JP5438212B2 - 情報処理装置及び消費電力管理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の処理を並行して行う情報処理装置及びその情報処理装置で利用する消費電力管理プログラムに関する。
携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)、ノートPCなどの携帯装置はバッテリにより駆動する際、消費電力によりバッテリ駆動時間が異なる。
近年、携帯装置はマルチタスクOSを搭載するものが増加している。マルチタスクOSを搭載する携帯装置には、例えば機能やユーザインタフェースの表現力や操作性、表示される内容等が豊か(rich)なクライアントソフトウェア(リッチソフトウェア)を追加可能なものがあった。
しかし、マルチタスクOSを搭載する携帯装置は、リッチソフトウェアの継続的な動作により無駄に電力を消費していることがあった。例えばマルチタスクOSを搭載する携帯装置の一例としてのスマートフォンは消費電力が大きい。
スマートフォンは通話以外の用途にも広く用いられる。スマートフォンは例えばSMS(Short Message Service)、MMS(Multimedia Messaging Service)、インターネットメールなどのメール、Web、ニュース、ブログ、地図、交通情報等の閲覧、ゲームなどに用いられている。
しかし、スマートフォンの通話以外の用途を実現する為に追加されたリッチソフトウェア等のアプリケーション(以下では単にアプリという)は、ハード設計者の想定内で動作するとは限らない。また、サードパーティなどのアプリ製作者は公開されたハードの外部仕様を頼りに実装するため、消費電力について積極的に考慮することはない。また、サードパーティなどのアプリ製作者は他のアプリ製作者によるアプリの動作を積極的に意識することはない。
さらに、スマートフォンはユーザが操作していないときでも、メール受信、RSS(RDF Site Summary)更新、無線デバイスの探索(2G/3G/LTE、Wifi、Bluetooth、赤外線など)、センサ(GPS、モーション、地磁気、温度、光など)のため、頻繁にハードウェア・ソフトウェアが動作している。
例えば消費電力を削減する為に、タスク(プロセス)の並列動作を禁止し、待機時に、必要最低限のプロセスを動作する携帯装置は従来から知られている。従来のモバイルデバイスには、アプリケーションを含むすべての層を考慮してバッテリ電力の節約を行うものが知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、従来の携帯装置はアプリ製作者が他のアプリの動作を積極的に意識することがないため、一つのアプリについて電力を削減できたとしても、他のアプリの影響により十分な効果を出せない可能性があった。
図1は従来の携帯装置における消費電力の一例を表した模式図である。図1はアプリ1、アプリ2、OS3、デバイス4の消費電力の遷移を表している。アプリ1はポーリング間隔T1ごとに動作を行う。アプリ2はポーリング間隔T2ごとに動作を行う。つまり、アプリ1とアプリ2とは所定時間ごとに動作を行う。
しかし、アプリ1とアプリ2とは動作の関連性が無く、独立している。ここではアプリ1及びアプリ2以外に動作するプロセスがないものとする。アプリ1とアプリ2とは固有のハードウェア資源であるデバイス4を利用する。アプリ1及びアプリ2の消費電力はCPU又はメモリへのアクセス時間に応じたものとする。CPUは全プロセスの待機時に低消費電力状態に遷移する。
OS3及びデバイス4は、アプリ1及びアプリ2が動作している期間に消費電力が大きくなっている。図1の例ではアプリ1、アプリ2、OS3及びデバイス4の消費電力の合計は125mWである。アプリ1、アプリ2、OS3及びデバイス4の消費電力の合計は、OS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間を短くすれば小さくできる。
しかしながら、従来の携帯装置のポーリング間隔T1及びT2は、アプリ1及びアプリ2のアプリ製作者がOS3及びデバイス4の消費電力を考慮せずに決定するものである。このため従来の携帯装置は、アプリ1及びアプリ2が動作している期間を調整できず、OS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間を短くすることはできない。
特開2002−185475号公報
本発明の一実施形態は、消費電力を押さえることが可能な情報処理装置及び消費電力管理プログラムを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態は、複数の処理を並行して行う情報処理装置であって、複数の処理手段と、前記処理手段の処理間隔を前記処理手段ごとに決定して、該複数の処理手段の処理タイミングが合うように段階的に調整する調整手段とを有し、前記調整手段は、前記処理手段の消費電力指標及び前記情報処理装置の供給電力指標に基づいて、前記複数の処理手段の処理タイミングが合うまでの時間の長短を調整するように前記処理間隔を変更する。
