JP5448850B2 - 符号化装置、復号装置およびこれらの方法 - Google Patents

符号化装置、復号装置およびこれらの方法 Download PDF

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Description

本発明は、信号を符号化して伝送する通信システムに用いられる符号化装置、復号装置およびこれらの方法に関する。
近年、通信インフラの発達により、電話回線を通じて単なる音声信号だけではなく大容量の動画像データまで送受信されるようになってきている。この際、低ビットレートでも送信可能な音声信号から、高ビットレートで送る必要がある動画像データまでを同じ枠組みで扱い、回線効率を向上させるために、可変ビットレート伝送方式等が開発されている。
また、音声信号・楽音信号の符号化において、符号化情報の一部からでも音声信号・楽音信号を復号することが可能であり、パケット損失が発生するような状況においても音質劣化を抑制することができるスケーラブル符号化技術も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
このスケーラブル符号化技術の代表的なものとしては、入力信号を周波数領域において低域成分と高域成分(と中域成分)とに分割し、各帯域の信号を符号化して伝送することにより周波数軸上でのスケーラビリティを実現する方法が開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3、および特許文献4参照)
特開平10−97295号公報 特開2005−114814号公報 特開2006−189836号公報 特開2006−119301号公報
上記特許文献2、特許文献3、および特許文献4では、入力信号(例えば32kHzサンプリング周波数の信号とする)に対してまずQMF(Quadrature Mirror Filter:直交鏡像フィルタ)等による帯域分割処理を施して低域成分の信号、および高域成分の信号に分割する構成が開示されている。または、入力信号を低域成分の信号と高域成分の信号との他に中域成分の信号も含めて3つの信号に分割する構成も開示されている。以下、第1階層(最下層)の符号化部においてITU−Tで規格化されているG.729.1符号化を用いる場合を考慮する。
G.729.1符号化部では、QMF分析された16kHzサンプリング周波数の入力信号に対して、7kHz帯域までの周波数特性を得るためにローパスフィルタを適用し、7kHz帯域までに制限された信号に対して符号化を行う。しかしながら、G.729.1符号化部は、例えば入力される信号が8kHz帯域までの周波数成分が含む場合でも、7kHz帯域までの成分を符号化し、7〜8kHz帯域の成分は符号化しない。したがって、G.729.1符号化部とは別の符号化部にて7〜8kHz帯域の成分を符号化する必要がある。
そこで、7kHz帯域まで制限を行うことによる7〜8kHz帯域の成分の欠落を避けるために、G.729.1符号化部内部のローパスフィルタを動作させないようにする方法が考えられる。しかし、このような構成にした場合、7kHz帯域以下の成分に対してもローパスフィルタを適用させないことが影響してしまい、G.729.1符号化部本来
の性能が保証されない。
また、G.729.1符号化部に入力される16kHzサンプリング周波数の信号からは7〜8kHz帯域(7kHz以上であり、かつ8kHzより低い帯域)の成分を得る構成も当然考えられる。例えばG.729.1符号化部に入力される0〜8kHz帯域の信号に対して修正離散コサイン変換(MDCT:Modified Discrete Cosine Transform)等の直交変換処理を行って7〜8kHz帯域の周波数成分を計算することできる。しかし、このような構成にした場合、G.729.1符号化部で行われるMDCTの演算とは別に、新たに0〜8kHzの成分のMDCT係数を演算する必要があり、演算量が大きく増加してしまう。
本発明の目的は、入力信号をQMF等の処理により低域成分と高域成分とに帯域分割し、各成分を別々の符号化部にて符号化する構成において、低域成分の符号化部内部でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を、演算量を抑えつつ復元して符号化し、復号信号の品質を向上することができる符号化装置、復号装置、およびこれらの方法を提供することである。なお、本発明の技術は、単なる信号処理における逆フィルタリング処理ではなく、音声・オーディオ信号に対して特有の品質改善技術である。
本発明の符号化装置は、入力信号に対して帯域分割処理を行って第1周波数より低い低中域成分と、前記第1周波数以上の高域成分とを得る帯域分割手段と、前記低中域成分のうち第2周波数以上の部分を抑圧して低域成分を得、前記低域成分を符号化して低域符号化情報を得る低域符号化手段と、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分を補正して補正中域成分を得る中域補正手段と、前記補正中域成分と前記高域成分とを符号化して中高域符号化情報を得る中高域符号化手段と、を具備する構成を採る。
本発明の復号装置は、符号化装置において入力信号が帯域分割されて得られた第1周波数より低い低中域成分のうち第2周波数以上の部分が抑圧されて得られた低域成分が符号化された低域符号化情報と、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分が補正されて得られた補正中域成分および前記帯域分割により得られた前記第1周波数以上の高域成分が符号化された中高域符号化情報と、を受信する受信手段と、前記低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルを得る低中域復号手段と、前記復号低域スペクトルを用いて前記中高域符号化情報を復号して復号高域信号と復号中域スペクトルとを得る高域復号手段と、を具備する構成を採る。
本発明の符号化方法は、入力信号に対して帯域分割処理を行って第1周波数より低い低中域成分と、前記第1周波数以上の高域成分とを得るステップと、前記低中域成分のうち第2周波数以上の部分を抑圧して低域成分を得、前記低域成分を符号化して低域符号化情報を得るステップと、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分を補正して補正中域成分を得るステップと、前記補正中域成分と前記高域成分とを符号化して中高域符号化情報を得るステップと、を有するようにした。
本発明の復号方法は、符号化装置において入力信号が帯域分割されて得られた第1周波数より低い低中域成分のうち第2周波数以上の部分が抑圧されて得られた低域成分が符号化された低域符号化情報と、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分が補正されて得られた補正中域成分および前記帯域分割により得られた前記第1周波数以上の高域成分が符号化された中高域符号化情報と、を受信するステップと、前記低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルを得るステップと、前記復号低域スペクトルを用いて前記中高域符号化情報を復号して復号高域信号と復号中域スペクトルとを得る
ステップと、を有するようにした。
本発明によれば、入力信号をQMF等の処理により低域成分と高域成分とに帯域分割し、各成分を別々の符号化部にて符号化する構成において、低域成分の符号化部内部でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を、演算量を抑えつつ復元して符号化し、復号信号の品質を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る符号化装置および復号装置として、音声符号化装置および音声復号装置を例にとって説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る符号化装置および復号装置を有する通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、通信システムは、符号化装置101と復号装置103とを備え、それぞれ伝送路102を介して通信可能な状態となっている。
符号化装置101は、入力信号をNサンプルずつ区切り(Nは自然数)、Nサンプルを1フレームとしてフレーム毎に符号化を行う。ここで、符号化の対象となる入力信号をx(n=0、…、N−1)と表すこととする。nは、Nサンプルずつ区切られた入力信号のうち、信号要素のn+1番目であることを示す。以下、サンプル「n」を省略して信号を記す場合がある。例えば、x(n=0、…、N−1)をxと省略して記す場合がある。符号化された入力情報(符号化情報)は伝送路102を介して復号装置103に送信さ
れる。
復号装置103は、伝送路102を介して符号化装置101から送信された符号化情報を受信し、これを復号し出力信号を得る。
図2は、図1に示した符号化装置101の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図2において、符号化装置101は、帯域分割処理部201、低域符号化部202、中域補正部203、中高域符号化部204、および多重化部205を備え、各部は以下の動作を行う。
帯域分割処理部201は、サンプリング周波数がSRinputである入力信号xに対してQMF等による帯域分割処理を行い、サンプリング周波数がともにSRinput/2である低中域信号x_loと高域信号x_hiを生成する。ここでは、SRinputが32kHzである場合を例にとり、低域とは0〜7kHz帯域を示し、中域とは7〜8kHz帯域を示し、高域とは8〜16kHz帯域を示すものとする。そして、低中域信号x_loは0〜8kHz帯域の信号を指し、高域信号x_hiは8〜16kHz帯域の信号を指す。帯域分割処理部201は、生成した低中域信号x_loを低域符号化部202に出力し、高域信号x_hiを中高域符号化部204に出力する。
低域符号化部202は、帯域分割処理部201から入力される0〜8kHz帯域の低中域信号x_loのうち7〜8kHzの部分を抑圧し、0〜7kHzの部分を例えばITU−Tで規格化されているG.729.1等の符号化を行い、生成された低域符号化情報を多重化部205に出力する。また、低域符号化部202は、低域符号化情報を求める過程で算出した中域(7〜8kHz帯域)の周波数成分を中域スペクトルX_midとして中域補正部203に出力する。また、低域符号化部202は、生成した低域符号化情報をさらに復号し、得られる復号信号の低域の周波数成分を復号低域スペクトルS_lo(k)(0≦k<7kHz)として中高域符号化部204に出力する。以下、周波数「k」を省略してスペクトルを記す場合がある。例えば、S_lo(k)(0≦k<7kHz)をS_loと省略して記す場合がある。なお、低域符号化部202の詳細については後述する。
中域補正部203は、低域符号化部202から入力される中域スペクトルX_midに対して周波数領域において補正を行い、得られたスペクトルを補正中域スペクトルS_midとして中高域符号化部204に出力する。なお、中域補正部203の詳細については後述する。
