JP5464694B2 - 容量式湿度センサー - Google Patents

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Description

本件発明は、容量式湿度センサーに関するものであって、同一雰囲気下に同一材料、同一構造からなる感湿電極と基準電極の二つの電極を備えたことを特徴とする容量式湿度センサーである。
一般的に用いられている容量式湿度センサーは、空気中の水蒸気を吸着することで自身の容量値が変化する高分子膜を利用している。この高分子膜は、吸着した水蒸気の量、すなわち湿度と感湿素子の容量値がほぼ比例関係となる。つまり、湿度と容量値の変化率を容易に導き出すことが可能である。従って、水蒸気を全く吸着していないとみなせる状態での容量値(基準容量値)と湿度と容量値の変化率が分かっていれば、特定の雰囲気下での容量値を測定することで、その雰囲気の湿度を算出することが可能である。
しかし、このような容量式湿度センサーでは、電極などの素子自体が吸湿性能の変化を起こした場合、測定の誤差に直結してしまう。また、容量式湿度センサーは、測定対象となる雰囲気に直接暴露されることで、その雰囲気の湿度を測定するため、吸湿性能の変化は比較的起こりやすいという問題がある。
特許文献1には、基板上に湿度を測定するための検出電極と、雰囲気の影響を受けにくいように非透湿膜に覆われた参照用の電極を備えた容量式湿度センサーが示されている。この容量式湿度センサーでは、検出電極と参照用の電極の容量の差を元に湿度を算出している。
また特許文献2には、長期間湿度センサーを用いた場合に生じるズレを補正するための補正機能を有する湿度センサーが示されている。
特許出願公開 特開2004−279370号公報 特許出願公開 特開2002−156348号公報
特許文献1に示した容量式湿度センサーの非透湿膜に覆われていない検出電極は、容量式湿度センサーが置かれた雰囲気に曝されるため、劣化する恐れがある。仮に検出電極が劣化し容量値が変化してしまった場合、参照用の電極との容量の差から正しい湿度を算出することが困難となってしまう。しかも容量式湿度センサーは検出電極が劣化したことを検知することができないため、誤った湿度を算出し続けることとなってしまう。
また、特許文献2に示したような補正機能を有する湿度センサーも、湿度センサーを補正している間は湿度の測定ができないため、長時間連続的に湿度測定が必要な装置等では使用できないという問題がある。
そこで、本件発明では、上記課題に鑑み、以下の容量式湿度センサーを提供する。測定雰囲気中の水蒸気を吸着することで湿度を測定する容量式湿度センサーにおいて、水蒸気を感知することで自身の電気容量が変化する感湿電極と、前記感湿電極と同一の材料および構造からなり、且つ感湿電極と同一雰囲気下に存在する基準電極と、からなる感湿素子と、前記感湿電極から容量値を取得する感湿電極容量値取得部と、前記感湿電極容量値取得部が取得した容量値から湿度を演算する湿度演算部と、前記湿度演算部が演算した湿度を出力する湿度出力部と、前記基準電極から容量値を取得する基準電極容量値取得部と、前記基準電極の基準容量値を記憶する基準容量値記憶部と、前記基準電極容量値取得部が取得した容量値と前記基準容量値記憶部に記憶されている基準電極の基準容量値を比較する容量変化比較部と、前記容量変化比較部の比較結果を出力する比較結果出力部とからなる容量式湿度センサーであって、前記容量式湿度センサーは、基準容量を補正する基準容量補正部を有し、前記基準容量補正部は、基準電極を加熱する加熱手段を有し、基準電極を加熱することで新たな基準容量を測定し、前記基準容量値記憶部に記憶された基準容量を補正し、前記湿度演算部は、前記基準電極補正部によって補正された基準容量値に基づき、演算される湿度の補正を行い、前記感湿電極と前記基準電極が設置される基板は、前記加熱手段からの熱が感湿電極に伝わらないよう断熱構造を有している容量式湿度センサーを提供する。
第二の発明としては、前記容量変化比較部の比較結果が予め設定された範囲を超えた場合に報知を行う報知手段を有する第一の発明に記載の容量式湿度センサーを提供する。
