JP2018183652A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板ボックスを台座装置に固定する固定ピンを、再使用が可能な状態で第1被挿入部材から簡単に取り外すことができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、基板ボックスを台座装置に固定する固定手段を備える。固定手段は、台座装置に着脱自在に設けられる第1被挿入部材と、基板ボックスに分離可能に設けられる第2被挿入部材330と、第1被挿入部材の第1挿入孔及び第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入される固定部材を有する。第1被挿入部材は、台座装置から取り外されると、第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して複数の部材に分解され、固定部材から簡単に取り外すことができる。したがって、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
【選択図】図25
【解決手段】遊技機は、基板ボックスを台座装置に固定する固定手段を備える。固定手段は、台座装置に着脱自在に設けられる第1被挿入部材と、基板ボックスに分離可能に設けられる第2被挿入部材330と、第1被挿入部材の第1挿入孔及び第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入される固定部材を有する。第1被挿入部材は、台座装置から取り外されると、第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して複数の部材に分解され、固定部材から簡単に取り外すことができる。したがって、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
【選択図】図25
Description
本発明は、遊技機に関する。
遊技機は、遊技内容等の制御を行う制御基板を有している。制御基板は、遊技全体を制御する重要部品であり、不正な改造を防ぐために基板ボックス内に封入された状態で遊技機に収容されている(例えば特許文献1)。
上記例示などのような遊技機においても、基板ボックスに対する不正行為が行われるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情などに鑑みてなされたものであり、基板ボックスに対する不正行為を好適に抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、第1部材と、
前記第1部材を保持し、前記第1部材を予め設定された方向に移動させた場合に前記第1部材を取り外し可能な第2部材と、
前記第1部材の移動を規制して前記第1部材を前記第2部材に固定する規制手段と、
を備え、
前記規制手段は、
前記第2部材に設けられ、且つ第1挿入孔が形成され、前記第2部材からの離脱により前記第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して前記第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解可能な第1被挿入部材と、
前記第1部材に設けられ、且つ第2挿入孔が形成され、前記第1部材を前記第2部材に保持させた場合に前記第1被挿入部材に対向して配置されて、前記第2挿入孔が前記第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、
前記第2部材に前記第1部材が保持された状態で前記第2挿入孔側から挿入されて前記第1挿入孔に先端側部分が挿入され、前記第2挿入孔に基端側部分が挿入される規制部材と、
前記規制部材に設けられ、前記第1挿入孔に前記規制部材の先端側部分が挿入された状態で前記第1被挿入部材に係止されて前記規制部材の抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、
前記規制部材に設けられ、前記第2挿入孔に前記規制部材の基端側部分が挿入された状態で前記第2被挿入部材と当接して前記規制部材の挿入方向への移動を規制する当接部と、
を備えていることを特徴とする。
前記第1部材を保持し、前記第1部材を予め設定された方向に移動させた場合に前記第1部材を取り外し可能な第2部材と、
前記第1部材の移動を規制して前記第1部材を前記第2部材に固定する規制手段と、
を備え、
前記規制手段は、
前記第2部材に設けられ、且つ第1挿入孔が形成され、前記第2部材からの離脱により前記第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して前記第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解可能な第1被挿入部材と、
前記第1部材に設けられ、且つ第2挿入孔が形成され、前記第1部材を前記第2部材に保持させた場合に前記第1被挿入部材に対向して配置されて、前記第2挿入孔が前記第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、
前記第2部材に前記第1部材が保持された状態で前記第2挿入孔側から挿入されて前記第1挿入孔に先端側部分が挿入され、前記第2挿入孔に基端側部分が挿入される規制部材と、
前記規制部材に設けられ、前記第1挿入孔に前記規制部材の先端側部分が挿入された状態で前記第1被挿入部材に係止されて前記規制部材の抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、
前記規制部材に設けられ、前記第2挿入孔に前記規制部材の基端側部分が挿入された状態で前記第2被挿入部材と当接して前記規制部材の挿入方向への移動を規制する当接部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、基板ボックスに対する不正行為を好適に抑制することが可能となる。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=0、1、2、3・・・)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
手段0.制御基板を収容する基板ボックスと、遊技機の筐体内に設けられ、前記基板ボックスを保持し、前記基板ボックスを予め設定された方向に移動させた場合に前記基板ボックスを取り外し可能な台座装置と、前記基板ボックスの移動を規制して前記基板ボックスを前記台座装置に固定する規制手段とを備え、前記規制手段は、前記台座装置に脱着可能に設けられ、且つ第1挿入孔が形成され、前記台座装置からの離脱により前記第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して前記第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解される第1被挿入部材と、前記基板ボックスに分離可能に設けられ、且つ第2挿入孔が形成され、前記基板ボックスを前記台座装置に保持させた場合に前記第1被挿入部材に対向して配置されて、前記第2挿入孔が前記第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、前記台座装置に前記基板ボックスが保持された状態で前記第2挿入孔側から挿入されて前記第1挿入孔に先端側部分が挿入され、前記第2挿入孔に基端側部分が挿入される規制部材と、該規制部材に設けられ、前記第1挿入孔に前記規制部材の先端側部分が挿入された状態で前記第1被挿入部材に係止されて前記規制部材の抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、前記規制部材に設けられ、前記第2挿入孔に前記規制部材の基端側部分が挿入された状態で前記第2被挿入部材と当接して前記規制部材の挿入方向への移動を規制する当接部と、を備えたことを特徴とする遊技機。
手段1.制御基板を収容する基板ボックスと、遊技機の筐体内に設けられ、基板ボックスを保持し、基板ボックスを予め設定されたスライド方向にスライド移動させた場合に基板ボックスを取り外し可能な台座装置と、基板ボックスのスライド移動を規制して基板ボックスを台座装置に固定する固定手段とを備え、固定手段は、台座装置に脱着可能に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第1挿入孔が形成され、第1挿入孔の軸心に沿って軸方向一方側に移動させた場合に台座装置から離脱され、台座装置からの離脱により第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解される第1被挿入部材と、基板ボックスに分離可能に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第2挿入孔が形成され、基板ボックスを台座装置に保持させた場合に台座装置から第1被挿入部材が離脱される方向側で第1被挿入部材に対向して配置されて、第2挿入孔が第1挿入孔に連続する第2被挿入部と、台座装置に基板ボックスが保持された状態で第2挿入孔側から挿入されて第1挿入孔に先端側部分が挿入され、第2挿入孔に基端側部分が挿入される固定部材と、固定部材に設けられ、第1挿入孔に固定部材の先端側部分が挿入された状態で第1被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、固定部材に設けられ、第2挿入孔に固定部材の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部と当接して固定部材の挿入方向への移動を規制する当接部とを備えたことを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し、第2被挿入部の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、台座装置に対する基板ボックスのスライド移動が規制されて基板ボックスが台座装置に固定される。
また、かかる状態で先端側係止爪が第1被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動が規制されると共に、当接部が第2被挿入部と当接して固定部材の挿入方向への移動が規制される。
したがって、基板ボックスが固定部材に固定された状態が維持されて、基板ボックスの台座装置からの不正な取り外しを防ぐことができる。
一方、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部を基板ボックスから分離して、第2被挿入部に対向する位置に配置されている第1被挿入部材を台座装置から離脱する方向に移動させることが可能となる。
これにより、第1被挿入部材を台座装置から離脱させて、第1被挿入部材と一体に固定部材を取り外すことができる。したがって、台座装置に対して基板ボックスをスライド移動させることが可能となり、基板ボックスを台座装置から取り外すことができる。
そして、第1被挿入部材を台座装置から離脱させることによって、第1被挿入部材を第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解することができる。
したがって、第1被挿入部材から固定部材を簡単に取り外すことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
そして、上記発明によると、固定部材の先端側係止爪が係止される第1被挿入部材を、台座装置に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材を成形する成形型と、台座装置を成形する成形型を別々のものにすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。
手段2.手段1において、第2被挿入部は、基板ボックスから分離された場合に、前記第2挿入孔の軸心と交差する方向に分離して前記第2挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解されることを特徴とする遊技機。
手段2の発明によれば、第2被挿入部を基板ボックスから分離した場合に、第2被挿入部を第2挿入孔の軸心と交差する方向に分離して第2挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解できる。したがって、固定部材から第2被挿入部を簡単に取り外すことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
手段3.手段11又は2において、固定部材は、第2挿入孔に固定部材の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制する基端側係止爪を有することを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し且つ第2被挿入部材の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止される。
したがって、第2被挿入部材を基板ボックスから分離せずに固定部材を取り外すには、先端側係止爪と基端側係止爪の両方に対して同時に係止解除操作を行う必要があり、かかる操作は煩雑であり、また、困難でもある。したがって、固定部材の不正な取り外しを防止でき、高いセキュリティ性を有する。
そして、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部材を基板ボックスから分離して第1被挿入部材を台座装置から離脱させるだけでよく、基板ボックスを台座装置から簡単に取り外すことができる。
そして、第1被挿入部材が台座装置から離脱されると、第1被挿入部材が第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して複数の部材に分解されるので、固定部材から第1被挿入部材を簡単に取り外すことができる。したがって、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
また、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されると第2挿入孔の軸心と交差する方向に分離して第2挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解できる構成を有する場合は、固定部材から第2被挿入部材を簡単に取り外すことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
手段4.制御基板を収容する基板ボックスと、遊技機の筐体内に設けられ、基板ボックスを保持し、基板ボックスを予め設定されたスライド方向にスライド移動させた場合に基板ボックスを取り外し可能な台座装置と、基板ボックスのスライド移動を規制して基板ボックスを台座装置に固定する固定手段とを備え、固定手段は、台座装置に着脱自在に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第1挿入孔が形成され、第1挿入孔の軸心に沿って軸方向一方側に移動させた場合に台座装置から離脱される第1被挿入部材と、基板ボックスに分離可能に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第2挿入孔が形成され、基板ボックスを台座装置に保持させた場合に台座装置から第1被挿入部材が離脱される方向側で第1被挿入部材に対向して配置されて、第2挿入孔が第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、台座装置に基板ボックスが保持された状態で第2挿入孔側から挿入されて第1挿入孔に先端側部分が挿入され、第2挿入孔に基端側部分が挿入される固定部材と、固定部材に設けられ、第1挿入孔に固定部材の先端側部分が挿入されて固定部材が第1被挿入部材に対して予め設定された回転係止位置に配置された状態で第1被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制し、固定部材が第1被挿入部材に対して相対的に軸周りに回転されて回転係止位置から予め設定された回転解除位置に配置された場合に第1被挿入部材への係止が解除されて固定部材の抜脱方向への移動を許容する先端側係止爪と、固定部材に設けられ、第2挿入孔に固定部材の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材と当接して固定部材の挿入方向への移動を規制する当接部と、台座装置に基板ボックスを保持して第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し且つ第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、固定部材と係合して固定部材を回転係止位置に位置決めし、また、第2被挿入部材を基板ボックスから分離した場合に、固定部材の位置決めを解除して固定部材を回転係止位置から回転解除位置に回転可能とする回転位置決め手段とを有することを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し、第2被挿入部材の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、台座装置に対する基板ボックスのスライド移動が規制されて基板ボックスが台座装置に固定される。
そして、固定部材が回転位置決め手段によって回転係止位置に位置決めされ、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止されて、固定部材の抜脱方向への移動が規制される。そして、当接部が第2被挿入部材と当接して固定部材の挿入方向への移動が規制される。
したがって、固定部材の先端側部分が第1挿入孔に挿入され且つ固定部材の基端側部分が第2挿入孔に挿入された状態が維持されて、台座装置から基板ボックスを不正に取り出されるのを防ぐことができる。
一方、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部材を基板ボックスから分離して、回転位置決め手段による固定部材の回転位置決めを解除する。
そして、固定部材を回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させて、先端側係止爪による第1被挿入部材への係止を解除し、第1被挿入部材に対して固定部材を抜脱方向に向かって移動させる。
これにより、固定部材の先端側部分を第1挿入孔から抜脱して、固定部材を簡単に取り外すことができる。したがって、台座装置に対して基板ボックスをスライド移動させることが可能となり、基板ボックスを台座装置から取り外すことができる。
また、固定部材を回転係止位置から回転解除位置に回転させるだけで、第1被挿入部材から固定部材を取り外すことができるので、固定部材の取り外しの際に固定部材に傷を付けたり破壊するおそれもなく、固定部材を再使用可能な状態で取り出すことができる。
そして、上記発明によれば、固定部材の先端側係止爪が係止される第1被挿入部材を、台座装置に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材を成形する成形型と、台座装置を成形する成形型を別々のものにすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。
手段5.手段4において、第1被挿入部材は、固定部材の先端側部分が第1挿入孔に挿入されて固定部材が回転係止位置に配置された場合に先端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に対向して配置され、第1被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪に当接して第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する第1係止部と、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて、固定部材が回転解除位置に配置された場合に先端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に配置され、第1被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪を通過させて第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容する第1通路部を有することを特徴とする遊技機。
手段5は、第1被挿入部材の具体的な構成の一例を示したものであり、これによると、第1被挿入部材は、第1係止部と第1通路部を有しており、第1係止部は、固定部材の先端側部分が第1挿入孔に挿入されて固定部材が第1被挿入部材に対して回転係止位置に配置された場合に、先端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に対向して配置され、かかる状態で固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪と当接して第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する。
そして、第1通路部は、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて、固定部材が回転解除位置に配置された場合に先端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に配置され、かかる状態で第1被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に先端側係止爪を通過させて第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容する。
したがって、固定部材の先端側部分が第1挿入孔に挿入されて固定部材が第1被挿入部材に対して回転係止位置に配置された場合に、第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制することができ、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて、固定部材が回転解除位置に配置された場合に、第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容することができる。
手段6.手段4又は5において、固定部材は、第2挿入孔に固定部材の基端側部分が挿入されて固定部材が第2被挿入部材に対して予め設定された回転係止位置に配置された状態で第2被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制し、固定部材が第2被挿入部材に対して相対的に軸周りに回転されて回転係止位置から予め設定された回転解除位置に配置された場合に第2被挿入部材への係止が解除されて固定部材の抜脱方向への移動を許容する基端側係止爪を有することを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し、第2被挿入部材の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、固定部材が回転位置決め手段によって回転係止位置に位置決めされて、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止され且つ基端側係止爪が第2被挿入部材に係止される。
したがって、第2被挿入部材を分離せずに固定部材を取り外すには、先端側係止爪と基端側係止爪の両方に対して同時に係止解除操作を行う必要があり、かかる操作は煩雑であり、また、困難でもある。したがって、固定部材の不正な取り外しを防止でき、高いセキュリティ性を有する。
一方、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部材を基板ボックスから分離して、回転位置決め手段による固定部材の回転位置決めを解除し、第1被挿入部材に対して固定部材を相対的に軸周りに回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させ、先端側係止爪による第1被挿入部材への係止を解除し、固定部材の先端側部分を第1挿入孔から抜脱するだけでよく、基板ボックスを台座装置から簡単に取り外すことができる。
そして、第2被挿入部材に対して固定部材を相対的に軸周りに回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させて、基端側係止爪による第2被挿入部材への係止を解除し、固定部材の基端側部分を第2挿入孔から抜脱することができ、第2被挿入部材から固定部材を簡単に取り外すことができ、固定部材に傷を付けたり破壊することなく、再使用可能な状態で取り外すことができる。
手段7.手段6において、第2被挿入部材は、固定部材の基端側部分が第2挿入孔に挿入されて固定部材が回転係止位置に配置された場合に基端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に対向して配置され、第2被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪に当接して第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する第2係止部と、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて固定部材が回転解除位置に配置された場合に基端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に配置され、第2被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪を通過させて第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容する第2通路部を有することを特徴とする遊技機。
手段7は、第2被挿入部材の具体的な構成の一例を示したものであり、これによると、第2被挿入部材は、第2係止部と第2通路部を有しており、第2係止部は、固定部材の基端側部分が第2挿入孔に挿入されて固定部材が第2被挿入部材に対して回転係止位置に配置された場合に、基端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に対向して配置され、かかる状態で固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪と当接して第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制する。
そして、第2通路部は、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて、固定部材が回転解除位置に配置された場合に基端側係止爪に対して固定部材の抜脱方向側に配置され、かかる状態で第2被挿入部材に対して固定部材が相対的に抜脱方向に向かって付勢された場合に基端側係止爪を通過させて第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容する。
したがって、固定部材の基端側部分が第2挿入孔に挿入されて固定部材が第2被挿入部材に対して回転係止位置に配置された場合に、第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を規制することができ、第2被挿入部材が基板ボックスから分離されて、固定部材が回転解除位置に配置された場合に、第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な抜脱方向への移動を許容することができる。
手段8.手段7において、回転位置決め手段は、第1被挿入部材に設けられ、固定部材の先端側部分が第1挿入孔に挿入されて先端側係止爪が第1被挿入部材に係止された場合に、先端側係止爪に対して固定部材の回転方向一方側に対向して配置され、第1被挿入部材に対する固定部材の相対的な回転方向一方側への回転を規制する第1回転規制部と、第2被挿入部材に設けられ、固定部材の基端側部分が第2挿入孔に挿入されて基端側係止爪が第2被挿入部材に係止された場合に、基端側係止爪に対して固定部材の回転方向他方側に対向して配置され、第2被挿入部材に対する固定部材の相対的な回転方向他方側への回転を規制する第2回転規制部を有することを特徴とする。
手段8は、回転位置決め手段の具体的な構成の一例を示したものであり、これによると、固定部材の先端側部分を第1挿入孔に挿入し且つ固定部材の基端側部分を第2挿入孔に挿入して、先端側係止爪を第1被挿入部材に係止させ且つ基端側係止爪を第2被挿入部材に係止させることによって、先端側係止爪に対して固定部材の回転方向一方側に第1回転規制部を対向させて第2被挿入部材に対する固定部材の回転方向一方側への回転を規制し、そして、基端側係止爪に対して固定部材の回転方向他方側に第2回転規制部を対向させて第2被挿入部材に対する固定部材の回転方向他方側への回転を規制することができる。したがって、固定部材を回転係止位置に位置決めすることができる。
そして、第2被挿入部材を基板ボックスから分離することによって、第1被挿入部材に対する固定部材の位置決めを解除して固定部材の相対的な回転方向他方側への回転を許容し、固定部材を回転係止位置から回転解除位置に回転させることができる。
