JP5450605B2 - Dslシステムにおける信号の停止および再開 - Google Patents

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Description

本出願は、Adriaan J.de Lind van Wijngaarden、Jochen Maes、Carl J.Nuzman、およびDanny van Bruysselによって2008年6月4日に出願された、米国仮出願第61/130,979号「Signal Suspension And Resumption in DSL Systems」の優先権を主張するものである。
本発明は、マルチチャネル通信システムに関する。
本項は、本発明のよりよい理解を円滑にするのに役立つ可能性がある態様を紹介する。したがって、本項の記述は、この点から理解されるべきであり、先行技術の中にあるもの、または先行技術の中にないものについての承認として理解されるべきではない。
多くのデジタル加入者線(DSL)通信システムは、電話局(CO)のDSLモデムをカスタマ施設のDSLモデムに接続するローカルエンド電話回線間のダウンリンク漏話およびアップリンク漏話の影響を受け易い。この漏話は、一部、より対線のローカルエンド電話線間の電磁結合によって引き起こされる場合がある。漏話は、アップリンク方向およびダウンリンク方向でCOとカスタマ施設との間のDSL通信に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、漏話は、DSL通信が維持され得る距離を削減する可能性があり、かつ/または取得可能な最大DSLデータ伝送速度を低減する可能性がある。
一部のDSL通信システムは、DSLダウンリンク通信およびDSLアップリンク通信におけるかかる漏話の所望されない影響を補償する。かかる補償を実行するために、DSL通信システムは、通常、ダウンリンクチャネル行列ならびにアップリンクチャネル行列、すなわち、それぞれ、HおよびHuを測定する。ダウンリンクチャネル行列Hから、COは、カスタマ施設のDSLモデムが、実質的に漏話関連のひずみなしにDSLデータ信号を受信することになるように、ダウンリンクDSL通信をプリコーディングすることが可能である。アップリンクチャネル行列Huから、COは、実質的に漏話関連のひずみなしにDSLデータ信号を作成するために、受信されたアップリンクDSL通信を復号することが可能である。
ダウンリンクチャネル行列Hおよびアップリンクチャネル行列Huの測定は、DSL通信セッションの初期化およびトラッキングの間に実行され得る。典型的には、それぞれのDSLトーンに関して、異なる対のチャネル行列HおよびHuが測定される。測定されたダウンリンクチャネル行列Hおよびアップリンクチャネル行列Huは、DSL通信セッションとして更新されることが可能であり、対応する回線がCOによって管理されているDSLセッションのセットに追加されるか、または当該DSLセッションのセットから除去される。漏話に関する、時間的に並列なDSLセッションのセットの補償は、多くの場合、DSLベクタリング(vectoring)と呼ばれる。
米国特許出願公開第20090059780号明細書 米国特許出願公開第20090060067号明細書 米国特許出願公開第20080247446号明細書
様々な実施形態は、DSLベクタリングをサポートするDSL通信装置およびDSL通信方法を提供する。これらの方法および装置は、電話局のDSLモデムとカスタマ施設のDSLモデムとの間のDSL通信を中断する事象に対する応答を管理するように構成される。これらの方法および装置は、かかる事象がその他のDSLモデム同士の間のDSL通信に対して引き起こす漏話の有害な影響を制限することが可能である。これらの方法は、DSL再初期化の量が低減され得るように、チャネル行列の要素を再測定する必要を削減することも可能である。
第1の実施形態では、方法は、回線のセットを経由して、グループのDSLモデムと時間的に並列なDSLデータ通信セッションを維持するステップを含む。回線のうちの1つを経由した、DSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信に対する実質的な停止に応答して、この方法は、実質的に削減された平均出力を回線のうちの1つに送信するステップと、DSL通信の受信がDSLモデムのうちの1つから再開したかどうかを判定するために、回線のうちの1つを監視するステップとを含む。この方法は、DSL通信の受信がDSLモデムのうちの1つから再開したことを判定することを監視するステップに応答して、時間的に並列なDSL通信セッションを維持するステップを再開するステップも含む。
いくつかの特定の第1の実施形態では、実質的に削減された平均出力を送信するステップは、維持するステップの間にデータを回線のうちの1つに送信するために使用されたDSLトーンのセットの適切なサブセットを介して、回線のうちの1つに送信するステップを含む。いくつかのかかる特定の実施形態では、実質的に削減された平均出力を送信するステップは、維持するステップの間にデータを回線のうちの1つに送信するために使用されたDSLトーンのセットの3分の1未満を介して、回線のうちの1つに送信するステップを含み得る。
いくつかの特定の第1の実施形態では、再開するステップは、実質的に、維持するステップの間にグループに送信されたデータ信号をプリコーディングするために使用された行列である行列を用いて、DSLデータ信号をプリコーディングするステップを含む。かかる特定の第1の実施形態では、再開するステップは、プリコーディングされたDSLデータ信号をグループに送信するステップも含む。
いくつかの特定の第1の実施形態では、再開するステップは、実質的に、維持するステップの間にグループから受信されたデータ信号を復号するために使用された行列である行列を用いて、グループから受信されたDSLデータ信号を復号するステップを含む。かかる特定の第1の実施形態では、実質的に削減された平均出力を送信するステップは、維持するステップの間にデータを回線のうちの1つに送信するために使用されたDSLトーンの3分の1未満を介して、DSLデータを回線のうちの1つに送信するステップを含み得る。かかる特定の第1の実施形態では、再開するステップは、実質的に、維持するステップの間にグループに送信されたデータ信号をプリコーディングするために使用された行列である行列を用いて、DSLデータ信号をプリコーディングするステップを含み得る。かかる特定の第1の実施形態では、再開するステップは、プリコーディングされたDSLデータ信号をグループに送信するステップも含む。
いくつかの特定の第1の実施形態では、再開するステップは、回線のセットに関するチャネル行列の要素を再測定せずに実行されることが可能である。
第2の実施形態では、方法は、回線を介して、データをローカルDSLモデムから遠方DSLモデムにアップリンクするDSL通信セッションを維持するステップを含む。この方法は、遠方のDSLモデムからのDSL通信の受信に対する実質的な停止に応答して、実質的に削減された平均出力をアップリンク方向で回線に送信するステップと、遠方のDSLモデムからのDSL信号の受信が再開したかどうかを判定するために、回線を監視するステップとを含む。この方法は、遠方のDSLモデムからのDSL信号の受信が再開したことを判定することを監視するステップに応答して、遠方のDSLモデムとのDSL通信セッションを再開するステップも含む。
