以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態における情報処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、情報処理システム1は、ネットワーク2に接続された複合機(Multi Function Peripheral)(以下、「MFP」という)100と、PC200と、インターネット3に接続されたWebサーバ7,7Aと、を含む。MFP100は、情報処理装置の一例であり、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を備える。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、ゲートウェイを介してインターネット3に接続されている。このため、MFP100は、インターネット3に接続されたWebサーバ7,7Aと通信可能である。MFP100と、Webサーバ7,7Aとの間の通信は、特に限定するものではないが、HTTP(HyperText Transfer Protocol)の通信プロトコルで通信する。なお、ネットワーク2は、LANに限らず、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網等であってもよい。
MFP100は、ブラウジングプログラムを実行可能であり、ブラウザ機能を有する。例えば、MFP100は、ユーザによりWebサーバ7が記憶するウェブ(Web)ページのURL(Uniform Resource Locator)が指定されると、Webサーバ7にURLで特定されるWebページの送信を要求し、Webサーバ7が送信するWebページを受信し、表示する。ここで、Webページは、HTML(HyperText Markup Language)またはXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述されたテキストデータである。以下、MFP100がWebベージをダウンロードして、表示する処理をブラウジング処理という。
Webサーバ7,7Aそれぞれは、Webブラウザとして機能するMFP100からの要求に応じて、WebページをMFP100に送信する。Webサーバ7,7Aが送信するWebページは、データを送信するための送信先情報を含み、その送信先情報に基づいてデータを送信するコマンドを含む。送信先情報は、Webサーバ7,7AのうちWebページを送信したものを特定するためのURLを含んでいてもよいし、別のファイルサーバを特定するためのURLを含んでもよい。さらに、Webサーバ7,7Aそれぞれは、CGI(Common Gateway Interface)を有しており、Webブラウザとして機能するMFP100からの要求に応じて、アプリケーションプログラムを起動する。ここでは、Webサーバ7,7Aそれぞれが、ファイルサーバとして機能し、MFP100からの要求に応じて、MFP100が送信するデータを受信し、受信されたデータを記憶するアプリケーションプログラムを起動する場合を例に説明する。
なお、本実施の形態においては情報処理装置の一例としてMFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、ブラウザ機能を備えた装置であれば、たとえば、パーソナルコンピュータ、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等であってもよい。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、操作パネル9と、自動原稿搬送装置(ADF)10と、原稿読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、を含む。
ADF10は、原稿給紙トレイ11上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部20のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読取位置まで搬送し、原稿読取部20により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部20は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、メモリに記憶する、または画像形成部30に出力する。
画像形成部30は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部20から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部40により搬送される用紙に画像を形成する。給紙部40は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部30に搬送する。
図3は、MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101と、ADF10と、原稿読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、ユーザインターフェースとしての操作パネル9と、を含む。
メイン回路101は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、ネットワークI/F118と、フラッシュメモリ119Aが装着されるカードI/F119とを含む。CPU111は、ADF10、原稿読取部20、画像形成部30、給紙部40および操作パネル9と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、およびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
通信I/F部112は、MFP100を他の装置とシリアル通信ケーブルで接続するためのインターフェースである。なお、接続形態は、有線であっても無線であってもよい。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部30に出力する。画像形成部30は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
ネットワークI/F118は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、ネットワークI/F118を介してインターネット3に接続されたWebサーバ7,7Aと通信可能である。
カードI/F119は、フラッシュメモリ119Aが装着される。CPU111は、カードI/F119を介してフラッシュメモリ119Aにアクセス可能であり、フラッシュメモリ119Aに記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行可能である。なお、CPU111が実行するプログラムは、フラッシュメモリ119Aに記憶されたプログラムに限られず、他の記憶媒体に記憶されたプログラムでもよく、HDD116に記憶されたプログラムであってもよく、さらに、ネットワークI/F118を介してネットワーク2に接続された他のコンピュータによりHDD116に書き込みされたプログラムであってもよい。
