JP5463190B2 - 定数設定装置及び方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、定数設定装置及び方法並びにプログラムに関するものである。
従来、空気調和機は、室外機に設けられる圧縮機の回転数が制御されることにより、要求される冷媒循環量が調整され、空調負荷に応じた運転を行っている。
例えば、1つの室外機に対する1つの室内機を有するシングル型空気調和機においては、室内機の運転モード、容量、型名、室温などの情報が逐一室外機に伝送され、伝送された情報に基づいて圧縮機の回転数が制御されている。一方、1つの室外機に対して複数の室内機を有し、複数の室内機が任意に発停を繰り返すマルチ型空気調和機においては、室外機と室内機との信号の送受信、初期設定、及び制御アルゴリズム等が非常に複雑であり、圧縮機の回転数の制御も複雑となるという課題があった。また、マルチ型空気調和機においては、室内機と室外機とがそれぞれ対応する機種でなければならず、かつ、空調負荷の増加に伴って室内機を増設した場合には、空気調和システム全体の構成を組み直さなければならないという課題があった。
上述した課題に対する対策として、室内機の冷暖房の負荷変動および室内機の形態変更がある場合であっても、室外機のみの変更によって目標圧力を一定に制御する手法が提案されている。これは、冷房能力を十分出すための低圧圧力、及び暖房能力を十分に出すための高圧圧力を設定し、室外機はコントローラとセンサとで圧縮機の圧力を制御し、室内機は目標圧力に対する過熱度、過冷却度制御を行うことによって空調能力を確保する。こうした圧力制御の場合には、高圧圧力と低圧圧力の値を検出することで、室内機の情報を使わずに自立分散協調制御を行い、マルチエアコンの圧縮機制御を比較的簡便に実施できることが知られている。
また、特許文献1には、電子膨張弁による過熱度のステップ応答に基づいて、電子膨張弁のPID制御における比例係数、微分係数、及び積分係数を決定する動作を実行する方法が提案されている。
特開2007−255845号公報
ところで、マルチ型空気調和機の室内機の空調負荷は、室内機の空気条件の負荷変動だけでなく、各室内機が個別に発停を行うことにより生じる室内機の合計の運転容量の変動が、負荷変動の外乱として存在する。即ち、圧縮機の制御では、目標圧力値の変更に対する対応だけでなく、外乱に対する対応が必要となる。また、圧縮機をPID制御によって制御する場合のPID制御定数は、制御対象の特性により異なるため、目標圧力値を変更する場合と外乱に対する場合とでは異なるにも関わらず、上記特許文献1の方法では、外乱に応じたPID制御定数を決定することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、空調負荷の外乱に応じた圧縮機の制御ができる定数設定装置及び方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定装置であって、前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出手段と、通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定手段とを具備する定数設定装置を提供する。
このような構成によれば、圧縮機の目標圧力値の変更に応じた制御定数とされる第1制御定数と、室外機に接続された運転中である室内機の合計の運転容量に応じた制御定数とされる第2制御定数とが算出され、通常時、圧縮機の回転数は、第2制御定数に基づいて決定される。ここで、「通常時」とは、圧縮機の目標圧力値の変更がない場合ということを意味する。
1台の室外機に対して複数台の室内機が並列に接続されるマルチ型空気調和機の場合には、各室内機の空調負荷は、室内機毎の空気条件の負荷変動だけでなく、例えば、他の室内機の個別発停によって生じる室内機全体の運転容量の変化が、負荷変動として存在する。圧縮機の目標圧力値は、基本的には頻繁に変更されるものではないのに対して、室内機の個別発停は比較的頻発する。したがって、室内機の運転容量の変化を「外乱」として取り扱うこととする。本発明では、通常時、圧縮機は、室外機に接続される室内機全体の運転容量に応じて算出される第2制御定数に基づいて制御されるので、上述した外乱を考慮した運転制御ができる。
上記定数設定装置における前記目標圧力値が変更された場合に、前記回転数決定手段において前記圧縮機の回転数の決定に使用する前記制御定数を前記第1制御定数に切り替える切替手段を具備することとしてもよい。
目標圧力値が変更された場合には、回転数決定手段において決定される圧縮機の回転数が、第1制御定数に基づいて決定されるので、目標圧力の変更に応じた圧縮機制御を行うことができる。
