JP5447150B2 - ロボットの制御装置およびロボットを制御する方法 - Google Patents
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さらに、特許文献2、特許文献3の接触位置検出方法は、接触子が物体に接触したときに受ける力が連結部材を介してセンサに伝達され、センサ情報を常時監視することによって接触した瞬間を検出し、その時点の接触部を記憶するという手法を取っているが、実際の接触では、センサで取得する情報は瞬間的な変化ではなく、一定の時間をかけて徐々に変化するため、正確な接触位置を求めることは出来なかった。
なお、本願出願時の明細書の記載を基礎として、特許請求の範囲の記載が補正され得ることは勿論であるが、その際に、以下の各「発明」の内容を訂正することは予定しない(以下の各「発明」は、本願明細書における開示の要点としての意味を持つ)。
[発明1] 教示時におけるロボットと作業対象物の相対的な位置及び姿勢を前提として与えられた、前記ロボットが行うべき作業対象物に対する作業手順を記憶する、作業手順記憶手段と、
再生時の前記ロボットと前記作業対象物との相対的位置及び相対的姿勢のうちの少なくとも1つが、前記教示時の前記位置と異なる別の位置、及び/又は、前記教示時の前記姿勢と異なる別の姿勢となったことを、前記ロボットに備えられた、前記ロボットと前記作業対象物との相対的な位置及び姿勢を検出する位置・姿勢検出手段によって検出したことに応じて、位置、及び/又は、姿勢の変化量を獲得し、当該獲得値に基づいて、前記作業手順を修正する、作業手順修正手段と、
前記ロボットの、前記作業対象物への接触過程を時系列的に記憶する、接触過程記憶手段と、
前記作業対象物への接触過程を過去に遡って検証することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を得る、接触開始位置/接触開始時刻獲得手段と、
を備え、
前記修正される作業手順が、前記位置・姿勢検出手段によって検出された、作業対象物の位置及び姿勢をもとに得られる、ロボットを基準とした座標から作業対象物を基準とした座標への、同次変換行列を用いて、ロボットを基準とした座標上での作業手順として与えられる、
ロボットの制御装置。
また、このように構成することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を正確に把握できる。
図6−4に例示されるようなレーザ光線を用いた場合は、非接触状態で、位置・姿勢を検出可能である。
[発明2]
ロボットを基準とした作業対象物の位置及び姿勢を検出可能な、ロボットに設置された位置・姿勢検出手段からのデータを受け取る、位置・姿勢検出データ受領手段と、
前記作業対象物の位置及び姿勢を前提として与えられた、教示時における、前記ロボットが行うべき作業対象物に対する作業手順を記憶する、作業手順記憶手段と、
前記作業対象物の位置及び姿勢のうちの少なくとも1つが、前記教示時における前記位置と異なる別の位置、及び/又は、前記姿勢と異なる別の姿勢となったことを前記位置・姿勢検出手段によって検出したことに応じて、位置、及び/又は、姿勢の変化量を算出し、当該算出値に基づいて、前記作業手順を修正する、作業手順修正手段と、
前記ロボットの、前記作業対象物への接触過程を時系列的に記憶する、接触過程記憶手段と、
前記作業対象物への接触過程を過去に遡って検証することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を得る、接触開始位置/接触開始時刻獲得手段と、
を備える、
ロボットの制御装置。
このように構成することによって、ロボットと制御系を空間的に隔離でき、保守等が容易になる。
また、このように構成することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を正確に把握できる。