第三の発明としては、前記容量式湿度センサーは、基準容量を補正する基準容量補正部を有し、前記基準容量補正部は、基準電極を加熱する加熱手段を有し、基準電極を加熱することで新たな基準容量を測定し、前記基準容量値記憶部に記憶された基準容量を補正し、前記湿度演算部は、前記基準電極補正部によって補正された基準容量値に基づき、演算される湿度の補正を行う第一の発明または第二の発明に記載の容量式湿度センサーを提供する。
第四の発明としては、前記感湿電極と前記基準電極が設置される基板は、前記加熱手段からの熱が感湿電極に伝わらないよう断熱構造を有している第三の発明に記載の容量式湿度センサーを提供する。
本件発明により、感湿電極から取得される容量値に影響を与えることなく、基準容量値と基準電極から取得される湿度センサーが置かれた雰囲気での容量値とを比較することが可能となっている。これにより、電極が劣化したか否かなどを判定することが可能であり、報知手段を設けることで、ユーザーに対して放置することも可能となる。
また、感湿電極の容量値の取得を続けながら、湿度の補正を行うことが可能となり、湿度測定を止めることができない環境でも、補正を行うことが可能となる。
さらに、基準電極を加熱し補正を行った場合でも、感湿電極に影響を与えずに、感湿電極が湿度の測定を行っている間にも、基準電極の補正を行うことが可能となる。
実施形態1の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図 実施形態1の感湿素子を説明するための概念図 実施形態1の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図 実施形態1の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図 実施形態1の容量式湿度センサーを説明するためのハードウエア構成図 実施形態1の容量式湿度センサーを説明するためのフローチャート 実施形態2の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図 実施形態3の感湿素子を説明するための概念図
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
実施形態1、実施形態2および実施形態3は、請求項1などに関する



本実施形態は、水蒸気を検知し自身の電気容量の変化から湿度を算出するための感湿電極と、感湿電極と同一の材料及び構造からなる基準電極の2つの電極を有する容量式湿度センサーである。本実施形態の容量式湿度センサーでは、基準電極の基準容量を記憶した基準容量値記憶部を有しており、この記憶された基準容量と基準電極の容量を比較することで、基準容量の劣化を判断することを特徴としている。
<実施形態1 構成>
図1に本実施形態の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図を示した。本実施形態の容量式湿度センサーは、測定雰囲気中の水蒸気を吸着することで湿度を測定する容量式湿度センサーであって、水蒸気を感知することで自身の電気容量が変化する感湿電極(0101)と、前記感湿電極と同一の材料および構造からなり、且つ感湿電極と同一雰囲気下に存在する基準電極(0102)と、からなる感湿素子(0103)と、前記感湿電極から容量値を取得する感湿電極容量値取得部(0104)と、前記感湿電極容量値取得部が取得した容量値から湿度を演算する湿度演算部(0105)と、前記湿度演算部が演算した湿度を出力する湿度出力部(0106)と、前記基準電極から容量値を取得する基準電極容量値取得部(0107)と、前記基準電極の基準容量値を記憶する基準容量値記憶部(0108)と、前記基準電極容量値取得部が取得した容量値と前記基準容量値記憶部に記憶されている基準電極の基準容量値を比較する容量変化比較部(0109)と、前記容量変化比較部の比較結果を出力する比較結果出力部(0110)と、からなる。
「感湿電極」は、電極間に高分子膜が設けられている。この高分子膜に含まれる水分が変化することで、高分子膜の誘電率が変化し、この変化は静電容量の変化として測定される。この感湿電極は一般的な容量式湿度計に用いられている電極と同様である。
