JP5444643B2 - 回転軸継手及び電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

回転軸継手及び電動式パワーステアリング装置 Download PDF

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この発明は、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置と、これに組み込んで使用可能な回転軸継手との改良に関する。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、広く普及している。この様な電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、上記電動モータにより回転駆動されるウォームと、上記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、上記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。
例えば特許文献1には、図5〜6に示す様な電動式パワーステアリング装置が記載されている。ステアリングホイール1により所定方向に回転させられる、回転軸であるステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3の内側に回転自在に支持されており、この部分にウォームホイール4を固定している。このウォームホイール4と噛合するウォーム歯5をウォーム軸6の軸方向中間部に設け、電動モータ7により回転駆動されるウォーム8の両端部は、深溝型玉軸受等の1対の転がり軸受9a、9bにより、上記ハウジング3内に回転自在に支持されている。上記ウォーム8を上記電動モータ7の出力軸10により回転駆動する為に、上記ウォーム軸6の基端部(図6の右端部)にスプライン孔11を、このウォーム軸6の基端面に開口する状態で形成している。又、上記出力軸10の先端部にスプライン軸部12を形成している。そして、このスプライン軸部12と上記スプライン孔11とをスプライン係合させる事で、上記出力軸10と上記ウォーム軸6とを、回転力の伝達を自在に結合している。
更に、図6に示した従来構造の場合、上記ウォームホイール4と上記ウォーム歯5との噛合部のバックラッシュをなくす為に、上記ウォーム軸6の先端部(図6の左端部)を上記ウォームホイール4に向け弾性的に押圧する様にしている。即ち、上記ウォーム軸6の先端部で先端側の転がり軸受9aよりも突出した部分に押圧駒13を外嵌し、この押圧駒13と上記ハウジング3との間にコイルばね14等の弾性部材を設けている。そして、このコイルばね14により、上記押圧駒13を介して、上記ウォーム歯5を上記ウォームホイール4に向け押圧している。この様な構成により、これらウォーム歯5とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、上記電動モータ7の起動時や回転方向の切り換え時に、上記ウォームホイール4と上記ウォーム歯5との噛合部での歯打ち音の発生を抑えられる様にしている。
ところで、上述した様な電動式パワーステアリング装置の場合には、上記バックラッシュの抑制機能に基づいて上記ウォーム8と上記出力軸10との傾斜角度が変化する際に、上記スプライン孔11と上記スプライン軸部12とのスプライン係合部で擦れ合いが生じる。又、これらスプライン孔11とスプライン軸部12との中心軸同士が傾斜したままの状態で回転力を伝達し続ける事になる為、その間、上記スプライン係合部で擦れ合いが生じ続ける事になる。更に、ウォーム減速機で上記ウォーム8に作用する軸方向の伝達反力の向きが、このウォーム8の回転方向の切り換えと同時に反転する事に基づいて、このウォーム8と上記出力軸10とが軸方向に相対変位する際にも、上記スプライン係合部で擦れ合いが生じる。従って、このスプライン係合部は、この様な擦れ合いに基づいて摩耗が生じるのを抑制する為に、潤滑するのが好ましい。
一方、特許文献2には、各種機械装置に組み込まれるスプライン係合部の潤滑構造として、給油ポンプ等を備えた給油源と上記スプライン係合部とをつなぐ循環経路内で潤滑油を循環させる事に基づき、このスプライン係合部を油浴潤滑状態にする構造が記載されている。ところが、この特許文献2に記載された潤滑構造を採用する場合には、上記給油源や、上記循環経路を構成する油路等を設ける必要がある為、大幅なコスト上昇や大型化を招く。又、潤滑剤として潤滑油を使用する為、油漏れ対策を厳しくする必要があり、この点も、大幅なコスト上昇を招く原因となる。又、上記スプライン係合部を備えた電動式パワーステアリング装置の場合には、小型化の要請が強い為、上述の様に大型化する事は、好ましくない。
