JP5453683B2 - 静電噴霧用電極部材 - Google Patents

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Description

本発明は、静電噴霧用電極部材に関する。この静電噴霧用電極部材は、機体の進行方向に対して左右方向に延びるブームに沿って多数の噴霧ノズルが所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機において、前記多数の噴霧ノズルのそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズルからの噴霧液滴に電荷を付与するものである。
下記特許文献1には、静電機能を備えていない噴霧装置に対し、簡単に且つ低コストで静電噴霧機能を付加できるようにした静電噴霧用電極部が提案されている。
この静電噴霧用電極部は、電気絶縁性を有する電極支持部を備え、該電極支持部の基端側が噴霧装置に取り付けられる。前記電極支持部の先端側には電極が支持され、該電極と噴霧される液体との間に印加される高電圧により噴霧液滴が帯電させられる。好適な実施の形態として、前記電極支持部が前記噴霧装置に着脱可能に取り付けられる。
前記静電噴霧用電極部は、好適な実施の一形態として、前記電極支持部における前記電極から前記噴霧装置までの途中部に、前記電極の電位が前記電極支持部を伝って漏電することを防止する漏電防止部を備える。該漏電防止部の好適例として、前記途中部の全周に渡る環状凹部を備えた態様や、該環状凹部の奥行きが前記途中部の延設方向へ延びている態様や、前記環状凹部の開口部が前記途中部の延設方向へ開口しているとともに、該開口部に対峙して該開口部の開口を狭める鍔部を備えた態様が例示されている。
ところで、噴霧装置の一例として、機体の進行方向に対して左右方向に延びるブームを備え、該ブームに沿って多数の噴霧ノズルが所定間隔で下向きに配設されているブーム式散布機が知られている(特許文献2,3参照)。
特開2006−15293号公報 特開2002−66411号公報 実開昭59−158471号公報
前記ブーム式散布機にあっては、前記多数の噴霧ノズルは噴口を下方に向けてブームの下側に所定間隔で配設されており、噴霧液滴も当然下方に向かって噴出するので原理的には前記噴霧ノズルより上方に噴霧液滴は存在しないが、実際には、対象作物の種類と繁茂状態、自然風の影響、及び走路の凹凸による前記ブームの揺動等によって、噴霧液滴の一部に舞い上がっては該ブーム周辺に降り落ちる浮遊噴霧液滴を生じ、微量ながら前記噴霧ノズルより上方の部位にも付着することがある。したがって、前記の如きブーム式散布機に静電噴霧機能を追加しようとする場合にも、前記静電噴霧用電極部のような漏電防止部を備えた静電噴霧用電極部材を利用する。この場合、前記多数の噴霧ノズルのそれぞれに対応して前記静電噴霧用電極部を配設していけばよい。前記特許文献1では、漏電防止を確実なものとするため、いくつかの態様の漏電防止手段が提案されてはいるものの、未だその確実性が十分とは言い難い。また、静電噴霧の分野では、漏電防止の確実性をでき得る限り向上させることが好ましい。
さらに、前記ブーム式散布機にはいくつかの種類があるので、そのそれぞれについて取付作業性の良い静電噴霧用電極部材の提案も望まれる。
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、ブーム式散布機に静電噴霧機能を付加するための静電噴霧用電極部材において、漏電防止の確実性をより一層高めることができるものを提案する。
また、本発明により、ブーム式散布機の種類のそれぞれについて取付作業性の良い静電噴霧用電極部材を提案する。
さらにまた、使用に便利な他の機能を有する静電噴霧用電極部材を提案する。
本発明に係る静電噴霧用電極部材は、次の構成のブーム式散布機について適用される。すなわち、機体の進行方向に対して左右方向に延びるブームに沿って多数の噴霧ノズルが所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機である。本発明に係る静電噴霧用電極部材は、前記多数の噴霧ノズルのそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズルからの噴霧液滴に電荷を付与する静電噴霧用電極部材であって、前記ブームから下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒と、該電極支持棒の下端部に支持されて前記噴霧液滴を帯電させる電極と、前記電極支持棒の上端部に連設され、前記電極支持棒を前記ブームに対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材を備え、該取付部材が前記ブームの真下に位置する下向き開放面を備え、前記電極と前記電極支持棒の間に電気絶縁性を有する漏電防止部が介装され、該漏電防止部は、前記電極側から前記電極支持棒の前記下端部側へと水平方向に延びて前記電極から前記電極支持棒までの沿面距離を拡大する少なくとも一つの筒状部を備え、該少なくとも一つの筒状部の一端部は開口され且つ他端部は閉鎖され、前記少なくとも一つの筒状部の周面の下部には下向きに開口する切欠が形成されていることを特徴とする(請求項1)。
前記静電噴霧用電極部材は、前記取付部材によって前記ブームに対して固定される。前記噴霧ノズルからは下向きに噴霧液滴が噴出され、この噴霧液滴には、前記電極により電荷が付与される。電荷を帯びた噴霧液滴は下方にある対象物に対して付着する。前述のように、対象作物の種類と繁茂状態、自然風の影響、及び走路の凹凸による前記ブームの揺動等によって、噴霧液滴の一部は空中を浮遊し、前記噴霧ノズルよりも上方に位置する部位にも降りかかって前記電極支持棒の横向きの表面に付着する場合もある。しかし、前記取付部材には、前記ブームの真下に位置する下向き開放面が備わっているので、一旦空中に舞い上がってから落下する噴霧液滴は前記下向き開放面には付着しにくい。よって、たとえ前記電極から前記電極支持棒に沿って噴霧液滴の連続膜が上方へと延びて行ったとしても、前記下向き開放面を境にして連続膜が途切れることになり、アース部位となる前記ブームへと漏電することが防止される。さらに、前記少なくとも一つの筒状部は、前記電極から前記電極支持棒までの沿面距離を拡大させる。これにより、前記電極側から前記ブーム側へと向かう、噴霧液滴の連続膜の生成に、より長時間がかかるようになる。その結果、前記ブーム側への漏電がより確実に防止される。また、前記筒状部の前記切欠は、前記静電噴霧用電極部材が洗浄水や雨水を浴びた場合の水抜き孔として作用する。このため、前記筒状部内に水が溜まることが防止される。前記切欠はまた、前記電極へ接続される電線の挿通孔としても作用する。このため、前記電極への配線がコンパクト且つスムーズに行える。