中高域符号化部204は、低域符号化部202から入力される復号低域スペクトルS_loを用いて、中域補正部203から入力される補正中域スペクトルS_midと、帯域分割処理部201から入力される高域信号x_hi(8〜16kHz帯域)とを符号化し、生成される中高域符号化情報を多重化部205に出力する。なお、中高域符号化部204の詳細については後述する。
多重化部205は、低域符号化部202から入力される低域符号化情報、および中高域符号化部204から入力される中高域符号化情報を多重化し、多重化結果を符号化情報として伝送路102に出力する。
図3は、図2に示した低域符号化部202の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図3において、低域符号化部202は、帯域分割処理部301、ハイパスフィルタ302、CELP(Code Excited Linear Prediction)符号化部303、FEC(Forward Error
Correction:前方誤り訂正)符号化部304、加算部305、ローパスフィルタ306、TDAC(Time-Domain Aliasing Cancellation:時間領域エイリアス除去)符号化部307、TDBWE(Time-Domain BandWidth Extension:時間領域帯域拡張)符号化部308、および多重化部309を備え、各部は以下の動作を行う。
帯域分割処理部301は、帯域分割処理部201から入力される低中域信号x_loに対して、帯域分割処理部201と同様にQMF等による帯域分割処理を行い、0〜4kHz帯域の第1低域信号と、4〜8kHz帯域の第2低域信号を生成する。帯域分割処理部301は、生成した第1低域信号をハイパスフィルタ302に出力し、第2低域信号をローパスフィルタ306に出力する。
ハイパスフィルタ302は、帯域分割処理部301から入力される第1低域信号に対して0.05kHz以下の周波数成分を抑え、主に0.05kHzより高い周波数成分からなる信号を得てフィルタ後第1低域信号としてCELP符号化部303、および加算部305に出力する。
CELP符号化部303は、ハイパスフィルタ302から入力されるフィルタ後第1低域信号に対してCELP方式の符号化を行い、得られるCELPパラメータをFEC符号化部304、TDAC符号化部307、および多重化部309に出力する。ここで、CELP符号化部303は、FEC符号化部304、およびTDAC符号化部307にCELPパラメータの一部、またはCELPパラメータを求める過程で得られる情報を出力しても良い。また、CELP符号化部303は、求めたCELPパラメータに対してCELP方式の復号を行い、得られるCELP復号信号を加算部305に出力する。
FEC符号化部304は、CELP符号化部303から入力されるCELPパラメータを用いて、復号装置103の消失フレーム補償処理に利用されるFECパラメータを算出し、FECパラメータを多重化部309に出力する。
加算部305には、ハイパスフィルタ302から入力されるフィルタ後第1低域信号と、CELP符号化部303から入力されるCELP復号信号との差分を算出し、得られる差分信号をTDAC符号化部307に出力する。
ローパスフィルタ306は、帯域分割処理部301から入力される第2低域信号に対して7kHzより大きい周波数成分を抑え、主に7kHz以下の周波数成分からなる信号を得てフィルタ後第2低域信号としてTDAC符号化部307、およびTDBWE(Time-Domain BandWidth Extension)符号化部308に出力する。
TDAC符号化部307は、加算部305から入力される差分信号、およびローパスフィルタ306から入力されるフィルタ後第2低域信号それぞれに対してMDCT等の直交変換を施し、得られる0〜8kHz帯域の周波数領域信号(MDCT係数)のうち、7〜8kHz帯域の部分を中域スペクトルX_midとして中域補正部203に出力する。また、TDAC符号化部307は、加算部305から入力される差分信号に対して直交変換を施す際、CELP符号化部303から入力されるCELPパラメータの一つである聴覚重み情報を用いて、差分信号に重み付けをした後に直交変換を施し周波数領域信号を算出する。さらに、TDAC符号化部307は、MDCT等の直交変換により得られた周波数領域信号(MDCT係数)を量子化し、得られるTDACパラメータを多重化部309に出力する。また、TDAC符号化部307は、TDACパラメータに対して復号を行い、得られる復号信号のうち、0〜7kHz帯域の部分を復号低域スペクトルS_loとして
中高域符号化部204に出力する。
TDBWE符号化部308は、ローパスフィルタ306から入力されるフィルタ後第2低域信号に対して時間軸上での帯域拡張符号化を行い、得られるTDBWEパラメータを多重化部309に出力する。
多重化部309は、FECパラメータ、CELPパラメータ、TDACパラメータ、およびTDBWEパラメータを多重化し、低域符号化情報として多重化部205に出力する。なお、多重化部309を設けずに、これらのパラメータを多重化部205で多重化しても良い。
図3に示した、本実施の形態に係る低域符号化部202における符号化は、TDAC符号化部307において、加算部305から入力される差分信号、およびローパスフィルタ306から入力されるフィルタ後第2低域信号それぞれに対しMDCT等の直交変換を施すだけではなく、MDCT係数の7〜8kHz帯域の部分を中域スペクトルX_midとして中域補正部203に出力し、TDACパラメータを復号した復号信号のうち0〜7kHz帯域の部分を復号低域スペクトルS_loとして中高域符号化部204に出力する点が、G.729.1方式の符号化と相違する。
次に、中域補正部203の処理について説明する。
中域補正部203の処理を説明するために、まず、低域符号化部202内のローパスフィルタ306のフィルタ特性を説明する。
低域符号化部202内のローパスフィルタ306の伝達関数H(z)は例えば下記の式(1)で表される。
Figure 0005448850
図4および図5は、式(1)で表される伝達関数を有するローパスフィルタ306の周波数特性を示す図である。図4および図5においてはローパスフィルタ306を0〜4kHz帯域の入力信号に対して適用する場合の周波数特性を示しているが、本実施の形態においてローパスフィルタ306に入力される第2低域信号の有する帯域は4〜8kHzであるため、この場合、図4および図5に示すローパスフィルタ306の周波数特性は実際には4〜8kHzに対して適用される。図4および図5において、横軸は周波数f(Hz)を示し、縦軸はローパスフィルタ306の周波数特性を表すLPF(f)の値を示す。なお、図4においてはログ(log)スケール(dB)を用いて周波数特性を表し、図5においてはリニアスケールを用いて周波数特性を表しており、この場合LPF(f)の値は0〜1の値をとる。図4および図5に示した周波数特性を有するローパスフィルタ306は、帯域分割処理部301から入力される第2低域信号(4〜8kHz)をフィルタリングすることにより、7〜8kHz帯域の周波数成分が抑圧された、主に4〜7kHz帯域の周波数成分からなるフィルタ後第2低域信号を得る。次いで、フィルタ後第2低域信号はTDAC符号化部307においてMDCTされる。従って、TDAC符号化部307から中域補正部203に入力される中域スペクトルX_midは、ローパスフィルタ306によって抑圧された7〜8kHz帯域の信号に対してMDCTした結果である。
中域補正部203は、図5に示すローパスフィルタ306の周波数特性を利用して、低域符号化部202から入力される中域スペクトルX_midに対して周波数軸での補正を
行い、補正中域スペクトルS_midを算出する。具体的には、中域補正部203は、下記の式(2)に従って7〜8kHz帯域の中域スペクトルX_midを、図5に示したローパスフィルタ306の3〜4kHz帯域のLPF(f)の値で除算することにより、補正中域スペクトルS_midを算出する。ここでローパスフィルタ306の周波数特性LPF(f)の3〜4kHzの帯域は、帯域分割処理部301に入力される前の低域信号の7〜8kHzの帯域に相当する。すなわち、中域補正部203は、中域スペクトルX_midにローパスフィルタ306の周波数特性の逆数を掛けることにより、ローパスフィルタ306の処理前の状態に復元された第2低域信号の7〜8kHz帯域に対応するMDCT係数を得る。
Figure 0005448850
式(2)において、LPF(f)は、図5に示した3〜4kHz部分の周波数特性(縦軸の値)であり、0〜1.0の範囲をとる。Nloは、7〜8kHz帯域の周波数成分のサンプル数である。なお、式(2)において、fは3000〜4000Hzまでの値をとるが、これは第2低域信号の4〜8kHzの帯域に適用されるため、実際には7000〜8000Hzの周波数を意味する。また、式(2)において、kは3000〜4000Hzのfの値に対応する中域スペクトルX_mid(k)の周波数インデックスの値をとる。つまり、f=3000の時、第2低域信号の7000Hzの成分に対するLPF(3000)の値は、中域スペクトルX_mid(0)の値に適用され、f=4000の時、すなわち第2低域信号の8000Hzの成分に対するLPF(4000)の値は、中域スペクトルX_mid(Nlo−1)に適用される。
また、式(2)においてW(f)は補正係数であり、単純に中域スペクトル(7〜8kHz帯域)をLPF(f)で除算して補正中域スペクトルを求める場合に発生し得る異音を抑止する機能を果たす。具体的には、W(f)は0.95〜0.97程度の値をとるのが適当であることが実験により確かめられている。以下、W(f)による異音の抑止効果について説明する。
ここで、図5中の0〜1500Hz帯域に着目すると、0〜1500Hz帯域においてはローパスフィルタ306の周波数特性は0.95〜1.00程度の値をとっている。ここで図5に示すローパスフィルタ306の周波数特性のうち0〜1500Hzの値が適用されるのは、第2低域信号の4000〜5500Hzの帯域である。従って、第2低域信号の4000〜5500Hz帯域の成分が、ローパスフィルタ306の処理を適用する前の信号の約0.95〜0.97倍となる。すなわち、TDAC符号化部307から中高域符号化部204に入力される復号低域スペクトルの4000〜5500Hz帯域は、ローパスフィルタ306の処理を適用する前の第2低域信号の約0.95倍の信号に対応するMDCT係数である。これに対し、式(2)においてW(f)を乗じず、中域スペクトルX_mid(k)にローパスフィルタ306の周波数特性の逆数を掛けることによって得られる7〜8kHz帯域のスペクトルは、ローパスフィルタ306の処理前の第2低域信号そのものに対応するMDCT係数である。中域補正部203は、式(2)に従って算出した補正中域スペクトルS_mid(k)を中高域符号化部204に出力するため、仮に、式(2)においてW(f)を乗じない場合には、中高域符号化部204に入力されるスペクトルの4000〜5500Hz帯域と7〜8kHz帯域とはスペクトルの大きさのバランスが崩れてしまい、異音が発生する。
また、計算機の演算精度は無限ではないため、LPF(f)が非常に小さな値であれば、LPF(f)の逆数は非常に大きな値になってしまい、丸め誤差等の計算誤差が発生し
てしまう。
このような問題を回避するために、中域補正部203は、中域スペクトルX_mid(k)をローパスフィルタ306の周波数特性で除算し、さらにローパスフィルタ306の0〜3000Hzの値を考慮した補正係数W(f)を乗じる。これにより、4000〜5500Hz帯域のスペクトルとのバランスも取れ、さらに計算誤差に起因する音質劣化を抑制しつつ、7〜8kHz帯域のスペクトルを補正することができる。隣接帯域とのエネルギーバランスの歪み(不連続性など)による異音を抑制するための、上記のような処理は、単なる信号処理における逆フィルタリング処理ではなく、音声・オーディオ信号に対して特有の品質改善技術である。