「基準電極」は、感湿電極と同一の素材、構造からなっている。基準電極は、感湿電極と同様に劣化する必要があるため、感湿電極と基準電極は同一の素材、同一の構造からなっている必要がある。ただし、感湿電極と基準電極の面積は必ずしも同じでなくともよい。またその形状も相似形でなくともよい。
図2に感湿素子の概念図を示した。図2のa)のように感湿素子(0201)は、感湿電極(0202)と基準電極(0203)を有している。この感湿電極と基準電極の形状と面積は、先に述べたようにa)のように同じである必要はなく、b)のように面積や形状が異なっていてもよい。ただし、重要な点は、感湿電極と基準電極が同じ雰囲気下に存在できるように、感湿電極と基準電極を設置することである。また感湿素子の基板としては、特に限定されないが、例えば熱伝導率の低いガラス基板などを用いてもよい。
「感湿電極容量値取得部」は、感湿電極から容量値を取得し、湿度演算部へ出力する。感湿電極容量値取得部は、感湿電極に設けられた高分子膜の誘電率の変化を容量値として取得する。
「湿度演算部」は、感湿電極容量値取得部が取得した容量値から、湿度を算出する。湿度の算出は、その雰囲気における容量値と、基準容量値、容量変化率から相対湿度を算出する。算出された相対湿度は、湿度出力部へ送られる。
「湿度出力部」は、湿度演算部が算出した相対湿度を出力する。具体的には、相対湿度を表示するLEDや液晶などの表示装置が搭載されている容量式湿度センサーの場合は、LEDや液晶などの表示装置へ算出結果を出力し、表示装置は湿度出力部が出力した相対湿度を表示する。また、湿度出力部が出力するのは具体的な相対湿度の数値ではなく、ある一定の数値を上回っているか否かなどの情報であってもよく、表示装置がその結果を表示するような構成であってもよい。
「基準電極容量値取得部」は、基準電極から容量値を取得し、容量変化比較部へ出力する。基準電極容量値取得部は、基準電極に設けられた高分子膜の誘電率の変化を容量値としとして取得する。
「基準容量値記憶部」は、基準電極の基準容量値を記憶している。この記憶された基準容量値は、基準電極が容量値を取得した際に、容量変化比較部へ送られる。基準容量値記憶部に記憶された基準容量値は、後述するように補正が行われた際には、改めて新しい基準容量値を基準容量値記憶部に記憶される。
「容量変化比較部」は、基準電極から取得した容量値と、基準電極容量値記憶部に記憶されている基準容量値を比較する。容量変化比較部で行われる比較は、例えば、基準電極から取得した容量値が、基準容量と比較したときに、相対湿度0%rh以下、または相対湿度100%rhのようにあり得ない値を示す容量値か否かを比較する。この比較結果は、次に示す比較結果出力部へ送られる。
「比較結果出力部」は、容量変化比較部が比較した結果を出力する。具体的には、比較結果をLEDや液晶などのディスプレイに表示したり、場合によっては湿度出力部に対して湿度を出力しないようにしてもよい。例えば、容量変化比較部において、比較の結果、基準電極の容量値が、想定される範囲を超えていた場合、基準電極が何らかの理由によって劣化している可能性がある。このとき、基準電極が劣化しているのであれば、先に述べたように基準電極は、感湿電極と同様の素材、構造からなるため、感湿電極も同じように劣化している可能性が高い。従って、感湿電極の容量値から算出された湿度も誤っている可能性がある。このような場合には、比較結果出力部が、誤った湿度を出力しないように湿度出力部に対して湿度を出力しないようにしてもよい。
また、本実施形態の容量式湿度センサーでは、図3のブロック図に示したように、比較結果出力部(0310)に報知手段(0311)を設け、仮に基準電極(0302)から取得した容量値が想定される範囲を超えていた場合に、報知を行うように構成してもよい。このように、報知手段を設けると、ユーザーに対して容量式湿度センサーの校正などのメンテナンスが必要であることを知らせることが可能である。
比較結果出力部及び報知手段は、基準電極から取得した容量値が想定の範囲内であったとの比較結果であった場合には、その旨を出力または報知してもよいし、この場合には特に何ら出力や報知を行わないように構成してもよい。