好適な実施の一形態として、前記少なくとも一つの筒状部が、相互間に隙間を有する外側筒状部及び内側筒状部であり、これらの筒状部は、開口端部が互いに逆向きに配設されるとともに閉鎖端部同士が互いに連結される態様とすることもできる(請求項)。このようにすれば、前記筒状部の沿面距離がより大きくなるので、漏電防止効果が尚一層高まる。
好適な実施の一形態として、前記噴霧ノズルの噴霧パターンが扇形状、前記電極が板状であり、前記噴霧パターンの側面と前記漏電防止部とを仕切るように前記電極が配設される態様とすることもできる(請求項)。このようにすれば、前記電極が仕切りとなり、噴霧液滴が前記漏電防止部側へと浮遊することが防止されるので、漏電防止効果の向上に貢献できる。また、前記噴霧ノズルの噴霧パターンと前記電極の形状との関係により、噴霧液滴への電荷付与の確実性及び効率性が向上する。
ところで、従来のブーム式散布機として、ブームの下面に多数のノズル連結用ねじ孔を有する形式の散布機が知られている。この形式の散布機に対する取付構造を含む静電噴霧用電極部材として、次の態様のものを採用することもできる。
すなわち、好適な実施の一形態として、前記ブームの下面に多数のノズル連結用ねじ孔が形成され、該ノズル連結用ねじ孔にニップルの上端部がねじ結合され、前記取付部材の一端側に前記電極支持棒の前記上端部が連結され、前記取付部材の他端側に前記ニップルの下端部が挿通されるニップル挿通孔が形成され、該ニップル挿通孔に前記ニップルの前記下端部を挿通して該下端部に前記噴霧ノズルの液体入口側端部をねじ結合させることにより前記電極支持棒が前記ブームに対して固定される態様とすることもできる(請求項)。
この実施の形態によれば、前記ノズル連結用ねじ孔を有する従来のブームに対し、前記静電噴霧用電極部材を簡単且つ確実に取り付けることができる。
他の形式のブーム式散布機として、ブームに対して噴霧ノズルを固定するための特定構造の溝を備えたものも知られている。この溝は、ブームの下面の長さ方向に沿って形成され、開口幅よりも幅広の内部空間を有する。この形式の散布機に対する取付構造を含む静電噴霧用電極部材として、次の態様のものを採用することもできる。
すなわち、前記ブームの下面の長さ方向に沿って溝が形成され、該溝は、開口幅よりも幅広の内部空間を有し、前記取付部材には前記溝に対応する位置に孔又は切欠が形成され、該孔又は切欠にはねじが下から挿通され、該ねじの上端部には、前記溝の開口部から前記内部空間内へ挿入可能なナットがねじ結合され、該ナットは、前記溝の開口幅より狭い幅と前記内部空間の幅寸法より大きい長さを有する態様である(請求項)。
この実施の形態では、前記ナットを前記溝に挿入し、前記ねじを締め付けると、前記ナットが前記溝の内部空間の壁面に当接し、前記ねじとの連れ回りが阻止される。このため、前記ねじを締め付けることにより、前記ナットと前記取付部材の上面との間で前記ブームの一部が挟持され、該ブームに対する前記静電噴霧用電極部材の取り付けが可能となる。
この実施の形態によれば、前記溝を有する従来のブームに対し、前記静電噴霧用電極部材を簡単且つ確実に取り付けることができる。
好適な実施の一形態として、前記電極支持棒の長さ方向に対して直角な断面の外周形状に凹凸を含ませることにより前記電極支持棒の表面積が増大されている態様とすることもできる(請求項)。この実施の形態によれば、前記電極支持棒の表面への噴霧液滴の連続膜の生成に長時間を要するようになるので、漏電防止に貢献できる。
好適な実施の一形態として、前記電極支持棒が多数の鍔部を多段状に有し、該各鍔部には、電線固定用切欠が上下方向に並べて形成されている態様とすることもできる(請求項)。この場合、前記多数の鍔部は、前記電極支持棒の表面積を拡大させ、その表面における噴霧液滴の連続膜の生成を可及的に遅らせて、前記電極に印加される高電圧の漏電を防止する。また、前記電極に接続される電線は、前記電線固定用切欠を利用して前記電極支持棒に沿って配設し固定することができる。
好適な実施の一形態として、前記噴霧ノズルの噴口の上下位置の変化に対応して前記電極の上下位置を調整できるように前記電極支持棒が長さ調整可能とされる態様とすることもできる(請求項)。この実施の形態によれば、噴口の上下位置が異なる複数種類の噴霧ノズルに対し、前記電極支持棒の長さを調整することで、常に確実に静電付与を行うことができる。
好適な実施の一形態として、前記電極が前記機体の進行方向の少なくとも後方へ向けて退避揺動可能となるように、前記電極支持棒の少なくとも一部に弾性変形部が含まれる態様とすることもできる(請求項)。この実施の形態によれば、前記機体を進行させながら行う散布作業中に、前記電極が何らかの障害物に衝突した場合でも、前記電極支持棒の弾性変形により、前記静電噴霧用電極部材の破損が防止できる。
好適な実施の一形態として、前記噴霧ノズルに対する前記電極の位置を少なくとも上下及び前後に調整できるように前記電極支持棒の長さ及び形状が変更可能な態様とすることもできる(請求項10)。この実施の形態によれば、前記噴霧ノズルを異なる噴霧パターンのものに変更した場合等に、新たな噴霧ノズルに対する前記電極の位置関係を最適なものに設定することができる。
好適な実施の一形態として、前記電極支持棒が水平な鍔部を多段状に有し、該鍔部の回りには、該鍔部を取り囲むように上下方向に延びて前記電極から前記ブームまでの沿面距離を拡大する筒状の漏電防止部が配設されている態様とすることもできる(請求項11)。この場合、前記筒状の漏電防止部内には、空気中を浮遊する噴霧液滴が入り込みにくい。また、前記漏電防止部は、同じく漏電防止効果を奏する前記鍔部の回りを取り囲むように配設されるので、噴霧液滴の連続膜の生成は一層確実に制限される。よって、漏電防止効果は尚一層大きなものとなる
