JP5431284B2 - 押釦スイッチ用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、押釦スイッチ用部材に関する。
携帯電話、携帯情報端末(PDA)などの電子機器には、ユーザが操作するための押釦スイッチ用部材が配置される場合がある。押釦スイッチ用部材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるシート上に、厚さが0.1〜1.0mmのポリカーボネート等からなるキートップを配置したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。かかる押釦スイッチ用部材では、キートップを押し込むと、PETシートが屈曲変形し、キートップの下方に配置されたスイッチを入力することができる。
近年、上記の電子機器の薄型化および小型化に伴い、押釦スイッチ用部材のさらなる薄型化および小型化が強く求められている。そこで、薄型の成形品を形成するのに適する光硬化性樹脂によりキートップ等の構成部材を形成し、PETシートよりも屈曲変形しやすい弾性シートをキートップの裏面側に配置する例も知られている(特許文献2を参照)。
特開2003−311777号公報 特開2009−009735号公報
しかし、上述のような光硬化性樹脂は、硬化時の収縮が比較的大きいため、キートップのような肉厚の部分で硬化収縮に伴うヒケや反りが生じることがある。たとえば、PETシート上に、光硬化性樹脂から成るキートップを配置したキーパッドを金型成形により製造する場合、金型とキートップの部分とを離型した後、高弾性であるPETシートにキートップが引っ張られて、キートップの天面にヒケが生じやすい。一方、PETシートをより薄く、あるいはキートップの構成樹脂を硬度の高いものにすると、キートップ全面が反りやすい。このような状況に鑑みて、当該硬化収縮に伴うヒケおよび反りをともに低減することにより、押釦スイッチ用部材の外観をより良くしたいとの要望がある。
本発明は、上記要望に応えるべくなされたものであって、硬化収縮に伴うヒケおよび反りが生じにくく、外観の良好な押釦スイッチ用部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の押釦スイッチ用部材の実施の形態は、硬化前後における体積収縮率が10%未満の光硬化性樹脂から主になる1若しくは2以上のキートップと、キートップの裏面側に固着される弾性シートと、を有し、キートップの弾性率は、弾性シートの弾性率の60倍以上としている。
さらに、弾性シートは、ウレタンエラストマーから成るシートであり得る。
さらに、弾性シートのキートップと反対側の面に凹部を有し、凹部に樹脂を埋めて形成される平滑面に、印刷層を有し得る。
さらに弾性シートは、透光性であり得る。
本発明によれば、硬化収縮に伴うヒケおよび反りが生じにくく、外観の良好な押釦スイッチ用部材を提供できる。
本発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用部材の製造方法により製造された押釦スイッチ用部材を備える携帯端末の正面図である。 図1に示す携帯端末に組み込まれる押釦スイッチ用部材の斜視図である。 図2に示す押釦スイッチ用部材を図2のA−A線で切断した場合の断面図である。 本発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用部材の製造の概略的な流れを示すフローチャートである。 図4の各工程において操作面側を紙面下側に向けた状態を示す図であって、図3と同様の断面図である。
次に、本発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用部材の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.押釦スイッチ用部材の構成
図1は、本発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用部材2を備える電子機器としての携帯端末1の正面図である。図2は、図1に示す携帯端末1に組み込まれる押釦スイッチ用部材2の斜視図である。図3は、図2に示す押釦スイッチ用部材2のA−A線断面図である。以後、操作面側(図3の紙面上側)を表面側、操作面と逆側を裏面側という。また、表裏方向の距離を厚さという。
図1に示すように、携帯端末1には、押釦スイッチ用部材2が組み込まれている。また、図2に示すように、押釦スイッチ用部材2は、表面側から、キーシート10および弾性シート20が配置されて構成されている。
