の構成を模式的に示す図である。尚、上述の各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態において特徴的なことは、固定ピン451の先端側係止爪304を軸方向に離間して二重に設けて、第1被挿入部材461にそれぞれ係止させる構成としたことである。
本実施の形態における固定手段450は、固定ピン451と、第1被挿入部材461と、第2被挿入部材330を有する。
固定ピン451は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなり、軸部302と、第1先端側係止爪453と、第2先端側係止爪454と、基端側係止爪305を有する。
第1先端側係止爪453は、細軸部302bの先端部分に設けられ、第2先端側係止爪454は、細軸部302bの長手方向略中央位置に設けられている。第1先端側係止爪453と第2先端側係止爪454は、それぞれがスリット306を間に介して細軸部302bから互いに離間する方向でかつ基端側係止爪305と同一方向に向かって突出するように対をなしている。
第1先端側係止爪453は、細軸部302bに対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面453aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面453aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面453bを有している。第1先端側係止爪304の軸方向先端側は、細軸部302bの外径よりも小径になるように形成されている。そして、第1先端側係止爪453の幅方向両端は、細軸部302bの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。第1先端側係止爪453の段差面453aは、固定ピン451の細軸部302bを第1被挿入部材461に挿入した場合に、第1被挿入部材461の凸部462の後端面462aに対向させることができるように形成されている。第1先端側係止爪453の傾斜面453bは、固定ピン451の細軸部302bを第1被挿入部材461の第1挿入孔463に挿入する際に、第1挿入孔463の内周面に当接してスリット306を間に介して細軸部302bを互いに接近する方向に付勢するように形成されている。
第2先端側係止爪454は、軸部302に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面454aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面454aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面454bを有している。第2先端側係止爪454の軸方向先端側は、細軸部302bの外径と同一径となるように形成されている。そして、第2先端側係止爪454の幅方向両端は、細軸部302bの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。第2先端側係止爪454の段差面454aは、固定ピン451の細軸部302bを第1被挿入部材461に挿入した場合に、後述する第1被挿入部材461の係入穴465の段差面465aに対向させることができるように形成されている。第2先端側係止爪454の傾斜面454bは、固定ピン451の細軸部302bを第1被挿入部材461の第1挿入孔463に挿入する際に、第1挿入孔463の内周面に当接してスリット306を間に介して細軸部302bを互いに接近する方向に付勢するように形成されている。
軸部302は、第1先端側係止爪453と第2先端側係止爪454のうちの少なくとも一方を、スリット306を間に介して互いに接近する方向に付勢することによって互いに接近する方向に移動させ、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように弾性強度が設定されている。そして、第1先端側係止爪453と第2先端側係止爪454のうちの少なくとも一方をスリット306を間に介して外側から摘んで互いに接近する方向に付勢しても、各基端側係止爪305を第2被挿入部材330に係止された状態に維持することができ、各基端側係止爪304の爪部304bを径方向外側から摘んで互いに接近する方向に付勢した場合に、第2被挿入部材330に対する基端側係止爪305の係止を解除できるように弾性強度が設定されている。
一対の第1先端側係止爪453と一対の第2先端側係止爪454は、いずれも互いに軸方向に直交する方向の最大離間距離が、太軸部302a以下となる大きさに形成されており、固定ピン451の細軸部302bを第2被挿入部材330の第2挿入孔333から抜脱する方向に移動させた場合に、第2被挿入部材330に引っ掛かることなく第2挿入孔333内を通過させることができるようになっている。
第1先端側係止爪453と第2先端側係止爪454は、いずれも太軸部302aの外周面よりも径方向内側に位置するように形成されている。換言すると、第1先端側係止爪453と第2先端側係止爪454は、細軸部302bの軸中心から最大突出部分までの径方向距離が太軸部302aの半径以下の大きさに設定されており、太軸部302aの外周面よりも径方向外側に突出しないように形成されている。
第1被挿入部材461は、可動ベース部203の底板部261に形成されており、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。第1被挿入部材461は、底板部261の後面261aから後方に突出する凸部462を有している。凸部462は、一定径を有して軸方向に延在する円柱形状をなしており、凸部462の略中央位置には、第1挿入孔463が穿設されている。
第1挿入孔463は、一定径を有して軸方向に延在する丸穴形状を有しており、第1被挿入部材461の凸部462の後端面462aに開口している。第1挿入孔463は、固定ピン451の細軸部302bを挿入した場合に細軸部302bの外周面との間に若干の間隙を形成するように細軸部302bの外径よりも若干大きくかつ第1先端側係止爪453及び第2先端側係止爪454の最大離間距離よりも小さな内径を有している。
そして、第1先端側係止爪453が第1挿入孔463から突出して第1先端側係止爪453の段差面453aが凸部462の後端面462aに対向するように細軸部302bの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
そして、固定ピン451の細軸部302bを第1挿入孔463に挿入した場合に、第1先端側係止爪453に対して固定ピン451の抜脱方向側に凸部462の後端面462aを対向させることができ、固定ピン451が抜脱方向に向かって付勢された場合に第1先端側係止爪453の段差面453aを凸部462の後端面462aに当接させて固定ピン451の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン451を係止することができるようになっている。
また、第1挿入孔463の軸方向中間位置には、係入穴465が拡径されて形成されている。係入穴465は、固定ピン451の細軸部302bを第1挿入孔463に挿入した場合に第2先端側係止爪454が係入されるように、一対の第2先端側係止爪454の最大離間距離よりも大きな内径と、第2先端側係止爪454の軸方向長さとほぼ同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
そして、固定ピン451の細軸部302bを第1挿入孔463に挿入した場合に、第2先端側係止爪454に対して固定ピン451の抜脱方向側に係入穴465内の段差面465aを対向させることができ、固定ピン451が抜脱方向に向かって付勢された場合に第2先端側係止爪454の段差面454aを係入穴465の段差面465aに当接させて固定ピン451の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン451を係止することができるようになっている。
第1挿入孔463の軸方向前側部分には、収容部464が形成されている。収容部464は、第1挿入孔463との間に段差を介して拡径されて形成されており、底板部261の表面と面一である第1被挿入部材461の前端面461aに開口している。
収容部464は、固定ピン451の細軸部302bが第1挿入孔463に挿入されて第1先端側係止爪453及び第2先端側係止爪454が第1被挿入部材401に係止された場合に基端側係止爪305の全体を収容できるように、一対の基端側係止爪305の最大離間距離と同一若しくは若干広い内径と、基端側係止爪305の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
固定ピン451を第1被挿入部材461から抜脱するときは、底板部261の後面261aよりも軸方向に突出している一対の第1先端側係止爪453を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、第1先端側係止爪453及び第2先端側係止爪454の最大離間距離が第1挿入孔463の内径よりも小さくなる位置まで狭める。そして、凸部462の後端面462aと第1先端側係止爪453の段差面453aとの対向、及び係入穴465の段差面465aと第2先端側係止爪454の段差面454aとの対向を解除して第1被挿入部材401への係止を解除し、第1被挿入部材461に対して固定ピン451を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、第1先端側係止爪453及び第2先端側係止爪454を第1挿入孔463に通過させることにより、固定ピン451を第1被挿入部材461から抜脱することができる。
次に、上記固定手段450の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段450により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン451を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入する。