いくつかの特定の第2の実施形態では、実質的に削減された平均出力を送信するステップは、維持するステップの間にデータをアップリンクするために使用されたDSLトーンの適切なサブセットを介して、アップリンク方向で回線に送信するステップを含む。
いくつかの特定の第2の実施形態では、実質的に削減された平均出力を送信するステップは、維持するステップの間にデータをアップリンクするために使用されたDSLトーンのセットの3分の1未満を介して、回線に送信するステップを含む。
いくつかの特定の第2の実施形態では、再開するステップは、DSL通信セッションに関するチャネル行列の要素を再測定せずに実行される。
いくつかの特定の第2の実施形態は、ローカルDSLモデムを含むベクタリンググループに対するDSL通信をどのようにプリコーディングするかを決定する手順に参加するステップを含む。
いくつかの特定の第2の実施形態は、ローカルDSLモデムを含むベクタリンググループから受信されたDSL通信をどのように復号するかを決定する手順に参加するステップを含む。
第3の実施形態では、装置は、回線のセットを経由して、第2のセットのDSLモデムと時間的に並列なDSL通信セッションのセットを維持することが可能な、中央制御されたDSLモデムの第1のセットを含む。中央制御されたDSLモデムのうちの1つは、回線のうちの1つを経由した、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止に応答して、回線のうちの1つに送信された平均出力を実質的に削減するように構成され、かつ第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信が再開したかどうかを判定するために、回線のうちの1つを監視するように構成される。中央制御されたDSLモデムのセットは、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の再開に応答して、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成される。
いくつかの特定の第3の実施形態では、中央制御されたDSLモデムのうちの1つは、第2のセットのDSLモデムのうちの1つにデータを送信するために利用可能なDSLトーンのセットの3分の1未満を介して送信することによって、出力を実質的に削減するように構成される。
いくつかの特定の第3の実施形態では、中央制御されたDSLモデムのうちの1つは、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止に先立って、データ信号をプリコーディングするために使用された行列を用いて、DSL伝送に関するデータ信号をプリコーディングすることによって、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成される。
いくつかの特定の第3の実施形態では、中央制御されたDSLモデムのセットは、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止に先立って、受信されたDSLデータ信号を復号するために使用された行列を用いて、受信されたDSLデータ信号を復号することによって、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成される。
N個ほどの時間的に並列なDSL通信セッションに関するDSLベクタリングをサポートするDSL通信システムを概略的に例示する図である。 DSL通信システム、例えば、図1のDSL通信システムの動作の間の対応するDSLモデムの対の状態を例示する状態図である。 図2AによるDSL通信システムの例の動作、例えば、図1のDSL通信システムの動作の間のプリコーディング行列Pの状態を例示する状態図である。 図2AによるDSL通信システムの例の動作、例えば、図1のDSL通信システムの動作の間の復号行列Mの状態を例示する状態図である。 K個の時間的に並列なDSLセッションをサポートするDSLシステム内、例えば、図1、2A、2B、および2CのDSL通信システム内の電話局(CO)のDSLモデムを操作する方法を例示する流れ図である。 K個の時間的に並列なDSLセッションをサポートするDSLシステム内、例えば、図1、2A、2B、2C、および3のDSL通信システム内のカスタマ施設(CP)のDSLモデムを操作する方法を例示する流れ図である。
図面および本文において、類似の参照番号は、類似の機能または同じ機能を有する要素を示す。
図面において、いくつかの特徴の相対的な寸法は、例示されている1つまたは複数の構造をより明瞭に示すために誇張される場合がある。
本明細書で、様々な実施形態は、例示の実施形態の図面および詳細な説明によって、より十分に説明される。それにもかかわらず、本発明は、様々な形態で実施されることが可能であり、例示の実施形態の図面および詳細な説明において説明される実施形態に限定されない。
Adriaan J.de Lind van Wijngaarden、Jochen Maes、Carl J.Nuzman、およびDanny van Bruysselによって2008年6月4に出願された、米国仮出願第61/130,979号、「Signal Suspension And Resumption in DSL Systems」が参照により全体として本明細書に組み込まれている。
図1は、DSLサービスプロバイダまたは地域の電話会社の電話局(CO)12と、カスタマ施設(CP)14、14、...、14のセットとの間で音声通信およびDSL通信をサポートする電話システムの一例の部分10を概略的に示す。CO12は、コントローラ28によって中央制御されたDSLモデム24、24、...、24のセットを有する。それぞれのCP14、14、...、14は、DSLモデム18、18、...18と、ローカル配線22と、オプションの電話20、20、...、20とを有する。CO12のDSLモデム24、24、...、24、およびCP14、14、...、14のDSLモデム18、18、...、18は、ローカルエンドライン(local end lines)16、16、...、16とCP14、14、...、14におけるローカル配線22とを介して接続される。ローカルエンドライン16、...、16は、例えば、通常のローカルエンド電話回線またはより対線である。それぞれのローカルエンドライン16、...、16は、CO12のDSLモデム24、...、24のうちの1つを、CP14、...、14のセットのDSLモデム18、...、18の対応する1つに接続する。CO12のコントローラ28は、CO12のDSLモデム24、...、24のDSLベクタリンググループ、すなわち、アクティブなDSL通信セッションを有するDSLモデム24、...、24のサブセットを操作する。
ローカルエンドライン16、...、16の一部は、バインダ26内、例えば、ケーブル内の同じ場所に配置された区分を有し得る。バインダ26は、通常、その中に、長距離にわたって密接な物理的近接性でローカルエンドライン16、...、16の一部を維持する。そのため、ローカルエンドライン16、...、16の一部は、例えば、バインダ26内の電磁結合によって引き起こされる、かなりの回線間漏話の損害を受ける可能性がある。