上記定数設定装置の前記切替手段は、前記第1制御定数に切り替えた後、第1所定期間経過後に、または、前記圧縮機の圧力値が、前記目標圧力値を含む所定の圧力範囲に到達してから第2所定期間経過後に、前記回転数決定手段において前記圧縮機の回転数の決定に使用する前記制御定数を前記第2制御定数に切り替えることとしてもよい。
第1制御定数に切り替えられた場合であっても、第1所定期間の経過後に、または圧縮機の圧力値が所定の圧力範囲に到達してから第2所定期間経過後に、第2制御定数に切り替えられるので、圧縮機の回転数の決定に使用する制御定数を、確実に第2制御定数に戻すことができる。
上記定数設定装置における前記第2制御定数は、第1制御定数を用いて圧力制御する場合よりも速く前記圧縮機の圧力を前記目標圧力値まで変化させる前記制御定数であることが好ましい。
目標圧力値の変更があった場合よりも、室内機の外乱等による負荷変動が生じた場合の方が、圧縮機の制御が過敏に行われるようになっているので、室内機の負荷変動への対応を速やかに行うことができる。
上記定数設定装置における前記制御定数は、比例要素の比例ゲイン、積分要素の積分ゲイン、及び微分要素の微分ゲインを含み、前記目標圧力値を所定値までステップ状に変化させた場合に、前記圧縮機の制御対象となる圧力値が前記所定の圧力範囲に到達するまでの時間である到達時間と、前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値とに応じて、前記制御定数を調整する調整手段を具備することとしてもよい。
圧縮機の制御対象となる圧力値が、一定期間内に所定の範囲内であるか否かに応じて、制御定数を調整するので、圧縮機の制御を簡便に行うことができる。
上記定数設定装置において、前記到達時間が、該到達時間の目標となる規定の目標到達時間より長いか否かを判定する判定手段を具備し、前記調整手段は、前記判定手段により前記到達時間が、前記目標到達時間より長いと判定された場合に、前記制御定数の前記比例ゲインを増加させることとしてもよい。
圧縮機の圧力が目標に到達するまでの時間が、規定の目標到達時間よりも長い場合には、制御定数の比例ゲインを増加させ、所定の圧力範囲に到達するまでの時間を低減することができる。
上記定数設定装置において、前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値が、前記所定の圧力範囲を超過しているか否かを判定する判定手段を具備し、前記調整手段は、前記判定手段により前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値が、前記所定の圧力範囲を超過していると判定された場合には、前記制御定数の比例ゲインを低減させ、前記所定の圧力範囲を超過していないと判定された場合には、前記制御定数の比例ゲインを増加させることとしてもよい。
このように、到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値が、所定の圧力範囲を超過している場合には、超過しないように比例ゲインが低減され、所定の圧力範囲を超過していない場合には、超過するまで比例ゲインが増加される。これにより、所定の圧力範囲を逸脱しない範囲で比例ゲインが調整され、圧縮機の制御性に応じた制御定数の調整ができる。
本発明は、上記いずれかに記載の定数設定装置を具備する空気調和機を提供する。
このような構成によれば、空気調和機は、圧縮機の目標圧力値の変更に応じた制御定数として算出された第1制御定数と、室外機に接続された運転中の室内機の合計の運転容量に応じた制御定数として算出された第2制御定数とのうち、通常時は、第2制御定数に基づいて決定される回転数によって圧縮機が運転される。
1台の室外機に対して複数台の室内機が並列に接続されるマルチ型の空気調和機の場合には、各室内機の空調負荷は、室内機毎の空気条件の負荷変動だけでなく、例えば、他の室内機の個別発停によって生じる室内機全体の運転容量の変化が、負荷変動の外乱となる。本発明では、通常時、圧縮機は、室外機に接続される室内機全体の運転容量に応じて算出される第2制御定数に基づいて制御されるので、上述した外乱を考慮した運転制御ができる。
本発明は、圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定方法であって、前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出過程と、通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定過程とを有する定数設定方法を提供する。
本発明は、圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定プログラムであって、前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出処理と、通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定処理とをコンピュータに実行させるための定数設定プログラムを提供する。
