JP5431615B1 - 有機物処理・熱利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機物を主体とする廃棄物等を処理するにあたり、異臭やダイオキシン類等の有害物質の発生を抑制しつつより効率的に処理するとともに、最終的にこれを燃焼させることによって熱エネルギーとして利用する。
【解決手段】 第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bとの間に、有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉3を配設し、炭化炉3で被処理物を炭化するにあたりそれぞれの燃焼炉2A、2Bの熱源を利用し、第1燃焼炉2Aの炉内に熱利用のための熱交換器13を設ける。また、有機物を主体とする廃棄物等を炭化するにあたり、これらを所定寸法以下に裁断し、ガス放出部6cを備えた炭化箱6内に収容し、この炭化箱6を炭化炉3に送り込んで炭化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば食品廃棄物や産業廃棄物や動物糞等や木質材等の有機物を主体とする材料を炭化し、有効処理するための技術に関する。
従来、例えば有機物を主体とする被炭化物を炭化する技術として、生ごみを焼却炉本体内に連続投入し、焼却炉で発生する高温ガスから酸素を取り除いた後、高温ガスを一定の温度で炭化炉に導入することで炭の原料を炭化するような技術(例えば、特許文献1参照。)や、木質チップをロータリーキルンで炭化させるとともに、大きな木材を炭化炉に収容し、ロータリーキルンで発生する高温ガスを炭化炉内に導入して炭化材料を炭化し、炭化炉内で発生する不燃ガスに外部の空気を混入してキルンに循環させて再燃焼させることでキルンの木質チップを炭化するような技術(例えば、特許文献2参照。)などが知られている。
一方、樹木、竹、草などのバイオマスを燃焼させ、発生するガスを熱源として利用するとともに、分離生成した灰の成分状態を調整して、灰も付加価値の高いものとして利用するような技術として、樹木等のバイオマス素材を破砕やペレット化して乾燥させたのち燃焼させるような技術(例えば、特許文献3参照。)も知られている。
特開2002−235087号公報 特開2002−114983号公報 特開2007−196214号公報
ところで、上記特許文献1〜2のような炭化処理方法にあっては、炭化のために被処理物を加熱した際、被処理物から発生する可燃ガスがそのまま炉外に排出されており、有効利用が図られていなかった。
また、特許文献3のように、樹木等のバイオマス素材を破砕やペレット化して乾燥させたのち燃焼させるような技術は、バイオマス素材を破砕したり、ペレット化したりするためのエネルギーが必要となり、燃焼させるために必要なエネルギーと、燃焼させて得られるエネルギーとの差が小さいためトータルエネルギーの観点から改善が望まれていた。
また、いずれの技術でも燃焼炉で被燃焼物が燃焼する際、ダイオキシン類が発生してそのまま外気に漏洩し、環境を汚染するという問題があった。
そこで本発明は、有機物を主体とする廃棄物等を炭化処理するにあたり、ダイオキシン類の発生を防止するとともに、被処理物から発生するガスを有効活用し、最終的にこれを燃焼させることによって熱エネルギーとして回収し、熱利用のためのエネルギー源として有効利用が図れるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉と、水分含有量15%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させる燃焼炉を備え、前記燃焼炉の炉内に熱利用のための熱交換器が組み込まれる有機物処理・熱利用装置において、前記燃焼炉を、前記炭化炉を挟み込むように一対設け、それぞれの燃焼炉を連通させる連通室内を炭化炉として構成するとともに、この連通路に被処理物を収容した炭化箱を連続的に送り込むことのできる送り機構を設け、炭化炉に送り込まれた炭化箱を少なくとも300℃以上の温度で加熱して内部の被処理物を炭化させることができるようにするとともに、この炭化箱の所定箇所には、内部に溜まったガスを放出可能なガス放出部を設け、また、前記熱利用のための熱交換器を、前記一対の燃焼炉の少なくとも一方側の燃焼炉の炉内に配設するようにした。
