JP5452739B2 - 入力装置 - Google Patents

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本出願は、日本国特許出願2011−027432号(2011年2月10日出願)の優先権を主張するものであり、当該出願の開示全体を、ここに参照のために取り込む。
本発明は、入力装置に関するものであり、特にデータの非表示設定が可能な入力装置に関するものである。
携帯電話端末等の入力装置は、知人の名前、電話番号、メールアドレス等を管理するアドレス帳アプリケーション(電話帳アプリケーション)やユーザの予定を管理するスケジュールアプリケーション等を有していることが多い。これらのアプリケーションにより扱われる情報には、個人的な情報が含まれる。そのため、アドレス帳アプリケーション等で登録されるデータの中には、第三者(他人)に見られたくないデータが存在することがある。
このような場合を考慮して、従来の携帯電話端末には、登録したデータを表示しない非表示設定(シークレット設定)が可能なものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の携帯電話端末では、アドレス帳の個々のデータ毎にシークレット設定が可能であり、シークレット設定された項目はアドレス帳に表示されない。シークレット設定を解除するためには、ユーザは、待受画面で暗証番号を入力する。暗証番号が正しい場合、シークレット設定が一時的に解除され、ユーザは、アドレス帳でシークレット設定されたデータを視認することができる。
特開平11−355417号公報
しかし、従来の入力装置では、ユーザは、シークレット設定されたデータが存在するか否かについて、シークレット設定を解除するまで認識することができない。よって、シークレット設定されたデータの存在を失念したユーザは、シークレット設定により表示されていないデータを再登録するおそれがある。また当該ユーザは、そもそも登録されていないデータであっても、シークレット設定により非表示になっているものと誤解して、シークレット設定を解除した上でデータを探してしまうおそれがある。これらの操作は、ユーザにとって煩わしいものであり、この問題は、シークレット設定されたデータが増えるほど顕著となる。
従って、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、シークレット設定されたデータの存在を容易にユーザに認識させる入力装置を提供することにある。
上述した諸課題を解決すべく、第1の発明による入力装置は、
表示項目に対応するデータ毎に非表示設定が可能な入力装置において、
接触を検出するタッチセンサと、
表示部と、
前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示する触感呈示部と、
前記表示部に表示されている表示項目において、当該表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在すると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する制御部と
を備える入力装置である。
また、当該入力装置は更に、前記タッチセンサに対する押圧を検出する押圧検出部を備え、前記制御部は、前記表示部に表示されている表示項目において、当該表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在し、且つ前記タッチセンサに対する押圧に基づくデータが閾値以上であると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御することが望ましい。
また、非表示設定の種類が複数存在する場合、前記制御部は、表示項目に対応するデータの前記非表示設定の種類に対応する複数の閾値を設定することが望ましい。
また、前記触感呈示部が触感を呈示した後に、前記タッチセンサが所定の軌跡条件を満たす接触を検出する場合、前記制御部は、前記非表示設定されたデータの非表示設定を解除し、前記非表示設定されたデータを表示するように前記表示部を制御することが望ましい。
また、前記制御部は、前記非表示設定されたデータの非表示設定を解除した後に前記タッチセンサが所定の条件を満たす接触を新たに検出する場合、前記非表示設定が解除されたデータを再度非表示にするように前記表示部を制御することが望ましい。
また、非表示設定されているデータが複数存在する場合、前記制御部は、前記表示部に表示された表示項目に対応して非表示設定されているデータの個数に応じて、接触物に対する触感の呈示回数が変化するように前記触感呈示部を制御することが望ましい。