[発明2’] ロボットに設置され、ロボットを基準とした、作業対象物の位置及び姿勢を検出可能な位置・姿勢検出手段と、
前記ロボットを制御する制御装置を備え、
前記制御装置が、
前記位置・姿勢検出手段からのデータを受け取る、位置・姿勢検出データ受領手段と、
作業対象物の位置及び姿勢を前提として与えられた、教示時における前記ロボットが行うべき作業対象物に対する作業手順を記憶する、作業手順記憶手段と、
前記作業対象物の距離及び姿勢のうちの少なくとも1つが、前記位置と異なる別の位置、及び/又は、前記姿勢と異なる別の姿勢となったことを前記位置・姿勢検出手段によって検出したことに応じて、位置、及び/又は、姿勢の変化量を算出し、当該算出値に基づいて、前記作業手順を修正する、作業手順修正手段と、
を備える、
ロボットシステム。
このように構成することによって、ロボットと制御系が一体化され、制御用の通信ラインや、通信回線が不要となる。
[発明3]
前記位置・姿勢検出手段が、前記ロボットの前記作業対象物への接近速度において、前記ロボット、及び、前記作業対象物に損傷を与えない程度の柔軟性を有する、位置・姿勢検出用接触状態検出部を有する、発明1又は2に記載のロボットの制御装置。
前記作業手順修正手段が、
(a)教示時における第1の同次変換行列と、(b)再生時における、前記位置、及び/又は、姿勢の変化量に基づいて得られた、第2の同次変換行列と、の差を用いて、前記作業手順を修正する、
発明1ないし3に記載のロボットの制御装置。
[発明5]
前記第1の同次変換行列、及び、前記第2の同次変換行列は、
直交する二平面、もしくは互いに直交する三平面を有する作業対象物の各平面を所定回数位置検出し、検出した位置から計算されることを特徴とし、特に直交する二平面の場合には、前記直交する二平面上に位置する2つの点P1、P2と、当該平面と直交する別の平面上に位置する1つの点P3、のそれぞれについて、
に基づいて、P1、P2、及び、P3の位置を検出する手段であって、
R[x1 y1]、R[x2 y2]、R[x3 y3]が、それぞれ、P1、P2、及び、P3の、ロボットに基づく座標上の座標値であり、
R[xtcp ytcp]が、ロボットに基づく座標上の前記接触検出部の先端部の位置であり、
[R 0]、[−R 0]、[0 R]、[0 −R]がそれぞれ、前記接触検出部の先端部の半径Rを用いて、前記R[xtcp ytcp]を補正して、より正確な位置を求めるための行列である、前記手段と、
以下の、
以下の、
で表される同次変換行列RTWを計算する手段、
によって得られる、
発明4に記載のロボットの制御装置。
[発明6]
発明1ないし5に記載のロボットの制御装置を用いて、ロボットを制御する方法であって、
第1の再生時における、前記同次変換行列、即ち、第3の同次変換行列を取得し、
第2の再生時における、前記同次変換行列、即ち、第4の同次変換行列を取得し、
前記第3の同次変換行列と、前記第4の同次変換行列の差を求め、
前記求められた同次変換行列の差を用いて、前記第1の再生時に用いた、ロボットの作業手順を修正して、第2の再生時に利用する、
ロボットを制御する方法。
ここで、「第1の」、「第2の」とは、「最初の」、「2番目の」という意味に限定されるものではなく、任意のある時点の再生と、それに後続する「次の」再生過程の、という意味である。
以下、本願明細書で使用する用語の意義を説明する。
・ロボット:人の代わりに何等かの作業を行う装置。本発明では、主に、ある程度自律的に連続した自動作業を行う、産業用ロボットが代表例だが、これに限定されない。将来開発される「ロボット(人の代わりに何等かの作業を行う装置)」であって、本願特許請求の範囲の技術的範囲に含まれる発明を利用可能な全ての「ロボット」が含まれる。
・内界:ロボットの内部に存在するという意味。これに対して、ロボットの外部に存在することを外界と呼ぶ。内界センサ、外界センサ等で使われる用語。
