JP5436424B2 - プラズマ生成装置、該装置を用いたプラズマ生成方法、基板処理方法、一酸化窒素生成方法 - Google Patents

プラズマ生成装置、該装置を用いたプラズマ生成方法、基板処理方法、一酸化窒素生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ生成装置に関し、特に、純粋なプラズマを必要とする用途のためのパルスプラズマを生成するプラズマ生成装置および方法に関する。
プラズマ生成装置は多くの分野で重要な役割を果たす。例えば、プラズマは、テレビジョンセットおよびコンピュータモニタのようなディスプレイと、分光写真術と、コーティングのようなスプレー用途と、医療とにおいて使用される。
プラズマが組織の切除、凝固および気化のため医療分野で効果的に使用できることは周知である。最良の結果のため、生成されたプラズマは、速度、温度、エネルギー密度などの正確な特性を有することが必要である。好ましくは、医療用途のため用いられるプラズマは純粋でなければならない。換言すると、プラズマは、イオン化プラズマ生成ガスの粒子だけを含有し、動作中にプラズマ生成装置の様々な部分から分離された材料のようなその他の粒子を含有すべきでない。
最近、組織治療、特に、皮膚治療のためプラズマを使用することが試みられている。プラズマは、皮表と接触したとき、特に、プラズマが皮膚の表面に作り出す温度上昇に依存して、種々の影響を及ぼす。例えば、温度を約35ないし38℃上昇させると除皺効果がある。温度を約70℃上昇させると、表皮層が除去され、美容整形手術において役に立つことがある。組織の切除、凝固および気化に適した連続的なプラズマ流は、一般にその他のタイプの組織治療向きではなく、特に、皮膚治療向きでないことが認められている。その代わりに、連続的なプラズマ流を使用することから生じることになる望ましくない皮膚損傷を避けるため、パルスプラズマが使用される。この目的のため使用される2つのタイプの装置が現在公知である。
特許文献1に開示された装置は、第1のタイプの例である。このタイプの装置では、プラズマは、窒素のようなプラズマ生成ガスに交番磁界を通過させることにより生成される。交番磁界はガスの中で自由電子の速い運動を生み出す。素早く運動する電子はガス原子からの他の電子を叩き出し、いわゆる電子なだれを形成し、この電子なだれが次にコロナ放電を引き起こす。電界をパルス状に印加することにより、パルスコロナ放電が生成される。数ある中でパルスコロナ放電を生成するこの方法の利点は、(1)流れの中に不純物が存在しないこと、および、(2)真にパルス状の流れの生成を可能にさせる短い開始時間である。本開示の目的のため、真にパルス状の流れとは、パルスのオフ期間中に完全に止まる流れを表す。
第1のタイプの装置および方法の欠点は、生成されたコロナ放電が約2000℃という一定の最高温度を有することである。装置の中で形成されたコロナ放電は決して高温プラズマにならない。このタイプの装置による皮膚治療中にコラーゲンを変性させるため必要とされる1ないし4ジュールのエネルギーを得るため、プラズマ生成ガス流の速度は比較的高くしなければならない。例えば、このような装置においてアルゴンを使用すると、所要のエネルギーを得るために毎分約20リットルの流れを必要とする。それほどの流速は皮膚治療のため実行不可能である。窒素がプラズマを生成するため使用されるとき、所要のエネルギーは僅かに毎分約5リットルの流速で得ることが可能であるが、この速度であっても患者に不快感を引き起こす。したがって、第1のタイプの装置の用途は、コロナ放電を引き起こすことができる電気的放電プロセスの性質によって制限される。
第2のタイプの装置は、カソードとプラズマチャンネルを形成するアノードとの間に作られた電気アークによって、プラズマチャンネルを通過するプラズマ生成ガスの流れを加熱することによりプラズマを生成する。第2のタイプの装置の例は特許文献2に開示されている。特許文献2の開示によれば、プラズマ生成ガス、好ましくは、アルゴンがプラズマチャンネルを横断するとき、パルスDC電圧がアノードとカソードとの間に印加される。所定の一定バイアス電圧がパルスDC電圧に付加されてもよく、または、付加されなくてもよい。電圧パルスの間に、プラズマ生成ガスの中の自由電子の個数が増加し、プラズマの抵抗の減少と、プラズマの中を流れる電流の指数関数的増加とをもたらす。オフ期間中に、プラズマ生成ガスの中の自由電子の個数は減少し、プラズマの抵抗の増加と、プラズマの中を流れる電流の指数関数的減少とをもたらす。電流はオフ期間中に比較的低いが、電流は決して完全に消滅しない。スタンバイ電流と呼ばれるこの低電流は、真にパルス状の流れが生成されないので望ましくない。オフ期間中に、連続的な低電力プラズマ流が維持される。本質的に、装置はパルスプラズマを生成するのではなく、パルスと呼ばれる電力スパイクを伴う連続的なプラズマ流を生成し、それによって、パルスプラズマを模擬する。オフ期間はパルスより実質的に長いため、装置はオフ期間中にかなりの量のエネルギーを出力し、したがって、装置は真にパルス状のプラズマ流を必要とする用途のために効果的に利用されることができない。例えば、装置が皮膚治療のため使用されるならば、皮膚にはオフ期間中に低電力プラズマが照射されないようにするために、装置は各パルスの後に皮膚表面から離されるべきであるかもしれない。このことは装置の有用性を損ねる。
プラズマの中を通る電流をパルスとパルスの間に零まで減少させ、プラズマのパルス毎に装置を再起動することは、特許文献2に開示された装置を使用するときに実用的でない。パルス毎に装置を再起動することは、カソード・アーク・アタッチメントが十分に制御されることの保証がなく、カソードの中を高電流が通過する結果として、カソードの急速な破壊をもたらす。
特許文献2に開示された装置、および、現在公知であるこのタイプのその他の装置が、患者に安全に使用することができる真にパルス状のプラズマ流を生成する能力をもたないことは、装置の構成が原因である。オフ期間後にプラズマ流の段階に達するまでに数ミリ秒を要する。この数ミリ秒の間に、プラズマ特性は容易に制御されないので、装置は患者に使用できない。さらに、このタイプの装置が起動するとき、スパッタリングに起因して何らかの電極の腐食がある。この腐食はプラズマの中で流れる分離された電極材料を生じる。連続的なプラズマ流が使用されるとき、起動と起動に付随した不純物とは1回の治療につき1回しか発生しないので、起動不純物は比較的重要でない欠点である。したがって、装置が実際の治療を開始する前に電極材料が装置から抜け出るための始動後の数秒間を待つことが可能である。しかし、パルスプラズマ流を使用するとき、不純物が装置から抜け出ることを待つことは現実的でない。なぜならば、待ち時間が終了する前にプラズマの次のパルスが生成されなければならないからである。
プラズマ流が予め作り出されているとき、プラズマ流の中の電流を増加または減少させるためにはほんの数マイクロ秒しか要しない。さらに、始動がないので、不純物がプラズマ流に入ることはなく、カソードにストレスがない。しかし、低電流であっても、プラズマの中を通る低電流を連続的に維持することは、上述されているように、真にパルス状のプラズマ流を必要とするいくつかの用途に関して、最適状態な装置とはいえない。
プラズマ生成ガスを電気アークで加熱することによって真にパルス状のプラズマ流を生成することの困難性は主として電極で起こるプロセスの性質が原因である。一般に、そして、特に医療用途にとって、電流が急速に増加するとき、アノードおよびカソードの腐食がない動作を保証することが重要である。急速な電流増加中に、カソードの温度は低く、後続のパルスの繰り返しの間に容易に制御されないことがある。カソードとアノードとの間で電気アークを生成するとき、カソードへのアークのアタッチメントの領域はカソードの初期温度に大きく依存する。カソードが冷たいとき、アタッチメントの領域は比較的小さい。数パルス後に、カソードの温度は上昇するので、急速な電流増加の期間中に、アタッチメントの領域はカソードの表面領域全体に拡大し、そして、カソードホルダーにまで拡大する。これらの状況下で、カソードの電位は変動し始め、カソード腐食が始まる。さらに、電気アークのアタッチメントの領域がカソードホルダーに達するならば、カソードホルダーが溶け始め、望ましくない不純物をプラズマ流に取り込む。
同様の状況がアノードの表面で起こる。アークの中の電流が急速に増加するとき、プラズマ流には高温に達するための十分な時間がない。その結果として、アノード表面に接近したプラズマの濃度は低い。このことは、アノードの電位の低下、および、カソードの激しい腐食を引き起こす電位の変動の原因となる。カソードおよびアノードの電位の変動は、不安定で、かつ、容易に制御されないパルスプラズマ流のエネルギーの原因となる。
