JP5423465B2 - 電磁鋼板および電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

電磁鋼板および電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電気機器の鉄芯材料として使用される電磁鋼板とその製造方法に関し、特に熱伝導性が良好でかつクロム酸を含有しない絶縁被膜を持つ電磁鋼板とその製造方法に関するものである。
モータやトランスの製造は、フープ状の電磁鋼板を所定形状に打抜き加工した後、積層して固着して鉄芯とした後に銅線をティース等に巻きつけ、ワニスに含浸したり、粉体塗料を吹き付けた後焼き付け乾燥させたりした後に、銅線接続用のターミナルやフランジや軸受け等を取り付け、ケースに固定することで行われる。
電気機器の高効率化・小型化は、地球環境保全の観点から、また世界的な電力・エネルギー節約の観点から近年強く要望されている。電気機器を高効率化・小型化するには、様々な方策が必要であるが、モータ鉄芯あるいは小型トランス等の鉄芯として使用されている電磁鋼板においても、磁気特性の向上や加工性の向上などが求められている。
電気機器の高効率化や小型化を行うためには、モータの温度が高くなり過ぎないように発熱(ジュール熱)を抑制したり、放熱を効果的に行ったりすることが重要である。その方策として、鉄芯や巻き線の効率を高めたり、放熱板などを設置したりするような対策が行われてきた。
従来、モータで発生した熱は、積層鉄芯の端部からケースに伝導してケース表面から、放熱板がある場合には放熱板から、さらに対流、放射によって周囲の環境に放散される。
モータ内部には、銅線の絶縁コートや銅線取り出し部といったいわゆるターミナルなどに熱に弱い部品があるため、熱の放散が悪く高温になると、モータ性能が低下したり、故障の原因となったりする恐れがある。
一方、一般に電気機器の鉄芯に使用される電磁鋼板の表面には絶縁被膜が施されており、絶縁性の他に耐蝕性や溶接性、密着性、耐熱性などの被膜特性が必要とされている。
この絶縁被膜としては、一般にクロム酸塩やリン酸塩などの無機酸塩と有機樹脂を主成分とする混合物が塗布されている。このような無機化合物や有機樹脂は、金属よりも熱伝導率が低く、かつ鋼板間には空間が存在するため、鉄芯の積層方向には熱が伝わりにくく、熱伝導性は低い。
電磁鋼板の絶縁被膜に関する技術としては、古くは以下の特許文献1に重クロム酸塩と酢酸ビニル、ブタジエン−スチレン共重合物、アクリル樹脂等の有機樹脂エマルジョンを主成分とする処理液を用いて絶縁被膜を形成する方法が開示されており、以下の特許文献2には、クロム酸水溶液とエマルジョンタイプの樹脂と有機還元剤を混合し、易溶性アルミニウム化合物、2価金属の酸化物等及びHBO、さらにクロム酸溶液中のMe2+/Al3+のモル比が0〜7.0、かつ(Al3++Me2+)/CrOのモル比が0.2〜0.5、HBO/CrOのモル比が0.1〜1.5の範囲にある処理液を用いて絶縁被膜を形成する技術が開示されている。
さらに、以下の特許文献3には、有機被膜系、またはリン酸系、クロム酸系の無機成分に有機樹脂を混合した無機有機混合被膜に、さらにベークライト、メラミン樹脂などの約2μm以上の粒子を添加して表面粗さを付与する技術が開示されている。
近年では、環境問題に対する意識の高まりから、6価クロムを含有するクロム酸水溶液を用いない絶縁被膜の開発が進められている。そのような技術として、以下の特許文献4には、特定組成のリン酸塩とホウ酸および/またはコロイダルシリカと特定粒径の有機樹脂エマルジョンを特定割合配合し、鋼板に焼き付けることにより、クロム化合物を含まない処理液で従来のクロム化合物を含有する絶縁被膜と同等の被膜特性を有し、かつ優れた歪み取り焼鈍後のすべり性を保持する処理方法が記載されている。
また、以下の特許文献5では、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エポキシ樹脂、シランカップリング剤、シリカの特定比率で構成される絶縁被膜に関する技術が開示されている。
また、表面処理鋼板の分野では、以下の特許文献6に、エポキシ基含有アクリル樹脂のエポキシ基に、分子中に少なくとも1つ以上の活性水素基を有するアミン化合物を反応させてなるアミン変性アクリル樹脂、リン酸イオン、亜鉛イオン、促進剤、pH7以下で安定な水性有機高分子化合物、潤滑剤を必須成分とする表面処理組成物に関する技術が開示されている。