固定ピン451は、固定ピン451の先端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが第2被挿入部材330の前側段差面334aに当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン451を更に押し込むことで、基端側係止爪305は、互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔333の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔333内を通過し、第2被挿入部材330の後端面330aよりも軸方向後側に突出する。基端側係止爪305は、第2挿入孔333内を通過して第2被挿入部材330の後端面330aよりも軸方向後側に突出すると、第2挿入孔333による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材330の後端面330aに対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン451の押し込みによって、一対の第1先端側係止爪453は、第1挿入孔463の内周面に傾斜面453bが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の第1先端側係止爪453の最大離間距離が第1挿入孔463の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔463内を通過し、凸部462の後端面462aよりも軸方向後側に突出する。一対の第1先端側係止爪453は、第1挿入孔463内を通過して凸部462の後端面462aよりも軸方向後側に突出すると、第1挿入孔463による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、第1先端側係止爪453の段差面453bが凸部462の後端面462aと対向する位置に配置される。
また、一対の第2先端側係止爪454は、上述の固定ピン451の押し込みによって一対の第1先端側係止爪453が第1挿入孔463内に挿入されると、一対の第2先端側係止爪454の最大離間距離が第1挿入孔463の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形し、第1挿入孔463内に挿入される。そして、第1先端側係止爪453が第1挿入孔463内を通過して凸部462の後端面462aよりも軸方向後側に突出する位置で、係入穴465の位置に一致し、第1挿入孔463による付勢が解除され、復元して撓みが戻り、係入穴465内に突出し、第2先端側係止爪454の段差面454bが係入穴465の段差面465aに対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン451の鍔部303は、第2挿入孔333内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材330の前端面330bと略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2被挿入部材330の前側段差面334aに当接して固定ピン451の更なる挿入方向への移動が規制される。
そして、固定ピン451を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、第1先端側係止爪453の段差面453bが凸部462の後端面462aに当接し、第2先端側係止爪454の段差面454bが係入穴465の段差面465aに当接し、更に、基端側係止爪305の段差面305bが第2被挿入部材330の後端面330aに当接して、固定ピン451の引き抜き方向への移動が制止される。
また、基端側係止爪305は、第1被挿入部材461の収容部464内に収容されており、外部から触れることができない。したがって、固定ピン451の細軸部302bが第1被挿入部材461の第1挿入孔463に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿通されて係止され、固定ピン451を第1被挿入部材461及び第2被挿入部材330から取り外すことができない状態となっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段410による固定を解除するには、まず、固定ピン451が係止されている第2被挿入部材330を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材330を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン451を第1被挿入部材461から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。それから、第1挿入孔463から底板部261の裏面側に突出している一対の第1先端側係止爪453を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させる。
そして、一対の第1先端側係止爪453の最大離間距離、及び一対の第2先端側係止爪454の最大離間距離が第1挿入孔463の内径よりも小さくなる位置まで狭め、凸部462の後端面462aと第1先端側係止爪453の段差面453aとの対向を解除し、また、係入穴465の段差面465aと第2先端側係止爪454の段差面454aとの対向を解除して、第1先端側係止爪453及び第2先端側係止爪454による第1被挿入部材461への係止を解除する。それから、第1被挿入部材461に対して固定ピン451を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔463に通過させ、固定ピン451を第1被挿入部材461から抜脱する。
これにより、固定ピン451は、太軸部302aに第2被挿入部材330が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
この使用済みの固定ピン451を再使用する場合、固定ピン451から第2被挿入部材330を取り外す作業が行われる。固定ピン451から第2被挿入部材330を取り外すには、第2被挿入部材330から突出して露出している一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外し、基端側係止爪305による第2被挿入部材330への係止を解除する。そして、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢して第2挿入孔333内を通過させる。
一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔333内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材330から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン451を破壊することなく、簡単に固定ピン451から第2被挿入部材330を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段450によれば、固定ピン451は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、基端側係止爪305が第1被挿入部材461の収容部464内に収容されて外部から覆い隠されている。したがって、例えば固定ピン451によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材410への係止を解除する解除操作を行ったとしても、基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン451の不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、第2被挿入部材330が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材461への係止が解除されて、固定ピン451が主基板ユニット100から取り出されると、固定ピン451の基端側係止爪305は、第2被挿入部材330から露出される。
したがって、一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外すことができる。そして、そのまま固定ピン451を引き抜く方向に付勢することによって、第2被挿入部材330を固定ピン451から取り外すことができ、固定ピン451を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
(第6実施の形態)
図30は、第6実施の形態における固定手段470の構成を模式的に示す図である。尚、上述の各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態において特徴的なことは、第1基端側係止爪472と第2基端側係止爪473を固定ピン471に軸方向に離間して設けて、第2被挿入部材481にそれぞれ係止させる構成としたことである。
本実施の形態における固定手段470は、固定ピン471と、第1被挿入部材401と、第2被挿入部材481を有する。
固定ピン471は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなり、軸部302と、先端側係止爪304と、第1基端側係止爪473と、第2基端側係止爪474を有する。
第1基端側係止爪473は、太軸部302aの先端部分に設けられ、第2基端側係止爪474は、太軸部302bの軸方向中間位置に設けられている。第1基端側係止爪473と第2基端側係止爪474は、それぞれがスリット306を間に介して太軸部302aから互いに離間する方向でかつ先端側係止爪304と同一方向に向かって突出して対をなしている。
第1基端側係止爪473は、軸部302に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面473aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面473aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面473bを有している。そして、第1基端側係止爪473の幅方向両端は、太軸部302aの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。
