JP5452841B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用X線CT(Computed Tomography)装置または産業用X線CT装置における、コンベンショナルスキャン(conventional scan;アキシャルスキャンとも称する)またはシネスキャン(cine scan)またはヘリカルスキャン(helical scan)または可変ピッチヘリカルスキャン(variable pitch helical scan)またはヘリカルシャトルスキャン(helical shuttle scan)のz方向に連続した断層像のMPR(Multi Plane Reformat)画像の各方向における画質の均一性による画質改善を実現する3次元画像表示方法を有するX線CT装置に関する。
従来、1列のX線検出器のX線CT装置、または多列X線検出器X線CT装置、またはフラットパネル(flat panel)に代表されるマトリクス(matrix)構造の2次元X線エリア(area)検出器を用いたX線CT装置では、z方向に連続な断層像による3次元画像のMPR表示画像において、xy平面の断層像の画質を決める再構成関数が変わっても、z方向の補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処置は変わらず1つの処理方法しかなかった。このため、xy平面の画質が変化してもz方向の画質は変化せず、画質がxy平面とz方向において異なるという画質の3次元均一性の観点からは問題であった(例えば、非特許文献1参照)。
山下康行著、「極めるマルチスライスCT」株式会社中外医学社、2001年4月15日、p44―47
しかし、多列X線検出器を有するX線CT装置またはフラットパネルに代表される2次元X線エリア検出器を有するX線CT装置の普及とともに、X線CT装置では3次元画像による診断が重要な点となっている。このため、画質の3次元均一性は重要な点であり、今後は画像の3次元均一性が求められる。
そこで、本発明の目的は、z方向に連続な像の画質を向上させることが可能なX線CT装置を提供することにある。
本発明は、z方向に連続した断層像からなる3次元画像において、3次元画像表示、特にMPR表示を行う場合に、z方向と直交するxy平面の断層像の画質に合わせてz方向の画質を調整する、つまり、MPR表示においてはxz平面またはyz平面または斜断面の画質を調整するために、z方向の断層像またはx方向の1ラインの断層像データまたはy方向の1ラインの断層像データを用いて、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかを用いてz方向の画質を最適化する、つまり、MPR表示においてはxy平面またはyz平面または斜断面の画質を調整し、x方向,y方向,z方向の画像ノイズまたは空間分解能またはアーチファクトの観点から画質の均一性を良くすることを特徴とするX線CT装置、またはその3次元画像表示方法を提供することで上記課題を解決する。
第1の観点では、本発明は、X線発生装置、並びに、前記X線発生装置に相対してX線を検出するX線検出器を、前記X線発生装置とX線検出器との中間位置にあたる回転中心のまわりに回転運動をさせながら、前記中間位置に存在する被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集手段と、前記収集された投影データを用いて断層像を画像再構成する画像再構成手段と、前記被検体を載置するクレードルの進行方向であるz方向に連続する像を、前記断層像を用いて生成する画像生成手段と、前記z方向に連続する像を画像表示する画像表示装置と、を備えるX線CT装置であって、前記画像生成手段は、前記z方向に連続する像の画質を制御する画質制御手段を含むことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第1の観点におけるX線CT装置では、z方向に連続する像の画質を制御することにより、画質を変化させられるため、z方向と直交するxy平面の断層像の画質に、z方向の断面変換された画像の画質を合わせることができる。
第2の観点では、本発明は、第1の観点に記載のX線CT装置において、前記画像生成手段は、前記断層像または断層像の一部のデータの補間処理、加重加算処理もしくは前記z方向フィルタリング処理を含み、前記画質制御手段は、前記処理のパラメータを調整することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第2の観点におけるX線CT装置では、3次元画像を表示する際に断層像の存在するz方向座標位置は充分密に連続的ではなく、z方向に一定間隔おきに断層像は存在している。このため、z方向に断層像または断層像のx方向の1ラインの断層像データまたは断層像のy方向の1ラインの断層像データを用いて、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を行い、z方向に連続した充分密な断層像またはz方向に充分密なxz平面断面変換画像またはyz平面断面変換画像または斜断面画像を求める。この際に、xy平面の断層像と画質が同等になるように、z方向に連続した像の画質またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の画質に影響を与える、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整する。これにより、z方向に連続した像の画質またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の画質をxy平面の断層像の画質と同等にできる。
第3の観点では、本発明は、第1または第2のいずれか1つの観点に記載のX線CT装置において、前記画質制御手段は、前記断層像の画像再構成で用いられる再構成関数に基づいて画質を制御することを特徴とするX線CT装置。
を提供する。
上記第3の観点におけるX線CT装置では、第1の観点または第2の観点で説明されている画質を再構成関数と考え、例えばxy平面の断層像が骨用の再構成関数である場合は、z方向に連続した像の画質またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の画質も骨用の画質に相当するように、またxy平面の断層像が軟部組織用の再構成関数である場合は、z方向に連続した像の画質またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の画質も軟部組織用の画質に相当するように、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整することができる。