ここで、中域補正部203は、ローパスフィルタ306の周波数特性を表すLPF(f)(f=0,…,4000)、およびLPF(f)に対応するW(f)を内部に予め記憶する。なお、LPF(f)の逆数とW(f)を乗じた値を予め求めておき、この値を内部に記憶してもよく、このようにすることで更なる演算量の減少が見込まれる。
図6は、図2に示した中高域符号化部204の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図6において、中高域符号化部204は、直交変換処理部401、中高域スペクトル算出部402、および帯域拡張符号化部403を備え、各部は以下の動作を行う。
直交変換処理部401は、バッファbuf(n=0、…、N−1)を内部に有し、帯域分割処理部201から入力される8〜16kHz帯域の高域信号x_hiに対し、直交変換処理として修正離散コサイン変換(MDCT)等を行って高域信号x_hiの周波数成分である高域スペクトルS_hiを算出する。
具体的には、まず、直交変換処理部401は、下記の式(3)に示すように「0」を用いてバッファbufを初期化する。
Figure 0005448850
次いで、直交変換処理部401は、高域信号x_hiに対し、下記の式(4)に従ってMDCTを行い、高域信号のMDCT係数S_hiを高域スペクトルとして求める。
Figure 0005448850
式(4)において、kは1フレームにおける各サンプルのインデックスを示す。なお、x_hi’は、下記の式(5)に従って高域信号x_hiとバッファbufとを結合させたベクトルである。
Figure 0005448850
次いで、直交変換処理部401は、下記の式(6)に示すようにバッファbufを更新する。
Figure 0005448850
そして、直交変換処理部401は、高域スペクトルS_hi(k)を中高域スペクトル算出部402に出力する。
中高域スペクトル算出部402は、直交変換処理部401から入力される高域スペクトルS_hi、および中域補正部203から入力される補正中域スペクトルS_midを用い、下記の式(7)に従って中高域スペクトルS_mid_hiを算出して帯域拡張符号化部403に出力する。ここで、7〜16kHz帯域の成分を有するS_mid_hiのサンプル数をNmid_hiとする。つまり中高域スペクトルS_mid_hiは式(7)に示すように、補正中域スペクトルS_midと高域スペクトルS_hiを周波数軸上で連続(結合)させたスペクトルとなる。
Figure 0005448850
帯域拡張符号化部403は、低域符号化部202から入力される復号低域スペクトルS_loと、中高域スペクトル算出部402から入力される中高域スペクトルS_mid_hiとを用い、復号低域スペクトルから中高域スペクトルを生成するための中高域符号化情報を算出して多重化部205に出力する。
図7は、図6に示した帯域拡張符号化部403の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図7において、帯域拡張符号化部403は、フィルタ状態設定部501、フィルタリング部502、探索部503、ピッチ係数設定部504、ゲイン符号化部505、および多重化部506を備え、各部は以下の動作を行う。
フィルタ状態設定部501は、低域符号化部202から入力される復号低域スペクトルS_loを、フィルタリング部502で用いるフィルタ状態として設定する。すなわち、フィルタリング部502における全周波数帯域(0〜16kHz帯域)のスペクトルS(k)(0≦k<16kHz)の0〜7kHz帯域に、復号低域スペクトルS_loがフィルタの内部状態(フィルタ状態)として格納される。
フィルタリング部502は、マルチタップ(タップ数が1より多い)のピッチフィルタを備え、フィルタ状態設定部501により設定されたフィルタ状態と、ピッチ係数設定部504から入力されるピッチ係数に基づいて、復号低域スペクトルS_loをフィルタリングし、中高域スペクトルの推定値S_mid_hi’(7〜16kHz帯域)(以下、「推定中高域スペクトル」と称す)を算出する。フィルタリング部502は、推定中高域スペクトルS_mid_hi’を探索部503に出力する。なお、フィルタリング部502におけるフィルタリング処理の詳細については後述する。
探索部503は、中高域スペクトル算出部402から入力される中高域スペクトルS_mid_hi(7〜16kHz帯域)と、フィルタリング部502から入力される推定中高域スペクトルS_mid_hi’との類似度を算出する。この類似度の算出は、例えば相関演算等により行われる。フィルタリング部502、探索部503、およびピッチ係数設定部504の処理は閉ループを構成する。この閉ループにおいて、探索部503は、ピ
ッチ係数設定部504からフィルタリング部502に入力されるピッチ係数Tを種々に変化させることにより、各ピッチ係数に対応する類似度を算出する。探索部503は、そのうち類似度が最大となる最適ピッチ係数T’を多重化部506に出力する。また、探索部503は、このピッチ係数T’に対応する推定中高域スペクトルS_mid_hi’をゲイン符号化部505に出力する。なお、探索部503における最適ピッチ係数T’の探索処理の詳細については後述する。
ピッチ係数設定部504は、探索部503の制御の下、ピッチ係数Tを予め定められた探索範囲Tmin〜Tmaxの中で少しずつ変化させながら、フィルタリング部502に順次出力する。
ゲイン符号化部505は、中高域スペクトル算出部402から入力される中高域スペクトルS_mid_hi(k)(7〜16kHz帯域)についてのゲイン情報を算出する。具体的には、ゲイン符号化部505は、7〜16kHz帯域をJ個のサブバンドに分割し、中高域スペクトルS_mid_hi(k)のサブバンド毎のスペクトルパワを求める。この場合、第jサブバンドのスペクトルパワB(j)は下記の式(8)で表される。
Figure 0005448850
式(8)において、BL(j)は第jサブバンドの最小周波数、BH(j)は第jサブバンドの最大周波数を表す。
また、ゲイン符号化部505は、同様に、最適ピッチ係数T’に対応する推定中高域スペクトルS_mid_hi’のサブバンド毎のスペクトルパワB’(j)を下記の式(9)に従って算出する。
Figure 0005448850
次いで、ゲイン符号化部505は、中高域スペクトルS_mid_hiに対する推定中高域スペクトルS_mid_hi’のサブバンド毎のスペクトルパワの変動量V(j)を下記の式(10)に従って算出する。
Figure 0005448850
そして、ゲイン符号化部505は、変動量V(j)を符号化し、符号化後の変動量V(j)に対応するインデックスを多重化部506に出力する。
多重化部506は、探索部503から入力される最適ピッチ係数T’と、ゲイン符号化部505から入力される符号化後の変動量V(j)のインデックスとを高域符号化情報として多重化し、多重化部205に出力する。なお、T’とV(j)のインデックスとを直接、多重化部205に入力して、多重化部205にて低域符号化情報と多重化しても良い。
図8は、図7に示したフィルタリング部502におけるフィルタリング処理の詳細につ
いて説明するための図である。
フィルタリング部502は、ピッチ係数設定部504から入力されるピッチ係数Tを用いて7〜16kHz帯域のスペクトルを生成する。フィルタリング部502の伝達関数は下記の式(11)で表される。
Figure 0005448850
式(11)において、Tはピッチ係数設定部504から与えられるピッチ係数、βは予め内部に記憶されているフィルタ係数を表している。例えば、タップ数が3の場合、フィルタ係数の候補は(β−1、β、β)=(0.1、0.8、0.1)が例として挙げられる。この他に(β−1、β、β)=(0.2、0.6、0.2)、(0.3、0.4、0.3)等の値も適当である。また、式(11)においてM=1とする。Mはタップ数に関する指標である。
フィルタリング部502における全周波数帯域のスペクトルS(k)の0〜7kHz帯域には、復号低域スペクトルS_loがフィルタの内部状態(フィルタ状態)として格納される。
S(k)の7〜16kHz帯域には、以下の手順のフィルタリング処理により、推定中高域スペクトルS_mid_hi’が格納される。すなわち、S_mid_hi’には、基本的に、このkよりTだけ低い周波数のスペクトルS(k−T)が代入される。ただし、スペクトルの円滑性を増すために、実際には、スペクトルS(k−T)からiだけ離れた近傍のスペクトルS(k−T+i)に所定のフィルタ係数βを乗じたスペクトルβ・S(k−T+i)を、全てのiについて加算したスペクトルをS_mid_hi’(k)に代入する。この処理は下記の式(12)で表される。
Figure 0005448850
上記演算を、周波数の低いk=7kHzから順に、7〜16kHz帯域の範囲で変化させて行うことにより、7〜16kHz帯域における推定中高域スペクトルS_mid_hi’(k)を算出する。
以上のフィルタリング処理は、ピッチ係数設定部504からピッチ係数Tが与えられる度に、7〜16kHz帯域の範囲において、その都度S(k)をゼロクリアして行われる。すなわち、ピッチ係数Tが変化するたびにS(k)は算出され、探索部503に出力される。
図9は、図7に示した探索部503において最適ピッチ係数T’を探索する処理の手順を示すフロー図である。
まず、探索部503は、類似度の最小値を保存するための変数である最小類似度Dminを「+∞」に初期化する(ST2010)。次いで、探索部503は、下記の式(13)に従い、あるピッチ係数における中高域スペクトルS_mid_hiと、推定中高域スペクトルS_mid_hi’との類似度Dを算出する(ST2020)。
Figure 0005448850
式(13)において、M’は、類似度Dを算出する際のサンプル数を示し、中高域部のサンプル長Nmid_hi以下の任意の値で良い。
なお、上述したように、フィルタリング部502において生成される推定中高域スペクトルS_mid_hi’は、復号低域スペクトルS_loをフィルタリングして得られるスペクトルである。従って、探索部503において算出される中高域スペクトルS_mid_hiと、推定中高域スペクトルS_mid_hi’との類似度は、中高域スペクトルS_mid_hiと、復号低域スペクトルS_loとの類似度を表すこともできる。
次いで、探索部503は算出した類似度Dが最小類似度Dminより小さいか否かを判定する(ST2030)。ST2020において算出された類似度Dが最小類似度Dminより小さい場合(ST2030:「YES」)には、探索部503は、類似度Dを最小類似度Dminに代入する(ST2040)。一方、ST2020において算出された類似度Dが最小類似度Dmin以上である場合(ST2030:「NO」)には、探索部503は、探索範囲が終了した否かを判定する。すなわち、探索部503は、探索範囲内のすべてのピッチ係数それぞれに対し、ST2020において上記の式(13)に従って類似度Dを算出したか否かを判定する(ST2050)。探索範囲が終了しなかった場合(ST2050:「NO」)には、探索部503は処理を再びST2020に戻す。そして、探索部503は、前回ST2020の手順において式(13)に従って類似度を算出した場合とは異なるピッチ係数に対して、式(13)に従って類似度を算出する。一方、探索範囲が終了した場合(ST2050:「YES」)には、探索部503は、最小類似度Dminに対応するピッチ係数Tを最適ピッチ係数T’として多重化部506に出力し、最適ピッチ係数T’に対応する推定中高域スペクトルS_mid_hi’(k)をゲイン符号化部505に出力する(ST2060)。