したがって、第1被挿入部材に対して固定部材を相対的に軸周りに回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させて、先端側係止爪による第1被挿入部材への係止を解除し、固定部材の先端側部分を第1挿入孔から抜脱することができる。
したがって、固定部材を簡単に取り外すことができ、台座装置に対して基板ボックスをスライド方向にスライド移動させて、基板ボックスを台座装置から簡単に取り外すことができる。
それから、第2被挿入部材に対して固定部材を相対的に軸周りに回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させて、基端側係止爪による第2被挿入部材への係止を解除し、固定部材の基端側部分を第2挿入孔から抜脱することができる。
したがって、固定部材から第2被挿入部材を簡単に取り外すことができ、固定部材に傷を付けたり破壊するおそれもなく、固定部材を再使用することができる。
手段9.制御基板を収容する基板ボックスと、遊技機の筐体内に設けられ、基板ボックスを保持し、基板ボックスを予め設定されたスライド方向にスライド移動させた場合に基板ボックスを取り外し可能な台座装置と、基板ボックスのスライド移動を規制して基板ボックスを台座装置に固定する固定手段とを備え、固定手段は、台座装置に脱着可能に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第1挿入孔が形成され、第1挿入孔の軸心に沿って軸方向一方側に移動させた場合に台座装置から離脱される第1被挿入部材と、基板ボックスに分離可能に設けられ、基板ボックスのスライド方向に交差する方向に延在する第2挿入孔が形成され、基板ボックスを台座装置に保持させた場合に台座装置から第1被挿入部材が離脱される方向側で第1被挿入部材に対向して配置されて、第2挿入孔が第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、台座装置に基板ボックスが保持された状態で第2挿入孔側から挿入されて第1挿入孔に先端側部分が挿入され、第2挿入孔に基端側部分が挿入される固定部材と、固定部材に設けられ、第1挿入孔に固定部材の先端側部分が挿入された状態で第1被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制し、第1被挿入部材が台座装置から離脱された場合に、第1被挿入部材から露出して第1被挿入部材に対する係止を解除する操作が可能となる先端側係止爪と、固定部材に設けられ、第2挿入孔に固定部材の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材と当接して固定部材の挿入方向への移動を規制する当接部とを有することを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し、第2被挿入部材の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、台座装置に対する基板ボックスのスライド移動が規制されて基板ボックスが台座装置に固定される。
そして、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動が規制される。そして、当接部が第2被挿入部材と当接して固定部材の挿入方向への移動が規制される。
したがって、固定部材の先端側部分が第1被挿入部材の第1挿入孔に挿入され且つ固定部材の基端側部分が第2被挿入部材の第2挿入孔に挿入された状態が維持されて、台座装置から基板ボックスが不正に取り出されるのを防ぐことができる。
一方、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部材を基板ボックスから分離して、第2被挿入部材に対向する位置に配置されている第1被挿入部材を台座装置から離脱する方向に移動させる。
これにより、第1被挿入部材を台座装置から離脱させて、第1被挿入部材と一体に固定部材を取り外すことができる。したがって、台座装置に対して基板ボックスをスライド移動させることが可能となり、基板ボックスを台座装置から取り外すことができる。
そして、第1被挿入部材を台座装置から離脱させることによって、第1被挿入部材から先端側係止爪を露出させて、第1被挿入部材に対する係止を解除する係止解除操作を可能とすることができる。
したがって、第1被挿入部材から固定部材を簡単に取り外すことができ、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
そして、上記発明によれば、固定部材の先端側係止爪が係止される第1被挿入部材を、台座装置に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材を成形する成形型と、台座装置を成形する成形型を別々のものにすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。
手段10.手段9において、固定手段は、固定部材の基端側部分に設けられ、固定部材の基端側部分を第2挿入孔に挿入した場合に第2被挿入部材に係止されて固定部材の抜脱方向への移動を規制し、第1被挿入部材が固定部材から取り外された場合に、第2被挿入部材から露出して第2被挿入部材への係止を解除する操作を可能とする基端側係止爪を有することを特徴とする遊技機。
これにより、台座装置に基板ボックスを保持させ、第1被挿入部材の第1挿入孔に固定部材の先端側部分を挿入し且つ第2被挿入部材の第2挿入孔に固定部材の基端側部分を挿入した場合に、先端側係止爪が第1被挿入部材に係止されると共に、基端側係止爪が第2被挿入部材に係止される。
したがって、第2被挿入部材を基板ボックスから分離せずに固定部材を取り外すには、先端側係止爪と基端側係止爪の両方に対して同時に係止解除操作を行う必要があり、かかる操作は煩雑であり、また、困難でもある。したがって、固定部材の不正な取り外しを防止でき、高いセキュリティ性を有する。
一方、基板ボックスを台座装置から正規に取り外す場合には、第2被挿入部材を基板ボックスから分離して第1被挿入部材を台座装置から離脱させるだけでよく、基板ボックスを台座装置から簡単に取り外すことができる。
そして、離脱された第1被挿入部材を固定部材から取り外すと、第2被挿入部材から基端側係止爪が露出して、第2被挿入部材に対する基端側係止爪の係止解除操作が可能となるので、第2被挿入部材から固定部材を簡単に抜脱することができる。したがって、第2被挿入部材から固定部材を抜脱する際に、固定部材を破壊することなく再使用可能な状態で取り外すことができる。
以下、本発明の実施の形態について遊技機の一例としてスロットマシン1の場合を例に図面に基づいて説明する。図1は、スロットマシン1の正面図、図2は、スロットマシン1の前面扉3が閉じた状態を示す全体斜視図、図3は、スロットマシン1の前面扉3を開いた状態を示した全体斜視図、図4は、前面扉3の背面図、図5は、筐体2の正面図である。
スロットマシン1は、図1及び図2に示すように、筐体2と前面扉3を備えている。筐体2は、スロットマシン1の骨格をなす部材であり、図5に示すように、天板2a、底板2b、背板2c、左側板2d、右側板2eからなり、筐体2正面側が開放された箱形状を有している。
前面扉3は、図3及び図4に示すように、左端側の上下複数カ所がヒンジ5によって筐体2に取り付けられ、上下方向に延在する揺動中心軸線を中心として水平に揺動自在に支持され、横方向の揺動によって筐体2の正面側を開閉するように構成されている。
前面扉3の右端部には、筐体2に対して前面扉3を閉鎖して施錠状態とする施錠装置6と、その施錠装置6による施錠状態を解除して前面扉3を開放するためのキーシリンダ7(図1及び図2を参照)が設けられている。
前面扉3の中央部上寄り位置には、図1及び図2に示すように、遊技者に遊技状態を示す遊技パネル8が設けられている。遊技パネル8には、縦長の表示窓9が3つ横並びに形成されている。表示窓9は透明又は半透明な材質によって構成されており、各表示窓9を介してリール52を視認できるようになっている。
遊技パネル8の下方左側には、各リール52の回転を開始させるために操作されるスタートレバー11が設けられている。スタートレバー11は、揺動操作によって各リール52の回転開始を指示する信号を出力する。
スタートレバー11の右側には、回転している各リール52を個別に停止させるためのストップボタン12がそれぞれ設けられている。各ストップボタン12は、停止させるリール52が表示される表示窓9の下方位置に対応して各々配置されており、押し操作によってリール52の回転停止を指示する信号を出力する。
各ストップボタン12には、各リール52の停止操作が可能であるか否かを表示するための発光ランプが内蔵されており、リール52の回転速度が一定になって回転を停止させることが可能な状態になると点灯し、リール52の回転が停止すると消灯される。
遊技パネル8の下方右側には、コイン投入口21が設けられている。コイン投入口21から投入されたコインは、図3及び図4に示すように、前面扉3の背面に設けられたセレクタ22によって貯留用通路23か排出用通路24のいずれかに案内される。セレクタ22は、通路切替用のソレノイドを有しており、非励磁時に排出用通路24側とし、励磁時に貯留用通路23側に切り換える動作を行う。
貯留用通路23に案内されたコインは、筐体2内に収容されたホッパ装置に供給され、排出用通路24に案内されたコインは、前面扉3の前面下部に設けられたコイン排出口25(図1及び図2を参照)からコイン受け皿26に排出されて遊技者に返還される。
コイン投入口21の下方には、図1及び図2に示すように、コイン返却スイッチ13が設けられている。コイン返却スイッチ13は、コイン投入口21に投入されたコインがセレクタ22内に詰まった際に押し操作することにより、セレクタ22を機械的に動作させて、セレクタ22内のコインを強制的に排出用通路24内(図3及び図4を参照)に導き、コイン排出口25からコイン受け皿26に排出させることができる。
表示窓9の下方左側には、クレジットされた仮想コインを3枚投入するための3枚投入用のベットボタン14が設けられている。そして、3枚投入用のベットボタン14の左方には、クレジットされた仮想コインを2枚投入するための2枚投入用のベットボタン15と、1枚投入するための1枚投入用ベットボタン16が設けられている。
スタートレバー11の左側にはクレジット精算ボタン17が設けられている。クレジット精算ボタン17は、予め設定された最大枚数、例えば50枚となるまでの余剰の投入コイン数や入賞時に獲得した獲得コイン数を電子的に記憶する貯留モード(クレジット機能)と、獲得コイン数を記憶せずに払い出す払出モードとを切り替えるように構成されている。
例えば、クレジット精算ボタン17が1回操作されると、貯留モードとなり蓄積されたコインの枚数の記憶が開始され、再び操作されると貯留モードが解除されて払出モードとなり記憶させた枚数分のコインが実際に排出される。
表示窓9の下方中央には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたコイン数を表示する残数表示部31と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に、残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部32と、獲得コインの枚数を表示する獲得枚数表示部33とがそれぞれ設けられている。
前面扉3の上部には、遊技の進行に伴って点灯・点滅する上部ランプ34と、画像・映像等によって種々の情報を表示する液晶表示部35が設けられている。そして、コイン受け皿26の上方には、スロットマシン1の機種名や遊技に係わるキャラクタなどが表示された下段プレート36が装着されている。また、コイン受け皿26の左側には灰皿37が設けられている。そして、コイン排出口25の左右両側位置には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技の状態を報知する左右一対のスピーカ38が設けられている。
筐体2は、図3及び図5に示すように、仕切板2fによってその内部が上下に2分割されており、仕切板2fの上部には、リールユニット51が取り付けられている。リールユニット51は、円筒状に形成された左リール52a、中央リール52b、左リール52cを備えており、各リール52は、その中心軸線が回動中心軸線となるように、リールユニット51のベース53に回転自在に支持されている。各リール52の回転中心軸線は、筐体2の横幅方向に略水平に左右に延びる同一軸線上に配置されて、各リール52が各表示窓9に対して1対1で対応している。
各リール52の表面には、周回方向に所定間隔をおいて複数種類の図柄が表示されており、一つの表示窓11内から3つの図柄が視認できるように配置されている。そして、リール52の正転により、各表示窓9には各種図柄が上から下に向かって移動しているように映し出される。
各リール52は、個々にステッピングモータ(図示せず)に連結されており、各ステッピングモータにより別個独立して回転駆動され、リール表面の図柄が各表示窓9から視認可能な位置に停止される。
仕切板2fの下方位置には、ホッパ装置61が配設されている。ホッパ装置61は、コインを貯留する貯留タンク62と、コインを払い出す払出装置63を備えている。払出装置63は、図示していないコイン払出用回転板を回転させることによって、貯留タンク62から所定枚数のコインを排出し、排出用通路24を介してコイン受け皿26にコインを払い出す。
ホッパ装置61の右方には、貯留タンク62内に所定量以上のコインが貯留されることを回避するための予備タンク64が設けられている。ホッパ装置61の貯留タンク62には、貯留タンク62内のコインを予備タンク64へ誘導する誘導プレート(図示せず)が設けられている。誘導プレートは、その誘導プレートが設けられている高さ以上に貯留タンク62内にコインが貯留された場合に、コインを案内して貯留タンク62から予備タンク64内に導き、予備タンク64内に貯留するようになっている。
筐体2内におけるホッパ装置61の左方には、電源ボックス71が収容されている。電源ボックス71は、正面側に開閉扉72が設けられており、その開閉扉72を開くことで露出される正面部には、電源スイッチ、リセットスイッチ、設定キー挿入孔(いずれも図示せず)が設けられている。
電源スイッチは、操作することによって主制御装置を始めとする各部に電源を供給するためのものである。リセットスイッチは、スロットマシンの各種状態をリセットするためのスイッチである。リセットスイッチは、押し状態で電源スイッチをオンすることによって、スロットマシン内のバックアップデータをリセットでき、また、電源スイッチがオンされている状態でリセットスイッチを押した場合には、エラー状態をリセットできるようになっている。設定キー挿入孔は、設定キーを挿入するためのキー孔であり、ホール管理者等が設定キーを挿入して、スロットマシン1の設定状態を例えば設定1から設定6まで変更できるようになっている。
リールユニット51の上方には、中継基板(接続基板)81を間に介在させて、主基板ユニット100が設けられている。中継基板81は、リールユニット51の上面に沿って左右方向に亘って延在して配設されており、中継基板81の上面には、配線コード82が接続されている。配線コード82は、中継基板81から上方に延出し、主基板ユニット100の主制御装置101に接続されている。
主基板ユニット100は、スロットマシン1の制御を行う主制御装置101と、主制御装置101を筐体2内の背板2cに取付支持する台座装置201とを備えている。
以下、主基板ユニット100の構成について図6〜図17に基づき詳細に説明する。
図6は主基板ユニット100の正面図、図7は図6のI方向矢視図、図8は、可動ベース部203が起立姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニット100状態を示す斜視図、図9は、可動ベース部203が傾倒姿勢位置に位置決め保持された主基板ユニット100の状態を示す斜視図、図10は主基板ユニット100の背面斜視図、図11は主基板ユニット100の分解斜視図、図12は台座装置201を構成する固定ベース部202と可動ベース部203とを拡大して示す分解斜視図、図13は台座装置201の正面斜視図、図14は主制御装置101を構成する主基板103と基板ボックス102とを拡大して示す分解斜視図、図15は図6のII−II線断面図、図16は図6のIII−III線断面図、図17は固定ベース部202への可動ベース部203の支持構造を説明する模式図であり、回動軸部265の右端部側を支持ピン207の軸方向に沿った断面により示すものである。
尚、特に指定しない限り、図6の状態を基準として図中の右側を主基板ユニット100の右側、図中の左側を主基板ユニット100の左側とし、図中の手前側を主基板ユニット100の前側、図中の奥側を主基板ユニット100の後側として説明する。
主基板ユニット100の台座装置201は、筐体2の背板2cに固定される固定ベース部202と、固定ベース部202に支持されて水平に延在する回動中心軸線を回動中心とした上下に回動可能な可動ベース部203とを備えている。
そして、台座装置201は、その回動中心軸線に直交する方向である予め設定されたスライド方向にスライド移動自在に主制御装置101を案内し、主制御装置101を回動中心軸線に接近する方向にスライド移動させることによって可動ベース部203に保持し、回動中心軸線から離反する方向にスライド移動させることによって可動ベース部203から取り外し可能な保持手段204を備えている。
また、台座装置201は、図8及び図9に示すように、可動ベース部203を起立姿勢位置と傾倒姿勢位置に選択的に配置して位置決め保持する起立姿勢位置決め保持手段205と傾倒姿勢位置決め保持手段206を備えている。
主制御装置101は、例えば図11及び図14に示すように、表裏一対のケース体110、120によって構成される基板ボックス102と、これら各ケース体110、120の間に挟まれる形で基板ボックス102に収容される横長矩形の平板形状を有した主基板(制御基板)103とを備えている。
基板ボックス102は、主基板103の外形に合わせるように横長の矩形状を有しており、台座装置201の保持手段204によって可動ベース部203に着脱自在に装着できるようになっている。
そして、主制御装置101を保持手段204によって保持させた状態で可動ベース部203を回動させて、図7及び図8に示す起立姿勢位置に位置決め保持することにより、基板ボックス102が筐体2の背板2cに沿って平行に延在して基板ボックス102内の主基板103の表面を筐体2の正面側から視認可能とする一方、可動ベース部203を回動させて、図9に示す傾倒姿勢位置に配置することにより、基板ボックス102が筐体2の正面側に傾倒して基板ボックス102内の主基板103の裏面を筐体2の正面側から視認可能とするようになっている。
まず最初に、台座装置201の固定ベース部202の構成について説明する。
固定ベース部202は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、例えば図11に示されるように、基板ボックス102よりも一回り大きな横長矩形で上下に延在する平板状の底板部211を有している。
底板部211の左端部及び右端部には、台座装置201を筐体2内で背板2cに沿って取り付けるための取付フランジ部212が設けられている。取付フランジ部212は、図8〜図13に示されるように、底板部211の左端部及び右端部で底板部211の裏面側に折曲された脚部213と、脚部213の後端部で互いに左右に離反する方向に折曲された第1取付面部214とからなる断面が略L字形状を有している。
取付フランジ部212の第1取付面部214は、図7に示すように、底板部211から底板部211の裏面側に所定距離離間した位置で底板部211と平行に延在し、図9に示すように、底板部211の上下に亘って一定幅で帯状に延びるように形成されている。そして、第1取付面部214の上下方向略中央位置には、背板固定用の取付ネジを挿通するための底孔部214aが開口形成されている。
底板部211の上部でかつ横幅方向略中央位置には、切欠部221が設けられている。切欠部221は、図9〜図12に示されるように、底板部211の上端部から矩形状に切り欠かれて形成されており、上端部から平行に垂下する一対の対向辺部には、フランジ片222が設けられている。フランジ片222は、底板部211の裏面側に折曲されて延出し、切欠部221の上下に亘って一定幅を有して帯状に形成されている。
そして、図10に示されるように、一対の対向辺部の下端間で水平方向に延在する水平辺部には、第2取付面部223が設けられている。第2取付面部223は、底板部211の裏面側に折曲されて後方に延出し、後端部で下方に折曲されて第1取付面部214と面一に延在し、切欠部211の左右に亘って形成されており、底板部211と対向する部分には、背面固定用の取付ネジを螺入するためのネジ孔223aが、互いに左右に離反した位置に螺設されている。
フランジ片222と第2取付面部223は、固定ベース部202を筐体2の背板2cに固定した場合に切欠部211と背板2cとの間に形成される開口部分を協働して閉塞し、底板部211と背板2cとの間隙に不正な回路基板等を隠し入れることができないようにしている。
底板部211の上部でかつ横幅方向両端位置には、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決めして保持するための起立姿勢位置決め保持手段205を構成する係止爪部231が取り付けられている(図6〜図9、図11〜図13を参照)。
各係止爪部231は、例えば図9及び図12に示されるように、基端が底板部211に固定され、底板部211の表面から前方に向かって延出する基部232と、基部232の先端で底板部211の横幅方向中央側に向かって突出して可動ベース部203を係止する爪部233を有している。
各係止爪部231は、可撓性を有する合成樹脂製材料によって構成されており、可動ベース部203を互いに対向する基部232の間に介在させて爪部233で係止し、可動ベース部203が傾倒するのを防いで起立姿勢位置に位置決め保持すると共に、互いに離反する方向に弾性変形させることによって爪部233の係止を解き、可動ベース部203の起立姿勢位置への位置決め保持を解除し、可動ベース部203を傾倒させることができるようになっている。
底板部211の下部でかつ裏面側には、図10に示すように、取付フレーム部材224が取り付けられている。取付フレーム部材224は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、第1取付面部214及び第2取付面部223と面一に延在する第3取付面部225を有している。
第3取付面部225は、固定ベース部202を筐体2の背板2cに固定した場合に、底板部211と背板2cとの間に形成される空間部分を埋めて、底板部211と背板2cとの間隙に不正な回路基板等を隠し入れることができないようにしている。
その第3取付面部225には、左右両側に離れた2カ所に背板固定用の取付ネジ(図示せず)を挿通するための底孔部225aが穿設されている。そして、底板部211には、その背板固定用の取付ネジを底板部211の表面側から挿入するための開口穴211aが、第3取付面部225の底孔部225aに対応する箇所に各々穿設されている(図12を参照)。これら底孔部225a及び開口孔211aは、固定ベース部202の下部側、すなわち、可動ベース部203の回動中心軸線の近傍位置に設けられている。
取付フレーム部材224の下端部には、下蓋部226が設けられている。下蓋部226は、底板部211の下端部で底板部211の裏面側に折曲されて底板部211の下端部と背板2cとの間に形成される開口部分を閉塞するように形成されている。
尚、本実施の形態では、底板部211の上端部を筐体2の天板2aに当接させた状態で固定ベース部202を背板2cに固定する構成を採用している(図18を参照)。したがって、固定ベース部202を背板2cに固定した場合に底板部211の上端部と背板2cとの間に形成される開口部分を天板2aによって閉塞することができる。このため、底板部211の上端部には、この開口部分を閉塞する上蓋部を特に設けていないが、上蓋部を設けて開口部分を積極的に閉塞する構成としてもよい。
また、底板部211の下端部には、支持フランジ部241が設けられている。支持フランジ部241は、特に図12に示されるように、底板部211の下端部で底板部211の表面側に向かって折曲されて突出し、底板部211の横幅方向に沿って水平に左右に延在する起立板部242と、起立板部242の左端部及び右端部で折曲されて上方に突出し、互いに対峙する一対の軸支板部243、244を有している。
起立板部242は、左右に離間した係止爪部231の間に形成される間隔とほぼ同じ横幅方向長さを有した横長の帯板形状をなし、係止爪部231の下方に対応する位置に軸支板部243、244が設けられている。
各軸支板部243、244は、可動ベース部203の回動軸部265と協働して可動ベース部203を固定ベース部202に支持するための支持部分を構成するものであり、底板部53の横幅方向に沿って左右に貫通する軸孔243a、244aが開口形成されている。軸孔243a、244aは、起立板部242の先端部側に位置しかつ軸孔243a、244aの中心が互いに同一軸線上に位置するように設けられており、例えば金属製の支持ピン207を挿入して組み付け可能な構成となっている。
底板部211の右端部側に位置する軸支板部244は、底板部211の左端部側に位置する軸支板部243よりも上方でかつ起立板部242の先端部よりも前方に延長されており、かかる延長部分には錠取付穴245が開口形成されている。錠取付穴245は、軸孔243a、244aと同方向に開口するように形成されており、例えば南京錠のU字バーなどを挿通可能な内径を有している。
起立板部242の先端部には、カバー板部251が設けられている。カバー板部251は、可動ベース部203の回動軸部265を前方から覆い隠すように設けられている。
具体的には、起立板部242の先端部で上方に向かって折曲されて突出し、起立板部242の横幅方向に沿って左右に延在し、上端部252の高さ位置が軸孔243a、244aの中心高さよりも高い位置となるように形成されている(例えば、図16を参照)。
カバー板部251は、可動ベース部203を固定ベース部202に回動自在に支持した場合に、回動軸部265の筐体正面側に対向して回動軸部265の軸方向長さに亘って延在し、そして、カバー板部251の上端部252が支持ピン207の軸中心(回動中心軸線)よりも高い位置に位置して、回動軸部265とカバー板部251との間に形成される隙間を最小限のものにするように形成されている。これにより、回動軸部265とカバー板部251との間隙に、バールやスクリュードライバーなどの工具の先端が差し込まれるのを防ぎ、てこの原理を利用して工具をこじる等の回動軸部265の破壊行為を防ぐようになっている。
カバー板部251の左端部及び右端部には、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決めして保持するための傾倒姿勢位置決め保持手段206を構成する回動ストッパ253が設けられている。
回動ストッパ253は、カバー板部251の左端部及び右端部を切り欠いて、カバー板部251の上端部252よりも一段低く形成されており、図15(b)に示すように、可動ベース部203を傾倒姿勢位置まで傾倒させた際に、可動ベース部203の当接部269に当接するように形成されている。
次に、台座装置201の可動ベース部203の構成について説明する。
可動ベース部203は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの透明な合成樹脂製材料によって構成されており、特に図12及び図13に示されるように、横長矩形の底板部261と、底板部261の長辺側である下端部で折曲されて底板部261の表面側に向かって突出する載置部262と、底板部261の短辺側である左端部及び右端部でそれぞれ底板部261の表面側に向かって折曲形成された一対の側板部263、264とを有している。
底板部261は、固定ベース部202の前方である底板部211の表面側で左右の係止爪部231の間に亘る横幅と、固定ベース部202の底板部211の上下に亘る高さ幅とからなる平板形状をなし、互いに左右に離間した2カ所に窓孔部261aが開口形成されている。窓孔部261aは、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持しかつ底板部261を固定ベース部202の底板部211の表面側に重ね合わせた状態で、固定ベース部202の底孔部211aに連通する位置に形成されている。
載置部262は、固定ベース部202の支持フランジ部241の上部に沿って、起立板部242と略同一の一定幅で底板部261の左右に亘って延在し、上面に主制御装置101の基板ボックス102が載置される横長の帯板形状を有しており、載置部262の下面には、回動軸部265が一体に形成されている。
回動軸部265は、固定ベース部202の軸支板部243、244と協働して可動ベース部203を固定ベース部202に支持するための支持部分を構成するものであり、載置部262の前端部側で載置部262の下面に沿って左右に延在する円柱形状をなし、固定ベース部202の互いに対向する軸支板部243、244の間に亘って介在される長さを有している。
回動軸部265の左端部及び右端部には、可動ベース部203を固定ベース部202に回動可能に支持するための軸孔265aが設けられている(図15〜図17を参照)。軸孔265aは、回動軸部265の左端部及び右端部から軸心に沿って穿設されており、スリット溝268よりも軸方向内側の位置まで至る軸方向深さを有している。
スリット溝268は、側板部263、264から軸孔265aの軸方向に所定距離だけ離間した位置にそれぞれ設けられ、軸孔265aの軸心に直交して載置部262から回動軸部265までスリット状に切り欠いて形成され、載置部262及び回動軸部265を軸方向両側に分断している(図6及び図17を参照)。