好適な実施の一形態として、前記漏電防止部が、相互間に隙間をあけて互いに連結された外側筒状部及び内側筒状部を備える態様とすることもできる(請求項12)。このようにすれば、一重の筒状部にした場合よりも沿面距離の拡大量が大きくなり、且つ、前記筒状部内へ浮遊噴霧液滴が一層入り込みにくくなる。よって、漏電防止効果が一層大きい。
前記漏電防止部の具体例として、前記筒状部がそれらの上下方向の中央部同士で互いに連結されており、前記筒状部の上下両端部がいずれも開口している態様とすることもできる(請求項13)。
また、前記漏電防止部の他の具体例として、前記筒状部がそれらの上端部同士又は下端部同士で互いに連結されており、前記各筒状部の下端部又は上端部が開口している態様とすることもできる(請求項14)。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る静電噴霧用電極部材A(B,C,D)は、図1に概略的に示すように、機体1の進行方向(紙面に垂直な方向)に対して左右方向に延びるブーム2に沿って多数の噴霧ノズル3が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機4について使用される。前記ブーム式散布機4の典型例としては、作物の防除のために用いられる、それ自体周知の農用ブームスプレーヤを挙げることができる。
前記機体1は、乗用式又は歩行操作式の走行可能なものであり、該機体1には、散布用の導電性液体を貯留するタンク5や、該タンク5内の液体を前記多数の噴霧ノズル3へ向けて圧送する噴霧用ポンプ6等が搭載される。本発明に係る静電噴霧用電極部材A(B,C,D)は、前記多数の噴霧ノズル3のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル3から下方に噴出する噴霧液滴Sに電荷を付与する。これにより、前記噴霧液滴Sの作物に対する付着性が向上し、防除効果が大幅にアップする。
ところで、前記噴霧液滴Sは帯電しているので農作物への付着性が向上するが、それと同じく、帯電して浮遊する一部の噴霧液滴Sは前記静電噴霧用電極部材A(B,C,D)自体にも付着しやすい。該静電噴霧用電極部材A(B,C,D)に付着した噴霧液滴Sが連続膜となってアース部である前記ブーム2にまで到達してしまうと、前記噴霧液滴Sが導電性を有することから前記連続膜を介して高電圧のリークが生じ、静電付与に必要な高電圧が電極に有効に印加されなくなってしまう。このため、以下に説明する実施の形態には、前記現象に起因する漏電を効果に防止するための種々の手段が含まれている。
前記ブームスプレーヤ4の従来のブーム2は、次の三種に分類できる。一つは、下面に多数のノズル連結用ねじ孔13が形成されている形式のブーム2aである(以下、ねじ孔付ブームという)。二つ目は、下面の長さ方向に沿ってノズル管固定用の溝31,31が形成され、該溝31,31は、開口幅Wよりも幅広の内部空間32を有する形式のブーム2bである(以下、溝付ブームという)。三つ目は、ブーム2cがノズル管そのものとされるタイプである(以下、ノズル管ブームという)。
なお、ブームの形式の違いに対応して、それを支持する前記機体1も大型のものから小型のものまで種々の形式があるが、本発明の要旨とは関係がないので詳細な説明を省略する。
本発明に係る静電噴霧用電極部材A,B,C,Dは、前記いずれの形式のブーム2a,2b,2cを搭載したブームスプレーヤについても具体化することができる。いずれの形式のブームに適用した場合にも共通の特徴は、次の通りである。すなわち、本発明に係る静電噴霧用電極部材A,B,C,Dは、前記ブーム2から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒7と、該電極支持棒7の下端部7aに支持されて前記噴霧液滴Sを帯電させる電極8と、前記電極支持棒7の上端部7bに連設され、前記電極支持棒7を前記ブーム2に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材9,34,40,56を備え、該取付部材9が前記ブーム2の真下に位置する下向き開放面10,35,46,57を備えることを特徴とする。
本発明に係る静電噴霧用電極部材A,B,C,Dは、前記三種のブーム2a,2b,2cのそれぞれについて実施する場合に、各ブームの特徴的な構成に対応して、各ブームへの取付構造も異なる構成を有する。
以下、前記三種のブーム2a,2b,2cのそれぞれについて適用される本発明の実施の形態を説明する。
まず、前記ねじ孔付ブーム2aに対して好適な実施の形態である。
図2において、前記ねじ孔付ブーム2aは、アルミニウム等の軽量素材で中空に形成されたブーム本体11と、該ブーム本体11の下面に一体に形成された送液管路12を備える。該送液管路12は、前記ブーム本体11の長さ方向に沿って延び、前記送液管路12に連通される多数の噴霧ノズル3に対して噴霧液を供給する。前記送液管路12の下面には、多数のノズル連結用ねじ孔13(図3参照)が所定間隔で配設されている。
前記噴霧ノズル3は、前記ノズル連結用ねじ孔13にねじ結合するニップル14を介して前記送液管路12に連通連結される。そして、前記ニップル14と前記噴霧ノズル3との間に、前記静電噴霧用電極部材Aの取付部材9aが支持される。
前記噴霧ノズル3は、薬液等の噴霧パターンが扇形状のものとされ、その噴霧パターンを複数種類(図示例では三種類)切り替え可能とされている。具体的には、前記噴霧ノズル3は、異なる噴霧パターンの三つの噴口3a,3b,3cを備える。該三つの噴口3a,3b,3cは、機体前後方向の軸線Xを中心として等角度間隔で外向き放射状に配設され、該前後軸線Xを中心として回動操作自在とされている。噴霧パターンの切り替えは、噴霧する薬液等の種類により、あるいは噴霧を必要とする作物の種類等に合わせて、前記前後軸線Xを中心とする前記噴霧ノズル3の回動操作により行われる。真下向きとなった噴口(図2では3a)のみが前記送液管路12と連通され、その噴口から噴霧が行われる。
図3に示すように、前記ニップル14は、前記ノズル連結用ねじ孔13にねじ結合する上側雄ねじ部15と、前記噴霧ノズル3の液体入口側端部である袋ナット1部6にねじ結合する下側雄ねじ部17と、前記上側雄ねじ部15と前記下側雄ねじ部17との間のナット状部18を備える。該ナット状部18と前記送液管路12の下面との間には、リング状のパッキン19が介装される。