図10は、図1に示した復号装置103の内部の主要な構成を示すブロック図である。
復号装置103は、分離部601、低中域復号部602、高域復号部603、および帯域合成処理部604を備え、各部は以下の動作を行う。
分離部601は、伝送路102を介して符号化装置101から伝送される符号化情報を、低域符号化情報と中高域符号化情報とに分離し、低域符号化情報を低中域復号部602に出力し、中高域符号化情報を高域復号部603に出力する。
低中域復号部602は、分離部601から入力される低域符号化情報を復号し、得られる復号低域スペクトルを高域復号部603に出力する。また、低中域復号部602は、この復号低域スペクトルと、高域復号部603から入力される復号中域スペクトルとから復号低中域信号を生成して帯域合成処理部604に出力する。なお、低中域復号部602の詳細については後述する。
高域復号部603は、分離部601から入力される中高域符号化情報と、低中域復号部602から入力される復号低域スペクトルとから復号高域信号を生成して帯域合成処理部604に出力する。また、高域復号部603は、復号高域信号を生成する際に算出される
復号中域スペクトルを低中域復号部602に出力する。なお、高域復号部603の詳細については後述する。
帯域合成処理部604には、低中域復号部602から入力される復号低中域信号が入力され、高域復号部603から復号高域信号が入力される。帯域合成処理部604は、帯域分割処理部201とは逆の処理を行うことにより、低中域復号部602から入力されるサンプリング周波数が16kHzである復号低中域信号(0〜8kHz帯域)と、高域復号部603から入力される復号高域信号(8〜16kHz帯域)とから、サンプリング周波数が32kHz(0〜16kHz帯域)である出力信号を生成して出力する。
図11は、図10に示した低中域復号部602の内部の主要な構成を示すブロック図である。ここでは、図2の低域符号化部202と対応させて、低中域復号部602においてITU−Tで規格化されているG.729.1等の復号を行う構成を例に挙げて説明する。なお、図11に示す低中域復号部602の構成はフレームエラーが生じなかった場合の構成であり、フレームエラー補償処理のための構成要素は図示せずその説明を省略する。ただし本発明は、フレームエラーが生じる場合にも適用することができる。
低中域復号部602は、分離部701、CELP復号部702、TDAC復号部703、TDBWE復号部704、プリ/ポストエコー削減部705、加算部706、適応ポスト処理部707、ローパスフィルタ708、プリ/ポストエコー削減部709、ハイパスフィルタ710、および帯域合成処理部711を備え、各部は以下の動作を行う。
分離部701は、分離部601から入力される低域符号化情報を、CELPパラメータ、TDACパラメータ、TDBWEパラメータに分離し、CELPパラメータをCELP復号部702に出力し、TDACパラメータをTDAC復号部703に出力し、TDBWEパラメータをTDBWE復号部704に出力する。なお、分離部701を設けずに、分離部601においてまとめてこれらのパラメータを分離しても良い。
CELP復号部702は、分離部701から入力されるCELPパラメータに対してCELP方式の復号を行い、得られる復号信号を復号第1低域信号としてTDAC復号部703、加算部706、およびプリ/ポストエコー削減部705に出力する。または、CELP復号部702は、復号第1低域信号のほかに、CELPパラメータから復号第1低域信号を生成する復号過程で得られる他の情報をTDAC復号部703に出力しても良い。
TDAC復号部703は、分離部701から入力されるTDACパラメータ、CELP復号部702から入力される復号第1低域信号あるいは復号第1低域信号を生成する際に得られる他の情報、TDBWE復号部704から入力される復号TDBWE信号、および高域復号部603から入力される7〜8kHz帯域の復号中域スペクトルを用い、復号低域スペクトルを算出して高域復号部603に出力する。また、TDAC復号部703は、高域復号部603から入力された復号中域スペクトルを利用して0〜8kHz帯域の復号低中域スペクトルを算出する。具体的には、復号低中域スペクトルのうち、0〜7kHz帯域の値を復号低域スペクトルとし、また7〜8kHz帯域の値を復号中域スペクトルとすることで復号低中域スペクトルを算出する。また、TDAC復号部703は、算出した復号低中域スペクトルの0〜4kHz帯域と4〜8kHz帯域とのそれぞれに対してMDCT等の直交変換処理を施し、復号第1TDAC信号(0〜4kHz帯域)と復号第2TDAC信号(4〜8kHz帯域)を算出する。TDAC復号部703は、算出した復号第1TDAC信号をプリ/ポストエコー削減部705に出力し、復号第2TDAC信号をプリ/ポストエコー削減部709に出力する。
TDBWE復号部704は、分離部701から入力されるTDBWEパラメータを復号
し、得られる復号信号を復号TDBWE信号としてTDAC復号部703およびプリ/ポストエコー削減部709に出力する。
プリ/ポストエコー削減部705は、CELP復号部702から入力される復号CELP信号、およびTDAC復号部703から入力される復号第1TDAC信号に対し、プリ/ポストエコーを削減する処理を施してエコー削除後の信号を加算部706に出力する。
加算部706は、CELP復号部702から入力される復号CELP信号と、プリ/ポストエコー削減部705から入力されるエコー削除後の信号とを加算し、得られる加算信号を適応ポスト処理部707に出力する。
適応ポスト処理部707は、加算部706から入力される加算信号に対して適応的に後処理を施し、得られる復号第1低域信号(0〜4kHz帯域)をローパスフィルタ708に出力する。
ローパスフィルタ708は、適応ポスト処理部707から入力される復号第1低域信号に対して4kHzより大きい周波数成分を抑え、主に4kHz以下の周波数成分からなる信号を得てフィルタ後復号第1低域信号として帯域合成処理部711に出力する。
プリ/ポストエコー削減部709は、TDAC復号部703から入力される復号第2TDAC信号、およびTDBWE復号部704から入力される復号TDBWE信号に対してプリ/ポストエコーを削減する処理を施し、エコー削除後の信号を復号第2低域信号(4〜8kHz帯域)としてハイパスフィルタ710に出力する。
ハイパスフィルタ710は、プリ/ポストエコー削減部709から入力される復号第2低域信号に対して4kHz以下の周波数成分を抑え、主に4kHzより高い周波数成分からなる信号を得てフィルタ後復号第2低域信号として帯域合成処理部711に出力する。
帯域合成処理部711には、ローパスフィルタ708からフィルタ後復号第1低域信号が入力され、ハイパスフィルタ710からフィルタ後復号第2低域信号が入力される。帯域合成処理部711は、帯域分割処理部301とは逆の処理を行うことにより、サンプリング周波数が8kHzであるフィルタ後復号第1低域信号(0〜4kHz帯域)とフィルタ後復号第2低域信号(4〜8kHz帯域)とから、サンプリング周波数が16kHz(0〜8kHz帯域)である復号低中域信号を生成して帯域合成処理部604に出力する。
なお、帯域合成処理部711を設けずに、帯域合成処理を帯域合成処理部604でまとめて行っても良い。
図11に示した、本実施の形態に係る低中域復号部602における復号は、TDAC復号部703において、TDACパラメータから0〜7kHz帯域の復号低域スペクトルを算出した時点でこれを高域復号部603に出力するという点と、復号低域スペクトルのみを直交変換するのではなく、この復号低域スペクトルと、高域復号部603から入力される7〜8kHz帯域の復号中域スペクトルとからなる復号低中域スペクトルを直交変換してTDAC復号信号を算出するという点とがG.729.1方式の復号と相違する。
図12は、図10に示した高域復号部603の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図12において高域復号部603は、分離部801、フィルタ状態設定部802、フィルタリング部803、ゲイン復号部804、スペクトル調整部805、および直交変換処
理部806を備え、各部は以下の動作を行う。
分離部801は、分離部601から入力される中高域符号化情報を、フィルタリングに関する情報である最適ピッチ係数T’と、ゲインに関する情報である符号化後変動量V(j)のインデックスと、に分離し、最適ピッチ係数T’をフィルタリング部803に出力し、符号化後変動量V(j)のインデックスをゲイン復号部804に出力する。なお、分離部601において、T’とV(j)のインデックスとを分離済みの場合は、分離部801を配置しなくても良い。
フィルタ状態設定部802は、低中域復号部602から入力される復号低域スペクトルS_lo(k)(0〜7kHz帯域)を、フィルタリング部803で用いるフィルタ状態として設定する。ここで、フィルタリング部803における全周波数帯域(0〜16kHz帯域)のスペクトルを便宜的にS(k)と呼ぶ場合、S(k)の0〜7kHzの帯域に、復号低域スペクトルS_lo(k)がフィルタの内部状態(フィルタ状態)として格納される。なお、フィルタ状態設定部802の構成および動作は、図7に示したフィルタ状態設定部501と同様であるため、詳細な説明は省略する。
フィルタリング部803は、マルチタップ(タップ数が1より多い)のピッチフィルタを備える。フィルタリング部803は、フィルタ状態設定部802により設定されたフィルタ状態と、分離部801から入力されるピッチ係数T’と、予め内部に格納しているフィルタ係数とに基づき、復号低域スペクトルS_loをフィルタリングし、上記の式(12)に示す、中高域スペクトルS_mid_hiの推定中高域スペクトルS_mid_hi’を算出する。フィルタリング部803でも、上記の式(11)に示した伝達関数が用いられる。
ゲイン復号部804は、分離部801から入力される、符号化後変動量V(j)のインデックスを復号し、変動量V(j)の量子化値である変動量V(j)を求める。
スペクトル調整部805は、下記の式(14)に従い、フィルタリング部803から入力される推定中高域スペクトルS_mid_hi’に、ゲイン復号部804から入力されるサブバンド毎の変動量V(j)を乗じる。これにより、スペクトル調整部805は、推定中高域スペクトルS_mid_hi’の7〜8kHz帯域におけるスペクトル形状を調整し、復号中高域スペクトルS_mid_hi2(k)を生成する。
Figure 0005448850
そして、スペクトル調整部805は、低域部(0〜7kHz)としては復号低域スペクトルS_lo(k)を用い、中高域部(7〜16kHz)としては復号中高域スペクトルS_mid_hi2(k)を用い、復号スペクトルS2(k)を構成する。
また、スペクトル調整部805は、復号スペクトルS2(k)の中域部(7〜8kHz帯域)のスペクトルのみを復号中域スペクトルS_mid2(k)として低中域復号部602に出力し、復号スペクトルS2(k)の高域部(8〜16kHz帯域)のスペクトルのみを復号高域スペクトルS_hi2(k)として直交変換処理部806に出力する。