特開2004−306898号公報 特開2001−90818号公報
本発明の回転軸継手及び電動式パワーステアリング装置は、上述の様な事情に鑑み、スプライン係合部に潤滑構造を付加する事に伴って生じるコスト上昇や大型化を、十分に抑えられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の回転軸継手及び電動式パワーステアリング装置のうち、請求項1に記載した回転軸継手は、1対の回転部材のうちの一方の回転部材に、この一方の回転部材の基端面にのみ開口する状態で設けられたスプライン孔と、上記両回転部材のうちの他方の回転部材に設けられた、このスプライン孔にスプライン係合させたスプライン軸部とを備える。
特に、請求項1に記載した回転軸継手に於いては、上記スプライン孔の奥側部分で上記スプライン軸部の先端面と対向する部分に、当該部分を塞ぐ状態で、弾性材製で円盤状の仕切膜を内嵌設置している。又、この仕切膜のうち上記スプライン孔の奥端面と対向する面から軸方向に延出する状態でこの仕切膜と一体形成した柱状の支持部を設けると共に、この支持部の先端部を上記スプライン孔の奥端面に当接させている。又、上記一方の回転部材の一部でこのスプライン孔の開口側端部と上記他方の回転部材との間部分に、当該間部分を塞ぐ状態で、シール部材を設置している。更に、上記スプライン孔の内径側でこのシール部材と上記仕切膜との間に挟まれた空間内にグリースを、少なくとも上記スプライン孔と上記スプライン軸部とのスプライン係合部に介在させた状態で充填している。
尚、上記グリースは、上記空間の一部のみを満たす様に充填しても良いし、この空間の全体を満たす様に充填しても良い。
上述の様な本発明の回転軸継手を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記シール部材として、Oリングを使用する。そして、このOリングを、上記一方の回転部材の一部で上記スプライン孔の開口側端部と、上記他方の回転部材との間で、全周に亙り弾性的に圧縮する。
又、上述の様な本発明の回転軸継手を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した様に、上記グリースに、弾性材料から成る微粉体(パウダー)を添加する。
又、請求項4に記載した電動式パワーステアリング装置は、ハウジングと、回転軸と、ウォームホイールと、ウォームと、電動モータとを備える。
このうちのハウジングは、固定の部分に支持されて回転する事がない。
又、上記回転軸は、上記ハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。この様な回転軸としては、前述の図5に示したステアリングシャフト2の他、中間シャフト15、ステアリングギヤユニット16の入力軸(ピニオン軸)等が採用可能である。勿論、上記回転軸が何れであるかにより、上記ハウジングを支持する為の固定の部分は異なる。
又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転する。
又、上記ウォームは、上記ウォームホイールと噛合した状態で、上記ハウジング内に回転自在に設けられている。
又、上記電動モータは、その出力軸の先端部を上記ウォームの基端部に、回転軸継手により結合した状態で、上記ハウジングに支持固定されている。
特に、請求項4に記載した電動式パワーステアリング装置に於いては、上記回転軸継手が、上述した本発明の回転軸継手である。
上述の様に構成する本発明の回転軸継手及び電動式パワーステアリング装置によれば、前述した特許文献2に記載された発明の場合と異なり、スプライン孔とスプライン軸部とのスプライン係合部に潤滑構造を付加する為に、給油ポンプ等を備えた給油源や、この給油源とスプライン係合部とをつなぐ油路等を設ける必要がない。又、潤滑剤としてグリースを使用する為、外部への油漏れ対策は、潤滑油を使用する場合程、厳しくする必要はない。即ち、本発明の場合には、グリースを充填する空間の軸方向両端部を塞ぐ仕切膜とシール部材とにより、外部への油漏れ対策を十分に図れる。従って、本発明の場合には、スプライン係合部に潤滑構造を付加する事に伴って生じるコスト上昇や大型化を、十分に抑えられる。