なお、プログラムを記憶する記憶媒体としては、フラッシュメモリ119Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などの半導体メモリでもよい。
ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
操作パネル9は、MFP100の上面に設けられ、表示部103と操作部105とを含む。図4は、操作パネルの一例を示す平面図である。図4を参照して、操作パネル9は、表示部103と、操作部105とを含む。表示部103は、液晶表示装置、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した表示データに関する情報等を表示する。
操作部105は、ユーザの操作を受け付け、受け付けられた操作をCPU111に出力する。操作部105は、表示部103の上に重畳して配置されたタッチパネル105Aと、ブラウジング処理の実行を指示する操作が割り当てられたブラウザキー105Bと、スキャン処理の実行を指示する操作が割り当てられたスキャンキー105Cと、コピー処理の実行を指示する操作が割り当てられたコピーキー105Dと、テンキー105Eと、入力内容をキャンセルするためのクリアキー105Fと、スタートキー105Gと、を含む。タッチパネル105Aは、透明な部材からなり、表示部103に重畳して配置される。タッチパネル105Aは、ユーザがタッチパネル105Aを指で触れると、触れられた位置を指示位置として検出し、CPU111に出力する。
図5は、MFPが備えるCPUの機能の概要をEEPROMに記憶する情報とともに示すブロック図である。図5に示すCPU111の機能は、CPU111がROM113、EEPROM115、HDD116またはフラッシュメモリ119Aに記憶されたデータ送信プログラムを実行することにより実現される。
図5を参照して、CPU111は、ネットワークI/F118を制御する通信制御部121と、第1〜第Nブラウジング部123−1〜N(Nは2以上の整数)と、表示部103を制御する表示制御部129と、送信先情報を抽出する抽出部131と、関連付部133と、ユーザI/F部135と、データを取得するデータ取得部137と、データを送信する送信部139と、を含む。
EEPROM115は、データ161と、送信先テーブル163と、タスクテーブル165とを記憶する。データ161は、原稿読取部20が原稿を読み取って出力する画像データ、ファクシミリ部117が受信したファクシミリデータ、フラッシュメモリ119Aに記憶されたデータ、PC200がMFP100に送信したデータ、を含む。送信先テーブル163およびタスクテーブル165については後述する。
第1〜第Nブラウジング部123−1〜Nそれぞれは、CPU111がブラウジングプログラムを実行することによりCPU111に形成されるタスクである。CPU111は、複数のブラウジングプログラムを実行することが可能であり、CPU111が実行するブラウジングプログラムの数と同じ数のタスクがCPU111に形成される。
CPU111は、操作部105の備えるブラウザキー105Bがユーザにより指示されることに応じて、ブラウジングプログラムを実行する。このため、ユーザによりブラウザキー105Bが指示される回数と同じ数のタスクがCPU111に形成される。図5においては、ブラウザキー105BがN回指示されて、第1〜第Nブラウジング部123−1〜123−Nが生成された場合を示している。ここでは、第1〜第Nブラウジング部123−1〜Nのうちの任意の1つを第nブラジング部123−n(nは、正の整数)で示す。
第nブラウジング部123−nは、CPU111によりタスクを識別するためのタスク識別情報が割り当てられる。また、第nブラウジング部123−nは、ユーザが操作部105を操作することにより、第nブラウジング部123−nを指定する操作と、終了する指示とを入力すると、ブラウジングプログラムの実行を終了する。
第nブラウジング部123−nは、ブラウジング処理を実行する。具体的には、コンテンツ取得部125と、表示画像生成部127と、を含む。コンテンツ取得部125は、ユーザが操作部105にURLを入力すると、入力されたURLを受け付け、受け付けられたURLで特定されるコンテンツを取得する。例えば、コンテンツ取得部125は、表示部103に英数文字のソフトウエアキーを表示し、操作部105が備えるタッチパネル105Aがソフトウエアキーに対するユーザによる指示を検出すると、URLを受け付ける。URLは、コンテンツ、ここではWebページを特定するための情報であり、コンテンツの所在を示すネットワーク上のアドレスである。コンテンツ取得部125は、受け付けられたURLを含むGETコマンドを通信制御部121に出力する。ここでは、GETコマンドに含まれるURLが、Webサーバ7を特定する場合を例に説明する。
ここで、コンテンツは、HTML等のマークアップ言語で記述され、Webサーバ7,7Aにデータをアップロードするために予め準備されて記憶されたWebページである。コンテンツであるWebページは、送信先情報と、コンテンツ識別情報と、を少なくとも含む。送信先情報は、データをアップロードする先の記憶場所を識別するための情報であり、アップロード先のサーバに割り当てられたURL、またはCGI(Common Gateway Interface)コマンドを含む。送信先情報は、Webページに記述されたFORMタグによって示される。コンテンツ識別情報は、Webページに付された名称であり、Webページに記述されたTITLEタグによって示されている。
通信制御部121は、ネットワークI/F118を制御し、データを送受信する。具体的には、第nブラウジング部123−nからURLを含むGETコマンドが入力されることに応じて、入力されたGETコマンドをネットワークI/F118を介してネットワーク2に送出し、Webページの受信待ちとなる。この際、通信制御部121は、GETコマンドを入力してきた第nブラウジング部123−nを識別するためのタスク識別情報を検出し、一時記憶しておく。ネットワークI/F118がネットワーク2に送出するGETコマンドは、GETコマンドに含まれるURLがWebサーバ7を特定する場合、Webサーバ7により受信される。
GETコマンドを受信するWebサーバ7においては、URLで特定されるWebページを、GETコマンドを送信してきたMFP100に返信するので、ネットワークI/F118がWebページを受信する。通信制御部121は、ネットワークI/F118がWebページを受信すると、受信されたWebページを取得する。通信制御部121は、GETコマンドの送信に応じて受信されたWebページを、GETコマンドが入力された時点で一時記憶したタスク識別情報で特定される第nブラウジング部123−nに出力する。送信されるGETコマンドと受信されるWebページとの対応付けは、例えば、Webサーバ7との間で確立されるセッションの番号、または、通信ポートの番号を用いて、対応付けることができる。