また、回動軸部265の左端部及び右端部には、当接部269が設けられている(図6を参照)。当接部269は、固定ベース部202の回動ストッパ253に対応する軸方向位置で、回動軸部265から径方向外側に向かって突設されており(図15を参照)、可動ベース部203を傾倒姿勢位置まで傾倒させた際に、回動ストッパ253に当接するように形成されている。
そして、載置部262の下面には、回動軸部265と載置部262との間の剛性を確保するためのリブ266と、後述する補強プレート271を固定するための固定ネジ穴部267が設けられている(図15及び図16を参照)。
リブ266は、回動軸部265の後部から載置部262の後端部までの間に亘って前後方向に延在し、回動軸部265の軸方向に所定間隔をおいて複数設けられている。固定ネジ穴部267は、底板部261の各窓孔部261aの下方位置に各々設けられており、載置部262の下面に沿って載置部262の後端部から前端部側に向かってネジ穴が螺設されている。
載置部262に取り付けられる補強プレート271は、可動ベース部203を固定ベース部202に支持する支持剛性を向上させるためのものであり、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されている。補強プレート271は、載置部262の左右のスリット溝268の間に亘る長さを有して載置部262の上面に重なり合う平板部272と、平板部272の左端部及び右端部でそれぞれ下方に向かって折曲されて互いに対向し、スリット溝268に差し込まれる軸支板部273と、平板部272の後端部で上方に向かって折曲されて左右方向に亘って延在し、底板部261の表面に沿って重なり合う起立板部274とを有している(図12を参照)。
補強プレート271の起立板部274には、互いに左右方向に離間した位置にそれぞれ窓孔部274aが開口形成されている。各窓孔部274aは、補強プレート271の載置部262への取り付けによって底板部261の窓孔部261aに連通する位置に形成されており、第3取付面部225の固定ネジを通過させることができる大きさを有している。
そして、補強プレート271の各窓孔部274aの下部には、補強プレート271を載置部262に固定するためのブラケット275(図16を参照)が設けられている。ブラケット275は、平板部272の後端部で折曲されて平板部272から下方に延出し、底板部261の窓孔部261aを通過して固定ネジ穴部267の後端部に接面するように形成されている。かかるブラケット275には、補強プレート271を固定するための固定ネジ276が挿通される挿通孔が穿設されている。
補強プレート271の軸支板部273には、回動軸部265の軸孔265aと同一の内径を有した開口孔273aが穿設されており、かかる開口孔273aは、補強プレート271の載置部262への固定により、軸支板部273がスリット溝268に差し込まれて回動軸部265の軸孔265aと同軸上に配置される位置に形成されている。
補強プレート271の載置部262への取り付けは、まず、載置部262の上面に補強プレート271の平面部272を重ね合わせると共に、底板部261の表面側に起立板部274を重ね合わせて、各軸支板部273をスリット溝268に差し込み、ブラケット275を底板部261の窓孔部261aに通過させて固定ネジ穴部267の後端部に接面させる。そして、固定ネジの先端を底板部261の裏面側からブラケット275の貫通孔275aに挿通させて固定ネジ穴部267のネジ穴に螺入する。これにより、補強プレート271は載置部262に取り付けられ、軸支板部273の軸孔273aが回動軸部265の軸孔265aと同軸上に配置される。
側板部263、264は、載置部262と略同一幅で底板部261の下端部から上端部までの間に亘って延在して形成されており、各側板部263、264の前端部には、側板部263、264の上端部から下端部までの間に所定間隔をおいて複数の返し部281が内側に折り曲げ形成されて設けられている。
これら複数の返し部281と底板部261との離間距離は、基板ボックス102の前後幅に対応して設定され、左右の側板部263、264との離間距離は、基板ボックス102の左右幅に対応して設定されている。
側板部263、264及び底板部261の上端部には、基板ボックス102を可動ベース部203に装着するための装着口が形成され、かかる装着口から挿入された基板ボックス102を底板部261に沿って載置部262に接近及び離反する方向、換言すると、可動ベース部203の回動軸部265(回動中心軸線)に直交する方向に往復移動自在に案内する構成となっている。
そして、基板ボックス102を、装着口から挿入して、底板部261に沿って予め設定されたスライド方向である載置部262に接近する方向にスライド移動させて載置部262に載置することによって、可動ベース部203に保持でき、その保持された状態から、底板部261に沿って予め設定されたスライド方向である載置部262から離反する方向にスライド移動させることによって、可動ベース部203から取り外すことができる。
したがって、これらの底板部261、載置部262、側板部263、264、返し部281によって、基板ボックス102を台座装置201に着脱自在に保持する保持手段204が構成される。
各側板部263、264の下端部には、ボス板部282が設けられている。このボス板部282は、側板部263、264から左右方向である筐体2の横幅方向外側に突出して、軸支板部243、244と対向する断面がL字状の板形状をなし、回動軸部265の側端面との間に固定ベース部202の軸支板部243、244を挿入して介在させることが可能な間隙を形成している。
各ボス板部282には、支持ピン207を挿入するための軸孔282aがそれぞれ穿設されている。各軸孔282aは、回動軸部265の軸孔265aと同軸上の位置に設けられており、回動軸部265の軸孔265aに先端が挿入された支持ピン207の基端を支持するように構成されている。
したがって、例えば図17に示すように、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板244を挿入して介在させ、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから、軸支板244の軸孔244aを通して、回動軸部265の軸孔265aに挿入して取り付けることにより、軸支板244を間に介して支持ピン207の軸方向両側を支持することができる。
また、側板部264の下端部には、錠取付穴283が設けられている。錠取付穴283は、例えば南京錠などの錠を取り付けることによって、可動ベース部203の傾倒を禁止し、可動ベース部203を起立姿勢位置に固定するためのものである。
錠取付穴283は、底板部261の右側に位置する側板部264の下端部及びボス板部282に互いに同軸上に穿設されており、固定ベース部202の軸支板部244に穿設された錠取付穴245と略同一の内径を有して同方向に向かって開口し、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持することによって固定ベース部202の錠取付穴245と同軸上に連通する位置に配置され、また、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持することによって固定ベース部202の軸支板部244よりも前方に傾倒した位置に配置されるように構成されている。
したがって、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持した状態で、例えば南京錠のU字バーなどを錠取付穴245、283に挿通し、南京錠をロックすることにより、可動ベース部203の傾倒を禁止し、起立姿勢位置に固定できる。そして、例えば適正に管理された鍵の所有者等が南京錠のロックを解除してU字バーを錠取付穴245、283から取り外さない限り、可動ベース部203を傾倒させることはできず、基板ボックス102を可動ベース部203から取り出すこともできない。したがって、基板ボックス102内の主基板103が基板ボックス102ごと盗まれるのを防ぐことができ、結果的に筐体2内からの主制御装置101の盗難を防止できる。
また、底板部261の下部右側には、固定用フランジ284が設けられており、保持手段204により保持された主制御装置101の基板ボックス102を可動ベース部203に固定するための貫通孔284aが穿設されている。
固定用フランジ284は、側板部264の下端部に一体に形成されており、側板部264の前端部から内方に向かって突出して底板部261と対向する平板形状をなし、底板部261との間に基板ボックス102の一部を挿入して介在させることが可能な間隔を有している。
貫通孔284aは、固定用フランジ284の中央に開口し、中心軸線が底板部261に対して垂直に延在する方向、換言すると、中心軸線が基板ボックス102のスライド移動方向に直交しかつ回動中心軸線に直交する方向に沿って延在するように形成されている。尚、主制御装置101の可動ベース部203への固定方法については、後述の主制御装置101の構成を説明する際に合わせて説明する。
底板部261の上端部でかつ横幅方向中央寄り位置には、可動ベース部203に保持された主制御装置101を係止するための係止部285と、固定手段300の第1被挿入部材310が設けられている。
係止部285は、底板部261の上端縁から下方に向かって所定長さに亘って切り欠いた一対のスリット溝により形成された係止片286と、係止片286の上部に開口形成された係止孔287とを有している。そして、主制御装置101を可動ベース部203に装着した際に、基板ボックス102に突設された突起部121a(図10を参照)を係止部285の係止孔287に係入させて、基板ボックス102を可動ベース部203に係止する一方、係止片286を弾性変形させて係止孔287への係入を解くことによって、基板ボックス102の可動ベース部203への係止を解除できるようになっている。
第1被挿入部材310は、後述する固定ピン301及び第2被挿入部材330との協働によって主制御装置101を可動ベース部203に固定する固定手段300を構成するものであり、係止部285の左右両側に、複数(本実施の形態では4つ)が横一列に並ぶように可動ベース部203に取り付けられる。第1被挿入部材310を可動ベース部203に取り付ける嵌合部321は、可動ベース部203の底板部261から後方に突出するように形成されており、可動ベース部203が起立姿勢位置にあるときには、図10に示すように、固定ベース部202の切欠部221によって形成された空きスペースに収容されて、固定ベース部202の底板部211との干渉を避けるようになっている。尚、第1被挿入部材310の詳細な構成については、固定手段300の構成を説明する際に合わせて説明する。
上記構成を有する可動ベース部203は、可動ベース部203の回動軸部265と固定ベース部202の軸支板部243、244とが位置合わせされ、ボス板部282の軸孔282a、軸支板部243、244の軸孔243a、244a及び回動軸部265の軸孔265aに支持ピン207が挿通されて、固定ベース部202に回動可能に支持される。
具体的には、可動ベース部203の右端部側については、例えば図17に示すように、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板244を挿入し、回動軸部265の軸孔265aと軸支板部244の軸孔244aを位置合わせし、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから軸支板244の軸孔244aを通して回動軸部265の軸孔265aに挿入して取り付けることにより、固定ベース部202に回動自在に支持される。
同様に、可動ベース部203の左端部側については、特に図示していないが、回動軸部265の側端面とボス板部282との間に軸支板部243を挿入し、回動軸部265の軸孔265aと軸支板部243の軸孔243aを位置合わせし、支持ピン207をボス板部282の軸孔282aから軸支板部243の軸孔243aを通して回動軸部265の軸孔265aに挿通して取り付けることにより、固定ベース部202に回動自在に支持される。
軸支板部243、244の軸孔243a、244aの内径と補強プレート271の軸支板部273の軸孔273aの内径は、支持ピン207の外径よりもわずかに大きく、ボス板部282の軸孔282aと回動軸部265の軸孔265aの内径は、支持ピン207の外径よりもわずかに小さく形成されており、支持ピン207はボス板部282の軸孔282aと回動軸部265の軸孔265aに圧入される。
このとき、支持ピン207の頭部は、ボス板部282の側端面と面一、若しくは軸孔282a内に没入し、支持ピン207の抜き外しができない状態とされ、固定ベース部202に対して可動ベース部203を回動可能であるが、分離できないようになっている。
支持ピン207は、例えば可動ベース部203の右端部側では、軸支板244を間に介して、支持ピン207の軸方向両側を側板部264とボス板部282によって支持される。そして、可動ベースb203の左端部側では、軸支板部243を間に介して、支持ピン207の軸方向両側を側板部263とボス板部282によって支持される。したがって、支持ピン207を可動ベース部203に強固に支持させることができ、可動ベース部203を固定ベース部202に支持する支持剛性を強くし、可動ベース部203を固定ベース部202に安定して支持することができる。
固定ベース部202に回動自在に支持された可動ベース部203は、図15(a)に示すように、係止爪部231により固定ベース部202の底板部211の表面側に沿って底板部211が垂直に延在する起立姿勢位置に位置決め保持される。そして、図15(b)に示すように、係止爪部231による係止を解除しかつ前方へ傾倒させることにより、起立姿勢位置から約60度だけ前方に傾倒した位置で回動軸部265の当接部269がカバー板部251の回動ストッパ253に当接し、傾倒姿勢位置に位置決め保持される。
可動ベース部203は、起立姿勢位置から傾倒されると、重力によって下方に向かって回動する力が作用し、傾倒姿勢位置まで回動して、傾倒姿勢位置で当接部269が回動ストッパ253に当接する。したがって、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に必ず位置決め保持することができる。
上述のように回動軸部265の左端部及び右端部には、図17に示すように、軸孔265aが設けられており、金属製材料からなる支持ピン207が各々挿入されている。そして、支持ピン207の先端部側は、スリット溝268に差し込まれた補強プレート271の軸支板部273に開口する軸孔273aを通過して更に奥まで挿入されている。
それから、回動軸部265の左端部及び右端部の軸方向外側位置には、金属製材料からなる固定ベース部202の軸支板部243、244が配置されており、支持ピン207の基端部側が軸支板部243、244の軸孔243a、244aに挿入されて支持されている。したがって、回動軸部265の左端部及び右端部は、回動軸部265の軸方向中央部分よりも高い剛性を有している。
そして、その回動軸部265の左端部及び右端部には、可動ベース部203の回動ストッパ253に当接する当接部269が設けられている。したがって、回動ストッパ253を確実に受け止めることができ、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に安定して位置決め保持することができる。
可動ベース部203を固定ベース部202に回動自在に支持すると、起立板部242は、回動軸部265の下方位置を通過して先端部が回動軸部265よりも筐体2の正面側に突出する位置に配置される。そして、カバー板部251は、回動軸部265の筐体正面側に対向して回動軸部265の軸方向に沿って延在する。
したがって、可動ベース部203の回動軸部265と起立板部242との間の間隙を、図16(a)及び図16(b)に示すように、起立姿勢位置及び傾倒姿勢位置の何れにおいても、カバー板部251によって筐体2の正面側から覆い隠される。
したがって、カバー板部251によって回動軸部265を、筐体2の正面側から覆い隠すことができ、工具等を用いた回動軸部265の破壊行為を予防することができる。
また、カバー板部251の上端部252が、回動軸部265の回動中心軸線よりも若干高い位置になるように形成されている。このように、カバー板部251の上端部251の高さ位置を回動軸部265の回動中心軸線と同一若しくはそれ以上の高さ位置に設定することで、回動軸部265とカバー板部251との間の間隙を最小限のものとしている。
したがって、回動軸部265と起立板部242との間や回動軸部265とカバー板部251との間に、バールやスクリュードライバーなどの工具の先端が差し込まれるのを防ぎ、てこの原理を利用して工具をこじる等の回動軸部265の破壊行為を防ぐことができる。
更に、本実施の形態では、底板部211の上端部を筐体2の天板2aに当接させた状態で固定ベース部202を背板2cに固定する構成を採用していることから(例えば、図18を参照)、回動軸部265の回動中心軸線と天板2aとの間隔が狭く、回動軸部265とカバー板部251との間隙に上方からスクリュードライバー等の棒状の工具を挿入可能なスペースを確保することができない。
したがって、工具等を用いた回動軸部265の破壊による可動ベース部203の固定ベース部202からの切り離しを困難なものとし、主基板103が可動ベース部203と共に持ち去られるのを抑制することができる。
また、軸支板部243、244の外側、すなわち筐体2の横幅方向外側がボス板部282によって覆われてカバーされている(図7を参照)。したがって、工具等を用いて軸支板部243、244が破壊されるのを防ぐことができ、軸支板部243、244の破壊により可動ベース部203が固定ベース部202から切り離されて、主制御装置101が可動ベース部203と共に持ち去られるのを抑制することができる。
また、カバー板部251は、起立板部242の先端部で上方に向かって折曲することによって形成することができるので、簡単に設けることができ、何ら特別な部品を後付けする必要がなく、低コストで実施できるという利点も有している。
上記構成を有する台座装置201は、例えば図13に示すように、固定ベース部202に可動ベース部203を回動自在に支持した状態で、固定ベース部202の表面側から第1取付面部214の底孔部214aに取付ネジが挿通され、更に、可動ベース部203を起立姿勢位置に位置決め保持した状態で、可動ベース部203の窓孔部274a、261a及び底板部211の開口穴211aを通して第3取付面部225の底孔部225aに取付ネジが挿通され、背板2c内側の各々対応する箇所に予め設けられているナット部(図示せず)に螺入されることで、背板2cに固定される。取付ネジは、筐体2の正面側から筐体内に挿入されたスクリュードライバ等の工具先端と係合し、工具をその回転中心軸線が筐体2の前後方向に延在する状態で回すことにより螺入される。
また、筐体2の背板2cに予め形成された挿通孔(図示せず)に、筐体2の後方からネジ(図示せず)を挿入し、そのネジ先端部を背板2cから筐体2内に突出させ、固定ベース部202裏面の第2取付面部223に設けられたネジ孔223aに螺入する。したがって、固定ベース部202は、背板2cに対して前方及び後方の両方から固定される。
これにより、仮に背板2cの前方からの取付ネジが取り外されたとしても、背板2cの後方からのネジも取り外さない限りは固定ベース部202を背板2cから取り外すことができないようになっており、固定ベース部202の取り外しをより困難なものとし、主基板ユニット100の盗難防止を図っている。
特に、基板ボックス102を可動ベース部203に保持した状態では、可動ベース部203の窓孔部274a、261aが基板ボックス102によって閉塞され、可動ベース部203の前方から窓孔部274a、261aにスクリュードライバの先端を差し込むことができない。
また、第3取付面部225の底孔部225a及び底板部211の開口穴211aは、回動中心軸線の近傍位置である、台座装置201の下部側に設けられていることから、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持した状態では、起立姿勢位置から約60度だけ前方に傾倒した可動ベース部203が邪魔となり、底板部211の開口穴211aにスクリュードライバの先端を差し込むことができない。
したがって、主制御装置101が可動ベース部203に取り付けられたままでは、起立姿勢位置及び傾倒姿勢位置の何れにおいても、第3取付面部225の底孔部225aに挿通された取付ネジを取り外すことはできない。したがって、主基板ユニット100の盗難を防ぐことができる。
次に、主制御装置101の構成について、図14に基づいて以下に説明する。尚、以下の説明では、一対のケース体110、120のうち、筐体2内で表側に位置するケース体110を表ケース体110とし、裏側に位置するケース体120を裏ケース体120として説明する。
主制御装置101の主基板103上には、図示しない配線パターンが施されると共に、CPUやROM等のICチップを含む各種電子部品、ソケット104等が実装されている。主基板103は、対角線上に位置する隅角部に設けられた一対の小孔103aを通過してネジ106により表ケース体110側に固定されるようになっている。
表ケース体110は、主基板103上の比較的背の高い電子部品等を収容可能とする主基板収容部111を有しており、その周縁部には、一段低い段部112が形成されている。
主基板収容部111の表面には、後述する分解封印部141等の封印履歴等が記載される封印履歴記録シートを貼付するための貼付枠111aが凹設されている。そして、段部112には、主基板103上のソケット104を挿通させるための複数のソケット挿通孔112aが形成されている。
表ケース体110の左端部及び右端部には、複数の長孔113が所定間隔をおいて上下に一列に並ぶように設けられている。表ケース体110の上部には、横長矩形の角孔部114が開口形成されており、その角孔部114内には、分解封印部141の封印部材142が左右に離間した位置にそれぞれ設けられている。封印部材142は、封印ピン130を挿入可能な内径を有する筒状体をなし、角孔部114内で上下に延在するゲート部116によって表ケース体110に連結されている。このゲート部116は、ニッパなどの工具で切断でき、切断によって封印部材142を表ケース体110から分離できるようになっている。
表ケース体110の下部右側には、固定面117が形成されており、基板ボックスを可動ベース部203に固定するためのネジ孔部117aが螺設されている。固定面117は、表ケース体110の表側で基板ボックス102のスライド移動方向に沿って延在し、基板ボックス102の可動ベース部203への保持により、可動ベース部203の固定用フランジ284の裏面に対向して重なり合う平面形状を有している。
ネジ孔部117aは、基板ボックス102を可動ベース部203に保持した際に、固定用フランジ284の貫通孔284aの位置と一致し、その中心軸線が貫通孔284aの中心軸線と同軸上に延在して貫通孔284aと連通する位置に形成されている。そして、固定ネジ289を、互いに連通する貫通孔284aとネジ孔部117aに前方から挿着し、ネジ孔部117aに螺入することによって基板ボックス102に係止できるようになっている。
固定ネジ289は、貫通孔284a及びネジ孔部117aへの挿着によって、基板ボックス102のスライド移動方向に直交しかつ回動中心軸線に直交する方向に沿って延在する。したがって、基板ボックス102の可動ベース部203から取り出す方向へのスライド移動を規制することができ、保持手段204により保持された基板ボックス102を可動ベース部203に固定することができる。
本実施の形態では、固定面117が表ケース体110の下部右側に設けられ、固定ネジ289の螺入を筐体の前方側から行うことができるので、右利きの作業者にとっては、スクリュードライバなどの工具を回しやすく、簡単に固定作業を行うことができる。
また、前面扉3は、筐体2の左端部に支持されていることから、前面扉3を開くことによって、固定面117と対向する側である筐体2の左端部側、すなわち、固定面117と反対側に移動し、固定面117側が大きく開放される。したがって、固定面117周辺の作業スペースを広く確保することができ、固定ネジ289の固定作業及び取外作業を容易に行うことができる。したがって、主制御装置101の基板ボックス102を台座装置201の可動ベース部203に固定する固定作業及び固定解除作業を容易に行うことができる。
また、可動ベース部203の貫通孔284aが回動中心軸線の近傍位置に設けられ、その貫通孔284aに連通する基板ボックス102のネジ孔部117aが基板ボックス102を可動ベース部203に保持させる際のスライド移動方向先頭側に配置されているので、基板ボックス102を回動中心軸線に接近する方向にスライド移動させて可動ベース部203に保持させる際に固定用フランジ284に対向する基板ボックス102の固定面117の長さを、基板ボックス102のスライド移動方向に沿って長く形成する必要がなく、より短い距離とすることができ、基板ボックス102の形状を簡単なものにすることができる。
固定面117の側方位置には、基板ボックス102の可動ベース部203への固定時に、固定用フランジ284の表面側と面一に連続して延在する平面部118が形成されている。
平面部118は、固定用フランジ284と共に、封印シール(図示せず)のシール貼付面を構成するように形成されている。封印シールは、基板ボックス102の表面側から平面部118と固定用フランジ284に跨るように貼付され、一旦剥がされると封印シールから粘着剤が剥がれ、再度貼付することができず、シール貼付面に剥がされた形跡を残すものであり、基板ボックス102の固定の封印が解かれたか否かを確認できる。
一方、裏ケース体120は、表ケース体110に取り付けられた主基板103の裏面に対向する底板部121を有している。そして、その底板部121の左端部及び右端部には、基板高さ方向に起立して先端部がL字状に形成された複数の引掛部122が形成されており、これら複数の引掛部122と表ケース体110の長孔113との係合により、表ケース体110と裏ケース体120とが組み合わされるようになっている。
裏ケース体120の引掛部122は、表ケース体110と裏ケース体120を互いに重ね合わせることによって表ケース体110の長孔113に挿通され、表ケース体110に対して裏ケース体120を相対的に上方にスライド移動させることによって、表ケース体110の長孔113と係合するようになっている。引掛部122の長孔113への係合により、表ケース体110と裏ケース体120が合体して中空箱状の基板ボックス102が形成される。
そして、表ケース体110を裏ケース体120に対して相対的に上方にスライド移動させることによって、引掛部122の長孔113への係止を解除でき、表面側と裏面側とに離反させることで基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解でき、基板ボックス102内に収容されている主基板103を取り出すことが可能となる。
表ケース体110と裏ケース体120は、合体されて基板ボックス102を形成した状態で、結合ネジ132、133によって結合され、相対的な上下のスライド移動が規制される。
表ケース体110の上端部左側位置には、裏ケース体120とネジ結合するための結合ネジ孔部119が設けられている。結合ネジ孔部119は、表ケース体110の裏面側にネジ孔が螺設されており、裏ケース体120の対応する箇所に穿設された貫通孔に結合ネジ132を挿通し、表ケース体110の結合ネジ孔部119に螺入することによって、裏ケース体120を表ケース体110に結合し、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動を規制することができる。
裏ケース体120の上端部右側位置には、表ケース体110とネジ結合するための結合ネジ孔部128が設けられている。結合ネジ孔部128は、裏ケース体120の表面側にネジ穴が螺設されており、表ケース体110の対応する箇所に穿設された貫通孔110aに結合ネジ133を挿通し、裏ケース体120の結合ネジ孔部128に螺入することによって、表ケース体110を裏ケース体120に結合することができる。
したがって、これら結合ネジ132、133の取り付けにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動を防ぎ、基板ボックス120が表ケース体110と裏ケース体120に分解されるのを不可能とする一方、結合ネジ132、133の取り外しにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動を許容し、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することができる。
裏ケース体120の上部には横長矩形の角孔部123が開口形成されており、その角孔部123内には、分解封印部141の封印部材143が設けられている。封印部材143は、角孔部123内で左右に離間した位置にそれぞれ設けられている。封印部材143は、封印ピン130を挿入可能な内径を有する筒状体をなし、角孔部123内を上下に延在するゲート部125によって裏ケース体120に連結されている。
このゲート部125は、ニッパなどの工具で切断でき、切断によって封印部材143を裏ケース体120から分離できるように構成されている。各封印部材143は、表ケース体110と裏ケース体120を互いに組み合わせることにより、表ケース体110の封印部材142と同軸上に連続する位置にそれぞれ設けられている。
そして、同軸上に連続する封印部材142と封印部材143に表ケース体110側から封印ピン130を装着することにより、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解できないように封印する分解封印部141を構成する。