このように、有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉を挟み込むように一対の燃焼炉を設け、それぞれの燃焼炉を連通させる連通路を炭化炉として構成することで、有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉や、水分含有量15重量%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させるような一連の廃棄物等処理設備をコンパクトな構成にすることができ、炭化炉における炭化処理のための熱源として、一対の燃焼炉の熱源を利用できるため、炭化処理を効率的に行うことができる。しかも、炭化箱に収容される被処理物を炭化する際、内部に溜まったガスを放出可能なガス放出部を設けることにより、炭化処理中に発生した異臭成分が外部に漏れ出すことなく、高温で脱臭処理される。
ここで、燃焼炉で燃焼させる「水分含有量15%重量以下に乾燥させた乾燥物」としては、炭化させた炭化物を含むものとし、例えば炭化物だけ燃焼させて良く、炭化には至らないが、水分含有量15%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させても良く、これらを所定の割合で混ぜたものを燃焼させても良い。なお、ここでいう炭化物とは、可燃ガスが完全に放出し尽くされて炭化が完全に行われた物だけでなく、炭化物が粉砕しやくなった程度に炭化されたものをも含むものとし、このような粉砕しやすくなった程度の炭化としては、炭化箱内の被処理物が300℃で30分程度晒された場合、400℃で1分程度晒された場合、500℃では30秒程度晒された場合などが該当する。
また、燃焼炉内に直接廃棄物等を投入するのでなく、水分含有量15%以下に乾燥させた乾燥物を投入して燃焼させることにより、炉内の温度が不均一となって排気ガスにダイオキシン類が発生するような不具合を防止することができ、しかも、炉床温度が低下して焼却灰にダイオキシン類が含まれるような不具合も抑制され、堆肥等として有効利用を図ることができる。
なお、炭化箱内から放出されるガスとしては、異臭成分のほか、可燃ガスも含まれる。
すなわち、有機物として炭水化物の場合を例にとると、炭水化物の基本的な物質構造は、化学式でC(HO)であり、これを300〜500℃程度に加熱すると、C(炭化物)と(CO+H)に分解され、この(CO+H)は可燃性を有する可燃ガスである。
また、一般的に炭素を含む有機物では、300℃程度以上の熱を加えると、もともとの物質が分解されて可燃ガスと炭化物に分解されることが知られている。
このため、炭化箱内のガスを、炭化箱のガス放出部から放出させれば、可燃ガスが連通路(炭化炉)内または燃焼室内で燃焼し、熱効率を向上させることができる。
また、燃焼炉に使用される水分含有量15重量%以下の乾燥物としては、本発明にかかる炭化箱内で炭化させた炭化物も含まれるが、それだけでなく、その他の任意の炭化炉を使用して生成した炭化物や乾燥物を燃焼させることができ、例えば、予めこれらを所定サイズ以下の粒径に粉砕しておくことにより、燃焼炉内の燃焼温度がほぼ均一にして、例えば、有機物を処理しないでそのまま燃焼炉内に投入して燃焼させることに較べて、有機物が有するエネルギーを集中して発揮させることができ、熱分解速度や燃焼速度を速めることができる。
このため、燃焼させる水分含有量15重量%以下の乾燥物としては、特に、最大寸法10mm以下のサイズの粒状物に粉砕しておくことが好ましい。
なお、炭化まで至らない水分含有量15重量%以下の乾燥物を燃焼させるときは、炭化物と混ぜて一緒に燃焼させることにより、ダイオキシン類の発生を一層抑制することができる。
