JP5447234B2 - 連続鋳造用パウダーおよびそれを用いた鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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これに対して本発明者らは、溶鋼中にAlが含有されていても、溶鋼中にSiを含有すると、溶鋼中の水素の活量が増加することから、パウダー中のOH−は鋼中に水素として移動しがたくなることに加えて、Caを含有する溶鋼では、より一層水素の溶鋼への移動が抑制され、パウダー中のOH−濃度が減少することがなく、高い濃度に維持されることがわかった。そのため、パウダーフィルム中に多くの気泡が発生したり、結晶化が促進されフィルム厚が変動したりすることとなる。
(1)Caを15ppm以上、Siを0.1質量%以上、Alを0.015質量%以上0.035%未満含有する鋼の連続鋳造に用いられるパウダーであって、下記(1)式で示す塩基度Bが1.5以上であり、Na2Oを4〜12質量%、Al2O3を1〜8質量%、Fを5〜12質量%、Cを1〜6質量%含有し、残部が不可避的不純物からなり、凝固温度が1230℃以下であることを特徴とする連続鋳造用パウダー。
B=T.CaO/SiO2 … (1)
ここで、T.CaOはパウダー中のCaがすべてCaOであるとしたときのCaO含有量(質量%)、SiO2はパウダー中のSiO2含有量(質量%)を表す。
(2)1300℃における粘度が0.5〜1.4poiseであることを特徴とする(1)に記載の連続鋳造用パウダー。
(3)Li2Oを0.5〜2質量%含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の連続鋳造用パウダー。
(4)鋼の連続鋳造がスラブ連続鋳造であることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の連続鋳造用パウダー。
(5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の連続鋳造用パウダーを用いて、Caを15ppm以上、Siを0.1質量%以上、Alを0.015質量%以上0.035質量%未満含有する鋼の連続鋳造を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
その一方で、Caを添加した鋼のブレークアウトの予知信号の発生率がCaを添加しない鋼よりも高くなるところ、本発明のパウダーを好適に用いることで、ブレークアウトの予知信号の発生率を低減できる。
また、Ca含有量の上限値は特に規定するものではないが、浸漬ノズル等耐火物の溶損防止などの観点から40ppm以下とすることが好ましい。
なお、Ca添加によるブレークアウトの予知信号の発生率の増大と、ブレークアウトの予知信号低減との詳細については後述する。
塩基度が高く、また凝固温度が1130〜1230℃となるパウダーを実現するには、Na2O、Al2O3の添加量を適量とする必要がある。Na2Oの添加量は、凝固温度低減のためある程度必要であるが、多量の添加は凝固温度を著しく低下させるので、4〜12質量%の範囲とし、望ましくは6〜9質量%とする。
また、連続鋳造に用いる溶鋼は、あらかじめ真空処理したものでもよいが、本発明に係るパウダーを使用することにより、真空処理を省略することができる。
従来、Caを含有するAl−Siキルド鋼を連続鋳造するに際し、連続鋳造用パウダーとしては塩基度1.3程度の一般的なパウダーが、通常、用いられていた。なお、塩基度Bの定義は先に記載した通りである。
真空処理はRH脱ガス設備により行った。真空処理は溶鋼中の脱水素が目的であり、真空処理を行わない場合には溶鋼中の水素が3〜7ppm、真空処理を実施した溶鋼では水素が0.5〜2ppmとなった。
また、鋳造に用いたパウダーは、下記の表1に記載したパウダー2である。
また、図3には鋳型による抜熱量と鋳造速度との関係を示す。図3に示すように、鋳型長辺面の冷却水の温度上昇代から鋳型抜熱量を比較したところ、Caを添加したAl−Siキルド鋼のほうが、Caを添加しないAl−Siキルド鋼に比べて、抜熱量が小さかった。
一方、真空処理せずにCa処理していないAl−Siキルド鋼では、85ppmである。
一方、真空処理を行いCa処理は行っていないAl−Siキルド鋼では、鋳造中にOH−として存在するHは71ppmであり、メニスカス抜熱変動も小さく鋳造も極めて安定していた。
Claims (5)
- Caを15ppm以上、Siを0.1質量%以上、Alを0.015質量%以上0.035質量%未満含有する鋼の連続鋳造に用いられるパウダーであって、下記(1)式で示す塩基度Bが1.5以上であり、Na2Oを4〜12質量%、Al2O3を1〜8質量%、Fを5〜12質量%、Cを1〜6質量%含有し、残部が不可避的不純物からなり、凝固温度が1230℃以下であることを特徴とする連続鋳造用パウダー。
B=T.CaO/SiO2 … (1)
ここで、T.CaOはパウダー中のCaがすべてCaOであるとしたときのCaO含有量(質量%)、SiO2はパウダー中のSiO2含有量(質量%)を表す。 - 1300℃における粘度が0.5〜1.4poiseであることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用パウダー。
- Li2Oを0.5〜2質量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連続鋳造用パウダー。
- 鋼の連続鋳造がスラブ連続鋳造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の連続鋳造用パウダー。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の連続鋳造用パウダーを用いて、Caを15ppm以上、Siを0.1質量%以上、Alを0.015質量%以上0.035質量%未満含有する鋼を連続鋳造することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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JP2010149323A JP5447234B2 (ja) | 2010-06-30 | 2010-06-30 | 連続鋳造用パウダーおよびそれを用いた鋼の連続鋳造方法 |
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