第1基端側係止爪473の段差面473aは、固定ピン471の太軸部302aを第2被挿入部材481の第2挿入孔483に挿入した場合に、第2被挿入部材481の後端面481aに対向させることができるように形成されている。第1基端側係止爪473の傾斜面473bは、固定ピン471の太軸部302aを第2被挿入部材481の第2挿入孔483に挿入する際に、第2挿入孔483の内周面に当接してスリット306を間に介して太軸部302aを互いに接近する方向に付勢するように形成されている。
第2基端側係止爪474は、軸部302に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面474aと、軸方向基端側から先端側に移行するにしたがって段差面474aの外周縁から漸次縮径するテーパ状の傾斜面474bを有している。
第2基端側係止爪474の幅方向両端は、太軸部302aの横幅とほぼ同一の横幅となるように平行に面取りされている。第2基端側係止爪474の段差面474aは、固定ピン471の太軸部302aを第2被挿入部材481の第2挿入孔483に挿入した場合に、第1挿入孔483の係入穴485の段差面485aに対向させることができるように形成されている。第2基端側係止爪474の傾斜面474bは、固定ピン471の太軸部302bを第2被挿入部材481の第2挿入孔483に挿入する際に、第2挿入孔483の内周面に当接してスリット306を間に介して太軸部302aを互いに接近する方向に付勢するように形成されている。
軸部302は、スリット306を間に介して互いに接近する方向に付勢することによって互いに接近する方向に移動させ、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように弾性強度が設定されている。そして、先端側係止爪304をスリット306を間に介して外側から摘んで互いに接近する方向に付勢した場合に、第1被挿入部材401に対する係止を解除できるが、第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474を第2被挿入部材481に係止された状態に維持して、第2被挿入部材481に対する第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474の係止を解除することができないように設定されている。そして、第1基端側係止爪473を径方向外側から摘んで互いに接近する方向に付勢した場合に、第2被挿入部材481に対する第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474の係止を解除できるように弾性強度が設定されている。
一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302a以下となる大きさに設定されており、固定ピン471の細軸部302bを第2被挿入部材481の第2挿入孔483から抜脱する方向に移動させた場合に、第2被挿入部材481に引っ掛かることなく第2挿入孔483内を通過させることができるようになっている。
第2被挿入部材481は、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材411に対して軸方向前側にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材481は、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心軸線が基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向に沿って延在するように、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331(例えば、図24を参照)によって支持されている。
第2被挿入部材481は、固定ピン471の基端から太軸部302aの先端までの軸方向長さとほぼ同一の軸方向長さを有している。そして、第2被挿入部材481の中心には、第2挿入孔483が設けられている。
第2挿入孔483は、固定ピン471の太軸部302aを挿入した場合に太軸部302aの外周面との間に若干の間隙を形成できるように太軸部302aの外径よりも若干大きくかつ一対の第1基端側係止爪473の最大離間距離よりも小さな内径を有している。そして、第1基端側係止爪473が第2挿入孔483から突出して第1基端側係止爪473の段差面473aが第2被挿入部材481の後端面481aに対向するように太軸部302aの軸方向長さとほぼ同一若しくは若干短い軸方向長さを有している。
第2挿入孔483の軸方向中間位置には、係入穴485が拡径されて形成されている。係入穴485は、固定ピン471の太軸部302aを第2挿入孔483に挿入した場合に第2基端側係止爪474が係入されるように、一対の第2基端側係止爪474の最大離間距離よりも大きな内径と、第2基端側係止爪474の軸方向長さとほぼ同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
そして、固定ピン471の太軸部302aを第2挿入孔483に挿入した場合に、第2基端側係止爪474を係入させ、第2基端側係止爪474の段差面474aに対して固定ピン471の抜脱方向側に係入穴485内の段差面485aを対向させることができ、固定ピン471が抜脱方向に向かって付勢された場合に第2基端側係止爪474の段差面474aを係入穴485の段差面474aに当接させて固定ピン471の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン471を係止することができるようになっている。
第2挿入孔483の軸方向前側部分には、拡径部484が形成されている。拡径部484は、第2挿入孔483との間に前側段差面484aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材483の前端面483bに開口している。
拡径部484は、固定ピン471の太軸部302aが第2挿入孔483に挿入されて第1基端側係止爪473が第2被挿入部材481に係止された場合に鍔部303全体を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン471の太軸部302aを第2挿入孔483に挿入した場合に、第1基端側係止爪473の段差面473aに対して、第2被挿入部材481の後端面481aを対向して配置でき、第2基端側係止爪474の段差面474aに対して、係入穴485の段差面485aを対向して配置できる。
そして、固定ピン471が抜脱方向に向かって付勢された場合に第1基端側係止爪473の段差面473aを第2被挿入部材481の後側段差面425aに当接させると共に、第2基端側係止爪474の段差面474aを第2被挿入部材481の係入穴485の段差面485aに当接させて、固定ピン471の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン471を係止することができる。
また、鍔部303が拡径部484内に収容されて前側段差面484aに当接し、固定ピン471がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができる。
固定ピン471を第2被挿入部材481から抜脱するときは、第2被挿入部材481の後端面481aから軸方向に突出している一対の第1基端側係止爪473を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の第1基端側係止爪473の最大離間距離、及び一対の第2基端側係止爪474の最大離間距離が、第2挿入孔483の内径よりも小さくなる位置まで狭める。
そして、第2被挿入部材481の後端面481aと第1基端側係止爪473の段差面473aとの対向を解除すると共に、第2被挿入部材481の係入穴485の段差面485aと第2基端側係止爪474の段差面474aとの対向を解除し、第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474による第2被挿入部材481への係止を解除する。
そして、第2被挿入部材481に対して固定ピン471を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、第1基端側係止爪473を第2挿入孔483に通過させることにより、固定ピン471を第2被挿入部材481から抜脱することができる。
次に、上記固定手段470の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段470により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン471を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材481の第2挿入孔483内に挿入する。
固定ピン471は、固定ピン471の先端側部分が第2被挿入部材481の第2挿入孔483内に挿入されると、第1基端側係止爪473の傾斜面473bが第2挿入孔483の軸方向前端部に当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン471を更に押し込むことで、第1基端側係止爪473は、互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の第1基端側係止爪473の最大離間距離が第2挿入孔483の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔483内に進入して通過し、第2被挿入部材481の後端面481aよりも軸方向後側に突出する。第1基端側係止爪473は、第2挿入孔483内を通過して第2被挿入部材481の後端面481aよりも軸方向後側に突出すると、第2挿入孔483による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、第1基端側係止爪473の段差面473aが第2被挿入部材481の後端面481aに対向する位置に配置される。
