JP5468919B2 - 両面共用樹脂成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形品本体にボルト挿通孔を複数有する樹脂成形品に関し、詳しくは両面を共用可能とする樹脂成形品に関する。
樹脂成形品を固定対象部材に固定する方法としては、固定対象部材にナット部分を設けるとともに樹脂成形品にボルト挿通孔を形成し、そして、ボルト挿通孔にボルトを挿通した後、ボルトとナット部分との締め付けを行うことにより固定をする方法が一般的に知られている。ボルト挿通孔の位置において、樹脂成形品は固定対象部材に対向する裏面部と、この裏面部の反対側に位置する表面部とを有している。ボルトは、表面部側からボルト挿通孔に挿通されるようになっており、裏面部は、ボルトの締め付けが進むにつれて固定対象部材に押し付けられるようになっている。
ところで、ボルト挿通孔には、ボルトの締め付けによる破損を防止するためとして、金属製のカラーが嵌挿されるものがある。カラーが嵌挿される場合には、表面部におけるボルト挿通孔の開口部及びこの周縁部に、ボルトに対する座部が形成されるようになっている。座部が形成されることから、表面部と裏面部は異なる形状になっている。
下記特許文献1、2には、ボルト挿通孔を複数有する樹脂成形品の一例が開示されている。
特開2004−15870号公報 実開平5−50117号公報
樹脂成形品は、固定対象部材における固定箇所の形状に応じて表面部及び裏面部が形成されている。従って、固定箇所の形状が異なればその都度、樹脂成形品が新設されてしまうことになる。樹脂成形品の新設は、コスト高に繋がるとともに部品管理が煩雑になってしまうという問題点を有している。そこで、樹脂成形品を裏返した時にボルト挿通孔の位置が合う場合、共用化を図るようにすれば、部品点数の削減やコスト低減、さらには部品管理を容易にすることが可能になると本願発明者は考えている。しかしながら、特にボルト挿通孔にカラーを嵌挿するような樹脂成形品にあっては、表面部と裏面部の形状が異なっていることから、従来のままでは共用化が困難であり、改善の余地があると言える。
尚、樹脂成形品を裏返して共用化を図ることに関し、次のような点にも改善の余地があると言える。すなわち、樹脂成形品に対し他の部品が嵌合するような場合には、樹脂成形品を裏返して使用することができない可能性があり、このような点にも改善の余地があると言える。他の部品が嵌合する場合、誤組み付けに配慮する必要があるのは言うまでもない。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、両面を共用可能とする樹脂成形品を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の両面共用樹脂成形品は、二つの面を有するとともに該二つの面に直交する第一方向を肉厚とする板状の樹脂成形品本体と、前記第一方向に貫通するように前記樹脂成形品本体に複数形成されるボルト挿通孔とを有し、且つ、該ボルト挿通孔に嵌挿される嵌挿部品の長さに合わせて前記肉厚を設定するとともに、前記二つの面それぞれに開口する前記ボルト挿通孔の開口部を略同一形状に形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、樹脂成形品本体における二つの面の一方の面及び他方の面いずれからもボルトを挿通することが可能になる。すなわち、樹脂成形品本体における二つの面の両方を使用することが可能になる。
請求項2記載の本発明の両面共用樹脂成形品は、請求項1に記載の両面共用樹脂成形品において、前記樹脂成形品本体の一側部から前記二つの面を切り欠くように部品嵌合部を形成するとともに、該部品嵌合部に対し前記第一方向に直交する第二方向からスライド移動にて嵌合するスライド樹脂部品を備え、且つ、前記第一方向の軸を中心に前記スライド樹脂部品を180゜回転させた時における該スライド樹脂部品の非正規のスライド移動を規制するための一対の誤組み付け防止部を、前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、樹脂成形品本体に対し他の部品を嵌合させることが可能になる。すなわち、樹脂成形品は部品嵌合部を有し、この部品嵌合部に他の部品としてのスライド樹脂部品が嵌合する。スライド樹脂部品は、スライド移動をする樹脂部品であり、正規のスライド移動で部品嵌合部に嵌合する。一方、非正規のスライド移動では、部品嵌合部及びスライド樹脂部品それぞれに形成される一対の誤組み付け防止部により部品嵌合部への嵌合が規制される。本発明における誤組み付けの対象は、スライド樹脂部品がスライド移動をすることから、スライド移動の方向が異なる場合を対象とする。