本発明は、空調負荷の外乱に応じた圧縮機の制御ができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るマルチ型空気調和機の概略構成である。 プロセス応答測定運転をした場合の、時間と圧縮機圧力との関係を示した図である。 制御定数の算出式を示した図である。 応答観測運転をした場合の、時間と圧縮機圧力との関係を示した図である。 本発明の一実施形態に係る定数設定装置の動作フローである。 圧縮機の目標圧力が変化した場合の定数設定装置の動作フローである。
以下に、本発明に係る定数設定装置及び方法並びにプログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態において、定数設定装置は、1台の室外機に対して複数の室内機を備えるマルチ型空気調和機の室外機に適用される場合を例に挙げて説明することとする。
図1は、一実施形態に係るマルチ型空気調和機1の構成図である。図1において、マルチ型空気調和機1は、室外機2、及び複数の室内機3a,3bを備えており、室外機2と各室内機3a,3bとは電装線4を介して接続されている。以下、特に明記しない場合には、室内機は室内機3として記載する。また、本実施形態においては、室外機2と接続される室内機3の個数が2個の場合を例に挙げて説明するが、室内機3の個数は特に限定されない。
室外機2は、室外コントローラ20、圧縮機21、高圧圧力センサ22、低圧圧力センサ23、圧縮機回転数検出器24、及び計時部25を備えている。
圧縮機21は、低温低圧の気体冷媒を、高温高圧の気体冷媒に変換して吐出する。圧縮機21の高圧の気体冷媒の吐出側には、吐出される気体冷媒の圧力を計測する高圧圧力センサ22が設けられ、また、圧縮機21の低圧の気体冷媒の吸入側には、吸入される気体冷媒の圧力を計測する低圧圧力センサ23が設けられている。高圧圧力センサ22及び低圧圧力センサ23は、計測した圧力値を室外コントローラ20に出力する。
圧縮機回転数検出器24は、圧縮機21の回転数を検出し、検出値を室外コントローラ20に出力する。
計時部25は、各種情報の継続時間を計時する。例えば、計時部25は、圧縮機21の制御対象となる圧力値が所定の圧力範囲に到達するまでの期間(到達時間)、圧縮機21の制御対象となる圧力値が所定の圧力範囲に突入してから経過した期間等の所定期間を計時する。
室外コントローラ20は、高圧圧力センサ22、低圧圧力センサ23、圧縮機回転数検出器24、及び計時部25から取得した情報に基づいて圧縮機21の圧力制御に係る制御定数を設定するとともに、設定された制御定数に基づいて決定される圧縮機21の回転数によって圧縮機21を制御する。また、電源投入の初回である場合には、メーカ等であらかじめ規定されている初期設定定数に基づいて圧縮機21の運転が開始される。初期設定定数は、例えば、立ち上がりが遅い等、機器の安全側に設定された設定定数である。
具体的には、室外コントローラ20は、定数設定装置10を備えている。
定数設定装置10は、算出部(算出手段)11、観測部12、判定部(判定手段)13、調整部(調整手段)14、切替部(切替手段)15、及び回転数決定部(回転数決定手段)16を備えている。
算出部11は、プロセス応答測定運転(ステップ応答運転)を開始し、圧縮機21の目標圧力値の変更に応じて算出される制御定数である第1制御定数(以下「タイプA定数」という)と、室外機2に接続された運転中の各室内機3a,3bの合計の運転容量に応じて算出される制御定数である第2制御定数(以下「タイプB定数」という)とを算出する。
また、タイプA定数及びタイプB定数は、圧力制御の実施方法に応じた制御定数となっている。具体的には、圧縮機21の圧力制御において、微分動作が行われている場合にはPID制御、微分動作が行われない場合にはPI制御がなされるので、タイプA定数及びタイプB定数は、それぞれPID制御及びPI制御に対応した制御定数が算出される。
また、タイプB定数は、タイプA定数を用いて圧力制御する場合よりも速く圧縮機21の圧力を目標圧力値まで変化させる制御定数であることが好ましい。
具体的には、算出部11は、運転中の室内機3のサーモオン状態の運転容量(以下、「サーモオン容量」という)の合計が変化しない状態が所定間隔(例えば、10分)継続し、安定した運転状態である場合に、第1所定条件下でプロセス応答測定運転を開始する。
第1所定条件とは、例えば、サーモオン状態になっている室内機の各機能(EEV(Electronic Expansion Valve:電子膨張弁)開度、ファン回転数指令等)を固定し、サーモオフ状態になっている室内機3及び停止状態になっている室内機3がサーモオン状態に切り替えられることを禁止する。また、第1所定条件では、圧縮機21の回転数をステップ幅Xだけステップ状に変化させ、このとき、制御定数の算出に必要となる計算定数を算出する。
