JP5462625B2 - 瞳ミラーを有する反射屈折投影対物器械、投影露光装置及び方法 - Google Patents

瞳ミラーを有する反射屈折投影対物器械、投影露光装置及び方法 Download PDF

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本発明は、投影対物器械の物体面に配置された物体視野を投影対物器械の像面に配置された像視野上に結像するための反射屈折投影対物器械に関する。
反射屈折投影対物器械は、例えば、半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを製作するのに用いられる投影露光システム、具体的にはウェーハスキャナ又はウェーハステッパにおいて採用され、以下に一般的に「マスク」又は「レチクル」と呼ぶフォトマスク又はレチクル上のパターンを感光コーティングを有する物体上に縮小スケールで超高分解能を用いて投影する役割を達成する。
より一層微細な構造を作り出すために、投影対物器械の像側開口数(NA)を高めること、及びより短い波長、好ましくは、約260nmよりも短い波長を有する紫外線を採用することの両方が探求されている。しかし、光学要素を製作するのに利用可能なこの波長領域で十分に透過的である材料、具体的には合成石英ガラス及びフッ化物結晶は僅かしかない。利用可能なこれらの材料のアッベ数は、互いにかなり近くにあり、十分に良好に色補正された(色収差に対して補正された)純屈折システムを達成するのは困難である。
光学リソグラフィでは、高分解能及び良好な補正ステータスは、比較的大きい、事実上平坦な像視野において得なければならない。あらゆる光学設計に対して求めることができる最も困難な要件は、平坦な像を有することであり、特に全屈折設計の場合にそうであることが指摘されている。平坦な像を達成するには相対するレンズ屈折力が必要であり、それにより、より強いレンズ、より長いシステムの長さ、より大きなシステムのガラス質量、及びより強いレンズ曲率から生じるより大きくより高次の像収差が引き起こされる。
色補正及び像の平坦化の問題を解決する助けとして、かねてから凹ミラーが用いられている。凹ミラーは、正のレンズと同様に正の屈折力を有するが、反対符号のペッツヴァル曲率を持たない。また凹ミラーは、色問題を招かない。従って、屈折要素と反射要素、具体的にはレンズと少なくとも1つの凹ミラーとを組み合わせる反射屈折システムは、上述の種類の高分解能投影対物器械を構成するのに主に採用されている。
残念ながら凹ミラーは、放射光を到来方向にまともに送り返すので、光学設計の中に統合することが困難である。機械的な問題、又はビームの口径食又は瞳の掩蔽に起因する問題を引き起こさずに凹ミラーを統合する知的設計が望ましい。
リソグラフィ製造工程の効率に対する高まる要求から、光源の電力を高める傾向がある。また、益々短い波長も用いられている。様々な種類のパターンにおける結像条件を最適化するために、特定の照明環境が採用されている。その結果、露光システムの結像品質に有意に影響を及ぼす投影システム内の光学材料の特性における様々な時間依存変化が観測されている。高い吸収に起因する作動中のレンズ群及び他の透過光学要素の加熱(レンズ加熱)は、結像の特性に動的に影響を与える1つの効果である。また圧密化効果のような放射光によって誘起される屈折率変化に起因する長期の(疑似静的)効果が観測されている。
本出願人の特許出願US2004/0144915A1は、物理的ビームスプリッタを有する反射屈折投影対物器械において、吸収によって誘起される加熱効果によって引き起こされる一部の問題を解決する手法を明らかにしている。この出願は、凹ミラーが瞳表面に位置決めされた単一結像システム(中間像を伴わない)として設計された折り畳み反射屈折投影対物器械を開示している。軸上物体視野から凹ミラーに向って到来する放射光を凹ミラーによって像面に向けて反射される放射光から分離するために、偏光選択性ビームスプリッタ表面を有する物理的ビームスプリッタが設けられる。凹ミラーは、変形可能ミラーとして構成され、凹ミラー表面の形状は、放射光によって誘起される光学性能変化に応じて、投影対物器械の作動中に進行するある一定の時間依存結像収差を相殺することを可能にするような方式で、瞳ミラーマニピュレータを用いて操作することができる。瞳ミラーマニピュレータは、単純な構造を有し、光路と干渉しないように凹ミラーの裏側に設けられる。変形可能瞳ミラーは、例えば、吸収によって誘起される立方形ビームスプリッタ及び矩形遅延プレートの加熱に起因する非点収差、二重又は四重波面変形、及び圧密化効果などを補償するように設計される。
US2004/0144915A1 WO2004/019128A2 WO2005/111689A US6、995、833B2 US6、600、608 WO2005/098506A1 WO2005/098505A1 米国特許出願出願番号第11/151、465号 US2006/0039669 WO2003/093903 US6、252、647B1 US2006/005026A1 EP1069448B1 US2002/0001088A1 US6、784、977B2 US5、986、795 US2006/0018045A1 US2002/0011088A1 US2006/0114437A1 WO2005/040890A
本発明の目的は、非常に高い像側開口数に対する可能性を有し、作動時に性能の長期安定性を維持することができる、真空紫外(VUV)範囲での使用に適切なマイクロリソグラフィのための反射屈折投影対物器械を提供することである。
本発明の別の目的は、双極及び四重極照明のような非従来的軸外照明を含む様々な照明環境において安定した作動条件で作動するように構成された投影対物器械及び露光装置を提供することである。
本発明の別の目的は、液浸リソグラフィにおいて安定した光学性能をもたらす反射屈折投影対物器械を提供することである。
本発明の別の目的は、妥当な費用で製造することができ、乾式リソグラフィ又は液浸リソグラフィの様々な照明条件の下で光学性能安定性を有する193nmに至るまでの波長におけるマイクロリソグラフィ用途のための反射屈折投影対物器械を提供することである。
上記及び他の目的に対する解決法として、本発明は、一構成に従って、投影対物器械の物体面に配置された物体視野から投影対物器械の像面に配置された像視野上にパターンを結像するための反射屈折投影対物器械を提供し、これは、物体面から第1の中間像内にパターンを結像させるように構成され、第1の瞳表面を有する第1の対物器械部と、第1の中間像を第2の中間像内に結像させるように構成され、第1の瞳表面と光学的に共役な第2の瞳表面を有する第2の対物器械部と、第2の中間像を像面内に結像させるように構成され、第1及び第2の瞳表面と光学的に共役な第3の瞳表面を有する第3の対物器械部と、第1、第2、及び第3の瞳表面のうちの1つに又はその近くに位置決めされた反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーと、瞳ミラーに作動的に接続され、瞳ミラー表面の形状を変更するように構成された瞳ミラーマニピュレータとを含む。
本出願の冒頭で示した様々な時間依存の放射光誘起の投影対物器械内の光学材料の特性の変化(レンズ加熱、圧密化等)は、独特の結像収差を誘起し、これらの結像収差は、結像収差への主な寄与が非球面収差への視野一定寄与であるから、従来のマニピュレータによって補償することが困難である。より具体的には、視野にわたって一定の軸上非点収差(AIDA)及び四重放射対称誤差(4回の波打ち)が観測される。瞳ミラー表面を有する瞳ミラー、及びこの反射瞳ミラー表面の形状を変更することを可能にする操作手段を設けることにより、レンズ加熱及び圧密化などに起因して投影対物器械内で波面形状の有意な乱れが発生するが、像面において本質的に収差のない波面が得られる。一般的に補正は、レンズ加熱などによって引き起こされる乱れの負の寄与を瞳ミラーによって相殺するように反射瞳ミラー表面の形状を調節することによって得ることができる。瞳ミラーは、投影対物器械の瞳表面に又はその近くに位置決めされるので、反射面形状のいかなる変形又は変更も全ての視野点において本質的に同じ効果を有し、それによって本質的に視野一定の補正が得られる。
2つの実中間像を有する反射屈折投影対物器械は、口径食のような問題を回避しながらマイクロリソグラフィへの適用を可能にするのに十分に大きく非常に高い像側開口数を像視野内で得るように設計することができることが判明している。更に、軸外物体視野及び像視野が用いられる場合に、高い像側NAを有するシステムでは、瞳の掩蔽を回避することができる。この投影対物器械は、厳密に3つの連続する対物器械部と厳密に2つの中間像とを有する。第1から第3の対物器械部の各々は、2回の連続するフーリエ変換を実行する結像サブシステム(2fシステム)であり、第1から第3の対物器械部の他には、付加的な対物器械部は存在しない。厳密に2つの中間像が設けられる場合には、妥当性のあるサイズ及び複雑度で製造することができる光学システムにおいて、光学設計者に対する高い自由度が達成される。リソグラフィの目的に適する像視野における大きい像側開口が可能にされる。
瞳ミラーは、本質的に平坦な反射面を有することができるが、殆どの実施形態では、瞳ミラーは、屈折力を有する光学要素として設計される。一部の実施形態では、瞳ミラーは凹ミラーである。
少なくとも1つの中間像を物体面と瞳ミラーの間に形成することが有用であることが判明しており、それにより、瞳ミラー上の反射の前に放射光を適切に準備することが可能になる。少なくとも1つの結像サブシステム(対物器械部)が物体面と瞳ミラーの間に設けられる場合には、瞳ミラー上に当たる放射光は、実質的に瞳ミラーの補正機能の最適使用に向けて準備することができる。
一部の実施形態では、瞳ミラーは、第2の対物器械部内で第2の瞳表面に又はその近くに配置される。反射屈折の第2の対物器械部を形成するために、1つ又はそれよりも多くのレンズを第2の対物器械部内に追加で設けることができる。代替的に、第2の対物器械部は、純反射性(反射結像)のものとすることができる。
一部の実施形態では、第1の中間像を形成する第1の対物器械部は純屈折性であり、すなわち、1つ又はそれよりも多くのレンズのみを含み、結像ミラーを含まない。代替的又は追加的に、第2の中間像から像面内に最終像を形成する第3の対物器械部は、純屈折性対物器械部とすることができる。
以下では、上述の順序で第1の屈折性対物器械部(R)、第2の反射屈折又は反射結像対物器械部(C)、及び屈折性(R)の第3の対物器械部を有する連結されたシステムを「R−C−R」型のシステムで表すことにする。
一部の実施形態では、第1の対物器械部は、反射屈折対物器械部であり、第2の対物器械部は、反射屈折又は反射結像のものであり、瞳ミラーを含み、第3の対物器械部は、屈折性対物器械部である。これらのシステムは、「C−C−R」型のシステムと呼ぶことができる。
投影対物器械の光学要素は、様々な方式で配置することができる。
一部の実施形態は、ミラー(偏向ミラー)を用いて少なくとも2つの非平行の軸セグメントへと細分化される光軸を有する「折り畳み」反射屈折投影対物器械として設計される。一般的に偏向ミラーは、平坦な反射面を有することができ、すなわち、屈折力がないものとすることができる。
一部の実施形態は、幾何学形状的に第1の偏向ミラーと瞳ミラーの間に二重通過領域が形成されるように、物体面から瞳ミラーに向けて放射光を偏向するか又は瞳ミラーから像面に向けて放射光を偏向するように配置される。少なくとも1つの偏向ミラーを設けることにより、利用可能な開口数を瞳ミラーのサイズによって過度に制限することなしに、瞳ミラーを瞳表面に又はその近くに配置することが容易になる。
物体面と像面が平行になるように、第1の偏向ミラーに対して90°の角度で配置される第2の偏向ミラーを設けることができる。第2の偏向ミラーは、瞳ミラーから反射される放射光を直接的に受光するように配置することができ、又は第1の偏向ミラーから反射される放射光を受光するように配置することができる。
一部の実施形態では、第1の偏向ミラーは、物体面から到来する放射光を瞳ミラーの方向に偏向するように配置され、第2の折り畳みミラーは、瞳ミラーから到来する放射光を像平面の方向に偏向するように配置される。この折り畳み幾何学形状は、第1の対物器械部の光学要素によって定められる光軸セグメントと、第3の対物器械部の光学要素によって定められる光軸セグメントとを本質的に同軸で、すなわち、厳密に同軸であるか又は一般的なレンズ直径との関係では非常に小さい僅かな横方向オフセットしか持たずに配置することを可能にする。この一般的な折り畳み幾何学形状による投影対物器械の例は、WO2004/019128A2又はWO2005/111689Aに開示されている。これらの文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
第1の偏向ミラーは、瞳ミラーによって反射される放射光を第2の偏向ミラーに向けて偏向するように光学的に瞳ミラーの下流に配置され、第2の偏向ミラーは、第1の偏向ミラーからの放射光を像面に向けて偏向するように配置される。これらの種類の実施形態では、凹瞳ミラーによって定められる光軸は、第1の対物器械部によって定められる光軸のセグメントと同軸とすることができる。一般的に物体面と像面の間で大きい横方向オフセットが得られ、このオフセットは、一般的なレンズ直径と比較して大きい。一般的にこの種類の対物器械は、互いに対して平行に装着された2つのレンズバレル構造を含む。一般的な例は、例えば、US6、995、833B2に開示されている。これらの文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
