JP5447321B2 - 光制御素子 - Google Patents

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Description

本発明は、LN(LiNbO、ニオブ酸リチウム)チップと回路基板とから構成される光制御素子に関する。
LNチップの制御部、及び接続ランド、接続配線と電気コネクタ、中継基板などとの電気的接続は、ワイヤーボンディング、リボンボンディングが広く用いられており、LNチップ上における信号電極の接続ランド部(パッド部)は、工程に応じたサイズが必要である。光変調器(光制御素子)としての主要機能部分である信号電極が配される部分の光導波路の間隔は20μm〜200μm、広くても300μm程度が一般的であるが、接続ランド部の長さ分としてさらに数百μmが必要となる。その分、チップの幅が広くなり、1枚のLNウェハから得られる素子数が減ってしまう。また、ネスト型MZ変調器や複数の電極を有する変調器の場合、制御信号のタイミングを合わせる必要があり、配線電極を屈曲させるなどの構成が必要である。このような構成の場合、さらに広いチップ幅が必要になるので1枚のLNウェハから得られる素子数がさらに減ってしまう。
また、配線電極を大きく屈曲させることによる制御信号の減衰および高周波特性の劣化といった問題もある。さらには、LNのX板のように、基板主面内の誘電率の異方性が大きい材料を基板として用いてチップの側方に電極を取り出す場合、インピーダンスの不連続を防ぐための設計が複雑になるといった問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1が提案されている。これは、フリップチップ実装などを用いて、LNチップを配線基板にフェースダウンして実装する方式である。この構成では、接続ランド部の電極幅と光導波路との作用部での電極の幅が同じことを前提としており、LNチップを用いた高周波変調器では、電極の幅が10μmまたはそれ以下で、高さは30μm以上の高アスペクト構造となる。
しかしながら、このような細い電極では、半田との溶融による線切れが生じやすく、半田リフローによる配線基板との実装には、厳密な半田の量、温度の制御などが必要となり、量産への適用は容易ではない。また、高アスペクト構造のため、応力により変形しやすく、フリップチップボンディングによる接続では、信号電極の変形や倒れが発生しやすく、量産への適用は容易ではない。
特開2006−284838号公報 国際公開WO2007/114367号公報
しかしながら、半田リフロー工程やフリップチップボンディングが可能となるようなチップの構成については、基本的に接続ランド部を大きく形成するのだが、単純な構成で配線を太くした場合はインピーダンスの不整合や寄生容量が大きくなり、光変調器としての特性、特に高周波帯での特性が大幅に劣化してしまう。
特に、特許文献2(図3)に記載されたようなLNチップの両面を電極で挟んだ構造においては上記の問題が顕著である。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、LNチップと回路基板を少ない面積で実装した光変調器を提供することである。
またLNチップと回路基板との接続構成を工夫することにより、光制御素子の特性を劣化させることなくLNチップの小型化が可能な光制御素子を提供することを目的の一つとしている。
本発明の光制御素子は、配線電極が設けられた回路基板と、電気光学効果を有する材料からなる厚さ10μm以下の素子基板と、前記素子基板に形成された光導波路と、前記素子基板の厚さ方向一方の主面側に設けられた第1電極と、前記素子基板の他方の主面側に設けられた第2電極と、を備え、前記第1電極は、少なくとも信号電極と第一の接地電極とからなるコプレーナ型の電極であるとともに、信号電極は光導波路を通る光の位相を制御する制御部と当該制御部に接続された接続ランド部とからなり、前記第2電極は、少なくとも第二の接地電極を有し、前記素子基板の厚さ方向で前記第1電極と対向するとともに前記接続ランド部とは対向しない領域に設けられるとともに、前記制御部と協働して前記光導波路に電界を印加し、前記接続ランド部は、前記制御部の電極幅よりも広い幅を有して当該制御部と接続されており、前記制御部と前記回路基板の前記配線電極とを電気的に接続していることを特徴とする。