請求項3記載の本発明の両面共用樹脂成形品は、請求項2に記載の両面共用樹脂成形品において、前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成される前記一対の誤組み付け防止部を、前記第二方向の軸を中心とする回転対称形状に形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、スライド樹脂部品の誤組み付けを防止するにあたり、一対の誤組み付け防止部を回転対称形状に形成すれば、樹脂成形品本体の両面共用が可能になる。
請求項4記載の本発明の両面共用樹脂成形品は、請求項2又は請求項3に記載の両面共用樹脂成形品において、前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成される前記一対の誤組み付け防止部を、前記スライド樹脂部品の前記非正規のスライド移動時に、前記樹脂成形品本体の前記一側部の位置で当接させるように配置形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、非正規のスライド移動となる場合、樹脂成形品本体の一側部の位置でそれぞれの一対の誤組み付け防止部を当接させる。これにより、半嵌合となる前にスライド樹脂部品の非正規のスライド移動を規制することが可能になる。
請求項1に記載された本発明によれば、両面を共用可能とすることにより、部品点数の削減やコスト低減、さらには部品管理を容易にすることができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、樹脂成形品に対し他の部品となるスライド樹脂部品を嵌合させることができるとともに、スライド樹脂部品の誤組み付けを防止することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、樹脂成形品本体の両面共用の好適な一例を提供することができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、半嵌合になる前に非正規のスライド移動を規制することができるという効果を奏する。具体的には、嵌合不能にして半嵌合を起こさせないようにすることができるという効果を奏する。これにより、半嵌合に起因する損傷を防止することができるという効果を奏する。
本発明の両面共用樹脂成形品としてのプロテクタベースを示す図であり、(a)は樹脂成形品本体としてのプロテクタの第一面を表面とする場合のプロテクタベースの斜視図、(b)はプロテクタの第二面を表面とする場合のプロテクタベースの斜視図である。 プロテクタベースを示す図であり、(a)はプロテクタの第二面を裏面とする場合のプロテクタベースの斜視図(図1(a)を裏返した状態の斜視図と同じ)、(b)はプロテクタの第二面を表面とする場合のプロテクタベースの斜視図(図1(b)と同じ斜視図)である。 プロテクタを示す図であり、(a)は第二面を表面とする場合のプロテクタの斜視図、(b)は第一面を表面とする場合のプロテクタの斜視図((a)を裏返した状態の斜視図と同じ)である。 スライド樹脂部品としてのプロテクタカバーを示す斜視図である。 プロテクタカバーの平面図である。 プロテクタベースの平面図である。 プロテクタカバーの非正規のスライド移動を示す斜視図である。 プロテクタカバーの非正規のスライド移動を示す斜視図(図7と異なる方向から見た斜視図)である。 図7の円Aの拡大図である。 図8の円Bの拡大図である。 比較例としてのプロテクタを示す図であり、(a)及び(c)は斜視図、(b)及び(d)は側面図である。 比較例としてのプロテクタベースの正規の嵌合状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(b)の円Cの拡大図である。 比較例としてのプロテクタベースの半嵌合状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(b)の円Dの拡大図である。
以下、図面を参照しながら一実施形態を説明する。図1及び図2は本発明の両面共用樹脂成形品としてのプロテクタベースを示す図である。また、図3は樹脂成形品本体としてのプロテクタを示す図、図4及び図5はスライド樹脂部品としてのプロテクタカバーを示す図、図6はプロテクタベースの平面図、図7〜図10はプロテクタカバーの非正規のスライド移動に係る図である。
図1及び図2において、引用符号1は本発明の両面共用樹脂成形品としてのプロテクタベースを示している。プロテクタベース1は、自動車等の車体の室内側と外側とを隔てる図示しない車体パネル(固定対象部材)に貫通形成されるパネル貫通穴の位置に配置・固定される樹脂成形品であって、図示しないワイヤハーネスを室内側及び外側に配索することができるように形成されている。プロテクタベース1は、図示しないボルトにより車体パネルに固定されるようになっている。