少なくとも1つの負のレンズを含む負の群を、凹ミラーの反射側の前にある放射光が負の群を通じて反対方向に少なくとも2回通過するような二重通過領域内に配置することができる。この負の群は、瞳の近くの領域内の凹瞳ミラーの直近に位置決めすることができ、この領域は、結像の周辺光線高さ(MRH)が主光線高さ(CRH)よりも大きいという事実によって特徴付けることができる。好ましくは、周辺光線高さは、負の群の領域内で主光線高さの少なくとも2倍大きく、特に少なくとも5から10倍大きい。大きい周辺光線高さの領域内の負の群は、色補正に実質的に寄与することができ、特に、肉薄なレンズの軸上色収差は、レンズの場所における周辺光線高さの二乗に比例する(更に、屈折力及びレンズの分散に比例する)ので、軸上色収差の補正に実質的に寄与することができる。これに、投影放射光が、凹ミラーの直近に配置された負の群を通じて反対の放射通過方向に2回通過するという事実が加わり、その結果、負の群の色の過補正効果が2回利用される。負の群は、例えば、単一の負のレンズで構成することができ、又は少なくとも2つの負レンズを含むことができる。
一部の実施形態では、投影対物器械の全ての光学要素は、投影対物器械の全ての光学要素に対して共通の真っ直ぐな光軸に沿って整列する。この種類の光学システムを本明細書では「直線配置システム」で表している。
光学的な観点からは、偏光効果のような平坦な折り畳みミラーを利用することによって引き起こされる光学問題を回避することができるので、直線配置システムが好ましい。同じく製造の観点からも、直線配置システムは、光学要素のための従来の装着技術を利用することができるように設計することができ、それによって投影対物器械の機械安定性が改善される。2つ又は4つ又は6つのミラーのような偶数個のミラーを利用することにより、像反転のない結像が可能になる。
直線配置システムの光学要素は、物体面からの放射光を受光するための物体側ミラー群入口と、ミラー群出口から像面に向って出現する放射光を出射するための像側ミラー群出口とを有するミラー群を含むことができ、ミラー群は、上述の少なくとも1つの瞳ミラーを含む。
軸上視野(物体視野と像視野が光軸に関して中心にある)が望ましい場合には、ミラー群は、凹反射面が互いに対面する1対の凹ミラーによって形成することができ、放射光がミラーを通過することを可能にするために、透過部分(穴又は孔等)が、ミラー表面内の光軸の周囲の領域内に作られる。凹ミラーは、瞳表面に光学的に近く配置することができる。凹ミラーのうちの少なくとも1つには、変形可能瞳ミラーを形成するために瞳ミラーマニピュレータを設けることができる。2つの中間像、軸上視野、及び瞳掩蔽を有するシステムの例は、例えば、本出願人の特許US6、600、608に開示されており、その開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
瞳掩蔽のない結像が望ましい場合には、軸外視野(物体視野と像視野が完全に光軸の外側にある)を用いることができる。
一般的に直線配置システムは、ミラーを位置決めするには非常に小さな設置空間しか持たない。また瞳表面におけるミラーサイズは、適度なサイズの矩形又は弧形状の「有効像視野」を大きい像側開口数で結像する機能を制限する。これは、物体視野の比較的低い値の「有効エタンデュ」(有効な幾何学的光束)、すなわち、口径食なしに結像することができる最内側の視野点と有効物体視野の外縁との間の距離が小さいことに対応する。これらの条件の下では、矩形又は弓形形状を有する適度なサイズの有効物体視野が望ましい場合に、「設計物体視野」、すなわち、投影対物器械を十分に補正すべきである視野のサイズは、比較的大きくなる。設計物体視野のサイズを広げようとすると、一般的に光学要素の個数及びサイズは急激に増大するので、設計物体視野をできる限り小さく保つことが一般的に望ましい(「設計物体視野」の「有効物体視野」、「有効エタンデュ」という用語の詳細な定義及びこれらの用語の間の相互関係に対しては、開示内容が引用によって本明細書に組み込まれている本出願人の国際特許出願WO2005/098506A1を参照されたい)。
少なくともこれらの考察事項に対して、ミラー群が、ミラー群入口からの放射光を第1の反射区域上で受光するための第1のミラーと、第1のミラーから反射された放射光を第2の反射区域上で受光するための第2のミラーと、第2のミラーから反射された放射光を第3の反射区域上で受光するための第3のミラーと、第3のミラーから反射された放射光を受光し、放射光をミラー群出口に反射するための第3のミラーとを含み、ミラーのうちの少なくとも2つが、光軸に対して回転対称の曲率表面を有する凹ミラーであることが有用であることが判明している。
ミラー群内に少なくとも4つのミラーを設けることにより、像側開口数が増大する場合であっても、瞳ミラーのサイズを制限することが可能になり、それによって口径食制御が容易になる。好ましくは、厳密に4つのミラーが設けられる。ミラー群の全てのミラーは、凹ミラーとすることができる。
第2のミラー(物体面に幾何学形状的に近接する)を瞳ミラーとして利用することは可能であるが、多くの場合に第3のミラーを瞳ミラーとして構成することが有用であることが判明している。一般的に第3のミラーは、幾何学形状的に物体面から離れてミラー群の像側にあり、それによって放射光を適切に第3のミラーに向けて誘導するための幾何学形状的な空間が与えられる。また、光学的に第3のミラーの上流にあり、第1及び第2のミラーを含む光学要素は、瞳ミラーに向けて適切に放射光ビームを整形し、準備するために利用することができる。例えば、補正ステータス及び主光線高さは、必要に応じて変化させることができる。
好ましくは、ミラー群のミラーは、ミラー群入口から到来する放射光がミラー群出口においてミラー群を出射する前に光軸を横断するように形成され、幾何学形状的にミラー群入口とミラー群出口の間に配置されたミラー群平面を通じて少なくとも5回通過するように配置される。それによって回数が少なくとも4回の反射をミラー群入口とミラー群出口の間に定められる軸線方向にコンパクトな空間内で得ることができる。
前部レンズ群は、物体面とミラー群入口の間に配置することができ、それにより、物体面における放射光の空間分布をミラー群入口における放射光の望ましい角度分布に変換し、更に放射光がミラー群に入射し、第1のミラー上に当たる入射角を調節することが可能になる。前部レンズ群の設計は、ミラー群入口に入射する放射光ビームが望ましい断面形状を有し、放射光ビームを隣接するミラー縁部に当てることなくミラー群入口の中に通すことを可能にし、それによってビームの口径食が回避されるように選択することができる。前部レンズ群は、フーリエレンズ群、すなわち、フーリエレンズ群の前側焦点面と後側焦点面の間で1回の単一フーリエ変換又は奇数回の連続フーリエ変換を実行する単一の光学要素又は少なくとも2つの光学要素から成る群として設計することができる。好ましい実施形態では、前部レンズ群を形成するフーリエレンズ群は純屈折性のものであり、単一フーリエ変換を実行する。好ましい実施形態では、フーリエレンズ群は、ミラー群入口に又はその近くに瞳表面が存在するように、投影対物器械の入射瞳を本質的にミラー群入口の位置に結像させるように構成される。前部レンズ群のない実施形態も可能である。
コンパクトな4つのミラーのミラー群を有する反射屈折直線配置システムは、本出願人の国際特許出願WO2005/098505A1に開示されており、その開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。一部の実施形態は、瞳ミラーを含み、適切な修正によって本発明に関連して用いることができる。
一部の実施形態では、第1の対物器械部(瞳ミラーの上流に中間像を形成する)は、倍率比|β|>1を有する拡大結像システムとして設計され、それによって有効物体視野よりも大きい第1の中間像が形成される。好ましくは、条件|β|>1.5が成り立つ。拡大中間像は、その下流の瞳ミラーにおいて大きい主光線角度CRAPMを得る上で利用することができる。近軸主光線角度CRAと瞳サイズとの積は、光学結像システムでは一定であること(ラグランジュの不変量)を考慮すると、瞳表面における大きい主光線角度は、小さい瞳、すなわち、瞳表面におけるビームの小さいビーム直径に対応する。
一部の実施形態では、瞳ミラーは、光学的に瞳ミラーの上流の第1のミラーと瞳ミラーの下流の第2のミラーとの間に配置され、ここで主光線高さは、物体面内でCRHOであり、第1のミラーにおいてCRH1であり、第2のミラーにおいてCRH2であり、条件CRH1>CRHO及びCRH2>CRHOが満たされる。好ましくは、条件CRH1>1.5×CRHO及びCRH2>CRHOのうちの少なくとも一方が満たされる。言い換えれば、瞳ミラーの直ぐ上流及び直ぐ下流のミラーにおける主光線の光線高さは、物体高さよりも大きい。物体面内の主光線高さCRHOと、光学的に瞳ミラーの上流又は下流のミラーの少なくとも一方における主光線高さとの間の比は、例えば、少なくとも1.5、又は少なくとも2.0、又は少なくとも2.5とすることができる。これらの条件の下では、瞳ミラーにおいて小さいビーム直径が得られ、それによって小さいサイズの瞳ミラーを有することが可能になる。
一部の実施形態では、物体面と瞳ミラーの間に配置される光学要素は、瞳ミラーにおいて最大主光線角度CRAmax>25°を達成するように構成される。一部の実施形態では、30°よりも大きい、又は35よりも大きい、又は更に40°よりも大きい最大主光線角度が可能である。小さい瞳は、小さい直径を有する瞳ミラーの使用を可能にする。更に、それにより、投影ビームにおいて放射光の開口が大きい場合であっても、瞳ミラーを通過して放射光を誘導することが可能になる。従って、瞳ミラーにおける大きい主光線角度により、反射屈折直線配置システムにおいて高い像側開口数を得ることが容易になる。
瞳ミラーの光学的に利用される自由直径DPMは、極端に小さいものとすることができる。一部の実施形態では、瞳ミラーは、投影対物器械全体の中で最小直径を有する光学要素である。瞳ミラー直径DPMは、投影対物器械内の光学要素における最大自由直径の50%よりも小さい、又は40%よりも小さい、又は30%よりも小さいものとすることができる。
投影対物器械は、必要に応じて開口の直径を調節することを可能にする開口絞りを有することができ、開口絞りの最大開口直径は、瞳ミラーの直径DPMの少なくとも2倍の大きさである。
瞳ミラー表面の変形が、全ての視野点において本質的に同じである補正(本明細書では、これを「視野一定」の補正で表す)を発生させるように想定されている場合には、瞳ミラー上に入射する投影ビームの補正ステータスに特に重点を置くべきである。好ましくは、瞳ミラーにおける投影ビームは、次式の条件に従う。
|CRHi|/D0<0.1 (1)
0.9≦Di/D0≦1.1 (2)
上式において、|CRHi|は、物体視野点iの主光線の瞳ミラー表面における主光線高さの量であり、D0は、前記瞳ミラー表面における周辺光線高さの量の2倍であり、HRRiが、視野点iに対応する上側周縁光線の周縁光線高さであり、HRRLiが、視野点iに対応する下側周縁光線の周縁光線高さである場合に、Di=|HRRUi−HRRLi|は、視野点iに対する投影対物器械の入射瞳の像の瞳ミラー表面における子午方向の直径である。
主光線は、入射瞳の中心に対して最外側の視野点からの光線である。上述の条件(1)及び(2)が満たされる場合には、入射瞳の像は、瞳ミラーに又はその非常に近くに位置決めされ、それにより、瞳ミラーの変形に応じて視野一定の補正を得ることが可能になる。
一部の実施形態では、軸線方向にコンパクトな設計が望ましい場合に、同じ一般的な向きのそれぞれの反射面を有する瞳ミラー及び別のミラーを互いに幾何学形状的に近く配置すべきであることが必要である場合がある。一部の実施形態では、この問題は、共通基板上に設けられた共通の曲率表面を共有するミラー表面を有する2つの凹ミラーで構成されたミラー対を設けることによって解決され、凹ミラーの一方は、瞳ミラーマニピュレータによって変形可能であるように構成された反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーであり、他方の凹ミラーは、瞳ミラー表面とは別々の剛体屈折表面を有する。このミラーの組合せは、1つの共通の装着構造内に設けることができ、それによって瞳ミラーの装着が容易になる。
一部の実施形態では、瞳ミラーは、瞳表面のうちの1つに又はその近くに配置され、1つ又はそれよりも多くの透過光学要素が、光学的に共役な瞳表面のうちの少なくとも1つに又はその近くに配置される。本明細書では、一般的に、瞳表面「に又はその近くに」の位置は、光線高さ比がRHR=MRH/CRH>1であるような、周辺光線高さMRHが主光線高さCRHよりも大きい位置として特徴付けることができる。吸収によって誘起される変形及びこれらのレンズ要素(共役瞳表面に近接する)内で引き起こされる屈折率変化は、波面収差を引き起こす可能性があり、これらの波面収差は、瞳ミラー表面を適切に変形することによるターゲット化方式で補償することができる。例えば、双極照明又は四重極照明のような極照明環境が用いられる場合には、それぞれ二重又は四重の放射対称性を有する不均一な放射光負荷が、瞳表面に近接する透過光学要素内で生じる可能性がある。二重又は四重の放射対称性を有する可能性がある得られる波面変形は、本質的に二重又は四重の放射対称性を伴って瞳ミラー表面を変形させることによる瞳ミラー表面の対応する変形によって少なくとも部分的に補償することができる。