この封印ピン130は、表ケース体110の封印部材142内に封印ピン130の基端側部分が挿入されて係止され、裏ケース体120の封印部材143内に封印ピン130の先端側部分が挿入されて係止される。そして、かかる係止状態で、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動を規制し、基板ボックス102が表ケース体110と裏ケース体120とに不正に分解されるのを防ぐことができる。そして封印ピン130は、装着後に取り外して再利用することが不可能な構成を有している。
そして、表ケース体110のゲート部116と、裏ケース体120のゲート部125をニッパなどの工具で切断し、封印部材142を表ケース体110から分離し、そして、封印部材143を裏ケース体120から分離することによって、分解封印部141による封印を解除することができる。
尚、本実施の形態では、ゲート部116、ゲート部125の順番で切断し、封印部材142、143の両方を分離して分解封印部141の封印を解除しているが、これに限られるものではなく、封印部材142、143のいずれか一方だけを分離することでも分解封印部141による封印を解除できる。
分解封印部141による封印を解除することにより、表ケース体110と裏ケース体120との相対的な上下のスライド移動が許容され、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することが可能になる。
上述のように、分解封印部141により封印した後に基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解するためには、封印部材142、143を分離してその封印を解除しなければならない。
封印部材142、143を分離すると、基板ボックス102には封印部材142、143を分離した形跡が明確に残される。換言すれば、基板ボックス102に封印部材142、143の分離の形跡を残さない限り、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することはできない。したがって、封印部材142、143の分離の形跡を見ることによって、基板ボックス102の分解の事実及びその回数を容易に把握することができる。
そして、貼付枠111aに貼付された封印履歴記録シートには、分解封印部141によって封印した日時及び封印した者の氏名が記載されるように定められている。したがって、シートの記載内容と、封印部材142、143の分離の形跡を見比べることで、基板ボックス102の不正な分解がなされていないかを容易に判断することができる。尚、本実施の形態では、分解封印部141において、複数ある封印部分の何れを使用するかは予め順番が定められており、例えば左側の封印が最初に行われる。
また、角孔部123内には、固定手段300の第2被挿入部材330が設けられている。第2被挿入部材330は、角孔部123内で左右一列に並ぶように複数設けられている。各第2被挿入部材330は、基板ボックス120を可動ベース部203に取り付けた状態で、可動ベース部203の第1被挿入部材310と対向して同軸上に連続する位置に設けられている。
そして、同軸上に連続する第2被挿入部材330と第1被挿入部材310に基板ボックス102側から固定ピン301を挿入することにより、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができないように固定する固定手段300を構成する。
固定ピン301は、第2被挿入部材330に固定ピン301の基端側部分が挿入されて係止され、可動ベース部203の第1被挿入部材310に固定ピン301の先端側部分が挿入されて係止される。そして、かかる係止状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の取外方向へのスライド移動を規制し、基板ボックス102が可動ベース部203から不正に取り外されるのを防ぐことができる。
一方、基板ボックス102を可動ベース部203から適切に取り外す場合は、第2被挿入部材330を基板ボックス102から分離し、第1被挿入部材310を可動ベース部203から分離して、第1被挿入部材310と第2被挿入部材330に固定ピン301が挿入された状態のまま取り出す。これにより、基板ボックス102の可動ベース部203に対する取外方向へのスライド移動が許容され、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことが可能となる。
上述のように、固定手段300によって可動ベース部203に固定された基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すためには、第2被挿入部材330を基板ボックス102から分離する必要がある。
第2被挿入部材330を分離すると、基板ボックス102には第2被挿入部材330を分離した形跡が明確に残される。換言すれば、基板ボックス102に分離の形跡を残さない限り、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことはできない。したがって、第2被挿入部材330の分離の形跡を見ることによって、基板ボックス102の可動ベース部203からの取り外しの事実及びその回数を容易に把握することができる。
そして、貼付枠111aに貼付された封印履歴記録シートには、履歴情報として、固定手段300によって固定した日時及び固定した者の氏名等が記載されるように定められている。したがって、シートの記載内容と、第2被挿入部材330の分離の形跡を見比べることで、基板ボックス102の不正な取り外しがなされていないかを容易に判断することができる。本実施の形態では、複数の第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330の何れを使用するかは予め順番が定められており、例えば左側から右側に向かって順に1つずつ使用される。
これらの分解封印部141及び固定手段300は、例えば以下のように使用される。まず、スロットマシン1の製造時において、主基板103が基板ボックス102内に収容されて主制御装置101が組み立てられると、一対の分解封印部141のうちの一つによって、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解できないように封印される(例えば図6に示す「A」が封印される)。
そして、主制御装置101が台座装置201に装着されると、複数の固定手段300のうちの一つによって、基板ボックス102を可動ベース部203から取り外すことができないように固定される(例えば図6に示す「B」が固定される)。
そして、主制御装置101の不具合発生や検査等により、主基板103を基板ボックス102から取り外す場合、主制御装置101に対する作業が初回のときは、固定手段300による固定が最初に解かれて主制御装置101が台座装置201から取り外され、次いで分解封印部141による封印が解かれて主基板103が基板ボックス102内から取り外される(例えば図6に示す「A」の封印と「B」の固定が解除される)。
主基板103の修理や点検等が終了すると、主基板103が基板ボックス102内に収容されて、可動ベース部203に装着される。そして、取外作業により分離された第2被挿入部材330とは別の第2被挿入部材330を使用して固定される(例えば図6に示す「C」が固定される)。
この固定手段300により、基板ボックス102は、可動ベース部203に固定され、かかる固定状態では基板ボックス102を可動ベース部203から引き出して取り外すことができないので、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解することもできない。したがって、結果として表ケース体110と裏ケース体120との組み立て状態が維持され、基板ボックス102内に主基板103が封印された状態で収容される。
そして、次に主基板103を基板ボックス102から取り外す場合など、主制御装置101に対する作業が2回目以降のときは、固定手段300による固定が解かれて、基板ボックス102と可動ベース部203との結合が解除され、主制御装置101を台座装置201から取り外すことができる。
主制御装置101が台座装置201から取り外され、分解封印部141による封印が解かれると、表ケース体110と裏ケース体120とを相対的に上下にスライド移動させることが可能となり、基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解して、主基板103を取り外すことができる。
そして、主基板103の修理や点検等が終了すると、上述のように取外作業により分離された第2被挿入部材330とは別の第2被挿入部材330を使用して固定される(例えば図6に示す「D」が固定される)。
上記固定及び固定解除の繰り返しにより、全ての固定手段300(例えば図6に示す「B」、「C」、「D」、「E」)の第2被挿入部材330が分離された場合には、一対の分解封印部141のうちの他方の分解封印部141(例えば図6に示す「F」)が封印され、スロットマシン1の製造元等に発送される。スロットマシン1の製造元等では、分解封印部141の封印を解いて基板ボックス102を表ケース体110と裏ケース体120に分解し、主基板103を取り出して基板ボックス102を交換し、分解封印部141のうちの一つを封印して発送元に返送する。
次に、主基板ユニット100を筐体2の背板2cに取り付けた状態で主制御装置101を台座装置201から取り外す手順を図18に基づいて以下に説明する。
図18は主制御装置101を台座装置102から取り外す手順を示す図であり、図18(a)は、可動ベース部203が起立姿勢位置に位置決め保持された状態を示し、図18(b)は、可動ベース部203が傾倒姿勢位置に位置決め保持された状態を示し、図18(c)は、可動ベース部203から主制御装置101を取り出す状態を示している。
主基板ユニット100は、台座装置201の固定ベース部202が筐体2の背板2cに固定されて、可動ベース部203が筐体2の横幅方向に延在する回動中心軸線を中心として回動可能に支持されて回動によって起立姿勢位置と傾倒姿勢位置に選択的に配置できるように筐体2に取り付けられている。
そして、図18(a)に示す状態では、台座装置201の可動ベース部203は、起立姿勢位置決め保持手段205を構成する左右の係止爪部231によって起立姿勢位置に位置決め保持されている。
かかる状態で、各係止爪部231を互いに離反する左右方向に弾性変形させて、係止爪部231による可動ベース部203の係止を解除し、可動ベース部203の先端部側を筐体2の正面側に引き出すように回動させる。これにより、可動ベース部203は、支持ピン207を回動中心として筐体2の正面側に傾倒し、図18(b)に示すように、当接部269がカバー板部251の回動ストッパ253に当接して起立姿勢位置から約60度の回動角度だけ傾倒した傾倒姿勢位置に位置決め保持される。
そして、係止部285の係止片286を弾性変形させて突起部121aの係止孔287への係入を解き、基板ボックス102の可動ベース部203への係止を解除してから、図18(c)に示すように、主制御装置101を可動ベース部203の底板部211に沿って予め設定された摺接方向である載置部262から離反する方向、換言すると、回動軸部265の回動中心軸線に直交して離反する方向にスライド移動させ、可動ベース部203から引き出して取り外す。主制御装置101の台座装置201への取り付けは、上記取り外し手順を逆に行うことによりできる。
上述の台座装置201は、起立姿勢位置に位置決め保持された可動ベース部203を、筐体2の正面側に傾倒する方向に回動させて、傾倒姿勢位置に位置決め保持できる。すなわち、可動ベース部203は、起立姿勢位置から筐体2の正面側に傾倒されると、重力によって下方に向かって回動する力が作用し、傾倒姿勢位置まで回動して、傾倒姿勢位置で当接部269が回動ストッパ253に当接する。したがって、可動ベース部203を予め設定された傾倒姿勢位置に必ず位置決め保持することができる。
したがって、基板ボックス102の可動ベース部203からの取外作業や可動ベース部203への取付作業を行うときに、他方の手で可動ベース部203を支持して位置決め固定する必要がない。したがって、基板ボックス102の可動ベース部203への取付作業及び取外作業を容易なものとし、取付作業においては基板ボックス102を可動ベース部203に取り付け易いという効果を得る。したがって、これらの作業時間の短縮を図ることができる。
そして、可動ベース部203を起立姿勢位置と傾倒姿勢位置とに選択的に配置できることから、起立姿勢位置では、筐体2の正面側から基板ボックス102の表ケース部110を透過して主基板103の表面を視認でき、傾倒姿勢位置では、筐体2の正面側でかつ上側から可動ベース部203の底板部211及び基板ボックス102の裏ケース部120を透過して主基板103の裏面を視認できる。
したがって、主基板103の表面と裏面の何れも筐体2の正面側から視認することができ、主基板103の裏面を視認する際に、筐体2の横方向からのぞき込む必要がなく、筐体2の正面側でかつ上方から視認できる。
特に、本実施の形態では、前面扉3が筐体2に横開き方向に回動して筐体2の正面側を閉塞するように設けられていることから、そのような前面扉3などの障害物がない、筐体2の正面側でかつ上方から視認できる。したがって、前面扉3に邪魔されることなく、主基板103の裏面を視認でき、主基板103の表面と裏面の両側の視認作業を容易に行うことができる。したがって、主基板103に対して不正な利益を得ることを目的とした改造等が行われているか否かの確認作業を容易に行うことができる。
図19は、台座装置201の平面図、図20は、図19のiv−iv線断面図である。基板ボックス102の裏ケース体120には、フランジ126が設けられている。
フランジ126は、第2被挿入部材330の上方位置に設けられており、裏ケース体120から後方に向かって突出している(図22を参照)。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、可動ベース部203の底板部261よりも上方に位置し、底板部261よりも後方の位置まで突出するように形成されている。
したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けることによって、第1被挿入部材310から第2被挿入部材330に亘る部位の上方に位置し、裏ケース体120と底板部261との間の合わせ目部分を基板ボックス102の上方から覆い隠すことができる。したがって、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できる。
また、フランジ126には係止孔127が穿設され、可動ベース部203には、係止孔127に係入する係止部288が突設されている。係止孔127は、フランジ126を上下に貫通して形成されている。本実施の形態では、合計で4個が設けられており、各第2被挿入部材330の近傍位置にそれぞれ配置されている。
係止部288は、可動ベース部203の底板部261から上方に向かって突設されている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、フランジ126の下方から係止孔127内に進入し、係止孔127内を貫通して先端がフランジ126の上方に突出する形状を有する。したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けることにより、フランジ126の下方から係止孔127内に係止部288を進入させて、係止孔127内を貫通してフランジ126の上方に突出させることができる。
したがって、裏ケース体120に対して底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した場合であっても、係止部288を係止孔127内に係止することができ、底板部261と裏ケース体120との間に隙間が生じるのを防ぐことができる。したがって、フランジ126の効果である、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できるという効果を更に向上させることができる。
次に、上述の固定手段300の構成について以下に詳細に説明する。図21は、固定ピン301の斜視図、図22は、第1被挿入部材310の構成を説明する図、図23は、第1被挿入部材310と嵌合部321の構成を説明する図、図24は、第2被挿入部材330の構成を説明する図、図25は、固定手段300の断面図である。
固定手段300は、主制御装置101の基板ボックス102が台座装置201の可動ベース部203から不正に取り外される行為を防ぐためのものであり、固定ピン(規制(固定)部材)301と、可動ベース部203に着脱自在に取り付けられて固定ピン301の先端側部分が挿入されて係止される第1被挿入部材310と、第1被挿入部材310に対向して基板ボックス102に配設され固定ピン301の基端側部分が挿入される第2被挿入部材330を備えている。
固定ピン301は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されている。固定ピン301は、一定径を有して軸方向に延在する円柱状の軸部302を有している。そして、軸部302の基端には、段差を介して拡径された円盤状の鍔部303が設けられている。鍔部303は、第2被挿入部材330の後述する第2挿入孔333に固定ピン301の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材330と当接して固定ピン301の挿入方向への移動を規制する当接部を構成する。
それから、軸部302の先端側部分には、腕部305を介して先端側係止爪304が設けられている。腕部305は、軸部302の先端から軸方向に沿って延出し、軸部302の軸方向に直交する方向に互いに離反するように一対が設けられている。各腕部305は、先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
先端側係止爪304は、固定ピン301の先端側部分を第1被挿入部材310に挿入した場合に、第1被挿入部材310に係止されて固定ピン301の抜脱方向への移動を規制する構成を有する。先端側係止爪304は、軸部302よりも径方向外側に突出するように各腕部305の先端に各々設けられている。そして、腕部305に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面304aと、腕部305の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面304aの外縁から軸部302の中心に向かって移行するように傾斜した傾斜面304bを有している。
段差面304aは、固定ピン301を第1被挿入部材310の第1挿入孔314に挿入した場合に、第1被挿入部材310の後端面310aに対向できるように平面状に形成されている。
そして、傾斜面304bは、固定ピン301を第1被挿入部材310の第1挿入孔314に挿入する際に、第1挿入孔314の内周面に当接して一対の腕部305を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
第1被挿入部材310は、固定ピン301と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなる。そして、第1挿入孔314の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔314の内周面の一部を備えた2個のプレート部材311(複数の部材)に分解される構成を有する。本実施の形態では、第1被挿入部材310は、正面斜視図である図22(a)及び背面斜視図である図22(b)、及び図23に示すように、上下に組み合わされる2個のプレート部材311によって構成される。
プレート部材311は、略矩形の平板部312を有している。平板部312の長手方向略中央位置には、切欠部313が形成されている。切欠部313は、平板部312の短手方向一方側の合わせ面から短手方向他方側に向かって半円状に切り欠いて形成されている。切欠部313は、2個のプレート部材311を上下に組み合わせた場合に、同一平面上で並列に並べられた2つの平板部312の中央位置に、一定径を有して平板部312を貫通する第1挿入孔314を形成するように構成されている。
そして、第1挿入孔314が固定ピン301の軸部302の外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有し、固定ピン301の先端側部分を挿入した場合に固定ピン301の腕部305との間に若干の間隙を有して内周面が対向するように構成されている。
また、平板部312の長手方向両端部には、第1被挿入部材310を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるための保持爪315が設けられている。保持爪315は、第1被挿入部材310を正面側から斜視した図22(a)及び裏面側から斜視した図22(b)に示すように、平板部312から突出する腕部316の先端に設けられている。
腕部316は、左右で一対をなし、平板部312の合わせ面側(切欠部313が設けられている側)にそれぞれ基端が設けられ、平板部312に対して直交する方向でかつ互いに平行に延在する。そして、弾性変形により保持爪315を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪315を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
各保持爪315は、各腕部316の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部316に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面315aと、腕部316の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面315aの外縁から互いに接近する方向に向かって移行する傾斜面315bを有している。
上記構成を有する第1被挿入部材310は、可動ベース部203に設けられた嵌合部321に着脱自在に取り付けられる。嵌合部321は、可動ベース部203の底板部261に一体に形成されており、本実施の形態では、底板部261の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている(図10及び図12を参照)。
嵌合部321は、底板部261の表面から裏面側に向かって凹設されており、第1被挿入部材310を取り付けたときに、プレート部材311の平板部312が可動ベース部203の底板部261から表面側に突出しないように保持する構成を有する。このように、プレート部材311の平板部312の表面が可動ベース部203の底板部261の表面に突出しないように構成することで、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させた際に、基板ボックス102が第1被挿入部材310に引っ掛かってしまうことを防止できる。
嵌合部321は、図24に示すように、平板部312が嵌め込まれて収容される矩形凹部321aと、矩形凹部321aの略中央位置に凹設される丸穴部321bと、矩形凹部321a内でかつ丸穴部321bの左右両側に沿って穿設されて保持爪315が挿入される爪孔部321cとを有する。
矩形凹部321aは、平板部312の板厚と略同一の深さ寸法を有し、丸穴部321bは、嵌合部321に取り付けられた第1被挿入部材310に、固定ピン301の先端側係止爪304が係止された場合に、先端側係止爪304を収容して、底板部261の裏面側から覆い隠す大きさを有する(例えば、図27を参照)。爪孔部321cは、丸穴部321bの軸方向に沿って延在し、保持爪315の腕部315aよりも若干短い長さ寸法を有し、その底部には開口孔321dが形成されている。
開口孔321dは、爪孔部321cに保持爪315が挿入され、矩形凹部321aに平板部312が嵌め込まれて平板部312の表面が可動ベース部203の底板部261の表面と面一とされた状態で、保持爪315が開口孔321dから突出する位置に形成されている。そして更に、一対の爪孔部321cの最大離間距離が、プレート部材311の一対の腕部316の最大離間距離と同一若しくは若干短くなるように形成されている。
そして、プレート部材311の一対の腕部316を互いに接近する方向に弾性変形させて爪孔部321cに挿通し、保持爪315を開口孔321dから突出させて、腕部316を復元させ、保持爪315を嵌合部321の後端面に引っ掛けて、第1被挿入部材310を嵌合部321に取り付けることができる。第1被挿入部材310は、第1挿入孔314が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在するように嵌合部321に取り付けられる。
そして、第1被挿入部材310を嵌合部321から取り外すときは、開口孔321dから突出している一対の保持爪315を互いに接近する方向に付勢して、各腕部316を弾性変形させ、保持爪315の引っ掛かりを外す。そして、第1挿入孔314の軸心に沿って嵌合部321から離反する方向に移動させることによって取り外すことができる。第1被挿入部材310の取外作業は、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持させた状態で、底板部261の後方から行うことができる。
矩形凹部321aと丸穴部321bは、図24及び図27に示すように、後側が閉塞されており、底板部261の後方からプレート部材311の平板部312や固定ピン301の先端側係止爪304に触れることはできない構造となっている。
嵌合部321の矩形凹部321a、丸穴部321b、爪孔部321cは、いずれも底板部261に対して直交する方向に沿って凹設又は穿設されているので、底板部261の表面側と裏面側から挟み込む金型によって形成することができ、可動ベース部203を容易に製造することができる。
第2被挿入部材330は、裏ケース体120の裏面側の斜視図である図25(a)及びその要部を拡大して示す図である図25(b)に示すように、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に保持させた場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材310に対して基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向で且つ第1被挿入部材310の平板部312にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材330は、図25及び図26に示すように、一定の肉厚を有する略円筒形状を有しており、その中心には、第2挿入孔333が穿設されている。第2被挿入部材330は、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331によって支持されている。
ゲート部331は、角孔部123内を上下に亘って架け渡すように設けられており、角孔部123内の高さ方向略中央位置に第2被挿入部材330を支持する。そして、第2被挿入部材330の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所をそれぞれニッパなどの工具で切断することによって、第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離できるように構成されている。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の中心軸線が裏ケース体120の底板部121に直交する方向に沿って延在し、第2被挿入部材330の後端面330aが底板部121の後面と面一に位置するように第2被挿入部材330を支持する。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の左右両側位置でそれぞれ一定厚さ及び一定幅を有して上下に延在し、ゲート部331の幅方向後端縁部が第2被挿入部材330の後端面330aよりも前側(表ケース体110側)の位置に位置し、かつ基板ボックス102を可動ベース部203に保持させた状態でゲート部331の幅方向後端縁部と可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を有して離間するように設けられている。
このように、ゲート部331の幅方向後端縁部と可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を設けることによって、例えば表ケース体110側から工具を差し入れてゲート部331を切断するときに工具をゲート部331の幅方向全幅に亘って確実に当接させることができ、ゲート部331の切断作業を容易に行うことができる。
ゲート部331は、本実施の形態では、第2被挿入部材330の軸方向長さの約半分の横幅を有しており、ゲート部331の幅方向前端縁部が第2被挿入部材330の前端面と面一となり、ゲート部331の幅方向後端縁部が第2被挿入部材330の軸方向略中央位置に位置するように形成されている。
第2被挿入部材330は、固定ピン301の軸部302とほぼ同一の軸方向長さを有している。そして、第2挿入孔333は、第2被挿入部材330を貫通して形成されており、基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在し、基板ボックス102が可動ベース部203に保持された状態で、第1被挿入部材310の第1挿入孔314と同軸上に連続する位置に配置される構成を有する。