ここで、本件発明の基準電極の必要性について、説明する。仮に単純な構成として、図4に示したように、基準電極を設けずに感湿電極から取得した容量値と、基準容値記憶部に記憶された基準容量値とを比較する構成とすることも可能である。しかし、このように感湿電極から取得される容量値は、0.1−0.3pF(ピコファラット)と極めて小さな値である。このため、感湿電極から湿度演算部までの間に様々な回路を付加することで、漏れや回り込み、追加される回路の抵抗など様々な影響によって、測定される湿度の値に悪影響となる可能性がある。特に容量値が極めて小さい値であるため、これらの影響は極めて大きい。このような悪影響を減らすため、本件発明では、基準容量と比較するための容量値を取得するために、感湿電極とは別に基準電極を設けている。
<実施形態1 ハードウエア構成>
図5に図1および図3に示した構成要件をハードウエアとして実現した際の、容量式湿度センサーにおける構成の一例を表す概略図である。この図を利用して容量式湿度センサーの、それぞれのハードウエアの動きについて説明する。
本実施形態の容量式湿度センサーは、図5に示したように各種演算処理を行うCPU(0501)や主メモリ(0502)、また各種処理や判断を行うプログラムや、基準容量値や場合によっては測定結果などを記憶保持するハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶装置(0503)や、ユーザーに対して様々な情報を報知するためのディスプレイやモニタ用LED(0504)、外部のパソコン(0505)などと接続し通信を行うための通信インターフェイス(0506)や、ユーザー(0507)からの操作を受け付ける操作キー(0508)、感湿素子(0509)などを備えている。そしてそれらがシステムバスやデータ通信経路(0510)によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、主メモリは、各種処理を行うプログラムをCPUに実行させるために読み込ますと同時にそのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この主メモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとり行い、処理を行うことが可能となっている。
CPUは、感湿素子の感湿電極および基準電極から容量値を取得するためのプログラムを主メモリに展開する。CPUは展開されたプログラムに基づき、感湿素子の感湿電極および基準電極から容量値を取得する。感湿電極から取得された容量値は、一次的に主メモリ上に保存され、プログラムの指示に従って容量値から湿度が算出される。算出された湿度は、通信インターフェイスを通じて出力されたり、ディスプレイやモニタ用LEDなどに出力される。一方、基準電極から取得された容量値も、一次的に主メモリ上に保存され、記憶装置やフラッシュメモリ、ROMなどの記憶装置に保存されている基準容量とプログラムに従って比較される。比較結果は、通信インターフェイスを通じて出力されたり、ディスプレイやモニタ用LEDなどに出力される。比較結果によっては、感湿素子から取得された容量値に基づく湿度を出力しないようにすることもある。
<実施形態1 処理の流れ>
図6に本実施形態の処理の流れを説明するためのフローチャートを示した。図6は本実施形態の処理の流れの一例である。まず、感湿電極および基準電極から感湿電極容量値取得部と基準電極容量値取得部がそれぞれの電極の容量値を取得する(S0601)。取得された容量値の内、基準電極容量値取得部が取得した容量値と基準用容量値記憶部に記憶された基準容量値を容量変化比較部において比較する(0602)。このとき、容量変化比較部の比較結果が想定の範囲内か否かを判断(S0603)し、想定の範囲内の場合には、湿度演算部が感湿電極から取得された容量値を元に湿度を算出して、湿度出力部から出力される(S0604)。容量変化比較部の比較結果が想定の範囲を超えた値の場合には、感湿電極および基準電極が劣化したこと報知する(S0605)。
<実施形態1 効果>
本実施形態の容量式湿度センサーのように、感湿電極と基準電極を設けることで、感湿電極から取得される容量値に影響を与えることなく、基準容量値と基準電極から取得される湿度センサーが置かれた雰囲気での容量値とを比較することが可能となっている。これにより、電極が劣化したか否かなどを判定することが可能であり、報知手段を設けることで、ユーザーに対して放置することも可能となる。