尚、スプライン係合部を潤滑剤で満たした状態で、このスプライン係合部を設置した空間を密封すると、スプライン孔とスプライン軸部とが軸方向に相対変位(摺動)する際に、これらスプライン孔とスプライン軸部との間で、潤滑剤の粘性に基づく摺動抵抗が生じる。仮に、上記空間を密封する部材が剛体である場合には、上記相対変位に伴って生じる、スプライン係合部の軸方向両側に存在する空間の容積変化が比較的大きくなる。この為、この容積変化に伴って、スプライン係合部の隙間を軸方向に移動する潤滑剤の量が多くなり、結果として上記摺動抵抗が大きくなる。特に、潤滑剤として粘性の高いグリースを使用する場合には、上記摺動抵抗が非常に大きくなって、上記相対変位を阻止される可能性がある。これに対して本発明の場合には、スプライン係合部の軸方向両側に存在する空間のうち、スプライン軸部の先端面側の空間を仕切る部材として、弾性材製の仕切膜を使用している。この為、上記相対変位が行われる際には、この仕切膜が弾性変形する事に基づいて、スプライン軸部の先端面側の空間の容積変化を抑えられる。従って、この容積変化に伴って生じる、スプライン係合部の隙間を通じて軸方向に移動するグリースの量を抑えられる。この結果、その分だけ、上記摺動抵抗を抑えられるので、上記相対変位を行わせ易くできる。又、本発明の場合には、スプライン係合部からグリースが押し出されても、仕切膜の弾力により押し戻される事が期待できる為、スプライン係合部の潤滑状態を良好に維持できる。
又、請求項3に記載した発明の場合には、グリースに添加した、弾性材料から成る微粉体が、スプライン孔の内周面に設けた雌スプライン歯の側面と、スプライン軸部の外周面に設けた雄スプライン歯の側面との間に介在する。そして、この微粉体が緩衝材としての役割を果たす事により、上記両スプライン歯の側面同士が衝突した際に発生する打音を低減できる。尚、上記微粉体は、グリース中の異物である為、通常は、運転時に上記両スプライン歯の側面同士の間から押し退けられて、グリースのみが、この側面同士の間に残る傾向になる。これに対して本発明の場合には、仕切膜の弾力により、上記微粉体が元の位置に押し戻される事が期待できる為、この微粉体が上記両スプライン歯の側面同士の間に介在し続け易くなる。
本発明に関連する参考例の1例
図1〜2は、本発明に関連する参考例の1例を示している。尚、本参考例の特徴は、ウォーム8の基端部に設けたスプライン孔11aと、電動モータ7(図6参照)の出力軸10の先端部に設けたスプライン軸部12aとのスプライン係合部に、潤滑構造を付加した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図5〜6に示した従来構造の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
本参考例の場合、上記スプライン孔11aの奥端寄り部分で、上記スプライン軸部12aの先端面と対向する所定の部分に、この所定の部分を塞ぐ状態で、仕切膜17を設置している。この仕切膜17は、ゴム等の弾性材により全体を皿板状{図2に詳示する様に、片側面(右側面)を中央が最深部となる凹面とし、他側面(左側面)を中央が最頂部となる凸面とした板状}に形成している。又、この仕切膜17の外周面は、片半部に設けた大径部18と、他半部に設けた小径部19とを、段差面20を介して連続させた、段付の円筒面としている。この様な仕切膜17を上記所定の部分に設置する為に具体的には、この仕切膜17の凹側の側面を、上記スプライン軸部12aの先端面と対向する側に向けた状態で、この仕切膜17の外周面の小径部19を、上記スプライン孔11aの奥端部に存在する、円筒状の内周面を有する下孔部21の開口側端部にがたつきなく(好ましくは締り嵌めで)内嵌している。これと共に、上記仕切膜17の外周面の段差面20を、上記下孔部21と上記スプライン孔11aの中間部に存在する雌スプライン歯形成部22との連続部に存在する、上記スプライン孔11aの開口側に向いた段差面23に突き当てている。尚、本参考例の場合には、上述の様に仕切膜17の凹側の側面をスプライン軸部12aの先端面と対向する側に向ける事により、上記仕切膜17の設置作業を行い易くすると共に、後述する使用時に、必要に応じて上記仕切膜17が撓み易くなる様にしている。
又、本参考例の場合、上記スプライン孔11aの開口側端部内周面と、上記スプライン軸部12aの基端部外周面との間にOリング24を、全周に亙り弾性的に圧縮した状態で組み付ける事で、これら両周面同士の間を塞いでいる。更に本参考例の場合、上記スプライン孔11aの内径側で上記仕切膜17と上記Oリング24との間に挟まれた空間内にグリースを、少なくとも上記スプライン孔11aと上記スプライン軸部12aとのスプライン係合部の隙間を満たす状態で充填している。そして、このグリースにより、このスプライン係合部を潤滑できる様にしている。