第nブラウジング部123−nのコンテンツ取得部125は、通信制御部121からWebページが入力されると、入力されたWebページを表示画像生成部127に出力する。表示画像生成部127は、コンテンツ取得部125からWebページが入力されると、入力されたWebページに基づいて表示画像を生成し、生成された表示画像を表示制御部129に出力する。
表示制御部129は、表示部103を制御し、表示画像を表示させる。具体的には、表示制御部129は、第nブラウジング部123−nから表示画像が入力されると、入力された表示画像を含むウインドウを生成し、生成したウインドウを表示部103に表示させる。表示制御部129は、第nブラウジング部123−nに対応して1つのウインドウを生成し、生成したウインドウを識別するためのウインドウ識別情報を第nブラウジング部123−nに割り当てる。このため、表示制御部129は、第nブラウジング部123−nから入力される表示画像を、第nブラウジング部123−nに割り当てられたウインドウ識別情報で識別されるウインドウに表示する。表示制御部129がウインドウを表示可能な状態に設定する場合、表示制御部129は、表示画像を含むウインドウまたは最小化されたウインドウを表示部103に表示する。表示制御部129が、最小化されたウインドウを表示部103に表示する場合、表示画像は表示部103に表示されないが、ウインドウを識別するためのウインドウ識別情報が表示部103に表示される。
表示制御部129は、第nブラウジング部123−nがブラウジングプログラムの実行を終了すると、第nブラウジング部123−nに割り当てたウインドウ識別情報で識別されるウインドウを閉じる。具体的には、第nブラウジング部123−nに割り当てたウインドウ識別情報で識別されるウインドウを表示しない画面を表示部103に表示する。
抽出部131は、通信制御部121がネットワークI/F118に送受信させるデータのうちからタスク識別情報およびWebページの組を抽出する。抽出部131が、通信制御部121に要求することによって、タスク識別情報およびWebページの組を取得するようにしてもよいし、通信制御部121が第nブラウジング部123−nに出力するWebページを抽出部131が監視するようにしてもよい。
さらに、抽出部131は、抽出されたWebページを解析して送信先情報およびコンテンツ識別情報を抽出する。具体的には、抽出部131は、抽出されたWebページ中からTITLEタグを検索し、抽出された2つのTITLEタグで囲まれた部分をコンテンツ識別情報として抽出する。さらに、抽出部131は、抽出されたコンテンツ中からFORMタグを検索し、抽出された2つのFORMタグで囲まれた部分であって、その部分に”submit”が記述された部分から送信先情報を抽出する。例えば、Webページが、2つのFORMタグ「<form」および「form>」の記述を有し、「<form」から「form>」までの記述の部分が「action=“http://××××.cgi” method=“post”・・・ type=”submit” name=”送信”」の記述を含む場合、送信先情報は、CGIコマンドを示す「http://××××.cgi」と、POSTコマンド「post」との組である。なお、・・・は、省略された記述を示す。抽出部131は、抽出した送信先情報およびコンテンツ識別情報と、それらが抽出されたWebページと組となるタスク識別情報とを関連付部133に出力する。
関連付部133は、EEPROM115に記憶されたタスクテーブル165と送信先テーブル163とを管理する。タスクテーブル165は、表示制御部129が表示するウインドウと、そのウインドウが割り当てられたタスクとの関連を定めるタスクレコードを含む。したがって、タスクテーブルは、表示制御部129が表示するウインドウの数と同じ数のタスクレコードを含む。タスクレコードは、タスク識別情報の項目と、ウインドウ識別情報の項目とを含む。送信先テーブル163は、抽出部131により抽出された送信先情報と、その送信先情報を含むWebページの画像を含むウインドウとの関連を定める送信先レコードを含む。送信先レコードは、タスク識別情報の項目と、送信先情報の項目と、コンテンツ識別情報の項目とを含む。
関連付部133は、表示制御部129によりウインドウが生成されたことを検出するごとに、タスク識別情報と生成されたウインドウのウインドウ識別情報との組を表示制御部129から取得する。そして、取得されたタスク識別情報をタスク識別情報の項目に設定し、取得されたウインドウ識別情報をウインドウ識別情報の項目に設定したタスクレコードを生成し、生成したタスクレコードをEEPROM115に記憶されたタスクテーブル165に追加する。
関連付部133は、抽出部131から送信先情報とコンテンツ識別情報とタスク識別情報との組が入力され、EEPROM115に記憶されたタスクテーブル165を用いて、それぞれが同じタスク識別情報と関連付けられたウインドウ識別情報と送信先情報とを関連付ける。具体的には、関連付部133は、タスクテーブル165に含まれるタスクレコードのうちに抽出部131から入力されたタスク識別情報がタスク識別情報の項目に設定されているタスクレコードが記憶されていれば、抽出部131から入力されたタスク識別情報をタスク識別情報の項目に設定し、抽出部131から入力された送信先情報を送信先情報の項目に設定し、抽出部131から入力されたコンテンツ識別情報をコンテンツ識別情報の項目に設定した送信先レコードを生成する。そして、関連付部133は、生成された送信先レコードをEEPROM115に記憶された送信先テーブル163に追加する。
また、関連付部133は、表示制御部129によりウインドウが閉じられるごとに、閉じられたウインドウのウインドウ識別情報を表示制御部129から取得し、取得されたウインドウ識別情報がウインドウ識別情報の項目に設定されたタスクレコードを、EEPROM115に記憶されたタスクテーブル165から削除する。さらに、関連付部133は、タスクテーブル165からタスクレコードが削除されると、削除されたタスクレコードのタスク識別情報の項目に設定されているタスク識別情報と同じタスク識別情報が、タスク識別情報の項目に設定された送信先レコードを送信先テーブル163から削除する。したがって、関連付部133は、タスクテーブル165と送信先テーブル163とを用いて、ウインドウ識別情報と送信先情報とを関連付ける。このため、送信先テーブル163は、表示制御部129が表示するウインドウの数と同じ数の送信先レコードを含む。
ユーザI/F部135は、ユーザが操作部105に入力する指示を受け付ける。ユーザI/F部135は、ユーザが操作部105を操作することにより操作画面を表示する指示を入力すると、操作画面を生成し、表示する。具体的には、ユーザI/F部135は、EEPROM115に記憶された送信先テーブル163から送信先レコードを読み出し、読み出された送信先レコードに含まれるコンテンツ識別情報を列挙した操作画面を生成し、表示制御部129に出力する。送信先テーブル163に複数の送信先レコードが含まれる場合、複数の送信先レコードにそれぞれ含まれる複数のコンテンツ識別情報を含む操作画面を生成する。したがって、表示制御部129により複数のWebページが表示されている場合、操作画面は、複数のWebページそれぞれのコンテンツ識別情報を含む。表示制御部129は、ユーザI/F部135から操作画面が入力されると、入力された操作画面を表示部103に表示する。