因みに、燃焼速度は被燃焼物の粒度が大きくなると、粒度の3乗に比例して遅くなり、大きくなりすぎると燃焼効率が低下して必要な空気量も増加するといわれているため、できるだけ細かく粉砕しておくことが好ましい。
また本発明では、前記炭化箱を炭化炉外に払い出すための搬出路に、炭化箱を少なくとも250℃以下の温度に冷却可能な冷却手段を配設するようにした。
このように、炭化箱を燃焼炉外に払い出すための搬出路に冷却手段を設け、少なくとも250℃以下に冷却して払い出すようにすれば、内部の炭化物に着火して燃え出すような不具合を防止することができる。この際、好ましくは200℃程度以下に冷却することが好ましい。
有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉を挟み込むように一対の燃焼炉を設け、それぞれの燃焼炉を連通させる連通路を炭化炉として構成することで、有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉や、水分含有量15%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させるような一連の廃棄物等処理設備をコンパクトな構成にすることができ、また炭化処理の熱源として、一対の燃焼炉の熱源を利用できるため、炭化処理を効率的に行うことができ、しかもダイオキシン類の発生を抑制することができる。
しかも、炭化箱に収容される被処理物を炭化する際、内部に溜まったガスを放出可能なガス放出部を設けることにより、炭化処理中に発生した異臭成分が外部に漏れ出すことなく、高温で脱臭処理される。
また、炭化箱を燃焼炉外に払い出すための搬出路に冷却手段を設け、少なくとも250℃以下に冷却して払い出すようにすれば、内部の炭化物に着火して燃え出すような不具合を防止することができる。
本発明に係る有機物処理・熱利用装置全体の斜視図である。 同装置の縦断面図である。 同装置の横断面図である。 炭化炉及び搬入路、搬出路の縦断面図である。 炭化箱の一例を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。 炭化箱を冷却するための冷却手段の一例を示す説明図である。
本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、例えば食品廃棄物や産業廃棄物や動物糞等や木質材等の有機物を主体とする廃棄物等を炭化処理するにあたり、ダイオキシン類の発生を抑制するとともに、被処理物から発生するガスを有効活用し、より効果的に処理し、最終的にこれを燃焼させることによって熱エネルギーとして回収し、有効利用が図れるようにされており、炭化炉を挟んで一対の燃焼炉を設け、両方の燃焼炉を連通させて連通路を炭化炉とすることにより、両方の燃焼炉の熱源を有効に活用して被処理物を炭化させ、この炭化物を燃焼炉で燃焼させ、本実施例では発電のエネルギーとして活用できるようにされている。
すなわち、本発明に係る有機物処理・熱利用装置1は、図1に示すように、水分含有量15重量%以下の乾燥物を燃焼させて熱エネルギーを利用することのできる第1燃焼炉2A及び第2燃焼炉2Bと、食品廃棄物や産業廃棄物や動物糞等の廃棄物や木質材や竹材等の有機物を主体とする材料を炭化することのできる炭化炉3を一体に備えており、この炭化炉3は、第1、第2燃焼炉2A、2Bの間に挟まれた格好で一体化されている。
すなわち、図2に示すように、第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bとは、炉内が連通状態にされ、この連通路部分が炭化炉3として構成されるとともに、この炭化炉3を挟んで第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bを結ぶ方向に対して直交方向に一方側の搬入路4と他方側の搬出路5(図1)が連通状態で連結され、後述するように、所定寸法に切断された木質材や竹材などの被処理物を収容した炭化箱6を搬入路4を通して炭化炉3に投入し、その後、搬出路5に向けて移送できるようにされている。
