JP4413768B2 - ディジタル加入者線信号の漏話低減装置 - Google Patents

ディジタル加入者線信号の漏話低減装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタル加入者線(DSL:Digital Subscriber Line)信号の漏話低減装置に関し、特に、電話局とマンション等のユーザ側の構内とに設置された通信装置間で送受されるADSL(Asymmetrical Digital Subscriber Line)信号やVDSL(Very high speed Digital Subscriber Line)のようなDSL信号間で生じる漏話を低減する装置に関する。
近年、多様なDSL信号技術の普及に伴い、マンション等の構内に集合型遠隔DSL信号装置を設置し、同じ構内に複数のDSL信号方式、例えばVDSL信号方式とADSL信号方式などが同時に使用されることが頻発している。複数のDSL信号が同時に送受されると、その間で生じる漏話が互いに通信品質に悪影響を与えるため、その漏話対策を講じる必要が有る。
図2は従来の漏話対策の説明図である。同図はマンション等の構内の通信設備の構成を示している。同図に示すように、電話局に置かれた集合型ADSL信号装置(CO:Central Office)から送出される下りADSL信号xは、マンション等の構内の主配線盤(MDF:Main Distributing Frame)を経由する通信回線を通して、ADSL信号としてユーザ宅内の顧客宅内機器(CPE:Customer Premises Equipment、例.モデム等)で終端され、該顧客宅内機器(CPE)からユーザのパーソナルコンピュータ等の情報端末機器にデータ信号が送出される。
また、マンション等の構内の共用部分に、集合型遠隔VDSL信号装置(RT:Remote Terminal)を設置し、該集合型遠隔VDSL信号装置(RT)から送出される下りVDSL信号xは、同様に主配線盤(MDF)を経由する通信回線を通して、VDSL信号としてユーザ宅内の顧客宅内機器(CPE)で終端され、該顧客宅内機器(CPE)からユーザのパーソナルコンピュータ等の情報端末機器にデータ信号が送出される。
なお、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)は、図示省略の電話局等の通信局と光ファイバケーブル等により接続されている。ここで、下り信号とは電話局等からユーザ宅内側への方向の信号、上り信号とはユーザ宅内側から電話局等へ方向の信号である。
同図において、x’はVDSL信号装置で測定されるADSL下り信号の遠端漏話(FEXT:Far End Cross Talk)である。従来の漏話対策は、VDSL信号装置でADSL下り信号の遠端漏話(FEXT)x’を測定し、該漏話雑音が観察された場合に、VDSL下り信号xにおけるADSL信号と同じ周波数帯域のパワーを小さくすることで、VDSL下り信号xからADSL下り信号への干渉である遠端漏話(FEXT)x’を軽減していた。
しかし、この手法では、ADSL下り信号からの遠端漏話(FEXT)x’の測定精度が悪いため、該遠端漏話(FEXT)x’のレベルが小さい場合、該遠端漏話(FEXT)x’とその他のノイズとの区別が困難であるという問題があった。この場合、VDSL下り信号xにおけるADSL信号と同じ周波数帯域のパワーを小さくすることはしないため、ADSL下り信号からVDSL下り信号への遠端漏話(FEXT)x’が小さい場合、即ちADSL下り信号の受信信号が減衰している場合に、VDSL下り信号からADSL下り信号への遠端漏話(FEXT)x’に対する対策が十分に行われないという問題があった。
また、図3に示すように、ADSL上り信号xからVDSL上り信号へ与える遠端漏話(FEXT)x’が存在するが、従来、VDSL上り信号がADSL上り信号xから受ける遠端漏話(FEXT)x’の対策は行われていなかった。
本発明に関連する先行技術文献として、下記の特許文献1には、離散マルチトーン伝送(DMT)に基づくより対電話回線で高速通信を可能とした伝送システムの遠端に配置されたモデムによって誘発される漏話信号を除去するための「遠端漏話を除去するDSL伝送システム」について記載されている。
また、下記の特許文献2には、加入者側外線端子T及びRに接続された主配線盤(MDF)及び試験引き込み用リレーを介して電圧測定部に接続し、電圧測定部で受信信号レベルを調整し、AD変換部でAD変換し、一定のサンプリング周波数で得られるディジタル出力信号をFFT部で高速フーリエ変換し、得られたノイズスペクトラムを対象周波数においてウエイトをかけたノイズレベル判定用のテンプレートと比較し、回線の使用可否を判定する「xDSL伝送特性改善方法及びxDSL伝送特性測定方式」について記載されている。
特開2001−244855号公報 特開2002−118651号公報