ロボットに内界するモータ、内界するセンサなどのようにして良く使われている。
・エンコーダ:モータの位置(回転角度)を測定するためのセンサ。エンコーダの出力を微分するとモータの回転(角)速度が得られる。ロボット制御の場合は各軸を駆動するモータにエンコーダが設けられており、エンコーダで測定した各軸の位置(回転角度)と、ロボットの各リンクの長さ(既知)とからロボットの手先の位置・姿勢を求めることができる。このロボットの手先の位置・姿勢を求めることを順変換と言う。
・寄り付き(位置):ロボットが実際に停止すること(停止する位置)。
・デットレコニング:ロボットの外部からの情報を用いないで、ロボット内部(のセンサ)で得られる情報のみからロボットの位置と方向を求める方法。
・ランドマーク:移動ロボットが現在の位置や方向を決定するために用いる外部環境の人工物又は自然物(land mark)。
・外界センサ:ロボットの外部に存在するセンサ。例えば、ロボットを撮影するカメラからのロボットの位置情報を、ロボットの外部から与える、位置情報センサ等が含まれる。
・マニピュレータ:互いに連結された分節で構成し、対象物(部品、工具など)をつかむ(掴む)、又は動かすことを目的とした機械(manipulator)。
・教示(時):ロボットに作業を行わせるためにその作業を実現する動作を何らかの方法で教え込むこと。
・再生(時):ロボットが、記憶した情報によって指示された作業・動作を実行すること、する時(playback)。「作業(時)」という表現を、同じ概念を説明するために用いることがある。
・接触安定:制御の不完全性等による手先効果器の振動等によって、手先効果器と作業対象物との接触が、不安定になることが無い状態のこと。
・手先効果器:「エンドエフェクタ」とも呼ぶ。ロボットの手先に取り付けられ、作業対象物に対して何らからの作業をするもの。物を掴むハンド(グリッパ)や、バリ取りを行うグラインダなど、具体的な構成は用途によって様々存在する。
・ロボット座標系:ロボット本体に固定された座標系であり、ロボットを動作させる際の基準として使う座標系である。このロボット座標系は、通常ロボットの前後方向にX軸、左右方向にY軸、上下方向にZ軸をとる直交座標系であることが多い。また、明細書中のP1 R[x1 y1]は、点P1のロボット座標系のx、y座標値を意味する。
・作業座標系:ロボットのエンドエフェクタの先(手先部)に固定された直交座標系であり、手先位置姿勢を変化させる際の基準として使う座標系である。作業座標系の軸方向は、エンドエフェクタの形状に合わせて、作業者が任意に決定するが、図3においては、プローブ中心位置を原点にとり、プローブの中心軸、及び、それに直交する方向に、それぞれX軸、Y軸をとる。
・作業対象物:手先効果器によって、溶接、加工、把持、等の作業を行う、対象となる物体。
・寄り付き位置姿勢誤差:ロボットの実際の停止位置(寄り付き位置)と指令した停止位置のずれ
・ジョグ運転:主に教示を行う際に行われる。作業者が教示ペンダント上の各軸動作ボタンを押している間だけ所定の軸が動作し、放すと止まる、というような操作。作業者はジョグ運転でロボットを所望の位置、姿勢に動かし、教示ペンダント上で教示操作を行うことで、その時のロボットの位置、姿勢をロボット制御装置に記憶させる。
・教示ペンダント(操作ペンダント):ロボット制御装置と有線または無線で接続され、作業者が把持して操作する画面と複数のボタンを備えた装置。ロボットに所定の作業の動作を教示(ティーチング)したりロボットの状態を把握したり、教示した作業のスタート、一時停止、非常停止等を指令したりするのに利用する。ティーチングボックス、ティーチングペンダント、プログラミングペンダント等とも呼称する。
・同次変換行列:座標系Σ2からΣ1に変換するための変換行列。例えば、上記ロボット座標系の座標値を表す行列に、この同次変換行列を乗算すると、上記作業座標系上の座標値を表す行列が得られる。