また、一対の第2基端側係止爪474は、上述の固定ピン471の押し込みによって一対の基端側係止爪473が第1挿入孔403内に挿入されると、一対の第2基端側係止爪474の最大離間距離が第2挿入孔483の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形し、第2挿入孔483内に挿入される。そして、第1基端側係止爪473が第2挿入孔483内を通過して第2被挿入部材481の後端面481aよりも軸方向後側に突出する位置で、係入穴485の位置に一致し、第2挿入孔483による付勢が解除され、復元して撓みが戻り、係入穴485内に突出し、第2基端側係止爪474の段差面474aが係入穴485の段差面485aに対向する位置に配置される。
一方、上述の固定ピン471の押し込みによって、一対の先端側係止爪304は、第1挿入孔403の軸方向前端部に傾斜面304bが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔403内に進入して通過し、凸部402の後端面402aよりも軸方向後側に突出する。一対の先端側係止爪304は、第1挿入孔403内を通過して凸部402の後端面402aよりも軸方向後側に突出すると、第1挿入孔403による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304bが凸部402の後端面402aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン471の鍔部303は、第2挿入孔483内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材481の前端面と略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2被挿入部材481の前側段差面334aに当接して固定ピン471の更なる挿入方向への移動が規制される。
そして、固定ピン471を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304aが凸部402の後端面402aに当接し、第1基端側係止爪473の段差面473aが第2被挿入部材481の後端面481aに当接し、更に、第2基端側係止爪474の段差面474aが係入穴465の段差面465aに当接して、固定ピン471の引き抜き方向への移動が制止される。
また、かかる状態で、第1基端側係止爪473は、第1被挿入部材401の収容穴404内に収容されて覆い隠されており、外部から触れることができない。したがって、固定ピン471の細軸部302bが第1被挿入部材401の第1挿入孔403に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材481の第2挿入孔483に挿通されて係止され、固定ピン471を第1被挿入部材401及び第2被挿入部材481から取り外すことができない状態となっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段470による固定を解除するには、まず、固定ピン471が係止されている第2被挿入部材481を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材481を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材481を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン471を第1被挿入部材401から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。それから、第1挿入孔403から底板部261の裏面側に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させる。
そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで狭め、凸部402の後端面402aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して、先端側係止爪304による第1被挿入部材401への係止を解除する。それから、第1被挿入部材401に対して固定ピン471を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔403に通過させ、固定ピン471を第1被挿入部材401から抜脱する。
これにより、固定ピン471は、太軸部302aに第2被挿入部材481が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
この使用済みの固定ピン471を再使用する場合、固定ピン471から第2被挿入部材481を取り外す作業が行われる。固定ピン471から第2被挿入部材481を取り外すには、第2被挿入部材481の後端面481aから軸方向後側に突出して露出している一対の第1基端側係止爪473を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させる。
そして、一対の第1基端側係止爪473の最大離間距離、及び一対の第2基端側係止爪474の最大離間距離が第2挿入孔483の内径よりも小さくなる位置まで狭め、凸部402の後端面402aと第1基端側係止爪473の段差面473aとの対向を解除し、また、係入孔485の段差面485aと第2基端側係止爪474の段差面474aとの対向を解除して、第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474による第2被挿入部材481への係止を解除する。それから、第2被挿入部材481に対して固定ピン471を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474を第2挿入孔483に通過させ、固定ピン471を第2被挿入部材481から抜脱する。
一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔483内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材481から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン471を破壊することなく、簡単に固定ピン471から第2被挿入部材481を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段470によれば、固定ピン471は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、第1基端側係止爪473が第1被挿入部材401の収容穴404内に収容されて外部から覆い隠されている。また、かかる状態で、第2基端側係止爪474は、第2被挿入部材481の係入孔485内に係入されて外部から覆い隠されている。
したがって、例えば固定ピン471によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材410への係止を解除する解除操作を行ったとしても、第2被挿入部材481に対する第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474の係止を解除することができず、固定ピン471の不正な取り外しを防ぐことができる。特に、第1基端側係止爪473と第2基端側係止爪474が軸方向に離間して二重に設けられているので、不正な取り外しを更に困難なものにすることができる。
一方、第2被挿入部材481が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材401への係止が解除されて、固定ピン471が主基板ユニット100から取り出されると、固定ピン471の第1基端側係止爪473は、第2被挿入部材481から露出される。したがって、一対の第1基端側係止爪473を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、第2被挿入部材481に対する第1基端側係止爪473及び第2基端側係止爪474の引っ掛かりを外すことができる。そして、そのまま固定ピン471を引き抜く方向に付勢することによって、第2被挿入部材481を固定ピン471から取り外すことができる。したがって、基端ボックス102と可動ベース部203との固定を適正に解除した場合には、固定ピン471を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
(第7実施の形態)
図31は、第7実施の形態における固定手段490の構成を模式的に示す図である。尚、上述の各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態における固定手段490は、固定ピン301と、第1被挿入部材431と、第2被挿入部材491を有する。第2被挿入部材491は、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材411に対して軸方向前側にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材491は、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心軸線が基板ボックス102の表側から裏側に向かう方向でかつスライド移動方向に直交する方向に沿って延在するように、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331(例えば、図24を参照)によって支持されている。
第2被挿入部材491は、固定ピン301の基端から細軸部302bの軸方向中間位置までに亘る軸方向長さと同一の軸方向長さ、及び、固定ピン301の基端側係止爪305の最大離間距離とほぼ同一の外径を有している。
そして、第2被挿入部材491の中心には、第2挿入孔493が設けられている。第2挿入孔493は、固定ピン301の太軸部302aを挿入した場合に太軸部302aの外周面との間に若干の間隙を形成できるように太軸部302aの外径よりも若干大きくかつ一対の基端側係止爪305の最大離間距離よりも小さな内径を有している。