また、前記接続ランド部が前記信号電極の長手方向両端の少なくとも一方に設けられている構成としてもよい。
また、前記信号電極を複数有し、これら複数の前記信号電極にはそれぞれ独立した制御信号が入力される構成としてもよい。
また、前記素子基板の前記他方の主面側には、低誘電率層を介して保持基板が設けられており、前記第1電極と同一面上に設けられる前記信号電極と前記接地電極との間隔が、前記低誘電率層の厚さに応じて設定される構成としてもよい。
また、前記面実装ボンディングは、半田リフローボンディングまたはフリップチップボンディングである構成としてもよい。
また、前記チップの前記制御部は前記光導波路に沿って直線状に形成されている構成としてもよい。
また、前記電気光学効果を有する材料が、ニオブ酸リチウム又はタンタル酸リチウムである構成としてもよい。
本発明によれば、光制御素子における電極構造は主要部電極がG−CPW構造となっている一方、接続ランド部における電極構造はG−CPW構造ではなくCPW構造にすることで、フリップチップボンディングやリフローボンディング等のコンパクト実装下でもインピーダンスの不整合や寄生容量の増加、高周波特性の劣化を回避することができる。
従来は、制御部の端部を素子基板の側方へ向かって湾曲させる構造であったためチップの幅を広くとる必要があったが、本発明では、制御部の端部を素子基板の側方へ向かって湾曲させない構造のため、チップの幅を狭くすることができる。
また、制御信号の伝搬方向が変わることがないので、誘電率に異方性がある材料を素子基板にした場合でも電極の設計が複雑にならない。
また第2電極は、少なくとも第二の接地電極を有し、素子基板の厚さ方向で第1電極と対向するとともに接続ランド部とは対向しない領域に設けられているため、インピーダンスの不整合や寄生容量が大きくなることがなく、光変調器としての特性、特に高周波帯での特性の劣化を大幅に抑制できる。
これにより、電極の設計自由度が向上するとともに、光制御素子の特性を劣化させることなく、1枚のウェハからのチップの取り数を大幅に向上することが可能となる。
光制御素子の概略構成を示す断面図。 (a)は、LNチップの概略構成を示す平面図、図2(b)はLNチップの概略構成を示す断面図、図2(c)はLNチップの概略構成を示す平面図。 回路基板の概略構成を示す斜視図。 LNチップと回路基板との接続の仕方を説明する断面図。 従来の光制御素子の概略構成を示す図。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、光制御素子の概略構成を示す断面図である。図2(a)は、LNチップの概略構成を示す平面図、図2(b)は図2(a)におけるX,X間のLNチップの概略構成を示す断面図であり、便宜上、光導波路13a及び13dを図示している。図2(c)はLNチップの概略構成を示す平面図である。ここで、図2(c)では、低誘電率層及び補強基板の図示を省略している。
また、図3は、回路基板の概略構成を示す斜視図であり、図4はLNチップと回路基板との接続の仕方を説明する断面図である。
本実施形態では、フェースダウンボンディングの一形態であるフリップチップボンディングにより、図2に示すLNチップ10を図3に示す回路基板30に接続することで、図1に示すような本実施形態の光制御素子(光変調器)100を構成している。
まず、LNチップ10、回路基板30について説明する。
〔LNチップ〕
図2(a)〜(c)に示すLNチップ10は、誘電体であるニオブ酸リチウム結晶(LN)に変調用電極を形成し、細長い板状にカットしたものである。
LNチップ10は、図2(a)に示すように、厚さ10μm以下の平板形状の素子基板11を有して構成され、その表面(一方の主面)11aの近傍に複数の光導波路13a、13b、13c、13dが形成されている。光導波路13aは、一端が入力用の光ファイバ41に接続され、他端がY分岐によって2つの光導波路13b、光導波路13cに接続されている。これら2つの光導波路13b、13cは互いに略平行な直線部分を有し、再びY分岐によって1つの光導波路13dに接続され、他端は出力用の光ファイバ42に接続されている。本実施形態における光導波路13a〜13dは、マッツエンダー(MZ)型の光導波路を構成している。