瞳ミラーにおける操作によってもたらされる補償機能は、用いられる光学材料の特性により、不均等な(不均一な)吸収によって誘起される加熱効果に対して特に敏感である場合がある光学材料を用いた光学システムにおいて特に有用なものとすることができる。例えば、投影対物器械のレンズのうちの一部又は全てを製造するのに溶融シリカ(合成石英ガラス)を用いることが望ましい場合がある。溶融シリカは、高NAマイクロリソグラフィ投影対物器械で要求されるような高光学品質及び大きいレンズを製造するのに十分大きな量及びサイズで利用可能である。更に、溶融シリカを処理して高品質光学面を得ることには十分な実績がある。更に、溶融シリカは、約190nm程度の短い波長になるまで事実上吸収を持たない。従って、対物器械のレンズに向けて多量の溶融シリカを用いることが望ましい場合がある。一方、溶融シリカの比熱伝導率は、フッ化カルシウム(CaF2)及び他のフッ化アルカリ結晶材料の比熱伝導率よりも小さく、これらの材料は、157nmのような短い波長においてでさえも吸収が非常に低いので、これらの短い波長に用いられる。フッ化カルシウムの比熱伝導率は溶融シリカのものよりも大きく、不均等加熱によって引き起こされる局所温度勾配は、比較的高い比熱伝導率を有する材料内でより速くかつより効率的に平均化することができるので、投影放射光による不均等加熱の負の効果は、溶融シリカと比較してフッ化カルシウムでは小さいものとすることができ、それにより、上記材料で作られたシステムは、不均等レンズ加熱によって引き起こされる問題の影響を受け難くなる。レンズ加熱効果を補償するように操作することができる瞳ミラーを設けることにより、例えば、ある一定の照明条件(例えば、双極照明又は四重極照明)の下で、及び/又は結像されるある一定のパターン構造の使用を受けて、レンズ材料の不均等加熱が発生する見込みが高い、共役瞳表面の又はそれに近接する位置においてさえも溶融シリカを用いることが可能になる。
一部の実施形態では、光学的に共役な瞳表面における又はそれに近接する光学要素は、フッ化カルシウムの比熱伝導率よりも小さい比熱伝導率を有する光学材料で作られる。光学的に共役な瞳表面における又はそれに近接する光学要素は、例えば、溶融シリカから作ることができる。
一部の実施形態では、投影対物器械の全てのレンズの少なくとも90%は、溶融シリカから作られる。一部の実施形態では、全てのレンズは溶融シリカから作られる。
実施形態は、例えば、像側開口数NA≧0.6を有することができ、それにより、マイクロリソグラフィにおける使用が可能になり、マイクロリソグラフィ露光処理において小さい特徴部サイズが得られる。NA≧0.7を有する実施形態が可能である。一部の実施形態では、反射屈折投影対物器械は、「乾式システム」、すなわち、投影対物器械の出射表面と像面の間の像空間(基板が配置されるところ)が、1に近い屈折率を有するガスで満たされる乾式処理に結像収差に関して適応する投影対物器械における理論限界値に近い像側開口数NA≧0.8又は更にNA≧0.9を有する。
他の実施形態では、反射屈折投影対物器械は、投影対物器械の出射表面と像面の間の像空間が、1よりも有意に大きい屈折率を有する液浸媒体で満たされる湿式処理に結像収差に関して適応する液浸対物器械として設計される。例えば、屈折率は、1.3又はそれよりも大きく、又は1.4又はそれよりも大きく、又は1.5又はそれよりも大きいとすることができる。投影対物器械は、例えば、屈折率nl>1.3を有する液浸媒体と共に用いられる時に、像側開口数NA>1.0、例えば、NA≧1.1、又はNA≧1.2、又はNA≧1.3を有する。代替的に、投影対物器械は、液浸媒体と共に用いられる時に、像側開口数NA<1.0を有することができる。
一般的に、像側開口数NAは、像空間内の周囲の媒体の屈折率によって制限される。液浸リソグラフィでは、理論的に可能な開口数NAは、液浸媒体の屈折率によって制限される。液浸媒体は、液体(液体液浸、「湿式処理」)又は固体(固体液浸)とすることができる。
実用的な理由から、開口は、最後の媒体、すなわち、像に最も近接する媒体の屈折率に任意に近づいてはならず、これは、それに従って伝播角度が光軸に対して非常に大きくなるからである。経験的には、像側NAは、像側の最後の媒体の屈折率の約95%まで近づけることができる。λ=193nmにおける液浸リソグラフィでは、これは、水(nH2O=1.43)を液浸媒体とする場合の開口数NA=1.35に対応する。
一部の実施形態は、像側NAの範囲を値NA=1.35及びそれを超えて拡張することを可能にするように構成される。一部の実施形態では、少なくとも1つの光学要素は、作動波長で屈折率n≧1.6を有する高屈折率材料から作られた高屈折率光学要素である。屈折率は、作動波長で約1.7又はそれよりも大きく、又は1.8又はそれよりも大きく、又は更に1.9又はそれよりも大きいとすることができる。作動波長は、248nm又は193nmのような260nmよりも短い深紫外(DUV)領域内のものとすることができる。
投影対物器械は、照明システムに最も近接する最終光学要素を有する。照明システムの直近にある最終光学要素の出射側は、投影対物器械の出射表面を形成する。出射表面は、平坦又は曲率、例えば、凹面とすることができる。一部の実施形態では、最終光学要素は、作動波長において屈折率n>1.6を有する高屈折率材料で少なくとも部分的に作られる。例えば、最終光学要素は、球面又は非球面曲率の入射表面、及び照明システムに直近の平坦な出射表面を有する一体的な平凸レンズとすることができる。
高屈折率材料は、例えば、約λ=193nmの短さになるまで高屈折率材料として用いることができるサファイア(Al23)とすることができる。一部の実施形態では、高屈折率材料は、λ=193nmにおいて屈折率n=2.14を有するルテチウムアルミニウムガーネット(LuAG)である。高屈折率材料は、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化リチウム(LiF)、又はフッ化バリウムリチウム(BaLiF3)とすることができる。純水のものよりも高い屈折率を有する液浸液、例えば、屈折率上昇添加剤を加えた水、又は193nmでnl=1.65を有するシクロヘキサンを用いることができる。一部の実施形態では、λ=193nmにおいて、NA=1.55のような像側開口数NA>1.4及びNA>1.5を得ることができる。液浸リソグラフィのための反射屈折投影対物器械における高屈折率材料の使用は、例えば、本出願人の米国特許出願出願番号第11/151、465号に開示されている。高屈折率材料の使用に関するこの文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
本発明は、特に像側開口数NA>1における液浸リソグラフィを可能にする中程度の寸法の反射屈折投影対物器械を提供することを可能にする。投影対物器械の結像特性は、投影対物器械の作動時間中に反射瞳ミラー表面の形状を調節することによって動的に修正することができる。瞳ミラーにおいて、投影ビームの補正ステータスに関するある一定の条件が守られる場合には、視野にわたって本質的に一定(僅かの変化又は変化がない)の補正効果(視野一定の補正)を得ることができる。液浸システムでは、これらの機能は、例えば、作動中の温度変化によって引き起こされる可能性がある液浸液の光学特性の時間依存変化によって引き起こされる結像収差を補償するために用いることができる。例えば、ウェーハにおける実質的にテレセントリックな像内で液浸層の温度ドリフトによって引き起こされる球面収差への視野一定の寄与を補償することができる。
この補償は、投影対物器械の種類に依存せずに(例えば、中間像を有するか又は伴わない液浸液投影対物器械又は折り畳み投影対物器械)利用することができる。
別の態様によると、本発明は、反射屈折投影対物器械を利用して半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを製作する方法にも関連し、これは、規定パターンをもたらすマスクを投影対物器械の物体面内に配置する段階と、マスクを規定波長を有する紫外線で照明する段階と、投影対物器械の出射表面と実質的に投影対物器械の像面内に配置された基板表面を有する基板との間に、実質的に1よりも大きい屈折率を有する液浸液によって形成された液浸層を配置する段階と、パターンの像を液浸層を通じて感光基板上に投影する段階と、投影対物器械の瞳表面に又はその近くに位置決めされた反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーの表面形状を変更することにより、投影対物器械の結像特性を調節する段階とを含む。
調節段階は、投影対物器械の使用場所における基板の露光中、及び/又は基板の交換及び/又は異なるマスク間の交換中、及び/又は異なる照明環境の間での変更中に実施することができる。
双極照明又は四重極照明のような小さい干渉程度しか持たない照明環境が用いられる場合には、レンズ加熱効果が特に明瞭な場合があることが観測されている。これらの条件の下では、投影対物器械の瞳表面に又はその近くに位置決めされたレンズのような透過光学要素は、空間的に不均一な放射光負荷に露出される可能性があり、局所的な放射光強度の最高点及び結像の回折が最大の領域内での局所的な加熱が引き起こされる。それにより、例えば、双極照明又は四重極照明のいずれが用いられるかに依存してほぼ二重又は四重の放射対称性を有するレンズ要素の固有変形及び屈折率変化が生じる可能性がある。更に、これらの変形及び屈折率変化は、対応する波面変形を引き起こす可能性があり、結像性能が悪化する。
これらの問題及び他の問題に対する解決法は、反射屈折投影対物器械を利用して半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを製作する方法であり、これは、規定パターンをもたらすマスクを投影対物器械の物体面内に配置する段階と、照明システムによって定められた照明環境を利用して、規定波長を有する紫外線でマスクを照明する段階と、照明システムの瞳表面内、及び投影対物器械の少なくとも1つの光学的に共役な瞳表面内で、光軸の外側の領域内の光強度が光軸又はその近くの光強度よりも大きい軸外照明環境を形成するように照明を調節する段階と、投影対物器械の瞳表面における又はその近くの光学要素に対する空間的に不均一な放射光負荷によって引き起こされる波面収差が少なくとも部分的に補償されるように、軸外照明環境に適応する方式で、投影対物器械の瞳表面に又はその近くに位置決めされた反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーの表面形状を変更することにより、投影対物器械の結像特性を調節する段階とを含む。
一般的に、照明環境は、マスク又は別のパターン化手段によって設けられるパターンの種類に従って設定することができる。照明環境の変更は、所定の構造を有する第1のレチクルが、別の構造を有する第2のレチクルによって置換される時に実施することができる。複数の露光を用いる露光法では、連続する露光段階において所定の構造を照明する上で、任意的に軸外照明環境を含む2つ又はそれよりも多くの異なる照明環境を用いることができる。軸外照明環境は、双極照明又は四重極照明のような極照明環境とすることができる。
液浸層及び/又は投影対物器械の特性の変化によって引き起こされる収差のうちの一部は、比較的短い時間スケールにおける動的効果とすることができるので、任意的に液浸層の光学特性の時間依存変化及び/又は利用している軸外極照明環境等によって誘起される変化を含む投影システムの光学特性の時間依存変化に関連する結像収差(又は結像収差に影響を及ぼす他の特性)を適切な検出器(又はセンサ)によって検出(又は感知)し、これらの時間依存変化を示す感知信号を発生させ、更に瞳ミラー表面の形状の変形が、時間依存変化を少なくとも部分的に補償するのに有効になるように、感知信号に応じて瞳ミラーマニピュレータによる瞳ミラー表面の形状変更を駆動することを達成することができる。それによって瞳ミラーマニピュレータは、制御ループ内に統合され、結像収差の実時間制御が可能になる。特に、瞳ミラーマニピュレータは、液浸液の屈折率変化によって引き起こされる視野一定収差寄与が少なくとも部分的に補償されるように駆動することができる。それにより、液浸リソグラフィのより安定した処理を得ることができる。
例えば、結像収差は、干渉計又は他の適切な直接測定システムを用いて直接検出することができる。間接的な方法も可能である。例えば、液浸液が用いられる場合には、液浸層を形成する液浸液の温度をモニタするために温度センサを設けることができ、更に、温度変化によって引き起こされる屈折率変化をこれらの測定値からルックアップテーブルに基づいて経験的に導出し、瞳ミラーを動的に操作することによって補償することができる。
代替的又は追加的に、望ましい瞳ミラー形状を得るために、操作のフィードフォワード制御を利用することができる。例えば、制御ユニットは、照明システムにおいて設定された極照明環境の種類を示す信号を受信することができ、投影対物器械の瞳表面における又はそれに近接するレンズ内の局所的に不均一な吸収によって誘起される加熱によって引き起こされる波面変形が少なくとも部分的に補償されるように瞳ミラー表面を変形するために、ルックアップテーブルなどに基づいて瞳ミラーマニピュレータに適切な制御信号を供給することができる。
以上の及び他の特性は、特許請求の範囲だけではなく、個々の特徴が本発明の実施形態としてかつ他の分野において単独又は部分的組合せで用いられ、有利で特許性のある実施形態を個々に表すことができる説明及び図面内にも見ることができる。
