JP5469483B2 - 流体解析装置および流体解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン燃焼場、ターボ機械羽根車通過流、3次元噴流構造などの複雑な流れ場を解析するための流体解析装置および流体解析方法に係り、特にトレーサ粒子の撮像画像を用いて流れ場を解析する流体解析装置および流体解析方法に関する。
流体の速度を計測する技術として、従来粒子画像流速測定法(PIV:Particle Image Velocimetry)や粒子追跡流速測定法(PTV:Particle Tracking Velocimetry)などの流れの可視化画像から瞬時の速度分布を求める技術が開発されている。たとえば、2成分PIV(2CPIV:Two-Component PIV)は、カメラ1台を用いた比較的簡単な計測システムとアルゴリズムによって二次元面内の速度2成分を計測することができる流速測定法であり、現在広く普及している(たとえば特許文献1参照)。
また、近年2CPIVを発展させたステレオPIVと呼ばれる流速測定法が開発されている。ステレオPIVは、2CPIVによる計測システムに対してカメラをもう1台加えることでトレーサ粒子をステレオ視可能に構成された計測システムを用いる流速測定法であり、二次元面内(観測面内)における速度3成分を計測することができる方法である。
特開2007−85784号公報
しかし、ステレオPIVを用いる流体解析装置は、カメラを2台必要としてしまう。このため、ステレオPIVを用いて二次元面内における速度3成分を計測するためには、煩雑な計測システムが必要となるとともに、計測システムの光学系を適切な位置に保つことが難しい。
また、最近、噴流内部の3次元構造など複雑な流れ場を解析するため、二次元面内における速度3成分に加え、3次元的な渦度場の計測が望まれてきている。しかし、一枚のシート光を用いた従来のステレオPIVでは、3次元的な渦度場の計測を行うことができない。
3次元的な渦度場を計測するための方法として、ステレオPIVによる計測システムに対して多層のシート光を用いる方法が考えられる。たとえば2層のシート光を用い、各シート光に対してステレオPIVを用いることにより、2つの観測面内のそれぞれについて速度3成分を計測することができる。このため、多層のシート光を用いたステレオPIVによれば、3次元的な渦度場を計測することが可能となる。
多層のシート光を用いたステレオPIVを行うためには、各シート光からの散乱光を的確に分離する必要がある。各シート光からの散乱光を分離する方法としては、たとえば各シート光を直線偏光とするとともに偏光方向を異なる方向とし、散乱光を偏光方向ごとにビームスプリッタで分離する方法が考えられる。しかし、この方法を従来のステレオPIVに適用すると、各シート光に対してステレオPIVを行うために、シート光ごとに2台のカメラが必要となってしまう。また、各シート光からの散乱光を偏光方向ごとに分離するためのビームスプリッタが必要となってしまう。
したがって、従来の技術で3次元の渦度場を計測するためには、非常に煩雑な計測システムが必要となる。また、計測システムが煩雑であるため、計測システムの光学系を適切な位置に保つことが難しい。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、簡素な構成でPIVを用いた流体解析を行うことができる流体解析装置および流体解析方法を提供することを目的とする。
本発明に係る流体解析装置は、上述した課題を解決するために、トレーサ粒子を混入させた流体に対し、互いに異なる偏光方向を有するとともに互いに平行な複数の薄幅シート状のシート光を照射するレーザ照射部と、前記トレーサ粒子に前記複数のシート光が照射されることによって得られる前記互いに異なる偏光方向を有する反射光を撮像し、第1の撮像画像と、前記第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像と、を生成する撮像部と、前記撮像部の画素形成面を覆うように配設され、前記撮像部を構成する画素の単位で、前記反射光を前記偏光方向によって分離し、前記画素ごとに前記偏光方向を対応づけるように前記反射光を前記画素形成面に照射する特殊偏光フィルタと、前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から前記シート光面に垂直な方向の位置情報を求めるとともに、前記第1および第2の撮像画像から前記流体の流速を求める解析部と、を備えたことを特徴とするものである。