さらに、以下の特許文献7には、積層された電磁鋼板の間に面粗さによって形成される隙間部分に、空気よりも熱伝導率の大きい絶縁性物質が充填されていることを特徴とするステータコアに関する技術が開示されている。
特公昭50−15013号公報 特開平03−36284号公報 特公昭49−19078号公報 特開平06−330338号公報 特開平09−323066号公報 特開2003−166071号公報 特開2007−104878号公報
このようなモータの高効率化・小型化に伴う放熱性が課題となってきたことにより、積層鉄芯からの抜熱が重要性を帯びてきている。また、最近では、様々な形状のモータやトランスが開発され、特に扁平なモータや通常の積層端面からの抜熱が十分期待できない時鉄芯では、積層鉄芯の積層方向の熱伝導性が求められる場合が増加してきた。すなわち、モータがその直径に対し積層厚が相対的に短く、積層端面からの放熱が少ない場合やトランス鉄芯で放熱板取付け位置を考慮して積層方向に熱伝導させた方が効果的である場合、これまでの絶縁被膜を持つ電磁鋼板では電磁鋼板間に隙間があり、かつ絶縁被膜が十分な熱伝導性を持たないために放熱性が低いという問題があった。
また、表面処理鋼板用に開発されたコーティングでは、電磁鋼板の絶縁被膜に求められる占積率、密着性や耐熱性といった被膜特性が得られず、絶縁被膜として採用できないという問題があった。
さらに、電磁鋼板間の隙間に熱伝導性の良い物質を充填しようとしても、周囲からはみ出したり、充填する手間がかかってコスト高になったりするという問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、電磁鋼板の熱伝導性を向上させ、電磁鋼板を積層した際に積層方向の熱伝導性を向上させることが可能な電磁鋼板と、その製造方法を提供することにある。
(1)電磁鋼板の表面に、主成分としてリン酸金属塩100質量部と、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物1〜50質量部とから構成されるバインダーに対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を前記バインダーの固形分100質量部に対して5〜40質量部混合し、分散させた絶縁被膜を有することを特徴とする、電磁鋼板。
(2)電磁鋼板の表面に、主成分としてコロイダルシリカ100質量部と、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物40〜400質量部とから構成されるバインダーに対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を前記バインダーの固形分100質量部に対して5〜40質量部混合し、分散させた絶縁被膜を有することを特徴とする、電磁鋼板。
(3)主成分としてリン酸金属塩100質量部に対し、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物のエマルジョンを樹脂固形分で1〜50質量部混合した後、当該混合物の固形分100質量部に対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を、樹脂固形分に換算して5〜40質量部混合した処理液を、電磁鋼板の表面に塗布し、150〜300℃の到達温度で5〜30秒間焼付け乾燥することを特徴とする、電磁鋼板の製造方法。
(4)主成分としてコロイダルシリカ100質量部に対し、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物のエマルジョンを樹脂固形分で40〜400質量部混合した後、当該混合物の固形分100質量部に対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を、樹脂固形分に換算して5〜40質量部混合した処理液を、電磁鋼板の表面に塗布し、150〜300℃の到達温度で3〜15秒間焼付け乾燥することを特徴とする、電磁鋼板の製造方法。
以上説明したように、本発明は、リン酸金属塩および特定の有機樹脂微粒子、または、リン酸金属塩もしくはコロイダルシリカおよび特定の有機樹脂と、特定のシリコーン樹脂とが特定割合で含有された絶縁被膜を表面に形成することで、電磁鋼板の絶縁被膜の熱伝導性を向上することにより、電磁鋼板として必要な絶縁被膜特性を保持し、かつ放熱性の良い電磁鋼板を得ることができるものである。
以下、本発明を実施する具体的形態について説明する。