NA=0.98で変形可能凹瞳ミラーを有する第1の実施形態のマイクロリソグラフィのための直線配置反射屈折乾式対物器械のレンズ断面図である。 図1の実施形態と同様の反射屈折直線配置投影対物器械を通した略軸断面図である。 適応瞳ミラーと軸外で照らされるミラーとを形成する凹ミラー対を共通基板上に含む図1の実施形態におけるミラー群の周囲の領域の拡大詳細図である。 瞳ミラーにおける投影ビームの補正ステータスに影響を与える特徴を示す概略図である。 NA=1.2で矩形の有効物体視野を用いる第2の実施形態の液浸リソグラフィのための反射屈折直線配置投影対物器械のレンズ断面図である。 NA=1.55で弓形の有効物体視野(円環視野)を用いる第3の実施形態の液浸リソグラフィに適応する反射屈折直線配置投影対物器械のレンズ断面図である。 1つの瞳ミラーを含む4つの凹ミラーから成るミラー群を有する別の実施形態の反射屈折直線配置投影対物器械を通した略軸断面図である。 2つの瞳ミラーを含む4つの凹ミラーから成るミラー群を有する別の実施形態の反射屈折直線配置投影対物器械を通した略軸断面図である。 スリット形照明視野を作り出すように設計された照明システム及び変形可能瞳ミラーを含む4つの凹ミラーを有する反射屈折投影対物器械を有するマイクロリソグラフィのための走査投影露光システムの概略図である。 NA=0.75で弓形の有効物体視野(円環視野)を用いる乾式リソグラフィに適応する反射屈折直線配置投影対物器械のレンズ断面図である。 NA=1.25で矩形の有効物体視野を用いる実施形態の液浸リソグラフィに適応する折り畳み反射屈折投影対物器械のレンズ断面図である。
以下の好ましい実施形態の説明では、関わる物体は、集積回路の層のパターン又はいずれか他のパターン、例えば、回折格子パターンを保持するマスク(レチクル)である。物体の像は、フォトレジスト層で被覆した基板としての役割を達成するウェーハ上に投影されるが、液晶ディスプレイの構成要素又は光学回折格子のための基板のような他の種類の基板も同じく利用可能である。
複数のミラーを有する実施形態を説明する。別途説明しない限り、ミラーには、放射光がミラー上で反射される順序に従って番号を振ることにする。言い換えれば、ミラーの番号は、幾何学形状的位置に従うのではなく、放射光の光路に沿った位置に従ってミラーを表している。
適切な場合には、異なる実施形態における等しいか又は同様の特徴又は特徴群は、同様の参照識別で表している。
図に示す設計仕様を開示するのに表を提供している箇所では、単一又は複数の表は、それぞれの図と同じ番号で示している。
下記に説明する一部の実施形態では、全ての曲率ミラーの曲率表面は、ミラー群軸とも表す共通の回転対称軸を有する。ミラー群軸は、投影対物器械の光軸OAと一致する。同軸システム又は直線配置システムとも称する軸対称光学システムは、この手法で提供する。物体面及び像面は平行である。偶数回の反射が発生する。有効に用いられる物体視野及び像視野は軸外であり、すなわち、完全に光軸の外側に位置決めされる。全てのシステムは、光軸を中心とする円形の瞳を有し、それによってマイクロリソグラフィのための投影対物器械としての使用が可能になる。
他の実施形態では、光軸は、互いに対してある角度で傾いた軸セグメントへと折り畳まれる。
図1は、平坦な物体面OS(対物面)内に配置されたレチクル上のパターン像を厳密に2つの実中間像IMI1及びIMI2を作成しながら平坦な像面IS(像平面)上に縮小スケール、例えば、4:1で投影するように設計された第1の実施形態の反射屈折投影対物器械100のレンズ断面を示している。それにより、光軸OAの外側に位置決めされた軸外有効物体視野OFは、軸外像視野IF上に投影される。図2は、図1に示している種類の投影対物器械のバージョンの概略図を示している。
投影ビームのビーム経路を辿るのを容易にするために、図1及び図2では軸外物体視野OFの外側視野点の主光線CRの経路を太線で示している。本出願の論旨では、「主光線」(主要光線としても公知である)という用語は、有効に用いられる物体視野OFの最外側視野点(光軸から最も遠く離れた)から入射瞳の中心へと延びる光線を表している。このシステムの回転対称性に起因して、主光線は、説明目的で図に示しているように、子午面内の対応する視野点から選択することができる。物体側で本質的にテレセントリックである投影対物器械では、主光線は、物体面から光軸に対して平行又は非常に小さい角度で発射される。結像過程は、周辺光線の軌道によって更に特徴付けられる。本明細書に用いる「周辺光線」は、軸上物体視野点(光軸上の視野点)から開口絞りの縁部へと延びる光線である。この周辺光線は、軸外有効物体視野が用いられる場合には、口径食の理由から像形成に寄与することができない。結像過程は、更に「周縁光線」の軌道によって特徴付けられる。本明細書に用いる「周縁光線」は、軸外物体視野点(光軸からある距離にある視野点)から開口絞りの縁部へと延びる光線である。「上側周縁光線」という用語は、伝播方向に光軸に対する距離が増大する、すなわち、物体面の近くで光軸から逃げる周縁光線を意味する。それとは反対に「下側周縁光線」という用語は、伝播方向に光軸に対する距離が減少する、すなわち、物体面の近くで光軸に近づく周縁光線を意味する。主光線及び周辺光線、並びに周縁光線は、投影対物器械の光学特性を特徴付けるように選択される(図4に関する説明も参照されたい)。そのような選択された光線と光軸の間に含まれる角度は、「主光線角度」、「周辺光線角度」等で表している。そのような選択された光線と光軸の間の半径方向距離は、「主光線高さ」、「周辺光線高さ」等で表している。
投影対物器械100は、真っ直ぐな(折り畳みのない)共通光軸OAに沿って整列する5つの光学要素群、すなわち、物体面の直後で正の屈折力を有する第1のレンズ群LG1、第1のレンズ群の直後で全体的に正の屈折力を有するミラー群MG、ミラー群の直後で正の屈折力を有する第2のレンズ群LG2、第2のレンズ群の直後で負の屈折力を有する第3のレンズ群LG3、及び第3のレンズ群の直後で正の屈折力を有する第4のレンズ群LG4へと細分化することができる。レンズ群LG1からLG4は、純屈折性のものであり、ミラー群MGは、純反射性のものである(反射面のみ)。
第1のレンズ群LG1(前部レンズ群とも表す)は、投影対物器械のテレセントリックな入射瞳を強い正の屈折力で第1の瞳表面P1内に結像するように設計され、それによって単一フーリエ変換を実行するフーリエレンズ群の方式で機能する。このフーリエ変換は、第1の瞳表面P1において28°程度の比較的大きい主光線角度CRAP1を引き起こす。その結果、第1の瞳表面における瞳直径は比較的小さい。
第1の瞳表面P1から出現する放射光は、物体側に面して非球面凹ミラー表面を有する第1のミラーM1上に入射し、第1のミラーM1から下流のある距離のところに中間像IMI1を形成する。次に放射光は、非球面凹ミラーとして設計された第2のミラーM2上で反射され、光軸OAを含む反射面を有する第3のミラーM3に向けてある傾斜角度で反射される。第3のミラーの凹ミラー表面は、主光線が光軸と交わるところである第2の瞳表面P2内に位置決めされる。非常に大きな主光線角度CRAPM≒42°が第2の瞳表面で作り出されるので、小さいサイズの第2の瞳が得られる(ラグランジュの不変量)。第3のミラーM3(瞳ミラーPM)から大きい主光線角度で反射される放射光は、第4のミラーM4の非球面像側凹ミラー表面上の反射によって捕捉され、第4のミラーは、この放射光ビームを第4のミラーM4から直ぐ下流のある距離のところにある第2の中間像IMI2に向けて収束させるように設計された屈折力を有する。
ミラー表面が非球面形状ではなく、代わりに球面形状を有するように光学設計を修正することができる。例えば、第2及び第4のミラーM2及びM4は、球面ミラーとして達成することができる。更に、第2のミラーM2及び第4のミラーM4を異なる表面形体(表面形状)を有する別々のミラーとして構成すること、及び/又は第1及び第3のミラーM1及びM3を異なる表面形体を有する別々のミラーとして達成することができる。この場合には、個々のミラーの少なくとも1つは、非球面ミラーの代わりに球面ミラーとして達成することができる。
物体面OSにおける主光線高さ(物体高さとも表す)は、瞳ミラーM3の直ぐ上流にある第2のミラーM2における主光線高さよりもかなり小さく、同様に瞳ミラーの直ぐ下流にある第4のミラーM4における対応する主光線高さよりも実質的に小さいことは明らかである。好ましい実施形態では、物体面における主光線高さCRHOと、瞳表面の直ぐ上流及び下流のミラーにおける主光線高さCRHMとの間の比率は、実質的に1よりも大きく、例えば、2よりも大きい、又は2.5よりも大きい。図1の実施形態では、この比率は、両方のミラーM2及びM4において約2.7である。
放射光は、第1の瞳P1に近接するミラー群入口MGIにおいてミラー群に入射し、第2の中間像の近く、すなわち、視野表面の近くに位置決めされたミラー群出口においてミラー群を出射する。光軸に対して直角に整列し、ミラー群の第1のミラーの頂点と第2のミラーとの頂点の間に位置決めされたミラー群平面MGPは、ビームがミラー群出口でミラー群を出射する前に5回の通過を受ける。従って、ミラー群入口とミラー群出口の間に定められる軸線方向にコンパクトな空間内では、4回の反射を得ることができる。
有効物体視野OFに対して拡大された第2の中間像IMI2は、第2のレンズ群LG2、第3のレンズ群LG3、及び第4のレンズ群LG4から成る純屈折性対物器械部(後部レンズ群とも表す)によって像面IS上に結像される。ビーム直径の局所最小値で示す投影ビームの狭窄部CONは、第3のレンズ群LG3内の負のレンズ領域内に形成される。第2のレンズ群LG2は、正の屈折力を有し、本質的に、第4のミラーM4の出射瞳を反射結像ミラー群により近く結像する視野レンズ群として機能する。それにより、その後のレンズを短い全体的な軸線方向長さにおいて光学的に自由な比較的小さい直径で設計することが可能になる。第3のレンズ群LG3は、負の屈折力を有し、それによってビーム直径の狭窄部又は「くびれ」が形成される。この負のレンズ群を設けることにより、第2の中間像IMI2の後の開口数を高めることが可能になる。第2の中間像IMI2の小さい開口数におけるシステムの開口の要求最小直径にも関わらず、第3のレンズ群LG3は、それに続く第3のレンズ群と第3の瞳表面P3の間の第4のレンズ群LG4の一部と共に、コンパクトな軸線方向長さを有する逆テレセントリックシステムを形成する。
代わりの説明では、投影対物器械100の光学要素は、物体視野領域内に設けられたマスクパターンを第1の中間像IMI1内に結像させるための第1のレンズ群LG1のレンズ及び第1のミラーM1を含む第1の結像対物器械部、及び第1の中間像を第2の中間像IMI2内に結像させるための瞳ミラーPMを含む第2の結像対物器械部、並びに第2の中間像を像面IS内に結像させるための第3の結像対物器械部を形成する。第1の対物器械部は反射屈折のものであり(LG1内に6つのレンズを有し、更に1つの凹ミラーM1を有する)、第2の対物器械部は純反射性のものであり(反射結像)、凹ミラーM2、M3、及びM4によって形成され、LG2、LG3、及びLG4によって形成される第3の対物器械部は、純屈折性ものである。拡大倍率比(|β|=2.1)を有する第1の反射屈折対物器械部は、第1の中間像IMI1のサイズを定め、第2のミラーM2と協働して瞳ミラーPMにおける投影ビームの補正ステータスを定める。瞳ミラーの直ぐ上流にあるミラーM2及び直ぐ下流にあるM4における主光線高さの絶対値は、物体面における主光線高さよりも有意に大きく、これは、瞳ミラーにおける小さい瞳サイズに有利な条件の別の表現である。瞳ミラーPMにおける小さい瞳サイズの原因である大きい主光線角度は、第4のミラーM4によって捕捉され、第2の中間像及び像側屈折レンズ群LG2、LG3、及びLG4に向って収束するビームが形成される。この部分(後部レンズ群)は、結像収差を制御し、大きい像側開口数NA=0.93を達成するように最適化される。
純反射性の(反射結像)ミラー群MGは、このミラー群の上流及び下流のレンズの正の屈折力の相対する効果を相殺するペッツヴァル和の強い過補正を与えることができる。この目的のために、ミラー群MGは、光軸の物体視野OFと反対の側に配置された第1の凹ミラーM1、光軸の同じ側に配置された第2の凹ミラーM2、瞳ミラーPM1として機能するように光軸上に配置された第3の凹ミラーM3、及び物体視野側に配置された第4の凹ミラーM4から成る。ミラー群入口MGEは、ミラー群の物体側で第1の瞳表面P1に幾何学形状的に近接するミラーM2及びM4の対面する縁部の間に形成される。ミラー群入口MGEは、ミラーM2及びM4の共通基板内の孔又は穴によって形成することができる。ミラー群出口MGOは、光軸OAの外側で瞳ミラーM3の縁部の隣の第1のミラーM1の反対側に位置する。図3に関連してより詳細に説明するように、瞳ミラーM3及び第1のミラーM1は、ミラー対を形成するように共通基板上に形成することができるが、別々の基板も同様に可能である(図2を参照されたい)。
投影対物器械100は、作動波長λ=193nmにおいて像側開口数NA=0.93を有する乾式対物器械として設計される。矩形の有効物体視野OFのサイズは、26mm×5.5mmである。像視野半径(半径)y’=18mmである。仕様は、表1に要約している。最も左の列は、屈折表面、反射面、又は別途指定する表面の番号を列挙しており、第2の列は、その表面の曲率半径[mm]を列挙しており、第3の列は、その表面と次の表面の間の距離d[mm]であり、光学要素の「厚み」と呼ばれるパラメータを列挙しており、4番目の列は、その光学要素を製作するために用いられた材料を列挙しており、5番目の列は、その材料の屈折率を列挙している。6番目の列は、光学構成要素の光学的に利用可能な透明の半径[mm]を列挙している。表における曲率半径r=0は、平坦な表面(無限半径を有する)を意味する。
表1におけるいくつかの表面は、非球面表面である。表1Aは、これらの非球面表面に対して関係するデータを列挙しており、これらのデータから、次式を用いてこれらの表面形態のサジッタ又は立ち上がり高さp(h)を高さhの関数として計算することができる。
p(h)=[((1/r)h2)/(1+SQRT(1−(1+K)(1/r)22))]+C1・h4+C2・h6+...