プロテクタベース1は、車体パネルとの固定位置や向き、固定スペースに配慮したものとなっており、表裏両面を共用することができるように構成されている(図1(a)及び図2(a)で示す使用形態と、図1(b)及び図2(b)で示す使用形態とを参照)。具体的に、プロテクタベース1は、樹脂成形品本体としてのプロテクタ2と、このプロテクタ2に嵌合するスライド樹脂部品としてのプロテクタカバー3とを備えて構成されている。本発明において、両面共用となるプロテクタベース1は、プロテクタカバー3のプロテクタ2への嵌合の際に、半嵌合を防止することができるような構造を有している。以下、先ず上記各構成について説明をし、次に嵌合に係る作用について説明をする。
図2及び図3において、プロテクタ2は、略矩形板状となる形状に形成されている(略矩形となる形状は一例であるものとする。板状であればよいものとする)。ここで図中矢印Pを表・裏方向(第一方向)、矢印Pに直交する矢印Qを上下方向(第二方向)、矢印P及びQに直交する矢印Rを左右方向と定義するとともに、引用符号4をプロテクタ2の第一面、引用符号5をプロテクタ2の第二面、引用符号6〜9を角部、引用符号10〜13を側部と定義して説明をするものとする。また、ここからは、図1(b)(及び図2(b))の形態で使用する場合を例に挙げて説明をするものとする。
プロテクタ2は、上記の如く、第一面4と、この第一面4の反対側に位置する第二面5とを有するとともに、四つの角部6〜9と、四つの側部10〜13とを有して、略矩形板状となる形状に形成されている。プロテクタ2は、第二面5を表面(表面部)、第一面4を裏面(裏面部)として用いるようになっている(図1(a)及び図2(a)の形態で使用する場合は、表面及び裏面が逆になるものとする)。プロテクタ2は、二つのボルト挿通孔14、15と、プロテクタカバー3を嵌合させる部分としてのカバー嵌合部16(部品嵌合部)と、図示しないワイヤハーネスを挿通する部分としてのハーネス挿通部17とを有している。
表面となる第二面5及び裏面となる第一面4は、平行に配置される面であって、これら第二面5及び第一面4に直交する表・裏方向P(第一方向)に沿って肉厚Tが設定されている。プロテクタ2は、ボルト挿通孔14、15に嵌挿される嵌挿部品(図示しない金属製のカラーが一例として挙げられるものとする)の長さに合わせて肉厚Tが設定されている。プロテクタ2は、肉厚Tが厚くなることから、肉盗みとなる凹部18を複数有するように形成されている。
尚、肉厚Tとなるプロテクタ2に構造は任意であるものとする。本形態のプロテクタ2においては、薄板部19を有しており、この薄板部19の表裏に肉厚Tに相当するリブ20を碁盤の目状に突出させて形成するようになっている(リブ20の先端位置により形成される面が第二面5及び第一面4に相当するものとする)。
ボルト挿通孔14、15は、プロテクタベース1を図示しない車体パネルに固定する際に用いるボルト(図示省略)を挿通するための部分であるとともに、金属製のカラー(図示省略)を嵌挿するための部分であって、表・裏方向P(第一方向)に円形に貫通するように形成されている。ボルト挿通孔14、15は、表面となる第二面5及び裏面となる第一面4のそれぞれに開口する開口部21が略同一形状となるように形成されている。本形態においては、環状の面となるように、また、ボルト(図示省略)の座部として機能するように開口部21が同一形状で形成されている。ボルト挿通孔14は、角部8側に配置形成されている。また、ボルト挿通孔15は、角部7側に配置形成されている(配置や数は一例であるものとする)。
角部6〜9は、1/4の円弧を描くような形状に形成されている。上側の側部10(一側部)と下側の側部11、左右の側部12、13は、それぞれ平行に配置形成されている。
カバー嵌合部16は、上側の側部10から下側の側部11に向けて、また、上側の側部10から表面となる第二面5及び裏面となる第一面4を切り欠くようにして形成されている。カバー嵌合部16は、上下方向Q(第二方向)における下方向に沿ってプロテクタカバー3をスライドにて嵌合させるとともに、嵌合状態にあるプロテクタカバー3を上方向に沿って離脱させることができるように形成されている。具体的に、カバー嵌合部16は、一対の嵌合構造部22を有して上記の嵌合・離脱をさせることができるように形成されている。このようなカバー嵌合部16には、プロテクタカバー3の半嵌合を防止するための部分として、一対の誤組み付け防止部23も形成されている。