第2被挿入部材491の軸方向中間位置には、貫通孔495が軸方向に直交する方向に貫通して設けられている。貫通孔495は、基板ボックス102の左右方向に延在し、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔493に挿入した場合に基端側係止爪305が係入されるように、基端側係止爪305の軸方向長さとほぼ同一若しくは若干長い大きさを有している。そして、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔493に挿入した場合に、基端側係止爪305を係入させ、基端側係止爪305の段差面305aに対して固定ピン301の抜脱方向側に貫通孔495の内壁面495aを対向させることができ、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪305の段差面305aを貫通孔495の内壁面495aに当接させて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができるようになっている。
第2挿入孔493の軸方向前側位置には、拡径部494が形成されている。拡径部494は、第2挿入孔493との間に前側段差面494aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材491の前端面491aに開口している。
拡径部494は、固定ピン301の太軸部302aが第2挿入孔493に挿入されて基端側係止爪305が第2被挿入部材491に係止された場合に鍔部303全体を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
したがって、固定ピン301の太軸部302aを第2挿入孔493に挿入した場合に、基端側係止爪305の段差面305aを、貫通孔495の段差面495aに対向して配置することができる。
そして、固定ピン301が抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪305の段差面305aを第2被挿入部材491の貫通孔495の段差面495aに当接させて、固定ピン301の抜脱方向への移動を規制し、固定ピン301を係止することができる。
また、鍔部303が拡径部494内に収容されて段差面494aに当接し、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができる。
図中で符号496は、貫通孔495を覆い隠すカバー部材である。カバー部材496は、裏ケース体120の角孔部123内に設けられており、第2被挿入部材491に対して貫通孔495の軸方向に離間して貫通孔495の両端部にそれぞれ対向している。
カバー部材496は、第2被挿入部材491に沿って延在し、第2被挿入部材491の軸方向後側に位置する後端部が第2被挿入部材491の後端面491aと面一の位置に位置するように形成されている。
固定ピン301を第2被挿入部材491から抜脱するときは、ゲート部331を切断して、第2被挿入部材491を第2部材から分離し、貫通孔495の両端部を露出させる。そして、第2被挿入部材491の貫通孔495内に係止されている基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔493の内径よりも小さくなる位置まで狭め、貫通孔495の内壁面495aと基端側係止爪305の段差面305aとの対向を解除し、基端側係止爪305第2被挿入部材491への係止を解除する。そして、第2被挿入部材491に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、基端側係止爪305を第2挿入孔493に通過させることにより、固定ピン301を第2被挿入部材491から抜脱することができる。
次に、上記固定手段490の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段490により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材491の第2挿入孔493内に挿入する。
固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材491の第2挿入孔493内に挿入されると、基端側係止爪305の傾斜面305bが第2挿入孔493の軸方向前端部に当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン301を更に押し込むことで、基端側係止爪305は、互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔493の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第2挿入孔493内に進入して軸方向後側に向かって移動する。基端側係止爪305は、貫通孔495の内壁面495aよりも軸方向後側に移動すると、第2挿入孔493による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、基端側係止爪305の段差面305aが貫通孔495の内壁面495aに対向する位置に配置される。
また、上述の固定ピン301の押し込みによって、一対の先端側係止爪304は、第1挿入孔403の軸方向前端部に傾斜面304bが当接して互いに接近する方向に付勢される。そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで弾性変形すると、第1挿入孔403内に進入し通過して、底板部261の後面261aよりも軸方向後側に突出する。一対の先端側係止爪304は、第1挿入孔403内を通過して底板部261の後面261aよりも軸方向後側に突出すると、第1挿入孔403による付勢が解除され、復元して撓みが元に戻り、先端側係止爪304の段差面304bが底板部261の後面261aと対向する位置に配置される。
かかる位置で、固定ピン301の鍔部303は、第2挿入孔493内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材491の前端面と略面一となる位置に配置される。そして、鍔部303が第2被挿入部材491の前側段差面334aに当接して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
そして、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の段差面304aが底板部261の後面261aに当接し、基端側係止爪305の段差面305aが貫通孔495の内壁面495aに当接して、固定ピン301の引き抜き方向への移動が制止される。
また、かかる状態で、基端側係止爪305は、貫通孔495に係入しているが、貫通孔495の両端部がカバー部材496によって覆い隠されているので、外部から触れることができない。したがって、固定ピン301の細軸部302bが第1被挿入部材401の第1挿入孔403に挿入されて係止され、太軸部302aが第2被挿入部材491の第2挿入孔493に挿入されて係止され、固定ピン301を第1被挿入部材401及び第2被挿入部材491から取り外すことができない状態となっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
上述の固定手段490による固定を解除するには、まず、固定ピン301が係止されている第2被挿入部材491を基板ボックス102の裏ケース体120から分離する。第2被挿入部材491を裏ケース体120から分離するには、第2被挿入部材491を裏ケース体120に支持しているゲート部331をニッパなどの工具で切断する。
次いで、固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱して分離する。まず、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。それから、第1挿入孔403から底板部261の後面261a側に突出している一対の先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させる。
そして、一対の先端側係止爪304の最大離間距離が第1挿入孔403の内径よりも小さくなる位置まで狭め、底板部261の後面261aと先端側係止爪304の段差面304aとの対向を解除して、先端側係止爪304による第1被挿入部材401への係止を解除する。それから、第1被挿入部材401に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、先端側係止爪304を第1挿入孔403に通過させ、固定ピン301を第1被挿入部材401から抜脱する。
これにより、固定ピン301は、太軸部302aに第2被挿入部材491が外嵌されたままの状態で基板ボックス102と台座装置201から取り出される。したがって、基板ボックス102は、台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることができ、可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
この使用済みの固定ピン301を再使用する場合、固定ピン301から第2被挿入部材491を取り外す作業が行われる。固定ピン301から第2被挿入部材491を取り外すには、貫通孔495の内壁面495aから軸方向後側に突出して露出している一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させる。
第2被挿入部材491は、基板ボックス102の裏ケース体120から分離されると、貫通孔495の両端部が露出され、貫通孔495の内壁面495aに係止されている基端側係止爪305も露出される。
したがって、一対の基端側係止爪305の最大離間距離が第2挿入孔493の内径よりも小さくなる位置まで狭め、貫通孔495の内周面495aと基端側係止爪305の段差面305aとの対向を解除して、基端側係止爪305による第2被挿入部材491への係止を解除する。それから、第2被挿入部材491に対して固定ピン301を軸方向でかつ相対的に抜脱する方向に移動させて、基端側係止爪305を第2挿入孔493に通過させ、固定ピン301を第2被挿入部材491から抜脱する。
