JP5439177B2 - 共沸蒸留によってフッ化水素からフルオロオレフィンを分離する方法 - Google Patents

共沸蒸留によってフッ化水素からフルオロオレフィンを分離する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5439177B2
JP5439177B2 JP2009525655A JP2009525655A JP5439177B2 JP 5439177 B2 JP5439177 B2 JP 5439177B2 JP 2009525655 A JP2009525655 A JP 2009525655A JP 2009525655 A JP2009525655 A JP 2009525655A JP 5439177 B2 JP5439177 B2 JP 5439177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hfc
fluoroolefin
distillate
mixture
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009525655A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010501579A5 (ja
JP2010501579A (ja
Inventor
ジェフリー・ピー・ナップ
バリー・アシャー・マーラー
ドナルド・ジェイ・トートン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=38752508&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5439177(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JP2010501579A publication Critical patent/JP2010501579A/ja
Publication of JP2010501579A5 publication Critical patent/JP2010501579A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5439177B2 publication Critical patent/JP5439177B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/19Fluorine; Hydrogen fluoride
    • C01B7/191Hydrogen fluoride
    • C01B7/195Separation; Purification
    • C01B7/196Separation; Purification by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/25Preparation of halogenated hydrocarbons by splitting-off hydrogen halides from halogenated hydrocarbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/383Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/383Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by distillation
    • C07C17/386Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by distillation with auxiliary compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

関連出願の相互参照
本願は、2006年8月24日出願の米国仮特許出願第60/839,737号明細書の優先権を請求するものである。
この開示は、一般に、フルオロオレフィンからHFを分離する方法に関する。
フルオロオレフィンの化学的製造は、所望のフルオロオレフィンとフッ化水素(HF)の混合物を生成させる場合がある。フルオロオレフィンとHFの分離は必ずしも容易に実行されるとは限らない。蒸留法およびデカント法の既存の方法は、これらの化合物の分離のために有効でないことが非常に多い。水性洗浄は有効である場合があるが、大量の洗浄溶液の使用を必要とし、過剰の廃棄物および後で乾燥させなければならない湿潤製品を生成させる。従って、フルオロオレフィンからHFを分離する新規方法が必要とされている。
本開示は、HFとフルオロオレフィンとを含む混合物を分離する方法であって、a)HFとフルオロオレフィンとを含む組成物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として、およびi)HFまたはii)フルオロオレフィンのいずれかを第1の塔底液組成物として除去する工程と、c)第1の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、d)第1の塔底液として除去されるものと同じ化合物に富む第1の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第1の液相を第1の蒸留塔に再循環で戻す工程とを含む方法を提供する。
フッ化水素とフルオロオレフィンのための共沸濃度より高い濃度で存在するフルオロオレフィンと、フッ化水素とを含む混合物から前記フルオロオレフィンを分離する方法であって、
a)フッ化水素と前記フルオロオレフィンとを含む前記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として第1の蒸留塔から除去する工程と、c)フッ化水素を本質的に含まないフルオロオレフィンを第1の蒸留塔の底から回収する工程と、d)第1の留出物を凝縮させて、i)フッ化水素リッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、e)フルオロオレフィンリッチ相を第1の蒸留塔に再循環する工程と
を含む方法も開示される。
フッ化水素とフルオロオレフィンのための共沸濃度より高い濃度で存在するフッ化水素と、フルオロオレフィンとを含む混合物からフッ化水素を分離する方法であって、a)フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む前記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物または共沸様組成物を第1の留出物として第1の蒸留塔から除去する工程と、c)フルオロオレフィンを本質的に含まないフッ化水素を第1の塔底液組成物として第1の蒸留塔から回収する工程と、d)第1の留出物を凝縮させて、フルオロオレフィンリッチ相およびフッ化水素リッチ相である2つの液相を生成させる工程と、e)HFリッチ相を第1の蒸留塔に再循環する工程と
を含む方法も提供される。
フルオロオレフィンとHFのための共沸濃度より高い濃度で混合物中に存在するフルオロオレフィンと、HFとを含む混合物から前記フルオロオレフィンを精製する方法であって、a)フルオロオレフィンとHFとを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、b)第1の蒸留工程において前記第2の混合物を蒸留して、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびフルオロオレフィンを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、c)第1の留出物組成物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)エントレーナーリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)任意にフルオロオレフィンリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法も提供される。
フルオロオレフィンとHFのための共沸濃度より高い濃度で存在するHFと、フルオロオレフィンと含む混合物からHFを精製する方法であって、a)フルオロオレフィンとHFとを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、b)第1の蒸留工程において前記第2の混合物を蒸留して、HFとエントレーナーとフルオロオレフィンとを含む第1の留出物組成物、およびHFを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、c)前記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、d)任意にHFリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法も提供される。
前述した一般的な記載および以下の詳細な記載はあくまで例示および説明のためのものであり、添付した特許請求の範囲で定義された本発明を限定しない。
本明細書で提示された概念の理解を改善するために実施形態を添付図において例示する。
エントレーナーを添加せずにHFとフルオロオレフィンを分離するための共沸蒸留の一実施形態の例示である。 エントレーナーを添加してHFとフルオロオレフィンを分離するための共沸蒸留の一実施形態の例示である。 HFC−1225yeがエントレーナーとして機能する共沸蒸留を経由してHFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種を分離し、その後に、HFC−1225yeとHFとを含むが、エントレーナーとして機能する別の化学化合物を添加しない共沸蒸留によって今やHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを実質的に含まない混合物からHFC−1225yeとHFを分離する方法が続く方法の一実施形態の例示である。 補充のエントレーナーを蒸留に供給する共沸蒸留を経由してHFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−1225yeと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを分離する方法の一実施形態の例示である。 HFC−1225yeがエントレーナーとして機能する共沸蒸留を経由してHFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種を分離し、その後に、HFC−1225yeとHFとを含むが、エントレーナーを添加する共沸蒸留によって今やHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを実質的に含まない混合物からHFC−1225yeとHFを分離する方法が続く方法の一実施形態の例示である。 第1の塔のコンデンサから出る2相混合物をデカントし、HFC−1225yeリッチストリームとHFリッチストリームに分離し、それらのストリームをそれぞれHFC−1225ye塔およびHF塔に供給する図3に示した方法の別の実施形態を例示している。 第1の塔のコンデンサから出る2相混合物をデカントし、HFC−1225yeリッチストリームとHFリッチストリームに分離し、それらのストリームをそれぞれHFC−1225ye塔およびHF塔に供給する図5に示した方法の別の実施形態を例示している。 3つの塔、20、110および220が1つのデカンタを共有している図6に示した方法の別の実施形態を例示している。
当業者は、図中の物体が簡単で理解しやすいように描かれ、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを認めるであろう。例えば、図中の物体の一部の寸法は、実施形態の理解を改善するのを助けるために他の物体に対して誇張されている場合がある。
多くの態様および実施形態を上で記載してきたが、それらは単に例示であり、限定ではない。本明細書を読んだ後、当業者は、本発明の範囲を逸脱せずに他の態様および実施形態が可能であることを認めるであろう。
実施形態のいずれか1つまたは複数の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかであろう。
1.定義および用語の明確化
以下に記載された実施形態の詳細を扱う前に、幾つかの用語を定義し、明確化する。
共沸混合物または共沸組成物は、一定組成で沸騰し、従って単一物質として挙動する2種以上の物質の定沸点混合物を意味する。定沸点組成物が個々の成分の沸点と比べた時に最高沸点または最低沸点のいずれかを示すので、定沸点組成物は共沸性として特徴付けられる。共沸組成物も一定温度で組成の関数としてPTxセルにおいて純成分の蒸気圧を基準として蒸気圧測定において最低または最高として特徴付けられる。気相が単一液相と平衡にある均質共沸混合物に関して、気相と液相の組成は同じである。しかし、気相が2つの液相と平衡にある不均質共沸混合物に関して、3つのすべての平衡相は異なるが一定の組成を有することが可能である。
本明細書で用いられる「共沸様組成物」(一般に「近共沸組成物」とも呼ばれる)は、単一物質として挙動する2つ以上の物質の定沸点液体混合物または実質的に定沸点の液体混合物を意味する。共沸様組成物を特徴付ける1つの方法は、液体の部分蒸発または分留によって生じた蒸気の組成が部分蒸発または分留全体を通して実質的に変化しないことである。同様に、存在する液相または複数の液相の組成は、部分蒸発または分留中に実質的に変化しない。すなわち、混合物は、組成の実質的な変化なしに沸騰し、蒸留し、還流する。これは、沸騰中または蒸発中に液体組成が実質的な程度に変化する非共沸様組成物とは対照的である。共沸様組成物を特徴付ける別の方法は、特定の温度における組成物の泡立ち点蒸気圧および組成物の露点蒸気圧が実質的に同じであることである。本明細書において、露点圧力と泡立ち点圧力の差が(泡立ち点圧力を基準にして)3%以下である場合、組成物は共沸様であると考えられる。
高沸点共沸混合物は、共沸組成物または共沸様組成物が、所定のいずれかの圧力で別々に沸騰するであろう組成物を構成する化合物のどの1種より高い温度で当該圧力で沸騰することを意味する。あるいは、高沸点共沸混合物は、所定のいずれかの温度で別々に沸騰するであろう組成物を構成する化合物のどの1種より低い蒸気圧を当該温度で有するあらゆる共沸組成物または共沸様組成物を意味する。
低沸点共沸混合物は、共沸組成物または共沸様組成物が、所定のいずれかの圧力で別々に沸騰するであろう組成物を構成する化合物のどの1種より低い温度で当該圧力で沸騰することを意味する。あるいは、低沸点共沸混合物は、所定のいずれかの温度で別々に有するであろう共沸混合物を構成する化合物のどの1種の蒸気圧より高い蒸気圧を当該温度で有するあらゆる共沸組成物または共沸様組成物を意味する。
選択された条件に応じて、多くの見かけの下で現れる場合がある実質的に定沸点の混合物として共沸組成物または共沸様組成物を以下の幾つかの基準によって特徴付けることが可能である。
組成物を2種の化合物の共沸混合物として定義することが可能である。それは、「共沸混合物」という用語が同時に定義的と限定的の両方であり、定沸点組成物であることができる物質のこの独特の組成に関する2種以上の化合物の有効量を必要とするからである。
異なる圧力で、所定の共沸組成物または共沸様組成物の組成が沸点温度がそうであるように少なくともある程度異なることは当業者によって周知されている。従って、2種の化合物の共沸組成物または共沸様組成物は独特のタイプの関係を表すが、温度および/または圧力に応じて異なる多様な組成を有する。従って、固定組成でなく組成範囲が共沸組成物または共沸様組成物を定義するためにしばしば用いられる。
2種の化合物の共沸組成物または共沸様組成物は、所定の圧力での沸点によって特徴付けられる組成を定義することにより特徴付けることが可能であり、よって、利用できる分析装置によって限定され、そして利用できる分析装置として正確のみである、特定の数値組成によって本発明の範囲を不当に限定せずに識別用の特徴を与える。
共沸液体組成物または共沸様液体組成物を放置して異なる圧力で沸騰させる時、共沸組成物の各成分の沸点と重量(またはモル)%の両方が変化しうることが当該技術分野で認められている。従って、共沸組成物または共沸様組成物は、成分間に存在する独特の関係の観点から、または特定の圧力での固定沸点によって特徴付けられる組成物の各成分の厳密な重量(またはモル)%の観点から定義してもよい。
本明細書で用いられる「共沸混合物」という用語は、共沸組成物および/または共沸様組成物を意味する積もりである。
エントレーナーは、第1の混合物に添加された時に混合物の成分と共に1種以上の共沸混合物を生成させて、混合物の成分の分離を容易にするあらゆる化合物を意味する。本明細書で用いられる「エントレーナー」および「共沸用薬剤」は互換可能に用いられ、同じ意味を有すると解釈されるべきである。
本明細書で開示されたすべてのプロセスのためのプロセス装置および附随した供給ライン、流出物ラインおよび附随した装置を耐フッ化水素性の材料から製作してもよい。当該技術分野で周知の典型的な製作材料には、特にオーステナイト型のステンレススチール、およびMonel(登録商標)ニッケル銅合金、Hastelloy(登録商標)ニッケル系合金およびInconel(登録商標)ニッケルクロム合金などの周知された高ニッケル合金が挙げられる。
共沸蒸留は、1種以上の共沸組成物または共沸様組成物を生成させ、よって混合物の成分の分離を促進する条件下で蒸留塔を運転するプロセスを意味する。共沸蒸留は、分離されるべき混合物の成分のみを蒸留する場合か、または初期混合物の成分の1種以上と共に共沸混合物を生成させるエントレーナーを添加する場合に行われる。この方式で機能する、換言すれば、分離されるべき混合物の成分の1種以上と共に共沸混合物を生成させ、よって蒸留によって成分の分離を促進するエントレーナーは、より一般に共沸用薬剤または共沸性エントレーナーと呼ばれる。
従来の蒸留または共沸蒸留において、塔から出るオーバーヘッドストリームまたは留出物ストリームは従来の還流コンデンサを用いて凝縮させてもよい。この凝縮ストリームの少なくとも一部を還流として塔頂に戻すことが可能であり、残りを製品として、または任意の処理のために回収することが可能である。還流として塔頂に戻される凝縮材料対留出物として除去される材料の比を一般に還流比と呼ぶ。その後、留出物ストリームまたは蒸留塔底液ストリームとして塔から出る化合物およびエントレーナーを従来の蒸留を用いることによる分離のためのストリッパーまたは第2の蒸留塔に通すことが可能であるか、またはデカント法などの他の方法によって分離してもよい。所望ならば、その後、エントレーナーを再使用のために第1の蒸留塔に再循環で戻してもよい。
本発明の実施のために使用できる特定の条件は、特に、蒸留塔の直径、供給点、蒸留塔の分離段の数などの多くのパラメータに応じて異なる。一実施形態において、蒸留システムの運転圧力は約5〜500psiaの範囲であってもよく、別の実施形態において、約20〜400psiaの範囲であってもよい。通常、還流比の増加は高い留出物ストリーム純度をもたらすが、一般に還流比は1/1〜200/1の間の範囲である。塔頂に隣接して置かれるコンデンサの温度は、通常は、塔頂から出る留出物を実質的に完全に凝縮させるために十分であるか、または分縮によって所望の還流比を達成するために必要な当該温度である。
従来の蒸留に附随する問題は、エントレーナーを用いる蒸留プロセスによって解決することが可能である。この方法を適用する際の困難さは、いずれかの化合物が有効なエントレーナーかどうかを予測する既知の方法がないことと実験の不足である。
本明細書において用いられる「本質的に含まない」は、組成物が特定の成分の約100ppm(モル基準)未満、約10ppm未満または約1ppm未満を含有することを意味する。組成物が、2つ以上の成分を本質的に含まない場合、これらの成分の合計濃度は、約100ppm未満、約10ppm未満または約1ppm未満である。
本明細書で用いるとき、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む、が挙げられる(includes)」、「含む、が挙げられる(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語またはそれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含を包含することを意図している。例えば、要素の一覧表を含むプロセス、方法、物品または装置はそれらの要素のみに必ずしも限定されずに、こうしたプロセス、方法、物品または装置に明示的に記載されていない他の要素も固有でない他の要素も含んでもよい。更に、相反する記載がない限り、「または」は、非排他的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる。Aが真(または存在する)かつBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)かつBが真(または存在する)およびAとBの両方が真(または存在する)。
単数形(「a」または「an」)の使用は、本明細書に記載された要素および成分を示すために用いられる。これは、単に便宜上および本発明の範囲の一般的意味を与えるために用いられるに過ぎない。この記載は、1つまたは少なくとも1つを含むように読むべきであり、単数が別段に意図されていることが明らかでない限り、単数は複数も含む。
元素の周期律表の縦列に対応する族番号は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,第81版(2000〜2001年)に見られるような「新表記法」規約を用いる。
フッ化水素(HF、無水)は市販されているか、または当該技術分野で知られている方法によって製造することが可能である。
「フルオロオレフィン」という用語は、少なくとも1個の二重結合を更に含む、炭素とフッ素と任意に水素とを含む化合物を意味するものである。
一実施形態において、フルオロオレフィンは、2〜12個の炭素原子を有する化合物を含み、別の実施形態において、フルオロオレフィンは、3〜10個の炭素原子を有する化合物を含み、更に別の実施形態において、フルオロオレフィンは3〜7個の炭素原子を有する化合物を含む。代表的なフルオロオレフィンには、表1、表2および表3に記載されたすべての化合物が挙げられるが、それらに限定されない。
本発明は、式E−RCH=CHRまたは式Z−RCH=CHR(式I)(式中、RおよびRは独立してC〜Cパーフルオロアルキル基である)を有するフルオロオレフィンを提供する。R基およびR基の例には、CF、C、CFCFCF、CF(CF、CFCFCFCF、CF(CF)CFCF、CFCF(CF、C(CF、CFCFCFCFCF、CFCFCF(CF、C(CF、CFCFCFCFCFCF、CF(CF)CFCFおよびC(CFCFが挙げられるが、それらに限定されない。一実施形態において、式Iのフルオロオレフィンは分子中に少なくとも約4個の炭素原子を有する。別の実施形態において、式Iのフルオロオレフィンは分子中に少なくとも約5個の炭素原子を有する。非限定的且つ例示的な式Iの化合物を表1に提示している。
Figure 0005439177
Figure 0005439177
Figure 0005439177
式Iの化合物は、式RIのパーフルオロアルキルヨージドを式RCH=CHのパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンに接触させて、式RCHCHIRのトリヒドロヨードパーフルオロアルカンを生成させることにより調製してもよい。その後、このトリヒドロヨードパーフルオロアルカンを脱沃化水素化してRCH=CHRを生成させることが可能である。あるいは、オレフィンRCH=CHRは、式RCHICHのトリヒドロヨードパーフルオロアルカンの脱沃化水素化によって調製してもよく、そして次に式RCHICHのトリヒドロヨードパーフルオロアルカンは、式RIのパーフルオロアルキルヨージドを式RCH=CHのパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンと反応させることにより生成する。
パーフルオロアルキルヨージドとパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンとの前記接触は、反応温度で反応体と生成物の自原性圧力下で動作できる好適な反応容器内で反応体を組み合わせることによりバッチ様式で行ってもよい。適する反応容器には、特にオーステナイト型のステンレススチール、およびMonel(登録商標)ニッケル銅合金、Hastelloy(登録商標)ニッケル系合金およびInconel(登録商標)ニッケルクロム合金などの周知された高ニッケル合金から製作された反応容器が挙げられる。
あるいは、反応は、反応温度でポンプなどの適する添加装置によってパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィン反応体をパーフルオロアルキルヨージド反応体に添加する半バッチ様式で行ってもよい。
パーフルオロアルキルヨージド対パーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンの比は、約1:1〜約4:1の間、好ましくは約1.5:1〜2.5:1であるのがよい。1.5:1未満の比は、Jeanneauxら,in Journal of Fluorin Chemistry Vol.4,pages261−270(1974)によって報告されたように大量の2:1付加体をもたらす傾向がある。
前記パーフルオロアルキルヨージドと前記パーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンとの接触のために好ましい温度は、好ましくは、約150℃〜300℃、好ましくは約170℃〜約250℃、最も好ましくは約180℃〜約230℃の範囲内である。
パーフルオロアルキルヨージドとパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンの反応のために適する接触時間は、約0.5時間〜18時間、好ましくは約4〜約12時間である。
パーフルオロアルキルヨージドとパーフルオロアルキルトリヒドロオレフィンの反応によって調製されたトリヒドロヨードパーフルオロアルカンを脱沃化水素工程で直接用いてもよいか、または好ましくは、脱沃化水素工程の前に回収し、蒸留によって精製してもよい。
脱沃化水素工程は、トリヒドロヨードパーフルオロアルカンを塩基性物質に接触させることにより行われる。適する塩基性物質には、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)、アルカリ金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム)、アルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化カルシウム)、アルカリ土類金属酸化物(例えば、酸化カルシウム)、アルカリ金属アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシド)、水性アンモニア、ナトリウムアミド、あるいはソーダ石灰などの塩基性物質の混合物が挙げられる。好ましい塩基性物質は水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。
トリヒドロヨードパーフルオロアルカンと塩基性物質との前記接触は、好ましくは両方の反応体の少なくとも一部を溶解させることができる溶媒の存在下で液相中で行ってもよい。脱沃化水素工程のために適する溶媒には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールおよびt−ブタノール)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリルまたはアジポニトリル)、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはスルホランなどの1種以上の極性有機溶媒が挙げられる。溶媒の選択は、沸点生成物および精製中の製品からの微量の溶媒の分離の容易さに応じて異なる。典型的には、エタノールまたはイソプロパノールは反応のために良好な溶媒である。
典型的には、脱沃化水素反応は、適する反応容器内で反応体の一方(塩基性物質またはトリヒドロヨードパーフルオロアルカンのいずれか)の他方の反応体への添加によって行ってもよい。前記反応器は、ガラス、セラミックまたは金属から製作してもよく、好ましくはインペラまたは攪拌機構により攪拌される。
脱沃化水素反応のために適する温度は、約10℃〜約100℃、好ましくは約20℃〜約70℃である。脱沃化水素反応は、大気圧、減圧または高圧で行ってもよい。式Iの化合物が生成するにつれて、式Iの化合物を反応容器から蒸留除去する脱沃化水素反応は注目される。
あるいは、脱沃化水素反応は、相間移動触媒の存在下でアルカン(例えば、ヘキサン、ヘプタンまたはオクタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素またはパークロロエチレン)、またはエーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジグリムまたはテトラグリム)などのより低い極性の1種以上の有機溶媒中のトリヒドロヨードパーフルオロアルカンの溶液に前記塩基性物質の水溶液を接触させることにより、行ってもよい。適する相間移動触媒には、第四アンモニウムハロゲン化物(例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヒドロスルフェート、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリドおよびトリカプリリルメチルアンモニウムクロリド)、第四ホスホニウムハロゲン化物(例えば、トリフェニルメチルホスホニウムブロミドおよびテトラフェニルホスホニウムクロリド)、またはクラウンエーテル(例えば、18−クラウン−6および15−クラウン−5)として当該技術分野で知られている環式ポリエーテル化合物が挙げられる。