なお、本発明の一実施形態の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
本発明の一実施形態によれば、消費電力を押さえることが可能な情報処理装置及び消費電力管理プログラムを提供可能である。
従来の携帯装置における消費電力の一例を表した模式図である。 本実施例の携帯装置10の一例のハードウェア構成図である。 本実施例の携帯装置10の一例のソフトウェア構成図である。 イベント管理API42が決定したポーリング間隔でアプリ30に含まれるブラウザ31等を動作させる処理を説明する為の説明図である。 本実施例の携帯装置10における消費電力の一例について説明するための模式図である。 イベント管理API42が提供するf関数の一例の説明図である。 OS3が決定したポーリング間隔でアプリ1及び2を動作させる処理手順を表した一例のフローチャートである。
1、2 アプリ
3 OS
4 デバイス
10 携帯装置
11 マルチコアのCPU
12 GPU(Graphics Processing Unit)
13 LCD(Liquid Crystal Display) I/F
14 タッチパネルI/F
15 前面のカメラI/F
16 メモリ
17 後面のカメラI/F
18 無線I/F
19 USB(Universal Serial Bus)I/F
20 Wi−Fi(Wireless Fidelity)I/F
22 記録媒体
25 バス
30 アプリ
31 ブラウザ
32 電話アプリ
33 ニュースアプリ
34 メールアプリ
40 API(Application Program Interface)
41 アプリ管理API
42 イベント管理API
43 タイマAPI
50 ライブラリ
51 タイミング制御ライブラリ
52 電力制御ライブラリ
53 Java(登録商標)VM(Virtual Machine)
60 カーネル
61 デバイス制御部
62 プロセス制御部
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例では情報処理装置の一例として携帯装置を例に説明する。実施例の携帯装置は、複数の処理を並行して行う携帯電話、PDA、ノートPCなどの装置の一例である。
図2は本実施例の携帯装置10の一例のハードウェア構成図である。携帯装置10は、マルチコアのCPU11、GPU(Graphics Processing Unit)12、LCD(Liquid Crystal Display) I/F13、タッチパネルI/F14、前面のカメラI/F15、メモリ16、後面のカメラI/F17、無線I/F18、USB(Universal Serial Bus)I/F19、Wi−Fi(Wireless Fidelity)I/F20を有する。なお、図2はLCD I/F13、タッチパネルI/F14、カメラI/F15及び17、無線I/F18、USB I/F19、Wi−Fi I/F20を介して接続される各装置の図示を省略している。
バス25で相互に接続されているGPU12、LCD I/F13、タッチパネルI/F14、カメラI/F15、メモリ16、カメラI/F17、無線I/F18、USB I/F19、Wi−Fi I/F20は、マルチコアのCPU11による管理下で相互にデータの送受を行うことができる。
マルチコアのCPU11は、パッケージの中に命令発行器や演算器などを組み合わせた一つの部品として動作するプロセッサコアが複数個入っている。CPU11は携帯装置10全体の動作制御を司る中央処理装置である。
GPU12は表示に必要な計算処理を行なう。LCD I/F13は液晶ディスプレイとのI/Fである。タッチパネルI/F14はタッチパネルとのI/Fである。カメラI/F15及び17はカメラとのI/Fである。メモリ16は主記憶装置及び補助記憶装置である。
無線I/F18は無線デバイスとのI/Fである。USB I/F19はUSB規格に対応した周辺機器とのI/Fである。Wi−Fi I/F20は無線LANの標準規格である「IEEE 802.11a/IEEE 802.11b」に対応する無線LANデバイスとのI/Fである。
例えば携帯装置10には本実施例の消費電力管理プログラムがインストールされている。携帯装置10は消費電力管理プログラムを実行する。メモリ16には携帯装置10を動作させるプログラムの一部として、少なくとも消費電力管理プログラムが記憶されている。CPU11は消費電力管理プログラムをメモリ16から読み出して実行する。
消費電力管理プログラムは携帯装置10が読み取り可能な記録媒体22に記録しておくことができる。携帯装置10は例えばUSB I/F19を介して記録媒体22から消費電力管理プログラムを読み取り可能である。なお、記録媒体22からの消費電力管理プログラムの読み取りはUSB I/F19以外を介して行うことも可能である。
