JP5465588B2 - 炭素質材の超音波検査方法及びその装置 - Google Patents
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Description
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
により離間幅の誤差を補正することが好ましい。
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
Z:凹部の深さ(mm)
により凹部の深さの誤差を補正することが好ましい。
前記超音波探触子は、超音波を送受信する機能を有し、
前記信号演算部は、材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて予め求めた減衰定数を使用して、測定対象の炭素質材への超音波送受信により発生する底面反射エコーを、減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出するように構成されたものである。
前記超音波探触子は、超音波を送受信する機能を有し、
前記信号演算部は、材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて予め求めた減衰定数を使用して、測定対象の炭素質材への超音波送受信により発生する底面反射エコーを、減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出し、更に時間経過に伴って炭素質材の肉厚を再度算出し、
前記減肉量算出部は、時間経過に伴う複数の肉厚の値から減肉量を算出するように構成されたものである。
前記信号算出部は、
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
により離間幅の誤差を補正するように構成されることが好ましい。
Sc:補正波形信号の振幅値
S:計測時の波形信号の振幅値
t:伝搬時間(μs)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
α:減衰定数(dB/mm)
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
Z:凹部の深さ(mm)
以下、減衰補正、ウェーブレット演算、相関演算処理において4つのパターンで試験した。第1のパターンは、原信号を減衰補正せず、相関演算処理した比較例であり(図5では左上図)、第2のパターンは、原信号を減衰補正し、相関演算処理した実施例であり(図5では左下図)、第3のパターンは、原信号を減衰補正せず、ウェーブレット演算後に相関演算処理した比較例であり(図5では右上図)、第4のパターンは、原信号を減衰補正し、ウェーブレット演算後に相関演算処理した実施例である(図5では右下図)。その結果を示す。ここで炭素質材は、炭素50〜80w%、アルミナ5〜15w%、金属珪素5〜15w%、及びバナジウム、ニオブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種又は2種以上を合計で5〜20w%を含有させた混合物に有機バインダーを加え、混練、成形し、非酸化雰囲気で焼成した炭素質耐火物であり、形状は、初期厚さ2mのブロック状のものを用いた。また減衰補正では減衰定数を0.008dB/mmにし、ウェーブレット演算では100kHzで抽出し、相関演算では3つの既採取信号(1時間差)を積計算した。なお、減衰定数の0.008dB/mmは、材質が上記炭素質耐火物と同じで、肉厚Tが0.3mと2mの異なる二つの比較用の炭素質材により予め算出した値である。
以下、相関演算処理の有無について試験した。図6では原信号、原信号を減衰補正及びウェーブレット演算をした複数の信号(積計算前の信号)、当該複数の信号を積計算して相関演算処理した後の信号について示している。その効果を示す。ここで炭素質材は試験1と同じ材質及び形状の炭素質耐火物を用い、減衰補正では減衰定数を0.008dB/mmにし、ウェーブレット演算では100kHzで抽出し、相関演算処理では前後3つの既採取信号(1時間差)を積計算した。
以下[試験2]のデータを用い、実際に高炉において図7の構成で炭素質耐火物の肉厚Tを算出した例を示す。ここで炭素質材は試験1と同じ材質及び形状の炭素質耐火物を用い、減衰補正では減衰定数を0.008dB/mmにし、ウェーブレット演算では100kHzで抽出し、相関演算処理では3つの既採取信号(1時間差)を積計算した。又、この例において送信側の超音波探触子2と受信側の超音波探触子3は、所定の離間幅Yを備えており、結果は距離幅Yの誤差を補正したものである。[試験2]の底面反射信号の伝搬時間tは1454μs(図6(e)の矢印の箇所)、送信側の超音波探触子2と受信側の超音波探触子3の離間幅Yは265mm、炭素質耐火物の音速vは2.8mm/μsであり、次式で計算した。
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
以下、炭素質耐火物の減肉量(損耗量)を算出した例を示す。この例では図9に示す如く炭素質耐火物が継続的に減肉(損耗)したと想定し、初期の炭素質材と、約1300時間経過後の炭素質材を用いた。そして夫々の肉厚を試験3と同じ処理によって算出し、初期の肉厚値から約1300時間経過時の肉厚値を減算し、炭素質耐火物の減肉量(損耗量)を算出している。ここで炭素耐火物は、試験1と同じ材質の炭素質耐火物を用い、減衰補正では減衰定数を0.008dB/mmにし、ウェーブレット演算では100kHzで抽出し、相関演算処理では3つの既採取信号(1時間差)を積計算した。なお図9のグラフは継続的に減肉した場合を想定した仮想的なグラフであるが、初期の炭素質材と約1300時間経過後の炭素質材は、現実のものを用いている。
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
により離間幅Yの誤差を補正するので、高炉等の炭素質材1の肉厚Tや減肉量を好適に計測することができる。