あるいは、脱沃化水素反応は、固体塩基性物質または液体塩基性物質にトリヒドロヨードパーフルオロアルカンを添加することにより溶媒の存在しない状態で行ってもよい。
脱沃化水素反応のために適する反応時間は、反応体の溶解度に応じて約15分〜約6時間以上である。典型的には、脱沃化水素反応は迅速であり、完了のために約30分〜約3時間しか必要としない。
式Iの化合物は、水の添加後の相分離によって、蒸留によってまたはそれらの組み合わせによって脱沃化水素反応混合物から回収してもよい。
本発明の別の実施形態において、フルオロオレフィンは、環式不飽和フルオロカーボン(シクロ−[CX=CY(CZW)−](式II)(式中、X、Y、ZおよびWはHおよびFから独立して選択され、nは2〜5の整数である)を含む。一実施形態において、式IIのフルオロオレフィンは分子中に少なくとも約3個の炭素原子を有する。別の実施形態において、式IIのフルオロオレフィンは分子中に少なくとも約4個の炭素原子を有する。更に別の実施形態において、式IIのフルオロオレフィンは、分子中に少なくとも約5個の炭素原子を有する。式IIの代表的な環式フルオロオレフィンを表2に記載している。
Figure 0005439177
本発明の組成物は、式Iまたは式IIの単一化合物、例えば、表1または表2の化合物の1つを含んでもよいか、または式Iまたは式IIの化合物の組み合わせを含んでもよい。
別の実施形態において、フルオロオレフィンは表3に記載された化合物を含んでもよい。
Figure 0005439177
Figure 0005439177
Figure 0005439177
Figure 0005439177
表2および表3に記載された化合物は市販されているか、または当該技術分野で知られている方法によって、あるいは本明細書に記載された通り調製してもよい。
1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテンは、室温で気相において固体KOH上での脱フッ化水素化によって1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロブタン(CHFCHCHFCF)から調製してもよい。1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロブタンの合成は、米国特許第6,066,768号明細書において記載されている。この特許は参照により本明細書に援用する。
1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、約60℃で相間移動触媒を用いてKOHと反応させることにより1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ヨードブタン(CFCHICHCF)から調製してもよい。1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ヨードブタンの合成は、約8時間にわたり自原性圧力下で約200℃でパーフルオロメチルヨージド(CFI)と3,3,3−トリフルオロプロペン(CFCH=CH)の反応によって行ってもよい。
3,4,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2−ペンテンは、200〜300℃で炭素触媒上で固体KOHを用いる1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロペンタン(CFCFCFCHCH)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロペンタンは、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CFCFCFCH=CH)の水素添加によって調製してもよい。
1,1,1,2,3,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、固体KOHを用いる1,1,1,2,3,3,4−ヘプタフルオロブタン(CHFCFCHCF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、固体KOHを用いる1,1,1,2,2,4,4−ヘプタフルオロブタン(CHFCHCFCF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,1,1,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、固体KOHを用いる1,1,1,3,3,4,4−ヘプタフルオロブタン(CFCHCFCF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,1,1,2,4−ペンタフルオロ−2−ブテンは、固体KOHを用いる1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロブタン(CHFCHCFCF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,1,1,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテンは、固体KOHを用いる1,1,1,3,3,4−ヘキサフルオロブタン(CFCHCFCHF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,1,1,3−テトラフルオロ−2−ブテンは、120℃での1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(CFCHCFCH)と水性KOHの反応によって調製してもよい。
1,1,1,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−2−ペンテンは、約60℃で相間移動触媒を用いるKOHとの反応によって(CFCHICHCFCF)から調製してもよい。4−ヨード−1,1,1,2,2,5,5,5−オクタフルオロペンタンの合成は、約8時間にわたり自原性圧力下で約200℃でパーフルオロエチルヨージド(CFCFI)と3,3,3−トリフルオロプロペンの反応によって行ってもよい。
1,1,1,2,2,5,5,6,6,6−デカフルオロ−3−ヘキセンは、約60℃で相間移動触媒を用いるKOHとの反応によって1,1,1,2,2,5,5,6,6,6−デカフルオロ−3−ヨードヘキサン(CFCFCHICHCFCF)から調製してもよい。1,1,1,2,2,5,5,6,6,6−デカフルオロ−3−ヨードヘキサンの合成は、約8時間にわたり自原性圧力下で約200℃でパーフルオロエチルヨージド(CFCFI)と3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CFCFCH=CH)の反応によって行ってもよい。
1,1,1,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテンは、イソプロパノール中でのKOHによる1,1,1,2,5,5,5−ヘプタフルオロ−4−ヨード−2−(トリフルオロメチル)−ペンタン(CFCHICHCF(CF)の脱フッ化水素化によって調製してもよい。CFCHICHCF(CFは、約200℃などの高温で(CFCFIとCFCH=CHの反応から製造される。
1,1,1,4,4,5,5,6,6,6−デカフルオロ−2−ヘキセンは、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CFCH=CHCF)をテトラフルオロエチレン(CF=CF)および五フッ化アンチモン(SbF)と反応させることにより調製してもよい。
2,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテンは、高温でフッ素化アルミナ上で1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブタンの脱フッ化水素化によって調製してもよい。
2,3,3,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテンは、固体KOH上での2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンタンの脱フッ化水素化によって調製してもよい。
1,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテンは、高温でフッ素化アルミナ上で2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンタンの脱フッ化水素化によって調製してもよい。
式I、式II、表1、表2および表3の化合物の多くは、異なる構造異性体または立体異性体として存在する。特定の異性体を指示していないとき、本発明は、すべての単一構造異性体、単一立体異性体またはそれらのいずれかの組み合わせを含むことを意図している。例えば、F11Eは、E−異性体、Z−異性体または任意の比の両方の異性体の任意の組み合わせまたは混合物を表すものである。別の例として、HFC−1225yeは、E−異性体、Z−異性体または任意の比の両方の異性体の任意の組み合わせまたは混合物を表すものである。
「エントレーナー」という用語は、共沸蒸留プロセスにおいてHFとフルオロオレフィンとを含む混合物からフルオロオレフィンを分離する際に有効であるあらゆる化合物を表現するために本明細書において用いられる。共沸混合物の少なくとも1種の沸点がフルオロオレフィン/HF共沸混合物の沸点より低いフルオロオレフィン、HFおよび可能なヒドロフルオロカーボンを含む混合物の1種以上の成分と共に共沸混合物を生成させる化合物は有用なエントレーナーとして含まれる。
エントレーナーは、炭化水素、クロロカーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、HFPO、SF、塩素、ヘキサフルオロアセトンおよびそれらの混合物からなる群から選択してもよい。
炭化水素エントレーナーは1〜5個の炭素原子および水素を含有する化合物を含む。炭化水素エントレーナーは、線状、分岐、環式、飽和または不飽和の化合物であってもよい。代表的な炭化水素エントレーナーには、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、ビニルアセチレン、n−プロパン、プロピレン、プロピン、シクロプロパン、シクロプロペン、プロパジエン、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、イソブテン、1,3−ブタジエン、2,2−ジメチルプロパン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、1−ブチン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、1−ペンテン、2−ペンテンおよびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
クロロカーボンエントレーナーは、塩化メチレン(CHCl)および塩化メチル(CHCl)に限定されないが、それらを含む、炭素、塩素および任意に水素を含有する化合物を含む。
クロロフルオロカーボン(CFC)エントレーナーは、炭素、塩素およびフッ素を有する化合物を含む。代表的なCFCには、ジクロロジフルオロメタン(CFC−12)、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチレン、クロロペンタフルオロエタン(CFC−15)、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114)、1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114a)、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(CFC−113)、1,1,1−トリクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(CFC−113a)、1,1,2−トリクロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(CFC−215bb)、2,2−ジクロロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CFC−216aa)、1,2−ジクロロ−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CFC−216ba)、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CFC−217ba)、2−クロロ−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFC−1215xc)およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
ヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)エントレーナーは、炭素、塩素、フッ素および水素を有する化合物を含む。代表的なHCFCには、ジクロロフルオロメタン(HCFC−21)、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロエタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)、1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124a)、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(HCFC−133a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、2−クロロ−1,1−ジフルオロエチレン(HCFC−1122)およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
ヒドロフルオロカーボン(HFC)エントレーナーは、炭素、水素およびフッ素を含有する化合物を含む。代表的なHFCには、1,1,2−トリフルオロエチレン(HFC−1123)、1,1−ジフルオロエチレン(HFC−1132a)、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFC−1225ye、Z異性体またはE異性体またはそれらの混合物のいずれか)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFC−1234yf)、3,3,3−トリフルオロプロペン(HFC−1243zf)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFC−1234ze、Z異性体またはE異性体またはそれらの混合物のいずれか)、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(HFC−1429mzy)、1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプタン(HFC−162−13mczy)、1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプタン(HFC−162−13mcyz)およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
パーフルオロカーボン(PFC)エントレーナーは、炭素およびフッ素のみを有する化合物を含む。代表的なPFCには、ヘキサフルオロエタン(PFC−16)、オクタフルオロプロパン(PFC−218)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブチン(PFBY−2)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP、PFC−1216)、ヘキサフルオロシクロプロパン(PFC−C216)、オクタフルオロシクロブタン(PFC−C318)、デカフルオロブタン(PFC−31−10、あらゆる異性体)、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(PFC−1316mxx)、オクタフルオロ−2−ブテン(PFC−1318my、シスおよびトランス)、ヘキサフルオロブタジエン(PFC−2316)およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
フルオロエーテルエントレーナーは、炭素、フッ素、任意に水素および少なくとも1個のエーテル基酸素を有する化合物を含む。代表的なフルオロエーテルには、トリフルオロメチル−ジフルオロエチルエーテル(CFOCHF、HFOC−125E)、1,1−ジフルオロジメチルエーテル、テトラフルオロジメチルエーテル(HFOC−134E)、ジフルオロメチルメチルエーテル(CHFOCH、HFOC−152aE)、ペンタフルオロエチルメチルエーテルおよびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
エントレーナーとして有用である場合がある種々の他の化合物には、HFPO、塩素(Cl)、ヘキサフルオロアセトン、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)、PEVE(パーフルオロエチルビニルエーテル)およびそれらの混合物が挙げられる。
上述したエントレーナーは市販されているか、または当該技術分野で知られている方法によって製造してもよい。
特に定めのない場合、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載された方法および材料に類似または同等の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験において使用できるけれども、適する方法および材料は以下で記載する。本明細書で記載されたすべての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、特定の一節を引用するのでないかぎり、全体的に引用して援用する。矛盾の場合、定義を含む本明細書が支配する。更に、材料、方法および実施例は例示のみであり、限定であることを意図していない。
2.分離方法−エントレーナーのない共沸蒸留
幾つかのフルオロオレフィンがHFと共に共沸組成物を生成させることが発見された。一般に、フルオロオレフィン/HF共沸組成物は、対応する純化合物のいずれより低い温度で沸騰する。こうしたフルオロオレフィン/HF共沸混合物の幾つかの例は、米国特許出願公開第2007−0100173A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0100174A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0099811A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0100175A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0100176A1号明細書、および米国特許出願公開第2006−0116538A1号明細書で開示されている。
数ケースにおいてフルオロオレフィンとHFとを含む共沸組成物を凝縮し、および/または冷却した時に2つの液相を生成させる場合があることが意外にも計算された。二つの相はフルオロオレフィンリッチ相とHFリッチ相とを含む。この相の挙動は、一般に同じ方式で相分離しない多くの飽和ヒドロフルオロカーボンでは可能でない2つの相の液液分離(デカント法などの)を用いる独特の分離機構を可能にする。
一実施形態において、本開示は、HFとフルオロオレフィンとを含む混合物を分離する方法であって、a)HFとフルオロオレフィンとを含む組成物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として、およびi)HFまたはii)フルオロオレフィンのいずれかを第1の塔底液組成物として除去する工程と、c)第1の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、d)第1の塔底液として除去されるものと同じ化合物に富む第1の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第1の液相を第1の蒸留塔に再循環で戻す工程とを含む方法を提供する。
更に、別の実施形態において、上のパラグラフで記載された方法は、工程(d)で再循環されない第2の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第2の液相を第2の蒸留域に供給する工程と、工程(b)において第1の塔底液組成物として回収されない化合物を第2の塔底液組成物として回収する工程とを更に含んでもよい。
別の実施形態において、フッ化水素とフルオロオレフィンのための共沸濃度より高い濃度で存在するフルオロオレフィンと、フッ化水素とを含む混合物から前記フルオロオレフィンを分離する方法であって、a)フッ化水素と前記フルオロオレフィンとを含む前記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として第1の蒸留塔から除去する工程と、c)フッ化水素を本質的に含まないフルオロオレフィンを第1の蒸留塔から第1の塔底液組成物として回収する工程と、d)第1の留出物を凝縮させて、i)フッ化水素リッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、e)フルオロオレフィンリッチ相を第1の蒸留塔に再循環する工程とを含む方法が提供される。
別の実施形態において、本方法は、a)フッ化水素リッチ相を第2の蒸留塔に供給する工程と、b)フルオロオレフィンを本質的に含まないフッ化水素を第2の蒸留塔の底から回収する工程とを更に含んでもよい。
別の実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む第2の留出物を2つの液相に再循環してもよい。
HFとフルオロオレフィンとを含む組成物がフルオロオレフィンおよびHFのための共沸濃度より高いフルオロオレフィンの濃度を有する一実施形態において、第1の蒸留塔は塔の塔底液から過剰のフルオロオレフィンを除去し、共沸組成物は留出物として塔頂から出る。別の実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を凝縮させ冷却し、よってHFリッチ相およびフルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させてもよい。
一実施形態において、フルオロオレフィンリッチ相を第1の蒸留塔に再循環で戻し、HFリッチ相を第2の蒸留塔に供給する。HFリッチ相がHF/フルオロオレフィンのための共沸組成物の過剰においてHFを有し得るので、過剰のHFを第2の蒸留塔の底から除去する。
図1を今参照すると、このプロセスの一実施形態が例示されている。HFとフルオロオレフィンとを含む組成物をストリーム100を経由して第1の塔110に供給する。この第1の塔を適切な条件下で運転して、低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近づける。フルオロオレフィンをHFと共に共沸混合物を生成させるのに必要なフルオロオレフィンを超えてこの第1の塔に供給しているので、ストリーム120を経由して塔の塔底液としてフルオロオレフィンを回収する一方で、HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130を140内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第2の塔210から再循環された近共沸組成物と混合し、組み合わせたストリームをクーラー160内で過冷却し、デカンタ180に送る。デカンタ180において、組み合わせたストリーム170は別個のフルオロオレフィンリッチ(190)ストリームおよびHFリッチ(200)ストリームに分離する。ストリーム190を還流として第1の蒸留塔に再循環する。HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔210の頂上段にストリーム200を供給する。低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるために必要なHFを超えてHFをこの第2の塔に供給しているので、HFをストリーム220を経由して塔の塔底液として回収する一方で、HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近い組成物をストリーム230を経由して留出物として回収する。ストリーム230を240内で凝縮させ、ストリーム150を経由する第1の塔からの近共沸組成物と混合し、クーラー160、その後、デカンタ180に供給する。
別の実施形態において、フッ化水素とフルオロオレフィンのための共沸濃度より高い濃度で存在するフッ化水素と、フルオロオレフィンとを含む混合物からフッ化水素を分離する方法であって、a)フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む前記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程と、b)フルオロオレフィンとHFとを含む共沸組成物を第1の留出物として第1の蒸留塔から除去する工程と、c)フルオロオレフィンを本質的に含まないフッ化水素を第1の蒸留塔の底から回収する工程と、d)第1の留出物を凝縮させて、フルオロオレフィンリッチ相およびフッ化水素リッチ相である2つの液相を生成させる工程と、e)HFリッチ相を第1の蒸留塔に再循環する工程とを含む方法が提供される。
別の実施形態において、本方法は、a)フルオロオレフィンリッチ相を第2の蒸留塔に供給する工程と、b)フッ化水素を本質的に含まないフルオロオレフィンを第2の蒸留塔の底から回収する工程とを更に含んでもよい。
別の実施形態において、本方法は、フッ化水素リッチ相を第1の蒸留塔に再循環する工程を更に含んでもよい。
別の実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物は、HFおよびフルオロオレフィンのための共沸組成物より高いHF濃度を有する。過剰のHFを第1の蒸留塔の底から除去してもよく、共沸組成物は留出物として出る。別の実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を凝縮させ冷却し、よってHFリッチ相およびフルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させてもよい。この実施形態に関して、HFリッチ相を第1の蒸留塔に再循環で戻し、フルオロオレフィンリッチ相を第2の蒸留塔に供給する。フルオロオレフィンリッチ相がHF/フルオロオレフィンのための共沸組成物の過剰においてフルオロオレフィンを有し得るので、HFを本質的に含まないフルオロオレフィンとして第2の蒸留塔の底から過剰のフルオロオレフィンを除去してもよい。
図1を再び参照すると、この方法の別の実施形態が例示されている。HFとフルオロオレフィンとを含む組成物をストリーム100を経由して第1の蒸留塔110に供給する。この第1の塔を適切な条件下で運転して、低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近づける。HFをフルオロオレフィンと共に共沸混合物を生成させるのに必要なHFを超えてこの第1の塔に供給しているので、ストリーム120を経由して塔の塔底液としてHFを回収する一方で、HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130を140内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第2の塔から再循環された近共沸組成物と混合し、組み合わせたストリーム170をクーラー160内で過冷却し、デカンタ180に送る。デカンタ180において、組み合わせたストリーム170は別個のHFリッチ(190)ストリームおよびフルオロオレフィンリッチ(200)ストリームに分離する。ストリーム190を還流として第1の蒸留塔に再循環する。HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔210の頂上段にストリーム200を供給する。低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるために必要なフルオロオレフィンを超えてフルオロオレフィンをこの第2の塔に供給しているので、フルオロオレフィンをストリーム220を経由して塔の塔底液として回収する一方で、HF/フルオロオレフィン共沸混合物に近い組成物をストリーム230を経由して留出物として回収する。ストリーム230を240内で凝縮させ、ストリーム150を経由する第1の塔からの近共沸組成物と混合し、クーラー160、その後、デカンタ180に供給する。
一実施形態において、第1の蒸留塔および第2の蒸留塔のための運転条件は、精製対象のフルオロオレフィンおよび分離されるべき組成物中のHFおよびフルオロオレフィンの相対量に応じて異なる。
一実施形態において、第1の蒸留塔および第2の蒸留塔は、約−50℃〜約200℃の塔頂温度および約−30℃〜約220℃の塔底温度において、約14.7psia(101kPa)〜約300psia(2068kPa)で運転してもよい。別の実施形態において、約−25℃〜約100℃の塔頂温度および約0℃〜約150℃の塔底温度において、圧力は約50psia(345kPa)〜約250psia(1724kPa)の範囲である。