一対の嵌合構造部22は、カバー嵌合部16の切り欠きにおいて対向し合う側部24の位置に配置形成されている。一対の嵌合構造部22は、係止アーム25と、案内部26と、ストッパ用段部27とをそれぞれ有している。係止アーム25は、可撓性を有する片持ちのアーム形状に形成されており、また、上下方向Qに沿って延びるようにも形成されている。係止アーム25は、この先端がカバー嵌合部16の切り欠き開口28側に配置されており、また、基端がカバー嵌合部16の奥部29に連成されている。係止アーム25は、この中心がプロテクタ2の肉厚Tの中央位置(T/2)に合うように配置形成されている。係止アーム25の先端には、係止突起30が内向きに連成されている。
係止突起30は、特に符号を付さないが、プロテクタカバー3の後述する被係止突起37を案内するテーパ面と、このテーパ面を乗り越えた被係止突起37を係止する係止面とを有して、略爪状となる形状に形成されている。
案内部26は、プロテクタカバー3を上下方向Qに沿って案内するための部分であって、側部24と係止アーム25と後述する壁31とで区画するように形成されている。案内部26は、略溝状のスペースとなるように形成されている。案内部26は、切り欠き開口28から奥部29にかけて真っ直ぐに形成されている。
ストッパ用段部27は、プロテクタカバー3の後述するストッパ42が当接する段差形状の部分であって、切り欠き開口28に連続する位置の案内部26に配置形成されている。また、ストッパ用段部27は、係止アーム25における係止突起30の近傍位置に配置形成されている。ストッパ用段部27の上記配置は、プロテクタカバー3を過度に押し込んだとしても、係止突起30と被係止突起37との引っ掛かり合いを良好に維持することができるような配置になっている。
一対の誤組み付け防止部23は、上側の側部10における切り欠き開口28の縁部にそれぞれ形成されている。一対の誤組み付け防止部23は、上側の側部10の上方から見ると、L字状となる形状に形成されている。このL字状となる形状の一部にあっては、壁31が用いられている。壁31は、表面となる第二面5の位置に合わせて、また、裏面となる第一面4の位置に合わせて、それぞれ一つずつ配置形成されている。
以上のような一対の嵌合構造部22及び一対の誤組み付け防止部23は、上下方向Q(第二方向)の軸を中心とする回転対称形状に形成されている(軸対称形状でないものとする)。
ハーネス挿通部17は、上記の如く図示しないワイヤハーネスを挿通するための部分であって、カバー嵌合部16の下側に連成されている。ハーネス挿通部17は、本形態において、半円形状に凹む形状で貫通するように形成されている。ハーネス挿通部17は、図示しないワイヤハーネスの直径又は図示しないハーネス挿通部材(グロメットやコルゲートチューブなど)の直径に合わせて形成されている。
図2、図4、及び図5において、プロテクタカバー3は、プロテクタ2のカバー嵌合部16に嵌合して図示しないワイヤハーネスの引き出し方向を規制することができる部材であって、カバー嵌合部16に嵌合するカバー本体32と、このカバー本体32に連成される引き出し方向規制部33とを有している。
カバー本体32は、平行に配置される外壁34及び内壁35を有している。外壁34及び内壁35は、プロテクタ2の肉厚Tに比べて薄くなる板状に形成されている(図6参照)。このような外壁34及び内壁35は、左右方向Rに若干ずれるように配置形成されている。外壁34及び内壁35は、プロテクタ2の表面となる第二面5及び裏面となる第一面4に略面一となるように配置形成されている。外壁34及び内壁35は、これらの対向面が複数のリブ36により連結されている。
外壁34及び内壁35の間には、プロテクタ2のカバー嵌合部16における一対の係止突起30(図3参照)にそれぞれ引っ掛かり係止される一対の被係止突起37が形成されている。被係止突起37は、特に符号を付さないが、係止突起30のテーパ面を摺接するカバー側テーパ面と、係止突起30の係止面に引っ掛かり係止されるカバー側係止面とを有して、略爪状となる形状に形成されている。一対の被係止突起37は、プロテクタ2の一対の係止突起30の位置に合わせて配置形成されている。
左右方向Rに若干ずれた外壁34及び内壁35のそれぞれの側部38には、プロテクタ2のカバー嵌合部16における一対の案内部26(図3参照)に差し込まれて案内される被案内片39が連成されている。被案内片39は、側部38から表・裏方向Pに沿って突出する片状に形成されている。被案内片39は、この突出先端が外壁34及び内壁35のそれぞれの側部40に対して所定の間隔をあけるように配置形成されている。被案内片39には、この上側が一段下がるようにして段部41が形成されており、段部41に連続するようにしてストッパ42が連成されている。ストッパ42は、小さな凸片状の部分となるように形成されており、プロテクタ2のカバー嵌合部16におけるストッパ用段部27(図3参照)に当接するように配置形成されている。