第4の観点では、本発明は、第1または第2の観点に記載のX線CT装置において、前記画質制御手段は、前記断層像の画像ノイズに基づいて画質を制御することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第4の観点におけるX線CT装置では、第1の観点または第2の観点で説明されている画質を画像ノイズと考え、xy平面の断層像の画像ノイズがz方向に連続した像またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の画像ノイズにほぼ同等になるように、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整することができる。
第5の観点では、本発明は、第1または第2の観点に記載のX線CT装置において、前記画質制御手段は、前記断層像の空間分解能に基づいて画質を制御することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第5の観点におけるX線CT装置では、第1の観点または第2の観点で説明されている画質を空間分解能と考え、xy平面の断層像の空間分解能がz方向に連続した像またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像の空間分解能にほぼ同等になるように、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整することができる。
第6の観点では、本発明は、第1の観点または第2の観点に記載のX線CT装置において、前記画質制御手段は、前記断層像のアーチファクトに基づいて画質を制御することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第6の観点におけるX線CT装置では、第1の観点または第2の観点で説明されている画質をアーチファクトと考え、xy平面の断層像のアーチファクトがz方向に連続した像またはxz平面・yz平面・斜断面の断面変換画像のアーチファクトにほぼ同等になるように、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整することができる。
本発明のX線CT装置、またはその3次元画像表示方法によれば、z方向に連続な像の画質を向上させることが可能なX線CT装置を実現できる効果がある。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態にかかるX線CT装置の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール(console)1と、撮影テーブル(table)10と、走査ガントリ(gantry)20とを具備している。
操作コンソール1は、画像表示装置をなし、操作者の入力を受け付ける撮影条件設定手段である入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などを実行する画像再構成手段を含む中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データ(data)を収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラム(program)やX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。
撮影条件の入力は、この撮影条件設定手段である入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。
撮影テーブル10は、被検体を乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル(cradle)12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータ(motor)で昇降およびテーブルの直線移動を行う。
走査ガントリ20は、X線発生装置であるX線管21と、X線コントローラ(controller)22と、コリメータ(collimator)23と、ビーム(beam)形成X線フィルタ(filter)28と、多列X線検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転しているX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。
ここで、X線管21、X線コントローラ22、多列X線検出器24、DAS(Data Acquisition System)25、回転部コントローラ26および制御コントローラ29は、X線データ収集手段を構成している。
ビーム形成X線フィルタ28は、撮影中心である回転中心に向かうX線の方向にはフィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従いフィルタの厚さが増し、X線をより吸収できるようになっているX線フィルタである。このため、円形または楕円形に近い断面形状の被検体の体表面の被曝を少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20はz方向の前方および後方に±約30度ほど傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
X線管21は、コーンビームCB(cone beam)と呼ばれるX線ビームを発生する。コーンビームCBの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー(view)角度0度とする。
多列X線検出器24は、z方向に例えば256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列はチャネル(channel)方向に例えば1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
X線が照射されて、収集された投影データは、多列X線検出器24からDAS25でA/D変換され、スリップリング(slip ring)30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。データ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成されてモニタ6に表示される。
図2は本実施の形態のX線CT装置の動作の概要を示すフロー図である。