図6は、操作画面を含む表示画面の一例を示す図である。図6を参照して、表示画面は、Webページ225,227,229をそれぞれ含む3つのウインドウと、操作画面223を含むウインドウとを含む。Webページ225は、コンテンツ識別情報が「週報」であり、Webページ227は、コンテンツ識別情報が「報告資料」であり、Webページ229は、コンテンツ識別情報が「部内報告」である。操作画面223は、送信先一覧表示領域231と、送信先一覧表示領域231の下に配置された送信ボタン233とを含む。なお、図中の点線は、説明のために付したもので実際には存在しない。送信先一覧表示領域231は、Webページ225のコンテンツ識別情報「週報」と、Webページ227のコンテンツ識別情報「報告資料」と、Webページ229のコンテンツ識別情報「部内報告」とを含む。送信ボタン233は、「送信」の文字列が表示されており、ユーザによる送信を指示する操作が割り当てられている。
図5に戻って、ユーザI/F部135は、操作画面223に含まれる送信ボタン233がユーザにより指示されると、送信先テーブル163を読出し、読み出された送信先テーブル163に含まれる複数の送信先レコードにそれぞれ設定されている複数の送信先情報を送信部139に出力する。ユーザが送信ボタン233を指示した時点で、表示部103に表示されている複数のWebページから抽出された送信先情報が送信部139に出力される。したがって、ユーザが送信ボタン233を指示した時点で、表示部103に複数のウインドウとして表示されていないWebページから抽出された送信先情報は、送信部139に出力されない。また、ユーザI/F部135は、操作画面に表示された送信ボタン233が指示されると、データ指定画面を表示制御部129に出力する。表示制御部129は、ユーザI/F部135からデータ指定画面が入力されると、データ指定画面を表示部103に表示する。
図7は、データ指定画面の一例を示す図である。図7を参照して、データ指定画面は、「スキャン」の文字が表されたスキャンボタン241と、「参照」の文字が表された参照ボタン243と、を含む。スキャンボタン241は、原稿読取部20が原稿を読み取って出力する画像データを指定するためのボタンであり、参照ボタン243は、HDD116に記憶されたデータを指定するためのボタンである。
図5に戻って、ユーザI/F部135は、ユーザが操作部105を操作することによりデータ指定画面に表示されたスキャンボタン241を指示する場合、スキャン指示をデータ取得部137に出力する。ユーザI/F部135は、ユーザが操作部105を操作することによりデータ指定画面に表示された参照ボタン243を指示する場合、参照指示をデータ取得部137に出力する。
データ取得部137は、ユーザにより指定されたデータを取得する。データ取得部137は、ユーザI/F部135からスキャン指示が入力されると、原稿読取部20に原稿を読み取らせ、原稿読取部20が出力する画像データを送信データとして送信部139に出力する。データ取得部137は、ユーザI/F部135から参照指示が入力されると、HDD116に記憶されたデータを識別するためのファイル名を列挙した一覧画面を表示制御部129に出力する。表示制御部129は、一覧画面を表示部103に表示する。データ取得部137は、一覧画面に列挙された複数のファイル名のうちからユーザが選択したファイル名で特定されるデータを送信データとして送信部139に出力する。
送信部139は、ユーザI/F部135から複数の送信先情報が入力され、データ取得部137から送信データが入力される。送信部139は、ユーザI/F部135から入力される複数の送信先情報それぞれに基づいて、データ取得部137から入力された送信データを送信する。このため、送信データは、複数の送信先情報でそれぞれ定まる複数の送信先に送信される。したがって、ユーザが送信ボタン233を指示した時点で、表示部103に表示されている複数のWebページから抽出された送信先情報に基づいて、送信データが送信される。
図8は、ブラウジング処理の流れの一例を示すフローチャートである。ブラウジング処理は、CPU111がEEPROM115に記憶されたブラウジングプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、URLを受け付ける(ステップS01)。ユーザがタッチパネル105Aを操作することにより入力するURLを受け付け、処理をステップS02に進める。なお、例えば、「お気に入り」等に予め登録されたURLをユーザが指定することにより、URLを受け付けるようにしてもよい。
ステップS02においては、ステップS01において受け付けられたURLに対応するWebページを要求し、処理をステップS03に進める。具体的には、ステップS01において受け付けられたURLを含むGETコマンドを、ネットワークI/F118を介してネットワーク2に送信する。ここでは、GETコマンドに含まれるURLが、Webサーバ7を特定する場合を例に説明する。GETコマンドに含まれるURLがWebサーバ7を特定する場合、GETコマンドはWebサーバ7により受信される。GETコマンドを受信するWebサーバ7においては、URLで特定されるWebページを、GETコマンドを送信してきたMFP100に返信するので、ネットワークI/F118がWebページを受信する。
ステップS03においては、ネットワークI/F118が受信するWebページを取得し、処理をステップS04に進める。ステップS04においては、ステップS03において取得されたWebページの画像を表示部103に表示する。
次のステップS05においては、次のURLを受け付けたか否かを判断する。次のURLを受け付けたならば(ステップS05でYES)、処理をステップS01に戻すが、そうでなければ(ステップS05でNO)、処理をステップS06に進める。ステップS06においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザがタッチパネル105Aを操作することにより、ブラウジング処理を終了する指示を受け付けたか否かを判断する。ブラウジング処理を終了する指示は、ウインドウを閉じる操作を含む。終了指示を受け付けたならば(ステップS06でYES)、ブラウジング処理を終了するが、そうでなければ(ステップS06でNO)、処理をステップS05に戻す。
図9は、データ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ送信処理は、CPU111がROM113、EEPROM115、HDD116またはフラッシュメモリ119Aに記憶されたデータ送信プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、ブラウザが起動しているか否かを判断する(ステップS11)。ブラウジングプログラムを実行するタスクが少なくとも1つ存在すれば、ブラウザが起動していると判断する。ブラウザが起動しているならば(ステップS11でYES)、処理をステップS12に進めるが、それうでなければ(ステップS11でNO)、処理をステップS23に進める。