一方、本発明に係る流体解析方法は、上述した課題を解決するために、トレーサ粒子を混入させた流体に対し、互いに異なる偏光方向を有するとともに互いに平行な複数の薄幅シート状のシート光を照射するステップと、前記トレーサ粒子に前記複数のシート光が照射されることによって得られる前記互いに異なる偏光方向を有する反射光を撮像し、第1の撮像画像と、前記第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像と、を生成するステップと、前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を生成する撮像部を構成する画素のそれぞれに対して前記互いに異なる偏光方向のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう、前記反射光の照射を前記画素ごとに制限するステップと、前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から前記シート光面に垂直な方向の位置情報を求めるステップと、前記第1および第2の撮像画像から前記流体の流速を求めるステップと、を有することを特徴とする方法である。
本発明に係る流体解析装置および流体解析方法によれば、簡易な構成でPIVを用いた流体解析を行うことができる。
本発明に係る流体解析装置の一実施形態を示す概略的な全体構成図。 レーザ照射部により生成されるシート光の一例を示す説明図。 撮像部と特殊偏光フィルタとの関係の一例を示す説明図。 特殊偏光フィルタの構成の一例を示す説明図。 本実施形態に係る流体解析装置により流体の渦度を測定する様子の一例を示す説明図。 従来の流体解析装置により流体の渦度を測定する様子の一例を示す説明図。 本実施形態に係る流体解析装置により流体の速度3成分を測定する様子の一例を示す説明図。 混合シート光を構成する第1のシート光および第2のシート光がオーバーラップする様子の一例について示す説明図。 トレーサ粒子の反射光に含まれる偏光強度比率と混合シート光の内部におけるx3座標との関係の一例を示す説明図。 画像センサを構成する複数の画素からトレーサ粒子の反射光の偏光強度比率を算出する様子の一例を示す説明図。
本発明に係る流体解析装置および流体解析方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
(1)構成
図1は、本発明に係る流体解析装置10の一実施形態を示す概略的な全体構成図である。
流体解析装置10は、レーザ照射部11、撮像部12、特殊偏光フィルタ30、および解析部13を備える。
レーザ照射部11は、レーザ光を出射するレーザ光源と、出射されたレーザ光を流体14の流動場内に薄幅のシート状のシート光として投入させるレーザシート生成光学系とを有する。なお、以下の説明では、図1に示すように、流体14の流れ方向に垂直かつシート光の幅方向に垂直な方向をx1方向、流体14の流れの方向をx2方向、シート光の幅方向をx3方向というものとする。
流体14には、トレーサ粒子15と呼ばれる微細な粒子が混入される。トレーサ粒子15の種類等は本発明で特に限定するものではないが、流体14の種類等に応じて適宜選択される。たとえば、流体14が液体の場合には、ポリスチレン等の樹脂系固形球形粒子等が用いられることが多い。また、流体14が気体の場合には、水やオリーブ油等を噴霧化した微細な液滴、プラスチック製中空粒子、煙等が用いられる。
レーザ照射部11を構成するレーザ光源は、原理的にはCWレーザでもパルスレーザでもよいが、トレーサ粒子15からの反射光の強度を十分確保する観点から、高出力が得られるパルスレーザが用いられることが多い。たとえば、Nd:YAGレーザ等が用いられる。
なお、レーザ光源としてパルスレーザを用いる場合には、撮像部12の撮像タイミングとパルスレーザとの間で同期を取る必要がある。同期を取るためには、レーザ光源または撮像部12の一方の同期信号を他方に供給してもよいし、シンクロナイザなどの同期装置を用いてもよい。
図2(a)はレーザ照射部11により生成されるシート光をシート光の幅方向に垂直な方向から見た様子の一例を示す説明図であり、図2(b)は他の例を示す説明図である。