ここで、曲率半径の逆数値(1/r)は、問題とする表面の表面頂点における曲率であり、hは、この表面上の点の光軸からの距離である。従って、サジッタ又は立ち上がり高さp(h)は、問題とする表面の頂点からのその点をz方向に沿って、すなわち、光軸に沿って測定した距離を表している。定数K、C1、C2などを表1Aに列挙している。
図1の投影対物器械100は、少なくとも2つの相反する要件を考慮して最適化された反射屈折直線配置システムの一例である。第1に、設計物体視野を適度に小さく保ちながら、大きい像側開口数において直線配置構造の利点(折り畳みミラーがない機械的に安定な装着技術等)が得られる。この関連において、口径食制御が重要な問題である。第2に、瞳ミラーが設けられ、瞳ミラー表面の表面形状を変形することによって結像特性の動的又は静的制御が可能になる。瞳ミラーは、光軸上に配置されることになっているために、投影ビームに対する障害物を形成し、それによって口径食制御が困難になる。第3に、結像収差のターゲット制御が、視野にわたって本質的に一定の影響を与えることが望ましい場合には、瞳ミラーにおける投影ビームの補正ステータスの慎重な制御を必要とすることが判明している。投影対物器械100によって例示的に表している解決法は、全てのこれらの要件に従うものである(図3及び4も参照されたい)。
投影ビームは、口径食なしに直線配置設計内のミラーを通過して誘導すべきであるから、口径食を左右する領域をできる限り小さく保つことが望ましい。この例では、これは、投影ビームの瞳、すなわち、瞳表面における投影ビームの断面をミラー群のミラーの領域においてできる限り小さく保つという要件に対応する。ラグランジュの不変量により、この要件は、ミラー群内の又はそれに近接する瞳位置において通常よりも大きな主光線角度を達成することに変換される。光軸に向けて有意に主光線CRを屈曲させる第1のレンズ群LG1(フーリエレンズ群又は前部レンズ群)の大きい正の屈折力は、第1の瞳表面P1内で小さい瞳を達成する役割を達成し、それにより、小さいサイズのミラー群入口MGI、及び光軸に非常に近接するミラーM2及びM4の反射区域の延長が可能になる。凹ミラーM1及びM2の正の屈折力に連動して、瞳ミラーPMにおける主光線角度は、更にCRAPM≒42°へと増大し、瞳ミラーPMが置かれた第2の瞳表面P2において小さいサイズのビーム直径が生じる。瞳ミラーPM(=M3)の反射区域RA3のサイズは、小さく保つことができるので、第4のミラーM4と像面の間の口径食制御は容易になり、更に、第1のミラーM1の利用反射区域RA1と瞳ミラーM3における利用反射区域RA3とを分離することができる。言い換えれば、ミラーM1及びM3上の反射において投影ビームの受光域は重なり合わない。これは、瞳ミラーPMを投影対物器械の結像特性に動的に影響を与えるための動的に調節可能なマニピュレータとして利用することに対する1つの前提条件である。
更に、瞳ミラーPMにおける、すなわち、第2の瞳表面P2における投影ビームの補正ステータスに重点が置かれる。物体視野の異なる視野点に対応する部分開口が同じサイズ及び形状を有し、瞳表面内で完全に重なり合う場合には、最適条件は、結像収差の視野一定の補正を得ることを可能にすることに関する。この条件が満たされる場合には、例えば、ミラー表面を変形することによる瞳ミラーの反射特性の局所変化は、異なる視野点から生じる全ての光線束に対して同様の効果を有することになり、それによって像面内に視野一定の効果が作り出される。一方、異なる視野点の部分開口が瞳表面内で重なり合わない場合には、瞳ミラーの反射特性の局所変化は、異なる視野点から生じる光線束に異なって影響を与えることになり、それによって視野にわたって補正効果の変化が作り出される。
図4には、これらの条件を光軸OA上の視野点FPOから生じる周辺光線MR、並びに軸外視野点FP1から生じる光線束を表す選択された光線、すなわち、主光線CR、上側周縁光線RRU、及び下側周縁光線RRLを用いて表している。上述の理想的な場合には(瞳位置において、全ての視野点の光線束の部分開口が完全に重なり合う)、主光線CRは、瞳ミラーPMの反射面の位置で光軸OAと交わらなければならない。この理想的な条件からの偏差は、最外側視野点FP1において光学システムに入射する主光線CRの、瞳ミラーPMにおける光線高さ(光軸からの半径方向距離)を表すパラメータCRHiによって表される。この横方向オフセットは、周辺光線MRの周辺光線高さの2倍を表す量DOと比較して小さくなければならない。更に、視野点FP1に対する対物器械の入射瞳の瞳ミラーPMにおける像の子午直径(パラメータDiによって表している)は、理想的には直径DOに一致すべきである、言い換えれば、比率Di/DOは1に等しいか又は1に近くなければならない。図1の実施形態では、|CRHi|/DO=0.03及びDi/DO=0.991という値が得られる。実質的に同じ条件が矢状断面に対して当て嵌まる。一般的に、瞳ミラー表面形状の操作が全ての視野点に関する像視野の補正ステータスに対して本質的に一定の効果を有することになっている場合には、条件|CRHi|/DO<0.1及び0.9<Di/DO<1.1に従わなければならない。
図3は、瞳ミラーPMの周囲に存在する状態を更に詳描する図1のミラー群の拡大詳細図を示している。構造的な観点から、第1のミラーM1及び第3のミラーM3が共通基板上に形成された1対の凹ミラーであることを示している。この基板は、第1のミラーM1を形成する反射層を保持する凹表面を設ける肉厚で機械的に剛体部分を有する。剛体部分RPと一体的に、瞳ミラーPMのための反射コーティングを保持する比較的肉薄で可撓性部分FPが形成される。ミラー基板内の可撓性部分FPの裏側には凹部が形成される。瞳ミラーマニピュレータPMMのいくつかのアクチュエータ(矢印によって表している)が凹部内に配置され、可撓性部分FPの裏側に作動的に結合される。アクチュエータは、投影露光装置の中央制御ユニットの一体部分とすることができる瞳ミラー制御ユニットPMCUによって制御される。瞳ミラー制御ユニットは、瞳ミラー表面の望ましい変形を表す信号を受信するように接続される。瞳ミラーマニピュレータ及び対応する制御ユニットは、本質的に、本出願人の米国特許出願US2004/0144915A1に開示されている通りに設計することができる。これに対応する開示内容は、引用によって本出願に組み込まれている。上述のマニピュレータの代わりに、瞳ミラーマニピュレータのあらゆる適切な構造、例えば、ピエゾ電気要素、流体圧力変化に応じるアクチュエータ、及び/又は磁気アクチュエータのような電気機械アクチュエータを用いたマニピュレータを用いることができる。これらのアクチュエータは、説明したように、連続する(分断されていない)瞳ミラー表面を変形するのに用いることができる。また瞳ミラーマニピュレータは、ミラーの局所温度変化を発生させる1つ又はそれよりも多くの加熱要素又は冷却要素を含むことができ、瞳ミラー表面の望ましい変形が引き起こされる。この目的では、抵抗加熱器又はペルチェ素子を用いることができる。また瞳ミラーは、対応する駆動信号に応じて互いに対して可動な複数の単一マイクロミラーを有するマルチミラーアレイとして設計することができる。適切なマルチミラーアレイは、例えば、US2006/0039669に開示されている。瞳ミラーは、WO2003/093903として公開された本出願人の国際出願に開示されている原理に従って設計することができ、この開示内容も同様に引用によって本明細書に組み込まれている。
光学的観点から、第1のミラーM1上の利用反射区域RA1(太線によって示している)は、瞳ミラーM3上の対応する反射区域RA3と重なり合わないことに注意することは重要である。それにより、第1のミラーM1において発生する反射に影響を及ぼすことなく瞳ミラー表面の形状を変更することが可能になる。またこの設計は、凹ミラー上の反射区域、及びレンズ、特に第2の中間像の後のミラー群出口の直ぐ下流の第2のレンズ群LG2の第1のレンズにおける投影ビームにおける苛性条件に関して最適化される。これは、ミラー及びレンズ群LG2の第1のレンズの光学面から離れた比較的大きい距離に位置決めされ、本質的に非点収差及びコマ収差に対して補正された中間像を設けることによって達成される。屈折又は反射光学面における苛性条件を回避することは、放射光強度の有意な極大を回避するのに役立ち、選択的収差制御を容易にする。更に、表面上の苛性を回避することにより、表面品質仕様を緩和することができる。
図1の実施形態は、結像品質を比較的短い時間スケールで操作する選択肢を増すように修正することができる。例えば、投影対物器械は、ミラー表面に作動的に接続した関係するマニピュレータを用いて操作することができるミラー表面を有する少なくとも1つの更に別のミラーを含むことができる。操作することができる瞳ミラーは、一般的に、周辺光線高さMRHが主光線高さCRHを超える位置に配置されるのに対して、更に別のミラーは、視野表面に光学的により近くに、具体的には周辺光線高さと主光線高さの間の光線高さ比MRH/CRHが1よりも小さい、又は更に0.5よりも小さい視野表面に光学的に近接する位置に位置決めすることができる。視野表面に光学的に近く位置決めされた適応ミラー(マニピュレータによって変更することができるミラー表面を有するミラー)は、視野依存収差を補正するのに用いることができる。第1の実施形態の修正では、隣接する視野表面(中間像IMI1)に光学的に近く位置決めされたミラー群MGの第1のミラーM1は、構造及び作動において上述の瞳ミラーマニピュレータと同様とすることができる視野ミラーマニピュレータを設けることによって適応ミラーとして設計することができる。瞳ミラーM3及び視野ミラーM1の両方を同じ基板上に形成することができるので、視野ミラーマニピュレータ及び瞳ミラーマニピュレータにおけるアクチュエータ設計は、構造を容易にするために互いに連動させることができる。代替的又は追加的に、両方ともに視野表面に光学的に近接する第2のミラーM2及び第4のミラーM4のうちの少なくとも一方は、マニピュレータを用いて修正又は変更することができるミラー表面を有するミラーとして設計することができる。両方のミラーM2及びM4は、同じ基板上に形成することができるので、この場合は共通のアクチュエータ機構を利用することができる。
図5は、光学要素群(レンズ群、ミラー群)の順序及び種類、並びにシステムを通じる投影ビームの軌道に関して図1及び2に関連して説明した一般的レイアウトを有する第2の実施形態の直線配置投影対物器械500を示している。対応する記載事項を参照されたい。従来の実施形態おけるものと同様の特性を有する要素及び要素群は、同じ参照識別で示している。この設計における仕様は、表5、5Aに要約している。
投影対物器械500は、投影対物器械の出射表面と像面ISの間の高屈折率液浸液l、例えば、純水と共に用いられる場合の像側開口数NA=1.2を有するλ=193nmにおける液浸対物器械として設計される。この設計は、口径食なしで結像することができる視野サイズ26×5.5mm2を有する矩形の有効像視野に向けて最適化される。
図1の実施形態と同様に、ミラー群MGの第1のミラーM1を含む反射屈折の第1の対物器械部は、ミラー群MGのミラー間空間内に位置する第1の中間像IMI1を作り出す。ミラー群MGの第2、第3、及び第4のミラーM1からM4は、第1の中間像から第2の中間像IMI2を形成する第2の反射結像サブシステムを形成する。レンズ群LG2、LG3、及びLG4は、第2の中間像IMI2を像面IS上に縮小スケール(倍率比β=約−0.125)で再結像する第3の屈折性対物器械部を形成する。狭窄部CONと像面ISの間で第3の瞳表面P3の近くに位置決めされた開口絞りASの近くに見られる像側のふくらみ内の最大レンズ直径は、図1のより低いNAのシステムと比較して増大していることは明らかである。それでも尚、瞳ミラーPM(ミラーM3)の光学的に用いられる直径DPMは比較的小さいままであり、ミラーを通過した投影ビームを口径食なしで誘導することが可能になる。小さい瞳ミラーサイズは、第1のレンズ群LG1(P1において第1の瞳を形成するフーリエレンズ群としての役割を達成する)の強い正の屈折力、並びにその後のミラーM1及びM2の正の屈折力によって可能になり、瞳ミラーにおいて主光線角度CRAPM≒45°を得ることが可能になる。言い換えれば、瞳ミラーにおける主光線角度は、高められたNAによって更に増大し、ラグランジュの不変量に従って瞳ミラーのサイズを小さく保つことを可能にする。
図3に関連して説明したように、必要に応じて瞳ミラーの反射面を変形するために瞳ミラーマニピュレータPMMが設けられる。
図6は、屈折率n=1.65を有する高屈折率液浸流体と共に用いられる場合に、26×5.5mm2の円環視野において像側開口数NA=1.55を有するλ=193nmにおける液浸リソグラフィに向けて設計された第3の実施形態の投影対物器械600を示している。像面ISに最も近接する最終光学要素は、λ=193nmにおいて屈折率=2.14を有するLuAG(ルテチウムアルミニウムガーネット)で作られた平凸レンズPCLである。液浸液は、nl=1.65を有するシクロヘキサンである。この仕様を表6及び6Aに提供している。この例は、瞳ミラーPM(ミラーM3)を光軸上に有する直線配置システムにおいて極めて高い開口数を得ることができることを示している。像側の第3の瞳表面P3の近くの開口絞りASは、第4のレンズ群LG4内の最大ビーム直径領域と像面ISとの間で強く収束するビームの領域内に位置決めされる。像側開口数は、図1の実施形態に比較して大幅に高まるが、瞳ミラーPMのサイズは、部分的には、第2の瞳表面P2における大きい主光線角度CRAPM≒36°に起因して中程度に留まる。また口径食制御は、弓形の有効物体視野OF(円環視野)を用いることによって容易になる。