上述した通り、従来の技術ではVDSL下り信号の影響を特に受け易い小さなパワーレベルのADSL下り信号を十分に保護することができないという問題が生じていた。また、VDSL上り信号がADSL上り信号から受ける遠端漏話(FEXT)への十分な対策技術が採られていなかった。
ADSL上り信号からの漏話が大きな場合、VDSL信号装置(CPE)が動作していないにも拘わらず、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)で漏話信号が検出され、誤動作が起こる場合がある。本発明はこのようなディジタル加入者線(DSL)信号間の漏話低減装置を提供することを目的とする。
本発明のディジタル加入者線信号の漏話低減装置は、(1)第1及び第2のディジタル加入者線信号が通過する主配線盤に取り付けられ、該第1及び第2のディジタル加入者線信号のそれぞれを取り出すハイ入力インピーダンスの信号分岐回路と、前記信号分岐回路で取り出した第1及び第2のディジタル加入者線信号の下り信号を入力して比較し、該第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルが小さいときは第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを小さくし、第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルが大きいときは第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを大きくするよう、第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルに応じて第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、(2)前記信号分岐回路で取り出した第1及び第2のディジタル加入者線信号の上り信号を入力して比較し、該第1のディジタル加入者線信号の上り信号レベルが第2のディジタル加入者線信号の上り信号レベルより所定値以上大きいときに、第1のディジタル加入者線信号の送信を管理するオペレーションセンターにアラーム情報を送信する手段を備えた制御部と、前記オペレーションセンターから送信されたコマンドに応じて、前記第1のディジタル加入者線信号の上り信号送出パワーを下げる顧客宅内機器と、を備えたことを特徴とする。
また、(3)前記信号分岐回路で取り出した第1のディジタル加入者線信号の上り信号から、その第2のディジタル加入者線信号の上り信号への漏話成分を推定して出力する適応フィルタと、前記適応フィルタから出力される推定漏話成分を、前記第2のディジタル加入者線信号の集合型遠隔信号装置に通知し、該集合型遠隔信号装置において該推定漏話成分を第2のディジタル加入者線信号の上り信号から差し引く手段と、を備えたことを特徴とする。
また、(4)前記適応フィルタから出力される推定漏話成分と、前記信号分岐回路で取り出した第2のディジタル加入者線信号の上り信号との差分を算出する差分算出手段と、前記差分算出手段により算出された差分値が、所定値以下のときは前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であると判断し、該差分値が、所定値以上のときは前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作中であると判断する判断部と、前記判断部による判断結果に応じて、前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中のときに、前記適応フィルタにおける適応処理を繰り返し実行させ、前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作中のときに、前記集合型遠隔信号装置における推定漏話成分を第2のディジタル加入者線信号の上り信号から差し引く動作を実行させる手段と、を備えたことを特徴とする。
また、(5)前記判断部で前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であると判断されたとき、前記集合型遠隔信号装置に対して、該第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であることを示す誤動作防止信号を送信する手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、主配線盤を通過する複数のディジタル加入者線信号を、ハイ入力インピーダンスの信号分岐回路で取り出し、該ディジタル加入者線信号間のレベル差に応じて送信パワーを制御することにより、複数のディジタル加入者線信号間の漏話の影響を軽減することができる。