第2挿入孔333は、固定ピン301の軸部302を挿入した場合に軸部302の外周面との間に若干の間隙を形成できるように軸部302の外径よりも若干大きな内径を有している。第2挿入孔333の軸方向前側部分には、拡径部334が形成されている。拡径部334は、第2挿入孔333との間に段差面334aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材330の前端面330aに開口している。
拡径部334は、固定ピン301の基端側部分が第2挿入孔333に挿入された状態で鍔部303を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
そして、段差面334aに鍔部303を当接させて、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、固定ピン301を所定の挿入位置に位置決めすることができるようになっている。
第2被挿入部材330には、スリット332が形成されており、ゲート部331を切断して第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離した場合に、第2被挿入部材330を第2挿入孔333の軸心と交差する方向に分離して第2挿入孔333の内周面の一部を備えた2つの部材336に分解されるように構成されている。
スリット332は、図26に示すように、第2挿入孔333の軸心に沿って上下に延在し、第2被挿入部材330の前端面330aから後端面330bに亘って切り欠いて設けられており、第2被挿入部材330を左右に二分している。そして、ゲート部331を切断した場合に、第2被挿入部材330を左右に分解できるようになっている。
第2被挿入部材330は、基板ボックス102を可動ベース部203に保持させた場合に、第1被挿入部材310が嵌合部321から取り外される方向側で第1被挿入部材310に対向して配置され、第1被挿入部材310の取り出し方向への移動を妨げるようになっている。そして、ゲート部331が切断されて第2被挿入部材330が基板ボックス102の裏ケース体120から取り外されると、第1被挿入部材310との対向が解除されて、第1被挿入部材310を嵌合部321から取り外すことができるようになっている。
次に、上記固定手段300の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段300により基板ボックス102を可動ベース部203に固定する場合、第1被挿入部材310の嵌合部321に第1被挿入部材310を取り付け、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて結合させる。
これにより、第1被挿入部材310の第1挿入孔314と、第2被挿入部材330の第2挿入孔333が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に同軸上に配置される。
そして、固定ピン301を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入する。固定ピン301は、固定ピン301の先端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333内に挿入されると、先端側係止爪304の傾斜面304bが第2挿入孔333の内周面に当接して、各先端側係止爪304が互いに接近する方向に付勢される。そして、第2挿入孔333内に進入して、第2挿入孔333内を通過し、第2挿入孔333に連続する第1挿入孔314内に進入する。そして、先端側係止爪304は、第1挿入孔314内を通過し、最終的に、図27に示すように、第1被挿入部材310の後端面310aから先端側係止爪304全体が突出する。
先端側係止爪304は、第1被挿入部材310の後端面310aから先端側係止爪304全体が突出すると、付勢が解除され、腕部305が復元して、先端側係止爪304の段差面304aが第1被挿入部材310の後端面310aと対向する。したがって、固定ピン301を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に付勢した場合に、先端側係止爪304の段差面304aが第1被挿入部材310の後端面310aに当接して、固定ピン301の抜脱方向への移動が規制され、第1被挿入部材310に係止される。
固定ピン301は、かかる位置で、鍔部303が第2被挿入部材330の拡径部334内に挿入されて、鍔部303の底面が第2被挿入部材330の前端面330aと略面一となる。そして、鍔部303が第2挿入孔333と拡径部334との段差面334aに当接して固定ピン301の更なる挿入方向への移動が規制される。
すなわち、固定ピン301の先端側部分が第1被挿入部材310の第1挿入孔314に挿入され且つ固定ピン301の基端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入された状態で先端側係止爪304が第1被挿入部材310に係止されており、固定ピン301を第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から取り外すことができない状態になっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が規制され、基板ボックス102を可動ベース部203から不正に取り外すことができないように固定することができる。
また、先端側係止爪304が第1被挿入部材310に係止されて固定ピン301の抜脱方向への移動が規制されると共に鍔部303が拡径部334の段差面334aに当接して固定ピン301の挿入方向への移動が規制されるので、可動ベース部203と基板ボックス102とを固定ピン301の軸方向に沿って互いに離反する方向に付勢した場合に、可動ベース部203と基板ボックス102との間に隙間が形成されるのを防ぐことができ、かかる隙間から固定ピン301に不正な細工がなされるのを防止できる。
一方、基板ボックス102を台座装置201から正規に取り出す場合、まず最初にゲート部331を切断して、固定ピン301の先端側係止爪304が係止されている第2被挿入部材330を裏ケース体120から分離する。
ゲート部331は、第2被挿入部材330の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所がそれぞれ切断される。ゲート部331は、可動ベース部203の底板部261との間に所定間隔を有して離間する位置に設けられているので、表ケース体110側から工具を差し入れてゲート部331を切断するときに工具をゲート部331の幅方向全幅に亘って確実に当接させることができ、ゲート部331の切断作業を容易に行うことができる。
第2被挿入部材330は、ゲート部331の切断によって裏ケース体120から分離されると、スリット332を間に介して左右に2つに分解され、互いに離反して固定ピン301から取り外される。
第2被挿入部材330が裏ケース体120から分離されて取り外されると、第1被挿入部材310との対向が解除されて、第1被挿入部材310を可動ベース部203の嵌合部321から取り外すことが可能となる。
次に、第1被挿入部材310を可動ベース部203から取り外すべく、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。
そして、開口孔321dから底板部261の裏面側に突出している一対の保持爪315を互いに接近する方向に付勢して保持爪315の引っ掛かりを外し、第1被挿入部材310を底板部261の表面側に押し出す。
第1被挿入部材310は、底板部261の表面側への押し出しにより、第1挿入孔314の軸心に沿って嵌合部321から離反する方向に移動され、固定ピン310が第1挿入孔314に挿入された状態のままで嵌合部321から取り外される。
固定ピン310が第1挿入孔314に挿入された状態で第1被挿入部材310が嵌合部321から取り外されると、基板ボックス102は、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることが可能になる。したがって、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り出すことができる。
そして、第1被挿入部材310は、2個のプレート部材311が合わせ面を間に介して互いに上下に離反して、第1挿入孔314の径方向に分解され、固定ピン301から取り外される。したがって、固定ピン301を、第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から簡単に取り外すことができる。
上記固定手段300によれば、基板ボックス102を台座装置201に取り付けて固定ピン301を挿入した場合に、固定ピン301の先端側部分が第1被挿入部材310の第1挿入孔314に挿入され且つ固定ピン301の基端側部分が第2被挿入部材330の第2挿入孔333に挿入される。そして、先端側係止爪304が第1被挿入部材310に係止されて、固定ピン310の抜脱方向への移動が規制される。したがって、基板ボックス102のスライド移動が規制されて基板ボックス102を台座装置201に固定した状態が維持される。
また、かかる状態で、第1被挿入部材310は、嵌合部321から取り出される側に第2被挿入部材330が対向して配置されているので、第2被挿入部材330が裏ケース体120から分離されるまでは、嵌合部321から取り外すことができない。したがって、可動ベース部203を回動させた場合に基板ボックス102内の制御基板の裏面を筐体2の正面側から視認可能としつつ、第1被挿入部材310に係止された先端側係止爪304を、嵌合部321によって外部から覆い隠して、先端側係止爪304に対して直接触れるのを禁止し、不正な解除操作を防ぐことができる。
一方、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り外す場合、第2被挿入部材330を基板ボックス102の裏ケース体120から分離して第1被挿入部材310との対向を解除し、第1被挿入部材310を固定ピン310と共に嵌合部321から取り外す。第1被挿入部材310は、嵌合部321から取り出されると、2つのプレート部材311に分解されて互いに離反し、固定ピン301から取り外される。そして、第2被挿入部材330は、裏ケース体120から分離されると、2つに分解されて互いに離反し、固定ピン301から取り外される。
すなわち、台座装置201に固定されている基板ボックス102の第2被挿入部材330を分離した場合に、第2被挿入部材330を2つに分解して固定ピン310から簡単に取り外すことができる。そして、第1被挿入部材310を可動ベース部203の嵌合部321から取り外した場合に、第1被挿入部材310を2つのプレート部材311に分解して固定ピン310から簡単に取り外すことができる。したがって、固定ピン310を破壊することなく、再使用可能な状態で第1被挿入部材310及び第2被挿入部材330から取り外すことができる。
このように、固定ピン301を破壊することなく、再使用可能な状態で取り外すことができるので、1台のスロットマシン1に対して、1個の固定ピン301を用意するだけでよく、予備の固定ピン301を付与する必要がない。したがって、複数の固定ピン301を用意したときの不具合、例えば、固定ピン301を破壊して可動ベース部203と基板ボックス102との固定を解除した後に、未使用の固定ピン301を再び同じ第1被挿入部材310と第2被挿入部材330に挿入して可動ベース部203と基板ボックス102との固定が未だ解除されていないと偽装する不正行為等を防ぐことができる。
また、例えば、可動ベース部203又は基板ボックス102と、固定ピン301とのいずれか一方がプラスチック製材料によって構成され、他方が金属製材料によって構成されており、これらを廃棄する場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄できる。したがって、それぞれ資源ゴミとしてリサイクルすることができ、資源の有効活用を図ることができる。
そして、固定ピン301の先端側係止爪304が係止される第1被挿入部材310を、可動ベース部203とは別体に設けて嵌合部321に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材310を成形する成形型と、可動ベース部203を成形する成形型を別々の物にすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。したがって、成形型の製造を容易なものとし、生産コストを低減でき、遊技機の提供価格の高騰を抑制することができる。
尚、上述の実施の形態では、第1被挿入部材310が係止爪315を備え、係止爪315によって台座装置201の可動ベース部203に係止される場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1被挿入部材310の係止爪315を省略して、嵌合部321に嵌合させる構成としてもよい。かかる構成によれば、プレート部材311の構造を簡単化することができるので、プレート部材311の製造を容易化することができる。また、第1被挿入部材310を嵌合部321から取り外す場合に、係止爪315の係止を解除する係止解除操作を省略することができ、簡単に取り外すことができる。
また、上述の第1実施の形態では、先端側係止爪304が軸部302よりも径方向外側に突出する構成を有する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、先端側係止爪304が軸部302よりも径方向内側に位置する構成としてもよい。かかる構成によれば、第2被挿入部材330の第2挿入孔333から固定ピン301を抜脱する際に、先端側係止爪304が第2被挿入部材330に引っ掛かることなく第2挿入孔333内を通過させることができる。したがって、固定ピン301を第2被挿入部材330から簡単に抜脱することができる。
図28及び図29は、第1被挿入部材310の他の構成例を説明する斜視図である。図28に示す第1被挿入部材340と図29に示す第1被挿入部材350は、図22に示す第1被挿入部材310と全体形状が同一の寸法を有するように構成されている。
第1被挿入部材340は、固定ピン301と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなる。そして、第1挿入孔344の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔344の内周面の一部を備えた2個のプレート部材(複数の部材)341に分解される構成を有する。本実施の形態では、第1被挿入部材340は、図28に示すように、それぞれが一方の腕部346を有し、左右に組み合わされる2個のプレート部材341によって構成される。
プレート部材341は、略矩形の平板部342を有している。平板部342の合わせ面342a側である一方の側端には、切欠部343が形成され、平板部342の他方の側端には、保持爪345が設けられている。
切欠部343は、平板部342の高さ方向略中央位置で、一方の側端から他方の側端に向かって半円状に切り欠いて形成されており、2個のプレート部材341を組み合わせた場合に、並列に並べられた2つの平板部342の中央位置に、一定径を有して平板部342を貫通する第1挿入孔344を形成するように構成されている。そして、第1挿入孔344が固定ピン301の軸部302の外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有し、固定ピン301の先端側部分を挿入した場合に固定ピン301の腕部305との間に若干の間隙を有して内周面が対向するように構成されている。
保持爪345は、第1被挿入部材340を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるためのものであり、平板部342から突出する腕部346の先端に設けられている。
腕部346は、切欠部343と対向する側である平板部342の他方の側端に基端が設けられており、平板部342に対して直交する方向に延在する。そして、弾性変形により保持爪345を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪345を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
保持爪345は、腕部346の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部346との間で腕部346に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面345aと、腕部346の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面345aの外縁から切欠部343が設けられている側端に向かって接近する方向に移行する傾斜面345bを有している。
プレート部材341は、他方のプレート部材341と連結するための連結部347を有する。連結部347は、平板部342の一方の側端に設けられており、連結ピン347aと連結穴347bによって構成される。連結ピン347aと連結穴347bは、切欠部343を間に介して上下に離間した位置にそれぞれ設けられており、連結ピン347aが平板部342から突出し、連結穴347bが平板部342に凹設されている。
連結部347は、2個のプレート部材341を左右から互いに接近させて合わせ面342aどうしを接面させた場合に、一方のプレート部材341の連結ピン347aを他方のプレート部材341の連結穴347bに挿入して嵌合させ、且つ他方のプレート部材341の連結ピン347aを一方のプレート部材341の連結穴347bに挿入して嵌合させることができ、各平板部342を同一平面上で並列に並べて一枚の板状とするように連結する構成を有する。
そして、各プレート部材341の腕部346を互いに接近する方向に弾性変形させて嵌合部321の爪孔部321cに挿通し、保持爪345を嵌合部321の開口孔321dから突出させて、腕部346を復元させ、保持爪345を嵌合部321の後端面に引っ掛けて、第1被挿入部材340を嵌合部321に取り付けた状態に保持できるようになっている。
上記構成を有する第1被挿入部材340は、図22に示す第1被挿入部材310と同様に、可動ベース部203の嵌合部321から取り出した際に、2個のプレート部材341に分解して互いに離反させることができる。したがって、第1被挿入部材340を固定ピン301から簡単に取り外すことができる。
第1被挿入部材350は、固定ピン301と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなる。そして、第1挿入孔354の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔354の内周面の一部を備えた2個のプレート部材(複数の部材)351に分解される構成を有する。本実施の形態では、第1被挿入部材350は、図29に示すように、それぞれが一方の腕部356を有し、左右に組み合わされる2個のプレート部材351によって構成される。
プレート部材351は、略矩形の平板部352を有している。平板部352の合わせ面352a側である一方の側端には、切欠部353が形成され、平板部352の他方の側端には、保持爪355が設けられている。
切欠部353は、平板部352の高さ方向略中央位置で、合わせ面352aから他方の側端に向かって半円状に切り欠いて形成されている。切欠部353は、2個のプレート部材351を組み合わせた場合に、並列に並べられた2つの平板部352の中央位置に、一定径を有して平板部352を貫通する第1挿入孔354を形成するように構成されている。
第1挿入孔354は、固定ピン301の軸部302の外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪304の最大離間距離よりも小さな内径を有し、固定ピン301の先端側部分を挿入した場合に固定ピン301の腕部305との間に若干の間隙を有して内周面が対向する。
保持爪355は、第1被挿入部材350を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるためのものであり、平板部352から突出する腕部356の先端に設けられている。
腕部356は、切欠部353と対向する側である平板部352の他方の側端に基端が設けられており、平板部352に対して直交する方向に延在する。そして、弾性変形により保持爪355を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪355を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
保持爪355は、腕部356の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部356に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面355aと、腕部356の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面355aの外縁から切欠部353が設けられている側端に向かって接近する方向に移行する傾斜面355bを有している。
プレート部材351は、他方のプレート部材351と連結するための連結部357を有する。連結部357は、平板部352の合わせ面352a側である一方の側端に設けられており、切欠部353を間に介して合わせ面352aの上部と下部にそれぞれ形成された一対の凸部357a、357bと、一対の凹部357c、357dによって構成されている。
凸部357a、357bは、図29(b)に示すように、凸部357aが平板部352の裏面側に形成され、凸部357bが平板部352の表面側に形成されている。そして、凹部357c、357dは、凹部357cが平板部352の表面側に形成され、凹部357dが平板部352の裏面側に形成されている。
凸部357a、357bと凹部357c、357dは、2個のプレート部材351を左右から互いに接近させて各合わせ面352aを互いに接面させた場合に、一方のプレート部材351の凸部357a、357bを他方のプレート部材351の凹部357c、357dに係合させ、且つ他方のプレート部材351の凸部357a、357bを一方のプレート部材351の凹部357c、357dに係合させることができ、各平板部352を同一平面上で並列に並べて一枚の板状とするように連結する構成を有する。
そして、各プレート部材351の腕部356を互いに接近する方向に弾性変形させて嵌合部321の爪孔部321cに挿通し、保持爪355を嵌合部321の開口孔321dから突出させて、腕部356を復元させ、保持爪355を嵌合部321の後端面に引っ掛けて、第1被挿入部材350を嵌合部321に取り付けた状態に保持できるようになっている。
上記構成を有する第1被挿入部材350は、図22に示す第1被挿入部材310と同様に、可動ベース部203の嵌合部321から取り出した際に、2個のプレート部材351に分解して互いに離反させることができる。したがって、第1被挿入部材350を固定ピン301から簡単に取り外すことができる。
[第2実施の形態]
次に、第2実施の形態における固定手段400の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
[第2実施の形態]
次に、第2実施の形態における固定手段400の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、固定ピン401が先端側係止爪404と基端側係止爪406を備え、先端側係止爪404が第1被挿入部材410に係止され、且つ基端側係止爪406が第2被挿入部材430に係止される構成について説明する。
図30は、固定ピン401の斜視図、図31及び図32は、第1被挿入部材410の構成を説明する図、図33は、第1被挿入部材410と嵌合部321の構成を説明する図、図34及び図35は、第2被挿入部材430の構成を説明する図、図36は、固定手段400の断面図である。
固定手段400は、固定ピン(規制(固定)部材)401と、第1被挿入部材410と、第2被挿入部材430を備えている。
固定ピン401は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、丸棒状の軸部402を有している。軸部402は、所定の肉厚を有する円筒形状を有しており、軸部402の基端には段差を介して拡径された円盤状の鍔部403が設けられている。鍔部403は、第2被挿入部材430の後述する第2挿入孔433に固定ピン401の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材430と当接して固定ピン401の挿入方向への移動を規制する当接部を構成する。
固定ピン401の先端側部分には、腕部405を介して先端側係止爪404が設けられている。腕部405は、軸部402の先端から軸方向に沿って延出しており、軸部402の軸方向に直交する方向に互いに離反するように一対が設けられている。各腕部405は、先端側係止爪304を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
先端側係止爪404は、固定ピン401の先端側部分を第1被挿入部材410に挿入した場合に、第1被挿入部材410に係止されて固定ピン401の抜脱方向への移動を規制する構成を有する。先端側係止爪404は、各腕部405の先端に各々設けられており、軸部402よりも径方向外側に突出している。そして、腕部405に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面404aと、腕部405の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面404aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面404bを有している。
段差面404aは、固定ピン401を第1被挿入部材410の第1挿入孔414に挿入した場合に、後述する第1被挿入部材410の第1係止部417の後端面417aに対向できるように平面状に形成されている。
傾斜面404bは、固定ピン401を第1被挿入部材410の第1挿入孔414に挿入する際に、第1挿入孔414の内周面に当接して一対の腕部405を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
固定ピン401の基端側部分には、腕部407を介して基端側係止爪406が設けられている。腕部407は、軸部402に開口形成された窓穴部402a内で、軸部402の軸方向に沿って軸部402の基端側から先端側に向かって延出しており、軸部402の軸方向に直交する方向に互いに離反するように一対が設けられている。各腕部407は、基端側係止爪406を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
基端側係止爪406は、固定ピン401の基端側部分が第2被挿入部材430に挿入された場合に、第2被挿入部材430に係止されて固定ピン401の抜脱方向への移動を規制する構成を有する。基端側係止爪406は、軸部402よりも径方向外側に突出するように各腕部407の先端に各々設けられている。そして、腕部407に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面406aと、腕部407の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面406aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面406bを有している。
段差面406aは、固定ピン401の基端側部分を第2被挿入部材430の第2挿入孔433に挿入した場合に、後述する第2挿入孔433内の後側段差面435aに対向できるように平面状に形成されている。傾斜面406bは、固定ピン401の基端側部分を第2被挿入部材430の第2挿入孔433に挿入する際に、第2挿入孔433の内周面に当接して一対の腕部407を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
先端側係止爪404と基端側係止爪406は、各先端側係止爪404が互いに離反する方向と各基端側係止爪406が互いに離反する方向とが、0度の位相角度となる位置関係を有しており、軸方向に沿って一列に並ぶように設けられている。そして、先端側係止爪404と基端側係止爪406は、略同一の径方向高さを有する。
第1被挿入部材410は、固定ピン401と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなる。そして、第1挿入孔414の軸心と交差する方向に分離して第1挿入孔414の内周面の一部を備えた2個のプレート部材411(複数の部材)に分解される構成を有する。本実施の形態では、第1被挿入部材410は、正面斜視図である図31(a)及び背面斜視図である図31(b)、及び図32に示すように、上下に組み合わされる2個のプレート部材411によって構成される。
プレート部材411は、略矩形の平板部412を有している。平板部412の長手方向略中央位置には、切欠部413と突起部418が形成されている。切欠部413は、平板部412の短手方向一方側の合わせ面から短手方向他方側に向かって半円状に切り欠いて形成されている。切欠部413は、2個のプレート部材411を上下に組み合わせた場合に、同一平面上で並列に並べられた2つの平板部412の中央位置に、一定径を有して平板部412を貫通する第1挿入孔414を形成するように構成されている。