また、前記制御部は、前記タッチセンサが検出する前記接触の位置が所定の位置である場合に、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御することが望ましい。
また、前記非表示設定されたデータを有する第1データ群及び前記非表示設定されたデータを有さない第2データ群が存在し、前記第1データ群に対応する第1識別情報及び前記第2データ群に対応する第2識別情報が前記表示部に表示されている場合に、前記制御部は、前記タッチセンサが検出する前記接触の位置が前記第1識別情報が表示されている位置であると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示し、前記位置が前記第2識別情報が表示されている位置であると、前記接触物に対して触感を呈示しないように前記触感呈示部を制御することが望ましい。
また、前記第1データ群は、非表示設定されていないデータを含み、前記タッチセンサが当該非表示設定されていないデータへの接触を検出すると、前記制御部は、前記非表示設定されていないデータの詳細情報を表示するように前記表示部を制御することが望ましい。
上記のように構成された本発明にかかる入力装置によれば、表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在する場合、タッチセンサに接触している接触物に対して触感が呈示される。よって、ユーザは、触感の有無により、非表示設定されたデータの存在を容易に認識することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る入力装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図2は、図1の表示部の表示画面例である。 図3は、図1の表示部の表示画面例である。 図4は、図1の入力装置が行う処理を示すフローチャートである。 図5は、図1の入力装置の処理を図式的に示す説明図である。 図6は、図1の入力装置の処理を図式的に示す説明図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る表示部の表示画面例である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る入力装置の概略構成を示す機能ブロック図である。本発明の入力装置101の一例としては、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯音楽プレイヤー、携帯テレビ、携帯ゲーム機、銀行のATM(Automated Teller Machine)、駅の券売機が挙げられる。この入力装置101は、データ毎に非表示設定(シークレット設定)が可能なものである。非表示設定が可能なことによりユーザの利便性が向上する入力装置101のアプリケーションは、例えば、個人情報を扱うアプリケーションであり、例えば、アドレス帳アプリケーション、メールアプリケーション、スケジュールアプリケーション、タスクリスト(ToDoリスト)アプリケーション、ブックマークアプリケーション、メモ帳アプリケーションがある。
入力装置101は、表示部103及びタッチセンサ104を備えるタッチパネル102と、記憶部105と、押圧検出部106と、触感呈示部107と、制御部108とを有する。
表示部103は、入力装置101が備えるアプリケーションに対応する表示を行うもので、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等を用いて構成される。入力装置101のアプリケーションとしてアドレス帳アプリケーションが実行されている場合、表示部103は、例えば図2のようにアドレス帳に登録されている名前の一覧を表示する。図2には、アドレス帳のあ行に登録されている名前の一覧が表示されている。以下、表示部103が表示する内容を「表示項目」とする。つまり、図2では、表示項目とは、「アドレス帳のあ行」ということになる。そして、表示項目を構成する要素を当該表示項目に対応する「データ」とする。非表示設定の対象は、表示項目に対応する各データであり、非表示設定されていないデータは、表示部103に表示される。つまり、図2では、非表示設定されていないデータとは、「青山」、「飯田」、「尾上」というデータである。表示項目に対応するデータが全て非表示設定されている場合は、当該データは表示部103に表示されない。非表示設定されたデータ(非表示設定データ)は、非表示設定が解除された場合に表示部103に表示される。例えば、「植木」、「江田」というデータが非表示設定されている場合、当該設定が解除されると、表示部103の表示は、図3のようになる。以下、同じカテゴリー(グループ)に属するデータの集合体を「データ群」とする。例えば、あ行に関するデータ群とは、「青山」、「飯田」、「植木」という非表示設定されていないデータと、「植木」、「江田」という非表示設定されているデータとにより構成されるデータの集合体を指す。更に、データ群の構成データの共通属性を示すものを「識別情報」とする。図2では、あ行に関するデータ群の識別情報は、あ行のタブ(図2の「あ」と記載された領域)として表示されている。