米国特許第6,629,974号明細書 米国特許第6,475,215号明細書
カソードが適切に機能するため、プラズマの各パルスにおける急速な電流増加の期間中にカソード表面への電気アークのアタッチメントの領域の正確な位置およびサイズを制御することが必要である。また、アノードの適切な機能のため、パルスの動作期間の間と共に急速な電流増加の間にアノードの表面で加熱されたプラズマの流れを作ることが必要である。
特に医療用途のための、真にパルス状のプラズマを生成することは、いくつかの付加的な問題を引き起こす。第1に、上述されているように、プラズマは、純粋であり、電極材料またはその他の不純物を少しも含まないことが必要である。第2に、プラズマの生成されたパルスの特性は制御されることが必要である。最初に、パルスの持続期間、電圧および電流を制御することにより、パルスによって転送されたエネルギーを制御できる。皮膚治療のようないくつかの用途では、パルスに転換されたエネルギーを単に制御するだけでは十分でなく、エネルギーおよび温度は治療される部位全体に実質的に一様に分布させられるべきである。
したがって、現在、最小限の量の不純物を含む真にパルス状のプラズマを生成し、各パルスに転換されたエネルギーを治療部位全体に実質的に一様に分布させることにより、現在公知である装置の制限を克服する装置の必要性がある。さらに、装置が場合によってはオゾンを治療表面に供給できることと、治療表面から流体およびその他の異物を取り除くことができることとを必要とする用途があるかもしれない。
図面に示されているように本発明のパルスプラズマ装置は、カソードホルダーに取り付けられた1つ以上のカソードを含むカソード組立体と、アノードと、2つ以上の中間電極とを備える。アノードおよび中間電極はプラズマチャンネルを形成する。カソードに最も接近した中間電極はアノードに最も接近したカソード端部の周りにプラズマチャンバをさらに形成する。プラズマチャンネルは、加熱部分と、拡大部分と、アノード部分との3つの部分を備える。拡大部分は2つ以上の拡大セクションを有する。拡大部分の1つずつの連続するセクションの径はアノードに向かって増大する。アノード部分は、アノードに最も接近した拡大部分の径より大きい径を有する。カソードホルダーは、カソードの変位を阻止し、好ましくは、カソードを装置の軸に平行に保ち、よって、カソードの角変位を阻止する。
延長ノズルは装置のアノード端部に取り付けられる。延長ノズルはプラズマチャンネルに接続された延長チャンネルを形成する。管状絶縁体要素は延長チャンネルの内面の長手方向部分を覆う。さらに、いくつかの実施形態では、延長ノズルは1つ以上の酸素運搬ガス入口を有する。
動作中に、真にパルス状のプラズマが装置によって生成される。各パルスに対し、プラズマは、スパーク放電、グロー放電、およびアーク放電の3つの段階を経る。例示的な実施形態では、スパーク放電は、カソードとアノードとの間に高周波、高振幅の電圧波を印加することにより作り出される。スパーク放電がカソードとアノードとの間で作り出された後、好ましくは過渡的な電圧がカソードとアノードとの間に印加され、電流がカソード、プラズマ生成ガス、および、アノードを通過させられ、グロー放電の生成という結果になる。グロー放電の終わりに、カソード端部が十分に加熱されると、カソードとアノードとの間の電圧が低下し、カソード熱イオン電子放出の始まりおよびアーク放電段階の始まりを特徴付ける。アーク放電段階が始まると、プラズマは組立体の中の全カソードに付着させられる。電流はのプラズマアタッチメントの領域を単一のカソードへと減少させるため低減される。次に、低減された電流がある期間維持された後に、電流が動作レベルまで増加される。所定のパルスの持続期間の後に、電圧および電流の両方がオフ期間中に零に設定される。このプロセスはパルス毎に繰り返される。
医療用途にとって、プラズマの中に不純物が存在しないことが重要である。複数のカソードを含むカソード組立体を利用し、制御されたプラズマアタッチメントの領域を有するパルスプラズマを生成することによって、カソードホルダーの表面からのスパッタリングは低減される。
動作中に、アノードを抜け出るプラズマ流は、本質的に放物線状の温度およびエネルギー密度分布を有する。延長ノズルは、温度およびエネルギー分布を、患者との接触により適したより一様の分布に変換する。延長チャンネルに位置している熱絶縁体は低い熱伝導率をもつ非金属材料製である。プラズマがこの熱絶縁体の中を流れるとき、より冷たいプラズマの層はチャンネルを形成する要素に熱を伝達することなく加熱される。
さらに、ノズルへの入口通路を有する実施形態では、プラズマ流が延長チャンネルを横断する間に、延長チャンネルは空気のような酸素運搬ガスを流れに吸い込む。延長チャンネルの中のプラズマの高温とプラズマチャンネルから発する放射線との影響で、オゾンが延長チャンネルの中に形成される。有利な効果を有する可能性のあるオゾンの分子は、プラズマと一緒に装置を抜け出し、治療皮膚と接触する。
一実施形態では、アノードと、(i)1つ以上のカソードおよび(ii)カソードホルダーを含むカソード組立体と、上記カソードと上記アノードとの間に上記アノードを通過して長手方向に延在し、アノード端部に出口開口部を有するプラズマチャンネルであって、上記プラズマチャンネルの一部が互いに電気的に絶縁され、かつ、アノードから電気的に絶縁された2つ以上の中間電極によって形成され、プラズマチャンネルがカソードに最も接近した加熱部分と、アノード部分と、加熱部分とアノード部分との間の拡大部分とを含み、拡大部分がアノードに向かって径が増大する2つ以上のセクションを有し、加熱部分のセクションの最小個数がアノード部分のプラズマチャンネルの径と加熱部分のプラズマチャンネルの径との比率に依存するプラズマチャンネルと、中間電極のうちの1つによって形成され、プラズマチャンネルのカソード端部に接続されたプラズマチャンバと、プラズマチャンネルのアノード端部に接続された延長チャンネルを形成する延長ノズルと、を備えるプラズマのパルスを生成する装置が開示される。
また、各パルスに対し、プラズマ流を生成するステップと、プラズマ流を所定の断面まで拡大するステップと、分布が断面内で実質的に一様であるように、拡大されたプラズマ流の熱エネルギーの分布を変更するステップと、プラズマ流を治療皮膚に当てるステップと、プラズマ流を止めるステップとを備える、プラズマのパルスを使って組織を治療する方法が開示される。
コンソールおよびハンドピースを備えるパルスプラズマ生成システムを示す図である。 装置の実施形態の縦断面図である。 図2Aに示された図に直交した縦断面図である。 オゾンを生成するように構成された装置の実施形態の縦断面図である。 冷却剤分配器を示す図である。 カソード組立体の好ましい構成を示す図である。 プラズマチャンバの幾何構造を示す図である。 プラズマチャンネルの加熱部分、拡大部分、およびアノード部分と、拡大部分のセクションとを示す図である。 異物がコンソール内に収集される吸引モジュールを備える装置の実施形態を示す図である。 異物が外部容器に収集される吸引モジュールを備える装置の実施形態を示す図である。 酸素運搬ガス入口および吸引モジュールを含む延長ノズルを備える装置の実施形態を示す断面図である。 酸素運搬ガス入口および吸引モジュールを含まない延長ノズルを備える装置の実施形態を示す断面図である。 プラズマパルスの生成中にカソードとアノードとの間に印加される電圧を示す図である。 プラズマパルスの生成中にカソード、プラズマ、および、アノードを通過する電流を示す図である。 プラズマチャンネルの加熱部分におけるプラズマの温度プロファイルを示す図である。 プラズマチャンネルの加熱部分におけるプラズマの電力密度プロファイルを示す図である。 (1)パルスの間にプラズマの完全な膨脹を生じないプラズマチャンネルの拡張と、(2)プラズマと中間電極との間に作られた電気アークとを示す図である。 アノードを抜け出るプラズマ流の実質的に放物線状の温度および電力密度分布を示す図である。 図10Aに示された温度および電力密度分布を有するプラズマ流で治療されたときの組織への影響を示す図である。 延長ノズルを抜け出るプラズマ流の実質的に一様な温度および電力密度分布を示す図である。 図11Aに示された温度および電力密度分布を有するプラズマ流で治療されたときの組織への影響を示す図である。 比較的小さい径の酸素運搬ガス入口を有する延長ノズルを示す図である。 酸素運搬ガス入口をもたない延長ノズルを示す図である。 装置を抜け出る光のスペクトル分布を示す図である。