CO12のコントローラ28は、アップリンク上および/またはダウンリンク上の漏話の所望されない影響を補償するために、何らかの形態のDSLベクタリングを実装する。タイムスロット内で、コントローラ28は、CP14、...、14のK個のアクティブなDSLモデム18、...、18に対するダウンリンク伝送のためのK個のアクティブなDSLモデム24、...、24のグループからの伝送に先立って、K個のDSLデータ信号をプリコーディングすることが可能である。タイムスロット内で、コントローラ28は、その中のK個の時間的に並列なデータストリームからデータを抽出するのに先立って、CP14、...、14のK個のアクティブなDSLモデム18、...、18からアップリンク伝送を経由して受信されたDSLデータ信号を復号することも可能である。CO12は、アップリンクDSL伝送および/またはダウンリンクDSL伝送のためにDSLベクタリングを実装することが可能である。
DSLシステム、およびその中でDSLベクタリングに関する技法を実装する方法の例は、Alexei Ashikhmin、Adriaan J.de Lind van Wijngaarden、Gerhard G.Kramer、Carl J.Nuzman、およびPhilip A.Whitingによって2008年4月1日に出願された米国特許出願第12/060,653号、Adriaan J.de Lind van Wijngaarden、Gerhard G.Kramer、Carl J.Nuzman、Philip A.Whiting、およびMiroslav Zivkovicによって2007年8月31日に出願された米国特許出願第11/848,684号(米国特許出願公開第20090059780号明細書)、Mamoun Guenach、Gerhard G.Kramer、Jerome Louveaux、Jochen Maes、Michael Peeters、Philip A.Whiting、Luc Vandendorpe、Jan S.Verlinden、Geert Bert Ysebaert、およびMiroslav Zivkovicによって2007年8月31日に出願された米国特許出願第11/897,809号(米国特許出願公開第20090060067号明細書)、ならびに/またはGerhard G.Kramer、Philip A.Whiting、およびMiroslav Zivkovicによって2007年8月31日に出願された米国特許出願第11/897,877号(米国特許出願公開第20080247446号明細書)において記述され得る。上記リストの4つの特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
K個の時間的に並列なDSL通信ストリームをプリコーディングするステップは、通常、例えば、コントローラ28内で、それぞれの伝送タイムスロットおよびDSLトーンに関する行列積P・Xを評価するステップを必要とする。この場合、Pは、K×Kプリコーディング行列であり、Xは、タイムスロットおよび対応するDSLトーンに関するDSLデータ信号のKベクトルである。それぞれのDSLトーンに関して、CO12の「j」個のアクティブなDSLモデム24、...、24は、要素(P・X)を、CP14、...、14のセットの「j」個のアクティブなDSLモデム18、...、18に直接接続しているローカルエンドライン16、...、16に送信する。この場合、「j」のK値は、アクティブなDSL通信ストリームに索引付けする。プリコーディングにより、CP14、...、14のセットの「j」個のアクティブなDSLモデム18、...、18は、漏話が存在し、雑音など、その他のタイプの信号ひずみが不在の場合、近似の形態のDSL信号D・Xを受信することになる。すなわち、D・X=(H・P・X)である。したがって、プリコーディングは、通常、漏話を除去するが、回線に依存する信号減衰は除去しない可能性がある。かかる有利なプリコーディングを実行するために、CO12は、通常、例えば、対応するDSLトーンに関するダウンリンクチャネル行列Hを評価することによって、DSLベクタリンググループに関するプリコーディング行列Pを評価する必要がある。
K個の時間的に並列なDSL通信ストリームを復号するステップは、通常、例えば、コントローラ28内でそれぞれの伝送タイムスロットおよびそれぞれのDSLトーンに関する行列積M・Yを評価するステップを必要とする。この場合、Mは、K×K復号行列であり、Yは、対応するタイムスロットおよびDSLトーンに関して受信されたDSLデータ信号のKベクトルである。漏話が存在し、その他の信号ひずみ、例えば、雑音が不在の場合、ベクトルYは、H・Uであり、この場合、CP14、...、14のセットの「p」個のアクティブなDSLモデム18、...、18は、p=1、...、Kに関して、(U)を送信する。漏話が存在し、その他のタイプの信号ひずみ、例えば、雑音が不在の場合、行列積M・Yの「j」要素は、近似の形態D’・Uを有する。したがって、復号は、通常、アップリンクDSL通信同士の間の漏話を除去するが、回線に依存する減衰は除去しない可能性がある。かかる有利な復号を実行するために、CO12は、通常、例えば、対応するDSLトーンに関するアップリンクチャネル行列Huを評価することによって、DSLベクタリンググループに関する復号行列Mを評価する必要がある。
CP14、...、14のセットのDSLモデム18、...、18がDSL通信セッションを開始するときまたは終了するとき、すなわち、DSLベクタリンググループに参加するとき、またはDSLベクタリンググループから撤退するとき、プリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mを評価することは、多くの場合、望ましい。CP14、...、14のセットの参加しているDSLモデム18、...、18のDSL通信は、既にDSLベクタリンググループ内にあるそれらのDSLモデム18、...、18、24、...、24のDSL通信において実質的な漏話を生み出す可能性がある。同様に、既にDSLベクタリンググループ内にあるDSLモデム18、...、18、24、...、24のDSL通信は、多くの場合、CP14、...、14のセットの新たに参加しているDSLモデム18、...、18同士の間のDSL通信においてかなりの漏話を引き起こすことになる。したがって、かかる参加事象および撤退事象において、プリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mの要素を再評価することは、多くの場合、有用である。
プリコーディング行列Pおよび復号行列Mの評価は、多くの場合、かなりの時間の間に実行する手順を実行するステップを必要とする。いくつかのかかる手順は、直接チャネル減衰および漏話レベルを特定するためにDSLパイロット信号を測定するステップ、チャネル雑音レベルを測定するステップ、および/またはハンドシェーク動作を実行するステップを必要とする。実際には、プリコーディング行列Pおよび復号行列Mの評価は、完了前に30秒ほどの間に実行する通常の初期化手順の一部ですらあり得る。かかる長い評価期間がDSL通信に干渉するのを避けるために、不要な場合、行列PまたはMを評価するステップを避けることが有利な場合がある。