前記第1、第2燃焼炉2A、2Bは、サイズは異なるもののほぼ同様の構成であり、図2、図3に示すように、いずれも水分含有量15重量%以下の乾燥物を投入するための投入部7と、投入された被燃焼物に最初の段階で着火することのできる不図示の着火部と、各燃焼炉2A、2B内に空気を送り込むための不図示のエア供給部などを備えており、各投入部7には、粉砕して粒状にした被燃焼物を連続的に投入するためのスクリューコンベアが配設されるとともに、投入部7の下方の炉内には、耐熱性素材で且つ孔空き素材である受台8が設けられ、また、炉内の下方部には、上方から落下してくる焼却灰等を溜めることのできる灰溜部10が設けられている。そしてこの灰溜部10には、一定量の焼却灰等が溜まった時点でこれを外部に排出するための攪拌羽根11やこれを回転駆動するための駆動モータ12が設けられている。
なお、受台8上に送給された被燃焼物を炉内で水平方向に送りつつ燃焼させ、焼却灰等を炉内の下方部に落下させるための水平無限軌道等をそれぞれの受台8の下方などに設けるようにしてもよい。
なお、本実施例では、攪拌羽根11で焼却灰等を排出するようにしているが、ベルトコンベア等で排出するようにしても良い。
この際、投入部7から投入される被燃焼物としては、炭化物であることが好ましいが、炭化まで至らなくても水分含有量15重量%以下に乾燥させた乾燥物であっても良く、この水分含有量15重量%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させる際は、ある程度の割合で炭化物を混ぜて一緒に燃焼させることがダイオキシン類発生防止のため好ましい。
また本実施例では、被燃焼物として、予め最大寸法10mm以下のサイズの粒状物に粉砕するようにしている。これは、それ以上のサイズになると、燃焼時に必要量以上の酸素を必要とするようになって効率的に燃焼させることができないためであり、より効率的に燃焼させるためには、なるべく細かいサイズに粉砕することが好ましい。
また、サイズの大きい第1燃焼炉2Aの炉内上部には、発電用熱交換器13を設けており、燃焼した熱源を利用して発電に利用するようにしている。もちろん、この発電用熱交換器13の形態や配置の要領や用途等は一例である。
また、それぞれの第1燃焼炉2A、第2燃焼炉2Bの炉内上部には、排気ガスを排出するため、ガス排出路14が設けられており、このガス排出路14から排出された高温のガスを利用して、特に、有機物を主体とする廃棄物等が水分の多い生ゴミや動物糞等の場合に、これらを所定の水分量以下に乾燥させるための乾燥機等に導くようにしてもよい。
前記炭化炉3は、木質材や竹材や産業廃棄物等の有機物を主体とする被処理物を炭化する際、炭化物から発生する可燃ガスを有効利用し、より効率的に炭化することができるようにされており、これら被処理物は、図5に示す炭化箱6内に収容された後、図4に示すような搬入路4から押し込まれ、炭化炉3に移送されて被処理物の炭化処理が行われ、その後、搬路下流側の排出路5に移送されて冷却され、炭化物が取り出されるように構成されている。
この際、被処理物として動物糞等のように塩素(Cl)含有量が多い処理物である場合、炭化箱6内に収容する時点で、例えばCaやNaなどの塩基類と混ぜて収容することで、塩素の大部分が固定されて最終的にダイオキシン類の発生を大幅に抑制することができる。
そして、図4に示すように、炭化炉3内には耐熱コンベア15が配設され、搬入路4と搬出路5には、所定寸法に切断された木質材や竹材等の被処理物を収容する炭化箱6を移送するための移送ローラ16が配設されている。
そして、搬入路4の入口付近の所定箇所には、移送ローラ16上に載置される炭化箱6を炭化炉3の耐熱コンベア15上に向けて押し込むことのできる不図示のシリンダユニットなどの押込み機構が設けられ、また、炭化炉3と搬入路4及び搬出路5との境界部には、炭化炉3内と外部との空気の流通を遮断するためのシャッター部材17が昇降自在に配設されている。