一対の先端側係止爪304は、最大離間距離が太軸部302aの外径よりも小さいので、第2挿入孔493内をそのまま通過させることができる。したがって、第2被挿入部材491から太軸部302aを抜脱した後に、細軸部302bを引き続き抜脱することができる。したがって、固定ピン301を破壊することなく、簡単に固定ピン301から第2被挿入部材491を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段490によれば、固定ピン301は、基板ボックス102と可動ベース部203を固定している状態では、基端側係止爪305が第1被挿入部材401の貫通孔495内に係入されてカバー部材496により外部から覆い隠されている。
したがって、例えば固定ピン301によって基板ボックス102と可動ベース部203とが固定されたままで第1被挿入部材410への係止を解除する解除操作を行ったとしても、第2被挿入部材491に対する基端側係止爪305及び基端側係止爪305の係止を解除することができず、固定ピン301の不正な取り外しを防ぐことができる。特に、基端側係止爪305が第2被挿入部材491の軸方向中間位置に設けられた貫通孔495に係止されて、その貫通孔495の両端部がカバー部材496によって覆い隠されているので、不正な取り外しを更に困難なものにすることができる。
一方、第2被挿入部材491が基板ボックス102から分離されかつ先端側係止爪304の第1被挿入部材401への係止が解除されて、固定ピン301が主基板ユニット100から取り出されると、第2被挿入部材491の貫通孔495は、その両端部が露出され、貫通孔495に係入されている基端側係止爪305も露出される。
したがって、一対の基端側係止爪305を互いに接近する方向に付勢して弾性変形させ、第2被挿入部材491に対する基端側係止爪305の引っ掛かりを外すことができる。そして、そのまま固定ピン301を引き抜く方向に付勢することによって、第2被挿入部材491を固定ピン301から取り外すことができる。したがって、基端ボックス102と可動ベース部203との固定を適正に解除した場合には、固定ピン301を傷つけたり破損することなく、再使用可能な状態で簡単に取り外すことができる。
尚、上述の固定ピン301の構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。図32〜図34は、固定ピンの他の具体例を示す図である。
図32〜34に示す固定ピン501、511、521は、先端側係止爪504と基端側係止爪505が互いに独立して軸部502に設けられており、例えば先端側係止爪504を軸部502の径方向内側に向かって撓ませても、基端側係止爪505は撓まない構成を有している。
図32に示す固定ピン501は、丸棒状の軸部502を有している。軸部502は、所定の肉厚を有する円筒形状を有しており、軸部502の基端には段差を介して拡径された円盤状の鍔部503が設けられている。
軸部502には、軸部502の先端側部分と基端側部分にそれぞれ先端側係止爪504と基端側係止爪505が設けられている。先端側係止爪504及び基端側係止爪505は、それぞれ一対ずつ設けられている。各先端側係止爪504は、軸部502の先端側部分で互いに離間する位置に設けられており、各基端側係止爪505は、軸部502の基端側部分で互いに離間する位置に設けられている。
先端側係止爪504は、軸部502の先端から軸部502の軸方向に沿って延出する腕部504aと、腕部504aの先端から軸部502よりも径方向外側に向かって突出する爪部504bを有している。
腕部504aは、軸部502の肉厚と略同一の厚さを有して軸方向に沿って延出するように形成されており、軸部502の径方向内側に向かって付勢することによって弾性変形し、爪部504bを軸部502の径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して爪部504bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
爪部504bは、軸部502の基端側に向かって移行するにしたがって漸次軸部502の径方向外側に移行するように傾斜した傾斜面504cを有しており、固定ピン501の先端側部分を第1被挿入部材310の第1挿入孔313に挿入する際に、第1挿入孔313の内周面に当接して腕部504aを軸部502の径方向内側に向かって付勢して弾性変形させることができるようになっている。
また、爪部504bは、腕部504aとの間で腕部504aに対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面504dを有しており、この段差面504dを第1被挿入部材310の後端面310aに対向させることができるようになっている。
基端側係止爪505は、軸部502に開口形成された窓穴部502a内で、軸部502の軸方向に沿って軸部502の基端側から先端側に向かって延出する腕部505aと、腕部505aから軸部502よりも径方向外側に向かって突出する爪部505bを有している。
腕部505aは、軸部502の径方向内側に向かって付勢することによって弾性変形し、爪部505bを軸部502の径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して爪部505bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
爪部505bは、軸部502の基端側に向かって移行するにしたがって漸次軸部502の径方向外側に移行するように傾斜した傾斜面505cを有しており、固定ピン501の基端側部分を第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入する際に、第2挿入孔333の内周面に当接して腕部505aを軸部502の径方向内側に向かって付勢して弾性変形させることができるようになっている。
また、爪部505bは、腕部505aとの間で腕部505aに対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面505dを有しており、この段差面505dを第2被挿入部材330の後端面330aに対向させることができるようになっている。
先端側係止爪504と基端側係止爪505は、各先端側係止爪504が離間する方向と各基端側係止爪505が離間する方向とが90度の位相角度となる位置関係を有している。そして、先端側係止爪504の爪部504bと基端側係止爪505の爪部505bは、略同一の径方向高さを有している。
上記構成を有する固定ピン501を第1実施の形態における固定ピン301の代わりに用いて基板ボックス102を台座装置201に固定すべく、基板ボックス102の前方から第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入すると、基端側係止爪505が第2被挿入部材330に係止され、先端側係止爪504が第1被挿入部材310に係止されて、固定ピン501の抜脱方向への移動が規制される。そして、鍔部503が第2被挿入部材330の拡径部334内に挿入されて固定ピン501の挿入方向への移動が規制される。
したがって、固定ピン501を第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から取り外すことができない状態とすることができる。したがって、固定ピン301と同様に、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
そして、基板ボックス102の固定を解除する場合は、ゲート部331を切断して第2被挿入部材330を基板ボックス102の裏ケース体120から分離し、次いで、可動ベース部203の底板部261から突出している爪部315bの引っ掛かりを外して、第1被挿入部材310を可動ベース部203から分離する。
これにより、固定ピン501は、基端側部分が第2被挿入部材330に係止されかつ先端側部分が第1被挿入部材310に係止されたままの状態で、可動ベース部203と裏ケース体120から取り出される。したがって、基板ボックス102の台座装置201に対する固定が解除され、可動ベース部203に対して基板ボックス102をスライド方向にスライド移動させることが可能になり、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができる。
使用済みの固定ピン501を再利用すべく、固定ピン501から第1被挿入部材310を取り外すには、第1被挿入部材310の後端面310aから突出している先端側係止爪504の爪部504bを互いに接近する方向に付勢して、先端側係止爪504の段差面504dと第1被挿入部材310の後端面310aとの対向を解除し、そのまま固定ピン501を引き抜く方向に付勢する。これにより、先端側係止爪504を互いに接近する方向に撓めた状態で第1挿入孔313内を通過させることができ、固定ピン501から第1被挿入部材310を取り外すことができる。
固定ピン501から第1被挿入部材310を取り外すと、基端側係止爪505が露出される。したがって、固定ピン501から第2被挿入部材330を取り外すには、第2被挿入部材330の後端面330aから突出している基端側係止爪505の爪部505bを互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン501を引き抜く方向に付勢する。これにより、基端側係止爪505を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔333内を通過させることができる。
固定ピン501の先端側係止爪504と基端側係止爪505は、軸部502よりも径方向外側に向かって突出しているので、基端側係止爪505が第2被挿入部材330の第2挿入孔333内を通過すると、次いで、先端側係止爪504の段差面504dが第2被挿入部材330の後端面330aに当接して引っ掛かる。
したがって、第2被挿入部材330の後端面330aから突出している先端側係止爪504の爪部504bを互いに接近する方向に付勢して、第2被挿入部材330への引っ掛かりを外し、そのまま固定ピン501を引き抜く方向に付勢する。これにより、先端側係止爪504を互いに接近する方向に撓めた状態で第2挿入孔333内を通過させることができる。
したがって、第2被挿入部材330から固定ピン501を抜脱することができ、固定ピン501を破壊することなく、第2被挿入部材330から簡単に取り外すことができる。