3.分離方法−エントレーナーを用いる共沸蒸留
HFとフルオロオレフィンの混合物からフルオロオレフィンを分離するための共沸蒸留は、別の実施形態において、エントレーナー化合物を用いて行ってもよい。エントレーナーを含むプロセスのために、共沸組成物は上述したような凝縮および冷却すると相分離する必要がない。
一実施形態において、エントレーナーは、別の方法で分離が有効でないシステムのために改善された液液相分離を提供するために貢献する。
一実施形態において、フルオロオレフィンは、前記フルオロオレフィンおよびHFのための共沸濃度より高い濃度でHF/フルオロオレフィン混合物中に存在する。従って、一実施形態において、フルオロオレフィンとHFのための共沸濃度より高いで濃度で混合物中に存在するフルオロオレフィンとHFとを含む混合物からフルオロオレフィンを精製する方法であって、
a.フルオロオレフィンとHFとを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.第1の蒸留工程において第2の混合物を蒸留して、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFとエントレーナーを本質的に含まないフルオロオレフィンを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.第1の留出物組成物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)エントレーナーリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.任意にエントレーナーリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとフルオロオレフィンとHFとを含む第2の留出物組成物、およびフルオロオレフィンとエントレーナーを本質的に含まないHFを含む塔底液組成物を生成させる工程とを更に含む。別の実施形態において、本方法は、第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
HFとフルオロオレフィンとを含む第1の組成物からフルオロオレフィンを分離する方法は、前記第1の組成物をエントレーナーに接触させて第2の組成物を生成させることを含む。接触は第1の蒸留塔内で起きる場合があるか、または第2の組成物はプレミックス工程において蒸留塔に供給する前に成分を混合することにより生成させてもよい。
第1の組成物中のHFとフルオロオレフィンの重量比は組成物を製造する手段に応じて異なる。一実施形態において、HFは組成物の約3重量%〜約85重量%であってもよい。フルオロオレフィンは約97重量%〜約15重量%であってもよい。
別の実施形態において、HFは約5重量%〜約50重量%であってもよい。そしてフルオロオレフィンは約95重量%〜約50重量%であってもよい。
更に別の実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物をHF対フルオロオレフィンの50/50モル比をもたらす脱フッ化水素化反応器内で製造してもよい。
一実施形態において、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物を個々の成分の所望の量を組み合わせる従来のいずれかの方法によって調製してもよい。好ましい方法は、所望の成分量を秤量し、その後、適切な容器内で成分を組み合わせることである。望むならば、攪拌を用いてもよい。
あるいは、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物は、HFおよびフルオロオレフィンを含有する脱フッ化水素化反応器を含む反応器から流出物を第1の蒸留塔に供給することにより調製してもよい。第2の組成物が蒸留塔内で直接生成されるように、エントレーナーを別個の供給点で添加してもよい。あるいは、HFとフルオロオレフィンとを含む第1の組成物とエントレーナーを混合し、よってプレミックス工程において蒸留塔の前に第2の組成物を生成させてもよい。
分離方法の一実施形態において、フルオロオレフィンとHFとを含む組成物を第1の蒸留塔に直接供給する。別の実施形態において、フルオロオレフィンおよびHFを蒸留塔の前にエントレーナーとプレミックスしてもよい。プレミックス工程をクーラー(図2の160)内で行ってもよい。その後、蒸留塔に供給する前に、冷却された混合物をデカンタ(図2の180)に供給する。
一実施形態において、第1の留出物組成物は、僅少量のフルオロオレフィンを任意に含有するHFとエントレーナーの低沸点共沸混合物を含む。更に、別の実施形態において、HFを本質的に含まないフルオロオレフィンおよび任意に僅少量のエントレーナーを第1の蒸留塔の底から回収してもよい。
第1の蒸留塔のための運転変数は、分離プロセスにおいて用いられるエントレーナーに強く依存する。一般に、第1の蒸留塔は、約−50℃〜約100℃の塔頂温度および約−30℃〜約200℃の塔底温度において約14.7psia(101kPa)〜約500psia(3448kPa)の圧力で運転してもよい。別の実施形態において、第1の蒸留塔は、約−50℃〜約50℃の塔頂温度および約10℃〜約150℃の塔底温度において約100psia(690kPa)〜約400psia(2758kPa)の圧力で運転する。
数ケースにおいてHFとエントレーナーとして用いられる化合物との共沸混合物が凝縮され冷却されるとHFリッチ液部分とエントレーナーリッチ液部分に分離することが驚くべきことに計算された。一実施形態において、第1の留出物組成物を液体分離域(例えば、デカンタ)に供給してもよい。HFとエントレーナーの共沸混合物を含む第1の留出物組成物を相分離し、よって一方がHFリッチおよび他方がエントレーナーリッチである2つの液相を生成させてもよい。より低い密度の相を液体分離域の頂上から回収してもよく、より高い密度の相を液体分離域の底から回収してもよい。エントレーナーリッチ相(より高い密度であれ、より低い密度であれ)を第1の蒸留塔に戻し(fed back)てもよい。一実施形態において、HFリッチ相を第2の蒸留塔に供給してもよいか、または別の実施形態において、HFリッチ相を分割して、ある部分を第1の蒸留塔の送り戻し(より多くの還流を提供し、第1の蒸留塔が適切に動作することを可能にするため)、残りを第2の蒸留塔に供給してもよい。第2の蒸留塔は、フルオロオレフィンとエントレーナーを本質的に含まないHFの塔底液組成物としての回収を可能にする。フルオロオレフィンとHFとエントレーナーとを含む塔頂組成物を液体分離域に再循環してもよいか、ある他の方式で利用してもよいか、または処分してもよい。第2の蒸留塔のための運転変数は、分離プロセスにおいて用いられるエントレーナーに強く依存する。一般に、第2の蒸留塔は、約−50℃〜約100℃の塔頂温度および約−30℃〜約200℃の塔底温度において約14.7psia(101kPa)〜約500psia(3448kPa)の圧力で運転してもよい。別の実施形態において、第1の蒸留塔は、約−25℃〜約50℃の塔頂温度および約0℃〜約150℃の塔底温度において約100psia(690kPa)〜約400psia(2758kPa)の圧力で運転する。
図2を今参照すると、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物をストリーム100を経由して第1の蒸留塔110に供給する。エントレーナーリッチ組成物もストリーム190を経由して塔110の塔頂段に供給する。ストリーム100および190中のフルオロオレフィンの組み合わせ量が低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるのに必要とされる量を超えている場合、フルオロオレフィンを、ストリーム120を経由して塔110の底から、HFとエントレーナーの両方を本質的に含まないで回収する。HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含むが、ストリーム190を基準としてフルオロオレフィンに富む三元組成物は、第1の留出物ストリーム130として第1の塔の塔頂から出る。ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させ、よってストリーム150を生成させ、第2の蒸留塔からの凝縮した第2の留出物ストリーム250と混合する。一実施形態において、ストリーム260を経由して追加のエントレーナーを必要に応じて添加してもよい。組み合わせたストリーム、150、250および260をクーラー160、その後、デカンタ180に供給する。デカンタ180において、過冷却された液体ストリーム170はエントレーナーリッチ液相組成物およびHFリッチ液相組成物に分離する。これらの組成物はそれぞれストリーム190および200を経由してデカンタから出る。存在するフルオロオレフィンは2つの液相間に分配し、大部分は最後にはエントレーナーリッチ相中にある。HFリッチ組成物ストリーム200を第2の蒸留塔210の塔頂段に供給する。ストリーム200中のHFの量が低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるのに必要とされる量を超えているので、ストリーム220を経由して塔210の底から、フルオロオレフィンとエントレーナーの両方を本質的に含まない製品ストリームとしてHFを回収する。HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含むが、ストリーム200を基準としてエントレーナーに富む三元組成物は、第2の留出物ストリーム230として第2の塔の塔頂から出る。ストリーム230をコンデンサ240内で凝縮させ、よってストリーム250を生成させ、前述したストリーム150および260と組み合わせる。
あるいは、別の実施形態において、蒸留塔110にHF/フルオロオレフィン混合物を直接供給するのでなく、混合物をクーラー160、その後、デカンタ180に供給してもよい。デカンタ180において、混合物相は分離する。その後、ストリーム190は、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーの混合物を第1の蒸留塔110に運ぶ。
別の実施形態において、HF/フルオロオレフィン混合物中のHFの濃度はフルオロオレフィンとHFの共沸混合物中の濃度より高い。従って、別の実施形態において、HFおよびフルオロオレフィンのための共沸濃度より高い濃度で存在するHFと、フルオロオレフィンとを含む混合物からHFを精製する方法であって、
a.フルオロオレフィンとHFとを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.第1の蒸留工程において第2の混合物を蒸留して、HFとエントレーナーとフルオロオレフィンとを含む第1の留出物組成物、およびフルオロオレフィンとエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.任意にHFリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFとフルオロオレフィンとを含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないフルオロオレフィンを含む塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、前記第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
図2を再び参照すると、HFとフルオロオレフィンとを含む組成物をストリーム100を経由して第1の蒸留塔110に供給する。HFリッチ組成物もストリーム190を経由して塔110の塔頂段に供給する。ストリーム100および190中のHFの組み合わせ量が低沸点HF/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるのに必要とされる量を超えている場合、ストリーム120を経由して塔110の底から、フルオロオレフィンとエントレーナーの両方を本質的に含まないHFを回収する。僅少量のエントレーナーを伴うHF/フルオロオレフィン共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して第1の留出物として回収する。ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させ、よってストリーム150を生成させ、第2の蒸留塔からの凝縮した第2の留出物ストリーム250と混合する。一実施形態において、ストリーム260を経由して追加のエントレーナーを必要に応じて添加してもよい。組み合わせたストリーム、150、250および260をクーラー160、その後、デカンタ180に供給する。デカンタ180において、過冷却された液体ストリーム170をHFリッチ液相組成物およびエントレーナーリッチ液相組成物に分離する。これらの組成物はそれぞれストリーム190および200を経由してデカンタから出る。存在するフルオロオレフィンは2つの液相間に分配し、大部分は最後にはエントレーナーリッチ相中にある。エントレーナーリッチ組成物ストリーム200を第2の蒸留塔210の塔頂段に供給する。ストリーム200中のフルオロオレフィンの量が低沸点エントレーナー/フルオロオレフィン共沸混合物を生成させるのに必要とされる量を超えているので、ストリーム220を経由して塔210の底から、HFとエントレーナーの両方を本質的に含まない製品ストリームとしてフルオロオレフィンを回収する。エントレーナーとフルオロオレフィンとHFとを含むが、ストリーム200を基準としてエントレーナーに富む三元組成物は、第2の留出物ストリーム230として第2の塔の塔頂から出る。ストリーム230をコンデンサ240内で凝縮させ、よってストリーム250を生成させ、前述したストリーム150および260と組み合わせる。
あるいは、別の実施形態において、蒸留塔110にHF/フルオロオレフィン混合物を直接供給するのでなく、混合物をクーラー160、その後、デカンタ180に供給してもよい。デカンタ180において、混合物相は分離する。その後、ストリーム190は、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーの混合物をHFリッチ相として第1の蒸留塔110に運ぶ。
4.HFC−1225yeおよびHFからのHFC−236の分離
HFC−1225yeは、他の用途の中で、冷媒、発泡剤、エアロゾル噴射剤および滅菌剤として有用な価値あるフルオロカーボンである。HFC−1225yeは、2つの異性体、HFC−Z−1225yeおよびHFC−E−1225yeのいずれかとして存在する。以後、HFC−1225yeは、2つの異性体のいずれか、および/または2つの異性体の混合物を意味する。
HFC−1225yeは、特定のHFC−236(ヘキサフルオロプロパン)異性体の脱フッ化水素化によって製造してもよい。HFC−236は、ヘキサフルオロプロパンのあらゆる異性体および脱フッ化水素化するとHFC−1225yeを産出できるヘキサフルオロプロパンのあらゆる異性体のいずれかの組み合わせを意味する。ヘキサフルオロプロパンの異性体には、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)およびHFC−236cb(1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン)が挙げられる。
HFC−1225yeは、米国特許第5,396,000号明細書、米国特許第5,679,875号明細書、米国特許第6,031,141号明細書および米国特許第6,369,284号明細書に記載された方法などの当該技術分野で知られている方法によるHFC−236eaまたはHFC−236cbの気相脱フッ化水素化によって調製してもよい。高温、例えば、300℃を上回る温度で酸化クロム触媒上にHFC−236ea、HFC−236cbまたはHFC−236eaとHFC−236cbの混合物を通すことにより例えばHFC−1225yeを調製することが可能である。この反応からの製品ストリームは、HFC−1225ye、HFおよびあらゆる未反応HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを含有する。
一実施形態において、HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種との混合物からHFC−1225yeを分離する方法であって、
a)追加の1225yeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に前記混合物を供する工程と、
b)前記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1225yeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程と、
c)前記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1225yeリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)(c)からのHFC−1225yeリッチ相を第2の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1225yeを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含んでもよい。
この実施形態において、共沸蒸留は、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbの脱フッ化水素化反応から製造されたHFC−1225yeに加えて、過剰のHFC−1225yeを蒸留塔に供給することを含む。この実施形態において、HFC−1225yeは、蒸留プロセスにおいてエントレーナーとして貢献する。HFC−1225yeの適切な合計量が塔に供給される場合、HFC−1225yeおよびHFを含有する共沸組成物として、すべてのHFをオーバーヘッドで取ってもよい。例えば、脱フッ化水素化反応製品ストリーム中に存在するHFC−1225yeを上回って蒸留塔に補充HFC−1225yeを供給することにより、十分なHFC−1225yeを提供することが可能である。従って、塔底液から除去されるHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbは、HFを本質的に含まないでもよい。
例えば、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaとを含む反応器製品混合物は、HF/HFC−1225ye共沸混合物をオーバーヘッド留出物として第1の蒸留塔から除去しつつHF/HFC−1225ye共沸混合物を生成させる条件下で運転される第1の蒸留塔に供給してもよい。その後、この留出物中のHFを他の手段、例えば、圧力スイング蒸留または本明細書で開示された方法によってHFC−1225yeから分離し除去してもよい。第1の蒸留塔に供給されたすべてのHFをHF/HFC−1225ye共沸混合物として塔から除去し、よってHFを本質的に含まないHFC−236ea塔底液ストリームを産出するような十分な量で、こうして得られたHFC−1225yeの多少の部分を第1の蒸留塔に再循環で戻すことが可能である。
HFC−236eaまたはHFC−236cbのいずれかを脱フッ化水素化することにより分離されるべき組成物を生成させる場合、あらゆる未反応HFC−236eaまたはHFC−236cbをHFC−1225yeに転化できるように、それらを反応器に再循環で戻すことが望ましい。しかし、平衡反応を抑制しないように再循環する前にHFおよびHFC−1225yeを前記未反応HFC−236eaまたはHFC−236cbから除去することが必要である。HFをHFC−1225yeから除去して、冷媒としてのその使用または他の用途におけるその使用を可能にすることも必要である。
図3を今参照すると、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを含むストリームをストリーム10を経由して第1の蒸留塔に供給する。塔は低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける条件下で運転される。低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物はストリーム50、70および90を経由して留出物として除去される。十分な補充HFC−1225yeをストリーム20を経由して第2の塔の底からこの第1の塔に再循環して、HFのすべてをHFC−236cbおよび/またはHFC−236eaから除去することを可能にする。HFC−236cbおよび/またはHFC−236eaは、ストリーム40を経由してこの塔からの塔底液製品として、HFC−1225yeとHFを本質的に含まないで得られる。
ストリーム50中の近HF/HFC−1225ye共沸組成物を凝縮させ、還流80ストリームと留出物90ストリームに分割する。留出物ストリーム90を図示され指示されたストリーム100を経由して第2の蒸留塔110に供給してもよく、それぞれ第2の塔および第3の塔からの留出物ストリーム150および250と混合してもよく、そしてクーラー160およびデカンタ180に送ってもよいか、またはこれらの2つの装置の間で分割してもよい。塔30におけるHFオーバーヘッドのすべてを除去したいという願望のゆえに、過剰のHFC−1225yeを塔30に再循環し、ストリーム50、70、80、90および100の組成を共沸混合物のHFC−1225yeリッチ側に存するようにする。従って、留出物ストリーム90をストリーム100を経由して第2の蒸留塔に送る場合、留出物ストリーム90は、精製されたHFC−1225yeを塔底液製品として産出する塔に送られるべきである。
一実施形態において、ストリーム260を経由する留出物ストリーム90をそれぞれ第2の塔および第3の塔からの留出物ストリーム150および250と混合し、そしてクーラー160に送り、よって過冷却ストリーム170を生成させ、それをデカンタ180に供給する。デカンタ180において、ストリーム170は、HFC−1225yeリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離し、それらの部分をストリーム190および200として除去する。19理論段を含有するとともにHFC−1225ye/HF共沸混合物に近づける条件下で動作する第2の蒸留塔110にストリーム190を経由してデカンタからのHFC−1225yeリッチストリームを供給する。HFC−1225ye/HF共沸混合物を留出物130としてオーバーヘッドで蒸留し、コンデンサ140内で凝縮させ、そしてストリーム150を経由して第1の塔および第3の塔からの留出物と混合する。塔110は、ストリーム120を経由して、HFを本質的に含まないHFC−1225yeの塔底液ストリームを産出する。HFC−1225ye塔底液ストリーム120の一部を前述したようにストリーム20を経由して第1の塔に再循環し、残りはストリーム125を経由して除去される精製されたHFC−1225ye製品になる。デカンタからのHFリッチストリームをHFC−1225ye/HF共沸混合物に近づける条件下で動作する第3の蒸留塔210にストリーム200を経由して供給する。HFC−1225ye/HF共沸混合物をストリーム230として留出物としてオーバーヘッドで蒸留し、ストリーム230をコンデンサ250内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第1の塔および第2の塔からの留出物と混合する。塔210はストリーム220を経由して、HFC−1225yeを本質的に含まないHFの塔底液ストリームを産出する。
本発明の別の態様において、HFC−1225yeからのHFの分離、またはHFC−1225yeおよびHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbからのHFの分離を可能にするためにエントレーナーを添加してもよい。
高温で酸化クロム触媒上にHFC−236cbまたはHFC−236eaの少なくとも1種を供給するなどの実用的ないずれかの手段によって、例えば、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbとの混合物を生成させてもよい。HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbとの混合物を蒸留塔に供給してもよい。その後、別個のストリームとして、または蒸留塔にエントレーナーを供給する前にHF/HFC−1225ye/HFC−236cbおよび/またはHFC−236ea混合物と混合することにより、適するエントレーナーも蒸留塔に供給する。その後、蒸留塔をエントレーナーとHFとの間で低沸点共沸組成物を生成させるのに十分な条件下で運転し、HFおよびエントレーナーを塔留出物として除去し、HFC−1225ye、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを、HFを本質的に含まない塔底液から回収する。その後、従来の蒸留を含む普通のいずれかの手段によって、HFC−1225yeをHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbから分離してもよい。HFC−1225yeを製品として回収し、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを任意に反応工程に再循環で戻してHFC−1225yeを産出する。
従って、別の実施形態において、HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法が提供される。本方法は、
a.HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.前記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.前記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.エントレーナーリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、前記第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
図4を今参照すると、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含むストリームをストリーム100を経由して第1の蒸留塔110に供給する。エントレーナーリッチストリームもストリーム190を経由してこの塔に供給する。低沸点HF/エントレーナー共沸混合物の影響のゆえにHFをエントレーナーと共にオーバーヘッドで蒸留させる条件下で塔110を運転する。HFC−1225yeおよびHFC−236eaまたはHFC−236cbを、ストリーム120を経由して塔110からの塔底液として、エントレーナーとHFを本質的に含まないで得ることができるように、ストリーム190を経由して十分なエントレーナーをこの第1の塔に供給する。その後、ストリーム120中のHFC−1225yeおよびHFC−236eaまたはHFC−236cbを任意に従来の蒸留によって互いから分離してもよく、そしてHFC−236eaまたはHFC−236cbは任意に脱フッ化水素化反応に再循環で戻してHFC−1225yeを生成させてもよい。ストリーム130を経由して除去された塔110からの留出物は、塔供給100および190中のエントレーナーとHFの本質的にすべてを含有し、任意に、多少のHFC−236eaまたはHFC−236cbおよび/またはHFC−1225yeを含有する。この第1の留出物ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させて、ストリーム150を生成させ、その後、それを第2の蒸留塔からの凝縮した留出物ストリーム250および必要に応じてストリーム260を経由して添加された追加の新鮮なエントレーナーと混合する。この組み合わせたストリームをクーラー160によって過冷却し、ストリーム170を経由してデカンタ180に送る。デカンタ180において、この組み合わせたストリームは別個のエントレーナーリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離し、それらをそれぞれストリーム190および200を経由して除去する。デカンタ中に存在するHFC−236eaまたはHFC−236cbおよびHFC−1225yeの大部分はエントレーナーリッチ相部分に分配する。エントレーナーリッチ部分をストリーム190を経由して第1の蒸留塔110に供給する。8つの理論段を含有するとともに、塔底液ストリームが、HFC−236eaまたはHFC−236cb、HFC−1225yeを本質的に含まないHFであり、そしてエントレーナーを産出し、ストリーム220を経由して除去するような条件下で動作する第2の蒸留塔210にデカンタからのHFリッチ部分をストリーム200を経由して供給する。ストリーム230を経由して除去される塔210からの留出物であって、塔供給(ストリーム200)中に存在するHFC−236eaまたはHFC−236cb、HFC−1225yeおよびエントレーナー+製品ストリーム220中に回収されないHFの本質的にすべてを含有する留出物をコンデンサ240によって凝縮させ、ストリーム250を経由して除去する。凝縮した留出物ストリーム250を第1の塔からの凝縮した留出物ストリーム150と必要に応じてストリーム260を経由して添加された新鮮なエントレーナーの両方と組み合わせ、その後、冷却し、更なる分離のためにデカンタに供給する。