第一に、本実施形態で使用する電磁鋼板は、質量%でSi:0.1mass%以上、Al:0.05mass%以上含有する無方向性電磁鋼板が好適である。Siは、添加量が増加するに従って電気抵抗が大きくなり磁気特性が向上するが、同時に脆性が増大するため、4.0mass%未満が良い。同様に、Alも添加すると磁気特性が向上するが、圧延性が低下するため、3.0mass%未満が良い。本実施形態で使用する電磁鋼板では、Si、Al以外に、Mnも0.01mass%から1.0mass%の範囲で添加可能であり、その他のSやN、Cといった典型元素は、100ppm未満、好ましくは20ppm未満が良い。
本実施形態では、上記鋼成分を持つスラブを1150〜1250℃に加熱し、熱延してコイル状に巻き取り、必要に応じて熱延板の状態で800℃から1050℃の範囲に焼鈍した後、0.15mmから0.5mm程度に冷延し、さらに750〜1100℃で焼鈍したものを電磁鋼板として使用するものである。
また、絶縁被膜が形成される電磁鋼板の表面は、後述する処理液を塗布する前に、アルカリなどによる脱脂処理や、塩酸、硫酸、リン酸などによる酸洗処理など、任意の前処理を施してもよいし、該前処理を施さず仕上げ焼鈍後のままの表面であってもよい。
さらに、本実施形態で使用する電磁鋼板では、表面粗度が比較的小さい方が密着性は良好であり、圧延方向および圧延方向に対して直角方向の中心線平均荒さ(Ra)が1.0μm以下、さらに好適には0.1μm以上0.5μm以下である。Raが0.1μm未満では、冷延工程でコスト高になる傾向があり、1.0μm超では、熱伝導性が劣化する傾向が見られるためである。
次に、本実施形態で使用するリン酸金属塩とは、リン酸と金属イオンを主成分とする水溶液を乾燥させたときに固形分となるものであって、バインダーとして使用するものである。リン酸の種類としては特に限定するものではないが、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸などが良い。
また、金属イオンの種類としては、Li、Al、Mg、Ca、Sr、Tiなどの軽金属が良好で、特に、Al、Caが良好である。リン酸金属塩溶液を調製する際には、例えば、オルトリン酸に金属イオンの酸化物、炭酸塩、水酸化物を混合して調製するのが良い。
リン酸金属塩は、単独で使用しても良いし、2種以上を混合して用いても良い。また、バインダーとして、リン酸金属塩のみであっても良いし、ホスホン酸やホウ酸などの添加剤を加えても良い。
本実施形態で使用するコロイダルシリカは、平均粒径が5〜40nmであり、かつ、Na含有量が0.5mass%以下のものであって、さらに好適には、Na含有量が0.01〜0.3mass%である。
なお、本願で使用するコロイダルシリカ、シリコーン樹脂、および有機樹脂エマルジョンの平均粒径は個数平均粒径である。この個数平均粒径は、コロイダルシリカの場合には、窒素吸着法により測定したものであり、シリコーンパウダー、有機樹脂エマルジョンの場合には、レーザー回折法により測定したものである。
これら、リン酸金属塩、コロイダルシリカ、及び平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物は、絶縁被膜のバインダーとして用いるものである。バインダーの膜厚は、0.3〜3.0μm程度が良好であり、さらに好適には0.5〜1.5μmである。
リン酸金属塩やコロイダルシリカと、アクリル樹脂、エポキシ樹脂またはポリエステル樹脂の混合物以外のバインダー成分を添加することも可能である。例えば、炭酸塩、水酸化物、酸化物、チタン酸塩やタングステン酸塩などの無機化合物、あるいはポリオール、セロソルブ、カルボン酸類、エーテル類、エステル類などの有機低分子化合物をバインダー成分として、添加してもよい。
本実施形態で使用するアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂は、一般に市販されている各樹脂エマルジョンを用いても良い。特に好適であるのは、アクリル樹脂では、通常のモノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、n−ドデシルアクリレートなどを使用したもので、そのほかに官能基を持つモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、水酸基を持つモノマーとして、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒロドキシルブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アリルエーテルなどを共重合させたものが好適である。