なお、表示部103は、文字を入力するためのキー又はボタンを表示することもできる。表示部103が、キー又はボタンを表示する場合、入力装置101は、文字を入力するために機械的なキー又はボタンを備えないこともできる。
タッチセンサ104は、ユーザの指やスタイラスペン等(接触物)による接触を検出するもので、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の公知の方式のもので構成される。タッチセンサ104は、接触を検出すると、当該接触の位置に関する接触位置情報を制御部108に送る。なお、タッチセンサ104が接触を検出する上で、接触物がタッチセンサ104に物理的に接触することは必須ではない。例えば、タッチセンサ104が光学式である場合は、タッチセンサ104はタッチセンサ104上の赤外線が指やスタイラスペン等で遮られた位置を検出するため、接触物がタッチセンサ104に接触することは不要である。なお、押圧とは、圧力を伴う押下のみに限定されるものではなく、ユーザの指やスタイラスペン等がタッチセンサ104にゼロ又は限りなくゼロに近い圧力で接触することも含むものである。
記憶部105は、接触に関する各種情報(例えば、接触位置情報)や押圧条件、タッチパネル102上での位置条件や所定の軌跡条件等を記憶するとともに、ワークメモリ等としても機能する。押圧条件とは、触感呈示部107が非表示設定データの存在を示す触感を呈示する基準となるものであり、例えばタッチセンサ104に対する押圧に基づくデータが押圧に関する閾値以上であること等である。
また、位置条件とは、触感呈示部107が非表示設定データの存在を示す触感を呈示する基準となりうるものであり、例えばタッチセンサ104に対する接触位置が所定の位置であること等である。なお、所定の位置への接触とは、厳密にその位置のみへの接触に限定されるものではなく、例えば、接触物の摺動操作(ドラッグ操作)により、所定の位置を通過した場合の接触も含むものであることに留意されたい。なお、摺動操作とは、接触が維持された状態で接触位置を移動させる操作を指す。
更に、所定の軌跡条件とは、制御部108が非表示設定を解除するための基準となるものであり、例えば、接触物による摺動操作の接触軌跡が所定の軌跡と一致すること等である。所定の軌跡条件を満たす接触が検出された場合、非表示設定が解除される。なお、接触軌跡と所定の軌跡との一致とは、厳密な完全一致に限定されるものではない。例えば、誤差範囲を予め定め、当該誤差範囲内であるならば、接触軌跡は所定の軌跡に一致するとみなすことができる。
押圧に関する閾値や所定の軌跡は、制御部108が任意に設定できる事項である。そのため、制御部108は、表示項目に対応するデータの複数の非表示設定の種類に応じて押圧に関する閾値や所定の軌跡を複数設定することもできる。非表示設定の種類は、非表示設定が可能なアプリケーション毎、同一アプリケーションにおけるデータの属性毎又は秘匿度の度合い毎に分類されるものである。例えば、制御部108は、アドレス帳アプリケーションにおいて親戚グループに属する非表示設定データに関し、且つ押圧に関する閾値を友人グループに属する非表示設定データに関し、且つ押圧に関する閾値よりも大きく(又は小さく)設定することができる。また、制御部108は、アドレス帳アプリケーションにおける非表示設定解除に対応する所定の軌跡を三角形と設定し、スケジュール帳アプリケーションにおける非表示設定解除に対応する所定の軌跡を四角形と設定することもできる。
押圧検出部106は、タッチセンサ104に対する押圧を検出するもので、例えば、押圧に応じて物理的または電気的な特性(歪み、抵抗、電圧等)が変化する歪みゲージセンサや圧電素子等の素子等を用いて構成する。押圧検出部106が、例えば、圧電素子等を用いて構成された場合、押圧検出部106の圧電素子は、タッチセンサ104に対する押圧に係る荷重(力)の大きさ(または、荷重(力)の大きさが変化する速さ(加速度))に応じて、電気的な特性である電圧の大きさ(電圧値)が変化する。押圧検出部106は、この電圧の大きさ(電圧値(以下、単にデータと称する))を、制御部108に通知する。制御部108は、押圧検出部106がデータを制御部108に通知することにより、または、制御部108が押圧検出部106の圧電素子に係るデータを検出することにより、当該データを取得する。つまり、制御部108は、タッチセンサ104に対する押圧に基づくデータを取得する。すなわち、制御部108は、押圧検出部106から押圧に基づくデータを取得する。