ステップS12においては、ブラウジングプログラムを実行するタスクに対して割り当てられたウインドウのウインドウ識別情報と、そのタスクに割り当てられたタスク識別情報とを取得し、処理をステップS13に進める。ブラウジングプログラムを実行するタスクが複数ならば、ブラウジングプログラムを実行する複数のタスクそれぞれに割り当てられたタスク識別情報とウインドウ識別情報とを取得する。
ステップS13においては、ステップS12において取得されたウインドウ識別情報とタスク識別情報とを含むタスクレコードを生成し、生成されたタスクレコードをEEPROM115に記憶されているタスクテーブル165に追加して記憶する。次のステップS14においては、図6に示した操作画面を表示し、処理をステップS15に進める。
ステップS15においては、Webページが取得されたか否かを判断する。Webページが取得されたならば処理をステップS16に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。ステップS16においては、ステップS15において取得されたWebページの送信を要求したタスクのタスク識別情報を取得する。ネットワークI/F118によりWebページが受信されたならば、Webページが取得されたと判断し、そのWebページを表示するタスクのタスク識別情報を取得する。
次のステップS17においては、ステップS15において取得されたWebページ中にsubmitを含むFORMタグの記述があるか否かを判断する。submitを含むFORMタグが記述されていれば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。
ステップS18においては、ステップS17において抽出されたFORMタグで囲まれた部分がCGIコマンドを含むか否かを判断する。CGIコマンドを含むならば処理をステップS19に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。なお、ここでは、FORMタグで囲まれた部分がCGIコマンドを含む場合を例に説明するが、FORMタグで囲まれた部分が送信先情報を含んでいればよく、単に記憶場所を示すURLを含んでいてもよい。
ステップS19においては、ステップS17において抽出されたFORMタグで囲まれた部分から送信先情報を抽出し、処理をステップS19に進める。例えば、FORMタグで囲まれた部分が、「action=“http://××××.cgi” method=“post”・・・ type=”submit” name=”送信”」の記述を含む場合、その記述のうちCGIコマンドを示す「http://××××.cgi」と、POSTコマンド「post」との組を送信先情報として抽出する。
ステップS20においては、ステップS15において取得されたWebページからコンテンツ識別情報を抽出し、処理をステップS21に進める。具体的には、Webページの記述からTITLEタグで囲まれた部分を、コンテンツ識別情報として抽出する。
ステップS21においては、送信先レコードを生成し、処理をステップS21に進める。ステップS16において取得されたタスク識別情報と、ステップS19において抽出された送信先情報と、ステップS20において抽出されたコンテンツ識別情報と、を含む送信先レコードを生成する。次のステップS22においては、ステップS21において生成された送信先レコードをEEPROM115に記憶された送信先テーブル163に追加し、処理をステップS23に進める。
ステップS11〜ステップS22までの処理は、CPU111がブラウジングプログラムを実行するごとに1回実行され、実行されるブラウジングプログラムが、送信先情報を含むWebページを表示する場合、ステップS15においてそのWebページが取得され、ステップS16〜ステップS22において、取得されたWebページに対して1つの送信先レコードが生成される。
ステップS23においては、閉じられたウインドウが存在するか否かを判断する。閉じられたウインドウが存在するならば、処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に進める。
ステップS24においては、閉じられたウインドウのウインドウ識別情報を取得し、処理をステップS25に進める。具体的には、CPU111は、ブラウジングプログラムを実行するタスクが終了した場合、終了したタスクに割り当てられたウインドウのウインドウ識別情報を取得する。
ステップS25においては、EEPROM115に記憶されている送信先テーブル163からステップS24において取得されたウインドウ識別情報を含む送信先レコードを削除し、処理をステップS26に進める。具体的には、EEPROM115に記憶されたタスクテーブルに含まれるタスクレコードのうちからステップS24において取得されたウインドウ識別情報を含むタスクレコードを抽出し、抽出されたタスクレコードに含まれるタスク識別情報を取得する。そして、EEPROM115に記憶されている送信先テーブルに含まれる送信先レコードのうちから取得されたタスク識別情報を含む送信先レコードを削除する。
ステップS26においては、ステップS14において表示された操作画面に含まれる送信ボタン233が指示されたか否かを判断する。送信ボタン233が指示されたならば処理をステップS27に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に戻す。
ステップS27においては、EEPROM115に記憶されている送信先テーブル163に送信先レコードが存在するか否かを判断する。送信先レコードが存在するならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に戻す。送信先レコードがなければ、送信先情報を含むWebページが表示されていないからである。
ステップS28においては、データ指定処理を実行し、処理をステップS29に進める。データ指定処理についての詳細は後述するが、送信の対象となる送信データを取得する処理である。
次のステップS29においては、EEPROM115に記憶されている送信先テーブル163に含まれる送信先レコードのうちから1つの送信先レコードを処理対象に選択し、処理をステップS30に進める。ステップS30においては、ステップS29において選択された送信先レコードに設定されている送信先情報に基づいて、ステップS28において取得された送信データを送信することにより、送信データをアップロードし、処理をステップS31に進める。
ステップS31においては、未だ処理対象に設定されていない送信先レコードが存在するか否かを判断する。未だ処理対象に設定されていない送信先レコードが存在するならば処理をステップS29に戻し、そうでなければデータ送信処理を終了する。したがって、操作画面の送信ボタン233が指示された時点で、EEPROM115に記憶されている送信先テーブル163に含まれる送信先レコードに設定されている送信先情報のすべてに基づいて、データが送信される。換言すれば、操作画面の送信ボタン233が指示された時点で、表示部103に表示されている複数のWebページそれぞれに含まれる送信先情報に基づいて、データが送信される。逆に、操作画面の送信ボタン233が指示された時点で、表示部103に表示されていないWebページに含まれる送信先情報で定まる送信先にはデータは送信されない。したがって、ユーザは、送信ボタン233を指示する前に、表示部103にWebページを表示させることによって、送信データの送信先を選択することができる。また、表示部103に表示されるWebページを見ることによって、送信先を確認することができる。
