JP5428465B2 - シリンジ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンジを駆動させるためのシリンジ駆動装置に関するものである。
従来、病院内で、例えば点滴用の薬剤を調合する場合には、瓶詰めされた複数の薬剤をシリンジで抜き出すと共に、このシリンジ内で薬剤を混合することで調合している。
そして、この調合後の薬剤は、次にシリンジから押し出され、例えば点滴袋に充填されるようになっている。
このシリンジは、一端に注液口と他端に開口とをそれぞれ有する筒状のシリンダーと、このシリンダーの他端の開口からこのシリンダー内に挿入されたピストンとから構成されている。このシリンジを用いて瓶内から薬剤を引き出す際には、ピストンをシリンダーから引き出し、また薬剤を点滴袋に押し出す際には、ピストンをシリンダー内に押し込むようになっている。
しかしながら、瓶内から薬剤を引き出すためには、ピストンを引く際に発生する負圧に抗してピストンを引き続けなければならず、また薬剤を点滴袋に押し出すためには、その押し出し経路に介在するフィルターなどにより発生する正圧に抗してピストンを押し続けなければならない。この時の負圧や正圧による反力は数十Nと極めて大きなものとなる。
一般に、薬剤調合は一方の手で薬剤瓶または点滴袋を保持し、他方の手でシリンジを保持しながら操作して行われる。また、状況に応じて、薬剤瓶または点滴袋とシリンジの相対的な姿勢関係を適切に保ちながら行われる。すなわち、片手でシリンジを姿勢保持して数十Nの反力に耐えながらピストンの引き出しと押し込みを交互に行う必要があるため、大変煩わしいものである。
一方で、シリンジ操作を支援する装置として、人体への薬剤の定流量注入などを目的とした、シリンジ駆動装置が提案されている。
図6に従来のシリンジ駆動装置の構成図を示す。
このシリンジ駆動装置としては、シリンジ61のシリンダー(外筒)62を保持するシリンダー保持部63と、このシリンダー保持部63に保持されるシリンダー(外筒)62に対してピストン(吸子)64を軸方向に駆動するピストン駆動部(スライダ)65とを備えた構成となっている。そして、モータにより送りネジ68が駆動されると、この送りネジ68と係合する被駆動部材67が直動する。ピストン駆動部(スライダ)65は、連結部材66を介して被駆動部材67と連結されており、被駆動部材67の動きに合せてピストン64を駆動させる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−42213号公報
しかしながら、従来のシリンジ駆動装置では、ピストンを駆動するための駆動伝達系は1系統であり、ピストン駆動部は、ピストンの真後ろの一点で、このピストンを押したり、引いたりする駆動力をピストンに伝える片持ち構造となっている。そのため、この駆動力を伝える部分に、いわゆる片方向モーメント荷重がかかることになる。上述のごとく、このピストンを駆動する力は数十Nと大きなため、この駆動力を伝える部分に加わる片方向モーメント荷重も、極めて大きなものになる。
さらに、従来のシリンジ駆動装置では、このピストンを駆動するための駆動伝達系を構成する送りネジや,それに係合する被駆動部材,被駆動部材に連結部材を介して連結されるピストン駆動部などは、大きな片方向モーメント荷重に耐えるだけの強度の大きなもの(肉厚なもの)となっており、この結果としてシリンジ駆動装置が大型化している。
そこで本発明は、前述の課題を解決するためのシリンジ駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシリンジ駆動装置は、シリンダーとピストンとから構成されるシリンジを駆動させるためのシリンジ駆動装置であって、シリンダーを保持するシリンダー保持部と、前記シリンダー保持部に保持されるシリンダーに挿入されるピストンをその軸方向に駆動させるピストン駆動部と、を備え、前記ピストン駆動部は、保持されるシリンダーの中心軸に直交する方向における両側が第1および第2の駆動手段に係合されると共に、ピストン拘束部とそのロック機構とを備えるピストン操作桿であり、