触感呈示部107は、タッチセンサ104を振動させ、タッチセンサ104に接触しているユーザの指やスタイラスペン等(接触物)に触感を呈示するもので、例えば、圧電素子等の振動素子を用いて構成される。呈示する触感は、何らかの振動であればよく、制御部108は、周波数、周期(波長)、振幅、波形を、呈示する触感に応じて適宜設定することができる。例えば、制御部108は、非表示設定が可能なアプリケーション毎(例えば、アドレス帳アプリケーション及びスケジュールアプリケーション毎)やデータの種類毎(例えば、親戚データ及び友人データ毎)に異なる触感を設定することができる。また、制御部108は、接触物に呈示される触感の回数を適宜設定することもできる。例えば、制御部108は、接触物に呈示される触感の回数を、表示部103に表示されている表示項目に対応する非表示設定データの個数に一致させることができる。
また、触感呈示部107は、単なる振動ではなく、機械的なキーを押した際に感じられるカチッとした硬質的な触感(リアルなクリック感)を接触物に対して呈示することもできる。触感を呈示する条件(例えば、タッチパネル102に対する押圧の荷重が1N[ニュートン]を超えること(対応して、タッチパネル102に対する押圧に基づくデータ(電圧)が1Vを超えること))を設定することにより、この条件を満たすまでは、ユーザの圧覚を刺激し、条件を満たすと、触感呈示部107がタッチセンサ104を振動させてユーザの触覚を刺激することが可能になる。このように、ユーザの圧覚と触覚を刺激することにより、カチッとした硬質的な触感をユーザに呈示できる。タッチセンサ104自体は、押圧されても機械的なキーのように物理的に変位しないが、上記のような触感をタッチ対象(接触物)に呈示することにより、ユーザは、機械的なキーを操作した場合と同様のリアルなクリック感を得ることができる。これにより、ユーザは、接触によるフィードバックが本来ないタッチセンサ104への操作を違和感なく行うことが可能となる。カチッとした硬質的な触感は、例えば140Hz〜500Hzのサイン波を1周期又は矩形波を1周期呈示することにより実現できる。
なお、押圧検出部106及び触感呈示部107が圧電素子を用いて構成される場合には、圧電素子を共用して、押圧検出部106及び触感呈示部107を構成することができる。圧電素子は、圧力が加わると電圧を発生し、電圧が加わると変形するためである。なお、触感呈示部107は、振動モータ(偏心モータ)等に基づいて入力装置101を振動させることにより、タッチセンサ104を間接的に振動させるように構成してもよいし、タッチセンサ104に圧電素子を配設することにより、タッチセンサ104を直接的に振動させるように構成してもよい。
制御部108は、入力装置101の各機能ブロックをはじめとして入力装置101の全体を制御及び管理する。ここで、制御部108は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理毎に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成したりすることができる。制御部108の行う処理については、後述の図4、図5及び図6の説明にて詳述する。
続いて、入力装置101が非表示設定(シークレット設定)されたデータの存在をユーザに認識させる方法について、図4、図5及び図6を参照して説明する。図4は、図1の入力装置が行う処理を示すフローチャートである。図5及び図6は、図1の入力装置の処理を図式的に示す説明図である。以下、表示部103には、図2のような「アドレス帳のあ行」が表示項目として表示され(図5(a))、親戚グループに属する「植木」データ及び友人グループに属する「江田」データが非表示設定されているとする。また、本実施形態では、制御部108は、タブ111以外への接触に対して1つの押圧に関する閾値(押圧に関する第1閾値)を、またタブ111への接触に対して2つの押圧に関する閾値(押圧に関する第2閾値及び第3閾値(押圧に関する第2閾値<押圧に関する第3閾値))を、設定しているとする。押圧に関する第1閾値は、非表示設定の種類を問わず、非表示設定データの有無に関する基準であるとする。押圧に関する第2閾値は、親戚グループに属する非表示設定データの有無に関する基準であり、押圧に関する第3閾値は、友人グループに属する非表示設定データの有無に関する基準であるとする。