図1を参照すると、パルスプラズマを生成するシステムは、大まかにコンソール100とハンドピース200とを備える。ハンドピース200は、本明細書中では、装置と呼ばれることがある。コンソール100は、電気、好ましくは、アルゴンであるプラズマ生成ガス、水のような冷却剤、および/または、空気のような酸素運搬ガスなどをハンドピース200に供給する。さらに、コンソール100は、1つ以上の吸引チャンネルを介して、装置200を使って治療される表面から異物を除去するために使用されることがある1台以上のポンプを含んでもよい。コンソール100は、ハンドピース200を作動する制御回路と、公知であるディスプレイおよびコントロール機器で構成されたユーザインターフェイスとを有する。訓練を受けた医療専門家のようなオペレータは、所与の医療処置のためのパラメータにしたがって、コンソール100のコントロール機器を使って装置の動作のモードをプログラムし、次に、所与の処置を実行するためハンドピース200を使用する。本開示の実施形態の説明は医療分野に関係しているが、装置の他の実施形態が医療に関係しないその他の用途のために使用可能であることが理解されるであろう。
図2Aは装置の一実施形態の縦断面図を示している。本実施形態では、ケーシング9は装置の外側を形成する。好ましくは、装置200は円筒型であり、全要素が環状であり、かつ、装置の軸50に対して同軸上に配置されている。しかし、いくつかの実施形態では、装置は円筒型でなくてもよく、異なる内部または外部幾何構造が使用されることがある。図2Aに示された装置の実施形態は、アノード1と、好ましくは、ランタンを含有するタングステンで作られ、カソードホルダー6に配置された1つ以上のカソード5a、5b、5cとを備える。カソードホルダー6は、装置の軸50からのカソードの望ましくない角変位を防止する。カソードホルダー6は、好ましくは、高い導電率をもつ金属製のロッドである導体7の一部分をさらに保持する。製造中にカソード組立体のコンポーネントを一緒にかしめることは、軸50に沿ったカソードの変位を阻止する1つの手段である。好ましい実施形態では、カソード5a、5b、5cと、カソードホルダー6と、導電体7とによって構成されたカソード組立体全体は、カソード5a、5b、5cのあらゆる運動を阻止するため、装置200の内側に緊密に嵌合される。
カソード絶縁体11はカソード5a、5b、5cの長手方向部分を取り囲む。カソード絶縁体11は、一方の端部でアノードに最も接近したカソードホルダーの表面74から、カソードに沿って途中の点まで延在する。カソード絶縁体11は、カソード5a、5b、5cの熱絶縁と電気絶縁の両方を提供する材料で作られる。導電体7は電位をカソード5a、5b、5cに供給するため使用される。カソード5a、5b、5cは電気的に接続され、常に同じ電位を有する。絶縁体要素8は、図2Aに示されているように、導体7とカソードホルダー6の一部分とを取り囲む。絶縁体要素8は導体7を電気的に絶縁し、好ましくは、ビニール製である。動作中に、通路72は、コンソール100から絶縁体8に沿ったプラズマ生成ガスの流れを可能にする。ガスは、次に、絶縁体8と分水器10との間の空間54に沿って流れる。その後、ガスはカソードホルダー6の溝56の中を流れ、次に、カソード5a、5b、5cに沿って、カソード絶縁体11の内側を流れる。
好ましい実施形態では、カソード組立体は図4に示されたものでもよい。簡単に説明すると、カソード組立体は2つ以上のカソードを備える。図4に示された好ましい実施形態では、カソード組立体は3つのカソード5a、5b、5cを備える。好ましくは、各カソードの径は0.5mmである。好ましい実施形態では、3つのカソードの組み合わされた径は約1mmである。少なくとも1つのカソードは、カソード組立体のその他のカソードと比べると異なる長さを有する。また、好ましくは、各カソードは組立体内の他のカソードのすべてと異なる長さを有する。最も近い長さを有する2つのカソードの間の長さの差は、好ましくはカソード径と同程度であり、好ましい実施形態では0.5mmである。カソード間の長さの差は、電気アークが付着する傾向がある自然な表面不完全部を作り出す。
代替的な実施形態では、単一のカソードを含むカソード組立体が使用されるかもしれないが、このような実施形態は、限定された個数のパルスだけを必要とする用途に限定される。マイクロチップ製造におけるプラズマパルスによる基板表面の洗浄はこのような用途である。単一のカソードを含むカソード組立体を備えた装置の実施形態は、高々300ないし500個のパルスを生成するため適している。約500個のパルスの後、カソード本体全体の温度は上昇する。これは、アークが開始されたとき、プラズマとカソード表面との間の接触領域の拡大の原因となる。その結果として、プラズマはカソードホルダーと接触する。カソードホルダーが溶け始めると、プラズマは、カソードとカソードホルダーとが接続されている個所でカソードを損傷し、カソードのその箇所に不完全部を作り出す。不完全部が作り出されると、電気アークはカソードの先端部ではなく、その不完全部に付着する傾向があり、パルスプラズマ生成の正常なプロセスを妨害し、装置の動作不安定性を引き起こす。装置が室温まで冷えた後、別の300ないし500個のパルス列を生成できる。したがって、この代替的な実施形態は、約500個を超えない限定された個数のパルスを必要とする用途のため使用されることがある。パルスの最大個数は、アノードに最も接近したカソードの端部をカソードホルダーから遠ざけることによってカソードの長さを増大することにより増大されることがあるが、ほんの少ししか増大されない。
代替的に、単一のカソードを使用する装置の実施形態の数百個のパルスの後の動作不安定性の問題を解決するため、カソードは、パルスプラズマに切り替わる前に、連続プラズマモードにおいて「訓練」されることもできる。カソード訓練とは、高DC電流をカソードの中に通す連続プラズマモードにおける装置の動作を表す。最初は、カソードの幾何構造と、いくつかの実施形態では、プラズマチャンバの幾何構造とに起因して、電気アークがカソードの先端部に付着し、十分に長い時間に亘ってDC電流をカソードの先端部の中に通し、表面不完全部をカソードのまさに先端部に作り出す。カソードが「訓練」された後、装置がパルスプラズマモードに切り替えられたとき、電気アークは、「訓練」によって作り出されたカソードの先端部の不完全部に付着する。
動作中に、プラズマ生成ガスはコンソール100から装置200へ流れる。プラズマ生成ガスは通路72を経由して装置に入る。プラズマ生成ガスはカソード絶縁体11を通った後、プラズマチャンネル62の中を通過する。この方向はプラズマ流の方向と呼ばれる。プラズマチャンバを備える実施形態では、プラズマ生成ガスは、プラズマチャンネル62に入る前にプラズマチャンバ26を通る。プラズマチャンネル62は、アノード1と2つ以上の中間電極とによって形成される。カソードから最も遠いプラズマチャンネルの端部はプラズマチャンネルのアノード端部と呼ばれ、同様にアノードから最も遠いプラズマチャンネルの端部はプラズマチャンネルのカソード端部と呼ばれる。プラズマチャンネル62はアノード端部に出口を有する。図2Aに示された実施形態では、プラズマチャンネル62は、アノード1と中間電極2、3および4とによって形成される。中間電極4はプラズマチャンバ26をさらに形成する。その他の実施形態では、プラズマチャンバ26を形成する電極はプラズマチャンネル62の一部分を形成しない。絶縁体14、13および12は、隣接した電極のペアの間で電気絶縁を行う。絶縁体14はアノード1と中間電極2との間で電気絶縁を行い、絶縁体13は中間電極2と3との間で電気絶縁を行い、絶縁体12は中間電極3と4との間で電気絶縁を行う。マルチ電極システムを使用するプラズマ生成の原理は周知である。
図2Bは図1に示された装置200の実施形態の図2Aに示された断面に直交する縦断面を示す。図2Bは、入口76と、順方向冷却剤チャンネル78と、循環冷却剤チャンネル42(図2Aに示されている)と、逆方向冷却剤チャンネル79と、出口77とを備える冷却システムを示す。冷却剤、好ましくは、水は、入口76を通って装置に入る。冷却剤は、次に、カソード5a、5b、5cからアノード1へ、プラズマ流の方向にプラズマチャンネル62に沿って順方向冷却剤チャンネル78を横断する。アノード1の領域で、順方向冷却剤チャンネル78は、図2Aに示された循環チャンネル42につながる。冷却剤はアノード1の周りで循環チャンネル42に沿って流れる。装置の直径方向反対側で、循環チャンネル42は逆方向冷却剤チャンネル79につながる。冷却剤は、アノード1からカソード5a、5b、5cへ、プラズマ流と逆方向に逆方向冷却剤チャンネル79に沿って流れ、その後、出口77を通って装置を抜け出る。
図3は、その他の要素と一緒に順方向冷却剤チャンネル78と、循環チャンネル42と、逆方向冷却剤チャンネル79とを形成する冷却剤分配器10を示している。装置のいくつかの実施形態は複数の冷却システムを備えることがある。このような実施形態は、その他の冷却システムのそれぞれのチャンネルを形成する複数の冷却剤分配器をさらに備える。