エポキシ樹脂の場合、たとえば、アミン変性エポキシ樹脂に無水カルボン酸を反応させたものが挙げられ、具体的には、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルのカプロラクトン開環付加物、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールS−ジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ダイマー酸グリシジルエーテル等であり、変性するアミンとしては、イソプロパノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミン、ブタルアミン、プロピルアミン、イソホロンジアミン、テトラヒドロフルフリルアミン、キシレンジアミン、ヘキシルアミン、ノニルアミン、トリエチレンテトラミン、テトラメチレンペンタミン、ジアミノジフェニルスルホン等であり、無水カルボン酸として無水コハク酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等を反応させたものが好適である。
ポリエステル樹脂の例としては、ジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等と、グリコールとして、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルジオール1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよび、ポリエチレングリコール等を反応させたものが好適である。さらにこれらのポリエステル樹脂に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メタクリル酸無水物等をグラフト重合させても良い。
上記有機樹脂エマルジョンは、上記有機樹脂の1種または2種以上の混合物でも良い。また、上記有機樹脂エマルジョンの平均粒径としては、0.05〜0.50μmの範囲が好適である。平均粒径が0.05μm以下では処理液中で凝集し易く、絶縁被膜の均一性が低下する恐れがあり、平均粒径が0.50μm超では液の安定性が低下する恐れがあるためである。上記有機樹脂エマルジョンの平均粒径は、さらに好適には、0.1〜0.3μmの範囲である。
リン酸金属塩とアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の混合比率は、リン酸金属塩100質量部に対し、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂を1〜50質量部が適当である。アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の混合比率が1質量部未満では、樹脂濃度が薄過ぎて凝集が発生し易く液安定性に劣るためであり、50質量部超では、耐熱性に劣る可能性があるからである。
また、コロイダルシリカとアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の混合比率は、コロイダルシリカ100質量部に対して、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂を40〜400質量部が適当である。アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の混合比率が40質量部未満では、造膜性が悪く、絶縁被膜が発粉する恐れがあり、400質量部超では耐熱性に劣る可能性があるからである。
次に、本実施形態で使用するシリコーンパウダーは、シリコーン樹脂の一例である。本実施形態において、シリコーンパウダーは、平均粒径が2.0μmから15.0μmの範囲のものを使用する。ここで、シリコーンパウダーとは、シロキサン骨格を有する化合物であり、シリコーンエラストマーやシリコーンゴム、シリコーンオイルに分類されるものである。これらシリコーンパウダーは、真球状を呈するが、加熱により変形あるいは溶融するものである。特に好適であるものは、シリコーンの低分子エラストマーにシリコーンオイルを含浸したもので、あらかじめ水溶液に分散させたものである。シリコーンパウダーを水溶液に分散させるには、ノニオン系界面活性剤を用いるのが好適である。