一方、前記静電噴霧用電極部材Aは、図2及び図4に示すように、前記電極支持棒7と、前記電極8と、前記取付部材9と、漏電防止部20を備える。
前記電極支持棒7は、電気絶縁性を有する所定の長さの棒材であり、具体的にはプラスチックで形成され、前記ブーム2aの真下で下向きに延びている。前記電極支持棒7は、多数の水平な鍔部21を多段状に有する。多数の水平な該鍔部21は、近接した鍔部の間隙が浮遊した一部の噴霧液滴Sの侵入を抑制すると共に、それぞれが下向き開放面を備えた状態に等しいので、とりわけ各鍔部下面への付着を抑制し、更に、前記電極支持棒7の表面積を拡大させ、その表面における噴霧液滴Sの連続膜の生成を可及的に遅らせて、前記電極8に印加される高電圧の前記ブーム2a側への漏電を防止する。
前記電極8は、前記電極支持棒7の前記下端部7aに支持され、前記機体1(図1参照)側の図示しない電源から高電圧を印加されて、前記噴霧ノズル3から噴出される噴霧液滴Sを帯電させる。前記電極8は、前記噴霧ノズル3の噴霧パターンが扇形状であることに対応して、板状電極とされている。前記電極8は、扇形状の噴霧パターンと平行となるように配設される。これらの構成により、噴霧液滴Sへの電荷付与の確実性及び効率性が向上させられる。
前記取付部材9は、前記ブーム2aと平行に延びる板状又は棒状の部材である。前記取付部材9の一端側には、前記電極支持棒7の前記上端部7bが直角に連結され、他端側には、前記ニップル14の下端部、すなわち、前記下側雄ねじ部17が挿通されるニップル挿通孔22が形成されている。前記取付部材9も、前記電極支持棒7と同じくプラスチックで形成される。
前記取付部材9は、前記ブーム2aの真下に位置する前記下向き開放面10を備える。この面10は下向きであるので、ここには噴霧液滴Sが付着しにくい。よって、たとえ前記電極8から前記電極支持棒7に沿って噴霧液滴Sの連続膜が上方へと延びて行ったとしても、前記下向き開放面10を境にして連続膜が途切れることになり、アース部位となる前記ブーム2aへと漏電することが防止される。
前記漏電防止部20は、電気絶縁性を備え、前記電極8と前記電極支持棒7との間に介装されている。前記漏電防止部20は、少なくとも一つ(図示例では二つ)の筒状部23,24を備える。該筒状部23,24は、前記電極8側から前記電極支持棒7の前記下端部7a側へと水平方向に延び、前記電極8から前記電極支持棒7までの沿面距離を拡大させている。前記筒状部23,24の一端部23a,24aは開口され且つ他端部23b,24bは閉鎖され、前記筒状部23,24の周面の下部には、下向きに開口する切欠23c,24c(図4及び図5参照)が形成されている。
前記漏電防止部20の作用効果は次の通りである。前記筒状部23,24により、前記電極8から前記電極支持棒7までの沿面距離が拡大される。これにより、前記電極8側から前記ブーム2a側へと向かう、噴霧液滴Sの連続膜の生成に、より長時間がかかるようになる。その結果、前記ブーム2a側への漏電がより確実に防止される。また、前記筒状部23,24の前記切欠23c,24cは、前記静電噴霧用電極部材Aが洗浄水や雨水を浴びた場合の水抜き孔として作用する。このため、前記筒状部23,24内に水が溜まることが防止される。前記切欠23c,24cはまた、前記電極8へ接続される電線25(図2参照)の挿通孔としても作用する。このため、前記電極8への配線がコンパクト且つスムーズに行える。前記電線25は、前記筒状部23の閉鎖端部23bを貫通して前記電極8へと接続される。
本実施の形態では、前記少なくとも一つの筒状部が、相互間に隙間を有する外側筒状部23及び内側筒状部24とされる。これらの筒状部23,24は開口端部23a,24aが互いに逆向きに配設され、それらの閉鎖端部23b,24b同士が前記内側筒状部24内の連結片26で互いに連結されている。前記各筒状部23,24の周面の下部に前記切欠23c,24cが形成される。これらの構成により、前記筒状部23,24の沿面距離がより一層大きくなるので、噴霧液滴Sの連続膜の生成に一層長時間を要することになり、漏電防止効果が尚一層高まる。 前記静電噴霧用電極部材Aを前記ブーム2a側に取り付けるには、図3に示すように、前記取付部材9の前記ニップル挿通孔22に前記ニップル14の下側雄ねじ部17を挿通し、該下側雄ねじ部17に前記噴霧ノズル3の前記袋ナット部16をねじ結合させる。その結果、前記ニップル14の前記ナット状部18と前記袋ナット部16との間で前記取付部材9が挟持される。なお、前記ニップル14の前記ナット状部18と前記取付部材9との間、及び、前記袋ナット部16内には、それぞれリング状のパッキン27,28が介装される。
図2に示すように、前記静電噴霧用電極部材Aの取付状態において、前記電極8は、前記噴霧パターンの側面と前記漏電防止部20との間を仕切るように位置する。このため、前記電極8が仕切りとなり、噴霧液滴Sが前記漏電防止部20側へと浮遊することが防止されるので、漏電防止効果の向上に一層貢献できる。
前記のような取付構造によれば、前記ノズル連結用ねじ孔13を有する従来のブーム2aに対し、前記静電噴霧用電極部材Aを簡単且つ確実に取り付けることができる。
次に、前記溝付ブーム2bに対して好適な実施の形態を説明する。
図6において、前記溝付ブーム2bは、アルミニウム等の軽量素材で中空に形成されたブーム本体29と、該ブーム本体29の下面に形成されたノズル管収容溝30と、前記ブーム本体29の下面において前記ノズル管収容溝30を挟む位置に形成された一対のノズル管固定用溝31,31を備える。前記ノズル管収容溝30と前記各ノズル管固定用溝31,31は、前記ブーム2bの長さ方向に沿って互いに平行に延びている。前記ノズル管固定用溝31,31は、開口幅Wよりも幅広の内部空間32を有する(図7参照)。ノズル管33は、前記ノズル管収容溝30内に収容され、前記ノズル管固定用溝31,31に係合する図示しないノズル管固定具で前記ブーム2bに対して固定される。前記ノズル管33には、長さ方向に沿って所定間隔で多数の噴霧ノズル3が配設されている。該各噴霧ノズル3の具体的構成は、前記ねじ孔付ブーム2aの前記噴霧ノズルと同一である。