また、前記耐熱コンベア15は、例えば耐熱ステンレス鋼や特殊耐熱鋼などの耐熱性のあるベルトから構成され、不図示の駆動源によって、間欠運転可能とされ、駆動源が駆動されると、図4の矢印方向に流動し、コンベア上に載置されている炭化箱6を搬出路5側の移送ローラ16上に押し出し、搬出路5側の移送ローラ16上に載置される炭化箱6を順次搬出路5外に払い出すことができるようにされている。
そして、搬入路4と搬出路5の移送ローラ16や、搬入路4の炭化箱6を押し込む不図示のシリンダユニットなどの押込み機構や、耐熱コンベア15等が、炭化箱6を送る送り機構として構成されている。
なお、この搬出路5には、炭化箱6を所定温度以下に冷却するための冷却手段18を設けているが、この冷却手段18については後述する。
因みに、炭化炉3と前述の第1燃焼炉2Aとの間には、図3に示すように、連通面積を調整することのできる一対の連通面積調整部材19がスライド可能に設けられている。
これは、第1燃焼炉2Aの温度が、発電用熱交換器13のために1100℃近くに加熱されるため、大量の高温ガスを炭化炉3内にそのまま導入すると、問題が生じるからであり、連通面積調整部材19によって連通面積を調整できるようにするためである。
前記炭化箱6は、図5に示すように、ボックス型の本体部6aと蓋部6bを備えるとともに、蓋部6bの略中央部にガス放出部6cが形成されており、このガス放出部6cは、箱内部と外部の空間を連通せしめるとともに、内部に被処理物が収容されると、ガス放出部6c以外の箇所はほぼ密封状態になるようにされている。
そして、内部に被処理物が収容されて周囲が少なくとも300℃以上、好ましくは600℃程度の温度に加熱されると、有機物を主体とする被炭化物が可燃ガスと炭化物に分解され、可燃ガスがガス放出部6cから箱外に放出されるようにしている。
なお、ガス放出部6cの先端に、ガス放出部6cの通路を一時的に塞ぐことのできるフタを設けておき、後述する排出路5の冷却手段18を炭化箱6が通過して外部に払い出された時点で、それまで開放していたガス放出部6cにフタをして内部の炭化物に着火しやすくなるのを防止するようにしてもよい。
前記冷却手段18は、図6に示すように、炭化箱6が搬送される搬出路5の周囲四面を取り囲むボックス状の囲繞部材20と、この囲繞部材20の内部の所定箇所を流通する冷却水通路20tと、この冷却水通路20tに冷却水を給排水するための給水部x、排水部yを備えており、囲繞部材20の内部を流通する冷却水通路20tとしては、特に、少なくとも囲繞部材20の下面側をほぼ全域に流通して、下面側での接触面積が広い炭化箱6を効果的に冷却できるようにされている。なお、本実施例では、囲繞部材20の下面側のみならず上面側、側面側もほぼ全域を冷却水が流通するようにしており、炭化箱6の周囲全域を冷やすことができるようにしている。また、不図示ではあるが、最も下流側の炭化箱6の温度を測定することができる温度センサを設け、250℃以下に冷却されることを検知できるようにしている。
以上のような有機物処理・熱利用装置1の作用等について説明する。
第1.第2燃焼炉2A、2Bにおいては、最初の段階で燃焼室内に任意の着火物を投入してヒータ等によって燃焼させ、燃焼室内の燃焼が定常的に安定して行われるようになると着火部の作動を停止させて投入部7から被燃焼物を投入する。そして、安定した燃焼によって、第1燃焼炉2Aの炉内温度を1100℃付近に維持し、第2燃焼炉2Bの炉内温度を700℃程度に保持する。
一方、有機物を主体とする木質材や竹材や産業廃棄物等の被処理物を所定寸法に切断して炭化箱6内に収容し、搬入路4の移送ローラ16上に載置した後、シリンダユニットなどの押込み機構を作動させて炭化炉3の耐熱コンベア3上に押し込み、所定数の炭化箱6が押し込まれると炭化箱6の加熱が行われる。
すなわち、第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bの高温ガスが炭化炉3内に流れ込み、耐熱コンベア3の周囲を300℃以上、好ましくは600℃程度に加熱する。この際、高温である第1燃焼炉2Aの高温ガスの流入は、連通面積調整部材19によって定量に調整されることは前記したとおりである。