T:肉厚(mm)
v:炭素質材の音速(mm/μs)
t:伝搬時間(μs)
Y:離間幅(mm)
Z:凹部の深さ(mm)
により離間幅Yの誤差及び凹部12の深さZの誤差を補正するので、高炉等の炭素質材1の肉厚Tや減肉量を好適に計測することができる。
2 送信側の超音波探触子
3 受信側の超音波探触子
6 信号演算部
7 減肉量算出部
12 凹部
t 伝搬時間
T 肉厚
v 音速
Y 離間幅
Z 凹部の深さ
Claims (13)
- 炭素質材に対して超音波探触子により超音波を送信し、炭素質材からの底面反射エコーを超音波探触子により受信して処理する炭素質材の超音波検査方法であって、
材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて減衰定数を予め準備し、前記炭素質材と材質が同じである測定対象の炭素質材に対して、超音波を送受信して底面反射エコーを前記減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に前記超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出することを特徴とする炭素質材の超音波検査方法。 - 炭素質材に対して超音波探触子により超音波を送信し、炭素質材からの底面反射エコーを超音波探触子により受信して処理する炭素質材の超音波検査方法であって、
材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて減衰定数を予め準備し、前記炭素質材と材質が同じである測定対象の炭素質材に対して、超音波を送受信して底面反射エコーを前記減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に前記超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出し、
次いで時間経過に伴って炭素質材の肉厚を再度計測し、時間経過に伴う複数の肉厚の値から減肉量を算出することを特徴とする炭素質材の超音波検査方法。 - 相関演算処理する前には、底面反射エコー又は補正波形信号をウェーブレット演算することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素質材の超音波検査方法。
- 底面反射エコーを複数回受信し、減衰定数により減衰補正する前に、複数回の底面反射エコーを平均化処理をしてノイズを減らすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素質材の超音波検査方法。
- 炭素質材は、炭素50w%以上85w%以下を含有する炭素質耐火物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の炭素質材の超音波検査方法。
- 炭素質材に対して超音波を発信する超音波探触子と、該超音波探触子からの信号を処理する信号演算部とを備える炭素質材の超音波検査装置であって、
前記超音波探触子は、超音波を送受信する機能を有し、
前記信号演算部は、材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて予め求めた減衰定数を使用して、測定対象の炭素質材への超音波送受信により発生する底面反射エコーを、減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出するように構成されたことを特徴とする炭素質材の超音波検査装置。 - 炭素質材に対して超音波を発信する超音波探触子と、該超音波探触子からの信号を処理する信号演算部と、減肉量算出部とを備える炭素質材の超音波検査装置であって、
前記超音波探触子は、超音波を送受信する機能を有し、
前記信号演算部は、材質が同じで肉厚が異なる二つの比較用の炭素質材を用いて予め求めた減衰定数を使用して、測定対象の炭素質材への超音波送受信により発生する底面反射エコーを、減衰定数により減衰補正して補正波形信号を取得し、更に超音波送受信時の異なる複数の時間で複数の補正波形信号を取得し、当該取得した異なる複数の補正波形信号を積計算により相関演算処理して底面反射信号を抽出し、底面反射信号の伝搬時間と、予め準備した前記炭素質材の音速とを用いて前記測定対象の炭素質材の肉厚を算出し、更に時間経過に伴って炭素質材の肉厚を再度算出し、
前記減肉量算出部は、時間経過に伴う複数の肉厚の値から減肉量を算出するように構成されたことを特徴とする炭素質材の超音波検査装置。 - 前記信号算出部は、相関演算処理する前に、底面反射エコー又は減衰補正信号をウェーブレット演算するように構成されたことを特徴とする請求項8又は9に記載の炭素質材の超音波検査装置。
- 前記信号算出部は、底面反射エコーを複数回受信し、減衰定数により減衰補正する前に、複数回の底面反射エコーを平均化処理をしてノイズを減らすように構成されたことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の炭素質材の超音波検査装置。
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JP2010094848A JP5465588B2 (ja) | 2010-04-16 | 2010-04-16 | 炭素質材の超音波検査方法及びその装置 |
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JP2010094848A JP5465588B2 (ja) | 2010-04-16 | 2010-04-16 | 炭素質材の超音波検査方法及びその装置 |
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JP2010094848A Active JP5465588B2 (ja) | 2010-04-16 | 2010-04-16 | 炭素質材の超音波検査方法及びその装置 |
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