また、ハイ入力インピーダンスの信号分岐回路で取り出したディジタル加入者線信号を基に、適応フィルタにより漏話成分を推定して生成し、該推定漏話成分により漏話成分を打ち消すことにより、漏話を低減することができる。
また、適応フィルタによる推定漏話成分と実際の漏話成分との差分値を基に、ディジタル加入者線信号の送信動作が動作中か否かを判断し、その判断結果を基に、ディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中に漏話によって生じる受信動作の誤動作を防ぐことができる。
図1は本発明によるディジタル加入者線(DSL)信号の漏話低減装置を示す。同図に示すように、電話局に置かれた集合型ADSL信号装置(CO)1−3と送受されるADSL信号及び、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)1−6と送受されるVDSL信号は、主配線盤(MDF)1−9を通して、それぞれ各ユーザ宅内の顧客宅内機器(CPE)1−13,1−14により終端される。
本発明では主配線盤(MDF)1−9からVDSL信号及びADSLの信号を取り出し、干渉の緩和に用いる。同一マンション等の構内において、ADSL信号とVDSL信号との干渉は、それぞれの回線が同一の或いは近接した主配線盤(MDF)1−9を通して敷設されることにより生じる。
そこで、主配線盤(MDF)1−9に入力がハイインピーダンスの信号分岐回路1−7,1−8を取り付け、該ハイ入力インピーダンスの信号分岐回路1−7,1−8により、それぞれの信号を取り出すことにより、それぞれの通信に影響を与えることなくADSL信号及びVDSLの信号を取り出す。
ADSL下り信号に対するVDSL下り信号からの漏話に対する保護として、主配線盤(MDF)1−9のハイ入力インピーダンスの信号分岐回路1−7,1−8で取り出したADSL信号及びVDSL信号を制御装置に送り、ADSL信号の大きさに応じて、ADSL信号が小さいときはVDSL下り信号のパワーを小さくし、ADSL信号が大きいときはVDSL下り信号のパワーを大きくするようVDSL下り信号のパワーを制御し、ADSL下り信号への干渉(図中1−10)を制御する。即ち、ADSL下り信号の速度が一定以上確保されるように、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)1−6に対してVDSL下り信号の送出パワーを制御する(図中1−5)。
ただし、VDSL下り信号のパワーを大きくする場合には、予め定められた最大値を超えないようにする。また、ADSL下り信号を観察し、ADSLの通信が行われていないと推測される場合には、VDSL下り信号の送出パワーを最大にする。
VDSL上り信号に対するADSL上り信号からの漏話に対する保護については、主配線盤(MDF)1−9から取り出したADSL信号レベルがVDSL信号レベルより所定値以上大きい場合、電話局に置かれた集合型ADSL信号装置(CO)1−3を管理するオペレーションセンター1−1にアラーム情報を送出し(図中1−4)、オペレーションセンター1−1からのコマンド(図中1−2)により、ADSL信号の顧客宅内機器(CPE)1−13から送出されるADSL上り信号の送出パワーを下げることで、VDSL上り信号への干渉(図中1−11)を低減する。
なお、VDSL上り信号に対するADSL上り信号からの保護については、適応フィルタを用いてADSL上り信号からVDSL上り信号への干渉を低減することもできる。主配線盤(MDF)1−9のハイ入力インピーダンスの信号分岐回路1−7で取り出したADSL上り信号から、そのVDSL上り信号への漏話成分(図中1−11)を、制御装置内の適応フィルタ1−12を用いて推定し、該推定した漏話成分を集合型遠隔VDSL信号装置(RT)1−6に通知し、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)1−6で該推定による漏話成分をVDSL上り信号から差し引くことにより漏話を取り除く。
適応フィルタ1−12で求めた漏話成分の推定値と、主配線盤(MDF)1−9の信号分岐回路1−8で取り出したVDSL上り信号との差分をεとする。この差分εを観察することで、ADSL信号及びVDSL信号の通信状態を推測することができる。
ADSL信号装置が動作していてVDSL信号装置が動作していない場合、適応処理を繰り返し、適応フィルタ1−12で求めた係数の精度が良くなるにつれ、差分εの値は小さな値に収束する。VDSL信号装置が動作している場合、差分εの値はVDSL信号装置が動作していない場合と比べて大きな値となる。この差分εの値の性質を用いて、差分εの値の変化を基にVDSL信号装置が動作しているかどうかを判断することができる。