上述の全ての実施形態では、4回の反射をもたらす軸線方向にコンパクトなミラー群MGを有する反射屈折直線配置投影対物器械が用いられ、第3のミラーは、瞳ミラー(必要に応じて操作することができる)を設けるために瞳位置に配置される。瞳ミラーの光学的に上流にある凹ミラーにおける少なくとも2回の反射は、瞳ミラーの位置において大きい主光線角度CRAPMを得る上で好ましいと考えられ、それによって小さいサイズの瞳及び小さいサイズの瞳ミラーが可能である。更に、小さい寸法の瞳ミラーにより、適度に小さい設計物体視野内の適度に大きい有効物体視野サイズにおける高開口投影ビームをコンパクトなミラー群を通じて口径食なしに誘導することが可能になる。
図8及び9は、コンパクトなミラー群MGにおいて4回の反射を有し、結像収差に対する動的に制御可能な補正要素として利用することができる少なくとも1つの瞳ミラーを設ける別の実施形態の反射屈折直線配置投影対物器械を示している。
上述の図1から6の実施形態では、ミラー群入口MGIは、瞳表面(第1の瞳表面)P1の近くに位置決めされるが、ミラー群出口MGOは、光軸OAから分離した領域内の第2の中間像IMI2に光学的に近く位置決めされる。瞳ミラーは、ミラー群内で3回目の反射のところに設けられる。
図7の実施形態では、ミラー群MGは、ミラー群入口MGIが光軸OAの外側で物体面OSに光学的に近く、すなわち、視野表面に光学的に近く位置決めされるように配置される。物体面とミラー群入口MGIの間にはレンズ又はレンズ群は存在しないが、ここに1つ又はそれよりも多くのレンズを設けることができる。凸面である第1のミラーM1は、第1の光学要素を形成し、光軸OA上に位置決めされた瞳ミラーPMである第2のミラーM2に向けて放射光を収束させるのに寄与する。第3のミラーM3は、ミラー群の反射屈折空洞の内側に位置決めされた第1の中間像IMI1を形成するように放射光を収束させる。第4のミラーM4を含む反射屈折サブシステムは、放射光ビームを第2の瞳表面P2に位置決めされたミラー群出口MGOを通じて誘導する。第2の中間像IMI2は、ミラー群の外側で正のレンズ群(矢が外側に向いた矢印によって表している)の間に形成される。その後の屈折性の第3の対物器械部は、第2の中間像を像面上に再結像する。この実施形態では、ミラー群のミラーは、従来の実施形態と比較した場合に基本的に逆順序に用いられる。この設計は、有効物体視野を光軸から十分に離して配置することを必要とし、これは、設計物体視野の直径を増大する傾向を有し、それによって適度のサイズの物体視野を口径食なしに高開口数で投影することがより困難になる。
図8に略示した実施形態では、ミラー群入口MGI及びミラー群出口MGOは、両方ともに視野表面に光学的に近く(すなわち、光学的に瞳表面から離れて)、光軸OAの外側に位置決めされる。ミラー群入口の上流に配置された屈折要素は、システムの第1の瞳ミラーPM1である第1のミラーM1に向けて放射光を直接的に収束させる。第2の瞳は、第2のミラーM2及び第3のミラーM3の反射の後に、システムの第2の瞳ミラーPM2である第4のミラーM4の位置に形成される。第1の中間像IMI1は、2回目の反射と3回目の反射の間に形成され、第2の中間像IMI2は、4回目の反射の下流に形成され、両方の中間像は、ミラー群のミラーの曲率表面によって形成される空間の内側に位置決めされる。第2の中間像IMI2は、その後の屈折レンズ群によって像面上に再結像される。システム内の結像誤差を動的に補償するために、第1のミラーM1又は第4のミラーM4のいずれか、又は第1のミラー及び第4のミラーの両方は、瞳ミラー表面の形状を操作することを可能にする適応ミラーとして設計することができる。所定の物体高さでは、第1の瞳ミラーPM1において及び第2の瞳ミラーPM2上で大きい主光線角度を得るのが困難であり、それによって瞳ミラーサイズは、高まる像側開口数と共に有意に増大することになる。この効果は、口径食なしに大きい幾何学的光束(エタンデュ)を搬送する機能を制限する傾向を有する。また、ミラー群出口MGOを出射する発散ビームを捕捉するために、ミラー群の直ぐ下流に比較的大きいレンズが必要である。好ましくは、この種類のシステムは、比較的大きい縮小比、例えば、4:1の代わりに8:1に用いることができ、これは、4:1のような小さい縮小比を有するシステムと比較して、物体側の開口数及び物体視野高さを低減することができることによるものである。
図9は、液浸リソグラフィを用いて大規模集積半導体構成要素を逐次走査モードで製作するために設けられたウェーハスキャナWSの形態にあるマイクロリソグラフィ投影露光システムを略示している。投影露光システムは、光源として193nmの作動波長を有するエキシマレーザLを含む。他の作動波長、例えば、157nm又は248nmが可能である。下流の照明システムILLは、その出射表面ESにおいて、範囲が明確に定められた均一に照らされる大きい照明視野を発生させ、この照明視野は、投影対物器械POの光軸に対して軸外に配置され、下流の反射屈折投影対物器械POのテレセントリック要件に適合する。照明システムILLは、照明モードを選択するためのデバイスを有し、この例では、様々な程度の干渉を有する従来の軸上照明と、軸外照明、特に、環状照明(照明システムの瞳表面において円環形の照明区域を有する)及び双極又は四重極照明との間にわたって変更することができる。
照明システムの下流には、マスクが、投影対物器械POの物体面OSと一致する照明システムの出射表面ES内に置かれ、走査作動において、照明システムと投影対物器械とに共通の光軸OA(すなわち、Z方向)に対して直角の走査方向(Y方向)にこの平面内で移動することができるような方式で、マスクMを保持及び操作するためのデバイスRS(レチクル台)が配置される。
照明システムによってもたらされる照明視野IFのサイズ及び形状は、マスク上のパターン像を投影対物器械の像面内に投影するために実際に用いられる投影対物器械の有効物体視野OFのサイズ及び形状を特定する。スリット形の照明視野IFは、走査方向に対して平行に高さAを有し、走査方向に対して直角に幅B>Aを有し、矩形(挿入図に示しているように)又は弓形(円環視野)とすることができる。
縮小投影対物器械POは、物体側及び像側でテレセントリックであり、マスクによって設けられるパターンの像を4:1の縮小スケールでフォトレジスト層で被覆したウェーハW上に結像するように設計される。他の縮小スケール、例えば、5:1又は8:1が可能である。感光基板としての役割を達成するウェーハWは、フォトレジスト層を有する平坦な基板表面SSが投影対物器械の平坦な像面ISと本質的に一致するような方式で配置される。ウェーハは、ウェーハをマスクMと同期してマスクMと平行に移動するように、スキャナ駆動装置を含むデバイスWS(ウェーハ台)によって保持される。またデバイスWSは、光軸OAに対して平行なZ方向、及びこの光軸に対して直角なX及びY方向の両方にウェーハを移動するためのマニピュレータを含む。光軸に対して直角に延びる少なくとも1つの傾斜軸を有する傾斜デバイスが統合されている。
ウェーハWを保持するために設けられたデバイスWS(ウェーハ台)は、液浸リソグラフィにおける使用に向けて構成される。デバイスWSは、レセプタクルデバイスRDを含み、これは、スキャナ駆動装置によって移動することができ、その底部は、ウェーハWを受け取るための平坦な凹部を有する。周縁は、レセプタクル内に導入することができて図示していないデバイスを用いてレセプタクルから排出することができる液体液浸媒体IMのための平坦で上向きに開いた液密レセプタクルを形成する。対物器械の出口とウェーハ表面との間で正しく設定された作動距離が与えられると、縁部の高さは、満たされた液浸媒体がウェーハWの表面SSを完全に覆うことができ、投影対物器械POの出射側末端領域を液浸液の中に浸すことができるような方式で寸法決めされる。
投影対物器械POは、像面ISに最も近い最終光学要素として平凸レンズPCLを有し、このレンズの平坦な出射表面は、投影対物器械POの最後の光学面である。投影露光システムの作動中は、最終光学要素の出射表面は、液浸液IM内に完全に浸漬され、液浸液IMによって湿潤される。例示的な事例では、屈折率nl≒1.437(193nm)を有する超純水が、液浸液として用いられる。
投影露光システムの作動中の液浸液IMの温度をモニタするために、温度センサSENSが設けられる。この目的で、温度変化に応答性を有する感知要素は、投影対物器械POの出射表面の近くに配置され、露光中に横断照射を受ける液浸層の温度をモニタする。温度センサは、投影対物器械POの瞳ミラーの反射面形状を瞳ミラーマニピュレータPMM(例えば、図3と比較されたい)を用いて制御するように設けられた瞳ミラー制御ユニットPMCUを含む露光システムの中央制御ユニットに接続される。瞳ミラー制御ユニットPMCUは、温度センサSENSによって供給される温度信号を液浸層内の液浸液IMの屈折率に関する値へと変換するためのルックアップテーブルを含むデジタルストレージを含む。液浸層の温度は、投影ビームの放射光強度の吸収に起因して(温度上昇)、又は投影対物器械の出射表面とウェーハの間の空間内への新しい液浸液の流入に起因して(温度上昇又は下降)露光中に変化する可能性があるので、液浸層の屈折率の変動が発生する可能性がある。これらの変動は、ウェーハ上の像形成に影響を及ぼす球面収差への視野一定寄与を引き起こす可能性がある。球面収差に対する液浸層の影響を補償するために、像側テレセントリックな投影システムの光学特性のこれらの変動は、対応する量の球面収差を瞳ミラーによって導入するように瞳ミラーの反射形状を調節することによって補償される。安定した液浸リソグラフィ処理は、そのような制御ループを利用して得られる。
また瞳ミラー制御ユニットPMCUは、露光に用いられる照明環境を示す信号を照明システムILLから受信するように構成され、選択された照明環境に応じて瞳ミラー表面を調節することを可能にする制御ルーチンを含む。例えば、ウェーハ上に投影すべきマスクパターンが、本質的に1つの方向に延びる平行線から成る場合には、分解能及び焦点深度を高めるために、双極設定DIP(左の挿入図を参照されたい)を利用することができる。この目的のために、照明システム内の調節可能光学要素が調節され、照明システムILLの瞳表面PS内で、光軸OAの外側で直径方向に相対する位置にある2つの局所的に集中した強い光強度の照明領域IR、及び光軸上に僅かしか又は全く存在しない光強度によって特徴付けられる強度分布が得られる。同様の不均一強度分布は、照明システムの瞳表面に光学的に共役な投影対物器械の瞳表面内で得られる。その結果、上述の投影対物器械の第1及び第3の瞳表面P1、P3における又はこれらの近くのレンズは、それぞれ、光軸の外側の直径方向に相対する2つの「高温区域」によって特徴付けられる空間的に不均一な放射光負荷に露出される可能性があり、それによって局所吸収によって誘起されるレンズ加熱が生じる可能性があり、独特のレンズ変形及び屈折率変化を引き起こされ、更に、これらにより、光軸に関して本質的に二重の放射対称性によって特徴付けられる独特の波面変形が引き起こされる。光軸に対して正しい向きにある二重放射対称性を有する瞳ミラー表面の適切な変形を与えることによってこれらの効果を補償するために、瞳ミラー表面の適切な操作が利用される。
照明環境が、例えば、従来の照明(光軸回りの回転対称性)又は四重極照明(光軸回りの四重放射対称性、4つの軸外照明領域IRを有する右手側の挿入図QUADを参照されたい)を得るように変更された場合には、瞳ミラー制御ユニットは、対応する信号を瞳ミラーマニピュレータに供給することになり、これに応じて瞳ミラーの表面形状が変更される。
上述の軸外極照明モードを任意的に提供することができる照明システムは、例えば、US6、252、647B1、又は本出願人の特許出願US2006/005026A1に説明されており、これらの文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。瞳ミラー構成の照明環境への適応は、上記に例示的に説明したもののような液浸システムのみならず、乾式システム、すなわち、NA<1を有する乾式対物器械を用いたシステムにおいて用いることができる。
他の実施形態(示していない)では、作動中に瞳ミラーの反射面を変形するために設けられた瞳ミラーマニピュレータへの制御信号は、瞳ミラー制御ユニットに記憶された制御パラメータの経験値又は計算値から導出される。これらの実施形態では、投影システムの結像特性の直接的又は間接的測定は必要ではない。
ここで、凹瞳ミラー有する更に別の反射屈折投影対物器械、及び瞳ミラーの反射面の形状を制御する制御システムを図10及び11に関連して説明する。
図10は、公称UV作動波長λ=193nmに向けて設計された反射屈折投影対物器械1000を示している。レンズ及び他の光学要素の個数、形状、位置に関する投影対物器械のレイアウトは、図4に示され、欧州特許EP1069448B1において第2の実施形態として解説されている従来技術の投影対物器械から取ったものである。この参照文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。この投影対物器械は、投影対物器械の出射表面と像面の間の空間にガスが満たされている「乾式リソグラフィ」に適応されている。弓形の軸外像視野内で縮小倍率6:1(|β|=1/6)で像側開口数NA=0.75が得られる。他の実施形態は、異なる倍率比、例えば、|β|=1/5、又は|β|=1/4、又は|β|=1(単位倍率)を有することができる。