また、シリコーンレジンを、エポキシ基、アミノ基、アクリル基などを用いてエポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アクリル変性シリコーンなどとし、これら変性シリコーンを微粒子化したものを用いても良い。
これらのシリコーンパウダーは、単独で用いても良いし、平均粒径の異なるものや分子量の異なるものなど2種以上を混合したものを用いても良い。
シリコーン樹脂(シリコーンパウダー)の平均粒径を2.0〜15.0μmとする理由は、平均粒径が2.0μm未満では十分な熱伝導性向上効果が得られず、15.0μm超では占積率が低下する恐れがあるためである。シリコーンパウダーの平均粒径は、さらに好適には、4.0〜10.0μmの範囲である。
次に、リン酸金属塩と、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂との混合物と、シリコーンパウダーとの配合比率は、バインダーの固形分100質量部に対し、5〜40質量部とする。シリコーンパウダーの配合比率が5質量部未満では、熱伝導性向上効果が劣る恐れがあり、45質量部超では、スリット時にパウダーが取れて発粉する恐れがあるためである。
コロイダルシリカと、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の混合物と、シリコーンパウダーの配合比率も、バインダーの固形分100質量部に対し、微粒子を5〜40質量部とする。シリコーンパウダーの配合比率が5質量部未満ではやはり熱伝導性向上効果が劣るためであり、40質量部超では、被膜の耐熱性が劣化するためである。
本実施形態では、処理液を電磁鋼板表面に塗布する場合、塗布方式を特に限定するものではなく、ロールコーター方式を用いても良いし、スプレー方式、ディップ方式などの塗布方式でも良い。
また、処理液を乾燥焼き付けるための加熱方式も、通常の輻射炉や熱風炉が使用可能であり、誘導加熱方式などの電気を用いた加熱でも良い。
リン酸金属塩を用いる場合、乾燥条件としては、例えば、150〜300℃の範囲で焼付け時間が5秒から30秒間が適当である。さらに好適には、230〜300℃の範囲である。また、コロイダルシリカを用いる場合、乾燥条件としては、例えば、150〜300℃の範囲で焼付け時間が3〜15秒間が適当である。さらに好適には、230〜300℃の範囲である。
さらに、上述の処理液に対して、界面活性剤などの添加剤を加えても良い。界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤が適当で、その他光沢剤、防腐剤、酸化防止剤などを添加しても良い。
上記シリコーンパウダーとバインダーとから構成される絶縁被膜では、絶縁被膜に上記パウダーによる凸部が形成される。シリコーンパウダーの平均粒径が2.0〜15.0μmである場合、モータやトランス製造工程中のワニス含浸や塗装後の焼付け乾燥工程の加熱により、電磁鋼板間にこれらの凸部が変形溶融して充填される。その結果、熱伝導率の小さい空気が減少することで熱伝導性が向上すると考えられる。
Si:2.5%、Al:0.5%、Mn:0.05%を含有する板厚0.35mmで、表面粗度がRa(中心線平均粗さ)で0.46μmの無方向性電磁鋼板の表面に、以下の表1に示す処理液を表中に示す乾燥温度で塗布焼付けた。
リン酸金属塩として、オルトリン酸とMg(OH)、Al(OH)などの各金属水酸化物、酸化物、炭酸塩を混合撹拌して各リン金属酸塩処理液を調製し、40mass%水溶液とした。
コロイダルシリカは、市販されている平均粒径15nmで表面をアルミニウムで改質した濃度30mass%のものを使用した。
さらに、各有機樹脂については、以下に示した6種類の有機樹脂を、それぞれ30%エマルジョン溶液とした。さらに粘度調整剤、界面活性剤を適量加えて、表1の組成の処理液を調整した。
(1)アクリル樹脂としてメチルメタクリレート45mass%、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを15mass%、ラウリルメタクリレート25mass%、スチレンモノマー15mass%を共重合させた、アクリル樹脂1
(2)メチルアクリレート50mass%、スチレンモノマー30mass%、イソブチルアクリレート20mass%を共重合させた、カルボキシル基および水酸基を保持しないアクリル樹脂2
(3)ビスフェノールAをトリエタノールアミンで変性した後、無水コハク酸を反応させたカルボキシル基変性エポキシ樹脂1