前記シリンダー保持部は、シリンダー押さえ具とロック機構とを備えることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、大きな片方向モーメント荷重が発生せず、小型化が可能なシリンジ駆動装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付して説明を省略している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の斜視図であり、図2は、同実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の機構部の第一形態を示す斜視図であり、図3は、同実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の機構部の第二形態を示す斜視図であり、図4は、図3のAの方向から見たシリンジ駆動装置を示す図である。
なお、図2,図3は、本体カバー1とカバー部38を外した状態のシリンジ駆動装置100の機構部を示した図であり、これらの図においては、本体カバー1とカバー部38を外した状態で説明している。
図1において、シリンジ駆動装置100は、本体ケース1と、この本体ケース1の下部に設けられた握り手部2を備えている。
本実施の形態1では、このシリンジ駆動装置100は携帯型としており、握り手部2を例えば右手で拳銃を握る要領で握った状態で、この図1の向こう側に回った人差し指の先で、操作ボタン3,4を操作するようになっている。
また、本体ケース1の上方には、図2に示すように、シリンジ5のシリンダー6を保持するシリンダー保持部7を設けている。
シリンジ5は、図3からも理解されるように、一端に注液口8と他端に開口9とをそれぞれ有する筒状のシリンダー6と、このシリンダー6の他端の開口9からシリンダー6内に挿入されたピストン10とから構成されている。
シリンダー6を保持するシリンダー保持部7は、図4からも理解されるように、上面が開口した半円状の凹部により形成されている。そして、このシリンダー保持部7内にシリンダー6の後部(他端の開口9側)が図1〜図4のごとく収納された状態で、シリンダー6の上面には、押さえ具11が装着されるようになっている。
押さえ具11は、その一端側に軸12が設けられ、またこの軸12の下方にはばね(図示せず)が配置されており、他端側は遊端となっている。そして、一端側(軸12側)をばねの引っ張り力に抗して一度持ち上げ、持ち上げた状態で他端側(遊端)を反時計方向に90度回動させることが出来るようになっている。
このため、シリンダー保持部7にシリンダー6を保持させる時には、先ずはこの押さえ具11の一端側をばねの引っ張り力に抗して一度持ち上げ、次にその状態で他端側(遊端)を反時計方向に90度回動させて、シリンダー保持部7の上面を開放し、その後シリンダー保持部7にシリンダー6を保持させる。
そして、その状態で、押さえ具11の他端側(遊端)を時計方向に90度回動させて図1や図3のように、この押さえ具11でシリンダー6を押さえ、シリンダー6を固定する。このようにして、シリンジ駆動装置100へのシリンダー6のセットを完了させる。
なお、押さえ具11の他端側(遊端)には、図1に示すロック爪13を設けているので、シリンダー6のセット完了後、この押さえ具11にロック爪13を係合させ、これにより押さえ具11によるシリンダー6の固定が不用意に外れるのを防止している。このロック爪13は、押さえ具11よりも高さをずらして、ロック爪13が押さえ具11よりも高くなるように構成されている。このような構成とすることにより、ロック爪13が押さえ具11に係合されている状態でも、ロック爪13がつまみ易くなっており、操作し易くなっている。
なお、シリンダー6の後端(開口9側)には、滑り止め用のフランジ14が設けられているので、シリンダー保持部7には、そのフランジ14がはまり込む溝(図示せず)を設けている。そのため、図1や図3のように、シリンダー保持部7にシリンダー6をセットした状態でも、この溝によってフランジ14の位置が規定されるので、シリンダー6の中心軸の方向と水平保持状態が確保されるようになっている。