例えば、図2に示されるように、算出部11は、圧縮機21の回転数をステップ幅X(例えば、10rpm)だけ最大レートで増加させ(ステップ入力)、このとき算出部11は、サンプリングタイムΔtごとに、圧縮機21の制御対象となる圧力値Yと圧力変化量ΔYと傾きR(=ΔY/Δt)を算出する。また、算出部11は、傾きRの絶対値の最大値である最大傾きRmaxを求めるとともに、最大傾きRmaxとなった時点の経過時間TmaxとYmaxとを検出して、記憶する。さらに、Rmaxとなった時点以降において、サンプリングタイムΔtに対する圧力変化量ΔYが所定値E以下となる時点の圧力値Y1を検出して、記憶する。また、上記圧力値Yとは、暖房運転時には、高圧圧力センサ22の圧力値、冷房運転時には、低圧圧力センサ23の圧力値である。
このように、算出部11は、プロセス応答測定運転によって圧力値Y、圧力変化量ΔY、傾きR、Rmax時点のTmax及びYmax、圧力値Y1等の計算定数を算出すると、さらに、前回算出して記憶されている圧力値Y1´と算出した圧力値Y1とを比較し、圧力値Y1が圧力値Y1´から更新(変更)されているか否かを判定する。判定の結果、圧力値Y1が圧力値Y1´から更新(変更)されている場合には、以下の計算式(1)から計算式(3)に基づいて、Y0、等価無駄時間L、等価時定数T等の各パラメータを算出する。
Y0=Ymax−Rmax×Tmax (1)
等価無駄時間L=Y0/Rmax (2)
等価時定数T=Y1/Rmax (3)
なお、上記判定は、圧力値Y1と圧力値Y1´とが一致しない場合に更新(変更)されていると判定することとしてもよいし、圧力値Y1と圧力値Y1´との差が所定値以上となった場合に更新(変更)されていると判定することとしてもよい。また、圧力値Y1と圧力値Y1´との差によって判定することにより、所定値以下の差で各パラメータの算出が頻繁に行われることを防ぐことができる。
また、制御定数は、比例要素の比例ゲイン、積分要素の積分ゲイン、及び微分要素の微分ゲインを含んでおり、算出部11は、図3に示されるような、比例ゲインG、積分ゲインTI、微分ゲインTDを算出する規定の算出式を備えている。算出部11は、これら規定の算出式(図3)及び上記算出された各パラメータに基づいて、タイプA定数及びタイプB定数を算出する。
また、上述したように、算出部11は、各室内機3のサーモオン容量が所定間隔(例えば、10分)変化しない場合にプロセス応答測定運転を開始して計算定数を算出することとして説明していたが、これに限定されない。例えば、算出部11は所定期間(例えば、1週間)毎にプロセス応答測定運転を開始して計算定数を算出する処理を繰り返すことが好ましい。これにより、季節による室外気温の変化や室内機3の増設工事などで、全体のプロセス応答が変化した場合であっても、最適なパラメータを設定することができる。
または、所定期間(例えば、1週間)経過していなくても、圧力異常発生時(高圧圧力異常や低圧圧力異常)となった場合に、計算定数を算出する処理を繰り返すこととしてもよい。また、算出部11は、サーモオン状態の室内機3が、サーモオフ状態に切り替えられた場合または停止状態に切り替えられた場合には、処理を終了し、室内機3の空気調和を優先させることとすることが好ましい。
観測部12は、算出部11によって算出された制御定数の妥当性を判定するべく、一時的に目標圧力値を変更するとともに、目標圧力値を変更した場合の制御定数(つまり、タイプA定数)を用いて圧縮機21の制御運転を行う応答観測運転を開始する。具体的には、観測部12は、算出部11により算出された比例ゲインG、積分ゲインTI、及び微分ゲインTDのうち少なくともいずれか1つが前回値から更新(変更)されており、かつ、運転中の室内機3のサーモオン容量の合計が変化しない状態が所定間隔(例えば、30分)継続し、安定した運転状態である場合に、第2所定条件下で応答観測運転を開始する。
このように、観測部12は、圧縮機21の目標圧力値を一時的に変更し、タイプA定数(目標圧力値が変更された場合の制御定数)を用いて圧縮機21の制御状態を観測するので、室内機3の運転条件を変えずに、制御定数の妥当性判定を行うことができる。
また、第2所定条件とは、例えば、サーモオン状態になっている室内機の各機能(EEV(Electronic Expansion Valve:電子膨張弁)開度、ファン回転数指令等)を固定し、サーモオフ状態になっている室内機3及び停止している室内機3がサーモオン状態に切り替えられることを禁止する。また、第2所定条件では、冷暖房の能力を低減させないような運転側(冷房運転時はマイナス側(例えば、−0.01MPa)、暖房運転時はプラス側(+0.3MPa))に目標圧力値を変化させる。