タッチパネル102への接触がユーザの指やスタイラスペン等の接触物によって行われると(図5(b)及び(c))、タッチセンサ104は、この接触を検出する(ステップS101)。
制御部108は、押圧検出部106から、ユーザの指やスタイラスペン等の接触物がタッチセンサ104に接触した時点から、タッチセンサ104のタッチ面に対する押圧に基づくデータを取得し始める(ステップS102)。
タッチセンサ104が接触を検出すると、制御部108は、現在の表示項目に対応する非表示設定されたデータ(非表示設定データ)が存在するか否かを判断する(ステップS103)。なお、タッチセンサ104は、当該接触に関する接触位置情報を制御部108に送るものであるため、制御部108は、所定の位置への接触が検出された場合に、非表示設定データの存在の確認処理を行うこともできる。例えば、制御部108は、タブ111への接触が検出された場合に(図5(c))、非表示設定データの存在の確認処理を行うことができる。所定の位置への接触を要求することにより、当該位置を把握していない第三者の不正な使用を防ぐことができる。なお、タッチセンサ104が非表示設定されていないデータ(例えば、「青山」)への接触を検出した場合には、制御部108は、非表示設定データの存在の確認処理を行わず、非表示設定されていないデータ(「青山」)の詳細情報(電話番号、メールアドレス、住所等)を表示部103に表示させることもできる。
表示項目を構成するデータの中に、非表示設定されたデータが存在する場合(ステップS103のYes)、制御部108は、押圧検出部106により検出された押圧に基づくデータと記憶部105に記憶されている押圧に関する閾値との比較を行うことができる(ステップS104)。
押圧に基づくデータが押圧に関する閾値以上である場合(ステップS104のYes)、制御部108は、タッチセンサ104に接触している接触物に対して触感を呈示するように触感呈示部107を制御する(ステップS105)。ユーザは、この触感によって、現在の表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在することを認識することができる。なお、制御部108は、異なる押圧に関する閾値に対応して、異なる触感を設定することができる。例えば、制御部108は、押圧に関する第1閾値に対応して第1触感(例えば、ブル)を、押圧に関する第2閾値に対応して第2触感(例えば、ブルル)を、押圧に関する第3閾値に対応して第3触感(例えば、ブルルル)を設定することができる。つまり、ユーザは、第1触感の呈示から非表示設定データが存在することを認識することができる(図5(d))。また、ユーザは、第2触感の呈示から親戚グループに属する非表示設定データ(「植木」)が存在することを認識することができる(図5(e))。また、ユーザは、第3触感の呈示から友人グループに属する非表示設定データ(「江田」)が存在することを認識することができる(図5(e))。
また、制御部108は、非表示設定されているデータの個数に応じて、触感の呈示回数が変化するように触感呈示部107を制御することができる。本実施形態では、非表示設定データとして「植木」及び「江田」の2つのデータが存在する。この点に鑑み、制御部108は、押圧に関する第1閾値以上の押圧に基づくデータで接触が行われた場合、第1触感を2回(ブル、ブル)呈示するように触感呈示部107を制御することができる。これにより、ユーザは、非表示設定データの個数を認識することができる。
触感の呈示後、ユーザは、タッチセンサ104から接触物を離さずに摺動操作を行うとする(図6(f)及び(g))。タッチセンサ104は摺動操作による接触の位置情報を制御部108に送り、制御部108は当該位置情報から得られる接触軌跡113又は115が所定の軌跡に一致するか否かを判断する(ステップS106)。
所定の軌跡を描く摺動操作が行われた場合(ステップS106のYes)、制御部108は、現在表示部103に表示されている表示項目に対応する非表示設定されたデータの非表示設定を解除する(ステップS107)。そして、制御部108は、非表示設定が解除されたデータを表示部103に表示させる(ステップS108及び図6(h)及び(i))。
なお、制御部108は、摺動操作による接触軌跡のみならず摺動操作における押圧に基づくデータも考慮して、非表示設定データを選択して解除することができる。例えば、摺動操作における押圧に基づくデータが押圧に関する第2閾値以上押圧に関する第3閾値未満であった場合、制御部108は、親戚グループに属するデータ(「植木」)の非表示設定のみを解除し、表示することができる(図6(i))。