シリンダー6内に開口9から挿入されたピストン10の後端(シリンダー6外方部分)には、図3に示すごとく鍔15が設けられており、この鍔15はピストン操作桿16に当接している。そして、この状態でピストン10をピストン操作桿16部分に拘束するために、鍔15を挟んでピストン操作桿16とは反対側に図3に示すようにピストン拘束部17を設けている。
ピストン拘束部17も押さえ具11と同じように、その一端側に軸18が設けられ、またこの軸18の下方にはばね(図示せず)が配置されており、さらに他端側は遊端となっている。そして、一端側(軸18側)をばねの引っ張り力に抗して一度持ち上げ、その状態で他端側(遊端)を、図3の時計方向に90度回動させることが出来るようになっている。
このため、ピストン10をピストン操作桿16に拘束させる時には、先ずこのピストン拘束部17の一端側(軸18側)をばねの引っ張り力に抗して一度持ち上げ、次にその状態で他端側(遊端)を時計方向に90度回動させて、ピストン10の上面を開放し、その後ピストン10の後端の鍔15をピストン操作桿16に当接させる。このピストン操作桿16には、ピストン10の鍔15用の溝(図示せず)が設けられており、この溝に鍔15をはめ込むことで、ピストン10の中心軸の方向と水平保持状態が確保されるようになっている。
そして、その状態で、ピストン拘束部17の他端側(遊端)を反時計方向に90度回動させて、図1や図3のように、ピストン10をピストン拘束部17で拘束し、ピストン10のセットが完了する。
なお、ピストン拘束部17の他端側(遊端)には、図3に示すロック爪19を設けている。そのため、ピストン10のセット完了後に、このロック爪19をピストン拘束部17に係合させ、これによりピストン拘束部17によるピストン10の拘束が不用意に外れるのを防止している。このロック爪19は、ピストン拘束部17よりも高さをずらして、ロック爪19がピストン拘束部17よりも高くなるように構成されている。このような構成とすることにより、ロック爪19がピストン拘束部17に係合されている状態でも、ロック爪19がつまみ易くなっており、操作し易くなっている。
さて、ピストン操作桿16は、この図3に示すように、ピストン10の中心軸方向に直交する両側に延長され、この両端で、円柱状のラック20,21の後端と結合されている。
これらのラック20,21の中間部分は、シリンダー保持部7の両側に設けた軸部22,23で軸支されている。また、ラック20,21の先端側(ピストン操作桿16と結合した後端の反対側)には、図2に示すように抜け止24,25が装着されている。
軸部22,23の下方には、それぞれ切欠26a,26bが設けられており、この切欠26a,26b部分でラック20,21の下辺部に設けた歯27a,27bが、下方へと表出している。
また、軸部22,23のそれぞれの切欠26a,26b下方には、歯車(ピニオン)28,29が設けられており、これらの歯車28,29が、軸部22,23の切欠26a,26b部で、ラック20,21の歯27a,27bに係合している。
さらに、歯車28,29には、その下方で歯車30,31が係合しており、これらの歯車30,31と、その間に設けた歯車32は一体に回転するように構成されている。
つまり、歯車30,31,32は、一つの軸33に固定されており、軸33が左右の軸受け34,35で軸支されているので、これらの歯車30,31,32は、一体に回転するように構成されている。
また、その状態で、歯車32には、ウォームギヤ36が係合しており、このウォームギヤ36にはモータ37が結合されている。
本実施の形態1においては、図1に示した握り手部2を、例えば右手で拳銃を握る要領で握った状態で、この図1の向こう側に回った人差し指の先で操作ボタン3を操作すると、モータ37が正転し、歯車28〜32を介して、ラック20,21およびピストン操作桿16が図1の方向102に駆動される。これにより、図2に示す状態から図3に示す状態になり、注液口8に設けた注射針(図示せず)が差し込まれた薬剤の瓶内から薬剤をシリンダー6内に吸引することが出来る。