図10は、データ指定処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ指定処理は、図9のステップS28において実行される処理である。図10を参照して、CPU111は、図7に示したデータ指定画面を表示部103に表示し(ステップS41)、処理をステップS42に進める。
ステップS42においては、データ指定画面に含まれるスキャンボタン241が指示されたか否かを判断する。スキャンボタン241が指示されたならば処理をステップS43に進めるが、そうでなければ処理をステップS45に進める。
ステップS43においては、原稿読取部20を制御して、原稿の画像を読み取らせる。原稿読取部20は、原稿を読み取って得られる画像データを出力するので、原稿読取部20が出力する画像データを取得し(ステップS44)、処理をステップS49に進める。次のステップS49においては、処理がステップS44から進む場合、ステップS44において取得された画像データを送信データに設定し、処理をデータ送信処理に戻す。
一方、ステップS45においては、データ指定画面に含まれる参照ボタン243が指示されたか否かを判断する。参照ボタン243が指示されたならば処理をステップS46に進めるが、そうでなければ処理をステップS42に戻す。
ステップS46においては、HDD116に記憶されたデータのファイル名を列挙したファイル一覧を表示部103に表示し、処理をステップS47に進める。ステップS47においては、ファイルが選択されたか否かを判断する。ファイル一覧に列挙されたファイル名が選択されるまで待機状態となり(ステップS47でNO)、ファイル名が選択されたならば(ステップS47でYES)、処理をステップS48に進める。
ステップS48においては、ステップS47において選択されたファイル名で特定されるデータを読出し、処理をステップS49に進める。ステップS49においては、処理がステップS48から進む場合、ステップS48において読み出されたデータを送信データに設定し、処理をデータ送信処理に戻す。
以上説明したように第1の実施の形態におけるMFP100は、情報処理装置として機能し、表示された複数のWebページそれぞれから抽出された複数の送信先情報に基づいて、原稿を読み取って得られる画像データ、または、HDD116に記憶されたデータのうちユーザにより指定されたデータが送信されるので、ユーザは、複数のWebページを表示させる操作で、複数の送信先を決めることができる。
また、ユーザにより送信する指示が受け付けられたときに表示可能な状態に設定されているウインドウに表示されるWebページに含まれる送信先情報に基づいて、データが送信されるので、一度ウインドウを開いた後に閉じられた場合には、閉じられたウインドウで表示されていたWebページに含まれる送信先にはデータは送信されない。このため、ウインドウを表示可能な状態に設定する操作でデータの送信先を選択することができる。また、ユーザは、表示可能な状態に設定されているウインドウで表示されているWebページから送信先を確認することができる。
また、ユーザは、送信する指示を入力するまでに、Webページを含むウインドウを開いたり閉じたりする操作をすることによって、送信先を選択することができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態においては、CPU111が複数のブラウジングプログラムを実行するものであった。第2の実施の形態においては、CPU111Aが単一のブラウジングプログラムを実行し、ユーザが複数のWebページを順にブラウジングする場合を想定している。以下、第1の実施の形態におけるMFP100と、異なる部分を主に説明する。
図11は、第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPUの機能の概要をEEPROMに記憶する情報とともに示すブロック図である。図11を参照して、図5に示すブロック図と異なる点は、第1〜第Nブラウジング部123−1〜N、関連付部133が削除された点、ユーザI/F部135がユーザI/F部135Aに変更された点、ブラウジング部123A、リスト生成部149および消去部147が追加された点である。図5に示した機能と同一の機能には同じ符号を付し、ここでは説明を繰り返さない。
EEPROM115Aは、データ161および送信先リスト163Aを記憶する。送信先リスト163Aについては後述する。
ブラウジング部123Aは、CPU111Aがブラウジングプログラムを実行することによりCPU111Aに形成されるタスクである。ブラウジング部123Aは、コンテンツ取得部125と、表示画像生成部127とを含む。コンテンツ取得部125と、表示画像生成部127とについては、上述したのでここでは説明を繰り返さない。
CPU111Aは、ブラウジング部123Aを1つ形成するので、ユーザが複数のWebページの表示を望む場合、ユーザは複数のURLを1つずつ順に入力し、順にURLの画像を表示させなければならない。表示制御部129には一度に1つの表示画像が表示画像生成部125から入力され、表示制御部129は、表示画像生成部127から表示画像が入力されるごとにそれまで表示していた表示画像を、新たに入力される表示画像で書き換える。
抽出部131は、通信制御部121がネットワークI/F118に送受信させるデータのうちからWebページを抽出する。さらに、抽出部131は、抽出されたWebページを解析して送信先情報およびコンテンツ識別情報を抽出する。通信制御部121が複数のWebページを受信する場合、複数の送信先情報およびコンテンツ識別情報が抽出される。抽出部131は、抽出した送信先情報およびコンテンツ識別情報とからなる組をリスト生成部149に出力する。
リスト生成部149は、送信先リストを生成する。送信先リストは、送信先レコードを含む。送信先レコードは、コンテンツ識別情報の項目と、送信先情報の項目とを含む。リスト生成部149は、抽出部131からコンテンツ識別情報と送信先情報との組が入力されると、入力されたコンテンツ識別情報をコンテンツ識別情報の項目に設定し、送信先情報を送信先情報の項目に設定した送信先レコードを生成する。リスト生成部149は、生成された送信先レコードを、EEPROM115に記憶されている送信先リスト163Aに追加する。
リスト生成部149は、コンテンツ識別情報と送信先情報との組が抽出部131から入力されるごとに、送信先レコードを生成し、生成された送信先レコードを送信先リスト163Aに追加する。したがって、送信先リスト163Aは、送信先情報を含むWebページの表示画像が表示された回数と同数の送信先レコードを含む。