図33に示す固定ピン511は、図32に示す固定ピン501の変形例である。固定ピン511は、先端側係止爪504と基端側係止爪505が0度の位相角度となる位置関係を有しており、軸方向に一列に並んで設けられている。上記構成を有する固定ピン511も、図32に示す固定ピン501と同様の作用効果を有する。
図34に示す固定ピン521は、図32に示す固定ピン501の他の変形例である。固定ピン521は、基端側部分に比較的太径の太軸部522aを備え、先端側部分に比較的細径の細軸部522bを備えた軸部522を有している。太軸部522aは、一定径を有して軸方向に延在する円筒形状を有し、細軸部522bは、太軸部522aの先端で段差を介して縮径された一定径を有して軸方向に延在する円筒形状を有する。
太軸部522aには、基端側係止爪525が設けられ、細軸部522bには、先端側係止爪524が設けられている。基端側係止爪525と先端側係止爪524は、それぞれ軸部522の径方向に離間する位置に各1対が設けられている。
基端側係止爪525は、太軸部522aに開口形成された窓穴部526内で、太軸部522aの軸方向に沿って太軸部522aの基端側から先端側に向かって延出する腕部527の先端に設けられている。
腕部527は、太軸部522aの径方向内側に向かって付勢することによって弾性変形し、基端側係止爪525を太軸部522aの径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して基端側係止爪525を元の位置に戻すことができるように構成されている。
基端側係止爪525は、太軸部522aよりも径方向外側に突出している。そして、腕部527の先端側から基端側に向かって移行するにしたがって漸次太軸部522aよりも径方向外側に向かって移行するように傾斜した傾斜面525bと、傾斜面525bの基端側で折曲されて腕部527に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面525aを有している。
傾斜面525bは、固定ピン521の基端側部分を第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入する際に、第2挿入孔333の内周面に当接して腕部527を太軸部522aの径方向内側に向かって付勢して弾性変形させることができるように形成されている。
段差面525aは、固定ピン521の基端側部分を第2挿入孔333に挿入して基端側係止爪525を第2被挿入部材330から突出させた状態で、第2被挿入部材330の後端面330aに対向させることができるように形成されている。
先端側係止爪524は、腕部528の先端に設けられている。腕部528は、細軸部522bを径方向で且つ一対の基端側係止爪525が離間する方向に直交する方向に分割することによって形成されている。
腕部528は、細軸部522bの径方向内側に向かって付勢することによって弾性変形し、先端側係止爪524を細軸部522bの径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して先端側係止爪524を元の位置に戻すことができる弾性力を有する。
先端側係止爪524は、細軸部522bよりも径方向外側に突出している。そして、腕部528の先端側から基端側に向かって移行するにしたがって漸次細軸部522bよりも径方向外側に向かって移行するように傾斜した傾斜面524bと、傾斜面524bの基端側で折曲されて腕部528に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面524aを有している。
傾斜面524bは、固定ピン521の基端側部分を第1被挿入部材310の第1挿入孔313に挿入する際に、第1挿入孔313の内周面に当接して腕部528を細軸部522bの径方向内側に向かって付勢して弾性変形させることができるように形成されている。
段差面524aは、固定ピン521の基端側部分を第1挿入孔313に挿入して第1被挿入部材310から先端側係止爪524を突出させた状態で、第1被挿入部材310の後端面310aに対向させることができるように形成されている。
先端側係止爪524は、太軸部522aの外周面よりも径方向内側に位置するように形成されている。換言すると、先端側係止爪524は、細軸部522bの軸中心から最大突出部分までの径方向距離が太軸部522aの半径以下の大きさに設定されており、太軸部522aの外周面よりも径方向外側に突出しないように形成されている。
そして、本実施の形態では、一対の先端側係止爪524の最大離間距離、すなわち、一対の先端側係止爪524の最も離間した部位の離間距離が、太軸部522aの直径以下となる大きさを有している。
したがって、第2被挿入部材330の第2挿入孔333から固定ピン521の細軸部522bを抜脱する方向に移動させた場合に、先端側係止爪524が第2被挿入部材330に引っ掛かることなく第2挿入孔333内を通過させて、先端側部分を第2挿入孔333から抜脱することができる。したがって、固定ピン521を第2被挿入部材330から簡単に取り外すことができる。
尚、固定ピン521は、先端側係止爪504と基端側係止爪505とが90度の位相角度となる位置関係を有する場合を示したが、いかなる位相角度であってもよく、例えば、先端側係止爪504と基端側係止爪505とが0度の位相角度となる位置関係を有してもよい。
(第8実施の形態)
次に、第8実施の形態について図に基づいて以下に説明する。尚、上記各実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図35(a)は、本実施の形態に係る裏ケース体120の斜視図である。同図(b)は、要部拡大図である。本実施形態において特徴的なことは、裏ケース体120に設けられているフランジ126に、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が残るように腕部503を設けたことである(可動ベース部203に関する構成は図12参照)。
フランジ126は、裏ケース体120の上端縁であって、裏ケース体120の左端部(図上右側)から可動ベース部203の係止片286を構成するための左側のスリット溝に対応する位置までと、裏ケース体120の右端部のネジ孔128(図14参照)が形成されている付近から可動ベース部203の係止片286を構成するための右側のスリット溝に対応する位置までの2箇所に、裏ケース体120から後方に向かって突出して形成されている。特に、第2被挿入部材330の上方位置では、後方に向かって突出する突出量が固定ベース部202の第2取付面部223の後方延出量と同程度に構成されている。したがって、フランジ126を平面視した場合、フランジ126の突出量の差により途中位置で段差部が見られることとなる。この突出量が多い部分を膨出部501と定義する。なお、裏ケース体120と表ケース体110とを互いに組み合わせ可動ベース部203に装着した場合に、上記の段差部が固定ベース部202のフランジ片222に近接し、フランジ126の上面は表ケース体110の上面と同一面になるように構成されている。
同じく図35から理解されるように、膨出部501の裏ケース体120の中央寄りの端部には、抉り防止壁502が膨出部501の突出量と同じ突出量で裏ケース体120の下方に所定長さ延在するように形成されている。その長さは、前述の可動ベース部203の底板部261の上端縁から下方に向かって切り欠いたスリット溝の長さに略等しい。この抉り防止壁502は、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203のスリット溝に入り込む形状になっている。
膨出部501の裏ケース体120の側端寄りの端部には、脆弱部503aを有する腕部503が裏ケース体120の下方に所定長さ延在するように形成されている。その長さは、抉り防止壁502の長さと略同一である。更に、この腕部503と裏ケース体120の底板部121の裏面との間には所定の間隔、すなわち可動ベース部203の底板部261の厚さと略同一の間隔が設けられており、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、この間隔に可動ベース部203の底板部261が隙間なく嵌合するように構成されている。また、脆弱部503aは、腕部503の根元部に切り欠きを設けることで形成されている。正面視の際、第2被挿入部330、ゲート部331と重ならない位置に腕部503を設けており、腕部503は基板ボックス102が台座装置201に装着された状態で、正面から視認することができる。
なお、上述した係止片286は、膨出部501の間に位置し、その位置で上述した可動ベース部203に対する基板ボックス102の装着、取り外しの動作が行われる。また、膨出部501の上面の前方寄り位置には、係止孔127が穿設されている。本実施の形態では、各フランジ126にそれぞれ2個ずつ設けられており、各第2被挿入部材330の近傍位置にそれぞれ配置されている。この係止孔127に可動ベース部203に突設された係止部288が嵌入される。係止部288は、可動ベース203の底板部261から上方に向かって突設されている。そして、係止部288は、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、フランジ126の下方から係止孔127に進入し、係止孔127内を貫通して先端がフランジ126の上方に突出する形状を有する。
したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に装着し、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した場合、係止部288が係止孔127内に嵌入されているので、底板部261と裏ケース体120との間に隙間が生じることが防止されている。しかし更に力が加えられ、係止部288が係止孔127から外されて、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に動かされた場合、腕部503は可動部ベース部203の底板部261と密着した状態にあるので、腕部503は脆弱部503aの部分で破壊され、その痕跡が残ることとなる。腕部503が破壊に至らなくとも、腕部503の脆弱部503a付近に曲がりや白化等の現象が生じ、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が残る。このように、基板ボックス102外から基板ボックス102内を確認できるようにするために、基板ボックス102及び可動ベース部203の材料は透明樹脂材料を使用したまま、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に動かされた痕跡を残すための手段として腕部503を設けている。