投影対物器械1000は、厳密に1つの実中間像IMIを作り出しながら、平坦な物体面OS(対物面)内に配置されたマスク(レチクル)からのパターン像を平坦な像面IS(像平面)内に投影するように構成される。第1の反射屈折対物器械部OP1は、物体面からのパターンを中間像IMI内に結像するように設計される。第2の純屈折性対物器械部OP2は、中間像を直接的に(すなわち、更に別の中間像なしに)像面内に結像する。2つの互いに共役な瞳表面P1及びP2は、CRが光軸OAと交わる位置に形成される。第1の瞳表面P1は、第1の対物器械部内に形成され、これに対して第2の瞳表面P2は、第2の対物器械部OP2内に形成される。第1の対物器械部OP1は、中程度の縮小効果しか持たず、全体的な縮小への主な寄与は屈折性の第2の対物器械部OP2によってもたらされる。全ての光学要素は、単一の真っ直ぐな光軸OAに整列し、物体面OSと像面ISとの平行な向きの設定が可能になる。投影対物器械の出射瞳は、実質的に円形である。第1の凹ミラーM1は、第1の瞳表面P1に非常近く位置決めされ、それによって瞳ミラーPMが形成される。
第1の対物器械部OP1は、2つの正のメニスカスレンズによって形成された正のレンズ群LG1、単一の負の両凹レンズによって形成された負のレンズ群LG2、負のレンズ群LG2の直ぐ下流で物体面に面して反射面を有する第1の凹ミラーM1、並びに第1の凹ミラー及び像面に面して凹表面を有する第2の凹ミラーM2を有する。第2の対物器械部OP2は、単一の正のレンズによって形成された正のレンズ群LG3、単一の負の両凹レンズによって形成された負のレンズ群LG4、並びに第2の瞳表面P2と像面の間に5つの正のレンズ及び2つの負のレンズを含む正のレンズ群LG5を有する。使用像側開口数NAを調節することを可能にする可変開口絞りASは、第4のレンズ群と第5のレンズ群の間の第2の瞳表面に位置決めされる。
物体面からの放射光は、正の第1のレンズ群LG1によって第1の凹ミラーM1に向けて収束され、更に、第1の凹ミラーによって第2の凹ミラーM2に向けて反射され、第2の凹ミラーM2は、放射光を収束させて第1の中間像を形成する。第1の凹ミラーM1に向けて導かれ、そこから反射される放射光は、負のレンズ群LG2を反対方向に2回通過する。第1の凹ミラーM1の反射面及び負レンズ群LG2は、両方とも、放射光ビームの断面が円形形状から僅かしか外れず、周辺光線高さが主光線高さよりも少なくとも4倍又は更に少なくとも5倍大きい位置にある第2の瞳表面P2に光学的に非常近く位置決めされる。瞳表面に又はその非常の近くに配置された凹ミラーM1と、凹ミラーM1と同軸上にあって放射光が2回通過する負のレンズ群LG2との組合せは、「Schupmannアクロマート」の方式で作用し、色収差の補正、特に軸上色収差の補正を助ける。第2の対物器械部OP2は、中間像IMIを再結像して像面IS内に最終像を形成する。
瞳ミラーPM(M1)の裏側に取り付けられた瞳ミラーマニピュレータPMMは、適切なアクチュエータ(示していない)を用いて瞳ミラーの非球面反射面の形状を変更するように構成される。瞳ミラーマニピュレータの一般的な設計は、図3に関連して説明したものと同じか又はそれとは異なるものとすることができる。アクチュエータは、投影露光装置の中央制御ユニットの一体部分とすることができる瞳ミラー制御ユニットPMCUによって制御される。瞳ミラー制御ユニットは、望ましい目標形状が得られるように瞳ミラーの表面形状を調節する瞳ミラーマニピュレータのアクチュエータに向けて制御信号を発生させるように構成される。
瞳ミラー制御ユニットPMCUは、第1のセンサSENS1及び第2のセンサSENS2に接続される。第1のセンサSENS1は、干渉計のような測定システムの一体部分であり、作動中の投影対物器械の結像品質を測定し、光学性能を表す測定値を示す信号を供給することを可能にする。例えば、第1のセンサSENS1は、像面上に入射する波面の波面収差を検出するように構成することができる。この目的に適する波面測定システムの例は、例えば、US2002/0001088A1に示されており、この文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。第2のセンサSENS2は、開口絞りの現在のステータスを示す信号を導出するように構成され、それにより、例えば、処理に用いられる現在の像側開口数NAを導出することが可能になる。代替的又は追加的に、第2のセンサは、瞳表面内の強度又は強度分布を示す信号、又は投影対物器械の瞳表面及び/又は視野表面内の波面特性を示す信号を導出するように設けることができる。
同様の制御回路は、2つの中間像のような1つよりも多い中間像を有する実施形態に、及び/又は折り畳みシステムに設けることができる。
図11は、反射屈折投影対物器械1100を示している。この投影対物器械は、公称UV作動波長λ=193nmに向けて設計される。レンズ及び他の光学要素の個数、形状、位置に関する投影対物器械のレイアウトは、図19に示され、国際特許出願WO2004/019128A2において第5の実施形態(表9及び10)として解説されている従来技術の投影対物器械から取ったものである。この参照文献のそれぞれの開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。サイズが26mm×4mmの矩形の軸外像視野内で縮小倍率4:1で像側開口数NA=1.25が得られる。
投影対物器械1100は、厳密に2つの実中間像IMI1、IMI2を作り出しながら、平坦な物体面OS(対物面)内に配置されたレチクル上のパターン像を平坦な像面IS(像平面)内に例えば4:1の縮小スケールで投影するように設計される。矩形の有効物体視野OF及び像視野IFは、軸外、すなわち、完全に光軸OAの外側にある。第1の屈折性対物器械部OP1は、物体面内のパターンを第1の中間像IMI1内に結像するように設計される。第2の反射屈折(屈折性/反射性の)対物器械部OP2は、第1の中間像IMI1を第2の中間像IMI2上に1:(−1)に近い倍率で結像する。第3の屈折性対物器械部OP3は、第2の中間像IMI2を像面IS上に強い縮小比で結像する。
主光線CRが光軸と交わる位置に、3つの互いに共役の瞳表面P1、P2、及びP3が形成される。第1の瞳表面P1は、物体面と第1の中間像の間の第1の対物器械部内に形成され、第2の瞳表面P2は、第1の中間像と第2の中間像の間の第2の対物器械部内に形成され、第3の瞳表面P3は、第2の中間像と像面ISの間の第3の対物器械部内に形成される。
第2の対物器械部OP2は、第2の瞳表面P2に単一の凹ミラーCMを含み、それによって瞳ミラーPMが形成される。第1の平坦な折り畳みミラーFM1は、物体面から到来する放射光を凹ミラーCMの方向に反射するように、第1の中間像IMI1に光学的に近く、光軸OAに対して45°の角度で配置される。第1の折り畳みミラーの平坦なミラー表面に対して直角に整列する平坦なミラー表面を有する第2の折り畳みミラーFM2は、凹ミラーCM(瞳ミラーPM)から到来する放射光を物体面に対して平行な像面の方向に反射する。折り畳みミラーFM1、FM2の各々は、中間像の光学的に近くに位置する。
この投影対物器械は、凹ミラーCMの直前に負の群を形成し、放射光がその道程で第1の折り畳みミラーFM1から凹ミラーに向けて、更に凹ミラーから第2の折り畳みミラーFM2に向けて2回通過する2つの負のメニスカスレンズを含む27個のレンズを有する。瞳表面に又はその光学的に近くに配置された凹ミラーと、凹ミラーの反射側の前の放射光が負の群を通じて反対方向に少なくとも2回通過するような二重通過領域内に配置された少なくとも1つの負のレンズを含む負の群との組合せは、時として「Schupmannアクロマート」と呼ばれる。この群は、色収差、特に軸上色収差の補正に有意に寄与する。
瞳ミラーマニピュレータPMMは、自由に接近可能な凹ミラーCMの裏側に設けられる。瞳ミラーマニピュレータは、可撓性ミラー基板の裏側に作用して、瞳ミラーマニピュレータPMMに接続した瞳ミラー制御ユニットPMCUによって供給される制御信号に応じて反射面形状を継続的に変更すること可能にするいくつかのアクチュエータ(矢印によって表している)を含む。第1のセンサSENS1は、可撓性ミラー基板に作動的に接続されて、反射面の変形状態を高空間分解能で2次元的に感知することを可能にする。瞳ミラー制御ユニットは、センサSENS1に接続されて、瞳ミラー表面の変形の実際の状態を表すフィードバック信号を受信する。瞳ミラーマニピュレータ及び対応する制御ユニットは、本質的に図3に関連して上述したように設計することができる。第1のセンサSENS1は、瞳ミラーの機械的状態から電気信号を導出する電気機械センサとすることができる。代替的又は追加的に、凹ミラーの変形状態をモニタするセンサシステムは、US6、784、977B2に概説されている原理に従って設計することができる。この文献のそれぞれの開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
一般的に、反射瞳ミラー表面の形状を変形又は変更するように構成された瞳ミラー及び瞳ミラーマニピュレータによって形成されるミラー配置は、上述のように又は様々な他の手法で構成することができる。US5、986、795又は本出願人の特許出願US2006/0018045A1においてその例が示されている。これらの文献のそれぞれの開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
瞳ミラーの反射面の望ましい変形を発生させるための瞳ミラーマニピュレータの制御は、設計種類(折り畳み又は直線配置)及び中間像の個数に依存しない様々な手法で構成することができる。
一部の実施形態では、瞳ミラーマニピュレータを制御する制御システムは、投影対物器械又は投影露光装置の別の部分の少なくとも1つの状態を示す少なくとも1つの入力信号を受信し、この入力信号に応じて投影対物器械の結像特性を適応させるための瞳ミラーの表面形状の調節を表す制御信号を瞳ミラーマニピュレータに出力するように構成された制御回路を含む。制御回路は、開ループ制御方式で作動させることができる。
例えば、照明環境(例えば、双極照明又は四重極照明)を示す入力信号は、照明システムから受信して制御回路内で処理することができ、極照明を受けて予想される不均一レンズ加熱の少なくとも一部が瞳ミラー表面の不均等な変形によって補償されるように、それぞれ二重又は四重の回転対称性を有する表面変形を得るために瞳ミラーマニピュレータのアクチュエータに瞳ミラーの反射面を変形させる制御信号を発生させる。代替的又は追加的に、他の入力信号、例えば、パターンの種類(例えば、線パターン、穴パターン、及び/又は異なる方向の線を有するパターン)を表す入力信号、開口数NAを表す入力信号、及び/又は露光時間を表す入力信号を発生させて処理することができる。
更に高い光学性能安定性及び乱れに対するより良好な応答は、投影対物器械性能の閉ループ制御を組み込む実施形態において得ることができる。単純な開ループ制御とは異なり、閉ループ制御は、制御回路内にフィードバックを導入する。一部の実施形態では、制御回路は、瞳ミラーの反射面の表面形状、又は表面形状に相関する投影対物器械の特性を検出するように構成された少なくとも1つの第1のセンサを含む少なくとも1つのフィードバック回路を含み、このセンサは、瞳ミラー制御ユニットに接続されてフィードバック信号を供給し、瞳ミラー制御ユニットは、フィードバック信号に応じて、瞳ミラーマニピュレータを制御する制御信号を任意的に修正するように構成される。例えば、像面上に入射する波面及び/又は瞳表面内の波面内に存在する収差のレベルを示す信号を発生させるために、波面測定デバイス、又は投影対物器械の光学性能を測定することができる別の測定システムを用いることができる。収差のレベルは、例えば、球面収差、コマ収差、非点収差、像面曲率、及び歪曲のような1つ又はそれよりも多い単色収差、及び/又は軸上及び横色収差、及び単色収差の色変化を含む1つ又はそれよりも多い色収差を含む1つ又はそれよりも多い収差によって特徴付けることができる。収差が所定の閾値を超える場合には、瞳ミラー制御ユニットは、重大な収差のレベルが典型的にある一定の処理に対してエンドユーザが定める仕様によって与えられる閾値の下まで低減されるように、瞳ミラーの表面形状を調節する制御信号を発生させることができる。本出願人の特許出願US2002/0011088A1に説明されている波面検出のための装置を瞳ミラーの表面形状を最適化する閉ループ制御と連係させて利用することができる。
瞳ミラーの表面形状、又は表面形状と直接的に相関する投影対物器械の特性は、フィードバック信号を導出するために恒常的又は断続的にモニタすることができる。
開ループ制御回路又は閉ループ制御回路内で処理される上述の少なくとも1つの入力信号は、投影対物器械に対する測定から導出することができるパラメータから導出することができ、すなわち、パラメータは、システム内で直接検出することができる。1つ又はそれよりも多い入力信号をシミュレーションモデルから導出することも可能であり、シミュレーションモデルは、有意な制御パラメータ及び信号をシミュレーションモデルから導出することができるように、投影対物器械又はその一部、又は投影露光装置全体を十分な精度で再現する。この場合には、瞳ミラーの制御は、モデルベースの制御(MBC)の態様を含むことができる。この目的のために、瞳ミラー制御ユニットは、投影対物器械及び/又は投影対物器械を含む投影露光装置のシミュレーションモデルのモデルパラメータを表すモデルデータを記憶するモデルデータメモリを含むことができ、又はそれに接続することができる。制御システムは、モデルデータメモリに記憶されたモデルデータから制御回路のための少なくとも1つの入力信号を導出することができる。投影対物器械は、投影対物器械に関する実際のステータスパラメータを検出するための1つ又はそれよりも多い第2のセンサを含むことができ、シミュレーションモデルのモデルパラメータに対応する実際の可観測パラメータを導出する。