そして、第1挿入孔414が固定ピン401の軸部402の外径よりも若干大きく且つ一対の先端側係止爪404の最大離間距離よりも小さな内径を有し、固定ピン401の先端側部分を挿入した場合に固定ピン401の腕部405との間に若干の間隙を有して内周面が対向するように構成されている。
突起部418は、平板部412の後面から切欠部413に沿って円筒半割状に突出して形成されている。突起部418は、2個のプレート部材411を組み合わせた場合に、同一平面上に並列に並べられた2つの平板部412の中央位置で円筒状に突出する第1係止部417を形成するように構成されている。第1係止部417は、第1挿入孔414と同一の内径を有し、後端面417aが軸方向に直交する方向に沿って平面状に形成されている。
そして、固定ピン401の先端側部分を平板部412の第1挿入孔414に挿入して第1係止部417の後端面417aよりも突出させた場合に、後端面417aが先端側係止爪404の段差面404aと対向するようになっている。そして、かかる状態から固定ピン401を抜脱方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪404の段差面404aを第1係止部417の後端面417aに当接させて抜脱方向への移動を規制し、先端側係止爪404を第1被挿入部材410に係止することができるようになっている。
平板部412の長手方向両端部には、第1被挿入部材410を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるための保持爪415が設けられている。保持爪415は、第1被挿入部材410を正面側から斜視した図31(a)及び後面側から斜視した図31(b)に示すように、平板部412から突出する腕部416の先端に設けられている。
腕部416は、左右で一対をなし、平板部412の長手方向両端部でかつ切欠部413が設けられている合わせ面側にそれぞれ基端が設けられ、平板部412に対して直交する方向でかつ互いに平行に延在する。そして、弾性変形により保持爪415を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪415を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
各保持爪415は、各腕部416の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部416に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面415aと、腕部416の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面415aの外縁から互いに接近する方向に向かって移行する傾斜面415bを有している。
上記構成を有する第1被挿入部材410は、可動ベース部203に設けられた嵌合部321に着脱自在に取り付けられる。尚、嵌合部321の構成については、第1実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
上記構成を有する第1被挿入部材410は、一対の保持爪415を互いに接近する方向に弾性変形させて爪孔部321cに挿通し、保持爪315を開口孔321dから突出させて、腕部416を復元させ、保持爪415を嵌合部321の後端面に引っ掛けることができ、嵌合部321に取り付けられる。第1被挿入部材410は、第1挿入孔414が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在するように嵌合部321に取り付けられる。
また、第1被挿入部材410を嵌合部321から取り外すときは、開口孔321dから突出している一対の保持爪415を互いに接近する方向に付勢して、各腕部416を弾性変形させ、保持爪415の引っ掛かりを外してプレート部材411の保持を解除することによって取り外すことができる。第1被挿入部材410は、嵌合部321から取り外されると、2個のプレート部材411に分離して、第1挿入孔414の径方向に分解することができる。
第2被挿入部材430は、裏ケース体120の裏面側の斜視図である図34(a)及びその要部を拡大して示す図である図34(b)に示すように、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を台座装置201の可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材410に対して基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向で且つ第1被挿入部材410の平板部412にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材430は、図34及び図35に示すように、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心には、第2挿入孔433が穿設されている。第2被挿入部材430は、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331によって支持されている。
第2被挿入部材430は、固定ピン401の軸部402とほぼ同一の軸方向長さを有している。そして、第2挿入孔433は、第2被挿入部材430を貫通して形成されており、基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在し、基板ボックス102が可動ベース部203に保持された状態で、第1被挿入部材410の第1挿入孔414と同軸上に連続する位置に配置される構成を有する。
第2挿入孔433は、固定ピン401を挿入した場合に軸部402の外周面との間に若干の間隙を形成できるように軸部402の外径よりも若干大きな内径を有している。第2挿入孔433の軸方向前側部分には、拡径部434が形成されている。拡径部434は、第2挿入孔433との間に段差面434aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材430の前端面430aに開口している。
拡径部434は、固定ピン301の基端側部分が第2挿入孔433に挿入された状態で鍔部303を収容できるように、鍔部303の外径よりも若干大きい内径と、鍔部303の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
そして、段差面434に鍔部303を当接させて、固定ピン301がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、固定ピン301を所定の挿入位置に位置決めすることができるようになっている。
第2挿入孔433の軸方向後側部分には、収容部435が形成されている。収容部435は、後側段差面435aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材430の後端面430bに開口している。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に挿着した場合に、開口部分が第1被挿入部材410によって閉塞されるように構成されている。
収容部435は、固定ピン401の基端側係止爪406全体を収容できるように、一対の基端側係止爪406の最大離間距離よりも若干大きい内径と、基端側係止爪406とほぼ同一の軸方向長さを有している。
そして、固定ピン401の基端側部分を第2挿入孔433に挿入して基端側係止爪406を第2被挿入部材430の後側段差面435aよりも突出させた場合に、後側段差面435aが基端側係止爪406の段差面406aと対向するように形成されている。そして、かかる状態から固定ピン401を抜脱方向に移動させようとした場合に、基端側係止爪406の段差面406aを後側段差面435aに当接させて抜脱方向への移動を規制し、基端側係止爪406を第2被挿入部材430に係止することができるようになっている。
第2被挿入部材430には、スリット432が形成されており、ゲート部331を切断して第2被挿入部材430を裏ケース体120から分離した場合に、第2被挿入部材430を第2挿入孔433の軸心と交差する方向に分離して第2挿入孔433の内周面の一部を備えた2つの部材436に分解されるように構成されている。
スリット432は、図35に示すように、第2挿入孔433の軸心に沿って上下に延在し、第2被挿入部材430の前端面430aから後端面430bに亘って切り欠いて設けられており、第2被挿入部材430を左右に二分している。そして、ゲート部331を切断した場合に、第2被挿入部材430を第2挿入孔433の径方向である左右に分解できるようになっている。
第2被挿入部材430は、基板ボックス102を可動ベース部203に保持させた場合に、第1被挿入部材410が嵌合部321から取り外される方向側で第1被挿入部材410に対向して配置され、第1被挿入部材410の取り出し方向への移動を妨げるようになっている。そして、ゲート部331が切断されて第2被挿入部材430が基板ボックス102の裏ケース体120から取り外されると、第1被挿入部材410との対向が解除されて、第1被挿入部材410を嵌合部321から取り外すことができるようになっている。
次に、上記固定手段400の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段400により基板ボックス102を可動ベース部203に固定する場合、第1被挿入部材310の嵌合部321に第1被挿入部材310を取り付け、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて結合させる。
これにより、第1被挿入部材410の第1挿入孔414と、第2被挿入部材430の第2挿入孔433が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に同軸上に配置される。
そして、固定ピン401を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材430の第2挿入孔433内に挿入する。固定ピン401は、固定ピン410の先端側部分が第2被挿入部材430の第2挿入孔433に挿入されると、先端側係止爪404の傾斜面404bが第2挿入孔433の内周面に当接して、各先端側係止爪404が互いに接近する方向に付勢される。そして、第2挿入孔433内に進入して、第2挿入孔433内を通過し、第2被挿入部材430の後端面430bから先端側係止爪404全体が突出する。
固定ピン401の先端側係止爪404は、第2被挿入部材430の後端面430bから突出すると、第2挿入孔433に同軸上に連続する第1被挿入部材410の第1挿入孔414に挿入される。そして、各先端側係止爪404の傾斜面404bが第1挿入孔414の内周面に当接し、また、基端側係止爪406の傾斜面406bが第2挿入孔433の内周面に当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン401を更に押し込むことで、先端側係止爪404は、互いに接近する方向に付勢され、第1挿入孔414内に進入して、第1挿入孔414内を通過し、第1係止部417の後端面417aから先端側係止爪404全体が突出する。
先端側係止爪404は、第1係止部417の後端面417aから先端側係止爪404全体が突出すると、付勢が解除され、腕部405が復元して、先端側係止爪404の段差面404aが第1係止部417の後端面417aに対向する。
そして、基端側係止爪406も、互いに接近する方向に付勢され、第2挿入孔433内に進入して、第2挿入孔433内を通過し、第2被挿入部材430の後端面430bから突出する。基端側係止爪406は、第2被挿入部材430の後端面430bから基端側係止爪406全体が突出すると、付勢が解除され、腕部407が復元して、基端側係止爪406の段差面406aが第2被挿入部材430の後端面430aに対向する。
したがって、固定ピン401を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に付勢した場合に、先端側係止爪404の段差面404aが第1係止部417の後端面417aに当接すると共に、基端側係止爪406の段差面406aが収容部435の後側段差面435aに当接して、固定ピン401の抜脱方向への移動が規制される。
固定ピン401は、かかる位置で、鍔部403の底面が第2被挿入部材430の前端面430bと略面一となる。そして、先端側係止爪404の先端が丸穴部321bの底面に対向し、基端側係止爪406の先端が第1被挿入部材410の平板部412に対向し、鍔部403が拡径部434の前端面434aと当接して固定ピン401の更なる挿入方向への移動が規制される。
すなわち、固定ピン401の先端側部分が第1挿入孔414に挿入されて先端側係止爪404が第1被挿入部材410に係止され、且つ固定ピン401の基端側部分が第2挿入孔433に挿通されて基端側係止爪406が第2被挿入部材430に係止されており、固定ピン401を第1被挿入部材410及び第2被挿入部材430から取り外すことができない状態になっている。
したがって、基板ボックス102が可動ベース部203に結合された状態で、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
また、先端側係止爪404が第1被挿入部材410に係止されて固定ピン401の抜脱方向への移動が規制されると共に鍔部403が拡径部434の前端面434aに当接して固定ピン401の挿入方向への移動が規制されるので、可動ベース部203と基板ボックス102とを固定ピン401の軸方向に沿って互いに離反する方向に付勢した場合に、可動ベース部203と基板ボックス102との間に隙間が形成されるのを防ぐことができ、かかる隙間から固定ピン401に不正な細工がなされるのを防止できる。
一方、基板ボックス102を台座装置201から正規に取り出す場合、まず最初にゲート部331を切断して、固定ピン401の基端側係止爪406が係止されている第2被挿入部材430を裏ケース体120から分離する。
第2被挿入部材430は、ゲート部331の切断によって裏ケース体120から分離されると、スリット432を間に介して左右に2つに分解され、互いに離反して固定ピン401から取り外される。
第2被挿入部材430が裏ケース体120から分離されて取り外されると、第1被挿入部材410との対向が解除されて、第1被挿入部材410を可動ベース部203の嵌合部321から取り外すことが可能となる。
次に、第1被挿入部材410を可動ベース部203から取り外すべく、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。
そして、開口孔321dから底板部261の裏面側に突出している一対の保持爪415を互いに接近する方向に付勢して保持爪415の引っ掛かりを外し、第1被挿入部材410を底板部261の表面側に押し出す。
第1被挿入部材410は、底板部261の表面側への押し出しにより、第1挿入孔414の軸心に沿って嵌合部321から離反する方向に移動され、固定ピン410が第1挿入孔414に挿入された状態のままで嵌合部321から取り外される。
固定ピン410が第1挿入孔414に挿入された状態で第1被挿入部材410が嵌合部321から取り外されると、基板ボックス102は、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることが可能になる。したがって、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り出すことができる。
そして、第1被挿入部材410は、2個のプレート部材411が合わせ面を間に介して互いに上下に離反して、第1挿入孔414の径方向に分解され、固定ピン401から取り外される。したがって、固定ピン401を、第1被挿入部材410及び第2被挿入部材430から簡単に取り外すことができる。
上記固定手段400によれば、基板ボックス102を台座装置201に取り付けて固定ピン401を挿入した場合に、固定ピン401の先端側部分が第1被挿入部材410の第1挿入孔414に挿入され且つ固定ピン401の基端側部分が第2被挿入部材430の第2挿入孔433に挿入される。そして、先端側係止爪404が第1被挿入部材410に係止され且つ基端側係止爪406が第2被挿入部材430に係止されて、固定ピン310の抜脱方向への移動が規制される。したがって、基板ボックス102のスライド移動が規制されて基板ボックス102を台座装置201に固定した状態が維持される。
また、かかる状態で、第1被挿入部材410は、嵌合部321から取り出される側に第2被挿入部材430が対向して配置されているので、第2被挿入部材430が裏ケース体120から分離されるまでは、嵌合部321から取り外すことができない。したがって、可動ベース部203を回動させた場合に基板ボックス102内の制御基板の裏面を筐体2の正面側から視認可能としつつ、第1被挿入部材310に係止された先端側係止爪304を、嵌合部321によって外部から覆い隠して、先端側係止爪304に対して直接触れるのを禁止し、不正な解除操作を防ぐことができる。
特に、本実施の形態では、固定ピン410が先端側係止爪404と基端側係止爪406を有しているので、例えば、第2被挿入部材430を基板ボックス102から分離せずに固定ピン410を取り外すには、先端側係止爪404に対して係止解除操作を行うと同時に、基端側係止爪406に対しても係止解除操作を行わなければならないが、かかる操作は煩雑であり、また、困難である。したがって、固定ピン410の不正な取り外しを防止でき、高いセキュリティ性を有する。
一方、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り外す場合、第2被挿入部材430を基板ボックス102の裏ケース体120から分離して第1被挿入部材410との対向を解除し、第1被挿入部材410を固定ピン410と共に嵌合部321から取り外す。第1被挿入部材410は、嵌合部321から取り出されると、2つのプレート部材411に分解されて互いに離反し、固定ピン401から取り外される。そして、第2被挿入部材430は、裏ケース体120から分離されると、2つに分解されて互いに離反し、固定ピン401から取り外される。
すなわち、台座装置201に固定されている基板ボックス102の第2被挿入部材430を分離した場合に、第2被挿入部材430を固定ピン410から簡単に取り外すことができる。そして、第1被挿入部材410を可動ベース部203の嵌合部321から取り出した場合に、第1被挿入部材410を固定ピン410から簡単に取り外すことができる。したがって、固定ピン410を破壊することなく、再使用可能な状態で第1被挿入部材410及び第2被挿入部材430から取り外すことができる。
また、固定ピン401の先端側係止爪404が係止される第1被挿入部材410を、可動ベース部203とは別体に設けて嵌合部321に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材410を成形する成形型と、可動ベース部203を成形する成形型を別々の物にすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。したがって、成形型の製造を容易なものとし、生産コストを低減でき、遊技機の提供価格の高騰を抑制することができる。
尚、上述の第2実施の形態では、第1被挿入部材410が2個のプレート部材411からなる場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、3個以上のプレート部材によって構成し、第1被挿入部材410を第1挿入孔414の径方向に分解可能な構成としてもよい。同様に、上述の第2実施の形態では、第2被挿入部材430が第2挿入孔433の径方向に2つに分解される構成を例に説明したが、3個以上に分解される構成としてもよい。
[第3実施の形態]
次に、第3実施の形態における固定手段500の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
[第3実施の形態]
次に、第3実施の形態における固定手段500の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、第2被挿入部材530を基板ボックス102の裏ケース体120から分離し、第1被挿入部材510を台座装置201の可動ベース部203から分離した後、固定ピン501を第1被挿入部材510に対して相対的に回転させることによって、固定ピン501から第1被挿入部材510を取り外し、次いで、固定ピン501を第2被挿入部材530に対して相対的に回転させることによって、固定ピン501から第2被挿入部材530を取り外す構成の場合を例に説明する。
図37は、固定ピン501の斜視図、図38及び図39は、第1被挿入部材510の構成を説明する図、図40は、第1被挿入部材510と嵌合部321の構成を説明する図、図41及び図42は、第2被挿入部材530の構成を説明する図、図43及び図44は、固定手段500の断面図である。
固定手段500は、固定ピン(規制部材)501と、第1被挿入部材510と、第2被挿入部材530を備えている。
固定ピン501は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、丸棒状の軸部502を有している。軸部502は、所定の肉厚を有する円筒形状を有しており、軸部502の基端には段差を介して拡径された円盤状の鍔部503が設けられている。鍔部503は、第2被挿入部材530の後述する第2挿入孔533に固定ピン501の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材530と当接して固定ピン501の挿入方向への移動を規制する当接部を構成する。
固定ピン501の先端側部分には、腕部505を介して先端側係止爪504が設けられている。腕部505は、軸部502の先端から軸方向に沿って延出しており、軸部502の軸方向に直交する方向に互いに離反するように一対が設けられている。各腕部505は、先端側係止爪504を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
先端側係止爪504は、各腕部505の先端に各々設けられており、軸部502よりも径方向外側に突出している。そして、腕部505に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面504aと、腕部505の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面504aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面504bを有している。
段差面504aは、固定ピン501を第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入した場合に、後述する第1被挿入部材510の第1係止部517の後端面517aに対向できるように平面状に形成されている。
傾斜面504bは、固定ピン501を第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入する際に、第1挿入孔513の内周面に当接して一対の腕部505を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
固定ピン501の基端側部分には、腕部507を介して基端側係止爪506が設けられている。腕部507は、軸部502に開口形成された窓穴部502a内で、軸部502の軸方向に沿って軸部502の基端側から先端側に向かって延出しており、互いに軸部502の軸方向に直交する方向に離反するように一対が設けられている。
各腕部507は、基端側係止爪506を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
基端側係止爪506は、各腕部507の先端に各々設けられており、軸部502よりも径方向外側に突出している。そして、腕部507に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面506aと、腕部507の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面506aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面506bを有している。
段差面506aは、固定ピン501の基端側部分を第2被挿入部材530の第2挿入孔533に挿入した場合に、後述する第2挿入孔533内の後側段差面535aに対向できるように平面状に形成されている。
傾斜面506bは、固定ピン501の基端側部分を第2被挿入部材530の第2挿入孔533に挿入する際に、第2係止部534の湾曲面534aに当接して一対の腕部507を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
先端側係止爪504と基端側係止爪506は、各先端側係止爪504が互いに離反する方向と各基端側係止爪506が互いに離反する方向とが、90度の位相角度となる位置関係を有している。そして、先端側係止爪504と基端側係止爪506は、軸部502の軸心からの径方向高さが略同一になるように形成されている。
第1被挿入部材510は、固定ピン501と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料からなる。第1被挿入部材510は、正面斜視図である図38(a)及び背面斜視図である図38(b)、及び図39に示すように、横長矩形の平板部512を有している。平板部512は、可動ベース部203の底板部261とほぼ同一の厚さを有する平板形状を有している。平板部512は、嵌合部321の矩形凹部321a内に嵌め込まれて収容される大きさを有する。
平板部512の長手方向略中央位置には、第1挿入孔513が穿設されている。第1挿入孔513は、固定ピン501の先端側部分を挿通可能な丸孔形状を有している。第1挿入孔513は、固定ピン501の軸部502の外径よりも若干大きくかつ一対の先端側係止爪504の最大離間距離よりも小さな内径を有し、固定ピン301の先端側部分を挿入した場合に固定ピン501の軸部502との間に若干の間隙を有して内周面が対向するように構成されている。
そして、平板部512には、第1挿入孔513の一部を径方向外側に向かって広げるように第1通路部514が切欠形成されている。第1通路部514は、固定ピン501の先端側部分が第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入されて固定ピン501が第1被挿入部材510に対して予め設定された回転解除位置に配置された場合に、各先端側係止爪504に対して固定ピン501の抜脱方向側に配置される。そして、第1被挿入部材510に対して固定ピン501を相対的に抜脱方向に付勢した場合に、先端側係止爪504を第1挿入孔513の軸方向に沿って通過させて規制部材の抜脱方向への移動を許容する構成を有する。
第1通路部514は、第1挿入孔513を間に介して互いに離反する位置に対をなして形成されており、平板部512の長手方向一方側で第1挿入孔513に対して斜め下部位置(図39では右側斜め下部位置)に一方が配置され、平板部512の長手方向他方側で第1挿入孔513に対して斜め上部位置(図39では左側斜め上部位置)に他方が配置されている。第1通路部513は、第1挿入孔513に先端側部分が挿入された固定ピン501を第1挿入孔513の軸心に沿って移動させた場合に、先端側係止爪504を通過させることができる大きさを有する。
そして、平板部512には、第1係止部517及び第1回転規制部518が設けられている。
第1係止部517は、固定ピン501の先端側部分が第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入されて固定ピン501が第1被挿入部材510に対して予め設定された回転係止位置に配置された場合に、各先端側係止爪504に対して固定ピン501の抜脱方向側に対向して配置される。そして、第1被挿入部材510に対して固定ピン501を相対的に抜脱方向に付勢した場合に、先端側係止爪504に当接して第1被挿入部材510に対する固定ピン501の相対的な抜脱方向への移動を規制する構成を有する。
第1係止部517は、第1挿入孔513を間に介して平板部512の短手方向に互いに離反する位置(図39では上下位置)に対をなして設けられており、一定の肉厚を有して第1挿入孔513の外縁に沿う円弧形状を有している。
第1係止部517の後端面517aは、第1挿入孔513の軸方向に直交する平面状に形成されており、固定ピン501が回転係止位置に配置された場合に、先端側係止爪504の段差面504aと対向するように形成されている。そして、かかる状態から固定ピン501を抜脱方向に付勢した場合に、先端側係止爪504の段差面504aを当接させて抜脱方向への移動を規制し、先端側係止爪504を第1被挿入部材510に係止するようになっている。
尚、本実施の形態では、固定ピン501の回転係止位置は、第1被挿入部材510に対して固定ピン501の各先端側係止爪504が上下に配置される位置で且つ第2被挿入部材530に対して固定ピン501の各基端側係止爪506が上下に配置される位置として予め設定されている。
第1回転規制部518は、後述する第2被挿入部材530の第2回転規制部536と協働して、固定ピン501を回転係止位置に位置決めする回転位置決め手段を構成する。第1回転規制部518は、固定ピン501の先端側係止爪504が第1係止部517に係止された状態から固定ピン501が第1被挿入部材510に対して軸周りに回転方向一方側に相対的に回転移動されるのを規制する構成を有する。