本実施の形態における静電噴霧用電極部材Bは、取付部材34の具体的構成を除いて、構成及びその作用効果とも、前記ねじ孔付ブーム2a用の前記静電噴霧用電極部材Aと同じである。よって、前記のものと同一の部分には前記と同一の符号を付して説明を省略し、前記取付部材34についてのみ詳細に説明する。
図6及び図7に示すように、本実施の形態においては、前記取付部材34は、前記ブーム2bの下面の幅方向に延びる板状の部材であり、前記一対のノズル管固定用溝31,31に渡って延びる長さを有する。前記取付部材34は、前記電極支持棒7と同じく、電気絶縁性の素材、具体的にはプラスチックで形成される。
前記取付部材34の下面には、前記電極支持棒7が下向き直角に連結されている。前記取付部材34の下面は、前記電極支持棒7の上端部7bが連結されている部分を除いて、前記ブーム2bの真下に位置する下向き開放面35となっている。この面35は下向きであるので、ここには噴霧液滴Sが付着しにくい。よって、噴霧液滴Sの連続膜が前記電極支持棒7側から前記ブーム2b側へと延びて行くのを可及的に遅らせることができ、漏電防止に貢献できる。
図7及び図8に示すように、前記取付部材34の両端部には、前記各ノズル管固定用溝31,31に対応する位置に、取付ねじ挿通孔36,36が形成されている。該各取付ねじ挿通孔36,36には、取付ねじ37,37が下から上向きに挿通され、該ねじ37,37の上端部にはナット38,38がねじ結合される。該ナット38,38は、図9に示すように、前記ノズル管固定用溝31,31の開口幅Wより狭い幅wと前記内部空間の幅寸法Tより大きい長さLを有する。このため、前記ナット38,38は、前記ノズル管固定用溝31,31と長さ方向を一致させることで、該ノズル管固定用溝31,31内に挿入可能となる。
前記静電噴霧用電極部材Bを前記ブーム2bに取り付けるには、図9に仮想線で示すように、前記ナット38,38の長さ方向を前記ノズル管固定用溝31,31の長さ方向と一致させて、前記ナット38,38を前記ノズル管固定用溝31,31内に挿入する。そして、前記取付ねじ37,37を締め付け方向に回動させる。これにより、図9に実線で示すように、前記ナット38,38が前記ノズル管固定用溝31,31の前記内部空間32の側壁39,39に当接し、前記ナット38,38の前記取付ねじ37,37との連れ回りが防止される。該取付ねじ37,37を一杯まで締め付けることで、図7に示すように、前記ナット38,38と前記取付部材34との間で前記ブーム2bの一部が挟持され、前記静電噴霧用電極部材Bの取付が完了する。なお、前記ナット38,38の具体的な平面形状は、取付強度を向上させる観点からは、図9に示すような平行四辺形が好ましく、誤組立防止の観点からは、両端部を剣先形又は先丸形とするのが好ましい。
この実施の形態によれば、前記ノズル管固定用溝31,31を有する従来のブームに対し、前記静電噴霧用電極部材Bを簡単且つ確実に取り付けることができる。
次に、前記ノズル管ブーム2cに対して好適な実施の形態を説明する。
図10に示すように、ノズル管ブーム2cは、それ自体がブームであるとともに送液管路であり、その長さ方向に所定間隔で多数の噴霧ノズル3を有する。該各噴霧ノズル3の具体的構成は、前記各実施の形態における前記噴霧ノズル3と同一である。図10では、図示簡略化のため前記噴霧ノズル3を省略しているが、本実施の形態の静電噴霧用電極部材Cは、各噴霧ノズル3に隣接して前記ノズル管ブーム2cに対して取付固定される。
本実施の形態における静電噴霧用電極部材Cも、取付部材40の構成を除いて、構成及びその作用効果とも、前記各静電噴霧用電極部材A,Bと同じである。よって、前記のものと同一の部分には前記と同一の符号を付して説明を省略し、前記取付部材40についてのみ詳細に説明する。
図10に示すように、本実施の形態においては、前記取付部材40が、互いに組み合わされて前記ノズル管ブーム2cを包囲する第一及び第二の取付片41,42を備える。上側の前記第一の取付片41は、前記ノズル管ブーム2cの上半部に適合する凹部43を備え、下側の前記第二の取付片42は、前記ノズル管ブーム2cの下半部に適合する凹部44を備える。これらの取付片43,44は、取付ねじ45,45で互いに固着することにより、前記ノズル管ブーム2cに対して固定される。したがって、従来のノズル管ブーム2cに対しても簡単且つ確実に取り付けることができる。前記取付片43,44は、前記電極支持棒7と同じく、電気絶縁性の素材、具体的にはプラスチックで形成される。
前記取付部材40の下面、すなわち、前記下側取付片42の下面には、前記電極支持棒7が下向き直角に連結されている。前記下側取付片42の下面は、前記電極支持棒7の上端部7bが連結されている部分を除いて、前記ノズル管ブーム2cの真下に位置する下向き開放面46となっている。この面46は下向きであるので、ここには噴霧液滴Sが付着しにくい。よって、噴霧液滴Sの連続膜が前記電極支持棒7側から前記ブーム2c側へと延びて行くのを可及的に遅らせることができ、漏電防止に貢献できる。
前記取付ねじ45,45としては、タッピンねじを用いることもできるが、他の実施の形態として、締緩操作を繰り返し行える形式とすれば、前記ノズル管ブーム2cを中心として前記静電噴霧用電極部材Cの固定角度位置を変更できるようになる。これにより、静電噴霧の必要がないときには、前記静電噴霧用電極部材Cを前記噴霧ノズル3から大きく離間した退避角度位置まで、図10の矢印方向へと大きく回動させて固定することができる。また、前記噴霧ノズル3を異なる噴霧パターンのものに交換した場合等に、新たな噴霧ノズル3に対する前記電極8の離間位置関係を最適なものに設定することもできる。
図示してはいないが、本発明の他の実施の形態として、取付部材が取付用のクランプ機能を備えている態様とすることもできる。このようにすれば、どのような形式のブーム式散布機についても、前記クランプ機能を利用して静電噴霧用電極部材を簡単且つ確実に取り付けることができる。なお、この実施の形態の場合、静電噴霧用電極部材をブーム式散布機のいずれの部材に対して取り付けるかは任意である。クランプ機能を有する取付部材の具体例としては、ねじで押圧して固定する形式のほか、目玉クリップのような、ばね式クランプを採用することもできる。
なお、クランプ機能を有する前記取付部材にも、ブームの真下に位置する下向き開放面を設けることにより、漏電防止を図ることができる。