キーシート10の表面には、複数のキートップ11が、キーシート10を貫通しない溝12を介して配置されている。各キートップ11は、溝12の底部にある薄肉部13にて連接されて、1枚のキーシート10を構成する。キートップ11の厚さは、10〜1000μmの範囲となっている。また、薄肉部13の厚さは、5〜50μmの範囲となっている。キートップ11の厚さを100μm以上とすることにより、キートップ11に十分な剛性を持たせることができる。また、キートップ11の厚さを500μm以下とすることにより、押釦スイッチ用部材2の薄型化およびそれに伴う携帯端末1の薄型化を達成できる。すなわち、キーシート10の形成しやすさと携帯端末1の薄型化の要求の両立を図るためには、キートップ11の厚さを上記範囲にするのが好ましい。
キーシート10の構成材料である光硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂あるいは、電子線硬化樹脂等を好適に用いることができる。その中でも、紫外線硬化性樹脂を好適に用いることができる。紫外線硬化性樹脂の一例として、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、脂肪族系等からなるウレタン系アクリレートまたはウレタン系メタアクリレート等のアクリレート系樹脂が挙げられる。本実施の形態では、キーシート10は、後述するように、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物に、メタルハライドランプや高圧水銀ランプ等を用いて紫外線(UV)を一定量照射し、当該未硬化状態の光硬化性樹脂組成物を硬化させることによって形成される。また、光硬化性樹脂組成物を硬化させる際には、光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤として、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系およびチオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。なお、光重合開始剤の選定は、照射する紫外線の波長領域および各種アクリレート系またはメタアクリレート系の樹脂に基づいて行うのが好ましい。光硬化性樹脂組成物と光重合開始剤の組み合わせとしては、薄いキーシート10の製造であっても形状対応性と柔軟性に優れ、高い耐光性、接着性、耐薬品性および靭性を併せ持つウレタン系アクリレート樹脂と1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとの組み合わせが、より好ましい。光硬化性樹脂組成物を用いてキーシート10を製造することにより、加熱や冷却の工程を経ずに、かつ短時間でキーシート10を製造できる。さらに、射出成形と異なり、極めて薄い成形体でも製造することができる。また、キーシート10の表面にハードコートを行わなくても、十分な硬度をもったキーシート10を製造できる。
また、キーシート10を構成する光硬化性樹脂組成物は、弾性シート20と比べた場合の体積収縮率差が10%未満の部材から構成されている。具体的には、光硬化性樹脂組成物の硬化前の体積に対する硬化後の体積の割合である体積収縮率と、光硬化性樹脂組成物の硬化時に弾性シート20へ加えられる熱により生じる弾性シート20の体積収縮率との差が10%未満である。なお、光硬化性樹脂組成物の硬化時に弾性シート20へ加えられる熱(通常、約80℃)では、通常、各種弾性シート20の体積収縮率は、0.1〜0.2%程度である。したがって体積収縮率が10%未満の光硬化性樹脂組成物を用いることで、押釦スイッチ用部材2の反りが生じにくくなる。
弾性シート20は、キーシート10が表面側から押圧された場合に、その下方に設けられたスイッチ部材(不図示)等を押し込むことができるように、柔軟な樹脂若しくはエラストマーから成るフィルムを用いることができる。たとえば、ウレタン系フィルム、オレフィン系フィルム、スチレン系フィルム、ポリエステル系フィルム、塩化ビニル系フィルム、シリコーン系フィルムあるいはゴム系フィルム等の柔軟性および伸縮性の高いフィルムが用いられる。それらの中でも、特に、耐久性が高いウレタン系エラストマーから成る弾性シート20がより好ましい。また、弾性シート20は、キーシート10の構成部材である光硬化性樹脂を硬化させるための光を透過できるような部材であるのが好ましい。たとえば、光重合開始剤の感光領域の紫外線を50%以上透過できるような部材から構成されているのが好ましい。