レーザ照射部11は、複数のシート光を生成可能に構成される。レーザ照射部11が生成する複数のシート光は、互いに異なる偏光方向を有するとともに、互いの基準面23が平行となる。ここで、シート光の基準面23とは、シート光の光強度ピークによりx1−x2平面に平行に形成される仮想的な面をいうものとする。図1および図2には、レーザ照射部11が縦偏光の第1のシート光21と横偏光の第2のシート光22とを生成する場合の例について示した。
レーザ照射部11は、各シート光の基準面23間の距離を制御可能に構成される。各シート光の光強度は、基準面23を中心にシート光の幅方向に所定の分布(たとえば正規分布など)に従って広がる。ここで、シート光の幅は、撮像部12により反射光が取得可能な光強度を有する幅をいうものとする。
レーザ照射部11は、基準面23間の距離を制御することにより、第1のシート光21と第2のシート光22とを隣接する2枚のシート光として生成することもできるし(図2(a)参照)、第1のシート光21と第2のシート光22の薄幅の一部が互いに重なるようオーバーラップさせたシート光(以下、混合シート光24という)として生成することもできる(図2(b)参照)。互いに偏光成分が異なるシート光をオーバーラップさせてなる混合シート光24の内部には、異なる2成分の偏光が混じり合っている。
図3は、撮像部12と特殊偏光フィルタ30との関係の一例を示す説明図である。また、図4(a)は、特殊偏光フィルタ30の構成の一例を示す説明図であり、(b)は特殊偏光フィルタ30の構成の他の例を示す説明図である。
撮像部12は、撮像用レンズ31、画像センサ32およびカメラ本体33を有する。画像センサ32は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどにより構成され、トレーサ粒子15に複数のシート光が照射されることによって得られる互いに異なる偏光方向を有する反射光を取り込んで映像信号を生成して解析部13に与える。以下の説明では、撮像部12から取得した映像信号にもとづく画像を「撮影画像」というものとする。
撮像部12が生成する映像信号には撮影画像の画素値の情報が含まれる。解析部13は、この映像信号から撮影画像を構成する各画素の画素座標の情報および画素値の情報(少なくとも明度(または輝度、濃度)の情報)を得ることができる。
解析部13は、撮像部12から受けた情報にもとづいて流体14の流速分布等の解析を行う。なお、解析部13のハードウエア形態は、本発明で特に限定するものではなく、例えば汎用のコンピュータで構成される。
図4に示すように、特殊偏光フィルタ30は、所定のサイズの格子ごとに異なった偏光方向の光を透過できるように構成されている。この特殊偏光フィルタ30として、たとえばフォトニック結晶を用いて構成することができる。フォトニック結晶は、偏光子の透過軸をミクロンオーダーで自由に配列可能な結晶である。図4(a)および(b)には、8画素×8画素ぶんの画像センサ32の画素群に対応した特殊偏光フィルタ30の一部を拡大して示した。
なお、特殊偏光フィルタ30の各格子の偏光方向は、レーザ照射部11により生成されるシート光の偏光方向に対応したものであればよく、図4に示した縦偏光および横偏光の2方向のみに限られない。たとえば、レーザ照射部11により生成されるシート光が縦偏光および横偏光に加えx2方向に対して+45度およびー45度傾いた偏光を有する4枚のシート光である場合は、特殊偏光フィルタ30の各格子の偏光方向はこれらのシート光の4つの偏光方向に対応したものとすればよい。
特殊偏光フィルタ30の格子サイズは、画像センサ32の画素サイズに合わせた大きさを有する。このため、画像センサ32を覆うように配設された特殊偏光フィルタ30は、撮像部12の画像センサ32の各画素のそれぞれに対して、トレーサ粒子15に複数のシート光が照射されることによって得られる互いに異なる偏光方向のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう、反射光の透過を画素ごとに制限する。
したがって、撮像部12は、一度の撮影で複数の偏光方向を有する光を的確に区別して同時に撮影することができる。図4に示すように特殊偏光フィルタ30が縦偏光用の格子とび横偏光用の格子で構成されており、レーザ照射部11が図2(a)に示すように縦偏光の第1のシート光21と横偏光の第2のシート光22とを隣接する2枚のシート光として生成した場合、撮像部12の画像センサ32は、一度の撮影で、縦偏光に対応する画素には第1のシート光21内のトレーサ粒子15からの反射光が照射される一方、横偏光に対応する画素には第2のシート構内のトレーサ粒子15からの反射光が照射される。