次に、図11〜図13を参照して、本発明のさらに他の実施の形態を説明する。
図11の実施の形態に係る静電噴霧用電極部材Dは、電極支持棒7が水平な鍔部50を多段状に有し、該鍔部50の回りには、該鍔部50を取り囲むように上下方向に延びて電極8からブーム2aまでの沿面距離を拡大する筒状の漏電防止部51が配設されている。すなわち、図11の実施の形態は、前記漏電防止部51の配設位置が前記水平な鍔部50の回りである点と、前記漏電防止部51の具体的構成の点において、図2及び図6に示された各実施の形態と異なる。
すなわち、図11においては、電気絶縁性を有する前記漏電防止部51が、相互間に隙間をあけて互いに連結された外側筒状部52及び内側筒状部53を備えている。これらの筒状部52,53は、内外二重となって多段状の前記鍔部50を取り囲む。図11の例では、前記筒状部52,53は、それらの上下方向の中央部同士を環状連結片54で互いに連結されており、前記筒状部52,53の上下両端部はいずれも開口している。前記電極支持棒7への取付部として、前記内側筒状部53の上下方向の中央部には、内向き鍔部55が形成されている。
図示してはいないが、前記漏電防止部51は、前記外側筒状部52の横半分と前記内側筒状部53の横半分とが一体化された左右一対の半円弧状部材を前記電極支持棒7を左右から挟むようにして接合することで、該電極支持棒7に対して取り付けることができる。
前記漏電防止部51により、前記電極8から前記電極支持棒7までの沿面距離が拡大される。また、前記筒状部52,53内には、空気中を浮遊する噴霧液滴Sが入り込みにくい。これらにより、前記電極8側から前記ブーム2a側へと向かう、噴霧液滴Sの連続膜の生成に、より長時間がかかるようになる。その結果、前記ブーム2a側への漏電がより確実に防止される。
特に、前記漏電防止部51は、前記外側筒状部52と前記内側筒状部53との二重構造とされているので、その分だけ沿面距離の拡大量が大きくなり、且つ、前記筒状部52,53内へ浮遊噴霧液滴が一層入り込みにくくなる。よって、漏電防止効果が一層大きい。さらに、前記漏電防止部51は、同じく漏電防止効果を奏する前記鍔部50の回りを取り囲むように配設されるので、噴霧液滴Sの連続膜の生成は一層確実に制限される。よって、漏電防止効果は尚一層大きなものとなる。
図11の例においても、前記電極支持棒7の上端部には、該電極支持棒7をブーム2aに対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材56が連設されており、該取付部材56が前記ブーム2aの真下に位置する下向き開放面57を備えている。
図11の取付部材56は、図6〜図9の例と同じく、溝付ブーム2bへの取り付けに適する取付部材とされている。但し、これはあくまでも一例であり、図4や図10の取付部材9,40と同じ形式にすることで、前記ねじ孔付ブーム2aや前記ノズル管ブーム2cへの取り付けに適するものにもできる。
図11の前記取付部材は、図12に示すように、図6〜図9の取付部材34の前記取付ねじ挿通孔36,36に相当する要素として、両端部に取付ねじ挿通切欠58,58を有する。すなわち、溝付ブーム2a用の取付部材に設ける取付ねじ挿通部の具体的態様は、孔でも切欠でもよいということである。
また、図11の実施の形態では、前記電極支持棒7が中空に形成され、前記電極8に接続される電線25が前記電極支持棒7の中空内部を通して配線可能とされている。このようにすれば、前記電線25の回りに浮遊噴霧液滴が付かないので、前記電線25が漏電の原因になることがない。また、前記機体1を進行させながら行う噴霧作業中に前記電線25が農作物や障害物に引っ掛かる等の問題もない。
具体的な構成として、図11の例では、前記電極8が、前記電極支持棒7の下部に連設された中空の横杆59に対して電極取付ボルト60、ワッシャ61及び電極取付ナット62で固定され、前記電線25は、前記横杆59の端部から引き出されて、前記ワッシャ61及び前記電極取付ボルト60を介して、前記電極8へと電気的に接続されている。したがって、図11の実施の形態では、前記電極取付ナット62の締緩操作により、前記横杆59に対する前記電極8の支持角度を適宜に調整することができる。よって、前記電極8と前記噴霧ノズル3の相対位置を最適なものに容易に設定できる利点もある。
既に述べたように、図11の例では、前記筒状部52,53は、それらの上下方向の中央部同士を環状連結片54で互いに連結されており、前記筒状部52,53の上下両端部はいずれも開口している。しかし、これには限定されず、他の実施の形態として、図13に示すように、前記筒状部52,53がそれらの上端部同士において前記環状連結片54で互いに連結され、前記各筒状部52,53の上端部が閉じ、且つ、下端部が開口している態様とすることもできる。また、図示してはいないが、図13の例とは逆に、前記筒状部52,53がそれらの下端部同士で互いに連結され、前記各筒状部の下端部が閉じ、且つ、上端部が開口している態様とすることもできる。
前記いずれの静電噴霧用電極部材A,B,C,Dにも適用可能な変形例として、次のような種々の実施の形態を採用することもできる。
(1)電極支持棒7の長さ方向に対して直角な断面の外周形状に凹凸を含ませることにより、前記電極支持棒7の表面積が増大されている態様とすることもできる。このようにすれば、電極支持棒7の表面への噴霧液滴Sの連続膜の生成に長時間を要するようになるので、漏電防止に貢献できる。
前記断面の形状の具体例は、例えば、図14に示す如くである。この実施の形態は、電極支持棒7が前記多数の鍔部21を有する場合にも、また、それを有しない場合にも実施可能である。前者の場合には、前記鍔部21以外の全ての部分について、前記電極支持棒7の断面形状を図14のように形成すればよい。後者の場合には、電極支持棒7の全長について、図14のような一様な断面を有するようにすればよい。
(2)前記鍔部21を多段的に有する電極支持棒7において、図10に示すように、前記各鍔部21に電線固定用切欠47が上下方向に並べて形成されている態様とすることもできる。このようにすれば、電極8に接続される電線25を、前記電線固定用切欠47,47・・・を利用して前記電極支持棒7に沿って配設し固定することができる。なお、図10の前記電線固定用切欠47は簡略化して円形の前記多数の鍔部21周縁に図示したが、実施に当たっては、鍔部形状を非円形(楕円形、長円形、卵形等)とし、前記電極支持棒7を中心から偏倚させて長径側に深めの前記電線固定用切欠47を形成する等により、鍔部実効面積の縮小を補完しておくことが望ましい。