・位置・姿勢検出動作:ロボットやマニピュレータと、空間上に存在する所定の物体との相対的な位置関係を測定・計算等することによって、ロボットやマニピュレータが、前記物体との関係でどのような位置関係・姿勢関係にあるかを判断する動作。本発明の実施例では、プローブと物体の3個以上の接触位置を、この位置・姿勢検出に用いる。
・サービスロボット:主にサービス業で使われるロボットを指す。汎用的な産業用ロボットとは区別することが多い。無人で床を掃除する清掃ロボット、壁面を登って窓や壁の掃除や補修をする壁面作業ロボット 、夜間、ビルなどの設備を警備して回る警備ロボット等がその例である。
・A及び/又はB:A及びBの少なくとも一方の意味。つまり、Aのみ、Bのみ、又は、A及びBの双方、のいずれか、の3つの態様を全て含む。
・アプローチ(方向):英語のapproachに対応する。近づくこと(近づく際の接近方向)、接近すること(接近する際の接近方向)を意味する。
・外乱オブザーバ:所定のシステムへの入力信号値、所定のシステムからの出力信号値から、システム内部の状態を推定する手法又は装置のこと。図6−3の例では、例えば、「上位からの位置指令」、「トルク指令」、「位置FB(フィードバック)」という、システムの外から把握できる物理量から、システム内部(例えば「エンコーダ」)に加わった外乱としての、システム外の物体との接触状態を推定する手法又は装置を指す。
・カルマンフィルタ:外乱オブザーバでは、ノイズの影響を考慮できないが、ノイズの影響も更に考慮して、所定のシステムへの入力信号値、所定のシステムからの出力信号値から、システム内部の状態を推定する手法又は装置のこと。
・相対的:「絶対的」と対となる概念。例えば「相対的位置が把握されている」というときは、例えば、ロボットから見た作業対象物までの距離・方向が、ロボットによって把握されていることを意味する。この場合、外部の人間から見た、作業対象物の絶対的な位置(例えば人間が設定したXYZ座標上での座標値)を、ロボットが知らない場合であっても、「相対的位置が把握されている」といえる。
なお、特許後の訂正審判又は訂正請求における「実質上特許請求の範囲を変更」の判断は、特許時の請求項に新たな構成要素が追加されたか否か(即ち、いわゆる外的付加が為されたか否か)、又は、特許時の請求項の1つ又はそれより多いいずれかの構成要素を更に限定するものか(即ち、いわゆる内的付加が為されたか)によって判断されるべきでなく、訂正の前後の請求項に係る発明の効果が類似するか否かの観点から為されるべきである。
まず、本願発明の実施例で用いられる基本的概念について、図1−A、1−Bを参照して解説する。
図1−Aは、教示過程を表す。
ステップK3で、ロボットと物体の間の相対的位置・姿勢Wを検出する(絶対的な位置・姿勢の把握は不要)。
図1−Bは、再生過程を表す。
ステップS1において、ロボットに対して、ステップK1で教示した位置Xで停止せよと、という移動指令が与えられる。
以上のような手法により、教示時においても、再生時においても、ロボットの絶対的な位置・姿勢が未知であり、作業対象物の絶対的な位置・姿勢が未知であっても、教示時においても、再生時においても、ロボットと作業対象物の間の、相対的な位置・姿勢関係を把握することによって、作業対象物に対して、再生時に所望の作業を行うことが可能である。
移動部1の上にロボットコントローラ6が搭載され、当該ロボットコントローラ6が、本実施例では双腕のマニピュレーション部2の動作を制御する。
マニピュレーション部2の各軸に備えたエンコーダの値が、プローブ先端位置計算部63に与えられる。プローブ先端位置計算部63は、エンコーダの値とプローブの設計寸法と取り付け位置とアプローチ方向からプローブ先端位置を計算する。(ここで、実施例において、アプローチ方向によってプローブ先端位置の計算方法が異なる理由は、後述の[数8]及びその説明を参照。)