携帯装置10で読み取り可能な記録媒体22には、磁気記録媒体、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録媒体には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。また、光磁気記録媒体には、MO(Magneto − Optical disk)などがある。消費電力管理プログラムを流通させる場合には、例えば消費電力管理プログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型の記録媒体22を販売することが考えられる。AppStore,Android Market等のインターネット上にあるアプリ配布機構を用いる事も考えられる。
そして、消費電力管理プログラムを実行する端末装置10は、消費電力管理プログラムを記録した記録媒体22から、消費電力管理プログラムを読み出す。CPU11は、読み出された消費電力管理プログラムをメモリ16に格納する。携帯装置10は、メモリ16から消費電力管理プログラムを読み取り、消費電力管理プログラムに従った処理を実行する。
図3は本実施例の携帯装置10の一例のソフトウェア構成図である。携帯装置10は、アプリ30、API(Application Program Interface)40、ライブラリ50、カーネル60を有する。
アプリ30には、ブラウザ31、電話アプリ32、ニュースアプリ33、メールアプリ34が含まれる。API40には、アプリ管理API41、イベント管理API42、タイマAPI43が含まれる。
また、ライブラリ50には、タイミング制御ライブラリ51、電力制御ライブラリ52、Java(登録商標)VM(Virtual Machine)53が含まれる。Java(登録商標)VM53はアプリ30がネイティブコードであれば不要である。さらに、カーネル60にはデバイス制御部61、プロセス制御部62が含まれる。
アプリ30に含まれるブラウザ31等はAPI40の提供するアプリ管理API41等の関数を利用して各種機能を利用することができる。関数とは、引数と呼ばれるデータを受け取り、定められた通りの処理を実行して結果を返す一連の命令群を言う。
API40のイベント管理API42は、例えばアプリ30に含まれるブラウザ31等から後述のf関数により呼び出される。イベント管理API42はf関数の計算に必要な各種データをライブラリ50のタイミング制御ライブラリ51、電力制御ライブラリ52等から取得する。そして、イベント管理API42はf関数を計算することによりアプリ30に含まれるブラウザ31等の動作のポーリング間隔を決定する。ライブラリ50のタイミング制御ライブラリ51及び電力制御ライブラリ52はカーネル60のデバイス制御部61からf関数の計算に必要な各種データを取得する。
カーネル60のデバイス制御部61はデバイス4からf関数の計算に必要な各種データを取得する。また、カーネル60のプロセス制御部62は動作するアプリ30に含まれるブラウザ31等のプロセス(タスク)の切り換え等を制御する。
図4はイベント管理API42が決定したポーリング間隔でアプリ30に含まれるブラウザ31等を動作させる処理を説明する為の説明図である。なお、図4は図3のソフトウェア構成図からアプリ30、API40を抜き出したものである。
アプリ30に含まれるニュースアプリ33、メールアプリ34はカーネル60のプロセス制御部62によりタスク切り替えが行われる。API40のイベント管理API42はアプリ30に含まれるニュースアプリ33、メールアプリ34からイベントの発生をf関数により通知される。
イベント管理API42はf関数を後述のように計算し、アプリ30に含まれるニュースアプリ33、メールアプリ34の動作のポーリング間隔を決定する。イベント管理API42はアプリ30に含まれるニュースアプリ33、メールアプリ34に動作のポーリング間隔を通知する。タイマAPI43は、アプリ30に含まれるニュースアプリ33、メールアプリ34から呼び出されたときに時刻情報を提供する。
図5は本実施例の携帯装置10における消費電力の一例について説明するための模式図である。図5はアプリ1、アプリ2、OS3、デバイス4の消費電力の遷移を表している。
アプリ1及び2のポーリング間隔T1及びT2はアプリ1及び2自身が規定するものでなく、API40のイベント管理API42がタイマAPI43と連携してアプリ1及び2に通知する。イベント管理API42は、アプリ1及び2に対して電力効果が最大になるようなポーリング間隔T1及びT2をアプリ1及び2に提供する。なお、ポーリング間隔T1及びT2は静的に限らない。イベント管理API42が決定するポーリング間隔T1及びT2は電力効果が最大になるように決定される。