ステップP1では、被検体をクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。クレードル12の上に乗せられた被検体は各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト(slice light)中心位置を合わせる。
ステップP2では、スカウト(scout)像収集を行う。スカウト像は,通常0度,90度で撮影するが部位によっては例えば頭部のように、90度スカウト像のみの場合もある。
ステップP3では、撮影条件設定を行う。通常撮影条件はスカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示しながら撮影を行う。この場合に、ヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンまたはコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャン1回分の全体としてのX線線量情報の表示を行う。また、シネスキャンにおいては、回転数または時間を入れるとその関心領域における入力された回転数分、または入力された時間分のX線線量情報が表示される。
ステップP4では、断層像撮影および断層像の画像再構成を行う。なお、この画像再構成は、中央処置装置3に含まれる画像再構成手段(図示せず)により実施される。
ステップP5では、ステップP4で画像再構成された断層像をモニタ6で表示する。
ステップP6では、ステップP5で表示された断層像をz方向に連続した断層像となるように収集し、例えば3次元画像として、z方向に連続した像を表示する。この像の表示はボリュームレンダリング(Volume Rendering)3次元画像表示、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示、MPR(Multi Plane Reformat)画像表示、再投影画像表示などの手法による2次元表示および3次元画像表示が挙げられる。なお、z方向に連続した像は、xz平面、yz平面、斜断面等の3次元画像の断面変換画像とすることができる。図3は、x方向に連続した像の例として、MPR画像と3次元画像の表示を図示したものである。
次に、z方向に連続した像の生成について説明する。画像再構成したxy平面の断層像は、層像の存在するz方向座標位置は充分密に連続的ではなく、z方向に一定間隔おきに断層像は存在している。このため、z方向に断層像または断層像のx方向の1ラインの断層像データまたは断層像のy方向の1ラインの断層像データを用いて、補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を行い、z方向に連続した充分密な像を求める。
この際に、xy平面の断層像と画質が同等になるように、z方向に連続した像の画質に影響を与える補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかの処理を調整する。これにより、z方向に連続した像の画質xy平面の断層像の画質と同等にできる。
この場合、図4のように例えば、xz平面のMPR画像においては、画像再構成された断層像aの間にz方向に内挿された断層像bが求められる。内挿された断層像は補間処理または加重加算処理またはz方向フィルタリング処理のいずれかにより求めることができる。今、断層像をG(x,y,z)とし、z方向座標z0,z1,z2,……zn,zn+1,……zNに画像再構成された断層像が存在している場合、zn+α(ただし、0<α<1とする)の位置の断層像をz方向フィルタリング処理により求めると、以下の式により求められる。
このz方向フィルタリング係数をw(i)を変えることにより、xz平面の断層像の画質が変わる。z方向フィルタリング係数w(i)をすべて正にすると平滑化フィルタの傾向を示し、滑らかなスムーズな画質になり、z方向フィルタリング係数w(i)を逆重畳処理(デコンボリューション処理)にして負の係数を混ぜることにより、高周波成分の強調された高分解能なシャープ(sharp)な画質とすることができる。
X線CT装置においては、内蔵用または軟部組織用には滑らかなスムーズ(smooth)な画質、骨用には特に耳小骨のような小さな骨を見る際には、高周波成分の強調された高分解能なシャープな画質が望まれる。上記のようなz方向フィルタリング係数w(i)を調整してxy平面の断層像の画質にxz平面の画質を合わせることができる。
上記の実施の形態では、z方向フィルタリングを用いることにより、xy平面の断層像の画質にxz平面の画質を合わせることができたが、加重加算処理、補間処理でも同様な処理が行える。
ただし、2点補間処理では平滑化しか行えない。高周波成分を強調するには3点以上の補間処理が必要になる。
次に、z方向に連続した像の画質をxy平面断層像に合わせる手法について、例を挙げて説明する。先ず一例として、xy平面の断層像の再構成関数に基づきz方向に連続した像を生成する手法がある。
図5には、そのxy平面の断層像の再構成関数に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示の流れを示している。
ステップC1においては、目的のMPR画像を指定入力する。
ステップC2においては、xy平面の断層像の画質決定要因である再構成関数を知る。この場合、画像の付帯情報などより再構成関数の条件を知ることができる。
ステップC3においては、再構成された断層像の間に断層像を内挿しながらxy平面断層像の再構成関数に相当するz方向フィルタリング処理を行う。あらかじめ、各再構成関数および撮影視野サイズ、ノイズ指標値、スライス厚、スキャン時間、X線管電圧、X線管電流などにより、z方向フィルタリング処理の係数を定めておく。
この場合のz方向フィルタリングの処理後のxy平面、xz平面の画質は同等になる。 ステップC4においては、MPR画像表示を行う。
なお、z方向に異なる断層像の画質が異なる場合は、いずれかの画質を用いるか、または、用いる全ての画質を平均化したものを用いることができる。
次に、他の例として、xy平面の画質に基づき、z方向に連続した像を生成する手法がある。
図6には、そのxy平面の断層像の画質に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示の流れを示している。
ステップC11においては、目的のMPR画像を指定入力する。
ステップC12においては、xy平面の断層像の画質を測定する。この場合に、断層像の付帯情報のノイズ指標値、空間分解能を示す画素マトリクスサイズ、撮影視野、再構成画素数、スライス厚などより画質を推測しても良いし、実際に断層像の画質を計測してもよい。