上述の様に構成する本参考例の電動式パワーステアリング装置によれば、前述した特許文献2に記載された発明の場合と異なり、スプライン孔11aとスプライン軸部12aとのスプライン係合部に潤滑構造を付加する為に、給油ポンプ等を備えた給油源や、この給油源とスプライン係合部とをつなぐ油路等を設ける必要がない。又、潤滑剤としてグリースを使用する為、外部への油漏れ対策は、潤滑油を使用する場合程、厳しくする必要はない。即ち、本参考例の場合、上記グリースやその油分が上記スプライン孔11aの開口部から外部に漏れ出す事は、Oリング24により十分に防止できる。又、上記グリースやその油分が、上記スプライン孔11aの内径側で仕切膜17よりも奥側の空間へ漏れ出す事は、この仕切膜17により有効に防止できる。尚、仮にこの仕切膜17よりも奥側の空間へ漏れ出したとしても、当該空間は閉鎖空間である為、更に上記スプライン孔11aの外部へ漏れ出すと言った問題が生じる事はない。従って、本参考例の場合には、スプライン係合部に潤滑構造を付加する事に伴って生じるコスト上昇を、十分に抑えられる。又、本参考例の場合、上記グリースを充填する空間、並びに、この空間を仕切る上記仕切膜17及びOリング24は、それぞれ上記スプライン孔11aの内径側に設けている。この為、スプライン係合部に潤滑構造を付加する事に伴って、大型化する事はない。
又、本参考例の場合、運転時に上記スプライン孔11aが上記スプライン軸部12aに対して軸方向に変位(摺動)する際には、これらスプライン孔11aとスプライン軸部12aとの間で、上記グリースの粘度に基づく摺動抵抗が生じる。但し、本参考例の場合、上記軸方向の変位が生じる際には、上記仕切膜17のうち、上記スプライン孔11aに内嵌した外周縁部分を除いた残りの部分が軸方向に撓む(弾性変形する)事に基づいて、この仕切膜17と上記スプライン軸部12aの先端面との間の容積変化を抑えられる。従って、この容積変化に伴って生じる、上記スプライン係合部の隙間を通じて軸方向に移動するグリースの量を抑えられる。この結果、その分だけ、上記摺動抵抗を抑えられるので、上記軸方向の変位を生じ易くできる。又、本参考例の場合、上記スプライン係合部からグリースが押し出されても、上記仕切膜17の弾力により押し戻される事が期待できる為、潤滑状態を良好に維持し易くできる。尚、運転時に生じる上記軸方向の変位のストロークは、この変位の結果、上記Oリング24が上記スプライン孔11aの外部に抜け出る程大きくなる事はない。この為、このOリング24によるシール機能が損なわれる事はない。
尚、上述した本参考例の構造を実施する場合、上記仕切膜17の材料及び寸法は、使用するグリースに対する耐性や、この仕切膜17に要求される弾性特性に合わせれば良い為、特に限定される事はない。強いて例を挙げるならば、グリースとして、リチウムグリースを使用する場合に、上記仕切膜17に関しては、材料をシリコーンゴムとし、外周縁部分の平均厚さを1.5mmとし、その他の部分の平均厚さを0.3mmとし、外周面の段差面20の径方向幅を1mmとし、外周面の大径部18の直径を10mmとし、凹側の側面の中央の深さを5mmとする事ができる。
[実施の形態の1例
図3〜4は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合には、仕切膜17aの構造が、上述した参考例の場合と異なる。即ち、本例の場合、この仕切膜17aは、全体を円盤状に形成しており、スプライン孔11aの奥端部に設けた下孔部21の開口側端部に、がたつきなく内嵌している。又、上記仕切膜17aの背面(図3〜4の左側面)の中央部に、この中央部から軸方向に延出する円柱状の支持部25を、上記仕切膜17aと同じ弾性材により一体形成している。そして、この支持部25の円すい状の先端部を、上記スプライン孔11aの円すい凹面状の奥端面26の中心部に係合させている。この様な構成を有する本例の場合には、上述した参考例の場合と異なり、上記スプライン孔11aの内周面に設けた段差面23に、上記仕切膜17aの外周縁を係合させる必要がない分、この仕切膜17aの設置作業を容易に行える。又、本例の場合、上記スプライン孔11aに対してスプライン軸部12aが軸方向に変位する際には、主に、上記仕切膜17aの外周縁部分と上記支持部25とが軸方向に撓む(弾性変形する)事に基づいて、上記スプライン軸部12aの先端面と上記仕切膜17aとの間の容積変化を抑える。その他の構成及び作用は、上述した参考例の場合と同様である。