(4)フェノールノボラック型エポキシ樹脂にエチレンプロピレンブロックポリマーを配合してノニルフェニルエーテルエチレンオキサイドを付加し、自己乳化型としたエポキシ樹脂2
(5)ジメチルテレフタレート40mass%とネオペンチルグリコール40mass%を共重合させた後、フマル酸10mass%と無水トリメリット酸10mass%をグラフト重合させた、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂
(6)既知の方法でヘキサメチレンジイソシアネートとポリエチレングリコールから合成された、水性ポリウレタン
Figure 0005423465
なお、アクリル樹脂1と2の平均粒径は、それぞれ0.22μm、0.63μmであった。また、エポキシ樹脂1の平均粒径は0.30μmであり、エポキシ樹脂2の平均粒径は0.66μmであった。また、ポリエステル樹脂の平均粒径は0.3μmであり、水性ポリウレタンの平均粒径は0.22μmであった。なお、表1中の樹脂質量部は、固形分換算である。
これらのバインダー処理液に、表2に示すシリコーン樹脂を、所定量添加した。
用いたシリコーン樹脂は、以下の通りである。
(1)平均粒径4.0μmであり、シリコーンオイル含浸タイプのシリコーンパウダー1
(2)平均粒径2.5μmであり、エラストマータイプのシリコーンパウダー2
(3)平均粒径4.5μmであり、ノニオン系界面活性剤により、水分散ダイプとしたものであるシリコーンパウダー3
(4)平均粒径12.5μmであり、シリコーンゴムタイプのシリコーンパウダー4
(5)平均粒径8.5μmのアミノ変性シリコーンであり、アミノ当量約1600であるシリコーンパウダー5
(6)平均粒径0.8μmであり、シリコーンゴムタイプのシリコーン6
(7)平均粒径25μmであり、シリコーンレジンタイプのシリコーン7
処理液の塗布にはロールコーター方式を用い、バインダー膜厚が約0.8μmになるようロール圧下量等を調整した。乾燥は、輻射炉を用いて行い、表2中に記した所定の加熱条件が得られるよう、炉温設定を調整した。到達板温と焼付け時間は、サンプルによって異なるが、150〜410℃の範囲で焼付け時間は2〜40秒間になるよう調整した。得られたサンプルの評価測定結果を、表3に示す。なお、得られたサンプルの表面粗さは、実施例で0.23〜0.83μm、比較例で0.22〜1.27μmの範囲であった。
平均粒径は、有機樹脂エマルジョンについては蒸留水で希釈した後、シリコーンパウダーについては、蒸留水中に約1分間超音波洗浄機で分散させた後、JIS法(JIS Z8826)に準じた市販のレーザー回折法による粒径測定装置にて個数平均粒径を測定した。また、表面粗さについては、JIS法(JIS B0601)に準じた市販の表面粗度測定装置を用いて測定した。
以下に、製造したサンプルの評価方法について、詳細に説明する。
鋼板表面の絶縁被膜の積層鉄芯での熱伝導率測定は、正確に測定するのが困難であるため、以下の方法で評価した。絶縁被膜を形成した電磁鋼板を30mm角に加工し、50枚積層する。ワニスや粉体塗装の焼付けをシミュレートするため、積層したサンプルを10kgf/cm(約98N/cm)で加圧しながら150℃の熱風炉中で120分間加熱した後、常温まで放冷した。放冷した積層サンプルを、周囲を断熱材で囲ってから200℃に加熱した発熱体の上に加圧力20kgf/cm(約196N/cm)で加圧密着させる。60分後、温度変化が無くなったところで、発熱体と逆側(加圧側)の鋼板サンプルの温度を測定し、温度差の少ないものほど熱伝導率が良いと判断する。
絶縁性は、JIS法(JIS C2550)に準じて測定した層間抵抗を基に、5Ω・cm/枚未満を×、5〜10Ω・cm/枚を△、10〜50Ω・cm/枚を○、50Ω・cm/枚以上を◎とした。
密着性は、10mm、20mm、30mmの直径の金属棒に粘着テープを貼った歪取り焼鈍(焼鈍温度750℃×2時間、窒素雰囲気中)後の鋼板サンプルを巻きつけた後、粘着テープを引き剥がし、剥れた痕跡から密着性を評価した。10mmφの曲げでも剥れなかったものを10mmφOKとし、以下20mmφで剥れなかったものを20mmφOK、30mmφで剥れなかったものを30mmφOKとし、剥がれたものをOUTとした。
耐蝕性は、JIS法の塩水噴霧試験(JIS Z2371)に準じて行い、7時間経時後のサンプルで10点評価により行った。評価基準は、以下の通りである。
10:錆発生が無かった
9:錆発生が極少量(面積率0.1%以下)