第1回転規制部518は、第1挿入孔513を間に介して互いに離反する位置であって、一対の第1通路部514が離反する方向に直交する方向に互いに離反する位置に対をなして設けられている。具体的には、平板部512の長手方向一方側で第1挿入孔513に対して斜め上部位置(図39では右側斜め上部位置)に一方が配置され、平板部512の長手方向他方側で第1挿入孔513に対して斜め下部位置(図39では左側斜め下部位置)に他方が配置されている。
各第1回転規制部518は、それぞれ第1対向面518aを有している。第1対向面518aは、固定ピン501の先端側係止爪504が第1係止部517に係止された状態で先端側係止爪504の回転方向一方(図39では時計回り)側に対向する。そして、かかる状態から固定ピン501を軸周りに回転方向一方側に回転させようとした場合に先端側係止爪504を当接させて固定ピン501の回転を規制するようになっている。
そして、一対の先端側係止爪504を互いに接近する方向に付勢して各腕部505を弾性変形させた状態でも、先端側係止爪504の回転方向一方側と対向し、固定ピン501の回転を規制するように構成されている。
尚、固定ピン501は、第1回転規制部518によって回転方向一方側への回転移動が規制されるが、回転方向他方側への回転移動は規制されず、先端側係止爪504の抜脱方向側に第1通路部514が配置される位置まで相対的に回転移動させることができる。
平板部512の長手方向両端部には、第1被挿入部材510を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるための保持爪515が設けられている。保持爪515は、平板部512から突出する腕部516の先端に設けられている。
腕部516は、左右で一対をなし、平板部512の長手方向両端部にそれぞれ基端が設けられ、平板部512に対して直交する方向でかつ互いに平行に延在する。そして、弾性変形により保持爪515を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪515を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
各保持爪515は、各腕部516の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部516に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面515aと、腕部516の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面515aの外縁から互いに接近する方向に向かって移行する傾斜面515bを有している。
上記構成を有する第1被挿入部材510は、可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に取り付けられる。尚、嵌合部321の構成については、第1実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
第1被挿入部材510は、一対の保持爪515を互いに接近する方向に弾性変形させて爪孔部321cに挿通し、保持爪515を開口孔321dから突出させて、腕部516を復元させ、保持爪515を嵌合部321の後端面に引っ掛けることができ、嵌合部321に取り付けられる(例えば、図43を参照)。第1被挿入部材510は、第1挿入孔414の軸心が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在するように嵌合部321に取り付けられる。
また、第1被挿入部材510を嵌合部321から取り外すときは、開口孔321dから突出している一対の保持爪515を互いに接近する方向に付勢して、各腕部516を弾性変形させ、保持爪515の引っ掛かりを外して取り外すことができる。
第2被挿入部材530は、裏ケース体120の裏面側の斜視図である図41(a)及びその要部を拡大して示す図である図41(b)に示すように、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を台座装置201の可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材510に対して基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向で且つ第1被挿入部材510の平板部412にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材530は、図41及び図42に示すように、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心には、第2挿入孔533が穿設されている。第2被挿入部材530は、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331によって支持されている。
第2被挿入部材530は、固定ピン501の軸部502とほぼ同一の軸方向長さを有している。そして、第2挿入孔533は、第2被挿入部材530を貫通して形成されており、基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に延在し、基板ボックス102が可動ベース部203に保持された状態で、第1被挿入部材510の第1挿入孔513と同軸上に連続する位置に配置される構成を有する。
第2挿入孔533は、固定ピン501を挿入した場合に基端側係止爪506との間に若干の間隙を形成し、且つ鍔部503を収容可能な内径を有している。第2被挿入部材530は、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた場合に、第2挿入孔533が第1被挿入部材510の第1挿入孔513と同軸上に連続する位置に配置されるように設けられている。
第2被挿入部材530の第2挿入孔533内には、第2係止部534、第2通路部535、第2回転規制部536が形成されている。第2係止部534は、固定ピン501の基端側部分が第2挿入孔533内に挿入されて、固定ピン501が第2被挿入部材530に対して予め設定された回転係止位置に配置された場合に、各基端側係止爪506に対して固定ピン501の抜脱方向側に対向して配置される。そして、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を相対的に抜脱方向に付勢した場合に、基端側係止爪506に当接して第2被挿入部材530に対する固定ピン501の相対的な抜脱方向への移動を規制する構成を有する。
第2係止部534は、図42に示すように、第2挿入孔533内で左右に離反して対をなすように突設されている。各第2係止部534は、固定ピン501を第2挿入孔533内に挿入した状態で、固定ピン501の軸部502の外周面に沿って対向し、固定ピン501を軸周りに回転自在に支持可能な湾曲面534aを有している。湾曲面534aは、第2挿入孔533と同一の中心軸線を中心として軸部502の半径よりも若干大きな半径を有して凹状に湾曲するように形成されている。
各第2係止部534の端面のうち、第2挿入孔533の軸方向後側に位置する後端面534bは、第2挿入孔533の軸方向に直交する方向に沿って平面状に形成されている。そして、固定ピン501を第2被挿入部材530に対して予め設定された回転係止位置に配置させた場合に、基端側係止爪506の段差面506aに対向するように形成されている。そして、かかる状態から固定ピン501を抜脱方向に付勢した場合に、基端側係止爪506の段差面506aを第2係止部534の後端面534bに当接させて固定ピン501の抜脱方向への移動を規制し、基端側係止爪506を第2被挿入部材530に係止することができるようになっている。
各第2係止部534の端面のうち、第2挿入孔533の軸方向前側に位置する前端面534cは、第2挿入孔533の軸方向に直交する方向に沿って平面状に形成されている。そして、第2挿入孔533に挿入された鍔部303と当接して、固定ピン501がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、固定ピン501を所定の挿入位置に位置決めすることができるように構成されている。
第2通路部535は、固定ピン501の基端側部分が第2挿入孔533内に挿入されて予め設定された回転解除位置に配置されている場合に基端側係止爪506を通過させて固定ピン501の抜脱方向への移動を許容する構成を有する。
第2通路部535は、一対の第2係止部534の間に形成されており、第2挿入孔533内で上下に離反して対をなしている。そして、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を軸周りに相対的に回転させて回転係止位置から回転解除位置に移動させた場合に、第2係止部534の後端面534bに対する基端側係止爪506の段差面506bの対向を解除し、固定ピン501の抜脱方向側に第2通路部535を配置される。そして、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を相対的に抜脱方向に付勢した場合に、基端側係止爪506を第2挿入孔533の軸方向に沿って通過させて固定ピン501の抜脱方向への移動を許容する構成を有する。
第2回転規制部536は、第1回転規制部518と協働して、固定ピン501を回転係止位置に位置決めする回転位置決め手段を構成する。第2回転規制部536は、固定ピン501の基端側係止爪506が第2係止部534に係止された状態から固定ピンが第2被挿入部材530に対して軸周りに回転方向他方側に相対的に回転移動されるのを規制する構成を有する。第2回転規制部536は、第2挿入孔533内の第2係止部534よりも軸方向後側に突設されており、図42に示すように、左右に離反して対をなして設けられている。
第2回転規制部536は、第2係止部534の後端面534bの一部を段差を介して軸方向後側に向かって突出させることによって形成されており、第2挿入孔533内の左右方向一方側でかつ斜め上部位置(図42では右側斜め上部位置)に一方が配置され、他方が第2挿入孔533内の左右方向他方側でかつ斜め下部位置(図42では、左側斜め下部位置)に配置されている。
各第2回転規制部536は、それぞれ第2対向面536aを有している。第2対向面536aは、固定ピン501の基端側部分が第2係止部534に係止された状態で基端側係止爪506の回転方向他方(図42では、反時計回り)側に対向する。そして、かかる状態から固定ピン501を軸周りに回転方向他方側に回転させようとした場合に基端側係止爪506を当接させて固定ピン501の回転を規制するようになっている。
そして、一対の基端側係止爪506を互いに接近する方向に付勢して各腕部507を弾性変形させた状態でも、基端側係止爪506の回転方向他方側と対向し、固定ピン501の回転方向他方側への回転を規制するように構成されている。
尚、固定ピン501は、第2回転規制部536によって回転方向他方側への回転移動が規制されるが、回転方向一方側(図42では時計回り)への回転移動は規制されず、基端側係止爪506の抜脱方向側に第2通路部535が配置される位置まで相対的に回転移動させることができる。
第2被挿入部材530は、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた場合に、第1被挿入部材510に対向して、第1被挿入部材510の取り出し方向への移動を妨げる位置に配置される。そして、ゲート部331が切断されて第2被挿入部材530が基板ボックス102の裏ケース体120から取り外されると、第1被挿入部材510との対向が解除されて、第1被挿入部材510を嵌合部321から取り外すことができるようになっている。
次に、上記固定手段500の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段500により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。これにより、第1被挿入部材510の第1挿入孔513と、第2被挿入部材530の第2挿入孔533が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に同軸上に配置される。
そして、固定ピン501を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材530の第2挿入孔533内に挿入する。固定ピン501は、先端側係止爪504が上下に配置され、基端側係止爪506が左右に配置された姿勢状態で挿入される。 これにより、各先端側係止爪504がそれぞれ第2通路部535を通過して、固定ピン501の先端側部分が第2挿入孔533に挿入され、第2被挿入部材530の後端面530bから先端側係止爪504が突出する。
先端側係止爪504は、第2被挿入部材530の後端面530bから突出すると、第2挿入孔533に同軸上に連続する第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入される。そして、各先端側係止爪504の傾斜面504bが第1挿入孔513の内周面に当接し、また、基端側係止爪506の傾斜面506bが第2係止部534の湾曲面534aに当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン501を更に挿入方向に向かって押し込むことで、先端側係止爪504は、第1挿入孔513の内周面によって互いに接近する方向に付勢され、第1挿入孔513内に進入して、第1挿入孔513内を通過し、第1係止部517の後端面517aから先端側係止爪504全体が突出する。
先端側係止爪504は、第1係止部517の後端面517aから先端側係止爪504全体が突出すると、第1挿入孔513の内周面による付勢が解除され、腕部505が復元して、先端側係止爪504の段差面504aが第1係止部517の後端面517aに対向する位置に配置されると共に、先端側係止爪504の回転方向一方側が第1回転規制部518の対向面518aに対向配置される。これにより、第1被挿入部材510に対する固定ピン501の抜脱方向への移動と、回転方向一方側への移動が規制される。
そして、各基端側係止爪506もそれぞれ第2挿入孔533内に進入して、第2係止部534の湾曲面534aによって互いに接近する方向に付勢され、一対の第2係止部534の湾曲面534aの間を通過し、第2係止部534の後端面534bよりも基端側係止爪506全体が突出する。
基端側係止爪506は、第2係止部534の後端面534bよりも基端側係止爪506全体が突出すると、第2係止部534の湾曲面534aによる付勢が解除されて腕部507が復元し、基端側係止爪506の段差面506aが第2被挿入部材530の後端面530aに対向する位置に配置されると共に、基端側係止爪506の回転方向他方側が第2回転規制部536の対向面536aに対向配置される。これにより、第2被挿入部材530に対する固定ピン501の抜脱方向への移動と、回転方向他方側への移動が規制される。
そして、固定ピン501の先端側部分が第1挿入孔513に挿入されて先端側係止爪504が第1被挿入部材510に係止され、固定ピン501の基端側部分が第2挿入孔533に挿入されて基端側係止爪506が第2被挿入部材に係止されると、鍔部503が第2係止部534の前端面534cに当接して固定ピン501の更なる挿入方向への移動が規制される。
かかる状態から固定ピン501を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に付勢した場合、先端側係止爪504の段差面504aが第1係止部517の後端面517aに当接すると共に、基端側係止爪506の段差面506aが第2係止部534の後端面534bに当接して、固定ピン501の抜脱方向への移動が規制される。
また、かかる状態から固定ピン501を回転方向一方側に回転させようとした場合、先端側係止爪504が第1回転規制部518の対向面518aに当接して固定ピン501の回転方向一方側への回転移動が規制される。
そして、固定ピン501を回転方向他方側に回転させようとした場合、基端側係止爪506が第2回転規制部536の対向面536aに当接して固定ピン501の回転方向他方側への回転移動が規制される。
したがって、固定ピン501は、先端側係止爪504が第1被挿入部材510に係止され且つ基端側係止爪506が第2被挿入部材530に係止される。そして、第1回転規制部518と第2回転規制部536によって、固定ピン501の回転方向一方側及び回転方向他方側への回転移動が規制され、回転係止位置に位置決めされる。
したがって、固定ピン501を第1被挿入部材510及び第2被挿入部材530から取り外すことができない状態とすることができる。したがって、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が禁止され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
また、先端側係止爪504が第1被挿入部材510に係止されて固定ピン501の抜脱方向への移動が規制されると共に鍔部503が第2係止部534の前端面534cに当接して固定ピン501の挿入方向への移動が規制されるので、可動ベース部203と基板ボックス102とを固定ピン501の軸方向に沿って互いに離反する方向に付勢した場合に、可動ベース部203と基板ボックス102との間に隙間が形成されるのを防ぐことができ、かかる隙間から固定ピン501に不正な細工がなされるのを防止できる。
一方、基板ボックス102を台座装置201から正規に取り出す場合、まず最初にゲート部331を切断して、固定ピン501の基端側係止爪506が係止されている第2被挿入部材530を裏ケース体120から分離する。
固定ピン501は、第2被挿入部材530が裏ケース体120から分離されると、第2被挿入部材530の第2回転規制部536による回転規制が解除されて、回転方向他方側への回転が可能となる。したがって、先端側係止爪504を回転係止位置から回転解除位置に移動させて、第1係止部517の後端面517aに対する段差面504aの対向を解除し、第1通路部514の位相に一致させることができる。そして、かかる位相を維持しつつ、固定ピン501を抜脱方向に移動させることによって、固定ピン501の先端側部分を第1挿入孔513から抜脱し、固定ピン501を第1被挿入部材510から取り外すことができる。
したがって、第1被挿入部材510を可動ベース部203から取り外すことなく、固定ピン501を簡単に取り外すことができ、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させて、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り出すことができる。
ここで、固定ピン501の基端側部分には、裏ケース体120から分離された第2被挿入部材530が取り付けられた状態のままとなっているが、この第2被挿入部材530を固定ピン501から取り外すには、まず、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を回転方向一方側に相対的に回転させて回転係止位置から回転解除位置に配置し、基端側係止爪506の段差面506aと第2係止部534の後端面534aとの対向を解除する。
そして、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を抜脱方向に相対的に移動させて、基端側係止爪506を第2通路部535に通過させ、固定ピン501の基端側部分を第2挿入孔533から抜脱する。
固定ピン501の基端側部分を第2挿入孔533から抜脱して、そのまま抜脱方向に移動させると、固定ピン501の先端側係止爪504が第2係止部534の後端面534aに当接する。
そこで、かかる当接状態から第2被挿入部材530に対して固定ピン501を更に回転方向一方側に回転させて、先端側係止爪504の段差面504aと第2係止部534の後端面534aとの対向を解除する。
そして、第2被挿入部材530に対して固定ピン501を抜脱方向に相対的に移動させて、先端側係止爪504を第2通路部535に通過させ、固定ピン501の先端側部分を第2挿入孔533から抜脱する。以上の作業によって、固定ピン501から第2被挿入部材530を取り外すことができる。
したがって、固定ピン501を誤って破壊させることなく、簡単に取り出すことができ、再利用することができる。
上記固定手段500によれば、基板ボックス102を台座装置201に取り付けて、基板ボックス102の第2被挿入部材530側から固定ピン501を挿入した場合に、固定ピン501の先端側部分が第1被挿入部材510の第1挿入孔513に挿入され、固定ピン501の基端側部分が第2被挿入部材530の第2挿入孔533に挿入される。
そして、先端側係止爪504が第1被挿入部材510に係止され、基端側係止爪506が第2被挿入部材530に係止されて、固定ピン501の抜脱方向への移動が規制される。したがって、基板ボックス102のスライド移動が規制されて基板ボックス102を台座装置201に固定することができる。
また、かかる固定状態では、第1被挿入部材510は、嵌合部321から離脱される側に第2被挿入部材530が対向して配置されているので、第2被挿入部材530が裏ケース体120から分離されるまでは、嵌合部321から取り外すことができない。
したがって、可動ベース部203を回動させた場合に基板ボックス102内の制御基板の裏面を筐体2の正面側から視認可能としつつ、第1被挿入部材510に係止された先端側係止爪504を、嵌合部321によって外部から覆い隠して、先端側係止爪504に対して直接触れるのを禁止し、不正な解除操作を防ぐことができる。
一方、基板ボックス102を台座装置201から正規に取り外す場合、第2被挿入部材530を基板ボックス102の裏ケース体120から分離して、固定ピン501を第1被挿入部材510に対して相対的に回転させ、先端側係止爪504を第1通路部514の位相に一致させ、かかる位相状態を維持したまま抜脱方向に移動させて、固定ピン501の先端側部分を第1挿入孔513から抜脱する。これにより、固定ピン501を取り外すことができ、基板ボックス102を台座装置201から簡単に取り外すことができる。
そして、固定ピン501に対して第2被挿入部材530を相対的に回転させて、固定ピン501から第2被挿入部材530を取り外すことができる。したがって、固定ピン501を傷つけたり破壊することなく、再使用可能な状態で第1被挿入部材510及び第2被挿入部材530から簡単に取り外すことができる。
また、固定ピン501の先端側係止爪504が係止される第1被挿入部材510を、可動ベース部203とは別体に設けて嵌合部321に着脱自在な構成としたので、第1被挿入部材510を成形する成形型と、可動ベース部203を成形する成形型を別々の物にすることができ、各成形型の構造を簡単化することができる。したがって、成形型の製造を容易なものとし、生産コストを低減でき、遊技機の提供価格の高騰を抑制することができる。
尚、上述の第3実施の形態では、固定ピン501が先端側係止爪504と基端側係止爪505との位相角度を90度とする位置関係を有する場合を例に説明したが、いかなる位相角度であってもよく、例えば、先端側係止爪504と基端側係止爪505とが0度の位相角度となる位置関係を有してもよい。この場合、例えば、第2被挿入部材530は、第1挿入孔513内の一対の第2係止部534が上下に配置され、第2通路部535が左右に配置される構成を有する。
また、上述の第3実施の形態では、先端側係止爪504が軸部502よりも径方向外側に突出する構成の場合を例に説明したが、例えば、先端側係止爪504が軸部502よりも径方向内側に位置する構成を有していてもよい。かかる構成によれば、固定ピン501の先端側部分を第2挿入孔533から抜脱する際に、先端側係止爪504が第2被挿入部材530に引っ掛かることなく、固定ピン501を抜脱方向に移動させるだけで固定ピン501の先端側部分を第2挿入孔533から抜脱することができる。したがって、より簡単に固定ピン501から第2被挿入部材を取り外すことができる。
[第4実施の形態]
次に、第4実施の形態における固定手段600の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
[第4実施の形態]
次に、第4実施の形態における固定手段600の構成について以下に詳細に説明する。尚、第1実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、第2被挿入部材630を基板ボックス102の裏ケース体120から分離し、第1被挿入部材610を台座装置201の可動ベース部203から分離した後、固定ピン601の先端側係止爪604を撓ませることによって、固定ピン601から第1被挿入部材610を取り外し、次いで、固定ピン601から第2被挿入部材630を取り外すことができる構成の場合を例に説明する。
図45は、固定ピン601の斜視図、図46及び図47は、第1被挿入部材610の構成を説明する図、図48は、第1被挿入部材610と嵌合部321の構成を説明する図、図49及び図50は、第2被挿入部材630の構成を説明する図、図51は、固定手段600の断面図である。
固定手段600は、固定ピン(規制部材)601と、第1被挿入部材610と、第2被挿入部材630を備えている。固定ピン601は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、丸棒状の軸部602を有している。軸部602は、所定の肉厚を有する円筒形状を有しており、軸部602の基端には段差を介して拡径された円盤状の鍔部603が設けられている。鍔部603は、第2被挿入部材630の後述する第2挿入孔633に固定ピン601の基端側部分が挿入された状態で第2被挿入部材630と当接して固定ピン601の挿入方向への移動を規制する当接部を構成する。
固定ピン601の先端側部分には、腕部605を介して先端側係止爪604が設けられている。腕部605は、軸部602の先端から軸方向に沿って延出しており、互いに軸部602の軸方向に直交する方向に離反するように一対が設けられている。各腕部605は、先端側係止爪604を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
一対の先端側係止爪604は、各腕部605の先端にそれぞれ設けられており、互いに離反する方向に突出している。そして、腕部605に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面604aと、腕部605の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面604aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面604bを有している。
段差面604aは、固定ピン601の先端側部分を第1被挿入部材610の第1挿入孔613に挿入して先端側係止爪604全体を突出させた場合に、第1被挿入部材610の後端面610aに対向できるように平面状に形成されている。
傾斜面604bは、固定ピン601を第1被挿入部材610の第1挿入孔613に挿入する際に、第1挿入孔613の内周面に当接して一対の腕部605を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
先端側係止爪604は、軸部602の外周面よりも径方向内側に位置するように形成されている。換言すると、先端側係止爪604は、軸部602の軸中心から最大突出部分までの径方向距離が軸部602の半径以下の大きさに設定されており、軸部602の外周面よりも径方向外側に突出しないように形成されている。
そして、一対の先端側係止爪604の最大離間距離、すなわち、一対の先端側係止爪604の最も離間した部位の離間距離が、軸部602の直径以下となる大きさを有している。
固定ピン601の基端側部分には、腕部607を介して基端側係止爪606が設けられている。腕部607は、軸部602に開口形成された窓穴部602a内で、軸部602の軸方向に沿って軸部602の基端側から先端側に向かって延出しており、互いに軸部602の軸方向に直交する方向に離反するように一対が設けられている。
各腕部607は、基端側係止爪606を互いに接近する方向に付勢することによって弾性変形し、また、付勢力の消失により復元して元の位置に戻すことができるように構成されている。
一対の基端側係止爪606は、各腕部607の先端にそれぞれ設けられている。各基端側係止爪606は、互いに離反する方向に向かって突出しており、軸部602の外周面よりも径方向外側に突出している。
基端側係止爪606は、腕部607に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面606aと、腕部607の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面606aの外縁から漸次縮径するように傾斜状に形成された傾斜面606bを有している。
段差面606aは、固定ピン601の基端側部分を第2被挿入部材630の第2挿入孔633に挿入した場合に、後述する収容部635の後側段差面635aに対向できるように平面状に形成されている。
傾斜面606bは、固定ピン601の基端側部分を第2被挿入部材630の第2挿入孔633に挿入する際に、第2挿入孔633の内周面に当接して一対の腕部607を互いに接近する方向に付勢できるように形成されている。
上記構成を有する先端側係止爪604と基端側係止爪606は、各先端側係止爪604が互いに離反する方向と各基端側係止爪606が互いに離反する方向とが、0度の位相角度となる位置関係を有しており、軸部602の軸方向に一列に並ぶように設けられている。尚、先端側係止爪604と基端側係止爪606の位置関係は、これに限定されるものではなく、例えば90度の位相角度となる等、種々の位置関係であってもよい。