なお、非表示設定の解除は、所定の軌跡を描く摺動操作に限定されるわけではない。例えば、ステップS105での触感を呈示後に、制御部108は、非表示設定の解除用パスワード(暗証番号)入力画面を表示部103に表示させることができる。ユーザがパスワードを入力すると、制御部108は、入力されたパスワードが正しいか否か判断する。そして、制御部108は、パスワードが正しい場合、非表示設定を解除する。
非表示設定が解除された後、ユーザは、接触物をタッチセンサ104から離し、タッチセンサ104に新たな接触を行ったとする(図6(j)及び(k))。タッチセンサ104が新たな接触を検出すると(ステップS109のYes)、制御部108は、非表示設定が解除されたデータを再度非表示設定することができる(ステップS110及び図6(l))。なお、制御部108は、新たな接触が所定の条件を満たした場合に、非表示設定が解除されたデータを再度非表示設定することもできる。所定の条件とは、位置条件(例えば、接触位置は所定の位置であるか)や押圧条件(例えば、押圧に基づくデータが押圧に関する閾値以上であるか)である。制御部108は、例えば、非表示設定の解除により表示されたデータ(「植木」)上への接触が行われた場合に(図6(k))、非表示設定が解除されたデータを再度非表示設定することができる。
なお、ユーザがアプリケーション終了ボタン(図示せず)等の押下により、アドレス帳アプリケーションが終了し、表示部103が待受画面を表示した場合に、制御部108は、非表示設定が解除されたデータを再度非表示設定することもできる。
このように本実施形態では、入力装置101の制御部108は、表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在する場合、タッチセンサ104に接触している接触物に対して触感を呈示するように触感呈示部107を制御する。ユーザは、タッチセンサ104に接触することのみにより、触感の有無から非表示設定データの存在を認識することができる。つまり、ユーザは、非表示設定データの存在を認識するために、非表示設定の解除等をする必要はない。そのため、ユーザは容易に非表示設定データの存在を認識できる。また、触感は、タッチセンサ104を押圧しているユーザ本人のみにしか呈示されないため、第三者がタッチパネル102を覗いていた場合にも、非表示設定データの存在の有無が第三者に知られることはない。
また、本実施形態では、制御部108は、表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在し、且つタッチセンサ104に対する押圧に基づくデータが押圧に関する閾値以上である場合、タッチセンサ104に接触している接触物に対して触感を呈示するように触感呈示部107を制御することができる。つまり、入力装置101は、押圧に基づくデータが押圧に関する閾値以上の場合のみ、触感呈示処理を行えばよく、押圧に基づくデータが押圧に関する閾値未満の場合には、別の処理をユーザに提供することができる。例えば、アドレス帳アプリケーションにおいて、押圧に関する閾値未満の押圧に基づくデータで表示されている名前への接触が行われた場合、制御部108は、当該名前に関する詳細情報を表示部103に表示させることができる。つまり、ユーザは、押圧を調整することにより、非表示設定データの存在の確認動作と、それ以外の動作とを使い分けることが可能になる。
また、本実施形態では、非表示設定の種類(親戚グループに属するデータの非表示設定及び友人グループに属するデータの非表示設定)が複数存在する場合、制御部108は、非表示設定の種類に対応する複数の押圧に関する閾値(押圧に関する第2閾値及び第3閾値)を設定することができる。ユーザは、押圧に関する閾値と非表示設定の種類との関係性を把握しておくことにより、触感が呈示されたときの押圧から、どのようなデータに対して非表示設定されているかを把握することができる。
また、本実施形態では、触感呈示部107が触感を呈示した後に、タッチセンサ104が所定の軌跡条件を満たす接触を検出する場合、制御部108は、非表示設定されたデータの非表示設定を解除し、非表示設定されたデータを表示するように表示部103を制御することができる。つまり、ユーザは、非表示設定データの存在を確認するための押圧動作から連続する摺動動作を行うことにより、非表示設定を解除できる。従って、容易に且つ無駄な動作なく非表示設定の解除が可能となる。