装置200が鍵穴手術用のようなサイズ制限を受けるならば、プラズマチャンバが使用されることがある。図5はプラズマチャンバ26をより一層詳しく示す。プラズマチャンバ26の幾何構造は装置の適正な機能に重要である。カソード5a、5b、5cは、カソードの表面内の不完全部、例えば、カソードの対応するエッジ68a、68b、68cから各々電子を放出する傾向がある。適正な動作のため、各パルスの開始時に、スパーク放電がカソードエッジ68a、68b、68cのうちの1つとプラズマチャンネル62の内面の点との間で作られるべきである。これを実現するため、以下の条件が満たされるべきである。カソードエッジ68a、68b、68cとプラズマチャンネルの内面の点、例えば、点64との間の距離は、カソードエッジ68a、68b、68cと、プラズマチャンバ26の内面、および、アノードに最も接近したカソード絶縁体のエッジ66のような、電気スパークが終端するかもしれないその他の表面との間の距離以下であることが必要である。図5に示されたプラズマチャンバ26の幾何構造およびカソード5a、5b、5cが使用されるならば、装置の起動中に、電気スパークが、カソード5a、5b、5cと、プラズマチャンネル62の内面の点、例えば、点64との間に生じる。このことは、プラズマ生成プロセスの適正な動作を確実にする。プラズマチャンバ26のこの幾何構造は、後述されるように、パルスプラズマのため重要であるアーク放電段階を実現するために必要とされる時間の低減のような、他の利点をもたらすこともある。殆どの皮膚治療用途の場合であるが、装置200がサイズ制限を受けないならば、プラズマチャンバはなくてもよい。
図6はプラズマチャンネル62の構造を示す。プラズマチャンネル62は、加熱部分84と、拡大部分82と、アノード部分83とを備える。拡大部分82およびアノード部分83はプラズマ流を所与の用途のために必要とされる断面積まで拡大するため使用される。拡大部分82は1つ以上の拡大セクションを備える。図6に示された実施形態では、拡大部分82は拡大セクション86、88および90を備える。
好ましい実施形態では、加熱部分84は2つないし5つの中間電極によって形成される。代替的な実施形態では、加熱部分84は単一の中間電極または6つ以上の中間電極によって形成されることがある。加熱部分84の径dhpは、好ましくは、0.5から1.5mmの範囲に入る。加熱部分84を形成する各電極の長さle_hpはdhpに依存し、好ましくは、dhpから2×dhpの範囲に入る。加熱部分全体の長さは、プラズマ生成ガスの流速に依存し、より大きいプラズマ生成ガス流を加熱するためにより長い加熱部分が必要とされる。毎分1リットルから2リットルの範囲に入るプラズマ生成ガスの典型的な流速に対し、加熱部分は少なくとも3つの中間電極によって形成される。加熱部分全体の長さlhpは、加熱部分を形成するため必要とされる中間電極の個数にこのような中間電極の長さle_hpを乗じることによって近似されることがある。
拡大部分82内のセクションの個数は、加熱部分84の径およびアノード部分83の径に依存し、以下の関係によって規定される。
s≧(dA−dhp)/c−1
式中、Nsはプラズマチャンネルの拡大部分内のセクションの個数である。
Aはミリメートル単位でのプラズマチャンネルのアノード部分の径である。
hpはミリメートル単位でのプラズマチャンネルの加熱部分の径である。
この式およびその他の式に関して、cは0.2と0.6mmとの間の範囲に入る定数であり、好ましくは、0.4mmである。後述されるようにcは0.2未満となるように選択されることがあるが、このようなcの値の選択は装置200の非実用的な長さをもたらす。
本開示の目的のため、拡大部分82のセクションは、アノード1の方へ向かってカソード5a、5b、5cから数えられる。したがって、セクション86は1番目のセクションであり、セクション88は2番目のセクションであり、セクション90は3番目のセクションであり、以下同様である。特定の実施形態が3つより多くのセクションを有するならば、これらのセクションはこのようにして同様に数えられる。拡大部分82のセクションの寸法は好ましくは以下の関係によって規定される。
nは、好ましくは、dn−1+cである。
nは、好ましくは、dnと2×dnとの間である。
ここで、nは所与のセクションのセクション番号である。
nはn番目のセクションの径である。
nはn番目のセクションの長さである。
セクション番号1のセクションである図5のセクション86の径を決定するため、dを計算するため必要とされるdの値は加熱部分の径dhpに設定される。
アノード部分83の径は、好ましくは、以下の関係によって規定される。
Aは、好ましくは、dz+cである。
Aは、好ましくは、2×dAと5×dAとの間である。
ここで、dAはアノード部分の径である。
Aはアノード部分の長さである。
zはアノードに最も接近した拡大部分82の拡大セクションの番号である。図6において、zは、拡大部分90の番号である3である。
好ましい実施形態では、プラズマチャンネルの長手方向に直交するプラズマチャンネルの断面は円形である。しかし、他の実施形態では、断面は異なる幾何形状を有することがある。
装置のいくつかの実施形態では、拡大部分の各セクションは別個の中間電極によって形成される。装置のその他の実施形態では、1つの中間電極が2つ以上の隣接したセクションの部分を形成することがある。さらにいくつかの他の実施形態では、複数の中間電極が、拡大部分の1つのセクションの一部分、または、セクション全体を形成することがあり、その他の複数の中間電極が、2つ以上の隣接したセクションの部分だけを形成することがある。図2Aに示された実施形態では、中間電極3はセクション86(および加熱部分84)を形成し、中間電極2はセクション88および90を形成する。
装置200は延長ノズルを含む。例えば、図2Aに戻ると、延長ノズル15は装置のアノード端部に取り付けられている。延長ノズル15は、プラズマチャンネルを延長する延長チャンネル18を有する。延長チャンネル18の一部分は、セラミック材料または石英で作られている管状絶縁体要素17によって形成されている。管状絶縁体要素17は延長ノズル15の中で放電の終端することを阻止する。そのことが、装置200の動作中に、電極材料が延長ノズル15から分離し、プラズマ流に入ることを阻止する。これは、出口55から延長チャンネルを抜け出すプラズマの純度を保証する。管状絶縁体要素17によって形成された延長チャンネル18の部分の径は、好ましくは、プラズマチャンネル62のアノード部分83の径の1.0ないし1.3倍の範囲に入る。延長チャンネル18の長さは、好ましくは、延長チャンネルの径の2ないし3倍である。オゾンの生成のため構成されたこれらの実施形態では、延長ノズル15は、図2Cに示されているように、1つ以上の酸素運搬ガス入口16をさらに有する。入口16は、後述されるように、オゾンの生産のため使用されることのできる酸素運搬ガス、好ましくは、空気を延長チャンネル18に供給するため使用される。
装置の好ましい実施形態における異なる要素の寸法の計算が以下の実施形態によって説明される。加熱部分が1.0mmの径および1.5mmの長さ(プラズマ生成ガスの流速によって主に左右される)を有し、延長チャンネルの出口55から装置を抜け出すプラズマ流の所望の径が4.8mmであると仮定する。延長チャンネル径は4.8mmであり、延長チャンネルの長さは、延長チャンネルの径の2ないし3倍の範囲に入る長さ、例えば、14.0mmに設定することができる。延長チャンネルの径は、プラズマチャンネルのアノード部分の径の1.0ないし1.3倍とされるべきであり、好ましくは、6mmないし12mmである。本実施形態では、延長チャンネルの径がプラズマチャンネルのアノード部分の径の1.2倍であるならば、アノードの径は4.0mmである。アノード部分の長さは、アノード部分の径の2倍とアノード部分の径の5倍との間のどのような長さでもよい。本実施形態では、アノードの長さがアノードの径の3倍に設定されるとき、長さは12.0mmである。拡大部分は、本実施形態では1.0mmである加熱部分84の径から4.0mmであるプラズマチャンネルのアノード部分の径まで、プラズマチャンネルの径を拡大する。したがって、本実施形態では、拡大部分はプラズマチャンネルの径を3.0mm拡大する。この拡大はかなりの数の方法で達成されることができる。例えば、拡大部分の各セクションの径は、0.6mmという最大値cずつ増大することができる。この場合、拡大部分の中のセクションの個数Nは4である。これらのセクションの径は、1.6mm、2.2mm、2.8mmおよび3.4mmである。セクションの長さは径の1倍と2倍との間のどのような値に設定されてもよい。したがって、セクションの長さは、それぞれ、2.0mm、3.0mm、4.0mmおよび5.0mmでもよい。各セクションの径増大が0.6mm未満であるように選択されるならば、拡大部分の中により多くのセクションが必要とされる。