すると、炭化箱6内の被炭化物は、可燃ガスと炭化物に分解され、可燃ガスはガス放出部6cを通して箱外に放出されて燃焼し始め、可燃ガスが除去された被処理物は炭化物に変化する。
そして炭化が終了すると、耐熱コンベア15が駆動されて炭化箱6は搬出路5の冷却手段18の囲繞部材20内に送り込まれ、少なくとも250℃以下に冷却された後、外部に払い出される。
このような要領により、被処理物から発生する可燃ガスを有効利用し、効率的にしかも連続して炭化物を製造することができ、異臭の完全に防止することができる。
一方、第1燃焼炉2A内では、発電用熱交換器13を通して水を熱湯に変換することができ、熱湯を利用して発電を行う。
なお、図2の左側の第2燃焼炉2Bは、特に、全般的に脱臭が不足するときや、第1燃焼炉2Aだけでは炭化に必要な発熱が不足するときにこれを補う機能を果たし、例えば、炭化箱6内に収容される被処理物がオムツや動物糞等の塩素類を多量に含んでいるような場合、炭化箱6のガス放出部6cの取り付け方向を図2の左方の第2燃焼炉2Bの方向に向けて、第2燃焼炉2Bのガス放出部14に導いて脱臭処理等するようにすれば、第1燃焼炉2A内の発電用交換器13の劣化等を防止する機能を果たすようになる。
なお、例えば、第2燃焼炉2Bの発熱が不足して第1燃焼炉2Aで炭化させるような場合、炭化箱6の下方の座部に回転盤等を配置して箱全体を回転させながら炭化させることも可能である。
以上のような要領により、無駄になりがちな有機物を有効処理できるとともに、有機物の有するエネルギーを集中して取り出して有効活用することができ、しかも異臭の発生やダイオキシン類の発生を完全に防止することができる。
なお、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば、炭化箱6の形状等は例示である。
また、本実施例では、第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bにそれぞれのガス排出路14を独立に設けているが、炭化箱6内に収容される被処理物として塩素含有量が少ない処理物であるときは、第2燃焼炉2B側のガス排出部14を廃止するとともに、第1燃焼炉2Aと第2燃焼炉2Bの炉内上部を連通させ、第2燃焼炉2Bの高温ガスを連通路を通して第1燃焼炉2A側のガス排出部14に導くようにしても良い。さらに、熱交換器13としては、発電用以外の用途、例えば温室用などの温熱ガスとして利用するようにしても良い。
ダイオキシン類や異臭等の問題で処理が困難であった有機物を主体とする廃棄物等を簡単に処理でき、しかもそれから得られるエネルギーを有効に活用してエネルギー問題も解消できるため今後の広い普及が期待される。
1…有機物処理・熱利用装置、2A…第1燃焼炉、2B…第2燃焼炉、3…炭化炉、4…搬入路、5…搬出路、6…炭化箱、6c…ガス放出部、13…発電用熱交換器、18…冷却手段。

Claims (2)

  1. 有機物を主体とする廃棄物等を炭化する炭化炉と、水分含有量15重量%以下に乾燥させた乾燥物を燃焼させる燃焼炉を備え、前記燃焼炉の炉内に熱利用のための熱交換器が組み込まれる有機物処理・熱利用装置であって、前記燃焼炉は、前記炭化炉を挟み込むように一対設けられ、それぞれの燃焼炉を連通させる連通室内を炭化炉として構成するとともに、この連通路に被処理物を収容した炭化箱を連続的に送り込むことのできる送り機構を設け、炭化炉に送り込まれた炭化箱を少なくとも300℃以上の温度で加熱して内部の被処理物を炭化させることができるようにされるとともに、この炭化箱の所定箇所には、内部に溜まったガスを放出可能なガス放出部が設けられ、また、前記熱利用のための熱交換器は、前記一対の燃焼炉の少なくとも一方側の燃焼炉の炉内に配設されることを特徴とする有機物処理・熱利用装置。
  2. 前記炭化箱を炭化炉外に払い出すための搬出路には、炭化箱を少なくとも250℃以下の温度に冷却可能な冷却手段が配設されることを特徴とする請求項1に記載の有機物処理・熱利用装置。
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