直交変換処理部806は、スペクトル調整部805から入力される復号高域スペクトルS_hi2に対して修正離散コサイン逆変換(IMDCT:Inverse Modified Discrete Cosine Transform)等の直交変換処理を行って時間領域の信号を生成し、復号高域信号として出力する。ここでは、必要に応じて適切な窓掛けおよび重ね合わせ加算等の処理を行
い、フレーム間に生じる不連続を回避する。
以下、直交変換処理部806における具体的な処理について説明する。
直交変換処理部806は、バッファbuf’(k)を内部に有しており、下記の式(15)に示すようにバッファbuf’(k)を初期化する。
Figure 0005448850
また、直交変換処理部806は、スペクトル調整部805から入力される復号高域スペクトルS_hi2を用いて下記の式(16)に従い、復号高域信号y”を求めて出力する。
Figure 0005448850
式(16)において、Z(k)は、下記の式(17)に示すように、復号高域スペクトルS_hi2(k)とバッファbuf’(k)とを結合させたベクトルである。
Figure 0005448850
次いで、直交変換処理部806は、下記の式(18)に従ってバッファbuf’(k)を更新する。
Figure 0005448850
上記のように、本実施の形態に係る符号化装置101において、入力信号が帯域分割処理部201により低中域信号と高域信号に分割された後、中域補正部203は、低域符号化部202内のローパスフィルタ306の処理によって抑圧された中域の周波数成分に対し、ローパスフィルタ306のフィルタ特性と逆の特性、あるいは逆の特性に近似した特性を適用することによりローパスフィルタ306を適用していない状態と同等の状態に中域の周波数成分を復元する。次に、中高域符号化部204において、復元した中域の周波数成分を利用して、低域から中高域の周波数成分を生成するための帯域拡張パラメータを算出する。そして本実施の形態に係る復号装置103は、低中域復号部602で得られる復号低域スペクトルと、符号化装置101から伝送された帯域拡張パラメータとから復号中高域スペクトルを算出する。低中域復号部602は、高域復号部603から入力される復号中域スペクトルと、分離部601から入力される低域符号化情報とを利用して低中域の周波数成分を有する復号低中域信号を算出する。次いで、帯域合成処理部604は、高域復号部603において復号高域スペクトルから算出された復号高域信号と、上記復号低中域信号とを帯域合成処理することにより、低域符号化部202内のローパスフィルタ306によって欠落した中域の周波数成分を含む出力信号(復号信号)を得ることができる。
このように、本実施の形態によれば、符号化装置は、入力信号をQMF等により低域成分と高域成分とに帯域分割して各成分を別々の符号化部にて符号化し、さらに低域符号化
のTDAC符号化で得られたMDCT係数を用い、低域符号化過程でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を復元して符号化する。このため、この復元に必要な演算量を抑えつつ、復号信号の品質を向上することができる。また、本実施の形態において中域補正処理は、低域符号化部で利用される符号化方法(本実施の形態ではG.729.1方式の符号化)の符号化性能にはほぼ影響を与えないため、低域符号化の符号化性能を保証することができる。
なお、本実施の形態では、低域符号化部202および低中域復号部602においてCELPタイプ(G.729.1等)の音声符号化/復号を行う場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、低域符号化部202および低中域復号部602はCELPタイプ以外の音声・楽音符号化方式によって低域信号を符号化/復号しても良い。
また、本実施の形態では、中域補正部203においてローパスフィルタ306の特性を予め算出して記憶する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、中域補正部203は、ローパスフィルタ306の特性が変化する度に算出して利用しても良い。また、予めローパスフィルタ306の特性を算出して記憶する場合には、ローパスフィルタ306特性の逆数を内部にテーブルとして記憶し、テーブル内の係数を中域スペクトルに乗じることで演算量を削減することが可能である。
また、本実施の形態では、帯域分割処理部201における帯域分割方法としてQMFを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、帯域分割処理部201にQMF以外の帯域分割方法を用いても良い。
また、本実施の形態では、ローパスフィルタ306のフィルタ特性の算出方法については特に限定はされないが、TDAC符号化部307内で用いられる直交変換方法と同様の方法を用いてフィルタ特性を算出するのが望ましい。したがって、本実施の形態の構成においては、MDCT処理を用いてローパスフィルタ306のフィルタ特性を算出することが好適である。また例えば低域符号化部202内でFFT処理により周波数成分を算出している場合には、ローパスフィルタ306のフィルタ特性は同様にFFT処理によって算出されることが好適である。
また、本実施の形態では、帯域拡張符号化部403において、中高域符号化情報を算出する場合に、補正中域スペクトルを含む中高域スペクトルに対して特に中域と高域を区別するような処理を行わない構成について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、中高域スペクトル中の中域部分に対して補正結果を判定し、判定結果に応じた符号化処理を行う場合にも同様に適用できる。
例えば、中高域スペクトル算出部402において、補正中域スペクトルのスペクトルフラットネスメジャー(SFM:Spectral Flatness Measure)を算出し、算出したSFMの値を予め定められた閾値と比較し、この判定結果に応じて補正中域スペクトルに対して修正処理を行う場合を例に挙げて説明する。なお、ここで、SFMは、振幅スペクトルの幾何平均と算術平均との比(=幾何平均/算術平均)で表される。スペクトルのピーク性が強いほどSFMは0.0に近づき、スペクトルの雑音性が強いほどSFMは1.0に近づく。この時、中高域スペクトル算出部402では、まず補正中域スペクトルのSFMと予め定められた閾値とを比較する。SFMが閾値よりも小さい場合には、補正中域スペクトルのばらつきが強いと判定できるが、この場合には、中高域スペクトル算出部402は、補正中域スペクトルに対して、マルチタップフィルタによるスペクトルの平滑化(鈍化)を行い、得られた補正中域スペクトルを用いて中高域スペクトルを算出し、これを帯域拡張符号化部403に出力する。
帯域拡張符号化部403は、中高域スペクトル算出部402から入力される修正された中高域スペクトルを利用して、前述したような方法により中高域符号化情報を算出する。このような構成によって、中域補正部203によって補正された補正中域スペクトルのスペクトル特性のスペクトル上でのばらつきが強く、復号信号の異音の原因となるような場合において、補正中域スペクトルに対して平滑化処理を行うことで、復号信号の品質を向上させることができる。なお、中高域スペクトル算出部402における補正中域スペクトルの修正処理については、上記に挙げた平滑化処理の他、補正中域スペクトルをサブバンド毎に減衰させる方法、または補正中域スペクトルを予め内部に格納した雑音スペクトルで置換する方法、または補正中域スペクトルを低域スペクトル、高域スペクトルから線形予測する方法なども同様に適用できる。ここで、補正中域スペクトルを、低域スペクトル、及び高域スペクトルから線形予測する場合には、中高域スペクトル算出部402には、低域符号化部202から復号低域スペクトルが入力される必要がある。
また、補正中域スペクトルに対して上記のような修正処理を行うかどうかの判定に、補正中域スペクトルのSFMを利用する以外に、補正中域スペクトルの時間的なエネルギの変動を利用することができる。この場合、補正中域スペクトルのエネルギをフレーム毎に算出し、過去フレームのエネルギとの変動量が予め定められた閾値以上であった場合には、補正中域スペクトルに対して上記のような修正処理(平滑化処理)を行う。このような構成により、補正中域スペクトルの時間的なエネルギの変動が非常に大きく、それにより復号信号に異音が生じてしまうような場合においても、良好な品質の復号信号を提供することができる。
また、帯域拡張符号化部403における符号化処理の他の切替方法として、例えば、リファレンスである中高域スペクトル内の中域部分に対しては、探索時の重みを切り替える方法が挙げられる。具体的には、探索部503において、式(13)に代えて、式(19)に従って類似度を算出するようにして実現できる。
Figure 0005448850
ここで、式(19)中、W(k)は、類似度を算出する際の係数である。kの値が中域部分(7−8kHz)に属する場合には1.0以下の予め定められた値をとり、kの値が高域部分に属する場合は1.0という値をとるようにすることで、中高域スペクトル全体の類似度における補正中域スペクトルの部分の類似度の割合を下げることができ、補正中域スペクトルの精度が悪い場合に対しても、復号信号に異音が生じることを抑制できる。
また、帯域拡張符号化部403、中高域スペクトル算出部402、低域符号化部202における上記のような構成は、相互に組み合せて用いることも可能である。
また、本実施の形態では、低域符号化部(低中域復号部)と中高域符号化部(高域復号部)というレイヤ数が2である場合のスケーラブル符号化/復号方法を例にとって説明したが、本発明はこれに限らずレイヤ数が3以上であるスケーラブル符号化/復号方法についても同様に適用できる。なお、レイヤ数が3以上のスケーラブル符号化/復号方法において、最上位のレイヤ以外のレイヤ(例えばレイヤLとする)に対して本発明の中高域符号化部の構成を適用した場合に、レイヤ(L+1)では、中域部分の誤差スペクトルを優先的に符号化するように制御することにより、レイヤ(L+1)の復号信号の品質をより
向上させることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る通信システム(図示せず)は、図1に示した通信システムと基本的に同様であり、復号装置の構成および動作の一部のみにおいて、図1の通信システムの復号装置103と相違する。以下、本実施の形態に係る通信システムの復号装置について符号「113」を付し、説明を行う。
図13は、本実施の形態に係る復号装置113の内部の主要な構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る復号装置113は、図10に示した復号装置103と基本的に同様な構成を有し、基本的に同様な動作を行う。復号装置113は、加算部904および中域復号部903をさらに有する点において復号装置103と相違する。また、復号装置113の低域復号部901、高域復号部902、および帯域合成処理部905は、復号装置103の低中域復号部602、高域復号部603、および帯域合成処理部604と動作の一部のみにおいて相違する。