キートップ11も含めた、キーシート10の弾性率は、弾性シート20の弾性率の60倍以上である。かかる場合には、キートップ11の天面側は、ヒケを生じにくい。キーシート10の硬化収縮により減少した体積の分、弾性シート20が変形してキーシート10側に凹むことができるためである。ここで、「弾性率」とは、非測定物に応じてJISにて定められた方法に基づいて測定される。たとえば、ウレタンシートの場合、JIS K7311に基づいて測定される。一方、キートップ11の弾性率の測定には、JIS K7113(プラスチックの引張試験方法)に基づいて測定される。弾性シート20の厚さとしては、例えば、10〜200μmとすることができる。弾性シート20の厚さが10〜200μmの場合には、キートップ11の押し込みを、弾性シート20下方のスイッチ(不図示)に伝達しやすい。
上述のような押釦スイッチ用部材2では、射出成形と異なり、極めて薄い押釦スイッチ用部材2とすることができる。さらに、十分な硬度をもったキートップ11を有することから、よりクリック感に優れた押釦スイッチ用部材2を製造できる。また、光硬化性樹脂組成物を用いてキーシート10を製造することにより、加熱や冷却の工程を経ずに、短時間でキーシート10を製造できる。
また、上述のような構成部材から構成される押釦スイッチ用部材2では、ヒケおよび反りが生じにくい。押釦スイッチ用部材2の反りが生じるのは、通常、キーシート10と弾性シート20との間で、操作面に対して平行な面の線収縮率に大きな差があるからであると考えられる。線収縮率差が大きい場合には、線収縮率が大きい部材側が内側になるように反ってしまうからである。このような状況への対応として、キーシート10を構成する光硬化性樹脂として、体積収縮率が10%未満の樹脂を用い、キーシート10の弾性率が弾性シート20の弾性率の60倍以上とすると、押釦スイッチ用部材2に反りおよびヒケの両方が生じにくい。また、キーシート10の弾性率が弾性シート20の弾性率の60倍よりも大きい場合には、光硬化性樹脂組成物が厚さ方向に収縮しても弾性シート20が撓むことでその変形を許容できるからである。したがって、より外観のよい押釦スイッチ用部材2を得ることができる。
また、上述のようなキーシート10と弾性シート20との組み合わせにより、キーシート10の硬度が60度以上で、厚さが0.3〜1.0mmのキートップ11を有する、ヒケと反りの小さい押釦スイッチ用部材2を容易に製造することができる。キートップ11は、防傷性と押圧時の感触の良さより高硬度(硬度60度以上、特に好ましくは、硬度80以上)の材料から形成されるのが好ましい。ここで、「硬度」とは、JIS K7215(プラスチックのデューロメータ硬さ試験方法)に基づき測定されたショアD硬度を指す。
2.押釦スイッチ用部材の製造方法
次に、本実施の形態に係る押釦スイッチ用部材2の製造方法について説明する。図4は、押釦スイッチ用部材2の製造の概略的な流れを示すフローチャートである。図5は、各工程における押釦スイッチ用部材2の状態を示す断面図であって、図3と同様の断面において、押釦スイッチ用部材2の表面側を下に向けた図である。
まず、図5の(A)に示すように、下型40aを用意し、その下型40a内に、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lを充填する(ステップS101)。より具体的には、下型40a内の型枠42の外縁であって弾性シート20を被せていく川上側に、ディスペンサー等(不図示)を用いて未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lを供給する。
次に、図5の(B)に示すように、次に、凹部41内における未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lの表面に、弾性シート20を配置する(ステップS102)。弾性シート20が透光性の場合には、後述の硬化ステップの際に、石英ガラスから成る上型40b側から光硬化性樹脂組成物Lを硬化するための光を照射することで光硬化性樹脂組成物Lを硬化できる。
図5の(B)では、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lの上から弾性シート20にローラ43を当て、当該ローラ43を矢印方向(図5の紙面右方向)に移動する。積層体21は、弾性シート20が下になるように配置される。したがって、弾性シート20は、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lを下型40aの型枠42内に充填しながら、ローラ43で光硬化性樹脂組成物L上に配置される。ローラ43を移動すると、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lは、ローラ43の進行方向に向かって型枠42内を順に満たしていき、同時に、型枠42内の気泡もローラ43の進行方向に向かって移動して外部に排出される。ローラ43は、所定数の型枠42への弾性シート20の貼付が完了する位置で停止する。