本実施例の光導波路13a〜13dは、素子基板11の表面11aにおいて、光導波路13a〜13dの両側に凹部や溝を設けることで直接形成された、もしくは素子基板11の表面11a上に部分的成膜により形成されたリッジ型光導波路であるが、本発明はこれに限定されることなく光導波路の両側に溝を有さない従来の構造など、他の光導波路構造においても適用可能である。
図2(b)に示すように、光導波路13a〜13dが形成された素子基板11の表面11a上には、膜状の第一のバッファ層12Aが設けられている。この第一のバッファ層12Aは、光の導波損失を避けるために、素子基板11と第1電極21(信号電極14、第一の接地電極15)との間に設けられたSiO(二酸化ケイ素)の膜であり、光導波路13a〜13dを覆うようにして素子基板11の表面11aの全体に形成されている。なお、構成によっては第一のバッファ層12Aを必要としない場合もある。そして、第一のバッファ層12A上には第1電極21が形成されている。
第1電極21は、少なくとも信号電極14と第一の接地電極15とからなるコプレーナ型(Coplanar waveguide:CPW電極)の電極である。本実施形態では信号電極14を一対(2つ)有している。これら信号電極14は、光導波路13a〜13dのMZ干渉計の分岐した光が平行に伝搬する部分にそれぞれ形成され、制御信号を印加することによって並行する光の位相を変化させて、出力光の位相や強度を制御する。
一対の信号電極14及び第一の接地電極15は、Au電極である。信号電極14は、光導波路13b、13c上でこれら光導波路13b、13cの互いに平行な直線部分に対してそれぞれ平行に配置され、直線状に形成されている。そして、各信号電極14の長手方向両端部にはそれぞれ接続ランド部16A,16Bが設けられており、本実施形態においては、素子基板11上に4つの接続ランド部16A,16A,16B,16Bが設けられている。
本実施例では接続ランド部16A,16Bは信号電極14の長手方向両端に設けられている構成としたが、回路基板30との接続点が1点もしくは2点より多い場合は、その接続点に各々設けてもよく、適宜設計することができる。
本実施形態では一対(2つ)の信号電極14が設けられた構成となっているが、1つ、あるいは3つ以上設けた構成としても構わない。詳しくは後述するが、LNチップ10を、オートバイアス回路等を含む周辺経路が配置された回路基板30へ実装することで、これら複数の信号電極14にはそれぞれ独立した制御信号が入力されることになる。
従来の構成では、3つ以上の電極を持つ光制御素子はLNチップの幅を更に大きくすることになるが、本発明の構成を適用することでLNチップの幅を抑えることができ、1枚のウェハからのチップの取り数を向上さることができるため、効果は更に大きいものとなる。
第一の接地電極15には、光導波路13b、13c(信号電極14)の少なくとも直線部分(制御部19)に対応する領域を含む大きさで形成された一対の開口部15c,15cが設けられている。開口部15cは信号電極14の形成領域よりも広い開口面積を有するもので、これら各開口部15c,15c内の略中央部分に信号電極14が配置された構成となっている。ここで、開口部15c,15cの大きさ、つまり、第一の接地電極15と信号電極14との間隔は、後述する低誘電率層17の厚さと信号電極14の幅、素子基板11の誘電率と厚さ、第一のバッファ層12A及び第二のバッファ層12Bの誘電率と厚さとの関係によって定められる。
接続ランド部16A,16A,16B,16Bは、LNチップ10を回路基板30上へ実装する際、LNチップ10の信号電極14の制御部19と回路基板30の配線電極とを電気的に接続するためのもので、上記したようにLNチップ10における素子基板11に対して第1電極21と同一面上に形成されている。接続ランド部16A,16A,16B,16Bは信号電極14の制御部19の幅(延在方向に交差する方向の幅)よりも広い幅を有し、本実施形態においては信号電極14から遠ざかるほど漸次広がる形状であり、平面視略三角形状を呈している。接続ランド部16A,16A,16B,16Bの平面視における形状はこれに限ったものではなく、平面視略四角形状であってもよい。
接続ランド部16A,16A,16B,16Bは、後述する回路基板30との接続方法に応じて設定され、適当な幅(太さ)、平面形状とされる。