低域復号部901は、図10に示した低中域復号部602とは異なり、高域復号部902から復号中域スペクトルが入力されず、分離部601から入力される低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルおよび復号低域信号を生成する。また低域復号部901は、復号低域スペクトルを高域復号部902に出力し、復号低域信号を加算部904に出力する。なお、低域復号部901の詳細については後述する。
高域復号部902は、分離部601から入力される中高域符号化情報と、低域復号部901から入力される復号低域スペクトルとから復号高域信号を生成して帯域合成処理部905に出力する。また、高域復号部902は、図10に示した高域復号部603とは異なり、復号高域信号を生成する際に算出される復号中域スペクトルを低域復号部901に出力せず中域復号部903に出力する。
中域復号部903は、高域復号部902から入力される復号中域スペクトルに対し逆MDCT等の直交変換処理を施して復号中域信号を生成し、加算部904に出力する。なお、中域復号部903における逆MDCTは、実施の形態1に係る直交変換処理部806における逆MDCTと基本的に同様であり、処理対象のみ相違するため、詳細な説明を省略する。
加算部904は、低域復号部901から入力される復号低域信号と、中域復号部903から入力される復号中域信号とを加算し、得られる加算信号を復号低中域信号として帯域合成処理部905に出力する。
帯域合成処理部905には、加算部904から復号低中域信号が入力され、高域復号部902から復号高域信号が入力される。帯域合成処理部905は、帯域分割処理部201とは逆の処理を行うことにより、サンプリング周波数が16kHzである復号低中域信号(0〜8kHz帯域)と復号高域信号(8〜16kHz帯域)とから、サンプリング周波数が32kHz(0〜16kHz帯域)である出力信号を生成して出力する。
図14は、図13に示した低域復号部901の内部の主要な構成を示すブロック図である。なお、低域復号部901は、図11に示した低中域復号部602と基本的に同様な構成を有し、基本的に同様な動作を行う。低域復号部901のTDAC復号部1003は、低中域復号部602のTDAC復号部703と一部の動作のみにおいて相違する。
TDAC復号部1003には、図11に示したTDAC復号部703とは異なり、高域
復号部902から7〜8kHz帯域の復号中域スペクトルが入力されず、分離部701から入力されるTDACパラメータ、CELP復号部702から入力される復号第1低域信号あるいは復号第1低域信号を生成する際に算出された情報、およびTDBWE復号部704から入力される復号TDBWE信号を用いて復号低域スペクトルを算出して高域復号部902に出力する。また、TDAC復号部1003は、算出した復号低域スペクトルの0〜4kHz帯域と4〜7kHz帯域それぞれに対して別々に直交変換処理を施して復号第1TDAC信号(0〜4kHz帯域)と復号第2TDAC信号(4〜7kHz帯域)を算出する。TDAC復号部1003は、復号第1TDAC信号をプリ/ポストエコー削減部705に出力し、復号第2TDAC信号をプリ/ポストエコー削減部709に出力する。
TDAC復号部1003からプリ/ポストエコー削減部709に入力される復号第2TDAC信号は中域(7〜8kHz)の成分を含まないため、プリ/ポストエコー削減部709およびハイパスフィルタ710を介して帯域合成処理部711に入力される信号も中域の成分を含まない。従って、帯域合成処理部711から出力される信号も中域の成分を含まず、復号低中域信号ではなく復号低域信号となる。
図14に示した低域復号部901における復号は、算出した復号低域スペクトルを高域復号部902に出力する点のみがG.729.1方式の復号と相違し、図11に示した低中域復号部602における復号とG.729.1方式の復号との相違点よりも少ない。
このように、本実施の形態によれば、符号化側においては、入力信号をQMF等により低域成分と高域成分とに帯域分割して各成分を別々の符号化部にて符号化し、さらに低域符号化過程でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を復元して符号化する。また、復号側においては、低域成分を復号する復号部とは別の復号部にて上記の復元された帯域の成分の復号を行う。このため、既存のG.729.1方式の復号に対してより少ない修正を行って低域成分の復号に利用することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る通信システム(図示せず)は、図1に示した通信システムと基本的に同様であり、符号化装置、復号装置の構成および動作の一部のみにおいて、図1の通信システムの符号化装置101、復号装置103と相違する。以下、本実施の形態に係る通信システムの符号化装置および復号装置についてそれぞれ符号「121」および「123」を付し、説明を行う。
図15は、本実施の形態に係る符号化装置121の内部の主要な構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る符号化装置121は、図2に示した符号化装置101と基本的に同様な構成を有し、基本的に同様な動作を行う。符号化装置121は、中域符号化部1103をさらに有する点において符号化装置101と相違する。また、符号化装置121の低域符号化部1101、中域補正部1102、高域符号化部1104、および多重化部1105は、符号化装置101の低域符号化部202、中域補正部203、中高域符号化部204、および多重化部205と動作の一部のみにおいて相違する。
低域符号化部1101は、図2に示した低域符号化部202に比べて復号低域スペクトルS_loを高域符号化部1104に出力しない点のみが相違する。具体的には、低域符号化部1101は、帯域分割処理部201から入力される0〜8kHz帯域の低中域信号x_loを用いて例えばITU−Tで規格化されているG.729.1等の符号化を行い、生成された低域符号化情報を多重化部1105に出力する。また、低域符号化部1101は、低域符号化情報を求める過程で算出した中域(7〜8kHz帯域)の周波数成分を中域スペクトルX_midとして中域補正部1102に出力する。なお、低域符号化部1
101の詳細については後述する。
中域補正部1102は、低域符号化部1101から入力される中域スペクトルX_midに対して周波数領域において補正を行い、得られたスペクトルを補正中域スペクトルS_midとして中域符号化部1103に出力する。すなわち、中域補正部1102は、図2に示した中域補正部203に比べ、生成した補正中域スペクトルS_midを高域符号化部1104ではなく中域符号化部1103に出力する点のみが相違する。なお、中域補正部1102における中域スペクトルの補正処理は、図2の中域補正部203における処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
中域符号化部1103は、中域補正部1102から入力される補正中域スペクトルS_midに対して量子化を行い、得られる中域符号化情報を多重化部1105に出力する。なお、中域符号化部1103の詳細については後述する。
高域符号化部1104は、帯域分割処理部201から入力される8〜16kHz帯域の高域信号を量子化し、得られる高域符号化情報を多重化部1105に出力する。高域符号化部1104の詳細については後述する。
多重化部1105は、低域符号化部1101から入力される低域符号化情報、中域符号化部1103から入力される中域符号化情報、および高域符号化部1104から入力される高域符号化情報を多重化し、多重化結果を符号化情報として伝送路102に出力する。
図16は、図15に示した低域符号化部1101の内部の主要な構成を示すブロック図である。なお、図16に示した低域符号化部1101は、図3に示した低域符号化部202と基本的に同様な構成を有し、基本的に同様な動作を行う。低域符号化部1101のTDAC符号化部1201は、低域符号化部202のTDAC符号化部307と動作の一部のみにおいて相違する。
TDAC符号化部1201は、図3に示したTDAC符号化部307に比べ、復号低域スペクトルS_loを高域符号化部1104に出力しない点のみが相違する。具体的には、TDAC符号化部1201は、加算部305から入力される差分信号、およびローパスフィルタ306から入力されるフィルタ後第2低域信号それぞれに対してMDCT等の直交変換を施し、得られる0〜8kHz帯域の周波数領域信号(MDCT係数)のうち、7〜8kHz帯域の部分を中域スペクトルX_midとして中域補正部1102に出力する。さらに、TDAC符号化部1201は、MDCT等の直交変換により得られた周波数領域信号(MDCT係数)を量子化し、得られるTDACパラメータを多重化部309に出力する。
図17は、図15に示した中域符号化部1103の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図17において、中域符号化部1103は、シェイプ量子化部1301、ゲイン量子化部1302、および多重化部1303を備え、各部は以下の動作を行う。
シェイプ量子化部1301は、中域補正部1102から入力される補正中域スペクトルS_mid’(k)に対して、サブバンド毎にシェイプ量子化を行う。具体的には、シェイプ量子化部1301は、中域(7〜8kHz帯域)をL_mid個のサブバンドに分割し、各サブバンド毎に、SQ_mid個のシェイプコードベクトルからなる内蔵のシェイプコードブックを探索して下記の式(20)の結果が最大となるシェイプコードベクトルのインデックスを求める。
Figure 0005448850
式(20)において、SC k’はシェイプコードブックを構成するシェイプコードベクトルを示し、iはシェイプコードベクトルのインデックスを示し、k’はシェイプコードベクトルの要素のインデックスを示す。また、W(j)はサブバンドインデックスがjであるサブバンドのバンド幅を示す。また、B(j)はサブバンドインデックスがjであるサブバンドの先頭サンプルのインデックスを示す。
シェイプ量子化部1301は、上記の式(20)の結果が最大となるシェイプコードベクトルのインデックスS_max_midを中域シェイプ符号化情報として多重化部1303に出力する。またシェイプ量子化部1301は、下記の式(21)に従い、理想ゲイン値Gain_i_mid(j)を算出してゲイン量子化部1302に出力する。
Figure 0005448850
ゲイン量子化部1302は、下記の式(22)に従い、シェイプ量子化部1301から入力される理想ゲイン値Gain_i_mid(j)を量子化する。ここで、ゲイン量子化部1302は、理想ゲイン値をL_mid次元ベクトルとして扱い、ベクトル量子化を行う。また、式(22)において、GC はゲインコードブックを構成するゲインコードベクトルを示し、iはゲインコードベクトルのインデックスを示し、jはゲインコードベクトルの要素のインデックスを示す。
Figure 0005448850
ここでは、上記の式(22)を最小にするコードブックのインデックスをG_min_midと記す。
ゲイン量子化部1302は、G_min_midを中域ゲイン符号化情報として多重化部1303に出力する。
多重化部1303は、シェイプ量子化部1301から入力される中域シェイプ符号化情報、およびゲイン量子化部1302から入力される中域ゲイン符号化情報を多重化し、多重化結果を中域符号化情報として多重化部1105に出力する。
