JP5452154B2 - 家庭用薄葉紙の製造方法 - Google Patents
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Description
また、綿を含む布帛小片を粉砕したものを用いた紙の製造方法も知られている(特許文献1)。かかる紙の製造方法では、抄紙する繊維長を平均1〜10mm(好ましくは3〜10mm)の範囲で粉砕することが記載されている。
さらに、綿、ウール等よりなる古布を予め粉砕工程を経てなる古布粉砕物15%〜30%に対してパルプ、紙85%〜70%を混合して調整工程、抄造工程、及び仕上げ工程を経るようにした綿入り紙の製造方法も知られている(特許文献2)。
コットン繊維が長いと、水に離解せずに繊維がよれ、ダマになりやすいという問題があった。
ティッシュペーパー1は、例えば、ポップアップ式に重畳されて所定の収納箱に収納され、ティシュペーパー製品などとして使用されるものである。
本発明のコットン繊維は、繊維長が1.0〜2.5mmのコットン粉砕体にて構成されている。ここで、繊維長が1.0mm未満であると、パルプ繊維等の原料素材中の繊維とからみにくくなって紙力が弱くなるため、紙粉が多くなってしまう。一方、繊維長が2.5より大きいと、原料素材中の繊維とのからみが良すぎるため、地合不良になり強度が弱くなって均一性のない紙になってしまう。
この繊維長が1.0〜2.5mmのコットン粉砕体は、乾燥状態では中空繊維のため嵩高であってティッシュペーパー1に柔軟性を付与する一方、ヨレやダマがなく水中では離解することができるため、ティッシュペーパー1を水中に廃棄可能とするものである。
即ち、本実施形態におけるティッシュペーパー1は、利用価値のない廃棄物を有効利用することができ、コストダウンを実現すると共に、パルプの使用量を抑え環境問題を考慮した製品となっている。
配合率が5重量%に満たない場合にはティッシュペーパー1に柔軟性を付与することができず、一方、配合率が30重量%より多い場合には紙粉が多くなるためである。
なお、本発明においては、ティシュペーパー1自体の大きさ、紙厚、プライ数などは限定されず、適宜設定可能である。
図3に示すように、家庭用薄葉紙の製造方法は、粉砕工程(ステップS1)、通過工程(ステップS2)、抄紙工程(ステップS3)を有している。
ここで、コットン繊維の特徴を説明すると、コットン繊維はその繊維中に水を通す管状構造を有しており、この管状構造により、乾燥すると中空繊維となって嵩高く柔らかい性質を有している。しかしながら、コットン繊維は、柔らかいためよじれやすく、均一な繊維長とするのは困難で、且つ粉砕に際して管状構造が潰れやすいものである。
ここで、ロータリーカッター方式の粉砕機とは、固定刃及びカッティング刃からなり、カッティングのみ行なうすり潰す工程のない粉砕機械であって、コットン繊維にように柔らかな繊維であっても2.5mm以下の均一な粉砕体に粉砕することが可能である。
具体的に、ロータリーカッター方式の粉砕機は、容器内に固定刃及びカッティング刃が配設されて成る本体を備え、当該本体内にコットン繊維を投入して固定刃及びカッティング刃によってコットン繊維を粉砕する。
このようなロータリーカッター方式の粉砕機を使用することで、繊維を潰すことなく粉砕することが可能である。
なお、このようなロータリーカッター方式の粉砕機として、例えば、株式会社三力製作所製の粉砕機(型番:SF−3)などを用いる。
具体的に、上記フィルターは、一定サイズの粒子のみ通過させる多数の孔を備えており、コットン粉砕体を通過させることでその粒子径を選別して、コットン粉砕体の繊維長を均一に調整することが可能である。また、フィルターの孔の大きさを変えることで、選別されるコットン粉砕体の繊維長の長さを変えることができる。
抄紙工程においては、既知の設備および製造工程に従ってティシュペーパー1の原紙が製造されることとなる。
具体的には、抄紙工程は、抄紙原料を実質的に湿紙に形成するワイヤーパート、湿紙を脱水するプレスパート、脱水された湿紙を乾燥するドライヤーパートの少なくとも3つのパートを有し、公知の種々の抄紙機を用いることができる。また、クレープ処理やカレンダー処理を施すこととしても良い。
ここで、抄紙原料として、上記した公知のパルプ繊維等の原料素材に、コットン粉砕体が5〜30重量%配合されたものが使用される。
また、抄紙原料としてコットン粉砕体を配合する段階においては、コットン粉砕体が全体に分散するように混合するようにする。
また、この抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
なお、本発明においては、このティシュペーパー束の高さや大きさ等は特に限定されるものではなく、収容する収納箱の大きさに併せて適宜変更することができるのは勿論である。
また、上記においては、原料素材としてパルプ繊維を使用する場合について説明したが、原料素材は、特に限定されるものではなく、用途に応じて公知のものを適宜使用可能である。
Claims (1)
- コットン屑を含むコットン繊維をロータリーカッター方式の粉砕機で粉砕して、繊維長が2.5mm以下のコットン粉砕体を形成する粉砕工程と、
前記粉砕工程により粉砕されたコットン粉砕体に対して、所定のフィルターを通過させてコットン粉砕体の繊維長を1.0〜2.5mmの範囲にする通過工程と、
前記粉砕工程により形成された前記コットン粉砕体を、5〜30重量%配合して抄紙する抄紙工程と、
を有することを特徴とする家庭用薄葉紙の製造方法。
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JP2009227580A JP5452154B2 (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | 家庭用薄葉紙の製造方法 |
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