一方、素子基板11の裏面(他方の主面)11b上には第二のバッファ層12Bを介して第二の接地電極としての第2電極22が形成されている。
第2電極22は、素子基板11の表面側に設けられた信号電極14と協働して光導波路13a〜13dに電界を印加するもので、素子基板11の厚さ方向において上記第1電極21と対向する領域全体に形成され、上記した4つの接続ランド部16A,16A,16B,16Bと対向する領域には設けられていない。図1では、素子基板11の裏面12b側において、接続ランド部16A,16Aと対向する領域には第2電極22が設けられていないことを示している。
第二のバッファ層12Bは、SiO(二酸化ケイ素)の膜であり、低誘電率層17は、酸化シリコン、窒化ケイ素、アルミナなどの公知の材料や接着剤を含む樹脂を用いて形成され、素子基板11を構成する材質の誘電率よりも低い誘電率を有する材料からなる層である。
図2(c)に示すように、第2電極22には、接続ランド部16A,16A,16B,16Bと対応する4つの開口部22cが形成されている。各開口部22cは、個々の接続ランド部16A,16A,16B,16Bと対向する領域をそれぞれ含む大きさであって、各接続ランド部16A,16A,16B,16Bの形成領域よりも大きい開口面積を有する。図2(c)において、各開口部22cは平面視矩形状を呈し、それぞれが素子基板11の短辺方向一方の側辺に達する大きさで形成されているが、各開口部22cの平面視における形状はこれに限ったものではない。平面視円形状など適宜選択できる。すなわち、第2電極22の形状が、素子基板11の厚さ方向で接続ランド部16A,16A,16B,16Bと重なることのない形状であればよい。
本実施形態においては、接続ランド部16A,16A,16B,16B以外の領域では上記した第2電極22の構成により第1電極21における電極構成がG−CPW構造とされ、接続ランド部16A,16A,16B,16Bにおける電極構成がCPW構造となっている。
第2電極22が形成された素子基板11の裏面11b側には、低誘電率層17を介して補強基板(保持基板)18が設けられている。
補強基板18は、石英ガラスなどのガラス基板より構成されている。補強基板18としては、素子基板11を構成する材質の誘電率よりも低い誘電率を有する材料からなるものであればよく、特に素子基板11を構成する材質と同じ熱膨張係数を有するものが望ましい。
上記のように構成されたLNチップ10の信号電極14に電圧を印加して電界を生じさせると、LNチップ10すなわちニオブ酸リチウムの結晶の屈折率が変化する電気光学効果により、信号電極14の下層に配置された2つの光導波路13b、13cを通る光の位相がそれぞれ変化する。そして、これら2つの光導波路13b、13cが合成するY分岐において位相の異なる2つの光が合波され、強度変調が行われる。このようにして、光出力用の光ファイバ41から出力される光が変調される。
〔回路基板〕
次に、回路基板30の構成を説明する。
図3に示すように、回路基板30の基板31は、高周波に対応の配線基板であり材質はセラミックを用いる。基板31の表面に電極及び配線が配置され、LNチップ10を制御する駆動回路、オートバイアス回路等を構成する回路部品が取り付けられるが、図3においてこのような配線や回路部品は省略し、LNチップ10を接続する一対の信号電極32a、一対の信号電極32b、3つ接地電極33a及び3つの接地電極33bを示す。
信号電極32aは基板31の長手方向一方の側部に配置され、信号電極32bは基板31の長手方向他方の側部に配置されており、信号電極32a及び32bの各々の一端には接続ランド部35a,35bが設けられている。具体的には、信号電極32aの信号電極32b側の一端には接続ランド部35aが設けられ、信号電極32bの信号電極32a側の一端には接続ランド部35bが設けられている。
図2に示すLNチップ10をその表面側を回路基板30の表面と対向させて実装させたときに、LNチップ10の各信号電極14の一端にそれぞれ設けられた接続ランド部16Aが回路基板30の信号電極32aの接続ランド部35aにバンプ34を介して接続され、信号電極14の他端にそれぞれ設けられた接続ランド部16Bが回路基板30の信号電極32bの接続ランド部35bにバンプ34を介してそれぞれ接続されることとなる。