図18は、図15に示した高域符号化部1104の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図18において高域符号化部1104は、直交変換処理部1401、シェイプ量子化部
1402、ゲイン量子化部1403、および多重化部1404を備え、各部は以下の動作を行う。
直交変換処理部1401は、帯域分割処理部201から入力される高域信号(8〜16kHz帯域)に対してMDCT等の直交変換処理を行い、高域信号の周波数成分である高域スペクトルS_hiを算出してシェイプ量子化部1402に出力する。なお、直交変換処理部1401におけるMDCT等の直交変換処理は、実施の形態1に係る直交変換処理部401におけるMDCT等の直交変換処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
シェイプ量子化部1402は、直交変換処理部1401から入力される高域スペクトルS_hiに対してサブバンド毎にシェイプ量子化を行う。具体的には、シェイプ量子化部1402は高域(8〜16kHz帯域)をL_hi個のサブバンドに分割し、各サブバンド毎に、SQ_hi個のシェイプコードベクトルからなる内蔵のシェイプコードブックを探索して下記の式(23)の結果が最大となるシェイプコードベクトルのインデックスを求める。
Figure 0005448850
式(23)において、SC k’はシェイプコードブックを構成するシェイプコードベクトルを示し、iはシェイプコードベクトルのインデックスを示し、k’はシェイプコードベクトルの要素のインデックスを示す。また、W(j)はサブバンドインデックスがjであるサブバンドのバンド幅を示す。また、B(j)はサブバンドインデックスがjであるサブバンドの先頭サンプルのインデックスを示す。
シェイプ量子化部1402は、上記の式(23)の結果が最大となるシェイプコードベクトルのインデックスS_max_hiを高域シェイプ符号化情報として多重化部1404に出力する。また、シェイプ量子化部1402は、下記の式(24)に従い、理想ゲイン値Gain_i_hi(j)を算出してゲイン量子化部1403に出力する。
Figure 0005448850
ゲイン量子化部1403は、下記の式(25)に従い、シェイプ量子化部1402から入力される理想ゲイン値Gain_i_hi(j)を量子化する。ここで、ゲイン量子化部1403は、理想ゲイン値をL次元ベクトルとして扱い、ベクトル量子化を行う。また式(25)において、GC はゲインコードブックを構成するゲインコードベクトルを示し、iはゲインコードベクトルのインデックスを示し、jはゲインコードベクトルの要素のインデックスを示す。なお、ここでゲイン量子化部1403では、ゲイン量子化部1302とは異なるコードブックを用いるものとする。
Figure 0005448850
ここでは、上記の式(25)を最小にするコードブックのインデックスをG_min_hiと記す。
ゲイン量子化部1403は、G_min_hiを高域ゲイン符号化情報として多重化部1404に出力する。
多重化部1404は、シェイプ量子化部1402から入力される高域シェイプ符号化情報と、ゲイン量子化部1403から入力される高域ゲイン符号化情報とを多重化し、多重化結果を高域符号化情報として多重化部1105に出力する。
図19は、本実施の形態に係る復号装置123の内部の主要な構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る復号装置123は、図13に示した復号装置113と基本的に同様な構成を有し、基本的に同様な動作を行う。復号装置123の分離部1501、低域復号部1502、中域復号部1503、および高域復号部1504は、復号装置113の分離部601、低域復号部901、中域復号部903、および高域復号部902と動作の一部のみにおいて相違する。
分離部1501は、伝送路102を介して符号化装置121から伝送される符号化情報を、低域符号化情報、中域符号化情報、および高域符号化情報に分離し、低域符号化情報を低域復号部1502に出力し、中域符号化情報を中域復号部1503に出力し、高域符号化情報を高域復号部1504に出力する。
低域復号部1502は、図13に示した低域復号部901と比べて復号低域スペクトルを高域復号部1504に出力しない点のみが相違する。低域復号部1502は、分離部1501から入力される低域符号化情報を復号し、生成された復号低域信号を加算部904に出力する。なお、低域復号部1502の構成および動作は、実施の形態2に係る低域復号部901の構成および動作と基本的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
中域復号部1503は、図13に示した中域復号部903と比べて高域復号部1504から復号中域スペクトルが入力されない点が相違する。中域復号部1503は、分離部1501から入力される中域符号化情報を復号し、得られる復号中域信号を加算部904に出力する。なお、中域復号部1503の詳細については後述する。
高域復号部1504は、図13に示した高域復号部902と比べて低域復号部1502から復号低域スペクトルが入力されず、中域復号部1503に中域復号スペクトルを出力しない点が相違する。具体的には高域復号部1504は、分離部1501から入力される高域符号化情報を復号し、得られる復号高域信号を帯域合成処理部905に出力する。なお、高域復号部1504の詳細については後述する。
図20は、図19に示した中域復号部1503の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図20において中域復号部1503は、分離部1601、シェイプ逆量子化部1602、ゲイン逆量子化部1603、および直交変換処理部1604を備え、各部は以下の動作を行う。
分離部1601は、分離部1501から入力される中域符号化情報を中域シェイプ符号化情報S_max_midと中域ゲイン符号化情報G_min_midとに分離し、中域シェイプ符号化情報S_max_midをシェイプ逆量子化部1602に出力し、中域ゲイン符号化情報G_min_midをゲイン逆量子化部1603に出力する。
シェイプ逆量子化部1602は、分離部1601から入力される中域シェイプ符号化情報を逆量子化することによりシェイプの値を求め、求められたシェイプの値をゲイン逆量子化部1603に出力する。具体的には、シェイプ逆量子化部1602は、符号化装置121のシェイプ量子化部1301が備えるシェイプコードブックと同様なシェイプコードブックを内蔵し、分離部1601から入力される中域シェイプ符号化情報S_max_midをインデックスとするシェイプコードベクトルを探索する。シェイプ逆量子化部1602は、探索されたコードベクトルをシェイプの値としてゲイン逆量子化部1603に出力する。ここでは、シェイプの値として探索されたシェイプコードベクトルをShape_q_mid(k’)(k’=B(j),…,B(j+L_mid)−1)と記す。
ゲイン逆量子化部1603は、分離部1601から入力される中域ゲイン符号化情報を逆量子化することによりゲインの値を求める。またゲイン逆量子化部1603は、求めたゲインの値と、シェイプ逆量子化部1602から入力されるシェイプの値とから復号中域スペクトルを算出する。ゲイン逆量子化部1603は、算出した復号中域スペクトルを直交変換処理部1604に出力する。
具体的には、ゲイン逆量子化部1603は、符号化装置121のゲイン量子化部1302が備えるゲインコードブックと同様なゲインコードブックを内蔵し、このゲインコードブックを用いて下記の式(26)に従い、ゲインの値を逆量子化する。ここでも、ゲイン逆量子化部1603は、ゲインの値をL_mid次元ベクトルとして扱ってベクトル逆量子化を行う。すなわち、ゲイン逆量子化部1603は、ゲイン符号化情報G_min_midに対応するゲインコードベクトルGC G_min_midを直接ゲイン値とする。
Figure 0005448850
次いで、ゲイン逆量子化部1603は、現フレームの逆量子化で得られるゲイン値、およびシェイプ逆量子化部1602から入力されるシェイプの値を用い、下記の式(27)に従って復号MDCT係数S_mid2’(k)を算出する。ここで、式(27)において、kは0〜Nmid_hi−1の値であり、k’とjから算出される。ゲイン逆量子化部1603は、算出した復号MDCT係数S_mid2’(k)を復号中域スペクトルとして直交変換処理部1604に出力する。
Figure 0005448850
直交変換処理部1604は、ゲイン逆量子化部1603から入力される復号中域スペクトルに対して修正離散コサイン逆変換等の直交変換処理を行って時間領域の信号を生成し、復号中域信号として加算部904に出力する。なお、直交変換処理部1604における直交変換処理は、実施の形態1に係る直交変換処理部806(図12参照)における直交変換処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図21は、図19に示した高域復号部1504の内部の主要な構成を示すブロック図である。
図21において高域復号部1504は、分離部1701、シェイプ逆量子化部1702、ゲイン逆量子化部1703、および直交変換処理部1704を備え、各部は以下の動作を行う。
分離部1701は、分離部1501から入力される高域符号化情報を高域シェイプ符号化情報S_max_hiと高域ゲイン符号化情報G_min_hiとに分離し、高域シェイプ符号化情報S_max_hiをシェイプ逆量子化部1702に出力し、高域ゲイン符号化情報G_min_hiをゲイン逆量子化部1703に出力する。
シェイプ逆量子化部1702は、分離部1701から入力される高域シェイプ符号化情報S_max_hiを逆量子化することによりシェイプの値を求め、求められたシェイプの値をゲイン逆量子化部1703に出力する。
ゲイン逆量子化部1703は、分離部1701から入力される高域ゲイン符号化情報G_min_hiを逆量子化することによりゲインの値を求める。またゲイン逆量子化部1703は、求めたゲインの値と、シェイプ逆量子化部1702から入力されるシェイプの値とから復号高域スペクトルを算出して直交変換処理部1704に出力する。なお、ゲイン逆量子化部1703における逆量子化等の処理は、ゲイン逆量子化部1603(図20参照)における逆量子化等の処理と基本的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
直交変換処理部1704は、ゲイン逆量子化部1703から入力される復号高域スペクトルに対して修正離散コサイン逆変換等の直交変換処理を行って時間領域の信号を生成し、復号高域信号として帯域合成処理部905に出力する。なお、直交変換処理部1704における直交変換処理は、実施の形態1に係る直交変換処理部806(図12参照)における直交変換処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