この動作を具体的に説明する。図1〜図4では図示していないが、注液口8には注射針(図示せず)が装着されている。本実施の形態1のシリンジ駆動装置100の使用者は、右手で握り手部2を握り、左手で薬瓶を持った状態で、先ずは注射針(図示せず)を、薬瓶中に挿入した状態とする。
そして、この状態で、操作ボタン3を操作すると、モータ37が正転し、これにより歯車30,31,32が図2において反時計方向に回転し、それにより歯車28、29が時計方向に回転する。すると、左右のラック20,21が図2の状態から図3の状態へと後方(図1の方向102)に移動することとなる。
この図3に示したように、ラック20,21の後端には、ピストン操作桿16が結合されており、またこのピストン操作桿16とピストン拘束部17でピストン10が拘束されている。そのため、左右のラック20,21が図2の状態から図3の状態へと後方(図1の方向102)に移動すると、ピストン拘束部17または鍔15用の溝に押されてピストン10がシリンダー6外方向(図1の方向102)へと引き出され、これにより薬剤を薬瓶内からシリンダー6内に吸引することができるのである。
また、次の薬剤をシリンダー6内に吸引するためには、操作ボタン3の操作をやめてモータ37の回転を止めて、この吸引動作を停止し、薬瓶を交換して同様に吸引動作を行わせる。
そして、このようにしてシリンダー6内に複数種類の薬剤が吸引されることにより、シリンダー6内で薬剤の調合が行われた状態となる。
このようにして、薬剤の吸引と調合が完了すると、今度は握り手部2を握った右手の人差し指で操作ボタン4を操作すると、モータ37が反転し、これにより歯車30,31,32が図2において時計方向に回転し、それにより歯車28,29が反時計方向に回転する。すると、左右のラック20,21が図3の状態から図2の状態へと前方(図1の方向103)に移動することとなる。
そしてこのように、左右のラック20,21が図3の状態から図2の状態へと前方(図1の方向103)に移動すると、ピストン操作桿16に押されてピストン10がシリンダー6内に押し込まれ、これにより薬剤が、シリンダー6内から、例えば点滴袋へと押し出される。
以上の動作説明で理解されるように、本実施の形態1では、ピストン10をシリンダー6内から引き出したり、あるいは押し込んだりする時に、ピストン10の鍔15にピストン操作桿16とピストン拘束部17から動力を伝える。そして、この動力は、ピストン10の中心軸の左右からラック20,21により供給される構造となっている。すなわち、モータ37の出力はウォームギヤ36から歯車32に伝えられ、軸33を介して一体に構成された歯車30と31とに分配される。歯車30と31に分配された力はそれぞれ歯車28と29を介してラック21と20に伝達される。ピストン10の中心軸の左右に位置するラック21と20に伝達された力は、ピストン操作桿16及びピストン拘束部17を介してピストン10を駆動する力となる。
このように、ピストン10の中心軸に対して略左右対称の駆動力伝達系が構成されているため、ピストン10の駆動部(ピストン操作桿16とピストン拘束部17)に働くモーメント荷重は打ち消される。その結果として、ピストン10を駆動させる伝達系は、大きなモーメント荷重に耐えるものとする必要は無くなる。さらには、これによりシリンジ駆動装置100自体の小型化,軽量化も達成できるものとなる。
具体的には、左右のラック20,21は径の細いアルミニューム製とすることができ、また歯車28〜32は合成樹脂製とすることができる。この結果、全体の構成として、駆動部および全体の構成を、小型化,軽量化することができるようになる。
このため、本実施の形態1のシリンジ駆動装置100は、上述のごとく片手で簡単に保持して操作することが可能な、携帯型とすることができる。
このため、本実施の形態1のシリンジ駆動装置100を用いた薬剤調合作業は、調剤室のみならず、適宜の場所(例えば、ナースステーションなど)でも簡単に行うことができ、これにより調合作業の効率化を図ることが可能である。
また、この片手での携帯型とすることに関連して、本実施の形態1のシリンジ駆動装置100は、その使用者の安全性にも十分に配慮した構成としている。