また、図4に示されるように、観測部12は、変更後の目標圧力値を圧力値Yg(例えば、2.75MPa)とし、目標の圧力値Ygに到達したとみなす許容範囲とする圧力値Ye(例えば、±0.05MPa)を設定し、タイプA定数を用いて圧縮機21の制御運転を行った場合に、圧力の測定値が圧力値Y(g−e)(=Yg−Ye)から圧力値Y(g+e)(=Yg+Ye)の領域(以下「目標到達判定ゾーン」という)に到達するまでの期間を観測する。
また、観測部12は、第2所定条件下において、サンプリングタイムΔtずつ圧力の測定値を算出し、圧力の測定値が目標到達判定ゾーンを超過するか否かを観測し、超過した場合にはその最大値を算出する。
例えば、図4には、圧力の測定値が、時刻T2において目標到達判定ゾーンに到達し、時刻T3以降において圧力の測定値が目標到達判定ゾーンを超過(オーバシュート)し、時刻T4において、圧力の測定値の最大値は圧力値Ymax´となっている様子が示されている。
観測部12は、応答観測運転により目標到達判定ゾーンに到達する到達時間を観測、及び目標到達判定ゾーンを超過した場合の最大値を算出した後、一定期間経過すると応答観測運転を終了し、圧縮機21の目標圧力を元の値に戻す。
判定部13は、応答観測運転後、目標到達判定ゾーンまでの到達時間、及び圧縮機21の制御対象となる圧力の測定値を規定の判定条件と比較するガイドライン判定を行い、制御定数を調整するか否かを判定する。具体的には、判定部13は、到達時間が、メーカ等により予め規定されている目標とする到達時間(目標到達時間)より長いか否かを判定する。また、判定部13は、到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力の測定値Yが、目標到達判定ゾーンを超過(オーバーシュート)しているか否かを判定し、判定結果を調整部14に出力する。さらに、応答観測運転を行い、目標到達判定ゾーンに到達しないまま応答観測運転が終了した場合には、「目標不到達」として調整部14に出力する。
調整部14は、目標圧力値を所定値までステップ状に変化させた場合に、到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値と、圧縮機21の制御対象となる圧力値が所定の圧力範囲(目標到達判定ゾーン)に到達するまでの時間である到達時間と、に応じて、制御定数を調整する。
具体的には、調整部14は、到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値が、目標到達判定ゾーンを超過していると判定された場合に、タイプA定数及びタイプB定数の制御定数の比例ゲインGを所定量低減(例えば、−10%)させる。また、調整部14は、圧縮機21の制御対象となる圧力値が、目標到達判定ゾーンに到達しておらず、応答観測運転が終了した場合である状態(目標不到達)である場合には、比例ゲインGを変更(調整)しない。
さらに、調整部14は、圧縮機21の制御対象となる圧力値が、目標到達判定ゾーンを超過しておらず、かつ、目標到達判定ゾーンに到達していると判定された場合には、タイプA定数及びタイプB定数の制御定数の比例ゲインGを所定量増加(例えば、+10%)させる。
また、目標到達判定ゾーンに到達するまでの到達時間が、規定の目標到達時間と比較して長い(換言すると、目標到達判定ゾーンまでの収束が遅い)場合には、調整部14は、タイプA定数及びタイプB定数の制御定数の比例ゲインGを大幅に所定量増加(例えば、+20%)させることがより好ましい。このように、比例ゲインGを大幅に増加させる補正を行うことにより、制御定数の調整終了までの時間を短縮させることができる。
なお、目標到達判定ゾーンを超過していないために比例ゲインGを増加させ、所定期間経過後に応答観測運転を繰り返し、次に圧力の測定値のオーバシュートが判定された場合には、調整部14は、タイプA定数及びタイプB定数の比例ゲインGを増加(例えば、+10%または+20%)させる以前の値に戻して調整を終了する。
このように、調整部14は、目標到達判定ゾーンを逸脱しない範囲の限界まで、圧力の測定値を上昇させる、調整後の制御定数(タイプA定数及びタイプB定数)を回転数決定部16に出力する。
切替部15は、目標圧力値Ygが変更された場合に、回転数決定部16において圧縮機21の回転数の決定に使用する制御定数を、タイプA定数に切り替える。
また、切替部15は、タイプA定数に切り替えた後、第1所定期間経過後に、または、圧縮機21の制御対象となる圧力値が目標圧力値を含む所定の圧力範囲(目標到達判定ゾーン)に到達してから第2所定期間経過後に、回転数決定部16において圧縮機21の回転数の決定に使用する制御定数をタイプB定数に切り替える。なお、第1所定期間は、タイプB定数からタイプA定数に切り替えた後に、タイプA定数を使用する期間の満了(タイムアップ)を規定する期間である。また、第2所定期間は、第1所定期間より短い期間として規定する。切替部15は、第1所定期間経過以前であっても、圧縮機21の制御対象となる圧力値が目標到達判定ゾーンに到達してから第2所定期間経過した場合には、タイプA定数からタイプB定数に切り替えるので、外乱を考慮した運転制御に速やかに切り替えることができる。