本発明者らは、プリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mの再測定要素は、DSLモデム18、...、18、24、...、24の対がDSLベクタリンググループに参加するあらゆる状況において効率的でない場合があることに気づいた。詳細には、かかるDSLモデムは、DSL信号の受信が実質的に停止する、すなわち、中断される、信号の損失事象を検出した直後に、DSLベクタリンググループに再度参加することを要求する場合がある。かかる信号の損失事象は、CO12の1つまたは複数のアクティブなDSLモデム24、...、24と、CP14、...、14のセットの1つまたは複数の対応するアクティブなDSLモデム18、...、18との間で発生する場合がある。信号の損失事象、例えば、その(1つもしくは複数の)振動による、(1つもしくは複数の)回線16、...、16の(1つもしくは複数の)電気接点の(1つもしくは複数の)一時的な切断、1つもしくは複数のアクティブなDSLモデム18、...、18、24、...、24の電源切断、1つもしくは複数のアクティブなDSLモデム18、...、18、24、...、24の出力低減、または(1つもしくは複数の)アクティブなDSLモデム18、...、18、24、...、24の(1つもしくは複数の)出力の(1つもしくは複数の)突然の転換が発生する場合がある。いくつかのかかるタイプの信号の損失事象は、直接チャネルおよび漏話チャネルをサポートする物理的な通信媒体の形態をその信号の損失事象直前の形態から実質的に変更せずに、迅速に緩和され得る。すなわち、DSLトーン周波数の関連セットに関して対応するチャネル行列H、Hのセットの(1つまたは複数の)形態は、信号の損失事象の直前と信号の損失事象の緩和直後とで非常に類似している可能性がある。物理的なマルチチャネル通信媒体を実質的にその信号の損失事象直前の形態に戻すことが可能な緩和の例は、以下を含み得る:すなわち、一時的に開放された(1つもしくは複数の)電気接点の閉鎖、(1つもしくは複数の)DSLモデムに対するローカル配線22の再接続、および/または出力低減された(1つもしくは複数の)DSLモデムの出力再増大である。かかるタイプの信号の損失事象の緩和後に、信号の損失事象の直前に使用されたプリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mを再使用することは、DSL通信においてプリコーディングおよび/または復号によって提供された漏話補償の品質を実質的に低減しない可能性がある。加えて、1つもしくは複数の再度参加しているDSLモデム18、...、18、24、...、24は、プリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mの再評価を待たずに、DSL通信の活動を再開すること、すなわち、DSLデータ信号を送信および/または受信することが可能になるため、予め使用されたプリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mを再使用することは、通常、ダウンタイムをかなり低減し得る。
方法および装置の様々な実施形態は、DSLモデムが、DSL通信の受信が実質的に停止された、すなわち、中断されたことを判定する、信号の損失事象に応答する形でDSLベクタリングをサポートする。これらの方法およびシステムは、DSL通信の受信が再開したという判定に応答して、すなわち、プリコーディング行列および/または復号行列の要素を再測定せずに、信号の損失事象が緩和されているという判定に応答して、DSL通信を再開することが可能である。
これらの様々な方法および装置は、図2A、ならびに図2Bおよび/または2Cの状態図30a、30b、30cと、図3および/または4で示される方法40、60とによって例示される。状態図30a、30b、30cは、DSLプロバイダまたは電話会社のN個の中央制御されたDSLモデム、例えば、図1におけるCO12のDSLモデム24、...、24と、DSLカスタマのN個のDSLモデム、例えば、図1におけるCP24、...、24のDSLモデム18、...、18のセット、およびN本の回線、例えば、図1の回線16、...、16のセットを有するDSL通信システムを記載する。回線のそれぞれは、DSLカスタマの1つのDSLモデムをDSLプロバイダおよび/または地域の電話会社の対応するDSLモデムに直接接続する。DSL通信システムは、例えば、図1のコントローラ28内で、DSLデータ信号の時間的に並列なセットのプリコーディングおよび/または復号を含めて、DSLベクタリングを実行することが可能である。
状態図30a、30b、30cは、DSL通信システムの異なる部分を記述する。図2Aの状態図30aは、信号の損失事象によって直接影響を受けるDSLモデムの対を例示する。このDSLモデムの対は、DSLデータ通信セッションの間に通信することが可能であり、DSLカスタマの1つのDSLモデムとDSLプロバイダまたは電話会社の1つのDSLモデムとを含む。図2Bの状態図30bは、プリコーディング行列P、例えば、図1のコントローラ28によって格納されて、使用されるプリコーディング行列の一連の状態を例示する。図2Cの状態図30cは、復号行列M、例えば、図1のコントローラ28によって格納されて、使用される復号行列の一連の状態を例示する。プリコーディング行列Pおよび復号行列Mの異なる状態は、その行列の行および列のサイズであり、現在、DSLデータ通信セッションを維持しているDSLモデムの対の数、すなわち、DSLベクタリンググループの現在のサイズである整数Kによって索引付けられる。
図2Aを参照すると、状態図30aは、アクティブな状態Saと、非アクティブな状態Siと、待機状態Swとを含む。これらの状態は、例示されたDSLモデムの対に利用可能である。例示されたDSLモデムの対は、初期化手順、非アクティブ化手順、および検証手順を介して、3つの異なる状態、すなわち、Sa、Si、Swの間を移動することが可能である。例示されたDSLモデムの対は、短時間の信号の損失事象および持続的な信号の損失事象に応答して、異なる状態、すなわち、Sa、Si、Swの間を移動することも可能である。したがって、これらの手順と事象は両方とも、例示されたDSLモデムの対の状態を変更することが可能である。
アクティブな状態Saにおいて、例示されたDSLモデムの対は、それらの間でアクティブなDSLデータ通信を維持する。
アクティブな状態Saにおいて、図2Aによって例示された対のどちらかのDSLモデムは、その対応するDSL通信セッションの順序正しい非アクティブ化を要求することが可能である。例えば、CP14、...、14のセットのDSLモデム18、...、18のうちの1つは、対応するDSLカスタマのローカルDSLに依存するプロセスが終了するとき、かかる要求を行うことが可能である。あるいは、例えば、CO12のDSLモデム24、...、24のうちの1つがかかる要求を行うことも可能である。例えば、折衝を介して、非アクティブ化要求が付与された場合、例示されたDSLモデムの対は、非アクティブな状態Siに遷移する。非アクティブ化要求が拒否された場合、例示されたDSLモデムの対は、アクティブな状態Saに留まる。
非アクティブ化要求が付与された場合、DSLベクタリンググループのサイズも低減する。例示されたDSLモデムの対がアクティブな状態Saにあるとき、DSLベクタリンググループが次元Kを有する場合、DSLベクタリンググループは、非アクティブ化手順がDSL通信システムを遷移させる先となる非アクティブな状態Siの次元(K−1)を有することになる。したがって、図2Bおよび2Cを参照すると、任意のプリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mは、K状態にあること、すなわち、例示的なアクティブな状態Saに関する次元K×Kの行列であることになり、非アクティブな状態Siに関する(K−1)状態に遷移することになる。すなわち、非アクティブ化手順は、例示されたDSLモデムの対による非アクティブな状態Siに遷移した後に、(K−1)対のDSLモデムをアクティブな状態に残すことになる。この例の場合、任意のプリコーディング行列および/または復号行列の次元は、かかる遷移によって、(K−1)状態、すなわち、次元(K−1)×(K−1)の行列に変更されることになる。