代替的に、cは好ましい値の0.4mmに設定されることがある。この場合、拡大部分のセクションの個数Nは7である。これらのセクションの径は、1.4mm、1.8mm、2.2mm、2.6mm、3.0mm、3.4mmおよび3.8mmである。セクションの長さは、それぞれ、3.5mm、4.5mm、5.5mm、6.5mm、7.5mm、8.5mmおよび9.5mmとすることができる。本実施形態では、アノードに最も接近した拡大セクションとアノードとの間の拡大は、0.4mmではなく、0.2mmに過ぎないことに留意すべきである。この拡大は装置の機能性を損なわない。
拡大部分のセクションの異なるペアの間で異なる拡大にすることがさらに可能である。例えば、加熱部分から第1のセクションまでの拡大は0.4mmとし、その他の拡大セクションとアノードとの間の拡大は0.5mmとしてもよい。
上記の説明は、中間電極、アノード、および、延長ノズルが環状であり、よって、プラズマチャンネルの部分およびセクションと延長チャンネルとを円筒型にすると仮定している。上述されているように、いくつかの実施形態では、装置のその他の幾何構造が使用されることがある。これらの実施形態では、本開示の目的のため、形状の2点間の最も大きい距離であるプラズマチャンネルの長手方向に直交する断面の径が、依然として上述の計算の目的のため重要な寸法である。
上述されているように、プラズマが医療処置を実行するため使用されるとき、プラズマの効果を弱めるかもしれない異物が作り出されることがある。例えば、医療処置中に、粒子または断片が治療組織から分離することがあり、その後、治療組織の目標部位へのプラズマ流と干渉し、または、場合によってはプラズマ流を妨害することがある。同様に、特定の医療処置中に、血液、リンパ液のような体液が治療部位の表面に入り込むことがある。これらの流体はプラズマの有効性に干渉することもある。装置のいくつかの実施形態は、医療処置中にこのような異物を治療表面から除去する吸引モジュールを含む。図7Aは吸引モジュール付きの装置の実施形態を示す。本実施形態では、外側ケーシング92は図2A−Cに示された装置を封入する。外側ケーシング92は1つ以上の吸入チャンネル94、96を有する。コンソール100の内部で動作するポンプは治療組織から異物を吸い込む。異物はチャンネル94および96に沿って流れ、次に、コンソール100へ流れ、異物は収集ユニット(図7Aに示されない)に蓄積される。図7Bは吸引モジュールを含む装置の異なる実施形態を示している。この実施形態は、チャンネル94および96が装置の一部の長さに沿って延在せず、出口98と接続されていることを除いて、図7Aに示された実施形態と類似している。吸引モジュール、および、酸素運搬ガス入口付きの延長ノズルの両方を含む実施形態では、入口は、図7Aにおける断面A−Aを示す図7Cに示されているように、ケーシング92の中を通って延在することに留意されたい。図7Dは、酸素運搬ガス入口を含まない延長ノズルを備える実施形態における断面A−Aを示す。
好ましい実施形態では、装置は真にパルス状のプラズマを生成する。各プラズマパルスの後に、オフ期間中に、プラズマの流れは、次のパルスまで完全に止まる。パルスとパルスの間で、オフ期間中に、電流はカソードとアノードとの間を流れず、プラズマは生成されない。
コンソール100は、プラズマチャンネルの中を通る電流を制御し、カソードとアノードとの間に電圧を印加する1つ以上の電子回路を有する。これらの回路は各プラズマパルスの生成のため使用される。概要として、プラズマ生成のプロセスは、スパーク放電、グロー放電、および、アーク放電の3つの段階を含む。アーク放電段階中に、カソードのうちの1つとアノードとの間に作られた所定の電流の電気アークは、プラズマチャンネル62の中を流れるプラズマ生成ガスを加熱し、プラズマを形成する。各プラズマパルスの生成はプラズマ生成ガスがすべての段階を経ることを必要とする。パルスの生成前に、プラズマ生成ガスの抵抗は無限に近い。少数の自由電子が宇宙線による原子のイオン化に起因してプラズマ生成ガスの中に存在する。プラズマ形成プロセスは、(1)図8Aに示されるようにカソードとアノードとの間に印加された電圧を印加すること、および、(2)図8Bに示されるようにプラズマの中を通過する電流を制御することによって制御される。
装置を動作させる方法は、カソード組立体の構造に依存し、装置の構成と装置が使用される特定の用途とに依存して変更されることがある。複数のカソードを備えるカソード組立体を有する装置の好ましい実施形態では、図4に示されたカソード組立体のため特に適合した動作方法が使用される。簡潔に説明すると、スパーク放電を作り出すため、高振幅、高周波の電圧波がアノード1とカソード5a、5b、5cとの間に印加される。この電圧波は、カソード5a、5b、5cとアノード1との間でプラズマチャンネル62の中の自由電子の個数を増大させる。電圧波の周波数、持続期間および振幅は装置の幾何構造に依存する。十分な個数の自由電子が形成されると、DC電圧がアノード1とカソード5a、5b、5cとの間に印加され、DC電流は、カソードと、プラズマ生成ガスと、アノードとを通過させられ、カソード5a、5b、5cとアノード1との間にスパーク放電を形成する。
その後、プラズマ生成ガスの抵抗は減少し、グロー放電段階が始まる。グロー放電段階中に、イオン化の結果として形成された正に帯電したイオンがカソード5a、5b、5cとアノード1との間の電圧によって作り出された電界の影響下でカソードに引き付けられる。カソード5a、5b、5cにイオンが衝突しているとき、アノード1に最も接近したカソード端部の温度は上昇する。温度が熱イオン電子放出の温度まで上昇すると、アーク放電段階が始まる。上述のとおり、プラズマチャンバ26の表面積および体積は多数のイオンを供給し、グロー放電段階の期間を短縮する。
アーク放電が始まると、プラズマは組立体の中のすべてのカソードに付着する。プラズマの中を通る電流はその後に減少し、アーク放電を維持することができるアタッチメントの領域をほぼ最小領域まで減少させる。この最小領域をスポットアタッチメント領域と呼ぶ。そのプラズマアタッチメントの領域は小さいので、アタッチメントは単一のカソードだけに現れる。したがって、アーク放電を維持するため必要とされ、カソード径に比例する電流は比較的低い。電流が低下させられ、ある期間に亘ってそのレベルに保たれた後、電流はパルスの動作レベルまで急速に増大される。プラズマのアタッチメントの領域は少しだけ増大し、単一のカソードだけがパルスの残りの部分の間に電子を放出し続ける。単一のカソードだけが制御された領域から電子を放出するように、プラズマアタッチメントの領域を減少させ、その後に、小さい領域を維持することは、装置の動作に極めて重要である。
上述されているように、異なる実施形態では、この動作方法の変形を用いることができる。例えば、単一のカソードを用いる代替的な実施形態では、アタッチメントの領域は、カソードの長さと、カソード端部のテーパリング、または、カソード訓練を用いて制御されるだけでもよい。これらの実施形態では、電流は、アーク放電段階に達すると直ぐに動作レベルまで増大される。
開示された実施形態の要素の幾何構造と、電圧および電流パルスの形状および同期とは、電流を支えるために十分な熱イオン電子放出が存在しないとき、複数のカソード(または、実施形態に応じて1つのカソード)が、カソードを流れる高電流のストレスの影響を受けないことを確実にする。このことは、言い換えると、装置が同じカソード組立体を使って数千回または数万回であっても起動されることを確実にする。
拡大部分における異なるセクションの寸法の関係は、パルスの動作期間中にプラズマが急速に膨脹することを可能にする。これは、所要の特性をもつプラズマのパルスを生成するため重要である。0.6mmを上回るプラズマチャンネルの径の1回当たりの増大は、パルスの動作期間中に、不完全なプラズマ流の膨脹をもたらすか、あるいは、場合によっては全く膨脹をもたらさないことが実験的にわかった。換言すると、拡大部分のn番目のセクションの径が(n−1)番目のセクションの径と比べて0.6mmより多く増大されるならば、プラズマ流はn番目のセクションの径まで膨脹することがなく、プラズマ流は、プラズマチャンネルの残りの下流部分および延長チャンネルを横断する間に、n番目のセクションの断面より小さい特定の断面に限定される。図9はこの考え方を示している。図9において、拡大部分82は存在しない。加熱部分84aはアノード部分83aに移行する。アノード部分83aの径は加熱部分84aの径を0.6mmより多く上回る。プラズマチャンネル62aの中を流れるプラズマは、プラズマがアノード部分83aに入るとき、パルスの動作期間中に、膨脹しないか、または、十分に膨脹しない。非常によく似た状況が、拡大部分が存在しても、隣接したセクション間の径の差が0.6mmを上回る場合に発生する。しかし、拡大部分の寸法が上述の関係によって決定される範囲内に入るとき、プラズマ流は、各セクションのアノード端部の断面全体まで膨脹するので、プラズマ流の径は出口55における延長チャンネルの径に等しい。より長いパルスまたは連続プラズマ流に対しては、0.6mm以上の増大は部分的に膨脹したプラズマ流を生じることに留意されたい。本質的に、皮膚治療のような用途のため必要とされる短いパルスに対し、1回当たりの径の増大は、プラズマ流が各セクションにおいて増大された径まで完全に膨脹するように、0.6mm以下であることが必要である。