(なお、エンコーダは、図1−Cのマニピュレーション部2と移動部1の双方に存在する。)
記録装置64は、位置検出動作中の外力検出器5の検出値と、プローブ先端位置計算部63によって得られたプローブ先端位置を記録するものであり、接触位置検出部65は、記録した値から接触位置を計算し、接触位置から作業対象物の相対的な位置・姿勢を計算し、計算された作業対象物の相対的な位置・姿勢(図1−AのステップK3や、図1−BのステップS3の物体検出位置WやW’)に関するデータが、寄り付き位置姿勢誤差計算部66に与えられる。寄り付き位置姿勢誤差計算部66は、作業対象物との相対的な位置・姿勢を元に、手先効果器3の位置を修正させるための修正量を計算する。
上記接触位置検出プローブ4は、取外し可能で、プローブ長手方向、または長手方向以外の2方向の曲げ、いずれか3方向に対して弾性変形領域を持つ。この接触位置検出プローブ4は、位置検出動作に伴い作業対象物へ接触する際に手先効果器もしくはマニピュレーション部と作業対象物との干渉がない程度の長さを持ち、接触位置を接触方向に因らずに算出するために先端は球状となっている。また、ロボットの作業性を損なわないように、プローブが必要な時のみ突き出す収納式でも良い。
図6−1は接触状態を電気の導通により電気的に検出するセンサを装着したロボットで、ロボット2(マニピュレーション部)と作業対象物012は電気結合線013により電気的に結合されている。手先効果器3に装着した導通検出プローブ011を作業対象物012に接触させることにより、作業対象物012を媒体として通電し、導通検出プローブ011においてこれを検出し、接触状態を検出することが出来るのである。
まず、ステップ1の教示過程を説明する。ステップS11において、操作ペンダントを用いたジョグ運転により、ロボットの移動部を作業対象物の近くに移動させる。本実施例では作業対象物を四角形として説明するが、これに限定されない。例えば、直線(3次元空間での壁に相当する)や円形でも良く、容易に拡張可能である。
なお、RTW等の、”R”は、ロボット座標系を意味する。以下同様。
同次変換行列RTWは、ロボット座標系から見た作業座標系の位置姿勢を表すものである。
ロボット座標系(図3のXY座標)におけるプローブ球の中心位置PTCP R [xtcp ytcp] はマニピュレーション部のエンコーダ値とプローブの設計寸法と取り付け位置から求める。ただし、プローブ半径Rが数百ミクロンであれば、プローブ球の中心位置をプローブ先端位置としても良い。
次に、ステップ2の再生過程を説明する。ステップS21では、ステップS11の教示位置に移動する(実際の寄り付き位置は、再生時の寄り付き位置姿勢誤差のため、教示時のステップS11における寄付き位置とは異なる)。
[数10]
Ps1=ΔRTWPk1
[数11]
Ps3=ΔRTWPs2
作業プログラムにおいて、ステップ13の作業区間のみ教示位置データの修正を行えば良い。
2 ロボットのマニピュレーション部
3 手先効果器
4 接触位置検出プローブ
5 外力検出器
6 ロボットコントローラ
61 位置指令生成部
62 外力値監視部
63 プローブ先端位置計算部
64 記録装置
65 接触位置検出部
66 寄り付き位置姿勢誤差計算部
7 操作ペンダント
Claims (6)
- 教示時におけるロボットと作業対象物の相対的な位置及び姿勢を前提として与えられた、前記ロボットが行うべき作業対象物に対する作業手順を記憶する、作業手順記憶手段と、
再生時の前記ロボットと前記作業対象物との相対的位置及び相対的姿勢のうちの少なくとも1つが、前記教示時の前記位置と異なる別の位置、及び/又は、前記教示時の前記姿勢と異なる別の姿勢となったことを、前記ロボットに備えられた、前記ロボットと前記作業対象物との相対的な位置及び姿勢を検出する位置・姿勢検出手段によって検出したことに応じて、位置、及び/又は、姿勢の変化量を獲得し、当該算出値に基づいて、前記作業手順を修正する、作業手順修正手段と、