接地電極33aおよび接地電極33bは、信号電極32a、32bと平面視で重ならない領域にこれらとは所定の間隔をおいて配置されており、回路基板30の幅方向に、3つの接地電極33aと2つの信号電極32aとが交互に配置されているとともに、3つの接地電極33bと信号電極32bとが交互に配置されている。そして、接地電極33aおよび接地電極33bの一端にはそれぞれ接続ランド部36が設けられている。回路基板30上にLNチップ10を実装させた際に、接続ランド部36はLNチップ10の第一の接地電極15に接続されることとなる。
また、一対の信号電極32a及び一対の信号電極32bは、それぞれの一端側がゆるやかな曲率で基板31の短手方向一方の側方に向かう曲げ形状とされ、基板31の側方に達した各々の端部が不図示のコネクタに接続される。
なお、信号電極32a,32b、接地電極33a,33bの配線形状やピッチはパッケージやそのコネクタ位置等の条件により適宜選択できる。
次に、回路基板30上へのLNチップ10の実装方法について述べる。
回路基板30の信号電極32a,32b及び接地電極33a,33bと、LNチップ10の信号電極14及び第一の接地電極15との接続は、次のように行う。
図4に示すように、まず、回路基板30の接続ランド部35a,35b及び接続ランド部36上に、金、半田等のバンプ34をそれぞれ形成する。そして、各接続ランド部35a,35b,36上にバンプ34が形成された回路基板30上に、LNチップ10を上下反対向きにして第1電極21が形成された表面側を回路基板30と対向させて載置させる。このとき、LNチップ10の接続ランド部16A,16B及び第一の接地電極15と、回路基板30の接続ランド部35a,35b,36との位置合わせを行いながら、回路基板30上にLNチップ10を載置させ、リフローや熱圧着等の方法によりボンディングを行う。このようにして、図1に示した光制御素子100を構成する。
LNチップ10と回路基板30との接続方法には、一般的なフリップチップボンダ等の装置を用いることができる。LNチップ10の一対の接続ランド部16Aと回路基板30の一対の接続ランド部35a、LNチップ10の一対の接続ランド部16Bと回路基板30一対の接続ランド部35b、LNチップ10の第一の接地電極15と回路基板30接続ランド部36(接地電極33a,33b)とが、それぞれバンプ34を介して接続される。このため、これらの電極の間に空気層が設けられ、入力された光を正しく変調させることができる。
上記した本実施形態のLNチップ10は、素子基板11の裏面11b側において、第1電極21(信号電極14及び第一の接地電極15)と対向する領域には第2電極22が形成されており、G−CPW構造となっている。これに対し、接続ランド部16A,16A,16B,16Bと対向する領域には第2電極22が形成されておらず、CPW構造が採用されている。
LNのような比誘電率の高い材料からなる薄い基材を素子基板11として用いる場合、その厚さ方向で接続ランド部と第2電極22とが対向するG−CPWの構成で接続ランド部の幅を広くすると、インピーダンスが非常に大きくなり、インピーダンス不連続の発生、あるいは、寄生容量の増大による高周波特性の劣化が生じてしまう。
しかしながら、本実施形態のように、素子基板11の裏面11b上において接続ランド部16A,16A,16B,16Bと対向する領域には第2電極22を形成しない、CPW構造とすることによって、上記したようなインピーダンスの不整合の発生や寄生容量の増加を抑えることができ、特に、高周波領域での光変調の特性劣化を防止することができる。
また、図5に示す従来のように、信号電極14(制御部19)の端部をLNチップ10の側方へ湾曲させて形成する必要がないため製造が容易になる。また、従来は、信号電極14(制御部19)の端部を素子基板11の側方へ向かって湾曲させる構造であったためチップの幅を広くとる必要があったが、本発明では、信号電極14の端部を素子基板11の側方へ向かって湾曲させない構造のためチップの幅を狭くすることができ、1枚のウェハからのチップの取り数を大幅に向上することが可能となる。
特に、リッジ型光導波路の場合は加工時間も多くかかるためコスト面での効果が非常に大きい。