別の実施形態において、エントレーナーとしてフルオロオレフィンを用いる共沸蒸留、それに続く、エントレーナーとして添加された化合物を用いる共沸蒸留によるフルオロオレフィンとHFの分離によって、HFと共に均質共沸混合物を生成させるヒドロフルオロカーボン(HFC)をHFとHFCとフルオロオレフィンとを含む混合物から分離することが可能である。HFおよびフルオロオレフィンは、HF−フルオロオレフィン共沸混合物がHF−HFC共沸混合物より低い沸点を有する限り、こうした分離プロセスが作用するために低温で部分的に混和性である必要はない。例示の目的のために、フルオロオレフィンはHFC−1225yeであり、HFCはHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbである。
図5を今参照すると、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含むストリームをストリーム10を経由して第1の蒸留塔30に供給する。塔は低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける条件で運転される。低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物をストリーム50、70および100を経由して留出物として除去する。近共沸留出物がHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを本質的に含まないような方法でこの第1の塔を設計し運転することが可能である。HFC−236cbおよび/またはHFC−236eaをストリーム40を経由して塔30からの塔底液製品として、HFC−1225yeとHFを本質的に含まないで得られるように十分な補充HFC−1225yeを第2の塔の底から第1の塔にストリーム20を経由して再循環することにより、HFの本質的にすべてをHF/HFC−1225ye共沸混合物としてオーバーヘッドで蒸留することが可能である。その後、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを任意にHFC−1225yeの産出のために反応器に再循環で戻してもよいか、または更に精製するとともに、その後、再循環してもよい。これは、HFCからHFを除去するためにエントレーナーとしてのフルオロオレフィンの使用を実証している。
図3に関して記載されたように、第1の塔からの留出物を第2の蒸留塔に供給してもよく、第2の塔および第3の塔からの留出物ストリームと混合してもよく、冷却し、その後、デカンタに送るか、またはこれらの2つの装置の間で分割してもよい。この実施形態において、第1の塔30からの留出物を第2の塔110にストリーム100を経由して供給してもよい。エントレーナーリッチストリームもこの第2の塔にストリーム190を経由して供給する。ストリーム130を経由して除去された留出物が塔供給100および190中のエントレーナーとHFの本質的にすべてを含有するとともに、ストリーム120を経由して除去されるHFとエントレーナーを本質的に含まないHFC−1225ye塔底液製品を産出するような条件下で、蒸留塔110を運転する。HFC−1225ye塔底液ストリーム120の一部を前述したようにストリーム20を経由して第1の塔に再循環し、残りはストリーム125を経由して除去される精製されたHFC−1225ye製品になる。留出物ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させて、ストリーム150を生成させ、その後、それを第2の蒸留塔からの凝縮した留出物ストリーム250および必要に応じてストリーム260を経由して添加される新鮮なエントレーナーと混合する。この組み合わせたストリームをクーラー160によって冷却し、ストリーム170を経由してデカンタ180に送る。デカンターにおいて、この組み合わせたストリームは別個のエントレーナーリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離する。それらはそれぞれストリーム190および200を経由して除去される。デカンタ中に存在するHFC−1225yeの大部分はエントレーナーリッチ相部分に分配する。デカンタエントレーナーリッチ部分をストリーム190を経由して塔110に供給する。ストリーム220を経由して除去されるHFC−1225zcとエントレーナーを本質的に含まないHFからなる塔底液製品を産出する条件下で運転される第3の蒸留塔210に、ストリーム200を経由してデカンタHFリッチ部分を供給する。ストリーム230を経由して除去される塔210からの留出物であって、塔供給(ストリーム200)中に存在するHFC−1225yeおよびエントレーナーおよび製品ストリーム220中に回収されないあらゆるHFの本質的にすべてを含有する留出物をコンデンサ240によって凝縮させ、よってストリーム250を生成させる。凝縮した留出物ストリーム250を第2の塔からの凝縮した留出物ストリーム150と必要に応じてストリーム260を経由して添加された新鮮なエントレーナーの両方と組み合わせ、その後、冷却し、更なる分離のためにストリーム170を経由してデカンタに供給する。
一実施形態において、HFC−1225yeおよび任意にHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbからのHF分離のためのエントレーナーには、CFC−115(クロロペンタフルオロエタン)、CFC−114(1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、CFC−114a(1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−21(ジクロロフルオロメタン)、HCFC−124(1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−124a(1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−133a(1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン)、HCFC−142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン)、HCFC−1122(1−クロロ−2,2−ジフルオロエチレン)、HFC−1234ze(1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)、HFC−1123(トリフルオロエチレン)、HFC−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)、PFC−218(オクタフルオロエタン)PFC−C216(トリフルオロシクロプロパン)、シス−およびトランス−PFC−1318(オクタフルオロ−2−ブテン)、PFC−1216(ヘキサフルオロプロペン、HFP)、PFC−C318(オクタフルオロシクロブタン)、PFC−31−10my(デカフルオロブタン)、PFC−2316(ヘキサフルオロブタジエン)、PEVE(パーフルオロエチルビニルエーテル)、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)、SF(六フッ化硫黄)、Cl(塩素)、シクロプロパン、C(エタン)、プロパン、n−ブタン、イソブタン、2,2−ジメチルプロパン、1−ブテン、イソブテン、1,3−ブタジエン、シス−およびトランス−2−ブテン、1−ブチン、ビニルアセチレン、ヘキサフルオロアセトン、1,1−ジフルオロジメチルエーテル、ペンタフルオロエチルメチルエーテル、テトラフルオロジメチルエーテルおよびそれらの混合物が挙げられる。別の実施形態において、HFC−1225yeからのHFの分離のために有効であるエントレーナーには、n−プロパンおよびエタンが挙げられる。
5.他のフルオロオレフィン、およびHFとの共沸混合物を用いる分離方法
HFC−1225yeおよびHFC−236のために本明細書で記載された分離方法において用いてもよい他のフルオロオレフィン/HF共沸混合物を開示している。
米国特許出願公開第2007−0100173A1号明細書には、HFC−1234ze(1,3,3,3−テトラフルオロプロペン)とHFのための共沸組成物および共沸様(近共沸混合物としても知られている)組成物が開示されている。これらの共沸組成物および共沸様組成物をHFとフルオロオレフィンとを含む混合物からフルオロオレフィンを分離する方法において用いてもよい。更に、HFC−1234zeをHFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)またはHFC−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)の脱フッ化水素化によって調製できるので、この特許出願に記載された組成物をHFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−1234zeを分離または精製する類似方法において使用できる。
別の実施形態において、HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234zeを分離する方法であって、
a)追加の1234zeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に前記混合物を供する工程と、
b)前記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1234zeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程と、
c)前記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234zeリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)(c)からのHFC−1234zeリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1234zeを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含んでもよい。
別の実施形態において、HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、a.HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234zeとHFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.前記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.エントレーナーリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
米国特許出願公開第2007−0100175A1号明細書には、HFC−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロプロペン)とHFのための共沸組成物および共沸様(近共沸混合物としても知られている)組成物が開示されている。これらの共沸組成物および共沸様組成物をHFとフルオロオレフィンとを含む混合物からフルオロオレフィンを分離する方法において用いてもよい。更に、HFC−1234yfをHFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)またはHFC−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)の脱フッ化水素化によって調製できるので、この特許出願に記載された組成物をHFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−1234yfを分離または精製する類似方法において使用できる。
別の実施形態において、HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234yfを分離する方法であって、
a)追加のHFC−1234yfを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に前記混合物を供する工程と、
b)前記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1234yfを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程と、
c)前記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234yfリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)(c)からのHFC−1234yfリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1234yfを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含んでもよい。
別の実施形態において、HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、a.HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.前記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234yfと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.前記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.前記エントレーナーリッチ相を前記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法が提供される。
別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、前記第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
米国特許出願公開第2007−0099811A1号明細書には、HFC−1429(ノナフルオロペンテン)とHFのための共沸組成物および共沸様(近共沸混合物としても知られている)組成物が開示されている。これらの共沸組成物および共沸様組成物をHFとフルオロオレフィンとを含む混合物からフルオロオレフィンを分離する方法において用いてもよい。更に、HFC−1429をHFC−43−10mee(1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン)の脱フッ化水素化によって調製できるので、この特許出願に記載された組成物をHFC−1429とHFとHFC−43−10meeとを含む混合物からHFC−1429を分離または精製する類似方法において使用できる。
一実施形態において、HFC−1429とHFとHFC−43−10meeとの混合物からHFC−1429を分離する方法であって、
a)追加のHFC−1429を第2の蒸留工程から供給して、HFC−1429とHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−43−10meeを含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に前記混合物を供する工程と、
b)前記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1429とHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1429を含む第2の塔底液組成物を生成させる工程と、
c)前記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1429リッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)(c)からのHFC−1429リッチ相を前記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1429とHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1429を本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含んでもよい。
一実施形態において、HFC−1429とHFとHFC−43−10meeとを含む混合物からHFを分離する方法が提供される。本方法は、
a.HFC−1429とHFとHFC−43−10meeとを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.前記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1429とHFC−43−10meeとを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.前記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.エントレーナーリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む。
別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
米国特許出願公開第2006−0116538A1号明細書には、HFC−1225zc(1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン)とHFのための共沸組成物および共沸様(近共沸混合物としても知られている)組成物が開示されている。これらの共沸組成物および共沸様組成物をHFとフルオロオレフィンとを含む混合物からフルオロオレフィンを分離する方法において用いてもよい。更に、HFC−1225zcをHFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン)またはHFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)の脱フッ化水素化によって調製できるので、この特許出願に記載された組成物をHFC−1225zcと、HFと、HFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種とを含む混合物からHFC−1225zcを分離または精製する類似方法において使用できる。
一実施形態において、HFC−1225zcと、HFと、HFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種との混合物からHFC−1225zcを分離する方法であって、
a)追加のHFC−1225zcを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1225zcとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に前記混合物を供する工程と、
b)前記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1225zcとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1225zcを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程と、
c)前記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1225zcリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d)(c)からのHFC−1225zcリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程とを含む方法が提供される。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1225zcとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1225zcを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含んでもよい。
一実施形態において、HFC−1225zcと、HFと、HFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法が提供される。本方法は、
a.HFC−1225zcと、HFと、HFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程と、
b.前記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1225zcと、HFC−236faまたはHFC−236eaの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程と、
c.前記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.エントレーナーリッチ相を第1の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む。別の実施形態において、本方法は、HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含んでもよい。別の実施形態において、本方法は、前記第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含んでもよい。
本明細書において記載された概念を以下の実施例の中で更に記載する。以下の実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定しない。
実施例1
炭素質触媒上でのHFC−1225ye(E異性体およびZ異性体)へのHFC−236eaの脱フッ化水素化
Hastelloyニッケル合金反応器(1.0”OD×0.854”ID×9.5”L)に米国特許第4,978,649号明細書に実質的に記載されたように調製された14.32g(25ml)の球状(8メッシュ)三次元マトリックス多孔質炭素質材料を投入した。反応器の充填部分を反応器の外側に締め付けられた5”×1”セラミックバンドヒーターによって加熱した。反応器壁とヒーターとの間に配置された熱電対は反応器温度を測定した。炭素質材料を反応器に投入した後、窒素(10mL/分)を反応器に通し、温度を1時間の間に200℃に上げ、更に4時間にわたりこの温度で維持した。その後、反応器の温度を所望の運転温度に上げ、HFC−236eaおよび窒素の流れを反応器を通して開始した。
全反応器流出物の一部を質量選択検出器を備えたガスクロマトグラフ(GC−MS)を用いる有機製品分析のためにオンラインでサンプリングした。有機製品およびHFなどの無機酸も含有する反応器流出物の大部分を中和のために水性苛性アルカリで処理した。
GCモル%で得られた結果を表3にまとめている。
Figure 0005439177
実施例2
エントレーナーなしでHFからHFC−1225yeを分離するための共沸蒸留
実施例2は、エントレーナーなしの共沸蒸留によってHFをHFC−1225yeから分離できることを実証している。図1を今参照すると、HFとHFC−1225yeとを含む組成物をストリーム100を経由して第1の塔110に供給する。この第1の塔は8理論段を含有し、低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける適切な条件下で運転される。HFC−1225yeと共に共沸混合物を生成させるために必要とされるHFを超えてHFを第1の塔に供給しているので、HFをストリーム120を経由して塔の底から出る製品ストリームとして回収する一方で、HF/HFC−1225ye共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130を140内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第2の塔から再循環される近共沸組成物と混合し、組み合わせたストリームをクーラー160内で過冷却し、デカンタ180に送る。デカンタ180において、組み合わせたストリーム170は別個のHFリッチ(190)ストリームとHFC−1225yeリッチ(200)ストリームに分離する。ストリーム190を還流として第1の塔に再循環する。19理論段を含有するとともに、HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔210の塔頂段にストリーム200を供給する。HFC−1225yeを低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物を生成させるのに必要とされるHFC−1225yeを超えてこの第2の塔に供給しているので、HFC−1225yeをストリーム220を経由して塔の底から出る製品ストリームとして回収する一方で、HF/HFC−1225ye共沸混合物に近い組成物をストリーム230を経由して留出物として回収する。ストリーム230を240内で凝縮させ、ストリーム150を経由する第1の塔からの近共沸組成物と混合し、クーラー160に、その後、デカンタ180に供給する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いて表5のデータを計算した。
Figure 0005439177
実施例3
エントレーナーとしてプロパンを用いるHFからHFC−1225yeを分離するための共沸蒸留
実施例3は、エントレーナーとしてプロパンを用いる共沸蒸留によってHFをHFC−1225yeから分離できることを実証している。この三元混合物は、3つの最低沸点二元共沸混合物と最低沸点三元共沸混合物を生成させる。
図2を今参照すると、HFおよびHFC−1225yeからなる組成物を8論段を含有する第1の塔110にストリーム100を経由して供給する。HFリッチ且つプロパンリーンの組成物もストリーム190を経由して塔110の塔頂段に供給する。ストリーム100および190中のHFの組み合わせた量が低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物を生成させるのに必要とされるHFを超えているので、ストリーム120を経由して塔110の底から、HFC−1225yeとプロパンの両方を本質的に含まない製品ストリームとしてHFを回収する。HF/HFC−1225ye共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させ、よってストリーム150を生成させ、第2の蒸留塔からの凝縮留出物ストリーム250と、必要に応じてストリーム260を経由して添加される追加のプロパンの両方と混合する。組み合わせたストリーム150、250および260をクーラー160、その後、デカンタ180に送る。デカンタ180において、過冷却された液体ストリーム170はHFリッチ液相部分とプロパンリッチ液相部分に分離し、それらをそれぞれストリーム190および200を経由して除去する。デカンタ中に存在するHFC−1225yeは主としてプロパンリッチ液相部分に分配する。ストリーム190を第1の塔に再循環する。デカンタ中のHFリーン液相部分をストリーム200を経由して第2の蒸留塔210の塔頂段に供給する。ストリーム200中のHFC−1225yeの量が低沸点プロパン/HFC−1225ye共沸混合物、HFC−1225ye/HF共沸混合物およびプロパン/HFC−1225ye/HF共沸混合物を生成させるのに必要とされるHFC−1225yeを超えているので、すなわち、ストリーム200の組成物がこれらの3つの共沸組成物および純HFC−1225yeによって制限される蒸留領域に存するので、HFC−1225yeをストリーム220を経由して塔210の底から、HFとプロパンの両方を本質的に含まない製品ストリームとして回収する。ストリーム200を基準としておよび同じ蒸留領域においてプロパンに富む三元組成物はストリーム230を経由して留出物として第2の蒸留塔の塔頂から出る。ストリーム230をコンデンサ240によって凝縮させ、よってストリーム250を生成させ、そして前述したストリーム150および260と組み合わせる。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いて表6のデータを計算した。
Figure 0005439177
実施例4
HFC−236eaからHFC−1225yeおよびHFを分離するための共沸蒸留
HF、HFC−1225yeおよびHFC−236eaの混合物をHFC−236eaの精製の目的のために蒸留塔に供給する。HFC−236eaおよびHFは低沸点共沸混合物を生成させ、この低沸点共沸混合物は2つの液相に分離せず、通常の分留によってHFC−236eaを含む混合物からHFのすべてが除去されないように防ぐ。HF/HFC−236ea共沸混合物の沸騰温度は、HF/HFC−1225ye共沸混合物の沸騰温度より高い。この実施例における蒸留塔を塔の塔頂で低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物の組成物に近づく組成物を生成させる条件下で運転する。しかし、この実施例において、近HF/HFC−1225ye共沸組成物において留出物中のHFのすべてを除去するのに不十分なHFC−1225yeしか存在しない。結果として、HFC−236eaが塔の底から出るのに伴って多少のHFは残る。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いる計算によって表7のデータを得た。
Figure 0005439177
実施例5
HFC−236eaからHFC−1225yeおよびHFを分離するための共沸蒸留