以下の説明では、画像センサ32を構成する画素のうち、特殊偏光フィルタ30により縦偏光が透過されて第1のシート光21からの反射光を照射される画素群を縦偏光画素群というものとし、特殊偏光フィルタ30により横偏光が透過されて第2のシート光22からの反射光を照射される画素群を横偏光画素群というものとする。
(2)第1の実施形態
図5は、第1の実施形態に係る流体解析装置10による測定の一例として、流体14の渦度を測定する様子を示す説明図である。図5には、レーザ照射部11が縦偏光の第1のシート光21および横偏光の第2のシート光22を生成し(図2(a)参照)、特殊偏光フィルタ30が画像センサ32の画素のそれぞれに対して縦偏光および横偏光のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう構成された(図4参照)場合の例について示した。
流体14の渦度を計測するためには、2つの観測面のそれぞれについて速度3成分を計測する必要がある。各観測面のそれぞれについて速度3成分を計測する場合、従来のステレオPIVを用いることができる。本実施形態に係る流体解析装置10は、撮像部12と同様の構成を有した第2の撮像部12をさらに用いることにより、いわゆる2つの観測面のそれぞれについてステレオPIVを用いた速度3成分の計測を行う。
撮像部12は、第1の撮像画像と、第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像とを取得し、解析部13に与える。第1および第2の撮像画像には、縦偏光画素群により取得された第1のシート光21からの反射光を撮像した画像(以下、第1および第2の縦偏光画像という)と、横偏光画素群により取得された第2のシート光22からの反射光を撮像した画像(以下、第1および第2の横偏光画像という)とが含まれる。
また、第2の撮像部12は、第1の撮像画像と同時に撮像される第3の撮像画像と、第2の撮像画像と同時に撮像される第4の撮像画像とを取得し、解析部13に与える。第3および第4の撮像画像にもまた、縦偏光画素群により取得された第1のシート光21からの反射光を撮像した画像(以下、第3および第4の縦偏光画像という)と、横偏光画素群により取得された第2のシート光22からの反射光を撮像した画像(以下、第3および第4の縦偏光画像という)とが含まれる。
解析部13は、第1の縦偏光画像および第3の縦偏光画像と、第2の縦偏光画像および第4の縦偏光画像と、に対してステレオPIVを用いて第1のシート光21が属するx3方向の位置における速度3成分を計測する。また、解析部13は、第1の横偏光画像および第3の横偏光画像と、第2の横偏光画像および第4の横偏光画像と、に対してステレオPIVを用いて第2のシート光22が属するx3方向の位置における速度3成分を計測する。
そして、解析部13は、第1のシート光21が属するx3方向の位置における速度3成分と、第2のシート光22が属するx3方向の位置における速度3成分とから、流体14の渦度を算出する。
図6は、本実施形態に係る流体解析装置との比較のため、従来の流体解析装置100により流体14の渦度を測定する様子の一例を示す説明図である。
図6に示すように、従来の流体解析装置100は、各シート光に対してステレオPIVを行うために、シート光ごとに2台のカメラを必要とする。また、各シート光からの散乱光を分離するためにビームスプリッタやミラー等が必要となってしまう。このため、従来の技術で3次元の渦度場を計測するためには、非常に煩雑な計測システムが必要となる。また、計測システムが煩雑であるため、計測システムの光学系を適切な位置に保つことが難しい。
一方、本実施形態に係る流体解析装置10の撮像部12は、撮像部12の画像センサ32を覆うように特殊偏光フィルタ30が配設されることにより、一度の撮影で複数のシート光からの反射光を同時に撮像可能となっている。このため、本実施形態に係る流体解析装置10によれば、従来の技術に比べ、非常に簡素な構成によりPIVを用いた流体14の渦度計測を行うことができる。
(3)第2の実施形態
図7は、第2の実施形態に係る流体解析装置10により流体14の速度3成分を測定する様子の一例を示す説明図である。図7には、レーザ照射部11が第1のシート光21と第2のシート光22の薄幅の一部が互いに重なるようオーバーラップさせた混合シート光24を生成し(図2(b)参照)、特殊偏光フィルタ30が画像センサ32の画素のそれぞれに対して縦偏光および横偏光のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう構成された(図4参照)場合の例について示した。