アプリ1はポーリング間隔T1ごとに動作を行う。アプリ2はポーリング間隔T2ごとに動作を行う。つまり、アプリ1とアプリ2とはイベント管理API42が決定するポーリング間隔T1及びT2ごとに動作を行う。なお、アプリ1及び2がクリティカルな動作をする為に必要な制約はアプリ1及び2からイベント管理API42に通知される。
ここでは図1と同様、アプリ1及びアプリ2以外に動作するプロセスがないものとする。アプリ1とアプリ2とは固有のハードウェア資源であるデバイス4を利用する。アプリ1及びアプリ2の消費電力はCPU11又はメモリ16へのアクセス時間に応じたものとする。CPU11は全プロセスの待機時に低消費電力状態に遷移する。
OS3及びデバイス4は、アプリ1及びアプリ2が動作している期間に消費電力が大きくなっている。図5の例ではアプリ1及びアプリ2の動作するタイミングが時間経過と共に少しずつ(段階的に)合っていく。結果として、図5の例ではOS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間が短くなる。なお、図5においてアプリ1及び2は動作するタイミングが合ったとしても、デバイス4を例えば時分割により分け合って使用できるものとする。
図5の例ではアプリ1、アプリ2、OS3及びデバイス4の消費電力の合計は105mWである。アプリ1、アプリ2、OS3及びデバイス4の消費電力の合計はOS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間を短くしたことで、図1の例よりも20mW小さくなる。
このように、本実施例の携帯装置10はアプリ1及び2で協調して動作するようにアプリ1及び2のポーリング間隔T1及びT2をイベント管理API40で決定することで、アプリ1及びアプリ2が動作している期間を調整でき、OS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間を短くして、消費電力の合計を小さくできる。
図6はイベント管理API42が提供するf関数の一例の説明図である。図6のPowerApiLevel1はアプリ1の消費電力指標であり、アプリ1が任意に指定する。PowerApiLevel2はアプリ2の消費電力指標であり、アプリ2が任意に指定する。PowerApiLevel1及びPowerApiLevel2は後述のポーリング間隔T1及びT2の揺れの範囲を調整する。
Polling1はアプリ1が想定する理想的なポーリング間隔である。Polling2はアプリ2が想定する理想的なポーリング間隔である。Polling1及びPolling2はアプリ1及びアプリ2毎、ループ(スレッド)毎に設定される。
アプリ1は引数にPowerApiLevel1及びPolling1を設定してイベント管理API42のf関数を呼び出す。イベント管理API42はf関数に設定された引数と、ライブラリ50のタイミング制御ライブラリ51、電力制御ライブラリ52等から取得する後述のデータとに基づき、アプリ1のポーリング間隔T1を決定する。イベント管理API42は決定したアプリ1のポーリング間隔T1をf関数の結果として返す。
アプリ2は引数にPowerApiLevel2及びPolling2を設定してイベント管理API42のf関数を呼び出す。イベント管理API42はf関数に設定された引数と、ライブラリ50のタイミング制御ライブラリ51、電力制御ライブラリ52等から取得する後述のデータとに基づき、アプリ2のポーリング間隔T2を決定する。イベント管理API42は決定したアプリ2のポーリング間隔T2をf関数の結果として返す。
f関数は例えば式(1)のように構成される。
Figure 0005438212
LastPollingTimeは直近に発生した、他のプロセスを含むポーリングの時刻を表す。CurrentTimeは現在時刻を表す。イベント管理API42はライブラリ50のタイミング制御ライブラリ51からLastPollingTime及びCurrentTimeを取得する。
また、BatteryLifeはデバイス4から得られるバッテリの使用量や残量などのバッテリの供給電力指標である。BatteryLifeは0以上1以下の値であるとする。また、式(1)のPowerApiLevel1は1以上の値であるとする。
式(1)の第1項目は、アプリ1が想定する理想的なポーリング間隔であるPolling1である。式(1)の第2項目は、ポーリング間隔T1の揺れの範囲である。長期的な平均を取ると、ポーリング間隔T1はアプリ1が想定する理想的なポーリング間隔であるPolling1に収束する。しかし、各ポーリングのタイミングは直近の他のポーリングのタイミングに近づくことになる。なお、アプリ1しか動作していない場合、ポーリング間隔T1は常にアプリ1が想定する理想的なポーリング間隔であるPolling1となる。