<<実施形態2>>
<実施形態2 概要>
本実施形態の容量式湿度センサーは、基準容量値記憶部に記憶されている基準容量を補正するために、基準容量補正部を有している。基準容量補正部が基準容量を補正することで、長時間・長期間における容量式湿度センサーの使用による感湿素子の劣化が生じても、正しい湿度を出力することが可能である。
<実施形態2 構成>
図7に本実施形態の容量式湿度センサーを説明するための機能ブロック図を示した。本実施形態の容量式湿度センサーは、基準容量を補正する基準容量補正部(0712)を有し、基準容量補正部は、基準電極(0702)を加熱する加熱手段(0713)を有し、基準電極を加熱することで新たな基準容量を測定し、基準容量値記憶部(0708)に記憶された基準容量を補正し、前記湿度演算部(0705)は、前記基準電極補正部によって補正された基準容量値に基づき、演算される湿度の補正を行う。
「基準容量補正部」は、基準容量値記憶部に記憶されている基準容量の補正を行う。具体な補正の方法としては、基準電極をマイクロヒーターなどの加熱手段により、基準電極の相対湿度が小さくなるように加熱する。例えば、温度25℃で相対湿度が50%rhの空気は、90℃に加熱すると相対湿度約2.3%rhを示す。このような演算をJIS Z8806に掲載されているSONNTAGの式やWAGNER−PRUSSの式を用いて行い、所定温度まで加熱した際に得られる基準電極の容量値と、演算によって得られる相対湿度の値を用いて、基準電極の基準容量値を補正する。
尚、本実施形態では、基準電極のみを加熱することによって補正している。従って、感湿電極は常に湿度の測定を続けることが可能であり、長時間連続運転中のであっても、補正をしながら湿度の測定を行うことが可能である。
また、補正はユーザーが任意に行ってもよいし、予め設定されたタイミングで行われるように設定してもよい。例えば、実施形態1に述べた報知が行われると、これをトリガとして、補正が開始されるように設定してもよい。この他にも、基準電極から得られた容量値と、基準容量値記憶部に記憶されている容量値の差が予め設定された基準を超えた場合に補正を行うように設定してもよい。また、単に感湿素子を使用開始した時点からの経過時間がある特定の時間を超えた場合に補正を開始するように設定してもよいし、容量値の差と使用時間の両方を補正開始の基準としてもよい。これらの補正を開始するタイミングは、本件発明の感湿素子が置かれた環境によって適切なタイミングを選択すべきものである。
湿度演算部は、基準容量値記憶部から補正された基準容量値を取得し、これに基づいて演算される湿度の補正を行う。つまり、感湿電極から得られた容量値から演算される相対湿度に対して、補正された基準容量値を対応させることで、相対湿度の補正を行うことが可能である。具体的には、例えば感湿電極から得られた容量値が104pFで、これに基づき演算された相対湿度が2%rhとする。このとき、基準電極の容量値が104pFであったとすると、基準電極の容量値が補正前に比べて2pF増加している。この場合には、その変化率から、正しい湿度を演算する。
尚、本実施形態の容量式湿度センサーのハードウエア構成は、実施形態1とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
<実施形態2 効果>
本実施形態の容量式湿度センサーのように、感湿電極と基準電極を設け、基準電極を加熱し基準電極の補正を行うことで、感湿電極の容量値の取得を続けながら、湿度の補正を行うことが可能となる。特にこのような機能は、連続的に湿度の測定が必要な環境では有用である。
<<実施形態3>>
<実施形態3 概要>
本実施形態は、実施形態2に述べた容量式湿度センサーにおいて、基準電極と感湿電極が搭載された感湿素子において、基準容量値を補正するために、基準電極を加熱した際に、熱が感湿電極に伝わらないように断熱構造を有していることを特徴とする容量式湿度センサーである。
<実施形態3 構成>