HF、HFC−1225yeおよびHFC−236eaの混合物をHFC−236eaの精製の目的のために蒸留塔に供給する。この実施例における蒸留塔を塔の塔頂で低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物の組成物に近づく組成物を生成させる条件下で運転する。実施例4に反して、HF/HFC−1225ye共沸混合物に近い組成物においてHFのすべてが留出物に出るように十分なHFC−1225yeが供給混合物中に存在し、よってHFを本質的に含まない塔底液として得られるHFC−236eaを残す。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いる計算によって表8のデータを得た。
Figure 0005439177
実施例6
この実施例は、エントレーナーとしてHFC−1225yeを用いてHF、HFC−1225ye、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbをどのように分離できるかを示している。こうした混合物のための可能な1つの供給源は、部分転化により運転されるHFC−236eaおよび/またはHFC−236cb脱フッ化水素化プロセスである。HFC−236eaに似て、HFC−236cbはHFと共に共沸混合物を生成させ、この共沸混合物は2つの液相に分離せず、HF/HFC−1225ye共沸混合物より高い沸点を有する。
図3を今参照すると、40理論段を含有する第1の蒸留塔の塔頂から33番目の段にストリーム10を経由してHFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaおよびHFC−236cbの少なくとも1種とを含むストリームを供給する。ストリーム50、70および90を経由して留出物として除去される低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける条件下で塔を運転する。HFのすべてをHFC−236cbおよび/またはHFC−236eaから除去することを可能にするのに十分な補充HFC−1225yeをストリーム20を経由して第2の蒸留塔からこの第1の塔の塔頂から12番目の段に再循環する。HFC−236cbおよび/またはHFC−236eaをこの塔からの塔底液製品として、HFC−1225yeとHFを本質的に含まないでストリーム40を経由して得る。
ストリーム50中の近HF/HFC−1225ye共沸組成物を凝縮させ、還流(80)ストリームと留出物(90)ストリームとに分割する。塔30を9.0の還流比で運転する。留出物ストリーム90を図示し指示したストリーム100を経由して第2の蒸留塔に供給してもよく、それぞれ第2の塔および第3の塔からの留出物ストリーム150および250と混合してもよく、クーラー160およびデカンタ180に送ってもよいか、または2つの装置間に分割してもよい。塔30のHFオーバーヘッドのすべてを除去しようとする願望のゆえに、過剰のHFC−1225yeを塔30に再循環し、ストリーム50、70、80、90および100の組成物が共沸混合物のHFC−1225yeリッチ側に存するようにする。従って、留出物ストリーム90をストリーム100を経由して第2の蒸留塔に送る場合、塔底液製品として精製HFC−1225yeを産出する塔に留出物ストリーム90を送るべきである。
この実施例のために、ストリーム260を経由する留出物ストリーム90をそれぞれ第2の塔および第3の塔からの留出物ストリーム150および250と混合し、クーラー160に送り、よって過冷却ストリーム170を生成させ、それをデカンタ180に供給する。デカンタ180において、ストリーム170は、HFC−1225yeリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離し、それらをストリーム190および200として除去する。19理論段を含有するとともに、HFC−1225ye/HF共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔110にストリーム190を経由してデカンタからのHFC−1225yeリッチストリームを供給する。HFC−1225ye/HF共沸混合物を留出物ストリーム130としてオーバーヘッドで蒸留し、コンデンサ140内で凝縮させ、ストリーム150を経由して第1の塔および第3の塔からの留出物と混合する。塔110は、HFを本質的に含まないHFC−1225yeの塔底液ストリームをストリーム120を経由して産出する。HFC−1225ye塔底液ストリーム120の一部を前述したようにストリーム20を経由して第1の塔に再循環し、残りはストリーム125を経由して除去される精製HFC−1225ye製品になる。9理論段を含有するとともに、HFC−1225ye/HF共沸混合物に近づける条件下で運転される第3の蒸留塔210にストリーム200を経由してデカンタからのHFリッチストリームを供給する。HFC−1225ye/HF共沸混合物を留出物としてストリーム230としてオーバーヘッドで蒸留し、ストリーム230をコンデンサ250内で凝縮させ、第1の塔および第2の塔からの留出物とストリーム250を経由して混合する。塔210は、HFC−1225yeを本質的に含まないHFの塔底液ストリームをストリーム220を経由して産出する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いる計算によって表9のデータを得た。
Figure 0005439177
実施例7
この実施例は、添加されたエントレーナーを用いる共沸蒸留によって、フルオロオレフィンおよびその脱フッ化水素化前駆体、例えば、HFC−1225yeおよびHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbまたはHFC−1225zcおよびHFC−236faからHFを分離できる1方法を示している。HFC−236cbとHFC−236eaの両方に似て、HFC−236faはHFと共に共沸混合物を生成させる。この共沸混合物は2つの液相に分離せず、HF/FC−1225zc共沸混合物より高い沸騰温度を有する。この実施例中の供給混合物の組成は、部分転化により運転される脱フッ化水素化反応器から得る場合があるような組成である。すなわち、供給混合物は等モル量のHFとフルオロオレフィンを含有する。
図4を今参照すると、HFとHFC−1225zcとHFC−236faとを含むストリームを第1の蒸留塔110にストリーム100を経由して供給する。エントレーナーリッチストリームもこの塔にストリーム190を経由して供給する。この実施例において、CFC−115をエントレーナーとして用いる。CFC−115はHFと共に低沸点共沸混合物を生成させる。この低沸点共沸混合物は凝縮すると2つの液相に分離し、その沸騰温度が混合物中の他の共沸混合物より低い。
塔110は34理論段を含有し、低沸点HF/CFC−115共沸混合物の影響のゆえにHFをエントレーナーと共にオーバーヘッドで蒸留させる条件下で運転される。HFC−1225zcおよびHFC−236faをストリーム120を経由して塔110から塔底液として、CFC−115とHFを本質的に含まないで得ることができるように十分なCFC−115を、この第1の塔にストリーム190を経由して供給する。その後、ストリーム120中のHFC−1225zcとHFC−236faを従来の蒸留によって互いから任意に分離してもよく、任意にHFC−236faを脱フッ化水素化反応器に再循環で戻して、HFC−1225zcを生成させてもよい。ストリーム130を経由して除去された塔110からの留出物は、塔供給100および190中のCFC−115とHFの本質的にすべて、および任意に多少のHFC−236faおよび/またはHFC−1225zcを含有する。この第1の留出物ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させてストリーム150を生成させ、その後、それを第2の蒸留塔からの凝縮留出物ストリーム250および必要に応じてストリーム260を経由して添加される追加の新鮮なCFC−115と混合する。この組み合わされたストリームをクーラー160によって過冷却し、ストリーム170を経由してデカンタ180に送り、デカンタ180において、この組み合わされたストリームを別個のエントレーナーリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離し、それらをそれぞれストリーム190および200を経由して除去する。デカンタ中に存在するHFC−236faおよびHFC−1225zcの大部分はCFC−115リッチ相部分に分配する。エントレーナーリッチ部分を第1の蒸留塔にストリーム190を経由して供給する。8理論段を含有するとともに、HFC−236fa、HFC−1225zcおよびCFC−115を本質的に含まないHFの塔底液ストリームを産出し、ストリーム220を経由して除去するような条件下で運転される第2の蒸留塔210にデカンタからのHFリッチ部分をストリーム200を経由して供給する。ストリーム230を経由して除去される塔210からの留出物であって、塔供給(ストリーム200)中に存在するHFC−236fa、HFC−1225zcおよびCFC−115の本質的にすべて、ならびに製品ストリーム220において回収されないHFを含有する留出物をコンデンサ240によって凝縮させ、ストリーム250を経由して除去する。凝縮した留出物ストリーム250を第1の塔からの凝縮した留出物ストリーム150と必要に応じてストリーム260を経由して添加される新鮮なエントレーナーの両方と組み合わせ、その後、冷却し、更なる分離のためにデカンタに供給する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いる計算によって表10のデータを得た。
Figure 0005439177
実施例8
この実施例は、エントレーナーとしてフルオロオレフィンを用いる共沸蒸留、それに続く、エントレーナーとして添加された化合物を用いる共沸蒸留によるフルオロオレフィンおよびHFの分離によって、HFと共に均質共沸混合物を生成させるHFCをHFとHFCとフルオロオレフィンとを含む混合物からどのようにして分離できるかを示している。HFおよびフルオロオレフィンは、HF−フルオロオレフィン共沸混合物がHF−HFC共沸混合物より低い沸点を有する限り、こうした分離プロセスが作用するために低温で部分的に混和性である必要はない。例示の目的のために、フルオロオレフィンはHFC−1225yeであり、HFCはHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbである。
図5を今参照すると、HFと、HFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含むストリームをストリーム10を経由して第1の蒸留塔110に供給する。塔は低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物に近づける条件で運転される。低沸点HF/HFC−1225ye共沸混合物をストリーム50、70および100を経由して留出物として除去する。近共沸留出物が、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを本質的に含まないような方法で、この第1の塔を設計し運転することが可能である。HFC−236cbおよび/またはHFC−236eaをストリーム40を経由して塔30からの塔底液製品としてHFC−1225yeとHFを本質的に含まないで得られるように十分な補充HFC−1225yeを第2の塔の底から第1の塔にストリーム20を経由して再循環することにより、HFの本質的にすべてをHF/HFC−1225ye共沸混合物としてオーバーヘッドで蒸留することが可能である。HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbを任意にHFC−1225yeの産出のために反応器に再循環で戻してもよいか、または更に精製するとともに、その後、再循環してもよい。これは、HFCからHFを除去するためにエントレーナーとしてのフルオロオレフィンの使用を実証している。
実施例6において記載されたように、第1の塔からの留出物を第2の蒸留塔に供給してもよく、第2の塔および第3の塔からの留出物ストリームと混合してもよく、冷却し、その後、デカンタに送るか、またはこれらの2つの装置の間で分割してもよい。この実施例のために、第1の塔30からの留出物を第2の塔110にストリーム100を経由して供給する。エントレーナーリッチストリームもこの第2の塔にストリーム190を経由して供給する。ストリーム130を経由して除去された留出物が塔供給100および190中のエントレーナーとHFの本質的にすべてを含有するとともに、ストリーム120を経由して除去されるHFとエントレーナーを本質的に含まないHFC−1225ye塔底液製品を産出するような条件下で、蒸留塔110を運転する。HFC−1225ye塔底液ストリーム120の一部を前述したようにストリーム20を経由して第1の塔に再循環し、残りはストリーム125を経由して除去される精製されたHFC−1225ye製品になる。留出物ストリーム130をコンデンサ140によって凝縮させて、ストリーム150を生成させ、その後、それを第2の蒸留塔からの凝縮した留出物ストリーム250および必要に応じてストリーム260を経由して添加される新鮮なエントレーナーと混合する。この組み合わせたストリームをクーラー160によって冷却し、ストリーム170を経由してデカンタ180に送る。デカンタ180において、この組み合わせたストリームは別個のエントレーナーリッチ液部分とHFリッチ液部分に分離する。それらをそれぞれストリーム190および200を経由して除去する。デカンタ中に存在するHFC−1225yeの大部分はエントレーナーリッチ相部分に分配する。デカンタエントレーナーリッチ部分をストリーム190を経由して塔110に供給する。ストリーム220を経由して除去されるHFC−1225zcとエントレーナーを本質的に含まないHFからなる塔底液製品を産出する条件下で運転される第3の蒸留塔(210)に、デカンタHFリッチ部分をストリーム200を経由して供給する。ストリーム230を経由して除去される塔210からの留出物であって、塔供給(ストリーム200)中に存在するHFC−1225yeおよびエントレーナーの本質的にすべておよび製品ストリーム220中に回収されないあらゆるHFを含有する留出物をコンデンサ240によって凝縮させ、よってストリーム250を生成させる。凝縮した留出物ストリーム250を第2の塔からの凝縮した留出物ストリーム150と、必要に応じてストリーム260を経由して添加された新鮮なエントレーナーの両方と組み合わせ、その後、冷却し、更なる分離のためにストリーム170を経由してデカンタに供給する。
実施例9
この実施例は、HF−フルオロオレフィン共沸混合物がHF−HFC共沸混合物より低い沸点を有する限りにおいてエントレーナーとしてフルオロオレフィンを用いる共沸蒸留によってHFとHFCとフルオロオレフィンとを含む混合物から、HFと共に均質共沸混合物を生成させるHFCと、HFと共に共沸混合物を生成させるとともにHFと部分的に混和性であるフルオロオレフィンの両方をどのように分離できるかを示している。例示の目的のために、この実施例においては、フルオロオレフィンはHFC−1225yeであり、HFCはHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbであり、供給混合物は、部分転化により運転される脱フッ化水素化反応器から得られ得るような組成を有する。すなわち、混合物は等モル量のHFとフルオロオレフィンを含有する。
実施例6および8のように、存在するHFC−236eaおよび/またはHFC−236cbをエントレーナーとして供給混合物中のHFC−1225yeを用いる第1の蒸留塔(20)における共沸蒸留によってHFおよびHFC−1225yeから分離する。前のように、HFC−236eaおよび/またはHFC−236cbからHFのすべてを蒸留し去るために追加のHFC−1225yeを必要とする。図6を今参照すると、この実施例の相違は、それぞれストリーム80および90を経由して除去されるデカンタ中のHFリッチ液相部分およびHFC−1225yeリッチ液相部分に留出物を分離するように第1の蒸留塔のコンデンサ(50)の後に第1のクーラー(60)および第1のデカンタ(70)を追加していることである。HFC−1225yeリッチストリーム(90)の一部をストリーム95を経由して還流として第1の塔に戻し、残余部分をストリーム100を経由して第2の蒸留塔(110)に供給し、第2の蒸留塔において、実施例8に記載されたように、HFを本質的に含まないストリーム120を経由して除去されるHFC−1225ye塔底液製品とストリーム130を経由して除去されるHF/HFC−1225ye共沸混合物に近い留出物組成物に残余部分を分離する。還流ストリーム(95)がHFC−1225ye/HF共沸組成物を基準としてHFC−1225yeに富むので、還流ストリーム(95)は、ストリーム30を経由して除去される第1の塔からのHFを本質的に含まないHFC−236eaおよび/またはHFC−236cb塔底液製品を作るために必要とされる追加のHFC−1225yeを供給し、よって第2の塔から第1の塔に再循環されなければならない精製されたHFC−1225yeの量を削減する。図6に示したように、十分に高い還流流量で、第2の塔の底から第1の塔に精製されたHFC−1225yeの多少を再循環する必要性を完全に排除することが可能である。第1のデカンタのHFリッチ相部分を第3の蒸留塔(210)にストリーム80を経由して供給する。第3の塔への両方の供給(ストリーム80および200)は、HFC−1225yeを本質的に含まないHF塔底液製品を塔210で得ることができ、ストリーム220を経由して除去できるようにHF/HFC−1225ye共沸混合物を基準として過剰のHFを含有する組成物を有する。第3の塔からの留出物はHF/HFC−1225ye共沸混合物に近い組成物を有し、ストリーム230を経由して除去される。より早期の実施例のように、塔110および210からの留出物(ストリーム130および230)をコンデンサ140および240内で凝縮させ、よってそれぞれストリーム150および250を生成させ、互いに混合し、最初に第2のクーラー(160)、次に第2のデカンタ(180)に送る。デカンタ180において、別個のHFC−1225yeリッチ液相部分とHFリッチ液相部分を生成する。HFC−1225yeリッチ部分をデカンタ180からストリーム190を経由して除去し、更なる分離のために第2の塔110に供給する。HFリッチ部分をデカンタ180からストリーム200を経由して除去し、更なる分離のために第3の塔210に供給する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いる計算によって表11のデータを得た。
Figure 0005439177
実施例10
この実施例は、共沸蒸留によってHFとHFCとフルオロオレフィンとを含む混合物から、HFと共に共沸混合物を生成させるHFCと、HFと部分的に混和性であるとともにHFと共に共沸混合物を生成させるフルオロオレフィンの両方をどのように分離できるかを示している。HF−フルオロオレフィン共沸混合物がHF−HFC共沸混合物より低い沸点を有する場合、フルオロオレフィンを混合物からHFCを除去するためにエントレーナーとして用いることが可能である。図6で示されたように且つ実施例8で実証されたように、エントレーナーとしてフルオロオレフィンを用いることにより、またはエントレーナーとして添加された化合物を用いることにより、フルオロオレフィンとHFを分離することが可能である。後者の場合をこの実施例の対象とする。図7を今参照すると、この実施形態における第1の蒸留塔(20)、コンデンサ(50)、クーラー(60)およびデカンタ(70)は、少し前に記載された実施例10の類似番号を付けた装置と同じように動作する。第1の塔のデカンタ(70)からのHFリッチ液留出物部分およびフルオロオレフィンリッチ液留出物部分をそれぞれ精製されたHFおよびフルオロオレフィンを回収する蒸留塔210および110にストリーム80および100を経由して供給する。図7に示したプロセスの残りの部分、すなわち、蒸留塔110および210、コンデンサ140および240、クーラー160、デカンター180、およびそれらの関連ストリームのすべては同じ機能を有し、図5で示し、且つ実施例8で記載された同じ番号を付けた装置と同様に動作する。
本発明の別の実施形態において、(a)コンデンサ140および240を単一装置に組み合わせてもよく、(b)クーラー60および160を単一装置に組み合わせることが可能であり、デカンタ70および180を図8に示したように単一装置に組み合わせることが可能であり、(c)3つのコンデンサ50、140および240を単一装置に組み合わせることが可能であり、クーラー60および160を単一装置に組み合わせることが可能であり、デカンタ70および80を単一装置に組み合わせることが可能である。
実施例11
エントレーナーなしでHFからHFC−1429myzを分離するための共沸蒸留
実施例11は、添加されたエントレーナーなしで共沸蒸留によってHFをHFC−1429myz(1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン)から分離できることを実証する。HFC−1429myzおよびHFは、通常の分留によってそれらの完全な分離を妨げる最低沸点共沸混合物を生成させる。図1を今参照すると、HFとHFC−1429myzとを含む組成物を第1の塔110にストリーム100を経由して供給する。この第1の塔は7理論段を含有し、低沸点HF/HFC−1429myz共沸混合物に近づける適切な条件下で運転される。HFC−1429myzをHFと共に共沸混合物を生成させるために必要とされるHFC−1429myzを超えてこの第1の塔に供給しているので、HFC−1429myzを塔の底から出る製品ストリームとしてストリーム120を経由して回収する一方で、HF/HFC−1429myz共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130を140内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第2の塔から再循環される近共沸組成物と混合し、組み合わせたストリームをクーラー160内で過冷却し、デカンタ180に送る。デカンタ180において、組み合わせたストリーム170はHFC−1429mzyリッチ(190)ストリームとHFリッチ(200)ストリームに分離する。ストリーム190を第1の塔の塔頂段に再循環する。12理論段を含有し、HF/HFC−1429myz共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔210の塔頂段にストリーム200を供給する。低沸点HF/HFC−1429myz共沸混合物を生成させるために必要とされるHFを超えてこの第2の塔にHFを供給しているので、HFをストリーム220を経由して塔の底から出る製品ストリームとして回収する一方で、HF/HFC−1429myz共沸混合物に近い組成物をストリーム230を経由して留出物として回収する。ストリーム230を240内で凝縮させ、ストリーム150を経由する第1の塔からの近共沸組成物と混合し、クーラー160、その後、デカンタ180に供給する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いて表12のデータを計算した。
Figure 0005439177
実施例12
エントレーナーなしでHFからPFC−1216を分離するための共沸蒸留
実施例12は、添加されたエントレーナーのない共沸蒸留によってPFC−1216(ヘキサフルオロプロピレンまたはHFP)からHFを分離できることを実証する。HFとHFPは、通常の分留によってそれらの完全な分離を妨げる最低沸点共沸混合物を生成させる。図1を今参照すると、HFとHFPとを含む組成物を第1の塔110にストリーム100を経由して供給する。この第1の塔は8理論段を含有し、低沸点HF/HFP共沸混合物に近づける適切な条件下で運転される。HFPと共に共沸混合物を生成させるために必要とされるHFを超えてHFをこの第1の塔に供給しているので、HFを塔の底から出る製品ストリームとしてストリーム120を経由して回収する一方で、HF/HFP共沸混合物に近い組成物をストリーム130を経由して留出物として回収する。ストリーム130を140内で凝縮させ、ストリーム250を経由して第2の塔から再循環される近共沸組成物と混合し、組み合わせたストリームをクーラー160内で過冷却し、デカンタ180に送る。デカンタ180において、組み合わせたストリーム170はHFリッチ190ストリームとHFPリッチ200ストリームに分離する。ストリーム190を第1の塔の塔頂段に再循環する。26理論段を含有し、HF/HFP共沸混合物に近づける条件下で運転される第2の蒸留塔210の塔頂段にストリーム200を供給する。低沸点HF/HFP共沸混合物を生成させるために必要とされるHFPを超えてこの第2の塔にHFPを供給しているので、HFPをストリーム220を経由して塔の底から出る製品ストリームとして回収する一方で、HF/HFP共沸混合物に近い組成物をストリーム230を経由して留出物として回収する。ストリーム230を240内で凝縮させ、ストリーム150を経由する第1の塔からの近共沸組成物と混合し、クーラー160、その後、デカンタ180に供給する。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いて表13のデータを計算した。
Figure 0005439177
実施例13
エントレーナーとしてCFC−115を用いるHFC−1225zcとHFを分離するための共沸蒸留
実施例13は、HFとフルオロオレフィンが部分的に混和性であることを必要とせずに、共沸混合物を生成させるHFとフルオロオレフィンを本質的に純粋な成分に共沸蒸留によって分離できることを実証する。例示の目的のために、HFC−1225zcをこの実施例におけるフルオロオレフィンとして用い、CFC−115を共沸蒸留のエントレーナーとして用いる。CFC−115、HFC−1225zc、HF三元混合物は、HFとHFC−1225zcとの間およびHFとCFC−115との間で2種の最低沸点二元共沸混合物を含有する。HF/CFC−115共沸混合物は、より低い沸点を有する。更に、HFとCFC−115は部分的に混和性であるのみである。
図2を今参照すると、HFとHFC−1225zcとを含む組成物を8理論段を含有する第1の塔110にストリーム100を経由して供給する。HFリッチ混合物およびCFC−115リーン混合物もストリーム190を経由して塔110の塔頂段に供給する。ストリーム100および190中のHFの組み合わせ量が低沸点HF/HFC−1225zc共沸混合物を生成させるのに必要とされる量を超えているので、ストリーム120を経由して除去されるHFC−1225zcとCFC−115の両方を本質的に含まない塔底液製品として「過剰」HFを回収するとともに、ストリーム130を経由して除去されるHF/HFC−1225zc共沸混合物に近い組成物を有する留出物を産出する条件下で塔110を運転する。ストリーム130をコンデンサ140内で凝縮させ、よってストリーム150を生成させ、第2の蒸留塔からの凝縮した留出物ストリーム250と、必要に応じてストリーム260を経由して添加される新鮮なCFC−115の両方と混合する。組み合わせたストリーム150、250および260を最初にクーラー160、次にデカンタ180に送る。デカンタ180において、過冷却された液体ストリーム170はHFリッチ液相部分とCFC−115リッチ液相部分に分離し、それらをそれぞれストリーム190および200を経由して除去する。デカンタ中に存在するHFC−1225zcは主としてCFC−115リッチ液相部分に分配する。HFリッチストリーム190を前述したように第1の塔に再循環する。デカンタ中のHFリーン液相部分を34理論段を含有する第2の蒸留塔210の塔頂段にストリーム200を経由して供給する。ストリーム200の組成がHF/HFC−1225zc共沸混合物およびHF/CFC−115共沸混合物の有機側に存するためにストリーム200中のHFの濃度が十分小さく、そして蒸留境界が2つの共沸混合物の間を通るので、HFとCFC−115の両方を本質的に含まないHFC−1225zcを塔210から塔底液製品としてストリーム220を経由して除去することが可能である。ストリーム200を基準としてCFC−115に富み、HFC−1225zcが不足した三元組成物を留出物として塔210の塔頂からストリーム230を経由して除去する。極限的には、留出物230の組成はHF/CFC−115共沸混合物の組成に近づけることが可能である。ストリーム230をコンデンサ240内で凝縮させ、よってストリーム250を生成させ、その後、前述したようにストリーム150および260と組み合わせる。
測定熱力学特性および計算測定熱力学特性を用いて表14のデータを計算した。
Figure 0005439177
一般的記載または実施例において上で記載された作業のすべてが必要とは限らず、特定の作業の一部が必要でない場合があり、記載された作業に加えて1つ以上の更なる作業を行ってもよいことに留意されたい。更にまた、作業を記載する順序は必ずしも作業を行う順序ではない。
前述の明細書において、特定の実施形態に関して概念を記載してきた。しかし、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱せずに種々の修正および変更を行うことが可能であることを認めるであろう。従って、本明細書および図は、限定的意味でなく例示として考えるべきであり、こうしたすべての修正は本発明の範囲内に含まれるものであることを意図している。
有益性、他の利点および問題に対する解決策を特定の実施形態に関して上で記載してきた。しかし、有益性、利点および問題に対する解決策、ならびにあらゆる有益性、利点または解決策を想到させ得るか、またはより顕著になさしめ得るあらゆる特徴は、いずれかまたはすべての請求項の決定的な特徴、必要な特徴または必須の特徴として解釈されるべきではない。
理解しやすいように別個の実施形態の文脈において本明細書において記載される幾つかの特徴を、単一実施形態における組み合わせで提供してもよいことは認められるべきである。逆に、簡略のため単一実施形態の文脈において記載される種々の特徴を、別個に、またはいずれかの下位組み合わせで提供してもよい。更に、範囲で記載された値への言及は、当該範囲内の各値およびあらゆる値を含む。