前記ロボットの、前記作業対象物への接触過程を時系列的に記憶する、接触過程記憶手段と、
前記作業対象物への接触過程を過去に遡って検証することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を得る、接触開始位置/接触開始時刻獲得手段と、
を備え、
前記修正される作業手順が、前記位置・姿勢検出手段によって検出された、作業対象物の位置及び姿勢をもとに得られる、ロボットを基準とした座標から作業対象物を基準とした座標への、同次変換行列を用いて、ロボットを基準とした座標上での作業手順として与えられる、
ロボットの制御装置。 - ロボットを基準とした作業対象物の位置及び姿勢を検出可能な、ロボットに設置された位置・姿勢検出手段からのデータを受け取る、位置・姿勢検出データ受領手段と、
前記作業対象物の位置及び姿勢を前提として与えられた、教示時における、前記ロボットが行うべき作業対象物に対する作業手順を記憶する、作業手順記憶手段と、
前記作業対象物の位置及び姿勢のうちの少なくとも1つが、前記教示時における前記位置と異なる別の位置、及び/又は、前記姿勢と異なる別の姿勢となったことを前記位置・姿勢検出手段によって検出したことに応じて、位置、及び/又は、姿勢の変化量を算出し、当該算出値に基づいて、前記作業手順を修正する、作業手順修正手段と、
前記ロボットの、前記作業対象物への接触過程を時系列的に記憶する、接触過程記憶手段と、
前記作業対象物への接触過程を過去に遡って検証することによって、接触開始位置、及び/又は、接触開始時刻を得る、接触開始位置/接触開始時刻獲得手段と、
を備える、
ロボットの制御装置。 - 前記位置・姿勢検出手段が、前記ロボットの前記作業対象物への接近速度において、前記ロボット、及び、前記作業対象物に損傷を与えない程度の柔軟性を有する、位置・姿勢検出用接触状態検出部を有する、請求項1又は2に記載のロボットの制御装置。
- 前記作業手順修正手段が、
(a)教示時における第1の同次変換行列と、(b)再生時における、前記位置、及び/又は、姿勢の変化量に基づいて得られた、第2の同次変換行列と、
の差を用いて、前記作業手順を修正する、
請求項1ないし3に記載のロボットの制御装置。 - 前記第1の同次変換行列、及び、前記第2の同次変換行列が、
鉛直方向から見た作業対象物が矩形であり、当該矩形の一辺の上に位置する2つの点P1、P2と、当該一辺と直交する別の辺上に位置する1つの点P3、のそれぞれについて、
(i=1,2,3:それぞれP1、P2、及び、P3に対応。)
に基づいて、P1、P2、及び、P3の位置を検出する手段であって、
R[x1 y1]、R[x2 y2]、R[x3 y3]が、それぞれ、P1、P2、及び、P3の、ロボットに基づく座標上の座標値であり、
R[xtcp ytcp]が、ロボットに基づく座標上の前記接触検出部の先端部の位置であり、
[R 0]、[−R 0]、[0 R]、[0 −R]がそれぞれ、前記接触検出部の先端部の半径Rを用いて、前記R[xtcp ytcp]を補正して、より正確な位置を求めるための行列である、前記手段と、
以下の、
及び、
に基づいて、
以下の、
で表される同次変換行列RTWを計算する手段、
によって得られる、
請求項4に記載のロボットの制御装置。 - 請求項1ないし5に記載のロボットの制御装置を用いて、ロボットを制御する方法であって、
第1の再生時における、前記同次変換行列、即ち、第3の同次変換行列を取得し、
第2の再生時における、前記同次変換行列、即ち、第4の同次変換行列を取得し、
前記第3の同次変換行列と、前記第4の同次変換行列の差を求め、
前記求められた同次変換行列の差を用いて、前記第1の再生時に用いた、ロボットの作業手順を修正して、第2の再生時に利用する、
ロボットを制御する方法。
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