第1被挿入部材610は、固定ピン601と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、正面斜視図である図46(a)及び背面斜視図である図46(b)に示すように、平板部612を有している。
平板部612は、横長矩形で可動ベース部203の底板部261よりも板厚が若干厚い平板ブロック形状を有している。そして、平板部612の長手方向略中央位置には、第1挿入孔613が穿設されている。
第1挿入孔613は、固定ピン601の先端側部分を挿入可能な丸孔形状を有している。第1挿入孔613は、一対の腕部605の最大離間距離よりも若干大きく且つ一対の先端側係止爪604の最大離間距離よりも小さな内径を有している。第1挿入孔613の軸方向前側部分には、段差面614aを介して拡径された凹部614が形成されている。凹部614は、先端側係止爪604が第1被挿入部材610に係止された状態で、軸部602の先端が挿入されるように形成されている。
第1被挿入部材610は、固定ピン601の先端側部分を第1挿入孔613に挿入して後端面610aから先端側係止爪604全体を突出させた場合に、後端面610aが先端側係止爪604の段差面604aと対向する。そして、かかる状態から固定ピン601を抜脱方向に相対的に移動させようとした場合に、先端側係止爪604の段差面604aを後端面610aに当接させて抜脱方向への移動を規制し、先端側係止爪604を係止することができるようになっている。
また、一対の先端側係止爪604を互いに接近する方向に付勢して腕部605を撓ませた場合に、先端側係止爪604の段差面604aと第1被挿入部材610の後端面610aとの対向を解除でき、各先端側係止爪604を第1挿入孔613内に通過させて固定ピン601の先端側部分を抜脱できるようになっている。
平板部612の長手方向両端部には、第1被挿入部材610を可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に保持させるための保持爪615が設けられている。保持爪615は、平板部612から突出する腕部616の先端に設けられている。
腕部616は、左右で一対をなし、平板部612の長手方向両端部にそれぞれ基端が設けられ、平板部612に対して直交する方向でかつ互いに平行に延在する。そして、弾性変形により保持爪615を互いに接近する方向に向かって移動させ、復元により保持爪615を元の位置に戻すことができる弾性力を有している。
各保持爪615は、各腕部616の先端で互いに離反する方向に向かって突設されており、腕部616に対してほぼ垂直面となるように段差状に形成された段差面615aと、腕部616の基端側から先端側に移行するにしたがって段差面615aの外縁から互いに接近する方向に向かって移行する傾斜面615bを有している。
上記構成を有する第1被挿入部材610は、可動ベース部203の嵌合部321に着脱自在に取り付けられる。尚、嵌合部321の構成については、第1実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
上記構成を有する第1被挿入部材610は、一対の保持爪615を互いに接近する方向に弾性変形させて爪孔部321cに挿通し、保持爪615を開口孔321dから突出させて、腕部616を復元させ、保持爪615を嵌合部321の後端面に引っ掛けることができ、嵌合部321に取り付けられる(例えば、図48を参照)。
また、第1被挿入部材610を嵌合部321から取り外すときは、開口孔321dから突出している一対の保持爪615を互いに接近する方向に付勢して、各腕部616を弾性変形させ、保持爪615の引っ掛かりを外して取り外すことができる。
第2被挿入部材630は、裏ケース体120の裏面側の斜視図である図49(a)及びその要部を拡大して示す図である図49(b)に示すように、基板ボックス102の裏ケース体120に一体に設けられている。そして、基板ボックス102を台座装置201の可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203の各第1被挿入部材610に対して基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向で且つ第1被挿入部材610にそれぞれ対向するように設けられている。
第2被挿入部材630は、図49及び図50に示すように、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、その中心軸線が台座装置201に対する基板ボックス102のスライド移動方向に直交する方向に沿って延在するように、裏ケース体120の角孔部123内にゲート部331によって支持されている。
第2被挿入部材630は、固定ピン601の軸部602よりも若干短い軸方向長さを有している。そして、第2被挿入部材630の中心には、第2挿入孔633が穿設されている。第2挿入孔633は、一定径を有して軸方向に延在する丸穴形状を有しており、固定ピン601を挿入した場合に、軸部602の外周面との間に若干の間隙を形成できるように軸部602の外径よりも若干大きく且つ一対の基端側係止爪606の最大離間距離よりも小さな内径を有している。
第2挿入孔633の軸方向前側部分には、拡径部634が形成されている(図51を参照)。拡径部634は、第2挿入孔633との間に前側段差面634aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材630の前端面630bに開口している。
拡径部634は、固定ピン601の基端側部分が第2挿入孔633に挿入された状態で鍔部603全体を収容できるように、鍔部603の外径よりも若干大きい内径と、鍔部603の軸方向長さと同一若しくは若干長い軸方向長さを有している。
そして、前側段差面634aに鍔部603を当接させて、固定ピン601がそれ以上挿入方向に移動されるのを規制し、所定の挿入位置に位置決めすることができるようになっている。
第2挿入孔633の軸方向後側部分には、収容部635が形成されている。収容部635は、後側段差面635aを介して拡径されて形成されており、第2被挿入部材630の後端面630bに開口している。そして、基板ボックス102を可動ベース部203に挿着した場合に、第1被挿入部材610によって閉塞されるように構成されている。
収容部635は、固定ピン601の基端側係止爪606全体を収容できるように、一対の基端側係止爪606の最大離間距離よりも若干大きい内径と、基端側係止爪606とほぼ同一の軸方向長さを有している。
そして、固定ピン601の基端側部分を第2挿入孔633に挿入して基端側係止爪606を第2被挿入部材630の後側段差面635aよりも突出させた場合に、後側段差面635aが基端側係止爪606の段差面606aに対向し、かかる状態から固定ピン601を抜脱方向に移動させようとした場合に、基端側係止爪606の段差面606aを後側段差面634aに当接させて抜脱方向への移動を規制し、基端側係止爪606を第2被挿入部材630に係止することができるようになっている。
そして、一対の基端側係止爪606を互いに接近する方向に付勢して腕部607を撓ませた場合に、基端側係止爪606の段差面606aと第2被挿入部材630の後側段差面634との対向を解除することができ、各基端側係止爪606を第2挿入孔633内に通過させて固定ピン601の基端側部分を抜脱できるようになっている。
第2被挿入部材630は、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた場合に、第1被挿入部材610に対向して、第1被挿入部材610の取り出し方向への移動を妨げる位置に配置される。そして、ゲート部331が切断されて第2被挿入部材630が基板ボックス102の裏ケース体120から取り外されると、第1被挿入部材610との対向が解除されて、第1被挿入部材610を嵌合部321から取り外すことができるようになっている。
次に、上記固定手段600の使用方法及び作用効果について説明する。固定手段600により基板ボックス102を可動ベース部203に固定するには、基板ボックス102を可動ベース部203に対してスライド移動させて装着する。
これにより、第1被挿入部材610の第1挿入孔613と、第2被挿入部材630の第2挿入孔633が基板ボックス102のスライド方向に直交する方向に同軸上に配置される。
そして、固定ピン601を基板ボックス102の前方から第2被挿入部材630の第2挿入孔633内に挿入する。固定ピン601は、先端側から第2挿入孔633に挿入され、先端側係止爪604の傾斜面604bが第2挿入孔633の内周面に当接して、各先端側係止爪604が互いに接近する方向に付勢される。そして、各先端側係止爪604は、第2挿入孔633内に進入して通過し、第2被挿入部材630から突出する。
各先端側係止爪604は、第2被挿入部材630から突出すると、第2挿入孔633に同軸上に連続する第1被挿入部材610の第1挿入孔613に挿入される。そして、各先端側係止爪604の傾斜面604bが第1挿入孔613の内周面に当接し、また、基端側係止爪606の傾斜面606bが第2挿入孔633の内周面に当接した状態とされる。
かかる状態から、固定ピン601を更に押し込むことで、先端側係止爪604は、互いに接近する方向に付勢され、第1挿入孔613内に進入して通過し、第1被挿入部材610から突出する。そして、基端側係止爪606も互いに接近する方向に付勢され、第2挿入孔633内に進入して通過し、収容部635の後側段差面635aよりも後方に移動する。
先端側係止爪604は、第1被挿入部材610から先端側係止爪604全体が突出すると、第1挿入孔613による付勢が解除され、腕部605が復元して、先端側係止爪604の段差面604aが第1被挿入部材610の後端面610aに対向する位置に配置される。
基端側係止爪606は、収容部635の後側段差面635aよりも後方に基端側係止爪606全体が移動すると、付勢が解除され、腕部607が復元して、基端側係止爪606の段差面606aが収容部635の後側段差面635aに対向する位置に配置される。
かかる位置で、鍔部603が拡径部634の前側段差面634aに当接して固定ピン601の更なる挿入方向への移動が規制され、固定ピン601の位置決めがなされる。
ここで、固定ピン601を挿入方向とは逆向きの抜脱方向に移動させようとした場合、先端側係止爪604の段差面604aが第1被挿入部材610の後端面610aに当接すると共に、基端側係止爪606の段差面606aが収容部635の後側段差面635aに当接して、固定ピン601の抜脱方向への移動が規制される。
また、先端側係止爪604は嵌合部321の丸穴部321bに収容されて底板部261の裏面側から覆い隠されている。したがって、外部から先端側係止爪604に触れることができず、先端側係止爪604に対する係止解除操作が防止されている。
そして更に、基端側係止爪605は、基端側係止爪606を収容する第2被挿入部材630の収容部635が第1被挿入部材610によって塞がれて外部から覆い隠されている。したがって、外部から基端側係止爪606に触れることができず、基端側係止爪606に対する係止解除操作も防止されている。
したがって、第1被挿入部材610及び第2被挿入部材630に対する固定ピン601の相対的な挿入方向及び抜脱方向への移動が規制されて、固定ピン601を第1被挿入部材610及び第2被挿入部材630から取り外すことができない状態とすることができる。したがって、可動ベース部203に対する基板ボックス102の相対的なスライド移動が規制され、基板ボックス102を可動ベース部203から分離して取り外すことができないように固定することができる。
一方、基板ボックス102を台座装置201から正規に取り出す場合、まず最初にゲート部331を切断して、固定ピン601の基端側係止爪606が係止されている第2被挿入部材630を裏ケース体120から分離する。
第2被挿入部材630が裏ケース体120から分離されると、第1被挿入部材610との対向が解除されて、第1被挿入部材610を可動ベース部203の嵌合部321から取り出すことが可能となる。
次に、第1被挿入部材610を可動ベース部203から取り外すべく、可動ベース部203を起立姿勢位置から傾倒させて傾倒姿勢位置に位置決め保持させ、可動ベース部203の底板部261を露出させる。
そして、開口孔321dから底板部261の裏面側に突出している一対の保持爪615を互いに接近する方向に付勢して保持爪615の引っ掛かりを外し、第1被挿入部材610を底板部261の表面側に押し出すことができる。
第1被挿入部材610は、底板部261の表面側への押し出しにより、第1挿入孔613の軸心に沿って嵌合部321から離反する方向に移動され、固定ピン610が第1挿入孔613に挿入された状態のままで嵌合部321から取り出される。
固定ピン601が第1挿入孔613に挿入された状態で第1被挿入部材610が嵌合部321から取り出されると、基板ボックス102は、可動ベース部203に対してスライド方向にスライド移動させることが可能になる。したがって、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り出すことができる。
ここで、固定ピン601には、嵌合部321から取り外された第1被挿入部材610、及び裏ケース体120から分離された第2被挿入部材630がそれぞれ取り付けられた状態のままとなっている。これら第1被挿入部材610と第2被挿入部材630を固定ピン601から取り外すには、まず最初に第1被挿入部材610が取り外され、次いで第2被挿入部材630が取り外される。
固定ピン601は、第1被挿入部材610が裏ケース体120から分離されると、先端側係止爪604が第1被挿入部材610に係止された状態で露出され、外部から先端側係止爪604に対する係止解除操作が可能となる。
したがって、各先端側係止爪604を互いに接近する方向に付勢して腕部605を撓ませ、先端側係止爪604の段差面604aと第1被挿入部材610の後端面610aとの対向を解除し、固定ピン601を相対的に抜脱方向に移動させて、各先端側係止爪604を第1挿入孔613内に通過させ、固定ピン601の先端側部分を第1挿入孔613から抜脱することができる。したがって、固定ピン601から第1被挿入部材610を簡単に取り外すことができる。
第2被挿入部材630は、固定ピン601から第1被挿入部材610が取り外されると、第1被挿入部材610によって閉塞されていた収容部635が開放され、外部から基端側係止爪606に対する係止解除操作が可能となる。
したがって、各基端側係止爪606を互いに接近する方向に付勢して腕部607を撓ませ、基端側係止爪606の段差面606aと収容部635の後側段差面635aとの対向を解除し、固定ピン601を相対的に抜脱方向に移動させて、各基端側係止爪606を第2挿入孔633内に通過させ、固定ピン601の基端側部分を第2挿入孔633から抜脱することができる。
固定ピン601は、軸部602の外周面よりも軸部602の径方向内側に先端側係止爪604が位置するので、固定ピン601の基端側部分を第2挿入孔633から抜脱した後に、引き続いて第2被挿入部材630に対して抜脱方向に移動させた場合に、先端側係止爪604が第2被挿入部材630に引っ掛かることなく、固定ピン601の先端側部分を第2挿入孔633内に通過させて、第2挿入孔633から抜脱することができる。したがって、固定ピン601から第2被挿入部材630を簡単に取り外すことができる。
上記固定手段600によれば、基板ボックス102を台座装置201に取り付けて固定ピン601を挿入した場合に、固定ピン601の先端側部分が第1被挿入部材610の第1挿入孔613に挿入され且つ固定ピン601の基端側部分が第2被挿入部材630の第2挿入孔633に挿入される。
そして、先端側係止爪604が第1被挿入部材610に係止され、基端側係止爪606が第2被挿入部材630に係止されて、固定ピン601の抜脱方向への移動が規制される。したがって、基板ボックス102のスライド移動が規制されて基板ボックス102を台座装置201に固定した状態が維持される。
また、かかる状態で、第1被挿入部材610は、嵌合部321から取り出される側に第2被挿入部材630が対向して配置されているので、第2被挿入部材630が裏ケース体120から分離されるまでは、嵌合部321から取り外すことができない。
したがって、可動ベース部203を回動させた場合に基板ボックス102内の制御基板の裏面を筐体2の正面側から視認可能としつつ、第1被挿入部材610に係止された先端側係止爪604を、嵌合部321によって外部から覆い隠して、先端側係止爪604に対して直接触れるのを禁止し、不正な係止解除操作を防ぐことができる。
一方、基板ボックス102を可動ベース部203から正規に取り外す場合、第2被挿入部材630を基板ボックス102の裏ケース体120から分離して第1被挿入部材610との対向を解除し、第1被挿入部材610を固定ピン601と共に嵌合部321から取り外す。
固定ピン601の先端側係止爪604は、第1被挿入部材610が嵌合部321から取り外されると、外部に露出され、係止解除操作が可能となる。したがって、先端側係止爪604に係止解除操作を行い、第1被挿入部材610に対する係止を解除し、固定ピン601の先端側部分を第1被挿入部材610の第1挿入孔613から抜脱し、固定ピン601から第1被挿入部材610を簡単に取り外すことができる。
固定ピン601の基端側係止爪606は、第1被挿入部材610が固定ピン601から取り外されると、収容部635が開放されて外部からの係止解除操作が可能となる。したがって、基端側係止爪606に係止解除操作を行い、第2被挿入部材630に対する係止を解除し、固定ピン601の基端側部分を第2被挿入部材630の第2挿入孔633から抜脱し、固定ピン601から第2被挿入部材630を取り外すことができる。
したがって、固定ピン510を再使用可能な状態で第1被挿入部材610及び第2被挿入部材630から簡単に取り外すことができ、固定ピン510を傷つけたり破壊するおそれもない。
(第5実施の形態)
次に、第5実施の形態について図に基づいて以下に説明する。尚、上記各実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
次に、第5実施の形態について図に基づいて以下に説明する。尚、上記各実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図52(a)は、本実施の形態に係る裏ケース体120の斜視図である。同図(b)は、要部拡大図である。本実施形態において特徴的なことは、裏ケース体120に設けられているフランジ126に、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が残るように腕部503を設けたことである(可動ベース部203に関する構成は図12参照)。
フランジ126は、裏ケース体120の上端縁であって、裏ケース体120の左端部(図上右側)から可動ベース部203の係止片286を構成するための左側のスリット溝に対応する位置までと、裏ケース体120の右端部のネジ孔128(図14参照)が形成されている付近から可動ベース部203の係止片286を構成するための右側のスリット溝に対応する位置までの2箇所に、裏ケース体120から後方に向かって突出して形成されている。特に、第2被挿入部材330の上方位置では、後方に向かって突出する突出量が固定ベース部202の第2取付面部223の後方延出量と同程度に構成されている。したがって、フランジ126を平面視した場合、フランジ126の突出量の差により途中位置で段差部が見られることとなる。この突出量が多い部分を膨出部501と定義する。なお、裏ケース体120と表ケース体110とを互いに組み合わせ可動ベース部203に装着した場合に、上記の段差部が固定ベース部202のフランジ片222に近接し、フランジ126の上面は表ケース体110の上面と同一面になるように構成されている。
同じく図52から理解されるように、膨出部501の裏ケース体120の中央寄りの端部には、抉り防止壁502が膨出部501の突出量と同じ突出量で裏ケース体120の下方に所定長さ延在するように形成されている。その長さは、前述の可動ベース部203の底板部261の上端縁から下方に向かって切り欠いたスリット溝の長さに略等しい。この抉り防止壁502は、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、可動ベース部203のスリット溝に入り込む形状になっている。
膨出部501の裏ケース体120の側端寄りの端部には、脆弱部503aを有する腕部503が裏ケース体120の下方に所定長さ延在するように形成されている。その長さは、抉り防止壁502の長さと略同一である。更に、この腕部503と裏ケース体120の底板部121の裏面との間には所定の間隔、すなわち可動ベース部203の底板部261の厚さと略同一の間隔が設けられており、基板ボックス102を可動ベース部203に装着した場合に、この間隔に可動ベース部203の底板部261が隙間なく嵌合するように構成されている。また、脆弱部503aは、腕部503の根元部に切り欠きを設けることで形成されている。正面視の際、第2被挿入部330、ゲート部331と重ならない位置に腕部503を設けており、腕部503は基板ボックス102が台座装置201に装着された状態で、正面から視認することができる。
なお、上述した係止片286は、膨出部501の間に位置し、その位置で上述した可動ベース部203に対する基板ボックス102の装着、取り外しの動作が行われる。また、膨出部501の上面の前方寄り位置には、係止孔127が穿設されている。本実施の形態では、各フランジ126にそれぞれ2個ずつ設けられており、各第2被挿入部材330の近傍位置にそれぞれ配置されている。この係止孔127に可動ベース部203に突設された係止部288が嵌入される。係止部288は、可動ベース203の底板部261から上方に向かって突設されている。そして、係止部288は、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた状態で、フランジ126の下方から係止孔127に進入し、係止孔127内を貫通して先端がフランジ126の上方に突出する形状を有する。
したがって、基板ボックス102を可動ベース部203に装着し、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した場合、係止部288が係止孔127内に嵌入されているので、底板部261と裏ケース体120との間に隙間が生じることが防止されている。しかし更に力が加えられ、係止部288が係止孔127から外されて、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に動かされた場合、腕部503は可動部ベース部203の底板部261と密着した状態にあるので、腕部503は脆弱部503aの部分で破壊され、その痕跡が残ることとなる。腕部503が破壊に至らなくとも、腕部503の脆弱部503a付近に曲がりや白化等の現象が生じ、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が残る。このように、基板ボックス102外から基板ボックス102内を確認できるようにするために、基板ボックス102及び可動ベース部203の材料は透明樹脂材料を使用したまま、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に動かされた痕跡を残すための手段として腕部503を設けている。
なお、基板ボックス102を可動ベース部203に装着する場合には、腕部503には過剰な力が加わらないため、装着時に破壊することはない。ここで、腕部503は裏ケース体120ではなく、表ケース体110や可動ベース部203に設けることも可能であるが、可動ベース部203に設ける場合は、基板ボックス102の可動ベース部203への装着に障害とならない部位に設ける必要がある。例えば、側板部264の前端部から基板ボックス102側へ突設した腕部を設けることができる。なお、腕部503は基板ボックス102が台座装置201に装着された状態で正面から視認できる位置に設けられているので、可動ベース部203を回転させることなく視認でき、不正行為が行われた痕跡をいち早く確認することが可能である。
また、基板ボックス102を可動ベース部203に取り付けた場合、フランジ126の膨出部501は、第1被挿入部材310から第2被挿入部材330に至る部位の上方に位置し、裏ケース体120と可動ベース部203の底板部261との間の合わせ目部分を、基板ボックス102の上方から覆い隠すことができる。加えて、抉り防止壁502は膨出部501と略L字型に繋がって強度が高められており、抉り防止壁502は可動ベース部203のスリット溝を隙間なく覆う構成になっているので、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作を防止できる。
したがって、上述の第1〜4実施の形態と比較して、裏ケース体120に対して可動ベース部203の底板部261を後方に向かって離間させる方向に付勢した痕跡が確実に残り、裏ケース体120と底板部261との間にカッターや鋸の刃などを挿入して固定ピン301を切断する等の不正操作をより確実に防止できることとなる。
尚、上述の第4実施の形態では、先端側係止爪604が軸部602の外周面よりも軸部602の径方向内側に位置する構成の場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、軸部602の外周面よりも径方向外側に突出する構成を有していてもよい。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の各実施の形態では、固定手段300、400、500、600によって台座装置201と基板ボックス102とを固定する場合を例に説明したが、固定対象は台座装置201と基板ボックス102だけに限定されるものではない。例えば、基板ボックス102を構成する表ケース体110と裏ケース体120とを固定手段300等によって固定してもよく、互いに相対的にスライド移動することによって結合及び分離される2つの部材であれば、どのようなものであってもよい。
1 スロットマシン(遊技機)
2 筐体
2c 背板
3 前面扉
51 リールユニット
61 ホッパ装置
71 電源ボックス
81 中継基板
100 主基板ユニット
101 主制御装置
102 基板ボックス
103 主基板
110 表ケース体
120 裏ケース体
121 底板部
125 ゲート部
126 フランジ
127 係止孔
130 封印ピン
201 台座装置
202 固定ベース部
203 可動ベース部
261 底板部
300、400、500、600 固定手段
301、401、501、601 固定ピン(規制(固定)部材)
303、403、503、603 鍔部(当接部)
304、404、504、604 先端側係止爪
406、506、606 基端側係止爪
310、340、350、410、510、610 第1被挿入部材
311、411 プレート部材(複数の部材)
314、344、354、414、513、613 第1挿入孔
321 嵌合部
330、430、530、630 第2被挿入部材
332、432 スリット
333、433、533、633 第2挿入孔
417、517 第1係止部
514 第1通路部
518 第1回転規制部
2 筐体
2c 背板
3 前面扉
51 リールユニット
61 ホッパ装置
71 電源ボックス
81 中継基板
100 主基板ユニット
101 主制御装置
102 基板ボックス
103 主基板
110 表ケース体
120 裏ケース体
121 底板部
125 ゲート部
126 フランジ
127 係止孔
130 封印ピン
201 台座装置
202 固定ベース部
203 可動ベース部
261 底板部
300、400、500、600 固定手段
301、401、501、601 固定ピン(規制(固定)部材)
303、403、503、603 鍔部(当接部)
304、404、504、604 先端側係止爪
406、506、606 基端側係止爪
310、340、350、410、510、610 第1被挿入部材
311、411 プレート部材(複数の部材)
314、344、354、414、513、613 第1挿入孔
321 嵌合部
330、430、530、630 第2被挿入部材
332、432 スリット
333、433、533、633 第2挿入孔
417、517 第1係止部
514 第1通路部
518 第1回転規制部
Claims (1)
- 第1部材と、
前記第1部材を保持し、前記第1部材を予め設定された方向に移動させた場合に前記第1部材を取り外し可能な第2部材と、
前記第1部材の移動を規制して前記第1部材を前記第2部材に固定する規制手段と、
を備え、
前記規制手段は、
前記第2部材に設けられ、且つ第1挿入孔が形成され、前記第2部材からの離脱により前記第1挿入孔の軸心と交差する方向に分離して前記第1挿入孔の内周面の一部を備えた複数の部材に分解可能な第1被挿入部材と、
前記第1部材に設けられ、且つ第2挿入孔が形成され、前記第1部材を前記第2部材に保持させた場合に前記第1被挿入部材に対向して配置されて、前記第2挿入孔が前記第1挿入孔に連続する第2被挿入部材と、
前記第2部材に前記第1部材が保持された状態で前記第2挿入孔側から挿入されて前記第1挿入孔に先端側部分が挿入され、前記第2挿入孔に基端側部分が挿入される規制部材と、
前記規制部材に設けられ、前記第1挿入孔に前記規制部材の先端側部分が挿入された状態で前記第1被挿入部材に係止されて前記規制部材の抜脱方向への移動を規制する先端側係止爪と、
前記規制部材に設けられ、前記第2挿入孔に前記規制部材の基端側部分が挿入された状態で前記第2被挿入部材と当接して前記規制部材の挿入方向への移動を規制する当接部と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
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