8:錆の発生した面積率=0.1%超過0.25%以下
7:錆の発生した面積率=0.25%超過0.50%以下
6:錆の発生した面積率=0.50%超過1%以下
5:錆の発生した面積率=1%超過2.5%以下
4:錆の発生した面積率=2.5%超過5%以下
3:錆の発生した面積率=5%超過10%以下
2:錆の発生した面積率=10%超過25%以下
1:錆の発生した面積率=25%超過50%以下
外観は、光沢があり、平滑で均一であるものを5とし、以下、光沢はあるが均一性に若干劣るものを4、やや光沢があり平滑ではあるが均一性に劣るものを3、光沢が少なく、平滑性にやや劣り均一性に劣るものを2、光沢、均一性、平滑性の劣るものを1とした。
耐熱性は、歪取り焼鈍(焼鈍温度750℃×2時間、窒素雰囲気中)後、鋼板表面に100gf(約0.98N)の荷重で2mm×30mmのガーゼを擦り付けて、絶縁被膜の剥離状況で評価した。剥離しなかったものを5、少し剥離したものを4、はっきり剥離したものを3、剥離状況が酷いものを2、ガーゼで擦らなくても剥離したものを1とした。
Figure 0005423465
Figure 0005423465
表3より本発明の効果が明らかとなった。
表3によれば、本発明の実施例に該当するサンプルは温度差が20%以下となっており、優れた熱伝導性を有していることがわかった。また、本発明の実施例に該当するサンプルは、熱伝導性に加えて、さらに、絶縁性、密着性、耐蝕性、外観および耐熱性に優れることがわかった。また、比較例に該当するサンプルでは、温度差が20℃以上の大きな値となっているものが多く、また、絶縁性、密着性、耐蝕性、外観および耐熱性の全てに優れたものは存在しなかった。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る電磁鋼板では、積層鉄芯の製造において、ワニスや粉体塗装時に加熱されることで電磁鋼板間の熱伝導性が向上し、積層方向の熱伝導性が低いという問題点を解決することが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (4)

  1. 電磁鋼板の表面に、主成分として、リン酸金属塩100質量部と、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物1〜50質量部とから構成されるバインダーに対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を前記バインダーの固形分100質量部に対して5〜40質量部混合し、分散させた絶縁被膜を有することを特徴とする、電磁鋼板。
  2. 電磁鋼板の表面に、主成分として、コロイダルシリカ100質量部と、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物40〜400質量部とから構成されるバインダーに対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を前記バインダーの固形分100質量部に対して5〜40質量部混合し、分散させた絶縁被膜を有することを特徴とする、電磁鋼板。
  3. 主成分として、リン酸金属塩100質量部に対し、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物のエマルジョンを樹脂固形分で1〜50質量部混合した後、当該混合物の固形分100質量部に対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を、樹脂固形分に換算して5〜40質量部混合した処理液を、電磁鋼板の表面に塗布し、150〜300℃の到達温度で5〜30秒間焼付け乾燥することを特徴とする、電磁鋼板の製造方法。
  4. 主成分としてコロイダルシリカ100質量部に対し、平均粒径が0.05〜0.50μmのアクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂の1種又は2種以上の混合物もしくは共重合物のエマルジョンを樹脂固形分で40〜400質量部混合した後、当該混合物の固形分100質量部に対し、平均粒径が2.0〜15.0μmのシリコーン樹脂を、樹脂固形分に換算して5〜40質量部混合した処理液を、電磁鋼板の表面に塗布し、150〜300℃の到達温度で3〜15秒間焼付け乾燥することを特徴とする、電磁鋼板の製造方法。
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