また、本実施形態では、制御部108は、非表示設定されたデータの非表示設定を解除した後にタッチセンサ104が接触を検出する場合、非表示設定が解除されたデータを再度非表示にするように表示部103を制御することができる。つまり、ユーザは、タッチセンサ104への接触という簡単な動作により、再度非表示設定することができる。
また、本実施形態では、非表示設定されているデータが複数存在する場合、制御部108は、非表示設定されているデータの個数に応じて、触感の呈示回数が変化するように触感呈示部107を制御することができる。つまり、ユーザは、呈示される触感の回数により、非表示設定されているデータの個数を簡単に認識することができる。
また、本実施形態では、制御部108は、タッチセンサ104が検出する接触の位置が所定の位置である場合に、タッチセンサ104に接触している接触物に対して触感を呈示するように触感呈示部107を制御することができる。つまり、所定の位置を把握していない第三者は、非表示設定データの有無を確認することができない。よって、第三者の不正使用を防ぐことができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、各部材、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
上述の本発明の実施形態においては、制御部は、現在の表示項目に対応する非表示設定されたデータ(非表示設定データ)が存在するか否かを判断し、判断結果に応じて触感呈示部に触感を呈示させるとして説明したが、本発明は、現在表示されてない表示項目における非表示設定データの有無に応じて、触感をユーザに呈示させることができる。例えば、現在の表示項目が「アドレス帳のあ行」である場合、あ行のタブ(第1識別情報)が開かれ、他のタブ、例えばか行のタブ(第2識別情報)は閉じている。つまり、表示部103には、あ行に関するデータ群(第1データ群)が表示されている。このとき、か行のタブへの接触がタッチセンサにより検出されると、制御部は、第2識別情報に対応するか行に関するデータ群(第2データ群)が非表示設定データを有しているか判断することができる。そして、第2データ群に非表示設定データが存在する場合、制御部は、タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように触感呈示部を制御することができる。また、第2データ群に非表示設定データが存在しない場合、制御部は、タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示しないように触感呈示部を制御することができる。これにより、ユーザは、識別情報への接触により、現在表示されてない表示項目における非表示設定データの有無について認識することができる。
また、上述の本発明の実施形態おいては、表示項目は「アドレス帳のあ行」であるとして説明したが、本発明は、当該表示項目と異なる階層の表示項目にも適用することができる。例えば、「アドレス帳のあ行」の各名前(以下、青山とする)へ接触を行うと、青山の詳細情報が表示されるとする。つまり、「青山の詳細情報」という表示項目は、「アドレス帳のあ行」の下の階層を意味する。そして、「青山の詳細情報」に対応する非表示設定されたデータが存在する場合には、制御部はユーザの接触に応じて触感を呈示することができる。
また、上述の本発明の実施形態の説明において、非表示設定データが存在することをユーザに認識させるために、触感が呈示されるとして説明したが、ユーザへの通知方法は触感に限定されるものでもない。例えば、アドレス帳アプリケーションにおいてあ行の2人のデータが非表示設定されているとする。この状況で、タッチセンサに接触が行われると、制御部は、図7のように2人分の間隔617を設けてあ行の登録データを表示部に表示させることができる。これにより、ユーザは、非表示設定データが2つ存在することを認識することができる。
また、上述の本発明の実施形態の説明において、例えば、押圧に関する閾値「以上」または押圧に関する閾値「未満」のような表現の技術的思想が意味する内容は必ずしも厳密な意味ではなく、入力装置の仕様に応じて、基準となる値を含む場合又は含まない場合の意味を包含するものとする。例えば、押圧に関する閾値「以上」とは、押圧に基づくデータが押圧に関する閾値に達した場合のみならず、押圧に関する閾値を超えた場合も含意し得るものとする。また、例えば押圧に関する閾値「未満」とは、押圧に基づくデータが押圧に関する閾値を下回った場合のみならず、押圧に関する閾値に達した場合、つまり押圧に関する閾値以下になった場合も含意し得るものとする。