即ち、差分εの値が一旦小さな値に収束してから大きな値に変化し、その大きな値を保つ場合、変化の時点でVDSL信号装置が動作を開始したと判断する。よって、差分εの値が小さな値を保っている間は、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)1−6へ、VDSL信号装置が不動作中であることを示す誤動作防止信号を送信することで、ADSL信号からの漏話が大きな場合にも、VDSL信号装置の誤動作を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態をより詳細に説明する。図4はVDSL下り信号からADSL下り信号への漏話に対する対策の本発明の実施形態を示す。同図に示すように、主配線盤(MDF)にハイ入力インピーダンスの信号分岐回路4−1,4−2を取付け、該信号分岐回路4−1,4−2によりADSL信号及びVDSL信号をそれぞれ取り出す。取り出したADSL分岐信号y及びVDSL分岐信号y2を、制御装置4−5の信号比較部4−4に入力し、信号比較部4−4で該入力信号の大きさを比較する。
上記の比較結果を基に、ADSL下り信号の信号品質がある程度確保されるまで集合型遠隔VDSL信号装置(RT)から送信されるVDSL下り信号xのパワーレベルを小さくする。これによりVDSL下り信号からADSL下り信号への遠端漏話(FEXT)(図中4−3)を小さくすることができる。この手法は、従来の技術とは違い、ADSL信号を直接取り出して対処するため、ADSL信号からのVDSL信号への漏話が他のノイズと同程度に小さな場合でも適切な漏話対策を施すことができる。
図5はADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話に対する対策の本発明の第1の実施形態を示す。同図に示すように、主配線盤(MDF)にハイ入力インピーダンスの信号分岐回路5−1,5−2を取付け、ADSL上り信号x及びVDSL上り信号xのそれぞれの分岐信号y及びyを取り出す。
取り出した分岐信号yとyとを信号比較部5−5で比較し、ADSL分岐信号yがVDSL分岐信号yより所定値以上大きな場合、オペレーションセンターにアラームを通知する。オペレーションセンターではADSL上り信号xのパワーを下げさせるコマンドを、電話局(CO)を通して構内のADSL信号の顧客宅内機器(CPE)5−4へ送る。
ADSL信号の顧客宅内機器(CPE)5−4は上記のコマンド受信により、顧客宅内機器(CPE)5−4内のパワー制御部でADSL上り信号xの送信パワーを小さくし、ADSL信号からVDSL信号への遠端漏話(FEXT)(図中5−3)を軽減することができる。
図6はADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話に対する対策の本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態は適応フィルタを用いてADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話を軽減する実施形態である。ここで、ADSL上り信号をx、VDSL上り信号をx、ADSL上り信号xからVDSL上り信号xへの遠端漏話(FEXT)(図中6−3)の成分をH12とする。
図中6−1,6−2はハイ入力インピーダンスの信号分岐回路で、これを通してADSL信号及びVDSL信号を取り出す。信号分岐回路6−1から取り出されるADSL分岐信号をy、信号分岐回路6−2から取り出されるVDSL分岐信号をyとする。
VDSL信号装置が動作していない場合、VDSL分岐信号yはADSL上り信号xからの遠端漏話(FEXT)成分の近似値と推定され、この推定値をH’12とする。ADSL分岐信号yを入力信号、VDSL分岐信号yを希望応答として制御装置に入力し、適応フィルタ6−5の出力信号H’12と希望応答信号yとの誤差がゼロに近づくように、適応フィルタ6−5の係数H’12を算定する。VDSL信号装置が動作するまでの間、適応フィルタ6−5の適応動作を継続し、推定係数を更新する。
図7はVDSL信号装置の動作後の状態を示す。VDSL信号装置の動作後は、図6の実施形態で求めた適応フィルタ6−5の係数H’12と、信号分岐回路7−1から取り出したADSL分岐信号yとを用いて算出される、ADSL上り信号からVDSL上り信号への遠端漏話(FEXT)成分の近似値H’12(図中7−2)を求める。
この算出結果を集合型遠隔VDSL信号装置(RT)に送出し、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)でVDSL受信信号yから遠端漏話(FEXT)成分の近似値H’12を差し引くことで、ADSL上り信号からVDSL上り信号への遠端漏話(FEXT)を除去したVDSL上り信号が得られる。なお、図6の状態から図7の状態への切り替えは、後述する図8に示す判断部8−6から適応フィルタ6−5へ切替信号を送信することにより行う。