尚、上述した参考例及び実施の形態の1例を実施する場合には、スプライン係合部を潤滑する為のグリースに、例えばシリコーンゴムの微粉体(平均粒径15μm程度)を添加する事もできる。この様な構成を採用すれば、この微粉体が、スプライン孔11aの内周面に設けた雌スプライン歯の側面と、スプライン軸部12aの外周面に設けた雄スプライン歯の側面との間に介在する様になる。そして、この微粉体が緩衝材としての役割を果たす事により、上記両スプライン歯の側面同士が衝突した際に発生する打音を低減できる。尚、上記微粉体は、グリース中の異物である為、通常は、運転時に上記両スプライン歯の側面同士の間から押し退けられて、グリースのみが、この側面同士の間に残る傾向になる。これに対し、上述した参考例及び実施の形態の1例の場合には、仕切膜17、17a(及び支持部25)の弾力により、上記微粉体が元の位置に押し戻される事が期待できる為、この微粉体が上記両スプライン歯の側面同士の間に介在し続け易くなる。
本発明に関連する参考例の1例を示す、図6のY部に対応する部分の部分切断斜視図。 仕切膜の斜視図。 本発明の実施の形態の1例を示す、図1と同様の図。 支持部を一体形成した仕切膜の斜視図。 従来構造の1例を示す、電動式パワーステアリング装置の全体構成の部分切断側面図。 図5の拡大X−X断面図。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4 ウォームホイール
5 ウォーム歯
6 ウォーム軸
7 電動モータ
8 ウォーム
9a、9b 転がり軸受
10 出力軸
11、11a スプライン孔
12、12a スプライン軸部
13 押圧駒
14 コイルばね
15 中間シャフト
16 ステアリングギヤユニット
17、17a 仕切膜
18 大径部
19 小径部
20 段差面
21 下孔部
22 雌スプライン歯形成部
23 段差面
24 Oリング
25 支持部
26 奥端面

Claims (4)

  1. 1対の回転部材のうちの一方の回転部材に、この一方の回転部材の片端面にのみ開口する状態で設けられたスプライン孔と、上記両回転部材のうちの他方の回転部材に設けられた、このスプライン孔にスプライン係合させたスプライン軸部とを備えた回転軸継手に於いて、上記スプライン孔の奥側部分で上記スプライン軸部の先端面と対向する部分に、当該部分を塞ぐ状態で弾性材製で円盤状の仕切膜を内嵌設置しており、この仕切膜のうち上記スプライン孔の奥端面と対向する面から軸方向に延出する状態でこの仕切膜と一体形成した柱状の支持部を設けると共に、この支持部の先端部を上記スプライン孔の奥端面に当接させており、上記一方の回転部材の一部でこのスプライン孔の開口側端部と上記他方の回転部材との間部分に、当該間部分を塞ぐ状態でシール部材を設置し、更に上記スプライン孔の内径側でこのシール部材と上記仕切膜との間に挟まれた空間内にグリースを、少なくとも上記スプライン孔と上記スプライン軸部とのスプライン係合部に介在させた状態で充填している事を特徴とする回転軸継手。
  2. シール部材が、一方の回転部材の一部でスプライン孔の開口側端部と他方の回転部材との間で全周に亙り弾性的に圧縮されたOリングである、請求項1に記載した回転軸継手。
  3. グリースに、弾性材料から成る微粉体を添加している、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転軸継手。
  4. 固定の部分に支持されて回転する事のないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸と、上記ハウジングの内部でこの回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転するウォームホイールと、このウォームホイールと噛合した状態で、上記ハウジング内に回転自在に設けられたウォームと、その出力軸の先端部をこのウォームの基端部に、回転軸継手により結合した状態で、上記ハウジングに支持固定された電動モータとを備えた電動式パワーステアリング装置に於いて、上記回転軸継手が、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した回転軸継手である事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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