(3)前記噴霧ノズル3の噴口3a,3b,3cの上下位置の変化に対応して前記電極8の上下位置を調整できるように、前記電極支持棒7が長さ調整可能とされる態様とすることもできる。このようにすれば、前記噴霧ノズル3の回動操作により前記噴口3a,3b,3cの上下位置が変化する場合でも、前記電極支持棒7の長さを調整することで、常に確実に静電付与を行うことができる。
前記電極支持棒7を長さ調整自在なものとするための具体的な手段としては、前記電極支持棒7の一部に、長さ固定機能を有する入れ子式の伸縮自在部を含ませたり、又はターンバックル式等の伸縮自在部を含ませることが挙げられる。
(4)前記電極8が前記機体1の進行方向の少なくとも後方へ向けて退避揺動可能となるように、前記電極支持棒7の少なくとも一部に弾性変形部が含まれる態様とすることもできる。このようにすれば、前記機体1を進行させながら行う散布作業中に、前記電極8が何らかの障害物に衝突した場合でも、前記電極支持棒7の弾性変形により、静電噴霧用電極部材の破損が防止できる。
なお、この実施の形態の具体例としては、前記電極支持棒7の少なくとも一部に、板ばね又はコイルばねを含ませることが挙げられる。これらのばねは、その全体を電気絶縁性素材で形成するのが好ましいが、金属製のばねの表面に電気絶縁性素材の被覆を施したものを採用することもできる。
(5)前記噴霧ノズル3に対する前記電極8の位置を少なくとも上下及び前後に調整できるように前記電極支持棒7の長さ及び形状が調整可能な態様とすることもできる。このようにすれば、前記噴霧ノズル7を異なる噴霧パターンのものに回動操作した場合等に、新たな噴口に対する前記電極8の位置関係を最適なものに設定することができる。また、静電噴霧を必要としない場合には、前記電極支持棒7を折り曲げ形状に変更して、前記電極8を前記噴霧ノズル3から大きく離間した退避格納位置へと移動させることもできる。
この実施の形態の具体例としては、前記電極支持棒7に、既に述べた態様の伸縮自在部を含ませるとともに、適宜の形式の関節部を含ませることが挙げられる。
(6)前記下向き開放面10,35,46,57は、前記噴口3a,3b,3cより高い位置に遠ざけるほど浮遊する噴霧液滴Sが付着し難くなることが自明なので、前記噴霧ノズル3の装着位置を散布性能や収納性等に影響しない範囲でより下方に設定し、前記電極支持棒7をそれに応じて延長しても良い。
(7)前記ブーム2a,2b,2cの真下に前記下向き開放面10,35,46,57を形成させた前記取付部材9,34,40,56の端部を、前記ブーム2a,2b,2cの外周面形状に沿って上方へ延出するように変形すれば、前記電極支持棒7の支持位置を前記ブーム2a,2b,2cの下面から上面又は側面へと変更できる。
(8)前記電極支持棒7に製造上又は組み付け上の制約がなければ、前記下向き開放面10,35,46,57自体を凹面に形成する変形が有効であり、更に、前記下向き開放面10,35,46,57の周囲に板状部材による噴霧液滴Sの侵入防止壁を設けることもできる。
本発明に係る静電噴霧用電極部材の適用対象となるブーム式散布機(ブームスプレーヤ)の噴霧作業時の概略正面図である。 本発明の実施の一形態に係る静電噴霧用電極部材をねじ孔付ブームに取り付けた状態を示す斜視図である。 図2の部分断面図である。 図2中の静電噴霧用電極部材を他の方向から見た斜視図である。 図4中の漏電防止部の縦断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る静電噴霧用電極部材を溝付ブームに取り付けた状態を示す斜視図である。 図6の部分断面図である。 図7中の取付部材の斜視図である。 図7のIX−IX矢視断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る静電噴霧用電極部材のノズル管ブームへの取付構造を示す要部斜視図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る静電噴霧用電極部材の、一部を断面とした正面図である。 図11の取付部材の斜視図である。 図11の変形例の、一部を断面とした要部正面図である。 電極支持棒の断面図である。
符号の説明
1 機体
2(2a,2b,2c) ブーム
3 噴霧ノズル
4 ブーム式散布機
7 電極支持棒
7a 電極支持棒の下端部
7b 電極支持棒の上端部
8 電極
9,34,40,56 取付部材
10,35,46,57 下向き開放面
13 ノズル連結用ねじ孔
14 ニップル
15 ニップルの上端部(上側雄ねじ部)
16 噴霧ノズルの液体入口側端部
17 ニップルの下端部(下側雄ねじ部)
20 漏電防止部
21 鍔部
22 ニップル挿通孔
23,24 筒状部
23a,24a 筒状部の開放端部
23b,24b 筒状部の閉鎖端部
23c,24c 切欠
25 電線
31 溝(ノズル管固定用溝)
32 内部空間
36 孔(取付ねじ挿通孔)
38 ナット
41,42 取付片
45 ねじ
47 電線固定用切欠
50 鍔部
51 漏電防止部
52 外側筒状部
53 内側筒状部
A,B,C,D 静電噴霧用電極部材
L ナットの長さ
S 噴霧液滴
T 内部空間の幅寸法
W 溝の開口幅
w ナットの幅

Claims (14)

  1. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記電極(8)と前記電極支持棒(7)の間に電気絶縁性を有する漏電防止部(20)が介装され、該漏電防止部(20)は、前記電極(8)側から前記電極支持棒(7)の前記下端部(7a)側へと水平方向に延びて前記電極(8)から前記電極支持棒(7)までの沿面距離を拡大する少なくとも一つの筒状部(23,24)を備え、該少なくとも一つの筒状部(23,24)の一端部(23a,24a)は開口され且つ他端部(23b,24b)は閉鎖され、前記少なくとも一つの筒状部(23,24)の周面の下部には下向きに開口する切欠(23c,24c)が形成されている、静電噴霧用電極部材。