適応フィルタ6−5では、VDSL信号装置の動作開始前は、図6の接続状態で適応係数H’12を計算する。判断部8−6から切替信号を受信すると、図6の状態のときに求めた適応係数H’12を保持したまま、図7に示す接続状態に切り替えて、漏話成分H’12を計算し、その計算結果を直接集合型遠隔VDSL信号装置(RT)へ送信する。判断部8−6より再び切替信号を受信すると、図6に示す接続状態で適応係数H’12の更新計算を再開する。
図8は適応フィルタにより求めた漏話推定値と実際の受信信号との差分εからVDSL信号装置の動作状態を判断する判断部を備えた構成を示す。同図に示すように、主配線盤(MDF)の信号分岐回路8−1,8−2からADSL及びVDSLのそれぞれの上り信号の分岐信号y,yを取り出し、ADSLの分岐信号yを入力信号、VDSLの分岐信号yを希望応答として適応フィルタ8−5に入力する。
適応フィルタ8−5は、適応処理を繰り返し、ADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話の推定値H’12を算出する。そして、該漏話推定値H’12と実際のVDSL上り信号の受信信号yとの差分εを、判断部8−6に送出する。
VDSL信号装置が動作していない場合、差分εの値は周辺の雑音程度の小さな値に収束するが、VDSL信号装置が動作している場合は、動作していない場合よりも大きな値でVDSL上り信号と同じ程度の値となる。この差分εの値の変化を判断部8−6にて検出し、差分εが小さい間は図6の接続状態とし、差分εの値が大きな値を保つ場合は図7の接続状態となるように、判断部8−6から適応フィルタ8−5に切替信号を送出する。
図7の状態では、図6の状態で求めた漏話推定係数H’12を用いて、漏話成分H’12を計算し、その計算結果を集合型遠隔VDSL信号装置(RT)へ送信する。このとき同時に図8の状態で適応計算も行い、更新された適応係数H’12を用いた漏話成分H’12も計算する。この結果求められる差分εは判断部8−6へ送出する。判断部8−6では差分εの大きさを観察し、差分εが小さな値へ変化した場合は、図7の状態から図6の状態への切替信号を適応フィルタ6−5へ送信する。
図9はVDSL信号装置の顧客宅内機器(CPE)が動作していない場合に、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)がADSL信号からの漏話を顧客宅内機器(CPE)からの信号と誤って検出して誤動作することを防ぐ構成を示している。図8で説明した動作と同様に、ADSL上り信号からの遠端漏話(FEXT)(図中9−3)の近似値H’12を求め、VDSLの信号分岐回路9−2より取り出したVDSL分岐信号yとの差分εを判断部に送出する。
VDSL信号の顧客宅内機器(CPE)が信号を送信すると、前述したように差分εの値が変化するため、この変化が検出されるまで、判断部から集合型遠隔VDSL信号装置(RT)へ、VDSLの顧客宅内機器(CPE)が不動作中であることを示す誤動作防止信号を送信することで、集合型遠隔VDSL信号装置(RT)での誤動作を防ぐことができる。
なお、本発明の実施形態として、局設置のADSL信号装置と構内設置のVDSL信号装置との組み合わせの漏話低減について説明したが、局設置のVDSL信号装置と構内設置のVDSL信号装置との組み合わせの漏話低減についても同様に適用可能である。
本発明によるディジタル加入者線(DSL)信号の漏話低減装置の説明図である。 VDSL下り信号からADSL下り信号への漏話に対する従来の対策の説明図である。 ADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話の説明図である。 VDSL下り信号からADSL下り信号への漏話に対する対策の本発明の実施形態の説明図である。 ADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話に対する対策の本発明の第1の実施形態の説明図である。 ADSL上り信号からVDSL上り信号への漏話に対する対策の本発明の第2の実施形態の説明図である。 図6の実施形態のVDSL信号装置動作後の状態を示す図である。 図6の実施形態のVDSL信号装置の動作状態を判断する判断部を備えた構成を示す図である。 図6の実施形態の集合型遠隔VDSL信号装置(RT)がADSL信号からの漏話で誤動作するのを防ぐ構成を示す図である。
符号の説明
1−1 オペレーションセンター
1−2 オペレーションセンターからのコマンド
1−3 電話局に置かれた集合型ADSL信号装置(CO:Central Office)
1−4 ペレーションセンターへの送出アラーム
1−5 VDSL下り信号の送出パワーを制御する信号/ADSL信号からの漏話の推定値/誤動作防止信号
1−6 集合型遠隔VDSL信号装置(RT:Remote Terminal)
1−7,1−8 ハイ入力インピーダンスの信号分岐回路
1−9 主配線盤(MDF)
1−10 VDSL下り信号からADSL下り信号への遠端漏話(FEXT:Far End Cross Ta1k)
