JP5444436B2 - ガス遮断器 - Google Patents
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Description
(1−1)構成
参考例においては、図1に示すように、操作ロッド7の中空部7aとパッファ室9とを連通する連通穴16に逆止弁8が配設されている。なお、この逆止弁8は、操作ロッド7の中空部7aからパッファ室9に向かう方向にのみ開放され、逆方向にはガスを封止する機能を持つものである。その他の構成は、図6に示した従来型と同様であるので、説明は省略する。
上記のような構成を有する参考例のガス遮断器は以下のように作用する。すなわち、参考例のガス遮断器が投入状態から開極動作を始めると、可動部1aは図示しない機構側(図中右方向)に移動する。図1(A)に示した遮断過程前半では、固定アーク接触子4と可動アーク接触子3との間にアーク10が点弧する。このアーク10は高温であるため、アーク10から高温のガスが発生すると共に、周りの消弧性ガスも加熱されて高温となる。
このように参考例によれば、熱ガスをパッファ室9に取り込む際には、逆止弁8が開放されることにより操作ロッド7の中空部7aからも取り込むことができるため、パッファ室9内の圧力は効率的に上昇する。一方、電流零点付近では、逆止弁8が閉止することにより、アーク10に対して吹き付けられるガスは、絶縁ノズル5と可動アーク接触子3とで形成される空間からのみの1方向となるため、効率的に電流を遮断することができる。これにより、熱利用効率の高い、高性能で小形のガス遮断器を実現することができる。
(2−1)構成
本実施形態においては、図2に示すように、操作ロッド7の中空部7aの操作機構側端部(図中右側端部)に排気穴11が設けられると共に、前記操作ロッド7は図示しない固定部に固定された円筒13内を摺動するように構成されている。また、前記円筒13には、所定の位置に放圧穴12が形成され、図2(A)に示した遮断過程の前半では、前記排気穴11は円筒13によって塞がれて、熱ガスが操作ロッド7の中空部7aから排気されないように構成されている。
上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器は以下のように作用する。すなわち、本実施形態のガス遮断器が投入状態から開極動作を始めると、可動部1aは図示しない機構側(図中右方向)に移動する。図2(A)に示した遮断過程前半では、固定アーク接触子4と可動アーク接触子3との間にアーク10が点弧する。このアーク10は高温であるため、アーク10から高温のガスが発生すると共に、周りの消弧性ガスも加熱されて高温となる。
このように本実施形態によれば、熱ガスをパッファ室9に取り込む際には、前記逆止弁8が開放されると共に、前記排気穴11は円筒13によって塞がれるため、操作ロッド7の中空部7aからも熱ガスをパッファ室9に取り込むことができるため、パッファ室9内の圧力は効率的に上昇する。
(3−1)構成
本実施形態は上記第1実施形態の変形例であって、図3に示すように、逆止弁8が設置された連通穴16の絶縁ノズル5側端部に、パッファ室9側に突出する鍔状のフローガイド14を設けたものである。その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器が投入状態から開極動作を始めると、上記第1実施形態と同様に、高温ガスが絶縁ノズル5と可動アーク接触子3とで形成される空間を通ってパッファ室9内に流入すると共に、可動アーク接触子3及び操作ロッド7の中空部7a内を通った後、逆止弁8を介してパッファ室9内に流れ込む。この場合、本実施形態においては、前記フローガイド14によって、逆止弁8からパッファ室9内に流れ込むガス流を、パッファ室9の外周方向に導くことができるので、パッファ室9の外周方向に効率良く高温ガスを噴出させることができる。
(4−1)構成
本実施形態は上記第2実施形態の変形例であって、図4に示すように、上記第2実施形態で示したフローガイド14の鍔部の長さを外周方向にさらに伸ばし、先端を絶縁ノズル5の方向に向けて曲げた構成としたフローガイド24を設置したものである。その他の構成は、上記第2実施形態と同様であるので、説明は省略する。
上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器においては、前記フローガイド24によって、逆止弁8からパッファ室9内に流れ込んできたガスをパッファ室9の外周部まで導いたのち、パッファ室9の内部に噴出させることができる。また同時に、絶縁ノズル5と可動アーク接触子3とで形成される空間を通ってパッファ室9内に流入してきたガスは、このフローガイド24の絶縁ノズル5側の面に沿って外周方向に流れていく。この両者の流れはフローガイド24の吹き出し口付近で合流し、ひとつの流れとなることによってスムーズな流れを形成することができる。このように本実施形態によれば、パッファ室9への効率的なガス流入を実現すると共に、パッファ室9内にガスをスムーズに拡散させることができる。