回転数決定部16は、通常時は、タイプB定数に基づいて圧縮機21の回転数を決定する。また、回転数決定部16は、切替部15によって制御定数の切り替え指令を取得した場合には、取得した指令に基づいて、使用する制御定数を切り替えて圧縮機21の回転数を算出する。また、「通常時」とは、圧縮機の目標圧力値の変更がない場合ということを意味する。
室内機3は、室内コントローラ31を備えている。
室内コントローラ31は、室内機3の運転モードに応じて、圧縮機21に対する要求周波数を室外機2に出力する。また、室内コントローラ31は、運転容量を管理するとともに、サーモスタットがオン状態となっている場合に、その運転容量(サーモオン容量)を室外機2に出力する。
次に、上記構成を備える定数設定装置1による制御定数の算出方法について、具体例を挙げ、図1から図5を用いて説明する。ここでは、冷房運転時であることを例に挙げて説明するが、これに限定されず、暖房運転時であっても同様に制御定数の算出が行われる。また、暖房運転時の圧力値は、低圧圧力センサ23の圧力値に代えて、高圧圧力センサ22の圧力値を用いることとする。
マルチ型空気調和機1の運転開始の指令があった場合に、電源投入されたのが第1回目(初回)か否かが判定される(図5のステップSA1)。第1回目である場合には、メーカ等であらかじめ規定されている初期設定定数を用いて圧縮機21が制御され、運転が開始される(図5のステップSA2)。室内機3の室内コントローラ31から各室内機3a,3bのサーモオン容量の情報が室外機2側に送られる。室外コントローラ20は運転中の室内機3から取得される室内機3のサーモオン容量の合計(要求能力の合計)が、所定期間(例えば、10分)変化していない場合に、第1所定条件下でプロセス応答測定運転を開始させる(図5のステップSA3)。また、図5のステップSA1により電源投入が初回でないと判定された場合には、そのままプロセス応答測定運転が開始される。
プロセス応答測定運転がなされ、算出部11により、最大傾きRmax,Rmax時点における経過時間Tmaxと低圧圧力センサ23の圧力値Ymax、及びRmaxとなった時点以降でΔYが所定値E以下となった時点の低圧圧力センサ23の圧力値Y1等の計算定数が算出(または計測)されるとともに、記憶される(図5のステップSA4)。続いて、算出部11において、算出部11に記憶された前回の低圧圧力センサ23の圧力値である圧力値Y1´と、上記算出された低圧圧力センサ23の圧力値Y1とが比較され(図5のステップSA5)、更新(変更)されている場合には、算出部11においてタイプA定数及びタイプB定数の制御定数が算出される。
また、制御定数(タイプA定数及びタイプB定数)の比例ゲインG、積分定数TI、微分定数TDのうち、少なくともいずれか1つが更新された場合、かつ、室内機3のサーモオン容量の合計が変化しない状態での運転が所定期間継続した場合には、第2所定条件下で応答観測運転が行われる(図5のステップSA6)。
応答観測運転を開始して所定の観測時間経過後、または、サーモオン状態となっている室内機3がサーモオフ状態、或いは、室内機3が停止状態となった場合には、応答観測運転が終了され、ガイドライン判定に移行される。応答観測運転終了後、応答観測運転結果に基づいて、算出されたタイプA制御定数及びタイプB制御定数の妥当性を判定するべく、目標到達判定ゾーンに到達するまでの到達時間が、規定の目標到達時間よりも長いか否かの判定、及び圧力の測定値が目標到達判定ゾーンをオーバシュートしているか否かの判定を行うガイドライン判定が行われる(図5のステップSA7)。
ガイドライン判定の結果、制御定数の調整が必要か否か判定される(図5のステップSA8)。制御定数の調整が必要であると判定された場合には、調整部14において、タイプA定数及びタイプB定数の制御定数の比例ゲインGの調整が行われる。さらに、一定期間運転させ(図5のステップSA9)、低圧圧力センサ23の測定値が目標到達判定ゾーンをオーバシュートしているか否かが判定され(図5のステップSA10)、オーバシュートしていない場合には、図5のステップSA6に戻り、処理を繰り返す。また、オーバシュートしており、前回比例ゲインGをプラス側に調整していない時はマイナス側に比例ゲインGの調整が行われ、図5のステップSA6に戻り処理を繰り返し、前回比例ゲインGをプラス側に調整している時は制御定数の比例ゲインGをオーバシュート前の値に調整する(図5のステップSA11)。