非アクティブな状態Siにおいて、図2Aの例示されたDSLモデムの対は、アクティブなDSL通信セッションを維持しない。しかし、例示されたDSLモデムの対は、例示されたDSLモデムの対がDSL通信セッションを開始すること、すなわち、現在のDSLベクタリンググループに参加することを可能にするために、例示された対とアクティブなDSLモデムの任意のその他の対との間で初期化手順をアクティブ化することが可能である。初期化手順が成功した場合、DSL通信システムは、アクティブな状態Saに移動し、その場合、少なくとも、例示されたモデムの対がDSLベクタリンググループに追加される。初期化手順が失敗した場合、DSL通信システムは、ベクタリンググループに変更されずに、非アクティブな状態Siに留まる。
アクティブな状態Saに遷移した後で、K対のDSLモデムは、プリコーディング行列Pならびに/または復号行列Mと時間的に並列な、アクティブなDSL通信セッションを図2Bおよび2CのK状態に維持する。したがって、初期化手順は、次元Kの最終的なベクタリンググループに関するプリコーディング行列Pおよび/または復号行列Mの要素を特定する。いくつかの実施形態では、この特定は、所望される新しいベクタリンググループ内またはそのサブセット内のCO12のK個のDSLモデム24、...、24とCP14、...、14のK個のDSLモデム18、...、18との間でパイロット信号を送信および測定するステップを必要とする場合がある。
図2Aを再び参照すると、例示されたDSLモデムの対は、これらのDSLモデム同士の間のDSL通信の受信が実質的に停止されたという判定、すなわち、信号の損失事象に応答して、アクティブな状態Saから待機状態Swに遷移することも可能である。例えば、かかる事象は、アクティブな状態Saに対応するDSL通信システムの構成に関して、図1のK本の回線16、...、16のうちの1つまたは複数が中断されたとき、もしくは切断されたとき、またはDSLカスタマのK個のアクティブなDSLモデムのうちの1つまたは複数が既に上で議論されたように出力低減したときに発生する場合がある。
待機状態Swにおいて、例示されたDSLモデムの対は、DSL通信の受信が再開するのを監視する。待機状態Swにおいて、例示されたDSLモデムの対は両方とも、これまでこれらのDSLモデムをアクティブな状態Saで接続したローカルエンドラインに対する出力送信を実質的に低減しながら、連続テスト信号をそのローカルエンドラインに依然として送信する。詳細には、待機状態Swにおいて、2つの例示されたDSLモデムは、例えば、アクティブなDSLデータ通信セッションの間に、すなわち、アクティブな状態SaのDSLデータ信号を運ぶために利用可能なDSLトーンのセットの散在する適切なサブセットを介して、テストDSL信号をローカルエンドラインに送信することが可能である。この散在する適切なサブセットは、例えば、通常のDSLデータ伝送のために利用可能なDSLトーンの数の1/3以下を含み得る。この散在する適切なサブセットは、例えば、かかる通常のDSLデータ通信セッションのために使用された少数の最低周波数DSLトーンを含み得る。多くの場合、DSLテストトーンは、残りのアクティブなDSL通信セッションとの低い漏話干渉を生み出すために選択され得る。例えば、DSLテスト信号のかかる伝送を低減された出力または少数のDSLトーンに制限することは、DSLベクタリンググループの残りのアクティブなDSL通信セッションのDSL通信との干渉を低減することができる。通常のDSLデータ通信における使用のために利用可能なDSLトーンのセットのこの散在する適切なサブセットを監視することによって、例示されたDSLモデムの対は、DSL通信の受信が再開したかどうかを判定することが可能である。かかる再開が発生したという判定に応答して、例示されたDSLモデムの対は、例えば、そのこれまでのアクティブな状態Saを再開するために、信号の損失事象の直前に使用された、格納された行列PおよびMを使用して、またはかかる先の使用されたP行列およびM行列と若干異なる行列PならびにMを使用して、そのこれまでのアクティブなDSLデータ通信セッションを実質的に再開することが可能である。
短時間の信号の損失によって誘起されたアクティブな状態Saから待機状態Swへの遷移は、例えば、アクティブなDSLモデムの対の数を削減しない。代わりに、例示されたDSLモデムの対は、待機状態Swで低減された出力でテストDSL信号を送信する。したがって、かかる遷移は、プリコーディング行列Pまたは復号行列Mを図2Bおよび/もしくは2Cの新しい状態に遷移させない。実際には、例示されたDSLモデムの対から低減された伝送出力が存在する場合、予め使用された形態のプリコーディング行列および/または復号行列が使用される。本発明者らは、かかる低出力動作は、チャネル行列HおよびHの非対称要素がその対称要素よりもかなり小さい場合、通常、回線間の漏話の有害な影響の実質的な補償を依然として提供することになると考える。
それでもなお、待機状態Swにおいて、信号の損失事象が持続的、例えば、事前に選択されたかなりの期間にわたって継続するという判定は、通常、例示されたDSLモデムの対を待機状態Swから非アクティブな状態Siに遷移させることになる。かかる遷移は、例示される対を非アクティブにすることによって、アクティブなDSLモデムの対の数を削減する。したがって、かかる遷移は、例えば、図2および/または図2Cの任意のプリコーディング行列Pおよび/または復号行列MのK状態からその(K−1)状態への遷移も引き起こすことになる。すなわち、K対のDSLモデムが元のアクティブな状態Saにおいてアクティブであった場合、(K−1)対のDSLモデムは、結果として生じる非アクティブな状態Siへの遷移の開始時に依然としてアクティブな状態に留まることになる。
図2Aを再び参照すると、例示されたDSLモデムの対は、いくつかの実施形態では、例えば、オプションの検証手順を通過することに応答して、待機状態Swからアクティブな状態Saに移動する。この検証手順は、信号の損失事象以来、回線のセットの物理的な漏話属性および/またはその他のDSL伝送パラメータもしくは設定が実質的に変更されていないことを確認するために、例えば、少数のDSLトーンに関して、例えば、アップリンクチャネル行列Hおよび/またはダウンリンクチャネル行列Hのいくつかの要素を測定する。例えば、測定された要素および/またはパラメータが、信号の損失事象に先立つ値とDSL信号の受信が再開したときの値との間で事前に選択された量を超えて変更されていないことを確認するために、オプションの検証手順が使用され得る。例示されたDSLモデムの対は、かかる検証手順の失敗に応答して、待機状態Swから非アクティブな状態Saに移動することも可能である。かかるオプションの検証手順は、通常、DSLシステムのチャネル行列または、行列Pおよび/またはMが実質的に変更されたことを示すことになり、場合によっては、信号の損失事象の緩和に応答して、そのこれまでの形態を実質的に再開しないことになる。
図3および4は、信号の損失事象に応答して、DSLプロバイダおよび/または電話会社のDSLモデム、例えば、図1のDSLモデム24、...、24のうちの1つと、DSLカスタマのDSLモデム、例えば、図1のDSLモデム18、...、18のうちの1つとによって実行される方法40、60を例示する。