被案内片39は、段部41の形成により短くなった部分を有しており、この部分は外壁34及び内壁35のそれぞれの側部38に連続することから、上方から見るとL字状となる形状に形成されている。このようなL字状となる形状の部分は、誤組み付け防止部43として形成されている。誤組み付け防止部43は、表・裏方向P(第一方向)の軸を中心にしてプロテクタカバー3を180゜回転させた時となる非正規のスライド移動の際に(図7及び図8参照)、プロテクタ2の一対の誤組み付け防止部23に当接するような形状になっている(図9及び図10参照)。
尚、外壁34及び内壁35は、誤組み付け防止部43の近傍において薄肉形状に形成されており、この薄肉形状の部分は、薄肉にした分に合わせて突出する複数条の圧入突起44を有している。引用符号45で示す空間には、プロテクタ2のカバー嵌合部16における一対の係止アーム25(図3参照)が挿入されるようになっている。
以上のようなカバー本体32は、上下方向Q(第二方向)の軸を中心とする回転対称形状に形成されている(軸対称形状でないものとする。また、カバー本体32は、表・裏方向P(第一方向)の軸を中心とする場合、回転対称形状でもないものとする)。
引き出し方向規制部33は、本形態において、図示しないワイヤハーネスを下側へ引き出すために湾曲形成されており(引き出し方向は一例であるものとする)、また、半円形の樋状となる形状にも形成されている。引き出し方向規制部33は、この先端に例えば結束バンドを保持するためのバンド保持部46を複数有している。図示しないワイヤハーネス又は図示しないハーネス挿通部材(グロメットやコルゲートチューブなど)は、引き出し方向規制部33の先端位置で結束バンドにより固定されるようになっている。
次に、上記構成及び構造に基づきながら、プロテクタ2のカバー嵌合部16と、プロテクタカバー3との嵌合に係る作用について説明をする。
図4に示す状態のプロテクタカバー3を、図3(a)に示す状態のプロテクタ2のカバー嵌合部16に嵌合させるには、プロテクタカバー3を上下方向Q(第二方向)に沿って下ろすようなスライド移動にて行う。図3(a)及び図4で示す状態であれば、正規のスライド移動になる。正規のスライド移動において、カバー本体32の一対の被案内片39がカバー嵌合部16の一対の案内部26にそれぞれ案内される。また、カバー本体32の一対の空間45にカバー嵌合部16の一対の係止アーム25がそれぞれ挿入される。この後、カバー嵌合部16の一対の係止アーム25が離間するように撓み、そして、カバー本体32の一対の被係止突起37が係止アーム25の係止突起30を乗り越えると、被係止突起37及び係止突起30に引っ掛かり合いが生じて係止状態が形成される。この時、カバー本体32の一対のストッパ42がカバー嵌合部16の一対のストッパ用段部27に当接し、一連の嵌合に係る作業が完了するとともに、図2(b)で示す正規の嵌合状態が形成される。
尚、プロテクタカバー3の上記嵌合に関しては、プロテクタ2を裏返しにしても同じように正規の嵌合状態が形成される(図1(a)参照)。
ここで、表・裏方向P(第一方向)の軸を中心にプロテクタカバー3を180゜回転させ、図7及び図8に示す状態のプロテクタカバー3にし、そして、このプロテクタカバー3を同図で示す状態のプロテクタ2のカバー嵌合部16に対して嵌合させようとすると、図9及び図10に示す如く、プロテクタカバー3の一対の誤組み付け防止部43がプロテクタ2の一対の誤組み付け防止部23に当接して嵌合不能状態が形成される。すなわち、L字状となる形状同士が重なるように当接することから、プロテクタカバー3とプロテクタ2とが嵌合しないようになり、結果、誤組み付けが防止される。
以上、図1ないし図10を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、プロテクタ2の第一面4及び第二面5の両方を使用することができる。従って、本発明によれば、共用化を図ることができ、部品点数の削減やコスト低減、さらには部品管理を容易にすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、プロテクタカバー3のスライド移動を非正規のスライド移動とした場合、プロテクタカバー3とプロテクタ2との嵌合を規制することができる。従って、本発明によれば、誤組み付けを防止することができるという効果を奏する。本発明の場合、誤組み付け防止として半嵌合にならないように規制できることから、半嵌合に起因する損傷を発生させないようにすることもできるという効果を奏する。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
図11〜図13は比較例に係る図であり、比べてみると、本発明が有用であることが分かる。