また、図5のステップSA5において、プロセス応答の計算定数が、前回値と異なっていない場合、及び、図5のステップSA8において、制御定数の調整が必要でないと判定された場合、及び、図5のステップSA11において、調整前の値に戻された場合には、その時点の制御定数を選定し(図5のステップSA12)、その制御定数によって一定期間運転させ(図5のステップSA13)、本処理を繰り返す場合には、図5のステップSA3に戻る(図5のステップSA14のYes)。ステップSA12で選定された制御定数によって一定期間運転後、繰り返さない場合には、本処理を終了する(図5のステップSA14のNo)。また、プロセス応答の計算定数の前回値との比較は、判定基準に所定量の幅を持たせることとしてもよい。
次に、上記のように設定した制御定数によって圧縮機21の運転制御を行っている場合において、圧縮機21の圧力の目標値の変更があった場合の動作について図6を用いて説明する。
圧縮機21が通常圧力制御中において、目標圧力が変更されたか否かが判定される(ステップSB1)。目標圧力が変化する場合とは、例えば、冷房運転時、低外気温を検知した場合には低圧圧力を低めに設定する、または、暖房運転時、不暖を検知した場合には高圧圧力を高めに設定する等の場合である。目標圧力が変更された場合には、切替部15において、圧力制御に使用する制御定数がタイプB定数からタイプA定数に切り替えられ(ステップSB2)、制御定数の情報が回転数決定部16に通知される。
さらに、低圧圧力センサ23による圧力の測定値が、目標圧力判定ゾーンに到達して第2所定期間経過したか否か、または、タイムアップ(例えば、10分)の判定基準になる第1所定期間が経過したか否かが判定される(ステップSB3)。上記判定の結果、目標圧力判定ゾーンに到達してから第2所定期間経過した、または、第1所定期間経過し、タイムアップしたと判定された場合には、制御定数をタイプA定数からタイプB定数に切り替える(ステップSB4)。また、目標圧力判定ゾーンに到達していない、または、タイムアップしていないと判定された場合には、判定されるまで、ステップSB3を繰り返し、経過が観察される。本処理を繰り返すか否かが判定され(ステップSB5)、繰り返さない場合には、本処理を終了し、繰り返す場合には、ステップSB1に戻り、本処理を繰り返す。
なお、上述した実施形態では、定数設定装置としてハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定される必要はない。例えば、別途ソフトウェアにて処理する構成も可能である。この場合、定数設定装置は、CPU、RAM等の主記憶装置、及び上記処理の全て或いは一部を実現させるためのプログラム(定数設定プログラム)が記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、CPUが上記記憶媒体に記録されているプログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、上述の定数設定装置と同様の処理を実現させる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
以上説明してきたように、本実施形態に係る定数設定装置10及び方法並びにプログラムによれば、圧縮機21の目標圧力値の変更に応じた制御定数とされるタイプA定数(第1制御定数)と、室外機2に接続された運転中である室内機3の合計の運転容量に応じた制御定数とされるタイプB定数(第2制御定数)とが算出され、通常時、圧縮機21の回転数は、タイプB定数に基づいて決定される。
1台の室外機2に対して複数台の室内機3が並列に接続されるマルチ型空気調和機1の場合には、各室内機3の空調負荷は、室内機3毎の空気条件の負荷変動だけでなく、例えば、他の室内機3の個別発停によって生じる室内機3全体の運転容量の変化が、負荷変動の外乱となる。本発明では、通常時、圧縮機21は、室外機2に接続される室内機3全体の運転容量に応じて算出されるタイプB定数に基づいて制御されるので、上述した外乱を考慮した運転制御ができる。
また、冷媒プロセス応答は、配管長、ヘッド差、気温等の据え付け状況により異なるため、従来は、据え付け条件に応じた制御定数をそれぞれ設定していたが、本実施形態のように、算出部11において、プロセス応答測定運転を行うことにより、マルチ型空気調和機1の据え付け条件に応じた制御が行える。また、量産型の空気調和機は据付状況が一定でない場合、特に、ビル用マルチエアコンでは様々な据付状況で使用されているにも関わらず、量産機では据付状況が不明であるため据付条件の最も厳しい条件で設定された制御定数によって運転される事が多く、それにより、据付後の制御結果にばらつきが生じていたが、本実施形態においては、据え付け条件に応じた制御定数が決定されるので、据え付け条件に応じた制御が可能となる。
なお、本実施形態においては、算出部11は、冷房運転時に制御定数を算出することとして説明していたが、これに限定されず、暖房運転時に制御定数を算出することとしてもよい。暖房運転時に制御定数を算出する場合には、プロセス応答測定運転時に用いる圧力センサ値は、上記低圧圧力センサ値に代えて、高圧圧力センサ値を用いることとする。