なお、基板ボックス102を可動ベース部203に装着する場合には、腕部503には過剰な力が加わらないため、装着時に破壊することはない。ここで、腕部503は裏ケース体120ではなく、表ケース体110や可動ベース部203に設けることも可能であるが、可動ベース部203に設ける場合は、基板ボックス102の可動ベース部203への装着に障害とならない部位に設ける必要がある。例えば、側板部264の前端部から基板ボックス102側へ突設した腕部を設けることができる。なお、腕部503は基板ボックス102が台座装置201に装着された状態で正面から視認できる位置に設けられているので、可動ベース部203を回転させることなく視認でき、不正行為が行われた痕跡をいち早く確認することが可能である。
また、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた場合、フランジ126の膨出部501は、第1被挿入部材310から第2被挿入部材330に至る部位の上方に位置し、裏ケース体120と可動ベース部203の底板部261との間の合わせ目部分を、基板ボックス102の上方から覆い隠すことができる。加えて、抉り防止壁502は膨出部501と略L字型に繋がって強度が高められており、抉り防止壁502は可動ベース部203のスリット溝を隙間なく覆う構成になっているので、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できる。
したがって、上述の第1〜7実施の形態と比較して、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が確実に残り、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作をより確実に防止できることとなる。
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の各実施の形態では、台座装置201を第1部材とし、基板ボックス102を第2部材として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、基板ボックス102を構成する表ケース体110と裏ケース体120をそれぞれ第1部材と第2部材としてもよく、互いに相対的にスライド移動することによって結合及び分離される2つの部材であれば、どのようなものであってもよい。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの前面扉が閉じた状態を示す斜視図である。 スロットマシンの前面扉を開いた状態を示した斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 主基板ユニットの正面図である。 図6のI方向矢視図である。 可動ベース部が起立姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニットの状態を示す斜視図である。 可動ベース部が傾倒姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニットの状態を示す斜視図である。 主基板ユニットの背面斜視図である。 主基板ユニットの分解斜視図である。 固定ベース部と可動ベース部とを拡大して示す分解斜視図である。 台座装置の正面斜視図である。 主基板と基板ボックスとを拡大して示す分解斜視図である。 図6のII−II線断面図である。 図6のIII−III線断面図である。 固定ベース部への可動ベース部の支持構造を説明する模式図である。 主制御装置を台座装置から取り外す手順を示す図である。 台座装置の平面図である。 図19のiv−iv線断面図である。 第1実施の形態における固定ピンの斜視図である。 第1被挿入部材を示す斜視図である。 第1被挿入部材と嵌合部の構成を説明する図である。 第2被挿入部材の構成を説明する図である。 本実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第2実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第3実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第4実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第5実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第6実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 第7実施の形態における固定手段の構成を模式的に示す図である。 固定ピンの他の構成例を説明する図である。 固定ピンの他の構成例を説明する図である。 固定ピンの他の構成例を説明する図である。 第8実施の形態における裏ケース体の斜視図である。
1 スロットマシン(遊技機)
2 筐体
2c 背板
3 前面扉
51 リールユニット
61 ホッパ装置
71 電源ボックス
81 中継基板
100 主基板ユニット
101 主制御装置
102 基板ボックス
103 主基板
110 表ケース体
120 裏ケース体(第2部材)
121 底板部
125 ゲート部
126 フランジ
127 係止孔
130 封印ピン
201 台座装置
202 固定ベース部
203 可動ベース部(第1部材)
261 底板部
300 固定手段
301、451、471、501、511、521 固定ピン(規制(固定)部材)
304、504、524 先端側係止爪
305、505、525 基端側係止爪
310、401、411、431、461 第1被挿入部材
313 第1挿入孔
314、404、414、464 収容部(第1収容部)
321 嵌合部
330、421、441、481、491 第2被挿入部材
333 第2挿入孔
425、445 収容部(第2収容部)



Claims (4)

  1. 凹状の嵌合部が形成された第1部材と、
    該第1部材に対して結合される第2部材と、
    前記第1部材設けられ、第1挿入孔、及び前記嵌合部に対して弾性変形させることで着脱可能な保持爪を有する第1被挿入部材と、
    前記第2部材に設けられ、前記第2部材を前記第1部材に結合させた場合に前記第1挿入孔と略同軸上に設けられる第2挿入孔を有する第2被挿入部材と、
    前記第1部材と前記第2部材が結合されて前記第1被挿入部材の前記第1挿入孔内と前記第2被挿入部材の前記第2挿入孔内との間に亘って延在するように挿入された場合に、前記第1部材に対する前記第2部材の相対的な移動を規制する規制部材と、を備え、
    前記規制部材は、
    該規制部材の先端側部分に設けられ前記第1挿入孔に挿入された場合に前記第1被挿入部材に係止されて前記第1被挿入部材に対する規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、
    前記規制部材の基端側部分に設けられ前記第2挿入孔に挿入された場合に前記第2被挿入部材に係止されて前記第2被挿入部材に対する規制部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪と、を有し、
    前記第1被挿入部材の前記保持爪が前記第1部材の前記嵌合部に嵌合されるとともに、前記規制部材の前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止され且つ前記基端側係止爪が前記第2被挿入部材に係止され前記第1被挿入部材によって前記基端側係止爪を外部から覆い隠して前記基端側係止爪に対する係止解除操作を不可能とする一方、
    前記第2部材から前記第2被挿入部材を切断により分離して、前記第1部材の前記嵌合部から前記保持爪を弾性変形させて第1被挿入部材を分離することで、前記規制部材は、前記基端側係止爪が前記第2被挿入部材に係止され、前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止された状態を維持しつつ、前記第1部材及び前記第2部材から分離され、前記先端側係止爪を弾性変形させて前記第1被挿入部材から分離することで、前記基端側係止爪を露出させて前記基端側係止爪に対する係止解除操作を可能とする
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記基端側係止爪は、前記第2被挿入部材に係止された場合に、前記第2被挿入部材から前記第1被挿入部材に向かって突出する構成を有し、
    前記第1被挿入部材は、前記先端側係止爪が前記第1被挿入部材に係止された場合に、前記第1挿入孔の軸方向前側部分に前記基端側係止爪が収容される第1収容部を有することを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  3. 前記規制部材は、該規制部材の基端側部分に比較的太径の太軸部を有し、該規制部材の先端側部分に同軸上に連続する比較的細径の細軸部を有し、
    前記先端側係止爪は、前記太軸部の外周面よりも該太軸部の径方向内側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第1部材は、筐体に取り付けられた固定ベース部に支持され、水平に延在する回転中心軸線を回動中心とした上下に回動可能であり、起立姿勢位置と傾倒姿勢位置とを選択的可能に構成されており、
    前記第2部材は、前記傾倒姿勢位置において前記規制部材の相対的な抜脱方向への移動の規制を解除することで、前記第1部材内で前記回動中心線に直交する方向に往復移動自在に案内されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の遊技機。
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