次に、図5の(C)に示すように、上型40bを下型40aの方向へ10秒〜5分間加圧しながら、未硬化状態の光硬化性樹脂組成物Lに向けて紫外線を照射することで、光硬化性樹脂組成物Lを硬化する(ステップS103)。光硬化性樹脂組成物Lの硬化は、メタルハライドランプ等のランプ50により、光硬化性樹脂組成物Lに紫外線を照射することで開始する。光硬化性樹脂組成物Lの硬化によりキーシート10が形成されると共に、弾性シート20がキーシート10に固着される。
なお、ステップS103では、光硬化性樹脂組成物Lと下型40aとは、真空に近い密着状態にある。したがって、光硬化性樹脂組成物Lの硬化に伴う収縮が生じた場合、キートップ11の天面側ではなく、弾性シート20側が凹む。また、加圧は、光硬化性樹脂組成物Lに向けて紫外線を照射するよりも前あるいは同時に開始するのが好ましい。さらに、紫外線の照射終了後も、硬化反応が終了するまで加圧を続けるのが好ましい。加圧により、硬化中の光硬化性樹脂組成物Lが体積収縮により下型40aから離れるのを防ぐことができるからである。そのため、硬化前後の体積収縮率が10%未満の光硬化性樹脂組成物Lを用いて、比較的厚みの大きいキートップ11を成型した場合でも、キートップ11の天面側にヒケが生じにくい。
最後に、押釦スイッチ用部材2を下型40aから離型する(ステップS104)。ここで、弾性シート20は、キーシート10よりも十分低い弾性率を有するため(キーシート10の弾性率は、弾性シート20の弾性率の60倍以上であるため)、弾性シート20が弾性復帰せずに離型前の状態を維持し、キーシート10の天面側にヒケが生じにくい。
3.その他の実施の形態
以上、本発明の押釦スイッチ用部材2、およびその製造方法の各実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、種々変形を施して実施可能である。
たとえば、弾性シート20の裏面には、押圧子(不図示)を形成しても良い。押圧子の下方には、スイッチ(不図示)が配置されるので、キートップ11の押し下げによって押圧子が当該スイッチを押し込むのが容易となる。押圧子は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの如何なる種類の樹脂で構成されても良く、特に、薄い凸部を加熱あるいは冷却することなく、紫外線等の光の照射のみで形成可能な光硬化性樹脂にて構成するのが好ましい。
また、上述の実施の形態では、複数のキートップ11の間にキーシート10を貫通しない溝12が形成され、各キートップ11は、溝12の底部にある薄肉部13にて連接されているが、このような形態に限らない。キーシート10は、連接したキートップ11を有していてもよいし、別個独立の複数のキートップ11を有していてもよい。たとえば、複数のキートップ11は、薄肉部13にて連接されず、それぞれ離間していてもよい。たとえば、押釦スイッチ用部材2を下型40aから取り出した後、薄肉部13をレーザカット等により切断することで、薄肉部13を除去し、複数のキートップ11を別個独立させてもよい。
また、上述の実施の形態では、キーシート10の弾性率が弾性シート20の弾性率の60倍よりも大きいため、光硬化性樹脂組成物が厚さ方向に収縮しても、キートップ11の裏面側が凹み、弾性シート20がその変形を許容して撓むことができる。そのため、キートップ11の天面には、ヒケが生じない。このようにして生じた押釦スイッチ用部材2の裏面側の凹部に、樹脂等を充填することで、押釦スイッチ用部材2の裏面側を平滑に均してもよい。たとえば、押釦スイッチ用部材2の裏面側に生じた凹部に、印刷によりインク層を設けてもよい。押釦スイッチ用部材2の裏面側を平滑にした場合には、押釦スイッチ用部材2の裏面側に加飾印刷等を設けるのが容易になる。
次に、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、各試験片を用いて、反りの有無、およびひけの有無について各評価を行った。
(試験片作製方法)
実施の形態に係る製造方法で、表1に示す部材を用いて押釦スイッチ用部材を形成した。キートップは、高さ0.30mm、操作面から見た面積84mm(縦12mm、横7mmの略長方形)であった。
(各種評価方法)