また、上述した本発明の本実施形態の説明における「表示部」及び「タッチセンサ」は、表示部とタッチセンサとの両機能を共通の基板に持たせる等により、一体化した装置によって構成されてもよい。このような表示部とタッチセンサとの両機能を一体化した装置の構成の一例としては、液晶パネルが有するマトリクス状配列の画素電極群に、フォトダイオード等の複数の光電変換素子を規則的に混在させたものがある。この装置は、液晶パネル構造によって画像を表示する一方で、パネル表面の所望位置をタッチ入力するペンの先端で液晶表示用のバックライトの光を反射し、この反射光を周辺の光電変換素子が受光することにより、タッチ位置を検出することができる。
101 入力装置
102 タッチパネル
103 表示部
104 タッチセンサ
105 記憶部
106 押圧検出部
107 触感呈示部
108 制御部
111 タブ
113、115 接触軌跡
617 間隔

Claims (9)

  1. 表示項目に対応するデータ毎に非表示設定が可能な入力装置において、
    接触を検出するタッチセンサと、
    表示部と、
    前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示する触感呈示部と、
    前記表示部に表示されている表示項目において、当該表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在すると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する制御部と
    を備える入力装置。
  2. 請求項1に記載の入力装置において、
    当該入力装置は更に、前記タッチセンサに対する押圧を検出する押圧検出部を備え、
    前記制御部は、前記表示部に表示されている表示項目において、当該表示項目に対応する非表示設定されたデータが存在し、且つ前記タッチセンサに対する押圧に基づくデータが閾値以上であると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する
    ことを特徴とする入力装置。
  3. 請求項2に記載の入力装置において、表示項目に対応するデータの非表示設定の種類が複数存在する場合、前記制御部は、前記非表示設定の種類に対応する複数の閾値を設定することを特徴とする入力装置。
  4. 請求項1に記載の入力装置において、前記触感呈示部が触感を呈示した後に、前記タッチセンサが所定の軌跡条件を満たす接触を検出する場合、前記制御部は、前記非表示設定されたデータの非表示設定を解除し、前記非表示設定されたデータを表示するように前記表示部を制御することを特徴とする入力装置。
  5. 請求項4に記載の入力装置において、前記制御部は、前記非表示設定されたデータの非表示設定を解除した後に前記タッチセンサが所定の条件を満たす接触を新たに検出する場合、前記非表示設定が解除されたデータを再度非表示にするように前記表示部を制御することを特徴とする入力装置。
  6. 請求項1に記載の入力装置において、非表示設定されているデータが複数存在する場合、前記制御部は、前記表示部に表示された表示項目に対応して非表示設定されているデータの個数に応じて、接触物に対する触感の呈示回数が変化するように前記触感呈示部を制御することを特徴とする入力装置。
  7. 請求項1に記載の入力装置において、前記制御部は、前記タッチセンサが検出する前記接触の位置が所定の位置である場合に、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御することを特徴とする入力装置。
  8. 請求項1に記載の入力装置において、前記非表示設定されたデータを有する第1データ群及び前記非表示設定されたデータを有さない第2データ群が存在し、前記第1データ群に対応する第1識別情報及び前記第2データ群に対応する第2識別情報が前記表示部に表示されている場合に、
    前記制御部は、前記タッチセンサが検出する前記接触の位置が前記第1識別情報が表示されている位置であると、前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示し、前記位置が前記第2識別情報が表示されている位置であると、前記接触物に対して触感を呈示しないように前記触感呈示部を制御することを特徴とする入力装置。
  9. 請求項8に記載の入力装置において、前記第1データ群は、非表示設定されていないデータを含み、前記タッチセンサが当該非表示設定されていないデータへの接触を検出すると、前記制御部は、前記非表示設定されていないデータの詳細情報を表示するように前記表示部を制御することを特徴とする入力装置。
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