図8は、混合シート光24を構成する第1のシート光21および第2のシート光22がオーバーラップする様子の一例について示す説明図である。
レーザ照射部11は、基準面23間の距離を制御することにより、第1のシート光21と第2のシート光22の薄幅の一部が互いに重なるようオーバーラップさせて混合シート光24を生成する。
なお、混合シート光24における基準面23間の距離をz、撮像部12により反射光が取得可能な光強度を有する第1のシート光21の基準面23からの距離をd1、撮像部12により反射光が取得可能な光強度を有する第2のシート光22の基準面23からの距離をd2とすると、解析部13により速度3成分を計測可能なx3方向の幅(以下、観測深さという)は、d1+d2−zで与えられる。このため、観測深さは、シート光の正規分布の幅と基準面23間の距離zとによって制限される。なお、撮像部12が合焦可能な距離によっても観測深さが制限される。
図9(a)は、混合シート光24の内部におけるトレーサ粒子15の軌跡の一例を示す説明図であり、(b)はトレーサ粒子15の反射光に含まれる偏光強度比率と混合シート光24の内部におけるx3座標との関係の一例を示す説明図である。
図9(b)に示すように、混合シート光24の内部では、x3方向の位置に応じて縦偏光および横偏光の偏光強度比率P(t)(たとえば縦偏光強度を横偏光強度で除した比率)が変化する。このため、図9(a)に示すように時刻t=t0においてx3座標がx3(t=t0)の位置にいたトレーサ粒子15が時刻t=t1においてx3(t=t1)へ移動した場合、各時刻におけるトレーサ粒子15の撮像画像から偏光強度比率P(t=t0)およびP(t=t1)が取得できれば、この偏光強度比率から各時刻におけるx3座標を容易に取得することができる。
図10は、画像センサ32を構成する複数の画素からトレーサ粒子15の反射光の偏光強度比率を算出する様子の一例を示す説明図である。
トレーサ粒子15の反射光の偏光強度比率を算出するため、解析部13は、画像センサ32を構成する画素のうち縦偏光画素と横偏光画素の2画素を1つのペアGi(但しiは任意の自然数を表す)として扱う。この場合、解析部13は、画素のペアごとに偏光強度比率を算出することができる。たとえば、画像センサ32上に図10に示すようにトレース粒子が結像した場合、このトレーサ粒子15についての偏光強度比率はG1〜G6までの偏光強度比率の平均として得ることができる。
このため、解析部13は、一台の撮像部12の一枚の撮像画像から、混合シート光24内の位置(x1、x2、x3)を容易に取得することができる。したがって、解析部13は、一台の撮像部12による第1の撮像画像と、第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像とから、容易に速度3成分を計測することができる。
よって、本実施形態に係る流体解析装置10によれば、混合シート光24および特殊偏光フィルタ30を用いることにより、一台の撮像部12で容易に速度3成分を計測することができる。
なお、上記説明では混合シート光24からの反射光の偏光強度比率を求めるにあたり画素のペアを用いる場合の例について説明したが、反射光を偏光ビームスプリッタで縦偏光成分と横偏光成分に分け、特殊偏光フィルタ30を用いない2台のカメラのそれぞれに各偏光成分を有する撮像画像を取得させてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 流体解析装置
11 レーザ照射部
12 撮像部
13 解析部
14 流体
15 トレーサ粒子
21 第1のシート光(縦偏光)
22 第2のシート光(横偏光)
23 基準面
24 混合シート光
30 特殊偏光フィルタ
31 撮像用レンズ
32 画像センサ
33 カメラ本体

Claims (5)

  1. トレーサ粒子を混入させた流体に対し、互いに異なる偏光方向を有するとともに互いに平行な複数の薄幅シート状のシート光を照射するレーザ照射部と、
    前記トレーサ粒子に前記複数のシート光が照射されることによって得られる前記互いに異なる偏光方向を有する反射光を撮像し、第1の撮像画像と、前記第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像と、を生成する撮像部と、