また、本実施形態においては、目標値がプラス側に変更される場合を例に挙げて説明していたが、これに限定されず、目標値がマイナス側に変更される場合についても、正負が逆転するだけで同様である。
1 マルチ型空気調和機
2 室外機
3a,3b 室内機
10 定数設定装置
11 算出部
12 観測部
13 判定部
14 調整部
15 切替部
16 回転数決定部
21 圧縮機

Claims (10)

  1. 圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定装置であって、
    前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出手段と、
    通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定手段と
    を具備する定数設定装置。
  2. 前記目標圧力値が変更された場合に、前記回転数決定手段において前記圧縮機の回転数の決定に使用する前記制御定数を前記第1制御定数に切り替える切替手段を具備する請求項1に記載の定数設定装置。
  3. 前記切替手段は、前記第1制御定数に切り替えた後、
    第1所定期間経過後に、または、
    前記圧縮機の圧力値が、前記目標圧力値を含む所定の圧力範囲に到達してから第2所定期間経過後に、
    前記回転数決定手段において前記圧縮機の回転数の決定に使用する前記制御定数を前記第2制御定数に切り替える請求項2に記載の定数設定装置。
  4. 前記第2制御定数は、第1制御定数を用いて圧力制御する場合よりも速く前記圧縮機の圧力を前記目標圧力値まで変化させる前記制御定数である請求項1から請求項3のいずれかに記載の定数設定装置。
  5. 前記制御定数は、比例要素の比例ゲイン、積分要素の積分ゲイン、及び微分要素の微分ゲインを含み、前記目標圧力値を所定値までステップ状に変化させた場合に、
    前記圧縮機の制御対象となる圧力値が前記所定の圧力範囲に到達するまでの時間である到達時間と、前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値とに応じて、前記制御定数を調整する調整手段を具備する請求項1から請求項4のいずれかに記載の定数設定装置。
  6. 前記到達時間が、該到達時間の目標となる規定の目標到達時間より長いか否かを判定する判定手段を具備し、
    前記調整手段は、
    前記判定手段により前記到達時間が、前記目標到達時間より長いと判定された場合に、前記制御定数の前記比例ゲインを増加させる請求項1から請求項5のいずれかに記載の定数設定装置。
  7. 前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の絶対値の最大圧力値が、前記所定の圧力範囲を超過しているか否かを判定する判定手段を具備し、
    前記調整手段は、
    前記判定手段により前記到達時間経過以降の一定期間内における制御対象の最大圧力値が、前記所定の圧力範囲を超過していると判定された場合には、前記制御定数の比例ゲインを低減させ、前記所定の圧力範囲を超過していないと判定された場合には、前記制御定数の比例ゲインを増加させる請求項1から請求項6のいずれかに記載の定数設定装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の定数設定装置を具備する空気調和機。
  9. 圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定方法であって、
    前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出過程と、
    通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定過程と
    を有する定数設定方法。
  10. 圧縮機を有する少なくとも1台の室外機に対して、複数台の室内機が並列に接続されている空気調和機に適用され、前記圧縮機の圧力制御に係る制御定数を設定する定数設定プログラムであって、
    前記圧縮機の目標圧力値の変更に応じて算出される前記制御定数である第1制御定数と、前記室外機に接続された運転中の前記室内機の合計の運転容量に応じて算出される前記制御定数である第2制御定数とを算出する算出処理と、
    通常時は、前記第2制御定数に基づいて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定処理と
    をコンピュータに実行させるための定数設定プログラム。
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