以下、本実施の形態1のシリンジ駆動装置100の安全性について説明する。
図1に示すごとく、握り手部2の上方のシリンダー保持部7の両側には、外方に突出するカバー部38a,38bが設けられ、このカバー部38a,38b内には、切欠26a,26b部分に表出するラック20,21の歯27a,27bと、歯車28〜31と、が収納されている。このようにしてカバー部38a,38b内に収納しているので、握り手部2を握った手がこれらの可動部(歯車28〜31等)に触れることは無く、シリンジ駆動装置100の使用者の安全性が高くなる。
また、カバー部38a,38bが図1に示すごとくシリンダー保持部7の両側(外方)に突出する構成となっているの。このカバー部38の存在により、握り手部2を握った手の親指も人差し指も、図2のごとく下方に表出しているラック20,21の歯27a,27b部分に触れることは無い。これによっても、シリンジ駆動装置100の使用者の安全性が高いものとなる。
なお、モータ37とウォームギヤ36も図1のごとくカバー部39により覆っているので、シリンジ駆動装置100の使用者の安全性が高いものとなる。また、本実施の形態1においては、これらのカバー部38,39は本体ケース1に一体形成しているので、部品点数の増加にもならず、これによっても小型化,軽量化を図ることが出来るようになっている。
さらに、ラック20と21の終端に両ラックを結合する様に設けられたピストン操作桿16には、図1に示す様にラックエンドカバー101が設けられている。このラックエンドカバー101は後方に凸の円弧状の曲面を有している。これにより、シリンジ5の先端側を上側にして装置本体を机などに置こうとしても左右どちらかに回転するようになっている。すなわち、シリンジ5の注液口8に装着された注射針が上を向いた状態でシリンジ駆動装置100本体が置かれる様なことがない。このようにしてシリンジ駆動装置100の形状を工夫することで、使用者の作業安全性を確保している。なお、本実施の形態1では、ピストン操作桿16にラックエンドカバー101を別部材として設けた例を説明したが、これらは一体に成形されたものであってもよい。
なお、本実施の形態1では、ピストン10は、操作ボタン3の押下操作によってシリンダー6内に薬液を吸い込む方向に駆動され、操作ボタン4の押下操作によってシリンダー6内の薬液を押し出す方向に駆動されるが、ボタンに触れたときに指の感触でどちらの操作ボタンか違いが分かるように両操作ボタンに形状を異ならせている。例えば、操作ボタン3は凸形状とし、操作ボタン4は凹形状としている。他にも両操作ボタンの高さを異ならせたりすることで同様の効果が得られる。特に、操作ボタン4はシリンダー6内の薬液を押し出す方向への駆動指示を与えるものであり、誤った操作で薬液を漏らす危険を極力回避させる必要がある。そのため、操作ボタン3に比べて高さを低くしたりして、注意を促す形状とすることが望ましい。また、別にイネーブルボタン(図示せず)を設け、同イネーブルボタンと操作ボタン4との二重押しによってのみ、シリンダー6内の薬液を押し出す方向への駆動が動作する様にしてもよい。
なお、シリンダー6内に薬液を吸い込む方向への駆動とシリンダー6内の薬液を押し出す方向への駆動に関して、各々の駆動速度又は駆動力を調整できるボリューム調整部(図示せず)を設けることができる。特に、シリンダー6内に薬液を吸い込む方向の駆動に関しては、指定された量の薬液の吸引操作になるため、駆動速度又は駆動力が調整できるボリューム調整部がシリンジ駆動装置100本体上に設けられていることが望ましい。
また、本実施の形態1において、モータ37の出力をウォームギヤ36と歯車32によって、軸33に伝えて軸33に一体に構成された歯車30と31に分配して、歯車28と29を介してラック21と20に伝えるようにしたが、この構成に限定されるものではない。例えば、ウォームギヤ36と歯車32をそれぞれ傘歯車としてもよし、歯車28と29を省略して、歯車30と31を径の大きなもので構成して直接的にラック21と20に噛合させてもよい。
(実施の形態2)
次に、シリンダー6内からの空気抜きについて説明する。