以上、本発明を要約すると下記のとおりである。
1.HFとフルオロオレフィンとを含む混合物を分離する方法であって、
a.HFとフルオロオレフィンとを含む組成物を第1の蒸留塔に供給する工程、
b.HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として、そしてi)HFまたはii)フルオロオレフィンのいずれかを第1の塔底液組成物として除去する工程、
c.上記第1の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.上記第1の塔底液として除去されるものと同じ化合物に富む第1の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第1の液相を上記第1の蒸留塔に再循環で戻す工程
を含む方法。
2.工程(d)において再循環されない第2の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第2の液相を第2の蒸留塔に供給する
工程、および工程(b)において第1の塔底液組成物として回収されない化合物を第2の塔底液組成物として回収する工程を更に含む上記1に記載の方法。
3.フッ化水素とフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するフルオロオレフィンと、フッ化水素とを含む混合物から該フルオロオレフィンを分離する方法であって、
a.フッ化水素と上記フルオロオレフィンとを含む上記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程、
b.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として上記第1の蒸留塔から除去する工程、
c.フッ化水素を本質的に含まないフルオロオレフィンを上記第1の蒸留塔の底から回収する工程、
d.上記共沸組成物を凝縮させて、i)フッ化水素リッチ相、およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
e.上記フルオロオレフィンリッチ相を上記第1の蒸留塔に再循環する工程
を含む方法。
4.a.フッ化水素リッチ相を第2の蒸留塔に供給する工程、および
b.フルオロオレフィンを本質的に含まないフッ化水素を上記第2の蒸留塔の底から回収する工程
を更に含む上記3に記載の方法。
5.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環する工程を更に含む上記4に記載の方法。6.フッ化水素とフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するフッ化水素と、フルオロオレフィンとを含む混合物から該フッ化水素を分離する方法であって、
a.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む上記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程、
b.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物または共沸様組成物を留出物として上記第1の蒸留塔から除去する工程、
c.フルオロオレフィンを本質的に含まないフッ化水素を上記第1の蒸留塔の底から回収する工程、
d.上記共沸組成物を凝縮させて、フルオロオレフィンリッチ相およびフッ化水素リッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
e.上記HFリッチ相を上記第1の蒸留塔に再循環する工程
を含む方法。
7.a.フルオロオレフィンリッチ相を第2の蒸留塔に供給する工程、および
b.フッ化水素を本質的に含まないフルオロオレフィンを上記第2の蒸留塔の底から回収する工程
を更に含む上記6に記載の方法。
8.第2の留出物を2つの液相に再循環する工程を更に含む上記7に記載の方法。
9.フルオロオレフィンとHFの共沸濃度より高いで濃度で混合物中に存在するフルオロオレフィンと、HFとを含む混合物から該フルオロオレフィンを精製する方法であって、
a.フルオロオレフィンとHFとを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
b.第1の蒸留工程において上記第2の混合物を蒸留して、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびフルオロオレフィンを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)エントレーナーリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.任意に上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
10.エントレーナーリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとフルオロオレフィンとHFとを含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む塔底液組成物を生成させる工程とを更に含む上記9に記載の方法。
11.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含む上記10に記載の方法。
12.HFとフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するHFと、フルオロオレフィンと含む混合物からHFを精製する方法であって、
a.フルオロオレフィンとHFとを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
b.第1の蒸留工程において上記第2の混合物を蒸留して、HFとエントレーナーとフルオロオレフィンとを含む第1の留出物組成物、およびHFを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.任意に上記HFリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
13.工程(c)のエントレーナーリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含む上記12に記載の方法。
14.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含む上記13に記載の方法。
15.フルオロオレフィンが、
(i)式E−RCH=CHRまたは式Z−RCH=CHR(式中、RおよびRは独立してC〜Cパーフルオロアルキル基である)のフルオロオレフィン、
(ii)式シクロ−[CX=CY(CZW)−](式中、X、Y、ZおよびWは独立してHまたはFであり、nは2〜5の整数である)の環式フルオロオレフィン、
(iii)テトラフルオロエチレン(CF=CF)、ヘキサフルオロプロペン(CFCF=CF)、1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCF)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CF=CHCF)、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CF=CFCHF)、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCHF)、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CH=CFCF)、1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CHF=CHCF)、1,1,2,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF=CFCHF)、1,1,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF=CHCHF)、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCHF)、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH=CHCF)、2,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHFCF=CH)、1,1,2−トリフルオロ−1−プロペン(CHCF=CF)、1,2,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHFCF=CF)、1,1,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHFCH=CF)、1,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHFCH=CHF)、1,1,1,2,3,4,4,4−オクタフルオロ−2−ブテン(CFCF=CFCF)、1,1,2,3,3,4,4,4−オクタフルオロ−1−ブテン(CFCFCF=CF)、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CFCF=CHCF)、1,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCFCF)、1,1,1,2,3,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CHFCF=CFCF)、1,3,3,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン((CFC=CHF)、1,1,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF=CHCFCF)、1,1,2,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF=CFCHFCF)、1,1,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF=CFCFCHF)、2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CFCFCF=CH)、1,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCFCF)、1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCF)、1,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCFCHF)、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHFCF=CFCHF)、1,1,1,2,3,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHFCF=CFCF)、1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHFCH=CFCF)、1,1,1,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CFCH=CFCHF)、1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF=CFCFCHF)、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF=CFCHFCHF)、3,3,3−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン(CH=C(CF)、1,1,1,2,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHFCH=CFCF)、1,1,1,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CFCH=CFCHF)、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CFCFCH=CH)、1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHFCH=CHCF)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHCF=CFCF)、2,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH=CFCFCHF)、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHFCF=CHCHF)、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHCFCF=CF)、1,1,2,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHFCF=CFCHF)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CF=C(CF)(CH))、2−(ジフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH=C(CHF)(CF))、2,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH=CFCHFCF)、1,2,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHCF)、1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCHFCF)、1,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCFCHF)、1,2,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCHF)、3,3,4,4−テトラフルオロ−1−ブテン(CH=CHCFCHF)、1,1−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CF=C(CHF)(CH))、1,3,3,3−テトラフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CHF=C(CF)(CH))、3,3−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CH=C(CHF)、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−ブテン(CFCF=CHCH)、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−ブテン(CHCF=CHCF)、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−2−ペンテン(CFCF=CFCFCF)、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−1−ペンテン(CF=CFCFCFCF)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CFC=CHCF)、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CFCF=CHCFCF)、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CFCH=CFCFCF)、1,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCFCFCF)、1,1,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF=CHCFCFCF)、1,1,2,3,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF=CFCFCFCHF)、1,1,2,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CHFCF=CFCFCF)、1,1,1,2,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CFCF=CFCFCHF)、1,1,1,2,3,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CFCF=CFCHFCF)、1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CFCF(CF)、1,1,2,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF=CFCH(CF)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CFCH=C(CF)、1,1,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF=CHCF(CF)、2,3,3,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CH=CFCFCFCF)、1,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCFCFCHF)、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH=C(CF)CFCF)、1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF=CHCH(CF)、1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCF(CF)、1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF=C(CF)CHCF)、3,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン((CFCFCH=CH)、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CFCFCFCH=CH)、2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CH=CFCFCFCHF)、1,1,3,3,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF=CHCFCHCF)、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−メチル−2−ブテン(CFCF=C(CF)(CH))、2,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH=CFCH(CF)、1,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCH(CF)、1,1,1,4−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CHFCH=C(CF)、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CHCF=C(CF)、1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CFC=CHCH)、3,4,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2−ペンテン(CFCF
CF=CHCH)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−ブテン(CFC(CH)=CHCF)、3,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−1−ペンテン(CH=CHCFCHFCF)、4,4,4−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH=C(CF)CHCF)、1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ドデカフルオロ−1−ヘキセン(CF(CFCF=CF)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,6−ドデカフルオロ−3−ヘキセン(CFCFCF=CFCFCF)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CFC=C(CF)、1,1,1,2,3,4,5,5,5−ナノフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CFCFCF=CFCF)、1,1,1,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CFC=CHC)、1,1,1,3,4,5,5,5−オクタフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CFCFCF=CHCF)、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセン(CFCFCFCFCH=CH)、4,4,4−トリフルオロ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH=CHC(CF)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CFC=C(CH)(CF))、2,3,3,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH=CFCFCH(CF)、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−3−メチル−2−ペンテン(CFCF=C(CH)CFCF)、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン(CFCH=CHCH(CF)、3,4,4,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−2−ヘキセン(CFCFCFCF=CHCH)、3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロ−1−ヘキセン(CH=CHCFCFCFCHF)、1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CFC=CHCFCH)、4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH=C(CF)CH)、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−メチル−1−ペンテン(CFCFCFC(CH)=CH)、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−2−ヘキセン(CFCFCFCH=CHCH)、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−1−ヘキセン(CH=CHCHCF)、1,1,1,2,2,3,4−ヘプタフルオロ−3−ヘキセン(CFCFCF=CFC)、4,5,5,5−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH=CHCHCF(CF)、1,1,1,2,5,5,5−ヘプタフルオロ−4−メチル−2−ペンテン(CFCF=CHCH(CF)(CH))、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CFC=CFC)、1,1,1,2,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−テトラデカフルオロ−2−ヘプテン(CFCF=CFCFCF)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,7,7,7−テトラデカフルオロ−3−ヘプテン(CFCFCF=CFCF)、1,1,1,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CFCH=CFCFCF)、1,1,1,2,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CFCF=CHCFCF)、1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CFCFCH=CFCF)および1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CFCFCF=CHCF)からなる群から選択されたフルオロオレフィン
からなる群から選択される上記1、3、6、9または12のいずれかに記載の方法。
16.フルオロオレフィンが、HFC−1225ye、HFC−1234ze、HFC−1234yfおよびHFC−1243zfからなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含む上記15に記載の方法。
17.HFC−1225ye、HF、およびHFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種との混合物からHFC−1225yeを分離する方法であって、
a.追加のHFC−1225yeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
b.上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1225yeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1225yeリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
d.(c)からの上記HFC−1225yeリッチ相を上記第2の蒸留工程に再循環で戻す工程と
を含む方法。
18.HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1225yeを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含む上記17に記載の方法。
19.HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
a.HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相および(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
20.HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含む上記19に記載の方法。
21.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含む上記20に記載の方法。
22.エントレーナーが、
a.メタン、エタン、エチレン、アセチレン、ビニルアセチレン、n−プロパン、プロピレン、プロピン、シクロプロパン、シクロプロペン、プロパジエン、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、イソブテン、1,3−ブタジエン、2,2−ジメチルプロパン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、1−ブチン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、1−ペンテン、2−ペンテンおよびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含む炭化水素エントレーナー、
b.塩化メチレン、塩化メチルおよびそれらの混合物からなる群から選択されたクロロカーボンエントレーナー、
c.ジクロロジフルオロメタン(CFC−12)、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチレン、クロロペンタフルオロエタン(CFC−115)、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114)、1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114a)、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(CFC−113)、1,1,1−トリクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(CFC−113a)、1,1,2−トリクロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(CFC−215bb)、2,2−ジクロロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CFC−216aa)、1,2−ジクロロ−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CFC−216ba)、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CFC−217ba)、2−クロロ−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFC−1215xc)およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むクロロフルオロカーボン(CFC)エントレーナー、