ユーザI/F部135Aは、操作画面表示部141と、選択部143と、データ指定受付部145とを含む。操作画面表示部141は、ユーザが操作部105に操作画面を表示する指示を入力することに応じて、送信先リスト163Aから送信先レコードを読出し、読み出された送信先レコードに含まれるコンテンツ識別情報を含む操作画面を表示部103に表示する。送信先リスト163Aに複数の送信先レコードが含まれる場合、複数の送信先レコードにそれぞれ含まれる複数のコンテンツ識別情報を含む操作画面を表示する。
図12は、第2の実施の形態における操作画面を含む表示画面の一例を示す図である。図12を参照して、表示画面は、Webページ229を含むウインドウと、操作画面223Aを含むウインドウとを含む。操作画面223Aは、送信先一覧表示領域231と、「一括送信」の文字列が表示された一括送信ボタン235と、「選択送信」の文字列が表示された選択送信ボタン237と、を含む。一括送信ボタン235は、ユーザによる一括送信を指示する操作が割り当てられており、選択送信ボタン237は、ユーザによる選択信を指示する操作が割り当てられている。なお、図中の点線は説明のために付したもので、実際には存在しない。
図11に戻って、操作画面表示部141は、操作画面223Aに含まれる一括送信ボタン235がユーザにより指示されると、送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先レコードにそれぞれ含まれる複数の送信先情報を送信部139に出力する。また、ユーザI/F部135は、操作画面に表示された送信ボタン233が指示されると、データ指定画面を表示制御部129に出力する。表示制御部129は、ユーザI/F部135からデータ指定画面が入力されると、図7に示したデータ指定画面を表示部103に表示する。
操作画面表示部141は、操作画面223Aに含まれる選択送信ボタン237がユーザにより指示されると、選択送信指示を選択部143に出力する。選択部143は、操作画面表示部141から選択送信指示が入力されると、EEPROM115Aに記憶されている送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先レコードにそれぞれ含まれる複数のコンテンツ識別情報を選択可能に表示する選択画面を生成し、選択画面を表示制御部129に出力する。表示制御部129は、選択部143から選択画面が入力されると、選択画面を表示部103に表示する。
図13は、選択画面の一例を示す図である。図13を参照して、選択画面は、送信先候補表示領域251と、選択一覧表示領域253と、送信先候補表示領域251と選択一覧表示領域253との間に配置された追加ボタン265と、削除ボタン267と、選択一覧表示領域253の右に配置されたOKボタン269と、を含む。図13に示す選択画面は、図12に示した操作画面に含まれる選択送信ボタン237がユーザにより指示される場合に表示される選択画面を示している。なお、図中の点線は説明のために付したもので、実際には存在しない。
送信先候補表示領域251は、送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先レコードにそれぞれ含まれる複数のコンテンツ識別情報を選択可能に表示する領域である。ここでは、「週報」の文字列が表示されたボタン255と、「報告資料」の文字列が表示されたボタン257と、「部内報告」の文字列が表示されたボタン259と、を含む。送信先候補表示領域251に表示されたボタン255、257,259は、選択可能に表示され、ユーザにより選択されると反転表示される。ここでは、ボタン255と、ボタン257とがユーザにより指示されて反転表示されていることをハッチングで示している。
選択一覧表示領域253は、送信先候補表示領域251に表示されたコンテンツ識別情報のうちユーザにより選択されたコンテンツ識別情報を表示する領域である。送信先候補表示領域251に表示された複数のコンテンツ識別情報のうち少なくとも1つがユーザにより選択された状態で追加ボタン265がユーザにより指示されると、送信先候補表示領域251に表示された複数のコンテンツ識別情報のうちユーザにより選択されたものが、選択一覧表示領域253に表示される。ここでは、選択一覧表示領域253が、「週報」の文字列が表示されたボタン261と、「報告資料」の文字列が表示されたボタン263と、を含み、コンテンツ識別情報「週報」および「報告資料」が送信先として選択された状態であることを示している。
選択一覧表示領域253に表示された複数のコンテンツ識別情報のうちユーザにより指示されたものが反転表示される。選択一覧表示領域253に表示された複数のコンテンツ識別情報のうち少なくとも1つがユーザにより指示された状態で削除ボタン267がユーザにより指示されると、選択一覧表示領域253に表示された複数のコンテンツ識別情報のうちユーザにより指示されたものが、選択一覧表示領域253から削除される。ユーザがOKボタン269を指示すると、選択一覧表示領域253に表示されているコンテンツ識別情報が選択される。
図11に戻って、選択部143は、選択画面に表示されたコンテンツ識別情報の中からユーザにより選択されたコンテンツ識別情報がコンテンツ識別情報の項目に設定されている送信先レコードを選択レコードに設定する。選択部143は、ユーザにより複数のコンテンツ識別情報が選択される場合、選択された複数のコンテンツ識別情報をそれぞれ含む複数の送信先レコードを、EEPROM115に記憶されている送信先リスト163Aから抽出し、抽出された複数の送信先レコードそれぞれを選択レコードに設定する。選択部143は、複数の選択レコードにそれぞれ含まれる複数の送信先情報を送信部139に出力する。また、選択部143は、選択画面に含まれるOKボタン269が指示されると、データ指定画面を表示制御部129に出力する。表示制御部129は、ユーザI/F部135からデータ指定画面が入力されると、図7に示したデータ指定画面を表示部103に表示する。
データ指定受付部145は、データ指定画面に表示されたスキャンボタン241または参照ボタン243のいずれかを指示する操作を受け付ける。データ指定受付部145は、データ指定画面に表示されたスキャンボタン241をユーザが指示する操作を受け付ける場合、スキャン指示をデータ取得部137に出力する。データ指定受付部145は、データ指定画面に表示された参照ボタン243をユーザが指示する操作を受け付ける場合、参照指示をデータ取得部137に出力する。
送信部139は、操作画面表示部141または選択部143から複数の送信先情報が入力され、データ取得部137から送信データが入力される。送信部139は、操作画面表示部141または選択部143から入力される複数の送信先情報それぞれに基づいて、データ取得部137から入力される送信データを送信する。したがって、EEPROM115Aに記憶された送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先レコードのすべて、または、それらのうちから選ばれた複数の送信先レコードにそれぞれ設定された送信先情報に基づいて、送信データが送信される。換言すれば、ユーザがブラウジングした複数のWebページであって、アップロード用のコマンドとして送信先情報を含む複数のWebページのすべて、またはそれらのうちからユーザにより選択された複数のWebページにそれぞれ含まれる複数の送信先情報に基づいて、送信データが送信される。さらに、送信部139は、送信が終了すると、送信が終了したことを示す送信終了信号を消去部147に出力する。