本実施形態の容量式湿度センサーは、感湿電極と基準電極が設置される基板が、加熱手段からの熱が感湿電極に伝わらないよう断熱構造を有している。仮に感湿電極へ熱が伝わってしまった場合、感湿電極は正しい湿度を測定することができなくなってしまう。
実施形態1でも述べたように、本実施形態の容量式湿度センサーは、感湿電極と基準電極が同じ雰囲気下に存在する必要がある。従って、感湿電極と基準電極を別々の場所に配置して、熱が伝わらない位置に配置することができない。従って、感湿電極と基準電極は、可能な限り近い位置に配置することが望ましいため、断熱構造が必要となる。
具体的な断熱構造としては、図8のa)に示すように、感湿素子(0801)の感湿電極(0802)と基準電極(0803)の間に熱伝導性の低い断熱材(0804)を挟んだり、b)のように感湿電極と基準電極が配置されている基板に、感湿電極と基準電極の間に穴(0805)を設けることで、熱が伝わりにくくしたりする。また、場合によっては、感湿電極と基準電極の間に空間を設けてもよい。
このように、断熱構造を設けることで、感湿電極に基準電極を加熱した際の熱が伝わりにくくし、湿度の測定をしながら補正を行うことが可能となる。
<実施形態3 効果>
本実施形態の容量式湿度センサーのように感湿電極と基準電極の間に断熱構造を設けることで、基準電極を加熱し補正を行った場合でも、感湿電極に影響を与えずに、感湿電極が湿度の測定を行っている間にも、基準電極の補正を行うことが可能となる。
0101、0301、0401、0701 感湿電極
0102、0302、0702 基準電極
0103、0303、0403、0703 感湿素子
0104、0304、0404、0704 感湿電極容量値取得部
0105、0305、0405、0705 湿度演算部
0106、0306、0406、0706 湿度出力部
0107、0307、0707 基準電極容量値取得部
0108、0308、0408、0708 基準容量値記憶部
0109、0309、0409、0709 容量変化比較部
0110、0310、0410、0710 比較結果出力部
0311、0411、 報知手段
0712 基準電極補正部
0713 加熱手段
0201、0801 感湿素子
0202、0802 感湿電極
0203、0803 基準電極
0804 断熱材
0805 穴
0501 CPU
0502 主メモリ
0503 記憶装置
0504 ディスプレイ/モニタ用LED
0505 パソコン
0506 通信インターフェイス
0507 ユーザー
0508 操作キー
0509 感湿素子
0510 システムバス/データ通信経路

Claims (1)

  1. 測定雰囲気中の水蒸気を吸着することで湿度を測定する容量式湿度センサーにおいて、
    水蒸気を感知することで自身の電気容量が変化する感湿電極と、
    前記感湿電極と同一の材料および構造からなり、且つ感湿電極と同一雰囲気下に存在する基準電極と、
    からなる感湿素子と、
    前記感湿電極から容量値を取得する感湿電極容量値取得部と、
    前記感湿電極容量値取得部が取得した容量値から湿度を演算する湿度演算部と、
    前記湿度演算部が演算した湿度を出力する湿度出力部と、
    前記基準電極から容量値を取得する基準電極容量値取得部と、
    前記基準電極の基準容量値を記憶する基準容量値記憶部と、
    前記基準電極容量値取得部が取得した容量値と前記基準容量値記憶部に記憶されている基準電極の基準容量値を比較する容量変化比較部と、
    前記容量変化比較部の比較結果を出力する比較結果出力部とからなる容量式湿度センサーであって、
    前記容量式湿度センサーは、基準容量を補正する基準容量補正部を有し、
    前記基準容量補正部は、基準電極を加熱する加熱手段を有し、
    基準電極を加熱することで新たな基準容量を測定し、
    前記基準容量値記憶部に記憶された基準容量を補正し、
    前記湿度演算部は、前記基準電極補正部によって補正された基準容量値に基づき、演算される湿度の補正を行い、
    前記感湿電極と前記基準電極が設置される基板は、
    前記加熱手段からの熱が感湿電極に伝わらないよう断熱構造を有している容量式湿度センサー。
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