図3を参照すると、方法40は、DSL通信システムのK対のDSLモデムがアクティブな状態Saにあるときに始まる。この状態で、DSLサービスプロバイダおよび/または地域の電話会社のK個の中央制御されたDSLモデムは、地域のDSLカスタマのK個のDSLモデムとアクティブなDSLデータ通信セッションを有する。アクティブな状態Saにおいて、DSLプロバイダおよび/または地域の電話会社のK個のアクティブな中央制御されたDSLモデムは、DSLカスタマのK個のアクティブなDSLモデムのいずれかからのDSL通信の受信が実質的に停止されたかまたは中断されているかどうかを判定するために、その対応するローカルエンドライン、例えば、通常の電話回線を定期的に監視する(ステップ42)。これらのアクティブなDSLモデムは、それらのアクティブなDSLモデムに直接接続された回線上の時間的に平均化された、受信されたDSL出力の低減に基づいて、受信のかかる実質的な停止または中断を検出することが可能である。例えば、DSLデータ通信に関して利用可能なDSLトーンのサブセットおよび/または一続きの複数の連続的なタイムスロットを介して平均化されるとき、受信されたDSL出力の少なくとも6dBの低減は、DSLカスタマのアクティブなDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信のかかる実質的な停止または中断を示す場合がある。この低減が6dBよりもだいぶ大きい場合、受信のかかる実質的な停止または中断を示す連続的なタイムスロットの平均数は、非常に短い可能性、例えば、1つまたは2つのタイムスロットである可能性がある。
DSLプロバイダおよび/または電話会社のK個の中央制御されたアクティブなDSLモデムのセットをDSLカスタマのK個のアクティブなDSLモデムのセットと接続しているK本のローカルエンドライン内で受信の実質的な停止または中断が検出されない場合、DSLプロバイダおよび/または電話会社のK個のアクティブな中央制御されたDSLモデムは、K個のDSL通信セッションのベクタリングされたグループを維持し続けるためにループバックする(44)。このグループ内で、DSLプロバイダおよび/または地域の電話会社のK個の中央制御されたアクティブなDSLモデムのセットのコントローラ、例えば、図1のコントローラ28は、プリコーディング行列Pを用いて、K本の回線に対する伝送のためにDSLデータをプリコーディングし、かつ/または復号行列Mを用いて、前記K本の回線の前記グループから受信されたDSLデータを復号する。
前記K本のローカルエンドラインのうちの1つからのDSL通信の受信において実質的な停止または中断が検出された場合、前記K本のローカルエンドラインのうちの1つに直接接続されたDSLプロバイダおよび/または地域の電話会社のアクティブな中央制御されたDSLモデムは、待機状態Swに入ることになる(ステップ46)。この待機状態Swにおいて、この中央制御されたDSLモデムは、当該DSLモデムが、DSL通信の実質的な停止または中断が検出された回線に送信した、時間平均化された出力をかなり低減させる。例えば、この中央制御されたDSLモデムは、その回線に関して利用可能なDSLトーンのうちの少数のDSLトーン上だけでDSLテスト信号を送信することが可能であり、またはより低い時間平均された出力レベルでDSLテスト信号を送信することも可能である。K本のローカルエンドラインのうちの前記1つに送信された、時間平均化された出力の低減は、前記DSL伝送が残りの(K−1)個のアクティブなDSL通信セッションにおいて生み出す漏話を低減させることになる。そうでない場合、K本のローカルエンドラインのうちの1つの中断は、K本のローカルエンドラインのうちの前記1つと、DSLデータ通信を運ぶ残りの(K−1)本のローカルエンドラインとの間の(1つもしくは複数の)電磁結合を変更する可能性があるため、かつ/またはローカルエンドラインのうち中断された回線の反映属性を変更する可能性があるため、かかる漏話が発生して、実質的に補償されない場合がある。この待機状態Swにおいて、そこからの受信が実質的に停止されたまたは中断された、K本のローカルエンドラインのうちの1つに対する直接的なDSL通信のそのようなある程度の欠如(quasi−absence)は、依然としてDSLデータ通信セッションを維持する、その他の2(K−1)個のDSLモデムにおける低漏話レベルを依然として生み出すために、これまでのアクティブな状態Saで実行されたプリコーディングおよび/または復号を、多くの場合、可能にする。
この待機状態Swにおいて、そこからのDSL通信の受信が中断されたまたは実質的に停止された、ローカルエンドラインを経由して予め直接接続された中央制御されたDSLモデムは、例えば、回線の再接続または遠方のDSLモデムの出力増大により、DSLカスタマの対応するDSLモデムからのDSL通信の受信が再開したかどうかを判定するために、この同じローカルエンドラインを監視する(ステップ48)。中央制御されたDSLモデムは、例えば、DSL通信の受信が実質的に停止されたまたは中断された前記同じローカルエンドライン上の少数の選択されたDSLトーンの周波数範囲内で時間平均化された、受信されたDSL出力レベルを監視することが可能である。例えば、受信の中断または実質的な停止に先立つ、選択されたDSLトーンを介した、そのローカルエンドライン上の時間平均された出力レベルよりも低い6dBを下回る、同じローカルエンドライン上の出力レベルの測定は、その中断または実質的な停止からDSL信号の前記受信が再開したことの表示であり得る。
通常、ローカルエンドラインのうちの前記1つに接続される、DSLカスタマのDSLモデムは、対応する中央制御されたDSLモデムが、DSLカスタマのDSLモデムがDSLデータ通信を再開する状態にある表示として、これらのDSLトーン上で受信された出力の存在の検出を使用できるように、待機状態Swの間、前記少数の選択されたDSLテストトーンを介して直接送信し続けることになる。前記少数の選択されたDSLトーンの場合、かかる直接的なDSL伝送の出力レベルは、その回線が中断されていないとき、またはそこからのDSL通信の受信が実質的に停止されていないとき、多くの場合、その他のアクティブなDSLモデムからの漏話によって生み出される出力レベルよりもかなり大きい。このため、DSL通信の受信の再開を検出することは、多くの場合、かかる監視の間に簡素化される。
DSLプロバイダおよび/または地域の電話会社の中央制御されたDSLモデムが、それらの回線のうちの同じ回線を介したDSL通信の受信が再開したことを判定した場合、中央制御されたDSLモデムは、そのこれまでのアクティブな状態Saに戻る(50)。かかる再開において、次いで、中央制御されたDSLモデムは、前記同じローカルエンドラインを経由してその中央制御されたDSLモデムに接続された、DSLカスタマのDSLモデムとのDSL通信セッションを再開する。次いで、アクティブな中央制御されたDSLモデムは、それらの回線のうちの同じ回線からのDSL通信の受信の実質的な停止または中断の直前に、DSL伝送のためにデータ信号をプリコーディングするために使用されたのと実質的に同じプリコーディング行列PによってプリコーディングされたDSLデータ信号の送信を再開することが可能である。また、DSLプロバイダおよび/または地域の電話会社の同じ中央制御されたDSLモデムは、それらの回線のうちの同じ回線からのDSLデータ通信の受信の実質的な停止または中断の直前に、受信されたDSLデータ信号を復号するために使用されたのと同じ復号行列Mを用いて、受信されたDSLデータ信号の復号を再開することも可能である。かかるDSLデータ通信の受信の中断または実質的な停止が、すなわち、恒久的な変更によるものでなく、一時的な影響によるものであるとき、これらの実質的に同じプリコーディング行列および復号行列は、通常、受入れ可能である。