反りおよびひけの有無を目視で観察した。反りについては、押釦スイッチ用部材の側面から観察した。ひけについては、押釦スイッチ用部材の天面側および裏面側から観察した。
判断基準
A・・・良好
B・・・やや目立つ
C・・・目立つ
次に、各実施例および比較例における性能評価結果を説明する。
Figure 0005431284
Figure 0005431284
比較例1〜5
弾性シートの代わりに、弾性率が5900N/m、操作面に対して平行な面の線収縮率がほぼ0%、かつ100μmの厚さのPETシートを用いた。PETシートおよびキーシートの弾性率は、JIS K7113に基づき測定した。キーシートの弾性率を測定する際には、厚み0.3mmの1号ダンベル形状に光硬化性樹脂を成型することにより、弾性率測定を行った。なお、成型品では、厚さ方向と操作面から見た平面方向との収縮率が異なる場合があるが、薄いフィルムの場合には、平面方向の線収縮率が体積収縮率をほぼ表わす上、PETシートの線収縮率は、無視できる程度に十分小さいので、体積収縮率ではなく線収縮率を測定した。比較例1〜5の各試料において、キーシートを構成する光硬化性樹脂の体積収縮率は、10%未満だった。また、キーシートを構成する光硬化性樹脂の体積収縮率とPETシートとの体積収縮率差は、10%未満であった。また、キーシートの弾性率は、PETシートの弾性率よりも低く、PETシートの弾性率に対するキーシートの弾性率は、1よりも小さかった。比較例1〜5の各試料の性能評価の結果、反りまたはヒケのいずれか一方、あるいはその両方が認められ、反りもヒケも少ないものは得られなかった。
比較例6〜10
比較例6〜10では、弾性シートの代わりに、比較例1〜5のPETシートと同じ材質からなり、厚さだけを188μmに変えたPETシートを用いた。比較例6〜10の各試料の性能評価の結果、反りまたはヒケのいずれか一方、あるいはその両方が認められ、反りもヒケも少ないものは得られなかった。
Figure 0005431284
比較例11,12
比較例11および比較例12では、弾性シートとして弾性率が13N/m、操作面に対して平行な面の線収縮率が0.1〜0.2%のウレタンシートを用いて各試料を作製した。ウレタンシートの弾性率は、JIS K7311に基づき測定した。比較例11および比較例12の各試料では、キーシートを構成する光硬化性樹脂の体積収縮率は、すべて10%未満であった。キーシートの弾性率は、ウレタンシートの弾性率よりも大きいが、比較例11では35倍、比較例12では59倍であった。比較例11および比較例12の性能評価の結果、比較例11および比較例12の試料ともに、反りが目立った。
実施例1〜4
実施例1〜4では、弾性シートとして、弾性率が13N/m、線収縮率が0.2%のウレタンシートを用いて各試料を作製した。実施例1〜4の各試料では、キーシートを構成する光硬化性樹脂の体積収縮率は、10%未満である。また、キーシートの弾性率は、ウレタンシートの弾性率よりも大きく、実施例1では87倍、実施例2では110倍、そして、実施例3では150倍であった。実施例1〜4の性能評価の結果、実施例1〜4のすべての試料において、反りもヒケも生じなかった。
本発明は、たとえば、各種電子機器の押釦スイッチ等に用いることができる。
2 押釦スイッチ用部材
10 キーシート
11 キートップ
20 弾性シート(積層体の一部)
21 積層体
32 支持シート(積層体の一部)
40a 下型
40b 上型

Claims (4)

  1. 硬化前後における体積収縮率が10%未満の光硬化性樹脂から主になる1若しくは2以上のキートップと、
    上記キートップの裏面側に固着される弾性シートと、を有し、
    上記キートップの弾性率は、上記弾性シートの弾性率の60倍以上であることを特徴とする押釦スイッチ用部材。
  2. 請求項1に記載の押釦スイッチ用部材であって、
    前記弾性シートは、ウレタンエラストマーから成るシートであることを特徴とする押釦スイッチ用部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の押釦スイッチ用部材であって、
    前記弾性シートの前記キートップと反対側の面に凹部を有し、当該凹部に樹脂を埋めて形成される平滑面に、印刷層を有することを特徴とする押釦スイッチ用部材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の押釦スイッチ用部材であって、
    前記弾性シートは、透光性であることを特徴とする押釦スイッチ用部材。

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