d.ジクロロフルオロメタン(HCFC−21)、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロエタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)、1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124a)、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(HCFC−133a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、2−クロロ−1,1−ジフルオロエチレン(HCFC−1122)およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)エントレーナー、
e.1,1,2−トリフルオロエチレン(HFC−1123)、1,1−ジフルオロエチレン(HFC−1132a)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFC−1225zc)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFC−1234yf)、3,3,3−トリフルオロプロペン(HFC−1243zf)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFC−1234ze)、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(HFC−1429mzy)、1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(HFC−162−13mczy)、1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(HFC−162−13mcyz)およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むヒドロフルオロカーボン(HFC)エントレーナー、
f.ヘキサフルオロエタン(PFC−116)、オクタフルオロプロパン(PFC−218)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブチン(PFBY−2)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP、PFC−1216)、ヘキサフルオロシクロプロパン(PFC−C216)、オクタフルオロシクロブタン(PFC−C318)、デカフルオロブタン(PFC−31−10、すべての異性体)、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(PFC−1316mxx)、オクタフルオロ−2−ブテン(PFC−1318my、シスおよびトランス)、ヘキサフルオロブタジエン(PFC−2316)およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むパーフルオロカーボン(PFC)エントレーナー、
g.トリフルオロメチル−ジフルオロメチルエーテル(CFOCHF、HFOC−125E)、1,1−ジフルオロジメチルエーテル、テトラフルオロジメチルエーテル(HFOC−134E)、ジフルオロメチルメチルエーテル(CHFOCH、HFOC−152aE)、ペンタフルオロエチルメチルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むフルオロエーテルエントレーナー、および
h.HFPO、SF、塩素、ヘキサフルオロアセトン、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)、PEVE(パーフルオロエチルビニルエーテル)およびそれらの混合物からなる群から選択された種々の他の化合物
からなる群から選択される上記9または12に記載の方法。
23.エントレーナーが、CFC−115(クロロペンタフルオロエタン)、CFC−114(1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、CFC−114a(1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−21(ジクロロフルオロメタン)、HCFC−124(1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−124a(1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HCFC−133a(1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン)、HCFC−142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン)、HCFC−1122(1−クロロ−2,2−ジフルオロエチレン)、HFC−1234ze(1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)、HFC−1123(トリフルオロエチレン)、HFC−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)、PFC−218(オクタフルオロエタン)、PFC−C216(トリフルオロシクロプロパン)、シス−およびトランス−PFC−1318(オクタフルオロ−2−ブテン)、PFC−1216(ヘキサフルオロプロペン、HFP)、PFC−C318(オクタフルオロシクロブタン)、PFC−31−10my(デカフルオロブタン)、PFC−2316(ヘキサフルオロブタジエン)、PEVE(パーフルオロエチルビニルエーテル)、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)、SF(六フッ化硫黄)、Cl(塩素)、シクロプロパン、C(エタン)、プロパン、n−ブタン、イソブタン、2,2−ジメチルプロパン、1−ブテン、イソブテン、1,3−ブタジエン、シス−およびトランス−2−ブテン、1−ブチン、ビニルアセチレン、ヘキサフルオロアセトン、1,1−ジフルオロジメチルエーテル、ペンタフルオロエチルメチルエーテル、テトラフルオロジメチルエーテル、およびこれらのいずれかの混合物からなる群から選択される上記19に記載の方法。
24.HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234zeを分離する方法であって、
a)追加のHFC−1234zeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
b)上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1234zeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
c)上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234zeリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d)(c)からのHFC−1234zeリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
25.HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1234zeを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含む上記24に記載の方法。
26.HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
a.HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234zeと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
27.HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程、およびエントレーナーとHFの共沸混合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程を更に含む上記26に記載の方法。
28.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含む上記26に記載の方法。
29.HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234yfを分離する方法であって、
a.追加のHFC−1234yfを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
b.上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを本質的に含まないHFC−1234yfを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234yfリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.(c)からの上記HFC−1234yfリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
30.HFリッチ相を第3の蒸留工程に供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第3の留出物、およびHFC−1234yfを本質的に含まないHFを含む第3の塔底液組成物を生成させる工程を更に含む上記29に記載の方法。
31.HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
a.HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234yfと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
を含む方法。
32.HFリッチ相を第2の蒸留工程に供給する工程と、エントレーナーとHFの共沸混
合物を含む第2の留出物組成物、およびエントレーナーを本質的に含まないHFを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程とを更に含む上記31に記載の方法。
33.第2の留出物組成物を2つの液相に再循環で戻す工程を更に含む上記32に記載の方法。

Claims (11)

  1. HFとフルオロオレフィンとを含む混合物を分離する方法であって、
    a.HFとフルオロオレフィンとを含む組成物を第1の蒸留塔に供給する工程、
    b.HFとフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として、そしてi)HFまたはii)フルオロオレフィンのいずれかを第1の塔底液組成物として除去する工程、
    c.上記第1の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.上記第1の塔底液として除去されるものと同じ化合物に富む第1の液相であって、i)HFリッチ相またはii)フルオロオレフィンリッチ相のいずれかである第1の液相を上記第1の蒸留塔に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  2. フッ化水素とフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するフルオロオレフィンと、フッ化水素とを含む混合物から該フルオロオレフィンを分離する方法であって、
    a.フッ化水素と上記フルオロオレフィンとを含む上記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程、
    b.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物を第1の留出物として上記第1の蒸留塔から除去する工程、
    c.フッ化水素を100ppm(モル基準)未満しか含まないフルオロオレフィンを上記第1の蒸留塔の底から回収する工程、
    d.上記共沸組成物を凝縮させて、i)フッ化水素リッチ相、およびii)フルオロオレフィンリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    e.上記フルオロオレフィンリッチ相を上記第1の蒸留塔に再循環する工程
    を含む方法。
  3. フッ化水素とフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するフッ化水素と、フルオロオレフィンとを含む混合物から該フッ化水素を分離する方法であって、
    a.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む上記混合物を第1の蒸留塔に供給する工程、
    b.フッ化水素とフルオロオレフィンとを含む共沸組成物または共沸様組成物を留出物として上記第1の蒸留塔から除去する工程、
    c.フルオロオレフィンを100ppm(モル基準)未満しか含まないフッ化水素を上記第1の蒸留塔の底から回収する工程、
    d.上記共沸組成物を凝縮させて、フルオロオレフィンリッチ相およびフッ化水素リッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    e.上記HFリッチ相を上記第1の蒸留塔に再循環する工程
    を含む方法。
  4. フルオロオレフィンとHFの共沸濃度より高いで濃度で混合物中に存在するフルオロオレフィンと、HFとを含む混合物から該フルオロオレフィンを精製する方法であって、
    a.フルオロオレフィンとHFとを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
    b.第1の蒸留工程において上記第2の混合物を蒸留して、HFとフルオロオレフィンとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびフルオロオレフィンを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)エントレーナーリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.任意に上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  5. HFとフルオロオレフィンの共沸濃度より高い濃度で存在するHFと、フルオロオレフィンと含む混合物からHFを精製する方法であって、
    a.フルオロオレフィンとHFとを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
    b.第1の蒸留工程において上記第2の混合物を蒸留して、HFとエントレーナーとフルオロオレフィンとを含む第1の留出物組成物、およびHFを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、i)エントレーナーリッチ相とii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.任意に上記HFリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  6. HFC−1225ye、HF、およびHFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種との混合物からHFC−1225yeを分離する方法であって、
    a.追加のHFC−1225yeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
    b.上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1225yeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを100ppm(モル基準)未満しか含まないHFC−1225yeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1225yeリッチ相である2つの液相を生成させる工程と、
    d.(c)からの上記HFC−1225yeリッチ相を上記第2の蒸留工程に再循環で戻す工程と
    を含む方法。
  7. HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
    a.HFC−1225yeと、HFと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む上記混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
    b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1225yeと、HFC−236eaまたはHFC−236cbの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相および(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  8. HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234zeを分離する方法であって、
    a)追加のHFC−1234zeを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
    b)上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234zeとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを100ppm(モル基準)未満しか含まないHFC−1234zeを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
    c)上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234zeリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d)(c)からのHFC−1234zeリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  9. HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
    a.HFC−1234zeと、HFと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
    b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234zeと、HFC−245faまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  10. HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種との混合物からHFC−1234yfを分離する方法であって、
    a.追加のHFC−1234yfを第2の蒸留工程から供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第1の留出物、およびHFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種を含む第1の塔底液組成物を生成させる第1の蒸留工程に上記混合物を供する工程、
    b.上記第1の留出物を第2の蒸留工程に供給して、HFC−1234yfとHFの共沸混合物を含む第2の留出物、およびHFを100ppm(モル基準)未満しか含まないHFC−1234yfを含む第2の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第2の留出物を凝縮させて、i)HFリッチ相とii)HFC−1234yfリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.(c)からの上記HFC−1234yfリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
  11. HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物からHFを分離する方法であって、
    a.HFC−1234yfと、HFと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む混合物にエントレーナーを添加し、よって第2の混合物を生成させる工程、
    b.上記第2の混合物を第1の蒸留工程において蒸留して、HFとエントレーナーとを含む第1の留出物組成物、およびHFC−1234yfと、HFC−245cbまたはHFC−245ebの少なくとも1種とを含む第1の塔底液組成物を生成させる工程、
    c.上記第1の留出物組成物を凝縮させて、(i)エントレーナーリッチ相と(ii)HFリッチ相である2つの液相を生成させる工程、および
    d.上記エントレーナーリッチ相を上記第1の蒸留工程に再循環で戻す工程
    を含む方法。
JP2009525655A 2006-08-24 2007-08-24 共沸蒸留によってフッ化水素からフルオロオレフィンを分離する方法 Active JP5439177B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US83973706P 2006-08-24 2006-08-24
US60/839,737 2006-08-24
PCT/US2007/018837 WO2008024508A1 (en) 2006-08-24 2007-08-24 Processes for separation of fluoroolefins from hydrogen fluoride by azeotropic distillation

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010501579A JP2010501579A (ja) 2010-01-21
JP2010501579A5 JP2010501579A5 (ja) 2010-09-30
JP5439177B2 true JP5439177B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=38752508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009525655A Active JP5439177B2 (ja) 2006-08-24 2007-08-24 共沸蒸留によってフッ化水素からフルオロオレフィンを分離する方法

Country Status (8)

Country Link
US (2) US8273928B2 (ja)
EP (2) EP2433921B1 (ja)
JP (1) JP5439177B2 (ja)
CN (1) CN101541715B (ja)
ES (1) ES2450945T3 (ja)
PL (1) PL2433921T3 (ja)
RU (1) RU2466979C2 (ja)
WO (1) WO2008024508A1 (ja)

Families Citing this family (68)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1951854B1 (en) * 2005-11-01 2019-07-03 The Chemours Company FC, LLC Method for depositing a fluorolubricant
CN101351436B (zh) * 2005-12-14 2013-09-11 Sasol技术股份有限公司 用于生产提纯的甲基异丁基酮的方法和装置
KR101227174B1 (ko) * 2005-12-14 2013-01-28 사솔 테크날러지 (프로프라이어터리) 리미티드 정제된 메틸 이소부틸 케톤을 제조하기 위한 방법 및 장치
DE102006004870A1 (de) * 2006-02-02 2007-08-16 Siltronic Ag Halbleiterschichtstruktur und Verfahren zur Herstellung einer Halbleiterschichtstruktur
US7722781B2 (en) * 2006-06-27 2010-05-25 E.I. Du Pont De Nemours And Company Tetrafluoropropene production processes
WO2008002499A2 (en) * 2006-06-27 2008-01-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Tetrafluoropropene production processes
US7563384B2 (en) * 2006-07-28 2009-07-21 Honeywell International Inc. Essentially non-flammable low global warming compositions
RU2466979C2 (ru) 2006-08-24 2012-11-20 Е.И.Дюпон Де Немур Энд Компани Способ отделения фторолефинов от фтороводорода путем азеотропной дистилляции
WO2008030438A2 (en) * 2006-09-05 2008-03-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company A process and methods of purification for the manufacture fluorocarbons
ES2665924T3 (es) * 2006-09-08 2018-04-30 The Chemours Company Fc, Llc Composiciones azeotrópicas que comprenden 1,1,1,2,3-pentafluoropropeno y fluoruro de hidrógeno y sus usos
US7888539B2 (en) * 2007-02-23 2011-02-15 E.I. Du Pont De Nemours And Company Azeotrope compositions of octafluorocyclobutane and uses thereof
US7641808B2 (en) * 2007-08-23 2010-01-05 E.I. Du Pont De Nemours And Company Azeotropic compositions comprising fluorinated olefins for cleaning applications
US8287579B2 (en) * 2007-09-17 2012-10-16 Thermage, Inc. Method of using cryogenic compositions for cooling heated skin
JP5136111B2 (ja) * 2008-02-19 2013-02-06 セントラル硝子株式会社 フルオロオレフィンとフッ化水素の分離方法
CA2713086A1 (en) * 2008-02-21 2009-08-27 E.I. Du Pont De Nemours And Company Processes for separation of 2,3,3,3-tetrafluoropropene from hydrogen fluoride by azeotropic distillation
KR101686248B1 (ko) 2008-02-21 2016-12-13 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 3,3,3-트라이플루오로프로펜 및 플루오르화수소를 포함하는 공비 조성물 및 이의 분리방법
CA2712616A1 (en) * 2008-02-21 2009-08-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Processes for separation of 1,3,3,3-tetrafluoropropene from hydrogen fluoride by azeotropic distillation
JP5176624B2 (ja) * 2008-03-18 2013-04-03 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
MX2010012148A (es) * 2008-05-07 2010-12-06 Du Pont Composiciones que comprenden 2,3-dicloro-1,1,1-trifluoropropano, 2-cloro-1,1,1-trifluoropropeno, 2-cloro-1,1,1,2-tetrafluoropropano o 2,3,3,3-tetrafluoropropeno.