0.6mmを超える1回の径増大によって現れる別の問題は、プラズマ流が壁から分離されているならば、プラズマ流とアノードの壁との間に電気アークが形成される可能性である。このこともまた図9に示されている。図9は、プラズマ流とアノード1の壁との間に形成された電気アーク171を示している。このような電気アークは、電極材料をプラズマ流に取り込み、プラズマに不純物を混入することになる。このプラズマ流を徐々に拡大するプロセスは、アークの中の電流が急速に増加し、同時に流れの中のプラズマが十分に加熱されないとき、真にパルス状のプラズマ流を生成する際に主要な役割を果たす。
プラズマチャンネルの径を0.2mmに満たずに拡大することは、不純物をもたらすことも、プラズマの不十分な膨脹をもたらすこともない。しかし、0.2mm未満の拡大もまた望ましくない。特に、0.2mm未満の拡大状態の装置はより多数の拡大セクションを必要とすることになる。各拡大セクションには拡大セクションの最小限の長さ要件があるので、より多数の拡大セクションがあることは、装置が長くなり、不便になることを意味する。さらに、単に不便であることとは別に、拡大セクションの個数の増加は、拡大セクションの個数の増加のために長さが増大されたプラズマチャンネルを横断するプラズマ流を加熱するためのより多くのエネルギー、したがって、より大きな電力を必要とする。したがって、装置は、セクション径が0.2mm未満増大した状態でも適切に機能するが、各拡大は0.2ないし0.6mmの範囲に入ることが好ましい。
プラズマが拡大部分82において膨脹するとき、プラズマの特性のうちの一部は変化する。パルスの動作期間中に、加熱部分は、図8Dに示されるように、0.3ないし5kW/mmの範囲内の電力密度によって特徴付けられる。加熱部分の中でのプラズマ流の平均速度は、好ましくは、500m/s以下である。プラズマの平均温度は、図8Cに示されているように、8000ないし18000Kであり、好ましくは、10000ないし16000Kである。加熱部分の中の電界は、好ましくは、2ないし25V/mmの範囲に入る。
拡大部分は0.3kW/mm未満の電力密度によって特徴付けられる。拡大部分の中のプラズマの平均温度は、好ましくは、8000ないし18000Kの範囲に留まる。プラズマチャンネルの拡大部分の中の電界は、好ましくは、1ないし5V/mmの範囲に入る。
プラズマ流がプラズマチャンネルの拡大部分82の中で膨脹した後、プラズマ流は延長ノズル15に達する。延長ノズル15はプラズマ流に2つの効果を与え、すなわち、第一に、延長ノズルは、組織治療のような特定の用途にプラズマ流を適するようにするため、プラズマ流の温度およびエネルギー分布を変化させ、第二に、延長ノズルはプラズマ流の中にオゾンおよび一酸化窒素を作り出すことができる。
延長ノズル15のプラズマ流への第1の効果は、プラズマ流の温度およびエネルギー分布を変化させることである。アーク放電段階中に、カソードとアノードとの間の電気アークはプラズマチャンネル62の中のプラズマを加熱する。プラズマのほんの一部だけが高温であるプラズマ流の中心を形成する。残りのプラズマは、電気アークから離れたプラズマチャンネルの外周に沿って流れるので、実質的により低い温度を有する。プラズマチャンネルを形成する中間電極およびアノードが高い熱伝導率をもつ金属製であるので、プラズマチャンネルの外周に沿って流れるプラズマは、中心を流れるプラズマと同じ温度まで加熱されることができない。したがって、中心を流れるプラズマから外周に沿って流れるプラズマへ伝達された熱は中間電極およびアノードに伝達され、外周に沿って流れるプラズマによって保たれない。プラズマがプラズマチャンネル62のアノード端部に達するとき、プラズマは図10Aに示されるように実質的に放物線状の温度分布を有する。図10Aに示されているように、プラズマ流の中心でのプラズマの温度はプラズマ流の周辺での温度より実質的に高い。同様に、温度に比例するプラズマのエネルギー密度は、周辺よりプラズマ流の中心において実質的に高い。
このようなプラズマ流の温度およびエネルギー密度分布は、皮膚治療のようないくつかの用途のために適さない。このような温度およびエネルギー密度分布をもつプラズマ流のパルスが患者の皮膚と接触するとき、皮膚の小領域がプラズマ流パルスのエネルギーの殆どを吸収し、よりはるかに大きい領域がエネルギーの残りの部分を吸収する。図10Bは、アノード部分においてプラズマチャンネルの径を有する皮膚の円形領域190を示している。図10Aに示されているようにプラズマ流のパルスが領域190と接触するならば、領域190の約20%の部分192がプラズマパルスに蓄積されたエネルギーの約80%を吸収する。領域190の残りの80%の部分194がプラズマパルスに蓄積されたエネルギーの約20%だけを吸収する。
延長ノズルは、温度およびエネルギー密度分布を図11Aに示されているような実質的に一様な分布に変化させる。換言すると、出口55から延長ノズルを抜け出るプラズマ流の温度およびエネルギー密度は、流れの断面全体における温度およびエネルギー密度とほぼ同じである。図11Bは図11Aに示された分布を有するプラズマ流を使って治療された皮膚の領域を示している。図11Bに示されているように、プラズマ流のパルスが皮膚と接触するとき、領域全体がパルスによって実質的に一様に影響を受け、実質的により多いエネルギーまたは実質的により少ないエネルギーを受容するスポットは存在しない。好ましい実施形態では、装置内の要素の幾何構造は、動作パラメータ(すなわち、プラズマ生成ガス流速、電流の大きさなど)と同様に、治療組織に当てられるプラズマのエネルギー密度が5ないし500J/cmであるように選定される。その他の実施形態では、その他のエネルギー密度が実現されてもよい。
上述されているように、プラズマがアノードを抜け出し、延長チャンネルに入るとき、プラズマの温度およびエネルギー密度は、図10Aに示されるように放物線状の分布を有する。プラズマ流がプラズマチャンネルの中で一様な温度を実現しない主な理由のうちの1つは、中間電極およびアノードが、銅のような、高い熱伝導率を有する金属で作られていることである。高い熱伝導率が原因となって、プラズマからの熱はチャンネル78および79に沿って流れる冷却剤に伝達される。アノード1および中間電極は、プラズマの周辺を集中的に冷却するので、大きい温度勾配を形成する。延長チャンネル18に位置している絶縁体要素17は、好ましくは、非常に低い熱伝導率を有する石英またはセラミック材料で作られている。したがって、加熱されたプラズマが、プラズマを冷却しない絶縁体要素17と接触するとき、熱は絶縁体要素17の体積全体を通して分散されない。加熱されたプラズマと接触している絶縁体要素17の内面だけがプラズマの温度まで急速に加熱され、冷却されない。延長ノズルへの最小限の放熱しかないので、外周に沿って流れるプラズマの温度は上昇する。熱は流れの中心から周辺へ伝達されるので、熱は装置の構造的要素に伝達されない。さらに、延長チャンネル18において、プラズマ流の中心はアノードで終端する電気アークによって加熱されない。したがって、プラズマ流が延長チャンネル出口55を抜け出るとき、プラズマ流は、図11Aに示されるように、実質的に一様な温度およびエネルギー密度分布を有する。図11Bは、実質的に一様な温度およびエネルギー密度分布がプラズマによって治療組織に実質的に一様な効果を生じることを表している。
延長ノズルの第2の付随的な効果は、オゾンおよび一酸化窒素を生成することである。いくつかの国では、オゾンは、例えば、抗菌作用のような医療において有用な特性を示すことが承認されている。しかし他の国では、オゾンの有用性は承認されていない。しかし、オゾンが放電、高温、高エネルギー電磁放射線の照射によって酸素から形成されることは、周知の技術である。O分子がプラズマ流に取り込まれるとき、分子のうちの一部は、上記の条件のうちの1つ以上の影響下で酸素原子に解離され、次に、O2分子と再結合しオゾン(O)を形成する。