消去部147は、送信データの送信が終了することに応じて送信先リストを削除する。具体的には、消去部147は、送信部139から送信終了信号が入力されると、EEPROM115Aに記憶された送信先リスト163Aに含まれる送信先レコードのすべてを消去する。このため、データの送信に応じて、送信先リストが消去されるので、次に送信する予定のデータが存在する場合には、アップロード先のWebページを順に表示させればよい。このため、異なるデータを異なる送信先に送信する操作が容易になる。
なお、第2の実施の形態においては、CPU111Aは、ブラウジングプログラムを実行する1つのタスクを形成する場合を例に説明したが、第1の実施の形態で示したのと同様に、CPU111Aがブラウジングプログラムを実行する複数のタスクを形成する場合にも適用することができる。
図14は、第2の実施の形態におけるデータ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14を参照して、ステップS51においては、図12に示した操作画面223Aを表示部103に表示する。次のステップS52においては、Webページが取得されたか否かを判断する。Webページが取得されたならば処理をステップS53に進めるが、そうでなければ処理をステップS60に進める。ステップS53〜ステップS57の処理は、図9に示したステップS17〜ステップ21の処理とそれぞれ同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
ステップS58においては、ステップS57において生成された送信先レコードをEEPROM115Aに記憶された送信先リスト163Aに追加する。次のステップS59においては、送信先を一覧表示し、処理をステップS61に進める。具体的には、図12に示した操作画面223Aを表示部103に表示する。操作画面223Aは、送信先一覧表示領域231を含み、その送信先一覧表示領域231には、EEPROM115Aに記憶された送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先レコードにそれぞれ設定された複数のコンテンツ識別情報が含まれる。
ステップS60においては、一括送信ボタンが指示されたか否かを判断する。一括送信ボタンが指示されたならば処理をステップS61に進めるが、そうでなければ処理をステップS66に進める。ステップS61においては、EEPROM115に記憶されている送信先リスト163Aに送信先レコードが存在するか否かを判断する。送信先レコードが存在するならば処理をステップS62に進めるが、そうでなければ処理をステップS52に戻す。送信先リスト163Aに送信先レコードが存在しなければ、送信先情報を含むWebページが一度も表示されていないからである。ステップS62〜ステップS65の処理は、図9に示したステップS28〜ステップS31の処理とそれぞれ同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
一方、ステップS66においては、操作画面に表示された選択送信ボタン237が指示されたか否かを判断する。選択送信ボタンが指示されたならば処理をステップS67に進めるが、そうでなければ処理をステップS52に戻す。ステップS67の処理は、ステップS61と同様に、送信先リスト163Aに送信先レコードが存在するか否かを判断し、送信先レコードが存在するならば処理をステップS68に進めるが、そうでなければ処理をステップS52に戻す。
ステップS68においては、図13に示した選択画面を表示部103に表示する。次のステップS69においては、送信先の選択を受け付けたか否かを判断する。送信先の選択を受け付けたならば処理をステップS70に進めるが、そうでなければステップS70をスキップして処理をステップS71に進める。具体的には、選択画面において、選択一覧表示領域253にコンテンツ識別情報が表示された状態で、ユーザによりOKボタン269が指示されたならば、選択一覧表示領域253に表示されているコンテンツ識別情報の選択を受け付ける。
ステップS70においては、選択レコードを設定する。具体的には、ステップS70において選択されたコンテンツ識別情報を含む送信先レコードを選択レコードに設定する。ステップS71においては、送信先の選択を終了する指示を受け付けたか否かを判断する。送信先の選択を終了する指示を受け付けたならば処理をステップS72に進めるが、そうでなければ処理をステップS70に戻す。ステップS72においては、図10に示したデータ指定処理を実行し、処理をステップS73に進める。
ステップS73においては、ステップS70において選択レコードに設定された送信先レコードを処理対象に選択し、処理をステップS74に進める。ステップS74においては、処理対象に選択された送信レコードに含まれる送信先情報に基づいて、ステップS72において取得された送信先データをアップロードし、処理をステップS75に進める。
ステップS76においては、未だ処理対象に設定されていない選択レコードが存在するか否かを判断する。未だ処理対象に設定されていない選択レコードが存在するならば、データ送信処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS73に戻す。したがって、選択画面のOKボタン269が指示された時点で、選択レコードに設定されている送信先レコードに設定されている送信先情報のすべてに基づいて、データが送信される。換言すれば、ユーザにより表示されたWebページであって、ユーザにより選択されたコンテンツ識別情報のWebページに含まれる送信先情報に基づいて、データが送信される。したがって、ユーザは、選択画面のOKボタン269を指示する前に、送信データの送信先を選択することができる。
第2の実施の形態におけるMFP100においては、Webページが表示される毎に送信先情報が送信先リスト163Aに追加されるので、ユーザは、複数のWebページを順に表示させる操作で、データを送信する送信先を追加することができる。
また、ユーザは、選択画面によって、送信先リスト163Aに含まれる複数の送信先情報の中から選択された送信先にデータが送信されるので、ユーザは、複数の送信先のうちから選択してデータを送信することができる。
さらに、データが送信された後に送信先リスト163AがEEPROM115Aから消去されるので、異なるデータを、異なる送信先に送信することができる。
なお、上述した実施の形態においては、情報処理装置の一例としてMFP100を説明したが、図9または図14に示したデータ送信処理をMFP100に実行させるためのデータ送信方法または、そのデータ送信方法をコンピュータに実行させるためのデータ送信プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。