DSL通信の予め実質的に停止された受信が継続することが判定された場合、DSLプロバイダおよび/または地域の電話会社の同じ中央制御されたDSLモデムは、かかるDSL通信の受信の実質的な停止が、選択されたかなりの長さのしきい値時間よりも長く持続したかどうかを判定する(ステップ52)。例えば、選択されたしきい値時間は、チャネル行列内の何らかの実質的な変更が、実質的に停止されたDSL通信の後の再開によって実質的に取り消されることにならないという推定を行うのに十分長いものであり得る。
かかるDSL通信の受信の中断または実質的な停止が、選択されたしきい値時間よりも長く持続していないという判定に応答して、同じ中央制御されたDSLモデムは、待機状態Swに戻る(ステップ54)。
DSL通信のかかる受信の中断または実質的な停止が、選択されたしきい値時間よりも長く持続しているという判定に応答して、中央制御されたDSLモデムは、非アクティブな状態Siに移動する(ステップ56)。
非アクティブな状態Siにおいて、同じ中央制御されたDSL送受信器は、プリコーディング行列Pおよび復号行列Mの関連要素が再度初期化され得るように、アップリンクチャネル行列および/もしくはダウンリンクチャネル行列に参加することが可能であり、かつ/またはアップリンクチャネル行列および/もしくはダウンリンクチャネル行列を測定することが可能である(ステップ58)。したがって、DSL通信に関して使用された回線のうちの1つからのDSL通信の受信の持続的な中断または持続的な実質的な停止は、プリコーディング行列P内および/または復号行列M内の要素に関して、新しく、より適切な値が見出されるように、中央制御されたDSLモデムにアクティブなDSL通信セッションを維持する残りのDSLモデムとの初期化手順を実行させることが可能である。
図4を参照すると、方法60は、DSL通信システムが、DSLカスタマのK個のDSLモデムがDSLプロバイダおよび/または地域の電話会社のK個の中央制御されたDSLモデムとアクティブなDSL通信セッションを有するアクティブな状態Saにあるときにも始まる。このアクティブな状態Saにおいて、並列なDSL通信セッションを有する、DSLカスタマのこれらのK個のDSLモデムは、K個の中央制御されたモデムからのDSL通信の受信の中断または実質的な停止が発生したかどうかを判定するために、それらのK個の中央制御されたDSLモデムとの回線も定期的に監視する(ステップ62)。DSLカスタマのこれらのDSLモデムは、回線上、例えば、そこに直接接続された通常の電話回線上の時間平均化された出力の低減からかかる中断または実質的な停止を検出することも可能であり、例えば、短い一続きの連続的な伝送タイムスロットにわたって平均化されたとき、かかる出力の少なくとも6dBの低減は、かかる中断または実質的な停止を信号で知らせることが可能である。その低減が6dBよりもかなり大きい場合、受信のかかる実質的な停止または中断を示すための連続的なタイムスロットの平均数は、非常に短い可能性、例えば、1つまたは2つのタイムスロットである可能性がある。
DSL通信の受信の中断または実質的な停止がDSLプロバイダおよび/または電話会社のK個の中央制御されたDSLモデムのセットをDSLカスタマのK個のDSLモデムのセットと接続しているK本の回線のうちのいずれかから検出されない場合、DSLカスタマのK個のDSLモデムは、K個のDSL通信セッションのベクタリングされたグループとして動作し続けるためにループバックする(64)。
K本の回線のうちの1つからかかるDSL通信の受信の中断または実質的な停止が検出された場合、かかるDSL通信の中断されたまたは実質的に停止された受信を伴う回線のうちの1つに直接接続する、DSLカスタマのDSLモデムは、待機状態Swに入る(ステップ66)。この待機状態Swにおいて、DSLカスタマのこの同じDSLモデムは、当該DSLモデムがそれらの回線のうちの同じ1つに送信する時間平均化された出力をかなり低減する。例えば、このDSLモデムは、それらの回線のうちの1つに関して利用可能なDSLトーンのうちの少数のDSLトーン上だけでDSLテスト信号を送信することが可能であるか、またはより低い平均出力レベルでDSLテスト信号を送信することが可能である。送信出力の低減は、前記伝送が残りの(K−1)個のアクティブなDSL通信セッションにおいて生み出すことになる漏話を削減する。そうでない場合、K本のローカルエンドラインのうちの1つの中断は、K本のローカルエンドラインのうちの前記1つと、DSLデータ通信を運ぶ残りの(K−1)本のローカルエンドラインとの間の(1つもしくは複数の)電磁結合を変更する可能性があるため、かつ/またはそれらのローカルエンドラインのうちの前記1つの反映属性を変更する可能性があるため、かかる漏話が発生し、実質的に補償されない可能性がある。中断されたまたは実質的に停止された受信に関連する回線のうちの1つに対する直接的なDSL通信のそのようなある程度の欠如は、多くの場合、DSLカスタマのその他の(K−1)個のアクティブなDSLモデムのDSL通信セッションにおいて低漏話を依然として生み出すために、これまでのアクティブな状態Saにおいて実行されたプリコーディングおよび/または復号を可能にすることになる。
待機状態Swにおいて、回線のうちの1つを経由して、DSL通信の中断されたまたは実質的に停止された受信と予め直接接続された、DSLカスタマの同じDSLモデムは、例えば、同じ回線の再補正によって、DSL通信の受信がDSLプロバイダおよび/または地域の電話会社の対応する中央制御されたDSLモデムから再開したかどうかを判定するために、前記同じ回線を監視する(ステップ68)。DSLカスタマの同じDSLモデムは、かかる再開を検出するために、DSL通信の中断されたまたは実質的に停止された受信を伴う回線上の少数の選択されたDSLトーンの周波数範囲内で、選択された時間平均化された出力レベルを監視することが可能である。DSLカスタマのこの同じDSLモデムは、中央制御されたDSLモデムが、DSLカスタマの同じDSLモデムからのDSL通信の受信の再開の表示として、これらのDSLテストトーン上の出力の存在を使用できるように、待機状態Swの間に前記少数の選択されたDSLテストトーンを送信し続けることになる。
DSLカスタマの同じDSLモデムが、DSL通信の予め中断されたまたは実質的に停止された受信が再開したことを判定した場合、DSLカスタマのこのDSLモデムは、これまでのアクティブな状態Saを再開する(70)。詳細には、中央制御されたDSLモデムは、そこからDSL通信の受信が予め中断されたまたは実質的に停止された回線のうちの前記1つを経由して、DSLカスタマのDSLモデムとのDSLデータ通信セッションを開始する。中央制御されたDSLモデムは、その回線からのDSL通信の受信の中断または実質的な停止の直前にDSL伝送に関して使用されたのと実質的に同じプリコーディングを用いて、DSLデータ信号を送信することが可能である。また、中央制御されたDSLモデムは、それらの回線のうちの1つからのDSLデータ通信の受信の中断または実質的な停止の直前に、受信されたDSLデータを復号するために使用されたのと実質的に同じ復号行列Mを用いて、受信されたDSLデータ信号を復号することも可能である。