すなわち、薬剤を薬瓶内からシリンダー6内に吸引する場合、シリンダー6内には薬瓶内から空気も一緒に吸引される場合があるため、その時(空気吸引時)には、次の薬剤吸引前、あるいは点滴袋への薬剤送り出し時に、シリンダー6内から、空気を流出させる必要がある。
この説明に先立ち、シリンダー6の一端に形成した注液口8は、各図からも明らかのように、その中心軸を外して偏芯した位置に設けられている。具体的には、図1〜図4に示すように薬剤を薬瓶内からシリンダー6内に吸引する場合には、注液口8が中心よりも下方に存在する状況となっている。
そしてこの状態において、シリンダー6の上面には図1に示すように目盛40が存在するようになっているので、この薬剤吸引時には、目盛40を見ながら吸引量を調整している。
しかし、このように注液口8が中心よりも下方に存在する状況のままで、ピストン10を前方(図1の方向103)に送って空気抜きを行おうとすると、空気よりも前に薬剤が流出してしまうので、この時にはシリンダー6を図4の状態から180度回転させ、これにより、この図4の破線で示す様に、注液口8が中心よりも上方に存在する状況とする。
そのために、本実施の形態2では、図4に示すように、シリンダー保持部7内の下方で周方向の左右2箇所に、回動自在なローラ41,42を設け、さらに押さえ具11の下面にも回動自在なローラ43を設けている。これにより、シリンダー保持部7内において、シリンダー6の外周を3箇所でローラ41,42,43により回動自在に保持した状態としている。
このため、シリンダー6の外周をローラ41,42,43で保持してシリンダー6を図4の状態から180度回転させれば、注液口8が中心よりも上方に存在する状況とすることが出来る。
この時、押さえ具11によるシリンダー6保持を解除することなく、またシリンダー保持部7と押さえ具11によりシリンダー6保持が行われている状態のまま、このシリンダー6の回動を行うこともできる。そのため、空気抜き作業前の事前準備作業(シリンダー6の回動)が簡単に行え、非常に作業性のよいものとなる。
そして、この状態でピストン10を前方に送って空気抜きを行えば、シリンダー6内の上方に位置する空気を、注液口8を介してシリンダー6外にスムーズに流出させることが出来る。この様に注液口8を上位置にしているので、この空気抜き時に、重力にしたがってシリンダー6内の下方に溜まっている薬剤が不用意にシリンダー6外へと流出してしまうことはない。
また、この空気抜きが完了した後に、再びシリンダー6を図4の状態へと180度回動させれば、注液口8を中心よりも下方に存在する状況にすることが出来る。
この時にも、押さえ具11によるシリンダー6保持を解除することなく、またシリンダー保持部7と押さえ具11によりシリンダー6保持が行われている状態のまま、このシリンダー6の回動操作を簡単に行うことができるので、非常に作業性のよいものとなる。
なお、シリンダー6の回動時には、このシリンダー6の他端の開口9外周に設けたフランジ14も同じく回動するので、このフランジ14がはまり込んでいるシリンダー保持部の溝(図示せず)は、フランジ14の回動を阻害しないように、十分な深さが必要となる。
また、ピストン操作桿16とピストン拘束部17でのピストン10の拘束も、ピストン10の中心軸周りに回動可能に拘束することが望ましい。これにより、シリンダー6の回転に伴って、ピストン10も略一体的に回転させることができるので、シリンダー6内のピストン10との接触部分における回転摺動を防止することができる。
(実施の形態3)
なお、前述の実施の形態2ではシリンダー6の外周に直接触れながら、これを回動させることとしたが、図5に示す本発明の実施の形態3のごとく、操作桿44により回動操作を行ってもよい。
具体的には、本実施の形態3においては、シリンダー6の外周でフランジ14近傍に歯車45を装着固定し、押さえ具11にはこの操作桿44をスライド自在に取り付ける。そして、操作桿44を操作することにより、この操作桿44の歯46と、歯車45が係合し、これによりシリンダー6を回動させる構成としても良い。
また、本発明のさらに他の実施の形態として、シリンダー6の開口9部に設けたフランジ14を円形とするとともに、それに歯車45を設ける構成としても良い。