このように、本実施の形態によれば、符号化側においては、入力信号をQMF等により低域成分と高域成分とに帯域分割して各成分を別々の符号化部にて符号化し、さらに低域符号化過程でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を復元して符号化する。また、復号側においては、低域成分と上記復元した帯域の成分と高域成分とを別々の復号部にて復号する。このため、低域成分を利用して拡張符号化を行わず高域成分を符号化する場合でも、低域符号化過程でローパスフィルタを適用することにより欠落した帯域の成分を復元して符号化することができ、復号信号の品質を向上することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上記各実施の形態において、符号化情報やパラメータ等を多重化する際、二段階で連続して多重化する構成(多重化部309と多重化部205、等のように)については、前段の多重化部を設けずに、後段の多重化部でまとめて多重化しても良い。逆に、多重化された符号化情報やパラメータ等を分離する際、二段階で連続して分離する構成(分離部601と分離部701、等のように)については、後段の分離部を設けずに、前段の分離部でまとめて分離しても良い。
また、本発明に係る符号化装置、復号装置およびこれらの方法は、上記各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
また、上記各実施の形態における復号装置は、上記各実施の形態における符号化装置から伝送された符号化情報を用いて処理を行うとしたが、本発明はこれに限定されず、必要なパラメータやデータを含む符号化情報であれば、必ずしも上記各実施の形態における符号化装置からの符号化情報でなくても処理は可能である。
本発明に係る符号化装置および復号装置は、移動体通信システムにおける通信端末装置および基地局装置に搭載することが可能であり、これにより上記と同様の作用効果を有する通信端末装置、基地局装置、および移動体通信システムを提供することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、信号処理プログラムを、メモリ、ディスク、テープ、CD、DVD等の機械読み取り可能な記録媒体に記録、書き込みをし、動作を行う場合についても、本発明は適用することができ、本実施の形態と同様の作用および効果を得ることができる。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル/プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2008年1月25日出願の特願2008−015650および2008年5月16日出願の特願2008−129711の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明にかかる符号化装置、復号装置およびこれらの方法は、入力信号をQMF等により低域成分と高域成分とに帯域分割して各成分を別々の符号化部にて符号化する際に、復号信号の品質を向上することができ、例えば、パケット通信システム、移動通信システム等に適用できる。
本発明の実施の形態1に係る符号化装置および復号装置を有する通信システムの構成を示すブロック図 図1に示した符号化装置の内部の主要な構成を示すブロック図 図2に示した低域符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 図3に示したローパスフィルタの周波数特性を示す図 図3に示したローパスフィルタの周波数特性を示す図 図2に示した中高域符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 図6に示した帯域拡張符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 図7に示したフィルタリング部におけるフィルタリング処理の詳細について説明するための図 図7に示した探索部において最適ピッチ係数を探索する処理の手順を示すフロー図 図1に示した復号装置の内部の主要な構成を示すブロック図 図10に示した低中域復号部の内部の主要な構成を示すブロック図 図10に示した高域復号部の内部の主要な構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る復号装置の内部の主要な構成を示すブロック図 図13に示した低域復号部の内部の主要な構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る符号化装置の内部の主要な構成を示すブロック図 図15に示した低域符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 図15に示した中域符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 図15に示した高域符号化部の内部の主要な構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る復号装置の内部の主要な構成を示すブロック図 図19に示した中域復号部の内部の主要な構成を示すブロック図 図19に示した高域復号部の内部の主要な構成を示すブロック図

Claims (9)

  1. 入力信号に対して帯域分割処理を行って第1周波数より低い低中域成分と、前記第1周波数以上の高域成分とを得る帯域分割手段と、
    前記低中域成分のうち第2周波数以上の部分を抑圧して低域成分を得、前記低域成分を符号化して低域符号化情報を得る低域符号化手段と、
    前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分を補正して補正中域成分を得る中域補正手段と、
    前記補正中域成分と前記高域成分とを符号化して中高域符号化情報を得る中高域符号化手段と、
    を具備し、
    前記低域符号化手段は、
    前記低中域成分に対しローパスフィルタリングを行って前記中域成分を抑圧し、前記低域成分を得るローパスフィルタと、
    前記低域成分を符号化して前記低域符号化情報を得、さらに前記符号化の過程において前記中域成分のスペクトルを得る符号化手段と、を具備し、
    前記中域補正手段は、
    前記スペクトルに前記ローパスフィルタの特性の逆数を乗じて前記補正中域成分を得る、
    符号化装置。
  2. 前記中域補正手段は、
    前記補正中域成分に1より小さい補正係数を乗算する、
    請求項記載の符号化装置。
  3. 前記符号化手段は、
    さらに前記低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルを得、
    前記中高域符号化手段は、
    前記高域成分を直交変換して高域スペクトルを得る直交変換手段と、
    前記高域スペクトルと前記補正中域成分とから中高域スペクトルを構成する中高域スペクトル構成手段と、
    前記復号低域スペクトルと前記中高域スペクトルとを用いて帯域拡張処理を行い、前記復号低域スペクトルから前記中高域スペクトルを推定するためのパラメータを前記中高域符号化情報として得る帯域拡張手段と、
    を具備する請求項記載の符号化装置。
  4. 前記中高域スペクトル構成手段は、前記補正中域成分を直交変換して中域スペクトルを得、
    前記中域補正手段は、前記補正中域成分のスペクトルフラットネスメジャーが所定の閾値より小さい場合、前記中域スペクトルを平滑化する、
    請求項に記載の符号化装置。
  5. 前記中高域符号化手段は、
    前記補正中域成分のシェイプとゲインとを量子化して中域符号化情報を得る中域符号化手段と、
    前記高域成分のシェイプとゲインとを量子化して高域符号化情報を得る高域符号化手段と、
    前記中域符号化情報と高域符号化情報とを多重して前記中高域符号化情報を得る多重手段と、
    を具備する請求項記載の符号化装置。
  6. 符号化装置において入力信号が帯域分割されて得られた第1周波数より低い低中域成分のうち第2周波数以上の部分が抑圧されて得られた低域成分が符号化された低域符号化情報と、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分が補正されて得られた補正中域成分および前記帯域分割により得られた前記第1周波数以上の高域成分が符号化された中高域符号化情報と、を受信する受信手段と、
    前記低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルを得る低中域復号手段と、
    前記復号低域スペクトルを用いて前記中高域符号化情報を復号して復号高域信号と復号中域スペクトルとを得る高域復号手段と、
    を具備し、
    前記低域成分は、前記低中域成分に対し、ローパスフィルタによるローパスフィルタリングを行って前記中域成分を抑圧することにより得られ、
    前記低域符号化情報は前記低域成分を符号化して得られ、前記中域成分のスペクトルは前記符号化の過程において得られ、
    前記補正中域成分は、前記スペクトルに前記ローパスフィルタの特性の逆数を乗じて得られる、
    復号装置。
  7. 前記低中域復号手段は、
    前記低域符号化情報を復号して前記復号低域スペクトルと復号低域信号とを得る低域復号手段と、
    前記復号中域スペクトルを復号して復号中域信号を得る中域復号手段と、
    前記復号低域信号と前記復号中域信号とを加算して復号低中域信号を得る加算手段と、
    を具備する請求項記載の復号装置。
  8. 入力信号に対して帯域分割処理を行って第1周波数より低い低中域成分と、前記第1周波数以上の高域成分とを得るステップと、
    前記低中域成分のうち第2周波数以上の部分を抑圧して低域成分を得、前記低域成分を符号化して低域符号化情報を得るステップと、
    前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分を補正して補正中域成分を得るステップと、
    前記補正中域成分と前記高域成分とを符号化して中高域符号化情報を得るステップと、
    を有し、
    前記低域符号化情報を得るステップは、
    前記低中域成分に対し、ローパスフィルタによるローパスフィルタリングを行って前記中域成分を抑圧し、前記低域成分を得るステップと、
    前記低域成分を符号化して前記低域符号化情報を得、さらに前記符号化の過程において前記中域成分のスペクトルを得るステップと、を有し、
    前記補正中域成分を得るステップは、
    前記スペクトルに前記ローパスフィルタの特性の逆数を乗じて前記補正中域成分を得る、
    符号化方法。
  9. 符号化装置において入力信号が帯域分割されて得られた第1周波数より低い低中域成分のうち第2周波数以上の部分が抑圧されて得られた低域成分が符号化された低域符号化情報と、前記抑圧された前記低中域成分のうち前記第2周波数以上の中域成分が補正されて得られた補正中域成分および前記帯域分割により得られた前記第1周波数以上の高域成分が符号化された中高域符号化情報と、を受信するステップと、
    前記低域符号化情報を復号して復号低域スペクトルを得るステップと、
    前記復号低域スペクトルを用いて前記中高域符号化情報を復号して復号高域信号と復号中域スペクトルとを得るステップと、
    を有し、
    前記低域成分は、前記低中域成分に対し、ローパスフィルタによるローパスフィルタリングを行って前記中域成分を抑圧することにより得られ、
    前記低域符号化情報は前記低域成分を符号化して得られ、前記中域成分のスペクトルは前記符号化の過程において得られ、
    前記補正中域成分は、前記スペクトルに前記ローパスフィルタの特性の逆数を乗じて得られる、
    復号方法。
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