  2. 前記少なくとも一つの筒状部が、相互間に隙間を有する外側筒状部(23)及び内側筒状部(24)であり、これらの筒状部(23,24)は、開口端部(23a,24a)が互いに逆向きに配設されるとともに閉鎖端部(23b,24b)同士が互いに連結されている、請求項に記載の静電噴霧用電極部材。
  3. 前記噴霧ノズル(3)の噴霧パターンが扇形状、前記電極(8)が板状であり、前記噴霧パターンの側面と前記漏電防止部(20)とを仕切るように前記電極(8)が配設されている、請求項1又は2に記載の静電噴霧用電極部材。
  4. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記ブーム(2a)の下面に多数のノズル連結用ねじ孔(13)が形成され、該ノズル連結用ねじ孔(13)にニップル(14)の上端部(15)がねじ結合され、前記取付部材(9)の一端側に前記電極支持棒(7)の前記上端部(7b)が連結され、前記取付部材(9)の他端側に前記ニップル(14)の下端部(17)が挿通されるニップル挿通孔(22)が形成され、該ニップル挿通孔(22)に前記ニップル(14)の前記下端部(17)を挿通して該下端部(17)に前記噴霧ノズル(3)の液体入口側端部(16)をねじ結合させることにより前記電極支持棒(7)が前記ブーム(2a)に対して固定される、静電噴霧用電極部材。
  5. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2b)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2b)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2b)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2b)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記ブーム(2b)の下面の長さ方向に沿って溝(31,31)が形成され、該溝(31,31)は、開口幅(W)よりも幅広の内部空間(32)を有し、前記取付部材(34)には前記溝(31,31)に対応する位置に孔(36,36)又は切欠(58,58)が形成され、該孔(36,36)又は切欠(58,58)にはねじ(37,37)が下から挿通され、該ねじ(37,37)の上端部には、前記溝(31,31)の開口部から前記内部空間(32)内へ挿入可能なナット(38,38)がねじ結合され、該ナット(38,38)は、前記溝(31,31)の開口幅(W)より狭い幅(w)と前記内部空間(32)の幅寸法(T)より大きい長さ(L)を有する、静電噴霧用電極部材。
  6. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記電極支持棒(7)の長さ方向に対して直角な断面の外周形状に凹凸を含ませることにより前記電極支持棒(7)の表面積が増大されている、静電噴霧用電極部材。
  7. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記電極支持棒(7)は水平な鍔部(21)を多段状に有し、該各鍔部(21)には、電線固定用切欠(47)が上下方向に並べて形成されている、静電噴霧用電極部材。
  8. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記噴霧ノズル(3)の噴口(3a,3b,3c)の上下位置の変化に対応して前記電極(8)の上下位置を調整できるように前記電極支持棒(7)が長さ調整可能とされている、静電噴霧用電極部材。
  9. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記電極(8)が前記機体(1)の進行方向の少なくとも後方へ向けて退避揺動可能となるように、前記電極支持棒(7)の少なくとも一部に弾性変形部が含まれている、静電噴霧用電極部材。
  10. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記噴霧ノズル(3)に対する前記電極(8)の位置を少なくとも上下及び前後に調整できるように前記電極支持棒(7)の長さ及び形状が変更可能とされている、静電噴霧用電極部材。
  11. 機体(1)の進行方向に対して左右方向に延びるブーム(2a,2b,2c)に沿って多数の噴霧ノズル(3)が所定間隔で下向きに配設されるブーム式散布機(4)において、前記多数の噴霧ノズル(3)のそれぞれに対応して配設され、該各噴霧ノズル(3)からの噴霧液滴(S)に電荷を付与する静電噴霧用電極部材(A,B,C,D)であって、前記ブーム(2a,2b,2c)から下向きに延びるとともに電気絶縁性と所定の長さを有する電極支持棒(7)と、該電極支持棒(7)の下端部(7a)に支持されて前記噴霧液滴(S)を帯電させる電極(8)と、前記電極支持棒(7)の上端部(7b)に連設され、前記電極支持棒(7)を前記ブーム(2a,2b,2c)に対して固定するための電気絶縁性を有する取付部材(9,34,40,56)を備え、該取付部材(9,34,40,56)が前記ブーム(2a,2b,2c)の真下に位置する下向き開放面(10,35,46,57)を備え、前記電極支持棒(7)は水平な鍔部(50)を多段状に有し、該鍔部(50)の回りには、該鍔部(50)を取り囲むように上下方向に延びて前記電極(8)から前記ブーム(2a,2b,2c)までの沿面距離を拡大する筒状の漏電防止部(51)が配設されている、静電噴霧用電極部材。
  12. 前記漏電防止部(51)が、相互間に隙間をあけて互いに連結された外側筒状部(52)及び内側筒状部(53)を備えている、請求項11に記載の静電噴霧用電極部材。
  13. 前記筒状部(52,53)がそれらの上下方向の中央部同士で互いに連結されており、前記筒状部(52,53)の上下両端部がいずれも開口している、請求項12に記載の静電噴霧用電極部材。
  14. 前記筒状部(52,53)がそれらの上端部同士又は下端部同士で互いに連結されており、前記各筒状部(52,53)の下端部又は上端部が開口している、請求項12に記載の静電噴霧用電極部材。
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