また、LNチップ10および周辺回路を1枚の回路基板30に実装することができるので、低コスト化を図ることができる。
また、信号電極14をストレートすなわち直線状に形成することで、制御信号の伝搬送方向が変わることがないので、誘電率に異方性のある材料を素子基板11にした場合でも、電極の設計が複雑になることはない。
また、信号電極14を曲線構造にしていた従来の構成と異なり、高周波応答成分の劣化及び反射を低減することができる。
また、信号電極14をLNチップ10上で取り回す必要がなくなり、複数信号の位相差の調整経路の設計などの自由度が増すとともに、短尺化も可能となり、特性の向上が得られる。
また、接続ランド部16A,16A,16B,16Bは、LNチップ10と回路基板30との接続方法に応じて設定され、適当な幅(太さ)、平面形状とされる。これにより半田リフローによる接続の際、半田との溶融による線切れを回避することができるとともに、厳密な半田の量、温度の制御許容幅などが緩和され、量産への適用が容易になる。
また、信号電極14はG−CPW構造のため、回路基板30との接続のために単に線幅を広くしただけでは、インピーダンスの不整合や寄生容量が大きくなり、光制御素子100としての特性が大幅に低下してしまうことが懸念されていた。しかしながら、本実施形態のように、信号電極14の両端に信号電極14より広い幅を有する接続ランド部16A,16Bをそれぞれ設けることにより、回路基板30へのプリップチップボンディング実装時の応力による信号電極14の変形や倒れなどを回避することができる。
また、LNチップ10の信号電極14と回路基板30とを接続ランド部16A,16Bを介して直接接続するため、寄生容量を生じる余地が少ない。
なお、LNチップ10に形成される光導波路および電極の形状、これに対応する回路基板30の電極の形状、電極上にバンプを形成する位置や個数等は、上記で説明した形態に限定されず、各種の形態とすることができる。
本発明は、LNチップと回路基板から構成される光変調器に用いられる。また、本発明は、LN変調器に限定されるものではなく、半導体材料、ポリマー材料で作成された変調器においても利用可能である。
11…素子基板、11a…表面(一方の主面)、11b…裏面(他方の主面)、13a,13b,13c,13d…光導波路、14,32a,32b…信号電極、15,33a,33b…接地電極、15c,22c…開口部、16A,16B,35a,35b,36…接続ランド部、17…低誘電率層、18…補強基板(保持基板)、19…制御部、21…第1電極、22…第2電極、30…回路基板、31…基板、33a,33b…第二の接地電極、100…光制御素子

Claims (3)

  1. 配線電極が設けられた回路基板と、
    電気光学効果を有する材料からなる厚さ10μm以下の素子基板と、
    前記素子基板に形成された光導波路と、
    前記素子基板の厚さ方向一方の主面側に設けられた第1電極と、
    前記素子基板の他方の主面側に設けられた第2電極と、を備え、
    前記第1電極は、少なくとも信号電極と第一の接地電極とからなるコプレーナ型の電極であるとともに、信号電極は光導波路を通る光の位相を制御する制御部と当該制御部に接続された接続ランド部とからなり、
    前記第2電極は、少なくとも第二の接地電極を有し、前記素子基板の厚さ方向で前記第1電極と対向するとともに前記接続ランド部とは対向しない領域に設けられるとともに、前記制御部と協働して前記光導波路に電界を印加し、
    前記接続ランド部は、前記制御部の電極幅よりも広い幅を有して当該制御部と接続されており、前記制御部と前記回路基板の前記配線電極とを電気的に接続していることを特徴とする光制御素子。
  2. 前記接続ランド部が前記信号電極の長手方向端の少なくとも一方に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光制御素子。
  3. 前記信号電極を複数有し、これら複数の前記信号電極にはそれぞれ独立した制御信号が入力される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光制御素子。
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