    前記撮像部の画素形成面を覆うように配設され、前記撮像部を構成する画素の単位で、前記反射光を前記偏光方向によって分離し、前記画素ごとに前記偏光方向を対応づけるように前記反射光を前記画素形成面に照射する特殊偏光フィルタと、
    前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から前記シート光面に垂直な方向の位置情報を求めるとともに、前記第1および第2の撮像画像から前記流体の流速を求める解析部と、
    を備えたことを特徴とする流体解析装置。
  2. 前記トレーサ粒子に前記複数のシート光が照射されることによって得られる前記互いに異なる偏光方向を有する反射光を前記撮像部とは異なる方向から撮像し、前記第1の撮像画像と同時に撮像される第3の撮像画像と、前記第2の撮像画像と同時に撮像される第4の撮像画像と、を生成する第2の撮像部と、
    前記第2の撮像部の画素形成面を覆うように配設され、前記第2の撮像部を構成する画素のそれぞれに対して前記互いに異なる偏光方向のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう前記反射光の透過を前記画素ごとに制限する第2の特殊偏光フィルタと、
    をさらに備え、
    前記レーザ照射部は、
    前記流体に対して前記複数のシート光を前記薄幅が互いに重ならないように照射し、
    前記解析部は、
    前記第1、第2、第3および第4の撮像画像を構成する前記画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から各反射光がいずれの前記シート光によるものかを判別することによって、前記トレーサ粒子の前記シート光面に垂直な方向の位置情報を求めるとともに、前記第1、第2、第3および第4の撮像画像から前記複数のシート光のそれぞれのシート光内における前記流体の流速を求め、前記それぞれのシート光内における前記流体の流速から前記流体の渦度を求める、
    請求項1記載の流体解析装置。
  3. 前記レーザ照射部は、
    前記流体に対して前記複数のシート光の前記薄幅の一部が互いに重なるよう前記複数のシート光を照射し、
    前記解析部は、
    前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から前記シート光面に垂直な方向の位置情報を算出するとともに、前記第1および第2の撮像画像から前記流体の流速を求める、
    請求項1記載の流体解析装置。
  4. 前記解析部は、
    前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のうち前記トレーサ粒子が撮像された画素群のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報と各偏光偏向方向の光の強度から前記トレーサ粒子が反射した反射光の偏光強度比率を取得し、この偏光強度比率の情報から前記トレーサ粒子の前記シート光面に垂直な方向の位置情報を算出する、
    請求項3記載の流体解析装置。
  5. トレーサ粒子を混入させた流体に対し、互いに異なる偏光方向を有するとともに互いに平行な複数の薄幅シート状のシート光を照射するステップと、
    前記トレーサ粒子に前記複数のシート光が照射されることによって得られる前記互いに異なる偏光方向を有する反射光を撮像し、第1の撮像画像と、前記第1の撮像画像との間に所定の時間間隔を有する第2の撮像画像と、を生成するステップと、
    前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を生成する撮像部を構成する画素のそれぞれに対して前記互いに異なる偏光方向のいずれか一つを有する反射光が照射されるよう、前記反射光の照射を前記画素ごとに制限するステップと、
    前記第1の撮像画像および前記第2の撮像画像を構成する画素のそれぞれに照射された反射光の偏光方向の情報から前記シート光面に垂直な方向の位置情報を求めるステップと、
    前記第1および第2の撮像画像から前記流体の流速を求めるステップと、
    を有することを特徴とする流体解析方法。
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