ステップC13においては、再構成された断層像の間に断層像を内挿しながらxy平面の断層像の画質に相当するz方向フィルタリング処理を行う。あらかじめ、ノイズ指標値、空間分解能、アーチファクトなどの画質を示す指標値よりz方向フィルタリング処理の係数を定めておく。
なお、図8(a)に示すxy平面のMTF(Modulation Transfer Fuction)の50%MTF値のFxy50と10%MTF値のFxy10は、図8(b)に示すxz平面のMTFの50%MTF値Fxz50と10%MTF値Fxz10は、ほぼ同等になるように調整することが好ましい。また、z方向フィルタリングの処理後のxy平面の画像ノイズの指標であるNxyとxz平面の画像ノイズの指標であるNxzは、ほぼ同等になるように調整することが好ましい。
ステップC14においては、MPR画像表示を行う。
次に、他の例として、指定した画質に基づき、z方向に連続した像を生成する手法がある。
図7には、指定されたz方向の画質に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示の流れを示している。
ステップC21においては、目的のMPR画像を指定入力する。
ステップC22においては、撮影条件設定画面またはMPR画像表示条件設定画面において、z方向の画質を選択する。この際、当然xy平面の画質に近いような画質を選択することができる。
ステップC23においては、再構成された断層像の間に断層像を内挿しながら、ステップC22で指定されたz方向の画質に相当するz方向フィルタリング処理を行う。
ステップC24においては、MPR画像表示を行う。
以上のようなz方向に連続した像の生成は、中央処理装置3に含まれる画像生成手段(図示せず)により実施される。また、画質の調整は、前記画像生成手段に含まれる画像制御手段により実施される。
以上のX線CT装置100において、本発明のX線CT装置、またはX線CT撮影方法によれば、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンの被曝低減、画質改善を実現する効果がある。
本実施の形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ(Feldkamp)法による3次元画像再構成法でもよい。さらに、他の3次元画像再構成方法でもよい。または2次元画像再構成でも良い。
本実施の形態では、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはヘリカルスキャンに限らず、シネスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンでも良い。
本実施の形態は、走査ガントリ20が傾斜していない場合で書かれているが、走査ガントリ20が傾斜した、いわゆるチルト・スキャン(tilt scan)の場合でも同様な効果を出すことができる。
本実施の形態は、生体信号に同期しない場合で書かれているが、生体信号、特に心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
本実施の形態では、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置について書かれているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
本実施の形態では、医用X線CT装置を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などで利用できる。
本発明の一実施の形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 被検体撮影の流れを示すフロー図である。 3次元MPR表示・3次元表示の例を示す説明図である。 画像再構成された断層像と内挿された断層像を示す説明図である。 xy平面の断層像の再構成関数に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示のフロー図である。 xy平面の断層像の画質に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示のフロー図である。 指定されたz方向の画質に合わせたz方向フィルタリングによるMPR画像表示のフロー図である。 xy平面内のMTFを示す説明図(a)およびxz平面内のMTFを示す説明図(b)である。
符号の説明
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線コントローラ
23 コリメータ
24 多列X線検出器
26 回転部コントローラ
27 走査ガントリ傾斜コントローラ
28 ビーム形成X線フィルタ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
100 X線CT装置

Claims (2)

  1. X線発生装置、並びに、前記X線発生装置に相対してX線を検出するX線検出器を、前記X線発生装置とX線検出器との中間位置にあたる回転中心のまわりに回転運動をさせながら、前記中間位置に存在する被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集手段と、
    前記収集された投影データを用いて断層像を画像再構成する画像再構成手段と、
    前記断層像または断層像の一部のデータの前記被検体を載置するクレードルの進行方向であるz方向に対するz方向フィルタリング処理を行い、前記z方向に連続する像を生成する画像生成手段と、
    前記z方向に連続する像を画像表示する画像表示装置と、
    を備えるX線CT装置であって、
    G(x,y,z)を断層像とし、z方向座標z0,z1,z2,……zn,zn+1, ……zNに画像再構成された断層像が存在している場合、zn+α(ただし、0<α<1とする)の位置のz方向に連続する像を求めるための前記z方向フィルタリング処理は、以下の式により示され

    (ここで、w(i)は、z方向フィルタリング係数である。)
    前記画像生成手段は、前記z方向に連続する像の画質を、前記z方向に連続する像の周波数特性が前記断層像の周波数特性に近づくように、前記z方向フィルタリング処理のz方向フィルタリング係数を調整することにより制御する画質制御手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記周波数特性は、MTF(Modulation Transfer Fuction)により示される
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
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