図11において、比較例としてのプロテクタ101は、薄肉に形成されている。プロテクタ101は、薄肉であることから、表・裏方向P(第一方向)に貫通するボルト挿通孔102の一部が第二面103側に突出するように形成されている。カバー嵌合部104は、第一面105側に突出するように形成されており、上下方向Q(第二方向)の軸に軸対称な形状に形成されている。プロテクタ101は、第一面105側と第二面103側とが非対称な形状に形成されている。従って、プロテクタ101は、上記の軸対称な形状や非対称な形状により共用化を図ることができないことが分かる。尚、プロテクタ101は誤組み付けを防止するための部分を有してないものとなっている。
図12において、プロテクタカバー106は、カバー本体107と、このカバー本体107に連成される引き出し方向規制部108とを有している。カバー本体107は、上下方向Q(第二方向)の軸に軸対称な形状に形成されている。カバー本体107は、誤組み付けを防止するための部分を有してないものとなっている。
プロテクタカバー106をプロテクタ101のカバー嵌合部104に嵌合させるには、プロテクタカバー106を上下方向Q(第二方向)に沿って下ろすようなスライド移動により行い、この時、正規のスライド移動であれば、図12(a)に示す如く正規の嵌合状態が形成される。
しかしながら、図13(a)に示す如く表・裏方向P(第一方向)の軸を中心にプロテクタカバー106を180゜回転させた場合、プロテクタカバー106はある程度まで挿入されてしまい、結果、半嵌合状態が形成される(プロテクタ101及びプロテクタカバー106は誤組み付けを防止するための部分を有してないため)。半嵌合状態では、損傷が起こる可能性が非常に高い。
1…プロテクタベース(両面共用樹脂成形品)
2…プロテクタ(樹脂成形品本体)
3…プロテクタカバー(スライド樹脂部品)
4…第一面
5…第二面
6〜9…角部
10〜13…側部
14、15…ボルト挿通孔
16…カバー嵌合部(部品嵌合部)
17…ハーネス挿通部
18…凹部
19…薄板部
20…リブ
21…開口部
22…嵌合構造部
23…誤組み付け防止部
24…側部
25…係止アーム
26…案内部
27…ストッパ用段部
28…切り欠き開口
29…奥部
30…係止突起
31…壁
32…カバー本体
33…引き出し方向規制部
34…外壁
35…内壁
36…リブ
37…被係止突起
38、40…側部
39…被案内片
41…段部
42…ストッパ
43…誤組み付け防止部
44…圧入突起
45…空間
46…バンド保持部
P…表・裏方向(第一方向)
Q…上下方向(第二方向)
R…左右方向
T…肉厚

Claims (4)

  1. 二つの面を有するとともに該二つの面に直交する第一方向を肉厚とする板状の樹脂成形品本体と、前記第一方向に貫通するように前記樹脂成形品本体に複数形成されるボルト挿通孔とを有し、且つ、
    該ボルト挿通孔に嵌挿される嵌挿部品の長さに合わせて前記肉厚を設定するとともに、前記二つの面それぞれに開口する前記ボルト挿通孔の開口部を略同一形状に形成する
    ことを特徴とする両面共用樹脂成形品。
  2. 請求項1に記載の両面共用樹脂成形品において、
    前記樹脂成形品本体の一側部から前記二つの面を切り欠くように部品嵌合部を形成するとともに、該部品嵌合部に対し前記第一方向に直交する第二方向からスライド移動にて嵌合するスライド樹脂部品を備え、且つ、
    前記第一方向の軸を中心に前記スライド樹脂部品を180゜回転させた時における該スライド樹脂部品の非正規のスライド移動を規制するための一対の誤組み付け防止部を、前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成する
    ことを特徴とする両面共用樹脂成形品。
  3. 請求項2に記載の両面共用樹脂成形品において、
    前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成される前記一対の誤組み付け防止部を、前記第二方向の軸を中心とする回転対称形状に形成する
    ことを特徴とする両面共用樹脂成形品。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の両面共用樹脂成形品において、
    前記部品嵌合部及び前記スライド樹脂部品それぞれに形成される前記一対の誤組み付け防止部を、前記スライド樹脂部品の前記非正規のスライド移動時に、前記樹脂成形品本体の前記一側部の位置で当接させるように配置形成する
    ことを特徴とする両面共用樹脂成形品。
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