(5−1)構成
本実施形態のガス遮断器においては、図5に示すように、可動アーク接触子3の周囲を覆うように絶縁ガイド15が設けられ、この絶縁ガイド15には、絶縁ガイド15と可動アーク接触子3とで形成される流路とパッファ室9とを連通する連通穴26が形成され、この連通穴26に逆止弁8が配設されている。また、図示していないが、絶縁ガイド15と可動アーク接触子3とで形成される流路と操作ロッド7の中空部7aとが逆止弁で連通している構成とすることもできる。
上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器においては、絶縁ガイド15と可動アーク接触子3との間の流路からも熱ガスがパッファ室9に流入するので、上記参考例、各実施形態と同様の作用・効果が得られる。
(6−1)構成
本実施形態のガス遮断器は、上記参考例、第1〜第4実施形態に示したパッファ室9の内面の全部又は一部に、昇華性の材料を塗布、又は昇華性の固形物を設置したものである。なお、第2〜第4実施形態においては、フローガイド14、15の表面の全部又は一部に、昇華性の材料を塗布しても良い。
上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器においては、絶縁ノズル5側及び逆止弁8からパッファ室9に流入してくる熱ガスが、前記昇華性材料に触れると昇華性材料が昇華する。パッファ室9内で昇華性材料が昇華すると、パッファ室9内のガス圧力がより上昇するので、より高性能のガス遮断器を実現することができる。
2…固定通電接触子
3…可動アーク接触子
4…固定アーク接触子
5…絶縁ノズル
6…パッファシリンダ
7…操作ロッド
7a…中空部
8…逆止弁
9…パッファ室
10…アーク
11…排気穴
12…放圧穴
13…円筒
14、24…フローガイド
15…絶縁ガイド
16、26…連通穴
1a…可動部
Claims (3)
- 消弧性ガスが充填されたタンク内に、対向配置された可動通電接触子、可動アーク接触子及び固定通電接触子、固定アーク接触子を有し、前記可動通電接触子、可動アーク接触子及び該可動アーク接触子の外周に設置された絶縁ノズルがパッファシリンダに固定され、前記パッファシリンダは、該パッファシリンダを駆動する操作ロッドを介して操作機構と接続され、前記パッファシリンダと操作ロッドによってパッファ室が形成され、前記操作ロッドには中空部が形成されているガス遮断器において、
前記可動アーク接触子の周囲を覆うように絶縁ガイドが設けられ、該絶縁ガイドと可動アーク接触子とで形成される流路と前記パッファ室とが連通穴を介して連通され、この連通穴には、前記絶縁ガイドと可動アーク接触子とで形成される流路から前記パッファ室に向かう方向にのみガスが流入され、逆方向にはガスを封止する機能を持つ逆止弁が配設され、
前記連通穴の絶縁ノズル側端部に、前記パッファ室の外周方向に前記パッファシリンダの側壁近傍まで延伸される鍔部と、この鍔部先端から絶縁ノズル側に向けて曲げられている先端部とを有するフローガイドが設けられていることを特徴とするガス遮断器。 - 前記操作ロッドの中空部の操作機構側端部に排気穴が設けられると共に、前記操作ロッドは固定された円筒内を摺動するように構成され、前記円筒には、所定の位置に放圧穴が形成され、遮断過程の前半では、前記排気穴は前記円筒によって塞がれ、遮断過程の後半では、前記排気穴が前記円筒に設けられた放圧穴の位置に移動し、前記操作ロッドの中空部が外部と連通するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガス遮断器。
- 前記パッファ室内面の全部又は一部、及び/又は、前記フローガイド表面の全部又は一部に、昇華性の材料を塗布、又は昇華性の固形物を設置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス遮断器。
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- 2012-10-05 JP JP2012223007A patent/JP5444436B2/ja active Active
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