それらの回線のうちの1つが、依然として、DSL通信の受信を中断または実質的に停止している場合、DSLカスタマの同じDSLモデムは、中断されたまたは実質的に停止された受信が選択されたしきい値時間よりも長く持続したかどうかを判定する(ステップ72)。
中断されたまたは実質的に停止された受信が選択されたしきい値時間より長く持続していないという判定に応答して、DSLカスタマのDSLモデムは、遷移して待機状態Swに戻る(ステップ74)。
受信の中断または実質的な停止が選択されたしきい値時間より長く持続したという判定に応答して、DSLカスタマの同じDSLモデムは、非アクティブな状態Siに遷移する(ステップ76)。
この非アクティブな状態Siにおいて、同じDSLモデムは、通常、例えば、1つもしくは複数のチャネル行列の要素ならびに/またはプリコーディング行列Pおよび復号行列Mの要素の測定を介して、例えば、前記要素を特定する再初期化手順に参加する(ステップ78)。したがって、DSL通信に関して使用された回線のうちの1つからの受信の持続的な中断または実質的な停止は、多くの場合、プリコーディング行列P内および復号行列M内の要素が再特定され得るように、DSLカスタマのDSLモデムに、DSLカスタマの(K−1)個のDSLモデムの残りのベクタリンググループとの初期化手順を実行させることになる。
本明細書において、説明された方法、例えば、図3−4の方法40、60のステップは、命令の機械実行可能なプログラムによって実行されることが可能であり、これらのプログラムは、例えば、コンピュータによって読取り可能な、機械可読形態で、デジタル記憶媒体上で符号化される。デジタル記憶媒体は、例えば、磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク、デジタルアクティブメモリ、および/またはハードドライブであってよい。
これらの開示、図面、および特許請求の範囲から、本発明のその他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。

Claims (10)

  1. 回線のセットを経由して、グループのDSLモデムと時間的に並列なDSLデータ通信セッションを維持するステップと、
    回線のうちの1つを経由した、DSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信に対する実質的な停止を起こす信号の損失事象の検出に応答して、実質的に削減された平均出力を回線のうちの1つに送信するステップと、DSL信号の受信がDSLモデムのうちの1つから再開したかどうかを判定するために、回線のうちの1つを監視するステップと、
    DSL信号の受信がDSLモデムのうちの1つから再開したことを判定することを監視するステップに応答して、時間的に並列なDSL通信セッションを維持するステップを再開するステップと
    を含む、方法。
  2. 実質的に削減された平均出力を送信するステップが、維持するステップの間にデータを回線のうちの1つに送信するために使用されたDSLトーンの適切なサブセットを介して、回線のうちの1つに送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 再開するステップが、実質的に、維持するステップの間にグループに送信されたデータ信号をプリコーディングするために使用された行列である行列を用いて、DSLデータ信号をプリコーディングするステップを含み、
    再開するステップが、プリコーディングされたDSLデータ信号をグループに送信するステップを含む、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 再開するステップが、実質的に、維持するステップの間にグループから受信されたデータ信号を復号するために使用された行列である復号行列を用いて、グループから受信されたDSLデータ信号を復号するステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 回線を介して、データをローカルDSLモデムから遠方のDSLモデムにアップリンクするDSL通信セッションを維持するステップと、
    遠方のDSLモデムからのDSL通信の受信に対する実質的な停止を起こす信号の損失事象の検出に応答して、実質的に削減された平均出力をアップリンクの方向で回線に送信するステップと、遠方のDSLモデムからのDSL信号の受信が再開したかどうかを判定するために、回線を監視するステップと、
    遠方のDSLモデムからのDSL信号の受信が再開したことを判定することを監視するステップに応答して、遠方のDSLモデムとのDSL通信セッションを再開するステップと
    を含む、方法。
  6. 実質的に削減された平均出力を送信するステップが、維持するステップの間にデータをアップリンクするために使用されたDSLトーンの適切なサブセットを介して、アップリンクの方向で回線に送信するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 回線のセットを経由して、第2のセットのDSLモデムとの並列なDSL通信セッションのセットを維持することが可能な、中央制御されたDSLモデムの第1のセットを備えた装置であって、
    中央制御されたDSLモデムのうちの1つが、回線のうちの1つを経由した、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止を起こす信号の損失事象の検出に応答して、回線のうちの1つに送信された平均出力を実質的に低減するように構成され、かつ第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信が再開したかどうかを判定するために、回線のうちの1つを監視するように構成され、
    中央制御されたDSLモデムのセットが、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の再開に応答して、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成された、
    装置。
  8. 中央制御されたDSLモデムのうちの1つが、第2のセットのDSLモデムのうちの1つにデータを送信するために利用可能なDSLトーンのセット3分の1未満を介して送信することによって、出力を実質的に低減するように構成された、請求項7に記載の装置。
  9. 中央制御されたDSLモデムのうちの1つが、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止に先立って、データ信号をプリコーディングするために使用された行列を用いて、DSL伝送に関するデータ信号をプリコーディングすることによって、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成された、請求項7または8に記載の装置。
  10. 中央制御されたDSLモデムのセットが、第2のセットのDSLモデムのうちの1つからのDSL通信の受信の実質的な停止に先立って、受信されたDSLデータ信号を復号するために使用された行列を用いて、受信されたDSLデータ信号を復号することによって、並列なDSL通信セッションのセットを再開するように構成された、請求項7または8に記載の装置。
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