いくつかの実施形態では、装置はオゾンを生成し、その他の実施形態では、装置はオゾンを生成しない。オゾンの生成は2通りの方法で制御することができる。第一に、酸素運搬ガスの注入は、入口の径を縮小することによって、或いは、場合によっては酸素運搬ガス入口を完全に取り除くことによって制御される。図12Aは比較的小さい径の入口16を含む延長ノズル15を示している。図12Bは、酸素運搬入口を全くもたない延長ノズル15を示している。第二に、延長チャンネル18の長さは、入口から中に入る酸素がオゾンを生成するために必要とされる反応を受けるための十分な時間を持たないように、短縮されることが可能である。オゾンの生成を制御するこれらの方法のうちの一方または両方を使用することにより、装置200によって生成されるオゾンの量は増加させることも減少させることもでき、あるいは完全になくすことさえできることを理解すべきである。一酸化窒素の生成も同様に制御される。オゾンおよび一酸化窒素の生成に関連した以下の説明は、延長ノズル15が1つ以上の酸素および窒素運搬ガス入口16を有することを仮定している。
オゾンの生成を生じるプロセスを参照すると、プラズマ流は、プラズマチャンネルを横断した後、延長ノズル15に入る。延長チャンネルの中のプラズマ流の温度は、好ましくは、3000ないし12000Kに減少する。動作中に、プラズマが酸素運搬ガス入口16を通過するとき、プラズマはこれらの入口16に、空気のような酸素運搬ガスを延長チャンネル18に引き込む吸引効果を作り出す。延長チャンネルの中で、空気の一部分は、好ましくは、5ないし25体積%の範囲に入る。空気が約21体積%のO2酸素を含有することは周知であり、したがって、延長チャンネルの中のO2の一部分は、好ましくは、1ないし5体積%の範囲に入る。一部の酸素分子は原子に解離し、その後に、O2酸素分子と再結合し、ときには、その他の解離した酸素原子と再結合し、2つの要因、すなわち、(1)比較的高いエネルギーを有する電子とのO2分子の衝突と、(2)プラズマ生成ガス分子、電子、および、その他の粒子の放出に起因したプラズマチャンネルからの紫外線と、の影響下でオゾンを形成する。オゾン分子の形成は以下の化学反応に従って行われる。
e+O2→O+O
e+O2→O+O+e
O+O2+M→O3+M
ここで、Mは、希ガス、例えば、アルゴンのようなどのような反応粒子でもよい。
酸素および窒素運搬ガスをプラズマ流に取り込むことの別の効果は、延長チャンネル18の中の一酸化窒素(NO)生成である。NOの種々の治療効果、および、NOの生成方法は周知であり、いくつかの国において承認されている。例えば、米国特許第5,396,882号明細書は、空気を電気アークチャンバに取り込むことによりNOを生成するシステムおよび方法を開示する。拡大モジュールを有する装置の実施形態は、同様に、NOを生成するための条件を作り出す。空気のような窒素および酸素運搬ガスをプラズマ流に取り込むことは、拡大チャンネル18におけるNOの合成のための最適条件を作り出す。上述のように、アノード出口におけるプラズマの温度は3000ないし12000Kの範囲に入る。この温度は、空気分子を有するプラズマ流において、オゾン生成と並行して、以下の化学反応を発生させるのに十分に高い。
2+O2→2NO−180.9kJ
いくつかの実施形態では、空気、酸素の比率、または両方を変えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、酸素濃縮空気が酸素運搬ガス入口16に供給されてもよい。他の実施形態では、酸素運搬ガス入口16に供給される空気は加圧されてもよく、よって、プラズマの中の空気の濃度をより高くする。さらにいくつかの他の実施形態では、2つの上記方法の組み合わせが使用されてもよい。
プラズマを出力すること、そして、いくつかの実施形態において、オゾンおよび一酸化窒素を出力することに加えて、装置は、プラズマチャンネルの加熱部分の中の高温プラズマからの放射線が原因で発光することもある。例えば、米国特許出願公開第2003004556号明細書では、約300nmないし約1600nmの支配的な放射波長を有するパルス光であって、パルスの持続期間が1フェムト秒から100秒まで変化するパルス光が種々の治療効果を有することが発見され、開示されている。特に、毛髪、表皮、表層血管、および、多数のその他の器官の治療は、このようなパルス光を使うと有利であることを示している。米国特許出願公開第2003004556号明細書は、所要の特性をもつパルス光を生成する様々な装置および方法を開示している。
上述されているように、加熱部分の中のプラズマの温度は、好ましくは、8000ないし18000Kである。この温度範囲では、プラズマ流は、約400nmから約850nmまでの支配的な放射波長を有する光を放出する。図13は、出口55から約3mmの距離での光のスペクトル分布302と、出口55から約50mmの距離での光のスペクトル分布304とを示している。図13は以下のスペクトル分布を示す。
200−350nm 2%
350−400nm 5%
400−650nm 62%
650−750nm 15%
750−850nm 14%
850−1400nm 2%
したがって、装置200は他の用途と併せてパルス光療法のため使用されることがある。放出された光のスペクトルの短い波長と長い波長との比率は、パルスの動作期間中にプラズマ流を通過する電流の大きさを調整することによって簡単に変更されてもよいことに留意されたい。電流増加に伴って、ほぼ同じ量のエネルギーがプラズマ生成のため使用されるが、実質的により多くのエネルギーが発光のため使用される。
患者の治療に関して、装置は、いくつかの従来技術の装置の場合に行わなければならなかったように、各パルスの後に装置を治療組織から離すことを要することなく、安全かつ効果的に使用されることができる。したがって、プラズマのパルスは比較的高頻度で自動的に生成されることができる。各パルスに対し、新たなプラズマ流がスパーク放電段階およびグロー放電段階を最初に通過し、次に、アーク放電段階中に電気アークを使ってプラズマ生成ガスを加熱することによって生成される。プラズマ流が作られると、プラズマ流は、拡大部分のセクションを、次に、アノード部分を、そして次に延長チャンネルを通過することにより、プラズマチャンネルの中で膨脹させられる。延長チャンネルの中で、プラズマ流の熱およびエネルギー密度分布は、上述されているように、延長チャンネルの断面の全域で実質的に一様になるように変更される。変更された熱エネルギー分布をもつ膨脹したプラズマ流は、パルスの持続期間に亘って患者の皮膚に安全に当てられる。パルスの終端において、プラズマ流は完全に止まる。このプロセスは、所望の個数のパルスが送出されるまで繰り返すことが可能である。生成された光放射は、プラズマパルスから生じる利点に加えて、皮膚と、真皮および血管のような表層器官の治療のための利点を提供する。
異物は治療した皮膚の表面から除去される。異物の除去はパルスと同期化される必要はなく、連続動作でも構わない。さらに、オゾンは、付加的な有利な効果のため患者の皮膚に当てられるプラズマ流の中に混合されてもよい。上述されているように、酸素運搬ガスを延長部分の入口に取り込むことは、プラズマ流の中にオゾン分子の形成という結果をもたらす。
重要なことには、プラズマのパルスが皮膚に当てられた後、プラズマ流は次のパルスまで完全に止まる。オフ期間中に、プラズマは患者の皮膚に当てられることがなく、患者は無害の冷たいプラズマ生成ガスの流れと、異物ポンプの真空吸引とだけにさらされる。したがって、装置を使用するオペレータは、オフ期間中に患者の皮膚から装置を離し、それから、治療し続けるために装置を正確に再び位置付けすることを試みることによる誤りの危険を冒すことはない。このことは処置の安全性および持続期間を実質的に改善する。
本発明の実施形態についての上記説明は、例示と解説のため提示されている。網羅的であること、または、発明を開示されたそのままの形に制限することは意図されていない。多数の変更および変形が当業者に理解されるであろう。実施形態は、発明の原理および発明の実際的な用途を最もうまく説明するために選択され記載され、それによって、当業者が発明を理解することを可能とする。特定の使用に適した種々の実施形態および変更が考慮される。発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定められることが意図されている。

Claims (40)

  1. プラズマのパルスを生成する装置であって、
    a.アノードと、
    b.(i)1つ以上のカソード、および、(ii)カソードホルダーを含むカソード組立体と、