この場合は、図5の操作桿44による回動操作に代えて、シリンダー保持部7の近傍に、シリンダー6の開口9部に設けたフランジ14の歯車45と係合するシリンダー回動操作用の操作桿(図示せず)を設けることになる。
また、前述のいずれの実施の形態においても、フランジ14に歯車45を設けても良いし、シリンダー保持部7にシリンダー回動阻止用のロック手段(図示せず)を設けても良い。
つまり、本発明の各実施の形態では、シリンダー6をシリンダー保持部7に保持した状態でも、シリンダー6を回動自在とすることで、利便性の高いものとしたが、不用意にシリンダー6が回動するのを防止するために、シリンダー回動阻止用のロック手段(図示せず)をシリンダー保持部7に設ける構成とするものである。
本発明により、小型化された携帯型のシリンジ駆動装置を得ることができ、適宜の場所において、一方の手でこれを持ち、他方の手で薬瓶を持ち、このように両手で薬剤の調合作業を簡単に行うことが出来、その結果として調合作業を効率化することが出来る。
したがって、病院などでの活用が大いに期待されるものとなる。
実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の斜視図 実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の機構部の第一形態を示す斜視図 実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の機構部の第二形態を示す斜視図 図3のAの方向から見たシリンジ駆動装置を示す図 実施の形態3におけるシリンジ回動機構の主要部を示す図 従来のシリンジ駆動装置の構成図
1 本体ケース
2 握り手部
3、4 操作ボタン
5 シリンジ
6 シリンダー
7 シリンダー保持部
8 注液口
9 開口
10 ピストン
11 押さえ具
12 軸
13、19 ロック爪
14 フランジ
15 鍔
16 ピストン操作桿
17 ピストン拘束部
18 軸
20、21 ラック
22、23 軸部
24、25 抜け止
26a、26b 切欠
27a、27b 歯
28、29、30、31、32 歯車
33 軸
34、35 軸受け
36 ウォームギヤ
37 モータ
38、39 カバー部
40 目盛
41、42、43 ローラ
44 操作桿
45 歯車
46 歯

Claims (5)

  1. シリンダーとピストンとから構成されるシリンジを駆動させるためのシリンジ駆動装置であって、
    シリンダーを保持するシリンダー保持部と、
    前記シリンダー保持部に保持されるシリンダーに挿入されるピストンをその軸方向に駆動させるピストン駆動部と、を備え、
    前記ピストン駆動部は、保持されるシリンダーの中心軸に直交する方向における両側が第1および第2の駆動手段に係合されると共に、ピストン拘束部とそのロック機構とを備えるピストン操作桿であり、
    前記シリンダー保持部は、シリンダー押さえ具とロック機構とを備えること
    を特徴とするシリンジ駆動装置。
  2. 前記ピストン拘束部と前記ピストン操作桿との間に、前記シリンダー保持部に保持されたシリンダーに挿入されるピストンの鍔が配置されること
    を特徴とする請求項に記載のシリンジ駆動装置。
  3. 第1および第2の駆動手段は、それぞれ、前記シリンダー保持部に保持されるシリンダーの中心軸方向に可動するラックと、前記ラックに螺合したピニオンとにより構成されたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載のシリンジ駆動装置。
  4. シリンダー保持部の下方に握り手部を設け、
    前記シリンダー保持部の両側に前記ピニオンが収納されたカバー部を設けたこと
    を特徴とする請求項に記載のシリンジ駆動装置。
  5. 前記ピストン操作桿に凸の円弧状のカバーを設けたこと
    を特徴とする請求項からのいずれか一つに記載のシリンジ駆動装置。
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