例えば、図11に示すフィードバック制御システムでは、瞳ミラー制御ユニットPMCUは、投影対物器械1100及び/又は投影対物器械を含む投影露光装置のシミュレーションモデルのモデルパラメータを表すモデルデータを記憶するモデルデータメモリMDMを含む。モデルデータメモリMDMは、データネットワーク上で瞳ミラー制御ユニットによってアクセス可能な外部デバイス内に組み込むことができる。上述の実施形態では、モデルデータメモリMDMは、1つ又はそれよりも多くの構成要素の温度を表す温度データ、1つ又はそれよりも多くの構成要素における空間温度分布を表す温度分布データ、1つ又はそれよりも多くの構成要素の軸線方向位置、1つ又はそれよりも多くの構成要素の偏芯又は傾斜の少なくとも一方を表す位置データ、瞳ミラーの反射面の形状を表す形状データ、開口絞りの条件(NAを用いて)を表す開口データ、照明環境を表す設定データ、放射光源の電力を表す放射光電力データ、投影対物器械の像視野又は瞳表面内の1つ又はそれよりも多くの収差の空間分布を表す収差データ、液浸媒体の存在又は不在を示すデータを含み、液浸媒体の少なくとも1つの特性を表す液浸データ、マスク又は別のパターン化手段によって設けられるパターンの種類に関する情報を表すパターンデータといったデータのうちの1つ又はそれよりも多くを記憶しておくことができる。シミュレーションモデルは、シミュレーションモデルと作動中の実際のシステムの間の緊密な相関性を維持するために、データがそのために記憶されるモデルパラメータに対応する測定パラメータを用いて、ある一定の間隔で較正することができる。
モデルベースの制御の機能を適応瞳ミラーに対する操作を制御する段階の中に組み込むことは、特に、レンズ加熱効果のような適応瞳ミラーによって対処すべき問題のうちの一部が、ある一定の時定数で変化する動的効果であることを考慮すると、有利である場合がある。更に、光学システム内の放射光エネルギの分布と光学性能への対応する効果との間に、単純な関係は一般的には存在しない。閉ループ制御回路が用いられる場合には、投影対物器械の実際の光学性能は、一般的にユーザ仕様によって与えられる規定の理論値又は望ましい値と所定の期間にわたって比較される。実際の値と望ましい値の間で偏差が発生した場合には、この制御回路は、例えば、瞳ミラーに対する操作を含むことができる適切な操作によって偏差を減少するのに有効である。一般的に、そのような閉ループ制御は、観測誤差に対して反応し、これらの誤差を除去するか又は最小にするように実施される。一般的に、モデルベース制御の統合化の態様は、光学システムの予測制御を実施するのに用いることができ、それにより、シミュレーションモデルが設計されるシステムにおいて予想される少なくとも一部の将来の変化を考慮に入れることが可能になる。それにより、未来作用的制御を得ることができる。
投影システムの収差の時間変化を測定するための測定システム、及びモデルパラメータに基づいて投影システムの収差の時間変化を予測するための予測的制御システムを含むリソグラフィ投影装置は、例えば、US2006/0114437A1に開示されている。適応瞳ミラーを制御するのに用いられるように概念を修正することができる範囲において、この文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
シミュレーションモデルの恒常的又は断続的な較正は、モデル化されたシステムの特性の実際の測定から導出される信号に基づいて実施することができる。物理的システム(例えば、投影対物器械又は露光装置全体)において検出又は特定すべき特性は、1つ又はそれよりも多くの構成要素の温度、1つ又はそれよりも多くの構成要素上の空間温度分布、1つ又はそれよりも多くの構成要素の軸線方向位置、1つ又はそれよりも多くの構成要素の偏芯又は傾斜、瞳ミラーの反射面形状、開口絞り条件(NAを用いて)、照明環境、放射光源の電力、投影対物器械の像視野及び/又は出射瞳内の1つ又はそれよりも多くの収差の空間分布、出射瞳のような瞳表面内の波面、出射瞳のような瞳表面内の強度又は強度の空間分布、マスク又は別のパターン化手段によって設けられるパターンの種類を表すパターン情報のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、パターン情報は、マスクから、及び/又は各マスクに関連付けられた可換メモリ構成要素に記憶されたデータから、及び/又は常設メモリ構成要素に記憶されたデータから関連パターン識別データを読み取ることから導出することができる。
変形可能ミラーを制御する制御システムの様々な構成は、特許請求する本発明による実施形態及び他の投影露光システムにおいて、例えば、折り畳み幾何学形状及び中間像の個数に依存せずに用いることができる。例えば、2つよりも多い中間像を有する投影対物器械が可能である。3つの中間像を有する投影対物器械は、本質的に、本出願人の国際特許出願WO2005/040890Aの教示に従って設計することができ、この文献の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
好ましい実施形態の以上の説明は、一例として与えたものである。与えた開示内容から、当業者は、本発明及びそれに伴う利点を理解するだけでなく、開示した構造及び方法への様々な変更及び修正が明らかであることも見出すであろう。従って、特許請求の範囲及びその均等物によって定められる本発明の精神及び範囲に該当する全ての変更及び修正を含むことを意図している。
特許請求の範囲の全ての内容は、引用によって本明細書の説明の一部にされるものとする。
(表1)
Figure 0005462625
(表1続き)
Figure 0005462625
(表1A)
Figure 0005462625
(表2)
Figure 0005462625
(表2続き)
Figure 0005462625
(表2A)
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(表3)
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(表3続き)
Figure 0005462625
(表3A)
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(表4)
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(表4続き)
Figure 0005462625
(表4A)
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(表5)
Figure 0005462625
(表5続き)
Figure 0005462625
(表5A)
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(表6)
Figure 0005462625
(表6続き)
Figure 0005462625
(表6A)
Figure 0005462625
100 反射屈折投影対物器械
IF 像視野
IMI1 第1の中間像
IS 像面
LG1 第1の対物器械部
P1 第1の瞳表面

Claims (13)

  1. 投影対物器械の物体面に配置された物体視野から該投影対物器械の像面に配置された像視野上にパターンを結像するための反射屈折投影対物器械であって、
    物体面からのパターンを第1の中間像内に結像させるように構成され、第1の瞳表面を有する第1の対物器械部と、
    前記第1の中間像を第2の中間像内に結像させるように構成され、前記第1の瞳表面と光学的に共役な第2の瞳表面を有する第2の対物器械部と、
    前記第2の中間像を像面内に結像させるように構成され、前記第1及び第2の瞳表面と光学的に共役な第3の瞳表面を有する第3の対物器械部と、
    前記第1、第2、及び第3の瞳表面のうちの1つに又はその近くに位置決めされた反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーと、
    前記瞳ミラーに作動的に接続され、前記瞳ミラー表面の形状を変更するように構成された瞳ミラーマニピュレータと、
    を含み、
    放射光が反対方向に少なくとも2回通過する二重通過領域が、幾何学的に第1の偏向ミラーと前記瞳ミラーの間に形成されるように、放射光を前記物体面から該瞳ミラーに向けて偏向するか又は放射光を該瞳ミラーから前記像面に向けて偏向するように配置された第1の偏向ミラーを更に含み、
    前記物体面と前記像面が平行になるように前記第1の偏向ミラーに対して90°に配置された第2の偏向ミラーを更に含み、
    前記第1の偏向ミラーは、前記瞳ミラーによって反射された放射光を前記第2の偏向ミラーに向けて偏向するように該瞳ミラーの光学的下流に配置され、該第2の偏向ミラーは、該第1の偏向ミラーからの放射光を前記像面に向けて偏向するように配置される
    ことを特徴とする投影対物器械。
  2. 少なくとも1つの中間像が、前記物体面と前記瞳ミラーの間に形成され、
    前記瞳ミラーは、前記第2の瞳表面に又はその近くで前記第2の対物器械部に配置され、
    前記第2の対物器械部は、純反射性である
    ことを特徴とする請求項1に記載の投影対物器械。
  3. 投影対物器械の全ての光学要素が、投影対物器械の全ての光学要素に共通の真っ直ぐな光軸に沿って整列していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投影対物器械。
  4. 前記第1の対物器械部は、倍率比|β|>1を有する拡大結像システムとして設計されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  5. 必要に応じて開口の直径を調節するように構成された開口絞りを有し、該開口絞りの該開口の最大直径は、前記瞳ミラーの直径DPMの少なくとも2倍大きいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  6. 前記瞳ミラーマニピュレータと作動的に接続した前記瞳ミラーに追加の少なくとも1つの更に別のミラーを含み、
    この更に別のミラーは、該更に別のミラーの反射面の形状を変更するように構成された更に別のミラーマニピュレータに作動的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  7. 放射光が負の群を通じて反対方向に少なくとも2回通過するような二重通過領域において前記瞳ミラーの反射側の前に配置された少なくとも1つの負のレンズを有する負の群を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  8. 前記瞳ミラーは、前記瞳表面のうちの1つに又はその近くに配置され、1つ又はそれよりも多くの透過光学要素が、光線高さ比RHR=MRH/CRH>1であるように周辺光線高さMRHが前記主光線高さCRHよりも大きい位置において、前記光学的に共役な瞳表面の少なくとも1つに又はその近くに配置されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  9. 投影対物器械の全てのレンズが、溶融シリカから作られることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  10. 投影対物器械の出射表面と前記像面の間の像空間が1に近い屈折率を有するガスで満たされる乾式処理に結像収差に関して適応していることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  11. 投影対物器械の少なくとも1つの光学要素が、投影対物器械の作動波長で屈折率n≧1.6を有する高屈折率材料から作られる高屈折率光学要素であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  12. 前記像面の最も近くに最終光学要素を有し、
    前記最終光学要素の出射表面が、前記像面の直近にあり、投影対物器械の前記出射表面を形成し、
    前記最終光学要素は、投影対物器械の作動波長で屈折率n>1.6を有する高屈折率材料で少なくとも部分的に作られる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  13. 反射屈折投影対物器械を利用して半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを製作する方法であって、
    請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の投影対物器械を準備する段階と、
    規定パターンを与えるマスクを前記投影対物器械の物体面に配置する段階と、
    前記マスクを規定波長を有する紫外線で照明する段階と、
    前記パターンの像を感光基板上に投影する段階と、
    前記投影対物器械の瞳表面に又はその近くに位置決めされた反射瞳ミラー表面を有する瞳ミラーの表面形状を変更することにより、該投影対物器械の結像特性を調節する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
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