    c.前記カソード組立体と前記アノードとの間の地点から前記アノードを通過して長手方向に延在し、アノード端部に出口開口部を有し、前記カソード組立体に最も接近した加熱部分と、アノード部分と、該加熱部分と該アノード部分との間の拡大部分とを含み、該拡大部分が、プラズマ流を拡大するための、それぞれが異なる断面積を有する複数のセクションを有し、該拡大部分の連続的なセクションの各々の径が前記アノードに向かって増大する、プラズマチャンネルの一部分を形成し、互いに電気的に絶縁され、かつ、前記アノードから電気的に絶縁された2つ以上の中間電極と、
    d.前記アノードから放出されるプラズマ流の熱及びエネルギー密度分布を断面内で実質的に一様であるように変更可能な延長ノズルであって、前記プラズマチャンネルの前記アノード端部に接続される延長チャンネルを形成し、延長チャンネルの内面の一部分を覆う管状絶縁体を有する、延長ノズルと、
    を備える装置。
  2. 前記中間電極がプラズマチャンバをさらに形成する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記カソード組立体が2つ以上のカソードを含む、請求項1に記載の装置。
  4. 前記拡大部分のセクションが、(i)前記カソード組立体の方向に隣接したセクションの径より0.6mm以下分大きい径を有し、(ii)この拡大部分のセクションの径以上の長さを有する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記カソード組立体に最も接近した前記拡大部分のセクションが、(i)前記加熱部分の径より0.6mm以下分大きい径を有し、(ii)この拡大部分のセクションの径以上の長さを有する、請求項4に記載の装置。
  6. a.前記加熱部分の径が1.0ないし1.5mmであり、
    b.前記加熱部分を形成する電極の長さが前記加熱部分の径の1.0ないし2.0倍である、
    請求項5に記載の装置。
  7. a.前記アノード部分の径が前記アノードに最も接近した前記拡大部分のセクションの径より0.6mm以下分大きく、
    b.前記アノード部分の長さが前記アノード部分の径の2.0ないし5.0倍である、請求項6に記載の装置。
  8. i.管状絶縁体要素の内径が前記アノード部分の径の1.0ないし1.3倍であり、
    ii.前記延長チャンネルの長さが前記管状絶縁体の内径の2.0ないし3.0倍である、
    請求項7に記載の装置。
  9. 前記拡大部分の2つの隣接したセクションの部分が1つの中間電極によって形成されている、請求項1に記載の装置。
  10. 前記拡大部分の少なくとも1つのセクションが単一の中間電極によって形成されている、請求項1に記載の装置。
  11. 処理表面から異物を除去するための、1つ以上の吸引チャンネルをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  12. 前記延長ノズルが前記延長チャンネルへの1つ以上の酸素運搬ガス入口を有する、請求項2に記載の装置。
  13. プラズマ生成装置であって、
    a.アノードと、
    b.(i)1つ以上のカソード、および、(ii)カソードホルダーを含むカソード組立体と、
    c.前記カソード組立体と前記アノードとの間の地点から前記アノードを通過して長手方向に延在し、アノード端部に出口開口部を有するプラズマチャンネルの一部分を形成する中間電極と、
    d.前記アノードから放出されるプラズマ流の熱及びエネルギー密度分布を断面内で実質的に一様であるように変更可能な延長ノズルであって、前記プラズマチャンネルの前記アノード端部に接続される延長チャンネルを形成する、延長ノズルと、
    を備える前記プラズマ生成装置。
  14. 前記プラズマチャンネルが前記アノードの方へ広がっている、請求項13に記載のプラズマ生成装置。
  15. 前記中間電極は、プラズマチャンバも形成する、請求項13に記載のプラズマ生成装置。
  16. 前記延長ノズルが、前記延長チャンネルの内面の一部分を覆う管状絶縁体を有する、請求項13に記載のプラズマ生成装置。
  17. 前記延長ノズルが、前記延長チャンネルへの1つ以上のガス入口を有する、請求項13に記載のプラズマ生成装置。
  18. 前記アノードを冷却することができる冷却チャンネルをさらに備える、請求項13に記載のプラズマ生成装置。
  19. 請求項13に記載のプラズマ生成装置を使用してプラズマのパルスを使って基板を処理する方法であって、
    a.プラズマ流を生成することと、
    b.前記プラズマ流を所定の断面まで拡大することと、
    c.分布が断面内で実質的に一様であるように、拡大されたプラズマ流の熱およびエネルギーの密度分布を変更することと、
    d.結果として得られたプラズマ流を前記基板に当てることと、
    e.前記プラズマ流を止めることと、
    を繰り返し含む、前記方法。
  20. 各パルスのエネルギー密度が5ないし500J/cmである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記処理基板から異物を除去することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  22. 光を前記処理基板に当てることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  23. 前記光が400ないし850nmの支配的な放射波長を有する、請求項22に記載の方法。
  24. 酸素運搬ガスを前記プラズマ流に取り込むことをさらに備える、請求項19に記載の方法。
  25. 前記処理基板に当てられた前記プラズマ流がオゾンの粒子を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記酸素運搬ガスが空気である、請求項25に記載の方法。
  27. 請求項13に記載のプラズマ生成装置を使用してプラズマのパルスを生成する方法であって、
    a.前記プラズマチャンネルに沿ってプラズマ生成ガスを通過させること、
    を含み、かつ
    b.前記カソードと前記アノードの間に電気アークを作ることと、
    c.前記カソードへの電気アークのアタッチメントの領域を制御することと、
    d.前記電気アークを終端させることと、
    を繰り返し含む、前記方法。
  28. 前記カソードと前記アノードの間に前記電気アークが作られる間にプラズマ流を生成することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記プラズマ流が実質的に不純物を含まない、請求項28に記載の方法。
  30. 前記カソードへの電気アークのアタッチメントの領域を制御することが、前記電気アークの中の電流を所定の値に設定することによって達成される、請求項27に記載の方法。
  31. 前記カソードへの電気アークのアタッチメントの領域を制御した後に前記プラズマ流を加熱することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記カソードへの電気アークのアタッチメントの領域を制御することが、前記アークの中の電流を低下させることによって前記カソードへの電気アークのアタッチメントのサイズを減少させることを含む、請求項27に記載の方法。
  33. 前記プラズマ流を、前記アノードおよび前記中間電極よりも低い熱伝導率を有し、前記延長チャンネルに位置する面に沿って通過させることによって、該プラズマ流の熱分布を制御することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
  34. 前記アノードおよび前記中間電極よりも低い熱伝導率を有する前記面を通過した後、前記プラズマ流の熱分布が断面内で実質的に一様である、請求項33に記載の方法。
  35. 請求項17に記載のプラズマ生成装置を使用して一酸化窒素を生成する方法であって、
    a.プラズマ流を前記プラズマチャンネルに沿って通過させることと、
    b.前記延長ノズル内において、前記1つ以上の入り口を通して、窒素及び酸素を含むガスをプラズマ流に取り込むことと、
    を含む、前記方法。
  36. 前記装置の中で一酸化窒素を合成することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  37. 前記窒素及び酸素を含むガスが前記プラズマ流に取り込まれる領域において、前記プラズマが3〜12kKの範囲の温度を有する、請求項36に記載の方法。
  38. 前記窒素及び酸素を含むガスが、大気圧を上回る圧力下で取り込まれる、請求項36に記載の方法。
  39. 前記プラズマ流が光を放出する、請求項36に記載の方法。
  40. 前記光が、400nm〜850nmの支配的な放射波長を有する、請求項39に記載の方法。
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