1−11 ADSL上り信号からVDSL上り信号への遠端漏話(FEXT:Far End Cross Talk)
1−12 適応フィルタ
1−13 ADSL信号の顧客宅内機器(CPE:Customer Premises Equipment)
1−14 VDSL信号の顧客宅内機器(CPE:Customer Premises Equipment)

Claims (5)

  1. 第1及び第2のディジタル加入者線信号が通過する主配線盤に取り付けられ、該第1及び第2のディジタル加入者線信号のそれぞれを取り出すハイ入力インピーダンスの信号分岐回路と、
    前記信号分岐回路で取り出した第1及び第2のディジタル加入者線信号の下り信号を入力して比較し、該第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルが小さいときは第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを小さくし、第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルが大きいときは第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを大きくするよう、第1のディジタル加入者線信号の下り信号レベルに応じて第2のディジタル加入者線信号の下り信号送出パワーを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするディジタル加入者線信号の漏話低減装置。
  2. 前記信号分岐回路で取り出した第1及び第2のディジタル加入者線信号の上り信号を入力して比較し、該第1のディジタル加入者線信号の上り信号レベルが第2のディジタル加入者線信号の上り信号レベルより所定値以上大きいときに、第1のディジタル加入者線信号の送信を管理するオペレーションセンターにアラーム情報を送信する手段を備えた制御部と、
    前記オペレーションセンターから送信されたコマンドに応じて、前記第1のディジタル加入者線信号の上り信号送出パワーを下げる顧客宅内機器と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のディジタル加入者線信号の漏話低減装置。
  3. 前記信号分岐回路で取り出した第1のディジタル加入者線信号の上り信号から、その第2のディジタル加入者線信号の上り信号への漏話成分を推定して出力する適応フィルタと、
    前記適応フィルタから出力される推定漏話成分を、前記第2のディジタル加入者線信号の集合型遠隔信号装置に通知し、該集合型遠隔信号装置において該推定漏話成分を第2のディジタル加入者線信号の上り信号から差し引く手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のディジタル加入者線信号の漏話低減装置。
  4. 前記適応フィルタから出力される推定漏話成分と、前記信号分岐回路で取り出した第2のディジタル加入者線信号の上り信号との差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分算出手段により算出された差分値が、所定値以下のときは前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であると判断し、該差分値が、所定値以上のときは前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作中であると判断する判断部と、
    前記判断部による判断結果に応じて、前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中のときに、前記適応フィルタにおける適応処理を繰り返し実行させ、前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作中のときに、前記集合型遠隔信号装置における推定漏話成分を第2のディジタル加入者線信号の上り信号から差し引く動作を実行させる手段と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のディジタル加入者線信号の漏話低減装置。
  5. 前記判断部で前記第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であると判断されたとき、前記集合型遠隔信号装置に対して、該第2のディジタル加入者線信号の送信動作が不動作中であることを示す誤動作防止信号を送信する手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載のディジタル加入者線信号の漏話低減装置。
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