US8168837B2 (en) 2008-05-15 2012-05-01 Honeywell International Inc. Process for separating hydrogen fluoride from organic feedstocks
EP2326613B1 (en) 2008-08-26 2018-10-10 Daikin Industries, Ltd. Producing 2,3,3,3-tetrafluoropropene
FR2937328B1 (fr) 2008-10-16 2010-11-12 Arkema France Procede de transfert de chaleur
US20100119460A1 (en) * 2008-11-11 2010-05-13 Honeywell International Inc. Azeotrope-Like Compositions Of 2,3,3,3-Tetrafluoropropene And 3,3,3-Trifluoropropene
US8871112B2 (en) 2008-11-19 2014-10-28 E I Du Pont De Nemours And Company Compositions comprising 2,3,3,3-tetrafluoropropene and hydrocarbons and uses thereof
US8735636B2 (en) * 2009-03-24 2014-05-27 Arkema Inc. Separation of R-1233 from hydrogen fluoride
US9061958B2 (en) 2009-03-24 2015-06-23 Arkema Inc. Separation of R-1233 from hydrogen fluoride
JP5626345B2 (ja) * 2009-11-10 2014-11-19 ダイキン工業株式会社 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの精製方法
US8951431B2 (en) 2010-05-06 2015-02-10 E I Du Pont De Nemours And Company Azeotrope-like compositions of pentafluoropropene and water
US8747691B2 (en) 2010-05-06 2014-06-10 Honeywell International Inc. Azeotrope-like compositions of tetrafluoropropene and water
US8436218B2 (en) * 2010-05-27 2013-05-07 Honeywell International Inc. Azeotrope-like composition of hexafluoropropane, hexafluoropropene and hydrogen fluoride
WO2012011609A1 (en) 2010-07-23 2012-01-26 Daikin Industries, Ltd. Purification method of 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US8518293B2 (en) 2010-09-03 2013-08-27 Honeywell International Inc. 1,3,3,3-tetrafluoropropene process azeotropes with HF
WO2012157764A1 (ja) * 2011-05-19 2012-11-22 旭硝子株式会社 作動媒体および熱サイクルシステム
FR2977584B1 (fr) * 2011-07-08 2014-12-05 Arkema France Procede de separation et recuperation du 2,3,3,3-tetrafluoropropene et de l'acide fluorhydrique
US9309116B2 (en) * 2011-09-26 2016-04-12 Honeywell International Inc. Method for producing high concentration aqueous HF solutions
US8592538B2 (en) * 2011-12-20 2013-11-26 Honeywell International Inc. Azeotropes of methyl chloride with fluorocarbons
US8519200B1 (en) * 2012-02-23 2013-08-27 Honeywell International Inc. Azeotropic compositions of 1,1,3,3-tetrachloro-1-fluoropropane and hydrogen fluoride
BR112015002214A2 (pt) * 2012-08-01 2017-07-04 Du Pont composição e processos de preparação de uma espuma termoplástica ou termofixa, de produção de refrigeração, de produção de um produto em aerosol e para extinção ou supressão de incêndio
US20150191576A1 (en) * 2012-08-01 2015-07-09 E I Du Pont De Nemours And Company Azeotropic and azeotrope-like compositions of e-1,3,4,4,4-pentafluoro-3-trifluoromethyl-1-butene and z-1,1,1,4,4,4-hexafluoro-2-butene and uses thereof
WO2014028697A1 (en) * 2012-08-15 2014-02-20 E. I. Du Pont De Nemours And Company Azeotropic and azeotrope-like compositions of 2,3,3,4,4,4-hexafluoro-1-butene and 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane and uses thereof
US8987399B2 (en) * 2012-11-08 2015-03-24 Honeywell International Inc. Azeotropes of isobutylene with fluoro-olefins
US8927666B2 (en) 2012-11-08 2015-01-06 Honeywell International Inc. Polymerization of monomers using fluorinated propylene solvents
FR3000093B1 (fr) * 2012-12-26 2015-07-17 Arkema France Composition azeotropique ou quasi-azeotropique de chloromethane
FR3003566B1 (fr) * 2013-03-20 2018-07-06 Arkema France Composition comprenant hf et e-3,3,3-trifluoro-1-chloropropene
FR3003565B1 (fr) * 2013-03-20 2018-06-29 Arkema France Composition comprenant hf et 2,3,3,3-tetrafluoropropene
FR3003569B1 (fr) 2013-03-20 2015-12-25 Arkema France Composition comprenant hf et 1,3,3,3-tetrafluoropropene
FR3003567B1 (fr) * 2013-03-20 2015-03-06 Arkema France Composition comprenant hf et 3,3,3-trifluoropropene
CN110041163A (zh) * 2013-07-16 2019-07-23 Agc株式会社 三氟乙烯的保存方法
CN110184033A (zh) * 2013-10-08 2019-08-30 得凯莫斯公司弗罗里达有限公司 E-HFO-1438ez和E-1-氯-三氟丙烯的类共沸组合物及其用途
FR3015478B1 (fr) 2013-12-19 2015-12-25 Arkema France Compositions azeotropiques a base de fluorure d'hydrogene et de z-3,3,3-trifluoro-1-chloropropene
MX2016014052A (es) * 2014-04-29 2017-02-14 Arkema Inc Separacion de r-1233 de fluoruro de hidrogeno.
EP3180407B1 (en) * 2014-08-12 2020-01-08 The Chemours Company FC, LLC Azeotropic and azeotrope-like compositions of hfo-e-1,3,4,4,4-pentafluoro-3-trifluoromethyl-1-butene and uses thereof
JP6735766B2 (ja) * 2015-03-02 2020-08-05 ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー Z−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの共沸及び共沸様組成物
CN105669363A (zh) * 2016-02-23 2016-06-15 常熟三爱富中昊化工新材料有限公司 一种含氟烯烃的纯化方法
US10399004B2 (en) * 2016-09-08 2019-09-03 Eastman Chemical Company Thermally integrated distillation systems and processes using the same
FR3056222B1 (fr) 2016-09-19 2020-01-10 Arkema France Composition a base de 1-chloro-3,3,3-trifluoropropene
FR3067347B1 (fr) 2017-06-09 2020-07-24 Arkema France 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane de haute purete, son procede de fabrication et utilisation
FR3096984B1 (fr) * 2017-06-09 2023-07-14 Arkema France 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane de haute pureté, son procédé de fabrication et utilisation
CN110945099A (zh) * 2017-07-27 2020-03-31 科慕埃弗西有限公司 包含氟化氢和氟碳化合物的共沸组合物
KR20200051590A (ko) * 2017-09-11 2020-05-13 더 케무어스 컴퍼니 에프씨, 엘엘씨 플루오르화수소 및 플루오로카본을 포함하는 공비 조성물
AU2018390660B2 (en) * 2017-12-18 2023-01-05 Daikin Industries, Ltd. Refrigeration Cycle Apparatus
FR3077572B1 (fr) 2018-02-05 2021-10-08 Arkema France Composition azeotropique ou quasi-azeotropique ternaire comprenant hf, 2,3,3,3-tetrafluoropropene et 1,1,1,2,2,-pentafluoropropane.
EP3788126A1 (en) * 2018-05-03 2021-03-10 The Chemours Company FC, LLC Binary azeotrope and azeotrope-like compositions comprising perfluoroheptene
US11318338B2 (en) * 2018-10-15 2022-05-03 Honeywell International Inc. Azeotrope or azeotrope-like compositions of trifluoroidomethane (CF3I) and 1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane (HFC-236fa)
US11344761B2 (en) 2018-10-15 2022-05-31 Honeywell International Inc. Azeotrope or azeotrope-like compositions of trifluoroiodomethane (CF3I) and 1,1,1,2,2,3,3,-heptafluoropropane (HFC-227ca)
US10662135B2 (en) * 2018-10-15 2020-05-26 Honeywell International Inc. Azeotrope or azeotrope-like compositions of trifluoroiodomethane (CF3I) and hexafluoroacetone (HFA)
EP3919467A4 (en) * 2019-01-28 2022-11-02 Daikin Industries, Ltd. AZEOTROPIC COMPOSITION CONTAINING 1,2-DIFLUOROETHYLENE OR 1,1,2-TRIFLUOROETHYLENE AND HYDROGEN FLUORIDE
EP4234529A1 (en) * 2020-10-21 2023-08-30 Daikin Industries, Ltd. Method for producing composition containing purified fluorine-containing ether compound

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2831902A (en) 1957-01-18 1958-04-22 Dow Chemical Co Separation of 2-fluoropropene
US3947558A (en) * 1973-08-16 1976-03-30 Dow Chemical (Nederland) B.V. Method of recovering HF from mixtures containing C1 -C3 halocarbon compounds
SU1706690A1 (ru) 1988-04-19 1992-01-23 Всесоюзный Научно-Исследовательский Институт Технического Углерода Пористый углеродный материал
JP3175286B2 (ja) * 1991-04-15 2001-06-11 ダイキン工業株式会社 フッ化水素と1,1,1−トリフルオロ−2−クロロエタンの共沸混合物および1,1,1−トリフルオロ−2−クロロエタンの精製方法
FR2675496B1 (fr) * 1991-04-17 1993-09-03 Atochem Procede de separation du fluorure d'hydrogene de ses melanges avec le 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane.
KR100295306B1 (ko) * 1992-04-13 2001-09-17 이노우에 노리유끼 플루오르화수소의제거방법
CA2137279C (en) 1992-06-05 2001-08-21 Hirokazu Aoyama Method for manufacturing 1,1,1,2,3-pentafluoropropene 1,1,1,2,3-pentafluoropropane
US5396000A (en) 1993-05-24 1995-03-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for the manufacture of 1,1,1,2,3,-pentafluoropropane
JPH09509147A (ja) 1993-12-14 1997-09-16 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー パーハロフルオロ化されたブタンのための方法
WO1998033755A1 (en) 1997-01-31 1998-08-06 E.I. Du Pont De Nemours And Company The catalytic manufacture of pentafluoropropenes
US6031141A (en) 1997-08-25 2000-02-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fluoroolefin manufacturing process
US6303838B1 (en) * 1997-10-17 2001-10-16 E.I. Du Pont De Nemours And Company Separating 1,1,1,3,3-pentafluoropropane from hydrogen fluoride
US5918481A (en) 1997-11-20 1999-07-06 Alliedsignal Inc. Process for separating hydrogen fluoride from fluorocarbons
AU747117B2 (en) * 1997-11-25 2002-05-09 Ineos Fluor Holdings Limited Preparation of fluorine-containing organic compounds
US6013846A (en) 1998-03-05 2000-01-11 Elf Atochem North America, Inc. Azeotrope of HF and 1233zd
JP3518321B2 (ja) * 1998-03-23 2004-04-12 ダイキン工業株式会社 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法
US20030028057A1 (en) 2001-07-20 2003-02-06 Stephen Owens Methods and materials for the preparation and purification of halogenated hydrocarbons
RU2265007C1 (ru) * 2004-05-31 2005-11-27 Орлов Александр Павлович Способ выделения 1-фтор-1,1-дихлорэтана, 1,1-дифтор-1-хлорэтана, 1,1,1-трифторэтана и хлористого водорода из газов синтеза
US20060094911A1 (en) * 2004-10-29 2006-05-04 Rao Velliyur N M Noncatalytic manufacture of 1,1,3,3,3-pentafluoropropene from 1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane
US20060116538A1 (en) 2004-10-29 2006-06-01 Ralph Newton Miller Azeotrope compositions comprising 1,1,3,3,3-pentafluoropropene and hydrogen fluoride and uses thereof
US7709438B2 (en) 2005-11-01 2010-05-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Azeotrope compositions comprising nonafluoropentene and hydrogen fluoride and uses thereof
US7476771B2 (en) 2005-11-01 2009-01-13 E.I. Du Pont De Nemours + Company Azeotrope compositions comprising 2,3,3,3-tetrafluoropropene and hydrogen fluoride and uses thereof
US7385094B2 (en) 2005-11-01 2008-06-10 E.I. Du Pont De Nemours And Company Azeotrope compositions comprising tridecafluoro-3-heptene and hydrogen fluoride and uses thereof
US7423188B2 (en) 2005-11-01 2008-09-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Azeotrope compositions comprising E-1,3,3,3-tetrafluoropropene and hydrogen fluoride and uses thereof
US7388117B2 (en) 2005-11-01 2008-06-17 E.I. Du Pont De Nemours And Company Azeotrope compositions comprising 1,2,3,3,3-pentafluoropropene and hydrogen fluoride and uses thereof
RU2466979C2 (ru) 2006-08-24 2012-11-20 Е.И.Дюпон Де Немур Энд Компани Способ отделения фторолефинов от фтороводорода путем азеотропной дистилляции
ES2665924T3 (es) 2006-09-08 2018-04-30 The Chemours Company Fc, Llc Composiciones azeotrópicas que comprenden 1,1,1,2,3-pentafluoropropeno y fluoruro de hidrógeno y sus usos
CA2713086A1 (en) 2008-02-21 2009-08-27 E.I. Du Pont De Nemours And Company Processes for separation of 2,3,3,3-tetrafluoropropene from hydrogen fluoride by azeotropic distillation

Also Published As

Publication number Publication date
ES2450945T3 (es) 2014-03-25
US20120305382A1 (en) 2012-12-06
EP2433921A1 (en) 2012-03-28
PL2433921T3 (pl) 2014-06-30
CN101541715B (zh) 2013-09-11
US20080051612A1 (en) 2008-02-28
RU2009110481A (ru) 2010-09-27
WO2008024508A1 (en) 2008-02-28
CN101541715A (zh) 2009-09-23
EP2433921B1 (en) 2014-01-15
JP2010501579A (ja) 2010-01-21
US8273928B2 (en) 2012-09-25
EP2054361B1 (en) 2016-02-17
RU2466979C2 (ru) 2012-11-20
US9000238B2 (en) 2015-04-07
EP2054361A1 (en) 2009-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5439177B2 (ja) 共沸蒸留によってフッ化水素からフルオロオレフィンを分離する方法
JP5809331B2 (ja) 共沸蒸留によるフッ化水素からの1,3,3,3−テトラフルオロプロペンの分離方法
EP2041055B1 (en) Process for separating a fluoroolefin from hf by liquid-liquid extraction
KR101686248B1 (ko) 3,3,3-트라이플루오로프로펜 및 플루오르화수소를 포함하는 공비 조성물 및 이의 분리방법
JP2011513227A (ja) 共沸蒸留によるフッ化水素からの2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの分離方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100812

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130130

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5439177

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250