式(1)に示すように、ポーリング間隔T1はPowerApiLevel1が大きい程、BatteryLifeが小さい程、揺れの範囲が大きくなる。揺れの範囲が大きければ、アプリ1及びアプリ2の動作するタイミングが速く合う。揺れの範囲が大きい場合は、アプリ1が想定する理想的なポーリング間隔であるPolling1を守ることよりも消費電力を少なくすることを優先している。
また、ポーリング間隔T1はPowerApiLevel1が小さい程、BatteryLifeが大きい程、揺れの範囲が小さくなる。揺れの範囲が小さければアプリ1及びアプリ2の動作するタイミングが合うまで時間が掛かる。揺れの範囲が小さい場合は、消費電力を少なくすることよりも、アプリ1が想定する理想的なポーリング間隔であるPolling1を守ることを優先している。
式(1)の例において、PowerApiLevel1は値(例えばアプリ1の消費電力の大きさ)が大きい程、消費電力の削減を優先することを表す。BatteryLifeは値(例えばバッテリの残量)が小さい程、消費電力の削減を優先することを表す。なお、式(1)の定数は更にポーリング間隔T1を揺らす為のパラメータである。
f関数は例えば式(2)のように構成してもよい。
Figure 0005438212
式(2)は式(1)の第2項目の分母を指数関数としたものである。式(2)は式(1)と比較して、PowerApiLevel1及びBatteryLifeの影響を小さくできる。
図7はOS3が決定したポーリング間隔でアプリ1及び2を動作させる処理手順を表した一例のフローチャートである。ステップS1に進み、OS3は動作を開始する。ステップS2、S3に進み、アプリ1、2は動作を開始する。ステップS4に進み、OS3はデバイス4からBatteryLifeを取得する。
ステップS5に進み、アプリ1はf関数の引数としてPowerApiLevel1及びPolling1をOS3に通知する。ステップS6に進み、OS3はf関数を計算し、アプリ1のポーリング間隔T1を決定する。また、ステップS7に進み、OS3はアプリ1へポーリング間隔T1を通知する。
ステップS8に進み、アプリ1はOS3からポーリング間隔T1を取得し、そのポーリング間隔T1ごとに動作を行う。
ステップS9に進み、アプリ2はf関数の引数としてPowerApiLevel2及びPolling2をOS3に通知する。ステップS10に進み、OS3はf関数を計算し、アプリ2のポーリング間隔T2を決定する。ポーリング間隔T2は上記した式(1)又は式(2)によりLastPollingTimeを直近のアプリ1のポーリングの時刻として算出される。
また、ステップS11に進み、OS3はアプリ2へ算出したポーリング間隔T2を通知する。ステップS12に進み、アプリ2はOS3からポーリング間隔T2を取得し、そのポーリング間隔T2ごとに動作を行う。
以上、本発明の携帯装置10によれば、バッテリの供給電力指標及びアプリ1等の消費電力指標に応じて、アプリ1等が動作している期間を調整することができるので、OS3及びデバイス4の消費電力が大きくなっている期間を短くして、消費電力の合計を小さくできる。
なお、本実施例のイベント管理API42は例えばCPU11が消費電力管理プログラムを実行することにより実現される。請求の範囲に記載した処理手段はアプリ1、2に相当し、調整手段がイベント管理API42に相当し、制御手段がタイミング制御ライブラリ51及び電力制御ライブラリ5に相当する。

Claims (4)

  1. 複数の処理を並行して行う情報処理装置であって、
    複数の処理手段と、
    前記処理手段の処理間隔を前記処理手段ごとに決定して、該複数の処理手段の処理タイミングが合うように段階的に調整する調整手段と
    を有し、
    前記調整手段は、前記処理手段の消費電力指標及び前記情報処理装置の供給電力指標に基づいて、前記複数の処理手段の処理タイミングが合うまでの時間の長短を調整するように前記処理間隔を変更する情報処理装置。
  2. 前記調整手段は、前記複数の処理手段の何れかにより行われた直近の処理時刻と現在時刻との差が大きいほど、前記処理間隔を小さくする請求項記載の情報処理装置。
  3. 前記調整手段は、前記処理手段の消費電力が大きいほど、前記情報処理装置の供給電力の残量が小さいほど、前記処理間隔を大きくし、前記処理手段の消費電力が小さいほど、前記情報処理装置の供給電力の残量が大きいほど、前記処理間隔を小さくする請求項記載の情報処理装置。
  4. 複数の処理を並行して行うコンピュータを、
    複数の処理手段と、
    前記処理手段の処理間隔を前記処理手段ごとに決定して、該複数の処理手段の処理タイミングが合うように段階的に調整する調整手段と
    として機能させ
    前記調整手段は、前記処理手段の消費電力指標及び前記情報処理装置の供給電力指標に基づいて、前記複数の処理手段の処理タイミングが合うまでの時間の長短を調整するように前記処理間隔を変更することを特徴とする消費電力管理プログラム。
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